JP2006007084A - ミネラル組成物、その製造方法およびその使用方法 - Google Patents

ミネラル組成物、その製造方法およびその使用方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 海水または海洋深層水を原料とし、濃縮および脱塩を行い、用途に適したイオンバランスを持つ脱塩水およびそれを容易に製造するための方法を提供すること。
【解決手段】 モザイク荷電膜が装着された透析装置により、原水である海水を脱塩処理してナトリウムイオンおよび塩素イオンの濃度を上記原水よりも低くするとともに、上記原水に含まれる塩化ナトリウム以外のイオン濃度を、上記原水とは異なる濃度に調整することを特徴とする海水の処理方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、ミネラル組成物、すなわち、ミネラルイオン成分が適切な割合で含まれる組成物およびその製造方法に関する。さらに詳しくは、モザイク荷電膜により海水を脱塩し、必要に応じて濃縮工程を組み合わせることにより、用途に応じた種々のイオン濃度およびイオン組成を持つ水を容易に製造し、健康増進に効果的な飲料および各種水系飲料の原料水、各種加工食品用の原料水などとして用いるものである。
海水、特に海洋深層水には各種のイオン成分が豊富に含まれ、原水または様々な処理が行われた海水は、食品、医薬品、化粧品、農業、水産などに幅広く利用されている。また、近年ではミネラル補給による健康増進、生活習慣病予防を目的とした健康飲料が注目されており、この原料に用いるミネラル組成物の製造方法も提案されている。
しかしながら、海水を原料としたマグネシウム、カルシウムなどの主要ミネラルとともに、マンガン、銅、亜鉛、クロム、セレンなどの微量ミネラルを豊富に含み、硝酸塩、亜硝酸塩、リン酸塩、硫酸塩、けい酸塩などの栄養塩類を適量含んだ、飲み易く、且つ健康増進効果を発揮する飲料または各種水系飲料の原料水は提案されていない。
従来技術では、海水より蒸留などの技術で食塩を製造する工程中に生成する苦汁成分を、そのままあるいは適宜希釈または海水などと混合した後にミネラル水として利用する場合が多い。また、イオン交換樹脂、電気透析装置、逆浸透膜装置による塩濃度調整も可能であるが、イオン交換樹脂、逆浸透膜装置ではイオンの選択性が低く、硬度の調整にはある程度有効であるが、イオンバランスの調整には不適である。
このように、健康飲料、豆腐凝固剤、皮膚外用剤など、それぞれの用途に適した成分組成に精度よく且つ容易に調整する方法が必ずしも確立されているわけではない。現状では、上記方法を組み合わせ、あるいは手作業による微調整などにより対応している。
一方、アトピー性皮膚炎に対しては「海水療法」なるものが存在し、海水が有効であることは昔から一部では認められていた。しかし、海水中または深層海水中の如何なる成分が健康増進面でどのように有効なのか、その因果関係は必ずしも明確にされてはいない。また、種々の健康食品とその健康増進効果に寄与する成分組成との関係は明らかでないことも多い。こうした点を科学的に解明するために、様々な組成を持つ海水を調製することが望まれているが、これらの様々な組成を持つ海水を複雑な工程により調製せざるを得ない。
特許第2681852号公報 特許第2895705号公報 特許第3012153号公報 特許第3234426号公報 特許第3236754号公報 特許第3156955号公報
本発明は上記課題の解決を目ざすものである。すなわち、本発明は海水または海洋深層水を原料とし、濃縮および脱塩を行い、用途に適したイオンバランスを持つ脱塩水およびそれを容易に製造するための方法を提供することを目的とする。
上記目的は以下の本発明によって達成される。すなわち、本発明は、モザイク荷電膜が装着された透析装置により、原水である海水を脱塩処理してナトリウムイオンおよび塩素イオンの濃度を上記原水よりも低くするとともに、上記原水に含まれる塩化ナトリウム以外のイオン濃度を、上記原水とは異なる濃度に調整することを特徴とする海水の処理方法を提供する。
