JP2006039407A - ガラス板の製造方法およびペリクル - Google Patents

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Abstract

【課題】高平行度、高平滑度を備えたガラス板の製造方法とFレーザー露光用マスクに好適なペリクル板を備えたペリクルを提供する。
【解決手段】平均粒径が10〜200nmの範囲の研磨剤と、圧縮率が10%以下、圧縮弾性率が90%以下の研磨布と、を用いてガラス板を研磨することによって、平行度が0.1μm/50mm以下であって、表面粗さ(rms)が0.15nm以下の合成石英ガラス板を製造し、上面と底面に開口部を有する枠体形状であるペリクルフレーム1の一方の開口部に当該合成石英ガラス板からなるペリクル膜2を接着する。
【選択図】図1

Description

本発明は集積回路の製造工程で使用されるマスクまたはレチクル(以降、両者をあわせてマスクと称す。)に装着されるペリクルに使用されるペリクル板の製造方法等に適用できるガラス板の製造方法に関する。
半導体プロセスのフォトリソグラフィ工程における露光装置によるウェハーへのパターン形成において、回路パターンが形成されたマスク(あるいはレチクル)表面の傷発生や異物付着を防止するため、ペリクルが取り付けられる。図1はペリクルの正面図およびA−A’線での断面図である。ペリクルは図1のように矩形枠体であるペリクルフレーム1とこれに接着剤3で貼り付けられるペリクル膜2で構成される。
一方、近年のパターン微細化や高密度化により波長157nmのFレーザー等の短波長の光を用いた露光が行われている。このため、ペリクル膜2もFレーザー等の短波長の光に対する耐久性が高い合成石英ガラスを用いることが検討されている。ペリクル膜として合成石英ガラスを用いる場合、透過率と加工精度を両立させるため、合成石英ガラスの厚さは0.1〜2.0mmの範囲で決定される。このため、合成石英ガラスを用いたペリクル膜の厚さは従来用いていたフッ素樹脂等からなるペリクル膜より厚いので、両者を区別するため本明細書では以下、合成石英ガラスを用いたペリクル膜を「ペリクル板」と称する。
合成石英ガラスからなるペリクル板は、前述のように従来のペリクル膜より厚いため、ペリクル板の平行度が不十分な場合やペリクル板に反りがあった場合に露光光が屈折するなどして、ウェハーのパターンの寸法精度や位置精度を悪化させることがあった。このため、ペリクルフレーム上に接着されたペリクル板の反りは有効範囲内のP−V値(Peak Value値)で2μm以下、平行度で0.1μm/50mm以下であることが求められる。この技術的課題を解決するための手段としてペリクル板の加工方法が本発明者らによって考案されている(特許文献1参照)。また、ペリクル板とペリクルフレームの接着方法も本発明者らによって考案されている(特許文献2および特許文献3参照)。
一方、マスク表面の傷発生や異物付着防止を目的としたペリクルの場合、その表面の傷や異物のレベルはマスク表面の傷や異物のへの要求レベルに比べ緩和されるとはいえ、傷や異物が表面にあると露光の障害となり得る。このため、ペリクル板の表面には38μm以上の大きさの傷が無いこと、更には8μm以上の大きさの異物の付着が無いことが求められている。
しかしながら、ガラス表面上の8μm程度の大きさの傷と付着異物を効率よく識別する手段はなく、結果的に8μm以上の大きさの傷についても無いことが実質的に求められている。
ペリクル板を得るための一般的な方法を以下に記述する。合成石英ガラスは成形されたブロックからスライスして板に加工することから、ペリクル板として使用するためにはスライス後の板を研磨し所定の厚みまで加工する必要がある。研磨は、両面研磨装置を用いるのが一般的である。
