JP2005534012A - 工業電解液をリアルタイムモニターする方法と装置 - Google Patents

工業電解液をリアルタイムモニターする方法と装置 Download PDF

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Abstract

本発明は、一般に、任意の電解液およびその中に含まれる成分をモニターする方法に関する。より具体的には、本発明は、めっき浴と、これらの浴について得られるボルタンメトリーデータの計量化学分析に基づいてそこに含まれている成分をモニターする方法に関する。より詳しくは、本発明の方法は、様々なめっき浴について得られるボルタンメトリーデータを分析するための、モデル化パワー、異常値検出、回帰、および較正移動についての多くの計量化学技術の利用に関する。

Description

優先権の主張
本出願は、2002年7月19日に出願された、共通に所有され同時継続の米国仮出願第60/397120号からの優先権を主張する。
本発明は、一般に、任意の電解液およびその中に含まれる成分をモニターする方法に関する。より具体的には、本発明は、めっき浴と、これらの浴について得られるボルタンメトリーデータの計量化学分析に基づいてそこに含まれている成分をモニターする方法に関する。より詳しくは、本発明の方法は、様々なめっき浴について得られるボルタンメトリーデータを分析するための、モデル化パワー、異常値検出、回帰、および較正移動についての多くの計量化学技術の利用に関する。
電気めっき浴の分析方法
典型的なめっき浴の溶液は、大まかに主成分と微量成分に分割されるいくつかの異なる成分の組合せを含む。主成分は、概して、浴の総重量または総容積の約2から50パーセントを占める。微量成分は、よりわずかな量、通常総重量または総容積の1パーセント未満で存在している。めっき浴の無機成分および有機成分の分析技術は、通常、文献に別々に載る。それは、また、それら技術を下記で簡単に概説する方法でもある。
有機成分をモニターする方法
Haakら[P1、P2]は、周期的ストリッピングボルタンメトリー(CVS)として知られている方法を開発した。CVSは、現在最も一般的に使用されている技術である[P3]。CVSをモニター手段として使用することができるという主張(および市販のCVS計器が入手可能なこと)にもかかわらず、その技術に関する多くの重大問題がまだ起きている。多成分添加物の個々の成分を測定するのにその技術を使用するため、いくらかの努力がなされてきた[P4]が、そのような手順がめっき溶液調節の基礎でありうるかどうか疑わしい。CVSは、添加物の吸着に影響する作動電極に汚染物質が蓄積生成するために、ある種の浴の連続的な分析には適していない。
TenchとWhiteは、周期的パルスボルタンメトリーストリッピング(CPVS)と呼ばれる技術を導入した[P5]。この方法は、光沢剤の分析を妨害する銅の溶着速度に影響する、銅のめっき浴における汚染物質の蓄積という問題を克服する。CVSとCPVS方法の改善が[P6]にある。
Eliash[P7]は、前処理した電極に短いボルタンメトリーメッキ信号を適用すること、めっきした電極に素早いストリッピング信号を適用すること、およびその特性が特定の微量成分の濃度レベルを示す結果としてのストリッピング信号応答電流をモニターすることを含むその場(in−situ)の方法を実証した。
Sonnenbergら[P8]は、金属めっきの前と金属メッキ中の一連のステップの間に、作動電極へのこれら添加物の示差吸着に基づいて光沢剤と平滑化剤(leveler)とを分析する直接法を開発した。
Changら[P9]は、メッキ溶液中の添加物混合物における知られていない副成分の濃度を測定するための周期的ボルタンメトリー(CV)方法を開発した。Changら[P10]は、Pb−Sn合金の電気めっき用のメタンスルフォン酸ベースの溶液中の有機添加物を分析するための方法を開発した。
Ludwig[P11]は、変化する直流電位に関係させてAC電流を測定することによるACボルタンメトリーに基づく方法を開発し、それをAC電流スペクトル(またはフィンガープリント)として表した。
Bonivertら[P12、P13]は、めっき溶液中の希薄な界面活性剤濃度を測定するために、同調周波数インピーダンスプローブ(TFIP)を用いるその場での電気化学的検出方法を開発した。
定量分析技術であるクロマトグラフィーが、ある種の電気めっき溶液のいくつかの成分に利用できる[P14]。
NewtonとKaiser[P15]は、添加物濃度の測定と汚染物質の分析のために液体クロマトグラフィー技術を応用することに関する現在の発展状況を提示した。
HorkansとDukovic[P16]は、CVSとHPLCを使用する銅めっき浴中のSPSに基づく添加物の濃度測定に関する比較研究を行った。
無機成分をモニターする方法
めっき浴中の主成分をモニターする技術には、一般的には、その後の湿式化学分析のためにめっき槽から化学溶液のサンプルを取り出すことが含まれる。湿式化学分析の方法は、通常、非常に熟練した要員によって行われなければならない。専門化し、且つ高価な化学分析設備と用品が必要である。その上、サンプルの抜き取りと測定結果の受け取りの間の遅れは、大体数時間から数日間でありうる。湿式化学分析の応答時間が遅いと、非常に高品質の、且つ高速めっき浴を継続的に維持することができる範囲が限定される。
めっき浴中の金属の分析に利用される別のオフライン方法は蛍光X線である。この方法は、特に信頼できる湿式化学方法のない金属の場合には、精度に関して非常に正確で、湿式化学技術と対抗関係にある。あいにく、蛍光X線は、設備の価格が高いだけでなく、前のパラグラフで論じた湿式化学方法の全ての欠点を共有している。
主成分のためのオンライン方法は開発されている。それらの方法は、価格が高く、且つその溶液がめっき槽からかなりの大きさと複雑さとの設備の中に、しばしばポンプで送られなければならないという不便さにもかかわらず、日常的に使用されている。時には、試薬液がポンプで送られたその溶液に自動的に混合される。通常、めっき床には、そのような設備が近接する余地はない。また、自動的な溶液混合および予備的な分析ステップの複雑さは、信頼性の低さ(例えば、試薬の不安定性とすすぎ時の相互汚染による)と、高い費用とにつながる。その上、かつ恐らく最も重要なことは、それらの方法および設備が応用において普遍性がなく、したがって、めっき工場の全てのめっき槽に使用することはできないことである。これらのリアルタイムの、しかし実用性の低い手順に含まれている方法は、イオンクロマトグラフィー、示差パルスポーラログラフィー(DPP)、周期的線形掃引ボルタンメトリックストリッピング(CVS)、オプトロード、および紫外蛍光である。
Eliashら[P17]は、その場およびオンラインの金属イオン含有量をモニターする方法を開発した。
Phanら[P18]は、めっき浴中の主成分についてのリアルタイムかつその場でモニターするためのDCおよびACボルタンメトリーに基づく方法を開発した。
Ludwigら[P19]は、めっき浴中の酸濃度をモニターする方法を開発した。
電気化学における計量化学技術の利用
計量化学方法の日常的な応用は、分析化学の文献に豊富であるが、これらの文献のわずかな部分だけが電気化学の分野にささげられてきた[L1]。
較正と分解
較正とは、検体濃度を、または物理的もしくは化学的特性の測定値を、測定した応答に関係づける方法のことを言う。この分野は、また、混合物の数学的分解と部分的に関係している。混合物の数学的分解は、通常、物理的または化学的分離よりはるかに少ない時間で実施される。
Henrionら[L2]は、示差パルスアノーディックストリッピングボルタンメトリー(DPASV)から得られる重複する応答を定量的に分解するために部分的最小二乗(PLS)回帰を利用することを報告した。
Niらは、PLSおよび主成分回帰(PCR)[L3]と、反復目標変換因子分析(ITTFA)[L4]とを使用して、有機化合物、ピラジンおよびそのメチル誘導体の重複するポーラログラムを分解した。Niらは、また、PLSおよびPCR[L5]と、ITTFA[L6]とを利用して、重複したピークを示す赤紫色、サンセットイエロー、タートラジン、および紅色4Rの四元混合物のボルタモグラムを分解した。Niら[L7]は、PLSとPCRを用いて、合成食品酸化防止剤の四元混合物の場合に得られる酸化の重複している線形掃引ボルタンメトリー(LSV)のピークを分解した。Niら[L8]は、また、抗精神病薬の複雑な示差パルスストリッピングボルタモグラムを解釈するのに同じ計量化学技術を使用した。
Alonso Lomilloら[L9]は、薬の三元混合物からの重複しているDPP信号を分解するのにPLS回帰を用いた。AllusとBrereton[L10]は、線形較正への計量化学手法を使用し、アノーディックストリッピングボルタンメトリーを使ってセメントダストおよび沈殿物のサンプル中のタリウムを測定した。
Reviejoら[L11]は、4つの有機塩化物殺虫剤の任意の組合せにおける乳化した混合物のポーラログラフ分析にPLS回帰を利用し、9つの異なる電位での電流測定と共に、35のサンプルの較正セットを使用した。
Jagnerらの研究[L12]は、いくつかの妨害成分を持つ系の電気分析には、多変量較正を使用することによって獲得されるはずの重要な利点があるということを実証している。
DPP信号を使用することによる有機化合物の二元混合物および三元混合物の分解におけるPLSの能力は、Cabanillasらによって報告された[L13、L14、L15]。そのPLS−1方法はGuiberteauら[L16]によって、炭酸系殺虫剤、すなわち、カルバリルおよびカルボフランの間接的な示差パルスボルタンメトリー(DPV)測定に満足できる較正を与えることが見出された。同じグループは、フェノール系酸化防止剤の二元混合物および三元混合物について、サンプリングした直流、DPV、および周期的なボルタンメトリー(CV)のデータを較正するのにPLSを使用した[L17]。
Guiberteau Cabanillasら「L18」は、PLSおよび人工の神経回路網を利用して二元混合物の中の各成分を測定した。Lastresら[L19]およびChanら[L20]は、アノーディックストリッピングにおける金属間化合物の生成によって生じる妨害を解決する際の較正問題に神経網を利用した。
Richardsら[L21]は、エタノール、フルクトース、およびグルコースの三元脂肪族混合物用の二重パルス階段ボルタンメトリーデータを較正するための神経回路網モデルの最適化を示した。
