JP2006050135A - 電子透かしの埋め込み方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 正当な利用者の利用時には、完全に除去することが可能な可視電子透かしを埋め込み、かつ、第三者が可視電子透かしを容易に除去することが困難な電子透かしの埋め込み方法を提供する。
【解決手段】 第1フレームから第NフレームのN個のフレーム画像で構成される原動画に対して(a)、電子透かしとして埋め込むべき識別画像を埋め込むと共に、第1フレームについては、識別画像を埋め込まないものを識別画像を再現するための情報として添付し、透かし入り原動画を得る(b)。電子透かしを除去する場合は、透かし入り原動画の透かし無し第1フレームと透かし有り第1フレームの差分を算出して識別画像を得て、この識別画像を各フレーム画像から減算することにより、原動画を得る(a)。
【選択図】 図4

Description

本発明は、CD・DVD・半導体メモリ等のデジタル記録媒体を用いた映像記録再生装置分野、映像制作、映像データの素材保管、ロケ素材の中継など映像制作分野、特にNTSC以上の品質の高い高精細映像制作を行う分野、コンピュータグラフィックスを用いたCGアニメーション映像制作分野、科学技術シミュレーションにおける可視化映像制作分野、電子カルテや遠隔医療における医用静止画・動画像の保存と伝送、デジタル印刷製版工程における素材やページメークアップ画像データの保管と伝送、リモートセンシング・衛星画像解析・地図情報処理分野におけるデータの保管と伝送など、データの改変が嫌われる分野等において好適なデータの圧縮技術に関する。
従来より、静止画・動画等の画像データの複製防止のため、暗号化して復号時にライセンス認証を行う方法や、著作権情報を明示して不正使用を追跡可能とする電子透かし挿入の方法がある。電子透かしの挿入方法には、さらに不可視と可視のタイプに大別され、可視のタイプは正当な使用を行う段階で除去する必要がある(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−216982号公報
しかし、上記従来の技術では、電子透かしを除去すると、下位ビットに原画像との差異が生じ、若干の画質劣化を伴うという問題がある。
そこで、本発明は、正当な利用者の利用時には、完全に除去することが可能な可視電子透かしを埋め込み、かつ、第三者が可視電子透かしを容易に除去することが困難な電子透かしの埋め込み方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明では、原画像に対して電子透かしとして埋め込むべき識別情報を準備し、それを基に前記原画像のサイズに対応した識別画像を作成する識別画像作成段階と、前記原画像の各画素の値に対して、前記識別画像内の対応する画素の値を加算することにより、前記原画像に電子透かしを埋め込んだ透かし入り画像を得る埋め込み処理実行段階と、前記透かし入り画像から前記原画像を復元するために必要な前記識別画像を利用者側で作成するための識別情報を前記透かし入り画像に添付する識別情報添付段階を実行するようにしたことを特徴とする。
本発明によれば、電子透かしとして埋め込むべき識別情報を原画像に埋め込む処理を行うとともに、埋め込み処理後の透かし入り画像に対して識別情報を添付するようにしたので、正当な利用者は、添付された識別情報を利用して透かし入り画像から原画像を復元することができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明第1の実施形態に係る電子透かし埋め込み方法を実現するための埋め込み装置の構成図である。図1において、1は原画像入力部、2は文字フォント記憶部、3は識別情報文字コード入力部、4はラスター変換部、5は埋め込み処理実行部、6はロスレス符号化処理部、7は透かし入り画像出力部である。
