JP2006048942A - 電池用電極の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 充電サイクル特性及び電池容量のより優れた、又は、生産性のより優れた二次電池用電極の製造方法を提供すること。
【解決手段】金属を有する集電体22上に、正極又は負極の活物質を有する合剤層24を形成する合剤層形成工程と、無機フィラーの一次粒子径をRf、ビーズミルのビーズ径をRbとすると、前記Rf及び前記Rbは下記(数1)を満たしており、前記ビーズミルによって、無機フィラーとバインダー溶液を有する塗料を作成する塗料作成工程と、
合剤層24上に前記塗料を塗布することによって被覆層26を形成する被覆層形成工程と、
被覆層26とともに合剤層24をプレスするプレス工程とを備えた、電池用電極の製造方法。
(数1) 200×Rf≦Rb<10000×Rf
【選択図】図1

Description

本発明は、電池用電極の製造方法に関するものである。
図6は、従来のリチウムイオン二次電池の電極板の製造装置を示す図である。図6に示す様に、従来のリチウムイオン二次電池の電極板の製造装置は、帯状金属箔からなる集電体2を送り出す送り出し機構1を備えている。この送り出し機構1から送り出された集電体2の片面に、リチウムイオンの吸蔵放出可能な正極又は負極活物質、及び導電補助剤、結着剤、溶媒等を含む合剤層4を塗布するための塗布装置3が設置されている。
又、集電体2に塗布された合剤層4に含まれる揮発成分を除去するための乾燥炉5が設置されている。さらに、上記と同様に、集電体2の合剤層4が形成された反対面に合剤層7を塗布するための塗布装置6と、合剤層7の揮発成分を除去するために乾燥器8が設置されている。又、集電体2の両面に形成された合剤層4、7の空隙率が所望の値になるようにプレスするプレス装置9と、プレスされた電極板を巻き取る巻取り機構10が設置されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開平08−203502号公報
しかしながら、従来の製造方法による電極板では、合剤層の空隙率に厚み方向で粗密差が生じていた。図7は、従来のリチウムイオン二次電池の電極板の製造装置により製造された電極板の断面図である。図7に示す様に、従来の製造方法による電極板では、合剤層4、7内部の空隙率が大きく、合剤層4、7表面近傍の空隙率が小さくなっている。
このように、合剤層表面近傍の空隙率が小さいために合剤層表面近傍におけるリチウムイオン伝導性が低く、又、合剤層内部の空隙率が大きいために集電性が低かった。そのため、優れた充電サイクル特性及び電池容量が得られなかった。
又、合剤層表面近傍の空隙率が小さいために、合剤層内部への電解液の吸液性も悪くなり、電解液の注液に時間がかかり生産性が悪かった。
上記従来の課題を考慮して、本発明の目的は、充電サイクル特性及び電池容量のより優れた、又は、生産性のより優れた電池用電極の製造方法を提供することである。
上記目的を達成するために、第1の本発明は、
金属を有する集電体上に、正極又は負極の活物質を有する合剤層を形成する合剤層形成工程と、
無機フィラーの一次粒子径をRf、ビーズミルのビーズ径をRbとすると、前記Rf及び前記Rbは(数1)を満たしており、前記ビーズミルによって、前記無機フィラーとバインダー溶液を有する塗料を作成する塗料作成工程と、
前記合剤層上に前記塗料を塗布することによって被覆層を形成する被覆層形成工程と、
前記被覆層とともに前記合剤層をプレスするプレス工程とを備えた、電池用電極の製造方法である。
(数1)
200×Rf≦Rb<10000×Rf
又、第2の本発明は、
前記ビーズミルのビーズは、セラミックを有している、第1の本発明の電池用電極の製造方法である。
又、第3の本発明は、
前記セラミックは、ジルコニア、アルミナ、及びチタニアから選択される1種類を含む、第2の本発明の電池用電極の製造方法である。
又、第4の本発明は、
前記被覆層形成工程の後に、前記合剤層及び前記被覆層に含まれる揮発成分を除去する揮発成分除去工程を更に備えた、第1の本発明の電池用電極の製造方法である。
又、第5の本発明は、
前記合剤層形成工程の後に、前記合剤層に含まれる揮発成分を除去する第1の揮発成分除去工程と、前記被覆層形成工程の後に、前記被覆層に含まれる揮発成分を除去する第2の揮発成分除去工程とを更に備えた、第1の本発明の電池用電極の製造方法である。
又、前記被覆層は、無機物及び/又は有機物の粒子を有する、被覆層であってもよい。
又、本発明を利用した電池用電極の製造装置としては、
金属を有する集電体上に、正極又は負極の活物質を有する合剤層を形成するための第1の塗布装置と、