Wehrensとvan der Linden[L22]は、神経回路網を用いて、一連の修正微小電極から成るボルタンメトリーセンサを較正した。Matosら[L23]は、一連の修正微小電極を使用することによって、混合物のアスコルビン酸、ドーパミン、エピネフリン、およびジピロンのフローインジェクション電流定量化を行った。その実験結果を、多重線形回帰技術を使用して分析した。
Estebanのグループから出ている多数の論文[L24〜L36]では、因子分析技術が金属イオンの高分子配位子との相互作用の電気分析研究に利用された。Diaz−Cruzら[L37]は、硬−および軟−(MCR−ALS)−モデル化データの分析と組み合わせてボルタンメトリーの潜在的有用性を実証した。
Fernandezら[L38]は、不安定なCd2+−およびPb2+−グリシン錯体のためのボルタンメトリーデータ分析のための柔らかいモデル化手法が、古典的なDeFord−Hume方法によって立証されるように、錯体形成パラメータの良い推定値を与えることを示した。柔らかなモデル化は、複雑なポーラログラフデータの分析にも有用であることが判った[L39]。Estebanら[L40]は、ボルタンメトリー技術、多くはDPPにより金属の錯体形成研究にMCR−ALS方法を利用することに関する一般的な概要を示した。Diaz−Cruzら[L41]は、Zn2++グルタチオンおよびCd2++1,10−フェナントロリン系について測定されたDPP信号の分析にMCR−ALSを使用した。これらの系は、それぞれ2つおよび3つの連続する錯体および電気活性錯体を生成し、それら錯体は電気化学的実験のタイムスケールでは不活性である。
Berzasら[L42]は、2つの多成分分析法、PLSによる方形波ボルタンメトリー、およびPLSによる吸着性ストリッピング方形波ボルタンメトリーの、重複している還元ピークの分解への適応性について比較した。Saurinaら[L43]は、酸化可能なアミノ酸の混合物のためのCVデータの較正計算にPCRおよびPLSを用いた。
HerreroとCruz Ortiz[L44]は、多数の金属間化合物の生成によるその系の時間的変化を取り入れるために、PLS較正モデルを移動するための区分的直接標準化(PDS)法を使用した。同じ著者達[L45]は、DPASVによるタリウムおよび鉛の同時測定にPLS回帰を利用した。HerreroとCruz Ortiz[L46]は、較正問題にPLS回帰を用いた。同じ著者達[L47]は、DPASVによる銅の測定において鉄によって生じる重大なマトリックスの妨害を解決するためにPLS回帰を用いた。HerreroとCruz Ortiz[L48]は、いくつかのDPPとDPASVのデータセットのPLS回帰による多変量解析において、可変選択方法として遺伝的アルゴリズムを利用した。
Sanzら[L49]は、識別能力を決めるための手順を開発し、DPPデータに基づいて計算されたベンズアルデヒドのPLS較正を使ってこの手順を評価した。
信号処理
信号処理は、データに含まれる情報をよりアクセスしやすくするための分析データの上手な取扱いに関する計量化学の専門分野である。
ボルタンメトリーピーク、波動、および可逆LSV曲線のフーリエ変換についての理論的研究がEngholmによって着手された[L50、L51]。Simonsら[L52]は、電流信号のデータ整理と雑音フィルタリングにルジャンドルの多項式を用いた。4つの信号処理技術、すなわち、移動平均平滑化、多項式平滑化、方形低域フィルタリング、および指数関数低域フィルタリングが、電位差測定ストリッピング分析に使用するために比較された。方形低域フィルタリングは、重複しているピークの分解を高めるのにおいて最も有効な技術であった[L53]。ストリッピングボルタンメトリーのデータを、バックグラウンド除去、アンサンブル平均化、時間および周波数領域におけるデジタルフィルタリング、多重走査、およびデコンボリューションなどの信号処理にかけた[L54]。信号処理方法、すなわち、有限インパルス応答(FIR)フィルタおよび無限インパルス応答(IIR)フィルタを、信号対雑音比を高めるのに用いた[L55]。移動メディアンフィルタを電位差データに利用した。それは、信号対雑音比を高めながら、信号の顕著なひずみなしに異常値を取り除いた[L56]。ZhouとMo[L57]は、LSVの信号処理のためにB−スプライン小波多周波チャンネル分解を利用した。ZhengとMo[L58]は、階段ボルタンメトリーの信号処理にRiemann−Liouville変換と組み合わせたB−スプライン小波を使用した。Chowら[L59]は、電位差ストリッピング分析データの信号フィルタリングにフーリエ技術を用いた。
エキスパートシステム
エキスパートシステムは、電気化学において計量化学技術を利用する比較的広い領域である。エキスパートシステムは、データを評価するのに使用されるユーザが定義した規則の簡単な階層構造である分類方法である。エキスパートシステムは、発見的方法を、特定の問題についてのデータ分析を自動化するために実行できる意思決定の樹状図に転換する。
Palysら[L60〜L63]は、知識ベースのシステムを電極反応メカニズムのボルタンメトリー的解明に利用した。Estebanと共働者達[L64〜L69]は、微量金属のボルタンメトリー測定のためのエキスパートシステムを開発した。Garcia−Armadaら[L70]は、DPPのための知識ベースのシステムを開発した。
本発明は、様々なめっき浴から得られるボルタンメトリー応答を分析するための、実験設計(DOE)、モデル化パワー、異常値検出、回帰、および較正移行についての多くの計量化学技術の利用に関する。最小二乗回帰係数の二乗をモデル化パワーに掛けることによって得られる新規なパラメータが、較正計算に使われるボルタモグラムの最適部分を測定するための有益な手段であることが分かる。いくつかの方法が、回帰計算の前に、トレーニングセット内の異常値検出のために利用されることが実証された。回帰計算のための最適数の因子を決定するための技術が示された。これらの技術は、回帰計算によってトレーニングセット内の異常値検出についての多数の議論された方法と繰り返して組み合わせられる間に、最終的な較正計算に使用されるように異常値の無いトレーニングセットを作成することができる。
多変量回帰方法は、一変量回帰方法には実際上役に立たないデータに基づく強固な較正モデルを作り出すことができるということが立証された。異なる技術を使用して得られるデータを1つのデータファイル中に組み合わせることによって、任意の単一技術のために計算されたものよりも正確な較正モデルを作り出す可能性があるということが分かった。その新規な方法は、分解と多変量回帰計算に先立つ、異なるボルタモグラム(しかし、同じ溶液について得られる)の「にかわ付け」部分に基づいている。強力な計量化学回帰技術は、第一計器から第二計器まで確実に移すことができる強固な、多変量較正を提供する。異常値検出試験に合格するデータセットが回帰計算に使用されている。故意に加えられた浴成分の濃度に関して得られる情報を、めっき浴の最適性能を確実にするために、その望ましい成分濃度を限界内に維持するのに使用することができる。
本発明に従って、めっき浴のボルタンメトリー分析のための装置と方法が提供される。
分析には、浴性能のどんな障害についてものボルタモグラムの予備検査および故意に添加された全ての浴成分の濃度についての引き続く定量測定が含まれる。
DC−ACボルタンメトリー技術は、以前に浴成分の濃度をモニターするのに使用されたが、ボルタモグラムの分析は、通常ピーク電流に対応するただ1つの点に基づいていた。この種の分析は、ここで説明される方法に使用されるPCRまたはPLSの方法を利用する計量化学分析よりも、はるかに精度が劣り、また信頼性も低い。成分の濃度の予測計算に使用する前に、ボルタモグラムを適格とするいくつかの方法が提示されている。これらの方法は、浴の組成の変化(例えば、成分の汚染または濃度が較正の範囲外にあることによる)または浴が作動している条件(例えば、異なった温度)のどちらかを反映するボルタモグラムの形状の変化を検出することができる。これらの全ての理由により、めっき浴の性能が妨害される可能性があるので、それらの理由をできるだけ早く検出して、例えば、電子産業のシリコーンウエハのような高価な材料のめっきをさらに行う前にオペレータがめっきを停止して修正できるようにすべきである。
本発明の方法には、めっき浴の溶液と接触している作用電極にちょうどよい時に電位を変化させるステップとその応答信号を測定するステップとが含まれている。応答信号の特性は、溶液内の成分の濃度に従って変わり、それにより、成分濃度の正確なリアルタイムの表示を与える。
本発明の好ましい実施形態に従って、DC掃引信号に重ね合わせたAC信号を、DC電位によって前もって処理され、めっき浴の溶液に接触している作用電極に加える。そのDC掃引信号は、選択された電圧範囲にわたり選択された掃引速度で変わる。それにより、めっき浴内の成分の濃度レベルを表すピークを含んでいるAC応答電流信号が生じる。その方法は、典型的なめっき浴とそのそれぞれの成分について一組の最適の電気化学パラメータを決める。
本発明の特徴として、本方法は、一般的に湿式化学分析を必要とする分析法に関連する遅れ、費用、および複雑さを排除する。専門化した化学設備および化学分析要員はもはや必要としない。測定結果はリアルタイムで利用することができ、それにより、めっき浴の化学的性質を連続して効率的に制御することが容易になる。
本発明についての上で論じた特徴と付随する利点は、好ましい実施形態の詳細な説明と添付図面を参照することにより、よりよく理解されるようになるだろう。
特に明記しない限り、計算は、PLS_Toolbox Ver.2.1.1(Eigenvector Research,Inc.、マンソン、ワシントン州)と共にMatlab Ver.6.0 environment(The Math Works,Inc.、ナティック、マサチューセッツ州)を使用して行った。
実験の設計とデータの記述
めっき浴は、無機および有機の両方のいくつかの成分から成り、それらの濃度はその満足できるめっき性能を保証するために浴のメーカーによって推薦された範囲内に維持されるべきである。めっき浴を分析するための探針の較正により、指定された範囲内での多くの可能な濃度の組合せのための浴の性質に関して最大の情報が提供されるべきである。
較正範囲内で濃度組合せの考えられる均一な分布を保証するために、実験設計に線形直交配列を利用することが決められた。選択された線形直交配列は、5つまたは6つの浴成分の濃度を5つの異なるレベルに分布させる25列(トレーニングセットの溶液に対応する)から成る。6成分のEnthone CUBATH(登録商標)ViaForm(商標)浴について設計された線形直交配列の例を表1に示す。
