JP2006024543A - 記録媒体用コネクタ及び記録媒体の挿入確認方法 - Google Patents

記録媒体用コネクタ及び記録媒体の挿入確認方法 Download PDF

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Yasuo Nakai
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Abstract

【課題】 コネクタ本体の小型薄膜化が容易で、記憶媒体の挿入を確実に検出することが可能な記録媒体用コネクタを提供する。
【解決手段】 挿入された記録媒体を受け入れるハウジングと、記録媒体の端子51と電気的に接続するコンタクト部4とを備えた記録媒体用コネクタを構成するに、弾性材からなり、挿入される前記記録媒体に当接してハウジングの幅方向に拡開する拡開型検出部材30を記録媒体の挿入方向奥部に設けるとともに、拡開状態にある拡開型検出部材30の幅方向の端部側部位に接触する接触片部材31を拡開型検出部材の端部側部位に対応して設ける。
【選択図】 図7

Description

本発明は、挿入された記録媒体を受け入れるハウジングと、挿入された記録媒体の端子と電気的に接続するコンタクト部とを備えた記録媒体用コネクタに関するとともに、記録媒体の挿入確認方法に関する。
記録媒体用コネクタに付随されているカードを検出するスイッチ構造として、弾性体による片持ち梁構造が多く使用されている(特許文献1、特許文献2、特許文献3)。
特許文献1に記載のスイッチ構造では、コネクタの奥部に第1及び第2のコンタクト31、32を設け、当該文献図5に示される動作構造でカードの挿入状態を検出する。この文献に記載の技術では、両コンタクト共に片持ち変形が起こる。
特許文献2に記載のスイッチ部の場合も、当該文献記載の構成で接点板4は片持ち変形をする。さらに、このスイッチ部はカード用コネクタ装置の側部に張り出す状態で設けられている。
特許文献3に記載の検出スイッチ14の場合も、片持ち変形をする機構により検出を実行するとともに、この検出スイッチ14はICカード用コネクタの奥部に設けられている。
特開2002−252045号公報(図5) 特開2001−338729号公報(図4) 特開平11−97110号公報
しかしながら、片持ち構造のまま、検出の確実性を図るためにカードの挿入検出を行おうとすると、スイッチを構成する弾性部材の変形により発生する反力(荷重)を大きくする、変位量を大きく取る、弾性材の材料厚を大きくする、弾性部の梁の実質長さを短くする等の対策が必要となる。
即ち、検出の確実性を確保するためには梁の形状を大きくする変更が必要であり、昨今要求される記録媒体用コネクタの小型薄膜化の要請にそぐわない。
一方、弾性変形部を長く取る程、弾性部先端が変形により傾くために変形等に伴う接点部の位置確保が難しく、検出が不安定となり誤動作が発生する確率が高くなる。
さらに、検出部をコネクタの側面もしくは下面に配置した場合、コネクタ自体の小型薄膜化の要請に答えられない。
カードコネクタにおいて、耐振動、衝撃性を向上する方法として、コンタクトの先端部を複数に分割することにより、接点部を増やし共振周波数を変えることにより、電気的切断を防止している。(カード電極からコンタクトが外れないようにしている。)
しかし、この方法は単純に1つのコンタクトの先端部を複数に分割しているだけであるため、1本当たりのコンタクト接点圧は、先端が分割されてない(一体物の)場合とほぼ同様である。従って、日常的に発生する可能性の高い突発的な衝撃荷重(例 落下)に対応することが困難である。(ある程度の振動・衝撃荷重までしか対応することができない)
本発明の目的は、従来技術の欠点に鑑みコネクタ本体の小型薄膜化が容易で、記憶媒体の挿入を確実に検出することが可能な記録媒体用コネクタを提供するとともに、この種の構成を採用する記録媒体用コネクタにより記録媒体の挿入状態を確実に検出することができる挿入確認方法を得ることにある。
上記目的を達成するために、挿入された記録媒体を受け入れて支持するハウジングと、挿入された記録媒体の端子と電気的に接続するコンタクト部とを備えた記録媒体用コネクタの特徴構成は、
弾性材からなり、挿入される前記記録媒体に当接して前記ハウジングの幅方向に拡開する拡開型検出部材を記録媒体の挿入方向奥部に設けるとともに、拡開状態にある前記拡開型検出部材の前記幅方向の端部側部位に接触する接触片部材を、前記幅方向における前記拡開型検出部材の端部側部位に対応して設けたことにある。
本願に係る記録媒体用コネクタには、拡開型検出部材と、この拡開型検出部位の拡開状態において接触する接触片部材を設ける。そして、例えば、両部材間における導通が確保される状態で記録媒体の挿入状態を、非導通状態で非挿入状態であると判断するようにする。当然、挿入と非挿入状態の区分けと、導通、非導通状態を逆の関係としてもよい。
この構成の検出構造にあっては、拡開型検出部材の記憶媒体の挿入操作に伴って発生する変形が、ハウジングの奥部において、その幅方向で起こるため、記録媒体用コネクタの側部あるいは厚み方向への張り出しが必要とされない。結果、小型薄膜化の要請に答えることができる。
さらに、両端支持に伴って発生する拡開変形と、片持ち変形とを比較した場合、記録媒体の当接による拡開型検出部材の拡開変形、拡開状態からの原姿勢への復帰等の動作において、その動作が2支点構造となるため、確実な検出動作を実行することができる。
さらに、両持ち構造を採用する場合は、記録媒体が挿入された場合に、媒体が最初に当接する接点位置、その状態で働く初期張力を容易に調整することが可能となり、挿入検出距離ならびに検出時の接点圧を容易に調整・設定することができる。
また、この構造では、記憶媒体の挿入に伴って発生する拡開型検出部材で発生しうる反力(荷重)を片持ちばね構造より変形量に対して容易に大きくすることができるとともに、記憶媒体の挿入方向に対して、その逆方向に反力(荷重)が働くように構成することができ、記憶媒体検出のみならず、記憶媒体排出時におけるその排出補助機構としても働くこととなる。
