JP2005532556A - ホログラフィック読み取りを伴う光臭覚センサ - Google Patents

ホログラフィック読み取りを伴う光臭覚センサ Download PDF

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Abstract

本発明は、蒸気の光検出、特に、動的ホログラフィを使用して蒸気濃度および蒸気濃度の変化を検出するための装置および方法に関する。装置および方法は、試験用蒸気を吸収するトランスデューサを使用することにより、トランスデューサに変化をもたらす。このトランスデューサの変化によって、トランスデューサと相互作用する画像ビームの光路長が変化する。動的ホログラフィにより、トランスデューサの寸法および屈折率の変化、したがって、試験用蒸気の濃度の変化を決定することができる。本発明の装置および方法は、トランスデューサアレーを使用することにより、複数の蒸気の試験を行なうことができる。

Description

関連出願に対する相互参照
この出願は、2002年7月8日に提出された米国仮出願第60/394,490号の利益を請求する。この出願の内容は、本開示内容と矛盾しない範囲でその全体を参照することにより本願に組み入れられる。
発明の背景
この発明は、蒸気の光検出、特に、動的ホログラフィを使用して蒸気濃度および蒸気濃度の変化を検出するための装置および方法に関する。
蒸気検出装置は、様々な形態で存在している。蒸気検出装置の1つの形態は、蒸気を直接に解析するのではなく、蒸気によって生じる変化を検出するためにトランスデューサを使用する。トランスデューサは、個々の蒸気に関して非常に選択的であっても良い(「ロック・アンド・キー」手法)。あるいは、トランスデューサは、幾つかの蒸気に対して応答しても良く、そして関連する蒸気を分類し、また、ある場合には、関連する蒸気を定量化するために使用される「サイン」を生成するために、異なるトランスデューサから成るアレーが使用されても良い(Severin等(2000),Anal.Chem.72,658−668)。トランスデューサを使用する蒸気検出装置は、様々な商業的用途、工業的用途、軍事的用途を有する。
特に、トランスデューサを使用する蒸気検出装置は、人工鼻または電子鼻として知られる臭覚センサにおいて使用されてきた。一般に、人工鼻は、人間の臭覚反応を真似る異なるトランスデューサのアレーを有している(Nagle,H.等,(1998年9月),IEEE Spectrum,22−34)。臭覚センサは、トランスデューサの応答を生成して検出するために、表面音波(SAW)、電気化学的な方法、導電高分子、圧電的な方法、光学的方法を使用してきた(White等,(1996),Anal.Chem.66,2191−2202)。SAWアレーは、そのような多数のシステムをミクロ化して1つの集積システムを製造することに関連する課題および電子的な複雑さにより、サイズが限られてきた(Lonergan等,(1996),Chem.Mater.8,2298−2312)。
多くの光トランスデューサに基づく蒸気検出装置は、光ファイバまたは全内部反射によって光を伝達する他の媒体(例えば、毛細管)を使用する。これらの装置は、様々な方法で構成されてきた。例えば、内的な光ファイバセンサにおいては、光ファイバ自体の変化が生じ、一方、外的なセンサにおいては、光ファイバが、検出素子へ光を伝送し且つ検出素子から光を伝送するための管路としての機能を果たす(Sietz,W.(1988),CRC Crit.Rev.Anal.Chem.,19(2),135−173)。
光ファイバセンサは、多くの場合、光ファイバの先端に堆積された検体検出素子から成る。この場合、一般に、光検出素子は、物理的な捕捉により或いは化学的な結合によってファイバの先端に固定された試薬相から成っている。この試薬相は、通常、検体と相互作用する際に光学的特性に特定の変化を受ける化学的指標を含む(前述したWhite等,(1996))。化学的指標としては、蛍光色素が使用されてきた(前述したWhite等,(1996);Oreliana,G.等(1995),67,2231−2238)。センサまたはトランスデューサアレーは、複数のファイバを使用することによって生成される。
