JP2006055677A - 精米設備 - Google Patents

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Abstract

【課題】 精米対象米がもち米とうるち米との何れの場合でも、その精米対象米に適した精米条件で良好に精米することができる精米設備を提供する。
【解決手段】 玄米である精米対象米がうるち米であるかもち米であるかを判別する玄米種別判別装置と、この玄米種別判別装置50により判別した精米対象米の種別に応じた条件で精米機9により精米処理を行わせる制御部とを備えた。この構成により、精米対象米がうるち米であるかもち米であるかが玄米種別判別装置50により判別され、この精米対象米の種別に応じた条件で精米される。したがって、精米対象米の種別にかかわらず常に良好な状態に精米され、過搗精状態となって精米機9内で詰まりを生じることもない。
【選択図】 図4

Description

本発明は利用者が投入した精米対象米に対して自動的に精米処理を行う精米設備に関する。
コインや紙幣などの貨幣を投入することにより自動的に精米作業を行わせるいわゆるコイン式精米設備などと呼ばれる精米設備は知られている。このような精米設備においては、玄米の種別として、普段よく食べられている「うるち米」と、おもちを作る際に用いられる「もち米」とを精米対象としている。
ところで、精米処理を行う玄米の状態でのうるち米ともち米とを比較すると、乾燥状態の差や保存状態の差に起因する水分量の差(一般的にうるち米は一般的に機械乾燥されるなどして良好に乾燥されているとともに良好に保存されている場合が多いが、これに対して、もち米は、少量であるなどのために機械乾燥されていない場合や保存状態が悪い場合が多く、概して、うるち米に比べてもち米がその水分量については比較的多く含まれている場合が多い)や、でんぷん等の組成や質などの差から、うるち米と比較してもち米が、精米時に削れやすく、高めの精白度となる性質があり、もち米をうるち米と同じ精米条件で精米(搗精)すると、もち米が高めの白度となる状態に精米されて、得られる白米の重量が少なくなったり、過搗精状態となって精米機内で詰まりを生じたりする不具合を生じることがあった。
これに対処すべく、従来の一般的なコイン式の精米設備では、うるち米用の「標準」、「上白」、「7ぶ」、「5ぶ」という異なる精白度に対応した複数の精白度選択ボタンを設ける一方で、もち米に対しては「もち米」の選択ボタンだけを設けている(すなわち、もち米に対しては精白度選択ボタンを設けていない)場合が多い。そして、もち米を精米する際には、「もち米」の選択ボタンを利用者に選択させることで、実質的にはうるち米用の「標準」の精白度選択ボタンを選択した精米条件と同条件で精米し、得られるもち米の白米の重量が過度に少なくなったり、過搗精状態となって精米機内で詰まりを生じたりすることを防止している。
しかしながら、このようなコイン式の精米設備では、もち米を精米する際には、実際にもち米に適した精米条件で精米していないので、上記不具合(もち米の白米の重量が過度に少なくなったり、過搗精状態となって精米機内で詰まりを生じたりすること)を生じはしないものの、もち米の白米の重量が若干少なくなる短所がある。さらに、もち米の場合には、所望の精白度に精米できない欠点もある。
これに対処する精米設備として、特許文献1には、「もち米」(または、「もち米」および「うるち米」)の玄米種別選択ボタンを単に設けるだけでなく、利用者が精米しようとする精米対象米がもち米である場合には、「もち米」の玄米種別選択ボタンを押すことにより、もち米に適した精米条件で精米するように構成したものが開示されている。さらに、この精米設備では、「もち米」の玄米種別選択ボタンを押すことにより、玄米種別が「もち米」で、精白度が「標準」である精米条件で精米されるよう構成されているが、「もち米」の玄米種別選択ボタンを押した後に、さらに、所望の精白度選択ボタン(例えば、「上白」、「標準」、「7ぶ」、「5ぶ」の精白度選択ボタンの何れか)を押すことで、玄米種別が「もち米」で、選択した精白度に対応する精米条件で精米することも可能に構成されている。
この精米設備によれば、精米対象米の種別に応じた玄米種別選択ボタンを利用者が選択することで、精米対象米がその種別に応じた条件で精米され、この結果、精米対象米をその種別に適合した良好な状態に精米することができ、過搗精状態となって精米機内で詰まりを生じる不具合も防止できる。
また、精米対象米がもち米である場合でも、過搗精状態となって精米機内で詰まりを生じる不具合を防止しながら、利用者が選択した精白度に良好に精米することができる。
特開2000−334317号公報
しかしながら、上記特許文献1に示された従来の精米設備においては、精米対象の米が例えばもち米である場合に、「もち米」の玄米種別選択ボタンを押さずに、精白度選択ボタンだけを押して精米処理を開始させた場合には、「うるち米」の精米条件で精米処理が行われてしまい、得られる白米の重量が少なくなったり、過搗精状態となって精米機内で詰まりを生じたりする不具合を生じてしまう。
また、「もち米」および「うるち米」の玄米種別選択ボタンを設けられている場合でも、これらの精米対象米の選択を誤ると、同様の不具合を生じてしまう。
本発明は上記不具合に対処するもので、精米対象米がもち米とうるち米との何れの場合でも、その精米対象米に適した精米条件で良好に精米することができる精米設備を提供することを目的とするものである。
上記不具合を解決するために本発明の請求項1記載の精米設備は、玄米である精米対象米を精米する精米機と、前記精米対象米がうるち米であるかもち米であるかを判別する玄米種別判別装置と、前記玄米種別判別装置により判別した精米対象米の種別に応じた条件で前記精米機により精米処理を行わせる制御手段とを備えたものである。