上記本発明の処理方法においては、前記透析装置により脱塩処理を行うに際し、原水流速、透析液流速および/または膜面線速を調整することで、得られる脱塩水のイオン含有比率およびイオン含有濃度を制御すること;脱塩処理前若しくは脱塩処理後の何れかまたは両方において、原水の濃縮を行うこと;原水濃縮時に得られた水を透析液として用いること;モザイク荷電膜中の陽イオン成分と陰イオン成分との配合質量比を1:0.1〜0.1:1の範囲で変化させ、イオン選択透過性を高めること;原水が、海洋深層水であることが好ましい。
また、本発明は、上記本発明の処理方法で、原水中に含まれる2価以上の金属イオンの濃度および/またはそれらの比率が調整されていることを特徴とするミネラル水を提供する。該ミネラル水においては、2価以上の金属イオンが、カルシウムおよび/またはマグネシウムであること;カルシウムに対するマグネシウムの質量比が4/1から1/3であることが好ましい。また、本発明は、上記ミネラル水を濃縮または乾燥して得られたことを特徴とするミネラルペーストまたはミネラル粉末を提供する。
また、本発明は、上記のミネラル水、ミネラルペーストおよび/またはミネラル粉末を、飲料、粉末飲料、加工食品、豆腐凝固剤、皮膚外用剤水、植物生育調整剤または動物生育調整剤の原料に配合することを特徴とするミネラル組成物を含有する加工品の製造方法、および該方法によって得られたミネラル組成物を含有することを特徴とする加工品を提供する。
本発明によれば、モザイク荷電膜を用いる拡散透析操作による脱塩システムを用いることで、用途に応じたイオン濃度、イオン組成を備えた水を簡便に調製することができる。従って、本発明のシステムは、飲料用水、健康飲料、豆腐凝固剤、皮膚外用剤水、などの原料水の製造に有用である。
本発明は、海水または海洋深層水を原料として、モザイク荷電膜を用いた脱塩工程およびその前後に行われる濃縮工程により、要求されるイオン濃度、イオン組成を備えた処理水を製造する方法である。下記表1は海洋表層水および海洋深層水の分析結果の一例を示すものである。深層水は低温である、生菌数が少ない、栄養塩類が多い、などの特徴がある。各種イオンについては表層水および深層水間で大きな差異はみられない。
Figure 2006007084
本発明に使用するモザイク荷電膜は、カチオン性重合体成分およびアニオン性重合体成分からなるカチオン性およびアニオン性のイオンチャンネルが、互いに相接しかつ膜の表裏両面間を貫通していることにより塩透析性能を発現する荷電膜の一種である。塩透過の起動力は原水と透析水との塩濃度の差および/または圧力差によって起こる。
モザイク荷電膜のイオンチャンネルを透過しやすい塩類などのイオンと透析されにくい非イオン性または分子量の大きい分子とが容易に分離される特異な分離膜である。モザイク荷電膜は、脱塩方法として常圧下での拡散透析および加圧下での圧透析に使用される。
工業的に使用できる大型のモザイク荷電膜を製造する方法としては、特許第2681852号公報、特許第2895705号公報、特許第3012153号公報、特許第3234426号公報、特許第3236754号公報および特許第3156955号公報に示されているように荷電性重合体成分の少なくとも一成分が架橋した粒状重合体を使用したモザイク荷電膜が好ましい。
モザイク荷電膜を使用した脱塩方法は、蒸留法のような加熱エネルギーを必要とせず、また、電気透析のような塩類のイオン量に対応する電気エネルギーを必要とせず、イオン交換樹脂のような再生は不要であり、装置も構造が簡単で安価に製造できるため、初期投資、ランニングコスト共に安く、非常に経済的である。また、操作中における液温上昇が小さい、熱変性しやすい物質の変質、劣化などが起こりにくい、無孔膜のため分画分子量が非常に小さく、有価物質の漏れが実質的にないなど、他の分離方法に見られないような優れた特長を有する脱塩システムである。
