JP2006045976A - 建設機械 - Google Patents

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Abstract

【課題】 アームに本来要求される強度を維持しつつ軽量化する。
【解決手段】 アーム本体25を構成する一対の側板30に、ブームの先端部によってアーム13を回動可能に支持するためのボス部38を設ける。アーム本体25を構成する上板32は、アーム本体25の先端部25bから延びる先端側部32bと、アーム本体25の基端部25bから延びる平板部32aと、バケットシリンダによってアーム25が受ける力の作用方向に見て平板部32aが先端側部32bよりも上方に配置された状態でこれら両平板部32a,32bを段差状に接続する段差部32cとを有する。段差部32cに、ボス部38よりも先端部25b寄りの位置で且つ前記力の作用方向に見て平板部32aと先端側部32bとの間でバケットシリンダを回動可能に支持するブラケット46を設ける。
【選択図】 図2

Description

本発明は、油圧ショベル等のアタッチメントが取り付けられたアームを有する建設機械に関し、特にそのアームに関するものである。
油圧ショベル等の建設機械は、例えば下記特許文献1に開示されているように、下部走行体の上部に上部旋回体が旋回自在に配置され、この上部旋回体の前部には作業腕が起伏自在に装着されている。この作業腕はブームとアームとアタッチメントとからなり、ブームはブームシリンダによって起伏するように構成され、アームは、ブームに設けられたアーム駆動用シリンダによって回動するように構成され、アタッチメントはアームに設けられたアタッチメント駆動用シリンダによって回動するように構成されている。
前記アームは、地盤の掘削作業時等に受ける荷重を支える役割に担うために、このアームには十分な強度が要求される。一方、作業腕は、上部旋回体よりも前方にオーバーハングして取り付けられる上に、この作業腕を動かして作業を行うことから機体全体の重量バランスを考慮して作業腕の軽量化が求められている。その中でも、ブームの先端に回動自在に取り付けられるアームは特に軽量化による効果が大きな部材となっている。
特開2002−322662号公報
ところで、図7及び図8に示すように、一対の側板79,79の上下端に上板73、下板78を溶接して形成された中空構造のアーム本体72を備えるアーム71について考えてみる。このアーム71は上板73及び下板78が基端部側の折り曲げ部位73a,78aを除いて平板状に構成されたシンプルな構造のもので、軽量化を目的としたタイプのアームである。上板73にはアタッチメント駆動用シリンダ76(図9参照)を支持するためのブラケット74が立設され、アーム本体72の基端部にはアーム駆動用シリンダ77(図9参照)を支持するためのブラケット75が立設されている。このアーム71を使用して掘削作業を行った場合、図9に示すようにアーム71の上板73には、ブラケット74を介してアタッチメント駆動用シリンダ76からの力が作用する一方、アーム本体72の基端部には、ブラケット75を介してアーム駆動用シリンダ77からの力が作用することとなる。このとき、図10に示すように、ブラケット74から上板73に作用するアタッチメント駆動用シリンダ76による力は同図右方向(アーム基端部方向)となる一方、ブラケット75からアーム本体72の基端部に作用するアーム駆動用シリンダ77による力は同図上方向(又は左上方向)となるので、アーム本体72の上板73には圧縮応力が作用する。このため、上板73の折り曲げ部位73aに応力が集中し、この部位における上板73と側板79との溶接部位の疲労寿命を低減させる虞がある。また上板73の強度が不足する場合にはこの折れ曲がり部位73aにおいて曲がり変形を生ずる虞がある。したがって、このタイプでは、アーム71の強度を確保するために上板73等の板厚を厚くする必要が生ずる。