この構成により、精米対象米がうるち米であるかもち米であるかが玄米種別判別装置により判別され、この精米対象米の種別に応じた条件で精米される。したがって、精米対象米の種別にかかわらず常に良好な状態に精米され、過搗精状態となって精米機内で詰まりを生じることもない。
また、請求項2記載の精米設備は、複数の精白度を選択可能な精白度選択手段を備え、制御手段により、選択された精白度と、玄米種別判別装置により判別した精米対象米の種別とに応じて前記精米機により精米処理を行わせるものである。
この構成により、精米対象米の種別にかかわらず、選択された精白度に良好に対応した白米を得ることができる。
請求項3記載の発明は、玄米種別判別装置により判別した精米対象米の種別を表示させる表示手段と、利用者により手動で選択可能とされ、玄米種別判別装置により判別された精米対象米の種別ではない種別に設定変更する選択変更手段とを備え、選択変更手段により変更された種別の設定条件で精米処理を行わせるものである。
この構成により、玄米種別判別装置により判別した精米対象米の種別が表示手段にて表示されるので、利用者は、玄米種別判別装置による判別結果を確認した上で精米処理を行わせることができる。また、万一、玄米種別判別装置による判別結果に誤りがあった場合でも、この際には、正しい精米対象米の種別に選択変更手段により変更することができ、正しい種別の条件で良好に精米することができる。
請求項4記載の発明は、玄米種別判別装置は、それぞれ玄米の精米対象米であるうるち米ともち米とにより透過率が異なる近赤外波長領域の判定用光を精米対象米に投射する判定用光投射手段と、前記精米対象米を透過した前記判定用光、または前記精米対象米の内部で拡散反射した前記判定用光を受光する判定用光受光手段と、前記判定用光受光手段の受光情報に基づいて前記精米対象米がうるち米であるかもち米であるかを判定する判定部とを有するものである。
この構成において、判定用光投射手段により判定用光を精米対象米に投射してこの精米対象米を透過した判定用光、または精米対象米の内部で拡散反射した判定用光を判定用光受光手段で受光した際に、この判定用光としての近赤外波長領域の判定用光が、うるち米ともち米とにより透過率が異なるので、この精米対象米の種別に応じた判定用光を受光することができて、精米対象米がうるち米であるかもち米であるかを良好に判定することができる。
請求項5記載の発明は、玄米種別判別装置に、判定用光の場合よりもうるち米ともち米との透過率の差が小さい波長領域の基準用光を精米対象米に投射する基準用光投射手段と、前記精米対象米を透過した前記基準光、または前記精米対象米の内部で拡散反射した前記基準光を受光する基準用光受光手段とが備えられ、判定部が、前記判定用光受光手段の受光情報と前記基準用光受光手段の受光情報とに基づいて、前記精米対象米がうるち米であるかもち米であるかを判定するように構成されているものである。
このように、判定用光受光手段の受光情報に加えて、基準用受光手段の受光情報を用いることで、検出誤差を少なくした状態で精米対象米がうるち米であるか玄米であるかを精度よく判別することができる。
以上のように本発明によれば、精米対象米がうるち米であるかもち米であるかを判別する玄米種別判別装置を設けて、この玄米種別判別装置により判別した精米対象米の玄米種別に応じた条件で精米機により精米処理を自動的に行わせることにより、常に精米対象米の種別に合った良好な状態に精米されて、従来生じていた利用者の玄米種別の選択動作の誤りに起因する精米機内での詰まりや精白米の過度の減少も防止でき、信頼性が向上する。また、精米対象米の種別にかかわらず、すなわち、精米対象米がもち米の場合でも、選択された精白度に良好に対応した白米を得ることができる。さらに、精米対象米の玄米種別を利用者が選択しなくても済むので、手間が省ける利点もある。
また、玄米種別判別装置により判別した精米対象米の種別を表示させる表示手段と、利用者により手動で選択可能とされ、玄米種別判別装置により判別された精米対象米の種別ではない種別に設定変更する選択変更手段とを備え、選択変更手段により変更された種別の設定条件で精米処理を行わせることにより、利用者は、玄米種別判別装置による判別結果を確認した上で精米処理を行わせることができ、また、万一、玄米種別判別装置による判別結果に誤りがあった場合でも、この際には、正しい精米対象米の種別に選択変更手段により変更することができ、正しい種別の条件で良好に精米することができる。
また、玄米種別を判別する玄米種別判別装置として、うるち米ともち米とで透過率が異なる近赤外波長領域の判定用光を利用することで、精米対象米がうるち米であるかもち米であるかを精度よく判別することができる。
また、判定用光受光手段の受光情報だけでなく、判定用光のときよりもうるち米ともち米との透過率の差が小さい波長領域の基準用光の受光情報にも基づいて、精米対象米の玄米種別を判定することで、経年変化により判定用光受光手段の受光感度が劣化したり、外気温度の変動により受光感度が変化したりする等の種々の要因により発生する検出誤差は、判定用光受光手段の受光情報と基準用光受光手段の受光情報とのどちらにも同じような状態で発生するので、このような検出誤差を少なくした状態で精米対象米の玄米種別を精度よく判別することが可能となる。さらに、基準用光の受光情報を用いて判定用光受光手段の受光情報を正規化させることができる効果もある。
以下、本発明の実施の形態にかかる精米設備を図面に基づき説明する。
この精米設備はいわゆるコイン式精米設備と呼ばれる精米設備である。図1〜図4に示すように、この精米設備をなす建屋1の内部は、仕切壁2にて、利用者が自由に行き来できる客室3と、管理者や保守点検員などの限定した人しか入ることができない機械室4とに仕切られている。
