JP2006067268A - 画像の動きベクトル検出装置およびその方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 画一的な動きベクトル検出に起因する不要な演算量の低減できる動きベクトル変出装置を提供する。
【解決手段】 動画の圧縮処理における、画像の動きベクトルを検出する動きベクトル検出装置において、動きベクトル予測部(20)は動きベクトルを予測し、切り替え部は動きベクトル予測部(20)で得られる暫定的な動きベクトルに基づいて、動きベクトルを探索する探索方法および探索領域を切り替える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、動画の圧縮処理における動きベクトル検出に要する演算量を低減すると共に、予測精度を向上する動きベクトル検出装置に関する。
近年、ブロードバンドなどの通信インフラの普及やパーソナルコンピュータ、HDDやDVDなどをはじめとする大容量記憶装置、メモリカードなどの低価格化により、一般消費者が映像を編集、蓄積、配信、携帯するといった環境が整いつつあり、このような映像の編集等を行う装置の利用者はますます増えてきている。
このように一般消費者が映像を扱うシーンが増える一方、パーソナルコンピュータ等の映像を処理する装置の高性能化が進んだ現在でも、映像を扱うには十分な性能と言えない場面もある。具体的には、映像の情報量は非常に多いため、高性能なパーソナルコンピュータを用いても、動画圧縮を行うにはまだまだ時間が係る。その解決策として、同じ符号化性能をより少ない演算量で処理する演算の高効率化が考えられる。また、このような高効率に演算を行えば消費電力削減につながり、携帯型撮影機器の電池寿命による撮影時間の制約を緩和できる。こうした背景の中、ますます高効率の動画圧縮技術が求められるようになっている。
従来このような動画圧縮を行う際には、前後の映像間の動きベクトルを検出し、動画データを圧縮する方法が一般に行われている。
特開2003−169338号公報
従来の動きベクトル検出装置においては、映像の情報量の差、つまり映像の動き量に関係なく、画一的に動きベクトルを検出しているので、映像の変化の量が小さいときにも、必要以上に演算量が増加する傾向にある。本発明は、このような画一的な動きベクトル検出に起因する不要な演算量の低減できる動きベクトル変出装置を提供することを目的とするものである。
動画の圧縮処理における、画像の動きベクトルを検出する動きベクトル検出装置であって、
動きベクトルを予測する動きベクトル予測部と、
前記動きベクトル予測部で得られる暫定的な動きベクトルに基づいて、動きベクトルを探索する探索方法および探索領域を切り替える手段とを備える。
上述のように、本発明に係る動きベクトル検出装置においては、映像に応じた演算量で動きベクトルを検出することができ、全体として演算量を少なくすることが出来る。また、同じ演算量であれば、演算量が最適に配分されるために圧縮後の画質の向上が見込める。
先ず、本発明の実施の形態に係る動きベクトル検出装置について具体的に説明する前に、本発明に係る動きベクトル動作検出の基本的概念について説明する。本発明においては、動きベクトル検出の際に、映像の動きに合わせてフレーム間演算量を変化させることにより、全体の演算量の減少を図る。例えば、映像の動きが大きいときには、動きベクトルを求めるフレーム間隔を短くしてフレーム間演算量を増加させる。一方、探索領域の画素を粗く間引くことにより、フレーム間演算量を減少させる。
また、映像の動きが小さいときは動きベクトルを求めるフレーム間隔を長くすることでフレーム間演算量を減少させる。一方、探索領域の画素精度を上げることにより演算量を増加させる。このように必要な箇所には十分なフレーム間演算量を割り当て、そうでない箇所には少ないフレーム間演算量を配分し、全体の演算量を映像の内容(動きの度合い)に応じて最適化する。
