JP2006020831A - 自走式掃除機およびそのプログラム - Google Patents

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直紀 山崎
Keiko Noda
桂子 野田
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Abstract

【課題】コーナー部の清掃を重点的に行なうことが可能な自走式掃除機を提供することを目的とする。
【解決手段】特定のアルゴリズムに基づき指定領域を自律走行し、清掃を行なう機器本体1と、機器本体1の移動方向角度を検出するジャイロセンサ9と、ジャイロセンサ9で検知した移動方向角度から壁面形状を判断し、指定領域におけるコーナー部を走行したことを自動検出する壁面角検出部12とを備え、コーナー部を走行した場合、コーナー部手前まで壁面に沿って後退走行し、再度コーナー部を前進走行させてコーナー部の清掃を行なうものである。これによって、壁面付近を自動清掃する場合に、コーナー部を走行したかどうかの判断が可能となり、コーナー部を走行した場合には、コーナー部に適した重点的な清掃が可能である。
【選択図】図1

Description

本発明は、自動走行しながら宅内を清掃する自走式掃除機およびそのプログラムに関するものである。
従来、この種の自走式掃除機は、壁面付近のゴミの取り残しが無いよう、清掃用のノズルに超音波センサや接触センサを搭載させ、壁面付近でノズルを可動させるようにしたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−310509号公報
しかしながら、前記従来の構成では、通常の壁面付近ではゴミの取り残しが無く清掃を行なうことは可能であるが、2つの壁面から構成されるコーナー部においては、ゴミの取り残し無く清掃を行なうのは困難であるという課題を有していた。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、コーナー部の清掃を重点的に行なうことが可能な自走式掃除機およびそのプログラムを提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の自走式掃除機およびそのプログラムは、壁面付近を走行中にジャイロセンサで検出した移動方向角度から壁面形状を判断し、コーナー部を走行した場合、コーナー部手前まで壁面に沿って後退走行し、再度コーナー部を前進走行させてコーナー部の清掃を行なうものである。
これによって、壁面付近を自動清掃する場合に、コーナー部を走行したかどうかの判断が可能となり、コーナー部を走行した場合にはコーナー手前まで壁面に沿って後退走行し、再度コーナー部を走行させてコーナー部の清掃を重点的に行なうことができる。
本発明の自走式掃除機およびそのプログラムは、コーナー部を走行したかどうかの判断が可能となり、コーナー部に適した重点的な清掃が可能となる。
第1の発明は、走行手段を有し、特定のアルゴリズムに基づき指定領域を自律走行し、清掃を行なう機器本体と、機器本体の移動方向角度を検出するジャイロセンサと、前記ジャイロセンサで検知した移動方向角度から壁面形状を判断し、指定領域におけるコーナー部を走行したことを自動検出する壁面角検出部とを備え、コーナー部を走行した場合、コーナー部手前まで壁面に沿って後退走行し、再度コーナー部を前進走行させてコーナー部の清掃を行なう自走式掃除機とすることにより、壁面付近を自動清掃する場合に、コーナー部を走行したかどうかの判断が可能となり、コーナー部を走行した場合にはコーナー手前まで壁面に沿って後退走行し、再度コーナー部を走行させてコーナー部の清掃を重点的に行なうことができる。
第2の発明は、特に、第1の発明において、ゴミの堆積量を検出するゴミセンサと、前記ゴミセンサの情報からゴミの堆積量を検出するゴミ堆積量検出部を備え、前記ゴミ堆積量検出部で検出したゴミの堆積量が規定値以下になるまで繰り返しコーナー部を走行させてコーナー部の清掃を行なうことにより、コーナー部の清掃を重点的に行なうことができる。
第3の発明は、特に、第1または第2の発明において、壁面角検出部で検出された壁面形状情報により、コーナー部を再走行する場合、清掃用の吸引モータの吸引力を大きくするよう制御することにより、コーナー部の清掃を大きな吸引力により重点的に行なうことができる。
第4の発明は、特に、第1〜第3のいずれか1つの発明において、壁面角検出部で検出された壁面形状情報により、コーナー部を再走行する場合、走行手段の駆動モータの走行速度を小さくするよう制御することにより、コーナー部の清掃時には走行速度を小さくして重点的に行なうことができる。