上記構成において、前記拡開型検出部材と接触片部材との間に、前記拡開型検出部材の拡開動作もしくは拡開状態からの復帰動作に伴って前記拡開型検出部材を案内する案内部を設けることが好ましい。
案内部を備えることで、拡開型検出部材が記録媒体の挿入に伴って拡開した場合、あるいは、記録媒体の排出操作により元の状態に戻った場合に、その動作・変形方向を案内部に沿った安定したものとできる。
この構成は、両部材における接点のワイピング効果を得ることができる。
さらに、前記拡開型検出部材が前記幅方向の中央側部位において、前記端部側部位より記録媒体挿入口側に突出した弾性金属部材であることが好ましい。
この構成の場合は、拡開型検出部材が、概略、平面視「く」の字形状部材となるため、弾性金属部材の変形を記録媒体の挿入・排出操作に伴って安定して発生することが可能であり、確実な検出が可能となる。
さらに、上記構成において、前記コンタクト部として、前記記録媒体が表向きに挿入された姿勢で前記記録媒体の端子と電気的に接続される第1コンタクト部と、前記記録媒体が裏向きに挿入された姿勢で前記記録媒体の端子と電気的に接続される第2コンタクト部とを備え、
前記記録媒体と、一方の前記コンタクト部との間における電気的接続が確立された姿勢において、他方の前記コンタクト部が、前記記録媒体を前記ハウジングとの間で固定支持する構造を採用することが、好ましい。
この構成にあっては、記録媒体の挿入姿勢(表向け姿勢あるいは裏向け姿勢)に係らず、記録媒体との接続を確保できる。
さらに、一方のコンタクト部と記録媒体に設けられた端子との間で、電気的接続を確保した状態において他方のコンタクト部が記録媒体の固定支持の役割を果たすため、記録媒体の挿入時において耐振動性並びに耐襲撃性を向上させることができる。
この種の固定支持構造を実現するには、
前記第1、第2コンタクト部が、共に導電性弾性材料から構成され、
前記第1コンタクト部が前記記録媒体の端子に当接する第1当接部を、前記第2コンタクト部が前記記録媒体の端子に当接する第2当接部を備えるとともに、前記第1当接部と前記第2当接部とが、前記ハウジングの厚み方向中心に対して振り分け配置されてなり、
一方の当接部が前記記録媒体の端子に当接する姿勢において、当該当接部が受ける変形量が、他方の当接部位が前記記録媒体の本体表面に当接して受ける変形量より小さく設定される構造とできる。
この構成を採用すると、記録媒体が記録媒体用コネクタに挿入された姿勢において、導電性弾性材料からなる第1コンタクト部及び第2コンタクト部が共に変形を受け、両コンタクト部が共にハウジングの厚み方向中心に向かう方向の弾性反力を発生する。
この弾性反力は、その変形量に依存することとなるが、上述のように電気的接続がなされていない他方の当接部側(他方の当接部が属するコンタクト部側)に発生する反力が、一方の当接部側(電気的接続が確立されている一方の当接部が属するコンタクト部側)に発生する反力より勝ることとなり、その結果、記録媒体を強固に電気的接続が確立されている当接部側のコンタクト部側に付勢することとなり、記録媒体とハウジングとの間における固定支持が確立される。結果、記録媒体の挿入時において(電気的接続が確立されているコンタクト部側の接点圧が大きくなるため)耐振動性並びに耐衝撃性を向上させることができる。
以上説明してきた記録媒体用コネクタを使用して、前記記録媒体の挿入状態を検出する方法としては、
前記接触片部材と前記拡開型検出部材との導通が確保された場合に前記記録媒体が挿入状態にあり、導通状態にない場合に前記記録媒体が非挿入状態にあると判断することが好ましい。
この構成にあっては、拡開型検出部材の幅方向端部に接触片部材を配する構成とすることが可能であり、両端支持構成の利点を有効に利用できる。
さらに、記録媒体のロック状態を検出するのに、本願構成は有効に利用できる。
即ち、以上説明してきた記録媒体用コネクタを使用して、前記記録媒体の挿入状態を検出する方法として、
前記記録媒体が前記記録媒体用コネクタ内において位置固定されるロック状態と、前記位置固定が解除された非ロック状態とを有する場合に、
前記接触片部材と前記拡開型検出部材との導通が確保された場合に前記記録媒体が前記ロック状態にあり、導通状態にない場合に前記記録媒体が非ロック状態にあると判断する構成とするのである。
本願に係るような記録媒体用コネクタは、その動作形態として、通常、記録媒体用コネクタ内に記録媒体が挿入され、位置固定されるロック状態と、位置固定が解除された非ロック状態を取るように構成されている。
そして、ロック状態と非ロック状態にあっては、記録媒体用コネクタと記録媒体との相対位置関係が異なり、本願構成にあっては、拡開型検出部材の幅方向の端部側位置が変化する。
従って、接触型のスイッチとして働く、拡開型検出部材と接触片部材の前記幅方向の位置関係を適切に調節することにより(換言すると、両部材の接触が始まる相対離間距離を調節することで)、この接触型のスイッチのON/OFFのタイミングを変化させることができる。
従って、ロック状態が実現して初めて、両部材が接触し導通が起こる構成とすることで、ロック状態でのみ導通し、非ロック状態では導通しないように構成できる。このようにすると、記録媒体のロック状態のみを確実に検知できる。
また、この構成にあっては、記録媒体のエジェクト状態において、導通しない構成とすることで、ロック状態以外の状態をロック状態に対して識別できる。
上下にコンタクトを配置せず、片方のみにコンタクトを配置した場合は、必ず、コンタクトの変位により発生する反力がカード電極を押し上げる(押し下げる)ため、そのカード電極を押し上げた(押し下げた)分だけ、コンタクトの変位量が小さくなるため、コンタクト接点圧が小さくなる。