客室3には、利用者に玄米である精米対象米(うるち米またはもち米)を投入してもらう投入ホッパ5の投入口が臨むように配置されているとともに、精米した白米が排出されて溜められる白米ホッパ6などが配設され、さらに、コイン投入部7aなどを有する操作制御盤7の前面が客室3に臨むように配置されている。この操作制御盤7の前面には、コイン投入部7aの他に、精白度を選択する複数の精白度選択押ボタン7bが設けられているが、この実施の形態においては、精米対象米の玄米種別を選択するもち米選択押しボタンやうるち米選択押しボタンは設けられていない。なお、白度選択押ボタン7bには、ランプが内蔵され、点灯、点滅、消灯可能に構成されている。操作制御盤7には、コイン精米設備の各構成要素の動作を制御する制御部20(図1参照)が内蔵されている。
機械室4には、精米対象米から石などの異物を取り除く石抜機8、実際に精米処理を行う精米機9、精米処理の際に生じた糠をサイクロン15を介して糠回収容器としての糠袋16内へ送る糠用送風機10などが配設されているとともに、投入ホッパ5からの精米対象米を石抜機8側に送る張込昇降機12や、石抜機8で石などの異物が除去された玄米を精米機9側に送る精米昇降機14などが設けられている。また、機械室4における精米機9の略上方箇所に、精米機9へ供給する精米対象米を一時的に溜める精米タンク13が配置され、さらに、石抜機8の上方には、石抜機8への精米対象米が一時的に溜められたり、精米タンク13で溢れた被処理米が一時的に溜められたりする玄米タンク11が配設されている。なお、図1、図2における17は、利用者が持参した精米対象米を収納した袋を載せる載せ台、18は精米した白米を回収する白米回収袋(前記精米対象米を収納した袋と同じ物であってもよい)、6aは、客室3の床面上における白米ホッパ6の下方近傍箇所に配設されて、白米ホッパ6の開閉シャッタを開閉する足踏み式の踏み台である。
精米機9は、図5、図6に示すような構造とされている。縦方向に配置された本体ケーシング21内に、駆動モータ34(図4参照)により駆動プーリ25を介して回転される中空の回転軸22が配設され、回転軸22の上部に送りロール23が、また回転軸22の下部に突条部を有する精米ロール24がそれぞれ取り付けられ、これらの送りロール23および精米ロール24が回転軸22とともに一体的に回転する。また、26は送りロール23の外周側に配置されて精米室33の外殻部分をなす金属製の網で、網26内の糠を糠排出部34を介して空気とともに吸引して糠用送風機10から排出する。また、本体ケーシング21の上部には、精米タンク13からの玄米(精米対象米)を精米室33内に送り込む供給用スクリュ27および供給用ケーシング28を配設している。本体ケーシング21の下端部には、精米室33からの開度を調節することで精米の際の圧力などを調整する開度規制部材29と、この開度規制部材29と精米ロール24との間から排出される白米を下方に案内する排出筒30とが、それぞれ昇降自在に嵌合されている。そして、精米ロール24を駆動させる駆動モータの電力量などから精米ロール24の負荷(精米状態の負荷)を検出しながら、開度調整用モータ31を作動させることで、開度用アーム32を介して開度規制部材29の上下位置を変えて、利用者が選択した精米白度に合った白度の米が得られるように白度制御が行われる。なお、図5、図6における35は、供給用スクリュ27を回転させる玄米供給用モータ、36は、開度調整用モータ31に連結されたねじ軸に螺合して昇降される開度調整用ブロック、37は、開度調整用ブロック36によりその下方への押圧力が調整される付勢ばねである。
さらに本発明の実施の形態では、特に、図4、図8に示すように、投入ホッパ5に、この投入ホッパ5に投入された精米対象米(玄米)がうるち米であるかもち米であるかを判別する玄米種別判別装置50が設けられている。そして、制御部20は、この玄米種別判別装置50により判別した種別に応じた条件で精米処理を行わせるように各構成要素(精米機9、石抜機8)などを制御する。なお、玄米種別判別装置50は、投入ホッパ5に精米対象米が投入されたこと(投入ホッパ5内の精米対象米の有無)を検知する手段としても兼用されている。
以下に、玄米種別判別装置50について詳しく説明する。
玄米種別判別装置50は、うるち米ともち米とで透過率が異なる近赤外波長領域の判定用光を精米対象米に投射する判定用光投射手段と、精米対象米を透過した前記判定用光、または、精米対象米の内部で拡散反射した前記判定用光を受光する判定用光受光手段と、その判定用光受光手段の受光情報に基づいて前記精米対象米がうるち米であるかもち米であるかを判定する判定部とを備えている。
また、この玄米種別判別装置50は、前記判定用光のときよりもうるち米ともち米との透過率の差が小さい波長領域の基準用光を精米対象米に投射する基準用光投射手段と、精米対象米を透過した前記基準用光、または、精米対象米の内部で拡散反射した前記基準用光を受光する基準用光受光手段とを備え、前記判定部が、前記判定用光受光手段の受光情報と前記基準用光受光手段の受光情報とに基づいて、精米対象米がうるち米であるかもち米であるかを判定するように構成されている。
さらに、前記判定用光と前記基準用光とを検出可能な共用受光手段が、前記判定用光受光手段および前記基準用光受光手段とを兼用する状態で設けられ、前記判定用光投射手段と前記基準用光投射手段とが、精米対象米に対して前記判定用光と前記基準用光とを異なるタイミングで投射するように構成され、前記判別部が、前記共用受光手段が異なるタイミングで受光する前記判定用光の検出情報および前記基準用光の検出情報のそれぞれに基づいて、精米対象米がうるち米であるかもち米であるかを判定するように構成されている。
この玄米種別判別装置50は、要するに、うるち米ともち米とで透過率が異なる近赤外波長領域の判定用光を用いて、その透過率の違いを利用してうるち米ともち米とを判別しようとするものである。先ず、基礎となる計測データについて説明する。