ペリクル板の研磨は、粗削りであるラップ工程と鏡面出しであるポリシング工程からなる。何れの工程でも両面研磨装置を用い、1段もしくは複数段の加工を実施する。
図2、3に両面研磨装置の一例を示す。研磨装置は下定盤6と上定盤7からなる。ラップ工程では鋳鉄等から出来ている定盤の表面自体でガラス板11が研磨される。ポリシング工程ではステンレス等から出来ている定盤に研磨布が貼られ、ガラス板11が研磨される。ガラス板保持具であるキャリア8は外周部がギアに加工されている。装置本体にある太陽ギア9とインターナルギア10の間にキャリア8をセットすることにより、キャリア8が自転しながら上下定盤の両方またはどちらか一方が回転し、ガラス板11の両面を同時に研磨できることを特徴としている。なお、図示はしていないが、上定盤7は研磨剤の供給孔を有しており研磨中にガラス板11に研磨剤を供給できるようになっている。
ラップ工程では炭化珪素あるいは酸化アルミを主成分とした#400〜1500程度の粒径の研磨剤を用いることが一般的である。また、ポリシング工程では、研磨剤としては平均粒径0.8〜2.0μmの酸化セリウムを主成分とした研磨剤(以下、酸化セリウム研磨剤と記す)を使用するのが一般的である。
ポリシング工程は通常2段階で実施される。一段目のポリシング工程では、加工効率を重視して硬質の材料、例えば、硬質ベロア、発泡ウレタン、研磨剤を含浸させた発泡ウレタン、不織布などが研磨布として用いられる。二段目のポリシング工程では、表面粗さや傷の低減を目的として軟質な材料、例えば軟質ベロアやスウェードなどが研磨布として用いられる。
ポリシング時、前述のガラス板の高平行度化を達成するためには、硬質の研磨布を使用し両面の研磨量を均一化する必要がある。しかしながら、硬質の研磨布を使用するとガラス板表面の粗さが大きくなり、同時に研磨によって発生する傷が増加する。一方、研磨により表面粗さを小さくする、あるいは傷を低減する目的で、軟質の研磨布を使用した場合には、研磨中の研磨布の表面平坦度が一定にならず、部分部分によって研磨速度が異なり研磨量が不均一となる。その結果、ガラス板の平坦度や平行度が劣化する。これは、一旦硬質の研磨布によって研磨されたガラス板について、仕上げに軟質の研磨布を使用した場合も生じる。即ち、研磨における平行度(あるいは平坦度)と表面粗さ(あるいは表面の傷)とは相反する条件に支配されていると言える。
特開2001−312047号公報 特開2002−107915号公報 特開2003−307832号公報
かかる現状に鑑み、本発明はFレーザー露光用マスクに好適なペリクルに用いられるペリクル板などに適用できるガラス板の製造方法を提供することを目的とする。
発明者等は、ペリクル板の製造にあたって従来から使用されている両面研磨装置で試験を重ねた結果、高平行度を維持しつつ高平滑度を得る研磨条件を得るに至った。
本発明の態様1は、平均粒径が10〜200nmの範囲の研磨剤と、圧縮率が10%以下、圧縮弾性率が90%以下の研磨布と、を用いてガラス板を研磨し、平行度が0.1μm/50mm以下であって、表面粗さ(rms)が0.15nm以下であるガラス板を得ることを特徴とするガラス板の製造方法を提供する。
本発明の態様2は、上面と底面とに開口部を有する枠体形状のペリクルフレームとペリクルフレームの一方の開口部に接着した合成石英ガラス製のガラス板からなるペリクルであって、前記ガラス板は態様1の発明のガラス板の製造方法で製造されているペリクルを提供する。
即ち、従来通り、一段目のポリシングでは、硬質の研磨布と平均粒径0.8〜2.0μm程度の酸化セリウム研磨剤を用いて研磨を行い、ラップ加工で形成した平行度を維持、改善しつつ高い加工効率でラップ工程において生じたクラック層(一般には砂)を除去する。
