JP2006060037A - 露光装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】露光装置内に搬入されたレチクルとペリクルに囲まれた空間であるペリクル空間のパージ時間を短くでき、レチクルの搬入時間が短縮され生産性が向上する露光装置を提供する。
【解決手段】 ペリクル枠25に各1つ以上設けられた供給口aと排出口bにそれぞれ不活性ガスを供給および排出するための供給ノズル33および排出ノズル34を近接あるいは密接させて、これらの供給口と排出口を介してペリクル空間20のパージを行うとともに、ペリクル膜の外側からペリクル空間と略同一の圧力を加える。
【選択図】 図3

Description

本発明は、マスクやレチクル等の原版のパターンを半導体ウエハ等の感光基板に転写する露光装置に関し、特に防塵用のペリクルを有する原版を用いる露光装置に関する。
従来、極微細パターンから形成されるLSIあるいは超LSI等の半導体素子の製造工程において、マスクやレチクル等の原版に描かれた回路パターンを感光剤が塗布されたウエハ等の基板上に縮小投影して焼き付け形成する縮小型投影露光装置が使用されている。半導体素子の実装密度の向上に伴い、パターンのより一層の微細化が要求され、レジストプロセスの発展と同時に露光装置の微細化への対応がなされてきた。
露光装置の解像力を向上させる手段としては、露光波長をより短波長に変えていく方法と、投影光学系の開口数(NA)を大きくしていく方法とがある。
露光波長については、365[nm]のi線から最近では248[nm]付近の発振波長を有するKrFエキシマレーザ、193[nm]付近の発振波長を有するArFエキシマレーザの開発が行なわれている。さらに、157[nm]付近の発振波長を有するフッ素(F)エキシマレーザの開発が行なわれている。
遠紫外線、とりわけ157[nm]付近の発振波長を有するフッ素(F)エキシマレーザにおいては、その発信波長付近の帯域に酸素(O)の吸収帯が複数存在することが知られている。フッ素エキシマレーザは、波長が157[nm]と短いため露光装置への応用が進められているが、157[nm]という波長は一般に真空紫外と呼ばれる波長領域にある。しかし、この波長領域の光を露光装置に適用する場合、酸素による光の吸収が大きいため、大気はほとんど光を透過せず、酸素濃度を充分下げた環境にする必要がある。
非特許文献1(「Photochemistry of Small Molecules 」(Hideo Okabe 著、A Wiley−Interscience Publication、1978年、178 頁)によると、波長157[nm]の光に対する酸素の吸収係数は、約190[atm−1cm−1]である。これは、1気圧中で1[%]の酸素濃度の気体中を波長157[nm]の光が通過すると、1[cm]あたりの透過率が下記の数式で求められる0.150の値しかないことを示している。
T=exp(−190×1[cm]×0.01[atm])=0.150
また、酸素が上記した光を吸収することにより、オゾン(O)が生成され、このオゾンが光の吸収をより増加させ、透過率を著しく低下させることに加え、オゾンに起因する各種生成物が光学素子表面に付着し、光学系の効率を低下させる。また、上記した光は、酸素だけでなく水分に対しても光の吸収が大きいため、透過率を著しく低下させる。
したがって、遠紫外線、とりわけ157[nm]付近の波長を有するフッ素(F)エキシマレーザ光を光源とする投影露光装置の露光光の光路においては、露光光の透過率および透過率の均一性を確保するために、窒素やヘリウム等の不活性ガスによるパージ手段によって、光路中に存在する酸素濃度および水分濃度を数ppmオーダ以下の低レベルにおさえる方法がとられている。
上記した従来例のパージ手段の場合、照明光学系および投影光学系は、密閉容器にできるので、内部のパージを比較的容易に行えるが、特にレチクルやウエハ近傍の光路におけるパージの方法は、レチクルおよびウエハが露光装置の可動体であるがゆえに問題であり、さらに最近の主流であるステップ・アンド・スキャン型の投影露光装置では、露光中にレチクル、ウエハ共にスキャン動作を行っているので、なおさら問題となる。そのため、レチクルステージおよびウエハステージ全体を筐体で囲い、その中をNなどの不活性ガスでパージし、露光装置内部と外部を連絡する部分には、ロードロック機構を設け、外部からレチクルやウエハを搬入する場合には、ロードロック機構で一旦外気と遮断し、ロードロック機構内の不純物を不活性ガスでパージした後、露光装置内部に搬入していた。
例えば図10は、フッ素(F)エキシマレーザを光源とし、ロードロック機構を有する半導体露光装置の一例を示す断面模式図である。図10において、1はパターンの描画されたレチクルを搭載するレチクルステージ、2はレチクル上のパターンをウエハに投影する投影光学系、3はウエハを搭載しX、Y、Z、θおよびチルト方向に駆動するウエハステージ、4は照明光をレチクル上に照射するための照明光学系、5は光源からの光を照明光学系4に導光する引き回し光学系、6は光源であるフッ素(F)エキシマレーザ部、7はレチクル上のパターン領域以外が照明されないように露光光を遮光するマスキングブレード、8および9は各々レチクルステージ1およびウエハステージ3周囲の露光光軸を覆う筐体、10は投影光学系2および照明光学系4の内部を所定のHe雰囲気に調節するHe空調機、11および12は筐体8および9の各々の内部を所定のN雰囲気に調節するN空調機、13および14はレチクルおよびウエハを各々筐体8および9内に搬入する時に使用するレチクルロードロックおよびウエハロードロック、15および16は各々レチクルおよびウエハを搬送するためのレチクルハンドおよびウエハハンド、17はレチクルの位置調節に用いるレチクルアライメントマーク、18は複数のレチクルを筐体8内で保管するレチクル保管庫、19はウエハのプリアライメントを行うプリアライメント部である。また必要に応じて装置全体を不図示の環境チャンバに収納し、所定の温度に制御された空気を環境チャンバ内で循環させることによりチャンバ内の温度を一定に管理している。
また一般的に、レチクルにはペリクルと称されるパターン保護装置が付けられている。これはレチクルのパターン面に塵埃などの異物が付着するのを防止するもので、これによりウエハ上への異物転写による不良の発生頻度が抑制される。ペリクルの表面とレチクルのブランク面(パターン面の逆面)に異物が付くのは防げないが、これらの面はパターン面から数mm程度離れているために、ウエハ上には結像せずに照度ムラとなるので、許容される異物のサイズは非常に大きくなり、不良の発生頻度が抑制される。一般に、ペリクル貼り付け装置により清浄な環境下でレチクルとペリクルは貼り合わされ、それ以降の露光装置までの経路と露光装置内において、パターン面に異物が付着するのを防止する。なお、ペリクル膜の種類としては、例えばニトロセルロース等を主成分とする厚さ1〜2μm程度の薄膜である、いわゆるソフトペリクルと呼ばれているものと、例えばフッ素ドープ石英等からなる厚さ100〜800μm程度の硝材である、いわゆるハードペリクルと呼ばれているものがある。
