JP2005533659A - ロウ付用製品およびロウ付用製品の製造方法 - Google Patents
ロウ付用製品およびロウ付用製品の製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2005533659A JP2005533659A JP2004523771A JP2004523771A JP2005533659A JP 2005533659 A JP2005533659 A JP 2005533659A JP 2004523771 A JP2004523771 A JP 2004523771A JP 2004523771 A JP2004523771 A JP 2004523771A JP 2005533659 A JP2005533659 A JP 2005533659A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- brazing
- nickel
- layer
- aluminum
- alloy
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B23—MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- B23K—SOLDERING OR UNSOLDERING; WELDING; CLADDING OR PLATING BY SOLDERING OR WELDING; CUTTING BY APPLYING HEAT LOCALLY, e.g. FLAME CUTTING; WORKING BY LASER BEAM
- B23K35/00—Rods, electrodes, materials, or media, for use in soldering, welding, or cutting
- B23K35/02—Rods, electrodes, materials, or media, for use in soldering, welding, or cutting characterised by mechanical features, e.g. shape
- B23K35/0222—Rods, electrodes, materials, or media, for use in soldering, welding, or cutting characterised by mechanical features, e.g. shape for use in soldering, brazing
- B23K35/0233—Sheets, foils
- B23K35/0238—Sheets, foils layered
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B32—LAYERED PRODUCTS
- B32B—LAYERED PRODUCTS, i.e. PRODUCTS BUILT-UP OF STRATA OF FLAT OR NON-FLAT, e.g. CELLULAR OR HONEYCOMB, FORM
- B32B15/00—Layered products comprising a layer of metal
- B32B15/20—Layered products comprising a layer of metal comprising aluminium or copper
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B23—MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- B23K—SOLDERING OR UNSOLDERING; WELDING; CLADDING OR PLATING BY SOLDERING OR WELDING; CUTTING BY APPLYING HEAT LOCALLY, e.g. FLAME CUTTING; WORKING BY LASER BEAM
- B23K35/00—Rods, electrodes, materials, or media, for use in soldering, welding, or cutting
- B23K35/02—Rods, electrodes, materials, or media, for use in soldering, welding, or cutting characterised by mechanical features, e.g. shape
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B23—MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- B23K—SOLDERING OR UNSOLDERING; WELDING; CLADDING OR PLATING BY SOLDERING OR WELDING; CUTTING BY APPLYING HEAT LOCALLY, e.g. FLAME CUTTING; WORKING BY LASER BEAM
- B23K35/00—Rods, electrodes, materials, or media, for use in soldering, welding, or cutting
- B23K35/22—Rods, electrodes, materials, or media, for use in soldering, welding, or cutting characterised by the composition or nature of the material
- B23K35/24—Selection of soldering or welding materials proper
- B23K35/28—Selection of soldering or welding materials proper with the principal constituent melting at less than 950 degrees C
- B23K35/286—Al as the principal constituent
- B23K35/288—Al as the principal constituent with Sn or Zn
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C25—ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PROCESSES; APPARATUS THEREFOR
- C25D—PROCESSES FOR THE ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PRODUCTION OF COATINGS; ELECTROFORMING; APPARATUS THEREFOR
- C25D3/00—Electroplating: Baths therefor
- C25D3/02—Electroplating: Baths therefor from solutions
- C25D3/56—Electroplating: Baths therefor from solutions of alloys
