JP2006007097A - 農作物加工廃液処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】廃水中の有機物を腐敗する前に水から分離して回収することにある。
【解決手段】馬鈴薯(農作物)から澱粉(有用物質)を製造する過程で生じる廃棄澱粉(有機物)が含有された廃水を処理するためのものであり、廃水から水分を蒸発させて廃棄澱粉濃度の高い濃縮廃水を得る濃縮装置(濃縮手段)2と、濃縮装置2で得られた濃縮廃水を高温雰囲気中に霧状に噴出して、濃縮廃水の水分を蒸発させる噴霧乾燥装置(噴霧乾燥手段)3とを備えた構成になっている。
【選択図】図1

Description

本発明は、農作物から有用物質を製造する過程で生じる有機物が含有された廃水を処理するための農作物加工廃液処理装置に関する。
農作物としての例えば馬鈴薯から澱粉(有用物質)を製造する場合には、その澱粉を製造する過程で、有機物としての上記澱粉の一部(以下「廃棄澱粉」という)を含有する廃水が大量に排出されることになる。この廃水は、畑等に散布されたり、工場で各種の方法で生物処理されることが多い。例えば、畑に散布する場合には、その散布後、2〜3日で廃棄澱粉が腐敗し始め、悪臭が散布された畑地域に漂うことになるので、長年の間、環境問題となっていた。
一方、生物処理を用いた方法では、澱粉の製造時期が馬鈴薯の収穫時期である8〜10月のほぼ3ヶ月に集中しているため、微生物による処理能力が一定の状態まで向上した頃にはその澱粉の製造が終了してしまい、腐敗臭を充分に除去することができないという問題があった。
この発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、有機物を、腐敗する前に水から分離して回収することのできる農作物加工廃液処理装置を提供することを課題としている。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明の農作物加工廃液処理装置は、農作物から有用物質を製造する過程で生じる有機物が含有された廃水を処理するための農作物加工廃液処理装置であって、上記廃水から水分を蒸発させて上記有機物濃度の高い濃縮廃水を得る濃縮手段と、上記濃縮手段で得られた濃縮廃水を高温雰囲気中に霧状に噴出して、当該濃縮廃水の水分を蒸発させる噴霧乾燥手段とを備えていることを特徴としている。
請求項2に記載の発明の農作物加工廃液処理装置は、請求項1に記載の発明において、上記濃縮手段は、上記廃水から蒸発した水蒸気を吸引し加圧して蒸発管内に供給し、この加圧により加熱された水蒸気が通過する上記蒸発管を介して上記廃水を加熱し水分を蒸発させるように構成されていることを特徴としている。
請求項3に記載の発明の農作物加工廃液処理装置は、請求項1に記載の発明において、上記濃縮手段は、上記廃水を収容する濃縮容器と、この濃縮容器内の下方に蓄えられた廃水を当該濃縮容器の上方に位置するノズルから散布して降下させることにより循環させる廃水循環手段と、上記濃縮容器内における上記ノズルから散布された廃水の当たる位置に配置され、当該廃水を加熱し蒸発させる蒸発管と、上記濃縮容器内で上記廃水から蒸発した水蒸気を吸引し加圧して上記蒸発管内に供給するブロワとを備えていることを特徴としている。
請求項4に記載の発明の農作物加工廃液処理装置は、請求項1〜3の何れかに記載の発明において、上記噴霧乾燥手段は、乾燥容器と、この乾燥容器に設けられ当該乾燥容器内に濃縮廃水を霧状に噴出する噴霧ノズルと、上記乾燥容器に設けられ当該乾燥容器内に加熱気体を供給する供給口部と、上記乾燥容器に設けられ当該乾燥容器内の気体を排出する排出口部と、上記乾燥容器に設けられ当該乾燥容器内の粉体を排出する粉体排出口部とを備えていることを特徴としている。