しかし、本構造のようにカードの電極部に対応するコンタクトをコネクタの上下に各々設けたことにより、カード挿入時において、カード電極面に該当しない方のコンタクトが、該当するコンタクトより大きく変位するため、必ずカード自体はカード電極面に該当するコンタクトの方に押し下げられる(押し上げられる)。
従って、カード電極に該当するコンタクトには、「自分自身の変位量」に「カード電極面に該当しないコンタクトにより押し下げられたカードの変位量」が加算されることにより、接点圧が大きくなる。
よって、一方(片方)のみにコンタクトを設けた場合と比較して、コンタクト接点圧が大きくなり、接触安定性が向上する。
また、上下のコンタクトを設けてあるため、一方のみにコンタクトを設けてある場合に比較して2倍のカード保持力が得られるため、より大きな振動・衝撃荷重に対応することでき、コネクタ自体の電気的切断性の防止に優れる。
本願に係るカードコネクタ1の実施例を、以下図面に基づいて説明する。
図1は、本願に係るカードコネクタ1(記録媒体用コネクタの一例)とメモリーカード50(記録媒体の一例)を示す斜視図であり、図2はカードコネクタ1の分解斜視図であり、図3はカードコネクタ1のボディ2に取り付けられた状態の各部品を示す斜視図である。
図6は、メモリーカード50(表向き)が初期位置(イジェクト位置)にある時の平面図で、図7はメモリーカード50(表向き)に押し込み操作を加えた時の作用を示す平面図である。同図中(イ)は一度目の押し込み操作時の状態を、(ロ)は二度目の押し込み操作時の状態に対応している。
図11は、本願において重要な役割を果たすハートカム10eの構成及び作用を示す説明図である。
〔メモリーカード〕
図1には、説明のための便宜上、表向き姿勢に配置したメモリーカード50(図の左側)と、裏向き姿勢に配置したメモリーカード50(図の右側)とが共に示されている。
メモリーカード50の裏面の先端側には11個の端子51が設けられている。また、メモリーカード50の外形輪郭を表面側から見ると、その側の左側の側部は台形状に切り欠かれており、その結果、右側の側面は先端の端面50aに対して直角に延びた一本の直線状辺50bからなるが、左側の側面は、端面50aに対して直角に延びた先端側の第1直線状辺50c、第1直線状辺50cから斜め後方に延びた第2直線状辺50d、及び、第2直線状辺50dから端面50aに対して直角に延びた第3直線状辺50eからなる。
そして、メモリーカード50の表面側にはその左右の側面に、一対の係止凹部52a,52b(被係止部の一例)と、一対の被接当部53a,53bが設けられている。
一対の係止凹部52a,52bは、それぞれ右側の直線状辺50bと左側の第3直線状辺50eとに位置し、先端の端面50aからは等しい距離に位置する。
しかし、一対の被接当部53a,53bについては、前述したように左側の側部が台形状に切り欠かれているために、メモリーカード50を表面側から見た時、左側の第2被接当部53bは右側の第1被接当部53aに比して数mmだけメモリーカード50の基端側に変位して配置されている。
〔カードコネクタ〕
カードコネクタ1は、図2に示すように、合成樹脂製のボディ2と、ボディ2に対して連結された金属製のケース3とを有する。ボディ2とケース3とは、挿入されたメモリーカード50を受け入れて支持するハウジング1aを構成している。ボディ2の後端側には、挿入されたメモリーカード50の端子51と電気的に接続するコンタクト部4,5が設けられている。
〔本願に係るカードコネクタの2つの特徴〕
1 第一の特徴
このカードコネクタ1の第一の特徴は、カードコネクタ1の挿入検出機構にあり、コネクタ奥部に設けられた概略「く」の字型の拡開型検出部材30と、これに対応する接触片部材31とを備えた構成が採用されている。
後述するように、この拡開型検出部材30は、メモリーカード50の挿入操作に伴って、その頭部がメモリーカード先端に当接して拡開変形して、拡開型検出部材30の幅方向一方端が接触片部材31と電気的に導通して、メモリーカード50の挿入を検出できる。
2 第二の特徴
このカードコネクタ1の第二の特徴は、ハウジング1aが、メモリーカード50を端子51が下向きの表向き姿勢と端子51が上向きの裏向き姿勢とのいずれで挿入しても、これを受け入れて支持可能である点にある。
3 それぞれの特徴の詳細
上記の第一の特徴、第二の特徴の順に、その構成・作用を説明する。
3−1 第一の特徴に係る構成
この特徴を成す部材は、カードコネクタ1内に装置される本願に言う拡開型検出部材30と、この拡開型検出部材30に対して対を成す接触片部材31である。
図2、3に示すように前記拡開型検出部材30は、カードコネクタ1の奥部(メモリーカード50の挿入方向の奥部)に配設されており、この部材は、コネクタ幅方向の中央側部位30a(図示する例においてはほぼ中央)において、両端部側部位(図示する例においては両端部30b)より記録媒体挿入口側である開口側に突出した形状である「く」の字型形状とされる弾性金属部材である。
この部材30が、弾性金属材料の「く」の字型部材として形成されることで、図6,7に示すように、挿入されるメモリーカード50の先端部位に当接してハウジングの幅方向に拡開する。一方、メモリーカード50が取り出された場合には、その待機姿勢である「く」の字型に復帰する。
前記接触片部材31は、前記拡開型検出部材30よりも実質奥側(実際はカードコネクタの後端)に備えられている。この拡開型検出部材30がメモリーカード50によって奥側に押し付け拡開された状態で、接触片部材31が拡開型検出部材30の幅方向の端部側部位30bに接触することで、拡開型検出部材30と接触片部材31間との導通が確保される。
さらに、前記拡開型検出部材30の端部側部位30bには、図6に示すように、接触片部材31の幅方向の内側端に開口する切り欠き30cを設けるとともに、前記接触片部材31に、前記切り欠き30cに嵌り込む嵌込部31cを設けている。
これら切り欠き30cと嵌込部31cとで、拡開型検出部材30をその拡開動作、あるいはその拡開状態からの「く」の字形状への復帰動作に当たって案内する案内部Gが構成されている。
