JP2006018114A - 分岐ファイババンドル - Google Patents

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Abstract

【課題】 複数の分岐端から出力される光量の差を少なくすることができ、かつ、光源側から入射される光の光軸と、光の入射部端面である集束端の中心部との間に多少ずれが生じた場合であっても、複数の分岐端から出射する光量の差を許容範囲に抑え得る分岐ファイババンドルを提供する。
【解決手段】 分岐ファイババンドルは、集束端の中心部に端面が位置する1本の中心部ファイバ1Aと、集束端の周縁部の外側寄りに端面が位置する6本の外寄り周縁部ファイバ3Aと、これら6本の外寄り周縁部ファイバ3Aと交互に配置されつつ集束端の周縁部の内側寄りに端面が位置する6本の内寄り周縁部ファイバ4B,4Cと、中心部ファイバ1Aと12本の周縁部ファイバ3A,4B,4Cとに挟まれた集束端の中間部に端面が位置する6本の中間部ファイバ2B,2Cとを備える。
【選択図】 図3

Description

本発明は、光ファイバを束ねたファイババンドルの一端を複数に分岐させた分岐ファイババンドルに関する。
ファイババンドルの集束側から入射された光(ハロゲンランプの光)を複数に分岐させて出射する治療用ライトガイドが、例えば特許文献1に開示されている。このライトガイドでは、集束側で1本に束ねられた複数本の光ファイバをランダムに振り分けて複数の束に分割し、複数の分岐端が構成されている。これにより、集束側の端部(集束端)から光を入射すると、分岐側の端部(分岐端)に取り付けられた導光部材(通常は1本のシリンドリカルファイバ)から均一な光量の光が出射され、複数の患部に同時に光を照射して治療等に用いることができる。
また、分岐端に取り付けられた導光部材を、特許文献2に開示された光透過性チューブ、特許文献3に開示された外側被覆、若しくは特許文献4に開示された留置針の外管によって被覆することも可能であり、これにより患部に差し込んで光を照射することができる。
特開2002−228853号公報(第3―4頁、第4図) 特許2869020号公報(第4―5頁、第4図) 特表2002−518147号公報(第15頁、第1図) 特許3082123号公報(第2頁、第5図)
半導体レーザ装置を光源として上記従来の技術を適用した場合、レーザ光の出射部に使用されるファイバ(光源用ライトガイド)の直径はハロゲンランプの場合の1/10程度、具体的には400μm〜600μmである。そこで、上記の直径に合わせた治療用ライトガイドをファイババンドルによって製作しようとすると、ファイババンドルを構成する光ファイバの本数は18〜19本程度に制限されてしまう。この18〜19本のファイバを複数の束に分割して分岐ファイババンドルを構成したとき、複数の分岐端から出射される光の光量を略均一にするのは困難である。また、分岐ファイババンドルの集束端に入射される光の光軸と、この集束端の中心軸との間に多少ずれが生じた場合、略均一な光量で複数に分岐させて光を出射することが困難である。
本発明は、このような従来の問題点を解決するためになされたもので、複数の分岐端から出力される光量の差を少なくすることができ、かつ、光源側から入射される光の光軸と、光の入射部端面である集束端の中心部との間に多少ずれが生じた場合であっても、複数の分岐端から出射する光量の差を許容範囲に抑え得る分岐ファイババンドルを提供することを目的とする。
本発明の第1態様に係る分岐ファイババンドルは、一端が3つのファイババンドルに分岐された分岐端であり、他端が1つのファイババンドルに束ねられた集束端である分岐ファイババンドルであって、集束端の中心部に端面が位置する中心部ファイバと、集束端の周縁部に端面が位置する複数本の周縁部ファイバと、中心部ファイバと周縁部ファイバとに挟まれた集束端の中間部に端面が位置する複数本の中間部ファイバと、を備え、第1の分岐端は、中心部ファイバと複数本の周縁部ファイバとで構成され、第2および第3の分岐端は、それぞれ、複数本の中間部ファイバと複数本の周縁部ファイバとで構成され、かつ、第1、第2および第3の分岐端をそれぞれ構成する複数本の周縁部ファイバと、第2および第3の分岐端をそれぞれ構成する複数本の中間部ファイバとは、それぞれ、集束端で同一の分岐端のファイバ同士が隣り合わないよう交互に配置されていることを特徴とする。
上記の構成によれば、各分岐端を構成するファイバが、光源装置のライトガイド等の光出射端面と、集束端の光入射端面との間の光学結合による損失量の多少に応じて、中心部、中間部および周縁部ファイバの三種から選択される。例えば、光学結合に起因する入射光の損失が少ない中心部ファイバを含む第1の分岐端は、入射光の損失の大きい周縁部ファイバを含むことにより、第2および第3の分岐端からの出射強度との均一化が達成される。一方、各分岐端を構成する周縁部ファイバと中間部ファイバが、集束端の端面において分散配置されるようにしたので、光源装置に対する集束端の取り付け位置が中心位置からずれた場合でも、各分岐端からの出射光強度を略一定に維持できる。
第1態様の分岐ファイババンドルについては、集束端は、1本の中心部ファイバと、第1の分岐端を構成する6本と、第2および第3の分岐端をそれぞれ構成する各3本とからなる計12本の周縁部ファイバと、第2および第3の分岐端をそれぞれ構成する各3本からなる計6本の中間部ファイバと、を束ねて構成されており、第2および第3の分岐端をそれぞれ構成する各3本の周縁部ファイバは、集束端で第1の分岐端を構成する6本の周縁部ファイバよりも中心部ファイバに近い位置に配置されていることを特徴としてもよい。