第5の発明は、特に、第1〜第4のいずれか1つの発明において、壁面角検出部においてコーナー部を走行したと判断する移動方向角度レベルを格納する角清掃情報格納部と、この角清掃情報格納部に格納された移動方向角度レベルを設定・変更可能な外部入力手段とを備えたことにより、任意の角度で構成されるコーナー部を自動検出し、重点的に清掃を行なうことができる。
第6の発明は、特に、第1〜第5のいずれか1つの発明において、コーナー部を繰り返し走行する回数を格納する機能を備えた角清掃情報格納部と、この角清掃情報格納部に格納されたコーナー部の走行回数を設定・変更可能な外部入力手段とを備えたことにより、ユーザーの任意の回数でコーナー部の清掃を重点的に行なうことができる。
第7の発明は、特に、第1〜第6のいずれか1つの発明における自走式掃除機の機能の少なくとも一部をコンピュータに実行させるためのプログラムとすることにより、電気・情報機器、コンピュータ、サーバーなどのハードリソースを協働させて自走式掃除機の機能の少なくとも一部を容易に実現することができる。また、記録媒体に記録したり通信回線を用いてプログラムを配信したりすることでプログラムの配布・更新やそのインストール作業が簡単にできる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1、図2は、本発明の実施の形態1における自走式掃除機を示したものである。
図1において、特定のアルゴリズムに基づき指定領域を自律走行し、清掃を行なう機器本体1は、電源2によって駆動し、壁面との距離を光学的に検出する測距センサ8と、機器本体1の移動方向を検出するジャイロセンサ9と、床の清掃を行なう清掃用のノズル16および吸引モータ3と、走行手段を構成する駆動モータ4を備えている。また、機器本体1内部には、測距センサ8と前記ジャイロセンサ9からのセンサ信号を検出するセンサ信号判定部11と、センサ信号判定部11において検出された壁面との距離情報と機器本体1の移動方向角度から壁面形状を判断し、指定領域におけるコーナー部を走行したことを自動検出する壁面角検出部12と、前記ノズル16と前記吸引モータ3と、前記駆動モータ4を制御する制御部5を有する。ここで、制御部5は、前記吸引モータ3の吸引力を制御する吸引モータ制御部6と、前記駆動モータ4の速度を制御する駆動モータ制御部7から構成されている。
そして、壁面角検出部12により機器本体1が指定領域におけるコーナー部を走行したことを自動検出した場合、コーナー部手前まで壁面に沿って後退走行し、再度コーナー部を前進走行させてコーナー部の清掃を重点的に行なうようになっている。
以上のように構成された自走式掃除機について、以下その動作・作用を図2のフローチャートを使用して説明する。
まず、機器本体1が制御部5からの指令により指定領域の走行清掃を開始し(ステップ1)、センサ信号判定部11において測距センサ8で検出された壁面距離情報から機器本体1が壁面付近を走行していると検知した場合(ステップ2)、壁面角検出部12はジャイロセンサ9で検出される移動方向角度情報を利用して前記機器本体1の移動方向角度の検出を開始する(ステップ3)。ここで、機器本体1は前記測距センサ8で検出される壁面距離情報を利用して壁面沿いに前進走行を行なう。
前記壁面角検出部12において、規定値以上の移動方向角度を検出した場合、機器本体1がコーナー部を走行したと判断し(ステップ4)、制御部5を介して駆動モータ4を制御し、前進走行を停止し、壁面沿いに後退走行を開始する(ステップ5)。後退走行中に、前記壁面角検出部12において、規定値以上の移動方向角度を検出した場合、機器本体1がコーナー部手前まで後退走行したと判断し(ステップ6)、制御部5を介して駆動モータ4を制御し、後退走行を停止し、再度壁面沿いに前進走行を開始する(ステップ7)。
以上のように、本実施の形態においては、指定領域におけるコーナー部を走行したことを自動検出し、コーナー手前まで壁面に沿って後退し、再度コーナー部を走行させることにより、コーナー部の清掃を重点的に行なうことが可能となる。
また、本実施の形態においてはコーナー壁面付近を走行する場合に限定することなく、指定領域内に置かれた凹凸形状の障害物付近を走行する場合においても適応可能である。
(実施の形態2)
図3、図4は、本発明の実施の形態2における自走式掃除機を示したものである。実施の形態1と同一要素については同一符号を付して説明を省略する。