3−2 第一の特徴に係る作用
上述のように、図6はメモリーカード50(表向き)が初期位置(イジェクト位置)にある時の平面図で、図7はメモリーカード50(表向き)に押し込み操作を加えた時の作用を示す平面図である。
図7において(イ)は一度目の押し込み操作を終えた状態を示しており、(ロ)は挿入解除に向かう二度目の押し込み操作の開始時の状態を示している。
第一の特徴構成に関する作用は、図6に示す状態と図7(イ)に示す状態との比較において、主な機能を説明できる。
即ち、図6に示すメモリーカード50が初期位置にある時には、前記拡開型検出部材30は、メモリーカード50からの押圧力を受けていないために、その自然状態である「く」の字状を保っており、この拡開型検出部材30と接触片部材31との導通が確保されない。
この状態から、図7(イ)に示すようにメモリーカード50が押し込み操作されて、後述するように位置固定された状態にあっては、前記拡開型検出部材30は、メモリーカード50からの押圧力を受け、その拡開状態となり、拡開型検出部材30と接触片部材31との導通が確保される。結果、拡開型検出部材30と接触片部材31との導通を検出することで、メモリーカード50の挿入状態を検出できる。
そして、メモリーカード50の挿入操作においては、案内部Gが案内として働き、拡開型検出部材30と接触片部材31との摺動位置関係を良好に維持できる。
さらに、図7(ロ)に示すように再度、メモリーカード50が押し込まれた場合、後述するようにやがてメモリーカード50は挿入解除されるのであるが、この場合、拡開型検出部材30と接触片部材31との接触が断たれ、非導通状態となり,初期状態に復帰する。
従って、このカードコネクタ1にあっては、記録媒体であるメモリーカード50の挿入状態を検出するのに、接触片部材31と拡開型検出部材30との導通が確保された場合に、記録媒体が挿入状態にあり、導通状態にない場合に記録媒体が非挿入状態にあると判断する。この判断回路(図外)は、カードコネクタ1が装備される機器側に設けてもよいし、コネクタ自体にこれを設けてもよい。
3−3 第二の特徴に係る構成
この第二の特徴を実現すべく、本願に係るカードコネクタ1にあっては、図2に示すように、コンタクト部として、メモリーカード50が表向き(ノーマル)姿勢で挿入された時に端子51と接続する第1コンタクト部4と、メモリーカード50が裏向き(リバース)姿勢で挿入された時に端子51と接続する第2コンタクト部5とを別々に備えている。
図10は、メモリーカード50を挿入した状態における電気的接続の成立状態を示しており、図10(イ)にメモリーカード50を表向き姿勢(図1左側に示す姿勢)で挿入した状態での端子51と第1コンタクト部4との接続状態を、図10(ロ)に、裏向き姿勢(図1右側に示す姿勢)で挿入した状態での端子51と第2コンタクト部5との接続状態を示した。
図2に示すように、ボディ2の後端側には、第1コンタクト部4を構成する11個のノーマルコンタクト4aと、第2コンタクト部5を構成する11個のリバースコンタクト5aとが押し嵌めによって取り付けられる。さらに、リバースコンタクト5aはボディ2の後端に出力側接点5cが突出されており、ノーマルコンタクト4aはボディ2の中間縁から出力側接点4cが突出されている。
また、図2と図3に示すように、ボディ2の左右の側面付近には、後述するスライダ10,11を摺動自在に受け入れるスライド溝2aが形成されている。さらに、ボディ2の後端の左右端部付近には、このボディ2に立設したバネ支持部7a,7bが備えられている。このバネ支持部7a,7bは夫々、左右のスライド溝2a内に対して延出している。
左右のスライド溝2a内には、スライダ10,11がカードコネクタ1の前後方向に摺動自在に装着されている。右側のスライダ10と左側のスライダ11は、互いに異なる形状を有するが、後述する接当部10b,11bの配置レベルが異なる点を除けば、カードコネクタ1の左右の中心を基準に左右対称の形状を呈している。
スライダ10,11は、合成樹脂の一体成形で形成されており、スライド溝2a内を前後方向に摺動移動するスライダ本体10a,11aを有する。
スライダ本体10a,11aにおける前後方向の中心付近には、内側に向いて設けられた接当部10b,11bが設けてあり、接当部10b,11bの近傍から前端向きに延びた弾性片10c,11cの先端には爪部10d,11dが形成されている。さらに、先端側(図2,3における図上上側には)、図6に示すように、止め部10z、11zがそれぞれ設けられている。
接当部10b,11bは、メモリーカード50の第1と第2被接当部53a,53bに対応して設けられており、爪部10d,11dは、メモリーカード50の係止凹部52a,52bに対応して設けられている。
また、スライダ10,11には、ハートカム10e,11eと呼ばれる上向きのカム溝が形成されている。ハートカム10e,11eの形状と機能の詳細については、図11等を参照して後述する。
ボディ2の各スライド溝2aの前端付近には、スライダ10,11の移動方向に沿って延びたフックピン13の下向きの一端13aがほぼ垂直な軸芯回りで枢支連結されている(図2、3、11を参照のこと)。
フックピン13のやはり下向きの他端は、ハートカム10e,11eのカム溝に従って左右に移動する倣い軸13bの役目を果たしており、ケース3に板金加工で形成されたバネ板部3gによって、ハートカム10e,11eを構成するカム溝の内のいずれかの箇所に押付けられる。
そして、各バネ支持部7a,7bにはコイルバネ15(付勢手段の一例)が外嵌支持されており、このコイルバネ15は、スライダ10,11の端面10f,11fをバネ支持部7a,7bの基端部(ハウジングの先端)から離間させる方向の付勢力を発揮している。
スライダ10,11は、メモリーカード50を装着する際の押し込み操作に基づいて、スライド溝2aの前端と接当した位置(図3に示す状態)と、スライド溝2aの後端と近接した位置(図7などに示す状態)との間でスライド溝2a内を摺動移動する。尚、スライダ10,11のバネ支持部7a,7bと対向する端面10f,11fには、バネ支持部7a,7bの先端とコイルバネ15の一部とを受け入れる孔(不図示)が形成されている。