次いで、二段目のポリシングでは、圧縮率が10%以下、圧縮弾性率が90%以下の硬質の研磨布を使用し、一般的なポリシングの研磨剤より粒径の小さい、平均粒径が10〜200nm範囲の研磨剤を使用する。これにより、平行度を劣化させることなく、表面粗さや傷のレベルが従来の軟質の研磨剤と酸化セリウム研磨剤を用いた場合のレベルに比べて同等以上の研磨面を得ることができることを見出した。具体的には、平行度が0.1μm/50mm以下であって、表面粗さ(rms)が0.15nm以下であるガラス板の製造方法を見出した。
また、加工効率を無視すれば、ラップ工程後の一段目のポリシングを省略して、直接二段目のポリシングを実施しても当初の目的を達することができる。
さらに、上記製造方法で得た合成石英ガラスをペリクル板とし、上面と底面に開口部を有する枠体形状のペリクルフレームの一方の開口部にそのペリクル板を接着することによって、Fレーザー露光用マスクに好適なペリクルを得ることができる。
本発明によれば、平行度が0.1μm/50mmであって、表面粗さ(rms)が0.15nm以下のガラス板を得ることができる。
本発明において定義される平行度は、ガラス板面内の複数の点をマイクロメーターやレーザー変位計を用いて厚さを測定することで算出される厚み偏差、あるいは光学干渉を利用して2面間の平行度を測定することで求められる。
また、表面粗さは、接触式表面粗さ計、光学式表面粗さ計などでも測定可能であるがAFM(原子間力顕微鏡)によって計測することが可能である。
本発明では、前記のように、両面研磨装置と研磨布と研磨剤を用いて被研磨ガラス板の研磨を行うことが好ましい。
本発明における研磨布の圧縮率および圧縮弾性率の測定方法は、研磨布がスェードの場合と研磨布がスェード以外の場合とで異なる。それぞれの測定方法は以下の通りである。なお、本発明ではスェード以外の研磨布とは、硬質ベロア、軟質ベロア、発泡ウレタン、研磨剤を含浸させたウレタン、不織布をいう。
まず、研磨布がスェードの場合の測定方法について説明する。研磨布を10cm×10cm程度に切り出し、測定試料とする。ショッパー型厚さ測定器にて直径1cmの加圧面を用い、100g/cmの圧力を測定試料に30秒間印加する。30秒印加後の測定試料の厚さtを測る。
さらに1120g/cmの圧力を測定試料に300秒間印加する。300秒印加後の測定試料の厚さtを測る。測定試料を加圧しない状態で300秒間放置し、再び測定試料100g/cmの圧力を測定試料に30秒間印加する。30秒印加後の測定試料の厚さt’を測る。以上のt、t、t’を用いて上記の式1および式2から研磨布の圧縮率および圧縮弾性率を求める。
Figure 2006039407
Figure 2006039407
次に研磨布がスェード以外の場合の測定方法について説明する。研磨布を10cm×10cm程度に切り出し、測定試料とする。ショッパー型厚さ測定器にて直径1cmの加圧面を用い、300g/cmの圧力を測定試料に30秒間印加する。30秒印加後の測定試料の厚さtを測る。
さらに1800g/cmの圧力を測定試料に60秒間印加する。60秒印加後の測定試料の厚さtを測る。測定試料を加圧しない状態で60秒間放置し、再び測定試料100g/cmの圧力を測定試料に30秒間印加する。30秒印加後の測定試料の厚さt’を測る。以上のt、t、t’を用いて上記の式1および式2から研磨布の圧縮率および圧縮弾性率を求める。