以下に、図1、図2、図3、図4、および図5を参照して、本発明の実施の形態に係る動きベクトル検出装置について具体的説明する。なお各説明におけるフレームとは、単に画像ないしは、画像の一部を指す意味で用い、一般的な技術用語であるインターレース、ノンインターレースで言うところのフィールドおよびフレームと言う区別ではない。また、本発明は、フレームおよびフィールドどちらにでも適用できる。
図1に示すように、動きベクトル検出装置は、フレームバッファ01、符号化領域−探索領域転送命令部10、動きベクトル予測部20、動き量判定部30、動きベクトル検出部70、および参照条件判定部80、および動きベクトル格納メモリ90を含む。
動きベクトル格納メモリ90は、参照フレーム判定部40、探索領域画素制度判定部50、探索領域形状判定部55、およびパラメータ格納メモリ60を含む。
動き量判定部30は映像の変化の度合いを検知する。参照条件判定部80は、動き量判定部30での情報をもとに動きベクトルを符号化するために最適な条件を求める。動きベクトル予測部20は、暫定的な動きベクトルを求める。動きベクトル検出部70は、暫定的でない動きベクトルを求める。符号化領域−探索領域転送命令部10は、フレームバッファ01に転送命令を出す。
つまり、動きベクトル検出装置は、動きベクトル予測部20からの出力をもとに、動き量判定部30と参照フレーム判定部80を用いて、最適な動きベクトルが検出されるように構成される。そして、動きベクトル予測部20で暫定的に動きベクトルを見積もり、動き量判定部80で映像の変化の度合いを調べ、参照フレーム判定部80で最適なフレーム条件を割り出すことにより、映像に応じた演算手法で、動きベクトルの検出を行う。
参照フレーム判定部80は、動きベクトル予測部20、動き量判定部30、および探索領域画素精度判定部50で構成することもできる。この場合、動きベクトル予測部20で暫定的に動きベクトルを見積もり、動き量判定部30で映像の変化の度合いを調べ、探索領域画素精度判定部50で最適な画素精度を割り出すことにより、映像に応じた演算手法で、動きベクトルの検出を行う。
さらに、動きベクトル検出装置は、動きベクトル予測部20、動き量判定部30、および探索領域形状判定部55で構成することもできる。この場合、動きベクトル予測部20で暫定的に動きベクトルを見積もり、動き量判定部30で映像の変化の度合いを調べ、探索領域形状判定部55で最適な探索領域の形状を割り出すことにより、映像に応じた演算手法で、動きベクトルの検出が行う。
なお、さらに、動きベクトル検出装置は、動きベクトル予測部20、動き量判定部30、参照フレーム判定部40と探索領域画素精度判定部50と探索領域形状判定部55からなる参照フレーム判定部80、および事前に求められた動きベクトルを格納するメモリ90で構成することもできる。動きベクトル予測部20で暫定的に動きベクトルを見積もり、動き量判定部30で映像の変化の度合いを調べ、参照条件判定部で適切な各パラメータを割り出すことにより、映像に応じた演算量で、動きベクトルの検出を行う。このとき参照フレーム判定部80での演算を前回の動きベクトル算出に使用したパラメータ、その動き量、および動き量判定部30の基準値を利用して、多角的に判断し、演算量を軽減する。
以下に、動きベクトル検出装置による動きベクトル検出動作について説明する。符号化領域−探索領域転送命令部10は、フレームバッファ01に転送要求を出す。同転送要求に応答して、フレームバッファ01は、参照条件判定部80により決定された参照フレーム間隔、探索領域画素精度、および探索領域形状に基づく動きベクトル算出に必要とされる画像情報を動きベクトル予測部20および動きベクトル検出部70に転送する。動きベクトル予測部20は、フレームバッファ01からの出力を用いて、暫定的な動きベクトルを見積もる。次に、動き量判定部30は、動きベクトル予測部20で求めた暫定的な動きベクトルの動き量と基準値を比較する。更に、動き量判定部30は、比較結果を参照条件判定部80に送る。