一方、前記特許文献1にはアームを補強することが開示されている。具体的に、アームに設けられたブラケットに、アーム駆動用シリンダを連結するためのピン孔とアタッチメント駆動用シリンダを連結するためのピン孔との双方を設けることで、両シリンダから受ける力を相殺させることが示されている。また、同文献には、ブラケットの溶接長を長くすることで溶着部の発生応力を緩和させ、部材の重量軽減を図ることができる旨が記載されている。しかしながら、このものでは必然的にブラケット自体が大型化するためにアームの重量軽減を有効に達成できるとは考えにくい。
そこで、本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、アームに本来要求される強度を維持しつつアームを軽量化することにある。
前記の目的を達成するため、本発明は、ブーム、アーム及びアタッチメントからなる作業腕を有し、この作業腕のアームの基端部に、ブームに設けられたアーム駆動用シリンダが取り付けられる一方、先端部にはアタッチメントが取り付けられ、このアタッチメントは、アームに取り付けられたアタッチメント駆動用シリンダによって回動可能に構成されている建設機械を前提として、前記アームは、一対の側板とこの両側板に溶接される上板とを有するアーム本体を備え、前記アーム本体の側板における下部には、前記ブームの先端部によってアームを回動可能に支持するための回動中心部が設けられ、前記アーム本体の上板は、前記アーム本体の先端部から延びる先端側部と、前記アーム本体の基端部から延びる平板部と、前記アタッチメント駆動用シリンダによってアームが受ける力の作用方向に見て平板部が先端側部よりも上方に配置された状態でこれら両平板部を段差状に接続する段差部とを有し、前記段差部には、前記回動中心部よりも先端部寄りの位置で且つ前記力の作用方向に見て前記平板部と前記先端側部との間でアタッチメント駆動用シリンダを回動可能に支持するためのブラケットが設けられている。
この発明では、ブラケットに作用するアタッチメント駆動用シリンダからの力を上板の段差部で受けることとなるので、ブラケットの先端側と基端側において局所応力が発生しにくい。そして、このアタッチメント駆動用シリンダからの力は特に上板の平板部に集中して伝わることとなるが、このとき上板の平板部が、この力の作用方向に見てブラケットよりも上方に配置されるとともにアーム駆動用シリンダの取り付け部位の近傍まで直線状に延びているので、上板の段差部で受けた力は、平板部に主として圧縮又は引張の軸荷重として作用する。このとき、平板部に曲げモーメントが作用するとしても僅かに作用するだけである。加えて、上板に段差部を設けることでアーム基端側の側板高さを大きくとることができるので、段差部よりも基端側のアーム本体において回動中心部に関するアーム本体の断面二次モーメントを増大させることができる。この結果、アーム本体を構成する上板と側板との溶接部の疲労寿命を低減させるような応力状態を生じさせるのを抑制することができる。
また、前記ブラケットは、前記平板部につながる端部の上面がこの平板部の上面と段差なく接続されているのが好ましい。
この構成によれば、ブラケットと上板との接続部に応力集中が発生するのを回避することができるので、上板をより薄く形成することが可能となる。
また、前記ブラケットは、前記平板部、段差部及び先端側部に跨る領域で上板に固着されているのが好ましい。
この構成によれば、ブラケットが上板の段差部を補強する機能を発揮することとなるので、段差部をより薄く形成することができる。
以上説明したように、本発明に係る建設機械によれば、段差部よりも基端側のアーム本体において回動中心部回りの剛性を向上できるとともに上板の平板部に主として軸荷重を生じさせることができる。この結果、アーム本体を構成する側板、上板の板厚を薄くできるとともに、厚肉板によって構成されるブラケットを小型化できるので、アームの溶接部における疲労強度を維持しながらアームの軽量化を図ることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は本発明の一実施形態に係る建設機械としてのクローラ式油圧ショベルの全体構成を示している。この図に示すように、油圧ショベルの車体(本体)は、下部走行体1と上部旋回体2とより構成されており、この上部旋回体2の前部には作業腕3が起伏自在に装着されている。