原画像入力部1は、流通される目的となる原画像データを入力する機能を有する。文字フォント記憶部2は、ラスターデータ形式の文字フォントを記憶したものである。識別情報文字コード入力部3は電子透かしとして埋め込むべき識別情報を文字コードの形式で入力する機能を有する。識別情報とは、見る者が何らかの意味を識別することができる情報であって、例えば、原画像の出所、原画像の著作権元を示す著作権情報が該当する。また、電子透かしとは、例えば、紙幣を光にかざすと見える透かしを、電子的に表現したものであり、ここでは、通常に画像を見た場合に、必ず、その存在が見える可視電子透かしを意味する。ラスター変換部4は、識別情報文字コード入力部3から入力された文字コードを、文字フォント記憶部2を参照してラスターデータ形式のニ値画像に変換する機能を有している。埋め込み処理実行部5は、原画像入力部1から入力された原画像とラスター変換部4から出力されるニ値画像を各画素ごとに加算して、原画像に電子透かしが埋め込まれた透かし入り画像として出力する機能を有している。ロスレス符号化処理部6は、透かし入り画像をロスレス符号化方式で圧縮する機能を有している。ここで、ロスレス符号化方式による圧縮としたのは、データの欠落を許容するロッシー符号化方式の圧縮では、埋め込んだ情報を復元することができず、電子透かしとしての役割が果たせなくなるためである。ロスレス符号化の具体的な処理手法としては、公知の種々の手法を用いることができる。透かし入り画像出力部7は、圧縮後の透かし入り画像を装置外部に出力するためのものである。
ここで、埋め込み処理実行部5による処理を、図2を用いて説明する。図2(a)は、原画像入力部1から入力された原画像、図2(b)は、ラスター変換部4により変換された電子透かしとしての役割を果たすニ値画像(識別画像)である。図2(a)の例では、各画素が8ビットで表現される場合を示しており、各画素は0〜255の値をとる。ここでは、色プレーンが1つのみのモノクロ画像の場合について説明する。図2(b)は0と128の2つの値だけをとるニ値画像となっている。なお、ここでは、説明の簡略化のため、原画像、ニ値画像ともに9×8画素としている。埋め込み処理実行部5では、図2(a)に示した原画像と図2(b)に示したニ値画像が入力された場合、各画素ごとに加算処理を行う。この際、加算した結果が255を超えた場合は、256を引き算して、0〜255に収めるための処理を行う。すなわち、8ビットで表現し、桁あふれは無視するのである。この結果、図2(c)に示すような透かし入り画像が得られる。なお、原画像がカラー画像の場合は、原画像の各プレーンについて、上記のようなニ値画像との加算処理が行われる。さらに、埋め込み処理実行部5では、識別情報文字コード入力部3から入力された文字コードを、透かし入り画像を記録するファイルのヘッダに追加する。
上記のようにして得られた透かし入り画像は、ロスレス符号化処理部6による符号化処理の後、透かし入り画像出力部7から出力され、ネットワークを介して伝送されることになる。この際、正当な利用者には、埋め込み装置において利用した文字フォントと同一の文字フォントを使用するように、別途文字フォント名を通知する。ここで、利用者が電子透かしを除去するために利用する電子透かし除去装置を図3に示す。この電子透かし除去装置により本発明に係る電子透かし除去方法が実行されることになる。図3において、11は透かし入り画像入力部、12は文字フォント記憶部、13は識別情報文字コード入力部、14はラスター変換部、15はロスレス復号処理部、16は透かし除去実行部、17は原画像出力部である。
透かし入り画像入力部11は、図1に示した電子透かし埋め込み装置により電子透かしが埋め込まれた透かし入り画像を入力する機能を有する。文字フォント記憶部12は、電子透かし埋め込み装置において利用した文字フォントと全く同じ文字フォントを記憶したものである。識別情報文字コード入力部13は電子透かしとして埋め込んだ情報を文字コードの形式で入力する機能を有する。ここでは、透かし入り画像を記録したファイルのヘッダに記録されているため、ヘッダから文字コードを読みとって入力することになる。ラスター変換部14は、識別情報文字コード入力部13から入力された文字コードを、文字フォント記憶部12を参照してラスターデータ形式のニ値画像に変換する機能を有している。ロスレス復号処理部15は、ロスレス圧縮された透かし入り画像を圧縮された状態から復号する機能を有している。