図1に示すように、参照条件判定部80は、参照フレーム判定部40、探索領域画素精度判定部50および探索領域形状判定部55のそれぞれ、その組み合わせ、または全部により構成される。参照フレーム判定部40は、動き量判定部30から送られた暫定的な動きベクトルの動き量と基準値との比較結果から最適な参照フレーム間隔を判定し、そのフレーム間隔の情報をパラメータ格納メモリ60に記録する。
同様に、探索領域画素精度判定部50は、動き量判定部30から送られた暫定的な動きベクトルの動き量と基準値との比較結果から、最適な探索領域画素精度を判定する。そして、探索領域画素精度判定部50は、最適な探索領域画素精度の情報をパラメータ格納メモリ60に記録する。
同様に、探索領域形状判定部55は、動き量判定部30から送られた暫定的な動きベクトルの動き量と基準値との比較結果から、最適な探索領域形状を判定する。そして、探索領域形状判定部55は、最適な探索領域形状の情報をパラメータ格納メモリ60に記録する。
次に参照条件判定部80の動作について述べる。参照条件判定部80は、動き量判定部30から送られた暫定的な動きベクトルの動き量と基準値との比較結果から、参照条件判定部80の構成要素である参照フレーム判定部40、探索領域画素精度判定部50、および探索領域形状判定部55を用いて、各該当項目の最適な条件を判定する。そして、参照条件判定部80はその判定結果を符号化領域−探索領域転送命令部10に返す。
この判定結果に基づいて、符号化領域−探索領域転送命令部10はフレームバッファ01から動きベクトル検出に必要な画像情報のみを動きベクトル検出部70に送る。なお、必要な画像情報とは、前回のフレームバッファ01から転送された、参照フレーム間隔、探索領域画素精度、および探索領域形状に基づく動きベクトル算出に不足する画像情報を指す。探索領域形状判定部55を例にとると、動きベクトル予測部20で用いた探索領域が判定結果より、狭い場合であれば本来必要な探索領域の差分のみを転送する。
なお、動きベクトル予測部20での暫定的な動きベクトルが、動き量判定部30による判定において必要十分な条件で計算されていれば、画像情報を追加する必要はない。よって、暫定的な動きベクトルを動きベクトル検出部70の出力とすることもできる。
なお、動きベクトル予測部20での暫定的な動きベクトルは、必ずしも参照フレーム間隔、探索領域画素精度、あるいは探索領域形状を用いて計算する必要はなく、前後のフレームからの推測値を用いてもよい。
また、参照条件判定部80は、次に計算すべき暫定的な動きベクトル検出に必要な参照フレーム間隔、探索領域画素精度、あるいは探索領域形状を符号化領域−探索領域転送命令部10に送る。このとき、参照条件判定部80は、パラメータ格納メモリ60の内容を参照し、最適な条件を決定し、動きベクトル検出部70での再計算の必要性を極力減らすように判定する。このように、動きベクトル検出部70と動きベクトル予測部20は、相補完的に検出に用いた条件を利用して演算効率を高める。続いて、動きベクトル検出部70は、先に述べた画像情報から検出した動きベクトルを動きベクトル格納メモリ90に格納すると同時に動きベクトルを出力する。
次に、参照フレーム判定部40による最適な参照フレーム間隔の判定方法について説明する。参照フレーム判定部40は、動き量判定部30において、暫定的な動きベクトルの動き量が基準値より大きいとき、参照フレーム間隔を短くし、より短い時間間隔で動きベクトルを求めるようにする。逆に暫定的な動きベクトルの動き量が基準値より小さいときには、参照フレーム判定部40は参照フレーム間隔を増やし、より長い時間間隔で動きベクトルを求める。その後、参照フレーム判定部40は、パラメータ格納メモリ60に参照フレーム間隔を記録する。その理由を以下に述べる。
動きベクトル予測部20により検出された動きベクトルの動き量が大きい場合は、単位時間当たりの符号化対象フレームの符号化対象領域と参照フレームの該当参照領域間の位置的変位が大きいことを意味する。したがって、より短い時間間隔においても、符号化対象フレームの符号化対象領域と参照フレームの該当参照領域間の位置的変位は大きい。動きベクトル予測部20での検出時より短い時間間隔、つまり参照フレーム間隔を短くし、動きベクトルを検出することで、再生時に符号化対象フレームの符号化対象領域の変位を正確に表現できる。