Figure 2005534012
銅、酸、塩化物、促進剤、平滑化剤、およびサプレッサーの典型的な濃度範囲は、それぞれ14〜20g/L、140〜200g/L、20〜75ppm、1.0〜3.5mL/L、0.5〜3.0mL/L、および5〜10mL/Lである。較正に先立って、表1の濃度値に従って25の溶液が調製された。これらの各溶液は、一組のボルタモグラムを記録することによって2回電気分析された。
トレーニングセットのデータは、独立した変数であるボルタモグラムと、従属変数であるボルタモグラムに対応する濃度とから成る。その分析に使われるボルタモグラムの点の選択数に対応する独立変数の数はnに等しい。従属変数の数は後段で論じる事例では1に等しい。トレーニングセットのサンプル数はmである。
元のデータは、独立変数、 (m,n)のマトリックス、および従属変数、 (m)のベクトルから成る。上付きの「O」はオリジナルであることを表す(変換されていないことを意味する)。表1で論じた例では、mは50(25溶液の二重実施)に等しい。
本明細書に使用されている形式によれば、下線の大文字はマトリックスを表す。マトリックスの中には、2つの下線の文字により記述されているものもあり、その最初の文字は大文字である。下線の小文字はベクトルを表す。上付きの「T」および下付きの「−1」は、それぞれ転置マトリックス/ベクトルおよび逆マトリックスを表す。下付きの「u」は知られていないサンプルを表す。
データの前処理
前処理とは、情報の表現を高めるために元データを変換することを言う。変換した後、変数は特性(feature)と呼ばれ、元の変数と区別される。
これらの実施例全体にわたる前処理方法は単位分散へのオートスケールであり[1、2]、それは変数毎の平均中心化と引き続く標準偏差sによる除算を意味する。
Figure 2005534012
Figure 2005534012
オートスケールを利用すると、元の変数 および は、それぞれ特性およびに変換される。
時々利用されるデータ前処理の別の方法は、次の式により記述される平均中心化である。
Figure 2005534012
他に説明がなければ、全ての特性である、後段に示される計算の従属()および独立()の両方は、単位分散にオートスケールされていると見なされる。予測のための独立変数は、トレーニングセットのスケーリングパラメータを使用する計算の前に変換される。予測した濃度(従属変数)は、トレーニングセットのスケーリングパラメータを使って、予測した独立特性の再変換を経て得られる。
較正計算の伝統的方法
較正計算の伝統的方法は一変量回帰に基づいている。ボルタンメトリーの濃度に対して回帰されるべき特徴点は、通常ピーク電流またはピーク電荷(時間領域におけるピークの積分によって計算される)である。図1は、CUBATH(登録商標)ViaForm(商標)(Enthone)のダマスク模様の銅めっき浴の場合に記録される周期的ボルタモグラムの例を示している。最初の拡散律速ピーク(1500〜2000の範囲)は銅イオン還元過程に対応する。電位がより負の値に達するに従い、水素イオン還元過程(ガス状水素の発生をもたらす)が始まり、銅イオンの還元を妨げる。電位変化の方向は、ボルタモグラムの2900の点で逆転する。4355の点を発端として、銅酸化のピークを観察できる。CVS方法では、この酸化のピークはめっき浴中の促進剤の濃度と関連していると考えられる。酸化のピークの高さとピークの表面(ピーク電流の積分を経て得られる)の両方をCUBATH(登録商標)ViaForm(商標)めっき浴中に存在する全ての成分の濃度と関連させようとして、最小二乗回帰が利用された。
表1の組成に対応する組成の25の溶液をそれぞれ2回処理することによって、較正データが得られた。回帰計算に先立って、独立変数および従属変数の両方がオートスケールされた。
Figure 2005534012
自己予測の回帰係数の二乗を表2の1列および2列に示す。銅の濃度だけをピークの高さおよびピークの表面とどうにか(さらに論じられる基準によれば十分ではないが)相関させることができるということを認めることができる。促進剤の濃度と銅の酸化ピークの高さ/表面との間のCVS相互関係を見つけるために、有機添加物の濃度だけを変化させて限定的較正を行った。その限定的較正のマトリックスに使用した9つの溶液の組成を表3に示す。
Figure 2005534012
銅、酸および塩化物の濃度は、全ての溶液で一定に且つ基準値に一致して維持された。最初の8つの溶液の組成は、2つのレベルおよび3つの成分(促進剤、平滑化剤、およびサプレッサー)を持つ線形直交配列として計算された。9番目の溶液は全ての成分を基準レベルで含んでいる。自己予測の回帰係数の二乗を表2の3列および4列に示す。促進剤の濃度と酸化ピークの高さ/表面との間に相関関係を認めることができる。しかしながら、これらの状態においてさえ、相関係数の二乗の値は、はるかに複雑な計量化学回帰技術によって得られる値よりも低い。上に示した結果の分析に基づいて、めっき浴のオンライン促進剤分析について、CVSに似ているどんな手法を利用することも、無機添加物の変化しやすい濃度の影響のために不可能であると判断することができる。促進剤は最も速く減る成分であり、その濃度を絶えずモニターすることがめっき浴を適切に維持するのに不可欠である。
較正範囲の決定
選択したボルタモグラムのどの部分が、任意の特定成分の較正に使用するのに最も見込みがあるかを決定するために、DC/ACボルタモグラムの各j番目の点に2つの独立した手順を実施すべきである、すなわち、
− 最小二乗回帰に基づく相関関係の計算、
− モデル化パワーのSIMCA(種類の共通点の簡単なモデル化)に基づく計算[1]。
最初の方法は、ボルタモグラムのどの範囲が較正されるべき成分の濃度と最大の相関関係を示すかについて情報を与える。また、その方法は、ACまたはDC電流の応答が関心のある成分の濃度の変化にだけ左右される範囲を決める。したがって、各成分は、それ独自の求められるべき特定範囲を必要とする。もう1つの方法は、選択された範囲内の各点について信号対雑音比に関する情報を与える。
所定の成分の較正に選択されるべき最適範囲は、較正された成分以外の成分の濃度変化とはたぶん無関係に、良好な相関関係を有しており、高い信号対雑音比を有するべきである。
最小二乗回帰に基づく相関関係の計算のアルゴリズムは次の通りである、すなわち、
− 独立変数および従属変数の両方がオートスケールされる。
− ボルタモグラムの各点について、回帰が計算される。スケールを変更したボルタモグラムのj番目の点(特性jとも呼ぶ)の場合、次の回帰式を書くことができる、
(5)
上式で、回帰係数は次式で計算される。
Figure 2005534012
− 回帰係数に基づいて、スケールを変更したボルタモグラムの各点について自己予測が計算される。
− スケールを変更したボルタモグラムの各j番目の点について、相関係数の二乗、rが計算される。
Figure 2005534012
上式で、
Figure 2005534012
はスケールを変更した濃度の予測値である。
− rの高い値(おそらく1に近い)に対応する範囲は、m点を含む較正範囲として取りあげられる。
スケールを変更したボルタモグラムのj番目の点(特性j)のモデル化パワーを計算するためのSIMCAに基づく手順は次の通りである、すなわち、
− オートスケールしたトレーニングセットのマトリックス(m,n)をPCAにより主要成分(m,a)、および固有ベクトル(n,a)に分解する。因子の数aをクロス確認により決定する(本文の後で論ずる実施例において、因子の最適数は通常3または4に等しい)。
− トレーニングセットの残差のマトリックスは次式から計算される。
SV (8)
− スケールを変更したボルタモグラムの各j番目の点について、特性jの残差分散であるrv (誤差)は次の式から計算される、
Figure 2005534012
上式で、eはマトリックスの要素である。
− スケールを変更したボルタモグラムの各j番目の点について、特性jの意味のある分散であるrv )は次式により与えられる。
Figure 2005534012
− 特性jのモデル化パワー、Rは次式であると定義される。
Figure 2005534012
が1に近いと、その特性は非常に関連性が高く、逆に言えば、それがゼロに近づけば、その特性はモデル中での有用性がゼロに近づく。
図2は、相関係数の二乗、r (最小二乗回帰を通して得られる)、およびモデル化パワー、Rの両方の利用例を、ボルタモグラムの最適較正範囲を決めるための基準として示している。図2は、スズ/鉛めっき浴におけるスズ酸化還元電極反応のCVボルタモグラムの分析に基づいている。相関係数の二乗r は、電気分析の応答をボルタモグラムの各j番目の点に関するトレーニングセット溶液中の実際のスズ濃度と相互に関係させる。r もRもどちらも、所定の特性jが較正範囲の中に含まれるべき最適な特性かどうかを決めるための十分な基準ではないということを認めることができる。r およびRの両方の値が比較的高い特性jだけを較正に取り入れることができる(図2の範囲55〜210のように)。したがって、組み合わせたパラメータR の分析が、図2に実証されているような最適較正範囲を決めるのに役立つ。R パラメータ分析により、推定較正範囲が与えられるだけであるということに言及すべきである。最適較正範囲は、R によって示唆されるものよりも少し広い範囲を実験的にもチェックすることによりクロス確認方法を通じて最終的に決定されるべきである。しかしながら、最適範囲は、殆どの場合、R パラメータのかなりの値に対応する全部の範囲を含むべきである。較正範囲を、高いモデル化パワーの値を依然として有している点だけを含むように拡大してもよいと言及すべきである。
回帰計算に先立ってトレーニングセット内の異常値の検出
分析の次のステップは、回帰の計算に先立ってあり得る異常値を決定して除去するためのトレーニングセットの検査である。主成分分析(PCA)[3、4]の方法を利用して、マトリックス(m,n)を、スコア((m,a))および装荷((n,a))と呼ばれるベクトルの外積であるマトリックスに分解する。データのマトリックスを分解するのに、4つの異なる方法が使用される。最初の2つの方法である、非線形反復部分的最小二乗法(NIPALS)[2、5]および連続平均直交化(SAO)[6]は一対ずつの方法であり、それに対して、ヤコビ変換[7、8]法は、分散共分散マトリックスを使って一度に全ての主成分を計算した。全ての方法の結果は実質的に同じであった。PCA計算をMSビジュアルベーシック(VB)で行い、Matlabの特異値分解技術で得られた結果と比較し、完全に一致した。異常値の検出と関係する後段で論じる全ての計算法を、その正確さを立証するために、ほとんどVBおよびMatlabで行った。VBプログラムの場合、NIPALS法がマトリックスの分解に最適(ほとんど時間スケールに基づき)として選択された。
