JP2006038771A - 距離測定システム、距離測定方法ならびに通信装置 - Google Patents

距離測定システム、距離測定方法ならびに通信装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 簡単な構成でかつ低コストで無線端末間の距離を測定することが可能な距離測定システム、距離測定方法および通信装置を提供することである。
【解決手段】 一の移動端末に設けられた通信装置から電波が他の移動端末に送信される。他の移動端末に設けられた通信装置により一の移動端末から送信された直接波および間接波が受信され、直接波と間接波との間の遅延時間ΔTが検出される。さらに、検出された遅延時間ΔT、一の移動端末のアンテナ11Aの高さh1、他の移動端末のアンテナ11Bの高さh2および電波の伝搬速度cに基づいて一の移動端末と他の移動端末との間の距離dが算出される。
【選択図】 図3

Description

本発明は、無線端末間の距離を測定する距離測定システム、距離測定方法および通信装置に関する。
無線アドホックネットワークでは、移動端末間で基地局等のインフラストラクチャを経由することなく無線通信を行うことができる。このような無線アドホックネットワークを構成する移動端末は、送受信機の機能だけでなく中継局の機能も有し、移動端末自身がルータとしても働く。2つの移動端末間で通信を行う場合には、他の移動端末を中継局として用いるマルチホップ通信を行うことができる。それにより、通信すべき2つの移動端末間で電波が届かない場合でも、他の移動端末を経由することにより通信が可能となる。
各移動端末が無指向性ビームを用いて通信を行うと、その移動端末は異なる方向に位置する複数の移動端末と通信することができる。しかしながら、複数組の移動端末同士での通信で同一チャネル間の干渉が生じる。そこで、同一チャネル間の干渉が生じないように指向性ビームを用いて通信が行われる。この場合、マルチホップ通信の経路を選択するためには、ネットワークを構成している複数の移動端末の位置を把握しておく必要がある。そのためには、各移動端末は、移動している他の複数の移動端末までの距離および方向を常時把握しておかなければならない。
従来より移動端末の位置を測定可能な種々の移動通信システムが提案されている(例えば、特許文献1参照)
特開平11−178038号公報
上記の従来の移動通信システムでは、移動無線端末装置の測位装置が、測位信号を通信制御センタに送信し、折り返し戻ってきた測位信号から電波伝搬遅延時間(位相)を計測し、その電波伝搬遅延時間(位相)から距離を測定する。
しかしながら、上記の従来の移動通信システムでは、各移動無線端末装置が通信制御センタまでの距離を測定することはできるが、各移動無線端末装置が他の移動無線端末装置までの距離を直接測定することはできない。
また、移動する物体までの距離を測定する種々のレーダも開発されているが、構造が複雑で高価である。
無線アドホックネットワークにおいて、移動端末間でマルチホップ通信を行うためには、簡単な構成でかつ低コストで移動端末までの距離を測定することを可能にすることが望まれる。
本発明の目的は、簡単な構成でかつ低コストで無線端末間の距離を測定することが可能な距離測定システム、距離測定方法および通信装置を提供することである。
第1の発明に係る距離測定システムは、複数の無線端末間の距離を測定する距離測定システムであって、複数の無線端末のうち一の無線端末に設けられた第1のアンテナを有し、電波を第1のアンテナから複数の無線端末のうち他の無線端末に送信する送信手段と、他の無線端末に設けられた第2のアンテナを有し、一の無線端末から送信された電波を直接波として第2のアンテナを通して直接受信するとともに一の無線端末から送信されて所定面で反射された電波を間接波として第2のアンテナを通して受信する受信手段と、受信手段による直接波の受信から受信手段による間接波の受信までの遅延時間を検出する検出手段と、検出手段により検出された遅延時間、所定面からの第1のアンテナの高さ、所定面からの第2のアンテナの高さおよび電波の伝搬速度に基づいて一の無線端末の第1のアンテナと他の無線端末の第2のアンテナとの間の距離を算出する算出手段とを備えたものである。
なお、所定面は、路面、天井面、側壁面または床面等である。