図11はこのペリクルの構造を示す模式図である。ペリクル24はレチクル23のパターン面側に粘着剤等を使用して貼り付けられる。ペリクル24は、このレチクルパターンを囲う大きさのペリクル枠25と、その一端面に貼られた露光光を透過するペリクル膜26で構成されている。このペリクル24とレチクル23で囲まれた空間であるペリクル空間を完全に密閉させると、ペリクル空間内外の気圧差や酸素濃度差によりペリクルが膨らんだり変形したりする不具合が発生するため、ペリクル枠25には通気孔27が設けられており、ペリクル空間内外で気体が流通できるようになっている。また、この通気孔27からペリクル空間内に外部の異物が侵入するのを防ぐために不図示の除塵フィルタが、この通気経路に設けられている。
図12は、図10に示した露光装置におけるレチクル23の搬送経路の一例を示す模式図である。図12において、90はレチクル23表面やペリクル24表面に付着している塵埃等の異物の大きさや個数を計測する異物検査装置である。ペリクル24付きのレチクル23は手動または不図示の搬送装置によって露光装置の入口となるレチクルロードロック13に搬入される。次にレチクルロードロック室内を不活性ガスでパージし、筐体8と同等の不活性ガス雰囲気となった後にレチクルハンド15によりレチクルステージ1あるいはレチクル保管庫18や異物検査装置90のいずれかにレチクル23は搬送される。
このとき、レチクルにペリクルが貼られていると、ペリクル空間内も酸素や水分を十分に排除しなければ、露光時に露光光を吸収してしまい問題となる。しかし、ペリクル空間は比較的小さな通気孔27(図11)を介してのみ外気と流通が可能な構造であるので、ペリクル空間内の置換を完了させるためには、ロードロック室内が所定の不活性ガス濃度に達した後にさらに長い時間を要してしまい、生産性を非常に悪化させてしまう。
そこでこの問題を解決するために、例えば、特許文献1(特開2001−230202号公報)記載の発明が提案されている。この提案の第4実施形態では、ペリクル枠の2辺にそれぞれ通気口を設けておき、これら通気口のそれぞれにはペリクル枠の内側からバネで付勢して通気口をふさぐ開閉蓋が設けられ、給気管および排気管の最先端部を通気口に挿入して開閉蓋をペリクル空間内側に押し開き、給気管および排気管の最先端部をペリクル空間内に入れてそこから不活性ガスを供給して排出することにより、効率よくペリクル空間内のパージを行って、短い時間で置換が完了できるようになっている。
しかしながら、この提案では、給気管および排気管の最先端部をペリクル空間内部にある開閉蓋に押し付ける、すなわち接触し摺動させるので、ペリクル空間内で異物が発生してしまい、供給される不活性ガスの流れによりペリクルパターン面に異物が流され付着する問題がある。さらに、給気管および排気管の最先端部を通気口に挿入して開閉蓋を開く時、および抜いて閉める時に、ペリクル空間外部と内部が連通してしまうので、外部から内部に異物が侵入してペリクルパターンに付着する可能性がある。
これに対し、特許文献2(特開2002−158153号公報)では、これらの問題を解決しながら、効率的にペリクル空間のパージを行う方法が提案されている。これは、ペリクル枠の2辺にそれぞれ通気口を複数設けておき、ロードロック室内に設けられた可動する供給ノズルと排出ノズルをペリクル枠の側面の通気口を囲って当接させ、ペリクル空間内に不活性ガスを供給し排出するものである。この提案によれば、通気口には除塵フィルタをつけることが可能なので、ノズルをペリクル枠に当接する際に異物が発生しても除塵フィルタで除去されるため、前記特許文献1による提案の問題は発生しない。
ところで、前記の特許文献1および特許文献2による提案では、ペリクル空間内に直接、不活性ガスを供給し排出する方法をとっているので、ペリクル空間内の圧力変動によるペリクルの変形や破損を防ぐことは重要な問題である。そのため両提案とも、ペリクル面の変位量を測定する変位計測装置が設けられており、その変位量に基づいてペリクルの変形が所定範囲になるように、不活性ガスの供給量あるいは排出量を制御している。すなわち、ペリクル空間内の圧力が、外側の圧力とほぼ等しくなるように制御していることになる。この状態で効率よくペリクル空間内のパージを行うには、ペリクル空間の外側の圧力を中心として供給側の正圧と排気側の負圧を振り分けにすることであることが、特許文献2に開示されている。そして、この供給側圧力と排気側圧力の差を最大にすることが、パージ効率を最大にしてパージ時間を短縮できることになるのは容易にわかる。このペリクル空間の外側の圧力については、前記の特許文献1では0.1Paから大気圧より僅かに高い圧力であると開示されており、前記の特許文献2では詳細な記述はないが、一般的にはほぼ大気圧であると考えられる。もしこのようにペリクル空間の外側の圧力がほぼ1気圧であるとすると、排気側の負圧は0.5気圧から0気圧が限界であるので、供給側の正圧は1.5気圧から2気圧が限界となってしまう。すなわち、ペリクル空間の外側の圧力がほぼ1気圧であると、ペリクルの変形や破損を防ぐためには、供給側圧力および排気側圧力とペリクル空間内との差圧は0.5気圧から1気圧が限界であるため、除塵フィルタの流路抵抗が大きいこともあり、不活性ガスの流量をそれ程大きくできず、置換時間が長くかかるという問題があった。
これに対し、この問題を解決しようとするべく、特許文献3(特開2001−267200号公報)記載の発明が提案されている。これは、ペリクル枠の2辺にそれぞれ通気口を複数設けておき、ロードロック室内に設けられた第3室の端面であるペリクル枠と同形状のペリクル枠当接部にペリクル枠を駆動して当接させると、1辺にある通気口が第1室に連通し、もう1辺にある通気口が第2室に連通し、ペリクル面が第3室に面し、レチクルが第4室に面するようになっている。さらに、第3室には、ペリクル面の中央付近の変位を測定するための変位計測装置が設けられている。この状態で、第1室を不活性ガスで加圧して、第2室を減圧することにより、ペリクル空間に通気口を通して不活性ガスを強制的に流入、流出させるようにしつつ、ペリクル面がペリクル空間の内圧上昇によってたわんで破損しないようにするために、ペリクル面の変位が変化しないよう第3室の圧力を制御している。
しかしながら、この提案では、第1室と第2室は直接連通せずに分離され、第1室からペリクル空間、ペリクル空間から第2室へとフィルタがついた通気口を通って不活性ガスが流れることが前提となっている。すなわち、第1室と第2室を仕切る隔壁部とペリクル枠の側面との間に隙間があると、第1室と第2室が連通してしまい、ペリクル空間への不活性ガスの流入は著しく低下して、目的とする効率的なペリクル空間のパージは困難になる。したがって、第1室と第2室を仕切る隔壁部とペリクル枠の側面との間の隙間をいかになくすかが非常に重要な点であるが、この提案ではその点についての開示がなされていない。実際、現状のペリクル枠の外形公差は±0.5mm程度あるため、そのまま隙間にすることは許容できない。そこで、例えば、ゴムなどの弾性体で隙間を吸収することが考えられるが、接触し摺動することにより、大きな異物が発生しペリクル表面などに付着する問題がある。また、可動体で隙間を閉鎖することも考えられるが、機構が複雑になり、駆動時間も増えて生産性を悪化させる問題がある。また、ペリクル枠の外形公差を厳しくして隙間をほとんど無くすことも考えられるが、ペリクルのコストが上昇するし、嵌合させてセットすることになるので複雑な機構が必要になるという問題がある。このように、この提案では、第1室、第2室、第3室を立体的なペリクル枠を使って分割してシールする必要があるために、これらの問題が発生してしまう。
「Photochemistry of Small Molecules 」(Hideo Okabe 著、A Wiley−Interscience Publication、1978年、178 頁) 特開2001−230202号公報 特開2002−158153号公報 特開2001−267200号公報