トレーニングセットの中の異常値を決定するために、PCA(MD/PCA)と組み合わせたマハラノビスの距離(MD)を利用した。マハラノビスの距離を選択した主な理由の1つは、トレーニングセットのデータにおける変数間の変化に非常に敏感だからである。さらに、その距離はトレーニングサンプルの平均からの標準偏差に基づいて測定される。伝統的なマハラノビスの距離とPCA方法と組み合わせたマハラノビスの距離との差は、分析において後者においてが前者からのに代わることである。マハラノビスの距離を計算する前に、トレーニングセット全体のスコアに基づくマハラノビスのマトリックス()、すなわち、
/(m−1) (12)
を計算する必要がある。トレーニングセットのi番目のサンプルに対応するマハラノビスの距離の二乗は次の式から計算される。
−1 (13)
Dのかなり大きな値を有するサンプルは異常値としてトレーニングセットから除かれる。残りのデータが較正を計算するのに使用される。
トレーニングセットから異常値を除くのにより信頼できる手法は、クロス確認に基づくマハラノビスの距離である。この方法では、最高の予測能力の基準に基づいて、最良の適合に対立するものとして、トレーニングセットの部分をチェックする(上に示した自己予測法のように)。PCAと組み合わせたマハラノビスの距離の方法を使用するクロス確認のための反復手法を以下に示す。
− 指標の値k=1を設定する。
− データのマトリックス (m,n)からk番目のベクトル (n)を引き出す。残りのマトリックスを (m−1,n)と呼び、k番目のステップのトレーニングセットのマトリックスの役割を果たす。
− マトリックス は、 を得るために単位分散にオートスケールされるべきである。
− マトリックス のスケーリングパラメータを使って、ベクトル のスケールが変更されて、 を得る。
− aという因子の数を使って、スコア (m−1,a)および固有ベクトル (n,a)についてマトリックス が分解される。
− マハラノビスのマトリックスは、次の依存性を利用して計算される。
/(m−2) (14)
− 次の式を使って、ベクトル についてスコアが計算される。
(15)
− k番目のサンプルに対応するマハラノビスの距離の二乗が次の式から計算される。
−1 (16)
− もしkがm未満であれば、kを1つだけ増やし、この手順の第二ステップに戻る。
主成分分析によるマハラノビスの距離に基づく別の方法はスコアだけでなく残差も用いる。クロス確認のための、残差を用いる主成分分析によるマハラノビスの距離と呼ばれる方法についてのアルゴリズム(MD/PCA/R)[9]を以下に示す。
− 指標の値k=1を設定する。
− データのマトリックス (m,n)からk番目のベクトル (n)を引き出す。残りのマトリックスを (m−1,n)と呼び、k番目のステップのトレーニングセットのマトリックスの役割を果たす。
− マトリックス は、 を得るために単位分散にオートスケールされるべきである。
− マトリックス のスケーリングパラメータを使って、ベクトル のスケールが変更されて、 を得る。
− aという因子の数を使って、スコア (m−1,a)および固有ベクトル (n,a)についてマトリックス が分解される。
− k番目のトレーニングセットのマトリックスについての残差のマトリックス、 (m−1,n)は次の式を通して計算される。
(17)
− k番目のトレーニングセットについての、Q残差とも呼ばれる、残差の合計を二乗した列ベクトル、rs (m−1)は次の依存性を使って計算される。
Figure 2005534012
上式で、ei,jはマトリックス の要素である。
− 列ベクトルrs は、スコア (m−1,a)のマトリックスにa+1st列として加えられている。これは残差拡大スコアのマトリックス、 (m−1,a+1)を作り出す。
− 次の依存性を利用して残差拡大スコアからマハラノビスのマトリックスが計算される。
Mr /(m−2) (19)
− ベクトル についてのスコア は式15を使って計算される。
− ベクトル についての残差を予測した行ベクトルep (n)は次の式を使って計算される。
ep ) (20)
上式で、(n,n)は単位行列である。単位行列は常に平方であり、対角線は1、他は全て0である。
ベクトルについての予測した残差二乗和rp は次式を用いて計算される。
Figure 2005534012
− スカラーrpがa+1st値として行ベクトル (a)に付け加えられている。これが残差拡大スコアのベクトル (a+1)を作り出す。
− マハラノビスの距離の二乗値は、知られていないサンプルについて次の式を利用することによって予測される。
Dr Mr −1 (22)
− もし指数kがm未満であれば、kを1つだけ増やし、この手順の第二ステップに戻る。
Figure 2005534012
Figure 2005534012
Figure 2005534012
2組のデータセットについて計算された、MD/PCAの自己予測およびクロス確認とMD/PCA/Rのクロス確認が表4に示されている。両方のデータセットは同じトレーニングセットの溶液について得られたものである。しかしながら、それらのセットでは、ある種の実験パラメータが得られた方法が互いに異なる。予想されるように、クロス確認のMD/PCA/R値は、自己予測のものよりも大きいクロス確認のものよりも若干大きい(表4、列1、2、3、および7、8、9)。しかしながら、異常値検出性能の感度は、サンプル#45の例によって実証されているようにMD/PCA/Rの場合に確かに最大である。トレーニングセットから異常値を除いた後、自己予測およびクロス確認のMD/PCAおよびMD/PCA/Rが再計算され、それぞれ列4、5、6および10、11、12に示された。
異常値検出の別の強力な方法はSIMCAと呼ばれる[1]。トレーニングセット全体が1種類から成っているかどうか(言い換えれば、トレーニングセット内に異常値が無いかどうか)をチェックするために、クロス確認を利用できる。SIMCAクロス確認のアルゴリズムは以下である。
− 指標の値k=1を設定する。
− データのマトリックス (m,n)からk番目のベクトル (n)を引き出す。残りのマトリックスを (m−1,n)と呼び、k番目のステップのトレーニングセットのマトリックスの役割を果たす。
− マトリックス は、 を得るために単位分散にオートスケールされるべきである。
− マトリックス のスケーリングパラメータを使って、ベクトル のスケールが変更されて、 を得る。
− aという因子の数を使って、スコア (m−1,a)および固有ベクトル (n,a)についてマトリックス が分解される。
− k番目のトレーニングセットのマトリックスについての残差のマトリックス、 (m−1,n)は式17を通して計算される。
− k番目のトレーニングセットの残差分散 は次式から計算される。
Figure 2005534012
− ベクトル についての予測した残差の行ベクトルep は式20を使って計算される。
− rv 0,kに関して規格化したベクトル についての予測した残差分散は次の式を使って計算される。
Figure 2005534012
− もし指数kがm未満であれば、kを1つだけ増やし、この手順の第二ステップに戻る。
MDに基づく方法とSIMCAクロス確認との間の性能を比較するために、表4から同じ実験データが、表5に示したSIMCAの計算に使用された。
Figure 2005534012
Figure 2005534012
Figure 2005534012
我々の経験によると、トレーニングセット中の異常値の割合は、装置、装備および機能したボルタンメトリー方法の場合、5%以下である。トレーニングセット中の比較的少数の異常値が、較正が行われる非常に安定した状態(較正用に完全に管理された溶液組成を含む)と関連している。また、利用したボルタモグラムの波形は、できる限りおそらく再生可能で、且つ安定であるように選択されている。
トレーニングセット中の異常値が比較的少数なので、マハラノビスの距離およびSIMCA方法は我々の条件で信頼できると考えられる。MD方法の短所は、幸いにも出会わなかったが、データ中に多数の異常値(通常トレーニングセットの数十パーセント)があると、不正確な結果を生じることである。多数の異常値を処理する場合の方法は、MCD(最小共分散行列式)[10]、RHM(不十分な手段による再サンプリング)[11]、およびSHV(最小の半容積)[11]である。これらの方法では、トレーニングセット中の異常値の最大割合を測定する必要がある。この情報に基づいて、最良のトレーニングサブセットが選択され、較正に使用される。その論文[11]で、著者は元のトレーニングセットの50%まで除くことを提案している。そのような処置は、我々の場合では、下限および上限に近い濃度に対応するファイルをおもに含む良い較正データの補償されない損失をもたらすだろう。それにより、トレーニングセットの濃度幅が狭くなり、回帰式の性能を予測することが妨げられるだろう。
較正のための因子の最適数の決定
較正のための因子の最適数を決めるのに役立てるために使用できる最も効果的な方法の1つはPRESS(残留誤差二乗和の予測)と呼ばれる[1、4、12]。この方法は異なる数の因子についての濃度残差の計算に基づいている。自己予測したおよび/またはクロス確認した濃度は、主成分回帰(PCR)[12、13、14]および部分的最小二乗(PLS−1)[1、2、12、13、14、15]回帰の両方を使用して得られる。両方の回帰方法は一般的に使用され、そのアルゴリズムが文献に極めて詳細に記述されている。
従属特性の数が1に等しい場合、PRESSの式は下記の通りである。
Figure 2005534012
上式で、ec は、元の(オートスケールされていない)実際の濃度と再変換し(スケールを変更し直した)自己予測した/クロス確認した濃度について次の依存性により計算したi番目のサンプルの濃度残差である。
Figure 2005534012
上式で、
Figure 2005534012
は自己予測/クロス確認により予測した、再変換(スケールを変更し直した)濃度を意味する。