このように19本のファイバで3分岐ファイババンドルを構成すれば、集束端と3つの分岐端の両方で各ファイバを稠密に集束できるので、分岐ファイババンドル自体を細径としつつ、各分岐端からの出射光を高密度で変動が少なく、しかも略均一な光量で出射できる。
本発明の第2態様に係る分岐ファイババンドルは、一端が3つのファイババンドルに分岐された分岐端であり、他端が1つのファイババンドルに束ねられた集束端である分岐ファイババンドルであって、集束端の周縁部に端面が位置する複数本の周縁部ファイバと、集束端の中心部と周縁部ファイバとに挟まれた集束端の中間部に端面が位置する複数本の中間部ファイバと、を備え、第1、第2および第3の分岐端は、それぞれ、複数本の中間部ファイバと複数本の周縁部ファイバとで構成され、かつ、第1、第2および第3の分岐端をそれぞれ構成する複数本の中間部ファイバと、第1、第2および第3の分岐端をそれぞれ構成する複数本の周縁部ファイバとは、それぞれ、集束端で同一の分岐端のファイバ同士が隣り合わないよう順に配置されていることを特徴とする。
上記の構成によれば、集束端の中心部には光伝送に寄与するファイバがないところから、各分岐端は、集束端での光の損失量が異なる中間部および周縁部ファイバの双方から構成されることとなり、各分岐端からの出射強度の均一化が達成される。一方、各分岐端を構成する周縁部ファイバと中間部ファイバが、集束端の端面において分散配置されるようにしたので、光源装置に対する集束端の取り付け位置が変動した場合でも、各分岐端からの出射光強度を略一定に維持できる。
第2態様の分岐ファイババンドルについては、集束端は、第1、第2および第3の分岐端をそれぞれ構成する各4本からなる計12本の周縁部ファイバと、第1、第2および第3の分岐端をそれぞれ構成する各2本からなる計6本の中間部ファイバと、を束ねて構成されており、第1、第2および第3の分岐端をそれぞれ構成する各4本の周縁部ファイバは、集束端で同一の分岐端のファイバ同士が中心部を挟んで対向するように配置されていることを特徴としてもよい。
このように18本のファイバで3分岐ファイババンドルを構成すれば、集束端と3つの分岐端の両方で各ファイバを稠密に集束できるので、分岐ファイババンドル自体を細径としつつ、各分岐端からの出射光を高密度にできる。また、集束端で同一の分岐端の周縁部ファイバ同士が中心部を挟んで対向するので、光源装置と集束端の取り付けにおける軸ずれに起因する光量変動が少なく、しかも略均一な光量で出射できる。
本発明の第3態様に係る分岐ファイババンドルは、一端が2つのファイババンドルに分岐された分岐端であり、他端が1つのファイババンドルに束ねられた集束端である分岐ファイババンドルであって、集束端の中心部に端面が位置する中心部ファイバと、集束端の周縁部に端面が位置する複数本の周縁部ファイバと、中心部ファイバと周縁部ファイバとに挟まれた集束端の中間部に端面が位置する複数本の中間部ファイバと、を備え、第1の分岐端は、中心部ファイバと複数本の中間部ファイバと複数本の周縁部ファイバとで構成され、第2の分岐端は、第1の分岐端よりも多い複数本の中間部ファイバと複数本の周縁部ファイバとで構成され、かつ、第1および第2の分岐端をそれぞれ構成する複数本の中間部ファイバは、集束端で同一の分岐端のファイバ同士が3つ以上隣り合わないように配置され、第1および第2の分岐端をそれぞれ構成する複数本の周縁部ファイバは、集束端で同一の分岐端のファイバ同士が隣り合わないよう交互に配置されていることを特徴とする。
上記の構成によれば、各分岐端を構成するファイバが、光源装置のライトガイドを経由して集束端に入射される光の損失量の多少に応じて、中心部、中間部および周縁部ファイバの三種から選択される。例えば、損失量が最小となる中心部ファイバを含む第1の分岐端は、入射光の損失の大きい周縁部ファイバを含むことにより、第2の分岐端からの出射強度との均一化が達成される。一方、各分岐端を構成する周縁部ファイバと中間部ファイバが、集束端の端面において分散配置されるようにしたので、光源装置に対する集束端の取り付け位置が中心位置からずれた場合でも、各分岐端からの出射光強度を略一定に維持できる。
第3態様の分岐ファイババンドルについては、集束端は、1本の中心部ファイバと、第1および第2の分岐端をそれぞれ構成する各6本からなる計12本の周縁部ファイバと、第1の分岐端を構成する2本と、第2の分岐端を構成する4本とからなる計6本の中間部ファイバと、を束ねて構成されており、第1および第2の分岐端をそれぞれ構成する6本の中間部ファイバは、集束端で同一の分岐端のファイバ同士が中心部ファイバを挟んで対向するように配置されていることを特徴としてもよい。
このように19本のファイバで2分岐ファイババンドルを構成すれば、集束端と2つの分岐端の両方で各ファイバを稠密に集束できるので、分岐ファイババンドル自体を細径としつつ、各分岐端からの出射光を高密度にできる。また、集束端で同一の分岐端の周縁部ファイバ同士が中心部を挟んで対向するので、光源装置と集束端の取り付けにおける軸ずれに起因する光量変動が少なく、しかも略均一な光量で出射できる。
本発明の第4態様に係る分岐ファイババンドルは、一端が2つのファイババンドルに分岐された分岐端であり、他端が1つのファイババンドルに束ねられた集束端である分岐ファイババンドルであって、集束端の周縁部に端面が位置する複数本の周縁部ファイバと、集束端の中心部と周縁部ファイバとに挟まれた集束端の中間部に端面が位置する複数本の中間部ファイバと、を備え、第1および第2の分岐端は、それぞれ、複数本の中間部ファイバと複数本の周縁部ファイバとで構成され、かつ、第1および第2の分岐端をそれぞれ構成する複数本の中間部ファイバは、集束端で同一の分岐端のファイバ同士が隣り合わないよう交互に配置され、第1および第2の分岐端をそれぞれ構成する複数本の周縁部ファイバは、集束端で同一の分岐端のファイバ同士が少なくとも2つ隣り合うように配置されていることを特徴とする。