本発明に使用される研磨剤は、一般にガラス使用されている研磨剤を使用することができる。例えば、酸化セリウム、酸化ジルコニウム、ベンガラ、酸化アルミニウム、酸化クロム、コロイダルシリカ、ヒュームドシリカがあげられる。研磨剤自体と被研磨物であるガラスの相対的な硬度差が大きく、かつ、研磨剤の方がガラスより軟質であると、ガラスの表面粗さが小さくなる傾向がある。このため、上記研磨剤の中でも酸化セリウム、コロイダルシリカ、ヒュームドシリカ等を用いることがより好ましい。
実際に、これらの研磨剤を研磨に使用するには、水に研磨剤を分散させスラリー状態で使用するいわゆる湿式研磨が一般的である。研磨剤と水のほかに研磨の効率を向上させるための分散剤、例えば、アニオン・カチオン・非イオン系の界面活性剤や多価アルコール類、例えば、メチルアルコールやIPA(イソプロピルアルコール)、ガラス表面に対して侵食性の小さい酸やアルカリ、例えば、硝酸、硫酸、クエン酸等の有機酸を添加することもできる。
また、研磨剤中の巨大な粒子は傷の原因となるため、研磨剤の平均粒径は粒径の小さい側からの個数による積算粒径分布が50%となる粒径D50が10〜200nmの範囲であることが好ましく、90%となる粒径D90が同範囲であることがより好ましい。さらに99%となる粒径D99が同範囲であることが特に好ましい。本発明では、研磨剤の平均粒径とは、研磨剤のD50の値のことをいう。
研磨剤の平均粒径D50の測定方法は以下の通りである。研磨剤をエタノール等も有機溶剤中に希釈、分散させる。このとき、研磨剤の濃度は0.1〜0.3重量%が望ましい。この希釈した溶液をSEM(走査型電子顕微鏡)観察用の試料台に塗布し、有機溶剤を蒸発・乾燥させる。しかる後、試料に白金−パラジウムを蒸着し計測用試料を作成する。この計測用試料をSEMを使用し倍率5万倍〜10万倍で観察し、写真を撮影する。この写真より粒径を求めることができる。SEMの視野を移動したり、複数の試料を観察することで分布を求めるが、正確な分布を求めるためには観察する粒子数500個以上、望ましくは1000個以上、さらに望ましくは2000個以上になるようにする。この計測結果を集計し、粒径の小さい方から頻度(%)を加算していくことで積算粒度分布を求めることができる。この積算した頻度が50%になる粒径をD50、90%になる粒径をD90、99%になる粒径をD99として本発明における粒径を求めることができる。
特に研磨による表面粗さを小さくするには、D50が10〜80nmの範囲であることが好ましく、D90が同範囲であることがより好ましく、D99が同範囲であることが特に好ましい。但し、酸化セリウムなど、一次粒子が凝集し二次粒子が存在するような研磨剤の場合は、二次粒子の粒度分布で研磨剤の粒径を決定することが好ましい。
研磨剤を使用する濃度は、実用的には数質量%から40質量%程度であるが、研磨剤が希薄であると傷が発生しやすく、高濃度の場合は経済的に不利であるため10〜30質量%が好ましく、10〜20質量%がより好ましい。
研磨布は硬質であるものが選択される。具体的には、研磨布は圧縮率が10%以下であり、かつ、圧縮弾性率が90%以下であることが好ましく、圧縮率が3%〜8%であり、かつ、圧縮弾性率が60〜90%であることがより好ましい。
前述の一般的に硬質な研磨布の例の中にあげた硬質ベロア、発泡ウレタン、研磨剤を含浸させた発泡ウレタン、不織布、等が使用可能であるが、発泡ウレタンや研磨剤を含浸させた発泡ウレタンなどは、発泡の開口部の大きさの精度が不十分であり、粗さが不均一になるおそれがある。硬質ベロアや不織布が好適である。
これらの硬質の研磨布を使用する場合、一般的にはスラリーの流れを良くするために研磨布上に切断、熱変形、圧縮などの手段で溝を設ける。このときの溝は、研磨布上に升目状に加工するのが一般的である。