下部走行体1は、左右のクローラフレーム4及びクローラ(いずれも片側のみ図示)5からなり、両側クローラ5が、左右の走行モータ6により個別に回転駆動されて走行する。上部旋回体2は、旋回フレーム7、運転室8、機械室9等からなり、機械室9には、図示しない油圧ポンプ等を駆動するためのエンジン等が配置されている。この上部旋回体2の前端部にはブームシリンダ12が設けられている。このブームシリンダ12は前記油圧ポンプから供給される作動油により伸縮動作する。
作業腕3は、ブーム11と、アーム13と、アタッチメントとしてのバケット18とからなる。
ブーム11は上部旋回体2の前端部に設けられるものであり、このブーム11は横断面矩形状の中空状に形成されている。ブーム11の側板には、前記ブームシリンダ12の先端部がピン結合されていて、このブーム11はブームシリンダ12を伸縮動作することにより起伏するように構成されている。
ブーム11の上板には、アーム駆動用シリンダとしてのアームシリンダ14が取り付けられている。また、ブーム11の先端部には、ブーム11の回動面と平行に配置された一対の平板からなるブラケット15が設けられている。
アーム13には、その基端部にアームシリンダ14の先端部が回動自在に結合される一方、先端部に前記バケット18が回動自在に結合される。そして、このアーム13の基端部と先端部との間の中間部において、ブーム11の先端部が回動自在に結合されており、アームシリンダ14を伸縮させることで、アーム13はブーム11の先端部を中心としてブーム11に対して回動自在となっている。以下、アーム13の構成を具体的に説明する。
アーム13は、図2及び図3にも示すように、細長中空体状に形成されたアーム本体25を備えている。アーム本体25の基端部25aには、アームシリンダ14の先端部をピン結合するための基端ブラケット27が設けられている。この基端ブラケット27は、それぞれピン挿通孔を有し且つブーム11の回動面と平行に設けられた一対の平板からなる。一方、アーム本体25の先端部25bには、バケット18をピン結合するための先端ブラケット28が設けられている。この先端ブラケット28はそれぞれピン挿通孔27a,28aを有する一対の平板からなる。
アーム本体25は、一対の側板30の上下端部(図2における上下方向端部)をそれぞれ上板32、下板34で連結することで横断面矩形状に形成されている。これら上板32及び下板34は、それぞれ側板30よりも僅かに側方へ突出した形態で側板30と溶接されている。
各側板30はそれぞれ長細い平板からなり、この各側板30には、その長さ方向の中間部における下部に補強板36が貼り合わされている。この補強板36にはブーム11の先端部をピン結合するためのボス部38が設けられている。このボス部38はアーム本体25の基端部25aと先端部25bとの間の第1中間部25cにおいて円筒状に形成されており、両側板30に亘る貫通孔に図外のピンを挿通することでブーム11の先端部をピン結合可能となっている。このボス部38は、本発明でいう回動中心部を構成するものである。尚、本明細書では、側板30の長手方向と直交する方向における回動中心に近い側を下側、遠い側を上側と呼んでいる。
図2は、ボス部38よりもアーム本体25の先端部25b側となる側板30の下端部における先端側部30bが同図における左右方向に延び且つ同下端部における基端側部30aが同図における右斜め上方に延びるように側板30を配置した状態で図示している。尚、図2中、40は、アーム本体25を構成する側板30の厚みをその基端部及び先端部においてその間の中間部位よりも厚くしていることによって生ずる端面を示している。
側板30は、前記第1中間部25cからアーム本体25の基端部25aに向かうに従って同図上下方向の幅が次第に小さくなる形状となっている。また、この側板30は、第1中間部25cよりもアーム本体25の先端部25b寄りに位置する第2中間部25dからアーム本体25の先端部25bに向かうに従って同図上下方向の幅が次第に小さくなる形状となっている。また、第1中間部25cと第2中間部25dとの間の範囲内における側板30の同図上下方向の幅は、アーム本体25の長さ方向に沿っておよそ同じとなっている。前記第2中間部25dは、後述するようにバケットシリンダ44による力を受ける部位となっている。