本発明に係る距離測定システムにおいては、複数の無線端末のうち一の無線端末に設けられた第1のアンテナから送信手段により複数の無線端末のうち他の無線端末に電波が送信される。一の無線端末から送信された電波が直接波として他の無線端末に設けられた第2のアンテナを通して受信手段により直接受信されるとともに一の無線端末から送信されて所定面で反射された電波が間接波として第2のアンテナを通して受信手段により受信される。受信手段による直接波の受信から受信手段による間接波の受信までの遅延時間が検出手段により検出される。検出手段により検出された遅延時間、所定面からの第1のアンテナの高さ、所定面からの第2のアンテナの高さおよび電波の伝搬速度に基づいて算出手段により一の無線端末の第1のアンテナと他の無線端末の第2のアンテナとの間の距離が算出される。
このように、一の無線端末の第1のアンテナから他の無線端末の第2のアンテナに直接送信される直接波および一の無線端末の第1のアンテナから所定面での反射を経由して他の無線端末の第2のアンテナに送信される間接波を用いることにより、簡単な構成でかつ低コストで無線端末間の距離を測定することが可能になる。
算出手段は、検出手段により検出された遅延時間をΔTとし、所定面からの第1のアンテナの高さをh1とし、所定面からの第2のアンテナの高さをh2とし、電波の伝搬速度をcとした場合に、次式の関係を用いて
Figure 2006038771
一の無線端末の第1のアンテナと他の無線端末の第2のアンテナとの間の距離dを算出してもよい。
この場合、検出手段により検出された遅延時間ΔT、既知の第1のアンテナの高さh1、既知の第2のアンテナの高さh2および既知の電波の伝搬速度cを用いて一の無線端末の第1のアンテナと他の無線端末の第2のアンテナとの間の距離dを容易に算出することができる。
複数の無線端末は、所定面上を移動する移動体に設けられた移動端末であってもよい。この場合、所定面上を移動する移動体に設けられた移動端末間の距離を簡単な構成でかつ低コストで測定することが可能になる。
第2の発明に係る通信装置は、第1のアンテナを有する一の無線端末に設けられ、第2のアンテナを有する他の無線端末から送信される電波を受信する通信装置であって、他の無線端末から送信された電波を直接波として第1のアンテナを通して直接受信するとともに他の無線端末から送信されて所定面で反射された電波を間接波として第1のアンテナを通して受信する受信手段と、受信手段による直接波の受信から受信手段による間接波の受信までの遅延時間を検出する検出手段と、検出手段により検出された遅延時間、所定面からの第1のアンテナの高さ、所定面からの第2のアンテナの高さおよび電波の伝搬速度に基づいて一の無線端末の第1のアンテナと他の無線端末の第2のアンテナとの間の距離を算出する算出手段とを備えたものである。
本発明に係る通信装置においては、他の無線端末から送信された電波が直接波として第1のアンテナを通して受信手段により直接受信されるとともに他の無線端末から送信されて所定面で反射された電波が間接波として第1のアンテナを通して受信手段により受信される。受信手段による直接波の受信から受信手段による間接波の受信までの遅延時間が検出手段により検出される。検出手段により検出された遅延時間、所定面からの第1のアンテナの高さ、所定面からの第2のアンテナの高さおよび電波の伝搬速度に基づいて算出手段により一の無線端末の第1のアンテナと他の無線端末の第2のアンテナとの間の距離が算出される。
このように、他の無線端末の第2のアンテナから第1のアンテナに直接送信される直接波および他の無線端末の第2のアンテナから所定面での反射を経由して第1のアンテナに送信される間接波を用いることにより、簡単な構成でかつ低コストで無線端末間の距離を測定することが可能になる。
第3の発明に係る距離測定方法は、複数の無線端末間の距離を測定する距離測定方法であって、複数の無線端末のうち一の無線端末に設けられた第1のアンテナから電波を複数の無線端末のうち他の無線端末に送信するステップと、一の無線端末から送信された電波を直接波として他の無線端末に設けられた第2のアンテナを通して直接受信するとともに一の無線端末から送信されて所定面で反射された電波を間接波として第2のアンテナを通して受信するステップと、直接波の受信から間接波の受信までの遅延時間を検出するステップと、検出された遅延時間、所定面からの第1のアンテナの高さ、所定面からの第2のアンテナの高さおよび電波の伝搬速度に基づいて一の無線端末の第1のアンテナとの他の無線端末の第2のアンテナとの間の距離を算出するステップとを備えたものである。