上記の構成によれば、集束端の中心部には光伝送に寄与するファイバがないところから、各分岐端は、集束端に入射される光の軸ずれによる損失量が異なる中間部および周縁部ファイバの双方から構成されることとなり、各分岐端からの出射強度の均一化が達成される。一方、各分岐端を構成する周縁部ファイバと中間部ファイバが、集束端の端面において分散配置されるようにしたので、光源装置に対する集束端の取り付け位置がいずれの方向に偏移した場合でも、各分岐端からの出射光強度を略一定に維持できる。
第4態様の分岐ファイババンドルについては、集束端は、第1および第2の分岐端をそれぞれ構成する各6本からなる計12本の周縁部ファイバと、第1および第2の分岐端をそれぞれ構成する各3本からなる計6本の中間部ファイバと、を束ねて構成されており、第1および第2の分岐端をそれぞれ構成する12本の周縁部ファイバは、集束端で同一の分岐端のファイバ同士が2つずつ隣り合うように配置されていることを特徴としてもよい。
このように18本のファイバで2分岐ファイババンドルを構成すれば、集束端と2つの分岐端の両方で各ファイバを稠密に集束できるので、分岐ファイババンドル自体を細径としつつ、各分岐端からの出射光を高密度にできる。また、集束端で同一の分岐端の周縁部ファイバ同士が2つずつ隣り合って配置されるので、光源装置と集束端の取り付けにおける軸ずれに起因する光量偏移が少なく、しかも略均一な光量を維持できる。
本発明によれば、光源側からライトガイド等を介して分岐ファイババンドルの集束端に入射される光を、略均一な光量で複数に分岐させて光を出射することが可能になる。また、光源側から集束端に入射される光の光軸と、集束端における入射部端面の中心部との間で、いずれの方向に軸ずれが生じた場合でも、各分岐端から出射される光量を略均一に維持することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明に係る分岐ファイババンドルの好適な実施形態について詳細に説明する。尚、同一要素には同一符号を用いるものとし、重複する説明は省略する。また、図面の寸法比率は、説明のものと必ずしも一致していない。
図1は、本実施形態に係る3分岐ファイババンドルの使用状態を示し、同図(a)は全体構成図、同図(b)は、ここで用いられているコネクタの内部構成を示す模式図である。
図1(a)に示すように、光線治療用の3分岐ファイババンドル1を構成する光ファイバ(個々には図示せず)の一端側は、1本に束ねられて集束端となり、他端側は3本に分岐されて3分岐端となっている。ファイババンドル1の集束端は、光源装置7の筐体に設けられたコネクタ61を介して光源側ライトガイド72の一端に光学接続され、この光源側ライトガイド72の他端は光源装置7の筐体内部に設けられた半導体レーザ装置71に光学接続されている。ファイババンドル1の3つの分岐端には、それぞれコネクタ62を介して3本のシリンドリカルファイバ8が接続されている。
半導体レーザ装置71からのレーザ光を光源装置7の筐体外部に導く光源側ライトガイド72は、直径が400μm〜600μmの光ファイバで構成されている。3分岐ファイババンドル1は、直径が110μm程度の光ファイバを束ねて構成され、集束端での光ファイバは18本または19本、各分岐端での光ファイバは6本または7本になっている。シリンドリカルファイバ8は先端側に光散乱部を有しており、集束端側から光が入射されると、先端から数mmの部分において光を放射し散乱する。この光を放射し散乱する光散乱部は、長さ5mmから60mmまで、5mm間隔で調整が可能である。
図1(b)に示すように、コネクタ61は一対のフェルール611,612を内蔵しており、一方のフェルール611には光源側ライトガイド72を構成する太径の光ファイバが、他方のフェルール612には3分岐ファイババンドル1を構成する18本または19本の細径の光ファイバが束ねられて差し込まれるように保持される。このようなフェルールを用いたコネクタとして、光ファイバの軸同士の位置合わせと接続を行うSMA905コネクタを用いた場合、ファイバの軸合わせでの位置ずれは最大30μmであり、この程度の軸のずれが生じても、光を略均一な光量で複数に分岐させられるように考慮する必要がある。
なお、分岐ファイババンドル1の3つの分岐端側と、3本のシリンドリカルファイバ8の基端側を接続する3つのコネクタ62は、サイズなどが異なるものの基本構成はコネクタ61と同様である。本発明では、コネクタ62における軸ずれは特に問題にしないので、詳細な説明は省略する。
図2および図3は、19本の光ファイバで3分岐ファイババンドル1を構成した第1実施形態を示し、図2は、3分岐ファイババンドル1の集束端と光源側ライトガイド72との接続部分の断面構造(フェルール等は図示を省略)を模式的に示す図であり、図3(a)は、図2のIII−III線で矢視した3分岐ファイババンドル1の集束端の端面図である。なお、図2は、図3(a)のII−II線で切断した場合の端面図であるから、図2では19本のファイバのうちファイバ1A,2B,2C,3A,3Aの5本のみが描かれている。