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C25—ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PROCESSES; APPARATUS THEREFOR
- C25D—PROCESSES FOR THE ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PRODUCTION OF COATINGS; ELECTROFORMING; APPARATUS THEREFOR
- C25D3/00—Electroplating: Baths therefor
- C25D3/02—Electroplating: Baths therefor from solutions
- C25D3/56—Electroplating: Baths therefor from solutions of alloys
- C25D3/562—Electroplating: Baths therefor from solutions of alloys containing more than 50% by weight of iron or nickel or cobalt
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C25—ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PROCESSES; APPARATUS THEREFOR
- C25D—PROCESSES FOR THE ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PRODUCTION OF COATINGS; ELECTROFORMING; APPARATUS THEREFOR
- C25D5/00—Electroplating characterised by the process; Pretreatment or after-treatment of workpieces
- C25D5/10—Electroplating with more than one layer of the same or of different metals
- C25D5/12—Electroplating with more than one layer of the same or of different metals at least one layer being of nickel or chromium
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C25—ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PROCESSES; APPARATUS THEREFOR
- C25D—PROCESSES FOR THE ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PRODUCTION OF COATINGS; ELECTROFORMING; APPARATUS THEREFOR
- C25D5/00—Electroplating characterised by the process; Pretreatment or after-treatment of workpieces
- C25D5/60—Electroplating characterised by the structure or texture of the layers
- C25D5/615—Microstructure of the layers, e.g. mixed structure
- C25D5/617—Crystalline layers
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C25—ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PROCESSES; APPARATUS THEREFOR
- C25D—PROCESSES FOR THE ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PRODUCTION OF COATINGS; ELECTROFORMING; APPARATUS THEREFOR
- C25D5/00—Electroplating characterised by the process; Pretreatment or after-treatment of workpieces
- C25D5/627—Electroplating characterised by the visual appearance of the layers, e.g. colour, brightness or mat appearance
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Electrochemistry (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- Metallurgy (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
- Electroplating Methods And Accessories (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
- Other Surface Treatments For Metallic Materials (AREA)
- Packages (AREA)
- Adornments (AREA)
- Reinforced Plastic Materials (AREA)
Abstract
本発明は、コアシートと、該コアシートの少くとも片側の、4〜14重量%範囲の量でケイ素を含むアルミニウム合金のクラッド層とを含み、クラッド層とその外部のすべての層がロウ付作業用の金属フィラーを形成して、Ni:Snのモル比が10:(0.5〜9)の範囲となるような組成を有するように、クラッド層の少くとも一外表面でニッケル‐スズ合金のメッキ層を更に含んだ、ロウ付用シート製品に関する。本発明はAlまたはAl合金ワークピースの製造方法にも更に関し、その方法は(a)AlまたはAl合金ワークピースを用意し、(b)AlまたはAl合金ワークピースの外表面を前処理し、および(c)AlまたはAl合金ワークピースの外表面へニッケルを含む金属層をメッキし、ステップ(c)に際して、2〜50g/Lのニッケルイオン濃度および0.2〜20g/L範囲のスズイオン濃度を有する水性メッキ浴を用いてニッケル‐スズ合金をメッキすることにより、ニッケルを含む金属層が被覆されるステップを含んでいる。
Description
本発明は、シートロウ付用製品、並びに、AlまたはAl合金ワークピースを用意し、AlまたはAl合金ワークピースの外表面を前処理し、ニッケルを含む金属層を前処理ワークピースの外表面へメッキするステップからなる、ロウ付用シート製品のようなAlまたはAl合金ワークピースの製造方法に関する。本発明は、本発明に従い製造されたこのロウ付用製品製の部品を少くとも1つ含んでなる、ロウ付アセンブリーにも関する。
アルミニウムおよびアルミニウム合金は、様々なロウ付およびハンダ付プロセスにより接合されうる。ロウ付とは、定義によると、ベース金属の固相線以下で450℃以上の液相線を有するフィラー金属または合金を用いることをいう。ロウ付は、フィラー金属の融点により、ハンダ付と区別される:ハンダは450℃以下で融解する。ハンダ付プロセスは本発明の分野に属さない。