本発明に係る距離測定方法においては、複数の無線端末のうち一の無線端末に設けられた第1のアンテナから複数の無線端末のうち他の無線端末に電波が送信される。一の無線端末から送信された電波が直接波として他の無線端末に設けられた第2のアンテナを通して直接受信されるとともに一の無線端末から送信されて所定面で反射された電波が間接波として第2のアンテナを通して受信される。直接波の受信から間接波の受信までの遅延時間が検出される。検出された遅延時間、所定面からの第1のアンテナの高さ、所定面からの第2のアンテナの高さおよび電波の伝搬速度に基づいて一の無線端末の第1のアンテナと他の無線端末の第2のアンテナとの間の距離が算出される。
このように、一の無線端末の第1のアンテナから他の無線端末の第2のアンテナに直接送信される直接波および一の無線端末の第1のアンテナから所定面での反射を経由して他の無線端末の第2のアンテナに送信される間接波を用いることにより、簡単な構成でかつ低コストで無線端末間の距離を測定することが可能になる。
第4の発明に係る距離測定システムは、アドホックネットワークにおいて複数の無線端末間の距離を測定する距離測定システムであって、複数の無線端末のうち一の無線端末に設けられた第1のアンテナを有し、電波を第1のアンテナから複数の無線端末のうち他の無線端末に送信する送信手段と、他の無線端末に設けられた第2のアンテナを有し、一の無線端末から送信された電波を直接波として第2のアンテナを通して直接受信するとともに一の無線端末から送信されて所定面で反射された電波を間接波として第2のアンテナを通して受信する受信手段と、受信手段による直接波の受信から受信手段による間接波の受信までの遅延時間を検出する検出手段と、検出手段により検出された遅延時間、所定面からの第1のアンテナの高さ、所定面からの第2のアンテナの高さおよび電波の伝搬速度に基づいて一の無線端末の第1のアンテナと他の無線端末の第2のアンテナとの間の距離を算出する算出手段とを備えたものである。
本発明に係る距離測定システムにおいては、複数の無線端末のうち一の無線端末に設けられた第1のアンテナから送信手段により複数の無線端末のうち他の無線端末に電波が送信される。一の無線端末から送信された電波が直接波として他の無線端末に設けられた第2のアンテナを通して受信手段により直接受信されるとともに一の無線端末から送信されて所定面で反射された電波が間接波として第2のアンテナを通して受信手段により受信される。受信手段による直接波の受信から受信手段による間接波の受信までの遅延時間が検出手段により検出される。検出手段により検出された遅延時間、所定面からの第1のアンテナの高さ、所定面からの第2のアンテナの高さおよび電波の伝搬速度に基づいて算出手段により一の無線端末の第1のアンテナと他の無線端末の第2のアンテナとの間の距離が算出される。
このように、アドホックネットワークにおける一の無線端末の第1のアンテナから他の無線端末の第2のアンテナに直接送信される直接波および一の無線端末の第1のアンテナから所定面での反射を経由して他の無線端末の第2のアンテナに送信される間接波を用いることにより、簡単な構成でかつ低コストでアドホックネットワークにおける無線端末間の距離を測定することが可能になる。
本発明によれば、一の無線端末から他の無線端末へ直接送信される直接波および一の無線端末から所定面での反射を経由して他の無線端末へ送信される間接波を用いることにより、簡単な構成でかつ低コストで無線端末間の距離を測定することが可能になる。
図1は本発明の実施の形態に係る距離測定システムが適用される無線アドホックネットワークの構成を示すブロック図である。
図1の無線アドホックネットワークは、複数の移動端末100a〜100fにより構成される。ここで、移動端末100a〜100fは、例えば、路面上を移動する自動車等の車両に搭載される車載無線装置等である。