したがって、ロスレス復号処理部15による復号方式は、電子透かし埋め込み装置におけるロスレス符号化処理部6における符号化方式に対応している必要がある。透かし除去実行部16は、ラスター変換部14から出力されるニ値画像とロスレス復号処理部15から出力された透かし入り画像を各画素ごとに加算して、透かし入り画像から電子透かしを除去した原画像として出力する機能を有している。原画像出力部17は、電子透かしを除去した原画像を出力するためのものであり、例えば、画面に表示出力するディスプレイ装置等が適用できる。図3に示す装置は、実際にはコンピュータ本体とその周辺機器等のハードウェア、およびコンピュータに搭載するソフトウェア等により実現される。特に、ラスター変換部14、ロスレス復号処理部15、透かし除去実行部16は、画像の表示処理のためのビューアソフトウェアの一部として組み込まれることになる。
ここで、透かし除去実行部16による処理を、図2を用いて説明する。上記のように、ロスレス復号処理部15により復号された透かし入り画像は図2(c)に示すようなものとなっている。また、ラスター変換部14から出力されるニ値画像は図2(b)に示すようなものとなっている。透かし除去実行部16では、図2(c)に示した透かし入り画像と図2(b)に示したニ値画像が入力された場合、各画素ごとに加算処理を行う。この際、加算した結果が255を超えた場合は、256を引き算して、0〜255に収めるための処理を行う。すなわち、8ビットで表現し、桁あふれは無視するのである。この結果、図2(a)に示すような原画像が得られる。なお、透かし入り画像がカラー画像の場合は、透かし入り画像の各プレーンについて、上記のようなニ値画像との加算処理が行われる。
(電子透かしとして多値画像を用いる場合)
上記の例では、電子透かしとしてニ値画像を用いたが、多値画像を電子透かしとして利用するようにしても良い。具体的には、上記図1(a)に示したラスター変換部4において、文字コードをニ値画像に変換した後、さらに画像データのエッジをぼかす平滑化フィルタ処理を実行する。これにより、1画素が8ビットで表現される場合、0〜255の範囲で最大256階調をもつ多値画像が得られる。例えば、図2(b)に示したニ値画像に対して所定の条件で平滑化フィルタ処理を実行すると、図3(b)に示すような多値画像が得られる。埋め込み処理実行部5では、図3(a)に示すような原画像と図3(b)に示した多値画像が入力された場合、図2の例と同様に、各画素ごとに加算処理を行う。この際、加算した結果が255を超えた場合は、256を引き算して、0〜255に収めるための処理を行う。この結果、図3(c)に示すような透かし入り画像が得られる。原画像がカラー画像の場合は、原画像の各プレーンについて、上記のような多値画像との加算処理が行われるのは、上記と同様である。
この場合、電子透かし除去装置において電子透かしを除去する場合も、ラスター変換部14において、平滑化フィルタ処理を実行することになる。平滑フィルタ処理の具体的な実行条件については、電子透かし埋め込み装置におけるラスター変換部4と同じにしておく必要がある。この結果、図3(b)に示すような多値画像が得られる。透かし除去実行部16では、識別画像がニ値画像である場合とは異なり、図3(c)に示した透かし入り画像の各画素の値から図3(b)に示した多値画像の各画素の値を減算する処理を行う。その結果、図3(a)に示すような原画像が得られる。
また、上記の例では、電子透かしとするニ値画像または多値画像を、入力された文字コードに基づいて、ラスター変換手段4が生成するようにしたが、電子透かしとするニ値画像または多値画像を埋め込み処理実行部5に直接入力するようにしても良い。この場合、透かし入り画像は、ロスレス符号化後、流通に置かれるのは上記と同様であるが、正当な利用者には、識別画像を添付して渡す。この場合、電子透かし除去装置においても、識別画像は透かし除去実行部16に直接入力される。
(動画における識別情報の添付)
