JP2006063346A - 廃プラスチックの処理装置 - Google Patents
廃プラスチックの処理装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2006063346A JP2006063346A JP2005304530A JP2005304530A JP2006063346A JP 2006063346 A JP2006063346 A JP 2006063346A JP 2005304530 A JP2005304530 A JP 2005304530A JP 2005304530 A JP2005304530 A JP 2005304530A JP 2006063346 A JP2006063346 A JP 2006063346A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- waste plastic
- cylinder
- screw
- slit
- water
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E50/00—Technologies for the production of fuel of non-fossil origin
- Y02E50/30—Fuel from waste, e.g. synthetic alcohol or diesel
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02W—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
- Y02W30/00—Technologies for solid waste management
- Y02W30/50—Reuse, recycling or recovery technologies
- Y02W30/62—Plastics recycling; Rubber recycling
Landscapes
- Separation, Recovery Or Treatment Of Waste Materials Containing Plastics (AREA)
- Solid Fuels And Fuel-Associated Substances (AREA)
Abstract
【課題】廃プラスチック中の水分を水蒸気としてベントから排出させるため、土砂等の吸水性物質及び水分を含む廃プラスチックを効率良く脱塩素処理することができず、全体として処理量が大きく処理装置の損傷が少なく、かつ、コンパクトな廃プラスチックの処理装置とすることができなかつた。
【解決手段】シリンダ4の中間部の少なくとも1箇所に、シリンダ4の中心Oに対する周方向に離れた箇所に形成されて内外を連通する複数のスリット41を備えるスリット部42を形成し、水分を水蒸気としてスリット41から排出する。
【選択図】 図1
【解決手段】シリンダ4の中間部の少なくとも1箇所に、シリンダ4の中心Oに対する周方向に離れた箇所に形成されて内外を連通する複数のスリット41を備えるスリット部42を形成し、水分を水蒸気としてスリット41から排出する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、廃プラスチックの処理装置に関するものであり、さらに詳しくは、土砂等の吸水性物質が付着した高含水率の廃プラスチックを効率的に処理するための装置に関するものである。
現在、わが国では年間1500万トン以上のプラスチックが生産され、そのうちの約950万トンが毎年廃プラスチックとして排出されている。これらの廃プラスチックは、従来、埋め立て又は焼却することにより処理していたが、最終処分場の確保困難、環境保護及び資源の有効利用の観点から、近年はケミカルリサイクルとしてのモノマー化、低分子量・低沸点の油への還元、つまり油化、サーマルリサイクルとしての燃焼による熱又は電気などのエネルギー回収、高炉への原料としての利用、セメントキルンへの原燃料としての利用などが注目されるようになつている。
しかし、廃プラスチック中にポリ塩化ビニル(以下、「PVC」という。)やポリ塩化ビニリデン(以下、「PVDC」という。)などの塩素系ポリマーが含まれていると、燃焼の際に塩化水素などの腐食性のガスが発生するため、燃焼炉の腐食や熱・電気エネルギーの回収率低下などの問題が発生し、更に、ダイオキシンなどが発生するという問題があつた。
これらの問題の原因となる塩素を廃プラスチックから除去し、有用な固形燃料を製造するための装置がいくつか提案されている。第1の方法として、例えば、特許文献1(特許第2648412号)に記載されるものがある。この第1の方法は、処理装置への廃プラスチックの供給方法として、廃プラスチックをそのまま供給する方法や、破砕した後に供給する方法、破砕した後に金属などの異物を除去してから供給する方法、更に、破砕・異物を除去して水で洗浄した後に供給する方法である。
また、第2の方法として、特許文献2(特開平10−138246)に記載されるものがある。この第2の方法は、廃プラスチックを固形燃料製造装置で脱塩素処理する前に、予め廃プラスチックを溶融温度以上に加熱すると共に圧縮する予備加熱装置で、廃プラスチックの嵩密度を大きくした後に脱塩素処理及び固形燃料化する方法である。
更に、第3の方法として、特許文献3(特開平11−50072)に記載されるものがある。この第3の方法は、廃プラスチックを減容化装置によつて最低温度が100〜170℃の範囲となるように昇温させて水蒸気を外部に放出させた後、廃プラスチック中のPVCを熱分解させて生じた塩化水素ガスを外部に放出させると共に、溶融した廃プラスチックを排出して固形燃料を製造する方法である。
特許第2648412号公報
特開平10−138246公報
特開平11−50072号公報
しかしながら、廃プラスチックには通常10wt%以上の水分を含み、土砂等の吸水性物質が付着したりしている。そのため、土砂や水分を含むような廃プラスチックを第1の方法による装置で処理する場合は、廃プラスチック中の水分が処理装置内部で加熱により水蒸気となつて、装置内部の圧力が上昇し、処理装置出口部から溶融状態の廃プラスチックが噴出して安定運転及び安全運転が確保できないという技術的課題があつた。また、水蒸気の存在により廃プラスチックの昇温が妨げられ、十分に脱塩素処理できず、更に、廃プラスチックの熱分解により発生する塩化水素と水蒸気により塩酸が生成し、処理装置を激しく腐食させるという課題があつた。