ロウ付用製品、特にロウ付用シート製品は、熱交換器および他の類似装置で広い用途を有している。従来のロウ付用シート製品はコアまたはベースシート、典型的にはAluminium Association(“AA”)3xxxシリーズのアルミニウム合金を有し、コアシートの少くとも一表面にアルミニウムクラッド層(アルミニウムクラッディング層としても知られる)を有しており、アルミニウムクラッド層は4〜14重量%範囲、好ましくは7〜14重量%範囲の量でケイ素を含むAA4xxxシリーズ合金製である。アルミニウムクラッド層は当業界で知られる様々な手法で、例えば圧延接合、クラッディング、爆発クラッディング、熱スプレーフォーミングまたは半連続もしくは連続鋳造プロセスにより、コアまたはベース合金へ接合される。
制御雰囲気ロウ付(“CAB”)および真空ロウ付(“VB”)は、工業規模アルミニウムロウ付に用いられている、2つの主要プロセスである。工業用真空ロウ付は1950年代から用いられ、CABはNOCOLOK(商標)ロウ付用フラックスの導入後1980年代初期に一般化した。真空ロウ付は本質的に不連続プロセスであり、物質クリーン性で高い要求を出している。存在する酸化アルミニウム層の破壊は、クラッド合金からマグネシウムの蒸発により主に引き起こされる。そこで必要以上に多くのマグネシウムが常に炉に存在している。過剰のマグネシウムは炉内のコールドスポットで凝縮するため、頻繁に除去されねばならない。適切な装置への資本投資は比較的多くなる。
ロウ付用フラックスはロウ付前に適用されねばならないため、CABはVBと比較してロウ付前に追加プロセスステップを必要とする。ロウ付用アルミニウム合金向けロウ付用フラックスは、フッ化アルミニウムまたは氷晶石を時々含有した、アルカリ土類塩化物およびフッ化物の混合物から通常なる。CABは、本質的に、適正なロウ付用フラックスが用いられるならば、大量のロウ付アセンブリーが製造されうる連続プロセスである。ロウ付用フラックスはロウ付温度で酸化物層を溶解して、クラッド合金を適正に流動させる。NOCOLOKフラックスが用いられる場合は、表面がフラックス適用前に完全にクリーンであることを要する。良いロウ付結果を得るために、ロウ付用フラックスはロウ付されるアセンブリーの全表面に適用されねばならない。これは、デザインのせいで、あるタイプのアセンブリーで難しいことがある。例えば、エバポレータータイプ熱交換器は大きな内部表面を有しているため、内部へ近づきにくいという理由で問題が生じうる。一方で、良いロウ付結果のために、フラックスはロウ付前にアルミニウム表面へ接着しなければならない。残念ながら、ロウ付用フラックスは乾燥後に、小さな機械的振動のせいで容易に落ちることがある。ロウ付サイクルに際して、HFのような腐蝕臭も生じる。このことは、炉へ適用される物質の耐蝕性に、高い要求を出している。
理想的には、CABに用いうるが、公知のロウ付用フラックスの適用に際する要件および欠点を有しない物質が、利用されるべきである。このような物質はロウ付アセンブリーの製造業者に供給可能であり、アセンブリーパーツの形成後に直接用いうる。追加のロウ付用フラックス作業は行わなくてよい。現在、唯一の無フラックスロウ付プロセスが工業規模で用いられている。このプロセス用の物質は、例えば、AA3xxxシリーズコア合金クラッドから片側または両側でAA4xxxシリーズ合金のクラッディングにより作製される標準ロウ付用シートである。ロウ付用シートが用いられる前に、天然酸化アルミニウム層がロウ付サイクルに際して障害とならないように、その表面は修飾されねばならない。良いロウ付を行う方法は、クラッド合金の表面に特定量のニッケルを被覆させることである。適正に用いられると、ニッケルは下層アルミニウムと、おそらく発熱しながら反応する。電気メッキが用いられる場合、ニッケルの接着は、例えば熱交換器の製造で用いられている典型的な成型作業に十分耐えられねばならない。
アルミニウムロウ付用シートのアルカリ溶液でニッケルメッキするプロセスは、US‐A‐3,970,237、US‐A‐4,028,200およびUS‐A‐4,164,454の各々から知られている。これらの文面によると、ニッケル、コバルトまたはその組合せは、鉛と混合すると、最も好ましく被覆される。鉛添加は、ロウ付サイクルに際して、アルミニウムクラッド合金の湿潤性を改善するために用いられる。これらメッキプロセスの重要な特徴は、ニッケルがアルミニウムクラッド合金のケイ素粒子上へ優先的に被覆されることである。ロウ付に向いたニッケルを得るために、アルミニウムクラッド合金の表面はニッケル被覆用の核として作用する、比較的多数のケイ素粒子を含有しているべきである。十分な核形成部位を得るために、ケイ素粒子が埋封されたアルミニウムの部分は、化学的および/または機械的前処理により酸洗い前に除去されるべきである、と考えられている。これは、ロウ付用またはクラッド合金のメッキ作用向けの核として働けるほど十分なケイ素被覆を得るための必要条件と考えられている。顕微鏡規模でみると、ロウ付用シートのSi含有クラッディングの表面はニッケル‐鉛小球で覆われている。しかしながら、ロウ付用シートで適切なニッケルおよび/またはコバルト層の形成のための鉛の使用はいくつかの欠点を有している。自動車製品のような製造品で鉛の使用は望ましくなく、極めて近い将来、鉛含有製品または鉛もしくは鉛ベース成分を用いる1以上の中間処理ステップで製造された製品は、禁止の可能性すらありうる、と予想されている。
参考のためその全体でここに組み込まれるJ.N.Mooijらの国際PCT特許出願WO00/71784は、ロウ付用シート製品とその製造方法について開示している。このロウ付用シート製品では、ニッケル層の接合を改善するために、AlSi合金クラッド層とニッケル層との間に、亜鉛またはスズを含む非常に薄い接合層が、好ましくはメッキにより形成されている。ニッケル層への鉛の添加はビスマスの添加で置き換えられたが、ロウ付用シート製品の優れたロウ付特性を維持している。
ニッケル含有層を有した公知ロウ付用シート製品の欠点は、ASTM G‐85によるSWAAT試験でみられる、ロウ付用製品の腐蝕寿命限界である。ロウ付後腐蝕寿命は穿孔なしで典型的には4日間の範囲であるため、このロウ付用製品で可能な面白い用途を制限している。ロウ付用製品で公知ニッケルメッキロウ付用シートのいくつかの用途のうち、このように比較的短い腐蝕寿命は不利益ではない。しかしながら、良い耐蝕性は、特にラジエーターおよびコンデンサーのような熱交換器に用いられるロウ付用製品で、有益な性質と考えられている。これらの熱交換器は、例えば道路用凍結防止剤による深刻な外部腐蝕攻撃へ曝されている。
本発明の目的は、ロウ付作業、理想的には無フラックスCABロウ付作業で使用のNiメッキロウ付用シート製品であって、そのロウ付用シート製品がASTM G‐85によるSWAAT試験で測定されたときに改善されたロウ付後耐蝕性を有するものを提供することにある。本発明の別の目的は、ロウ付作業、理想的には無フラックスCABロウ付作業で使用のNiメッキロウ付用製品の製造方法であって、得られたロウ付用製品がASTM G‐85によるSWAAT試験で測定されたときに改善されたロウ付後耐蝕性を有するものを提供することにある。本発明の他の目的は、アルミニウム合金製のコアシートが該コアシートの少くとも一表面でアルミニウムクラッド層へ接合されたロウ付用シート製品の製造方法をであって、アルミニウムクラッド層が4〜14重量%の量でケイ素を含むアルミニウム合金製であり、一緒になってアルミニウムクラッド層とその外部のすべての層がロウ付作業用のフィラー金属を形成するように、別な層がアルミニウムクラッド層の外表面でニッケルを含有しており、得られたロウ付用シート製品がASTM G‐85によるSWAAT試験で測定されたときに改善されたロウ付後耐蝕性を有するものを提供することにある。