上記請求項1〜4に記載の農作物加工廃液処理装置によれば、廃水から水分を蒸発させて有機物濃度の高い濃縮廃水を得る濃縮手段を備えており、この濃縮手段は廃水の水分の一部を蒸発させるだけでよいので、大量に排出される廃水に対しても、廃水の加熱温度を低く抑えながら、短時間で濃縮廃水を得ることができる。このため、有機物として例えば澱粉が含まれている場合でも、この澱粉の糊化を防止しながら、かつ澱粉の腐敗が生じる前に、大量の廃水を濃縮廃水に短時間で変換することができる。この場合、大気圧より低い真空雰囲気下で水分を蒸発させることにより、より短時間で効率よく濃縮廃水を得ることができる。
また、噴霧乾燥手段においては、濃縮廃水を高温雰囲気中に霧状に噴出するようになっているので、濃縮廃水中の水分を極めて効率よく短時間で蒸発させることができる。このため、水分が蒸発した後の乾燥した有機物を粉体状の固形状態で回収することができる。しかも、水分が短時間で蒸発することから、有機物として例えば澱粉が含まれている場合でも高温雰囲気下において澱粉が糊化する前に、当該澱粉を粉体状態で回収することができる。また、仮に澱粉の一部が糊化したとしても、当該澱粉を粉体状態で回収することができるので、糊化することが回収の妨げとなることがない。
従って、大量に排出される有機物を含む廃水に対しても、有機物の腐敗が進行する前の短時間のうちに、当該有機物を水から分離して粉体状の固形物として回収することができる。
請求項2に記載の農作物加工廃液処理装置によれば、濃縮手段が廃水から蒸発した水蒸気を吸引し加圧して蒸発管内に供給し、この加圧により加熱された水蒸気の通過する蒸発管を介して廃水を加熱し水分を蒸発させるように構成されているので、蒸発管内に水蒸気を供給する際の加圧時の熱を利用して、廃水から水分を効率よく蒸発させることができる。即ち、水分を蒸発させるためのエネルギの低減を図ることができる。
しかも、廃水から蒸発した水蒸気を吸引するようになっているので、この廃水が蒸発する雰囲気を大気圧より低い真空雰囲気に維持することができる。従って、この点からも、廃水から水分を蒸発させる効率の向上を図ることができる。
また、蒸発管内に供給された水蒸気は、廃水によって冷却されて凝縮するので、不純物の極めて少ない水として回収することができる。
請求項3に記載の農作物加工廃液処理装置によれば、廃水を収容する濃縮容器と、この濃縮容器内の下方に蓄えられた廃水を当該濃縮容器の上方に位置するノズルから散布して降下させることにより循環させる廃水循環手段と、濃縮容器内におけるノズルから散布された廃水の当たる位置に配置され、当該廃水を加熱し蒸発させる蒸発管と、濃縮容器内で廃水から蒸発した水蒸気を吸引し加圧して蒸発管内に供給するブロワとによって濃縮手段が構成されているので、廃水から水分を効率よく蒸発させることができる。
即ち、廃水循環手段によって廃水を循環させ、ノズルから散布されて降下する廃水を蒸発管に当てて加熱することにより廃水を薄膜蒸発させることができるので、廃水を効率よく加熱することができる。
また、ブロワによって水蒸気を蒸発管内に搬送する際の加圧時の熱を利用して当該水蒸気を加熱し、この加熱された水蒸気に基づいて蒸発管を介して廃水を加熱することができるので、この点からも廃水を効率よく加熱することができる。
更に、ブロワによる吸引によって、濃縮容器内を大気圧より低い真空雰囲気に維持することができるので、廃水から水分を効率よく蒸発させることができる。
従って、廃水の加熱温度を低く抑えた状態で、当該廃水から濃縮廃水を短時間で得ることができると共に、この濃縮廃水を得るためのエネルギの低減を図ることができる。