しかし、研磨布の溝で形成された凹部は研磨力がほとんどない。また、図3に示したキャリア11と定盤6とがそれぞれ回転した場合、ガラス板11上の所定の点と定盤6上の所定の点が周期的に重なり合う。特に研磨布の溝パターンが升目状の場合、研磨布の溝部が一定周期で被研磨ガラス板上で同一軌跡を描くことが多い。このため、ガラス板面内に研磨が不十分な部分が現れるおそれがある。したがって、本発明のような高平行かつ高平滑なガラス板を得るには、升目状の溝パターンよりむしろ、溝加工のない研磨布を使用することが好ましい。さらには、スラリーの流れを良くするために、定盤の中心より外周に向けて放射状の溝を研磨布に設けることがより好ましい。
また、両面研磨装置は上下定盤とキャリアがそれぞれ回転する4WAY型、あるいは下定盤とキャリアのみ回転する3WAY型のどちらを使用してもよいが、研磨布を貼り付ける前の定盤の真直度が、2μm/100mm以下であることが好ましい。被研磨物の直径がキャリアの有効径の1/2以上の場合、キャリアの回転中心が被研磨ガラス板の面内に位置するため、被研磨ガラス板の面内にキャリアの回転による加工が寄与しないポイントが発生する。言い換えれば、加工を促すための定盤の回転による単位時間内の移動距離とキャリアの回転による単位時間内の移動距離の合成された移動距離が前者のみとなるポイントが被研磨ガラス板内に存在することになり、周囲との研磨速度の差が生じるために平面度が悪くなる場合がある。よって、研磨機の大きさは被研磨物の直径の2倍以上の有効径を持つキャリアが装填できることが好ましい。
以上に説明した本実施形態に係る加工方法は、合成石英ガラス製ペリクル板に使用することができる。また、高温ポリシリコンTFT用合成石英ガラス基板、半導体製造工程のうちリソグラフィ工程に使用される、特にはEUVリソグラフィに使用される反射型マスクの基材である超低膨張ガラス基板または超低膨張結晶化ガラス基板等も、本発明による製造方法より得ることができる。
次に本発明の比較例と実施例について説明する。以下の例1は実施例であり、例2、3は比較例である。
公知の方法で合成された合成石英ガラス材料のインゴットをワイヤーソウで125mm×152mm×t1.2mmに切断した後、市販のNC面取り機で外形寸法が122mm×149mmでかつ、端面部がR形状になるよう面取り加工を実施したペリクル板用材料45枚を準備した。
次に、これらの材料について切断によるクラックおよび面取りによるクラックの進行を止めるため、5質量%HF溶液に浸漬した。それぞれを0.85mmになるまでラップ加工を施した。その際、研磨剤としてフジミコーポレーション製FO#1200(商品名)を濾過水に18〜20質量%懸濁させたスラリーを用い、スピードファム製20B両面ラップ機を使用した。
更に、ラップ後の材料に対して前述と同様のエッチング処理を行った。続いて、スピードファム製20B両面ポリッシュ機を使用し、研磨布はローデル・ニッタ社製MH−C15A(商品名)を用い、研磨剤として三井金属社製ミレーク801A(商品名)を10〜12質量%懸濁させたスラリーを用いて、厚み0.805mmになるまで研磨し、1段目のポリッシュ後のサンプル45枚を採取した。このときの研磨布の圧縮率は3.3%、圧縮弾性率は89%であった。これら45枚のサンプルを15枚ずつに分け、それぞれ研磨条件の変えて2段目のポリッシュを実施し、以下の例1〜例3のサンプルを得た。
<例1>
1段目のポリッシュ後の材料15枚を、スピードファム製20B両面ポリッシュ機で研磨布はロデール社製SUBA800(商品名)を用い、研磨剤としてフジミコーポレーション社製コンポール80(商品名)を10〜12質量%懸濁させたスラリーを用いて両面で5μm研磨した。このときの研磨布の圧縮率は3%であり、圧縮弾性率は73%であった。研磨剤の平均粒径D50は80nmであった。
<例2>