例えば、本来ジグザグに動いている領域でも、参照フレーム間隔が長すぎると始点と終点間の動きが正しく表現されず、直線的な運動として表現されてしまう問題が起こりうるが、これはフレーム間隔を短くすることで回避できる。つまり、フレーム間隔を短くすることで小さな速い変化を表現できることになる。例えば、木々の葉の揺れや細かい振動を繰り返す映像などが正確に表現できる。
逆に動きベクトル予測部20により検出した動きベクトルの動き量が小さい場合、単位時間当たりの符号化対象フレームの符号化対象領域と参照フレームの該当参照領域間の位置的変位が小さいことを意味する。したがって、より長い時間間隔つまり参照フレーム間隔を長くして、動きベクトル検出を行っても、参照フレームの該当参照領域間からの位置的変位が少ないので、映像の再生時に不自然な動きとなることはない。例えば、カメラを固定し、完全に静止している画像領域などでは、参照フレーム間隔を長くすることができるので、動きベクトルの計算を一部、ないしは全部を省略することにより演算を減らせる。
次に図3を用いて、本発明におけるフレーム間隔について説明する。先ず、暫定的な動きベクトルの動き量が基準値より大きい場合について述べる。符号化フレームであるフレーム100と参照フレームであるフレーム110から暫定的な動きベクトルAを見積もる。動きベクトルの大きさ、つまり動き量を基準値と比較し、基準値より大きいときは参照フレーム間隔を減らして、フレーム105を参照フレームとして動きベクトルを求める。
次に暫定的な動きベクトルの動き量が基準値より小さい場合について述べる。符号化フレームであるフレーム100と参照フレームであるフレーム110から暫定的な動きベクトルAを見積もる。これを基準値と比較し、基準値より小さいときは参照フレーム間隔を増やして、フレーム115を参照フレームとして動きベクトルを求める。本件で言う基準値は、単一ないしは複数の固定値であってもよい。また、演算を繰り返す中で求めて再構築してもよい。また、前者と後者の複合したものであってもよい。
映像の動きに合わせて、符号化におけるフレーム間隔を変化させる際には、探索領域形状判定部55は、動き量判定部30で暫定的な動きベクトルの動き量と基準値との比較結果から、最適な探索領域形状を判定する。また探索領域形状判定部55は、その探索領域形状の情報をパラメータ格納メモリ60に記録する。
以下に、探索領域形状判定部55の最適な探索領域形状について説明する。動きベクトル予測部20で求めた暫定的な動きベクトルの動き量が小さいと言うことは、単位時間当たりの符号化対象フレームの符号化対象領域と参照フレームの該当参照領域間の位置的変位が小さいことを意味する。したがって、狭い探索領域を用いて動きベクトルを検出しても問題ない。これは、図4(a)、および図4(b)にそれぞれ示されるように、映像の動き量が小さい場合に相当する。
なお、図4(a)は、小さい面積の探索領域を用いて、参照領域を探索する一例を示している。このような例においては、動き量が小さいので、符号化対象フレームの符号化対象領域の位置と参照フレームの参照領域の位置が近い。それゆえに、図4(a)に例示されるように、その近辺に探索領域を小さく設定することによって、演算量が最適化される。動きベクトル予測部20で求めた暫定的な動きベクトルの動き量が大きい場合、単位時間当たりの符号化対象フレームの符号化対象領域と参照フレームの該当参照領域間の位置的変位が大きいことを意味する。