請求項4に記載の農作物加工廃液処理装置によれば、乾燥容器と、この乾燥容器に設けられ当該乾燥容器内に濃縮廃水を霧状に噴出する噴霧ノズルと、乾燥容器に設けられ当該乾燥容器内に加熱気体を供給する供給口部と、乾燥容器に設けられ当該乾燥容器内の気体を排出する排出口部と、乾燥容器に設けられ当該乾燥容器内の粉体を排出する粉体排出口部とによって、噴霧乾燥手段が構成されているので、霧状に噴出した濃縮廃水の水分を乾燥容器内において即座に蒸発させることができ、乾燥後に粉体状の固形状態となった有機物を乾燥容器内の下方に降下させて回収することができる。
なお、請求項1〜4の何れかの発明において、例えば農作物が馬鈴薯であり、有用物質が澱粉であり、有機物が澱粉の一部である場合には、粉体状の固形状態となった澱粉を噴霧乾燥手段から回収することができる。この場合、濃縮手段において濃縮廃水を短時間で得ることができると共に、噴霧乾燥手段においても濃縮廃水中の水分を短時間で即座に蒸発させることができるので、廃水に含有する澱粉が腐敗する前に、当該澱粉を乾燥した粉体状の固形物として回収することができる。即ち、澱粉の腐敗臭による環境問題を解決することができる。
また、澱粉が水と混合された状態で糊化温度まで加熱されるのを防止することができるので、糊化によって廃水の粘性が増加したり、糊化した澱粉が濃縮手段や噴霧乾燥手段に付着したりするのを防止することができる。
以下、この発明の一実施の形態としての農作物加工廃液処理装置について、図面を参照しながら説明する。
この実施の形態で示す農作物加工廃液処理装置1は、図1に示すように、馬鈴薯(農作物)から澱粉(有用物質)を製造する過程で生じる廃棄澱粉(有機物)を含有する廃水(澱粉廃液)を処理するためのものであり、廃水の水分を蒸発させて廃棄澱粉濃度を約4倍に高めた濃縮廃水を得る濃縮装置(濃縮手段)2と、この濃縮装置2で得られた濃縮廃水を高温雰囲気中に霧状に噴出して、当該濃縮廃水の水分を蒸発させると共に、この蒸発によって粉体状の固形状態となった廃棄澱粉を回収する噴霧乾燥装置(噴霧乾燥手段)3とを備えた構成になっている。
即ち、図示しない澱粉製造工場からは、廃棄澱粉を含有する廃水が1日に百から数千トンの規模で大量に排出されることになる。図において41は、澱粉製造工場から排出される廃水を一時的に蓄える原液タンクであり、この原液タンク41に蓄えられた廃水がポンプ41aによって濃縮装置2に供給されるようになっている。
濃縮装置2は、廃水から蒸発した水蒸気を吸引し加圧して蒸発管21内に供給し、この加圧によって加熱された水蒸気が通過する蒸発管21によって上記廃水を加熱することにより、廃水の加熱エネルギの低減を図るようになっている。
即ち、濃縮装置2は、原液タンク41から供給される廃水を下端部に蓄える濃縮容器22と、この濃縮容器22の下端部に蓄えられた廃水を当該濃縮容器22の上方に位置する後述のノズル23cから散布により降下させることにより循環させる廃水循環手段23と、濃縮容器22内におけるノズル23cから散布された廃水の当たる位置に配置され、当該廃水を加熱する上述の蒸発管21と、濃縮容器22内で廃水から蒸発した水蒸気を吸引し加圧して蒸発管21内に供給するブロワ24とを備えた構成になっている。
蒸発管21は、濃縮容器22内に蓄えられた廃水の上方位置に、上下方向に間隔をおいて管群として設置されている。蒸発管21を通過した水蒸気は、真空ポンプ21aで吸引されることによって、外部(例えば大気)に排出されることになる。蒸発管21の表面温度は、付着する廃水中の澱粉が糊化する温度(例えば70℃)未満に抑えることが好ましい。