また、第2の方法にあつては、予備加熱装置で廃プラスチック中の水分が水蒸気となるが、これがそのまま固形燃料製造装置に送られるため、排ガス処理装置で処理すべきガス量が膨大になりコスト高になると共に固形燃料製造装置で発生する塩化水素と水分から塩酸を生成し、固形燃料製造装置及び排ガス処理装置に至る配管を腐食させるという課題があつた。
更に、第3の方法にあつては、減容化装置により廃プラスチック中の水分を水蒸気としてベントから排出させるため、第2の方法のような問題は起こらないが、減容化装置で除去できる水分量が限られているため、廃プラスチック中の水分が所定量を越えると水分を完全に除去できなくなり、第2の方法と同様の問題が発生する。
本発明は、土砂等の吸水性物質及び水分を含む廃プラスチックを効率良く脱塩素処理するために、シリンダに水蒸気除去専用のスリットを設けるのみならず、水蒸気除去に適した形状のスクリュとすることにより、全体として処理量が大きく、水分に伴う処理装置の損傷が少なく、かつ、コンパクトな廃プラスチックの処理装置を提供することを目的としている。
本発明は、このような従来の技術的課題に鑑みてなされたもので、その構成は、次の通りである。
請求項1の発明は、吸水性物質及び水分を含有し、かつ、塩素系ポリマ−を含有する廃プラスチックPを供給口4aからシリンダ4に供給し、シリンダ4内で廃プラスチックPを所定温度まで昇温させると共に、
溶融状態の廃プラスチックPを熱分解させて塩化水素を発生させ、該塩化水素を排ガス処理装置Dに導いて処理し、溶融した廃プラスチックPは固化させて固形燃料Fとする廃プラスチックの処理装置において、
前記シリンダ4の中間部の少なくとも1箇所に、シリンダ4の中心Oに対する周方向に離れた箇所に形成されて内外を連通する複数のスリット41を備えるスリット部42を形成し、水分を水蒸気として該スリット41から排出することを特徴とする廃プラスチックの処理装置である。
請求項2の発明は、前記スリット41が、1mm以下の幅を有していることを特徴とする請求項1の廃プラスチックの処理装置である。
請求項3の発明は、前記スリット41が、シリンダ4の中心Oに対する周方向に少なくとも40度以上離れた箇所に形成されていることを特徴とする請求項1又は2の廃プラスチックの処理装置である。
請求項4に係る発明は、前記シリンダ4が、回転駆動されて廃プラスチックPを送るスクリュ6を有することを特徴とする請求項1,2又は3の廃プラスチックの処理装置である。
請求項5の発明は、スリット部42よりも上流位置として、スクリュ6に混練スクリュ60を備えることを特徴とする請求項4の廃プラスチックの処理装置である。
請求項6の発明は、スリット部42よりも下流側のスクリュ6に、溶融状態の廃プラスチックPの流れに抵抗を与えるせき止め部10を有することを特徴とする請求項4又は5の廃プラスチックの処理装置である。
請求項7の発明は、前記シリンダ4の供給口4aに、駆動手段22,32Aによる駆動により、送り込み量を調節しながら廃プラスチックPを可塑化させることなく押し込む押し込み部材23,33Aを有する押し込み手段Gを設け、廃プラスチックPの嵩密度を大きくして前記シリンダ4に供給することを特徴とする請求項1,2,3,4,5又は6の廃プラスチックの処理装置である。
請求項8の発明は、押し込み部材23が、前記シリンダ4の供給口4aに向けて推進力を与えるスクリュ23であることを特徴とする請求項7の廃プラスチックの処理装置である。
請求項9の発明は、押し込み部材33Aが、前記シリンダ4の供給口4aに向けて押し込むピストン33Aであることを特徴とする請求項7の廃プラスチックの処理装置である。
請求項10の発明は、前記シリンダ4の供給口4aの付近に、シリンダ4の内外を連通する排水手段3を設けることを特徴とする請求項1,2,3,4,5,6,7,8又は9の廃プラスチックの処理装置である。
請求項1の発明は、吸水性物質及び水分を含有し、かつ、塩素系ポリマ−を含有する廃プラスチックPを供給口4aからシリンダ4に供給し、シリンダ4内で廃プラスチックPを所定温度まで昇温させると共に、
溶融状態の廃プラスチックPを熱分解させて塩化水素を発生させ、該塩化水素を排ガス処理装置Dに導いて処理し、溶融した廃プラスチックPは固化させて固形燃料Fとする廃プラスチックの処理装置において、
前記シリンダ4の中間部の少なくとも1箇所に、シリンダ4の中心Oに対する周方向に離れた箇所に形成されて内外を連通する複数のスリット41を備えるスリット部42を形成し、水分を水蒸気として該スリット41から排出することを特徴とする廃プラスチックの処理装置である。
請求項2の発明は、前記スリット41が、1mm以下の幅を有していることを特徴とする請求項1の廃プラスチックの処理装置である。
請求項3の発明は、前記スリット41が、シリンダ4の中心Oに対する周方向に少なくとも40度以上離れた箇所に形成されていることを特徴とする請求項1又は2の廃プラスチックの処理装置である。
請求項4に係る発明は、前記シリンダ4が、回転駆動されて廃プラスチックPを送るスクリュ6を有することを特徴とする請求項1,2又は3の廃プラスチックの処理装置である。
請求項5の発明は、スリット部42よりも上流位置として、スクリュ6に混練スクリュ60を備えることを特徴とする請求項4の廃プラスチックの処理装置である。
請求項6の発明は、スリット部42よりも下流側のスクリュ6に、溶融状態の廃プラスチックPの流れに抵抗を与えるせき止め部10を有することを特徴とする請求項4又は5の廃プラスチックの処理装置である。
請求項7の発明は、前記シリンダ4の供給口4aに、駆動手段22,32Aによる駆動により、送り込み量を調節しながら廃プラスチックPを可塑化させることなく押し込む押し込み部材23,33Aを有する押し込み手段Gを設け、廃プラスチックPの嵩密度を大きくして前記シリンダ4に供給することを特徴とする請求項1,2,3,4,5又は6の廃プラスチックの処理装置である。
請求項8の発明は、押し込み部材23が、前記シリンダ4の供給口4aに向けて推進力を与えるスクリュ23であることを特徴とする請求項7の廃プラスチックの処理装置である。
請求項9の発明は、押し込み部材33Aが、前記シリンダ4の供給口4aに向けて押し込むピストン33Aであることを特徴とする請求項7の廃プラスチックの処理装置である。