また、トランスデューサアレーではなく、1つのトランスデューサまたは検出素子を効果的に備える干渉計光ファイバセンサが構成されてきた。干渉計の基準部分および測定部分を構成するために光ファイバが使用されている。測定部分は、測定部分と相互に作用することによりその光学的特性が変化して伝達された光に位相シフトを生じさせる検出素子を有している。これら2つの部分からの光が再結合されると、干渉が生じる(前述したSietz,W.(1988))。水素の分圧を測定するための1つの干渉センサは、トランスデューサのための光ファイバの外側で、パラジウムのコーティングを使用した。水素の分圧が高くなればなるほど、パラジウム内に多くの水素が吸収された。これは、ファイバを収縮させ、ファイバーによって伝達される光の位相を変えた(Butler,M.(1984),Apple.Phys.Lett,45(10),1007−1009)。他の干渉センサ(Vali等の 1991年4月2日に発行されたUS5,004,914)は、基準部分の光ファイバと測定部分の光ファイバとを磁気抵抗基板に対して結合した。蒸気分子の収集を容易にするために、測定部分の基板がコーティングされた。検出される化学蒸気の分子を測定部分の基板上に収集することに伴って、測定部分の基板の振動周波数が僅かに変化し、これにより基準基板と検出されるセンサ基板との間で共振周波数の相違が許容された。
発明の簡単な概要
本発明は、臭覚センサとして使用できるホログラフィック読み取りを伴う干渉計蒸気検出装置を提供する。装置の実施形態は、以下の利点を有している。すなわち、トランスデューサアレーを簡単に製造でき、応答を多目的に使え、応答が再現可能であり、応答が速く(5秒以内)、感度が高い。装置の感度は、トランスデューサの材料によって決まるが、エタノール蒸気においては、約60ppm mm/sqrt(Hz)の感度が得られた。
また、本発明の実施形態は、動的ホログラフィを使用して蒸気濃度および蒸気濃度の変化を検出するための方法も提供する。この方法は、DC(安定状態)信号ではなく、動的信号を解析する。その結果、方法は、ゆっくりと変化する環境パラメータに対して感度が悪い。また、等価DC信号にわたってフィルタリングすることにより、動的信号の信号対雑音比を高めることができる。
本発明の別の実施形態は、動的ホログラフィを使用して蒸気濃度の変化を光学的に検出する装置および方法を提供する。検出される蒸気を「試験用」蒸気と称する。本発明の方法は、検出不可能な試験用蒸気レベルから検出可能な試験用蒸気レベルまで、または一方の検出可能な試験用蒸気レベルから他方の検出可能な試験用蒸気レベルまで、検出することができる。また、方法は、複数の試験用蒸気における濃度変化を同時に検出することができる。
本発明の方法は、試験用蒸気を吸収可能なトランスデューサを使用することができる。試験用蒸気の濃度変化は、トランスデューサの寸法の変化、トランスデューサの屈折率の変化、及び/又は、動的ホログラフィを使用して光学的に検出可能な他の変化を引き起こすことができる。それぞれが異なる試験用蒸気に対して放応答する複数のトランスデューサを使用して、複数の試験用蒸気における濃度変化を同時に検出することができる。
トランスデューサの変化は光学的に検出される。特に、トランスデューサは、画像ビームと称されるコヒーレント光のビームの経路中に配置される。画像ビームがサンプルと相互作用した後、画像ビームは、干渉パターンを生成するために使用される。トランスデューサの寸法および屈折率の変化は、ビームの光路長および強度の変化、したがって、干渉パターンの変化をもたらす。ビームの光路長の変化の大きさは、試験用蒸気の濃度変化の大きさを示す。
ここで使用される動的ホログラフィは、干渉パターンの生成、動的ホログラフィック媒体を使用した干渉パターンに基づくホログラムの生成、生成されたホログラムの読み取りを含む。動的ホログラフィは、干渉パターンに基づいてホログラフィックな読み取り値を与え、それによりトランスデューサの寸法および屈折率の変化を決定するために使用される。ホログラフィック読み取り値は、蒸気濃度の変化に関するリアルタイムな情報を与える。