上記の例は、静止画および動画のどちらにおいても利用することができる。上記の例では、静止画の場合でも、動画の場合でも、静止画データもしくは動画データ本体のヘッダに、識別情報の文字コードを追加することにより、利用者に渡すことになる。本発明においては、動画の場合について、電子透かしとして埋め込んだ識別情報の渡し方についての工夫もしているので次に説明する。動画は、複数の画像(静止画)の連続として構成されるものであり、動画を構成する画像はフレーム画像と呼ばれる。本発明においては、このような動画の各フレーム画像に対して、上記と同様にしてニ値画像または多値画像を電子透かしとして埋め込む。さらに、電子透かしの埋め込みを行っていない元の動画の先頭のフレーム画像を、埋め込み処理を行った動画の先頭に追加する。ここで、第1フレームから第NフレームのN個のフレーム画像で構成される原動画を図4(a)に示す。このような動画を図1(a)に示したような電子透かし埋め込み装置において、原画像の代わりに入力すると、埋め込み処理実行部5では、静止画に対して処理を行う場合と同様にして、各フレーム画像に対して、ラスター変換部4から出力された識別画像を埋め込んでいく。そして、原動画の第1フレームについては、元のフレーム画像をそのまま追加する。これにより透かし入り動画が得られることになる。透かし入り動画のフレーム構成を図4(b)に示す。図4(b)に示すように、処理後の動画は、第1フレームの透かしの無いものに続いて、透かしのある第1フレーム、第2フレームというように構成される。このような動画から電子透かしを除去する側では、あらかじめこの埋め込みルールに従った除去ルールを実現したプログラムを組み込んだ装置により、電子透かしの除去を行う。具体的には、まず、先頭の2つのフレームである透かし無しの第1フレームの各画素の値を、透かし有りの第1フレームの各画素の値から減算する処理を行って、埋め込まれていた識別画像を得る。続いて、得られた識別画像の各画素を、透かしが入った各フレームの各画素から減算する処理を行うことにより、透かしが除去された各フレーム画像が得られる。
(第2の実施形態)
続いて、第2の実施形態について説明する。第2の実施形態では、動画に対する埋め込みを行う。図5(a)は、第2の実施形態に係る電子透かし埋め込み装置の構成図である。図5(a)において、21は原画像入力部、22は文字フォント記憶部、23は識別情報文字コード入力部、24はラスター変換部、25は埋め込み処理実行部、26はロスレス符号化処理部、27は透かし入り動画出力部である。
原動画入力部21は、流通される目的となる原動画データを入力する機能を有する。文字フォント記憶部22、識別情報文字コード入力部23、ラスター変換部24は、それぞれ図1(a)に示した文字フォント記憶部2、識別情報文字コード入力部3、ラスター変換部4と同様の機能を有する。埋め込み処理実行部25は、原動画入力部1から入力された原動画に、ラスター変換部4から出力されるニ値画像を電子透かしとして埋め込む機能を有している。ロスレス符号化処理部26は、透かし入り画像をロスレス符号化方式で圧縮する機能を有している。ここで、ロスレス符号化方式による圧縮としたのは、データの欠落を許容するロッシー符号化方式の圧縮では、埋め込んだ情報を復元することができず、電子透かしとしての役割が果たせなくなるためである。ロスレス符号化の具体的な処理手法としては、公知の種々の手法を用いることができる。透かし入り動画出力部27は、ロスレス圧縮後の透かし入り動画を装置外部に出力するためのものである。
ここで、埋め込み処理実行部25による処理を、図6、図7を用いて説明する。動画が第1フレームから第Nフレームまでのフレーム画像で構成される場合、n番目のフレームについて処理する場合を考えてみる。第nフレームの処理を行う場合、ニ値画像の画素が「128」の場合には、原動画の第n−1フレームの値を用い、ニ値画像の画素が「0」の場合には、原動画の第nフレームの値を用いる。例えば、原画像フレームn、原画像フレームn−1、ニ値画像がそれぞれ図6(a)、(b)、図7(a)のような値である場合、埋め込み処理後の第nフレームは、図7(b)に示すようなものとなる。さらに、ニ値画像を生成する元になった識別情報を文字コードの形式でヘッダに追加する。埋め込み処理後の透かし入り動画は、ロスレス符号化後、流通に置かれることになる。また、正当な利用者には、埋め込み装置において利用した文字フォントと同一の文字フォントを使用するように、文字フォント名を別途通知する。