前記合剤層上に被覆層を形成する第2の塗布装置と、前記合剤層及び前記被覆層をプレスするプレス装置とを備えた、電池用電極の製造装置がある。
又、本発明を利用した電池用電極としては、
金属を有する集電体と、前記集電体の片面又は両面に形成された、正極又は負極の活物質を有する合剤層と、
少なくとも1つの前記合剤層上に形成された被覆層とを備えた、電池用電極がある。
本発明によれば、充電サイクル特性及び電池容量のより優れた、又は、生産性のより優れた電池用電極の製造方法を提供することが出来る。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。ただし、以下の実施の形態は本発明の好ましい一実施の形態にすぎず、本発明が下記の実施の形態に限られるわけではない。
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1における、本発明の電池用電極の製造装置の一例であるリチウムイオン二次電池用電極の製造装置を模式的に示した図である。
図1に示す様に、本実施の形態1におけるリチウムイオン二次電池用電極の製造装置は、帯状金属箔からなる集電体22を送り出すための送り出し機構21を備えている。この送り出し機構21から送り出された集電体22の片面に、リチウムイオンの吸蔵放出可能な正極又は負極活物質、導電補助剤、結着剤、及び溶媒等を含む合剤層24を塗布するための塗布装置23が設置されている。この合剤層24上に被覆層26を塗布するための塗布装置25が設置されている。又、合剤層24と被覆層26に含まれる揮発成分を除去するための乾燥炉27が設置されている。
さらに、上記と同様に、集電体22の合剤層24が形成された反対面に合剤層29を塗布するための塗布装置28と、被覆層31を途布するための塗布装置30と、乾燥炉32が設置されている。又、集電体2の両面に形成された合剤層4、7及び被覆層26、31の空隙率が所望の値になるようにプレスするプレス装置33と、このプレス装置33によってプレスされた電極板を巻き取るための巻き取り機構34が設置されている。尚、帯状の集電体22は、送り出し機構21から巻き取り機構34まで繋がっており、各装置によって処理を施されながら移動する。又、乾燥炉27、32、塗布装置23、25、28、30が設置されている箇所等には、集電体22を移動させるための回転機構等が設置されている。
次に、被覆層26、31を形成するために合剤層24、29上に塗布する塗料の作成方法(本発明の塗料作成工程の一例に相当する。)について以下に述べる。
図2は、本実施の形態1における電池用電極の製造方法における被覆層用の塗料を作成するためのビーズミルを模式的に示した図である。
図2に示されているビーズミルに用いられるビーズ11は、無機フィラー12の一次粒子径をRf、ビーズ11の径をRbとすると、200×Rf≦Rb<10000×Rfを満たしている。
無機フィラー、溶媒、結着剤、各種添加剤からなるものをディゾルバーにて攪拌し、混合物を作成する。この混合物とビーズ11を攪拌子13にて攪拌することで、無機フィラー12の凝集物をビーズ11にて除去でき、無機フィラーを高分散化することが出来る。そして、無機フィラー、溶媒、結着剤、各種添加剤からなる混合物をビーズミルより取り出し、被覆層用塗料が作成される。
次に、上記構成の本実施の形態1におけるリチウムイオン二次電池用電極の製造装置の動作を述べるとともに、本発明の電池用電極の製造方法の一実施の形態について同時に述べる。
図1において、送り出し機構21から送り出された帯状金属箔からなる集電体22の表面に、塗布装置23によって、合剤層24を形成する(本発明の合剤層形成工程の一例に相当する。)。次に、塗布装置25によって、合剤層24の上に上記ビーズミルにて作成された塗料を塗布することにより、被覆層26を形成する(本発明の被覆層形成工程の一例に相当する。)。次に、乾燥炉27において、合剤層24および被覆層26に含まれる揮発成分を除去する(第4の本発明の揮発成分除去工程の一例に相当する。)。
続いて、同様にして、集電体22の合剤層24および被覆層26が形成された面の反対側の面にも、塗布装置28によって、合剤層29を形成する。その後、塗布装置30によって、合剤層29の上に被覆層31を形成し、乾燥炉32によって、合剤層29および被覆層31に含まれる揮発成分を除去する。
以上の様にして、集電体22の両面に形成された合剤層24、29および被覆層26、31を、プレス装置33によって、合剤層の空隙率が所望の値となるようにプレスする(本発明のプレス工程の一例に相当する。)。
上記製造方法によって、リチウムイオン二次電池用の正極又は負極板を製造することが出来る。尚、作製された電池用電極については、後述する実施例1〜3、及び比較例1にて詳しく説明する。