ここで規定されるホログラムは、媒介物あるいは媒体の屈折率または誘電率の空間的変化によって具現化された2つ以上の電磁波間の干渉パターンの記録である。「動的ホログラフィ」は、動的ホログラフィック媒介物(または媒体)を含むホログラフィであり、あるいは、動的ホログラフィック媒介物(または媒体)の機能を再現する装置や電子部品を含むホログラフィ(例えば、デジタルホログラフィ)である。「動的ホログラフィック媒介物」は、当該時間にわたってそのホログラフィック特性を実質的に使い果たすことなく或いは低下させることなく、基本的にほぼ連続的にほぼ同時にホログラフィック記録または読み取りを行なうことができる媒介物である。「ホログラフィック記録」は、それ自体記録媒体の屈折率または誘電率の変化を引き起こす電磁波の干渉を使用してホログラムを生成するプロセスである(屈折率または誘電率の変化をもたらすために、記録媒体が更に別の要素及び/又は処理を必要とする場合であっても)。非デジタルホログラフィにおいて、「ホログラフィック読み取り値」または「ホログラフィックの読み取り」は、ホログラムからの電磁波の散乱である(通常、1つまたは複数の当初の記録波のバージョンを生成するように)。例えば、ホログラムのホログラフィック読み取り値を使用して、当初の画像波のバージョンを再生することができる。「ホログラフィック読み取り(値)」という用語は、ホログラムからの電磁波の散乱の結果を示す名詞として使用することができる(例えば、当初の画像波の再生されたバージョン)。デジタルホログラフィにおいて、ホログラムの「読み取り」は、空間情報記録装置から干渉パターン情報を読み取ること、および、記録された情報を処理することを含むことができる。
また、本発明の実施形態は、必ずしも変化しない試験用蒸気の濃度を決定するための方法も提供する。この方法においては、基準蒸気および試験用蒸気をトランスデューサに対して交互に供給することができ、それによりトランスデューサによって検出される蒸気環境に変化を生じさせる。この変化は、前述した方法を使用して、検出することができ、また、解析することができる。
また、本発明の実施形態は、試験用吸収体を吸収することができるトランスデューサを設け、それによりトランスデューサを変えるステップと、トランスデューサを試験用吸収体に晒すステップと、動的ホログラフィを使用してトランスデューサの変化を検出し、それにより吸収体の濃度の変化を検出するステップとを含む、液体環境中の試験用吸収体の濃度変化を検出するための方法も提供する。試験用吸収体の濃度の変化は、トランスデューサの寸法変化、トランスデューサの屈折率の変化、及び/又は、動的ホログラフィを光学的に使用して検出できる他の変化をもたらすことができる。
本発明の装置は、本発明の1つまたは複数の方法を使用することができる。この装置は、リアルタイムな応答を有していることが好ましい。この場合、一般的に、測定は、5秒未満で、好ましくは2秒未満で完了する。装置は、バッテリの電力で動作することができ、そして携帯可能である。装置が携帯可能であるということは、装置が、スーツケースサイズ、ブリーフケースサイズであり、あるいは、それよりも小さいことを意味している。本発明の装置は、商業、工業、医療、司法当局、軍事の用途を有している。これらの用途は、幾つかの例を挙げると、工業環境における漏れの検出、製造プロセス蒸気環境の監視(製薬および化粧品のプロセスを含む)、蒸気の認識および追跡、バイオハザードの検出、自動車の排気ガスの検出、爆発物、アルコール、制御された物質、悪くなった腐り易い製品、有毒ガスに関連付けられた化学的蒸気の検出を含む。
一実施形態において、本発明の装置は、光屈折素子を組み込む光ノベルティフィルタに基づいている。「ノベルティフィルタ」は、最近の入力履歴と比較される入力画像における新たなものを示す(Anderson and Feinberg,(1989),IEEE J.Quantum Electron,25(3) 635−640、この内容は、参照することによって本願に組み入れられる)。ノベルティフィルタに基づく装置は、比較的急速な変化を検出するため、この装置は、温度、圧力、湿度などのゆっくりと変化する環境パラメータに対して感度が悪い。また、ノベルティフィルタに基づく装置は、波面の歪みおよび光路中のドリフトに対して自己適応できる。
本発明の実施形態は、光ノベルティフィルタを使用するホログラフィック読み取りを伴う臭覚センサシステムを提供する。このセンサシステムは、試験用蒸気の濃度が変化すると、トランスデューサ画像の強度変化を検出器において引き起こす。二光束結合装置においては、光屈折結晶等の光屈折素子内で基準ビームと画像ビームとが組み合わされ、これにより光屈折素子内にホログラムが生成される。画像ビームの方向での光屈折素子からの出力は、画像ビームと、基準ビームの回折部分(基準ビームの回折部分は、ホログラフィック読み取りの一部と見なすことができる)とから成る。安定状態で、基準ビームの回折部分が画像ビームと干渉することにより、画像ビームの経路中における光屈折素子の後に配置された検出器において、強度パターンが生じる。