各移動端末100a〜100fは、後述する通信装置を備えるとともに、電波を送受信するアンテナを備える。アンテナは、全方向放射型アンテナでもよいし、主ビームの方向を変化させることができる可変ビームアンテナでもよい。可変ビームアンテナとしては、例えば「電子情報通信学会研究技術報告,電子情報通信学会発行,AP99−61,SAT99−61,pp.9−14,1999年7月」に記載された電子制御導波器アンテナを用いることができる。また、各移動端末100a〜100fは、信号の送受信機能に加えて中継局の機能も有し、ルータとして働く。
図1の例では、2つの移動端末100a,100f間で通信を行う場合には、他の移動端末100b,100c,100d,100eを中継局として用いるマルチホップ通信が行われる。それにより、2つの移動端末100a,100f間で電波が届かない場合でも、他の移動端末100b,100c,100d,100eを経由することにより通信が可能となる。
この場合、マルチホップ通信の経路を選択するためには、無線アドホックネットワークを構成している複数の移動端末100a〜100fの位置を把握しておく必要がある。そのためには、各移動端末100a〜100fは、常に移動している他の複数の移動端末100a〜100fまでの距離および方向を把握しておかなければならない。
各移動端末100a〜100fの通信装置は距離測定機能および方向測定機能を有する。距離測定機能については後述する。また、方向測定機能については公知の方法が用いられる。
図2は本発明の一実施の形態に係る通信装置の構成を示すブロック図である。
本実施の形態では、一の移動端末に設けられた図2の通信装置1および他の移動端末に設けられた図2の通信装置1が距離測定システムを構成する。
図2の通信装置1は、高周波部10、データ処理部20および判別部30により構成される。
高周波部10は、アンテナ11、スイッチ12、RF(高周波)増幅回路13およびIF(中間周波)増幅回路14を含む。データ処理部20は、レイク/復調器21、フィルタ/変調器22およびインタフェース23を含む。判別部30は、暗号化処理回路31およびデータ処理回路32を含む。暗号化処理回路31およびデータ処理回路32は、CPU(中央演算処理装置)、メモリ等からなり、予め記憶されたプログラムに従って後述する距離測定方法により距離を算出する。
高周波部10のスイッチ12は、送信動作および受信動作を切り替える。RF増幅回路13は、送信用増幅回路および受信用増幅回路を含む。IF増幅回路14は、送信用増幅回路および受信用増幅回路を含む。
送信時には、判定部30のデータ処理回路32が送信すべきデータを生成するとともに暗号化処理回路31を用いて生成されたデータに暗号化処理を行う。暗号化処理されたデータは、データ処理部20のインタフェース23を介してフィルタ/変調器22に信号波として与えられる。
フィルタ/変調器22は、バンドパスフィルタおよび変調器を含む。フィルタ/変調器22は、インタフェース23から与えられた信号波で搬送波を変調することにより変調波を得るとともに、変調波の所定の周波数帯域の成分を通過させる。
高周波部10のIF増幅回路14の送信用増幅回路は、フィルタ/変調器22から出力される変調波をアップコンバートすることにより中間周波信号を得るとともに中間周波信号を増幅する。RF増幅回路13の送信用増幅回路は、IF増幅回路14から出力される中間周波信号をアップコンバートすることにより高周波信号を得るとともに高周波信号を増幅する。
スイッチ12は、RF増幅回路13の送信用増幅回路から出力される高周波信号を電波としてアンテナ11から送信する。
受信時には、高周波部10のスイッチ12は、アンテナ11により受信された電波を高周波信号としてRF増幅回路13の受信用増幅回路に与える。RF増幅回路13の受信用増幅回路は、スイッチ12から与えられた高周波信号を増幅するとともにダウンコンバートすることにより中間周波信号を得る。IF増幅回路14の受信用増幅回路は、RF増幅回路13の受信用増幅回路から出力される中間周波信号を増幅するとともにダウンコンバートすることにより低周波信号を得る。
レイク/復調器21は、レイク受信機および復調器を含む。レイク/復調器21は、IF増幅回路14の受信用増幅回路から出力される低周波信号を復調することにより時間的に分散された複数の信号波を得るとともに、時間的に分散された信号波の位相および時間を合わせて複数の信号波を合成する。また、レイク/復調器21は、時間的に分散された複数の信号波の間の時間差(遅延時間)を得る。