図3aおよび3bは、それぞれ、光沢剤および担体についてPCRおよびPLS−1を使用して自己予測したPRESSの計算値を表している。その自己予測したPRESSは較正モデルを試験するのに最も簡単で最も速い方法である。この手法に関連する問題は、そのモデルのベクトルがこれらの同じボルタモグラムから計算されるということである。したがって、計算された全てのベクトルが全てのトレーニングボルタモグラムに存在する。これはマハラノビスの距離を計算する場合に非常に問題があるということはないが、ここでPRESSのプロットは、新しい因子がモデルに加えられるにつれて低下し続け、決して上昇しないだろう。因子の数をプロットが「水平になり」始める場所として選択することが可能である。図3aおよび3b(PCRについて)のプロットは因子の数が4で「水平になり」始めることが認められる。しかしながら、これは不正確な尺度であり、知られていないサンプルを予測するときにモデルの因子の真の最適数について何の目安も与えない。トレーニングセットの全てのサンプルについてクロス確認PRESSを使用するときにずっと信頼できるデータを得ることができる。次に、各サンプルがトレーニングセットから除かれ、残っているサンプルでモデルが計算される。このモデルが除かれたサンプルについての濃度を予測する。予測した値と実際の値との間の二乗誤差を計算し、ただ1つのPRESS値を生成する。次いで、そのサンプルがトレーニングセットに戻され、次のサンプルが除かれ、そのサイクルを繰り返して他のPRESS値を計算する。全てのサンプルが処理されるまで、その手順が繰り返される。それらのPRESS値が合計され、それがモデルのPRESS値になる。光沢剤および担体についてのクロス確認PCRおよびPLS−1を使って計算したPRESSの値が、それぞれ図4aおよび4bに表示されている。図4aおよび4bでは、1から4までの因数で予測誤差(PRESS)は、モデルにそれぞれの新しい因子が加えられるにつれて減少することを認めることができる。これは、モデルの適合が不十分であり、関心のある構成要素について完全に原因となるのに十分な因子が無いということを示している。図4aおよび4bの両方に関して、PRESSのプロットが最低に達し、再び上昇し始める(因子の数4に対応して)。この点で、モデルは、関心のある構成要素と関係していない無相関のノイズを含む因子を加え始める。PRESSの最小値に対応する因子の数が因子の最適数を表している。クロス確認PRESS計算は自己予測PRESS計算よりも多くの時間を費やすけれど、前者が因子の最適数を決めるのに勧められる。可能な最小数の因子について計算されるPRESSの局所極小に対応する因子の数を決めるために、連続予測二乗和のR比が用いられている[1、4]。
Figure 2005534012
因子の数a=1でスタートし、もしRが1未満であると、増加した因子空間がより良い予測を生じ、それで、その手順は、j=2などで、因子が加えられても予測は改善されないことを示すその比が1より大きくなるまで繰り返される。図4aおよび4bの両方のデータについて計算されるR比は、両方の回帰方法、PCRおよびPLS−1についてa=4という因子の最適数を表している。
PRESS[15]に基づくF統計値を、その2つの異なる較正方法、PCRおよびPLS−1の予測能力の比較に役立てるのに使用することもできる。2つの異なる較正方法のためにF比を次のように定義してみよう。
Figure 2005534012
PRESSパラメータの性能を例示するために、図4aおよび4bからのデータが再計算され、図5に示された。因子の最適数aに関して、PCRおよびPLS−1につき同様の性能を期待するはずであり、それはFPRESS比が1に近いはずだということを意味する。図5では、FPRESSは、a=4の場合、光沢剤に関して1に最も近いと認めることができ、それにより、R比分析に基づく結論が確認される。しかしながら、図5における担体のデータは、a=3および4の両方でFPRESS比が1に近いので、決定的な答えを与えない。
較正に関して因子の最適数を決めるのに役立てることができる他の方法は、次式で与えられるExnerのプシー(Ψ)関数[4、16、17]に基づいている。
Figure 2005534012
図4aおよび4bのPRESS計算に使用されたものと同じ濃度データについて計算したExnerのΨ関数の値が、それぞれ図6aおよび6bに示されている。図6aおよび6bにおけるExnerのΨ関数の曲線は、それぞれ図4aおよび4bのPRESSの曲線に定量的に似ていると容易に認めることができる。PRESSに似た方法で、できるだけ少数の成分に対応するExnerのΨ関数の局所極小が因子の最適数を表す。さらに、ExnerのΨ関数の絶対値を分析することにより、較正モデルの精度についての情報が得られる。1.0に等しいExnerのΨ関数の値が物理的に意味のある上限である。なぜならば、これは、各点が実験データの総平均について同じ値を有するということを単純に推測したにすぎないということを意味するからである。Exner[17]は、0.5が許容できる最大のΨ値と考えるべきであると提案した。なぜなら、その値は、各点について総平均を推測するより2倍も適合が良いことを意味するからである。
回帰計算によるトレーニングセット内の異常値の検出
上述のマハラノビス距離およびSIMCAの方法とは別に、異常値検出に関して他の強力な手段、すなわち、濃度残差、F−比、に基づくF比方法、およびスチューデント化された濃度残差対てこの力のプロットがある。しかしながら、マハラノビス距離およびSIMCAの方法と対照的に、これらは回帰計算を用いる。モデルについて因子の最適数が決まると、濃度残差は式26を使用して計算される。クロス確認についてのF−比方法では、トレーニングサンプルの二乗誤差はトレーニングセットの残りに関して次の式で表される[15]。
Figure 2005534012
トレーニングセット内の異常値を同定するもう1つの有用な手段は、各サンプルについて内部にまたは外部にスチューデント化された濃度残差対てこの力の値をプロットすることである[18]。てこの力の値は、ある個別のトレーニングサンプルがモデル全体に対してどれ程重要であるかという尺度を与える。スチューデント化した残差は、サンプルの予測した濃度がてこの力とどれ程よく一致しているかという目安を与える。てこの力およびスチューデント化した残差の両方は、自己予測またはクロス確認によって計算することができる。クロス確認に基づく手法は自己予測についての手法よりも高い分解能を有し、したがって、我々の選択である。下に示すそのアルゴリズムはクロス確認したてこの力を計算する。
− 指標の値k=1を設定する。
− データのマトリックス (m,n)からk番目のベクトル (n)を引き出す。残りのマトリックスを (m−1,n)と呼び、k番目のステップのトレーニングセットのマトリックスの役割を果たす。
− マトリックス は、 を得るために単位分散にオートスケールされるべきである。
− マトリックス のスケーリングパラメータを使って、ベクトル のスケールが変更されて、 を得る。
− aという因子の数を使って、スコア (m−1,a)および固有ベクトル (n,a)についてマトリックス が分解される。
− 式15を使って、ベクトル についてスコアが計算される。
− ベクトル が、クロス確認によって予測されたスコアのマトリックスの中にk番目の行として付け足される。
− もし指数kがm未満であれば、kを1つだけ増やし、この手順の第二ステップに戻る。
− スコアのマトリックスは、次式に従って二乗「ハット」マトリックス(m,m)を計算するのに使用されている。
−1 (31)
「ハット」マトリックスの対角線要素hk,kがてこの力を構成する。k番目のてこの力はトレーニングセットのk番目のサンプルに対応する。
内部におよび外部にスチューデント化された濃度残差についての手順は、濃度残差の列ベクトルec の計算から始まる(式26)。残差に関して予測した濃度は、因子の数がaの場合、PCRまたはPLS−1クロス確認により計算される。因子の数は「ハット」マトリックスについての数と同じでなければならない。トレーニングセットのk番目のサンプルについて内部にスチューデント化された残差は次の依存性を用いて計算される[18]。
Figure 2005534012
上式で、
Figure 2005534012
は残差の平均であり、その二乗値は次式により定義される。
Figure 2005534012
トレーニングセットのk番目のサンプルについての外部にスチューデント化された残差は次の式を使って計算される[18]。
Figure 2005534012
上式で、
Figure 2005534012
は次式により定義される。
Figure 2005534012
トレーニングセットについてクロス確認によって計算された、外部にスチューデント化された濃度残差対てこの力についてのプロットの例が図7に示されている(ba2、チャンネル5、300〜860)。図7に示されている3つの明らかな異常値がある。しかしながら、それらの1つについては、外部にスチューデント化された濃度残差の値(−4.74)だけが範囲外であるが、それに対して、そのてこの力の値(0.0153)はトレーニングセット内である。対照的に、他のサンプルは最も高い範囲外にあるてこの力の値(0.513)を有するのに、外部にスチューデント化された濃度残差はトレーニングセットの集団の値をわずかに越えているだけである。第3の異常値は、てこの力(0.421)および外部にスチューデント化された濃度残差(3.59)の両方によって決められている。上記に基づいて、てこの力とスチューデント化した濃度残差の組合せによってのみ、トレーニングセット内の異常値検出について信頼できる手法が得られると結論づけることができる。
較正計算
最適数の因子を得ようと(PRESSおよび/またはExnerΨ関数による)目指している計算と、トレーニングセットから回帰計算(濃度残差に基づく方法、すなわち、F−比、およびスチューデント化した濃度残差対てこの力のプロット)により異常値を除く計算とを反復する手順で行うことが勧められる。因子の最適数が計算され、トレーニングセットに異常値がなければ、反復は停止すべきである。
因子の正確な数と異常値の無いトレーニングセットを決めたら、PLS−1またはPCR法を使用して最後の回帰計算を行うことができる。