図7に、本出願人が、高性能の波長分解能を有する光量計測装置を用いて計測した、うるち米およびもち米の透過光量の計測結果を示している。ラインL1はうるち米のデータであり、ラインL2はもち米のデータである。この図7から明らかなように、700nm〜950nmの波長領域の光は、うるち米における透過率ともち米における透過率とが異なっているので、前記判定用光としては、700nm〜950nmの波長領域の光を用いることによって、うるち米ともち米とを判別することが可能である。特に、800nm〜900nmの範囲においては、うるち米における透過率ともち米における透過率との差が大きいものであり、このような波長領域の光を用いることによってうるち米ともち米とを精度よく判別することが可能である。なお、この実施の形態では、判定用光として、うるち米ともち米とで光の透過率の差が最も大きい波長域である880nm付近の波長の光を用いるようにしている。
つぎに、この玄米種別判別装置50の具体構成について詳述する。
図8に示すように、この玄米種別判別装置50は、投入ホッパ5における傾斜案内面5aの途中箇所に、ホッパ部の内側に突出しないように取り付けられ、塵埃の堆積等が発生し難いようになっている。そして、図9、図10に示すように、光を透過させない黒色の材質からなる平面状の表面保護板49が設けられ、この表面保護板49には適宜間隔をあけて3つの通過孔が形成されてその通過孔には透明樹脂板51が嵌め込まれている。表面保護板49の裏面側、つまり、ホッパ部外側の箇所には、前記判定用光投射手段としての複数(3個)の判定用発光ダイオード(LED)52、前記基準用光投射手段としての複数(3個)の基準用発光ダイオード(LED)53、前記共用受光手段としての1個のフォトトランジスタ54が、前記判定部を構成する信号処理回路55と共にプリント配線基板56に装着される状態で備えられている。なお、この実施の形態では、発光強度を大きくさせるために、判定用発光ダイオード52および基準用発光ダイオード53をそれぞれ複数個ずつ備えているが、必要な光量が確保できれば複数設けることなく1個ずつ設けてもよい。
なお、図9では、上記した複数(3個)の判定用発光ダイオード52および複数(3個)の基準用発光ダイオード53のそれぞれを一列状態で並べて、フォトトランジスタ54を挟んで対向させる位置に配置する構成としているが、このような配置構成に代えて、例えば、図11に示すような配置構成としてもよい。
つまり、図11(a)に示すように、フォトトランジスタ54を挟んで対向配置する構成において、判定用発光ダイオード52と基準用発光ダイオード53とを交互に配置する構成や、図11(b)に示すように、判定用発光ダイオード52と基準用発光ダイオード53とを、フォトトランジスタ54を中心とした円弧状に交互に並べて配置する構成であってもよい。このように配置しておくと、判定用光と基準用光とが精米対象米に対して略同じ経路を通過してフォトトランジスタ54に到達するため、判定用光を正規化するための基準用光としての効果を発揮させ易いものとなる。
そして、図12に示すように、前記判定用発光ダイオード52および前記基準用発光ダイオード53は、前記透明樹脂板51を通して投入ホッパ5の内方側に向けて光を投射するように配置され、また、前記フォトトランジスタ54は、投入ホッパ5の内方側からの光を、前記透明樹脂板51を通して受光するように配置されるインタラクタンス式に構成されている。
前記表面保護板49と前記プリント配線基板56との間には、前記各発光ダイオード52、53の発光作用部およびフォトトランジスタ54の受光作用部が表面保護板49に向けて突出するようにそれらが通過するような挿通孔58が形成された遮光用支持板59が備えられ、この遮光用支持板59に立設する状態で、判定用発光ダイオード52および基準用発光ダイオード53が発する光が直接、前記フォトトランジスタ54に入射することを防止する遮光部材57が設けられている。なお、遮光用支持板59は前記各発光ダイオード52、53およびフォトトランジスタ54に形成された鍔部tにて受け止め係止されるようになっており、前記各発光ダイオード52、53およびフォトトランジスタ54はプリント配線基板56にはんだ付け固定される。また、前記表面保護板49と前記プリント配線基板56とは、複数のスペーサ部材60を介して適宜間隔をあけてネジ止めされて連結された構成となっている。
前記判定用発光ダイオード52は880nmにピーク波長を有する光を発光する構成であり、発光強度がピーク値の半分になる波長幅、つまり、半値幅は約30〜40nmである。また、前記基準用発光ダイオード53は950nmにピーク波長を有し、かつ、半値幅は約30〜40nmである。また、フォトトランジスタ54は、800nm〜950nmの波長領域を含む広い波長領域にて光の光量を検出することができる構成となっている。
次に、前記信号処理回路55の構成について説明する。図13に示すように、設定周期のパルス信号を発振させる発振回路61が設けられ、この発振回路61にて発振したパルス信号に基づいて異なるタイミングにて判定用発光ダイオード52と基準用発光ダイオード53とを発光駆動させる判定用LED駆動回路62および基準用LED駆動回路63が設けられている。また、前記フォトトランジスタ54側には、検出信号を増幅する増幅回路64、前記発振回路61にて発振されたパルス信号の切り換わりタイミングに応じて出力を切り換えるアナログスイッチ65、フォトトランジスタ54の出力信号を平滑化させる一対の平滑化回路66、66、それら一対の平滑化回路66、66の出力を減算処理する減算回路68、その減算した値と設定閾値と比較して判別信号を出力するコンパレータ69とを備えて構成されている。