請求項10の発明は、前記シリンダ4の供給口4aの付近に、シリンダ4の内外を連通する排水手段3を設けることを特徴とする請求項1,2,3,4,5,6,7,8又は9の廃プラスチックの処理装置である。
本発明に係る廃プラスチックの処理装置によれば、次の効果を奏することができる。
シリンダにより、土砂等の吸水性物質を含む高含水率の廃プラスチックであつても、連続的・安定的に可塑化しつつ水分を除去することができるので、シリンダの全長を短くしながら、ガス量が低減される。その結果、全体として処理量が大きく、水分に伴う処理装置の損傷が少なく、かつ、コンパクトな廃プラスチックの処理装置が得られる。加えて、スリットの幅を適正に設定することにより、水分を除去する際に、脱蒸気用のスリットから廃プラスチックを同伴することなく、水蒸気のみを効率的に除去することが可能になる。
シリンダにより、土砂等の吸水性物質を含む高含水率の廃プラスチックであつても、連続的・安定的に可塑化しつつ水分を除去することができるので、シリンダの全長を短くしながら、ガス量が低減される。その結果、全体として処理量が大きく、水分に伴う処理装置の損傷が少なく、かつ、コンパクトな廃プラスチックの処理装置が得られる。加えて、スリットの幅を適正に設定することにより、水分を除去する際に、脱蒸気用のスリットから廃プラスチックを同伴することなく、水蒸気のみを効率的に除去することが可能になる。
請求項5の発明によれば、スリット部よりも上流位置として、複数ピースによつて構成される混練スクリュを備えるので、混練スクリュによつて水蒸気の発生を促した直後に、脱蒸気用のスリットから水蒸気を効率的に排出することができる。
請求項6の発明によれば、スリット部の下流側のスクリュに、溶融状態の廃プラスチックをせき止めるせき止め部を有するので、せき止め部によつて溶融状態の廃プラスチックに上流に押し戻される流れを生じ、脱蒸気用のスリットから水蒸気が効果的に排出される。
請求項7に係る発明によれば、シリンダの供給部に、嵩密度を大きくして送り込むことができる廃プラスチックの押し込み手段を設けるので、廃プラスチックを効率よく、かつ、安定的に供給することが可能となる。また、押し込み手段は、廃プラスチックの送り込み量を調節することができるので、原料となる廃プラスチックの嵩比重に応じて密度を高めて送り込むことができ、かつ、送り込み量をシリンダの搬送能力に合わせることができる。
図1〜図3は、本発明に係る廃プラスチックの処理装置の第1実施の形態を示す。廃プラスチックの処理装置の全体は、図11に示すように廃プラスチックPを搬送して予備加熱装置Bに供給する原料フィーダA、予備加熱装置B、脱塩素装置C及び排ガス処理装置Dを主構成要素とする。予備加熱装置Bは、PVC、PVDCなどの塩素系ポリマ−を含有する廃プラスチックPを、可塑化した後に所定温度まで昇温させ、水分を除去すると共に溶融状態で排出させる機能を有する。脱塩素装置Cの供給口C1は、ポリマー配管50によつて予備加熱装置Bの排出口8に連通され、予備加熱装置Bにおいて所定温度まで昇温させた溶融廃プラスチックを更に加熱して、溶融状態の廃プラスチックPを熱分解させて塩化水素を発生させ、塩化水素を排ガス処理装置Dに導いて処理すると共に、溶融した廃プラスチックPを排出・固化させて固形燃料Fとする。排ガス処理装置Dは、脱塩素装置CのベントC3に排ガス配管51を介して接続され、導入された塩化水素ガスを無害化させる。なお、脱塩素装置Cの排出口C2には、図示を省略した冷却手段及びカッターが設けられている。
予備加熱装置Bは、図1に示すようにホッパーからなる供給部1及び排出口8を有するシリンダ4及びシリンダ4内に回転自在に設けられ、回転駆動源であるモータ5によつて回転駆動される2本のスクリュ6を有する。
シリンダ4の供給口4a付近の内底部には、排水手段としての開口部3が形成されている。開口部3は、スリットによつて形成され、廃プラスチックPの通過を阻止し、水を選択的に排出させるように予備加熱装置Bの内外を連通する複数の通孔を有している。
シリンダ4の中間部は、脱蒸気シリンダ40によつて形成されている。脱蒸気シリンダ40は、土砂等の吸水性物質が付着した高含水率の廃プラスチックPを効率的に処理するために設けられ、多量の水蒸気を外部に放出させる機能を有する。このため、脱蒸気シリンダ40は、図2,図3に示すように内外を連通する複数のスリット41を備えるスリット部42を上下部に形成し、水分を水蒸気として各スリット41から排出する。スリット部42は、予備加熱装置Bのシリンダ4(脱蒸気シリンダ40)の中心Oに対し、スクリュ6の周方向にθ=約110度離れた箇所に形成されている。この脱蒸気シリンダ40のスリット41は、溶融状態の廃プラスチックPの通過を阻止し、水蒸気を選択的に排出させるように1mm以下、好ましくは0.7mm以下の幅を有している。脱蒸気シリンダ40は、シリンダ4の中間部に1箇所以上備えられる。
そして、シリンダ4の上流部となる供給口4a及び開口部3並びに脱蒸気シリンダ40の箇所を除き、加熱手段であるヒータ7を設け、ヒータ7によつてシリンダ4内の廃プラスチックPを適宜に加熱できるようになつている。
また、スクリュ6には、脱蒸気シリンダ40のスリット部42よりも上流位置として、1段の混練スクリュ60が設けられている。混練スクリュ60は、複数枚のニーディングディスクを位相を変えてスクリュ6の軸に取付けることによつて構成されている。なお、排出口8は、シリンダ4の断面積よりも小さい開口面積が与えられ、内部の廃プラスチックPを圧縮させることができる。
図4,図5には、脱蒸気シリンダ40の構造例を示す。この脱蒸気シリンダ40にあつては、内外を連通する複数のスリット41を備えるスリット部42を左右に形成し、水分を水蒸気として各スリット41から排出する。この場合、スリット部42は、予備加熱装置Bのシリンダ4の中心Oに対し、スクリュ6の周方向にθ=約145度離れた箇所に形成されている。この脱蒸気シリンダ40のスリット41は、溶融状態の廃プラスチックPの通過を阻止し、水蒸気を選択的に排出させるように、1mm以下好ましくは0.7mm以下の幅を有している。