なお、本発明は、食品、医薬品、化粧品、農業、水産などの分野において、用途に応じた種々のイオン濃度、イオン組成を持つ処理水を製造し、上記の分野で原料水などとして用いるものである。イオン含有量の数値は、微量定量分析によって規定したものであるが、このような微量分析結果はその分析手段によって大きく異なる。微量分析結果による組成割合の数値を正確に規定する場合には、分析手法および分析条件を明確に定義しておく必要がある。
本発明において、水中のイオン組成を規定するための分析手法として、パーセントオーダーでのイオン濃度測定は、東亜電波工業(株)電気伝導率計を、ppmオーダーでのイオン濃度測定は、島津製作所(株)LC−VPイオンクロマトグラフ(LC−10ADVP)を、ppb、pptオーダーでのイオン濃度測定は島津製作所(株)島津高周波プラズマ質量分析装置(ICPM−8500)を採用した。
次に本発明の具体的な実施の態様を図1に基づき説明する。モザイク荷電膜1を装着した透析槽2には、原液通水路3と透析液通水路4とがあり、原液通水路3および透析液通水路4は、モザイク荷電膜1を介して接触している。原液は原液貯槽5から原液送液ポンプ6により原液通水路3に供給され、透析液は透析液貯槽7から透析液送液ポンプ8により透析液通水路4に供給される。原液と透析液とはモザイク荷電膜1を介し接触する際、原液中のイオンは拡散により透析液中に移動する。透析槽より取り出された原液および透析液はそれぞれ受槽9、10に貯められる。
ここで、原液および透析液の流速比、膜面線速(=流速/膜面積)を調整することで、受槽に得られる原液および透析液の塩濃度および塩組成をコントロールすることができる。
受槽9および10に得られた液は、再度透析操作の原水として供することも可能である。また、透析槽より取り出された原液、透析液を受槽に入れず、それぞれ原液貯槽5および透析液貯槽7に直接戻すことも可能である。
一方、拡散透析速度は原液と透析液とのイオン濃度差が大きいほうが高くなるので、透析操作前に蒸留や逆浸透膜濾過などの公知の方法により、原水を適宜濃縮することで、高い透析速度を得ることが可能である。また、受槽9の液を濃縮し、再度原液貯槽5に戻すことでも同様の効果が得られる。
さらに、濃縮操作時に得られる蒸留水や濾過水などの低イオン濃度の水を透析水として用いることで、水の有効利用が図れる。上記の濃縮および脱塩工程は要求されるイオン濃度やイオン組成を達成するために繰り返し行うことができる。
本発明の原料水としては海洋の表層水または深層水を使用することができるが、水深200m以深から取水された海洋深層水を用いることが好ましい場合もある。例えば、上記ミネラル水を飲料またはその原料水として提供する場合、清浄状態が最も求められるところであり、表1に示したように生菌数の少ない深層水を原料とする方が、より適当であることは明らかである。
また、本発明では脱塩時の運転条件を調整することにより、好ましいイオン組成を持つ処理水を製造することが可能であるが、元来海水に含まれないイオン成分が必要な場合には、上記イオン液に鉱石、貝殻、魚骨などを起源とするイオン成分を添加してもよい。
本発明において得られる処理水は、そのまま飲料水として飲むこともできるが、これに甘味料や果汁などを加えるなど、加工後に飲料とすることも可能である。
また、醤油、みそなどの調味料、酒類、料理水、豆腐類、漬物、料理、加工食品などの原料水として使用することにより、独特の「こく」が出ると同時に、健康増進効果も期待できる。また、コーヒー、紅茶、緑茶などの抽出用水として用いることもできる。
一方、海水中のミネラル分の人体に対する重要性は十分認識されており、学術的にも主要ミネラルの人体での役割と重要性についての研究により多くのことが解明されている。また、昨今は、微量ミネラルについての精力的な研究活動により、微量ミネラルの人体に対する重要性も明らかとなってきている。こうしたことから、日本人の栄養所要量(第6次改訂)では、亜鉛、銅、マンガン、セレンなどの12種類のミネラルについて摂取基準が定められるまでになった。