レイク/復調器21により合成された信号波はインタフェース23を介してデータとして判別部30のデータ処理回路32に与えられる。データ処理回路32は、暗号化処理回路31を用いてインタフェース23から順次与えられる信号波のうち所望の信号波を抽出する。なお、レイク/復調器21のレイク受信機の概略の構成および動作については後述する。
図3は図2のレイク/復調器21内のレイク受信機の構成および動作を示す図である。図3(a)はレイク/復調器21内のレイク受信機に入力される信号波の波形の一例を示し、図3(b)はレイク/復調器21内のレイク受信機の概略構成を示す。
図3(b)に示すように、レイク受信器200は、複数の遅延素子210〜215、合成部220、複数のレベル検出器230〜235および遅延検出器240を含む。
複数の遅延素子210〜215は複数段に直列に接続されている。初段の遅延素子210には、時間的に分散された複数の信号波S0〜S5が時間順に入力される。図3(a)の例では、時間的に分散された複数の信号波S0〜S5のうち2つの信号波S2および信号波S5のレベルが予め定められたしきい値THを超えている。
入力された複数の信号波S0〜S5は、複数の遅延素子210〜215に順にシフトされる。合成部220は、複数の遅延素子210〜215から出力される複数の信号波S5〜S0の位相および時間を合わせて複数の信号波S5〜S0を合成し、合成された信号波SCを出力する。
また、複数のレベル検出器230〜235は、それぞれ遅延素子210〜215から出力される信号波S5〜S0のレベルが予め定められたしきい値THを超えているか否かを判定し、判定結果を出力する。遅延検出器240は、複数のレベル検出器230〜235から出力される判定結果に基づいてしきい値THを超えている信号波間の時間差(遅延時間)を検出する。
図3(a)の例では、遅延素子213から出力される信号波S2のレベルおよび遅延素子210から出力される信号波S5のレベルがしきい値THを超えているので、遅延検出器240は、遅延素子213から出力される信号波S2と遅延素子210から出力される信号波S5との時間差を検出し、検出された時間差を遅延時間ΔTとして出力する。
図4は本実施の形態に係る距離測定システムにおける距離測定方法を説明するための図である。
図4においては、一の移動端末における通信装置1のアンテナ11および他の移動端末における通信装置1のアンテナ11を互いに区別するために、一の移動端末のアンテナに符号11Aを付し、他の移動端末のアンテナ11に符号11Bを付している。
ここで、路面300からアンテナ11Aの送受電部までの高さをh1とし、路面300からアンテナ11Bの送受電部までの高さをh2とする。本例では、移動端末は車載無線装置であり、それぞれ自動車に設置される。したがって、アンテナ11Aの高さh1およびアンテナ11Bの高さh2は既知である。
また、一の移動端末のアンテナ11Aと他の移動端末のアンテナ11Bとの間の水平面内での距離をdとする。さらに、一の移動端末のアンテナ11Aから送信されて他の移動端末のアンテナ11Bにより直接受信される電波(以下、直接波と呼ぶ)の伝搬距離をrdとし、一の移動端末のアンテナ11Aから送信されて路面により反射されて他の移動端末のアンテナ11により受信される電波(以下、間接波と呼ぶ)の伝搬距離をrrとする。
この場合、直接波の伝搬距離rdは次式により表される。
Figure 2006038771
また、間接波の伝搬距離rrは次式により表される。
Figure 2006038771
さらに、直接波が一の移動端末のアンテナ11Aから送信された時点からその直接波が他の移動端末のアンテナ11Bにより受信されるまでの時間(以下、直接波の伝搬時間と呼ぶ)をTrdとし、間接波が一の移動端末のアンテナ11Aから送信された時点から他の移動端末のアンテナ11Bにより受信されるまでの時間(以下、間接波の伝搬時間と呼ぶ)をTrrとする。直接波の遅延時間Trdと間接波の伝搬時間Trrとの差(以下、遅延時間と呼ぶ)は次式により表される。
Figure 2006038771
ここで、cは電波の伝搬速度であり、3×108 [m/sec]である。
上式(1)、(2)および(3)から次式が成立する。
Figure 2006038771
上式(4)において、一の移動端末のアンテナ11Aの高さh1、他の移動端末のアンテナ11Bの高さh2および電波の伝搬速度cは既知であるため、遅延時間ΔTを検出することにより一の移動端末のアンテナ11Aから他の移動端末のアンテナ11Bまでの距離dを算出することができる。