図6には、脱蒸気シリンダ40の他の構造例を示す。この脱蒸気シリンダ40にあつては、内外を連通する複数のスリット41を備えるスリット部42を上下及び左右に形成し、水分を水蒸気として各スリット41から排出する。この場合、スリット部42は、予備加熱装置Bのシリンダ4の中心Oに対し、スクリュ6の周方向にθ=約40度離れた箇所に形成されている。この脱蒸気シリンダ40のスリット41は、溶融状態の廃プラスチックPの通過を阻止し、水蒸気を選択的に排出させるように、1mm以下好ましくは0.7mm以下の幅を有している。なお、隣接するスリット部42の間隔は、スリット41の数を少なくすることにより拡大するので、スクリュ6の周方向にθ=約60度離れた箇所に形成することもできる。
しかして、脱蒸気シリンダ40の内外を連通する複数のスリット41を備えるスリット部42は、予備加熱装置Bの中間部に、予備加熱装置Bの周方向に少なくとも40〜60度以上離れた箇所に形成させ、各スリット41から水分を水蒸気として排出させればよい。勿論、予備加熱装置Bの全周に所定間隔でスリット41を形成しても、周方向に40〜60度以上離れた箇所にスリット41が形成されていることになる。スクリュ6が1本の場合であつても同様である。
次に、第1実施の形態の作用について説明する。
土砂等の吸水性物質及び水分を含む廃プラスチックPは、供給部1を通じて予備加熱装置Bに投入される。投入の際の廃プラスチックPは、嵩密度が0.1以上であることが望ましい。また、予め、アルミニウム、鉄等の金属、ガラスなどの異物を除去すれば、供給部1、シリンダ4及びスクリュ6の損傷が少なくなるので好ましい。異物の除去時には、粒径の大きい砂利等の吸水性物質も同時に取り除かれる。
土砂等の吸水性物質及び水分を含む廃プラスチックPは、供給部1を通じて予備加熱装置Bに投入される。投入の際の廃プラスチックPは、嵩密度が0.1以上であることが望ましい。また、予め、アルミニウム、鉄等の金属、ガラスなどの異物を除去すれば、供給部1、シリンダ4及びスクリュ6の損傷が少なくなるので好ましい。異物の除去時には、粒径の大きい砂利等の吸水性物質も同時に取り除かれる。
投入された廃プラスチックP中の含水率が大きいときは、スクリュ6により絞られたある程度の水分が開口部3のスリットから土砂と共に外部に排出される。しかし、含水率が小さい場合(例えば20%程度以下の場合)には、廃プラスチックP中の水分が土砂に吸収されるため、開口部3から排出されない。
水分を含む土砂の付着した廃プラスチックPは、スクリュ6により下流に搬送される。スクリュ6は1本でもよいが2本にすれば材料の安定供給及び食い込み性が向上する。ヒータ7によつて加熱されながらスクリュ6によつて送られる廃プラスチックPは、混練スクリュ60に達し、強く混練を受け、可塑化し混合される。同時に、廃プラスチックP中の水分も加熱され水蒸気となる。但し、予備加熱装置Bでは、塩化水素ガスを生じさせるまでは昇温させない。
発生した水蒸気は、下流位置の脱蒸気シリンダ40のスリット41から外部に排出される。スリット41では、水蒸気のみが排出され、溶融状態の廃プラスチックPは、スクリュ6による送りがあることに加えスリット41の孔幅が小さい(1mm以下)ことから、外部に排出されることなく下流に送られる。しかも、複数のスリット41は、シリンダ4の中間部の1つの箇所に、予備加熱装置Bの周方向に少なくとも40度以上離れた複数箇所として形成されて内外を連通するので、スリット41の中心軸線方向長さ、ひいてはシリンダ4の長さを短縮させた状態で、スリット41から水蒸気が効果的に放出される。シリンダ4内の廃プラスチックPは、小断面積をなす排出口8によつて圧縮された状態で攪拌されながら、大気に開放されるスリット41に次々に接するため、各スリット41から膨張した水蒸気が良好に排出される。
水分が十分に除去された廃プラスチックPは、ヒーター7によつて加熱されつつスクリュ6によつて排出口8に向けて送られ、排出口8から溶融状態で排出され、ポリマー配管50を通つて脱塩素装置Cに送られる。脱塩素装置C内では、溶融状態の廃プラスチックPが脱塩素され、固形燃料Fとして種々の用途に供される。予備加熱装置Bにおいて多量の水蒸気が除去されているので、排ガス処理装置Dに導入された塩化水素ガスが効率的に無害化される。
図7は、第2実施の形態に係る廃プラスチックの処理装置の予備加熱装置Bを示し、第1実施の形態と実質的に同一機能部分には同一符号を付してそれらの説明は省略する。この予備加熱装置Bは、脱蒸気シリンダ40のスリット41よりも下流側のスクリュ6に、溶融状態の廃プラスチックPの流れに抵抗を与えるせき止め部10を形成してある。せき止め部10は、逆フライトスクリュなどの押戻しスクリュ、シールリングスクリュなどのせき止めスクリュによつて構成することができる。
第2実施の形態によれば、混練スクリュ60によつて発生した水蒸気の大部分が、脱蒸気スリット部42を通過する際にスリット41から排出される。排出されずにスリット41を通過した水蒸気は、せき止め部10によつて上流に押し戻される流れを局所的に生じ脱蒸気用のスリット41から排出される。これにより、第1実施の形態と比較して、廃プラスチックP中の水蒸気が効率良く排出されるので、スリット41の中心軸線方向長さを更に短縮して水蒸気をほぼ完全に排出することが可能になる。
図8は、第3実施の形態に係る廃プラスチックの処理装置の予備加熱装置Bを示し、第1実施の形態と実質的に同一機能部分には同一符号を付してそれらの説明は省略する。この予備加熱装置Bは、脱蒸気シリンダ40及び混練スクリュ60を2箇所に備え、水蒸気が複数の脱蒸気シリンダ40のスリット41から外部に排出される。2箇所の脱蒸気シリンダ40は、図2〜図6に示す構造のいずれかを有している。従つて、各脱蒸気シリンダ40は、予備加熱装置Bのスクリュ6の周方向に少なくとも40度以上離れた箇所に形成されて内外を連通する複数のスリット41を備え、水分を水蒸気としてスリット41から排出する。
第3実施の形態によれば、土砂等の吸水性物質を含む廃プラスチックPが、供給部1から供給されスクリュ6により下流に搬送される点では第1実施の形態と同様である。すなわち、廃プラスチックPが上流側の混練スクリュ60にまで送られると、可塑化し混合・混練される。同時に廃プラスチックP中の水分も加熱されながら水蒸気となる。発生した水蒸気は、下流側に隣接する第1の脱蒸気スリット41から外部に排出される。
しかし、廃プラスチックP中の水分が多いなどの理由で上流側の混練スクリュ60及び脱蒸気スリット41の1組のみでは全て水蒸気にならなかつたり、水蒸気になつたとしても完全にスリット41から排出されない場合がある。その場合、混練スクリュ60及び脱蒸気スリット41を多段に設けたことにより、廃プラスチックP中の水分を下流側の混練スクリュ60及び脱蒸気スリット41の組により、ほぼ完全に除去することができる。
