JP2005533291A - 自動立体視投影装置 - Google Patents

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Abstract

本発明は、少なくとも1台のプロジェクタ(4)と、列および行に配された複数のフィルタ・エレメントを備えた少なくとも1つのフィルタアレイ(F,F)とを備えている自動立体視投影システムに関する。光景または物体のビューに関する情報のビットが、前記プロジェクタ(4)によって、投影スクリーン(3)上に投影され、前記情報のビットが、画像再生エレメント上に再生され、1つ以上のフィルタアレイ(F,F)を通過した後、少なくとも一人の視聴者(5)に可視となる。画像再生エレメントは、情報のビットの拡張方向に関して、関連するフィルタ・エレメントと対応し、観察者(5)は、一方の目でビューの第1選択からの情報のビットを主に視覚すると共に、他方の目でビューの第2選択からの情報のビットを主に視覚することによって、視聴者(5)に対して空間の印象をもたらす。

Description

本発明は、少なくとも1つのプロジェクタと、列および行に配列された多数の画像描出エレメントを有する投影スクリーンと、列および行に配列された多数のフィルタ・エレメントを有する少なくとも1つのフィルタアレイとを備え、1つまたは複数のプロジェクタが光景または物体のビューからの部分的情報のビットを、1つ以上のフィルタアレイを通じて投影スクリーン上に投影し、これらの部分的情報のビットが画像描出エレメント上で視観できるようにした、自動立体視投影装置に関する。
この種の装置は、例えば、特許文献1に記載されている。この特許明細書は、格子状のラインを有し、各々が基板ガラス・スクリーンの前方および後方(観視方向)にある投影スクリーンを開示する。格子は、狭い垂直ラインを含み、これらは交互に不透明および透明となっており、これらを通じて立体対の画像が後方投影される。前方の格子を通じて鑑賞する一人または複数の観察者は、空間的画像を視覚する。これは、視覚する人の目のいずれにも異なる配景が与えられるからである。この装置の欠点は、ライン格子または基板ガラス・スクリーンの僅かな整合誤差があっても、モアレ・パターンのような、鬱陶しい効果の原因となり得ることである。
特許文献2は、二重視野投影について記載している。この装置では、観察者の目のいずれにも、即ち、右または左の目に、本質的に1つのビュー(view)のみが与えられる。ここでも同じように、格子状のライン、即ち、バリア・スクリーンが投影スクリーンの前方および後方に(観視方向)配置されている。このバリア・スクリーンは、不透明および透明な垂直縞のパターンとして、包括的に開示されている。同様の装置が同じ発明者によって考案されており、特許文献3に記載されている。これは、後方投影システムであり、右側および左側の画像を各々、不透明要素と透明要素との格子を通じて投影する。不透明および透明要素の異なる格子のために、観察者の目には、本質的に分離したビューが提示される。この特許明細書も、垂直な不透明部と透明部との縞を格子エレメントとして記載している。
最後に述べた2つの特許明細書では、繰り返すが、記載されている装置は広範囲の位置合わせ作業を必要とすることは事実である。更に、付加的に記載されている画像分離手段は、本質的に2つのビューを示すシステムのみに適しているので、立体画像の観察者(複数の観察者)には、移動の自由が殆ど与えられない。
特許文献4は、レンティキュラ(Lentikular)を備えた後方投影システムについて記載しており、ある光景の少なくとも2つのビューが時間多重モードで提示される。レンティキュラの結像方向に対応する、投影スクリーン上の縞・セグメントへの後方投影ビューの割り当ては、制御可能な液晶セグメントを通じて行われる。これらのセグメントは、透明または散乱のいずれかに切り換えられるので、それらの各状態に応じて、特定のビューをレンティキュラによって常に1つ以上の規定された方向に結像する。第1の欠点として、この装置は大きな機器の経費を伴う。即ち、これは包括的な制御用電子機器を必要とする。更に、最大の解像度で時間多重モードでビューを提示するものの、観察者は一度に各目で1つの画像しか見れず、水平方向の解像度は低下している。フリッカのない画像表示のためには、この装置は更に高速投影画像表示装置も必要とする。これらの画像表示装置のフレーム反復速度は、提示するビューが多くなる程高速でなければならず、装置のコストが更に増大する。
特許文献5および特許文献6は、ある光景の数種類のビューの立体投影について記載しており、スクリーン(例えば、乳剤)上に設けられた結像手段によって、連続した、重複しないモザイク状画像が、線構造の幾つかのビューで形成されている。これらのモザイク画像には事実上間隙がない。即ち、これらの視観部分は、互いに完全に繋がって結像されている。前記結像手段は、具体的には、レンズ・アレイをレンティキュラと組み合わせて使用して構成されている。
特許文献7は、レンティキュラを通じた幾つかのビューの投影について記載している。この装置では、それぞれ個別の円筒状レンズの下へのビューの帯状体の投影が、それぞれ隣接する円筒状レンズによって行われる。これの利点は、投影スクリーン上でビューが正しく組み合わされるようにするために、プロジェクタのハウジングを特に狭くする必要がないことである。欠点は、特にスクリーンの直径が大きいときには、大きなサイズのレンティキュラが必要となることである。
特許文献8は、後方投影システムについて開示しており、垂直なバリア・縞を通じて2つのビューを1つのスクリーン上に投影する。2つのビューから得られるモザイク状画像を、バリア・スクリーンによって、観察者に見えるようにし、その際観察者の両目には異なるビューが見えるようにすることによって、3Dの印象が得られる。この装置は、摺動機構に特徴があり、この摺動機構が観察者の目の位置に応じてバリア・スクリーンを観察者の側にシフトする。この装置の欠点の1つは、ある光景のビューを2つしか用いないことである。他の欠点は、目の位置を確認しそれに応じてバリア・スクリーンを観察者の側にシフトする制御ループに多少のヒステリシスがあるので、観察者が疑視像を視覚することがあることである。共通の実施形態では、この装置は単一の観察者にしか適さない。
特許文献9は、レンティキュラを有する投影デバイスについて記載している。この装置における投影領域は湾曲している。数々の欠点の中でも、この装置は多くの空間を必要とし、大型のスクリーンを使用することが挙げられる。
特許文献10は、シャッタを有するダイナミック多重ビュー投影システムについて記載している。その主な欠点は、装置を製造する際に多大な作業が必要となることである。
特許文献11は、垂直なバリア・縞から成る2つのバリア・スクリーンを備えた多重ビュー投影について開示している。また、特許文献12も垂直なバリア・縞を用いたバリア・スクリーンを有する多重ビュー投影について記載しており、その特徴は、画面上に生成されるビューの縞間である縞がある幅だけ暗くなっていることである。これによって、偽本鏡および二重画像位置を防止する。
特許文献13は、後ろ側にバリア・スクリーンを有する後方投影システムについて記載しており、別個のRGB投影間の重複によって、カラー画像を生成する。ここで空間的再具現化に用いられる好ましい手段は、レンティキュラである。広範囲にわたる機器が必要なことは欠点の1つである。
特許文献14は、3D結像における従来技術に関連して、観察者が移動するときに、提示されるビューの離散数によって発生する、配景における急激な変化について批判的に検討している。著者は、これらの欠点を回避し、幾つかのビューを観察可能なゾーンに提示し、観察ゾーン間において重複範囲が生ずるように、更に種々の観察ゾーンの照明強度を周辺において低下させるようにした自動立体視装置について記載している。記載されている光学結像デバイスは、とりわけ、アパーチャ・ダイアフラムを含み、これが遷移領域において、2つのビュー各々の重複観察ゾーンを生成する。この特許出願の基本となる原理は、必要な3D画像のサイズが大きくなると、相当な技術的経費を必要とする。
特許文献15において、本出願人は、個人的な光学的補助を持たない数人の観察者に対する空間的印象を波長フィルタアレイによって生成する、自動立体視方法および対応する装置について記載している。フィルタアレイは、画像表示装置の前方または後方に位置し、行および列に配列された多数の波長フィルタから成り、これらのフィルタは、特定の波長または波長範囲の光に対しては透過性であり、したがって、画像表示装置によって射出された光に対して、離散的な波長依存光伝搬方向を規定する。画像表示装置上では、その画像描出エレメントが行および列に配列されており、ある光景または物体の幾つかのビューで構成された画像が、フィルタアレイによって、観察者の2つの目がビューの主に異なる選択箇所を視覚するように提示される。欠点は、大型画像プロジェクタはこの方法では容易に実施できないことである。
ドイツ特許DE206474号 米国特許第5,146,246号 米国特許第5,225,861号 特開平09−179090号 米国特許第4,101,210号 米国特許第4,132,468号 ドイツ特許第DE3529819C2号 ドイツ特許出願公開第DE19608305A1号 ドイツ特許出願公開第DE3700525A1号 国際出願公報第WO98/43441A1号 米国特許第2,313,947号 米国特許第2,307,276号 米国特許第4,872,750号 特許出願第DE19506648号 ドイツ特許第DE10003326C2号
前述の従来技術から発して、本発明の目的は、画像のサイズを大きくしても高い認知力が得られるように、前述の種類の装置を改善することである。好ましくは、この目的は、簡素な、または容易に製造可能な構成部品によって達成されることが好ましい。本発明の別の目的は、一度に数人の観察者に空間的印象を与えることである。
本発明によれば、前述の目的は、自動立体視投影装置によって達成され、これは、
少なくとも1つのプロジェクタと、
列および行に配列された多数のフィルタ・エレメントを有する少なくとも1つのフィルタアレイと、
を備え、
前記少なくとも1つのプロジェクタによって、光景または物体のビューからの部分的情報のビットを投影スクリーン上に投影し、部分的情報のビットを画像描出エレメント上に描出し、前記少なくとも1つのフィルタアレイを通過した後、少なくとも一人の観察者に可視となるようにし、
観察者が一方の目でビューの第1選択からの部分的情報のビットを主に視覚すると共に、他方の目でビューの第2選択からの部分的情報のビットを主に視覚するようにすることにより、観察者が空間的印象を有するように、画像描出エレメントは、部分的情報のビットの伝搬方向に関して、互いに関係付けされたフィルタ・エレメントと対応している。
本発明の好適な実施形態では、前述の自動立体視投影装置は、少なくとも2台のプロジェクタと、1つの投影スクリーンと、少なくとも2つのフィルタアレイ(F、F、.
.、F、..)とを備え、少なくとも1つのフィルタアレイ(F)が投影スクリーンとプロジェクタとの間、即ち、投影スクリーンの後方(観視方向にて)に配置され、少なくとも1つのフィルタアレイ(F)が投影スクリーンの前方(観視方向にて)に配置され、全てのフィルタアレイ(F、F、..、F、..)が、異なる波長(λ)または異なる波長領域(Δλ)の光に対して透過性である、列および行に配列された波長フィルタ・エレメントを有し、プロジェクタによって、光景または物体のn個のビュー(A、k=1..n;n≧2)からの部分的情報のビットを、少なくとも1つのフィルタアレイ(F)を通じて投影スクリーン上に投影し、ビューAの部分的情報のビットを、投影スクリーン上において、装置の配置によって決定される組み合わせまたは混成で光学的に可視となるようにし、投影スクリーンは、十分な解像度の格子に分割されており、その格子は、列(i)および行(j)に配列され、フィルタアレイ(F、F、..、F、..)およびプロジェクタの実施形態に応じて、特定の波長(λ)または波長範囲の光を放射する画像描出エレメント(αij)から成り、各画像描出エレメント(αij)はビューAの少なくとも1つの部分的情報のビットを描出し、投影スクリーンの前方(観視方向にて)に配置した少なくとも1つのフィルタアレイ(F)は、観察者に向かって、投影スクリーンによって放射された光の伝搬方向を規定し、画像描出エレメント(αij)の可視部分の断面積の重心と、波長フィルタの可視部分の断面積の重心とを結ぶ直線が1つの伝搬方向に対応するように、いずれか1つの画像描出エレメント(αij)がフィルタアレイ(F)の幾つかの割り当てられた波長フィルタnと対応しているか、あるいはフィルタアレイ(F)の1つの波長フィルタが、幾つかの割り当てられた画像描出エレメント(αij)と対応しており、そのため、どのような視観位置からでも、観察者は一方の目でビュー(A)の第1選択の部分的情報のビットを主に視覚すると共に、他方の目でビューの第2選択の部分的情報のビットを主に視覚することにより、多数の視観位置から空間的印象を有するようにしている。
好ましくは、総数が2、4、8、16、32または40台のプロジェクタを用いることができる。適度な明るさおよび数人の観察者に便利な移動自由度を備えた優れた空間的印象は、約8つ以上のビューによって得られ、好ましくは、それらのビューを投影するために8台以上のプロジェクタを用いる。
好ましくは、前述の装置は、正確に2つのフィルタアレイ(F)および(F)を用いる。2つよりも多いフィルタアレイが有利な特殊構成については、以下で説明する。波長フィルタアレイに内蔵されている波長フィルタ・エレメントは、例えば、赤、緑、青、黄色、シアン、またはマジェンタに対して透過性とし、かつ/または全可視波長範囲に対して透過性または不透過性とするとよい。
更に、フィルタアレイ(F,F,..F、..)のフィルタ・エレメントは、いずれの形状、好ましくは多角形、特に好ましくは矩形輪郭を有する。概して、フィルタ・エレメントの表面積は、約10,000μmから数mmまでである。この範囲からの逸脱も、個々の場合には可能である。フィルタ・エレメントの形状および/またはサイズは、フィルタアレイ内部において、あるいはフィルタアレイの行または列においても変更してもよい。投影スクリーン上の画像描出エレメントの形状は、本質的にプロジェクタ側のフィルタアレイに依存するので、フィルタ・エレメントの形状および/またはサイズにおける前記変更は、画像描出エレメントに本質的な影響を及ぼす。
投影スクリーン上に生成される画像は、ビュー(A)からの部分的情報の異なるビットで構成され、列(i)および行(j)状の画像描出エレメント(αij)の格子を呈し、フィルタアレイ(複数のフィルタアレイ)の構造、およびプロジェクタの配置によって変化する。この格子構造は、必ずしも可視でなくてもよい。画像描出エレメント(αij)は、投影スクリーンのそれぞれの位置におけるプロジェクタから入射する光の種類に応
じて、全く異なる波長範囲の光を放射することができる。本発明の実施形態に応じて、投影スクリーンの画像描出エレメント間に、いずれのビュー(A)からの部分的情報も全く有さない極小部分領域があってもよい。部分的情報を全く有さないのは、例えば、いずれのプロジェクタからの光もこれらの部分的領域には到達しないためである。このような領域は、格子(i、j)における画像描出エレメント(αij)としては必ずしも考慮しなくてもよい。かかる配置は望ましい結果をもたらすが、必ずしも好ましいとは限らない。
また、1つの画像描出エレメント(αij)が部分的画像情報の全カラー・ビットを描出することも実現可能であり、特に、異なる波長/波長範囲からの部分的情報のビットの混成光から得られる。更に、同様に装置の構造に応じて、かかる画像描出エレメントは、例えば、2台または数台のプロジェクタから来る光線が投影スクリーン上で重なり合う場合、1つのビュー内の異なる画像描出エレメント位置または異なるビューからの部分的情報のビットであっても同時に描出することができる。
フィルタアレイ(F、F、..、F、..)の各々が、行(q)および列(p)から成る、割り当てられた特定の格子に配列された波長フィルタ・エレメント(βApq)を含み、波長フィルタ・エレメント(βApq)は、その透過波長またはその透過波長範囲(λ)に応じて、以下の関数にしたがって、前記フィルタアレイ上に配列されていると有利である。
Figure 2005533291
上記式中、
Aは各アレイ(F)のインデックスであり、
(p)は、それぞれのアレイ(F)の行における波長フィルタ(βApq)のインデックスであり、
(q)は、それぞれのAEI(F)の列における波長フィルタ(βApq)のインデックスであり、
(b)は、位置(p、q)におけるフィルタアレイ(F)の波長フィルタ(βApq)に対して指定された透過波長/波長範囲(λ)の1つを定義する整数であり、1とbAmaxとの間の値を取り得るものであり、
(nAm)は、好ましくは前記プロジェクタによって表示されるビュー(A)の総数(n)に一致する、0よりも大きい整数であり、
(dApq)は、前記それぞれのアレイ(F)上において前記波長フィルタの配置を変化させるための選択可能なマスク係数マトリクスであり、
IntegerPartは、角括弧内に入る引数を超過しない最大の整数を生成する関数である。
マトリクス(dApq)内の入力は実数であり、上記式における(p)はインデックス(p)に対応し、(q)はマトリクス(dApq)またはフィルタ・エレメント(βApq)のインデックス(q)に対応する。
また、(b)の異なる値に対して、同一内容の透過波長/透過波長範囲(λAb)を指定することも可能である。例えば、bAmax=8の場合、λA1からλA3は、R、G、Bをこの順序で表すことができ、λA4からλA8は可視光領域外の波長を表すことが
できる。この場合、λA1からλA3は、色R、G、Bを透過し、λA4からλA8は可視スペクトルを遮断する。フィルタ(F)およびインデックス(A)についての規則を組み合わせ、パラメータdApq=−1=定数、およびnAm=8とすると、供給されるフィルタ構造は、不透過性(不透明)の背景上に、周期的にRGBカラーの斜めの縞を生成する。これらカラーの縞の各2本の間では、各行におけるフィルタ・エレメントの内5つが不透過性のままとなっている。カラーの縞の傾斜角は、フィルタ・エレメント(βApq)の寸法によって異なる。本発明の好適な実施形態では、bAmaxおよびnAmは等しいサイズである。
別の実施形態例では、この場合も、透過波長/波長範囲λAbの内いくつかは同じフィルタ作用を有してもよい。λA1...λA6が可視スペクトル全体を遮断する波長範囲とすると、λA7およびλA8のフィルタ範囲は、可視スペクトルに対して透過性であり、更にnAm=8およびdApq=−1=定数とすると、フィルタ構造を生成する規則から、本質的に不透過性のフィルタアレイ(F)が得られ、これは領域全域に等しく分布しその約1/4を占める、傾斜した階段状の透明な縞が得られる。
更に、この関連において、フィルタアレイ(F、F、..F、..)の内少なくとも2つを、それらの構造の水平および/または垂直線形調整によって完全に一致させることができない場合も有利である。言い換えると、それぞれのフィルタアレイの構造は、一次元または二次元拡大または縮小によって、他方に変わることはない。空間的印象に関して、この一致の欠如には、観察者の目が、実際にあらゆる視点から、常にいくつかのビュー(A)からの部分的情報のビットの混成を視覚することになるという効果がある。これは、いずれの位置においても、観察者の目がビュー(A)の内真に1つからの部分的情報のビットを視覚するという場合を完全に排除する。
更に、フィルタアレイのかかる特性には特殊な効果がある。すなわち、適当な幾何学的配置を提供することにより、観察者が移動する間、一方の目で主に見られる2Dビューの構造が変化し得る。例えば、観察空間の特定の位置において観察者の目が視覚する画像の90%は、ビューA(k=1)からの部分的情報のビットから成り、一方残りの10%は、他のビュー(A)からの部分的情報のビットの混成である。ここで、k>1であり、ビューA(k=1)から見られる部分的情報のビットの解像度は、例えば、600×400画素である。前述の条件の下では、この主に見られるビューA(k=1)の構造は、別の視観位置では、、例えば、400×600の可視解像度を有するように変化し得る。
場合によっては、ビュー毎の可視解像度が単一のプロジェクタの可視解像度とは異なるように、フィルタの配置を選択することもできる。
用途によっては、フィルタアレイ(F、F、..F、..)の少なくとも1つのフィルタ・エレメントの少なくとも一部は、光強度の波長に依存しない減衰のためのニュートラル・デンシティ・フィルタとして構成すると更に有利な場合もある。例えば、かかるフィルタ・エレメントは、波長には関係なく、可視光の0%(不透過性)、25%、50%、75%または100%(完全に透過性)を透過することもできる。かかるニュートラル・デンシティ・エレメントまたは段階的ニュートラル・デンシティ・フィルタ・エレメントは、カラー波長フィルタアレイ・エレメントよりも容易にかつ安価に製造することができる。更に、ニュートラル・フィルタ・エレメントを有するフィルタアレイによって、特殊効果、例えば、観察者の移動に応じた、いくつかのビューの変化、またはその知覚光強度の変化等を生成することができる。
フィルタアレイ(F、F、..、F、..)は、前記投影スクリーンの前方または後方(観視方向にて)にそれぞれ距離(z)の位置に配置されており、(z)は、