一方、蒸発管21群内を通過する水蒸気が凝縮した水は、不純物がほとんどない凝縮水として蒸発管21の外部に排出されることになる。ここでは、凝縮水を、ポンプ21bを介して河川に放流する例を示している。但し、凝縮水は、他の用途に利用することも可能である。
廃水循環手段23は、濃縮容器22内の下端部に蓄えられた廃水を当該濃縮容器22の上端部に送る循環管路23aと、この循環管路23aに設けられ、濃縮容器22内の廃水を吸引して循環管路23a内を濃縮容器22の上端部側に圧送する循環ポンプ23bと、濃縮容器22の天井部に設けられ、循環管路23aから送られてきた廃水を濃縮容器22の上端から下方に散布するノズル23cとを備えている。
ブロワ24は、圧縮により加熱された水蒸気を蒸発管21に供給するようになっている。また、蒸発管21には、ボイラ42で発生した水蒸気も供給可能になっている。ボイラ42は、燃料油タンク43からポンプ43aを介して供給される燃料油を燃焼させることにより水を加熱し、これにより得られた水蒸気を蒸発管21に供給するようになっている。但し、ボイラ42は、ブロワ24による水蒸気の加熱が充分になされた段階で、燃料油による燃焼が停止され、蒸発管21への水蒸気の供給が停止されるようになっている。
また、循環ポンプ23bから吐出する廃水の一部が濃縮液タンク44に供給されるようになっている。この場合、濃縮廃水となった廃水が濃縮液タンク44に供給されることになる。
濃縮液タンク44に蓄えられた濃縮廃水は、ポンプ44aによって濃縮液サービスタンク45に供給されると共に、当該濃縮液サービスタンク45において乾燥助剤(例えば、粉末化基材としてのサイクロデキストリン、トレハロース等)が添加されてから、プランジャポンプ45aによって、噴霧乾燥装置3に供給されるようになっている。
噴霧乾燥装置3は、乾燥容器31と、この乾燥容器31に設けられ当該乾燥容器31内に、プランジャポンプ45aによって圧送されてきた濃縮廃水を霧状に噴出する噴霧ノズル32と、乾燥容器31に設けられ当該乾燥容器31内に加熱空気(加熱気体)を供給する供給口部33と、乾燥容器31に設けられ当該乾燥容器31内の気体を排出する排出口部34と、乾燥容器31に設けられ当該乾燥容器31内の粉体を排出する粉体排出口部35とを備えている。
乾燥容器31は、円筒壁部31aと、この円筒壁部31aの下側に設けられ下方に向けて漸次縮径するテーパ壁部31bとを備えた構成になっている。
噴霧ノズル32は、円筒壁部31aの下部に周方向に一定の間隔をおいて複数(この実施の形態では12個)設けられていると共に、円筒壁部31aの上下方向の中心線に向かって斜め上方に濃縮廃水を噴出するように設けられている。また、噴霧ノズル32は、濃縮廃水を円錐状に広がる霧状に噴出するように構成されている。
供給口部33は、乾燥容器31の上端部に形成されており、ブロワ46aから供給され、熱交換器46bで加熱された約450℃の加熱空気を乾燥容器31内に供給するようになっている。また、熱交換器46bは、燃焼機47aから供給される燃焼ガスの熱によって、ブロワ46aから供給される空気を加熱するようになっている。更に、燃焼機47aは、燃料油タンク43からポンプ43bを介して供給される燃料油を、ブロワ47bから供給される空気のもとで燃焼させ、これによって得られた燃焼ガスを熱交換器46bに供給するようになっている。
また、熱交換器46bを通過後の燃焼ガスは、ブロワ47cによって、再び燃焼機47aに供給され、残留熱量が有効に使われることになる。そして、燃焼機47aに供給されることなく余剰となった燃焼ガスは、煙突48eを介して大気に排出されることになる。