次に、判定処理動作について説明する。つまり、判定用LED駆動回路62が発振回路61にて発振したパルス信号にて判定用発光ダイオード52を駆動し、基準用LED駆動回路63は、発振回路61にて発振したパルス信号をインバータ70によって反転させたパルス信号にて基準用発光ダイオード53を駆動する。したがって、図14に示すように、パルス信号の1パルス毎に交互に異なるタイミングで判定用発光ダイオード52と基準用発光ダイオード53とが交互に光を投射することになる。
そして、図12に示すように、発光した光が投入ホッパ5内に投入されている精米対象米を透過または内部で拡散反射してきた光をフォトトランジスタ54にて受光する。そして、アナログスイッチ65によって出力を切り換えて、判定用発光ダイオード52が発光するタイミングで受光した出力信号を出力して一方の平滑化回路66に入力し、基準用発光ダイオード53が発光するタイミングで受光した出力信号を出力して他の平滑化回路66に入力する。そして、減算回路68で一方の平滑化回路66にて平滑化された判定用光の出力信号(判定用光の受光情報の一例)から、他方の平滑化回路66にて平滑化された基準用光の出力信号(基準用光の受光情報の一例)の出力を減算して、コンパレータ69が、前記減算した値が設定閾値より大であればうるち米に対応する信号を出力し、前記減算した値が設定閾値より小であればもち米に対応する信号を出力する。そして、このコンパレータ69の出力が前記制御部20に入力されるのである。
そして、図15には、上記構成の玄米種別判別装置50を用いて本出願人が計測した結果、つまり、判定用光の出力信号、基準用光の出力信号、減算した値の計測値を示している。精米対象米がうるち米であれば、判定用光の出力信号の電圧値(判定用発光ダイオード52が発光するタイミングにおいて受光した出力信号)が3.0V、基準用光の出力信号の電圧値(基準用発光ダイオード53が発光するタイミングにおいて受光した出力信号)が1.2V、減算した値の電圧値は1.8Vであることを示している。そして、精米対象米がもち米であれば、判定用光の出力信号の電圧値が1.5V、基準用光の出力信号の電圧値が1.0V、減算した値の電圧値は0.5Vであることを示している。従って、このような結果が得られる場合には、コンパレータ69の設定閾値電圧を例えば1.2V程度に設定しておくと、コンパレータ69は、うるち米に対応する信号としてハイレベルを出力し、もち米に対応する信号としてローレベルを出力することになり、その判定信号が制御部20に入力される。
上記構成の精米設備において、利用者により、玄米である精米対象米が持ち込まれて投入ホッパ5内に投入された状態で、コイン投入部7aにコインが投入されると、まず、玄米種別判別装置50によって判別処理が行われて投入ホッパ5に投入された精米対象米がうるち米であるかもち米であるかが自動判別され、この玄米種別が制御部20に通知される。また、例えば、並行して、複数の精白度選択ボタン7bが点滅表示され、利用者に対して希望する精白度の選択が促される。
これに応じて、希望する精白度の精白度選択ボタン7bが押されて精白度が選択されると、制御部20は玄米種別判別装置50の判別結果と、選択された精白度に応じた条件で、各種搬送処理、石抜き処理(異物除去処理)ならびに精米処理を行う。
例えば、玄米種別判別装置50によって精米対象米の玄米種別がうるち米であると判別された場合には、従来のうるち米に対する精米処理と同様な条件で精米処理を行う。一方、玄米種別判別装置50によって精米対象米の玄米種別がもち米であると判別された場合には、うるち米に比べてもち米がその水分量については比較的多く含まれている場合が多いことや、でんぷん等の組成や質などの差から、精米時に削れやすく、高めの精白度となる性質があることを勘案して、例えば、通常精米時(後述する初期精米や終了精米時以外の時)に、うるち米の場合に比べて精米室33内の圧力が少しだけ低い圧力になるように調整される。また、精米室33内に十分な量の精米対象米がまだ導入されておらず、十分な圧力が得られない初期精米時や、精米室33内の精米対象米が少なくなって十分な圧力が得られない終了精米時には、この初期精米時や終了精米時における精米処理時間が、うるち米の場合に比べて短めに調整される。また、うるち米の場合に比べて、回転軸22の回転速度を低めに設定したり、さらには、石抜機8での石抜処理の処理時間などを変更したりしてもよい。
この結果、精米対象米の玄米種別がうるち米であった場合に、利用者が望む精白度に良好に精米されるだけでなく、精米対象米の玄米種別がもち米であった場合でも、利用者が望む精白度に極めて良好に精米される。このように、精米対象米がうるち米またはもち米の何れの場合であってもその種別に適合し、かつ、利用者が望む精白度に見合った良好な状態に精米することができ、過搗精状態となって精米機9内で詰まりを生じたり、得られる白米の重量が極めて少なくなったりする不具合も防止される。
しかも、従来、利用者が手動で行っていた精米対象米の玄米種別の選択動作自体が行われないため、この選択動作の誤りに起因する精米機9内での詰まりや白米の重量の大幅な減少などが確実に生じなくなり、信頼性が向上する。また、利用者は、精米対象米の玄米種別の選択動作を行わなくて済むので手間がかからず、利便性が向上する。
また、玄米種別判別装置50として、うるち米ともち米とで透過率が異なる近赤外波長領域の判定用光を利用することで、精米対象米がうるち米であるかもち米であるかを精度よく判別することができる。なお、うるち米ともち米とで透過率が異なる近赤外波長領域の判定用光としては、700nm〜950nmの波長領域の光が特に適している一方、700nmよりも短い波長の光及び950nmよりも長い波長の光では、うるち米およびもち米の何れのものでも光の透過率が低く、判定用光受光手段にて充分な受光量が得られず精米対象米がうるち米であるかもち米であるかを判別することが困難である。