尚、集電体22としては、一般に、正極板においてアルミニウム箔、負極板において銅箔が用いられているが、本発明においては、良好な導電性を有するものであれば特に限定されるものではなく、例えば、ニッケル等の他の金属箔や、PET等の高分子フィルムの表面に金属を蒸着したものや、導電性高分子フィルム等を用いても良い。
又、合剤層24、29は、リチウムイオンの吸蔵放出可能な正極または負極活物質、および導電助剤、結着剤、溶媒等からなる。
上記リチウムイオンの吸蔵放出可能な正極活物質としては、例えば、コバルト酸リチウム、ニッケル酸リチウム、マンガン酸リチウム等のリチウムと遷移金属との複合酸化物や、FeS、TiS等の遷移金属硫化物、ポリアニリン、ポリピロール等の有機化合物等が挙げられ、これらの化合物は、部分的に元素置換したものであってもよい。
上記リチウムイオンの吸蔵放出可能な負極活物質しては、例えば、グラファイトやコークス等の炭素系活物質、金属リチウム、リチウム遷移金属窒化物、シリコン等が挙げられる。
又、結着剤は、集電体と活物質、および活物質間を結着するために用いられ、例えば、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素樹脂、フッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロピレンとテトラフルオロエチレンとの共重合体等のフッ素ゴム、スチレン−ブタジエン共重合体ラテックス、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ラテックス等のラテックス、カルボキシルメチルセルロース等のセルロース誘導体等が挙げられる。
上記導電助剤としては、アセチレンブラック、カーボンブラック、黒鉛等の炭素粉末等が挙げられる。
上記溶媒は、結着剤を溶解または分散できるものであれば特に限定されるものではないが、例えば、水、N−メチル−2−ピロリドン、メチルエチルケトン、アセトン、シクロヘキサノン、酢酸ブチル、メタノール、エタノール等を用いることができる。
また、これらの活物質、結着剤、導電助剤、溶媒の他に、分散剤、界面活性剤、レオロジー調整剤等の各種添加物を必要に応じて用いても良い。
又、被覆層26、31を構成する材料は、塗布・乾燥・プレス後において、層を構成する材料内、または、層内の空隙中をリチウムイオンが移動できるものであればよく、本発明においては、特に、限定されるものではない。本発明の無機フィラーとして、例えば、アルミナ、シリカ、酸化マグネシウム、酸化チタン、ジルコニア、炭化ケイ素、窒化ケイ素等の無機物粒子を用いることが出来る。また、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル、ポリメチルメタクリレート、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリイミド等の有機物粒子、および前記無機物粒子と前記有機物粒子の混合物、結着剤、溶媒、各種添加剤等を用いることができる。ここで、本発明のバインダー溶液としては、上述した合剤層中に含まれる結着剤及び溶媒と同様なものを用いることが出来る。又、各種添加剤としても同様に、合剤層中のものと同様のものを用いることが出来る。
又、ビーズミルに用いるビーズとしては、ジルコニア、アルミナ、シリカ、酸化チタン等、鉄を含有しない物が用いられる。鉄元素がビーズに含まれていると、これにより分散した被覆層用塗料に鉄が混入することで、電池の充放電時に鉄元素のデンドライトが成長し、電池の内部短絡を生じてしまうためである。
さらに、合剤層24、29上に被覆層26、31を形成した際に、これらの二つの層が入り混じりすぎることのないようにすることが望ましく、例えば、各層の材料の選択および配合量の調節によって、各層の表面張力、粘度等を調整することで実現することができる。
又、これら塗布装置23、25、28、30としては、集電体22上に合剤層24、29を、また、合剤層24、29上に被覆層26、31を形成できるものであれば、本発明においては、特に限定されるものではない。例えば、フォワードロール、リバースロール、グラビア、ドクターブレード、スロットダイ等を用いることができる。
乾燥炉27、32としては、合剤層24、29および被覆層26、31中の揮発成分を除去できるものであれば、本発明においては、特に限定されるものではないが、例えば、熱風、各種赤外線、マイクロ波、電磁誘導等、およびこれらを組み合わせた乾燥装置を用いることができる。
プレス装置33は、合剤層24、29の空隙率を所望の値にすることができるものであれば、特に図1に示したような構成に限定されるものではなく、例えば、走行方向に複数のプレス装置を配置したり、乾燥炉32を通過した電極板を一旦巻取った後に、独立したプレス装置にて電極板にプレスを施してもよい。