排出口部34は、テーパ壁部31bの上下方向の中心線の位置に開口部を下方に向けて設置されており、噴霧ノズル32から霧状に噴出する濃縮廃水中の水分が蒸発することにより、粉体状となって降下する廃棄澱粉の吸引を抑えながら、上記供給口部33から供給された加熱空気や水蒸気等の気体を乾燥容器31外に排出するようになっている。
排出口部34から排出された気体は、サイクロン48aからブロワ48bを介してスクラバ48cに供給された後、デミスタ48dを介して煙突48eから大気に排出されるようになっている。
サイクロン48aは、排出口部34から排出された気体中に含まれる廃棄澱粉を回収するようになっている。スクラバ48cは、サイクロン48aから排出される空気中の廃棄澱粉を更に除去するようになっている。そして、デミスタ48dは、スクラバ48cで廃棄澱粉がほぼ完全に除去された気体からミスト状の水分を除去するようになっている。
上記のように構成された農作物加工廃液処理装置1においては、廃水から水分を蒸発させて廃棄澱粉濃度の高い濃縮廃水を得る濃縮装置2を備えており、この濃縮装置2においては廃水の水分の一部を蒸発させるだけであるので、大量に排出される廃水に対しても、廃水の加熱温度を低く抑えながら、短時間で濃縮廃水を得ることができる。このため、廃棄澱粉の糊化を防止しながら、かつ廃棄澱粉の腐敗が生じる前に、大量の廃水を濃縮廃水に変換することができる。
また、廃水循環手段23によって廃水を循環させて、上方に位置するノズル23cから散布により降下する廃水を蒸発管21に当てて加熱することにより廃水を薄膜蒸発させることができるので、当該廃水を効率よく加熱し水分を蒸発させることができる。
更に、ブロワ24による水蒸気を搬送する際の加圧時の熱を利用して当該水蒸気を加熱し、蒸発管21を介して廃水を加熱することができるので、この点からも廃水を効率よく加熱し水分を蒸発させることができる。
しかも、廃水から蒸発した水蒸気をブロワ24によって吸引するようになっていることから、この廃水が蒸発する濃縮容器22内の圧力を大気圧より低い真空雰囲気に維持することができる。従って、この点からも、廃水から水分を効率よく蒸発させることができる。
また、蒸発管21に供給された水蒸気は、廃水によって冷却されて凝縮するので、不純物の極めて少ない水としてそのまま河川等に放流することが可能であると共に、ボイラ42への給水の原水等として有効に利用することができる。
一方、噴霧乾燥装置3においては、濃縮廃水を約450℃の加熱空気の雰囲気中に霧状に噴出するようになっているので、濃縮廃水中の水分を極めて効率よく短時間のうちに(即ち、瞬間的に)蒸発させることができる。このため、水分が蒸発した後の乾燥した廃棄澱粉をテーパ壁部31bの下方に降下させて、粉体排出口部35から回収することができる。しかも、水分が短時間で蒸発することから、廃棄澱粉が高温雰囲気下において糊化する前に、当該廃棄澱粉を粉体状態で回収することができる。また、仮に廃棄澱粉の一部が糊化したとしても、当該廃棄澱粉を粉体状の固形状態で回収することができるので、糊化することが廃棄澱粉の回収の妨げとなることがない。
以上、大量に排出される廃棄澱粉を含む廃水に対しても、濃縮装置2において濃縮廃水を短時間で得ることができると共に、噴霧乾燥装置3においても濃縮廃水中の水分を短時間で即座に蒸発させることができるので、廃水に含有する廃棄澱粉が腐敗する前に、当該廃棄澱粉を乾燥した粉体状態で回収することができる。従って、澱粉の腐敗臭による環境問題を解決することができる。
また、濃縮装置2や噴霧乾燥装置3において、廃棄澱粉が水と混合された状態で糊化温度まで加熱されるのを防止することができるので、糊化によって廃水の粘性が増加したり、糊化した澱粉が濃縮容器22内や乾燥容器31内等に付着して処理の妨げとなるを防止することができる。