なお、うるち米ともち米とで内部を透過するときの透過率が異なる近赤外波長領域の判定用光は、水分により吸収される波長領域とは異なるものであり、精米対象米の水分の差異等によって判定用光受光手段にて受光する透過後の判定用光の受光量が変動するおそれは少ないものである。また、近赤外波長領域の判定用光が精米対象米の粒の内部を透過した後の受光量の違いによって判別するものであるから、精米対象米の粒の表面の水分の状態や水分の含有量や精米対象米が堆積するときの粒同士の詰まり具合等に影響を受けることはなく、うるち米の場合ともち米の場合とで確実に透過率に応じて異なる状態で前記受光量を得ることが可能であり、精米対象米がうるち米であるかもち米であるかを適正に判別することができる。
また、判定用光受光手段の受光情報だけでなく、判定用光のときよりもうるち米ともち米との透過率の差が小さい波長領域の基準用光の受光情報にも基づいて、精米対象米の玄米種別を判定することで、検出誤差を少なくした状態で精米対象米の玄米種別を精度よく判別することが可能となる。
さらに、説明を加えると、基準用光の受光情報を用いて判定用光受光手段の受光情報を正規化させることができる効果もある。例えば、経年変化により判定用光受光手段の受光感度が劣化したり、外気温度の変動により受光感度が変化したりする等の種々の要因により発生する検出誤差は、判定用光受光手段の受光情報と基準用光受光手段の受光情報とのどちらにも同じような状態で発生するものである。上記したような検出誤差は判定用光の場合にも同様に発生するものであり、うるち米の場合ともち米の場合とのそれぞれにおいて同じような検出誤差を含むものである。
そこで、判定用光受光手段の受光情報から基準用受光手段の受光情報を差し引いて判定用光受光手段の受光情報を正規化したり、判定用光受光手段の受光情報と基準用受光手段の受光情報との比率を求めて判定用光受光手段の受光情報を正規化したりする等、各種の手法によって正規化することで、判定用光受光手段及び基準用受光手段の受光情報に含まれる上記したような検出誤差による影響を除去させることができる。そして、判定用の光についてはうるち米の場合ともち米の場合との透過率の差が大きいが、基準用の光についてはうるち米の場合ともち米の場合との透過率の差が判定用の光に比べて小さいので、これらの透過率の大きさの違いによって、検出対象粒が籾であるか玄米であるかを判別することができる。従って、検出誤差を少なくした状態で精米対象がうるち米であるかもち米であるかを精度よく判別することが可能となる。
さらに、上記実施の形態によれば、判定用光と基準用光とを異なるタイミングで投射するように構成しているので、1つの共用受光手段にて判定用光の検出情報と基準用光の検出情報とを識別可能な状態で検出することができ、判定用光受光手段と基準用光受光手段とをそれぞれ各別に備える構成に比べて構成の簡素化を図ることが可能となる。
また、このように判定用光の検出情報および基準用光の検出情報のそれぞれを前記共用受光手段にて受光する構成としているので、判定用光の検出情報を受光するときと基準用光の検出情報を受光するときとで同じ受光特性で受光でき、この結果、前記判定用光受光手段と前記基準用光受光手段とを各別に備えさせる構成のように、装置毎の温度特性の違いや経年変化による受光感度の劣化状態の違い等に起因した検出誤差の生じない状態で判定用光の検出情報および基準用光の検出情報を精度よく検出できる。
次に、図16、図17は本発明の第2の実施の形態に係る精米設備を示すもので、この実施の形態においては、操作制御盤7に複数(この実施の形態では4つ)の精白度選択手段としての精白度選択ボタン7bに加えて、うるち米選択手段としてのうるち米選択ボタン7cと、もち米選択手段としてのもち米選択ボタン7dとが設けられている。なお、7eは、各精白度選択ボタン7bに対応させて各精白度のサンプル米が収納されているサンプル表示部である。なお、これ以外の構成は上記第1の実施の形態にかかる精米設備と同様とされている。
ここで、うるち米選択ボタン7cは、利用者により投入された精米対象米の種別がうるち米であると玄米種別判別装置50により判別された場合に、内蔵されたランプが点灯して判別結果がうるち米であることを表示する表示手段として機能する。また、うるち米選択ボタン7cは、精米対象米の種別がうるち米であるにもかかわらず精米対象米の種別がもち米であると玄米種別判別装置50により判別された際に、利用者により手動で選択される(押される)ことで精米対象米の種別をもち米からうるち米の設定条件に変更する選択変更手段としても機能する。
もち米選択ボタン7dは、利用者により投入された精米対象米の種別がもち米であると玄米種別判別装置50により判別された場合に、内蔵されたランプが点灯して判別結果がもち米であることを表示する表示手段として機能する。また、もち米選択ボタン7dは、精米対象米の種別がもち米であるにもかかわらず精米対象米の種別がうるち米であると玄米種別判別装置50により判別された際に、利用者により手動で選択される(押される)ことで精米対象米の種別をうるち米からもち米の設定条件に変更する選択変更手段としても機能する。
上記構成において、利用者により、玄米である精米対象米が持ち込まれて投入ホッパ5内に投入された状態で、コイン投入部7aにコインが投入されると、玄米種別判別装置50によって判別処理が行われて投入ホッパ5に投入された精米対象米がうるち米であるかもち米であるかが自動判別され、この玄米種別が制御部20に通知される。
そして、制御部20により、玄米種別判別装置50により判別された玄米種別の選択手段(うるち米選択ボタン7cまたはもち米選択ボタン7dの何れか)が点灯されて、玄米種別判別装置50により判別された玄米種別が利用者に対して表示されるとともに、全ての精白度選択ボタン7bが点滅表示されて、利用者に対して希望する精白度の選択が促される。