しかして、内外を連通する複数のスリット41を備える脱蒸気シリンダ40は、予備加熱装置Bの中間部の少なくとも1箇所に形成され、水分を水蒸気としてスリット41から排出すればよい。また、脱蒸気シリンダ40のスリット41よりも上流側に隣接させて混練スクリュ60を配置すれば、混練スクリュ60によつて水蒸気を効率的に生じさせながら、速やかにスリット41から外部に排出させることができる。
図9,図10は、予備加熱装置Bの供給部1に、廃プラスチックPの形状に応じて、廃プラスチックPを連続的かつ自動的に押し込み可能な押し込み手段Gを設けた構造例を示す。押し込み手段Gは、廃プラスチックPの圧縮機能を有し、嵩密度を大きくして供給するためのものであり、廃プラスチックPを可塑化・溶融させる機能は有しておらず、供給口4aに向けて推進力を与える。
第1構造例に係る押し込み手段Gは、図9に示すように押し込み部材であるスクリュ23を備える。すなわち、供給口4aに向けて次第に縮径する截頭円錐筒からなるホッパー状の供給部1をシリンダ4に固設し、この供給部1内に、供給口4aに向けて次第に縮径する外形を有するスクリュ23を1個の回転軸23aに取付けて配置し、回転軸23a及びスクリュ23を駆動手段であるモータ22によつて回転駆動させることにより、送り込み量の調節が可能になつている。スクリュ23の少なくとも供給口4a付近の外形は、供給部1の内面に接することなく、ほぼ適合している。予備加熱装置Bの廃プラスチックPの供給部1に押し込み手段Gを設けることにより、フラフのような嵩比重の小さい廃プラスチックPを供給部1内でブリッジを起こさせず効率良く予備加熱装置B内に供給し、廃プラスチックPを可塑化しつつ水分を効率良く除去することができる。
供給部1に投入された廃プラスチックPは、モータ22によつて駆動されるスクリュ23の推進力を受けて、連続的かつ自動的に押し込み量を調節されながら予備加熱装置Bのシリンダ4に供給口4aから送り込まれ、モータ5によつて回転駆動されるスクリュ6に食い込まれていく。廃プラスチックPの送り込み量は、モータ22の回転数の制御によつて容易に増減調節することができるので、原料フィーダAから供給する廃プラスチックPの嵩比重に応じて密度を高めて、かつ、スクリュ6の搬送能力に合わせて送り込むことができる。スクリュ6の搬送能力は、モータ5の回転数によつて調節することができる。
原料となる廃プラスチックPに水分が多く含まれている場合や、予め水で洗浄した場合には、スクリュ6によつて水分が絞り出され、開口部3から外部に排出される。供給口4a付近の廃プラスチックPには、押し込み手段Gのスクリュ23によつて押圧力が作用しているため、脱水が効果的になされる。これにより、シリンダ4の供給口4a付近に水が溜まり廃プラスチックPのスクリュ6への食い込み性が悪くなつたり、ヒータ7の熱によつて蒸発した水分が供給部1の内面に付着して腐食の原因になることが良好に防止される。
シリンダ4及びスクリュ6を水平配置し、截頭円錐筒からなる供給部1及びスクリュ23の中心軸線(回転軸23a)を垂直として直交配置したので、供給部1に投入された廃プラスチックPは、スクリュ23によつて下方に向けて押圧されながら自重をも受けつつシリンダ4内に強制的に送り込まれる。
第2構造例に係る押し込み手段Gは、図10に示すように押し込み部材であるピストン33Aを備える。この押し込み手段Gは、ホッパー状の供給部1が、上方に向けて次第に拡大する錐形筒部1Abと、錐形筒部1Abの小径端に接続する円筒状部1Aaとを有し、円筒状部1Aaを供給口4aに接続させて固定すると共に、供給部1に、円筒状部1Aa内に受入れが可能な大きさの押し込み部材であるピストン33Aを1個設けてある。
ピストン33Aは、駆動手段である複動式のエアーシリンダ装置32Aによつて駆動され、実線で示す錐形筒部1Ab位置と、破線で示す円筒状部1Aa位置との間で上下運動をする。廃プラスチックPの送り込み量は、エアーシリンダ装置32Aによるピストン33Aの昇降速度及び昇降間隔の制御によつて容易に調節することができるので、廃プラスチックPの嵩比重に応じて密度を高めて、かつ、スクリュ6の搬送能力に合わせて送り込むことができる。
これにより、供給部1に投入された廃プラスチックPが、上下運動をするピストン33Aによつて錐形筒部1Abから円筒状部1Aaに連続的かつ自動的に押し込み量を調節されながら押し込まれ、ひいては予備加熱装置B内に強制的に送り込まれスクリュ6に食い込まれていく。その結果、図9に示すスクリュ23を用いる押し込み手段Gと同様に、予備加熱装置B内に廃プラスチックPを安定的に送り込むことができる。その後は、上記実施の形態と同様に、廃プラスチックPが脱水、可塑化、昇温及び脱塩素され、固形燃料Fとなる。
シリンダ4及びスクリュ6を水平配置し、供給部1及びエアーシリンダ装置32Aのピストンロッド32Aaの中心軸線を垂直として直交配置したので、供給部1に投入された廃プラスチックPは、ピストン33Aによつて下方に向けて押圧されながら自重をも受けつつシリンダ4内に強制的に送り込まれる。
実施例1
使用済みの農業用PVCシート及び農業用PEシートの混在物を、ホーライ社製破砕機(型式:V03−480L(F)S)を用い、30mm以下の大きさに破砕した。破砕後のフラフの表面には25wt%の土砂が付着していた。これを水分が15wt%になるように調整し、図1に示す予備加熱装置Bに投入して可塑化・水分除去を行つた。予備加熱装置Bは、直径44mmの二本のスクリュ6を備えている。スクリュ6には、供給部1の下流に混練スクリュ60として逆ニーディングディスクスクリュを設けている。シリンダ4のほぼ中央となる中間部には、脱蒸気シリンダ40が取付けられている。脱蒸気シリンダ40には、図4,図5に示すように蒸気抜き用のスリット部42が左右に2箇所取付けられている。スリット41の間隔は、0.5mmである。投入した廃プラスチックPを予備加熱装置Bで可塑化し、220℃に昇温させた後に、排出口8を経由してスクリュの直径174mmの二軸噛み合い型同方向回転外回りの脱塩素装置Cに投入した。その結果、残留塩素濃度0.2重量%の固形燃料Fを、押出量100kg/hで6時間安定的に得ることができた。なお、供給部1の下方に設けた開口部3から水は排水されなかつたが、脱蒸気スリット41からは水蒸気が連続的に排出された。