なお、路面上の移動端末間での通信において上記の直線波および間接波による受信電力がピークを示すことは、2波モデルとして既に立証されている。
本実施の形態に係る距離測定システムにおいて、一の移動端末の通信装置1が他の移動端末の通信装置1に電波を送信した場合に、他の移動端末の通信装置1は直接波および間接波を受信することができる。図2の通信装置1においては、レイク/復調器21のレイク受信機200が直接波の受信時から間接波の受信時までの遅延時間ΔTを検出することができる。図3の例では、信号波S2が直接波に相当し、信号波S5が間接波に相当する。この場合、レイク受信機200の遅延検出器240は、信号波S2と信号波S5との間の遅延時間を直接波と間接波との間の遅延時間ΔTとして検出する。
上記のように、本実施の形態に係る距離測定システムにおいては、一の移動端末に設けられた通信装置1から電波が他の移動端末に送信される。他の移動端末に設けられた通信装置1により一の移動端末から送信された直接波および間接波が受信され、直接波と間接波との間の遅延時間ΔTが検出される。さらに、検出された遅延時間ΔT、一の移動端末のアンテナ11Aの高さh1、他の移動端末のアンテナ11Bの高さh2および電波の伝搬速度cに基づいて式(4)より一の移動端末と他の移動端末との間の距離dが算出される。
このように、一の移動端末のアンテナ11Aから他の移動端末のアンテナ11Bに直接送信される直接波および一の移動端末のアンテナ11Aから路面300での反射を経由して他の移動端末のアンテナ11Bに送信される間接波を用いることにより、簡単な構成でかつ低コストで移動端末間の距離を測定することが可能になる。
各移動端末は、他の移動端末までの距離とともに他の移動端末の方向(方位角)を公知の方法で測定し、測定された距離および方向を他の移動端末に一定時間ごとに信号波として送信する。それにより、各移動端末は、無線アドホックネットワークを構成する複数の移動端末の位置を把握することができる。したがって、各移動端末は、他の移動端末を中継局として用いるマルチホップ通信を行うことができる。
なお、本実施の形態では、移動端末が車載無線装置である場合を説明したが、移動端末が携帯電話等の他の無線端末であってもよい。また、無線端末が移動端末ではなく固定端末である場合にも図2の通信装置1を用いることにより他の無線端末までの距離を測定することができる。
本実施の形態では、アンテナ11が第1および第2のアンテナに相当し、高周波部10およびデータ処理部20が送信手段および受信手段に相当し、レイク/復調器21が検出手段に相当し、データ処理回路32が算出手段に相当し、路面が所定面に相当する。
本発明は、無線アドホックネットワーク等における無線端末間の距離を測定するため等に利用することができる。
本発明の実施の形態に係る距離測定システムが適用される無線アドホックネットワークの構成を示すブロック図である。 本発明の一実施の形態に係る通信装置の構成を示すブロック図である。 図2のレイク/復調器内のレイク受信機の構成および動作を示す図である。 本実施の形態に係る距離測定システムにおける距離測定方法を説明するための図である。
符号の説明
1 通信装置
S2,S5 信号波
10 高周波部
11,11A,11B アンテナ
12 スイッチ
13 RF(高周波)増幅回路
14 IF(中間周波)増幅回路
20 データ処理部
21 レイク/復調器
22 フィルタ/変調器
23 インタフェース
30 判別部
31 暗号化処理回路
32 データ処理回路
100a,100b,100c,100d,100e,100f 移動端末
200 レイク受信器
210,211,212,213,214,215 遅延素子
220 合成部
230,231,232,233,234,235 レベル検出器
240 遅延検出器
300 路面

Claims (6)

  1. 複数の無線端末間の距離を測定する距離測定システムであって、
    前記複数の無線端末のうち一の無線端末に設けられた第1のアンテナを有し、電波を前記第1のアンテナから前記複数の無線端末のうち他の無線端末に送信する送信手段と、