図2に示すように、分岐ファイババンドル1の集束端の端面1Sと、光源側ライトガイド72の出射面7Sは対向しており、好ましくはマッチングオイル(屈折率整合液)を介して当接ないし密着されている。図示された5本のファイバ1A,2B,2C,3A,3Aのうち、3本のファイバ1A,3A,3Aが第1の分岐端Aの一部(7本中の3本)を構成し、1本のファイバ2Bが第2の分岐端Bの一部(6本中の1本)を構成し、1本のファイバ2Cが第3の分岐端Cの一部(6本中の1本)を構成するように、プラスティック製の保護カバー1Zにより被覆されて3つのファイババンドルに分岐されている。本実施形態の3分岐ファイババンドル1が備える19本の光ファイバの直径はそれぞれ114μmであり、分岐ファイババンドル1の集束端の直径S1は630μmであり、光源側ライトガイド72の光出射端面の直径S2は400μm〜600μmである。
図3(a)は、図2のIII−III線で矢視した3分岐ファイババンドル1の集束端の端面図であり、図3(b)は、上記ファイババンドル1の3つの分岐端(第1の分岐端A、第2の分岐端Bおよび第3の分岐端C)それぞれの端面を示す端面図である。
図3(a)に示すように、第1実施形態の分岐ファイババンドルは19本の光ファイバを3分岐して構成される。すなわち、集束端の中心部に端面が位置する1本の中心部ファイバ1Aと、集束端の周縁部の外側寄りに端面が位置する6本の外寄り周縁部ファイバ3Aと、これら6本の外寄り周縁部ファイバ3Aと交互に配置されつつ集束端の周縁部の内側寄りに端面が位置する6本の内寄り周縁部ファイバ4B,4Cと、中心部ファイバ1Aと12本の周縁部ファイバ3A,4B,4Cとに挟まれた集束端の中間部に端面が位置する6本の中間部ファイバ2B,2Cとを備える。
3つの分岐端のうち、第1の分岐端Aは、1本の中心部ファイバ1Aと6本の外寄り周縁部ファイバ3Aとの、計7本の光ファイバで構成される。第2の分岐端Bは、3本の中間部ファイバ2Bと3本の内寄り周縁部ファイバ4Bとの、計6本の光ファイバで構成される。第3の分岐端Cは、3本の中間部ファイバ2Cと3本の内寄り周縁部ファイバ4Cとの、計6本の光ファイバで構成される。
6本の中間部ファイバ2B,2Cは、それぞれ、中心部ファイバ1Aに関して6回回転対称性(60度回転に関して対称性)を有するとともに、集束端で同一の分岐端B,Cのファイバ同士が隣り合わないよう交互に配置されている。6本の外寄り周縁部ファイバ3Aと、3本の内寄り周縁部ファイバ4Bと、3本の内寄り周縁部ファイバ4Cとからなる計12本の周縁部ファイバ3A,4B,4Cについても、中心部ファイバ1Aに関して6回回転対称性(60度回転に関して対称性)を有する。そして、計12本の周縁部ファイバ3A,4B,4Cは集束端で同一の分岐端のファイバ同士が隣り合わないよう交互に配置され、かつ、中心部ファイバ1Aを含む第1の分岐端Aを構成する6本の周縁部ファイバ3Aが「外寄り」、すなわち中心部ファイバ1Aから遠い側に位置する光ファイバとなっている。
図3(b)に示すように、3つの分岐端A〜Cそれぞれの端面には、7本、6本および6本のファイバの端面が位置する。配置の順序は如何様にもできるが、分岐端をできるだけ細くするためには、図示のような6回回転対称性の配置が好ましい。なお、分岐端B,Cの中心部は空洞とせず、光伝送に寄与しないダミーファイバを介在させてもよい。
第1実施形態の3分岐ファイババンドル1が備える19本のファイバは、集束端の端面1Sで図3(a)のように配置されるが、光源側ライトガイド72の出射面7Sから出射される光の出射面積と、集束端の端面1Sに入射されて3つの分岐端A,B,Cに分岐されていく光の入射面積との関係を試算すると、分岐端A、BおよびCを構成する光ファイバが集束端の端面1Sにおいて占める面積(以下、これを「有効分岐面積」という。)は、それぞれ22.3%、26.7%、26.7%となる。多少の差違はありつつも、略均一(最大差は4.4%となり、許容値とされる5%以内)に分散されているため、光源側ライトガイド72を経由して半導体レーザ装置71からの光を集束端の端面1Sに入射すると、略均一な光量で3つに分岐させて光を出射できることが確認できる。
また、図3(a)の配置において、集束端の端面1Sに入射される光の光軸と、集束端の端面1Sの中心部との間に多少ずれ(以下、この「ずれ量」を「入射軸ずれ量」という。)が生じた場合であっても、上記3つの分岐端A〜Cを構成するファイバが集束端の端面1Sにおいて占める面積は、略均一に分散されている。例えば、入射軸ずれ量が30μmの場合、分岐端A、BおよびCについての有効分岐面積は、それぞれ22.3%、25.4%、25.4%となる。多少の偏移は生じつつも、略均一(最大差は3.1%となり、5%以内)に分散されているので、半導体レーザ装置71からの光を略均一な光量で3つに分岐させて光を出射できることがわかる。
図4は、第1実施形態の有用性を確認するための試算例を説明する図であり、3分岐ファイババンドル1を3本の太径のファイバ20A,20B,20Cで構成した場合の集束端の端面を示している。
第1実施形態に係る図3(a)の場合は、19本の細径のファイバにより3分岐ファイババンドル1が構成されるが、この場合の有効入射断面積(3つの分岐端A,B,Cについての有効分岐面積の総計)は75.7%(1つの分岐端あたり約25%)である。これに対して、図4のように3本の太径のファイバ20A,20B,20Cで集束端を構成した場合は、3つの分岐端A,B,Cについての有効分岐面積の総計で37.1%(1つの分岐端あたり12.3%)であり、第1実施形態の場合は入射光の利用効率が非常に高いことがわかる。
なお、3分岐ファイババンドル1は、中心の1本と周辺の6本からなる計7本のファイバでも構成できるが、光の欠損が多いので有用性がない。また、図3(a)の19本の構成に対して、さらに外側に18本のファイバを配置し、集束側を37本として3分岐させた構成も可能であるが、ファイババンドル自体が太くなりすぎることから有用性が低下する。