使用済みの農業用PVCシート及び農業用PEシートの混在物を、ホーライ社製破砕機(型式:V03−480L(F)S)を用い、30mm以下の大きさに破砕した。破砕後のフラフの表面には25wt%の土砂が付着していた。これを水分が15wt%になるように調整し、図1に示す予備加熱装置Bに投入して可塑化・水分除去を行つた。予備加熱装置Bは、直径44mmの二本のスクリュ6を備えている。スクリュ6には、供給部1の下流に混練スクリュ60として逆ニーディングディスクスクリュを設けている。シリンダ4のほぼ中央となる中間部には、脱蒸気シリンダ40が取付けられている。脱蒸気シリンダ40には、図4,図5に示すように蒸気抜き用のスリット部42が左右に2箇所取付けられている。スリット41の間隔は、0.5mmである。投入した廃プラスチックPを予備加熱装置Bで可塑化し、220℃に昇温させた後に、排出口8を経由してスクリュの直径174mmの二軸噛み合い型同方向回転外回りの脱塩素装置Cに投入した。その結果、残留塩素濃度0.2重量%の固形燃料Fを、押出量100kg/hで6時間安定的に得ることができた。なお、供給部1の下方に設けた開口部3から水は排水されなかつたが、脱蒸気スリット41からは水蒸気が連続的に排出された。
実施例2
実施例1と同様の前処理を施した廃プラスチックPを、水分が20wt%になるように調整し、これを図1に示す予備加熱装置Bに投入して可塑化・水分除去を行つた。予備加熱装置B及び脱塩素装置Cは、実施例1と同様のものを用いた。脱蒸気シリンダ40には図6に示すように蒸気抜き用のスリット部42が上下左右に4箇所形成されている。スリット41の間隔は、0.5mmである。その結果、残留塩素濃度が約0.2重量%の固形燃料Fを、押出量100kg/hで6時間安定的に得ることができた。なお、供給部1の下方の開口部3からは若干の泥水が排水され、脱蒸気スリット41からは水蒸気が連続的に排出された。
実施例1と同様の前処理を施した廃プラスチックPを、水分が20wt%になるように調整し、これを図1に示す予備加熱装置Bに投入して可塑化・水分除去を行つた。予備加熱装置B及び脱塩素装置Cは、実施例1と同様のものを用いた。脱蒸気シリンダ40には図6に示すように蒸気抜き用のスリット部42が上下左右に4箇所形成されている。スリット41の間隔は、0.5mmである。その結果、残留塩素濃度が約0.2重量%の固形燃料Fを、押出量100kg/hで6時間安定的に得ることができた。なお、供給部1の下方の開口部3からは若干の泥水が排水され、脱蒸気スリット41からは水蒸気が連続的に排出された。
実施例3
実施例1と同様の前処理を施した廃プラスチックPを、水分が50wt%になるように調整し、これを図9に示す押し込み手段Gを設けた図8の予備加熱装置Bに投入して可塑化・水分除去を行つた。2段目の混練スクリュ60も逆ニーディングディスクスクリュを用いた。その他の予備加熱装置B及び脱塩素装置Cの構造は、実施例1と同様である。従つて、1段目と2段目の脱蒸気シリンダ40には図4,図5に示すように蒸気抜き用のスリット部42が左右に2箇所形成されている。スリット41の間隔は、0.5mmである。その結果、残留塩素濃度が約0.2重量%の固形燃料Fを、押出量100kg/hで6時間安定的に得ることができた。なお、供給部1の下方の開口部3からは泥水が排水され、各段の脱蒸気用のスリット41からは水蒸気が連続的に排出された。
実施例1と同様の前処理を施した廃プラスチックPを、水分が50wt%になるように調整し、これを図9に示す押し込み手段Gを設けた図8の予備加熱装置Bに投入して可塑化・水分除去を行つた。2段目の混練スクリュ60も逆ニーディングディスクスクリュを用いた。その他の予備加熱装置B及び脱塩素装置Cの構造は、実施例1と同様である。従つて、1段目と2段目の脱蒸気シリンダ40には図4,図5に示すように蒸気抜き用のスリット部42が左右に2箇所形成されている。スリット41の間隔は、0.5mmである。その結果、残留塩素濃度が約0.2重量%の固形燃料Fを、押出量100kg/hで6時間安定的に得ることができた。なお、供給部1の下方の開口部3からは泥水が排水され、各段の脱蒸気用のスリット41からは水蒸気が連続的に排出された。
実施例4
実施例1と同様の前処理を施した廃プラスチックPを、水分が20wt%になるように調整し、これを図9に示す押し込み手段Gを設けた図7の予備加熱装置Bに投入して可塑化・水分除去を行つた。押戻しスクリュ10には逆フルフライトスクリュを用いた。その他の予備加熱装置B及び脱塩素装置Cの構造は、実施例1と同様である。脱蒸気シリンダ40も、実施例1と同様のものを用いた。その結果、残留塩素濃度が約0.2重量%の固形燃料Fを、押出量100kg/hで6時間安定的に得ることができた。なお、供給部1の下方の開口部3からは若干の泥水が排水され、脱蒸気用のスリット41からは水蒸気が連続的に排出された。
実施例1と同様の前処理を施した廃プラスチックPを、水分が20wt%になるように調整し、これを図9に示す押し込み手段Gを設けた図7の予備加熱装置Bに投入して可塑化・水分除去を行つた。押戻しスクリュ10には逆フルフライトスクリュを用いた。その他の予備加熱装置B及び脱塩素装置Cの構造は、実施例1と同様である。脱蒸気シリンダ40も、実施例1と同様のものを用いた。その結果、残留塩素濃度が約0.2重量%の固形燃料Fを、押出量100kg/hで6時間安定的に得ることができた。なお、供給部1の下方の開口部3からは若干の泥水が排水され、脱蒸気用のスリット41からは水蒸気が連続的に排出された。
比較例1
実施例1と同様の前処理を施した廃プラスチックPを、水分が15wt%になるように調整し、これを供給口1と排出口8の間に1段の混練スクリュと3箇所の全開口型のベントを設けた直径44mmの二軸スクリュを備える予備加熱装置Bに投入した。予備加熱装置Bのシリンダ長さは実施例1の1.8倍である。ベントよりも上流位置として、混練スクリュとして逆ニーディングディスクスクリュを1箇所に設けた。投入した廃プラスチックPを予備加熱装置Bで可塑化し、220℃に昇温させた後に、排出口8を経由して、実施例1と同様の脱塩素装置Cに投入した。運転開始後まもなくして予備加熱装置Bのベントから水蒸気が激しい勢いで噴き上げると共に、半溶融のスポンジ状の廃プラスチックも同伴されて噴出した。蒸気及び廃プラスチックPの噴出量は、上流のベント口ほど著しかつた。