本発明は、上述の問題点に鑑みてなされたものであり、ペリクルを有する原版のパターンを感光基板に転写する露光装置において、露光装置内での原版とペリクル膜の隙間における露光光の透過率および透過率の均一性を確保でき、高精度な焼き付けを行うことが可能な露光装置を提供することを課題とする。
上記の課題を解決するために、本発明の露光装置は、
ペリクル膜と、1つ以上の供給口と1つ以上の排出口とを備えるペリクル枠とからなるペリクルを有する原版のパターンを感光基板に転写する露光装置であって、
前記供給口に対向して不活性ガスを供給するための供給ノズルと、
該供給ノズルを該供給口に近接あるいは密接させるノズル近接機構と、
前記排出口に対向してガスを排出するための排出ノズルと、
該排出ノズルを該排出口に近接あるいは密接させるノズル近接機構と、
前記原版の少なくともペリクル膜の外側を囲う包囲手段と、
該包囲手段内に不活性ガスを供給する手段と、
該包囲手段内からガスを排出する手段と、
前記供給ノズルに供給する不活性ガスの圧力および前記排出ノズルから排出するガスの圧力ならびに前記包囲手段内に供給する不活性ガスの圧力および前記包囲手段内から排出するガスの圧力の少なくとも一方を制御する圧力制御手段と、
を有することを特徴とする。
ここで、前記包囲手段は、例えば1つ以上の開閉扉を有するロードロック室、またペリクル膜の外側に密閉空間を形成するペリクル加圧室である。また、前記圧力制御手段は、前記ペリクル膜の内側と外側の圧力差を同一または略同一とすべく前記各ガス圧を制御することが好ましい。このガス圧制御は、ペリクル膜の外側の圧力と前記供給ノズル内および前記排出ノズル内の圧力または圧力差を検出する手段を備え、前記ペリクル膜の外側の圧力と前記供給ノズル内および前記排出ノズル内それぞれとの圧力差の絶対値が同一または略同一となるように制御してもよいが、前記ペリクル膜の変形を検出して、その変形が最小となるように前記各ガス圧を制御するようにしてもよい。
前記ペリクル枠の供給口の流路抵抗の総量と前記包囲手段の供給口の流路抵抗の総量を同一または略同一とし、前記ペリクル枠の排出口の流路抵抗の総量と前記包囲手段の排出口の流路抵抗の総量も同一または略同一とすることが好ましい。この場合、前記ペリクル枠の供給口と前記包囲手段の供給口とが共通の供給経路に接続し、前記ペリクル枠の排出口と前記包囲手段の排出口とが共通の排出経路に接続することにより、圧力センサや変形センサを不要とし、かつガスの供給系および排気系が一系統で済む、というメリットがある。前記ペリクル加圧室の容積と前記ペリクル枠、ペリクル膜および原版で囲まれた空間の容積とを同一または略同一とすると、さらに好結果を期待することができる。
本発明によれば、ペリクルを有するレチクルを搬入する際のレチクルとペリクルに囲まれた空間のパージ時間を大幅に短くでき、レチクル搬入時間が短縮され生産性が向上し、レチクルとペリクルに囲まれた空間における露光光の透過率および透過率の均一性を確保でき、高精度な焼付けを行うことができる。
本発明の好ましい第1の実施の形態にかかる露光装置は、
紫外光を露光光として用い、原版のパターンを投影光学系を介して感光基板に照射する露光装置において、
該原版はペリクル膜とペリクル枠からなるペリクルを設け、
ペリクル枠には1つ以上の供給口と1つ以上の排出口を備え、
該露光装置には、1つ以上の開閉扉を有するロードロック室を設け、
該ロードロック室には、不活性ガスを供給する手段とガスを排出する手段を備え、
該ロードロック室の内部には、
該供給口に対向し不活性ガスを供給するための供給ノズルと、
該供給ノズルを該供給口に近接あるいは密接させるノズル近接機構と、
該排出口に対向しガスを排出するための排出ノズルと、
該排出ノズルを該排出口に近接あるいは密接させるノズル近接機構と、
該供給ノズルと該ロードロック室内の圧力差を検知する手段と、
該排出ノズルと該ロードロック室内の圧力差を検知する手段とを備え、
該露光装置には、
該ロードロック室に供給する不活性ガスの圧力あるいは排出するガスの圧力を制御する制御手段と、
該供給ノズルに供給する不活性ガスの圧力と該排出ノズルから排出するガスの圧力を制御する制御手段とを設けることを特徴とする。
本発明の好ましい第2の実施の形態にかかる露光装置は、
紫外光を露光光として用い、原版のパターンを投影光学系を介して感光基板に照射する露光装置において、
該原版はペリクル膜とペリクル枠からなるペリクルを設け、
ペリクル枠には1つ以上の供給口と1つ以上の排出口を備え、
該露光装置には、1つ以上の開閉扉を有するロードロック室を設け、
該ロードロック室には、不活性ガスを供給する手段とガスを排出する手段を備え、
該ロードロック室の内部には、
該供給口に対向し不活性ガスを供給するための供給ノズルと、
該供給ノズルを該供給口に近接あるいは密接させるノズル近接機構と、
該排出口に対向しガスを排出するための排出ノズルと、
該排出ノズルを該排出口に近接あるいは密接させるノズル近接機構と、
該供給ノズルと該ロードロック室内の圧力差を検知する手段と、
該排出ノズルと該ロードロック室内の圧力差を検知する手段と、
該ペリクル膜の変位量を検知する手段を備え、
該露光装置には、
該ロードロック室に供給する不活性ガスの圧力あるいは排出するガスの圧力を制御する制御手段と、
該供給ノズルに供給する不活性ガスの圧力あるいは該排出ノズルから排出するガスの圧力を制御する制御手段とを設けることを特徴とする。
本発明の好ましい第3の実施の形態にかかる露光装置は、
紫外光を露光光として用い、原版のパターンを投影光学系を介して感光基板に照射する露光装置において、
該原版はペリクル膜とペリクル枠からなるペリクルを設け、
ペリクル枠には1つ以上の供給口と1つ以上の排出口を備え、
該露光装置には、
該ペリクル枠に密接するペリクル加圧室を設け、
該ペリクル加圧室には、不活性ガスを供給する手段とガスを排出する手段と、
該ペリクル膜の変位量を検知する手段とを備え、
該露光装置には、
該供給口に対向し不活性ガスを供給するための供給ノズルと、
該供給ノズルを該供給口に近接あるいは密接させるノズル近接機構と、
該排出口に対向しガスを排出するための排出ノズルと、
該排出ノズルを該排出口に近接あるいは密接させるノズル近接機構と、
該供給ノズルと該ペリクル加圧室内の圧力差を検知する手段と、
該排出ノズルと該ペリクル加圧室内の圧力差を検知する手段とを設け、
該ペリクル加圧室に供給する不活性ガスの圧力あるいは排出するガスの圧力を制御する制御手段と、
該供給ノズルに供給する不活性ガスの圧力あるいは該排出ノズルから排出するガスの圧力を制御する制御手段を設けることを特徴とする。
本発明の好ましい第4の実施の形態にかかる露光装置は、
紫外光を露光光として用い、原版のパターンを投影光学系を介して感光基板に照射する露光装置において、
該原版はペリクル膜とペリクル枠からなるペリクルを設け、
ペリクル枠には1つ以上の供給口と1つ以上の排出口を備え、
該露光装置には、
該ペリクル枠に密接するペリクル加圧室を設け、
該ペリクル加圧室には、
1つ以上の供給口と1つ以上の排出口を備え、
該ペリクル枠の供給口の流路抵抗の総量と該ペリクル加圧室の供給口の流路抵抗の総量はほぼ同一であり、
該ペリクル枠の排出口の流路抵抗の総量と該ペリクル加圧室の排出口の流路抵抗の総量はほぼ同一であり、