ハートカム10e,11eは、互いに異なる形状を有するが、カードコネクタ1の左右の中心を基準に左右対称の形状を呈しているので、右側のスライダ10のハートカム10eについてのみ説明する。
図11に示すように、ハートカム10eは、上方に突出した突起部20の周囲にハート形状を呈するように形成された一連のカム溝21を有する。カム溝は、メモリーカード50が挿入されていない時、すなわち、スライダ10がスライド溝2aの前端の初期位置(後述するイジェクト位置と一致する)にある時にフックピン13の倣い軸13bが位置する待機レーン21aと、ユーザーによるメモリーカード50の一度目の押し込み操作に応じて倣い軸13bを待機レーン21aから待機レーン21aと反対側の第1死点S1まで案内する挿入レーン21bと、ユーザーがメモリーカード50の一度目の押し込み力を緩めた時に倣い軸13bを第1死点S1から突起部20の一端に凹部状に形成されたロック凹部S2(ロック機構の一例)まで案内するロックレーン21cと、ユーザーによるメモリーカード50の二度目の押し込み操作に応じて倣い軸13bをロック凹部S2から待機レーン21aと反対側の第2死点S3まで案内する離脱レーン21dと、ユーザーがメモリーカード50の二度目の押し込み力を緩めた時に倣い軸13bを第2死点S3から待機レーン21aへと復帰させるイジェクトレーン21eとからなる。
尚、挿入レーン21bとイジェクトレーン21eとの間には、一度目の押し込み操作に応じて倣い軸13bがイジェクトレーン21eに進入するのを阻止する縦壁(図11において紙面表裏方向に伸びる壁、以下縦壁について同じ)w1が形成されており、挿入レーン21bとロックレーン21cとの間には、ユーザーがメモリーカード50の一度目の押し込み力を緩めた時に倣い軸13bが挿入レーン21bに戻ることを阻止する縦壁w2が形成されており、ロックレーン21cと離脱レーン21dとの間には、ユーザーによるメモリーカード50の二度目の押し込み操作に際して倣い軸13bが第1死点S1に戻ることを阻止する縦壁w3が形成されており、離脱レーン21dとイジェクトレーン21eとの間には、ユーザーがメモリーカード50の二度目の押し込み力を緩めた時に倣い軸13bが離脱レーン21dに戻ることを阻止する縦壁w4が形成されている。
ハートカム10e,11eとフックピン13とコイルバネ15とは、一度目のメモリーカード50の押し込み操作に基づいてメモリーカード50を端子51とコンタクト部4(または5)とが接続された挿入状態にロックし、二度目のメモリーカード50の押し込み操作に基づいてメモリーカード50を取り出し可能な排出状態まで排出するロック/排出機構を構成している。
3−4 第二の特徴の作用
3−4−1
(表向き挿入時の作用)
メモリーカード50を挿入する前の状態では、外力が何も作用していないので、左右のスライダ10,11はいずれもスライド溝2aの前端の初期位置(イジェクト位置)にあり、フックピン13の倣い軸13bは待機レーン21aに位置する。
次に、図6に示すように、メモリーカード50を表向きにした状態でカードコネクタ1のハウジング1a内に挿入すると、先ず、左右のスライダ10,11の弾性片10c,11cの外向きの弾性変形を経て、右側の弾性片10cの爪部10dがメモリーカード50の右の係止凹部52a内に係入し、同時に、左側の弾性片11cの爪部11dがメモリーカード50の左の係止凹部52b内に係入する(初期状態)。この状態では、左右のスライダ10,11はいずれも未だスライド溝2aの前端の初期位置にある。
この状態からユーザーがメモリーカード50に対して一度目の押し込み操作を行うと、図6からも理解されるように、メモリーカード50の先端50aが右側のスライダ10の止め部10zと接当することで、スライダ10がコイルバネ15の付勢力に抗してスライド溝2a内で押し込み操作され、同時に、右側のスライダ10のフックピン13の倣い軸13bは待機レーン21aから挿入レーン21bに進入する。
メモリーカード50が最も奥まで押し込まれ、ハウジング1aの内面所定位置に到達すると、フックピン13の倣い軸13bは第1死点S1に案内される。
ユーザーがメモリーカード50の一度目の押し込み力を緩めると、図7(イ)に示すように、コイルバネ15の付勢力によってメモリーカード50はスライダ10と共に僅かにカードコネクタ1の入口側に押し戻され、同時に、スライダ10のフックピン13の倣い軸13bはコイルバネ15の付勢力によってロック凹部S2に押付けられて同箇所にロックされ(この時、スライダ10もロック位置にある)、メモリーカード50は、図10(イ)に示すように、メモリーカード50の下面に位置する端子51が第1コンタクト部4と電気的に接続した挿入状態にロックされる(第2コンタクト部5は使用されない)。
尚、メモリーカード50の一度目の押し込み操作に際して、左側のフックピン13の倣い軸13bは、スライダ11のハートカム11eの挿入レーン21bには進入しても、第1死点S1には到達しないために、ロック凹部S2にも進まず、ユーザーがメモリーカード50の一度目の押し込み力を緩めると、そのまま挿入レーン21b上に保持される。
すなわち、一度目の押し込み操作に基づいて、左側のスライダ11はロックされない。また、メモリーカード50の一度目の押し込み操作に際して、左側のスライダ11はこの変位量と同じ長さだけメモリーカード50に対してカードコネクタ1の前端側に「ずれ」を起こすため、図7(イ)に示されるように、左側の爪部11dはメモリーカード50の係止凹部52bから抜け出している。
次に、ユーザーがメモリーカード50に対して二度目の押し込み操作を行うと、図7(ロ)に示すように、右側のスライダ10のフックピン13の倣い軸13bがロック凹部S2を抜け出して第2死点S3に達する。