したがって、広い探索領域を用いて動きベクトルを検出すれば、探索範囲外になりにくい。これは、図4(c)および図4(d)に示すように、映像の動き量が大きい場合に相当し、図4(c)に例示されるように、探索領域のように大きい面積を用いて、探索領域が探索される。求めた動き量が大きい場合には、符号化対象フレームの符号化対象領域の位置と参照フレームの参照領域の位置は近くない。したがって、符号化対象フレームの符号化対象領域の位置に相当する参照フレームの位置付近を検索する必要がない可能性が高い。そこで探索領域の形状をドーナツ型のような中抜きの形状やある図形から一部を削除した領域にすることで、参照領域の面積を削減することができる。図4(c)に示される円形領域が削除された探索領域に相当。上記のように探索領域に任意の形状を用いることで演算量をより適正化できる。
図4(a)および図4(b)を参照して、さらに探査領域について説明する。なお、時刻t1と時刻t2とには、t1<t2の関係がある。図4(b)に示されるフレーム画像から考えて、図4(a)に示される時間的に前のフレーム画像において円形領域で示した非探索領域に飛行機が存在する可能性は低い。したがってその領域の探索を省略することができる。
ただし、符号化対象フレームの符号化対象領域の画面上の位置と参照フレームの参照領域の画面上の位置が近い場合に備えて、円形の非探索領域を粗く、探索することにより、動きベクトル検出において、探索範囲外になること防ぐ。ここで示した応用事例として、探索領域の画素精度を段階的に変化させて演算量を軽減させることができる。これについては次項で詳しく述べる。
映像の動きに合わせて、符号化におけるフレーム間隔を変化させる際には、探索領域画素制度判定部50は、動き量判定部30で求めた動き量と基準値との比較結果から、最適な探索領域画素精度を符号化領域−探索領域判定部10に返す。
以下に、探索領域画素精度判定部50での最適な探索領域画素精度の判定について説明する。動きベクトル予測部20で求めた暫定的な動きベクトルの動き量が小さい場合、単位時間当たりの符号化対象フレームの符号化対象領域と参照フレームの該当参照領域間の位置的変位が小さいことを意味する。変位が小さいので細かい画像を用いて動きベクトルを検出し、細かい変化に対応する。逆に動きベクトル予測部20で求めた暫定的な動きベクトルの動き量が大きい場合、単位時間当たりの符号化対象フレームの符号化対象領域と参照フレームの該当参照領域間の位置的変位が大きいことを意味する。変位が大きいので粗い画像を用いて動きベクトルを検出しても、動きベクトルの誤差は細かい画像を用いて動きベクトルを検出した場合と比べ同程度に抑えることができる。以上のように動き量に合わせた画素精度を用いることにより演算量を適正化できる。
続いて、探索領域画素精度判定部50の基本的な動作について説明する。動き量判定部30において、暫定的な動きベクトルの動き量が基準値より大きいと判定されるとき、画素を間引くなどにより、探索領域の画素精度を下げ、より大まかに動きベクトルを求めるようにする。逆に暫定的な動きベクトルの動き量が基準値より小さいとき、ハーフペルなどを利用し、探索領域画素精度を高め、より細かく動きベクトルを求める。その後、パラメータ格納メモリに探索領域画素精度を記録する。
次に、図3を用いて、探索領域画素精度判定部50の動作について、具体的に説明する。まず、動きベクトル予測部20で求めた暫定的な動きベクトルの動き量が基準値より大きいときについて説明する。参照フレームであるフレーム100と符号化フレームであるフレーム110から暫定的な動きベクトルBを見積もる。これを基準値と比較し、基準値より大きいときは探索領域画素精度を下げて、低精度探索領域との動きベクトルAを求める。
次に、動きベクトル予測部20で求めた暫定的な動きベクトルの動き量が基準値より小さいときについて説明する。参照フレームであるフレーム100と符号化フレームであるフレーム110から暫定的な動きベクトルBを見積もる。これを基準値と比較し、基準値より小さいときは探索領域画素精度を上げて、高精度探索領域との動きベクトルCを求める。
このように、本発明においては、探索領域画素精度判定部50により画素精度を下げることにより演算量を削減できる。また、画素精度を高めることにより、より細かい動きの再現が可能になる。さらに、画素精度を最適化することで演算量の最適化できる。