本発明によると、一面において、コアシートと、該コアシートの少くとも片側の、4〜14重量%の量でケイ素を含むアルミニウム合金のクラッド層とを有し、クラッド層とその外部のすべての層がロウ付作業用の金属フィラーを形成するように、クラッド層の少くとも一外表面にニッケル‐スズ合金のメッキ層を更に含み、Ni:Snのモル比が10:(0.5〜9)、好ましくは10:(0.5〜6)の範囲となる組成を有する、ロウ付用シート製品が提供される。
本発明によるロウ付用シート製品では、ASTM G‐85によると、穿孔なしで6日間以上のロウ付後腐蝕寿命が達成される。そのロウ付用シート製品は制御雰囲気条件下でロウ付用フラックス物質なしに無フラックスロウ付され、同時に改善されたロウ付後腐蝕性能を達成して、Niメッキロウ付用製品の適用可能性を高めている。
本発明は、ASTM G‐85によるSWAAT試験で試験されたときに、カソード反応がNiメッキロウ付用製品の全体腐蝕速度を支配していると思われる考察に一部基づいている。このシステムのカソード反応はHydrogen Evolution Reaction(“HER”)であるらしい、と推測されている。ロウ付用シートのようなNiメッキロウ付用製品がロウ付作業、典型的には無フラックスCAB作業に付されているとき、HERを触媒すると考えられる小さなNiアルミナイド粒子が形成されている。金属フィラーへ十分量なスズの添加と、ニッケル‐アルミナイドと比較して低いHER用交換電流密度を有することにより、触媒効果は減少し、ロウ付用製品のロウ付後腐蝕性能は著しく改善される。
純スズ金属の上層は、例えば顧客へのメッキコイル輸送に際して、湿潤条件下の前ロウ付条件で進行性酸化を受けやすい、と考えられている。形成された表面酸化物はロウ付プロセスに悪影響を与える。メッキニッケル‐スズ合金層の形でロウ付後腐蝕性能を改善するために必要なスズを用意することにより、遊離スズはもはや存在しなくなり、そのためスズの有害な進行性酸化の発生が避けられる。メッキNi‐Sn合金層は空気中で薄い安定な表面酸化物膜を形成することがわかった。
本発明は、他の面において、アルミニウムまたはアルミニウム合金ワークピースの製造方法により特徴付けられ、その方法は(a)アルミニウムまたはアルミニウム合金ワークピースを用意し、(b)アルミニウムまたはアルミニウム合金ワークピースの外表面を前処理し、および(c)アルミニウムまたはアルミニウム合金ワークピースの外表面へニッケルを含む金属層をメッキし、ステップ(c)に際して、2〜50g/L、好ましくは0.2〜20g/Lのニッケルイオン濃度および0.2〜20g/L、好ましくは0.2〜8g/Lのスズイオン濃度を有する水性メッキ浴を用いてニッケル‐スズ合金をメッキすることにより、ニッケルを含む金属層が被覆されるステップからなる。
本発明のこの面によると、ワークピース上にメッキニッケル‐スズ合金層を有し、該メッキニッケル‐スズ合金層が得られた製品のロウ付後腐蝕性能を改善している、Niメッキアルミニウムロウ付用ワークピース、理想的にはロウ付用シート製品を形成する方法が提供される。
一態様において、ワークピースの外表面で、AlSi合金またはAlSi合金クラッド層とその外部のすべての層がロウ付作業用の金属フィラーを形成し、Ni:Snのモル比が10:(0.5〜9)の範囲、好ましくは10:(0.5〜6)の範囲となるような組成を有している。モル比が低すぎると、ロウ付後腐蝕寿命で有意の改善はみられないことがある。モル比が10:6より大きくなると、ロウ付性はさほど効率的でなくなり、10:9より大きなモル比のとき、ロウ付性は非常に乏しくなることがわかった。
本発明による方法で用いられるメッキ浴において、ニッケルおよびスズイオン濃度は、メッキ層で望ましいNi:Snモル比に達するように、スズイオン濃度が5〜70wt%、好ましくは5〜30wt%となるようなものにすべきである。金属イオンの残部はニッケルからなる。スズおよびニッケルイオンは双方とも、好ましくは塩、特に塩化物塩(NiCl2・6H2OおよびSiCl2・2H2O)の形でメッキ浴へ加えられる。
メッキ浴は、浴中で金属イオン用の錯化剤として、好ましくはピロリン酸ナトリウム(Na4P2O7)またはピロリン酸カリウム(K4P2O7)を含有している。ピロリン酸塩は65〜650g/L、好ましくは100〜350g/Lで加えられるべきである。ピロリン酸塩に加えて、光沢のあるきめの細かい被覆物を得るために、好ましくは別の錯化剤、好ましくはα‐アミノ酸が存在すべきである。非常に実際的なα‐アミノ酸はグリシン(アミノ酢酸:NH2CH2COOH)である。グリシンはニッケルの分極曲線を貴電位側にシフトさせるが、その一方でスズの分極曲線には実際上影響を与えない。この別な錯化剤は4〜50g/L、好ましくは5〜40g/Lで存在すべきである。
上で列挙された諸成分を含む、本発明による方法で用いられるNi:Snメッキ浴の全残部は、水である。本発明のメッキ方法を実施するときには、メッキ作業に際して6.5〜9.0、好ましくは7.5〜8.5のレベルにメッキ浴のpH値を維持することが好ましい。pH値が6.5未満、またはそれが9を超えると、メッキ浴に存在する金属イオンの安定性が有意に減少する。
本発明によるメッキ浴は実質的に鉛イオンを含まず、好ましくは浴は鉛イオンを全く含まない。
水性メッキ浴は適度なpH範囲および30〜70℃、好ましくは40〜60℃の広い温度範囲で作業しうることがわかり、約4A/dm2以下の電流密度を用い、好ましくは0.4〜3.0A/dm2範囲の電流密度を用いると、工業規模コイルメッキラインでも更に用いうる。電流密度が高すぎると、粗い被覆物が得られる。このメッキ浴の別な利点は、それがアンモニア煙を全く生成せず、それがフッ化物に基づく成分を全く用いず、標準および容易に入手しうる化学物質を用いて調製でき、ニッケルイオンおよびスズイオン濃度がこれら金属の可溶性アノードからメッキ浴へ容易に補給しうることである。
好ましい態様において、ロウ付作業で用いられる金属フィラー用に存在するすべてのニッケルが、ニッケル‐スズ合金中へスズと同時に取り込まれる。しかしながら、例えば、参考のためここに組み込まれる国際出願WO01/88226で示されているような水性Ni‐Biメッキ浴を用いることにより、薄いニッケル層またはニッケル‐ビスマス層を、即ち逆に最初に電気メッキすることも可能であり、この第一ニッケルまたはニッケル合金層の外表面に、ニッケル‐スズ合金層がメッキされる。メッキニッケル‐スズ合金層において、金属フィラーで望ましいNi:Snモル比に達するように、スズ含有率が増加されるべきである。しかしながら、このアプローチでは追加のメッキステップを要し、1回の電気メッキステップのみを用いることが好ましい。
一態様において、一緒になってアルミニウムベース基板とその外部のすべての層がロウ付作業用の金属フィラーを形成し、重量%で、少くとも:
5〜14%のSi
0.03〜8%のNi
0.01〜7%のSn
0.3%以下のBi
0.3%以下のSb
0.3%以下のZn
5%以下のMg
残部のアルミニウムおよび不可避の不純物からなる組成を有するが、但しNi:Snのモル比は10:(0.5〜9)の範囲、好ましくは10:(0.5〜6)の範囲である。Ni:Snモル比の制限の理由は、既に前記されている。
5〜14%のSi
0.03〜8%のNi
0.01〜7%のSn
0.3%以下のBi
0.3%以下のSb