そして、二度目の押し込み力を緩めると、倣い軸13bは第2死点S3からイジェクトレーン21eに進入し、最終的に待機レーン21aに戻り、これと殆ど同時に、左側のスライダ11のフックピン13の倣い軸13bは、挿入レーン21b上をそのまま待機レーン21aまで戻る。これに応じて、左右のスライダ10,11は各コイルバネ15の付勢力によってイジェクト位置(初期位置)まで真っ直ぐに押出される。
この左側のスライダ11のイジェクト位置への復帰の最終過程で、左側の爪部11dもメモリーカード50の係止凹部52bに再び係入するので、メモリーカード50は左右のスライダ10,11の爪部10d,11dによって左右均等に係止された状態で、ユーザーが指で取り出し可能な排出状態まで排出され、図6の状態に戻る。
3−4−2
(裏向き挿入時の作用)
メモリーカード50を裏向きで挿入する際の作用は、一度目の押し込み操作によってメモリーカード50の端子51がハウジング1a内の上方に設けられた第2コンタクト部5と電気的に接続した挿入状態にロックされる点と、一度目の押し込み操作に基づいて、左側のスライダ11がロックされ、右側のスライダ10はロックされない点とを除けば、前述した表向きで挿入する際の作用と基本的に同じである。
すなわち、図8に示すように、メモリーカード50を裏向きにした状態でカードコネクタ1のハウジング1a内に挿入すると、先ず、左右のスライダ10,11の弾性片10c,11cの外向きの弾性変形を経て、右側の弾性片10cの爪部10dがメモリーカード50の右の係止凹部52b内に係入し、左側の弾性片11cの爪部11dがメモリーカード50の左の係止凹部52a内に係入する(初期状態)。この状態では、左右のスライダ10,11は未だいずれもスライド溝2aの前端の初期位置(イジェクト位置)にある。
この状態からユーザーがメモリーカード50に対して一度目の押し込み操作を行うと、図9からも理解されるように、メモリーカード50の先端50aが左側のスライダ11の止め部11zと接当し、スライダ11がコイルバネ15の付勢力に抗してスライド溝2a内で押し込み操作され、同時に、スライダ11のフックピン13の倣い軸13bは待機レーン21aから挿入レーン21bに進入する。
メモリーカード50が最も奥まで押し込まれ、ハウジング1aの内面所定位置に到達すると、フックピン13の倣い軸13bは第1死点S1に案内される。
ユーザーがメモリーカード50の一度目の押し込み力を緩めると、図9(イ)に示すように、コイルバネ15の付勢力によってメモリーカード50はスライダ11と共に僅かにカードコネクタ1の前端側に押し戻され、同時に、スライダ11のフックピン13の倣い軸13bはコイルバネ15の付勢力によってロック凹部S2に押付けられて同箇所にロックされ(この時、スライダ11もロック位置にある)、メモリーカード50は、図10(ロ)に示すように、メモリーカード50の上面に位置する端子51が第2コンタクト部5と電気的に接続した挿入状態にロックされる(第1コンタクト部4は使用されない)。
尚、メモリーカード50の一度目の押し込み操作に際して、右側のフックピン13の倣い軸13bは、スライダ10のハートカム11eの挿入レーン21bには進入しても、第1死点S1には到達しないために、ロック凹部S2にも進まず、ユーザーがメモリーカード50の一度目の押し込み力を緩めると、そのまま挿入レーン21b上に保持される。
すなわち、表向き挿入時と異なり、裏向き挿入時には、一度目の押し込み操作に基づいて、右側のスライダ10はロックされない。また、メモリーカード50の一度目の押し込み操作に際して、右側のスライダ10はこの変位量と同じ長さだけメモリーカード50に対してカードコネクタ1の前端側に「ずれ」を起こすため、図9(イ)に示されるように、右側の爪部10dはメモリーカード50の係止凹部52bから抜け出している。
次に、ユーザーがメモリーカード50に対して二度目の押し込み操作を行うと、図9(ロ)及び図11に示すように、左側のスライダ11のフックピン13の倣い軸13bがロック凹部S2を抜け出して第2死点S3に達し、二度目の押し込み力を緩めると、倣い軸13bは第2死点S3からイジェクトレーン21eに進入し、最終的に待機レーン21aに戻り、これと殆ど同時に、右側のスライダ10のフックピン13の倣い軸13bは、挿入レーン21b上をそのまま待機レーン21aまで戻る。これに応じて、左右のスライダ10,11は各コイルバネ15の付勢力によってイジェクト位置(初期位置)まで真っ直ぐに押出される。この右側のスライダ10のイジェクト位置への復帰の最終過程で、右側の爪部11dもメモリーカード50の係止凹部52bに再び係入するので、メモリーカード50は左右のスライダ10,11の爪部10d,11dによって左右均等に係止された状態で、ユーザーが指で取り出し可能な排出状態まで排出され、図8の状態に戻る。
〔一対のコンタクト部による記録媒体の固定支持〕
以上説明してきたように、本願に係る記録媒体用コネクタ1にあっては、記録媒体50の表向き挿入及び裏向き挿入の両挿入状態に対応できる。
この動作を実現するために一対のコンタクト部4,5が設けられているのであるが、これらコンタクト部4,5の形状及びその構成材料、さらには、それらの配置構成に起因して、本願に係る記録媒体用コネクタ1は、記録媒体50に対する良好な固定支持を実現できる。以下、この構造に関して説明する。
これまで説明してきた第1、第2コンタクト部4,5は、共にバネ用りん青銅等といった導電性弾性材料から構成されており、図12に示すように、第1コンタクト部4が記録媒体の端子51に当接する第1当接部4eを、前記第2コンタクト部5が記録媒体の端子51に当接する第2当接部5eを備えるとともに、第1当接部4eと第2当接部5eとが、記録媒体50が挿入されていないフリー状態で、ハウジング1aの厚み方向中心Cに対して振り分け配置されている。