蒸気濃度および画像ビームの光路長が急に変化する場合には、画像ビームと基準ビームとの間の位相差が変化するとともに、検出器におけるトランスデューサ画像の強度が変化する。外部から供給された基準ビームを必要としないバージョンを含む、ここで説明した二光束結合バージョン以外のホログラフィク光ノベルティフィルタバージョンも使用できる。その例としては、ビームファニング(増幅された自発散乱)を使用するバージョンや、セルフポンプ位相共役(Anderson and Feinberg,(1989),前述したFord等(1988)、Optics Letters,13(10),856−858,この内容は、これを参照することにより本願に組み入れられる)を使用するバージョンを挙げることができる。
本発明の詳細な説明
本発明の実施形態は、環境における試験用蒸気濃度の変化を検出するための嗅覚センサシステムを提供する。1つの実施形態において、センサシステムは、光ビームを生成可能なコヒーレント光源と、環境に連通し且つ試験用蒸気濃度の変化に対して応答可能なトランスデューサと、動的ホログラフィック媒体と、検出器とを備えており、光ビームの少なくとも一部は、光源からトランスデューサへと向かい、このトランスデューサから動的ホログラフィック媒体へ進むとともに、動的ホログラフィック媒体から検出器へと伝わる。
所望のセンサシステム構成に応じて、センサシステムは、更に別に、様々な素子を備えることができる。例えば、二光束結合ノベルティフィルタの場合と同様に光屈折素子内で再結合される基準ビームと画像ビームとを生成するために、ビームスプリッタを使用することができる。当業者に知られているように、ビームの分割が不要な他のノベルティフィルタ構成(前述したAnderson and Feinberg,(1989),;前述したFord等(1998))も利用できる。ミラーやプリズム等のビーム配向素子をビーム経路中に配置することもできる。ビームの直径を変えるため及び/又はビーム形状を変えるため及び/又はビーム強度を調整するために、レンズ、湾曲ミラー、フィルタ、絞り、ラインジェネレータ等のビーム整形素子や、静的ホログラフィック素子を使用することができる。また、ビームイメージングのために、レンズを使用することもできる。当業者によって知られているように、ビーム配向素子およびビーム整形素子の必要性は、特定のセンサシステム構成によって決まり、また、様々なビーム配向素子およびビーム整形素子を互いに置き換えることができる。ビームの偏光を調整してそれが光屈折素子の特定の方向性にとって最適となるように、また、可変ビームスプリッタを生成するために、偏光器および半位相差板(半波板)等の偏光修正素子を使用することができる。トランデューサが基板上に支持されても良く、また、トランスデューサと連通する蒸気環境を制御するために、蒸気供給システムを使用することができる。制御システムを使用して、検出器のサンプリングレートを制御することができ、また、更なる処理のために、検出器からの出力を解析システムに供給することができる。
1つの構成においては、消えてゆく領域がトランスデューサ材料中に存在する表面に対してファイバコアが十分近接しているファイバ部位の一端上、あるいは、当該ファイバ部位の長さに沿って、光ファイバの外側にトランスデューサ材料を適用することができる。そのような幾つかのファイバは、化学的蒸気検出の相違のため、様々なトランスデューサ材料とともに使用することができる。そのような場合において、1つまたは複数のファイバの出力は、集合的に、画像ビームとしての機能を果たす。
図1は、コヒーレント光源(10)からのビームがビームスプリッタ(12)によって画像ビーム(図1において、斜線が施されていないビーム)と基準ビーム(図1において、斜線が施されたビーム)とに分割される二光束結合システムを示す。レンズとして示されたビーム整形素子(14〜16)は、ビームの直径を増大させるとともに、ビームの形状を変化させる。プリズムとして示されたビーム配向素子(17)は、画像ビームをトランスデューサ(20)へと方向付けるために使用される。トランスデューサ(20)は、基板(22)に対して取り付けられて示されている。蒸気供給システム(30)は、トランスデューサ(20)が晒されている環境を制御する。標示150,151は、それぞれ、蒸気供給システム(30)内に供給される蒸気および蒸気供給システム(30)から排出される蒸気を示す。