図に示すように、本実施の形態における自走式掃除機は、ゴミの堆積量を検出するゴミセンサ10と、前記ゴミセンサ10の情報からゴミの堆積量を検出するゴミ堆積量検出部13を備え、前記ゴミ堆積量検出部13で検出したゴミの堆積量が規定値以下になるまで繰り返しコーナー部を走行させてコーナー部の清掃を行なうようにしたものである。これにより、コーナー部の清掃を重点的に行なうことができる。
以上のように構成された自走式掃除機について、以下その動作・作用を図4のフローチャートを使用して説明する。
まず、機器本体1が制御部5からの指令により指定領域の走行清掃を開始し(ステップ1)、センサ信号判定部11において測距センサ8で検出された壁面距離情報から機器本体1が壁面付近を走行していると検知した場合(ステップ2)、壁面角検出部12はジャイロセンサ9で検出される移動方向角度情報を利用して前記機器本体1の移動方向角度の検出を開始する(ステップ3)。ここで、機器本体1は前記測距センサ8で検出される壁面距離情報を利用して壁面沿いに前進走行を行なう。
前記壁面角検出部12において、規定値以上の移動方向角度を検出した場合、機器本体1がコーナー部を走行したと判断する(ステップ4)。ここで、前記ゴミ堆積量検出部13において規定値以上のゴミの堆積量を検出した場合(ステップ5)、制御部5を介して駆動モータ4を制御し、前進走行を停止し、壁面沿いに後退走行を開始する(ステップ6)。後退走行中に、前記壁面角検出部12において、規定値以上の移動方向角度を検出した場合、機器本体1がコーナー部手前まで後退走行したと判断し(ステップ7)、制御部5を介して駆動モータ4を制御し、後退走行を停止し、再度壁面沿いに前進走行を開始する(ステップ8)。コーナー部の前進走行終了後、前記ゴミ堆積量検出部13において再度規定値以上のゴミの堆積量を検出した場合、制御部5を介して駆動モータ4を制御し、前進走行を停止し、壁面沿いに後退走行を開始し、規定値以下のゴミの堆積量を検出した場合は停止せず、続けて壁沿いに前進走行を行なう。
以上のように、本実施の形態においては、コーナー部のゴミ堆積量を検出し、ゴミの堆積量に応じて、コーナー部の清掃を重点的に行なうことが可能となる。
また、本実施の形態においてはコーナー壁面付近を走行する場合に限定することなく、指定領域内に置かれた凹凸形状の障害物付近を走行する場合においても適応可能である。
(実施の形態3)
次に、本発明の実施の形態3における自走式掃除機について図3を使用して説明する。
本実施の形態においては、実施の形態1における壁面角検出部12で検出された壁面形状情報により、コーナー部を再走行する場合、清掃用の吸引モータ3の吸引力を大きくするよう制御するものである。これにより、コーナー部の清掃を大きな吸引力により重点的に効率よく行なうことができる。
例えば、1つの壁面に沿って走行し、前記壁面付近のゴミを清掃する場合、機器本体1を壁面に近づけることは容易であるが、2つの壁面から構成されるコーナー部においては壁面付近まで接触させること無く、機器本体1を壁面に近づけることは困難である。この場合、機器本体1がコーナー部を走行しているということを認識することが可能であるため、コーナー部において限定して吸引モータ3の吸引力を大きくし、ゴミの取り残し無く清掃を行なうことが可能となる。
また、本実施の形態においては、壁面付近を走行する場合に限定することなく、指定領域内に置かれた凹凸形状の障害物付近を走行する場合においても適応可能である。
(実施の形態4)
次に、本発明の実施の形態4における自走式掃除機について図3を使用して説明する。
本実施の形態においては、壁面角検出部12で検出された壁面形状情報により、コーナー部を再走行する場合、駆動モータ制御部7を介して走行手段の駆動モータ4の走行速度を小さくするよう制御するものである。これにより、コーナー部の清掃時には走行速度を小さくして効率よく清掃を重点的に行なうことができる。
また、本実施の形態においては、コーナー壁面付近を走行する場合に限定することなく、指定領域内に置かれた凹凸形状の障害物付近を走行する場合においても適応可能である。
(実施の形態5)
図5は、本発明の実施の形態5における自走式掃除機を示したものである。実施の形態1と同一要素については同一符号を付して説明を省略する。
図に示すように、本実施の形態における自走式掃除機は、壁面角検出部12においてコーナー部を走行したと判断する移動方向角度レベルを格納する角清掃情報格納部14と、この角清掃情報格納部14に格納された移動方向角度レベルを設定・変更可能な外部入力手段15とを備えたものである。これにより、外部入力手段15で格納された移動方向角度レベルを設定・変更することで、任意の角度で構成されるコーナー部を自動検出し、重点的に清掃を行なうことができる。