また、図1においては、集電体の片面ずつに、合剤層および被覆層を逐次、形成する方法を示したが、例えば、集電体の両面に、同時に合剤層および被覆層を形成する方法や、集電体の片面に合剤層および被覆層を形成した後に、一旦巻き取って、同一の装置により、集電体の反対面に合剤層および被覆層を形成する方法であってもよい。
さらに、合剤層および被覆層は、必ずしも揮発成分を含む必要はなく、例えば、静電粉体塗装により、各層を形成してもよい。
ただし、合剤層および被覆層の両層を揮発成分が含まれる構成にするとともに、揮発成分が含まれた合剤層上に被覆層を形成することが望ましい。これにより、二層の界面における材料の分布状態がより理想的なものとなるため、充放電サイクル特性および電池容量について、より高い効果が得られるとともに、二層間の密着性が高くなるため、各層の剥離や滑落等の不良が生じにくくなる。
また、本発明の電池用電極の製造方法は、正極板と負極板のいずれか、または、その両方に用いることができ、いずれの場合においても、程度の差は異なるが、効果が得られる。
また、本実施の形態1の電極板では、集電体22の両面に合剤層を設けたが、片側のみに合剤層を設けてもよい。この場合、正極と負極の集電体の間に電気絶縁性膜を配置させたものを巻き回してリチウムイオン二次電池を作製することが出来る。
また、本発明の電池として、本実施の形態1ではリチウムイオン二次電池を例に挙げて説明しているが、固体電解質リチウム二次電池やニッケル水素電池等であっても良い。要するに、被覆層用塗料中の無機フィラーの凝集物が分散されており、集電体上の合剤層を所望の厚さにプレスする際に、合剤層上に塗布した被覆層とともに合剤層をプレスした電極板を用いた電池でありさえすればよい。
又、ニッケル水素二次電池の場合は、正極活物質の例としては、ニッケル、負極活物質の例としては、水素吸蔵合金が挙げられ、本発明の電極の被覆層を構成する材料は、塗布・乾燥・プレス後において、層を構成する材料内、もしくは、層内の空隙中を水素イオンが移動できるものであればよく、アルミナ、シリカ、酸化チタン等の無機物粒子等が挙げられる。要するに、本発明の被覆層は各種電池に対応したイオンが移動可能でありさえすればよい。
(実施の形態2)
図3は、本実施の形態2におけるリチウムイオン二次電池用電極の製造装置を示す模式図である。本実施の形態2における製造装置は、実施の形態1と基本的な構成は同じであるが、塗布装置25、30の位置と乾燥炉40、41が更に設置されている点が異なる。そのため、本相違点を中心に説明する、尚、実施の形態1と同一の構成要素には同一番号を付している。
図3に示す様に、本実施の形態2における二次電池用電極の製造装置は、実施の形態1と異なり、被覆層26を塗布する塗布装置25が、塗布装置23と乾燥炉27の間に設置されておらず、乾燥炉27の後(乾燥炉27と塗布装置28の間)に設置されている。
又、被覆層26を塗布する塗布装置25と反対面の合剤層29を塗布する塗布装置28の間に、乾燥炉40が更に設置されている。同様に、被覆層31を塗布する塗布装置30が、乾燥炉32の後(乾燥炉32とプレス装置33の間)に設置されている。又、塗布装置30とプレス装置33の間に乾燥炉41が更に設置されている。
上記構成の本実施の形態2における二次電池用電極の製造装置を用いた製造方法について以下に述べる。
図3に示す様に、送り出し機構21から送り出された帯状金属箔からなる集電体22の表面に、塗布装置23によって、合剤層24を形成する(本発明の合剤層形成工程の一例に相当する。)。次に、合剤層24に含まれる揮発成分を乾燥炉27において除去する(第5の本発明の第1の揮発成分除去工程の一例に相当する。)。次に、塗布装置25によって、合剤層24の上に、被覆層用塗料を塗布することにより被覆層26を形成する(本発明の被覆層形成工程の一例に相当する。)。ここで、被覆層26を形成する被覆層用塗料は、実施の形態1と同様に、図2に示すビーズミルを用いて作製した。乾燥炉40において、被覆層26に含まれる揮発成分を除去する(第5の本発明の第2の揮発成分除去工程の一例に相当する。)。
続いて、上記と同様に、集電体22の合剤層24および被覆層26が形成された面の反対側の面にも、塗布装置28によって合剤層29を形成し、乾燥炉32にて合剤層29に含まれる揮発成分を除去する。
その後、塗布装置30によって、合剤層29の上に被覆層31を形成し、乾燥炉41によって、合剤層29および被覆層31に含まれる揮発成分を除去する。
以上の様にして、集電体22の両面に形成された合剤層24、29および被覆層26、31を、プレス装置33によって、合剤層の空隙率が所望の値となるようにプレスする(本発明のプレス工程の一例に相当する。)。