そして、一方の当接部4e(5e)が記録媒体50の端子51に当接する姿勢において、当該当接部4e(5e)が受ける変形量(図12におけるa)が、他方の当接部位5e(4e)が記録媒体50の本体表面1abに当接して受ける変形量(図12におけるA:実際は、図13(イ)に示すように記録媒体50の幅方向への移動が僅かに起こるためAよりはわずかに少ないが、実質的にAに等しい)より小さく設定されている。
結果、記録媒体50が記録媒体用コネクタ1に挿入された姿勢において、導電性弾性材料からなる第1コンタクト部4及び第2コンタクト部5が共に変形を受け、両コンタクト部4,5が共にハウジング1aの厚み方向中心に向かう方向の弾性反力を発生する。この状態を図13(イ)に示した。
即ち、この状態では、記録媒体50と、一方のコンタクト部4(5)との間における電気的接続が確立された姿勢において、他方のコンタクト部5(4)が、記録媒体50をハウジング1a側に付勢するとともに挟持して固定支持する。
弾性反力は、その変形量に依存することとなるが、上述のように、電気的接続がなされていない他方の当接部5e(4e)側に発生する反力が、電気的接続が確立されている他方の当接部4e(5e)側に発生する反力より勝る。結果、記録媒体50を強固に一方の電気的接続が確立されている当接部4e(5e)が属するコンタクト部4(5)側に付勢することとなり、記録媒体50とハウジング1aとの間における固定支持を確立することができる。よって、記録媒体50の挿入状態で(電気的接続が確立されている一方の当接部4e(5e)が属するコンタクト部4(5)側の接点圧が大きくなるため)耐振動性、耐衝撃性を確保することができる。
〔ケースとボディの構成〕
図2に示すように、ケース3は、概して板状のケース本体3aと、ケース本体3aの側面から直角に下方に延びたケース側部3bとからなり、ケース本体3aの後端の左右端部付近には、一対の嵌合爪3cが下方に突出するように形成されている。
また、ケース側部3bには複数の矩形の貫通孔3fが形成されており、ケース側部3bの前端の左右端部付近からは、細板状の係止突起3eがケース3の下に向かって垂直に延びている。この位置はグランド用の端子の設置位置に対応している。
ボディ2の後端の左右端部には、ケース3の嵌合爪3cを受け入れるための突起2B、前述のバネ支持部7a,7bが形成されている(図4,5参照)。
また、ボディ2の前端の左右端部付近には、グランド用の端子60を装置する端子係止部2Cが設けられている。また、ボディ2の両側面には、ケース3の貫通孔3f内に嵌まり込む複数の突起2Eが形成されている。
さらに、図2、4、5に示すように、ボディ2の後端側には、各ノーマルコンタクト4aを係止する11個のコンタクト係止部2F、各リバースコンタクト5aを係止する11個の係止部2Gが形成されている。又、前述のボディ2の裏面には、拡開型検出部材30を挿入するための挿入孔2X、拡開型検出部材30の一方の端部30bが嵌まり込む係止部2Y、接触片部材31が嵌まり込む係止部2Zが設けられている。
3−5 組立ての手順
カードコネクタ1の組立ては、例えば次のような方法で実施することができる。
先ず、11個のノーマルコンタクト4aをボディ2の各コンタクト係止部2Fに、そして、11個のリバースコンタクト5aを同じくボディ2の各コンタクト係止部2Gにそれぞれボディ2に押し嵌めする。
さらに、この時、前述の拡開型検出部材30と、これに対応する接触片部材31をボディ2に装着し、同時に、グランド用の端子60も装着する。
次に、各スライダ10,11をボディ2の左右のスライド溝2aに装着し、引き続き、フックピン13をボディ2とスライダ10,11との間に装着する。これには、フックピン13の一端13aがボディ2の各スライド溝2aの前端に枢支連結され、フックピン13の他端13bがスライダ10,11のハートカム10e,11eの待機レーン21aに位置するように装着すれば良い。
この時、各コイルバネ15を、ボディ2のスライド溝2a内に挿入しておき、コイルバネ15の一端がスライダ10,11の端面10f,11fの前記孔内に挿通する様にする。
次にケース3をボディ2に固定するが、これは次のような方法で実施される。先ず、ケース3の係止突起3eがグランド用端子60に被さるように、ケース3をボディ2の上に被せる。次に、ケース本体3aをボディ2の上面に押付けると、ケース3の係止突起3eがボディ2に備えられたグランド用端子60と係止され、同時に、ケース3の嵌合爪3cがボディ2の突起2Bに嵌まり込み、ケース3のボディ2に対する固定が完了する。
この固定が完了すると、ケース3の左右のバネ板部3gがフックピン13の前記他端付近を下向きに弾性的に押さえ付け、その結果、フックピン13の倣い軸13bは、ハートカム10e,11eの待機レーン21aに押付けられる。
〔別実施の形態〕
上記の実施の形態にあっては、記録媒体の挿入・排出操作に伴う媒体の挿入状態の検出に本願に係る検出構造を採用する例を示したが、両持ち梁として構成され、その中央側に記録媒体の当接する位置を設けるものとしたが、当接位置を、記録媒体に付属しているライトプロテクトスイッチ等の位置とすることで、例えばライトプロテクトスイッチのON−OFF検出機構としても構成できる。
また、上記の実施の形態にあっては、記録媒体の挿入・排出が、プッシュ−プッシュ(第一の押し込み動作―第二の押し込み動作)に伴って起こるものとしたが、この種の動作の代わりに、イジェクト動作、レバーイジェクト動作、手動イジェクト動作等に対応して、記録媒体の挿入・排出を行う記録媒体用コネクタ等、メディアの挿抜き行うことにより使用することができる全ての記録媒体用コネクタを含む電子機器に、本願構成が採用できる。
さらに、上記の実施の形態にあっては、記録媒体を表・裏、どの姿勢で挿入しても、コンタクトを確立できる構成のものに本願構造を採用することとしたが、本来の姿勢である表姿勢の挿入操作のみにおいて、記録媒体の挿入・挿入状態からの排出が可能な記録媒体用コネクタにも、本願構造は当然に採用できる。
さらに、上記の実施の形態では、記録媒体の挿入検知を目的として、比較的広い範囲で、接触片部材と拡開型検出部材の幅方向の端部側部位との接触(導通)が確保される例を示したが、厳密な意味で、ロック状態のみを識別検知したい場合は、接触位置を調整することで、この目的を達成することができる。