風景を撮影しているときに、カメラを左から右にパーンした後に、カメラを右から左にパーンしたときについて考える。動きベクトルはパーンとは逆の動きであるので、左向きから右向きに変化する。動きベクトルが左向きのとき探索領域をどんどん左に移動させれば探索範囲外になることはない。しかし、途中で動きベクトルの向きが右に変わるとその限りではない。そこで符号化領域の相対的に左方向の探索領域の画素精度を高め、面積を大きくする。そして、相対的に右方向の探索領域の画素精度を粗くし面積を小さくしておけば、演算量の無駄がない。さらに、動きベクトルが急に変化した際にも対応できる。つまり、動きベクトルを求める際に、残差が小さくなる該当参照領域の存在可能性の高い方向に対して探索領域形状の面積を広げると共に、画素精度を高める。また、残差が小さくなる該当参照領域の存在可能性の低い方向には探索領域形状の面積を狭く、画素精度を粗くする。これにより演算量を適切に配分できる。
図5を参照して、画素精度の割り当てについて説明する。説明を簡略化するために、背景の変化はなく、画面内を左から右に飛行機のみが等速平行移動するとする。さらに、図5(R)に示すように、動きベクトルが太い矢印で示すように求められているものとする。この場合、先に求めた動きベクトルより次に飛行機が存在する位置が図5(R)に示されているものと推測される。しかし、実際には飛行機の速度が変化していることもあるので図5(R)および図5(L)に示すように飛行機の存在する確率を右へ行くほど高いと仮定し、探索領域の画素精度を右に行くほど高める。このように確率分布にあわせて、演算量を適切に配分する。図5(R)に示すように、画面を三つに領域を区切り、それぞれに適した画素精度を割り当てる。この例では、動きベクトル方向に一次元的に画素精度を割り当てているが、ベクトルに直交する方向に画素精度を割り当ててもよい。
上述の例では参照フレーム判定部40、探索領域画素精度判定部50、探索領域形状判定部55を用いて動きベクトルを検出しているが、前回の動きベクトル格納メモリ90および、参照条件判定部80のパラメータ格納メモリ60を利用することで、動きベクトル算出時の演算量を減らすことができる。
具体的には、参照条件判定部80のパラメータ格納メモリ60のパラメータを動き量と対応付けてマッピングしておく。このマッピングは定義値を用いることも可能である。ここで定義値とは、想定した映像を統計分析することにより求めた最適なパラメータの値であり、図6に示す基本テーブルTSに相当する。また、動きベクトル検出を繰り返すなかで、そのマッピング情報である動き量と参照フレーム間隔、探索領域画素精度、および探索領域形状との対応表をキャッシュする。また定義値とそのキャッシュを併用することも可能である。図6の基本テーブルを用いて動きベクトルを求める。次に動きベクトル検出結果に応じて基本テーブルを改変し、応用テーブル例1および応用テーブル例2のように映像に適合したテーブルを構築する。結果、あらかじめ想定した動き以外の映像が入力されても、その映像の傾向を過去の情報から推定し、次回以降の演算を削減することができる。
図2を参照して、パラメータ格納メモリ60におけるマッピングについて説明する。パラメータ格納メモリ60においては、読み出し命令を受けて、ROM領域またRAM領域から読み出される。そして、書き込み命令を受けて、RAM領域にはこれまでの参照条件判定結果が書き込まれる。なお、ROM領域には定義値があらかじめ書き込まれている。
例えば、参照フレーム間隔および探索領域画素精度は、参照フレーム判定部40、および探索領域画素精度判定部50による判定結果を利用し、参照フレーム間隔および探索領域画素精度に適合する探索領域形状をROM領域から読み出すことにより、参照条件判定部80が探索領域形状判定部55の演算を省くことができる。このように参照フレーム判定部40、探索領域画素精度判定部50、探索領域形状判定部55の一部の情報とROM情報を組み合わせることにより、演算を省略するこができる。