このような玄米種別の選択手段の点灯表示により、利用者は、うるち米ともち米との何れの玄米種別に自動判別されたかを目で確認することができる。そして、この判別結果が正しい場合には、既に、正しい玄米種別に設定されているので、利用者は、あらためて玄米種別を選択する必要はない。そして、利用者は、希望する精白度の精白度選択ボタン7bを押すことで、自動判別された玄米種別と選択された精白度との設定条件で精米処理が開始される。
一方、玄米種別判別装置50により判別された玄米種別が誤っていた場合(例えば、もち米を投入したにもかかわらず、その保存状態が悪かったり、異物等の混入を生じていたりしたためにうるち米と誤判定される場合等が考えられる)には、利用者は、誤った玄米種別(例えばうるち米)の選択ボタンが点灯して自動判別されていることを目で確認した後に、正しい玄米種別の選択手段(例えば、もち米選択ボタン7d)を押して、正しい玄米種別に設定を変更させる(なお、利用者による選択動作により、誤った玄米種別の選択ボタンが消灯し、正しい玄米種別の選択ボタンが点灯する。)ことができる。そして、この後に利用者が、希望する精白度の精白度選択ボタン7bを押すことで、訂正された玄米種別と選択された精白度との設定条件で精米処理が開始される。
このようにこの構成によれば、玄米種別判別装置50により判別した精米対象米の種別がうるち米であるのかもち米であるのかが容易に認識でき、その判別が合っている場合には、精白度選択ボタン7bを押すだけで、その玄米種別に適した条件で希望した精白度に良好に精米される。また、万一、玄米種別判別装置50により判別した精米対象米の種別が誤っていた場合でも、うるち米選択ボタン7cまたはもち米選択ボタン7dの何れかを選択して訂正することで、精米対象米の種別を容易に変更することができ、この場合にもその玄米種別に適した条件で希望した精白度に良好に精米される。
また、玄米種別判別装置50により判別した精米対象米の種別が合っている場合には、利用者は、精米対象米の玄米種別の選択動作を行わなくて済むので手間がかからず、利便性が向上する。
なお、この実施の形態においては、利用者により、玄米である精米対象米が投入ホッパ5内に投入されて、玄米種別判別装置50によって玄米種別の自動判別が行われた際に、全ての精白度選択ボタン7bが点滅表示されるように構成した場合を述べたが、これに限るものではなく、例えば、精白度が「標準」の精白度選択ボタン7bだけを点滅表示させてもよい。また、精白度選択ボタン7bの点滅表示を点灯表示にかえてもよく、さらには、うるち米選択ボタン7cやもち米選択ボタン7dを設けることなく、自動判別された玄米種別を表示する例えば液晶表示等の表示部を設けて、自動判別された玄米種別を手動で変更させるための玄米種別変更ボタンを設けて、この玄米種別変更ボタンを押すたびに玄米種別が変更されるよう構成してもよい。
なお、上記実施の形態において、別途に、自動判別された玄米種別や、現在設定されている玄米種別を表示させる表示部を設けてもよい。また、上記の実施の形態では、それぞれ、玄米種別の選択ボタン(うるち米選択ボタン7c、もち米選択ボタン7d)や精白度選択ボタン7b自体にランプを内蔵させた場合を述べたが、これに限るものではなく、ランプ(LEDなどでも可)を選択ボタンとは別体に設けて、それぞれ対応するような位置に配置してもよい。
さらに、他の実施の形態として以下のように構成してもよく、以下、別の実施の形態を列記する。
(1)上記実施の形態では、玄米種別判別装置50として、判定用光と基準用光とを検出可能な共用受光手段が設けられ、判定用光投射手段と基準用光投射手段とが判定用光と基準用光とを異なる交互に異なるタイミングで投射して、共用受光手段が異なるタイミングで受光する判定用光の受光情報及び基準用光の受光情報のそれぞれに基づいて精米対象米がうるち米であるかもち米であるかを判別する構成としたが、このような構成に代えて次のように構成するものでもよい。
例えば、判定用光受光手段と基準用光受光手段とがそれぞれ各別に設けられて、それらが各別に受光した判定用光の受光情報と基準用光の受光情報とのそれぞれに基づいて、精米対象米がうるち米であるかもち米であるかを判別する構成としてもよい。
また、上記実施の形態では、判定用光投射手段と共用受光手段にて兼用されている判定用光受光手段とがインタラクタンス式に構成されるものを例示したが、例えば、前記判定用光投射手段と判定用光受光手段とを精米対象米を挟んで対向配置させる構成としてもよい。
(2)上記の実施の形態では、判定用光投射手段として、880nmのピーク波長を有する発光ダイオードを用いたが、このような構成に限らず、700nm〜950nmの波長領域の光を投射することができるものであればよく、その波長領域内のピーク波長を有する発光ダイオードでもよく、また、発光波長領域が広いタングステンランプ等の光源と前記波長領域を通過させる光学フィルターとを組み合わせて構成するもの等、各種の構成のものを利用できる。また、判定用光受光手段としては、フォトトランジスタを用いる代わりにフォトダイオードを用いてもよく、また、判定用光や基準用光の光量を計測することができるものであればよく、フォトトランジスタやフォトダイオードに限るものではない。
また、上記の実施の形態では、判定部として、平滑化回路、減算回路、コンパレータ等を備える信号処理回路にて構成されるものを例示したが、これに代えてマイクロコンピュータを用いて構成するものでもよい。
前記判定用光としては、700nm〜950nmの波長領域の光を用いることが可能であるが、800nm〜900nmの波長領域の光を用いることがより好ましく、上記の実施の形態のように880nmのピーク波長を有するものが最も精度よくうるち米ともち米との判別を行うことができる。