ここで、利用者が電子透かしを除去するために利用する電子透かし除去装置を図5(b)に示す。図5(b)において、31は透かし入り動画入力部、32は文字フォント記憶部、33は識別情報文字コード入力部、34はラスター変換部、35はロスレス復号処理部、36は透かし除去実行部、37は原動画出力部である。透かし除去実行部36においては、透かし入り動画の各フレーム画像における、ニ値画像の値が「128」の画素について、直後のフレーム画像の対応する画素の値に変更する処理を行う。この処理を全フレーム画像について行うことにより、電子透かしが除去された原動画が得られる。
第2の実施形態における処理の基本的な概念を図8に示す。図8(a)は識別画像を模式的に示したものである。図8において、網掛けした矩形部分は画素値が「128」、その他の部分は画素値が「0」であることを示している。図8(b)は透かし埋め込み処理の概念図である。図8(a)に示すような、識別画像を電子透かしとして埋め込む処理を行うと、識別画像において「128」の値をとる画素と同一位置の原第1フレームにおける画素の値を第2フレームにおける同一位置の画素の新たな値とする。第2フレーム以降においても、同様に、識別画像において「128」の値をとる画素と同一位置の原フレームにおける画素の値を後続するフレームにおける同一位置の画素の値とする。また、識別画像において「128」の値をとる画素と同一位置の原最終フレームにおける画素の値は、先頭の第1フレームにおける同一位置の画素の新たな値とする。電子透かしを除去する際には、図8(c)に示すような処理が行われる。すなわち、識別画像において「128」の値をとる画素と同一位置の第2フレームにおける画素の値を第1フレームにおける同一位置の画素の新たな値とする。第3フレーム以降においても、同様に、識別画像において「128」の値をとる画素と同一位置のフレームにおける画素の値を先行するフレームにおける同一位置の画素の新たな値とする。識別画像において「128」の値をとる画素と同一位置の最終フレームにおける画素の値も、先頭の第1フレームにおける同一位置の画素の新たな値とする。
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態について説明する。第3の実施形態は、ロッシー圧縮された動画に電子透かしを埋め込むことを目的とするものである。ロッシー型圧縮とは、圧縮時にデータの欠落が生じるため、復号したときには、完全に元の状態に戻すことはできないが、圧縮率を1/5〜1/10とすることができる圧縮方式である。
特に、現状のVTRに収録されるデジタル映像データのロッシー型圧縮としては、業務用デジタルベータカムと、業務用DVカムおよび民生用DV等のロッシー圧縮方式が用いられている。これらは、いずれもフレームごとに離散コサイン変換による圧縮を行うことにより、データ量の削減を図っている。ここで、業務用DVカムおよび民生用DVの圧縮方式について具体的に説明しておく。
まず、映像をTVカメラ等で撮影してデジタル化した状態の原映像信号を模式的に表現したものを図9(a)に示す。図9において、左右方向は時系列方向であり、右側に行く程、時間が進むことになる。図9(a)に示した原映像信号は1フレームが光の三原色であるR・G・Bの3プレーンで構成されている。なお、ここでは、1秒間に30フレーム、各画素の各色(プレーン)に8ビットが割り当てられているものとしている。例えば、10秒間に渡って記録したデジタル映像信号は、300フレーム、900プレーンで構成されるフレーム群となる。また、各フレーム画像の画素数は、720×480としている。
DVフォーマットでは、上述のようなデジタル映像信号を、各フレーム単位で以下のように処理していく。まず、R、G、Bの各プレーンの画素信号を以下の〔数式1〕を利用して、Y、U、Vに変換する。
〔数式1〕
Y=0.299R+0.587G+0.114B
U=−0.1684R−0.3316G+0.5B
V=0.5R−0.4187G−0.0813B