上記製造方法によって、リチウムイオン二次電池用の正極又は負極板が製造される。尚、作製された本発明の電池用電極の一例であるリチウムイオン二次電池用電極については、後述する実施例1〜3、及び比較例1にて詳しく説明する。
この様に、本実施の形態2の二次電池用電極の製造方法は、実施の形態1の様に合剤層の揮発成分除去の前に被覆層を塗布せずに、先ず合剤層のみの揮発成分の除去を行い、その後被覆層を塗布し、被覆層の揮発成分の除去を行っている。
以下、本発明の電池用電極の製造方法及び製造装置について、実施例において更に詳しく説明する。ただし、以下の実施例は本発明の好ましい一実施例にすぎず、本発明が下記の実施例に限られるわけではない。
(実施例1)
正極合剤として、コバルト酸リチウム54wt%、カーボンブラック3wt%、ポリフッ化ビニリデン3wt%、N−メチル−2−ピロリドン40wt%を混合したものを用いた。又、正極集電体として、厚み0.02mmのアルミニウム箔を用いた。
また、正極板と負極板の被覆層には同じものを用いた。一次粒子径0.2μmのシリカ40wt%、ポリテトラフルオロエチレン10wt%、N−メチル−2−ピロリドン50wt%からなるものをディゾルバーにて攪拌し、混合物を作成した。これらの混合物をビーズ径1000μmのビーズを用いて、図2に示すようなビーズミルにより分散し、被覆層用塗料を得た。
実施の形態1において説明したリチウムイオン二次電池用電極の製造装置によって、電極板を作製した。始めに、集電体22の片面に、塗布装置23としてドクターブレードを用いて、正極合剤24を厚み0.15mmに塗布した。次に、乾燥前の正極合剤層上に、塗布装置25としてドクターブレードを用いて、被覆層用塗料を厚み0.02mmに塗布することで被覆層26を形成した。この後、合剤層24および被覆層26を100℃の熱風乾燥炉27で乾燥させた。同様にして、アルミニウム箔の反対側の面にも、合剤層29および被覆層31を形成した。このようにして、アルミニウム箔の両面に合剤層24、29および被覆層26、31が形成された正極板を、プレス装置33によって、正極板の総厚みが0.2mmとなるようにプレスした。
又、上記正極板と同様の工程で負極板も作製した。グラファイト45wt%、ポリフッ化ビニリデン5wt%、N−メチル−2−ピロリドン50wt%を混合した負極合剤を、負極集電体である厚み0.02mmの銅箔の片面に、ドクターブレードを用いて、厚み0.15mmに塗布した。続いて乾燥前の負極合剤層上に、ドクターブレードを用いて、正極板と同様の被覆層用塗料を厚み0.02mmに塗布することで、被覆層を形成した。この後、合剤層および被覆層を100℃の熱風乾燥炉で乾燥させた。同様にして、銅箔の反対の面にも、合剤層および被覆層を形成した。このようにして、銅箔の両面に合剤層および被覆層が形成された負極板を、プレス装置によって、負極板の総厚みが0.2mmとなるようにプレスした。
以上のように正極板50および負極板51を作製する。そして、図4に示す様に、厚み0.02mm、空隙率40%のポリエチレン製セパレータ52を正極板50と負極板51の間に挟み、正極板50又は負極板51のどちらか一方に、更にセパレータ52を積層する。これら正極板50、負極板51、及びセパレータ52を捲回した発電要素を、円筒形ステンレスケースに挿入し、エチレンカーボネートとジエチルカーボネートとの混合液にLiPFを添加した電解液を注液して、円筒形リチウムイオン二次電池を組み立てた。
(実施例2)
実施例1と同じ正極合剤を実施例1と同じアルミニウム箔の片面に、ドクターブレードを用いて、厚み0.15mmに塗布した後、100℃の熱風乾燥炉で乾燥させた。同様にして、アルミニウム箔の反対側の面にも、合剤層を形成した。このようにして、アルミニウム箔の両面に合剤層が形成された正極板を、プレス装置によって、正極板の総厚みが0.19mmとなるようにプレスした。
また、負極板には実施例1と同じものを用いた。
以上のようにして、作製した正極板および負極板の間に、実施例1と同じセパレータを挟み込み、捲回した発電要素を、円筒形ステンレスケースに挿入し、実施例1と同じ電解液を注液して、円筒形リチウムイオン二次電池を組み立てた。
本実施例2において作製された円筒形リチウムイオン二次電池は、その正極において合剤層24、29上に被覆層26、31が塗布されずにプレスを行って作製された点が、実施例1と異なっている。
(実施例3)