下板34は、アーム本体25の第1中間部25cで折れ曲がった形状をなしている。
上板32は、前記第2中間部25dよりもアーム本体25の基端部25a寄りに配置される平板部32aと、第2中間部25dよりもアーム本体25の先端部25b寄りに配置される先端側部32bと、これら平板部32a,32b間に配置される段差部32cとからなる。平板部32a及び先端側部32bは、それぞれ細長の平板状に構成されているが、先端側部32bは平板部32aよりも長くなっている。
平板部32aは、基端ブラケット27が設けられるアーム本体25の基端部25aの近傍まで直線状に延びており、この平板部32aの端部は円弧状に湾曲した形状に構成された基端板42に滑らかに接続されている。これにより、アーム本体25の基端部15aは全体として丸みを帯びた形状となっている。この基端板42は、その上端部が上板32に接続される一方、下端部が下板34に接続されるものである。また、この基端板42は両側板30に溶接されている。前記基端ブラケット27は基端板42と下板34に跨って設けられている。
先端側部32bは、アーム本体25の先端部25bから段差部32cに向かって直線状に延びている。
段差部32cはアーム本体25の長さ方向における第2中間部25dに位置するものであり、この段差部32cは、上板32の平板部32aと、図2の左右方向に見て平板部32aよりもボス部38に近い先端側部32bとを段差状に接続している。段差部32cは、その両端部が僅かに湾曲しており、これにより段差部32cと各平板部32a,32bとが滑らかに接続されている。
段差部32cにはアタッチメント駆動用シリンダとしてのバケットシリンダ44を支持するためのブラケット46が設けられている。このブラケット46はアーム13の回動面と平行に配置された一対の平板によって構成されており、各平板は図8に示したアームと同様にそれぞれ側板30よりも厚肉に形成されている。各平板にはそれぞれピン挿通孔46aが形成されている。そして、このピン挿通孔46aに図外のピンを挿通し、バケットシリンダ44の基端部をピン結合することにより、バケットシリンダ44はピンを軸として所定範囲で回動可能となっている。このバケットシリンダ44は、ブラケット46に対して平板部32aとは反対側に配置されている。
ブラケット46は、先端側部32b、段差部32c及び平板部32aに跨る状態で上板32に溶接されている。つまり、上板32とブラケット46との溶接線が主として段差部32cに形成されるが、この溶接線は先端側部32b及び平板部32aにまで延びている。
ブラケット46を構成する各平板は略三角形状に形成され、ブラケット46は前記ボス部38から離れる方向へ段差部32cから突出している。そして、前記ピン挿通孔46aはブラケット46において先端側部32b寄りに配置されている。
ブラケット46の基端部46b、即ち平板部32aにつながるブラケット46の端部46bは、その上面が上板32の平板部32aにおける上面と段差なく、即ち略面一の状態で接続された形状となっている。そして、この基端部46bの上面は平板部32aの上面から直線状に延びている。一方、ブラケット46の先端部46c、即ち先端側部32bにつながるブラケット46の端部46cは、滑らかな湾曲状となって上板32の先端側部32bに接続されている。そして、ブラケット46のピン挿通孔46aは、側板30の下端部における先端側部30bの延びる方向に見て先端側部32bと平板部32aとの間に位置している。なお、本実施形態では、ブラケット46の基端部46bの上面が平板部32aの上面から一直線状に延びる形状としたが、ブラケット46は、その上面が平板部32aよりもブラケット46の板厚以内の範囲で上方に突出する形状としてもよく、あるいは上面が平板部32aから平板部32aの板厚以内の範囲で下方に位置する形状としてもよい。
バケットシリンダ44はそのロッドの伸縮に伴い、側板30の下端部における先端側部30bの延びる方向と平行な方向を挟んで所定の角度範囲内でブラケット46に力を作用させる。このとき、バケットシリンダ44は、ブラケット46における平板部32aとは反対側の部位から力を作用させる。