ビーム配向素子(17)がプリズムである場合には、基板(22)およびプリズム(17)の屈折率が一致し、また、屈折率整合流体(図示せず)が基板とプリズムとの間の界面に配置されることが好ましい。画像ビームの少なくとも一部は、反射及び又は透過により及び/又は消失的にトランスデューサと相互に作用し合い、その後、トランスデューサから光屈折素子(50)へと進む。随意的なレンズ(18)は、画像ビームを光屈折素子(50)内に留めることにより、動的ホログラフィック性能を最適化する。画像ビームの経路中に示される随意的な偏光器(19)は、画像ビームの偏光を光屈折素子の光軸に位置合わせするために使用される。光屈折素子に入射する画像ビームの少なくとも一部は、図示のように光屈折素子を通り抜けて(一般的には、他の部分が回折される)、検出器(60)へ送られる。
基準ビームは、ミラーとして示されたビーム配向素子(70)により、光屈折素子(50)へと方向付けられる。随意的な半位相差板(71)および偏光器(73)は、基準ビームの偏光を屈折素子の光軸に位置合わせするために使用される。あるいは、必要に応じて、光屈折性結晶を切断してその向きを合わせることもできる。一般に、基準ビームは、画像ビームに対して所定の角度を成して光屈折素子(50)に入射する。光屈折素子内において、基準ビームの少なくとも一部は、画像ビームの方向に回折されるため、検出器(60)へと向かう。
図2は、光屈折素子によって生成される内部屈折率グレーティング(100)による基準ビーム(ビーム1)の回折を概略的に示す。図2においては、回折された基準ビームがビーム1’であり、画像ビームがビーム2である。ビーム1とビーム2との間の干渉縞(95)も図示されている。定常状態の幾つかの光屈折材料において、画像ビームの方向に回折された基準ビームの一部は、画像ビームと位相がπ(180°)ずれており、画像ビームと干渉して互いに弱め合う(相殺的に干渉する)。これにより、検出器において、トランスデューサの低強度(あるいは、強度がゼロ)画像が生成される。生成されたグレーティングは、干渉縞からπ(180°)だけ位相シフトしている。他の材料において、基準ビームは、異なる定常状態位相をもって回折する。いずれの場合にも、検出器において、定常状態で、特定の強度パターンが生成される。トランスデューサが化学的な蒸気環境の突然の変化に応答する場合には、画像ビームが辿る光路長が変化する。光屈折素子が画像ビームの光路長の変化に適合するまで、画像ビームと基準ビームとの間の位相差は、もはやその定常値にはならず、検出器におけるトランスデューサ画像は、定常状態のトランスデューサ画像を超えて強度が変化する。検出器からの情報を解析することにより、トランスデューサの寸法の変化および屈折率を決定することができる。
図3は、基板(22)上にある4つのトランスデューサ(20a,20b)における、メタン濃度の突然の増大に対する応答を示す。4つのトランスデューサのうち、2つ(20b)はメタンに対して感度が良く、他の2つ(20a)はヘキサンに対して感度が良い。出力画像(80)においては、メタンに対して感度が良い2つのトランスデューサが明るくなり、一方、ヘキサンに対して感度が良い2つのトランスデューサは暗いままである。
トランスデューサ(20)は、蒸気を吸収して光学的に検出可能な変化を生成することにより、試験用蒸気濃度の変化に応答することができる。例えば、トランスデューサ寸法の変化に伴って、光路長が変化し得る。一方、屈折率の変化に伴って、光路長およびビーム強度の両方が変化し得る。望ましいトランスデューサの面積は、必要とされる感度によって決まる。この場合、トランスデューサの面積が大きいと、感度が高くなる。トランスデューサは、1つまたは複数の基板上に支持されても良い。画像ビームがトランスデューサに達する前に基板を透過する構成の場合、基板は、それが画像ビームを著しく吸収しないように且つそれが試験蒸気に対して応答しないように選択される。図1に示される構成において、基板は、プリズム(例えば、スライドガラス)の屈折率に近い屈折率を有するように選択される。基板に対してトランスデューサを接合するため、あるいは、基板同士を接合するために、接着材料が使用されても良い。