−60mm≦(z)≦60mmの範囲の値を取ることができ、(z)の負の値は、前記投影スクリーンの前方(観視方向にて)において、(z)の絶対量によって与えられる距離の地点における配置を意味し、(z)の正の値は、投影スクリーンの後方(観視方向にて)において(z)の絶対量によって与えられる距離の地点における配置を意味する。例外的な場合、絶対量(z)は、例えば、投影スクリーンの対角線が非常に長い場合、60mmよりも大きい値を有することもあり得る。
別の特定的実施形態では、前記フィルタアレイ(F、F、..、F、..)、好ましくは、観察者(複数の観察者)に隣接する1つ、の少なくとも1つのフィルタ・エレメントの一部を、前記フィルタ・エレメントが選択した入射方向の光のみを透過するように設計する。これは、例えば、ある種の結晶またはポリマ・コーティングの使用により確実に得ることができる。
更に、フィルタアレイ(F、F、..、F、..)の少なくとも1つの少なくとも1つのフィルタ・エレメントは、レンズ、好ましくは円筒状レンズ、またはプリズムとして設計することも実現可能であり、円筒状レンズまたはプリズムを列のみまたは行のみに配列してもよい。このような実施形態は、8つよりもかなり多いビューを表示するシステムに関しては、特に興味深い。
一方、本発明の単純な実施形態では、各プロジェクタは、単一のビュー(A)のみ、例えば、結像する光景の各2D透視図の部分的情報のビットを投影し、本発明の目的上、2台以上のプロジェクタの内少なくとも1台が、少なくとも2つのビュー(A)の部分的情報のビットから成る組み合わせ画像を投影すると、有利となり得る。この構造の延長として、(少なくとも)2台のプロジェクタ各々が、少なくとも2つのビュー(A)の部分的情報のビットから成る組み合わせ画像を投影し、前記2台のプロジェクタのビュー(A)が異なる画像組み合わせ構造を有する場合、有利なことがある。
幾つかのビューの部分的情報のビットの組み合わせに関して、先に引用した本出願人の特許文献15を引用する。ここでは、フィルタアレイを構築するためにここで用いた規則に類似した、一般的な画像の組み合わせに対する規則が示されている。
本発明の実施形態の中には、例えば、プロジェクタの内少なくとも1台をある角度で投影スクリーンに向ける場合、適した画像事前調整機能、例えば、台形補正を用いてビューの部分的情報のビットを投影することができるものもある。これに関して、近年のプロジェクタは、既に、連続シャインファング(Scheimplung)および/またはシーガル(Seagull)補正関数を備えており、投影画像に対して幾何学的補正を適用する。透過度を投影データとして用いると、これらは対応する予備補正を用いて行うこともできる。
本発明による装置は、フィルタアレイ(複数のフィルタアレイ)およびプロジェクタと投影スクリーンとの間のその位置合わせを、投影スクリーン上の各領域エレメントがプロジェクタの内の少なくとも1台からの光を受光できるように選択すれば、光および領域の利用度に関して特に効率的である。このように、「恒久的に黒い領域」は画面上には生じないので、投影スクリーンの各領域エレメントは、少なくとも1つのビュー(A)の部分情報の1ビットを表す。しかしながら、前述のように、この有利な実施形態は、本発明による装置の動作モードを維持するためには、必須条件である。
投影スクリーンは、好ましくは、半透明である。加えて、光集中効果、即ち、正利得を有するとよい。半透明および光集中投影スクリーンは周知であり、当業者には説明する必要はない。投影スクリーンを非常に薄いウェハとして、好ましくは、1ミリメートル未満
の厚さで設計すると、投影スクリーン上の画像描出エレメントの優れた解像度が得られる。
本発明の多くの実施形態では、投影スクリーンは、平面ウェハである。特別な条件下では、しかしながら、投影スクリーンを湾曲させると有利なこともあり得る。その場合、フィルタアレイに対応する曲率を設けることを推奨する。
一般に、あらゆるプロジェクタに対して、投影スクリーンに対して別個の投影位置および別個の投影方向を指定する。好ましくは、投影方向および投影距離は、プロジェクタ毎に異なる。湾曲した投影スクリーンに関しては、例えば、種々のプロジェクタからの光が、本質的に同じ入射角で投影スクリーンに衝突するという結果となる。ここでは、「入射角」という用語は、投影画像の光伝搬の主方向が投影スクリーンに入射する角度を示す。
全ての投影レンズが投影スクリーンの後方に同じ高さで配置される場合、この高さは、投影スクリーン面のほぼ中心点の高さとすることが好ましい。この配置を確保するには、例えば、しかるべく寸法に製作した機械的スタンドを用いることができる。
1台または数台のプロジェクタの明るさは、時として所定の範囲内で可変としてもよい。この特性は、近年のプロジェクタの一部の特徴であり、ここでは、投影スクリーンの均一な照明を確保するために用いることができる。例えば、ある光景のビューの1つを、撮影条件のために、他よりもいくらか明るくしなければならない場合、それぞれのプロジェクタの明るさ制御によって、十分な補償が得られる。
適当なプロジェクタは、例えば、液晶プロジェクタ、DLP/DMDプロジェクタ、CRTプロジェクタ、またはスライド・プロジェクタである。また、レーザ・プロジェクタも、例えば、3つのレーザを別個のRGB画像表示装置として、実現可能である。勿論、3つよりも多いレーザを用いてもよい。上記列挙した適当なプロジェクタの形式は追加され得るものであり、他のプロジェクタ形式を用いた本発明による装置を排除することは意味しない。それ以外に、本発明による装置は、同時に異なる形式のプロジェクタを組み込むこともできる。プロジェクタは、その光変調原理および/または個々のパラメータ、例えば、光束または画像解像度等に関して異なる可能性がある。
概して、プロジェクタには、電子制御システムによって、画像データが供給され、電子制御システムは、1つ以上の別個のユニットを備えることができる。これに関して、プロジェクタ毎に1つのビデオ・レコーダを備えた画像データ源を用いることも実現可能である。各ビデオ・レコーダは、1つのビュー(A)の画像シーケンスを、互いに関連付けられたプロジェクタに供給する。ビデオ・レコーダは、トリガによって互いに結合されているので、n個のビュー(A)全てを同期して表示することができる。
更に、各プロジェクタを別個のコンピュータによって制御することも実現可能であり、全てのコンピュータは、例えば、ネットワークによって同期を取る。コンピュータの使用によって、特に、少なくとも1台のプロジェクタが少なくとも2つの異なるビュー(A)からの部分的情報のビットを投影する実施形態が可能となる。少なくとも2つの異なるビュー(A)からの部分的情報のビットの可能な組み合わせに関して、再度特許文献15を引用する。更に、市販の画像信号分割コンピュータも、数台のプロジェクタを同時に起動させるために用いることができる。
画像のコントラスト向上について、観察者に最も近くに配されるフィルタアレイに、反射防止コーティングを設けるとよい。これによって、外光の反射を回避し、空間画像の認知を更に高める。
フィルタアレイ(F,F,..F,..)の各々は、例えば、感光されたフィルム、印刷したパターン、または光学格子として設計する。他の準備方法も実現可能である。好ましくは、フィルタアレイ(F,F,..F,..)の少なくとも1つを基板、例えば、ガラス基板上に積層する。これによって、優れた機械的固定が得られる。別の実施形態では、フィルタアレイ(F,F,..F,..)の少なくとも1つを幾つかの基板の挟持積層体内に配し、各基板は、任意に、屈折率のような、指定された光学特性を有する。挟持構造はまた優れた機械的固定を提供し、それと共にフィルタアレイの寿命が長くなる。
本発明の非常に特殊な実施形態では、少なくとも1つのフィルタアレイの一部に反射面を設け、これを、プロジェクタに面するフィルタアレイ(複数のフィルタアレイ)の側面(複数の側面)に配置し、好ましくは、非透過性フィルタ・エレメント上にのみ設け、投影された光の一部が反射してプロジェクタに戻って来るようにする。それぞれのプロジェクタがかかる光(透過反射投影)(transflektive Projektion)を再利用することができれば、光利用度の向上を達成することができる。
本発明の更に別の実施形態では、フィルタアレイ(F,F,..F、..)の少なくとも1つのフィルタ・エレメントの少なくとも一部は、偏光フィルタであり、前記プロジェクタの少なくとも1台は偏光を放射する。偏光フィルタは、例えば、水平または垂直な直線偏光に対して透過性であり、同時に、任意で、特定の波長/波長範囲の光に対してのみ透過性とすることもできる。また、波長に独立したニュートラル・デンシティ・フィルタと偏光フィルタ特性の組み合わせを有することも実現可能である。偏光に依存する透過フィルタは、これらのプロジェクタの光を、偏光特性が一致する場合にのみ通過させる。
別の実施形態では、偏光を放射する少なくとも1台のプロジェクタが、時間的に交代する偏光方式、好ましくは、水平直線偏光および垂直直線偏光間で交代する方式で、光を放出する。その結果、投影スクリーン上に形成される組み合わせ画像の構造は時間的に変化する。
更に、フィルタ・エレメント(F,F,..F、..)の少なくとも1つのフィルタ・エレメントの少なくとも一部は、一般に、フォトクロミックまたはエレクトロクロミック光学素子として構成することもできる。このように、フォトクロミックまたはエレクトロクロミック・エレメントが、第1状態において、特定の波長/波長範囲の透過を可能とし、一方第2状態において、実際上全可視波長スペクトルに対して概ね透過性となり、空間的印象(「3Dモード」)を作り出せば、2Dおよび3D投影の間で切替を行うことが可能となる。後者の状態では、投影スクリーン上への投影は、前記フィルタ・エレメントによる影響を殆ど受けない。全ての既存のフィルタアレイの全てのフィルタ・エレメントをその状態にすると、観察者(複数の観察者)は実際上完全に解明した2D知覚を有することが可能となる。一方、3Dモードでは、プロジェクタは、2つのビューの部分的情報のビットを少なくとも投影し、2Dモードは、正確に1つのビューを投影する。最も単純な場合、1台のみのプロジェクタが、共通の方法で、1つのビューを投影し、この場合も画像調整補正を用いることができる。2Dモードにおいて明るさを高めるには、数台のプロジェクタが同一画像をスクリーン上に投影すればよい。この場合、プロジェクタが全て同一ビューを完全に一致させてスクリーン上で重ね合わせるように、確実に画像を投影するように注意を払わなければならない。
また、フォトクロミックまたはエレクトロクロミック・エレメント以外の光学素子を用いることも可能である。本発明の実施形態において2Dおよび3Dモード間で切り換える
には、第1状態では、光学素子が、規定された波長/波長範囲nを透過するか、または光強度の波長に依存しない減衰に対して透過度を規定し、一方、第2状態では、本質的に全可視波長スペクトルに対してできるだけ高い透過度を有することが決定的であり、必須である。
エレクトロクロミック・フィルタアレイ・エレメントを全く必要としない特に単純な場合では、フィルタアレイは、単に、本発明による装置から取り外し可能として、2D投影を達成するように設計される。
本発明による装置の別の実施形態では、プロジェクタの少なくとも1つにカラーフィルタを設け、プロジェクタによって放射される光が前記それぞれの透過波長または前記それぞれの透過波長範囲の波長フィルタのみを通過することができるようにする。このように、投影スクリーン上において部分的情報のビットの特定の組み合わせ構造を達成することができる。特殊な用途では、移動する観察者は、見ているビューの色の変化を知覚することも可能である。
1台以上のプロジェクタにカラーフィルタを設ける代わりに、例えば、DMDプロジェクタを用いて、フルカラー画像の赤、緑、および青の部分画像を交互に投影することも可能である。この交互投影はかかるプロジェクタに機能的に固有であるので、カラーフィルタは不要である。
更に、本発明の別の特別な実施形態では、プロジェクタは、本質的に水平な、少なくとも2つの段に配置することができる。これには、2つの利点がある。1つは、投影画像上に形成される組み合わせ画像の構造に影響を及ぼすことができることである。もう1つは、レンズが本質的に重なり合って配されている2台のプロジェクタが同じ画像を投影する場合、あるビューまたはビューの一部の明るさを、投影スクリーン上に形成される組み合わせ画像において、高められることである。また、2つの段の間に空間的オフセットを設け、例えば、プロジェクタのハウジングは人の1対の目の間の距離よりは遥かに大きいが、投影レンズをほぼ観察者の瞳間距離に水平に配置することも実現可能である。
取り扱いを簡単にするために、本装置は、例えば、電子機械エレメントによって、複数のプロジェクタを自動的に位置合わせする手段を、任意に有することもできる。この場合、オンに切り換えるプロセスの後またはその間に、プロジェクタを指定の位置に搬送する。
プロジェクタの同期も、必要であれば、手動で行うことができる。好ましくは、これは、互いに整合され得る基準マークを特徴付ける投影検査画像によって行うことができる。
更に、少なくとも1台のプロジェクタによって投影される光のビーム経路は、少なくとも1つのミラーを備えることによって、折り曲げることができる。かかる折り曲げは、特に、光学アセンブリにおいて空間を節約する目的で従来技術では一般的である。この場合、かかる折り曲げは、別の好ましい効果を有する。折り曲げられたビームは、光の主伝搬方向に対して垂直でない角度で投影スクリーンに衝突する。投影スクリーンがホログラフィ・ディスクとして設計されており、透過時に、特に垂直に入射しない光を集光する(例えば、Sax3D GmbH、Chemnitz/ドイツの製品「HOPS」のように)場合、周囲が昼光であっても、優れた高コントラストの3D画像が得られる。
最初に述べたように、2つよりも多いフィルタアレイ(F、F、..F、..)を用いることができる。3つのフィルタを用い、その内2つを好ましくは投影スクリーンとプロジェクタとの間に配置し、1つを投影スクリーンと観察者との間に配置すると有利である。この場合、プロジェクタから投影される光は、2つのフィルタアレイを通過し、
投影スクリーンに衝突する前に、特に優れた構造が得られる。他の実施形態の変形では、3つよりも多いフィルタアレイを用いることもできる。
また、本発明の目的は、自動立体視投影装置の以下の実施形態の変形でも達成され、この場合、3D前方投影装置である。これは、
少なくとも2台のプロジェクタと、
前方投影に適した投影スクリーンと、投影スクリーンとプロジェクタとの間に配置されたフィルタアレイとを備えており、
フィルタアレイは、列および行に配列された波長フィルタ・エレメントを有し、波長フィルタ・エレメントは、異なる波長(λ)または異なる波長領域(Δλ)の光に対して透過的であり、少なくとも部分的に、しかし好ましくは高度に、透過されない光を吸収し、
プロジェクタによって、光景または物体のn個のビュー(Aであり、k=1..n、n≧2)からの部分的情報のビットを、フィルタアレイを通じて、投影スクリーン上に投影し、ビューAの部分的情報のビットを、装置の配置によって決定される組み合わせまたは混成で、投影スクリーン上において光学的に可視となるようにし、投影スクリーンは、十分な解像度の格子に分割されており、その格子は、列(i)および行(j)に配列され、フィルタアレイおよびプロジェクタの実施形態に応じて、特定の波長(λ)または波長範囲の光を放射する画像描出エレメント(αij)から成り、各画像描出エレメント(αij)は前記ビューAの少なくとも1つの部分的情報のビットを描出し、
フィルタアレイは、投影スクリーンによってプロジェクタ側の観察者に向けて放射される光に対して伝搬方向を規定し、画像描出エレメント(αij)の可視部分の断面積の重心と波長フィルタの可視部分の断面積の重心とを結ぶ直線が、1つの伝搬方向に対応するように、いずれか1つの画像描出エレメント(αij)がフィルタアレイの内幾つかの割り当てられた波長フィルタに対応しているか、あるいはフィルタアレイの1つの波長フィルタが幾つかの割り当てられた画像描出エレメント(αij)に対応しており、そのため、どのような視観位置からでも、観察者が一方の目でビュー(A)の第1選択の部分的情報のビットを主に視覚すると共に、他方の目でビューの第2選択の部分的情報のビットを主に視覚することにより、多数の視観位置から空間的印象を有するようにした。
かかる3D前方投影では、観察者(複数の観察者)はプロジェクタ側にいるが、概して、彼らが投影ビーム経路のいずれをも妨害しないところに位置しなければならない。
この実施形態でも、例えば、赤、緑、青、黄色、シアン、またはマジェンタに対して透過性とし、かつ/または全可視波長範囲に対して透過性または不透過性とするとよい。投影スクリーン上にビュー(A)の部分的情報の異なるビットの組み合わせとして生成される画像は、列(i)および行(j)状の画像描出エレメント(αij)の格子を有し、この格子は、フィルタアレイ(複数のフィルタアレイ)の構造、およびプロジェクタの幾何学的配置によって変化する。この格子構造は、必ずしも可視でなくてもよい。画像描出エレメント(αij)は、投影スクリーンのそれぞれの位置におけるプロジェクタから到達する光に応じて、異なる波長範囲の光を送出することができる。また、画像描出エレメントが、部分的情報のフルカラー・ビットを描出することも実現可能であり、部分的情報は、特に、異なる波長/波長範囲からの部分的情報のビットの光学的混成によって生ずる。更に、同様に装置の構造に応じて、かかる画像描出エレメントは、ビュー(A)以内の異なる画像描出エレメント位置または異なるビュー(A)からの部分情報のビットでも描出することができる。
フィルタアレイが、行(q)および列(p)の格子状とした波長フィルタ・エレメント(βpq)を含み、その透過波長/その透過波長範囲(λ)に応じて、下記の関数に従って、前記フィルタアレイ上に前記波長フィルタ・エレメントを配列すると有利である。
Figure 2005533291
上記式中、
(p)は、アレイの行における波長フィルタβpqのインデックスであり、
(q)は、アレイの列における波長フィルタβpqのインデックスであり、
(b)は、位置(p,q)におけるフィルタアレイの波長フィルタ(βpq)に対して意図した透過波長/波長範囲(λ)の1つを規定する整数であり、1とbmaxとの間の値を取り得るものであり、
(n)は、0より大きい整数であり、好ましくは、プロジェクタによって表示されるビュー(A)の総数と一致し、
(dpq)は、アレイ上の波長フィルタの配置を変化させるための選択可能なマスク係数マトリクスであり、
IntegerPartは、角括弧内にいれた引数を超過しない最大の整数を生成する関数である。
フィルタアレイのフィルタ・エレメントは、任意の、好ましくは多角形の、更に好ましくは矩形形状の輪郭を有する。この前方投影の特殊な実施形態の変形でも、幾つかのフィルタアレイ(F)をプロジェクタと投影スクリーンとの間に用いることができるが、以下の説明では、1つのフィルタアレイのみを想定する。
用途によっては、フィルタ・エレメントの少なくとも一部を、光強度の波長に依存しない減衰のためのニュートラル・デンシティ・フィルタとして構成すると有利な場合もある。かかるニュートラル・デンシティ・フィルタ・エレメントまたは段階的ニュートラル・デンシティ・フィルタ・エレメントは、更に、波長フィルタアレイ・エレメントよりも容易にそして安価に製造することができる。加えて、ニュートラル・フィルタ・エレメントを有するフィルタアレイによって、特殊効果、例えば、観察者の移動に応じたいくつかのビューの変化、またはその知覚光強度の変化等を生ずることができる。
フィルタアレイは、前記投影スクリーンの前方、即ち、観察者およびプロジェクタ側の距離(z)(観視方向にて)のところに配置され、(z)は0mm≦z≦60mmの大きさの値を取る。例外的な場合、例えば、投影スクリーンの対角線が非常に長い場合、(z)を更に大きくしてもよい。
この実施形態では、投影スクリーンは、概して、平面板である。しかしながら、平面ではなく、空間的構造を有する投影スクリーンを有することも実現可能である。例えば、円筒状の周期的な反射面は、前方投影に関しては有利である。これは、投影スクリーンの構造自体が、反射光の方向のあるパターンを生成するためである。
別の特殊な実施形態では、フィルタ・エレメントの一部は、選択した入射方向の光のみを透過するように設計されている。これは、例えば、ある種の結晶またはポリマ・コーティングの使用によって行うことができる。更に、少なくとも1つのフィルタ・エレメントをレンズ、好ましくは円筒状レンズ、あるいはプリズムとして設計することも実現可能であり、かかる円筒状レンズまたはプリズムは、列のみまたは行のみに配列することが可能である。このようにすれば、比較的高い透光性が得られる。かかる実施形態は、8つよりも遥かに多いビューを表示するシステムに関して特に興味深い。
また、本発明の目的は、
1台のプロジェクタと、
前方投影に適した投影スクリーンと、
投影スクリーンと前記プロジェクタとの間に配置されたフィルタアレイとを備えた自動立体視投影装置でも達成され、
前記フィルタアレイは、列および行に配列された波長フィルタ・エレメントを有し、波長フィルタ・エレメントは、異なる波長(λ)または異なる波長領域(Δλ)の光に対して透過的であり、少なくとも部分的に、しかし好ましくは大量に、透過されない光を吸収し、
前記プロジェクタによって、光景または物体のn個のビュー(Aであり、k=1..n、n≧2)からの部分的情報のビットを、フィルタアレイを通じて、前記投影スクリーン上に投影し、ビューAの部分的情報のビットを、装置の配置によって決定される組み合わせまたは混成で投影スクリーン上において光学的に可視となるようにし、投影スクリーンは十分な解像度の格子に分割され、その格子は、列(i)および行(j)に配列され、かつフィルタアレイおよびプロジェクタの実施形態に応じて、特定の波長(λ)または波長範囲の光を放射する画像描出エレメント(αij)から成り、各画像描出エレメント(αij)は前記ビューAの少なくとも1つの部分的情報のビットを描出し、