1段目のポリッシュ後の材料15枚を、スピードファム製20B両面ポリッシュ機で研磨布は硬質の材料であるロデール社製SUBA800(商品名)を用い、研磨剤としてミレーク801Aを10〜12質量%懸濁させたスラリーを用いて両面で5μm研磨した。このときの研磨布の圧縮率は3%、圧縮弾性率は73%であった。研磨剤の平均粒径D50は0.86μmであった。
<例3>
1段目のポリッシュ後の材料15枚を、スピードファム製20B両面ポリッシュ機で研磨布は軟質な材料であるカネボウ社製BELLATRIX N7512(商品名)を、研磨剤は前述のミレーク801Aを10〜12質量%懸濁させたスラリーを用いて両面で5μm研磨した。このときの研磨布は物性値のバラツキが大きく、圧縮率は5.3±2.0%、圧縮弾性率は80±20%であった。研磨剤の平均粒径D50は例1と同様に0.86μmであった。
以上のような手段で得た研磨後のペリクル板について中性界面活性剤を主要な洗浄剤として用いた多段式洗浄機で洗浄、乾燥を行い、表面粗さの評価として原子間力顕微鏡(AFM)セイコーインスツルメンツ社製SPI3800N(商品名)、傷の評価として暗室化したクリーンルーム内での目視検査、平行度の評価としてレーザー光を利用した厚み測定器((株)キーエンス社製レーザーフォーカス変位計)を行った。なお、目視検査では、10万Lux以上の光源を使用することで、おおよそ10μm以上の傷や異物が検出可能であることが、顕微鏡の観察結果と対比することで確認されている。
例1から例3のそれぞれの結果を表1、表2および表3に示す。
硬質な研磨布と粒径の小さな研磨剤を使用した例1のサンプルは、いずれの項目でも良好な結果が得られ、本発明の有効性が確認できた
硬質な研磨布と粒径の大きな研磨剤を使用した例2のサンプルは、平行度は平均で0.081(μm/50mm)と良好であるが、表面粗さが平均で0.31nmと悪く、傷も1枚あたり100個以上で多いという結果であった。
次に軟質な研磨布と粒径の大きな研磨剤を用いた例3のサンプルは、表面粗さが平均で0.13nmで、傷は1枚あたり0.3個と共に良好であるが、平行度は平均で0.289(μm/50mm)であり、例1のサンプルと比較して悪化している。
なお、上記の実施例で用いた装置、研磨剤、研磨布に限らず、同等の性能、目的を果たすものであれば種類は問わない。
Figure 2006039407
Figure 2006039407
Figure 2006039407
本発明の、平行度が0.1μm/50mm以下であって、表面粗さ(rms)が0.15nm以下であるガラス板は、Fレーザー露光用マスク用ペリクルのペリクル板に好適に利用できる。
ペリクルの一例の正面図と断面図 両面研磨装置の一例を示す要部側面図 両面研磨装置の一例を示す要部斜視図
符号の説明
1.ペリクルフレーム
2.ペリクル膜
3.接着剤
6.下定盤
7.上定盤
8.キャリア
9.太陽ギア
10.インターナルギア
11.ガラス板

Claims (2)

  1. 平均粒径が10〜200nmの範囲の研磨剤と、
    圧縮率が10%以下、圧縮弾性率が90%以下の研磨布と、
    を用いてガラス板を研磨し、
    平行度が0.1μm/50mm以下であって、表面粗さ(rms)が0.15nm以下であるガラス板を得ることを特徴とするガラス板の製造方法。
  2. 上面と底面とに開口部を有する枠体形状のペリクルフレームと
    ペリクルフレームの一方の開口部に接着した合成石英ガラス製のガラス板からなるペリクルであって、前記ガラス板は請求項1記載のガラス板の製造方法で製造されているペリクル。
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