該ペリクル加圧室の該供給口に近接あるいは密接し不活性ガスを供給するための供給ノズルと、
該ペリクル加圧室の該排出口に近接あるいは密接し不活性ガスを排出するための排出ノズルを備え、
該露光装置には、
該供給口に対向し不活性ガスを供給するための供給ノズルと、
該供給ノズルを該供給口に近接あるいは密接させるノズル近接機構と、
該排出口に対向しガスを排出するための排出ノズルと、
該排出ノズルを該排出口に近接あるいは密接させるノズル近接機構を設け、
該供給ノズルに供給する不活性ガスの圧力あるいは該排出ノズルから排出するガスの圧力を制御する制御手段を設けることを特徴とする。
上述の実施形態によれば、露光光として紫外光を用いた場合、紫外線、とりわけフッ素(F)エキシマレーザ光を利用した露光装置において、レチクルを搬入する際のレチクルとペリクルに囲まれた空間のパージ時間を大幅に短くでき、レチクル搬入時間が短縮され生産性が向上し、レチクルとペリクルに囲まれた空間における露光光の透過率および透過率の均一性を確保でき、高精度な焼付けを行うことができる。
以下、図面を用いて本発明の実施例を説明する。
[第1の実施例]
図1および図2は、本発明の第1の実施例を示す図である。図1はペリクル空間を不活性ガスでパージするパージ機構を示す平面図であり、図10におけるロードロック室13を示している。また、図2は図1におけるAA断面図を示している。ロードロック室13の外気側には外部側ドア28が、レチクルパージチャンバ21(図10の筐体8)側には内部側ドア29が設けられている。レチクル23を搬入する際には、内部側ドア29を閉じ、外部側ドア28を開けて、不図示のレチクル搬送手段によりロードロック室13内に設けられた4個の支持台30の上にレチクル23を位置決めして置き、レチクル搬送手段を退避させた後、外部側ドア28を閉じる。図2はこの状態を示している。なお、支持台上のレチクル23をさらに精密に位置決めするための位置決め機構を別途設けることも可能であり、これにより後述するノズルとペリクル枠との位置合わせがより厳密にでき、不活性ガスのリークを最小限に抑えることができる。また、この支持台30には必要に応じて吸着溝を設け、レチクルを位置決め終了後、真空吸着して固定できるようにしても良い。
レチクル23には露光装置に搬入される前に予めペリクル24が貼り付けられている。ペリクル24は、ペリクル枠25とペリクル膜26で構成されていて、ペリクル膜26はいわゆるソフトペリクルあるいはハードペリクルである。ペリクル枠25には、不活性ガスを供給および排出するための複数の供給口aと複数の排出口bが設けられ、すべての供給口aと排出口bの外側には、除塵フィルタ31、32が設けられている。なお、除塵フィルタ31、32の流路抵抗を含んだ、すべての供給口aでの流路抵抗の総量とすべての排出口bでの流路抵抗の総量は、ほぼ同一にしてある。
この供給口aと一定間隔をあけて供給ノズル33および供給ノズル近接機構34が配置され、排出口bと一定間隔をあけて排出ノズル35および排出ノズル近接機構36が配置されている。供給ノズル近接機構34および排出ノズル近接機構36は少なくとも一方向に移動可能な案内と駆動部を有しており、図3に示すように、供給ノズル33および排出ノズル35の端面をペリクル枠端面に接近させ密接させて所定の位置に位置合わせを行う。
供給ノズル33には、供給経路39を介して不活性ガス供給装置40が接続されており、供給経路39の途中には不活性ガスの供給圧力を調節する圧力調節装置41とバルブ42が設けられ、制御部53によって制御される。圧力センサ47は供給ノズル内37とロードロック室13内の双方の圧力または双方間の圧力差を検知するように圧力伝播経路48、49と接続されていて、ロードロック室内圧力を基準とした供給ノズル内37の相対圧力値が制御部53に送られる。また、排出ノズル35には、排出経路43を介して不活性ガス吸引装置44が接続されており、排出経路43の途中には不活性ガスの排出圧力を調節する圧力調節装置45とバルブ46が設けられ、制御部53によって制御される。圧力センサ50は排出ノズル35内と、ロードロック室13内の双方の圧力または双方間の圧力差を検知するように圧力伝播経路51、52と接続されていて、ロードロック室内の圧力を基準とした排出ノズル内38の相対圧力値が制御部53に送られる。
図3に示すように、搬入されたレチクル23のペリクル枠端面に供給ノズル33と排出ノズル35の端面を密接させた後、制御部53は、バルブ42、46を開け、さらに圧力調節装置41、45によって供給ノズル内37と排出ノズル内38のロードロック室内13に対する相対圧力値の絶対値を、許容値内に一致させるように制御しながら、供給ノズル内37の相対圧力値を徐々に高くし、排出ノズル内38の相対圧力値を徐々に低くしていく。このとき供給口aと排出口bでの流路抵抗の総量はほぼ同一、すなわち供給口aと供給口bでの圧力損失はほぼ同一であるので、ペリクル空間内20の圧力は、供給ノズル内37と排出ノズル内38の圧力のほぼ中間値であり、ロードロック室内13の圧力とほぼ一致するように制御されていることになる。したがって、ペリクル空間内20とロードロック室13内の圧力差はほとんどなく、ペリクル膜26の変形をほとんど発生させずに、ペリクル空間内20に不活性ガスが強制的に供給されて、ペリクル空間内20にある空気と混合して強制的に排出されていくので、酸素および水分等の露光光吸収物質の濃度が徐々に下がっていく。なお、制御部53は、圧力センサ47、50により検知された圧力値が所定の範囲となるように圧力調節装置41、45の調節量をオープンループあるいはPIDなどのフィードバックによる制御理論を利用して制御している。もちろん圧力センサ47、50の配置はこれに限らず、ノズルや気密チャンバ内に直接設けることもでき、これにより圧力伝播経路48、49、51、52を省略でき、圧力の応答時間をより短くすることがきるため、圧力制御の点でより有利となる。
一方、ロードロック室13には、供給経路54を介して不活性ガス供給装置55が接続されており、供給経路54の途中には不活性ガスの供給圧力を調節する圧力調節装置56とバルブ57が設けられ、制御部53に接続されている。供給経路54から供給される不活性ガスは、多孔板62を介してロードロック室内13に均一に供給されるようになっている。また、ロードロック室13には排出経路58を介して不活性ガス吸引装置59が接続されており、排出経路58の途中には不活性ガスの排出圧力を調節する圧力調節装置60とバルブ61が設けられ、制御部53に接続されている。排出経路58から排出される不活性ガスは、多孔板63を介してロードロック室内13から均一に排出されるようになっている。また、ロードロック室13内の圧力値を測定する圧力センサ64が設けられ、その検知信号が制御部53に送られる。なお、圧力センサ47あるいは圧力センサ50がロードロック室内13の圧力値を検知するようにしてあれば、それらは圧力センサ64の代わりにできる。搬入されたレチクル23のペリクル枠端面に供給ノズル33と排出ノズル35の端面が密接されるまでは、供給経路54からの不活性ガスの供給と排出経路58からの排出は、バルブ57、61を閉じて停止した状態にしてあるので、この時点までは、ロードロック室13内は、ほぼ大気圧になっている。そして上述したように、制御部53は、バルブ42、46を開けて、供給ノズル33の供給圧力と排出ノズル35の排出圧力の制御を開始する。その後、ロードロック室13内の圧力を規定値(例えば2気圧)まで上げていくように圧力調節装置56によって供給経路54の供給圧力を制御し、圧力調節装置60によって排出経路58からの排出圧力を制御する。これによって、ロードロック室13内は規定の圧力に到達し、かつ不活性ガスが供給されて元々ある空気と混合して排出されていくので、酸素および水分等の露光光吸収物質の濃度が下がっていく。