1つの較正の例として、5つの成分(銅が14〜24g/L、酸が140〜220g/L、塩化物が30〜80ppm、光沢剤が2〜9mL/L、担体が3〜8mL/L)のPC75銅めっき浴(Technic,Inc.)中の酸の較正が以下に示されている。その較正は、表1のものに似ているが6つの成分に代わり5成分を有する25の溶液マトリックスに基づいて実施された。その較正に選択された走査は、因子の最適数が3である4000〜4800の範囲の場合、b26、チャンネル3であった(図8参照)。PCRおよびPLS−1の方法は、一変量回帰の場合に特徴的なまたは重要な点を含まない走査の範囲から正確な較正モデルを作り出せるということが明確に実証される。その較正は、元の実際の濃度とスケールを変更し直し、予測した濃度とから計算された回帰係数の二乗の値、すなわち、
Figure 2005534012
ならびに両方の回帰方法、PCRおよびPLS−1について自己予測およびクロス確認のためのPRESS(式25)に基づいて検査される(表6)。両方の回帰方法、PCRおよびPLS−1は極めて類似して機能し、そのことは実際の酸濃度およびクロス確認した酸濃度を示している図9でも明白である。
Figure 2005534012
表6および図9に示した精度のレベルは、PC75(Technic,Inc.)銅めっき浴の場合、酸濃度範囲のほんの小割合から成っているので、我々の目的にとって十分満足できる。通常、めっき浴は、全ての浴成分の濃度が較正範囲を限定するある範囲内に維持されている限り、十分に機能するように設計されている。
一変量回帰方法と比較して多変量回帰方法の非常に重要な利点は、様々な源に由来する情報を同時に利用する多変量技術の能力である。この蓄積情報は、多変量ではあるが単一源に由来するデータに基づく較正よりもより正確で偏りの少ないモデルを作り出す較正の基礎として使用することができる。例となる蓄積データセットを生み出すために、2つの異なるボルタモグラム(浴PC75、ba2、チャンネル3、401〜701、およびチャンネル4、301〜601)の部分が一緒に「にかわ付け」され、光沢剤濃度に対して回帰された。これらの範囲に対応するモデル化パワーは十分に高かった。この較正は、PC75浴の酸の較正についての前の例に使用したのと同じトレーニングセットに基づいている。光沢剤の較正に使用された両方の走査は、特徴のある単一点(ピークなどのような)を少しも含んでいないので、一変量回帰について多くの価値を示さない。さらに、オートスケールしたACボルタモグラムの各j番目の点について実施された最小二乗回帰計算(処理ステップは1.1〜1.5)は、本文で論じられる目的にとって十分な回帰係数をもたらさない(図10)。
Figure 2005534012
表7は、チャンネルが3だけの場合と、チャンネルが4だけの場合と、チャンネルが3および4についての「にかわ付けした」データの場合とに、式36を用いて計算した光沢剤の較正のための回帰係数の二乗を示している。「にかわ付けした」データセットが、PCRおよびPLS−1について自己予測とクロス確認の両方の場合に高い(rをもたらしていることを認めることができる。また、ba2、チャンネル4、301〜601から光沢剤の較正のために選択された範囲が、LSRによって計算された非常に低いrの値に部分的に対応していることも認めることができる。しかしながら、クロス確認によりチェックされたように、そのような実験的に拡大された範囲は、PCRおよびPLS−1に基づく回帰について、R パラメータを使用して純粋に測定された狭い範囲よりも高い(rを与える。
表6のデータを図10のデータと比較して、ba2、チャンネル4のデータについて多変量技術PCRおよびPLS−1により計算した回帰係数の二乗が最小二乗回帰で計算した値よりずっと高い値になることも認めることができる。
較正移動
較正移動手順は、元もと計算した回帰式の予測性能を妨害する3つの主要な問題を克服することを目的としている。第一の問題は、1つの計器について開発された較正モデルが別の計器に移動されたときに発生する。第二の問題は、ある期間にわたって単一計器で測定された計器の応答が何らかの理由で変化する(電子的ドリフト)ときに観察される。最後に、第三の問題は異なる生成バッチに由来するサンプル間の差により引き起こされる。これら3つの問題の全てに、第一計器での較正と、どうかすると異なる応答を生成する第二計器にその較正モデルを使用しようとする試みとが含まれる。これらの問題は、我々の実験的実践でかなり頻繁に遭遇した。そうした問題を処理するために、いくつかの較正移動技術が利用された。我々の知る限りでは、データ分解技術と組み合わせた較正移動は、以前にどんな電気化学データの較正移動にも利用されたことがなかった。次の技術を以下に示す。すなわち、生のデータ(DS)またはスコア(DSS)のいずれかを使用する直接標準化[19]、生のデータ(PDS)[19]を使用する区分的直接標準化[19]、生のデータ(DSB)またはスコア(DSBS)のいずれかを使用する加法的背景補正を伴う直接標準化[20]、生のデータ(PDSB)を使用する加法的背景補正[20]を伴う区分的直接標準化[20]である。これらの技術は、DSSとDSBSは別として、文献に十分記述されている。したがって、DSSおよびDSBSの方法を詳細に示すことにした。
DSSの手順は次の通りである。
− 第一計器の元の完全な較正データセット (m,n)が、スコア (m,a)および固有ベクトル (n,a)についてPCAによって分解される。下側の指標「1」は第一計器を意味する。
− スコア および対応する濃度 (m)が平均中心化させられ(式4)て、それぞれ
Figure 2005534012
が得られる。それらは次の回帰式を構成する。
Figure 2005534012
上式で、β(a,1)は回帰係数の列ベクトルである。
− 回帰係数は次式を用いて計算される。
Figure 2005534012
上式で、
Figure 2005534012
は次の式により計算されるマトリックス
Figure 2005534012
の疑似逆元である。
Figure 2005534012
− 第一計器および第二計器に関する元の較正データサブセットのスコア O,s (m,n)および O,s (m,n)は、それぞれ式40および41を使って計算される。
O,s (40)
O,s (41)
指標、下側の「2」および上側の「s」は、それぞれ第二計器および較正サブセットを意味する。
− 変換マトリックスは、
=( (42)
のように計算される。
− スコアは、知られていないサンプルについて第二計器で得られるボルタモグラム 2,u(1,n)の場合、次の式を用いて計算される。
2,u 2,u (43)
− 第二計器からの知られていないサンプルのスコアには変換マトリックスが乗じられる。
2,u 2,u (44)
− ベクトル 2,uは、 2,uを得るために、第一の較正に関する総平均を使って中心化させられる。
次いで、このベクトルは、その知られていないサンプルの平均中心化した濃度を得るために、回帰式に使用される。
Figure 2005534012
− 最後に、第二計器からの知られていないサンプルの平均中心化濃度が、トレーニングセットの濃度からのパラメータを用いてスケールを変更し直されて、予測した濃度の値
Figure 2005534012
になる。
DSBSに関する手順の最初の5ステップは、DSSに関する手順の最初のステップに等しい。しかしながら、回帰式を利用する前に、いくつかの追加の係数が計算されなければならない。DSBSに関する手順は次の通りである。
− 第一計器に関する元の完全な較正データセット (m,n)が、スコア (m,a)および固有ベクトル (n,a)についてのPCAにより分解される。下側の指標「1」は第一計器を意味する。
− スコア および対応する濃度 (m)が平均中心化させられ(式4)て、それぞれ
Figure 2005534012
が得られる。それらは回帰式37を構成する。
− 式38を用いて回帰係数が計算される。
− 第一計器および第二計器に関する元の較正データサブセットのスコア O,s (m,n)および O,s (m,n)は、それぞれ式40および41を使って計算される。
− 変換マトリックスは式42に従って計算される。
− 第一計器について完全な較正のための回帰ベクトルの推定値は次の式を用いて計算される。
Figure 2005534012
上式で、 μ および μ は、それぞれ および の平均的な列の値を含み、
Figure 2005534012
は式38を使って計算される。
− 計器間の加法的背景差を調整するために導入された背景ベクトル
Figure 2005534012
は、次の式を利用して計算される。
Figure 2005534012
上式で、ベクトル S,μ および S,μ は、それぞれマトリックス および の平均的な列の値を含んでいる。
− スコアは、知られていないサンプルについて第二計器で得られるボルタモグラム 2,u(1,n)の場合、式43を用いて計算される。
− 第二計器からの知られていないサンプルのスコアには変換マトリックス(式44)が乗じられる。
− 最後に、第二計器で分析された知られていないサンプルの濃度を予測するために、次の式が使用される。
Figure 2005534012
上式で、s 2,u
Figure 2005534012
は、それぞれ式44、47、38、および46から計算される。
全ての較正移動技術が、MATLAB環境において実施された。
DSSおよびDSBSの手順は、上記に示したアルゴリズムに正確に従って書かれた。残りの標準化手順はPLSの道具箱を使用して実施された。
Figure 2005534012
Figure 2005534012
DS、DSB、PDS、PDSB、DSSおよびDSBSの性能が、PC75銅めっき浴(Technic,Inc.)のための硫酸の較正例について図11および表8で比較されている。第一計器の較正のために計算した回帰式が使用されて、第二計器で得られたボルタモグラムに基づく濃度を予測した。いろいろな較正移動技術を使って計算された予測濃度が実際の濃度と比較して示されている。図11aでは、較正移動技術が利用されないで、第二計器からのデータが第一計器の回帰式で直接予測された。表8のデータを分析して、相関係数の二乗(式36)は較正移動技術の性能を測定するためには十分なパラメータではないということを認めることができる。したがって、その性能もまた、PRESS(式25)の値に基づいて分析された。加法的背景補正を備えたその技術は、構造的非線形背景の存在を示唆する加法的背景補正のない対応技術によるよりも低いPRESSの値になった。DSSは、通常のDSよりもより正確に、より速く機能している。DSBSが最も正確な予測を与える。PDSBおよびDSBSの性能は互いに非常に似ているが、DSBSが好ましい。なぜならば、その計算に必要な時間がずっと短いからである。
Figure 2005534012
Figure 2005534012