上記〔数式1〕は、小数点演算を伴うため、整数値化されたY、U、Vから、元のR、G、Bの値を復元することはできず、この状態で基本的にロッシー型になる。さらに、Uプレーン、Vプレーンについては、縦方向、横方向に画素を1/2に間引きする。例えば、720×480画素の画像の場合、360×240画素の画像となり、画素数が1/4に減少することになる。このときの映像信号の状態を図9(b)に示す。続いて、8×8画素単位で、Yプレーンの1単位に対して、Uプレーンの1単位、Vプレーンの1単位を割り当てて、計6単位の画素からなるブロックを形成する。1画素が1バイトであるため、このブロックのデータ量は、384バイトとなる。続いて、このブロックに対して、DCT変換(離散コサイン変換)、量子化、可変長符号化を行うことにより、1ブロックを80バイトのデータに圧縮する。
上記のようにブロックを定義すると、元の1フレームは、45×30個のブロックで表現されることになる。DV方式では、同一フレームにおけるプレーン間の演算処理は行われるが、フレーム間の演算は行われない。そのため、プレーンの概念はなくなるが、図9に示したようにn個のフレームがあった場合は、圧縮後も、n個のフレームで構成されることになる。また、フレーム番号1〜nもそのまま引き継がれる。
上記のようなロッシー型圧縮された動画データを対象とする本発明第3の実施形態に係る電子透かし埋め込み装置を図10(a)に示す。図10(a)において、41は原動画入力部、42は文字フォント記憶部、43は識別情報文字コード入力部、44はラスター変換部、45は埋め込み処理実行部、47は透かし入り動画出力部である。
ラスター変換部44は、識別情報文字コード入力部3から入力された文字コードを、文字フォント記憶部2を参照してラスターデータ形式のニ値画像に変換する機能を有している。ただし、第1、第2の実施形態と異なるのは、生成されるニ値画像の画素数が、動画を構成する各フレーム画像のブロック数と同数となることが条件とされる点である。したがって、圧縮方式がDV方式の場合には、生成されるニ値画像は45×30画素のサイズとなる。埋め込み処理実行部45は、原動画入力部41から入力された原動画に対して、ラスター変換部44から出力されるニ値画像を埋め込む処理を実行して、原動画に電子透かしが埋め込まれた透かし入り動画として出力する機能を有している。具体的には、第nフレームの処理を行う場合、ニ値画像の画素が「128」の場合には、原動画の第n−1フレームの対応するブロックの値を用い、ニ値画像の画素が「0」の場合には、原動画データの第Fフレームの対応するブロックの値を用いる。すなわち、処理の手法としては、図6、図7に示した原画像フレームn、原画像フレームn−1の各画素が各ブロックに置き換わっただけで、他は第2の実施形態と同様の処理となる。埋め込み処理後の透かし入り動画は、流通に置かれることになる。また、正当な利用者には、埋め込み装置において利用した文字フォントと同一の文字フォントを使用するように、文字フォント名を通知する。
ここで、利用者が電子透かしを除去するために利用する電子透かし除去装置を図10(b)に示す。図10(b)において、51は透かし入り動画入力部、52は文字フォント記憶部、53は識別情報文字コード入力部、54はラスター変換部、56は透かし除去実行部、57は原動画出力部である。透かし除去実行部56においては、透かし入り動画の各フレーム画像における、ニ値画像の値が「128」の画素について、直後のフレーム画像の対応するブロックの値に変更する処理を行う。この処理を全フレーム画像について行うことにより、電子透かしが除去された原動画が得られる。
第1の実施形態に係る電子透かし埋め込み方法を実現する装置の構成図である。 第1の実施形態による電子透かしの埋め込み処理の様子を示す図である。 第1の実施形態に係る電子透かし除去方法を実現する装置の構成図である。 動画に識別情報を埋め込む場合を説明する図である。 第2の実施形態に係る電子透かし埋め込み方法を実現する装置の構成図である。 第2の実施形態による電子透かしの埋め込み処理の様子を示す図である。 第2の実施形態による電子透かしの埋め込み処理の様子を示す図である。 第2の実施形態による電子透かしの埋め込み処理の基本的な概念を示す図である。 圧縮されていない原映像信号およびロッシー圧縮の中間処理により得られる映像信号を示す図である。 第3の実施形態に係る電子透かし埋め込み方法を実現する装置の構成図である。