トランスデューサとして使用する場合には、膜材料が好ましい。トランスデューサとしての使用には高分子膜が適しているが、蛋白質や酵素等の生体材料を含む他の無機材料または有機材料を使用することができる。トランスデューサの感度を高めるために、金属等の他の材料を高分子膜にドーピングすることができる。1つの動作モードにおいて、各トランスデューサ材料は、それが特定の様々な蒸気とだけ相互に作用し/吸収するように選択される。これにより、異なる試験蒸気を吸収するために異なるトランスデューサが使用されるトランスデューサ素子の配列を基板上に生成することができる。選択されるトランスデューサの数は、用途によって決定されるが、25個、50個、75個、100個またはそれ以上のトランスデューサから成る配列を生成することができる。
高分子トランスデューサの場合には、様々な高分子における試験用蒸気の溶解度は、大きく異なる。したがって、検出される蒸気に対する応答が最大となる高分子材料を使用することが好ましい。蒸気センサの当技術で知られた高分子としては、ポリ(N−ビニルピロリドン);ポリ(エチレン−ビニルアセテート共重合体);ポリ(4−ビニルフェノール);ポリ(スチレン−アリルアルコール共重合体);ポリ(α−メチルスチレン);ポリ(塩化ビニル−ビニルアセテート共重合体);ポリ(ビニルアセテート);ポリ(メチルビニルエーテル−無水マレイン酸共重合体);ポリ(ビスフェノールA−カーボネート);ポリ(スチレン);ポリ(スチレン−無水マレイン酸共重合体);ポリ(ビニルブチラール);ポリ(スルホン);ポリ(メチルメタクリレート);ポリ(塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体);ポリ(カプロラクトン);ポリ(エチレン−ビニルアセテート共重合体);ポリ(エチレンオキシド);ポリ(ブタジエン);ポリ(エピクロルヒドリン);ポリ(スチレン−ブタジエン共重合体);ポリ(ペンタフルオロスチレン)に対するメンソキシドナトリウム(sodium menthoxide)の付加生成物;(+)イソピノカムフェオル(isopinocampheol)−誘導ポリ(p−クロロメチルスチレン);ポリ(フルオロスチレン);ポリ(スチレン−イソプレン共重合体)(前述したSeverin等(2000))を挙げることができるが、これらに限定されない。
高分子膜トランスデューサにおいて、一般に、膜厚は、0.05〜100ミクロン程度である。望ましい膜厚は、膜が画像ビームを吸収する度合いによって決まる。
基板上に堆積される高分子膜トランスデューサにおいて、測定値を変動させ且つ測定値に影響を及ぼすトランスデューサ特性は、屈折率、厚さ、表面粗さ、面積、気孔率、トランスデューサと基板との間の結合性である。基板上に高分子膜堆積物を堆積させる方法は、微粉高分子を適切な溶媒で溶かすとともに、その溶液を基板上に手で堆積させ或いはインクジェットプリンタを使用して堆積させることを含む。堆積前にフォトリソグラフィによって基板上に生成されるフォトレジストのグリッドを使用して、高分子の溶解を抑制できるとともに、より均一な面積を有する手で堆積されるトランスデューサを生成することができる。また、溶媒が印字ヘッド材料に適合する場合には、市販されている印字ヘッドも使用できる。また、マイラー(Mylar)(登録商標)シートまたはテフロン(Teflon)(登録商標)シート上に高分子溶液を堆積させて、高分子溶液をシート上で硬化させるとともに、硬化した高分子およびシートを所望のトランスデューサ寸法に切断し、紫外線硬化型セメント等の接着剤を用いて高分子−シート集合体のシート側を基板に対して接合することにより、高分子トランスデューサが基板上に生成されても良い。しかしながら、膜厚の均一性を高めるために、高分子溶液が堆積され、溶媒で飽和状態になった環境においてシールされたチャンバ内で膜を硬化させることができる。高分子膜を堆積させるための当技術的に知られた他の方法が使用されても良い。
トランスデューサと連通する蒸気環境を制御するために、蒸気供給システムを使用することができる。蒸気供給システムは、トランスデューサを取り囲む制御された環境「チャンバ」を使用することによって、トランスデューサ環境を、センサシステムの他の素子を取り囲む環境から分離させることができる。Oリングを用いて、あるいは、当業者に知られた他の手段によって、「チャンバ」をトランスデューサ基板に対してシールすることができる。