即ち、記録媒体の挿入状態を検出する方法として、上記したように、記録媒体が記録媒体用コネクタ内において位置固定されるロック状態が設定されており、このロック状態以外の位置で、位置固定が解除された非ロック状態とされる構成の場合において、接触片部材と拡開型検出部材との導通が確保された場合に記録媒体が前記ロック状態にあり、導通状態にない場合に記録媒体が非ロック状態にあると判断する構成とするのである。
具体的には、ロック状態が実現される接触片部材と拡開型検出部材との位置関係においてのみ導通が確保され、それ以外の位置関係の場合は、非導通状態となるように、接触片部材を比較的幅方向で短い部材とする。
このようにすることで、ロック状態、非ロック状態の検出を確実に行える。
記録媒体用コネクタとメモリーカードを示す斜視図 記録媒体用コネクタの分解斜視図 記録媒体用コネクタのボディに取り付けられた状態の各部品を示す斜視図 各部品を取り付ける前のボディを斜め後方から見た斜視図 バネ支持部近傍の斜視図 メモリーカード(表向き)が初期位置(イジェクト位置)にある時の平面図 メモリーカード(表向き)に押し込み操作を加えた時の作用を示す平面図 メモリーカード(裏向き)が初期位置(イジェクト位置)にある時の平面図 メモリーカード(裏向き)に押し込み操作を加えた時の作用を示す平面図 メモリーカードに押し込み操作を加えている時の状態を示す正面図 ハートカムの作用を示す平面図 一対のコンタクト部の厚み方向における位置関係を示す図 一対のコンタクト部を備えた本願に係る記録媒体用コネクタの固定支持状態と単一のコンタクト部を備えた記録媒体用コネクタの固定支持状態を示す図
符号の説明
1 記録媒体用コネクタ(記録媒体用コネクタ)
1a ハウジング
4 第1コンタクト部
4e当接部
5 第2コンタクト部
5e当接部
10,11 スライダ
10b,11b 接当部
10d,11d 爪部
10e,11e ハートカム(ロック/排出機構)
S2 ロック凹部(ロック機構)
13 フックピン(ロック/排出機構、ロック機構)
15 コイルバネ(ロック/排出機構、付勢手段)
30 拡開型検出部材
30a中央側部位
30b端部側部位
30c嵌入部
31 接触片部材
50 メモリーカード(記録媒体)
51 端子
52a,52b 係止凹部(被係止部)
53a,53b 被接当部
G 案内部

Claims (7)

  1. 挿入された記録媒体を受け入れて支持するハウジングと、挿入された記録媒体の端子と電気的に接続するコンタクト部とを備えた記録媒体用コネクタであって、
    弾性材からなり、挿入される前記記録媒体に当接して前記ハウジングの幅方向に拡開する拡開型検出部材を記録媒体の挿入方向奥部に設けるとともに、拡開状態にある前記拡開型検出部材の前記幅方向の端部側部位に接触する接触片部材を、前記幅方向における前記拡開型検出部材の端部側部位に対応して設けた記録媒体用コネクタ。
  2. 前記拡開型検出部材と接触片部材との間に、前記拡開型検出部材の拡開動作もしくは拡開状態からの復帰動作に伴って前記拡開型検出部材を案内する案内部を設けた請求項1記載の記録媒体用コネクタ。
  3. 前記拡開型検出部材が、前記幅方向の中央側部位が前記端部側部位より記録媒体挿入口側に突出した弾性金属部材である請求項1又は2記載の記録媒体用コネクタ。
  4. 前記コンタクト部として、前記記録媒体が表向きに挿入された姿勢で前記記録媒体の端子と電気的に接続される第1コンタクト部と、前記記録媒体が裏向きに挿入された姿勢で前記記録媒体の端子と電気的に接続される第2コンタクト部とを備え、
    前記記録媒体と、一方の前記コンタクト部との間における電気的接続が確立された姿勢において、他方の前記コンタクト部が、前記記録媒体を前記ハウジングとの間で固定支持する請求項1〜3の何れか1項記載の記録媒体用コネクタ。
  5. 前記コンタクト部として、前記記録媒体が表向きに挿入された姿勢で前記記録媒体の端子と電気的に接続される第1コンタクト部と、前記記録媒体が裏向きに挿入された姿勢で前記記録媒体の端子と電気的に接続される第2コンタクト部とを備え、
    前記第1、第2コンタクト部が、共に導電性弾性材料から構成され、
    前記第1コンタクト部が前記記録媒体の端子に当接する第1当接部を、前記第2コンタクト部が前記記録媒体の端子に当接する第2当接部を備えるとともに、前記第1当接部と前記第2当接部とが、前記ハウジングの厚み方向中心に対して振り分け配置されてなり、
    一方の前記当接部が前記記録媒体の端子に当接する姿勢において、当該当接部が受ける変形量が、他方の前記当接部が前記記録媒体の本体表面に当接して受ける変形量より小さく設定されている請求項1〜3の何れか1項記載の記録媒体用コネクタ。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の記録媒体用コネクタを使用して、前記記録媒体の挿入状態を検出するに、
    前記接触片部材と前記拡開型検出部材との導通が確保された場合に前記記録媒体が挿入状態にあり、導通状態にない場合に前記記録媒体が非挿入状態にあると判断する記録媒体の挿入確認方法。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項記載の記録媒体用コネクタを使用して、前記記録媒体の挿入状態を検出するに、
    前記記録媒体が前記記録媒体用コネクタ内において位置固定されるロック状態と、前記位置固定が解除された非ロック状態を有し、
    前記接触片部材と前記拡開型検出部材との導通が確保された場合に前記記録媒体が前記ロック状態にあり、導通状態にない場合に前記記録媒体が非ロック状態にあると判断する記録媒体の挿入確認方法。
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