更に、乾燥容器31の粉体排出口部35やサイクロン48aの下端部の粉体排出口部36から乾燥品としての澱粉を回収することができるが、この澱粉を得る過程において、生物に有害となるいかなる物質も供給していないので、澱粉製造工場から廃水が排出される段階から乾燥容器31やサイクロン48aまでの間を衛生管理することにより、乾燥容器31やサイクロン48aで得られる澱粉を食料品として扱うことも可能となる。また、当該澱粉を家畜等の飼料や、農作物の肥料等の原料として用いることも可能である。
なお、上記実施の形態においては、馬鈴薯から澱粉を製造する際にその澱粉の一部が水と共に排出される澱粉廃水を処理する例で説明したが、このような澱粉廃水に限るものではなく、例えばコーンスターチ廃水、お茶がら廃水、りんご汁廃水等の廃液に対しても処理することが可能である。
また、乾燥容器31には、供給口部33から加熱空気を供給するように構成したが、硫黄等の有害成分の少ない燃料(例えば灯油)を使用した場合には、燃焼機47aにおいて発生した燃焼ガスを供給口部33から乾燥容器31内に直接供給するように構成してもよい。但し、この場合に乾燥容器31やサイクロン48aで得られる澱粉等の有機物は、家畜等の飼料や、農作物の肥料等の原料として利用することが好ましくなる。
この発明の一実施の形態としての農作物加工廃液処理装置を示す概念図である。
符号の説明
1 農作物加工廃液処理装置
2 濃縮装置(濃縮手段)
3 噴霧乾燥装置(噴霧乾燥手段)
21 蒸発管
22 濃縮容器
23 廃水循環手段
23c ノズル
24 ブロワ
31 乾燥容器
32 噴霧ノズル
33 供給口部
34 排出口部
35 粉体排出口部
36 粉体排出口部

Claims (4)

  1. 農作物から有用物質を製造する過程で生じる有機物が含有された廃水を処理するための農作物加工廃液処理装置であって、
    上記廃水から水分を蒸発させて上記有機物濃度の高い濃縮廃水を得る濃縮手段と、
    上記濃縮手段で得られた濃縮廃水を高温雰囲気中に霧状に噴出して、当該濃縮廃水の水分を蒸発させる噴霧乾燥手段とを備えていることを特徴とする農作物加工廃液処理装置。
  2. 上記濃縮手段は、上記廃水から蒸発した水蒸気を吸引し加圧して蒸発管内に供給し、この加圧により加熱された水蒸気が通過する上記蒸発管を介して上記廃水を加熱し水分を蒸発させるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の農作物加工廃液処理装置。
  3. 上記濃縮手段は、上記廃水を収容する濃縮容器と、この濃縮容器内の下方に蓄えられた廃水を当該濃縮容器の上方に位置するノズルから散布して降下させることにより循環させる廃水循環手段と、上記濃縮容器内における上記ノズルから散布された廃水の当たる位置に配置され、当該廃水を加熱し蒸発させる蒸発管と、上記濃縮容器内で上記廃水から蒸発した水蒸気を吸引し加圧して上記蒸発管内に供給するブロワとを備えていることを特徴とする請求項1に記載の農作物加工廃液処理装置。
  4. 上記噴霧乾燥手段は、乾燥容器と、この乾燥容器に設けられ当該乾燥容器内に濃縮廃水を霧状に噴出する噴霧ノズルと、上記乾燥容器に設けられ当該乾燥容器内に加熱気体を供給する供給口部と、上記乾燥容器に設けられ当該乾燥容器内の気体を排出する排出口部と、上記乾燥容器に設けられ当該乾燥容器内の粉体を排出する粉体排出口部とを備えていることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の農作物加工廃液処理装置。
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