パルス、すなわち、蒸気の「臭い」または「呼吸」を「チャンバ」内に導入するため、1つまたは複数のガスラインを使用することができる。試験用蒸気は、連続的に、または「臭いを嗅ぐ」状態で、トランスデューサに対して供給されても良い。また、蒸気供給システムは、トランスデューサに対して、試験用蒸気および基準蒸気を交互に供給しても良い。ここで使用される「基準蒸気」とは、測定で使用するために選択される蒸気のことであり、試験され又は分析される蒸気と同じであっても或いは異なっていても良い。基準蒸気は、例えば希ガスまたはN,H,O,CO等のガスなどを増やす高分子を生じさせない蒸気であっても良い。また、基準蒸気は、試験用蒸気と比較される蒸気であっても良い。香水工場において、例えば、基準蒸気は、標準的な香水の臭気であっても良い。また、基準蒸気は、環境の最近の履歴から集められた蒸気であっても良く、または試験用蒸気の近傍にある他の空間的領域から得られた蒸気であっても構わない(例えば、試験用蒸気経路がビーカーの開口の近傍に配置され、一方、基準蒸気経路が上記開口から更に離れて位置されても良い)。また、多くの標準的な基準蒸気を使用し、これらの基準蒸気の全てに対して対象蒸気を検査することもできる。一定の選択された周波数で試験用蒸気および基準蒸気を交互に供給するために、電気的に、空圧的に、または手動で作動されるバルブを使用することができる。一般的な露光サイクルは、100ms〜2sの範囲であっても良い。あるいは、試験用蒸気および基準蒸気は、バルブを使用することなくシリンジを使用することによって、または当業者に知られた他の手段により、交互に供給されても良い。
光屈折素子は、本発明の装置および方法と共に使用するのに適した任意の光屈折材料であっても良い。ここで使用される光屈折材料とは、加えられる電場によって決まる屈折率を有する材料のことである。光電効果は、例えばGlass(A.M.Glass(1978)オプティカルエンジニアリング、第17巻、470頁)によって説明されている。適切な光屈折材料としては、光屈折結晶を挙げることができる。二光束結合装置にとって好ましい光屈折結晶としては、チタン酸バリウム、ニオブ酸リチウム、ニオブ酸ストロンチウムバリウム(SBN)、光屈折材料および装置の当業者に知られた幾つかの他の光屈折結晶を挙げることができる。結合強度(Τ)×媒体の長さ(L)は、1よりも大きいことが好ましく、10程度であることが更に好ましい。
図1に示される構成において、検出器は、画像を伝えるビームの経路上において、光屈折材料の後に配置される。複数の検出器を使用するために、ビームが分割されても良く、またはトランスデューサの配列をまねる配列状態で検出器が配置されても良い。光ビームに対して感度が良い多くの検出器または他の非CCDイメージングアレーとしての機能を果たす電荷結合素子(CCD)カメラを使用して、応答パターンを記録することができる。前述した二光束結合センサシステムにおいて、カメラは、活性化した高分子スポットからの光を検出する。フォトダイオードを使用して、ビーム強度を検出することができる。
蒸気供給システムと検出器とを同期させてセンサシステムの感度を高めるために、制御システムを使用することができる。電気スイッチを使用して特定の周波数で試験用蒸気と基準蒸気とを交互に供給する蒸気供給システムの場合、制御システムは、検出器のサンプリングレートとスイッチを駆動させる信号とを同期させることができる。基準蒸気−試験用蒸気−基準蒸気といった各「臭い」サイクルにおいて、期待されるシステム応答周波数は、サイクル周波数のそれの2倍である。ロックイン増幅器を使用して、サンプリングレートを「臭い嗅ぎ」の第2高調波に固定することができるとともに、蒸気流、蒸気拡散、光屈折結晶の応答において特定の遅延を許容するように位相シフトを設定することができる。この処理は、僅かな蒸気誘発信号の信号対雑音比を高めるのに役立つことができる。
外部から供給された基準ビームを必要としないバージョンを含む、図1に示され且つここで説明した二光束結合バージョン以外のホログラフィク光ノベルティフィルタバージョンも使用できる。2つの例は、ビームファニング(増幅された自発散乱)を使用するバージョンと、セルフポンプ位相共役(前述したAnderson and Feinberg)を使用するバージョンである。
また、本発明の実施形態は、試験用蒸気を吸収することができるトランスデューサを設け、それによりトランスデューサを変えるステップと、トランスデューサを試験用蒸気に晒すステップと、動的ホログラフィを使用してトランスデューサの変化を検出し、それにより蒸気の濃度の変化を検出するステップとを含む環境中の試験用蒸気濃度変化を検出する方法も提供する。ここで使用される「動的ホログラフィを使用してトランスデューサの変化を検出する」とは、トランスデューサの変化に関する情報を含む干渉パターンを生成することと、動的ホログラフィック媒体または動的ホログラフィック媒体の機能を再現する装置を使用して上記干渉パターンに基づいてホログラフを生成することと、生成されたホログラムを読み取ることとを含む。