0.3%以下のZn
5%以下のMg
残部のアルミニウムおよび不可避の不純物からなる組成を有するが、但しNi:Snのモル比は10:(0.5〜9)の範囲、好ましくは10:(0.5〜6)の範囲である。Ni:Snモル比の制限の理由は、既に前記されている。
フィラー金属中で典型的な不純元素は、特にAlSi合金基板またはAlSi合金クラッド層に由来する鉄であるが、これは約0.8%以内であれば許容しうる。他の合金元素が存在してもよく、典型的にはアルミニウムベース基板またはアルミニウムクラッド層に由来する。典型的には、各不純元素は0.05%以下で存在し、不純元素の合計は0.3%を超えない。
好ましくは、ニッケル‐スズ合金からなる適用層は2.0μm以下、好ましくは1.0μm以下、更に好ましくは0.1〜0.8μmの厚さを有する。2.0μm超のコーティング厚さの場合はメッキに長い処理時間を要し、後のロウ付作業に際して融解フィラー金属にしわを生じさせることがある。このニッケル‐スズ合金層で好ましい最低厚さは約0.25μmである。しかも、気相または蒸気相から金属合金の被覆用に他の技術、例えば浸漬、熱スプレー、CVD、PVDまたはそれ以外の技術も用いてよい。好ましくは、ニッケル‐スズ合金層は本質的に無鉛である。
一態様において、AlまたはAl合金ワークピースは、アルミニウム合金シート、アルミニウム合金ワイヤまたはアルミニウム合金ロッドである。様々なアルミニウム合金、例えばAluminum Association(AA)3xxxおよびAA6xxxシリーズアルミニウム合金に属するものが適用しうるが、具体的に適切なアルミニウム合金は、典型的には最も重要な合金元素として4〜14重量%、更に好ましくは7〜14重量%範囲でSiを有する、AA4xxxシリーズ合金に属するものである。他の合金元素も特定の性質を改善するために存在してよく、残部は0.8%以下の鉄、各々0.05wt%以下、全部で0.25wt%以下の不純物、およびアルミニウムからなる。AA4xxxシリーズアルミニウム合金シートは本発明の方法に従いNi‐Sn合金でメッキし、ロウ付用フラックス物質の不在下で、後のロウ付作業、特に不活性雰囲気ロウ付(CAB)作業に用いられる。AA4xxxシリーズ合金製のアルミニウム合金ワイヤまたはロッドもNi‐Sn合金層でメッキし、後でロウ付用フラックス物質の不在下で、ロウ付作業、特に不活性雰囲気ロウ付(CAB)作業に用い、溶接作業で溶接フィラーワイヤまたは溶接フィラーロッドとして用いてよい。
好ましい態様において、アルミニウム合金ワークピースは、コアシートが該コアシートの少くとも一表面でアルミニウムクラッド層へ接合されたロウ付用シート製品であり、アルミニウムクラッド層が4〜14重量%、好ましくは7〜14%でケイ素を含むアルミニウムAA4xxxシリーズ合金製である。
アルミニウムロウ付用シート製品の態様において、コアシートはアルミニウム合金、特にAA3xxx、AA5xxxまたはAA6xxxシリーズアルミニウム合金に属するものから作製されている。
別な態様において、AlSi合金クラッド層は全ロウ付用製品厚さの全厚の約2〜20%範囲の厚さを有している。典型的なAlSi合金クラッド層厚さは40〜80ミクロンの範囲である。アルミニウムコアシートは、典型的には5mm以下、更に好ましくは0.1〜2mmの厚さを有している。
ロウ付用シート製品の態様において、それは、AlSi合金クラッド層の外表面とニッケル‐スズ合金メッキ層との間の中間接合層として、亜鉛を含む任意で適用される薄層により更に特徴付けられる。亜鉛含有中間接合層により、AlSi合金クラッド層とニッケル‐スズ層との間で非常に有効な接合が形成され、ロウ付用製品で後の変形、例えば曲げ操作に際して、その接合が有効に残る。好ましくは、中間接合層はせいぜい0.5μm、更に好ましくは0.3μm(300nm)以下、最も好ましくは0.01〜0.15μm(10〜150nm)の厚さを有している。最良の結果が得られたときは、約30nmの厚さが用いられた。亜鉛の薄い接合層は、本発明によるロウ付用製品のロウ付後腐蝕性能に、有害効果を有しないことがわかった。
アルミニウムワークピースへのNi‐Sn合金層の接着、例えばロウ付用シート製品のクラッディングはまさしく良いが、Ni‐Sn合金層が被覆されているアルミニウムワークピースの外表面、例えばロウ付用シート製品のAlSi合金クラッド層で適正な前処理により更に改善してもよい。前処理は予備洗浄ステップからなり、それに際して表面からグリース、オイルまたはバフィング用コンパウンドが除去される。これは様々な手法で行え、特に蒸気脱脂、溶媒洗浄または溶媒エマルジョン洗浄により行える。マイルドなエッチングも用いてよい。予備洗浄後に、表面のコンディションが好ましくは整えられるべきである。いくつかの方法、例えば参考のためここに組み込まれるJ.N.Mooijらの国際出願WO01/88226、第9頁29行目〜第10頁21行目で示されたものが、うまく適用しうる。
更に、本発明は、無フラックスCABロウ付作業用のNiメッキ製品の製造に際して、アルミニウムワークピース、好ましくはロウ付用シート製品の外表面でニッケル‐スズ合金の層の電着のための、前記のようなこのNiSn合金ピロリン酸メッキ浴の使用にも関する。
本発明は、諸部品のうち少くとも1つが前記の方法で得られるロウ付用シート製品またはロウ付用製品である、ロウ付けで接合された、諸部品のアセンブリー、例えば、典型的には自動車向けの、熱交換器、または燃料電池、典型的には電気化学燃料電池を更に提供する。ロウ付作業は、好ましくは、ロウ付用フラックス物質不在の不活性雰囲気(CAB)中または真空下で行われる。
一態様において、ロウ付で接合されている諸部品のうち少くとも1つが、前記の本発明による方法で生産され、少くとも1つの他の部品がスチール、アルミニウム処理スチール、ステンレススチール、メッキまたは被覆ステンレススチール、青銅、真鍮、ニッケル、ニッケル合金、チタン、メッキまたは被覆チタン製である、ロウ付アセンブリーが提供される。
実験室規模で、AA3003コア合金ロールクラッドの両側をAA4045クラッド合金で被覆した、0.5mmの全厚および両側で50ミクロンのクラッド層厚を有する、アルミニウムロウ付用シートで試験を行った。以下の連続前処理ステップを各サンプルで用いた:
‐ChemTec 30014浴(市販浴)中50℃で180秒間の浸漬により洗浄し、次いですすぎ、
‐ChemTec 30203浴(市販浴)中50℃で20秒間にわたりアルカリエッチングし、次いですすぎ、
‐酸性酸化溶液、典型的には50%硝酸中室温で60秒間かけてデスマットし、次いですすぎ、
‐室温で60秒間ChemTec 19023浴(市販亜鉛酸浴)を用いて亜鉛酸浸漬して、約30nmの厚さを有する薄い亜鉛層を形成し、次いですすぐ。
‐ChemTec 30014浴(市販浴)中50℃で180秒間の浸漬により洗浄し、次いですすぎ、
‐ChemTec 30203浴(市販浴)中50℃で20秒間にわたりアルカリエッチングし、次いですすぎ、
‐酸性酸化溶液、典型的には50%硝酸中室温で60秒間かけてデスマットし、次いですすぎ、
‐室温で60秒間ChemTec 19023浴(市販亜鉛酸浴)を用いて亜鉛酸浸漬して、約30nmの厚さを有する薄い亜鉛層を形成し、次いですすぐ。
両側で上記前処理後、ピロリン酸浴を用いて様々なスズ濃度でNi‐Sn合金層を電気メッキした。メッキ作業条件は、8のpH、1A/dm2の電流密度および50℃のメッキ浴温度であった。ピロリン酸メッキ浴組成は次の通りであり、残部が水であった:
30g/L NiCl2・6H2O(0.125M)
4つの異なるレベルのSnCl2・2H2O
165g/L K4P2O7(0.5M)
20g/L グリシン