実施の形態2において説明した二次電池用電極の製造装置を用いて以下の工程で円筒形リチウムイオン二次電池を作製した。実施例1と同じ正極合剤を、実施例1と同じアルミニウム箔の片面に、塗布装置23としてドクターブレードを用いて、厚み0.15mmに塗布し、100℃の熱風乾燥炉27で乾燥させた。この乾燥後の正極合剤層上に、塗布装置25としてドクターブレードを用いて、実施例1と同様の被覆層用塗料を厚み0.02mmに塗布し、被覆層26を形成した。そして被覆層を100℃の熱風乾燥炉40で乾燥させた。同様にして、アルミニウム箔の反対側の面にも、合剤層29および被覆層31を形成した。このようにして、アルミニウム箔の両面に合剤層24、29および被覆層26、31が形成された正極板を、プレス装置33によって、正極板の総厚みが0.2mmとなるようにプレスした。
また、正極と同じ製造装置を用いて、実施例1と同じ負極合剤を、実施例1と同じ銅箔の片面に、ドクターブレードを用いて、厚み0.15mmに塗布し、100℃の熱風乾燥炉で乾燥させた。この乾燥後の負極合剤層上に、被覆層を、ドクターブレードを用いて、厚み0.02mmに塗布した。この後、被覆層を100℃の熱風乾燥炉で乾燥させた。同様にして、銅箔の反対の面にも、合剤層および被覆層を形成した。このようにして、銅箔の両面に合剤層および被覆層が形成された負極板を、プレス装置によって、負極板の総厚みが0.2mmとなるようにプレスした。
ここで、正極板と負極板に用いた被覆層は実施例1と同じものとした。
以上のようにして、作製した正極板および負極板の間に、実施例1と同じセパレータを挟み込み、捲回した発電要素を、円筒形ステンレスケースに挿入し、実施例1と同じ電解液を注液して、円筒形リチウムイオン二次電池を組み立てた。本実施例2の電極板は、実施例1と異なり、合剤層の揮発成分除去の前に被覆層を塗布せずに、先ず合剤層のみの揮発成分の除去を行い、その後被覆層を塗布し、被覆層の揮発成分の除去を行っている。
(比較例1)
図6に示す従来の製造装置を用いて、以下の工程で比較例1の円筒形リチウムイオン二次電池を作製した。
実施例1と同じ正極合剤を、実施例1と同じアルミニウム箔の片面に、塗布装置3としてドクターブレードを用いて、厚み0.15mmに塗布し、100℃の熱風乾燥炉5で乾燥させた。同様にして、アルミニウム箔の反対側の面にも、合剤層7を形成した。このようにして、アルミニウム箔の両面に合剤層4、7が形成された正極板を、プレス装置によって、正極板の総厚みが0.19mmとなるようにプレスした。
また、実施例1と同じ負極合剤を、実施例1と同じ銅箔の片面に、ドクターブレードを用いて、厚み0.15mmに塗布し、100℃の熱風乾燥炉で乾燥させた。同様にして、銅箔の反対の面にも、合剤層を形成した。このようにして、銅箔の両面に合剤層が形成された負極板を、プレス装置によって、負極板の総厚みが0.19mmとなるようにプレスした。
以上のようにして、作製した正極板および負極板の間に、実施例1と同じセパレータを挟み込み、捲回した発電要素を、円筒形ステンレスケースに挿入し、実施例1と同じ電解液を注液して、円筒形リチウムイオン二次電池を組み立てた。本比較例1の電極板は、実施例1と異なり、正極、負極共に被覆層を有しておらず、合剤層に直接プレスを行う、従来の製造方法で作製されたものである。
以上のようにして作製した実施例1〜3及び比較例1の4種類の電極板及び電池の特性評価及び電池組立時の電解液の注液所要時間の測定を行った。以下の表1は、電極板の評価結果である、合剤層の上部と下部における空隙率と、合剤層及び被覆層の厚みの結果を正極及び負極板ともに示している。尚、合剤層の空隙率は、合剤層の重量、膜厚を測定することによって求めた。
Figure 2006048942
(表1)に示す様に、比較例1で作製した合剤層の空隙率は、従来例で説明した様に正極及び負極共に、上部の空隙率の方が下部に比較して小さくなっている。それに対して、被覆層を塗布し、被覆層の上から合剤層をプレスした、本実施例1の正極及び負極板の合剤層の空隙率は、上部、下部ともにほぼ同じパーセントになっている。この結果から、本実施例1で作製した、本発明の電池用電極の一例である電極は、図5の断面図のように空隙率が上部、下部ともに均一になっていることがわかる。
又、実施例2では、負極板のみ被覆層の上から合剤層のプレスを行い、正極板は被覆層を介さずにプレスを行ったため、負極板の合剤層のみ上部と下部の空隙率は均一になっている。
又、実施例3では、合剤層の揮発成分を被覆層塗布前に除去している点が実施例1と異なるが、合剤層のプレスは正極及び負極ともに被覆層を介して行っているため、空隙率は上部、下部ともに均一となっている。
以下の表2は、電池の特性評価結果である容量並びに容量維持率、及び電解液の注液所要時間を示している。
Figure 2006048942
表2に示す様に、実施例1で作製した円筒形リチウムイオン二次電池は、比較例1に対して、容量、容量維持率ともに大きく、又、電解液の注液時間も短くなっている。又、実施例2は、比較例1より容量及び容量維持率ともに向上し、注液時間も短くなっているものの、実施例1に対しては劣っている。この結果より、合剤層内部の空隙率が均一になることにより、容量、容量維持率ともに増加し、電解液の注液時間に関しては短くなり、生産性が向上することがわかる。