バケット18は、アーム13の先端ブラケット28にピン結合されるとともにリンク機構50を介してバケットシリンダ44の先端部に接続されている。これにより、バケット18は、バケットシリンダ44の伸縮に伴ってアーム13に対して回動するようになっている。
次に、本実施形態に係る油圧ショベルによる作用効果について説明する。
まず、図7に示した形状のアーム71に作用する応力について説明する。このアーム71の上板73には段差部が設けられておらず、ブラケット74が上板73よりも上方に突出している。そして、ブラケット74に作用する力は溶接線と略平行な方向となる。したがって、この構成では、図5に示すようにバケットシリンダによってブラケット74に作用した力により、上板73に曲げモーメント(図5に湾曲した白抜き矢印で示す)が発生するとともに、ブラケット74の先端側と基端側とで局所応力が大きくなる。このため上板73と側板79との溶接部の疲労寿命の低下を招かないようにするためには、上板73の板厚を厚くする必要がある。
これに対し、本実施形態に係る油圧ショベルのアーム13では、ブラケット46に作用するバケットシリンダ44からの力を上板32の段差部32cで受ける。つまり、バケットシリンダ44からの力は、先端側部32bからピン挿通孔46aよりも上まで立ち上がった段差部32cの全体で主として受けることとなる。このため、ブラケット46の先端側と基端側に局所応力が発生しにくく、ブラケット46の溶接部への負荷も低減される。そして、このバケットシリンダ44からの力は特に上板32の平板部32aに集中して伝わることとなる。上板32の平板部32aが、この力の作用方向に見てブラケット46よりも上方に配置されるとともに基端ブラケット27の近傍まで直線状に延びているので、上板32の段差部32cで受けた力は、図4に示すように、平板部32aに主として圧縮又は引張の軸荷重として作用する。このとき、平板部32aに曲げモーメントが作用するとしても僅かに作用するだけである。
したがって、本実施形態では上板32に主として軸荷重を作用させることができるので、上板32に生ずる応力を低減でき上板32の板厚を薄くすることが可能となる。また、ブラケット46の溶接部への負荷を低減できることから、ブラケット46の溶接面積を小さくすることも可能となる。これにより、厚肉板によって構成されるブラケット46を小型化することができる。加えて、上板32に段差部32cを設けることでアーム基端側の側板30高さを大きくとることができるので、段差部32cよりも基端側のアーム本体25においてボス部38に関するアーム本体25の断面二次モーメントを増大させることができてこの部位の剛性を向上することができる。この結果、アーム本体25を構成する上板32と側板30との溶接部の疲労寿命を低減させるような応力状態を生じさせるのを抑制することができる。
それ故に、側板30、上板32の板厚を薄くできるとともにブラケット46を小型化できるので、アーム13の溶接部における疲労強度を維持しながらアーム13の軽量化を図ることができる。例えば20トンクラスの油圧ショベルで約5%程度の軽量化を図ることができる。
また、本実施形態では、平板部32aにつながるブラケット46の端部46bの上面がこの平板部32aの上面と段差なく接続されているので、ブラケット46と上板32との接続部に応力集中が発生するのを回避することができ、上板32をより薄く形成することが可能となる。
また、本実施形態では、ブラケット46を平板部32a、段差部32c及び先端側部32bに跨る領域で上板32に溶接する構成としているので、ブラケット46によって上板32の段差部32cを補強することが可能となり、段差部32cをより薄く形成することが可能となっている。
また、本実施形態では、アームシリンダ14からの力を主に受ける上板32の平板部32aがアーム本体25の基端部25aまで直線状に延びるように形成されるとともに、その端部に接続された基端板42が湾曲した形状に形成されているので、この力による応力集中を抑止することができる。これにより、基端板42と側板30との溶接部の疲労寿命を有効に低減することができる。この点、基端板42の上端部が、図6に示すように上方へ真っ直ぐ延びた形状となっていて、この基端板42の上端部に平板部32aの端部が接続される構成としてもよい。