このとき制御部53は、圧力調節装置41、45によって供給ノズル内37と排出ノズル内38のロードロック室内13に対する相対圧力値の絶対値を、許容値内に一致させるように制御しながら、供給ノズル内37の相対圧力値を高くし、排出ノズル内38の相対圧力値を低くしていくが、ロードロック室内13の圧力が2気圧の場合、例えば、排出ノズル35からの排出圧力を0.5気圧まで下げると差圧は1.5気圧なので、供給ノズル33への供給圧力は3.5気圧まで上げることになる。もしロードロック室内13の圧力が1気圧のままだと、差圧は0.5気圧であるから、それに比べ3倍の差圧となるので、ペリクル空間20に供給され排出される不活性ガスの流量がその分大きく増えて、ペリクル空間20のパージ時間が大幅に短縮されることになる。
この状態で、予め実験で求めたパージに必要な所定時間が経過した後、制御部53は、圧力調節装置41、45によって供給ノズル内37と排出ノズル内38のロードロック室内13に対する相対圧力値の絶対値を、許容値内に一致させるように制御しながら、供給ノズル内33の相対圧力値を低くし、排出ノズル内38の相対圧力値を高くし、両者の差圧が0になるように制御する。その後、あるいはそれと同時に、ロードロック室内13の圧力がレチクルパージチャンバ空間21内の圧力と同じになるように制御する。そして、バルブ42、46を閉じて供給ノズル33からの供給と排出ノズル35からの排出を停止し、バルブ57、61を閉じて供給経路54からの不活性ガスの供給と排出経路58からの排出を停止する。次に、供給ノズル33および排出ノズル35の端面をペリクル枠端面から離した後、内部側ドア29を開ける。レチクルパージチャンバ空間21内のレチクルハンド15により、レチクル23をロードロック室13からレチクルパージチャンバ空間21内へ搬入し、内部側ドア29を閉じる。レチクル23は、レチクルハンド15によりレチクルステージ1あるいはレチクル保管庫18や異物検査装置90のいずれかに搬送される。
なお、本実施例においては、搬入されたレチクル23のペリクル枠端面に供給ノズル33と排出ノズル35の端面を密接させる際、供給ノズル近接機構34および排出ノズル近接機構36によって、所定の位置に位置合わせを行ったが、供給ノズル33および排出ノズル35の端面とペリクル枠端面の隙間を測定するセンサを設けて、より精度よく密接させるように位置合わせするとなお良い。あるいは、隙間を測定する代わりに、供給ノズル33および排出ノズル35から不活性ガスを一定量供給および排出しながら、供給ノズル33および排出ノズル35の端面をペリクル枠端面に接近駆動させて、圧力センサ47、50によって供給ノズル内37および排出ノズル内38の圧力を測定して、圧力値あるいは圧力変化量で駆動終了を判断することにより、より精度よく密接させるように位置合わせすることもできる。供給ノズル33および排出ノズル35の端面は、ペリクル枠端面に密着させた方が漏れを少なくできるので、効率よくペリクル空間20を不活性ガスで置換できる。但し、ペリクル枠25はレチクル23に粘着剤で貼り付けられているため、ペリクル枠25に大きな力を与えて大きく変形させると完全には元に戻らなくなる可能性があるので、供給ノズル33および排出ノズル35の端面は、ペリクル枠端面に許容値以上の力をかけないように上述の位置合わせを行い密接させるのが望ましい。特に、ペリクル膜26がハードペリクルの場合は、厚さが例えば0.8mm程度あるためにその変形が光学性能に敏感に影響するので、ペリクル膜26の変形許容値は厳しいものになってなおさら位置合わせを行って密接させるのが望ましい。そのため、ペリクル膜26あるいはペリクル枠25あるいはレチクル23の変形を光学的あるいは電気的に検知する変位計を1つあるいは複数設けて、その変位量が予め決められた許容値以下となるように、供給ノズル33および排出ノズル35の位置決めを制御するのが望ましい。あるいは、ある程度漏れは許容して、密接させずにわずかな隙間を設けて供給ノズル33および排出ノズル35の端面をペリクル枠端面に対面させてもよい。但し、供給ノズル33側の隙間と排出ノズル35側の隙間はほぼ同一にして、流路抵抗をほぼ同一にする。
また、前記実施例においては、除塵フィルタ31、32の流路抵抗を含んだ、すべての供給口aでの流路抵抗の総量とすべての排出口bでの流路抵抗の総量は、ほぼ同一にしたし、供給ノズル33および排出ノズル35の端面をペリクル枠端面に密接させずにわずかな隙間をあけて対面させた場合も、両者の隙間はほぼ同一にして、流路抵抗をほぼ同一にした。しかし、これら供給側と排出側の流路抵抗が違う場合においても、その比に応じて供給ノズル内37と排出ノズル内38の圧力差をつけて圧力調整をすればよい。例えば、供給側の流路抵抗が高い場合は、供給ノズル内37の相対圧力値の絶対値を排出ノズル内38の相対圧力値の絶対値より大きくする。どの程度大きくすればペリクル膜26を変形させないかは、予め実験により求めておけばよい。
[第2の実施例]
図4は、本発明の第2の実施例を示す図である。前記第1の実施例では供給ノズル33内および排出ノズル35内とロードロック室13内の圧力差を測定して、それらが同一になるように不活性ガスの供給圧力および排出圧力を制御していたが、本実施例では、その代わりにペリクル膜26あるいはペリクル枠25あるいはレチクル23の変形を光学的あるいは電気的に検知する変位計65を1つあるいは複数設ける。但し、変形量はペリクル膜26の中心部が一番大きいので、図4のように中心部の変形量zを測定するよう変位計65を設けるのが望ましい。そして、制御部53は変形量zの変位量が予め決められた許容値以下となるように、供給ノズル内37あるいは排出ノズル内38のロードロック室13内に対する相対圧力値を制御しながら、供給ノズル内37の相対圧力値を徐々に高くし、排出ノズル内38の相対圧力値を徐々に低くしていく。そのとき、圧力調節装置56、60によりロードロック室13を加圧すると、ペリクル膜26を変形させないようにペリクル空間20も加圧される。
あるいは、制御部53は、圧力センサ47あるいは圧力センサ50は使わずに、圧力調節装置41により供給ノズル内37の圧力値を徐々に高くし、圧力調節装置45により排出ノズル内38の圧力値を徐々に低くしていくと同時に、変位量が予め決められた許容値以下となるように、ロードロック室13内の圧力値を制御することも可能である。その際、供給ノズル内37の圧力値を高くする度合いは、排出ノズル内38の圧力値を低くする度合いより大きくすることにより、ロードロック室13とペリクル空間20の圧力値が大気圧より高くなるようにする。
いずれにしても、ペリクル空間20に対する供給ノズル内37と排出ノズル内38の差圧が大きくできるので、ペリクル空間20に供給され排出される不活性ガスの流量が大きく増えて、ペリクル空間20のパージ時間が短縮されることになる。そしてこのように、直接ペリクル膜26の変位を測定し制御すると、給気口aと排気口bでの流路抵抗の総量に個体差も含めて差があってもよいし、供給ノズル33および排出ノズル35の端面とペリクル枠端面が密接せずに漏れが生じてしまって流路抵抗に差が生じても問題とならず、供給ノズル33および排出ノズル35の端面とペリクル枠端面とにわずかな隙間を設ける際の隙間にばらつきがあってもよいという特有の効果を有する。