適用Ni‐Sn合金層で得られるスズ濃度を変えるために、Sn濃度を4つの異なるレベルに変えた(表1も参照)。メッキ浴で求めるスズおよびニッケル濃度は、ICP(Induced Coupled Plasma)を用いて測定した。得られた電気メッキ層のニッケルおよびスズ濃度もICPを用いて測定し、表1で示した。
30g/L NiCl2・6H2O(0.125M)
4つの異なるレベルのSnCl2・2H2O
165g/L K4P2O7(0.5M)
20g/L グリシン
適用Ni‐Sn合金層で得られるスズ濃度を変えるために、Sn濃度を4つの異なるレベルに変えた(表1も参照)。メッキ浴で求めるスズおよびニッケル濃度は、ICP(Induced Coupled Plasma)を用いて測定した。得られた電気メッキ層のニッケルおよびスズ濃度もICPを用いて測定し、表1で示した。
ロウ付後耐蝕性の評価のために、サンプルを擬似ロウ付サイクルに付した。サンプルを流動窒素下で室温から580℃に加熱し、580℃で2分間保持し、580℃から室温へ冷却した。すべてのサンプルが優れたロウ付性を有していた。ロウ付サイクル後、ASTM G‐85による試験の何日目かで最初に穿孔が出現するまで、各タイプのメッキロウ付用シートのサンプル4個をSWAATで試験し、平均結果が表2で示されている。SWAAT試験用サンプルの寸法は100mm×50mmであった。
参考として、AA3003コア合金クラッドの両側をAA4045クラッド合金で被覆して、0.5mmの全厚および各50ミクロンのクラッド層厚を有し、それ以外の別な金属層を有しない、典型的なアルミニウムロウ付用シートは、本発明による例と同様の擬似ロウ付サイクルに付された後、穿孔なしで16日間以上のSWAAT試験性能を有していることを、付け加えておく。
別な参考品として、参考のためここに組み込まれるJ.N.Mooijらの国際PCT出願WO01/88226の実施例に従い製造された、薄い亜鉛接合層と唯一のNiBi合金電気メッキ層を有するロウ付用シート製品(同様のコアおよびクラッド層組成および厚さ)も、本発明による例と同様の擬似ロウ付サイクルに付した後、その腐蝕性能について試験した。
この例の場合、試験されたすべての製品が同様のAA3003シリーズコア合金を有していた。
この例は、電気メッキニッケル‐スズ合金層が、無鉛で、どのようにアルミニウムワークピース、即ちアルミニウムロウ付用シート製品へ適用されて、優れたロウ付性を獲得したのかを示している。しかも、表2の結果から、ニッケルの量に対してスズの量を増加させることにより、改善されたロウ付後SWAAT試験性能が、ロウ付作業に際して流動性を改善する少量のビスマスを含んだ公知のニッケル層のみでメッキされた同様のロウ付用シート製品と比較して得られることがわかる。スズはロウ付サイクルに際して融解金属フィラーの表面張力も低下させ、こうして融解フィラー金属の流動性を改善する。ロウ付後腐蝕性能を改善するスズの量は、表面張力を低下させる同様の目的でビスマス、アンチモンまたはマグネシウムの添加の必要性を克服する上で、はるかに十分なものである。SnとBiおよび/またはSbおよび/またはMgとの組合せ添加もなお可能である。
本発明を詳しく記載してきたが、ここで記載された本発明の範囲から逸脱することなく多くの変更および修正が行いうることは、当業者に明らかであろう。
Claims (28)
- コアシートと、該コアシートの少くとも片側の、4〜14重量%の量でケイ素を含むアルミニウム合金のクラッド層とを含んでなり、クラッド層とその外部のすべての層がロウ付作業用の金属フィラーを形成するように、該クラッド層の少くとも一外表面にニッケル‐スズ合金の層を更に含んでなり、Ni:Snのモル比が10:(0.5〜9)の範囲となる組成を有する、ロウ付用シート製品。
- Ni:Snのモル比が10:(0.5〜6)の範囲である、請求項1に記載のロウ付用シート製品。
- ニッケル‐スズ合金の層がメッキ層である、請求項1または2に記載のロウ付用シート製品。
- ニッケル‐スズ合金の層が、浸漬、熱スプレー、化学的蒸着、および物理的蒸着からなる群より選択される技術により適用されている、請求項1または2に記載のロウ付用シート製品。
- ニッケル‐スズ合金の層が本質的に無鉛である、請求項1〜4のいずれか一項に記載のロウ付用シート製品。
- ニッケル‐スズ合金の層が2.0μm以下の厚さを有し、好ましくはニッケル‐スズ合金の層が1.0μm以下の厚さを有し、更に好ましくはニッケル‐スズ合金の層が0.1〜0.8μmの厚さを有している、請求項1〜5のいずれか一項に記載のロウ付用シート製品。
- AlSi合金クラッド層の外表面とニッケル‐スズ合金層との間の接合層として、亜鉛を含む層が形成されている、請求項1〜6のいずれか一項に記載のロウ付用シート製品。
- 接合層が0.5μm以下の厚さを有し、好ましくは接合層が0.3μm以下の厚さを有している、請求項7に記載のロウ付用シート製品。
- コアシートがアルミニウム合金製であり、好ましくはAA3xxx、AA5xxxおよびAA6xxxシリーズアルミニウム合金からなる群より選択されるアルミニウム合金製である、請求項1〜8のいずれか一項に記載のロウ付用シート製品。
- ロウ付用シート製品が、ASTM G‐85によるSWAAT試験で、穿孔なしで6日間以上のロウ付後腐食寿命を有している、請求項1〜9のいずれか一項に記載のロウ付用シート製品。
- アルミニウムまたはアルミニウム合金ワークピースの製造方法であって、
(a)アルミニウムまたはアルミニウム合金ワークピースを用意し、
(b)アルミニウムまたはアルミニウム合金ワークピースの外表面を前処理し、そして
(c)アルミニウムまたはアルミニウム合金ワークピースの外表面へニッケルを含む金属層をメッキし、ステップ(c)に際して、2〜50g/L範囲のニッケルイオン濃度および0.2〜20g/L範囲のスズイオン濃度を有する水性メッキ浴を用いてニッケル‐スズ合金をメッキすることにより、ニッケルを含む上記金属層が被覆される
ステップを含んでなる方法。 - ステップ(c)に際して、Ni:Snのモル比が10:(0.5〜9)の範囲となるような組成を電気メッキ層が有し、好ましくはステップ(c)に際して、Ni:Snのモル比が10:(0.5〜6)の範囲となるような組成を電気メッキ層が有している、請求項11に記載の方法。
- 一緒になってアルミニウムベース基板とその外部のすべての層がロウ付作業用の金属フィラーを形成し、重量%で、少くとも:
5〜12%のSi
0.03〜8%のNi
0.3%以下のBi
0.3%以下のSb
0.01〜7%のSn
0.3%以下のZn
5%以下のMg
残部のアルミニウムおよび不可避の不純物
からなる組成を有するが、但しNi:Snのモル比が10:(0.5〜9)の範囲である、請求項11または12に記載の方法。 - 水性メッキ浴が6.5〜9.0のpHを有し、好ましくは水性メッキ浴が7.5〜8.5のpHを有している、請求項11〜13のいずれか一項に記載の方法。
- 水性メッキ浴が、0.2〜2M/Lの範囲で、錯化剤としてピロリン酸塩を更に含んでなる、請求項11〜14のいずれか一項に記載の方法。
- 水性メッキ浴がα‐アミノ酸の形で別な錯化剤、好ましくはアミノ酢酸の形でα‐アミノ酸を更に含んでなる、請求項11〜15のいずれか一項に記載の方法。
- ニッケル‐スズ合金の層が2.0μm以下の厚さを有し、好ましくはニッケル‐スズ合金の層が1.0μm以下の厚さを有し、更に好ましくはニッケル‐スズ合金の層が0.1〜0.8μmの厚さを有している、請求項11〜16のいずれか一項に記載の方法。