図5は、第1実施形態の有用性を確認するための比較例1を説明する図であり、同図(a)は集束端の端面図、同図(b)は3つの分岐端A〜Cそれぞれの端面図である。
図5(a)に示すように、3分岐ファイババンドル1の集束端において、分岐端Bを構成する1本の中心部ファイバ1Bと2本の中間部ファイバ2Bと2本の外寄り周縁部ファイバ3Bとは、図面において横方向に一列に並ぶように配置され、外寄り周縁部ファイバ3Bに隣接する内寄り周縁部ファイバ4Bを加えて6本で分岐端Bを成している。分岐端Aは、分岐端Bを構成する6本のファイバ1B,2B,3B,4Bからなる並びの一方側(図面における上側)の7本のファイバ2A,3A,4Aで構成され、分岐端Cは、分岐端Bを構成する6本のファイバ1B,2B,3B,4Bからなる並びの他方側(図面における下側)の6本のファイバ2C,3C,4Cで構成されている。
図5(a)に示す分岐ファイババンドル1の場合は、3つの分岐端A,B,Cについての有効分岐面積は、それぞれ27.6%、23.1%、23.1%と略均一(最大差は4.5%となり、5%以内)に分散されている。しかしながら、図面の上下方向での入射軸ずれ量が30μmとなると、上記の分岐端A,B,Cに分岐されていく有効分岐面積は、それぞれ30.3%、22.3%、17.8%となる。図3に示した第1実施形態と比較して、大きなアンバランスが生まれる(最大差は12.5%となり、5%超)ことがわかる。
図6は、第1実施形態の有用性を確認するための比較例2を説明する図であり、同図(a)は集束端の端面図、同図(b)は3つの分岐端A〜Cそれぞれの端面図である。
図6(a)に示すように、3分岐ファイババンドル1の集束端において、分岐端Aは1本の中心部ファイバ1Aと6本の中間部ファイバ2Aとからなる7本のファイバで構成され、分岐端Bは6本の外寄り周縁部ファイバ3Bで構成され、分岐端Cは6本の内寄り周縁部ファイバ4Cで構成されている。この比較例2の場合は、3つの分岐端A,B,Cについての有効分岐面積は、それぞれ31.2%、17.8%、26.7%となる。図3に示した第1実施形態と比較して、大きなアンバランスが生まれる(最大差は13.4%となり、5%超)ことがわかる。
さらに、図面の上下方向に30μmの入射軸ずれ量が生じると、上記の分岐端A,B,Cにおける有効分岐面積は、それぞれ31.2%、17.8%、23.1%となる。図3に示した第1実施形態と比較して、大きなアンバランスが生まれる(最大差は13.4%となり、5%超)ことがわかる。
図7は、第2実施形態に係る3分岐ファイババンドル1を示し、同図(a)は、18本のファイバを配置した集束端の端面図であり、同図(b)は、3つの分岐端A〜Cそれぞれの端面図である。
図7(a)に示すように、分岐ファイババンドルは、集束端の周縁部の外寄りに端面が位置する6本の外寄り周縁部ファイバ3A,3B,3Cと、集束端の周縁部の内寄りに端面が位置する6本の内寄り周縁部ファイバ4A,4B,4Cと、集束端の中心部と周縁部ファイバ3,4とに挟まれた中間部に端面が位置する6本の中間部ファイバ2A,2B,2Cとを備える。
第1の分岐端Aは、2本の中間部ファイバ2Aと、2本の外寄り周縁部ファイバ3Aと、2本の内寄り周縁部ファイバ4Aとで構成されている。そして、2本の中間部ファイバ2A同士と、2本の外寄り周縁部ファイバ3A同士と、2本の内寄り周縁部ファイバ4A同士は、集束端の中心部に対して互いに対向する位置関係にある。第2の分岐端Bも同様に、2本の中間部ファイバ2Bと、2本の外寄り周縁部ファイバ3Bと、2本の内寄り周縁部ファイバ4Bとで構成されている。そして、分岐端Aと同様に、2本の中間部ファイバ2B同士と、2本の外寄り周縁部ファイバ3B同士と、2本の内寄り周縁部ファイバ4B同士は、集束端の中心部に対して互いに対向する位置関係にある。第3の分岐端Cも分岐端A,Bと同様に、2本の中間部ファイバ2Cと、2本の外寄り周縁部ファイバ3Cと、2本の内寄り周縁部ファイバ4Cとで構成されている。そして、分岐端A,Bと同様に、2本の中間部ファイバ2C同士と、2本の外寄り周縁部ファイバ3C同士と、2本の内寄り周縁部ファイバ4C同士は、集束端の中心部に対して互いに対向する位置関係にある。
以上のように構成されることで、分岐端A、BおよびCをそれぞれ構成する6本の中間部ファイバと12本の周縁部ファイバとは、それぞれ、集束端の中心部に関して6回回転対称性を有することになる。また、同一の分岐端のファイバ同士が周縁部で隣り合わないように、かつ、同一の分岐端のファイバ同士が中間部で隣り合わないように、しかも、同一の分岐端のファイバ同士が中間部と周縁部の間で一組ずつ隣り合うように配置される。なお、集束端の中心部には、光伝送に寄与しないダミーファイバを配置してファイバの配列や組付けを容易にしてもよい。また、図7(b)に示すように、3つの分岐端A〜Cそれぞれの端面における各6本のファイバの配列順序は如何様にもできるが、分岐端をできるだけ細くするためには、図示のような6回回転対称性の配置が好ましい。
第2実施形態に係る3分岐ファイババンドル1において、3つの分岐端A,B,Cについての有効分岐面積は全て23.4%と均一である。空洞となっている中心部にファイバを備えた場合、それが集束端の端面1Sにおいて占める面積は4.5%であることから、光の利用効率は低下するが、均一な光量で3つに分岐させ得る点では特に優れている。