符号の説明
1・・・原画像入力部
2、12・・・文字フォント記憶部
3、13・・・識別情報文字コード入力部
4、14・・・ラスター変換部
5・・・埋め込み処理実行部
6・・・ロスレス符号化処理部
7・・・透かし入り画像出力部
11・・・透かし入り画像入力部
15・・・ロスレス復号処理部
16・・・透かし除去実行部
17・・・原画像出力部



Claims (14)

  1. 原画像に対して電子透かしとして埋め込むべき識別情報を準備し、それを基に前記原画像のサイズに対応した識別画像を作成する識別画像作成段階と、
    前記原画像の各画素の値に対して、前記識別画像内の対応する画素の値を加算することにより、前記原画像に電子透かしを埋め込んだ透かし入り画像を得る埋め込み処理実行段階と、
    前記透かし入り画像から前記原画像を復元するために必要な前記識別画像を利用者側で作成するための識別情報を前記透かし入り画像に添付する識別情報添付段階と、
    を有することを特徴とする電子透かしの埋め込み方法。
  2. 請求項1において、
    前記識別情報は、文字コードの形式になっており、
    前記識別画像作成段階は、あらかじめ準備した文字フォントを用いて、前記文字コードを0と128の値をもつニ値の識別画像に変換し、さらに当該ニ値の識別画像のエッジをぼかす平滑化フィルタ処理を施すことにより0から255の範囲で最大256階調をもつ多値の識別画像を作成するものであることを特徴とする電子透かしの埋め込み方法。
  3. 請求項1において、
    前記原画像は、R・G・B3つのプレーンで構成され、各々0から255の値をもつ256階調の画像であり、前記識別画像は0から255の値をもつモノクロ画像である場合、前記埋め込み処理実行段階は、前記3つのプレーンに対して同一の識別画像を用いて3回加算処理を行い、各画素が8ビットを超えるケタあふれが生じた場合は、あふれ分を無視した値とすることを特徴とする電子透かしの埋め込み方法。
  4. 原動画を構成する各原フレーム画像に対して、電子透かしを埋め込む方法であって、
    電子透かしとして埋め込むべき識別情報を準備し、それを基に前記原フレーム画像のサイズに対応した識別画像を作成する識別画像作成段階と、
    前記原フレーム画像の各画素の値に対して、前記識別画像内の対応する画素の値を加算することにより、前記原フレーム画像に電子透かしを埋め込んだ透かし入りフレーム画像を得る埋め込み処理実行段階と、
    前記透かし入りフレーム画像から前記原フレーム画像を復元するために必要な前記識別画像を利用者側で作成するための識別画像再現情報として、前記動画を構成する原フレーム画像のうち特定の原フレーム画像を透かし入りフレーム画像で構成される透かし入り動画に添付する再現情報添付段階と、
    を有することを特徴とする電子透かしの埋め込み方法。
  5. 複数の原フレーム画像で構成される原動画に対して、電子透かしを埋め込む方法であって、
    電子透かしとして埋め込むべき識別情報を準備し、当該識別情報を基に第1の値と第2の値をとるニ値の識別画像を作成する識別画像作成段階と、
    前記各原フレーム画像の画素の中で、対応する前記識別画像の画素値が第1の値である画素群に対して、空間的に同一箇所の隣接原フレーム画像の画素群の値に置換することにより、前記原フレーム画像に電子透かしを埋め込んだ透かし入りフレーム画像を得る埋め込み処理実行段階と、
    前記透かし入りフレーム画像から前記原フレーム画像を復元するために必要な前記識別画像を利用者側で作成するための識別情報を前記透かし入り動画に添付する識別情報添付段階と、
    を有することを特徴とする電子透かしの埋め込み方法。
  6. 請求項5において、
    前記識別情報は文字コードの形式になっており、前記識別画像作成段階は、あらかじめ準備した文字フォントを用いて、前記文字コードを第1の値と第2の値をとるニ値の識別画像に変換し、前記識別情報添付段階で前記識別情報として前記文字コードを前記透かし入り動画に添付することを特徴とする電子透かしの埋め込み方法。