Figure 2005534012
Figure 2005534012
Figure 2005534012
Figure 2005534012
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本発明が、その好ましい実施の形態を含めて詳細に記述された。しかしながら、当業者は、本開示を検討することにより、本発明を変更および/または改良することが可能であり、それでもやはり以下の特許請求の範囲に記載されているような本発明の範囲内にあるということが十分理解されるだろう。
CUBATH(登録商標)ViaForm(商標)(Enthone)の銅めっき浴についての一例の周期的DCボルタモグラム走査dq21b26、チャンネル2を示す図である。 ボルタングラムの各点、変数j、(走査dq21x10、チャンネル2)について最小二乗回帰を経て得られる、自己予測しオートスケールしたスズ濃度のための相関係数の二乗(式7)、rを示す図である。同じデータについて計算されたモデル化パワー(式11)、R。 PCRおよびPLS−1光沢剤の濃度(走査dq21cu、チャンネル2、範囲670〜765)により自己予測するために多数の因子について計算されたPRESS(式25)を示す図である。 PCRおよびPLS−1担体の濃度(走査dq21s4、チャンネル5、範囲440〜470)により自己予測するために多数の因子について計算されたPRESS(式25)を示す図である。 PCRおよびPLS−1光沢剤の濃度(走査dq21cu、チャンネル2、範囲670〜765)によりクロス確認するために多数の因子について計算されたPRESS(式25)を示す図である。 PCRおよびPLS−1の担体濃度(走査dq21s4、チャンネル5、範囲440〜470)によりクロス確認するために多数の因子について計算されたPRESS(式25)を示す図である。 クロス確認した光沢剤濃度(走査dq21cu、チャンネル2、範囲670〜765)および担体濃度(走査dq21s4、チャンネル5、範囲440〜470)のために多数の因子について計算されたFPRESS(式28)を示す図である。 図4aのものと同じ濃度データについて計算したExner Ψ 関数(式29)を示す図である。 図4bのものと同じ濃度データについて計算したExner Ψ 関数(式29)を示す図である。 光沢剤(走査dq21ba2、チャンネル5、範囲300〜860、4つの因子)についての、てこの力対外部にスチューデント化された濃度残差のプロットを示す図である。 PC75めっき浴についての、一例の周期的AC(X最初の高調波成分)ボルタモグラム走査dq21b26、チャンネル3を示す図である。 PC75めっき浴の較正、すなわち、走査dq21b26、チャンネル3、範囲4000〜4800、3つの因子について、実際の(ダイヤ形)、PCRによりクロス確認した(正方形)、およびPLS−1によりクロス確認した(三角形)酸濃度値を示す図である。 自己予測した光沢剤濃度についての相関係数の二乗(式36)、(rを示す図である。走査dq21ba2、チャンネル4、範囲(301〜601)(最後の301の点)でにかわ付けされた、走査dq21ba2、チャンネル3、範囲401〜701(最初の301の点)の部分について、最小二乗回帰を通して得られたPC75めっき浴の較正。 標準化することなく第一計器からの回帰式を用いて計算した第二計器についての酸濃度の予測(走査dq21b26、チャンネル3、3600〜4350、4つの因子)を示す図である。 DSで標準化した第一計器からの回帰式を用いて計算した第二計器についての酸濃度の予測(走査dq21b26、チャンネル3、3600〜4350、4つの因子)を示す図である。 図11bと同じであるが、DSBで標準化した図である。 図11bと同じであるが、PDSで標準化した図である。 図11bと同じであるが、PDSBで標準化した図である。 図11bと同じであるが、DSSで標準化した図である。 図11bと同じであるが、DSBSで標準化した図である。

Claims (55)

  1. (a)各サンプルが知られている組成の電解質溶液を含むサンプルセットを得ることと、
    (b)前記各サンプルについて電気分析の応答を得て電気分析応答のデータセットを生成することと、
    (c)前記サンプルセットおよび対応する前記電気分析応答データセットを含むトレーニングセットを得ることと、
    (d)分解および多変量回帰方法を使用して前記トレーニングセットを分析して回帰データセットを生成することと、
    (e)前記トレーニングデータセットを確認して、予測較正モデルのための前記予測データセットを生成することと
    を含む電解質溶液中の目標成分の量を予測するのに使用することが可能な予測データセットを生成する方法。
  2. 前記電解質溶液が電気めっき浴である請求項1に記載の方法。
  3. 前記電気めっき浴が、Cu、Sn、Pb、Zn、Ni、Ag、Cd、Co、Cr、および/またはそれらの合金から成る群から選択された1つまたは複数の金属のめっき浴を含む請求項2に記載の方法。
  4. 前記電解質溶液が無電解めっき浴である請求項1に記載の方法。
  5. 前記無電解めっき浴が、Cu、Sn、Pb、Ni、Ag、Au、および/またはそれらの合金から成る群から選択された1つまたは複数の金属の自触媒めっき浴を含む請求項4に記載の方法。
  6. 前記無電解めっき浴が、Cu、Sn、Pb、Ni、Ag、Au、および/またはそれらの合金から成る群から選択された1つまたは複数の金属の浸漬めっき浴を含む請求項4に記載の方法。
  7. 前記電解質溶液が電解採取浴である請求項1に記載の方法。
  8. 前記電解採取浴が、Cu、Sn、Pb、Zn、Ni、Ag、Cd、Co、Cr、および/またはそれらの合金から成る群から選択された1つまたは複数の金属のめっき浴を含む請求項7に記載の方法。
  9. 前記電解質溶液が電気精錬浴である請求項1に記載の方法。
  10. 前記電気精錬浴が、Cu、Sn、Pb、Zn、Ni、Ag、Cd、Co、Cr、および/またはそれらの合金から成る群から選択された1つまたは複数の金属のめっき浴を含む請求項9に記載の方法。
  11. 前記電解質溶液が電鋳浴である請求項1に記載の方法。
  12. 前記電鋳浴が、Cu、Sn、Pb、Zn、Ni、Ag、Cd、Co、Cr、および/またはそれらの合金から成る群から選択された1つまたは複数の金属のめっき浴を含む請求項11に記載の方法。
  13. 前記電解質溶液が電気微細機械加工浴である請求項1に記載の方法。
  14. 前記電気微細機械加工浴が、Cu、Sn、Pb、Zn、Ni、Ag、Cd、Co、Cr、および/またはそれらの合金から成る群から選択された1つまたは複数の金属のめっき浴を含む請求項13に記載の方法。
  15. 前記電解質溶液が電解研磨浴である請求項1に記載の方法。
  16. ステップ(a)の前記サンプルのデータセットが日常の実験設計(DOE)によって得られる請求項1に記載の方法。
  17. 前記日常のDOEが多成分多重レベル線形直交配列である請求項16に記載の方法。
  18. 前記日常のDOEが多成分多重レベル一部実施要因である請求項16に記載の方法。
  19. ステップ(b)の電気分析応答が、DC周期的ボルタンメトリー、DC線形走査ボルタンメトリー、DCアノーディックストリッピングボルタンメトリー、DCカソーディックストリッピングボルタンメトリー、DC吸着ストリッピングボルタンメトリー、DC周期的ボルタンメトリックストリッピング技術、DC階段ボルタンメトリー、およびその組合せから成る群から選択されたDCボルタンメトリーによって得られる請求項1に記載の方法。
  20. ステップ(b)の電気分析応答が、正規パルスボルタンメトリー、逆パルスボルタンメトリー、示差パルスボルタンメトリー、方形波ボルタンメトリー、ACボルタンメトリー、クロノアンペロメトリー、クロノポテンショメトリー、電気化学的インピーダンス分光技術、ポーラログラフ技術、およびその組合せから成る群から選択された技術によって得られる請求項1に記載の方法。
  21. ステップ(b)の前記電気分析応答が複数のデータ点を含む請求項1に記載の方法。
  22. ステップ(b)の前記電気分析応答が完全な電気分析応答の1つまたは複数の部分の組合せである請求項1に記載の方法。
  23. ステップ(b)の前記電気分析応答が独立した電気分析応答の1つまたは複数の部分の組合せを含む請求項1に記載の方法。
  24. ステップ(d)の前記回帰データセットが、逐次分解に続く多変量回帰(PCR)、同時分解および回帰(PLS)、内部確認、外部確認、およびその組合せから成る群から選択された技術によって得られる請求項1に記載の方法。
  25. 前記内部確認が、
    (a)前記トレーニングセットからただ1つのサンプルを除き、それにより新規なトレーニングセットを作り出すステップと、
    (b)分解および多変量回帰方法を使って前記新規なトレーニングセットを分析し、新規な回帰データセットを生成するステップと、
    (c)前記除いたサンプルの目標成分濃度を前記新規な回帰データセットを使って予測するステップと、
    (d)サンプルをトレーニングセットに戻すステップと、
    (e)個々の全てのサンプルが処理されるまでステップ(1)から(4)を繰り返すステップと、
    (f)前記予測された濃度および前記知られている濃度に基づいて前記予測されたサンプルについてR値を測定するステップと、
    (g)もしも前記R値が約0.95を超えていれば前記トレーニングデータセットを確認し、もしも前記R値が約0.95未満であればステップ(a)から(f)を繰り返すステップとを含むクロス確認を使用する請求項24に記載の方法。
  26. 前記内部確認が、
    (a)知られている組成の電解質溶液を含む第二のサンプルセットを得るステップと、
    (b)前記第二のサンプルセットの各サンプルについて電気分析応答を得るステップと、
    (c)前記第二のサンプルセットの各サンプルについて前記目標成分濃度を、前記予測較正モデルを使って予測するステップと、
    (d)前記予測された濃度および前記知られている濃度に基づいて前記第二のサンプルセットの全サンプルについてR値を測定するステップと、
    (e)もしも前記R値が約0.95を超えていれば前記予測較正モデルを確認し、もしも前記R値が約0.95未満であればステップ(a)から(e)を繰り返すステップとを含むクロス確認を使用する請求項25に記載の方法。
  27. 電解質溶液中の目標成分の量を予測するために、