例えば、指定領域の初回走行時や家具の配置を変更した場合においては、角清掃情報格納部14に格納された移動方向角度レベルは適切な値ではない。この場合、外部入力手段15を介してコーナー部と判定する指標となる移動方向角度レベルを設定・変更可能とし、走行領域の住環境が変化した場合においてもコーナー部を適切に判断し、清掃することが可能となる。
また、本実施の形態においては、コーナー壁面付近を走行する場合に限定することなく、指定領域内に置かれた凹凸形状の障害物付近を走行する場合においても適応可能である。
(実施の形態6)
次に、本発明の実施の形態6における自走式掃除機について図3を使用して説明する。
本実施の形態においては、角清掃情報格納部14はコーナー部を繰り返し走行する回数を格納する機能を備え、外部入力手段15は角清掃情報格納部14に格納されたコーナー部の走行回数を設定・変更可能なものとした。これにより、外部入力手段15で格納されたコーナー部の走行回数を設定・変更することで、ユーザーの任意の繰り返し回数でコーナー部の清掃を重点的に行なうことができる。
(実施の形態7)
次に、本発明の実施の形態7について説明する。
本実施の形態においては、上記した各実施の形態における自走式掃除機の機能の少なくとも一部をコンピュータに実行させるためのプログラムとしたものである。
すなわち、各実施の形態で説明した手段は、CPU(またはマイコン)、RAM、ROM、記憶・記録装置、I/Oなどを備えた電気・情報機器、コンピュータ、サーバーなどのハードリソースを協働させるプログラムの形態で実施してもよい。プログラムの形態であれば、磁気メディアや光メディアなどの記録媒体に記録したり、インターネットなどの通信回線を用いて配信したりすることで新しい機能の配布・更新やそのインストール作業が簡単にできる。
以上のように、本発明にかかる自走式掃除機およびそのプログラムは、コーナー部を走行したかどうかの判断が可能となり、コーナー部の清掃に適した清掃が可能となるので、センサを利用して自律走行を行なう掃除機に適応可能である。
本発明の実施の形態1における自走式掃除機の構成図 同自走式掃除機のフローチャート 本発明の実施の形態2〜4における自走式掃除機の構成図 本発明の実施の形態2における自走式掃除機のフローチャート 本発明の実施の形態5〜7における自走式掃除機の構成図
符号の説明
1 機器本体
2 電源
3 吸引モータ
4 駆動モータ
5 制御部
8 測距センサ
9 ジャイロセンサ
10 ゴミセンサ
11 センサ信号判定部
12 壁面角検出部
13 ゴミ堆積量検出部
14 角清掃情報格納部
15 外部入力手段
16 ノズル

Claims (7)

  1. 走行手段を有し、特定のアルゴリズムに基づき指定領域を自律走行し、清掃を行なう機器本体と、機器本体の移動方向角度を検出するジャイロセンサと、前記ジャイロセンサで検知した移動方向角度から壁面形状を判断し、指定領域におけるコーナー部を走行したことを自動検出する壁面角検出部とを備え、コーナー部を走行した場合、コーナー部手前まで壁面に沿って後退走行し、再度コーナー部を前進走行させてコーナー部の清掃を行なう自走式掃除機。
  2. ゴミの堆積量を検出するゴミセンサと、前記ゴミセンサの情報からゴミの堆積量を検出するゴミ堆積量検出部を備え、前記ゴミ堆積量検出部で検出したゴミの堆積量が規定値以下になるまで繰り返しコーナー部を走行させてコーナー部の清掃を行なう請求項1に記載の自走式掃除機。
  3. 壁面角検出部で検出された壁面形状情報により、コーナー部を再走行する場合、清掃用の吸引モータの吸引力を大きくするよう制御する請求項1または2に記載の自走式掃除機。
  4. 壁面角検出部で検出された壁面形状情報により、コーナー部を再走行する場合、走行手段の駆動モータの走行速度を小さくするよう制御する請求項1〜3のいずれか1項に記載の自走式掃除機。
  5. 壁面角検出部においてコーナー部を走行したと判断する移動方向角度レベルを格納する角清掃情報格納部と、この角清掃情報格納部に格納された移動方向角度レベルを設定・変更可能な外部入力手段とを備えた請求項1〜4のいずれか1項に記載の自走式掃除機。
  6. コーナー部を繰り返し走行する回数を格納する機能を備えた角清掃情報格納部と、この角清掃情報格納部に格納されたコーナー部の走行回数を設定・変更可能な外部入力手段とを備えた請求項1〜5のいずれか1項に記載の自走式掃除機。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の自走式掃除機における機能の少なくとも一部をコンピュータに実行させるためのプログラム。
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