  7. 請求項5において、
    前記原フレーム画像はRGBの3つのプレーンで構成されている場合、前記埋め込み処理実行段階は、前記3つのプレーンに対して、同一箇所の3つの画素群を、隣接原フレーム画像の対応する3つのプレーンの3つの画素群と置換する処理を行うことを特徴とする電子透かしの埋め込み方法。
  8. 請求項5において、
    前記原フレーム画像がロッシー符号化方式で圧縮されており、
    前記識別画像作成段階は、前記ロッシー符号化方式の仕様に従って、所定の個数の画素が符号化されて得られる符号化ブロック数と同数の画素を有するニ値画像を識別画像として作成し、
    前記埋め込み処理実行段階は、前記符号化ブロックを1画素とみなして、前記原フレーム画像に電子透かしを埋め込んだ透かし入りフレーム画像を得るものであることを特徴とする電子透かしの埋め込み方法。
  9. 請求項1または請求項5において、
    前記識別画像再現情報が添付された透かし入り画像又は透かし入り動画に対して、さらに、当該透かし入り画像又は当該透かし入り動画を復元可能なロスレス符号化を施すことを特徴とする電子透かしの埋め込み方法。
  10. 請求項1から請求項9のいずれかに基づく、電子透かしの埋め込み方法により得られた透かし入り画像又は透かし入り動画を収納した記録媒体。
  11. 請求項1から請求項9のいずれかに基づく、電子透かしの埋め込み方法により得られた透かし入り画像又は透かし入り動画をネットワーク等で伝送することを特徴とする透かし入り画像又は透かし入り動画の伝送方法。
  12. 原画像に対して電子透かしを埋め込むことにより得られた透かし入り画像に前記電子透かしとして埋め込んだ識別情報を読み込み、それを基に前記原画像のサイズに対応した識別画像を作成する識別画像作成段階と、
    前記透かし入り画像の各画素の値に対して、前記識別画像内の対応する画素の値を加算することにより、前記透かし入り画像から電子透かしを除去した原画像を得る透かし除去実行段階と、
    を有することを特徴とする電子透かしの除去方法。
  13. 原動画を構成する各原フレーム画像に対して、電子透かしを埋め込んだ透かし入り動画から電子透かしを除去する方法であって、
    透かし入り動画を構成するフレームのうち、電子透かしが埋め込まれていない特定のフレーム画像と、当該特定のフレーム画像について電子透かしが埋め込まれたフレーム画像との差分処理により識別画像を作成する識別画像作成段階と、
    前記透かし入り動画を構成する各透かし入りフレーム画像の各画素の値に対して、前記識別画像内の対応する画素の値を加算することにより、前記透かし入り画像から電子透かしを除去した原画像を得る透かし除去実行段階と、
    を有することを特徴とする電子透かしの除去方法。
  14. 複数の原フレーム画像で構成される原動画に対して、電子透かしを埋め込んだ透かし入り動画から電子透かしを除去する方法であって、
    電子透かしとして埋め込んだ識別情報を読み込み、当該識別情報を基に第1の値と第2の値をとるニ値の識別画像を作成する識別画像作成段階と、
    電子透かしが埋め込まれた透かし入りフレーム画像の画素の中で、対応する前記識別画像の画素値が第1の値である画素群に対して、空間的に同一箇所の隣接原フレーム画像の画素群の値に置換することにより、前記透かし入りフレーム画像から電子透かしを除去した原画像を得る透かし除去実行段階と、
    を有することを特徴とする電子透かしの除去方法。


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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP4782884B1 (ja) * 2010-08-09 2011-09-28 大日本印刷株式会社 情報処理端末、情報処理方法、プログラム

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