なお、上述の実施例においては、ロードロック室13内でペリクル空間20をパージする例を示したが、これら供給ノズル33および排出ノズル35をはじめとするペリクル空間20をパージする機構を配置する場所は、ロードロック室13内に限定されるものではない。レチクル保管庫、ペリクル検査機内に設けることができるし、レチクルパージチャンバ空間21内のレチクル搬送経路中にペリクルパージをするための専用の部屋として設けることもできる。また配置する場所をいずれか一ヶ所に限定するものではなく、複数ヶ所に置いて、レチクルの使用計画に合わせた最適な場所での不活性ガスパージを自動的に選択・実施させることも可能である。
また、第1および第2の記実施例で、供給ノズル33および排出ノズル35の端面をペリクル枠端面に密接させずにわずかな隙間をあけて対面させた場合には、ロードロック室13に接続した不活性ガス供給装置55と不活性ガス吸引装置59をなくして装置構成を単純にすることも可能である。すなわち、不活性ガスが供給ノズル33からロードロック室13内に漏れる一方、ロードロック室13内の気体が排出ノズル35内に漏れて排出されるので、ロードロック室13内のパージも行われる。なお、それだけではロードロック室13内のパージが不十分な場合は、供給ノズル33および排出ノズル35の端面をペリクル枠端面に対面させる前にあるいは後に、供給ノズル33および排出ノズル35によって不活性ガスの供給と排出を行い、ロードロック室13内のパージを十分に行うことも可能である。
[第3の実施例]
図5は、本発明の第3の実施例を示す図である。前記した実施例では、ロードロック室13内全体を加圧することによりペリクル空間20のパージ効率を高めたが、本実施例では、その代わりにペリクル加圧室66を設けてペリクル膜26だけを加圧するようにした。すなわち、第1および第2の実施例の支持台30の代わりに、ペリクル加圧室66が設けられ、搬入されたレチクル23は位置決めされて、ペリクル枠25の下面がペリクル加圧室66の上に当接して置かれる。このとき、ペリクル加圧室66の当接面は、ペリクル枠25と同一形状になっており、ペリクル膜26で塞がれることにより密閉空間になる。なお、このペリクル加圧室66の当接面は、シール性を上げるためにゴムや樹脂などの弾性体としてもよいし、真空吸着溝を設けて真空吸着してもよい。ペリクル加圧室66には、供給経路67を介して不活性ガス供給装置68が接続されており、供給経路67の途中には不活性ガスの供給圧力を調節する圧力調節装置69とバルブ70が設けられ、制御部53に接続されている。また、排出経路71を介して不活性ガス吸引装置72が接続されており、排出経路71の途中には不活性ガスの排出圧力を調節する圧力調節装置73とバルブ74が設けられ、制御部53に接続されている。そして、第2の実施例と同様に、ペリクル膜26の変形を光学的あるいは電気的に検知する変位計65を1つあるいは複数設けて、制御部53はその変位量が予め決められた許容値以下となるように、供給ノズル内37あるいは排出ノズル内38のペリクル加圧室66内に対する相対圧力値を制御しながら、供給ノズル内37の相対圧力値を徐々に高くし、排出ノズル内38の相対圧力値を徐々に低くしていく。そのとき、圧力調節装置69、73によりペリクル加圧室66を加圧すると、ペリクル膜26を変形させないようにペリクル空間20も加圧される。
あるいは、制御部53は、圧力センサ47あるいは圧力センサ50は使わずに、圧力調節装置41により供給ノズル内37の圧力値を徐々に高くし、圧力調節装置45により排出ノズル内38の圧力値を徐々に低くしていくと同時に、変位量が予め決められた許容値以下となるように、ペリクル加圧室66内の圧力値を制御することも可能である。その際、供給ノズル内37の圧力値を高くする度合いは、排出ノズル内38の圧力値を低くする度合いより大きくすることにより、ペリクル加圧室66とペリクル空間20の圧力値が大気圧より高くなるようにする。
いずれにしても、ペリクル空間20に対する供給ノズル内37と排出ノズル内38の差圧が大きくできるので、ペリクル空間20に供給され排出される不活性ガスの流量が大きく増えて、ペリクル空間20のパージ時間が短縮されることになる。
なお、本実施例においても、これらペリクル空間20をパージする機構を配置する場所は、ロードロック室13内でもよいし、ロードロック室13に限定されるものでもない。特に、多くのレチクルを収納するレチクル保管庫やレチクル搬送経路中に配置する場合には、レチクル23の周りを囲って密閉する部屋が不要になるので、スペースが小さくなり好適である。但しその場合、レチクル23の周りを加圧することはできないので、レチクル23の上面側は加圧されず下面側のみ加圧されて差圧が生じるため、レチクル23はペリクル枠25から引き剥がされる力を受ける。ペリクル枠25はレチクル23に粘着剤で貼り付けられているため、レチクル23に大きな力を与えて大きく変形させると完全には元に戻らなくなる可能性があるので、加圧はできるものの限度がある。そこで、ペリクル空間20の加圧中は、不図示のレチクル押さえ機構でレチクル上面を押さえてレチクル23が変形するのを防ぐことにより、加圧力を増やすことが可能になり、よりペリクル空間20のパージ時間が短縮される効果がある。なお、レチクル押さえ機構は、レチクル23を搬送するレチクルハンドが兼ねる構造にしてもよい。
なお、この実施例では、変位計65を使ってペリクル膜26の変形を抑えるように制御したが、変位計65を使わないことも可能である。すなわち、図5において供給ノズル33内および排出ノズル35内とペリクル加圧室66内の圧力差を測定して、それらが同一になるように不活性ガスの供給圧力および排出圧力を制御しながら、供給ノズル内37の相対圧力値を徐々に高くし、排出ノズル内38の相対圧力値を徐々に低くしていく。このとき供給口aと供給口bでの圧力損失はほぼ同一にしてあるから、ペリクル膜26はほとんど変形しない。そして、圧力調節装置69、73によりペリクル加圧室66を加圧するとペリクル空間20も加圧されて、ペリクル空間20に対する供給ノズル内37と排出ノズル内38の差圧が大きくできるので、ペリクル空間20に供給され排出される不活性ガスの流量が大きく増えて、ペリクル空間20のパージ時間が短縮されることになる。
なお、本実施例においても第1の実施例と同様に、ある程度漏れは許容して、供給ノズル33および排出ノズル35の端面をペリクル枠端面に密接させずにわずかな隙間を設けて対面させてもよい。その際、変位計65を使わない場合は、供給ノズル33側の隙間と排出ノズル35側の隙間はほぼ同一にして、流路抵抗をほぼ同一にする。
[第4の実施例]
図6は、本発明の第4の実施例を示す図である。ペリクル加圧室66には供給口cと排出口d、および除塵フィルタ77、78が設けられ、それらに対向し密接して供給ノズル79と排出ノズル80が設けられている。その際、除塵フィルタ77の流路抵抗を含んだ供給口cでの流路抵抗の総量は、ペリクル枠25の供給口aのものとほぼ同一にしてあり、除塵フィルタ78の流路抵抗を含んだ排出口dでの流路抵抗の総量は、ペリクル枠25の排出口bのものとほぼ同一にしてある。また、供給ノズル33と供給ノズル79は、共に供給経路39に接続され、排出ノズル35と排出ノズル80は、共に排出経路43に接続されている。