フィルタアレイは、投影スクリーンによってプロジェクタ側の観察者に向けて放射される光に対して伝搬方向を規定し、画像描出エレメント(αij)の可視部分の断面積の重心と前記波長フィルタの可視部分の断面積の重心とを結ぶ直線が、1つの伝搬方向に対応するように、いずれか1つの画像描出エレメント(αij)も前記フィルタアレイの内幾つかの割り当てられた波長フィルタに対応しているか、あるいはフィルタアレイの1つの波長フィルタが幾つかの割り当てられた画像描出エレメント(αij)に対応しており、そのため、どのような視観位置からでも、観察者が一方の目でビュー(A)の第1選択の部分的情報のビットを主に視覚すると共に、他方の目でビューの第2選択の部分的情報のビットを主に視覚して、多数の視観位置から空間的印象を有するようにした。
また、本発明の目的は、以下の自動立体視投影装置によっても達成され、これは、
1台のプロジェクタと、
半透明な投影スクリーンと、
少なくとも2つのフィルタアレイ(F、F、..、F、..)とを備え、少なくとも1つのフィルタアレイ(F)が投影スクリーンとプロジェクタとの間、即ち、前記投影スクリーンの後方(観視方向にて)に配置され、少なくとも1つのフィルタアレイ(F)が前記投影スクリーンの前方(観視方向にて)に配置され、
全てのフィルタアレイ(F、F、..、F、..)が、異なる波長(λ)または異なる波長領域(Δλ)の光に対して透過性である、列および行に配列された波長フィルタ・エレメントを有し、
プロジェクタは、光景または物体のn個のビュー(A、k=1..n;n≧2)からの部分的情報のビットを、少なくとも1つのフィルタアレイ(F)を通じて投影スクリーン上に投影し、ビューAの部分的情報のビットを、投影スクリーン上において、装置の配置によって決定される組み合わせまたは混成で光学的に可視となるようにし、投影スクリーンは、十分な解像度の格子に分割され、その格子は、列(i)および行(j)に配列され、かつフィルタアレイ(F、F、..、F、..)およびプロジェクタの実施形態に応じて、特定の波長(λ)または波長範囲の光を放射する画像描出エレメント(αij)から成り、各画像描出エレメント(αij)はビューAの少なくとも1つの部分的情報のビットを描出し、
前記投影スクリーンの前方(観視方向にて)に配置した少なくとも1つのフィルタアレイ(F)は、観察者に向かって、投影スクリーンによって放射された光の伝搬方向を規定し、画像描出エレメント(αij)の可視部分の断面積の重心と、前記波長フィルタの可視部分の断面積の重心とを結ぶ直線が1つの伝搬方向に対応するように、各画像描出エ
レメント(αij)がフィルタアレイ(F)の幾つかの割り当てられた波長フィルタと対応しているか、あるいはフィルタアレイ(F)の1つの波長フィルタが、幾つかの割り当てられた画像描出エレメント(αij)と対応しており、そのため、どのような視観位置からでも、観察者は一方の目でビュー(A)の第1選択の部分的情報のビットを主に視覚すると共に、他方の目でビューの第2選択の部分的情報のビットを主に視覚して、多数の視観位置から空間的印象を有するようにしている。
前述の自動立体視投影装置の2つの実施形態の変形では、1台のみのプロジェクタを有し、このプロジェクタは、好ましくは時間的に連続して、異なる波長または波長範囲の光を送出する。更に、n個のビューA(k=1..n)の各々の部分的情報のビットは、異なる波長または波長範囲の対で放射される。
この手法は、例えば、n=3のビュー(A、k=1..n)の部分的情報のビットをDMD/DLPプロジェクタで表示し、ビューA(k=1)を赤だけで表示し、ビューA(k=2)を緑だけで表示し、ビューA(k=3)を青だけで表示することによって実現することができる。色の割り当ては、勿論、入れ替えることができ、ここに示す割り当てに制限される訳ではない。その結果、異なる色のビューが、観察者(複数の観察者)に可視なる。
また、本発明の目的は、自動立体視投影装置によっても達成され、これは、
半透明の投影スクリーンと、
投影スクリーンの後方(観視方向にて)に配置した1台のプロジェクタと、
投影スクリーンの前方(観視方向にて)に配置した少なくとも1つのフィルタアレイと、
を備え、
列および行に配列された波長フィルタ・エレメントを有し、波長フィルタ・エレメントは、異なる波長(λ)または異なる波長領域(Δλ)の光に対して透過的であり、
プロジェクタによって、光景または物体のn個のビュー(A、k=1..n;n≧2)からの部分的情報のビットを、部分的情報のビットの規定された組み合わせで、投影スクリーン上に直接投影し、ビューAの部分的情報のビットを、投影スクリーン上において可視となるようにし、投影スクリーンを列(i)および行(j)に配列した画像描出エレメント(αij)から成る、十分な解像度の格子に分割し、特定の波長(λ)または波長範囲の光を放射し、各画像描出エレメント(αij)がビューAの少なくとも1つの部分的情報のビットを描出し、
投影スクリーンの前方(観視方向にて)に配置した少なくとも1つのフィルタアレイは、観察者に向かって、投影スクリーンによって放射された光の伝搬方向を規定し、画像描出エレメント(αij)の可視部分の断面積の重心と、波長フィルタの可視部分の断面積の重心とを結ぶ直線が1つの伝搬方向に対応するように、いずれか1つの画像描出エレメント(αij)がフィルタアレイの幾つかの割り当てられた波長フィルタnと対応しているか、あるいはフィルタアレイの1つの波長フィルタが、幾つかの割り当てられた画像描出エレメント(αij)と対応しており、そのため、どのような視観位置からでも、観察者は一方の目でビュー(A)の第1選択の部分的情報のビットを主に視覚すると共に、他方の目でビューの第2選択の部分的情報のビットを主に視覚して、多数の視観位置から空間的印象を有するようにしている。
ビュー(A)の部分情報のビットの組み合わせは、プロジェクタが投影スクリーン上に投影し、好ましくは、特許文献15に記載されている方法で実行することが好ましい。この特許も、画像組み合わせ規則の一例を与え、例えば、前述の本発明の実施形態の最後のものと共に用いることができる。それとは別に、フィルタ・エレメントの構成および装置の構造に関してここで先に記載した本発明の実施形態について述べたことは、最後に記
載した実施形態にも適用される。
最後に記載した実施形態においてプロジェクタのレンズの結像収差を補償するには、フィルタ・エレメントの形状を少なくとも部分的に変更すると特に有利な場合がある。
これまでに記載した全ての装置は、モジュール式の実施形態に組み込み、特に長い画像の対角線を得ることができる。更に、特殊な目的では、レンズ、好ましくはフレネル・レンズを本発明による装置の前方に設け、観察者(複数の観察者)が自動立体視投影装置の実像または虚像を視覚することができるようにすることも実現可能である。
記載した全ての実施形態では、本発明の目的を高度に達成することができる。本発明によって開示された自動立体視投影デバイスは、大きな寸法の画像でも知覚度を高め、これらは単純で容易に製造できるユニットまたはサブアセンブリで作られる。装置の構造に応じて、空間的印象が数人の観察者に得られる。
以下に記載する本発明の改良によって、更に大きな寸法の画像の知覚度を高めることができる。
これに関して、本発明は、光景または物体の少なくとも2つのビューA(k=1..n、n≧2)からの部分的画像情報のビットのホログラフィ・スクリーン上への後方投影のための少なくとも1つのプロジェクタを備えている自動立体視投影装のための方法を提供する。ここで、
ホログラフィ・スクリーンは、列および行の少なくともいずれかの格子に配列された多数のホログラフィ光学素子(HOE)を有し、
各HOEは、以下の結像の種類または結像の種類の組み合わせの少なくとも1つによって、少なくとも1つのプロジェクタから入射する光を表示する。
a)レンズ、好ましくは垂直にまたは垂線に対して斜めに配置した円筒状レンズによる結像、
b)拡散的透過または半透過結像、およびそれに後続するレンズ、好ましくは垂直にまたは垂線に対して斜めに配置した円筒状レンズによる結像、
c)プリズムによる結像、
d)拡散的透過または半透過結像、およびそれに後続するプリズムによる結像、
e)多角形偏光フィルタおよび/または階段状ニュートラル・デンシティ・フィルタおよび/または波長フィルタを通じた結像であって、波長フィルタが特定の波長または幾つかの特定の波長範囲の光を透過する、結像、
f)e)による結像に加えて、拡散的透過または半透過結像、
g)f)による、続いてe)による結像、
h)光学平面による結像、
i)屈折による結像。
前記多数のHOEの結像作用は、ホログラム・スクリーンの前方側によって観察者に向けて放射される光に対して、多数の伝搬方向を規定し、各HOEは、それに入射する光に対して1つ以上の光伝搬方向を規定し、投影したビューの少なくとも1つの部分画像情報のビットに対応することにより、どのような視観位置からでも、観察者が一方の目でビュー(A)の第1選択の部分的情報のビットを主に視覚すると共に、他方の目で第2選択の部分的情報のビットを主に視覚することにより、多数の視観位置から空間的印象を有する。
この文脈において「主に」とは、観察者の左目で視覚する部分的情報のビットの約90%が、光景または物体の第1ビューに由来し、約10%が第2ビューから由来することを意味し、この場合、第1ビューが主となる。同時に、空間的印象を何ら失うことなく、観
察者の右目で視覚する部分的情報のビットの約80%は、第2ビューに由来するとともに、約20%は第3および第4ビューの混成であり得る。
本発明の関連において、「ホログラフィ光学素子(HOE)」とは、ホログラフィ・スクリーンの個々の表面セグメントを意味する。
本発明による方法は、入射する各光線に対して各HOEが規定する光伝搬方向が光線の入射方向の1対1の関数となるという基本的な関係を特徴とする。「光伝搬方向」という用語はまた、ある立体角以内で投影される光の最高強度を表す(恐らくは最も多い)光射出方向も含む。
ある状況の下では、前述のa)からh)に示すもの以外の結像の種類も、HOEによる表示には実現可能な場合もある。
全てのHOEが、a)からh)までの結像の同じ形式、または形式の組み合わせを実施することは有利である場合もある。しかしながら、ある用途では、HOEの少なくとも2つが、a)からh)までの結像の1対の異なる形式、または形式の組み合わせを実施することが好ましい場合もある。
更に、本発明による方法は、少なくとも1つのHOEがa)からh)までの結像の内少なくとも2つの形式、または形式の組み合わせを実施するようにしてもよい。より詳細には、例えば、1つのHOEは、幾つかのフィルタ・エレメントのアレイ全体を使用することによって、e)にしたがって多くの(異なる)画像を同時に実現することもできる。
更に、HOEは、異なる2つの方向から入射する光に対して異なる結像の種類を実施するように設計することができる。かかる設計によって、例えば、HOEの結像機構に属する散乱面が異なるプロジェクタからの光量を受光し、同一のHOEによって異なる方法で、特に異なる方向に結像することが可能となる。
HOEの拡散結像機構は、設けた場合、実施形態によって大きく異なることがあり得る。好ましくは、光学結像内での拡散散乱は、光が本質的に垂線に沿って、または垂線に対して傾斜した方向に沿って散乱するように実施される。HOEによる拡散散乱は、屈折によって行なうこともできる。
HOEあるいはプリズム、レンズまたはフィルタのような、これらによって代表される光学構成要素の大きさのオーダーは、ホログラフィ・スクリーン上で見られる画像の画素の大きさのオーダーにほぼ対応する。HOEのそれぞれの高さは、画素または副画素のサイズに対応し、一方HOEの幅は、ビューの1つの画素の幅程度と幾つかのビューの画素の1サイクルの幅程度との間で変更すること可能である。これらのサイズからの逸脱も勿論あり得る。即ち、プロジェクタまたは複数のプロジェクタの1台によって投影される画素の光が、同時に幾つかのHOEに入射する場合もある。
別の実施形態では、ホログラフィ・スクリーン上のHOEの内少なくとも2つが、その寸法および/または形状において互いにずれている。この設計は、観察者の目が、多くの視観位置から、ビューの選択の部分的画像情報のビットを主に、しかし厳密ではなく、視覚することに寄与する。また、これは、ホログラフィ・スクリーン上のHOEの内の少なくとも2つの領域重心の相対的位置が、前記HOEの一方の幅および/または高さの非整数倍数に等しい偏倚量だけ互いにずれている場合にも役に立つ。例えば、全てのHOEが同じ寸法を有する場合、この特性は、例えば、(この場合共通の)HOEの幅および/または高さの1/3または1/4などの、HOEの間の相対的かつ部分的な偏倚に対応する。
別の有利な実施形態では、HOEの少なくとも1つが、対をなす離別方向に異なる波長範囲の光を表示する。したがって、特にフルカラー画素を有する投影デバイス(例えば、DMDまたはカラー・スライド)の場合、水平スクリーン方向に対して、例えば、3D画像の知覚解像度を見かけ上、3倍に高めることができる。
更に、ホログラフィ・スクリーン上にHOEを配列する格子は、直交格子であることが好ましい。しかしながら、HOEをホログラフィ・スクリーン上に配列する前記格子が非直交格子であることも可能であり、行方向が列方向と90度に等しくない角度で交差するものが好ましい。これに関して、列および行は波状であってもよい。後者の特性は、特に投影レンズの結像収差を、ホログラフィ・スクリーン上のHOEの対応して予め歪ませた配列によって補償しようとする場合に、有利に用いることができる。
更に、本発明による方法は、少なくとも1つのHOEが、少なくとも1つの入射方向からの光に対して、少なくとも2つの光伝搬方向を同時に規定することも特徴とすることができる。これは、視観空間におけるある線(例えば、ホログラフィ・スクリーンに平行な線)に沿って、ビューの繰り返しサイクルが得られるという好ましい効果を得ることができる。例えば、観察者は連続的に前記線に沿って、ビュー1、続いてビュー2、3等と、ビュー8までの部分的画像情報のビットを主に見て、ビュー8においてサイクルは再びビュー1の部分的画像情報のビットから始まるといったサイクルが数回繰り返えされる。
更に、HOEの作用によって、前述のような線に沿って移動すると規定される観察者の目によって、ビューのサイクル(例えば、ビュー1からビュー8)が本質的にどの位頻繁に知覚されるかについても規定される。用途に応じて、サイクルは、例えば、ホログラフィ・スクリーンに平行な線に沿って、1回、2回、またはそれ以上繰り返すことができる。
それ以外に、本方法は、少なくとも2台のプロジェクタを設け、各プロジェクタが光景または物体の1つのビューのみの部分的画像情報のビット、また光景または物体の少なくとも2つのビューの部分画像情報のビットを同時に投影するように実施することができる。勿論、これは、2台よりも多いプロジェクタにも適用される。決定的な点は、少なくとも2つのビューの部分画像情報のビットを投影することである。
疑視効果を回避するために、本発明による方法は、更に、視観空間における観察者の目に対して、ホログラフィ・スクリーンがプロジェクタによって投影される光を本質的に何も表示しない少なくとも1つの視観位置を設ける。これは、HOEによって実施される結像の形式またはその組み合わせが、視観空間のあるゾーンに本質的に光が到達しないように設計することにより、容易に可能である。疑視効果の回避は、ここでは、特にかかる暗領域が(例えば、8つの)ビューのサイクルの終了と開始との間に位置する場合に可能である。
更に、ホログラフィ・スクリーンは、その作用に関して、それぞれのプロジェクタが互いにその空間的寸法よりも大きい距離だけ離間するように設計することができる。これによって、観察者の瞳間距離において投影レンズを調節するためのプロジェクタの垂直および横方向双方の配置に伴う手間が不要となる。所望の効果は、適切に規定した結像の種類または光伝搬方向によって達成される。
加えて、投影は時系列で行うこともできる。この目的のために、少なくとも1台、しかし好ましくは各プロジェクタが特定の時点にのみ、光景または物体の少なくとも1つのビューの部分的画像情報のビットを、好ましくは10Hzおよび60Hzの間の指定周波数で投影する。これは色々な方法で行うことができる。第1に、プロジェクタが、第1時点
において、1つのビューのみを投影すればよい。これに続いて、第2ビューを、第2プロジェクタによって、異なる方向からホログラフィ・スクリーン上に投影する、等とする。次いで、最後のプロジェクタに続いて、最初のプロジェクタが投影する、等となる。
更に、プロジェクタの少なくとも1台上に異なるビューの部分的画像情報のビットを組み合わせる組み合わせ構造は、時間によって変化してもよい。勿論、それぞれのプロジェクタは、少なくとも2つのビューの画像情報のビットを同時に投影する。加えて、プロジェクタによって投影される部分情報のそれぞれのビットが発生するビューの数も時間によって変化してもよい。本発明による方法の更に連続的な実施形態も導き出すことができる。
連続的照明は、特に、投影された光、即ち、異なる光射出方向に関して幾つかのビューの部分的画像情報の投影ビットの分離における改良に用いられる。時間的に連続する異なる方向からの異なるプロジェクタからの投影では、例えば、HOEの欠陥を部分的に補償することが可能である。
別の特殊な実施形態では、少なくとも2台のプロジェクタを設け、少なくとも1台のプロジェクタからの光を、少なくとも0.3π*srの立体角以内で前側から知覚することができるように表示し、そのため、観察者は、前記プロジェクタからの光を、本質的に二次元画像として視覚する。これは、観察者の両目が前記立体角以内に位置し、よって、本質的に異種の画像情報が提供されるからである。ここでも再び、例えば、光が二次元画像として視覚されるプロジェクタを一時的に、即ち、正確には、2d表示が望まれる時点においてのみオンに切り換えるようにすることは実現可能である。場合によっては、立体角は、0.3π*srよりも小さくてもよく、それでも表示は二次元のままにしておくことができる。
使用する各プロジェクタは、例えば、少なくとも1つのDMDチップ、1つのLCD構成機器、1つのCRT、または1つのレーザのいずれかを備えている。勿論、他のプロジェクタの形式も実現可能である。
また、本発明の目的は、光景または物体の少なくとも2つのビューA(k=1..n、n≧2)からの部分的画像情報のビットのホログラフィ・スクリーン上への後方投影のための少なくとも1つのプロジェクタを備えている、自動立体視投影装置によっても達成される。
前記ホログラフィ・スクリーンは、列および行の少なくともいずれかの格子に配列された多数のホログラフィ光学素子(HOE)を有する。
各HOEは、以下の結像の種類または結像の種類の組み合わせの少なくとも1つによって少なくとも1つのプロジェクタから入射する光を表示する。
a)レンズ、好ましくは垂直にまたは垂線に対して斜めに配置した円筒状レンズによる結像。
b)拡散的透過または半透過結像、およびそれに後続するレンズ、好ましくは垂直にまたは垂線に対して斜めに配置した円筒状レンズによる結像。
c)プリズムによる結像。
d)拡散的透過または半透過結像、およびそれに後続するプリズムによる結像。
e)多角形偏光フィルタおよび/または階段状ニュートラル・デンシティ・フィルタおよび/または波長フィルタを通じた結像。その波長フィルタは特定の波長または幾つかの特定の波長範囲の光を透過させる。
f)e)による結像に加えて、拡散的透過または半透過結像。
g)f)による、続いてe)による結像。
h)光学平面による結像。
i)屈折による結像。
前記多数のHOEの結像作用によって、ホログラム・スクリーンの前方側によって観察者に向けて放射される光に対して、多数の伝搬方向が規定される。各HOEは、それに入射する光に対して1つ以上の光伝搬方向を規定し、投影したビューの少なくとも1つの部分画像情報のビットに対応している。
そのため、観察者は、どのような視観位置からでも、一方の目でビュー(A)の第1選択の部分的情報のビットを主に視覚すると共に、他方の目で第2選択の部分的情報のビットを主に視覚することにより、多数の視観位置から空間的印象を有する。
この文脈において「主に」とは、例えば、観察者の左目で視覚する部分的情報のビットの約90%が、光景または物体の第1ビューに由来し、約10%が光景または物体の第2ビューに由来することを意味し、したがってこの場合、第1ビューが主となる。同時に、空間的印象になんら障害をもたらすことなく、観察者の右目で視覚する部分的情報のビットの約80%は、第2ビューに由来し、一方、約20%は第3および第4ビューの混成であり得る。本発明による方法は、入射する各光線に対して各HOEが規定する光伝搬方向が光線の入射方向の1対1の関数となるという基本的な関係を特徴とする。ある状況下では、前述のa)乃至i)に示したもの以外の結像の種類でも、HOEによる表示には実現可能な場合もある。
本発明のこの変形の更に有利な実施形態は、従属請求項に記載されている。
また、本発明の目的は、少なくとも1つのプロジェクタが、光景または物体の少なくとも2つのビューA(k=1..n、n≧2)からの部分的画像情報のビットのホログラフィ・スクリーンの前方側に投影する自動立体視投影方法によって達成される。
この場合、前記ホログラフィ・スクリーンは、列および行の少なくともいずれかの格子に配列された多数のホログラフィ光学素子(HOE)を有する。