(3)上記の実施の形態では、基準用光投射手段として、950nmのピーク波長を有する発光ダイオードを用いたが、このような構成に限らず、判定用光のときよりもうるち米ともち米との透過率の差が小さい波長領域の光であればよく、例えば、950nmよりも長い波長の光や500nm〜700nmの領域の波長の光を用いるようにしてもよい。また、発光ダイオードに限らず、発光波長領域が広いタングステンランプ等の光源と前記波長領域を通過させる光学フィルターとを組み合わせて構成するもの等、各種の構成のものを利用できる。また、基準用光受光手段としては、フォトトランジスタを用いる代わりにフォトダイオードを用いてもよく、また、判定用光や基準用光の光量を計測することができるものであればよく、フォトトランジスタやフォトダイオードに限るものではない。
(4)上記の実施の形態では、判定用光の受光情報としての判定用光の出力信号から基準用光の受光情報としての基準用光の出力信号を減算することによって、判定用光の受光情報を正規化させる構成を例示したが、このような構成に限らず、例えば、判定用光の受光情報に対する基準用光の受光情報の比率を求めることにより判定用光の受光情報を正規化させるようにしてもよい。
(5)上記の実施の形態では、判定用光受光手段の受光情報と基準用光受光手段の受光情報とに基づいて、精米対象米がうるち米であるかもち米であるかを判別するように構成するものと例示したが、このような構成に代えて、基準用光受光手段の受光情報を用いることなく、判定用光受光手段の受光情報のみに基づいて、精米対象米がうるち米であるかもち米であるかを判別するように構成するようにしてもよい。
(6)上記の実施の形態では、操作制御盤7に内蔵された制御部20と、玄米種別判別装置50の判定部としての信号処理回路55とをそれぞれ別個に設けた場合を述べたが、前記制御部20内に玄米種別判別装置50の判定部としての信号処理回路55を設けてもよい。
本発明の第1の実施の形態にかかる精米設備の正面図である。 同精米設備の平面図である。 同精米設備の側面断面図である。 同精米設備の概略構成を示す図である。 同精米設備の精米機の正面断面図で、開度規制部材により精米室が閉じられている状態を示す。 同精米設備の精米機の正面断面図で、開度規制部材により精米室が開けられている状態を示す。 うるち米ともち米との波長毎の透過光量を示す図である。 同精米設備の投入ホッパの断面図である。 同精米設備の玄米種別判別装置の分解斜視図である。 同精米設備の玄米種別判別装置の断面図である。 (a),(b)はそれぞれ同玄米種別判別装置の投光位置と受光位置との異なる配置構成を概略的に示す図である。 同玄米種別判別装置の光の投射状態と受光状態とを示す断面図である。 同玄米種別判別装置の信号処理回路のブロック図である。 同玄米種別判別装置の判別処理動作におけるタイミングチャートを示す図である。 同玄米種別判別装置におけるうるち米ともち米との受光量に対応する電圧を示す図である。 本発明の第2の実施の形態にかかる精米設備の正面図である。 同精米設備の操作制御盤の要部を示す正面図である。
符号の説明
5 投入ホッパ
7 操作制御盤
7a コイン投入部
7b 精白度選択押ボタン(精白度選択手段)
7c うるち米選択ボタン(表示手段・選択変更手段)
7d もち米選択ボタン(表示手段・選択変更手段)
8 石抜機
9 精米機
20 制御部
50 玄米種別判別装置
52 判定用発光ダイオード(判定用光投射手段)
53 基準用発光ダイオード(基準用光投射手段)
54 フォトトランジスタ(共用受光手段)
55 信号処理回路(判定部)

Claims (5)

  1. 玄米である精米対象米を精米する精米機と、
    前記精米対象米がうるち米であるかもち米であるかを判別する玄米種別判別装置と、
    前記玄米種別判別装置により判別した精米対象米の種別に応じた条件で前記精米機により精米処理を行わせる制御手段とを備えた精米設備。
  2. 複数の精白度を選択可能な精白度選択手段を備え、
    制御手段により、選択された精白度と、玄米種別判別装置により判別した精米対象米の種別とに応じて前記精米機により精米処理を行わせる請求項1記載の精米設備。
  3. 玄米種別判別装置により判別した精米対象米の種別を表示させる表示手段と、
    利用者により手動で選択可能とされ、玄米種別判別装置により判別された精米対象米の種別ではない種別に設定変更する選択変更手段とを備え、
    選択変更手段により変更された種別の設定条件で精米処理を行わせる
    請求項1または2に記載の精米設備。
  4. 玄米種別判別装置は、
    それぞれ玄米の精米対象米であるうるち米ともち米とにより透過率が異なる近赤外波長領域の判定用光を精米対象米に投射する判定用光投射手段と、
    前記精米対象米を透過した前記判定用光、または前記精米対象米の内部で拡散反射した前記判定用光を受光する判定用光受光手段と、
    前記判定用光受光手段の受光情報に基づいて前記精米対象米がうるち米であるかもち米であるかを判定する判定部と
    を有する請求項1〜3の何れか1項に記載の精米設備。
  5. 玄米種別判別装置に、判定用光の場合よりもうるち米ともち米との透過率の差が小さい波長領域の基準用光を精米対象米に投射する基準用光投射手段と、前記精米対象米を透過した前記基準光、または前記精米対象米の内部で拡散反射した前記基準光を受光する基準用光受光手段とが備えられ、
    判定部が、前記判定用光受光手段の受光情報と前記基準用光受光手段の受光情報とに基づいて、前記精米対象米がうるち米であるかもち米であるかを判定するように構成されている請求項4に記載の精米設備。
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JP2012035159A (ja) * 2010-08-04 2012-02-23 Iseki & Co Ltd 料金式精米設備
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