また、図7(a)の配置において、入射軸ずれ量が30μmとなった場合、分岐端A、BおよびCについての有効分岐面積は、それぞれ22.5%、20.3%、23.0%となる。多少の変動は生じつつも、略均一(最大差は3.0%となり、5%以内)に分散されているので、半導体レーザ装置71からの光を略均一な光量で3つに分岐させて光を出射できることがわかる。
図8は、第3実施形態に係る2分岐ファイババンドル1を示し、同図(a)は19本のファイバを配置した集束端の端面図であり、同図(b)は、2つの分岐端A、Bそれぞれの端面図である。
図8(a)に示すように、2分岐ファイババンドルは、集束端の中心部の端面が位置する1本の中心部ファイバ1Aと、集束端の周縁部の外寄りに端面が位置する6本の外寄り周縁部ファイバ3Bと、集束端の周縁部の内寄りに端面が位置する6本の内寄り周縁部ファイバ4Aと、中心部ファイバ1Aと周縁部ファイバ3B,4Aとに挟まれた中間部に端面が位置する6本の中間部ファイバ2A,2Bとを備える。
第1の分岐端Aは、中心部ファイバ1Aと、集束端において中心部ファイバ1Aの両側に位置する2本の中間部ファイバ2Aと、6本の内寄り周縁部ファイバ4Aとで構成されている。そして、2本の中間部ファイバ2Aと各2本の内寄り周縁部ファイバ4Aは、集束端で互いに隣接する位置関係にある。第2の分岐端Bは、互いに隣接する各2本の中間部ファイバ2Bと、6本の外寄り周縁部ファイバ3Bとで構成されている。そして、4本の中間部ファイバ2Bと4本の外寄り周縁部ファイバ3Bは、集束端で互いに隣接する位置関係にある。
以上のように構成されることで、分岐端Aを構成する1本の中心部ファイバ1Aと2本の中間部ファイバは、図面上において一列に並ぶことになる。また、分岐端Aを構成する12本の周縁部ファイバは、中心部に関して6回回転対称性を有するとともに、集束端で同一の分岐端のファイバ同士が隣り合わないよう交互に配置されている。なお、分岐端AおよびBそれぞれの端面には、図8(b)に示すように、9本および10本のファイバの端面が位置する。
第3実施形態に係る2分岐ファイババンドル1において、分岐端AおよびBについての有効分岐面積は、それぞれ40.1%および37.8%となる。多少の差違はあるものの、略均一(最大差は2.3%となり、5%以内)の光量で2つに分岐させて光を出射することができる。また、入射軸ずれ量が30μmとなっても、分岐端AおよびBについての有効分岐面積は、それぞれ36.5%、36.5%と均一である。
図9は、第3実施形態の有用性を確認するための比較例3を説明する図であり、同図(a)は集束端の端面図、同図(b)は分岐端A,Bそれぞれの端面図である。
図9(a)に示すとおり、分岐端A,Bを構成するファイバは、集束端において両側に明確に分離して配置される。すなわち、分岐端Bは1本の中心部ファイバ1Bと、互いに隣接する2本の中間部ファイバ2Bと、この2本の中間部ファイバ2Bに隣接する3本の内寄り周縁部ファイバ4Bと、この3本の内寄り周縁部ファイバ4Bに隣接する4本の外寄り周縁部ファイバ3Bとで構成される。また、分岐端Aは残りの9本のファイバ2A,3A,4Aで構成される。
この比較例3の場合は、分岐端AおよびBについての有効分岐面積は、それぞれ36.5%、37.8%となり、略均一(最大差は1.3%となり、5%以内)に分散されている。しかしながら、入射軸ずれ量が30μmになると、分岐端AおよびBについての有効分岐面積は、それぞれ31.2%、40.9%と大きく変動し、最大差は9.7%となって許容範囲とされる5%を超えてしまう。
図10は、第4実施形態に係る2分岐ファイババンドル1を示し、同図(a)は18本のファイバを配置した集束端の端面図であり、同図(b)は、2つの分岐端A,Bそれぞれの端面図である。
図10(a)に示すように、2分岐ファイババンドルは、集束端の周縁部の外寄りに端面が位置する6本の外寄り周縁部ファイバ3A,3Bと、集束端の周縁部の内寄りに端面が位置する6本の内寄り周縁部ファイバ4A,4Bと、中心部と周縁部ファイバ3,4とに挟まれた中間部に端面が位置する6本の中間部ファイバ2A,2Bとを備える。
第1の分岐端Aは、集束端の中間部において互いに隣接しない位置関係にある3本の中間部ファイバ2Aと、この3本の中間部ファイバ2Aとそれぞれ隣接する3本の内寄り周縁部ファイバ4Aと、この3本の内寄り周縁部ファイバ4Aとそれぞれ隣接する3本の外寄り周縁部ファイバ3Aとで構成されている。そして、1本の中間部ファイバ2Aと1本の内寄り周縁部ファイバ4Aと1本の外寄り周縁部ファイバ3Aとが互いに隣接し合い、3本のファイバ2A,3A,4Aで一組となった3組のファイバ群が三方に分散している。第2の分岐端Bは、中心部に関して60度回転した対象の位置関係にある計9本のファイバ2B,3B,4Bから構成される。
第4実施形態に係る2分岐ファイババンドル1においては、分岐端A,Bについての有効分岐面積は、全て33.7%と均一である。空洞となっている中心部にファイバを備えた場合、それが集束端の端面1Sにおいて占める面積は4.5%であるところから、光の利用効率は低下するが、均一な光量で2つに分岐させ得る点では特に優れている。また、入射軸ずれ量が30μmの場合、分岐端A,Bについての有効分岐面積は、両者とも34.3%であり、均一に光は分散されている。
本発明に係る分岐ファイババンドルの有用性を確認するため、動物実験を行ったので説明する。図1のように光源装置7およびシリンドリカルファイバ8に接続した分岐ファイババンドル1を用いて、癌を患った検体動物である犬に癌治療を施した。治療を行った犬は、メスで13歳のヨークシャテリアであり、図11(a)の患部写真(癌治療前)に示されるように、大きさが3.3cm×2.4cm×1.7cmの耳垢腺癌を患っていた。図11(b)は、一端が3つに分岐された分岐ファイババンドルを用いた癌治療中の患部写真であり、図11(c)は、癌治療の2ヵ月後の患部写真である。