各HOEは、以下の結像の種類または結像の種類の組み合わせの少なくとも1つによって、少なくとも1つのプロジェクタから入射する光を表示する。
a)凹または凸レンズ、好ましくは垂直にまたは垂線に対して斜めに配置した円筒状レンズによる結像。
b)拡散反射、およびそれに後続する凹または凸ミラー、好ましくは垂直にまたは垂線に対して斜めに配置した円筒状ミラーによる結像。
c)二重または三重のミラー(コーナー・レフレクタ)による結像。
d)拡散反射、およびそれに後続する二重または三重のミラーによる結像。
e)多角形偏光フィルタおよび/または階段状ニュートラル・デンシティ・フィルタおよび/または波長フィルタを通じた結像。波長フィルタは特定の波長あるいは1つ以上の特定の波長範囲の光を透過させる。
f)e)による結像および拡散反射、更に続いて再度e)による結像。
g)拡散反射、およびそれに後続する光学平面による結像。
h)拡散反射、およびその誤のプリズムによる結像。
i)屈折による結像。
多数のHOEの結像作用によって、ホログラム・スクリーンの前方側によって観察者に向けて放射される光に対して、多数の伝搬方向を規定するようにし、各HOEが、それに入射する光に対して1つ以上の光伝搬方向を規定し、投影した少なくとも2つのビューの少なくとも1つの部分画像情報のビットに対応することにより、そのため、どのような視観位置からでも、観察者が一方の目でビュー(A)の第1選択の部分的情報のビットを
主に視覚すると共に、他方の目で第2選択の部分的情報のビットを主に視覚することにより、多数の視観位置から空間的印象を有するようにした。
「主に」は、この文脈では、例えば、観察者の左目で視覚する部分的情報のビットの約90%が、光景または物体の第1ビューに由来し、約10%が光景または物体の第2ビューに由来することを意味し、したがってこの場合、第1ビューが主となる。同時に、空間的印象には何ら障害をもたらすことなく、観察者の右目で視覚する部分的情報のビットの約80%は、第2ビューに由来し、一方、約20%は第3および第4ビューの混成であり得る。本発明による方法は、入射する各光線に対して各HOEが規定する光伝搬方向が光線の入射方向の1対1の関数となるという基本的な関係を特徴とする。ある状況下では、前述のa)ないしi)に示したもの以外の結像の種類でも、HOEによる表示には実現可能な場合もある。
本発明のこの変形の更に有利な実施形態は、従属請求項に記載されている。
また、本発明の目的は、光景または物体の少なくとも2つのビューA(k=1..n、n≧2)からの部分的画像情報のビットのホログラフィ・スクリーンの前方側への投影のための少なくとも1つのプロジェクタを備えている、自動立体視投影装置によって達成される。
前記ホログラフィ・スクリーンは、列および行の少なくともいずれかの格子に配列された多数のホログラフィ光学素子(HOE)を有する。
各HOEは、以下の結像の種類または結像の種類の組み合わせの少なくとも1つによって少なくとも1つのプロジェクタから入射する光を表示する。
a)凹または凸レンズ、好ましくは垂直にまたは垂線に対して斜めに配置した円筒状レンズによる結像。、
b)拡散反射、およびそれに後続する凹または凸ミラー、好ましくは垂直にまたは垂線に対して斜めに配置した円筒状ミラーによる結像。
c)二重または三重のミラー(コーナー・レフレクタ)による結像。
d)拡散反射、およびそれに後続する二重または三重のミラーによる結像。
e)多角形偏光フィルタおよび/または階段状ニュートラル・デンシティ・フィルタおよび/または波長フィルタを通じた結像。その波長フィルタは特定の波長あるいは1つ以上の特定の波長範囲の光を透過する。
f)e)による結像および拡散反射、更に続いて再度e)による結像。
g)拡散反射、およびそれに後続する光学平面による結像。
h)拡散反射、およびそれに後続するプリズムによる結像。
i)屈折による結像。
多数のHOEの結像作用は、ホログラム・スクリーンの前方側によって観察者に向けて放射される光に対して、多数の伝搬方向を規定する。各HOEは、それに入射する光に対して1つ以上の光伝搬方向を規定し、投影した少なくとも2つのビューの少なくとも1つの部分画像情報のビットに対応している。そのため、観察者は、どのような視観位置からでも、一方の目でビュー(A)の第1選択の部分的情報のビットを主に視覚すると共に、他方の目で第2選択の部分的情報のビットを主に視覚することにより、多数の視観位置から空間的印象を有する。
更に有利な実施形態は、従属請求項に記載されている。
原則として、本発明による装置の各実施形態には、プロジェクタの数が増えれば、解像度の向上および/またはホログラフィ・スクリーン上で知覚されるビューの数の増加が可能となることが当てはまる。それ以外に、投影される画素が、少なくとも2つの異なるビ
ューからの画像情報のビットの混成を表すことが実現可能である。
また、本発明は、前述の方法または装置の1つにおいて用いるホログラフィ・スクリーンの製造方法に関する。この製造方法は、以下の工程から成る。
a)独立項1および31に列挙した光学結像の種類または結像の種類の組み合わせ、あるいはその組み合わせを可能にする多数の光学構成要素を内蔵する光学装置を製造する工程。
b)前記光学装置の近傍にホログラフィ・スクリーン(未だ未現像)を配置する工程。
c)ホログラフィ・スクリーンを1つ以上のコヒーレント光源に露出させる工程。ホログラフィ・スクリーンには、好ましくは、光源から直接来る基準ビームと、同様に光源から来て前記光学装置を通過した目的ビームとが衝突する。好ましくは、当該工程c)を数回繰り返し、好ましくは、当該工程c)を実行する毎に、光源は、前記光学装置に対して異なる位置をとるようにし、任意で、異なる光学装置を用いる。
d)ホログラフィ・スクリーンを現像する工程。
必要な光学装置を実際に製造することが、常に可能であるわけではない。このような場合、以下に記載する方法を前述の方法の代わりに用いることができる。この代替方法は、次の動作から成る。
a)独立項1および31に記載した、光学結像の種類または形式の組み合わせ、あるいはその組み合わせが得られる多数の光学構成要素を選択し、これらの構成要素を行および/または列の格子状に配列する工程。
b)結像の種類または組み合わせのためにそれぞれのホログラフィ干渉パターンを計算する工程。
c)計算したホログラフィ干渉パターン(複数のパターン)がホログラフィ・スクリーン上に書き込まれるように、ホログラフィ・スクリーンの1つ以上をコヒーレント光源に露出させる工程。
d)前記ホログラフィ・スクリーンの現像。
特殊な場合、更に以下の方法でホログラフィ・スクリーンを製造することも可能である。
前述の2つの方法の一方または双方によって少なくとも2つのホログラフィ・スクリーンを製造し、
こうして製造した前記ホログラフィ・スクリーンを1つのホログラフィ・スクリーンへに組み立てる。
したがって、数層の積層体としてホログラフィ・スクリーンを作ることが可能である。層は、例えば、ラミネーションによって、互いに接合すればよい。
以下に述べる本発明の更なる進展により、一人または複数の観察者は、知覚する3D表示の品質が全く低下せずに、可能な限り広い観視範囲内で動き回ることができるようになり、本装置は、特に、数平方メートルまでの大きさの大きな画像の3D投影に使用することが可能となる。
本発明によれば、このような三次元的知覚画像の投影装置は、
光景または物体のある数n個のビュー(n≧2)からの画像情報のビットを含む少なくとも1つの画像の投影に適した少なくとも1つの投影ユニットと、
アレイ型配列とした多数の反射器から成る投影スクリーンとを備える。前記反射器は、それぞれの光の入射方向にはほぼ無関係に、投影ユニットから発する光を、照明された各反射器が、円錐状の反射光を放出するように、反射する。前記円錐状の反射光において、
投影スクリーンの面に対して平行で、かつ前記円錐状反射光における最大強度の空間進路に接する面内にある少なくとも1本の線が、前記投影スクリーンの縁の垂直延長線に対して、この垂直延長線を前記平行面上に平行に投影した場合、0゜<α<90゜の傾斜角を有する。
好ましくは、かかる円錐状反射光を数個重ね合わせて、それぞれの最大強度の空間進路が本質的に等しくなるようにする。このようにして、数カ所(単眼)視観位置から、異なる反射(部分的画像エレメントまたは部分的画像領域として機能する)がほぼ等しい明るさで知覚されることを達成する。
また、本発明の目的は、三次元的に知覚される画像の投影装置の実施形態によっても達成され、該投影装置は、
光景または物体のある数n個のビュー(n≧2)からの画像情報のビットを含む少なくとも1つの画像の投影に適した少なくとも1つの投影ユニットと、
本質的に同一のサイズおよび形状のアレイ型配列とした多数の反射器から成る投影スクリーンとを備える。前記反射器は、投影ユニットから発する1π*sr未満の立体角以内の光を反射し、反射器の内少なくとも2つは、互いに水平方向および/または垂直方向に、水平方向のずれの場合にはこれらの反射器の1つの幅の非整数倍数の距離だけ、または垂直方向のずれの場合には反射器の高さの非整数倍数の距離だけ偏倚していることを特徴とする。
また、本発明の目的は、三次元的に知覚される画像の投影装置の実施形態によって達成され、該投影装置は、
光景または物体のある数n個のビュー(n≧2)からの画像情報のビットを含む少なくとも1つの画像の投影に適した少なくとも1つの投影ユニットと、
アレイ型配列とした多数の成形反射器から成る投影スクリーンであって、反射器の内少なくとも2つは、パラメータ、即ち、形状、サイズ、または方向依存反射率の少なくとも1つが互いに相違することを特徴とする投影スクリーンとを備えている。
本発明による装置の実施形態全てにおいて、投影ユニットは、DMDチップあるいは1つ以上のLCD光変調器を内蔵することもできる。投影ユニットは、更に、レーザ・プロジェクタも内蔵することができる。
加えて、1つ以上のフィルタアレイを投影スクリーンの前方(観視方向にて)に設けることができ、各フィルタアレイは、列および行状に配列され、特定の波長/波長範囲に対して透過性(透過率が規定されている)または不透過性の多数のフィルタ・エレメントを含む。これによって、部分的画像情報の投影または反射ビットの方向選択性が高まる。
例えば、3つの実施形態全てにおいて、投影スクリーン上の各個々の反射器または同時に幾つかの反射器は、互いにある角度、好ましくは90゜に配した2つの平面ミラーと、レンティキュラとで形成することができる。この場合、それぞれ2つの平面ミラーの交差縁を、例えば、垂線に対して7゜の角度に傾斜させる。
これの代わりに、投影スクリーン上の各個々の反射器または同時に幾つかの反射器は、プラスチック基板上の金属コートで構成してもよい。更に、投影スクリーンの基準面は、平面または曲面のいずれでもよい。
これまでに述べた3つの基本的実施形態の各々の特殊な実施形態では、投影スクリーンの1つ以上の反射器は、回転可能に支持することもできる。その場合、好ましくは、光景または物体のn個のビュー(n≧2)の画像情報の投影ビットの組み合わせ構造は、少な
くとも1つの投影ユニットに対して時間と共に変化し、その結果、投影ユニットまたは複数の投影ユニットの1つから発し、回転可能な反射器の1つに投影される光は、好ましくは、時間と共に交代する異なるビューの画像情報のビットから由来し、前記反射器は、異なる時点では異なる方向に異なるビューの画像情報のビットを反射する。
更に、投影スクリーンの1つ以上の反射器は、波長に応じた反射特性を有することもできる。好ましくは、この実施形態では、一部の反射器は、空間的に異なる方向に異なる波長の光を反射する。
更に別の実施形態例では、投影ユニットと投影スクリーンとの間でビームを折り曲げる手段を更に設け、本発明による装置の空間的広がりを減少させる。画像投影におけるビームの折曲は、当業者には周知であり、これ以上の説明はここでは不要である。
有利な実施形態では、少なくとも4つの投影ユニットを用い、異なる方向から、投影スクリーン上に部分的画像情報のそれらの画像またはビットを投影する。これによって、例えば、1つまたは2つの投影ユニットのみで可能なものよりも多い数の光景または物体の異なるビューの投影が可能となり、したがって、観察者に移動の自由度を高めることができるという大きな利点となる。
投影ユニットまたは複数の投影ユニットの各々は、投影スクリーンから、ある距離、例えば、0.5および20メートルの間の距離だけ離間している。
また、本発明の目的は、三次元知覚画像の投影装置の実施形態によっても達成され、該投影装置は、
少なくとも2つの投影ユニットであって、各々が少なくとも1つの画像の投影に適しており、光景または物体のある数n個のビュー(n≧2)からの画像情報のビットを含む、投影ユニットと、
アレイ形配列とした多数の反射器から成る投影スクリーンであって、少なくとも1つの反射器が少なくとも2つの投影ユニットから光を同時に受光し、異なる投影ユニットから発する光を本質的に異なる空間方向に最大に反射することを特徴とする、投影スクリーンとを備えている。
本発明のこの第4実施形態においても、各投影ユニットは、好ましくは、DMDチップあるいは1つ以上のLCD光変調器のいずれか、あるいはレーザ・プロジェクタを内蔵することが好ましい。レーザ・プロジェクタの場合、光ビームの発散が低いことは大きな利点である。これは、描写力が高い画像が問題なく生成できるためである。好ましくは、各投影ユニットは、これを完全に、集束結像光学素子を全く用いずに行うことができる。
特殊な実施形態では、この装置には更に、投影スクリーンの前方(観視方向にて)に配置した1つ以上のフィルタアレイも備える。各フィルタアレイは、列および行に配列され、特定の波長/波長範囲の光に対して透過性がある(透過率が規定されている)か、または不透過性のいずれかである多数のフィルタ・エレメントを含む。
投影スクリーン上の各個々の反射器または同時に幾つかの反射器は、例えば、互いにある角度、好ましくは90゜で配置された2つの平面ミラーと、レンティキュラとによって形成することができる。
これに代わって、投影スクリーン上の各個々の反射器または同時に幾つかの反射器は、プラスチック基板上の金属被覆で構成することも実現可能である。更に、投影スクリーンの基準面は、平面または曲面のいずれでもよい。
これまでに述べた第4実施形態の各々の特殊な実施形態では、投影スクリーンの1つ以上の反射器は、回転可能に支持することもでき、その場合、好ましくは、光景または物体のn個のビュー(n≧2)の画像情報の投影ビットの組み合わせ構造は、少なくとも1つの投影ユニットに対して時間と共に変化する。その結果、投影ユニットまたは複数の投影ユニットの1つから発し、回転可能な反射器の1つに投影される光は、好ましくは、時間と共に交代する異なるビューの画像情報のビットに由来して、前記反射器は、異なる時点では異なる方向に異なるビューの画像情報のビットを反射する。
更に、投影スクリーンの1つ以上の反射器は、波長に応じた反射特性を有することもできる。好ましくは、この実施形態では、一部の反射器は、空間的に異なる方向に異なる波長の光を反射する。
更に別の実施形態例では、投影ユニットと投影スクリーンとの間でビームを折り曲げる手段を更に設け、本発明による装置の空間的広がりを減少させる。画像投影におけるビームの折曲は、当業者には周知であり、これ以上の説明はここでは不要である。
有利な実施形態では、少なくとも4つの投影ユニットを用い、異なる方向から、投影スクリーン上に部分的画像情報のそれらの画像またはビットを投影する。これによって、例えば、1つまたは2つの投影ユニットのみで可能なものよりも多い数の光景または物体の異なるビューの投影が可能となり、したがって、観察者に移動の自由度を高めることができるという大きな利点となる。
投影ユニットまたは複数の投影ユニットの各々は、投影スクリーンから、ある距離、例えば、0.5および20メートルの間の距離だけ離間している。
本発明による自動立体視投影装置の特に好ましい実施形態では、カラー・マスクの形態としたフィルタアレイを、プロジェクタ/複数のプロジェクタと投影スクリーンとの間のビーム経路内に設ける。この色は、異なる色、好ましくは、赤、緑および青を、投影スクリーンの1つの画素に属する副画素に射出し、そのため、副画素は、純粋な赤、緑および青の色だけでなく、混合色も表示する。こうして副画素当たりで表示可能な色相の数を増やすことができ、投影スクリーンの解像能力が向上する。
画素当たりに表示可能な色の幅Inewは、例えば、次の式から得られる。
Figure 2005533291
上記式中、Iは1つの副画素のサイズ、nは画素当たりの副画素の数である。あるいは、画素当たり表示可能なビューの数pnewは、下記の関数にしたがって増加する。
Figure 2005533291
上記式中、nは画素当たりの副画素の数、pは表示可能な光景または物体の異なるビューの数であり、好ましくは、n=3およびp=8である。
幅Inewは、色毎に異なってもよい。このように、画像描出エレメントの幅だけでな
く、形状または輪郭外形にも影響を及ぼし、指定することが可能である。フィルタ・エレメントは、幾つかの更に小さな部分的フィルタ・エレメントで構成することができる。
前記カラー・マスクは、レンズ、HOE、または入射光のスペクトルを分離することができるその他の光学素子として構成することができる。
前述の実施形態の各々において、投影ユニットのいずれの最も小さい物理的サイズの画像描出エレメントでも、光景または物体のビューの個々の画像描出エレメントの情報によって、または、例えば、光景または物体の少なくとも2つのビューの画像描出エレメントの画像情報のビットの加重平均として得られる混成画像情報によって制御することが可能である。画像組み合わせ構造の一例が、例えば、前述の特許文献15、およびドイツ特許第DE10145133C1号に示されている。
4つの総合的な実施形態の各々において、空間的に知覚可能な画像を表示する原理は本質的に同一である。光景または物体の異なるビューの部分的画像情報のビットを本質的に異なる観視方向に反射し、各観察者は、一方の目でビューの第1選択を主に視覚すると共に、他方の目でビューの第2選択を主に視覚することによって、空間的印象が十分な立体的コントラストが得られる。
プロジェクタの数は、例えば、時間の関数としてビームを偏向させる反射器によって、光軸の方向を適切な頻度で変化させつつ1台のプロジェクタが異なるビューの情報のビットを順次に投影すると、少なくすることができる。
更に、観察者に最も近く位置するフィルタアレイは、部分的に反射してこのフィルタアレイ上に2D表示を生成してもよく、この場合、投影スクリーンとして用いられる。
以下に添付図面を参照しながら、本発明について更に詳しく説明する。
図1は、本発明による装置の原理を示す図である。この図は、実際の倍率通りではない。前述のように、本発明による図示の装置は、次の構成要素、すなわち、
少なくとも2台のプロジェクタ(明確化のために、図面では、4台のプロジェクタのみを示すが、例えば8台以上の場合もあり得る)と、
投影スクリーン3と、
少なくとも2つのフィルタアレイF,Fとを備え、フィルタアレイFは投影スクリーン3とプロジェクタ4との間、即ち、投影スクリーン3の後方(観察者の観視方向で)に配置されており、フィルタアレイFは投影スクリーン3の前方(観察者5の観視方向で)に配置されている。
種々の実施形態の変形について以下で詳しく説明するように、全てのフィルタアレイF,Fは、列および行に配列された波長フィルタ・エレメントを有し、これらは、異なる波長λまたは異なる波長領域Δλの光に対して透過性である。プロジェクタ4は、少なくとも1つのフィルタアレイFを通じて、投影スクリーン3上にある光景または物体のn個のビューA(k=1..n、n≧2)からの部分的情報のビットを投影するので、投影スクリーンは、装置の構造によって規定される組み合わせ、即ち混成で、ビューAの部分的情報のビットを光学的に可視化する。投影スクリーン3は、分解能が十分な格子に分割されており、その格子は、列iおよび行jに配列され、かつフィルタアレイFおよびプロジェクタ4の実施形態に応じて、特定の波長λまたは波長範囲の光を送出する画像描出エレメントαijから成る。各画像描出エレメントαijは、ビューAの内少なくとも1つの部分的情報の1ビットまたは複数のビットを描出する。
伝搬方向は、投影スクリーンの前方(観視方向で)に配置されている少なくとも1つの
フィルタアレイFを通じて、投影スクリーン3によって観察者5に向けて放射される光に対して規定されており、画像描出エレメントαijの可視部分の断面領域の重心を、波長フィルタの可視部分の断面領域の重心と接続する直線が1つの伝搬方向に対応するように、各単一画像描出エレメントαijは、フィルタアレイFの幾つかの互いに関連付けられた波長フィルタに対応するか、またはフィルタアレイFの各単一波長フィルタは、幾つかの互いに関連付けられた画像描出エレメントαijに対応している。これにより、どのような視観位置からでも、観察者5は一方の目でビューAから選択した第1ビューの部分情報のビットを主に視覚すると共に、他方の目でビューAから選択した第2ビューの部分情報のビットを主に視覚するため、観察者5にとっては多くの視観位置から空間的印象が得られる。
有利なことに、総数で2、4、8、16、32、または40台のプロジェクタを用いることができる。約8つ以上のビューが提示されることによって、優れた空間的印象と、数人の観察者が移動できるといった好都合な自由とを同時に得ることができ、その場合、好ましくは8台以上のプロジェクタを用いてビューを投影し、各プロジェクタは、正確に1つのビューA、即ちその部分情報のビットを投影する。
図1に示すように、前述の装置は、好ましくは正確に2つのフィルタアレイFおよびFを用いる。2つよりも多いフィルタアレイが有利な特殊な構成について以下に説明する。