又、実施例3では、従来例である比較例1に対して、容量及び容量維持率ともに向上し、注液時間も短くなっているものの、実施例1と比較すると容量と容量維持率は劣っていることがわかる。よって、合剤層および被覆層の両層を揮発成分が含まれる構成にするとともに、揮発成分が含まれた合剤層上に被覆層を形成することが望ましい。これは、二層の界面における材料の分布状態がより理想的なものとなるため、充放電サイクル特性および電池容量について、より高い効果が得られるとともに、二層間の密着性が高くなるため、各層の剥離や滑落等の不良が生じにくくなるためである。
以上より、本発明の電池用電極の製造方法、及び製造装置を用いることによって、(表1)に示す様に、合剤層の厚み方向の空隙率の差をより小さくすることが出来る。その結果、(表2)に示す様に、充放電サイクル特性及び電池容量を向上させることが出来、電解液の注液性も向上するため、生産性を向上させることが出来る。
(実施例4)
正極板と負極板の被覆層には同じものを用いた。一次粒子径0.2μmのシリカ40wt%、ポリテトラフルオロエチレン10wt%、N−メチル−2−ピロリドン50wt%からなるものをディゾルバーにて攪拌し、混合物を作成した。
これらの混合物を9種類の異なるビーズ径(20、40、42、50、1000、1500、1980、2000、2400μm)のビーズを用い、ビーズミルにより分散し、8種類の被覆層用塗料を得た。
正極合剤として、コバルト酸リチウム54wt%、カーボンブラック3wt%、ポリフッ化ビニリデン3wt%、N−メチル−2−ピロリドン40wt%を混合したものを用いた。又、正極集電体として、厚み0.02mmのアルミニウム箔を用いた。
実施の形態1において説明したリチウムイオン二次電池用電極の製造装置によって、電極板を作製した。始めに正極集電体22の片面に、塗布装置23としてドクターブレードを用いて、厚み0.15mmに塗布した。
次に、乾燥前の正極合剤層上に、塗布装置25としてドクターブレードを用いて、上述したうちの1種類の被覆層用塗料を厚み0.02mmに塗布することで、被覆層26を形成した。
この後、合剤層24および被覆層26を100℃の熱風乾燥炉27で乾燥させた。同様にして、アルミニウム箔の反対側の面にも、合剤層29および被覆層31を形成した。尚、被覆層31には、被覆層26と同じ被覆層用塗料を用いた。
このようにして、アルミニウム箔の両面に合剤層24、29および被覆層26、31が形成された正極板を、プレス装置33によって、正極板の総厚みが0.2mmとなるようにプレスした。
又、上記正極板と同様の工程で負極板も作製した。グラファイト45wt%、ポリフッ化ビニリデン5wt%、N−メチル−2−ピロリドン50wt%を混合した負極合剤を、負極集電体である厚み0.02mmの銅箔の片面に、ドクターブレードを用いて、厚み0.15mmに塗布した。
次に、乾燥前の負極合剤層上に、ドクターブレードを用いて、正極板と同様の被覆層用塗料を厚み0.02mmに塗布することで、被覆層を形成した。この後、合剤層および被覆層を100℃の熱風乾燥炉で乾燥させた。同様にして、銅箔の反対の面にも、合剤層および被覆層を形成した。
このようにして、銅箔の両面に合剤層および被覆層が形成された負極板を、プレス装置によって、負極板の総厚みが0.2mmとなるようにプレスした。
以上のようにして、作製した正極板および負極板の間に、厚み0.02mm、空孔率40%のポリエチレン製セパレータを挟み込み、捲回した発電要素を、円筒形ステンレスケースに挿入し、エチレンカーボネートとジエチルカーボネートとの混合液にLiPFを添加した電解液を注液して、円筒形リチウムイオン二次電池を組み立てた。
同様に、他の8種類の被覆層用塗料を用いて、被覆層を形成し、計9種類の円筒形リチウムイオン2次電池を作製した。
(実施例5)
一次粒子径0.05μmのシリカを用いて、実施例1と同様に混合物を作成し、5種類の異なるビーズ径(250、375、495、500、600μm)のビーズを用いてビーズミルにより分散し、5種類の被覆層用塗料を得た。
これらの被覆層用塗料を用いて、実施例1と同様に円筒形リチウムイオン二次電池を作製した。
(実施例6)
一次粒子径0.1μmのシリカを用いて、実施例1と同様に混合物を作成し、8種類の異なるビーズ径(20、21、25、500、750、990、1000、1200μm)のビーズを用いてビーズミルにより分散し、8種類の被覆層用塗料を得た。
これらの被覆層用塗料を用いて、実施例1と同様に円筒形リチウムイオン二次電池を作製した。
(実施例7)