このように、人間体内における各種ミネラルの役割や機能についての研究は進んでいるものの、人体内におけるミネラルの作用機作は複雑であり、さらに、酵素、ホルモン、ビタミン、他のミネラルなどとの相互作用に関しての知見は未だ十分ではなく、現段階でミネラル摂取の人体への効果を理論的に明確に説明することはなお困難であるといえる。このために、今でも動物実験あるいは人体実験などによりミネラル投与とその影響を現象面からの結果から判断せざるを得ないのが実情である。
種々のイオン組成を持つ水を容易に調製できる本発明は、上記のような人体へのミネラルの影響についての研究をはじめ、様々な研究分野に対し、試料を提供することが可能であり、ミネラルの役割に対する科学的解明に対し大きな寄与となると考えられる。
一方、本発明において、処理された原水および透析水はともに特定の組成を持つイオン水となるため、双方とも製品として使用することができる。また、得られたイオン水はさらに濃縮、固化、乾燥などの操作を行なうことにより、ミネラルペーストやミネラル粉末として利用してもよい。
次に実施例および比較例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。なお、文中、「部」または「%」とあるのは特に断りのない限り質量基準である。
実施例1
平膜型モザイク荷電膜脱塩装置を準備した。海水の入る原液槽を7室、透析水の入る透析水槽を8室交互に配列し、各原液室と透析水室の間にそれぞれ脱塩有効面積が171cm2のモザイク荷電膜の平膜合計14枚をパッキングを挟み、固定した。各原液室および各透析水室はそれぞれパラレルに連結し、それぞれ原液貯槽および透析水貯槽からポンプで送液し、循環するように配管した。
原液貯槽には20%塩化ナトリウム溶液を、濃縮海水モデル液として、透析水貯槽には脱イオン水を入れ、向流方式にて連続流水した。原液流速または透析液流速を変化させ、得られた水の塩濃度を測定した。原液および透析液はともに原液貯槽および透析水貯槽に戻さず、回収した。塩濃度の変化は電導度(mS/cm)で測定し、塩濃度に換算した。
使用したモザイク荷電膜の調製は、特開2000−309654公報の記載に基づいて下記のようにして行った。カチオン性ミクロゲルとして4−ビニルピリジン:ジビニルベンゼン(10:1)架橋共重合体(平均粒子径は約350nm)を、アニオン性ミクロゲルとしてスチレン:アクリロニトリル:ヒドロキシエチルメタクリレート:ジビニルベンゼン(41.6:7.1:8.1:8.7)架橋共重合体のスルホン化物のソーダ塩(平均粒子径は約240nm)を準備した。
ポリエステル織布上に上記カチオン性ミクロゲル、アニオン性ミクロゲルおよびアクリロニトリル−ブタジエン樹脂水素添加物の混合液(質量組成比=3:7:10)を乾燥膜厚約30μmの均一な厚みになるよう塗布し、次にヨウ化メチル雰囲気下に放置してピリジニウム塩を形成させ、さらに洗浄などの後処理を行って織布支持体で補強されたモザイク荷電膜を得た。
図2は、透析液流速を1,500ml/minで一定とし、原液流速を変化させたときの両液の塩濃度を示したものである。原液流速300ml/minでは原液はほとんど脱塩されており、原液流速が高くなるにしたがい、原液塩濃度は高くなっている。
図3は、原液流速を1,500ml/minで一定とし、透析液流速を変化させたときの両液の塩濃度を示したものである。透析液流速300ml/minでは原液とほぼ同程度の塩濃度を持つ透析水が得られており、透析液流速が高くなるにしたがい、透析液塩濃度は低くなっている。上記操作を行なうことにより、原水の塩濃度近辺からほぼ塩濃度0%の水までが1回の操作で調整することが可能であることがわかる。
実施例2
実施例1に示した透析装置を用いた。原水には塩製造時に生成する鹹水を、透析水には蒸留水を用いた。原液流速と透析液流速との組み合わせを変化させることにより、表2に示すような種々のカチオン組成を持つ水を製造することができた。特に、1価イオン/2価イオン、Ca/Mgを透析時の流速比を変化させるだけで調整できることが本発明の特徴といえる。
Figure 2006007084