第1の実施形態例では、図1に示すような装置を用いるが、図に示す4台のプロジェクタの代わりに8台を用いる。8台のプロジェクタの各々は、表示する光景または物体の完全な2Dビューを投影する。したがって、8つのビューが表示される。このような2Dビューは、例えば、僅かに水平方向にずれた2つの方向から撮られた光景または物体の2D撮影とすることもできる。技術的な理由のために、2Dビューにはいくらかのラスタが与えられており、したがって、これらは、例えば、1024×768画素のフルカラー解像度で、部分的情報のビットとして、プロジェクタによって投影される。
プロジェクタの光軸は、投影スクリーン3の面の中心で交差することが好ましく、2本の隣接する光軸は、約3.5度の角度を有する。これに応じてプロジェクタを位置合わせし、その投影レンズを、例えば、2900mmだけ投影スクリーン3の面中央から離間させる。プロジェクタは、円弧に沿って配置され、その円の中心を前記面の中心とすると有利である。好ましくは、全てのプロジェクタのレンズを、投影スクリーンの後ろで同じ高さとする。即ち、ほぼ投影スクリーンの面中心の高さとする。このような場所を確保するために、例えば、適切な寸法に作成した機械的スタンドを用いることができる。
図2は、本発明の第1実施形態のプロジェクタ側フィルタアレイFの詳細を示す。このフィルタアレイFは、行qおよび列pの格子状の波長フィルタ・エレメントβ1pqから成り、これらは、以下の関数にしたがって、その透過波長またはその透過波長範囲λ1bに応じて、フィルタアレイ上に配置されている。
Figure 2005533291
上記式中、
アレイFについて考えるため、インデックスA=1であり、
は、アレイFの行における波長フィルタβ1pqのインデックスであり、
は、アレイFの列における波長フィルタβ1pqのインデックスであり、
bは、位置p,qにおけるフィルタアレイFの波長フィルタβ1pqについて、特定の透過波長または波長範囲λ1bの一方を規定し、1およびb1maxの間の値を取ることができる整数であり、
1mは、0より大きい整数であり、好ましくは、プロジェクタによって示されるビューAの全数nに対応する。
1pqは、アレイF上の波長フィルタの配列を変化させるための選択可能なマスク係数マトリクスであり、
IntegerPartは、角括弧内に入る引数を超過しない最大の整数を生成する関数である。
上記の式において、p=pは、インデックスpに対応し、q=qは、マトリクスdApq=d1pqまたはフィルタ・エレメントβ1pqに対するインデックスqに対応する。
この実施形態では、透過波長または波長範囲λ1bの内いくつかが同じフィルタ効果を有する。即ち、λ1、1およびλ1、3...λ1、8が可視スペクトル全体を遮断する波長範囲であるとすると、λ1、2は、可視スペクトルに対して透過的なフィルタ範囲であり、n1m=8およびd1pq=−1=定数の場合、得られるフィルタアレイFは、フィルタ構造を生成する規則によれば、本質的に不透過性であり、領域全域に均等に分散し、全領域の約1/8を占める斜め階段状の透過性(透明)縞を含む。これを図2に示す。ここでは、透過性または不透過性フィルタ・エレメントは、例えば、幅が約0.285mm、高さが約0.804mmである。他の実施形態も勿論実現可能である。
図3は、本発明の第1実施形態の観察者側のフィルタアレイFにおいて、A=2とした場合の詳細を示す。用いられているパラメータはフィルタFのそれらと同様であるが、完全に同一ではない。即ち、λ2、1およびλ2、4...λ2、8は、全可視スペクトルを遮断する波長範囲であり、λ2、2およびλ2、3は、可視スペクトルに対して透過性のフィルタ範囲であり、n2m=8およびd2pq=−1=定数である。ここでも再び、透過性または不透過性フィルタ・エレメントは、例えば、幅が約0.285mm、高さが約0.804mmであり、他の寸法も実現可能である。
フィルタアレイFは、投影スクリーンの後方z=2mmの距離のところに配置されている(観視方向)。アレイFでは、距離はz=(−)45mmであるが、このアレイは、投影スクリーンの前方に配置されており(観視方向)、これをマイナス符号で示す。画像のコントラストを改善するためには、観察者から最も近い位置にあるフィルタアレイFに、反射防止コーティングを行うことが好ましい。これによって、外光の反射を低減し、空間画像の可視性を高める。
プロジェクタが前述のように位置合わせされると、その結果投影される画像構造は、図4に詳細を示すようになる。列iおよび行jを有する格子は、基準として引かれているに過ぎず、勿論投影スクリーン3上で必ずしも見えなくてもよい。図4において、ボックス内部の番号は、投影スクリーンのこの格子位置に投影される部分的情報を発したビューAを示す。ビューAからの部分的情報の異なるビットで構成されている投影スクリーン3上に形成される画像は、したがって、列iおよび行jとなっている画像描出エレメントの格子を示す。画像描出エレメントαijは、投影スクリーン3のそれぞれのスポットにおいて、プロジェクタからどの光が到達するかに応じて、異なる波長範囲の光を一緒に表示する。この実施形態の一例において、DMD/DLPプロジェクタを用いると、画像描
出エレメントは、フルカラー画素αijとなる。
正しく位置合わせをすることにより、本発明による装置は、特に、光および領域の利用に関して効率的である。これは、投影スクリーンの各エレメントはプロジェクタの内の少なくとも1台から光を受光することができるためである。このように、スクリーン上には「恒久的に黒いスポット」は全くないので、投影スクリーン領域のあらゆるエレメントは、ビューAの内の少なくとも1つの部分的情報のあるビットを表示する。
フィルタFによって定義される伝搬方向のために、観察者5は、あらゆる視観位置から、一方の目でビューAからの第1選択の部分的情報のビットを主に視覚すると共に、他方の目でビューAの第2選択の部分的情報のビットを主に視覚するため、多数の視観位置から、観察者は空間的印象を有する。図5および図6は、各々、本発明の第1実施形態を用いた場合に、視観位置において観察者の目で視覚することができるビューの可能な混成の詳細を示す。図5による第1位置では、観察者の目は、例えば、ビュー2および3を主に視覚するであろうし、一方、図6による第2の位置の例では、ビュー6および7を主に視覚するであろう。観察者の目の各々がビューの混成の1つを視覚すると、観察者は空間的印象を有する。
ここで注記しておきたいのは、第1実施形態例では、2つのフィルタアレイF,Fは、水平方向および/または垂直方向の線形スケーリングによって完全に一致させることはできないということである。言い換えると、それぞれのフィルタアレイの構造は、一次元または二次元の拡大または縮小によって、互いに入れ替わることはない。空間的印象に関して、この一致性の欠如には、実際にあらゆる視点から、観察者の目は常にいくつかのビューからの部分的情報のビットの混成を視覚することになるという効果がある(また、図5および図6におけるビューの混成例も参照のこと)。これは、観察者の目が視観空間のいずれかの場所で、厳密にビューの1つから、部分的情報のビットを視覚するという場合を完全に除外する。
投影スクリーン3は、半透明であり、担体基板、例えば、ガラス板も備えていることが好ましい。加えて、光集中効果、即ち、正利得を有することもできる。投影スクリーン上における画像描出エレメントの優れた描写力を達成するには、投影スクリーンを、好ましくは厚さが1ミリメートル未満の非常に薄いウェハとして設計すればよい。この第1実施形態では、投影スクリーン3は、平坦板であり、面の対角線が約50インチ、辺の比が16:9である。
プロジェクタ4は、電子制御システムから画像データを受ける。電子制御システムは、1つ以上の別個のユニットを備えることができる。これに関連して、前記電子制御システムは、例えば、プロジェクタ毎に1つのPCを内蔵した画像データ源で構成することもできる。言い換えると、8台のPCがあり、前述のように、各PCが1つの特定のビューAの画像シーケンスを1台のプロジェクタに供給する。PCをトリガによって互いにリンクし、8つのビューA全てが同期して表示されるようにする。PCがこれよりも少ない実施形態も勿論実施可能である。
フィルタアレイFおよびFの各々は、感光されたフィルムとして設計されている。フィルタアレイF,Fの各々は、基板、例えば、ガラス基板上に積層されている。これによって、高い機械的安定性が得られる。図1による装置では、両フィルタアレイF,Fは常に、プロジェクタに面したガラス基板面に配列されている。これによって最良の結果が得られる。何故なら、基板によるビームのずれは、基板の逆側にフィルタアレイを配列した場合と比較して、最少になるからである。
第2実施形態例では、本装置は、図に示す4台の代わりに8台のプロジェクタを用いることを除いて図1に示す装置に対応する。ここでも再び、8台のプロジェクタ4の各々は、表示する光景または物体の完全な3Dビューを投影するので、8つのビューが提示される。この場合も、プロジェクタ4の光軸は、投影スクリーン3の面の中心で交差することが好ましく、2本の隣接する光軸は、約3.5度の角度を含む。プロジェクタ4は、そのように位置合わせされており、そのレンズは、投影スクリーン3の面中心から、例えば、2900mmの距離だけ離間されている。プロジェクタ4は、円弧上に配置し、その円の中心を前記面の中心とすればよく、好都合である。全てのプロジェクタのレンズは、投影スクリーン3の後方で同じ高さ、即ち、ほぼ投影スクリーン3の面中心の高さにある。このような位置を確保するためには、例えば、適切な寸法に作成した機械的三脚を用いることができる。
図7は、本発明の第2実施形態でA=1とした場合のプロジェクタ側のフィルタアレイFの詳細を示する。行qおよび列pの格子状とした波長フィルタ・エレメントβ1pqは、以前に繰り返し説明した規則に従って配置されている。ここで適用するパラメータは次の通りである。λ1、2..λ1、8は、可視スペクトル全体を遮断する波長範囲であり、λ1、1は、可視スペクトルに対して透過的なフィルタ範囲であり、更に、b1max=8、n1m=8であり、
Figure 2005533291
である。上記式中、関数「mod」は、除数に関する剰余クラスを示す。ここでは、透過性または不透過性のフィルタ・エレメントは、例えば、幅が約0.285mm、高さが約0.804mmである。勿論、他の実施形態の実現可能である。
図8は、本発明の第2実施形態の観察者側のフィルタアレイFの詳細を示す。それぞれのフィルタ構造を生成するためのパラメータは、次の通りである。λ2、3..λ2、16は、可視スペクトル全体を遮断する波長範囲であり、λ2、1およびλ2、2は可視スペクトルに対して透過的なフィルタ範囲であり、b2max=16、n2m=16、そしてd2pq=−1=定数である。ここでは、透過性または不透過性のフィルタ・エレメントは、例えば、幅が約0.14236mm、高さが0.804mmであり、他の寸法も可能である。
フィルタアレイFは、投影スクリーンの背後でz=2mmの距離に配置されている。アレイFでは、距離はz=(−)45mmであるが、このアレイは、投影スクリーンの前方(観視方向で)に配置されており、それはマイナス符号で示されている。画像のコントラストを改善するためには、観察者に最も近く位置するフィルタアレイFに反射防止コーティングを施すことが好ましい。これによって、外光の反射を低減し、空間的画像の可視性が高まる。
プロジェクタを前述のように位置合わせすると、その結果得られる画像構造は、図9に詳細に示すように投影される。列iおよび行jを有する格子は、参照のためにのみ引かれているのであり、勿論投影スクリーン3上では必ずしも見えなくてもよい。投影スクリーン上に形成される画像は、ビューAの部分的情報の異なるビットで構成されており、列iおよび行jから成る画像描出エレメントαijの格子を示す。画像描出エレメントαijは、投影スクリーンのそれぞれのスポットにおいてプロジェクタからどの光を受光したかに応じて、異なる波長範囲の光を纏めて表示することができる。この実施形態例におい
て、DMD/DLPプロジェクタを用いれば、画像描出エレメントはフルカラー画素αijとなる。
正しく位置合わせすることにより、本発明による装置は、光および領域の利用に関して特に効率的である。これは、投影スクリーン領域のあらゆるエレメントがプロジェクタの内少なくとも1つから光を受光することができるためである。このように、スクリーン上には「恒久的に黒いスポット」は全くないので、投影スクリーン領域のあらゆるエレメントがビューAの少なくとも1つの部分的情報のなんらかのビットを表示する。
フィルタFによって規定される光伝搬方向のために、観察者5は、そのため、どのような視観位置からでも、一方の目でビューAの第1選択による部分的情報のビットを主に視覚すると共に、他方の目でビューAの第2選択による部分的情報のビットを主に視覚するので、多数の視観位置から、観察者5は空間的印象を有することになる。図10および図11は、各々、本発明の第1実施形態を用いた場合に、ある視観位置において観察者の目で視覚することができるビューの可能な混成の詳細を示す。図10による第1位置では、観察者の目は、例えば、ビュー5および6を主に視覚し、一方、図11による第2の位置の例では、ビュー2および3を主に視覚することになる。観察者の目の各々がビューの混成の1つを視覚すると、観察者は空間的印象を有する。
ここで注記しておきたいのは、第2実施形態例では、2つのフィルタアレイF,Fは、水平方向および/または垂直方向の線形スケーリングによって完全に一致させることはできないということである。言い換えると、それぞれのフィルタアレイの構造は、一または二次元拡大または縮小によって、互いに入れ替わることはない。
投影スクリーンは、半透明であり、担体基板、例えば、ガラス板も備えていることが好ましい。加えて、光集中効果、即ち、正利得を有することもできる。この第2実施形態では、投影スクリーンは、平坦板である。ここでも、用いられるプロジェクタには、1つ以上の別個のユニットで構成できる電子制御システムによって画像データが供給される。
フィルタアレイFおよびFの各々は、感光されたフィルムとして設計されている。フィルタアレイF,Fの各々は、基板、例えば、ガラス基板上に積層されている。これによって、優れた機械的安定性が得られる。図1による装置では、フィルタアレイF,F双方は、常に、プロジェクタ4に面するガラス基板の面に配列されている。ガラス基板は図1には示されていない。
第3実施形態例も、図1による装置を用いる。ここでも再び、図の4台のプロジェクタの代わりに8台のプロジェクタを用いる。加えて、フィルタFと投影スクリーン3との間に第3フィルタFも設けられている。フィルタFは、図1には示されていない。8台のプロジェクタの各々は、ここでも、光景または物体の完全な3Dビューを投影するので、8つのビューが表示される。
プロジェクタの光軸は、投影スクリーン3の面の中心で交差することが好ましく、2本の隣接する光軸は、約3.5度の角度を含む。プロジェクタ4は、そのように位置合わせされており、そのレンズは、投影スクリーン3の面中心から、例えば、2900mmの距離だけ離間されている。プロジェクタは、円弧上に配置し、その円の中心を前記面の中心とすればよく、好都合である。好ましくは、全てのプロジェクタのレンズは、投影スクリーンの後方で同じ高さ、即ち、ほぼ投影スクリーン3の面中心の高さにある。このような位置を確保するためには、例えば、適切な寸法に作成した機械的三脚を用いることができる。
図12は、本発明の第3実施形態のプロジェクタ側のフィルタアレイFの詳細を示す。行qおよび列pの格子状とした波長フィルタ・エレメントβ1pqが、以前に繰り返し説明した規則に従って配列されている。この実施形態でも同様に、透過波長または波長範囲λ1、bのいくつかは同じフィルタ効果を有する。即ち、λ1、1およびλ1、3..λ1、8は、可視スペクトル全体を遮断する波長範囲であり、λ1、2は、可視スペクトルに対して透過的なフィルタ範囲であり、n1m=8およびd1pq=−1=定数である。ここでは、透過性または不透過性のフィルタ・エレメントは、例えば、幅が約0.2847mm、高さが約0.8044mmである。勿論、他の実施形態も実現可能である。
図13は、本発明の第3実施形態の、A=3とした場合の第2のプロジェクタ側のフィルタアレイFの詳細を示す。行qおよび列pの格子状とした波長フィルタ・エレメントβ3pqは、以前に繰り返し説明した規則にしたがって配列されている。ここで選択したパラメータは、次の通りである。λ3、1...λ3、3は、赤、緑および青の色(この順序)に対する波長範囲であり、n3m=3であり、
Figure 2005533291
である。
上記式中、フィルタ・エレメントは、例えば、幅が約0.281mm、高さが約0.796mmである。他の実施形態も勿論実現可能である。図13では、カラー(即ち、波長)フィルタ・エレメントには、アポストロフ(R’、G’およびB’)を付けて、RGB画素からこれらを区別している。
図14は、本発明の第3実施形態の観察者側のフィルタアレイFの詳細を示す。ここで、b2max=4であり、3つの透過波長または波長範囲λ2、1、λ2、2、λ2、3が、透過波長範囲、赤、緑および青(この順序)に割り当てられており、一方、第4の透過波長範囲λ2、4は可視光を完全に遮断する。係数マトリクスd2pqは、以下の規則によって生成される。
Figure 2005533291
上記式中、n2m=8であり、「mod」は、除数に関する剰余(residual class)を示す。関数δは、0に等しくない全ての引数に対して値「0」を設定する。引数「0」に対して得られる関数の値は1である。これは、δ(0)=1であり、δ(x≠0)=0であるためである。インデックスp、qは、生成されるフィルタ・マトリクス内にある全ての可能な値を選択するように変化する。これらは、例えば、pに対しては1から3840までの値であり、qに対しては1から768までの値である。ここで、フィルタ・エレメントは、例えば、幅が約0.285mm、高さが0.804mmである。他の寸法も実現可能である。
フィルタアレイFは、投影スクリーンの背後でz=2mmの距離に配置され、フィ
ルタアレイアレイFは、投影スクリーンの背後でz=1mmの距離に配置されている。アレイFでは、距離はz=(−)45mmであるが、このアレイは、投影スクリーンの前方(観視方向で)に配置されており、それはマイナス符号で示されている。
前述のようにプロジェクタを位置合わせした場合、生成される画像構造は、図15における詳細として示したものとほぼ同様となる。列iおよび行jを有する格子は、参照のためにのみ引かれているのであり、勿論投影スクリーン3上では必ずしも見えなくてもよい。投影スクリーン上に形成される画像は、ビューAの部分的情報の異なるビットで構成されているので、列iおよび行jから成る画像描出エレメントαijの格子を示す。画像描出エレメントαijは、投影スクリーンのそれぞれのスポットにおいてプロジェクタからどの光を受光したかに応じて、異なる波長範囲の光を纏めて表示することができる。この実施形態例において、DMD/DLPプロジェクタを用いれば、ここでは画像描出エレメントは、第2のプロジェクタ側フィルタアレイFのために、フルカラー画素αijとはならないが、概して、赤、緑または青の波長範囲を表示する画素となる。図15では、これをR、GおよびBと命名した列で示す。
フィルタアレイFによって規定される光伝搬方向のために、観察者5は、どのような視観位置からでも、一方の目でビューAの第1選択による部分的情報のビットを主に視覚すると共に、他方の目でビューAの第2選択による部分的情報のビットを主に視覚するので、多数の視観位置から、観察者5は空間的印象を有することになる。
ここで注記しておきたいのは、第3実施形態例でも、2つのフィルタアレイF,Fは、水平方向および/または垂直方向に線形なスケーリングによって完全に一致させることはできないということである。言い換えると、それぞれのフィルタアレイの構造は、一または二次元拡大または縮小によって、互いに代わることはない。空間的印象に関しては、この合同の欠如には、観察者の目は、実際にあらゆる視点から、幾つかのビューからの部分的情報のビットの混成を常に視覚することになるという効果がある。
投影スクリーンは、半透明であり、担体基板、例えば、ガラス板も備えていることが好ましい。加えて、光集中効果、即ち、正利得を有することもできる。投影スクリーン上における画像描出エレメントの優れた描写力を達成するには、投影スクリーンを、好ましくは厚さが1ミリメートル未満の非常に薄いウェハとして設計すればよい。この第3実施形態では、投影スクリーンは、平坦板である。
ここでも、用いられるプロジェクタには、1つ以上の別個のユニットで構成できる電子制御システムによって画像データが供給される。フィルタアレイF,FおよびFの各々は、感光されたフィルムとして設計されている。これらの各々は、基板、例えば、ガラス基板上に積層されている。
第4の実施形態例も、図1による装置を用いる。ここでも再び、図の4台のプロジェクタの代わりに8台のプロジェクタを用いる。8台のプロジェクタの各々は、ここでも、光景または物体の完全な3Dビューを投影するので、8つのビューが表示される。プロジェクタの光軸は、投影スクリーン3の面の中心で交差することが好ましく、2本の隣接する光軸は、約3.5度の角度を含む。プロジェクタ4は、そのように位置合わせされており、その投影レンズは、投影スクリーン3の面中心から、例えば、2900mmの距離だけ離間されている。プロジェクタは、円弧上に配置され、その円の中心を前記面の中心とすればよく、好都合である。好ましくは、全てのプロジェクタのレンズは、投影スクリーンの後方で同じ高さ、即ち、ほぼ投影スクリーン3の面中心の高さにある。このような位置を確保するためには、例えば、適切な寸法に作成した機械的三脚を用いることができる。