まず、図11(b)の写真のように、半透明な留置針の外管を約10mm間隔に癌の患部に穿孔挿入しておく。留置針の外管を挿入しておくことにより、該留置針の外管に挿入するシリンドリカルファイバと癌の組織との接触を原因とした変性によるシリンドリカルファイバの破損を防止できる。また、半透明な留置針を用いることにより、約98%の光の透過率を得ることができる。
次に、光源装置7からの光を3分岐ファイババンドル1を経由してシリンドリカルファイバに入射し、患部に光を照射して抗腫瘍効果(壊死効果)により癌を壊死させる治療(光線力学的治療法)を行った。
その結果、癌治療の2ヵ月後、図11(c)に示すように、癌治療後の癌の大きさは、2.9cm×2.1cm×1.5cmと癌治療前に比べて小さくなった。また、治療時間は、光を分岐させなかった(分岐ファイババンドルを用いなかった)場合に比べて三分の一の時間に短縮できた。さらに、外科的手術による癌の切除を行う場合と異なり、癌を有する耳を切除する必要はなく、また手術の痕跡を残すことなく治療が可能であった。これにより、検体のQOL(生活の質)の向上にもつながる。
また、マウス結腸癌のような直径1cm以上の癌に対して光を分岐させないレーザ光を照射して治療を行っても癌の生存部が残ってしまうが、上記のように複数分岐させたレーザ光を用いて治療を行うことで、直径1cm以上の癌に対しても癌の生存部を残さずに壊死させることができる。さらに、光を分岐させないレーザ光を照射して治療を行った場合、ファイバを患部に複数回挿入して治療することになり、PDT薬剤のPhotobleaching(光退色)の問題が発生してしまうが、上記のように複数分岐させたレーザ光を用いて治療を行うことで、PDT薬剤の光退色問題を発生させずに癌を壊死させることができる。
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。例えば、光源装置7からレーザ光を外部に取り出すコネクタ61のフェルール612(図1参照)に、伝熱性の材料からなる放熱部材(図示せず)を取り付け、光源装置7の筐体内部に設けたファン(図示せず)で冷却してもよい。また、分岐バンドルファイバを構成する光ファイバは18本または19本に限らず、例えば外寄り周縁部ファイバの1本を欠損させて3分岐させ、あるいは外寄り周縁部ファイバの2本を欠損させて2分岐させるような構成も、光の利用効率などは低下するが不可能ではない。
図1(a)は、本実施形態に係る3分岐ファイババンドルの全体構成図であり、図1(b)は、コネクタの内部構成を示す模式図である。 3分岐ファイババンドルの集束端と光源側ライトガイドとの接続部分の断面構造を模式的に示す図である。 図3(a)は、図2のIII−III線で矢視した3分岐ファイババンドルの集束端の端面図であり、図3(b)は、3つの分岐端それぞれの端面図である。 図4は、3分岐ファイババンドルを3本の太径のファイバ20A,20B,20Cで構成した場合の集束端の端面図である。 図5(a)は、比較例1の集束端の端面図であり、図5(b)は、3つの分岐端それぞれの端面図である。 図6(a)は、比較例2の集束端の端面図であり、図6(b)は、3つの分岐端それぞれの端面図である。 図7(a)は、18本のファイバを配置した集束端の端面図であり、図7(b)は、3つの分岐端それぞれの端面図である。 図8(a)は、19本のファイバを配置した集束端の端面図であり、図8(b)は、3つの分岐端それぞれの端面図である。 図9(a)は、比較例3の集束端の端面図であり、図9(b)は、2つの分岐端それぞれの端面図である。 図10(a)は、18本のファイバを配置した集束端の端面図であり、図10(b)は、2つの分岐端それぞれの端面図である。 図11(a)、図11(b)および図11(c)は、それぞれ、癌治療前、癌治療中、癌治療後の、患部写真である。
符号の説明
1…分岐ファイババンドル、1A,1B…中心部ファイバ、1S…端面、1Z…保護カバー、2A,2B,2C…中間部ファイバ、20A,20B,20C…ファイバ、3A,3B,3C,4A,4B,4C…周縁部ファイバ、61,62…コネクタ、611,612…フェルール、7…光源装置、71…半導体レーザ装置、72…光源側ライトガイド、73…放熱部材、74…送風装置、75…送風方向、7S…出射面、8…シリンドリカルファイバ、A…第1の分岐端、B…第2の分岐端、C…第3の分岐端、P…中心部、S1,S2…直径。

Claims (8)

  1. 一端が3つのファイババンドルに分岐された分岐端であり、他端が1つのファイババンドルに束ねられた集束端である分岐ファイババンドルであって、
    前記集束端の中心部に端面が位置する中心部ファイバと、
    前記集束端の周縁部に端面が位置する複数本の周縁部ファイバと、
    前記中心部ファイバと前記周縁部ファイバとに挟まれた前記集束端の中間部に端面が位置する複数本の中間部ファイバと、を備え、
    第1の分岐端は、前記中心部ファイバと複数本の前記周縁部ファイバとで構成され、
    第2および第3の分岐端は、それぞれ、複数本の前記中間部ファイバと複数本の前記周縁部ファイバとで構成され、かつ、
    前記第1、第2および第3の分岐端をそれぞれ構成する複数本の前記周縁部ファイバと、前記第2および第3の分岐端をそれぞれ構成する複数本の前記中間部ファイバとは、それぞれ、前記集束端で同一の前記分岐端のファイバ同士が隣り合わないよう交互に配置されている、
    ことを特徴とする分岐ファイババンドル。