一次粒子径0.5μmのシリカを用いて、実施例1と同様に混合物を作成し、9種類の異なるビーズ径(50、100、105、125、2500、3750、4950、5000、6000μm)のビーズを用いてビーズミルにより分散し、9種類の被覆層用塗料を得た。
これらの被覆層用塗料を用いて、実施例1と同様に円筒形リチウムイオン二次電池を作製した。
(実施例8)
一次粒子径0.6μmのシリカを用いて、実施例1と同様に混合物を作成し、9種類の異なるビーズ径(60、120、126、150、3000、4500、5940、6000、7200)のビーズを用いて分散し、9種類の被覆層用塗料を得た。
これらの被覆層用塗料を用いて、実施例1と同様に円筒形リチウムイオン二次電池を作製した。
上記実施例4〜8の各被覆層用塗料に含有するシリカの粒度分布を測定し、平均粒子径(d90)を算出した。また、被覆層用塗料を塗布した際の抜けスジ発生の有無、得られた電池の500サイクル時の容量維持率を(表3)に示した。なお、ビーズ径が20μm以下のビーズミルは、通常取得出来ないため測定を行っていない。
Figure 2006048942
(表3)より、ビーズミルの粒子径と無機フィラーの一次粒子径の比が10000以上の場合シリカの凝集体が残存し、塗布した際の抜けスジが発生することにより、500サイクル時にリチウムが析出し、容量低下を招くことが分かる。これは、ビーズミル中のビーズ間の空隙が大きくなることで粉砕効率が低下したものであると思われる。
また、ビーズミルの粒子径と無機フィラーの一次粒子径の比が200より小さいとシリカの凝集体が残存し、塗布した際の抜けスジが発生することにより、500サイクル時にリチウムが析出し、容量低下を招くことが分かる。これは、ビーズが所定よりも小さいと一個一個のビーズの粉砕エネルギーが低下したものであると思われる。
又、無機フィラーは、通常一次粒子径としては0.05μm以上、20μm以下の間のものが用いられているが、一次粒子径が0.6〜20μmの無機フィラーについても上記実施例4〜8と同様の試験を行ったが、上記と同様の結果が得られた。
本発明の電池用電極の製造方法は、充電サイクル特性及び電池容量のより優れた、又は、生産性のより優れた電池に用いる電極を作製する効果を有し、リチウムイオン二次電池、ニッケル水素二次電池等の電極として有用である。
本発明にかかる実施の形態1におけるリチウムイオン二次電池用電極の製造装置を示す模式図 本発明にかかる実施の形態1におけるリチウムイオン二次電池用電極の被覆層用塗料を作成するためのビーズミルの構成図 本発明にかかる実施の形態2におけるリチウムイオン二次電池用電極の製造装置を示す模式図 本発明にかかる実施の形態1におけるリチウムイオン二次電池の正極板及び負極板の間にセパレータを挟んだ状態を説明するための図 本発明にかかる実施の形態1におけるリチウムイオン二次電池用電極の断面図 従来のリチウムイオン二次電池用電極の製造装置の模式図 従来の製造方法によるリチウムイオン二次電池の電極板の断面図
符号の説明
1、21 送り出し機構
2、22 集電体
3、6、23、25、28、30 塗布装置
4、7、24、29 合剤層
5、8、27、32、40、41 乾燥炉
9、33 プレス装置
10、34 巻取り機構
26、31 被覆層

Claims (5)

  1. 金属を有する集電体上に、正極又は負極の活物質を有する合剤層を形成する合剤層形成工程と、
    無機フィラーの一次粒子径をRf、ビーズミルのビーズ径をRbとすると、前記Rf及び前記Rbは(数1)を満たしており、前記ビーズミルによって、前記無機フィラーとバインダー溶液を有する塗料を作成する塗料作成工程と、
    前記合剤層上に前記塗料を塗布することによって被覆層を形成する被覆層形成工程と、
    前記被覆層とともに前記合剤層をプレスするプレス工程とを備えた、電池用電極の製造方法。
    (数1)
    200×Rf≦Rb<10000×Rf
  2. 前記ビーズミルのビーズは、セラミックを有している、請求項1記載の電池用電極の製造方法。
  3. 前記セラミックは、ジルコニア、アルミナ、及びチタニアから選択される1種類を含む、請求項2記載の電池用電極の製造方法。
  4. 前記被覆層形成工程の後に、前記合剤層及び前記被覆層に含まれる揮発成分を除去する揮発成分除去工程を更に備えた、請求項1記載の電池用電極の製造方法。
  5. 前記合剤層形成工程の後に、前記合剤層に含まれる揮発成分を除去する第1の揮発成分除去工程と、
    前記被覆層形成工程の後に、前記被覆層に含まれる揮発成分を除去する第2の揮発成分除去工程を更に備えた、請求項1記載の電池用電極の製造方法。
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