図16は、本発明の第4実施形態のプロジェクタ側のフィルタアレイFの詳細を示す。行qおよび列pのラスタ状とした波長フィルタ・エレメントβ1pqが、以前に繰り返し説明した規則に従って配列されている。ここで選択したパラメータは次の通りである。λ1、1..λ1、4およびλ1、6..λ1、8は、可視スペクトル全体を遮断する波長範囲であり、λ1、5は、可視スペクトルに対して透過的なフィルタ範囲であり、n1max=8およびn1m=8であり、
Figure 2005533291
である。ここでは、透過性または不透過性のフィルタ・エレメントは、例えば、幅が約0.2847mm、高さが約0.8044mmである。勿論、他の実施形態も実現可能である。
図17は、本発明の第4実施形態の観察者側のフィルタアレイFの詳細を示す。λ2、4...λ2、24は、可視スペクトルに対して透過的であり、b2max=24であり、n2m=24であり、
Figure 2005533291
である。ここで、透過性または不透過性フィルタ・エレメントは、例えば、幅が約0.095mm、高さが約0.804mmであり、他の寸法も実現可能である。
フィルタアレイFは、投影スクリーンの後方z=2mmの距離のところに配置されている。アレイFでは、距離はz=(−)45mmであるが、このアレイは、投影スクリーンの前方に配置されており(観視方向)、それをマイナス符号で示す。
画像のコントラストを改善するためには、観察者から最も近い位置にあるフィルタアレイFに、反射防止コーティングを行うことが好ましい。これによって、外光の反射を低減し、空間画像の可視性を高める。
プロジェクタが前述のように位置合わせされると、投影される画像構造は、図18における詳細として示したものとほぼ同様となる。列iおよび行jを有する格子は、基準として引かれているに過ぎず、勿論投影スクリーン3上で必ずしも見えなくてもよい。ビューAからの部分的情報の異なるビットで構成されている投影スクリーン3上に形成される画像は、したがって、列iおよび行jとなっている画像描出エレメントαijの格子を示す。画像描出エレメントαijは、投影スクリーン3のそれぞれのスポットにおいて、プロジェクタからどの光が到達するかに応じて、異なる波長範囲の光を一緒に表示することができる。この実施形態の一例において、DMD/DLPプロジェクタを用いると、画像描出エレメントは、フルカラー画素αijとなる。
正しく位置合わせをすれば、本発明による装置は、特に、光および領域の利用に関して効率的である。これは、投影スクリーンの各エレメントはプロジェクタの内少なくとも1つから光を受光することができるからである。このように、スクリーン上には「恒久的に
黒いスポット」は全くないので、投影スクリーン領域のあらゆるエレメントは、ビューAの内少なくとも1つの部分的情報のあるビットを表示する。
フィルタFによって定義される伝搬方向のために、観察者5は、あらゆる視観位置から、一方の目でビューAからの第1選択の部分的情報のビットを主に視覚すると共に、他方の目でビューAの第2選択の部分的情報のビットを主に視覚するので、多数の視観位置から、観察者は空間的印象を有する。図19および図20は、各々、本発明の第1実施形態を用いた場合に、視観位置において観察者の目で視覚することができるビューの可能な混成の詳細を示す。図19による第1位置では、観察者の目は、例えば、ビュー1および2を主に視覚するであろうし、一方、図20による第2の位置の例では、ビュー4および5を主に視覚するであろう。観察者の目の各々がビューの混成の1つを視覚すると、観察者は空間的印象を有する。
ここで注記しておきたいのは、第4実施形態例でも、2つのフィルタアレイF,Fは、水平方向および/または垂直方向に線形なスケーリングによって完全に一致させることはできないということである。言い換えると、それぞれのフィルタアレイの構造は、一または二次元拡大または縮小によって、互いに入れ替わることはない。空間的印象に関して、この一致性欠如は、観察者の目は、実際にあらゆる視点から、常にいくつかのビューからの部分的情報のビットの混成を視覚することになるという効果がある(また、図19および図20におけるビューの混成例も参照のこと)。これは、観察者の目が視観空間のいずれかの場所で、ビューの正確に1つからの部分的情報のビットを視覚するという場合を完全に除外する。
投影スクリーンは、半透明であり、担体基板、例えば、ガラス板も備えていることが好ましい。加えて、光集中効果、即ち、正利得を有することもできる。投影スクリーン上における画像描出エレメントの優れた描写力を達成するには、投影スクリーンを、好ましくは厚さが1ミリメートル未満の非常に薄いウェハとして設計すればよい。この第4実施形態では、投影スクリーンは、平坦板である。
ここでも、用いられるプロジェクタには、1つ以上の別個のユニットで構成できる電子制御システムによって画像データが供給される。フィルタアレイFおよびFの各々は、感光されたフィルムとして設計されている。フィルタアレイF,Fの各々は、基板、例えば、ガラス基板上に積層されている。これによって、優れた機械的安定性が得られる。図1による装置では、フィルタアレイF,F双方は、常に、プロジェクタ4に面するガラス基板の面に配列される。
第5実施形態例も、図1による装置を用いる。しかしながら、ここでは、図に示す4台の代わりに、1台のみのプロジェクタを用いる。このプロジェクタは、例えば、DMD/DLPプロジェクタであり、周期的な連続で、赤、緑および青の画像を示し、赤画像はビューA(k=1)に対応し、緑画像はビューA(k=2)に対応し、青画像はビューA(k=3)に対応する。これらを合わせて、n=3種類のビューが提示される。
プロジェクタの光軸は、好ましくは、投影スクリーン3の面中央に向けられる。投影レンズは、投影スクリーン3の面中央から、例えば、2000mmの距離を有する。投影レンズは、ほぼ投影スクリーンの面中央の高さまたはそれ以下である。
図21は、本発明の第5実施形態のプロジェクタ側フィルタアレイFの詳細を示す。行qおよび列pのラスタ状とした波長フィルタ・エレメントβ1pqが、以前に繰り返し説明した規則に従って配列されている。ここで選択したパラメータは次の通りである。λ1、1は、青色光の透過波長範囲であり、λ1、2は赤色光の透過波長範囲であり、
λ1、3は緑色光の透過波長範囲であり、b1max=3、n1m=3、およびd1pq=−1=定数である。ここでは、フィルタ・エレメントは、例えば、幅が約0.285mm、高さが約0.804mmである。勿論、他の実施形態も実現可能である。
図22は、本発明の第5実施形態の観察者側フィルタアレイFの詳細を示す。それぞれのパラメータは次の通りである。λ2、1およびλ2、3は、可視スペクトル全体を遮断する波長範囲であり、λ2、2は、可視スペクトルに対して透過的なフィルタ範囲であり、b2max=3、n2m=3、およびd2pq=−1=定数である。ここでも再度、透過性および不透過性のフィルタ・エレメントは、例えば、幅が約0.285mm、高さが約0.804mmであり、他の寸法も実現可能である。
フィルタアレイFは、投影スクリーンの後方z=2の距離に配置されている。フィルタアレイFに対して、距離はz=(−)45mmである。このアレイは、投影スクリーンの前方に位置し(観視方向、これはマイナス符号で示されている。画像のコントラストを高めるために、観察者から最も近くに配されているフィルタアレイFには、反射防止コーティングを行うことが好ましい。これによって、外光の反射を低減し、空間画像の可視性を高める。
プロジェクタが前述のように位置合わせされると、投影される画像構造は、図23における詳細として示したものとほぼ同様となる。列iおよび行jを有する格子は、基準として引かれているに過ぎず、勿論投影スクリーン3上で必ずしも見えなくてもよい。ビューAからの部分的情報の異なるビットで構成されている投影スクリーン3上に形成される画像は、したがって、列iおよび行jとなっている画像描出エレメントαijの格子を示す。画像描出エレメントαijは、異なる波長範囲の光を一緒に表示する。装置の構造に応じて、ビューA(k=1)の部分情報の可視ビットは赤であり、ビューA(k=2)のそれは緑であり、A(k=3)のそれは青である。
フィルタアレイFによって規定される光伝搬方向のために、観察者5は、そのため、どのような視観位置からでも、一方の目でビューAの第1選択による部分的情報のビットを主に視覚すると共に、他方の目でビューAの第2選択による部分的情報のビットを主に視覚するので、多数の視観位置から、空間的印象を有することになる。
ここで注記しておきたいのは、第5実施形態例でも、2つのフィルタアレイF,Fは、水平方向および/または垂直方向に線形なスケーリングによって完全に一致させることはできないということである。特に、2つのフィルタアレイF,Fの指定された異なる透過波長範囲によってこれは妨げられる。
投影スクリーンは、半透明であり、担体基板、例えば、ガラス板も備えていることが好ましい。加えて、光集中効果、即ち、正利得を有することもできる。投影スクリーン上における画像描出エレメントの優れた描写力を達成するには、投影スクリーンを、好ましくは厚さが1ミリメートル未満の非常に薄いウェハとして設計すればよい。この第5実施形態では、投影スクリーンは、平坦板である。
ここでも、用いられるプロジェクタには、1つ以上の別個のユニットで構成できる電子制御システムによって画像データが供給される。ビューのスペクトル分離のために、制御システムは、しかるべきソフトウェアによって制御されるPCとすることを推奨する。フィルタアレイFおよびFの各々は、感光されたフィルムとして設計されている。フィルタアレイF,Fの各々は、基板、例えば、ガラス基板上に積層されている。これによって、機械的安定性が得られる。図1による装置では、フィルタアレイF,F双方は、常に、プロジェクタ4に面するガラス基板の面に配列される。
前述のように、説明した本発明の実施形態のあらゆる変形でも、特に好ましい矩形の輪郭を有するフィルタ・エレメントだけでなく、他の輪郭を有するフィルタ・エレメントも用いることができる。図24は、本発明による装置に用いることができる種々のフィルタ・エレメントの輪郭を示す。ある種の状況下では、フィルタアレイは、少なくとも2つの異なる輪郭を有するフィルタ・エレメントを同時に内蔵していてもよい。このような輪郭は、モアレ効果を回避するために用いることができる。また、連動するような方法で凹凸フィルタ・エレメントを配列すると有効な場合もある。この文脈では、フィルタ・エレメントの「寸法」という用語は、水平および垂直方向の最外点間の距離を示す。
ある種の状況下では、個々のフィルタ・エレメント自体が段階的波長バンドパス・フィルタの形態の透過波長範囲、または連続ニュートラル・デンシティ・ウェッジの形態でニュートラル・デンシティ透過特性を有すれば、画像の組み合わせ構造または特定の光伝搬方向に関する非常に特殊な要求にも応ずることができる。
本発明は、娯楽(3Dムービー)および製品プレゼンテーションの分野で特に有用である。特に強調するのは、実施形態によっては、数人の観察者が大きなサイズの素晴らしい3D画像を、非常に高い移動自由度で視観できるという事実である。本発明は、容易に入手可能な構成要素、または容易に製造可能な構成要素を用いて具体化することができる。
図25は、後方投影を用いた本発明による装置例の主要設計を示す、模式的な図であり、拡縮率は実際通りではない。数台(例えば、8台)のプロジェクタ2があるが、その内4台のみを図面に示し、ホログラフィ・スクリーン1の背後に配置されている。これらには、ここでは、例えば、異なるプロジェクタ2からというように、異なる方向から来る光が当てられる。ホログラフィ・スクリーン3の画像描出エレメントは、異なる光伝搬方向4に光線を表示する。全ての方向は模式的に描いたに過ぎない。実際の実施態様では、画像描出エレメント3は、まず、ホログラフィ・スクリーン1全体の寸法よりも遥かに小さく、これらは、概して、互いに直接隣接している。図25では、隣接する画像描出エレメント3は、別々に示されているが、これは単に明確さを増すために過ぎない。
ここでは、各プロジェクタ2は、例えば、光景または物体の(別の)二次元ビューを投影するので、合わせて8つのビューが投影される。ホログラフィ・スクリーン1またはその結像HOEによって規定される、後ろ側から入射する光線全てに対する前側光伝搬方向4のために、観察者5は、そのため、どのような視観位置からでも、一方の目でビューAの第1選択による部分的情報のビットを主に視覚すると共に、他方の目で第2選択による部分的情報のビットを主に視覚するので、多数の視観位置から、空間的印象を有することになる。視観空間は、例えば、ホログラフィ・スクリーン1の右側である。
一例として、各HOEは、本発明の後方投影装置の項目g)による光学結像効果を実現することができる。1つまたは同時に幾つかのHOEによって実現されるこの目的のための第1フィルタ構造は、例えば、図26に示す構造、またはそのセグメントとすることができる。ある距離、例えば、4mmにおいて、HOEまたは各HOEは、更に拡散的透過性のオパール・スクリーンを実現する。最後に、観察者側フィルタアレイ構造を設け(例えば、4ミリメートルの距離)、これは個々のHOE各々の結像効果に含まれる。図27は、最後に挙げたフィルタアレイ構造の一例を示す。
より良く理解するために、全てのデバイスのHOEは、実現されるべき空間的対象全体(ここでは、例えば、フィルタアレイまたはその一部)よりはるかに小さいが、それらの対象に関する情報を格納および復元することが注目され得る。
ここで、8台のプロジェクタ2が8つの異なるビューをホログラフィ・スクリーン上に投影する場合、多数のHOEによって実現される各拡散スクリーンを結像して、画像情報のビットの画像複合構造を生成することができ、その詳細を図28に示す。
更に、HOEによって実現した観察者側フィルタアレイのフィルタ・エレメントは、この場合も前側光伝搬方向を規定するので、特定の視観位置における観察者の目は、例えば、主にビュー1を視覚するが、図29に示すようなビュー2の部分画像情報のより少量のビットも視覚することになる。
対応する視観位置から、観察者の別の目は、ホログラフィ・スクリーン1を見ているとすると、例えば、図30に示すように、ビュー4の部分画像情報のビットおよびビュー5の部分画像情報のより少量のビットを主に視覚することができる。いずれの目も異なるビューの混成を主に視覚するので、観察者は3Dの印象を有する。
HOEの効果の別の例を図31に概略的に示す。本発明による装置におけるホログラフィ・スクリーンのHOEが、高倍率で示されている。前記HOEの後ろ側は、例えば、異なるビューを投影する異なるプロジェクタから来て、異なる方向から入射する8つの光線によって照明される。各入射光線毎に対して(図は、2つのみを示し、一方は実線で表され、他方は破線で表されている)、HOEは、図31に示すように、幾つかの光伝搬方向を規定する。例えば、実線は、ビュー1の部分画像情報を表す光線であり、破線はビュー2の部分画像情報を表す光線であり、ここでは、HOEは、図示した入射光線のみに対して、観察者側(右側)に引いた光伝搬方向を近似的に規定する。観察者は、ここでは斜視図による歪みをもって示されている線5に沿って移動すると、この線は実際にはホログラフィ・スクリーン前方の水平面内にあるので、観察者は、一方の目では、主にビュー1の、次いでビュー2の部分画像情報のビットを視覚し、その後、より多くのビュー、例えば、ビュー3から8の部分画像情報のビットを表すより多くの光線(図には示されていない)が供給されると、観察者はサイクルがビュー1から再び開始するまで、ビュー3から8の部分画像情報のより多くのビットを視覚することになる。
この文脈では、「主に」とは、本発明によれば、多数のHOEが伝搬方向を規定し、これが観察者の目に、概して、正確に1つのビューの部分画像情報のビット以上のものを視覚させる。これを実証するためには、かかるHOEを更に多く図31に示さなければならないであろうが、そうすると図が過度に紛らわしくなる。
また、HOEによって規定される光伝搬方法が、非分岐光線のみではなく、それぞれの光強度の最大値に本質的に対応することも、本発明の範囲以内である。この意味では、例えば、図31において破線として示す光伝搬方向の光のある部分は、実線で表されている光伝搬方向内に実際にある1つの(または幾つかの)観察点に到達する。この文脈では、光伝搬方向は、事実上、散乱線ではなく、散乱ローブ(Streukeulen)として解釈することができる。好ましくは、散乱ローブは、HOEがいずれかの位置に好ましくは拡散的に散乱する光学素子も実現する場合、光強度の最大値を有し、そのコースは垂直方向に延びるか、または垂直方向に対して傾斜するように形成される。
図32は、本発明による装置のホログラフィ・スクリーン上におけるHOEの効果を示す一例のモデルを示す。図32は、多数の円筒状レンズを示し、各円筒状レンズはHOEによって実現されている。これは、HOEの特徴a)によるHOEの結像効果に対応する。
この例において特徴的なのは、円筒状レンズの周期が、ここでは、例えば、レンズの(したがって、HOEの)幅の約1/3である距離だけ、行毎に互いにずれていることであ
る。1/3というのは、前述のHOEに対する非整数の偏倚にも対応する。HOEのこのような結像効果によって、観察者は、どのような視観位置からでも、一方の目でビューAの第1選択による部分的情報のビットを主に視覚すると共に、他方の目で第2選択による部分的情報のビットを主に視覚するので、その観察者は、多数の視観位置から、空間的印象を有するように、入射光に対して光伝搬方向を確実に規定することが可能となる。勿論、このためには、異なるビューからの光がHOEの後ろ側に投影されることが必要となる。
HOEの結像効果は、更に、円筒状レンズ(レンティキュラ)の格子の平面上、またはその近くに実現される、拡散的に散乱するすりガラス・スクリーンのそれも設けることができる。
図33は、4つのビューを用い、例えば、1台のみのプロジェクタによってホログラフィ・スクリーン上に後方投影される画像に使用して、前述のように(図32の説明を参照のこと)観察者に空間的印象を与えることができる、画像組み合わせ構造の一例を示す。ここでは、各ボックスは、投影される画像点に対応する。ボックス内の数値は、それぞれの画像点がその画像情報を得るビューを示す。画像点は、行jおよび列iに配列されている。
各円筒レンズの平面(したがって、平面上のその凸面の突出)は、一方向において、投影画像の画像点(実施したすりガラス・スクリーン上)の行の高さにほぼ等しい長さ(例えば、0.8mm)を有し、他の方向では、投影画像の画像点(実施したすりガラス・スクリーン上)の画像点の列の幅にほぼ等しい幅(例えば、3.2mm)を有する。あるいは、図33による画像組み合わせ構造は、例えば、4台のプロジェクタによって、同様にHOEによって実現可能な適当なフィルタアレイを通じて4つのビューを投影することによって生成することができる。
図34は、本発明による装置のホログラフィ・スクリーン上におけるHOEの効果を例示するモデル例を示す。明確化のために、幾つかのHOEのみを示す。同じ理由のために、格子の行は多少互い違いに示してあるが、実際にはその必要はない。図34は、多数の円筒状レンズおよびフィルタ・セグメントを示す。各円筒状レンズおよび各フィルタ・セグメント(特に、これが2つのHOEの間に位置する場合)は、1つのHOEによって実現される。これは、HOEの特徴a)およびe)による結像の種類に対応する。特徴e)に関して、異なる解釈が可能である。いずれか1つのHOEが幾つかの(ここでは、例えば、2つの不透過性および1つの透過性の)フィルタ・エレメントを実現するか、または異なるフィルタは異なる隣接HOEによって実現される。光学的効果は、本質的に同じである。
各フィルタ・セグメントには、加えて、その投影側に拡散的散乱領域が備えられ、更に各1つのHOEによって実現されるようにしてもよい。この場合も、部分的画像情報のビットは、数個(例えば、4つまたは8つ)のビューから後方投影される。ホログラフィ・スクリーンに入射する、異なるビューの部分的画像情報の前記ビットに対して、光伝搬方向は、HOEによってシミュレートされるレンズまたはフィルタ・エレメントによって規定され、三次元的印象が得られるようにする。
本発明は、従来技術に対して重要な利点がある。数人の観察者は、かなりの移動自由度をもって、投影システム上の改良3D画像を視覚することができる。更に、HOEは、不完全でなければ、または過度な技術的出費がなければ従来の光学素子では実際には実現できない光学画像を実現することができる。更に、例えば、数メートルの寸法を有する大きな画像の3D投影を生成することができる。
ホログラフィ3D後方投影ディスクを本発明による装置と共に用いるための指標パラメータを以下に示す。これらは、用途によって変わる場合もある。即ち、角度αおよび角度βのサイズは、視観距離を最適化するために、必要に応じて変化させる場合があり得る。また、透光度はできるだけ高くするとよい。
図35は、ホログラフィ後方投影3Dスクリーンを用いた、好適な実施形態の一変形の上面図である。数台のプロジェクタが円弧上に配置されており、投影スクリーンからの平均距離が約2mであることがわかる。角度αおよびβは、それぞれ、約8.6゜および約0.83゜である。