    (a)各サンプルが知られている組成の電解質溶液を含むサンプルセットを得ることと、
    (b)前記各サンプルの電気分析応答を得て、電気分析応答データセットを生成することと、(c)前記サンプルセットおよび対応する前記電気分析応答データセットを含むトレーニングセットを得ることと、
    (d)トレーニングセットを前処理することと、
    (e)較正範囲を決めることと、
    (f)応答データセットから異常値を検出して除去することと、
    (g)因子の最適数を決めることと、
    (h)トレーニングセット内の異常値を検出して除去することと、
    (i)多変量回帰を使用してトレーニングセットを分析し、回帰セットを生成することと、
    (j)前記回帰セットを確認して、予測較正モデルについての予測セットを生成することとを含む、較正データセットを生成する方法。
  28. 前記電解質溶液が、電気めっき浴、無電解めっき浴、電解採取浴、電気精錬浴、電鋳浴、電気微細機械加工浴、または電解研磨浴から成る群から選択される請求項27に記載の方法。
  29. ステップ(a)の前記サンプルデータセットが日常の実験設計(DOE)により得られる請求項27に記載の方法。
  30. 前記日常のDOEが多成分多重レベル線形直交配列である請求項29に記載の方法。
  31. 前記日常のDOEが多成分多重レベル一部実施要因である請求項29に記載の方法。
  32. ステップ(b)の電気分析応答がDVボルタンメトリーによって得られる請求項29に記載の方法。
  33. DCボルタンメトリー技術が、DC周期的ボルタンメトリー、DC線形走査ボルタンメトリー、DCアノーディックストリッピングボルタンメトリー、DCカソーディックストリッピングボルタンメトリー、DC吸着ストリッピングボルタンメトリー、DC周期的ボルタンメトリックストリッピング技術、またはその組合せから成る群から選択される請求項32に記載の方法。
  34. ステップ(b)の電気分析応答が、DC階段ボルタンメトリー、正規パルスボルタンメトリー、逆パルスボルタンメトリー、示差パルスボルタンメトリー、方形波ボルタンメトリー、ACボルタンメトリー、クロノアンペロメトリー、クロノポテンショメトリー、電気化学的インピーダンス分光技術、ポーラログラフ技術、またはその組合せから成る群から選択された技術によって得られる請求項27に記載の方法。
  35. ステップ(b)の前記電気分析応答が複数のデータ点を含む請求項27に記載の方法。
  36. ステップ(b)の前記電気分析応答が完全な電気分析応答の1つまたは複数の部分の組合せである請求項27に記載の方法。
  37. ステップ(b)の前記電気分析応答が独立した電気分析応答の1つまたは複数の部分の組合せを含む請求項27に記載の方法。
  38. ステップ(d)がデータを単位分散にオートスケールすることを含む請求項27に記載の方法。
  39. データを単位分散にオートスケールすることが、平均集中を実施するステップと、標準偏差で割るステップとを含む請求項38に記載の方法。
  40. ステップ(e)が、
    1)データを、最小二乗回帰に基づく相関係数計算を使用して分析するステップと、
    2)データを、モデル化パワーのSIMCAに基づく計算を使用して分析するステップと、
    3)データを、前記相関係数と前記モデル化パワーの積を使用して分析するステップとを含む請求項27に記載の方法。
  41. ステップ(f)が、主成分分析、マハラノビスの距離、主成分分析と結び合わせたマハラノビスの距離、残差がQの主成分分析と結び合わせたマハラノビスの距離、SIMCA,またはさらにその組合せから成る群から選択された技術を使用してデータを分析することを含む請求項27に記載の方法。
  42. ステップ(g)が、PRESS分析を使用してデータを分析することを含む請求項27に記載の方法。
  43. 前記PRESS分析がPCR計算に基づいている請求項42に記載の方法。
  44. 前記PRESS分析がPLS計算に基づいている請求項42に記載の方法。
  45. ステップ(g)がExnerのΨ関数の計算を使用してデータを分析することを含む請求項27に記載の方法。
  46. 前記ExnerのΨ関数の分析がPCR計算に基づいている請求項45に記載の方法。
  47. 前記ExnerのΨ関数の分析がPLS計算に基づいている請求項45に記載の方法。
  48. ステップ(h)が、F−比の分析と、スチューデント化された濃度残差の分析と、てこの力の分析と、結合したスチューデント化された濃度残差分析およびてこの力の分析とから成る群から選択された技術を使用してデータを分析することを含む請求項27に記載の方法。
  49. ステップ(i)が、PLSおよびPCRから成る群から選択された技術を使用してデータを分析することを含む請求項27に記載の方法。
  50. 前記確認ステップ(j)が内部確認および外部確認により達成される請求項27に記載の方法。
  51. 前記内部確認は、
    (1)前記トレーニングセットからただ1つのサンプルを除き、それにより新規なトレーニングセットを作り出すステップと、
    (2)分解および多変量回帰方法を使って前記新規なトレーニングセットを分析し、新規な回帰データセットを生成するステップと、
    (3)前記除いたサンプルの目標成分濃度を前記新規な回帰データセットを使って予測するステップと、
    (4)サンプルをトレーニングセットに戻すステップと、
    (5)個々の全てのサンプルが処理されるまでステップ(1)から(4)を繰り返すステップと、
    (6)前記予測された濃度および前記知られている濃度に基づいて前記予測されたサンプルについてR値を測定するステップと、
    (7)もしも前記R値が約0.95を超えていれば前記トレーニングデータセットを確認し、もしも前記R値が約0.95未満であればステップ(a)から(j)を繰り返すステップとを含むクロス確認を使う請求項50に記載の方法。
  52. 前記内部確認は、
    知られている組成の電解質溶液を含む第二のサンプルセットを得るステップと、
    前記第二のサンプルセットの各サンプルについて電気分析応答を得るステップと、
    前記第二のサンプルセットの各サンプルについての前記目標成分濃度を、前記予測較正モデルを使って予測するステップと、
    前記予測された濃度および前記知られている濃度に基づいて前記第二のサンプルセットの全サンプルについてR値を測定するステップと、
    もしも前記R値が約0.95を超えていれば前記予測較正モデルを確認し、もしも前記R値が約0.95未満であればステップ(a)から(j)を繰り返すステップとを含むクロス確認を使用する請求項50に記載の方法。
  53. (a)(a1)各サンプルが知られている組成の電解質溶液を含むサンプルセットを得ることと、
    (a2)電気分析応答のデータセットを生成するために前記各サンプルについて電気分析応答を得ることと、
    (a3)前記サンプルセットおよび対応する前記電気分析応答データセットを含むトレーニングセットを得ることと、
    (a4)分解および多変量回帰方法を使用して前記トレーニングセットを分析して回帰データセットを生成することと、
    (a5)前記トレーニングデータセットを確認して、予測較正モデルのための前記予測データセットを生成することとによって産み出される予測データセットを発生させることと、
    (b)前記予測データセットを使って、
    (b1)その中の各知られていないサンプルが電解質溶液を含む知られていないサンプルセットを得ることと、
    (b2)前記知られていない各サンプルについての電気分析応答を得て、電気分析応答データセットを生成することと、
    (b3)前記電気分析応答データセットを前処理することと、
    (b4)前記予測較正モデルを利用して、前記各サンプル中の目標成分の濃度を予測することとにより目標成分の濃度を予測することとを含む電解質溶液中の目標成分の濃度を予測する方法。
  54. (a)(a1)各サンプルが知られている組成の電解質溶液を含む第一のサンプルセットを得ることと、
    (a2)前記各サンプルについて第一の電気分析応答を得て、電気分析応答のデータセットを生成することと、
    (a3)前記第一のサンプルセットおよび対応する前記第一の電気分析応答データセットを含む第一のトレーニングセットを得ることと、
    (a4)前記第一のトレーニングセットを前処理することと、
    (a5)較正範囲を決めることと、
    (a6)前記第一の応答データセットから異常値を検出して除去することと、
    (a7)因子の最適数を決めることと、
    (a8)前記第一のトレーニング内の異常値を検出して除去することと、
    (a9)多変量回帰を使用して第一のトレーニングセットを分析して、回帰セットを生成することと、
    (a10)前記第一のトレーニングセットを確認して、予測較正モデルについての予測セットを生成することとにより第一の装置に予測データセットを生成することと、
    (b)(b1)前記第一のサンプルセットのサブセットである第二のサンプルセットを得ることと、
    (b2)前記第二の各サンプルについて電気分析応答を得て、電気分析の第二の応答データセットを生成することと、
    (b3)第二から第一への変換データセットを得ることとを含む第二の装置についての変換データセットを生成することと、
    (c)(c1)その中の各知られていないサンプルが電解質溶液を含む知られていないサンプルセットを得ることと、
    (c2)第二の装置により前記知られていない各サンプルについての電気分析応答を得て、電気分析応答データセットを生成することと、
    (c3)前記変換データセットおよび第一の予測データセットを利用して前記各サンプル中の目標成分の濃度を予測することとを含む前記変換データセットおよび第一の予測データセットを使用して第二の装置について目標成分の濃度を予測するステップとを含む他の装置に用いて電解質溶液中の目標成分の量を予測することができる予測データセットを作り出す方法。
  55. ステップ(b3)が、直接標準化技術、PCA技術と組み合わせた直接標準化、区分的直接標準化技術、加法的背景補正技術による直接標準化、PCA技術と組み合わせた加法的背景補正による直接標準化、および添加物による区分的直接標準化から成る群から選択される請求項54に記載の方法。
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