そして図6のように、搬入されたレチクル23のペリクル枠25端面に供給ノズル33と排出ノズル35の端面を密接させ、圧力調節装置41により供給ノズル内37、81の圧力値を徐々に高くし、圧力調節装置45により排出ノズル内38、82の圧力値を徐々に低くしていく。このとき、供給口cと排出口dでの流路抵抗の総量は、それぞれペリクル枠25の供給口aと排出口bのものとほぼ同一にしてあるので、ペリクル空間20とペリクル加圧室66の圧力はほぼ同一となり、ペリクル膜26はほとんど変形しない。そして、供給ノズル内37、81の圧力値を高くする度合いは、排出ノズル内38、82の圧力値を低くする度合いより大きくすることにより、ペリクル加圧室66とペリクル空間20の圧力値が大気圧より高くなるようにする。それにより、ペリクル空間20に対する供給ノズル内37と排出ノズル内38の差圧が大きくできるので、ペリクル空間20に供給され排出される不活性ガスの流量が大きく増えて、ペリクル空間20のパージ時間が短縮されることになる。そして、圧力センサや変位計が不要であり、不活性ガスの供給系や排気系が1系統で済み、さらに制御が簡単になるという特有の効果を有する。
なお、本実施例においても第1の実施例と同様に、ある程度漏れは許容して、供給ノズル33および排出ノズル35の端面をペリクル枠端面に密接させずにわずかな隙間を設けて対面させてもよい。その場合は、供給ノズル79の端面を供給口cに密接させずにわずかな隙間を設けて対面させ、排出ノズル80の端面を排出口dに密接させずにわずかな隙間を設けて対面させる。その際、供給ノズル33の隙間と供給ノズル79の隙間はほぼ同一にし、排出ノズル35の隙間と排出ノズル80の隙間はほぼ同一にして、流路抵抗をほぼ同一にしておく。
また、本実施例においても第3の実施例と同様に、レチクル23に大きな力を与えて大きく変形させると完全には元に戻らなくなる可能性があるので、加圧はできるものの限度がある。そこで、ペリクル空間20の加圧中は、不図示のレチクル押さえ機構でレチクル上面を押さえてレチクル23が変形するのを防ぐことにより、加圧力を増やすことが可能になり、よりペリクル空間20のパージ時間が短縮される効果がある。また、レチクル押さえ機構は、レチクル23を搬送するレチクルハンドが兼ねる構造にしてもよい。
以上の第1〜4の実施例においては、所定時間が経過するまでペリクル空間20のパージを続けたが、不活性ガス排出経路43の途中に、不活性ガス中の不純物濃度を検知する不純物濃度センサ75を設けて、排出ノズル35によってペリクル空間20から排出される気体の不純物濃度を検知し、この不純物濃度が予め設定された許容値以下となればパージを終了する。こうすれば、ペリクル空間20を所定の不活性ガス濃度で確実に置換することが可能となり、さらに安全を見込んで必要以上に置換時間を増やす必要がないという利点がある。この不純物濃度センサ75には、例えば酸素濃度センサや水分濃度センサのいずれか一方または両方を含む。また不活性ガス中のHO、O、CO、有機物等の不純物をイオン化して不純物の高感度検知を行う大気圧イオン化センサを用いれば、不純物の総量を検知することが可能となるため、より厳密に不活性ガス濃度を検知できる利点がある。
また、以上の実施例においては、ペリクル空間20およびロードロック室13内あるいはペリクル加圧室66へ供給する不活性ガスは、不純物濃度が例えば1ppm以下の高純度のものを使用することによりパージ時間を短くすることができるが、高純度のものではなくレチクルパージチャンバ21(筐体8)空間の不活性ガス中の不純物濃度とほぼ同じ濃度に制御した不活性ガスを使用することもできる。例えば、レチクルパージチャンバ21空間の酸素濃度が50ppmであった場合、ペリクル空間20およびロードロック室内13あるいはペリクル加圧室66へ供給する不活性ガスの酸素濃度もほぼ50ppmに制御する。それは、不活性ガス供給装置40、55、68の出口に、微量の酸素を混合させるための酸素供給装置を接続して混合させ、その後に酸素濃度計を接続して、常に50ppmとなるように酸素供給装置からの酸素供給量を制御することにより可能である。このようにパージをしていくと、ペリクル空間20およびロードロック室内13あるいはペリクル加圧室66とレチクルパージチャンバ空間21の不純物濃度は同じになっていくので、パージ終了後に内部側ドア29を開けてロードロック室内13とレチクルパージチャンバ空間21を連通させた際に、あるいはペリクル加圧室66からレチクル23を搬出した際に、レチクルパージチャンバ空間21の不純物濃度が変動することを防止できるし、ペリクル空間20の不純物濃度が変動することを防止できて、露光光の吸収率すなわち露光量が変動することを防止できるという特有の効果がある。
また、以上の実施例においては、ペリクル枠25の除塵フィルタは、供給口aと排出口bの外側に設けたが、図7のように、供給口aと排出口bの内側に除塵フィルタを設けると、供給ノズル33および排出ノズル35を密接できる面積を増やすことが可能であり、そうすると不活性ガスの漏れが少なくなり望ましい。また、図8のように、供給口aの外側と排出口bの内側に除塵フィルタを設けると、不活性ガスの圧力によって除塵フィルタが剥がれてしまうことを防止できるので望ましい。また、図9のように、除塵フィルタを供給口aと排出口bのそれぞれの内側と外側の2ヶ所に設け、除塵能力を向上させてもよいし、あるいは供給口aと排出口bの内部に充填してもよい。なお、前記実施例のように、供給口aと排出口bの外側に除塵フィルタを設けた場合に、供給ノズル33および排出ノズル35をペリクル枠端面に密接できるようにしてあれば、除塵フィルタが供給口aと排出口bの内側に設けられたペリクルであっても、そのまま使用できる。
また、以上の実施例においては、ペリクル枠25の供給口aと排出口bは、ペリクル枠25の長辺側の2辺に設けたが、短辺側の2辺に設けてもよく、それに合わせて供給ノズルと排気ノズルを配置すればよい。あるいは、ペリクル枠25の4辺すべてに設けてもよく、例えば図1のペリクル枠25の上側に供給口aを、下側に排出口bを追加して設けて、それに合わせて供給ノズルと排気ノズルを追加して配置してもよい。そうすると、不活性ガスの供給量と排気量を倍増でき、ペリクル空間20のパージ時間がさらに短縮される特有の効果がある。
以上説明したように、本実施例の露光装置によれば、紫外線、とりわけフッ素(F)エキシマレーザ光を利用した露光装置において、レチクルを搬入する際のペリクル空間のパージ時間を大幅に短くでき、レチクルを搬入する時間が短縮され生産性が向上したのと同時に、フッ素(F)エキシマレーザ光の高い透過率および画面内の透過率の時間的・空間的な均一性を得ることができた。これにより、ウエハ上へ到達する露光光の高い照度を得ることができ、画面内の照度ムラを小さく抑えることができて、投影露光を早く高精度に行うことが可能になり、微細な回路パターンが良好に投影できるようになった。
なお、本発明の露光装置に制限はなく、原版のパターンを投影光学系を介して感光基板に転写する露光装置であり、原版がペリクルを有するものであれば公知のものに適用可能である。
但し、本発明は、露光光として紫外光を用いる露光装置に適用して特に好適である。また、紫外光のなかでも、遠紫外線、とりわけ真空紫外領域である157[nm]付近の波長を有するフッ素(F)エキシマレーザ光に対して本発明は有効である。
[第5の実施例]
次に、この露光装置を利用した半導体デバイスの製造プロセスを説明する。
図13は微小デバイス(ICやLSI等の半導体チップ、液晶パネル、CCD、薄膜磁気ヘッド、マイクロマシン等)の製造のフローを示す。
ステップ1(回路設計)では半導体デバイスの回路設計を行う。ステップ2(マスク製作)では設計したパターンを形成したマスクを製作する。