角度βのサイズは、観察者の目と投影スクリーンとの間の4.5mの視観距離に合わせて選択されている。角度βが大きくなると、視観位置と投影スクリーンとの間の距離は縮まる。4.5mの距離から、観察者の目はもはや画像情報の下にあるラスタを解像することができず、3Dの認識には好ましい。投影スクリーン上のHOEのラスタ・サイズは、約0.1mm×0.1mmにするとよい。
この配置では、例えば、図36に示すように垂直に、または図37に示すように斜めに、視観位置(その各々は、一人の観察者の目の位置に対応する)を配置することができる。
視観位置が同一であれば、常に同一のビューの混成が得られる。図示した曲線のあらゆる点においても、ビューの部分を合わせると1の値になる。曲線またはラインを平滑化するに際してある程度のずれは許容され、後方投影ディスクを製造するための許容度が得られる。したがって、区分域の合計は、1パーセントから数パーセントずれていてもよい。
図36による視観位置の垂直配置は、視観が座席の高さとは無関係であるので、座席が固定配置されている3Dムービー・シアターには適していて好ましい。対照的に、図37による視観位置の斜め配置は、移動する視聴者による3D認識には好都合である。これは、本質的に、傾斜のために室内には完全な盲点がないという事実による。
図38は、ホログラフィ3D後方投影スクリーンを有する、本発明による装置の一実施形態を示す。該実施形態は、図35による実施形態と比較して、半分の数のプロジェクタしか必要としないが、優れた3Dの印象を保証する。プロジェクタの各々は、合わせて8つの画像の内2つを同時に投影する(列毎にインターレースする)。投影スクリーンからプロジェクタおよび視観位置の距離、ならびに角度の大きさは、図34による実施形態のそれらに等しい。ここでも再び、視観位置は、図36または図37に示すように、それぞれ、垂直にまたは斜めに位置合わせされている。
一般に、ビューの多少の混成は、ビューからビューに柔軟な推移を達成するためには有利であることを注記しておく。
先に示唆したように、本発明は、2Dおよび3D投影の間での選択を可能にする実施形態を含む。2Dおよび3Dモード間で切り換えるためには、種々の実施形態の変形が可能である。
例えば、フィルタアレイをすりガラス・スクリーンの前方に設け、更にこれら2つの構成要素を1つのユニットとすると、2dから3D表示に切り換えるためには、単に180゜逆回転させればよい。他の変形では、この切換を行うには、プロジェクタの位置を変更したり、反射鏡によってプロジェクタから来る光を屈折させる。
前述の装置が2つのフィルタアレイを備えている場合、これらをすりガラス・スクリーンの前方および後方に配置し、摺動機構を設けるとよい。所望の表示モードに応じて、フィルタアレイを結像ビーム経路内に滑り込ませたり、そこから取り出すようにする。また、例えば、フォトクロミックまたはエレクトロクロミック層などによって、アレイ内のフィルタ・エレメントの構造を変更可能とすることも実現可能である。
本発明による装置の原理を示す図。 例えば、8台のプロジェクタに適した本発明の第1実施形態のプロジェクタ側フィルタアレイを示す詳細図。 本発明の第1実施形態の観察者側フィルタアレイを示す詳細図。 本発明の第1実施形態における投影スクリーン上に形成される画像構造を示し、この画像の図は、異なるビューの部分的情報のビットで構成されていることを示す詳細図。 本発明の第1実施形態における視観位置で各々観察者の目に視覚することができるビューの可能な混成を示す詳細図。 本発明の第1実施形態における視観位置で観察者の目に視覚することができるビューの可能な混成を示す詳細図。 同様に8台のプロジェクタに適した、本発明の第2実施形態のプロジェクタ側フィルタアレイを示す詳細図。 本発明の第2実施形態の観察者側フィルタアレイを示す詳細図。 本発明の第2実施形態において投影スクリーン上に形成される画像構造を示し、この画像構造は、異なるビューの部分的情報のビットで構成されていることを示す詳細図。 本発明の第2実施形態における視観位置で各々観察者の目に視覚することができるビューの可能な混成を示す詳細図。 本発明の第2実施形態における視観位置で各々観察者の目に視覚することができるビューの可能な混成を示す詳細図。 同様に8台のプロジェクタに適した、本発明の第3実施形態のプロジェクタ側フィルタアレイを示す詳細図。 本発明の第3実施形態のプロジェクタ側フィルタアレイを示す詳細図。 本発明の第3実施形態の観察者側フィルタアレイを示す詳細図。 本発明の第3実施形態において投影スクリーン上に形成される画像構造を示し、この画像構造は、異なるビューの部分的情報のビットで構成されていることを示す詳細図。 同様に8台のプロジェクタに適した、本発明の第4実施形態のプロジェクタ側フィルタアレイを示す詳細図。 本発明の第4実施形態の観察者側フィルタアレイを示す詳細図。 本発明の第4実施形態において投影スクリーン上に形成される画像構造を示し、この画像構造は、異なるビューの部分的情報のビットで構成されていることを示す詳細図。 本発明の第4実施形態において視観位置で各々観察者の目に視覚することができるビューの可能な混成を示す詳細図。 本発明の第4実施形態において視観位置で各々観察者の目に視覚することができるビューの可能な混成を示す詳細図。 単一DMDプロジェクタに適した、本発明の第5実施形態のプロジェクタ側フィルタアレイを示す詳細図。 本発明の第5実施形態の観察者側フィルタアレイを示す詳細図。 本発明の第5実施形態において投影スクリーン上に形成される画像構造を示し、この画像構造は異なるビューの部分的情報のビットで構成され、異なるビューの部分的情報のビットは、ビュー毎に異なる色(波長範囲)で描出されることを示す詳細図。 本発明による装置におけるフィルタ・エレメントに可能な様々な概要を示す図。 後方投影を行う、本発明による装置を構成する原理を示す図。 少なくとも1つのHOEまたは同時に幾つかのHOEによって実施される第1フィルタ構造の一例を示す詳細図。 少なくとも1つのHOEまたは同時に幾つかのHOEによって実施される第2フィルタ構造の一例を示す詳細図。 幾つかのビューの部分的画像情報のビットからの画像の組立のための画像組み合わせ構造の一例を示す図。 各々1つの目に視覚することができるビューの混成の例を示す図。 各々1つの目に視覚することができるビューの混成の例を示す図。 HOEの効果について別の例を示す模式的図。 本発明による装置のホログラフィ・スクリーン上におけるHOEの効果を示すモデルの一例を示す図。 4つのビューを用いた画像組み合わせ構造の一例を示す図。 本発明による装置のホログラフィ・スクリーン上におけるHOEの効果を例示する、モデルの別の例を示す図。 ホログラフィ3D後方投影スクリーンを有する一実施形態を示す図。 目の位置を垂直に一直線状にした例を示す図。 目の位置を斜めに一直線状にした例を示す図。 各々、少なくとも2つのビューの画像情報のビットを示す、プロジェクタを有する一実施形態を示す図。

Claims (40)

  1. 自動立体視投影装置であって、
    少なくとも1台のプロジェクタと、
    列および行に配列された多数のフィルタ・エレメントを有する少なくとも1つのフィルタアレイとを備え、
    前記少なくとも1つのプロジェクタによって、光景または物体のビューからの部分的情報のビットを投影スクリーン上に投影し、前記部分的情報のビットは、画像描出エレメント上に描出され、前記少なくとも1つのフィルタアレイを通過した後、少なくとも一人の観察者に対して可視となるようにされ、
    観察者が一方の目でビューの第1選択からの部分的情報のビットを主に視覚すると共に、他方の目でビューの第2選択からの部分的情報のビットを主に視覚するようにすることにより、観察者が空間的印象を有するように、前記画像描出エレメントは、前記部分的情報のビットの伝搬方向に関して、相互に関連付けられたフィルタ・エレメントと対応している、自動立体視投影装置。
  2. 請求項1記載の自動立体視投影装置であって、
    少なくとも2台のプロジェクタと、
    投影スクリーンと、
    少なくとも2つのフィルタアレイ(F、F、..、F、..)とを備え、少なくとも1つのフィルタアレイ(F)が前記投影スクリーンと前記プロジェクタとの間、即ち、前記投影スクリーンの後方(観視方向にて)に配置され、少なくとも1つのフィルタアレイ(F)が前記投影スクリーンの前方(観視方向にて)に配置され、
    全てのフィルタアレイ(F、F、..、F、..)が、異なる波長(λ)または異なる波長領域(Δλ)の光に対して透過性である、列および行に配列された波長フィルタ・エレメントを有し、
    前記プロジェクタによって、光景または物体のn個のビュー(A、k=1..n;n≧2)からの部分的情報のビットを、少なくとも1つのフィルタアレイ(F)を通じて前記投影スクリーン上に投影し、ビューAの部分的情報のビットは、前記投影スクリーン上において、前記装置の配置によって決定される組み合わせまたは混成で光学的に可視となるようされ、前記投影スクリーンは、十分な解像度の格子に分割されており、その格子は、列(i)および行(j)に配列され、かつ前記フィルタアレイ(F1、F2、..、FA、..)および前記プロジェクタの実施形態に応じて、特定の波長(λ)または波長範囲の光を放射する画像描出エレメント(αij)から成り、各画像描出エレメント(αij)が前記ビューAの少なくとも1つの部分的情報のビットを描出し、
    前記投影スクリーンの前方(観視方向にて)に配置した前記少なくとも1つのフィルタアレイ(F)は、前記観察者に向かって、前記投影スクリーンによって放射された光の伝搬方向を規定し、前記画像描出エレメント(αij)の可視部分の断面積の重心と、前記波長フィルタの可視部分の断面積の重心とを結ぶ直線が1つの伝搬方向を示すように、いずれか1つの画像描出エレメント(αij)が前記フィルタアレイ(F)の数個の割り当てられた波長フィルタnと対応するか、または前記フィルタアレイ(F2)の1つの波長フィルタが、数個の割り当てられた画像描出エレメント(αij)と対応しており、そのため、観察者は、どのような視観位置からでも、一方の目でビュー(A)の第1選択の部分的情報のビットを主に視覚すると共に、他方の目でビューの第2選択の部分的情報のビットを主に視覚して、多数の視観位置から空間的印象を有する、自動立体視投影装置。
  3. 請求項2記載の自動立体視投影装置において、前記フィルタアレイ(F、F、..、F、..)の各々は、行(q)および列(p)から成る、割り当てられた特定の格子に配列された波長フィルタ・エレメント(βApq)を含み、波長フィルタ・エレメ
    ント(βApq)は、その透過波長またはその透過波長範囲(λ)に応じて、以下の関数にしたがって、前記フィルタアレイ上に配列されていることを特徴とし、
    Figure 2005533291
    上記式中、
    (p=p)は、それぞれのアレイ(F)の行における波長フィルタ(βApq)のインデックスであり、
    (q=q)は、それぞれのAEI(F)の列における波長フィルタ(βApq)のインデックスであり、
    (b)は、位置(p、q)におけるフィルタアレイ(F)の波長フィルタ(βApq)に対して指定された透過波長/波長範囲(λ)の1つを定義する整数であり、1とbAmaxとの間の値を取り得るものであり、
    (nAm)は、前記プロジェクタによって表示されるビュー(A)の総数(n)に好ましくは対応する、0よりも大きい整数であり、
    (dApq)は、前記それぞれのアレイ(F)上において前記波長フィルタの配置を変化させるための選択可能なマスク係数マトリクスであり、
    IntegerPartは、角括弧内に入る引数を超過しない最大の整数を生成する関数である、自動立体視投影装置。
  4. 請求項2または3記載の自動立体視投影装置において、
    前記フィルタアレイの内少なくとも2つは、それらの構造の水平および/または垂直線形スケーリングによって完全に一致させることは不可能であることと、
    前記フィルタアレイ(F、F、..、F、..)は、前記投影スクリーンの前方または後方(観視方向にて)において、それぞれ距離(z)の位置に配置されており、(z)は、−60mm≦(z)≦60mmの範囲の値を取ることができ、(z)の負の値は、前記投影スクリーンの前方(観視方向にて)において(z)の絶対量によって与えられる距離の地点における配置を意味し、(z)の正の値は、前記投影スクリーンの後方(観視方向にて)において(z)の絶対量によって与えられる距離の地点における配置を意味することと、
    前記フィルタアレイ(F、F、..、F、..)の少なくとも1つの少なくとも1つのフィルタ・エレメントは、レンズ、好ましくは円筒状レンズ、またはプリズムとして構成され、前記円筒状レンズまたはプリズムを列のみまたは行のみに配列することができるという変形のみを可能とすることとの少なくともいずれかを特徴とする自動立体視投影装置。
  5. 請求項2乃至4のいずれか1項に記載の自動立体視投影装置において、
    前記投影スクリーンは半透明であることと、
    前記プロジェクタの少なくとも1台は、少なくとも2つのビュー(A)の部分的情報のビットから成る組み合わせ画像を投影し、好ましくは、2台のプロジェクタが、各々、少なくとも2つのビュー(A)の部分的情報のビットから成る組み合わせ画像を投影し、前記選択されたビュー(A)の画像組み合わせ構造は、前記2台のプロジェクタでは異なることとの少なくともいずれかを特徴とする自動立体視投影装置。
  6. 請求項1記載の自動立体視投影装置であって、
    少なくとも2台のプロジェクタと、
    前方投影に適した投影スクリーンと、前記投影スクリーンと前記プロジェクタとの間に
    配置されたフィルタアレイとを備えており、
    前記フィルタアレイは、列および行に配列された波長フィルタ・エレメントを有し、該波長フィルタ・エレメントは、異なる波長(λ)または異なる波長領域(Δλ)の光に対して透過的であり、少なくとも部分的に、しかし好ましくは高度に、透過されない光を吸収し、
    前記プロジェクタによって、光景または物体のn個のビュー(Aであり、k=1..n、n≧2)からの部分的情報のビットを、前記フィルタアレイを通じて、前記投影スクリーン上に投影し、ビューAの部分的情報のビットは、前記装置の配置によって決定される組み合わせまたは混成で前記投影スクリーン上において光学的に可視となるようにされ、前記投影スクリーンは、十分な解像度の格子に分割されており、その格子は、列(i)および行(j)に配列され、かつ前記フィルタアレイおよび前記プロジェクタの実施形態に応じて、特定の波長(λ)または波長範囲の光を放射する画像描出エレメント(αij)から成り、各画像描出エレメント(αij)は前記ビューAの少なくとも1つの部分的情報のビットを描出し、
    前記フィルタアレイは、前記投影スクリーンによって前記プロジェクタ側の観察者に向けて放射される光に対して伝搬方向を規定し、前記画像描出エレメント(αij)の可視部分の断面積の重心と前記波長フィルタの可視部分の断面積の重心とを結ぶ直線が、1つの伝搬方向を表すように、いずれか1つの画像描出エレメント(αij)が前記フィルタアレイの内数個の割り当てられた波長フィルタに対応するか、または前記フィルタアレイの1つの波長フィルタが数個の割り当てられた画像描出エレメント(αij)に対応しており、そのため、観察者は、どのような視観位置からでも、一方の目でビュー(A)の第1選択の部分的情報のビットを主に視覚すると共に、他方の目でビューの第2選択の部分的情報のビットを主に視覚して、多数の視観位置から空間的印象を有する、自動立体視投影装置。
  7. 請求項6記載の自動立体視投影装置において、前記フィルタアレイが、行(q)および列(p)の格子状とした波長フィルタ・エレメント(βpq)を内蔵しており、その透過波長/その透過波長範囲(λ)に応じて、下記の関数に応じて前記フィルタアレイ上に前記波長フィルタ・エレメントを配列することを特徴とし、
    Figure 2005533291
    上記式中、
    (p)は、前記アレイの行における波長フィルタβpqのインデックスであり、
    (q)は、前記アレイの列における波長フィルタβpqのインデックスであり、
    (b)は、位置(p,q)における前記フィルタアレイの波長フィルタ(βpq)に対して前記指定した透過波長/波長範囲(λ)の1つを規定する整数であり、1とbmaxとの間の値を取り得るものであり、
    (n)は、0より大きい整数であり、好ましくは、前記プロジェクタによって表示されるビュー(A)の総数と一致し、
    (dpq)は、前記アレイ上の波長フィルタの配置を変化させるための選択可能なマスク係数マトリクスであり、
    IntegerPartは、角括弧内にいれた引数を超過しない最大の整数を生成する関数である、自動立体視投影装置。
  8. 請求項6または7記載の自動立体視投影装置において、
    前記アレイは、前記投影スクリーンのプロジェクタ側に、プロジェクタの前方のある距
    離(z)の位置に配置され、(z)は0mm≦z≦60mmの範囲の値を取ること、および、
    前記フィルタアレイのフィルタ・エレメントの少なくとも一部は、選択された入射方向のみからの光を透過するように設計されていることの少なくともいずれかを特徴とする自動立体視投影装置。
  9. 請求項1記載の自動立体視投影装置であって、
    1台のプロジェクタと、
    前方投影に適した投影スクリーンと、
    前記投影スクリーンと前記プロジェクタとの間に配置されたフィルタアレイとを備えており、
    前記フィルタアレイは、列および行に配列された波長フィルタ・エレメントを有し、該波長フィルタ・エレメントは、異なる波長(λ)または異なる波長領域(Δλ)の光に対して透過的であり、少なくとも部分的に、しかし好ましくは高度に、透過されない光を吸収し、
    前記プロジェクタによって、光景または物体のn個のビュー(Aであり、k=1..n、n≧2)からの部分的情報のビットを、前記フィルタアレイを通じて、前記投影スクリーン上に投影し、ビューAの部分的情報のビットはを、前記装置の配置によって決定される組み合わせまたは混成で前記投影スクリーン上において光学的に可視となるようされ、前記投影スクリーンは、十分な解像度の格子に分割されており、その格子は、列(i)および行(j)に配列され、かつ、前記フィルタアレイおよび前記プロジェクタの実施形態に応じて、特定の波長(λ)または波長範囲の光を放射する画像描出エレメント(αij)から成り、各画像描出エレメント(αij)は前記ビューAの少なくとも1つの部分的情報のビットを描出し、
    前記フィルタアレイは、前記投影スクリーンによって前記プロジェクタ側の観察者に向けて放射される光に対して伝搬方向を規定し、前記画像描出エレメント(αij)の可視部分の断面積の重心と前記波長フィルタの可視部分の断面積の重心とを結ぶ直線が、1つの伝搬方向を表すように、いずれか1つの画像描出エレメント(αij)は前記フィルタアレイの内数個の割り当てられた波長フィルタに対応するか、または前記フィルタアレイの1つの波長フィルタが数個の割り当てられた画像描出エレメント(αij)に対応しており、そのため、観察者は、どのような視観位置からでも、一方の目でビュー(A)の第1選択の部分的情報のビットを主に視覚すると共に、他方の目でビューの第2選択の部分的情報のビットを主に視覚して、多数の視観位置から空間的印象を有する、自動立体視投影装置。
  10. 請求項1記載の自動立体視投影装置であって、
    1台のプロジェクタと、
    半透明な投影スクリーンと、
    少なくとも2つのフィルタアレイ(F、F、..、F、..)とを備え、少なくとも1つのフィルタアレイ(F)が前記投影スクリーンと前記プロジェクタとの間、即ち、前記投影スクリーンの後方(観視方向にて)に配置され、少なくとも1つのフィルタアレイ(F)が前記投影スクリーンの前方(観視方向にて)に配置され、
    全てのフィルタアレイ(F、F、..、F、..)が、異なる波長(λ)または異なる波長領域(Δλ)の光に対して透過性である、列および行に配列された波長フィルタ・エレメントを有し、
    前記プロジェクタによって、光景または物体のn個のビュー(A、k=1..n;n≧2)からの部分的情報のビットを、少なくとも1つのフィルタアレイ(F)を通じて前記投影スクリーン上に投影し、ビューAの部分的情報のビットは、前記投影スクリーン上において、前記装置の配置によって決定される組み合わせまたは混成で光学的に可視となるようにされ、前記投影スクリーンは、十分な解像度の格子に分割されており、その
    格子は、列(i)および行(j)に配列され、かつ前記フィルタアレイ(F1、F2、..、FA、..)および前記プロジェクタの実施形態に応じて、特定の波長(λ)または波長範囲の光を放射する画像描出エレメント(αij)から成り、各画像描出エレメント(αij)は前記ビューAの少なくとも1つの部分的情報のビットを描出し、
    前記投影スクリーンの前方(観視方向にて)に配置した前記少なくとも1つのフィルタアレイ(F)は、前記観察者に向かって、前記投影スクリーンによって放射された光の伝搬方向を規定し、前記画像描出エレメント(αij)の可視部分の断面積の重心と、前記波長フィルタの可視部分の断面積の重心とを結ぶ直線が1つの伝搬方向を示すように、いずれか1つの画像描出エレメント(αij)が前記フィルタアレイ(F)の数個の割り当てられた波長フィルタnと対応するか、または前記フィルタアレイ(F2)の1つの波長フィルタが、数個の割り当てられた画像描出エレメント(αij)と対応しており、そのため、どのような視観位置からでも、観察者は一方の目でビュー(A)の第1選択の部分的情報のビットを主に視覚すると共に、他方の目でビューの第2選択の部分的情報のビットを主に視覚して、多数の視観位置から空間的印象を有する、自動立体視投影装置。