  2. 前記集束端は、
    1本の前記中心部ファイバと、
    前記第1の分岐端を構成する6本と、前記第2および第3の分岐端をそれぞれ構成する各3本とからなる計12本の前記周縁部ファイバと、
    前記第2および第3の分岐端をそれぞれ構成する各3本からなる計6本の前記中間部ファイバと、
    を束ねて構成されており、
    前記第2および第3の分岐端をそれぞれ構成する各3本の前記周縁部ファイバは、前記集束端で前記第1の分岐端を構成する6本の前記周縁部ファイバよりも前記中心部ファイバに近い位置に配置されている、
    ことを特徴とする請求項1に記載の分岐ファイババンドル。
  3. 一端が3つのファイババンドルに分岐された分岐端であり、他端が1つのファイババンドルに束ねられた集束端である分岐ファイババンドルであって、
    前記集束端の周縁部に端面が位置する複数本の周縁部ファイバと、
    前記集束端の中心部と前記周縁部ファイバとに挟まれた前記集束端の中間部に端面が位置する複数本の中間部ファイバと、を備え、
    第1、第2および第3の分岐端は、それぞれ、複数本の前記中間部ファイバと複数本の前記周縁部ファイバとで構成され、かつ、
    前記第1、第2および第3の分岐端をそれぞれ構成する複数本の前記中間部ファイバと、前記第1、第2および第3の分岐端をそれぞれ構成する複数本の前記周縁部ファイバとは、それぞれ、前記集束端で同一の前記分岐端のファイバ同士が隣り合わないよう順に配置されている、
    ことを特徴とする分岐ファイババンドル。
  4. 前記集束端は、
    前記第1、第2および第3の分岐端をそれぞれ構成する各4本からなる計12本の前記周縁部ファイバと、
    前記第1、第2および第3の分岐端をそれぞれ構成する各2本からなる計6本の中間部ファイバと、
    を束ねて構成されており、
    前記第1、第2および第3の分岐端をそれぞれ構成する各4本の前記周縁部ファイバは、前記集束端で同一の前記分岐端のファイバ同士が前記中心部を挟んで対向するように配置されている、
    ことを特徴とする請求項3に記載の分岐ファイババンドル。
  5. 一端が2つのファイババンドルに分岐された分岐端であり、他端が1つのファイババンドルに束ねられた集束端である分岐ファイババンドルであって、
    前記集束端の中心部に端面が位置する中心部ファイバと、
    前記集束端の周縁部に端面が位置する複数本の周縁部ファイバと、
    前記中心部ファイバと前記周縁部ファイバとに挟まれた前記集束端の中間部に端面が位置する複数本の中間部ファイバと、を備え、
    第1の分岐端は、前記中心部ファイバと複数本の前記中間部ファイバと複数本の前記周縁部ファイバとで構成され、
    第2の分岐端は、前記第1の分岐端よりも多い複数本の前記中間部ファイバと複数本の前記周縁部ファイバとで構成され、かつ、
    前記第1および第2の分岐端をそれぞれ構成する複数本の前記中間部ファイバは、前記集束端で同一の前記分岐端のファイバ同士が3つ以上隣り合わないように配置され、
    前記第1および第2の分岐端をそれぞれ構成する複数本の前記周縁部ファイバは、前記集束端で同一の前記分岐端のファイバ同士が隣り合わないよう交互に配置されている、
    ことを特徴とする分岐ファイババンドル。
  6. 前記集束端は、
    1本の前記中心部ファイバと、
    前記第1および第2の分岐端をそれぞれ構成する各6本からなる計12本の前記周縁部ファイバと、
    前記第1の分岐端を構成する2本と、前記第2の分岐端を構成する4本とからなる計6本の前記中間部ファイバと、
    を束ねて構成されており、
    前記第1および第2の分岐端をそれぞれ構成する6本の前記中間部ファイバは、前記集束端で同一の前記分岐端のファイバ同士が前記中心部ファイバを挟んで対向するように配置されている、
    ことを特徴とする請求項5に記載の分岐ファイババンドル。
  7. 一端が2つのファイババンドルに分岐された分岐端であり、他端が1つのファイババンドルに束ねられた集束端である分岐ファイババンドルであって、
    前記集束端の周縁部に端面が位置する複数本の周縁部ファイバと、
    前記集束端の中心部と前記周縁部ファイバとに挟まれた前記集束端の中間部に端面が位置する複数本の中間部ファイバと、を備え、
    第1および第2の分岐端は、それぞれ、複数本の前記中間部ファイバと複数本の前記周縁部ファイバとで構成され、かつ、
    前記第1および第2の分岐端をそれぞれ構成する複数本の前記中間部ファイバは、前記集束端で同一の前記分岐端のファイバ同士が隣り合わないよう交互に配置され、
    前記第1および第2の分岐端をそれぞれ構成する複数本の前記周縁部ファイバは、前記集束端で同一の前記分岐端のファイバ同士が少なくとも2つ隣り合うように配置されている、
    ことを特徴とする分岐ファイババンドル。
  8. 前記集束端は、
    前記第1および第2の分岐端をそれぞれ構成する各6本からなる計12本の前記周縁部ファイバと、
    前記第1および第2の分岐端をそれぞれ構成する各3本からなる計6本の前記中間部ファイバと、
    を束ねて構成されており、
    前記第1および第2の分岐端をそれぞれ構成する12本の前記周縁部ファイバは、前記集束端で同一の前記分岐端のファイバ同士が2つずつ隣り合うように配置されている、
    ことを特徴とする請求項7に記載の分岐ファイババンドル。
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