    前記他の無線端末に設けられた第2のアンテナを有し、前記一の無線端末から送信された電波を直接波として前記第2のアンテナを通して直接受信するとともに前記一の無線端末から送信されて所定面で反射された電波を間接波として前記第2のアンテナを通して受信する受信手段と、
    前記受信手段による直接波の受信から前記受信手段による間接波の受信までの遅延時間を検出する検出手段と、
    前記検出手段により検出された遅延時間、前記所定面からの前記第1のアンテナの高さ、前記所定面からの第2のアンテナの高さおよび電波の伝搬速度に基づいて前記一の無線端末の前記第1のアンテナと前記他の無線端末の前記第2のアンテナとの間の距離を算出する算出手段とを備えたことを特徴とする距離測定システム。
  2. 前記算出手段は、前記検出手段により検出された遅延時間をΔTとし、前記所定面からの前記第1のアンテナの高さをh1とし、路面からの前記第2のアンテナの高さをh2とし、電波の伝搬速度をcとした場合に、次式の関係を用いて
    Figure 2006038771
    前記一の無線端末の前記第1のアンテナと前記他の無線端末の前記第2のアンテナとの間の距離dを算出することを特徴とする請求項1記載の距離測定システム。
  3. 前記複数の無線端末は、前記所定面上を移動する移動体に設けられた移動端末であることを特徴とする請求項1または2記載の距離測定システム。
  4. 第1のアンテナを有する一の無線端末に設けられ、第2のアンテナを有する他の無線端末から送信される電波を受信する通信装置であって、
    前記他の無線端末から送信された電波を直接波として前記第1のアンテナを通して直接受信するとともに前記他の無線端末から送信されて前記所定面で反射された電波を間接波として前記第1のアンテナを通して受信する受信手段と、
    前記受信手段による直接波の受信から前記受信手段による間接波の受信までの遅延時間を検出する検出手段と、
    前記検出手段により検出された遅延時間、前記所定面からの前記第1のアンテナの高さ、前記所定面からの前記第2のアンテナの高さおよび電波の伝搬速度に基づいて前記一の無線端末の前記第1のアンテナと前記他の無線端末の前記第2のアンテナとの間の距離を算出する算出手段とを備えたことを特徴とする通信装置。
  5. 複数の無線端末間の距離を測定する距離測定方法であって、
    前記複数の無線端末のうち一の無線端末に設けられた第1のアンテナから電波を前記複数の無線端末のうち他の無線端末に送信するステップと、
    前記一の無線端末から送信された電波を直接波として前記他の無線端末に設けられた第2のアンテナを通して直接受信するとともに前記一の無線端末から送信されて所定面で反射された電波を間接波として前記第2のアンテナを通して受信するステップと、
    前記直接波の受信から前記間接波の受信までの遅延時間を検出するステップと、
    前記検出された遅延時間、前記所定面からの前記第1のアンテナの高さ、前記所定面からの前記第2のアンテナの高さおよび電波の伝搬速度に基づいて前記一の無線端末の前記第1のアンテナと前記他の無線端末の前記第2のアンテナとの間の距離を算出するステップとを備えたことを特徴とする距離測定方法。
  6. アドホックネットワークにおいて複数の無線端末間の距離を測定する距離測定システムであって、
    前記複数の無線端末のうち一の無線端末に設けられた第1のアンテナを有し、電波を前記第1のアンテナから前記複数の無線端末のうち他の無線端末に送信する送信手段と、
    前記他の無線端末に設けられた第2のアンテナを有し、前記一の無線端末から送信された電波を直接波として前記第2のアンテナを通して直接受信するとともに前記一の無線端末から送信されて所定面で反射された電波を間接波として前記第2のアンテナを通して受信する受信手段と、
    前記受信手段による直接波の受信から前記受信手段による間接波の受信までの遅延時間を検出する検出手段と、
    前記検出手段により検出された遅延時間、前記所定面などを含むからの前記第1のアンテナの高さ、前記所定面からの第2のアンテナの高さおよび電波の伝搬速度に基づいて前記一の無線端末の前記第1のアンテナと前記他の無線端末の前記第2のアンテナとの間の距離を算出する算出手段とを備えたことを特徴とする距離測定システム。
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