  11. 請求項9または10記載の自動立体視投影装置において、
    前記プロジェクタは、異なる波長または波長範囲の光を連続的に放射し、前記N個のビューの各々の部分的情報のビットは、対をなす異なる波長または波長範囲で放射され、好ましくは、
    n=3のビュー(A、k=1..n)の部分的情報のビットが表示され、前記プロジェクタは、DMD/DLPプロジェクタであり、ビューA(k=1)は赤だけで表示され、ビューA(k=2)は緑だけで表示され、ビューA(k=3)は青だけで表示されること、を特徴とする自動立体視投影装置。
  12. 請求項1記載の自動立体視投影装置であって、
    半透明の投影スクリーンと、
    前記投影スクリーンの後方(観視方向にて)に配置した1台のプロジェクタと、
    前記投影スクリーンの前方(観視方向にて)に配置した少なくとも1つのフィルタアレイとを備え、
    列および行に配列された波長フィルタ・エレメントを有し、該波長フィルタ・エレメントは、異なる波長(λ)または異なる波長領域(Δλ)の光に対して透過的であり、
    前記プロジェクタによって、光景または物体のn個のビュー(A、k=1..n;n≧2)からの部分的情報のビットを、前記部分的情報のビットの規定された組み合わせで、前記投影スクリーン上に直接投影し、前記ビューAの部分的情報のビットは、前記投影スクリーン上において可視となるようにされ、前記投影スクリーンは、十分な解像度の格子に分割されており、その格子は、列(i)および行(j)に配列され、かつプロジェクタの実施形態に応じて、特定の波長(λ)または波長範囲の光を放射する画像描出エレメント(αij)から成り、各画像描出エレメント(αij)は前記ビューAの少なくとも1つの部分的情報のビットを描出し、
    前記投影スクリーンの前方(観視方向にて)に配置した前記少なくとも1つのフィルタアレイは、前記観察者に向かって、前記投影スクリーンによって放射された光の伝搬方向を規定し、前記画像描出エレメント(αij)の可視部分の断面積の重心と、前記波長フィルタの可視部分の断面積の重心とを結ぶ直線が1つの伝搬方向を示すように、いずれか1つの画像描出エレメント(αij)が前記フィルタアレイの数個の割り当てられた波長フィルタnと対応するか、または、前記フィルタアレイの1つの波長フィルタが、数個の割り当てられた画像描出エレメント(αij)と対応しており、そのため、どのような視観位置からでも、観察者は一方の目でビュー(A)の第1選択の部分的情報のビットを主に視覚すると共に、他方の目でビューの第2選択の部分的情報のビットを主に視覚して、多数の視観位置から空間的印象を有する、自動立体視投影装置。
  13. 請求項1乃至12のいずれか1項に記載の自動立体視投影装置において、前記ビュー(A)の部分的情報の投影されたビットは、画像再調整機能を使用しながら、投影されることを特徴とする自動立体視投影装置。
  14. 請求項1乃至13のいずれか1項に記載の自動立体視投影装置において、
    前記プロジェクタと前記投影スクリーンとの間における前記フィルタアレイ/複数のフィルタアレイの位置合わせおよび構造は、前記投影スクリーン上の各画像描出エレメントが前記プロジェクタの少なくとも1台から光を受光できるように選択されることと、
    前記投影スクリーンは、種々のプロジェクタから受信される光に本質的に等しい入射角が得られるように、湾曲されていることと、
    各プロジェクタに対して、前記投影スクリーンに関して別個の投影位置および投影方向を指定し、好ましくは前記投影方向および投影距離がプロジェクタ毎に異なることとのうちの少なくともいずれかを特徴とする自動立体視投影装置。
  15. 請求項1乃至14のいずれか1項に記載の自動立体視投影装置において、
    少なくとも1つのプロジェクタの明るさが、所定範囲内で可変であることと、
    好ましくは、スライド・プロジェクタ、DLP/DMDプロジェクタ、CRTプロジェクタ、または液晶プロジェクタを用いることとを特徴とする自動立体視投影装置。
  16. 請求項1乃至15のいずれか1項に記載の自動立体視投影装置において、前記観察者に最も近く位置するフィルタアレイには、反射防止コーティングが設けられていることを特徴とする自動立体視投影装置。
  17. 請求項1乃至16のいずれか1項に記載の自動立体視投影装置において、
    前記フィルタアレイ(F,F,..F,..)は、感光されたフィルム、印刷したパターン、または光学格子として設計されていることと、
    前記フィルタアレイ(F,F,..F,..)の少なくとも1つを基板、好ましくはガラス基板上に積層することと、
    前記フィルタアレイ(F,F,..F,..)の少なくとも1つを数個の基板の挟持積層体内に配し、各基板は、屈折率のような、指定された光学特性を有することとの少なくともいずれかを特徴とする自動立体視投影装置。
  18. 請求項1乃至17のいずれか1項に記載の自動立体視投影装置において、
    前記投影スクリーンは、好ましくは厚さが1ミリメートル未満の非常に薄いウェハとして設計され、この薄いウェハによって、前記投影スクリーン上の前記画像描出エレメントの優れた描写力を達成することと、
    前記投影スクリーンは、光集中効果、即ち、正利得を有することとの少なくともいずれかを特徴とする自動立体視投影装置。
  19. 請求項1乃至18のいずれか1項に記載の自動立体視投影装置において、少なくとも1つのフィルタアレイの部分には、反射面が設けられており、該反射面は、前記プロジェクタに面する前記フィルタアレイの側面に配置されるとともに、好ましくは前記非透過性フィルタ・エレメント上のみに設けられることにより、前記投射された光の一部が、反射されて前記プロジェクタに戻ってくることを特徴とする自動立体視投影装置。
  20. 請求項1乃至19のいずれか1項に記載の自動立体視投影装置において、
    前記フィルタアレイの少なくとも1つの前記フィルタ・エレメントの少なくとも一部は、偏光フィルタとして設計されており、前記プロジェクタの少なくとも1台は偏光を放射し、好ましくは、
    前記少なくとも1台のプロジェクタによって放射される前記偏光は、好ましくは水平直線偏光と垂直直線偏光との間で、時間と共に交代することを特徴とする自動立体視投影装置。
  21. 請求項1乃至20のいずれか1項に記載の自動立体視投影装置において、前記フィルタアレイの少なくとも1つの前記フィルタ・エレメントの少なくとも一部は、フォトクロミックまたはエレクトロクロミック光学素子として設計されていることを特徴とする自動立体視投影装置。
  22. 請求項1乃至21のいずれか1項に記載の自動立体視投影装置において、
    前記プロジェクタの少なくとも1台にはカラーフィルタが設けられ、これによって、前記プロジェクタによって放射される光が前記それぞれの透過波長または前記それぞれの透過波長範囲の波長フィルタのみを通過できることと、
    前記プロジェクタは、少なくとも2つの本質的に水平な段に配置されていることと
    前記プロジェクタの自動位置合わせ手段、例えば、電気機械制御エレメントが設けられていることと、
    少なくとも1台のプロジェクタによって放射される光の経路が、少なくとも1つのミラーによって折り曲げられ、その折り曲げられた光路が、好ましくは、光伝搬の主方向に直交していない前記投影スクリーン上に光を入射させ、前記投影スクリーンが、特に直交して入射する光以外の入射する光を透過して集光するホログラフィ・ディスクとして設計されていることとの少なくともいずれかを特徴とする自動立体視投影装置。
  23. 請求項1乃至22のいずれか1項に記載の自動立体視投影装置において、
    前記フィルタ・エレメントの少なくとも一部は、前記光強度の波長に依存しない減衰のためのニュートラル・デンシティ・フィルタとして設計されていることと、
    前記フィルタ・エレメントは、任意の、好ましくは多角形、更に好ましくは矩形形状の輪郭を有することとの少なくともいずれかを特徴とする自動立体視投影装置。
  24. 自動立体視投影装置であって、
    光景または物体の少なくとも2つのビューからの部分的画像情報のビットをホログラフィ・スクリーン上へ後方投射するための少なくとも1つのプロジェクタを備えており、
    前記ホログラフィ・スクリーンは、列および行の少なくともいずれかの格子に配列された多数のホログラフィ光学素子(HOE)を有し、
    前記プロジェクタから入射する光は、光学結像システムによって、前記ホログラフィ・スクリーン上に出射され、前記多数のHOEが多数の伝搬方向を規定し、そのため、観察者は、一方の目でビューの第1選択の部分的情報のビットを主に視覚すると共に、他方の目でビューの第2選択の部分的情報のビットを主に視覚して、多数の視観位置から空間的印象を有する、自動立体視投影装置。
  25. 請求項24記載の自動立体視投影装置であって、
    光景または物体の少なくとも2つのビューA(k=1..n、n≧2)からの部分的画像情報のビットをホログラフィ・スクリーン上へ後方投影するための少なくとも1つのプロジェクタを備えており、
    前記ホログラフィ・スクリーンは、列および行の少なくともいずれかの格子に配列された多数のホログラフィ光学素子(HOE)を有し、
    各HOEは、以下の結像の種類、すなわち、
    a)レンズ、好ましくは垂直にまたは垂線に対して斜めに配置した円筒状レンズによる結像と、
    b)拡散的透過または半透過結像、およびそれに後続する、レンズ、好ましくは垂直にまたは垂線に対して斜めに配置した円筒状レンズによる結像と、
    c)プリズムによる結像と、
    d)拡散的透過または半透過結像、およびそれに後続する、プリズムによる結像と、
    e)多角形偏光フィルタおよび/または階段状ニュートラル・デンシティ・フィルタおよび/または波長フィルタを通じた結像であって、波長フィルタは、指定された波長またはいくつかの指定された波長範囲の光を透過させる、結像と、
    f)e)による結像に加えて、拡散的透過または半透過結像、
    g)f)による結像、続いてe)による結像と、
    h)光学平面による結像と、
    i)屈折による結像と、それらの結像の種類の組み合わせとのうちの少なくとも1つによって、少なくとも1つのプロジェクタから入射する光を表示し、
    前記多数のHOEの結像作用は、前記ホログラム・スクリーンの前面側によって前記観察者に向けて放射される光に対して、多数の伝搬方向を規定し、その際、各HOEは、それに入射する光に対して1つ以上の光伝搬方向を規定し、前記投影したビューの少なくとも1つの部分画像情報のビットに対応しており、そのため、観察者は、どのような視観位置からでも、一方の目でビュー(A)の第1選択の部分的情報のビットを主に視覚すると共に、他方の目で第2選択の部分的情報のビットを主に視覚して、多数の視観位置から空間的印象を有する、自動立体視投影装置。
  26. 請求項25記載の自動立体視投影装置において、
    各々が光景または物体の1つのビューを描出する8台のプロジェクタが円弧上に配置され、前記プロジェクタの結像ビーム経路が、前記ホログラフィ・スクリーンの後方側に向けられており、これら結像ビーム経路の光軸が、α≒8.6゜の角度を含むことと、
    前記HOEは、前記ホログラフィ・スクリーン上において、双方の座標で、約0.1mmだけ互いから離間されていることと、
    前記ホログラフィ・スクリーンによって放射され、前記ビューの部分的情報のビットを搬送する前記光の伝搬方向が、β≒0.83゜の角度を含むことと、
    前記多数の視観位置は、前記ホログラフィ・スクリーンから約4.5mの距離に定められることと、
    を特徴とする自動立体視投影装置。
  27. 請求項25記載の自動立体視投影装置において、
    各々の光景または物体の1つのビューを描出する4台のプロジェクタが円弧上に配置され、前記プロジェクタの結像ビーム経路は、前記ホログラフィ・スクリーンの後方側に向けられており、これら結像ビーム経路の光軸が、α≒17.2゜の角度を含むことと、
    前記HOEは、前記ホログラフィ・スクリーン上において、双方の座標で、約0.1mmだけ互いから離間されていることと、
    前記ホログラフィ・スクリーンによって放射され、前記ビューの部分的情報のビットを搬送する前記光の伝搬方向が、β≒17.2゜の角度を含むことと、
    前記多数の視観位置は、前記ホログラフィ・スクリーンから約4.5mの距離に定められることと、
    を特徴とする自動立体視投影装置。
  28. 請求項24記載の自動立体視投影装置であって、
    光景または物体の少なくとも2つのビューA(k=1..n、n≧2)からの部分的画像情報のビットをホログラフィ・スクリーン上へ前方投影するための少なくとも1つのプロジェクタを備えており、
    前記ホログラフィ・スクリーンは、列および行の少なくともいずれかの格子に配列された多数のホログラフィ光学素子(HOE)を有し、
    各HOEは、以下の結像の種類、すなわち、
    a)凹または凸レンズ、好ましくは垂直にまたは垂線に対して斜めに配置した円筒状レ
    ンズによる結像と、
    b)拡散反射、およびそれに後続する、凹または凸レンズ、好ましくは垂直にまたは垂線に対して斜めに配置した円筒状レンズによる結像と、
    c)二重または三重のミラー(コーナー・レフレクタ)による結像と、
    d)拡散反射、およびそれに後続する二重または三重のミラーによる結像と、
    e)多角形偏光フィルタおよび/または階段状ニュートラル・デンシティ・フィルタおよび/または波長フィルタを通じた結像であって、波長フィルタは指定された波長あるいは1つ以上の指定された波長範囲の光を透過する、結像と、
    f)e)による結像および拡散反射、更に続いて再度e)による結像と、
    g)拡散反射、およびそれに後続する光学平面による結像と、
    h)拡散反射、およびそれに後続するプリズムによる結像と、
    i)屈折による結像と、それらの結像の種類の組み合わせとのうちの少なくとも1つによって、少なくとも1つのプロジェクタから入射する光を表示し、
    前記多数のHOEの結像作用によって、前記ホログラム・スクリーンの前方側によって、前記観察者に向けて放射される光に対して、多数の伝搬方向を規定するようにし、各HOEは、それに入射する光に対して1つ以上の光伝搬方向を規定し、前記投影した少なくとも2つのビューの少なくとも1つの部分画像情報のビットに対応しており、そのため、観察者は、どのような視観位置からでも、一方の目でビュー(A)の第1選択の部分的情報のビットを主に視覚すると共に、他方の目で第2選択の部分的情報のビットを主に視覚して、多数の視観位置から空間的印象を有する、自動立体視投影装置。
  29. 請求項24乃至28のいずれかに1項に記載の自動立体視投影装置において、
    全てのHOEが、結像の種類a)乃至i)のうち同一の光学結像の種類またはその組み合わせを実施することと、
    前記HOEの少なくとも2つが、結像の種類a)乃至i)のうち異なる光学結像の種類またはその組み合わせの対を実施することと、
    少なくとも1つのHOEが、前記結像の種類a)乃至i)のうち少なくとも2つの光学結像の種類またはその組み合わせを実施することとのうち、いずれかを特徴とする自動立体視投影装置。
  30. 請求項24乃至29のいずれか1項に記載の自動立体視投影装置において、
    前記ホログラフィ・スクリーン上のHOEの少なくとも2つは、それらの外形寸法および外形形状の少なくともいずれかにおいて互いにずれていることと、
    前記ホログラフィ・スクリーン上のHOEの少なくとも2つの領域の重心の相対的位置は、前記HOEの1つの幅および高さの少なくともいずれかの非整数倍数に等しい偏倚量だけ、互いからずれていることとのいずれかを特徴とする自動立体視投影装置。
  31. 請求項24乃至30のいずれか1項に記載の自動立体視投影装置において、前記HOEの少なくとも1つは、対をなす離別方向に、異なる波長範囲の光を表示することを特徴とする自動立体視投影装置。
  32. 請求項24乃至31のいずれか1項に記載の自動立体視投影装置において、
    前記ホログラフィ・スクリーン上にHOEを配列した格子は、直交格子であることと、
    前記ホログラフィ・スクリーン上にHOEを配列した格子は、非直交格子であり、好ましくは、前記行の方向が前記列の方向と、90゜に等しくない角度で交差するものであることとのいずれかを特徴とする自動立体視投影装置。
  33. 請求項24乃至32のいずれか1項に記載の自動立体視投影装置において、少なくとも1つのHOEは、少なくとも1つの入射方向からの光に、少なくとも2つの光伝搬方向を同時に規定することを特徴とする自動立体視投影装置。
  34. 請求項24乃至33のいずれか1項に記載の自動立体視投影装置において、
    少なくとも2台のプロジェクタを含み、各プロジェクタが、光景または物体の1つのみのビューの部分的画像情報のビット投影するか、あるいは光景または物体の少なくとも2つのビューの部分的画像情報のビットを同時に投影することと、
    少なくとも1台のプロジェクタは、前記光景または物体の少なくとも1つのビューの部分的画像情報のビットを、ある時点においてのみ、好ましくは10Hzおよび60Hzの間に指定された周波数で投影することと、
    少なくとも1台のプロジェクタの光は、少なくとも0.3π*srである立体角以内で前方から視覚することができるように表示され、そのため、前記プロジェクタの光は、本質的に二次元画像として観察者によって視覚されることと、
    好ましくは、用いられるプロジェクタの各々が、少なくとも1つのDMDチップ、1つのLCD構成機器、1つのCRT、または1つのレーザを備えていることとを特徴とする自動立体視投影装置。
  35. 請求項24乃至34のいずれか1項に記載の自動立体視投影装置において、視観空間において、前記ホログラフィ・スクリーンが前記プロジェクタによって投影される光を本質的に全く放射しない、少なくとも1つの観察者の目の視観位置があることを特徴とする自動立体視投影装置。
  36. 請求項1乃至35のいずれか1項に記載の自動立体視投影装置において、1台以上のプロジェクタと投影スクリーンとの間のビーム経路にカラー・マスクを備え、該カラー・マスクは、副画素が純粋な赤色、緑色および青色に加えて混合色も描出するように、異なる色の部分、好ましくは、赤色、緑色および青色を、前記投影スクリーンの画素に属する異なる副画素に射出し、それにより副画素当たりより多くの色が描出可能となり、前記投影スクリーンの解像度が高められることを特徴とする自動立体視投影装置。
  37. 請求項36記載の自動立体視投影装置において、画素当たりに描出可能な色の幅Inewは、以下の式から得られ、
    Figure 2005533291
    上記式中、Iは1つの副画素のサイズであり、nは画素当たりの副画素の数であり、あるいは画素当たり描出可能なビューの数pnewは、以下の関数にしたがって増加することを特徴とし、
    Figure 2005533291
    上記式中、nは画素当たりの副画素の数であり、pは前記光景または物体の異なるビューの数であり、好ましくはn=3およびp=8である、自動立体視投影装置。
  38. 請求項24乃至37のいずれか1項に記載の装置において用いるホログラフィ・スクリーンの製造方法であって、
    a)請求項25乃至28に列挙した光学結像の種類または結像の種類の組み合わせを可能にする多数の光学構成要素またはその組み合わせを内蔵する光学装置を製造する工程と、
    b)前記光学装置の近傍へ(未だ未現像の)ホログラフィ・スクリーンを配置する工程と、
    c)前記ホログラフィ・スクリーンを1つ以上のコヒーレント光源に晒す工程であって、前記ホログラフィ・スクリーンに、好ましくは、前記光源から直接来る基準ビームと、同様に前記光源から来て前記光学装置を通過した目的ビームとが衝突し、該工程c)は、好ましくは、該工程c)を実行する毎に前記光源は前記光学装置に対して異なる位置をとり、任意で、異なる光学装置が用いられるように、好ましくは数回繰り返さる、工程と、
    d)前記ホログラフィ・スクリーンを現像する工程とを含む方法。
  39. 請求項24乃至37のいずれか1項に記載の装置において用いるホログラフィ・スクリーンの製造方法であって、
    a)請求項25および28に指定した、前記光学結像の種類または形式の組み合わせ、あるいはその組み合わせが得られる多数の光学構成要素を選択し、該構成要素を行および列の少なくともいずれかの格子状に配列する工程と、
    b)前記結像の種類またはその組み合わせのために、各ホログラフィ干渉パターンを計算する工程と、
    c)前記計算したホログラフィ干渉パターンが前記ホログラフィ・スクリーン上に書き込まれるように、前記ホログラフィ・スクリーンを1つ以上のコヒーレント光源に晒す工程と、
    d)前記ホログラフィ・スクリーンを現像する工程と、
    を含む方法。
  40. 請求項24乃至37のいずれか1項に記載の装置において用いるホログラフィ・スクリーンの製造方法であって、
    請求項38および39に記載の方法の一方または双方によって少なくとも2つのホログラフィ・スクリーンを製造する工程と、
    こうして製造したホログラフィ・スクリーンを1つの複合ホログラフィ・スクリーンに組み立てる工程とを含む方法。
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