一方、ステップ3(ウエハ製造)ではシリコン等の材料を用いてウエハを製造する。ステップ4(ウエハプロセス)は前工程と呼ばれ、上記用意したマスクを設置した露光装置とウエハを用いて、リソグラフィ技術によってウエハ上に実際の回路を形成する。
次のステップ5(組み立て)は後工程と呼ばれ、ステップ4によって作製されたウエハを用いて半導体チップ化する工程であり、アッセンブリ工程(ダイシング、ボンディング)、パッケージング工程(チップ封入)等の組み立て工程を含む。ステップ6(検査)ではステップ5で作製された半導体デバイスの動作確認テスト、耐久性テスト等の検査を行う。こうした工程を経て半導体デバイスが完成し、ステップ7でこれを出荷する。
上記ステップ4のウエハプロセスは以下のステップを有する。ウエハの表面を酸化させる酸化ステップ、ウエハ表面に絶縁膜を成膜するCVDステップ、ウエハ上に電極を蒸着によって形成する電極形成ステップ、ウエハにイオンを打ち込むイオン打ち込みステップ、ウエハに感光剤を塗布するレジスト処理ステップ、上記の露光装置によって回路パターンをレジスト処理ステップ後のウエハに焼付露光する露光ステップ、露光ステップで露光したウエハを現像する現像ステップ、現像ステップで現像したレジスト像以外の部分を削り取るエッチングステップ、エッチングが済んで不要となったレジストを取り除くレジスト剥離ステップ。これらのステップを繰り返し行うことによって、ウエハ上に多重に回路パターンを形成する。
本発明の第1の実施例に係る投影露光装置のレチクルロードロック室の概略構成図である。 図1のレチクルロードロック室の断面およびガス供給および排出系の構成を示す図である。 ペリクル空間パージ動作状態を示す図1のレチクルロードロック室の断面図である。 本発明の第2の実施例に係る投影露光装置のレチクルロードロック室の断面図である。 本発明の第3の実施例に係る投影露光装置のペリクル空間パージ機構の断面図である。 本発明の第4の実施例に係る投影露光装置のペリクル空間パージ機構の断面図である。 レチクルに貼られたペリクルの概略構成図である。 レチクルに貼られたペリクルの概略構成図である。 レチクルに貼られたペリクルの概略構成図である。 従来例であり本発明の適用対象の一例でもあるステップ・アンド・スキャン型の投影露光装置の要部を示す概略構成図である。 レチクルに貼られたペリクルの従来例を示す概略構成図である。 本発明が好ましく適用される投影露光装置の、特にレチクル搬送経路を示す概略構成図である。 デバイスの製造プロセスのフローを説明する図である。
符号の説明
1:レチクルステージ、2:鏡筒、3:ウエハステージ、4:照明光学系、5:引き回し光学系、6:Fレーザ部、7:マスキングブレード、8,9:筐体、10,11,12:空調機、13:レチクルロードロック、14:ウエハロードロック、15:レチクルハンド、16:ウエハハンド、17:レチクルアライメントマーク、18:レチクル保管庫、19:プリアライメント部、20:ペリクル空間、21:レチクルパージチャンバ、23:レチクル、24:ペリクル、25:ペリクル枠、26:ペリクル膜、27:通気孔、28:外部側ドア、29:内部側ドア、30:支持台、31,32:除塵フィルタ、33,79:供給ノズル、34,36:ノズル近接機構、35,80:排気ノズル、37,81:供給ノズル内、38,82:排気ノズル内、39,54:供給経路、40,55,68:不活性ガス供給装置、41、45、56、60、69,73:圧力調節装置、42、46、57、61、70、74:バルブ、43,58,67,71:排出経路、44,59,72:不活性ガス吸引装置、47、50、72:圧力センサ、48、49、51、52、64:圧力伝播経路、53:制御部、62,63:多孔板、65:変位計、66:ペリクル加圧室、75:不純物濃度センサ、77,78:防塵フィルタ、90:異物検査装置、a、c:供給口、b、d:排出口

Claims (10)

  1. ペリクル膜と、1つ以上の供給口と1つ以上の排出口とを備えるペリクル枠とからなるペリクルを有する原版のパターンを感光基板に転写する露光装置であって、
    前記供給口に対向して不活性ガスを供給するための供給ノズルと、
    該供給ノズルを該供給口に近接あるいは密接させるノズル近接機構と、
    前記排出口に対向してガスを排出するための排出ノズルと、
    該排出ノズルを該排出口に近接あるいは密接させるノズル近接機構と、
    前記原版の少なくともペリクル膜の外側を囲う包囲手段と、
    該包囲手段内に不活性ガスを供給する手段と、
    該包囲手段内からガスを排出する手段と、
    前記供給ノズルに供給する不活性ガスの圧力および前記排出ノズルから排出するガスの圧力ならびに前記包囲手段内に供給する不活性ガスの圧力および前記包囲手段内から排出するガスの圧力の少なくとも一方を制御する圧力制御手段と、
    を有することを特徴とする露光装置。
  2. 前記包囲手段が、1つ以上の開閉扉を有するロードロック室であることを特徴とする請求項1に記載の露光装置。
  3. 前記包囲手段が、前記ペリクル膜上に密閉空間を形成するペリクル加圧室であることを特徴とする請求項1に記載の露光装置。
  4. 前記圧力制御手段は、前記ペリクル膜の内側と外側の圧力差を同一または略同一とすべく前記各ガス圧を制御することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の露光装置。
  5. 前記圧力制御手段は、前記ペリクル膜の外側の圧力と前記供給ノズル内および前記排出ノズル内の圧力または圧力差を検出する手段を備え、前記ペリクル膜の外側の圧力と前記供給ノズル内および前記排出ノズル内それぞれとの圧力差の絶対値が同一または略同一となるように前記各ガス圧を制御することを特徴とする請求項4に記載の露光装置。
  6. 前記圧力制御手段は、前記ペリクル膜の変形を検出する手段を備え、該ペリクル膜の変形が最小となるように前記各ガス圧を制御することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の露光装置。
  7. 前記ペリクル枠の供給口の流路抵抗の総量と前記包囲手段の供給口の流路抵抗の総量が同一または略同一であり、前記ペリクル枠の排出口の流路抵抗の総量と前記包囲手段の排出口の流路抵抗の総量が同一または略同一であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載の露光装置。
  8. 前記ペリクル枠の供給口の流路抵抗の総量と前記包囲手段の供給口の流路抵抗の総量が同一または略同一であり、前記ペリクル枠の排出口の流路抵抗の総量と前記包囲手段の排出口の流路抵抗の総量が同一または略同一であり、前記ペリクル枠の供給口と前記包囲手段の供給口とが共通の供給経路に、前記ペリクル枠の排出口と前記包囲手段の排出口とが共通の排出経路にそれぞれ接続されていることを特徴とする請求項3に記載の露光装置。
  9. 前記ペリクル加圧室の容積と前記ペリクル枠、ペリクル膜および原版で囲まれた空間の容積とが同一または略同一であることを特徴とする請求項8に記載の露光装置。
  10. 請求項1〜9のいずれか1つに記載の露光装置を用いて基板を露光する工程と、露光された基板を現像する工程とを備えることを特徴とするデバイス製造方法。
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