なお、上板32について、段差部32cを設けることなく先端側部32bと平板部32aとを一直線状に接続した形状とすると、側板30高さを稼ぐことができずアーム本体25の剛性を向上できないこととなる。加えてアームシリンダ14を基端板42における上側に取り付ける必要が生ずるので、このことによっても上板32に作用する曲げ成分をカットできなくなり、上板32に生ずる応力が増大してしまう。一方、段差部32cを設けることなくアーム本体25の側板30高さを全体的に高くする構成とすると、アーム本体25の剛性は向上するが、アーム13の干渉の問題を引き起こす虞が生じ、さらにはアーム先端部の重量の増大をも引き起こしてしまう。したがって、上板32に段差部32cを設け且つ基端側の側板30の幅を大きくすることが上述したように有効となる。
本実施形態では、本発明を油圧式ショベルに適用した例について説明したが、これに限られるものではなく、本発明は、例えば作業腕3の先端部に破砕機を装着した建設機械等の他の建設機械に適用することもできる。
本発明の実施形態に係る油圧ショベルの全体構成を示す側面図である。 前記油圧ショベルのアームの全体構成を示す正面図である。 前記アームの主要部を拡大して示す部分拡大図である。 前記アームの上板に生ずる荷重を示す特性図である。 上板がアームの全体に亘って直線状に形成されたアームの上板に生ずる荷重を示す特性図である。 本発明の実施形態におけるアームのその他の構成を示す部分拡大図である。 上板がアームの全体に亘って直線状に形成されたアームの全体構成を示す正面図である。 図7のVIII−VIII線における断面図である。 油圧ショベルにおいて、掘削作業時にアームがアタッチメント駆動用シリンダ及びアーム駆動用シリンダから受ける力を示す特性図である。 図7に示すアームの上板に生ずる曲がり変形を示す特性図である。
符号の説明
3 作業腕
11 ブーム
13 アーム
14 アームシリンダ(アーム駆動用シリンダ)
18 バケット(アタッチメント)
25 アーム本体
25a 基端部
25b 先端部
30 側板
32 上板
32a 平板部
32b 先端側部
32c 段差部
38 ボス部(回動中心部)
42 基端板
46 ブラケット
46b 基端部(端部)

Claims (3)

  1. ブーム、アーム及びアタッチメントからなる作業腕を有し、この作業腕のアームの基端部に、ブームに設けられたアーム駆動用シリンダが取り付けられる一方、先端部にはアタッチメントが取り付けられ、このアタッチメントは、アームに取り付けられたアタッチメント駆動用シリンダによって回動可能に構成されている建設機械であって、
    前記アームは、一対の側板と、この両側板に溶接される上板とを有するアーム本体を備え、
    前記アーム本体の側板における下部には、前記ブームの先端部によってアームを回動可能に支持するための回動中心部が設けられ、
    前記アーム本体の上板は、前記アーム本体の先端部から延びる先端側部と、前記アーム本体の基端部から延びる平板部と、前記アタッチメント駆動用シリンダによってアームが受ける力の作用方向に見て前記平板部が先端側部よりも上方に配置された状態でこれら両平板部を段差状に接続する段差部とを有し、
    前記段差部には、前記回動中心部よりも先端部寄りの位置で且つ前記力の作用方向に見て前記平板部と前記先端側部との間でアタッチメント駆動用シリンダを回動可能に支持するためのブラケットが設けられている建設機械。
  2. 前記ブラケットは、前記平板部につながる端部の上面がこの平板部の上面と段差なく接続されている請求項1に記載の建設機械。
  3. 前記ブラケットは、前記平板部、段差部及び先端側部に跨る領域で上板に固着されている請求項1に記載の建設機械。
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