- ワークピースが、コアシートが該コアシートの少くとも一表面でアルミニウムクラッド層へ接合されたロウ付用シート製品であり、該アルミニウムクラッド層が4〜14重量%の量でケイ素を含むアルミニウム合金製であり、ステップ(b)に際してアルミニウムクラッド合金の少くとも外表面が前処理されている、請求項11〜17のいずれか一項に記載の方法。
- ロウ付用シートのコアシートがアルミニウム合金製であり、好ましくはAA3xxx、AA5xxxおよびAA6xxxシリーズアルミニウム合金からなる群より選択されるアルミニウム合金製である、請求項18に記載の方法。
- 水浴内でAlまたはAl合金ワークピース上にニッケル‐スズ合金の層を電着し、該水浴が6.5〜9.0範囲のpHを有し、
(i)2〜50g/L範囲のNiイオン
(ii)0.2〜20g/L範囲のSnイオン
(iii) 錯化剤として、0.2〜2M/Lの範囲で、ピロリン酸ナトリウムおよびピロリン酸カリウムからなる群のうち少くとも1種
(iv)別の錯化剤および残部の水
を含んでなる、無フラックスCABロウ付作業用のNiメッキ製品を製造するための水性メッキ浴の使用。 - ピロリン酸塩が65〜650g/Lの範囲、好ましくは100〜350g/Lの範囲で存在している、請求項20に記載の使用。
- 別の錯化剤がα‐アミノ酸の形であり、好ましくはα‐アミノ酸がアミノ酢酸である、請求項20または21に記載の使用。
- 水性メッキ浴が実質的に鉛イオンを含んでいない、請求項20〜22のいずれか一項に記載の使用。
- 少くとも1つの部品が、請求項1〜10のいずれか一項に記載されたロウ付用シート製品、または請求項11〜19のいずれか一項に記載された方法で得られた製品である、ロウ付により接合された諸部品のアセンブリー。
- 部品が、ロウ付用フラックス物質の不在下、不活性雰囲気中でロウ付作業により接合されている、請求項24に記載のアセンブリー。
- 少くとも1つの他の部品が、スチール、アルミニウム処理スチール、ステンレススチール、メッキまたは被覆スチール、メッキまたは被覆ステンレススチール、青銅、真鍮、ニッケル、ニッケル合金、チタン、およびメッキまたは被覆チタンからなる群より選択される物質製である、請求項24または25に記載のアセンブリー。
- アセンブリーが自動車向けの熱交換器である、請求項24〜26のいずれか一項に記載のアセンブリー。
- アセンブリーが燃料電池であり、更に好ましくはアセンブリーが電気化学燃料電池である、請求項24〜26のいずれか一項に記載のアセンブリー。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
EP02078054 | 2002-07-24 | ||
PCT/EP2003/008072 WO2004011188A1 (en) | 2002-07-24 | 2003-07-21 | Brazing product and method of manufacturing a brazing product |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005533659A true JP2005533659A (ja) | 2005-11-10 |
Family
ID=30775849
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004523771A Withdrawn JP2005533659A (ja) | 2002-07-24 | 2003-07-21 | ロウ付用製品およびロウ付用製品の製造方法 |
Country Status (11)
Country | Link |
---|---|
EP (1) | EP1526943B1 (ja) |
JP (1) | JP2005533659A (ja) |
KR (1) | KR20050025992A (ja) |
CN (1) | CN100339177C (ja) |
AT (1) | ATE362818T1 (ja) |
AU (1) | AU2003250148A1 (ja) |
CA (1) | CA2493037A1 (ja) |
DE (1) | DE60313975T2 (ja) |
ES (1) | ES2286475T3 (ja) |
MX (1) | MXPA05001021A (ja) |
WO (1) | WO2004011188A1 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014051729A (ja) * | 2012-09-10 | 2014-03-20 | Seiren Co Ltd | 黒色アルミニウム材及びその製造方法 |
JP2018087377A (ja) * | 2016-11-28 | 2018-06-07 | 財團法人工業技術研究院Industrial Technology Research Institute | 耐食構造およびそれを用いた燃料電池 |
JP2023511790A (ja) * | 2020-04-08 | 2023-03-22 | スペイラ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング | 高強度のハンダメッキされたAl-Mg-Siアルミニウム材料 |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2004080640A1 (en) * | 2003-03-14 | 2004-09-23 | Hille & Müller GMBH | Aluminium layered brazing product and method of its manufacture |
CN102586827A (zh) * | 2011-01-13 | 2012-07-18 | 吉林师范大学 | 一种在镁合金表面制备锡镍合金镀层的方法 |
CN102212855B (zh) * | 2011-05-20 | 2012-07-11 | 湘潭大学 | 一种具有高耐腐蚀性能的可锡焊铝带及其制备工艺 |
HUE042051T2 (hu) | 2013-07-05 | 2019-06-28 | Hydro Aluminium Rolled Prod | Alumínium összetett anyag, mely belefektetett szilárd réteget tartalmaz |
CN104551443B (zh) * | 2013-10-24 | 2017-01-04 | 苏州优诺电子材料科技有限公司 | 一种焊粉的制备方法 |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2000071784A2 (en) * | 1999-05-21 | 2000-11-30 | Corus Aluminium Walzprodukte Gmbh | Brazing sheet product and method of its manufacture |
DE60129416T2 (de) * | 2000-03-10 | 2008-04-17 | Aleris Aluminum Koblenz Gmbh | Hartlötblech und verfahren zur herstellung einer baugruppe unter verwendung dieses produkts |
EP1307315B1 (en) * | 2000-07-26 | 2007-06-13 | Aleris Aluminum Koblenz GmbH | Nickel-plated brazing sheet product |