実施例1と同様の前処理を施した廃プラスチックPを、水分が15wt%になるように調整し、これを供給口1と排出口8の間に1段の混練スクリュと3箇所の全開口型のベントを設けた直径44mmの二軸スクリュを備える予備加熱装置Bに投入した。予備加熱装置Bのシリンダ長さは実施例1の1.8倍である。ベントよりも上流位置として、混練スクリュとして逆ニーディングディスクスクリュを1箇所に設けた。投入した廃プラスチックPを予備加熱装置Bで可塑化し、220℃に昇温させた後に、排出口8を経由して、実施例1と同様の脱塩素装置Cに投入した。運転開始後まもなくして予備加熱装置Bのベントから水蒸気が激しい勢いで噴き上げると共に、半溶融のスポンジ状の廃プラスチックも同伴されて噴出した。蒸気及び廃プラスチックPの噴出量は、上流のベント口ほど著しかつた。
1:供給部、1Aa:円筒状部、1Ab:錐形筒部、3:開口部(排水手段)、4:シリンダ、4a:供給口、6:スクリュ、8:排出口、10:せき止め部、22:モータ(駆動手段)、23:スクリュ(押し込み部材)、23a:回転軸、32A:エアーシリンダ装置(駆動手段)、32Aa:ピストンロッド、33A:ピストン(押し込み部材)、40:脱蒸気シリンダ、41:スリット、42:スリット部、50:ポリマー配管、60:混練スクリュ、A:原料フィーダ、B:予備加熱装置、C:脱塩素装置、D:排ガス処理装置、P:廃プラスチック、F:固形燃料、G:押し込み手段、O:予備加熱装置の中心。
Claims (10)
- 吸水性物質及び水分を含有し、かつ、塩素系ポリマ−を含有する廃プラスチック(P)を供給口(4a)からシリンダ(4)に供給し、シリンダ(4)内で廃プラスチック(P)を所定温度まで昇温させると共に、
溶融状態の廃プラスチック(P)を熱分解させて塩化水素を発生させ、該塩化水素を排ガス処理装置(D)に導いて処理し、溶融した廃プラスチック(P)は固化させて固形燃料(F)とする廃プラスチックの処理装置において、
前記シリンダ(4)の中間部の少なくとも1箇所に、シリンダ(4)の中心(O)に対する周方向に離れた箇所に形成されて内外を連通する複数のスリット(41)を備えるスリット部(42)を形成し、水分を水蒸気として該スリット(41)から排出することを特徴とする廃プラスチックの処理装置。 - 前記スリット(41)が、1mm以下の幅を有していることを特徴とする請求項1の廃プラスチックの処理装置。
- 前記スリット(41)が、シリンダ(4)の中心(O)に対する周方向に少なくとも40度以上離れた箇所に形成されていることを特徴とする請求項1又は2の廃プラスチックの処理装置。
- 前記シリンダ(4)が、回転駆動されて廃プラスチック(P)を送るスクリュ(6)を有することを特徴とする請求項1,2又は3の廃プラスチックの処理装置。
- スリット部(42)よりも上流位置として、スクリュ(6)に混練スクリュ(60)を備えることを特徴とする請求項4の廃プラスチックの処理装置。
- スリット部(42)よりも下流側のスクリュ(6)に、溶融状態の廃プラスチック(P)の流れに抵抗を与えるせき止め部(10)を有することを特徴とする請求項4又は5の廃プラスチックの処理装置。
- 前記シリンダ(4)の供給口(4a)に、駆動手段(22,32A)による駆動により、送り込み量を調節しながら廃プラスチック(P)を可塑化させることなく押し込む押し込み部材(23,33A)を有する押し込み手段(G)を設け、廃プラスチック(P)の嵩密度を大きくして前記シリンダ(4)に供給することを特徴とする請求項1,2,3,4,5又は6の廃プラスチックの処理装置。
- 押し込み部材(23)が、前記シリンダ(4)の供給口(4a)に向けて推進力を与えるスクリュ(23)であることを特徴とする請求項7の廃プラスチックの処理装置。
- 押し込み部材(33A)が、前記シリンダ(4)の供給口(4a)に向けて押し込むピストン(33A)であることを特徴とする請求項7の廃プラスチックの処理装置。
- 前記シリンダ(4)の供給口(4a)の付近に、シリンダ(4)の内外を連通する排水手段(3)を設けることを特徴とする請求項1,2,3,4,5,6,7,8又は9の廃プラスチックの処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005304530A JP2006063346A (ja) | 2005-10-19 | 2005-10-19 | 廃プラスチックの処理装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005304530A JP2006063346A (ja) | 2005-10-19 | 2005-10-19 | 廃プラスチックの処理装置 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002244557A Division JP3892366B2 (ja) | 2002-08-26 | 2002-08-26 | 廃プラスチックの処理装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006063346A true JP2006063346A (ja) | 2006-03-09 |
Family
ID=36110093
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005304530A Pending JP2006063346A (ja) | 2005-10-19 | 2005-10-19 | 廃プラスチックの処理装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2006063346A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007125626A1 (ja) * | 2006-04-27 | 2007-11-08 | Nippon Steel Corporation | 廃プラスチック成形方法及び廃プラスチック熱分解方法 |
CN101787144A (zh) * | 2010-02-10 | 2010-07-28 | 梁平 | 一种废塑料薄层高速裂解方法及设备 |