実施例3
(1)海洋深層水の減圧蒸留濃縮
減圧蒸留装置として遠心式薄膜真空蒸発装置を使用した。海洋深層水2,000kgを減圧蒸留装置に仕込み、約4kPaに減圧し、およそ30℃〜40℃にて減圧蒸留をした。液質量をほぼ8分の1の250kgに濃縮した。塩濃度はほぼ25%であった。また、蒸留水(淡水)の採取量は約1,700kgであった。
(2)モザイク荷電膜脱塩装置による濃縮海洋深層水の脱塩
上記(1)で得られた濃縮海水を原水とし、モザイク荷電膜100枚(膜面積10m2)が装着されている以外は実施例1に示した装置と同様の構造をもつ大型透析装置を用いて脱塩操作を行なった。透析液として、上記(1)で得られた蒸留水を用いた。
表3に示したように、NaCl換算での塩総濃度を3段階で調整した水を製造できた。この際、陽イオン組成および陰イオン組成がそれぞれ特徴あるものが得られた。例えば、塩濃度3%のものは、海水原水とほぼ同じ塩濃度であるが、2価イオンが海水に比べ豊富に含まれている。
Figure 2006007084
モザイク荷電膜を用いる拡散透析操作による脱塩システムを用いることで、用途に応じたイオン濃度、イオン組成を備えた水を簡便に調製することができる。従って、本発明のシステムは、飲料用水、健康飲料、豆腐凝固剤、皮膚外用剤水、などの原料水の製造に有用である。
本発明に用いたモザイク荷電膜装着透析装置の一実施形態を説明するための図である。 実施例1において、原液流速と得られた水の塩濃度との関係を示す図である。 実施例1において、透析液流速と得られた水の塩濃度との関係を示す図である。
符号の説明
1:モザイク荷電膜
2:透析槽
3:原液通水路
4:透析液通水路
5:原液貯槽
6:原液送液ポンプ
7:透析液貯槽
8:透析液送液ポンプ
9:原液受槽
10:透析液受槽

Claims (12)

  1. モザイク荷電膜が装着された透析装置により、原水である海水を脱塩処理してナトリウムイオンおよび塩素イオンの濃度を上記原水よりも低くするとともに、上記原水に含まれる塩化ナトリウム以外のイオン濃度を、上記原水とは異なる濃度に調整することを特徴とする海水の処理方法。
  2. 前記透析装置により脱塩処理を行うに際し、原水流速、透析液流速および/または膜面線速を調整することで、得られる脱塩水のイオン含有比率およびイオン含有濃度を制御する請求項1に記載の海水の処理方法。
  3. 脱塩処理前若しくは脱塩処理後の何れかまたは両方において、原水の濃縮を行う請求項2に記載の海水の処理方法。
  4. 原水濃縮時に得られた水を透析液として用いる請求項3に記載の海水の処理方法。
  5. モザイク荷電膜中の陽イオン成分と陰イオン成分との配合質量比を1:0.1〜0.1:1の範囲で変化させ、イオン選択透過性を高める請求項1乃至4の何れか1項に記載の海水の処理方法。
  6. 原水が、海洋深層水である請求項1乃至5の何れか1項に記載の海水の処理方法。
  7. 請求項1乃至6の何れか1項に記載の方法で、原水中に含まれる2価以上の金属イオンの濃度および/またはそれらの比率が調整されていることを特徴とするミネラル水。
  8. 2価以上の金属イオンが、カルシウムおよび/またはマグネシウムである請求項7に記載のミネラル水。
  9. カルシウムに対するマグネシウムの質量比が4/1から1/3である請求項7に記載のミネラル水。
  10. 請求項7乃至9の何れか1項に記載のミネラル水を濃縮または乾燥して得られたことを特徴とするミネラルペーストまたはミネラル粉末。
  11. 請求項9または10に記載のミネラル水、ミネラルペーストおよび/またはミネラル粉末を、飲料、粉末飲料、加工食品、豆腐凝固剤、皮膚外用剤水、植物生育調整剤または動物生育調整剤の原料に配合することを特徴とするミネラル組成物を含有する加工品の製造方法。
  12. 請求項11に記載の製造方法によって得られたミネラル組成物を含有することを特徴とする加工品。
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