DE60112787T2 (de) * | 2000-11-08 | 2006-05-18 | Corus Aluminium Walzprodukte Gmbh | Lötverfahren unter verwendung eines lotmaterials mit niedrigem schmelzpunkt |
-
2003
- 2003-07-21 AT AT03771077T patent/ATE362818T1/de not_active IP Right Cessation
- 2003-07-21 EP EP03771077A patent/EP1526943B1/en not_active Expired - Lifetime
- 2003-07-21 DE DE60313975T patent/DE60313975T2/de not_active Expired - Fee Related
- 2003-07-21 WO PCT/EP2003/008072 patent/WO2004011188A1/en active IP Right Grant
- 2003-07-21 CN CNB038198967A patent/CN100339177C/zh not_active Expired - Fee Related
- 2003-07-21 CA CA002493037A patent/CA2493037A1/en not_active Withdrawn
- 2003-07-21 MX MXPA05001021A patent/MXPA05001021A/es unknown
- 2003-07-21 JP JP2004523771A patent/JP2005533659A/ja not_active Withdrawn
- 2003-07-21 AU AU2003250148A patent/AU2003250148A1/en not_active Abandoned
- 2003-07-21 KR KR1020057001282A patent/KR20050025992A/ko not_active Application Discontinuation
- 2003-07-21 ES ES03771077T patent/ES2286475T3/es not_active Expired - Lifetime
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014051729A (ja) * | 2012-09-10 | 2014-03-20 | Seiren Co Ltd | 黒色アルミニウム材及びその製造方法 |
JP2018087377A (ja) * | 2016-11-28 | 2018-06-07 | 財團法人工業技術研究院Industrial Technology Research Institute | 耐食構造およびそれを用いた燃料電池 |
US10511030B2 (en) | 2016-11-28 | 2019-12-17 | Industrial Technology Research Institute | Anti-corrosion structure and fuel cell employing the same |
JP2023511790A (ja) * | 2020-04-08 | 2023-03-22 | スペイラ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング | 高強度のハンダメッキされたAl-Mg-Siアルミニウム材料 |
JP7493056B2 (ja) | 2020-04-08 | 2024-05-30 | スペイラ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング | 高強度のハンダメッキされたAl-Mg-Siアルミニウム材料 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
ATE362818T1 (de) | 2007-06-15 |
MXPA05001021A (es) | 2005-06-08 |
DE60313975D1 (de) | 2007-07-05 |
KR20050025992A (ko) | 2005-03-14 |
EP1526943A1 (en) | 2005-05-04 |
CN1678428A (zh) | 2005-10-05 |
WO2004011188A1 (en) | 2004-02-05 |
ES2286475T3 (es) | 2007-12-01 |
AU2003250148A1 (en) | 2004-02-16 |
EP1526943B1 (en) | 2007-05-23 |
CA2493037A1 (en) | 2004-02-05 |
CN100339177C (zh) | 2007-09-26 |
DE60313975T2 (de) | 2008-01-24 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4339690B2 (ja) | 低温フラックスレスろう付けのための合金組成物および方法 | |
JP3946637B2 (ja) | 低融点の鑞付け製品 | |
US6596413B2 (en) | Brazing product having a low melting point | |
US6383661B2 (en) | Method of manufacturing an aluminum product | |
AU2002224816A1 (en) | Brazing product having a low melting point | |
AU2001281769A1 (en) | Method of manufacturing an aluminium product | |
US6796484B2 (en) | Nickel-plated brazing product having improved corrosion performance | |
JP4080330B2 (ja) | ろう付けされた異なる金属構成要素の組立品を製造する方法 | |
AU2002229739B2 (en) | Brazing product | |
US7056597B2 (en) | Brazing sheet product and method of its manufacture | |
AU2002229739A1 (en) | Brazing product | |
US6994919B2 (en) | Brazing product and method of manufacturing a brazing product | |
JP2005533659A (ja) | ロウ付用製品およびロウ付用製品の製造方法 | |
JP2006503709A (ja) | ロウ付用製品およびその製造方法 | |
JP2006509635A (ja) | クラッド層および鉄合金の被覆層を有するろう付けシート製品およびその製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20060523 |
|
A761 | Written withdrawal of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 Effective date: 20080606 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20080606 |