KR102151704B1 (ko) * | 2019-10-10 | 2020-09-03 | 최영채 | 발포 플라스틱 용융장치 |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS59171922U (ja) * | 1983-04-30 | 1984-11-16 | 株式会社日本製鋼所 | 押出機の強制脱気、脱水装置 |
JPH079448A (ja) * | 1993-06-24 | 1995-01-13 | Nippon Steel Corp | 廃プラスチック再生処理設備における押出機構造 |
JPH10138246A (ja) * | 1996-11-07 | 1998-05-26 | Takuma Co Ltd | 固形燃料製造装置 |
JP2002053697A (ja) * | 2000-08-07 | 2002-02-19 | Japan Steel Works Ltd:The | 廃棄プラスチックの脱塩素方法および脱塩素装置 |
JP2004083684A (ja) * | 2002-08-26 | 2004-03-18 | Japan Steel Works Ltd:The | 廃プラスチックの処理装置 |
-
2005
- 2005-10-19 JP JP2005304530A patent/JP2006063346A/ja active Pending
Patent Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS59171922U (ja) * | 1983-04-30 | 1984-11-16 | 株式会社日本製鋼所 | 押出機の強制脱気、脱水装置 |
JPH079448A (ja) * | 1993-06-24 | 1995-01-13 | Nippon Steel Corp | 廃プラスチック再生処理設備における押出機構造 |
JPH10138246A (ja) * | 1996-11-07 | 1998-05-26 | Takuma Co Ltd | 固形燃料製造装置 |
JP2002053697A (ja) * | 2000-08-07 | 2002-02-19 | Japan Steel Works Ltd:The | 廃棄プラスチックの脱塩素方法および脱塩素装置 |
JP2004083684A (ja) * | 2002-08-26 | 2004-03-18 | Japan Steel Works Ltd:The | 廃プラスチックの処理装置 |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007125626A1 (ja) * | 2006-04-27 | 2007-11-08 | Nippon Steel Corporation | 廃プラスチック成形方法及び廃プラスチック熱分解方法 |
CN101787144A (zh) * | 2010-02-10 | 2010-07-28 | 梁平 | 一种废塑料薄层高速裂解方法及设备 |
KR102151704B1 (ko) * | 2019-10-10 | 2020-09-03 | 최영채 | 발포 플라스틱 용융장치 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US5019310A (en) | Method for making molded solid body of incinerated waste material | |
JP3892366B2 (ja) | 廃プラスチックの処理装置 | |
JP3917576B2 (ja) | 廃プラスチックの減容造粒方法及びその装置 | |
JP2006063346A (ja) | 廃プラスチックの処理装置 | |
JP3942842B2 (ja) | 廃プラスチックの処理装置 | |
JP2569299B2 (ja) | 廃プラスチック材を含む廃棄物の減容固形化装置 | |
JP2005349838A (ja) | 廃プラスチックの処理装置 | |
CN202412520U (zh) | 造粒机的干燥装置 | |
KR100853464B1 (ko) | 고분자류 폐기물 처리용 냉각기능을 갖는 투입장치 | |
KR20210095327A (ko) | 폐플라스틱 처리용 용융장치 | |
JP5652441B2 (ja) | 高炉への合成樹脂材の吹き込み方法 | |
JP3717775B2 (ja) | 廃棄プラスチックの脱塩素処理装置 | |
JP5135964B2 (ja) | 高炉への合成樹脂材の吹き込み方法 | |
JP2008114273A (ja) | 廃プラスチックの減容化処理装置及び方法。 | |
JP2569298B2 (ja) | 廃プラスチック材を含む廃棄物の減容固形化装置 | |
CN110561714A (zh) | 一种附污水废气收集的带水塑料薄膜塑化前段工艺及机构 | |
JP4807112B2 (ja) | 高炉への合成樹脂材の吹き込み方法 | |
KR0179333B1 (ko) | 폐수지의 용융장치 및 그 방법 | |
KR20030032486A (ko) | 연속식 폐스티로폼 감용장치 및 그를 이용한 감용방법 | |
KR20050112931A (ko) | 하수슬러지와 폐플라스틱을 혼합한 고형화 연료의 제조방법 | |
KR20110000219A (ko) | 열분해 용융장치로의 폐비닐 이송장치 | |
KR100682321B1 (ko) | 폐기물 압출성형장치 | |
JPH03180A (ja) | 発泡スチロール廃棄物の固形化方法 | |
JP2008088357A (ja) | Frp廃棄物処理方法及びその処理設備 | |
JP2006130756A (ja) | マテリアルリサイクル用原料ペレットの製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20080122 |
|
RD03 | Notification of appointment of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423 Effective date: 20080229 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20090317 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20090707 |