本発明による動きベクトル検出装置は、演算量適正化および削減が可能であり、様々な動画圧縮装置に利用できる。
本発明の実施の形態に係る動きベクトル検出装置の構成を示すブロック図 図1に示したパラメータ格納メモリの内部構造を示すブロック図 参照フレーム間隔の説明図 探索領域形状の説明図 探索領域画素精度の説明図 図1に示したパラメータ格納メモリにおけるマッピングの説明図
符号の説明
01 フレームバッファ
10 符号化領域−探索領域転送命令部
20 動きベクトル予測部
30 動き量判定部
40 参照フレーム判定部
50 探索領域画素精度判定部
55 探索領域形状判定部
60 パラメータ格納メモリ
70 動きベクトル検出部
80 参照条件判定部
90 動きベクトル格納メモリ
100 フレーム
105 フレーム
110 フレーム
115 フレーム
120 低精度探索領域
130 高精度探索領域
A ベクトル
B ベクトル
C ベクトル

Claims (7)

  1. 動画の圧縮処理における、画像の動きベクトルを検出する動きベクトル検出装置であって、
    動きベクトルを予測する動きベクトル予測部と、
    前記動きベクトル予測部で得られる暫定的な動きベクトルに基づいて、動きベクトルを探索する探索方法および探索領域を切り替える手段とを備える動きベクトル検出装置。
  2. 前記動きベクトル予測部で得られる暫定的な動きベクトルの動き量が基準より大きい場合、参照フレーム数を減らし、暫定的な動きベクトルの動き量が基準値より小さい場合、参照フレーム数を増やす手段をさらに備える請求項1に記載の動きベクトル検出装置。
  3. 前記動きベクトル予測部で得られる暫定的な動きベクトルの動き量が基準値より大きい場合、探索領域を大きくし、動きベクトル予測部で得られる暫定的な動きベクトルの動き量が基準値より小さい場合、探索領域を小さくする手段をさらに備える請求項1に記載の動きベクトル検出装置。
  4. 前記動きベクトル予測部で得られる暫定的な動きベクトルの動き量が基準値より大きい場合、探索領域形状を大きくし、中抜きの動きに応じた形状を選択し、動きベクトル予測部で得られる暫定的な動きベクトルの動き量が基準値より小さい場合、探索領域形状を小さくし、中抜き形状やある図形から一部を削除した図形の動きに応じた形状を選択する手段をさらに備える請求項1に記載の動きベクトル検出装置。
  5. 前記動きベクトル予測部で得られる暫定的な動きベクトルの動き量が基準値より大きい場合には探索領域画素精度を下げ、当該動きベクトル予測部で得られる暫定的な動きベクトルの動き量が基準値より小さい場合には探索領域画素精度を上げる手段をさらに備える請求項1に記載の動きベクトル検出装置。
  6. 動きベクトル検出の際、既に検出された動きベクトルから推測される参照領域の存在する確率に応じて、探索領域の大きさ、形状、画素精度を変化させる手段をさらに備える請求項1に記載の動きベクトル検出装置。
  7. 動きベクトルの算出に用いた参照フレーム数と、探索領域画素精度と、探索領域形状と、動きベクトルとを保持する保持手段と、当該保持手段に記録された内容と基準値とを比較するとこにより動きベクトルを算出する手段をさらに備える請求項1に記載の動きベクトル検出装置。

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011191972A (ja) * 2010-03-15 2011-09-29 Fujifilm Corp 動きベクトル計測装置および方法

Cited By (1)

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JP2011191972A (ja) * 2010-03-15 2011-09-29 Fujifilm Corp 動きベクトル計測装置および方法

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