トランスデューサの変化は、幾つかの方法で検出することができる。前述した二光束結合方法において、コヒーレント光源は、画像ビームと基準ビームとに分割される光源ビームを生成する。画像ビームは、トランスデューサと相互に作用する。その後、画像ビームと基準ビームとの干渉に基づくホログラムが光屈折素子内で生成される。ホログラムは、トランスデューサの変化についての情報、したがって、試験用蒸気の濃度の変化についての情報を含む。ホログラムを読み取ることにより、画像ビームと前述したような検出器におけるホログラフィック読み取りの一部との間で干渉パターンが得られる。検出器で測定された干渉パターンを使用して、トランスデューサの変化、したがって、試験用蒸気濃度の変化を決定することができる。
他の動作モードにおいて、光源ビームは、第1の画像ビームとしての機能を果たす。これは、光源ビームとトランスデューサとが干渉する前に、基準ビームが分割されないからである。その代わり、第1の画像ビームがトランスデューサと相互に作用した後に、第1の画像ビームが第2の画像ビームと第3の画像ビームとに分割される。光屈折素子またはデジタルホログラフィのいずれかを使用してホログラムを生成するために、第2および第3の画像ビームが相互に作用する。ホログラムを読み取ることにより、試験用蒸気濃度の変化を決定することができる。
更なる他の動作モードにおいても、基準ビームが分割されないため、光源ビームが画像ビームとしての機能を果たす。画像ビームがトランスデューサと相互に作用した後、画像ビームは、光屈折素子内でホログラムを生成するために使用される。この場合、ホログラムは、画像ビームと画像ビームからの増幅された散乱光(光屈折の散開)との相互作用に基づいている。ホログラムを読み取って、試験用蒸気濃度の変化を決定することができる。
更に一般的には、本発明の方法および装置は、動的ホログラフィック媒体を使用することができる。ここで使用される動的ホログラフィック媒体としては、リアルタイムな動的ホログラフィをほぼ同時に実行できるが光屈折効果に関連付けられる特定の物理的メカニズムを受けない光屈折材料およびその等価媒体を挙げることができる。これらの媒体は、感光熱可塑性膜および他の感光媒体を含む。
また、光屈折素子またはその等価媒体を排除することができるとともに、デジタルホログラフィを使用してホログラムを生成することができる。デジタルホログラフィが使用されると、干渉パターンは、CCDカメラ、フォトダイオードアレー、相補形属酸化膜半導体(CMOS)カメラ等の空間記録装置上に記録される。コンピュータまたはマイクロプロセッサ等の情報処理装置を使用して、記録された空間的な情報を処理することができる。デジタルホログラフィを使用する嗅覚センサシステムの実施形態においては、動的ホログラフィック媒体および動的ホログラフィック媒体と光通信を行なう検出器が、空間記録装置および情報処理装置に取って代えられる。デジタルホログラフィ技術は、当業者に知られている。
基準ビームと画像ビームとを使用する本発明の方法においては、基準ビームと画像ビームとの間に付加的な周期的相対位相変化をもたらすために、基準ビームまたは画像ビームを位相変調することができる。また、基準ビームが存在せず且つ画像ビームがトランスデューサと相互に作用した後に分割される場合には、セットアップにおいて位相変調を使用することもできる(高度動的位相分解能を有するビームファニングノベルティフィルタ,H.Rehn等,(1995) Applied Optics−OT,Vol.34 No.2,p.4907)。位相変調は、検出器信号の信号対雑音比を高めることができる。位相変調は、当当技術的に知られた手法であり、例えばRehn等 (1995)によって説明されている。図1に示される実験用の二光束セットアップにおいて、位相変調は、圧電装置をミラー(70)に取り付けてミラーを並進させ、それにより基準ビームに周期的な位相変化をもたらすことによって達成することができる。二光束セットアップにおいては、いずれかのビーム上に位相変調器を配置することができるとともに、ビームスプリッタの後であって且つ光屈折素子またはその等価物の前の任意の場所に位相変調器を配置することができる。単光束セットアップにおいては、光源の後であって且つ光屈折素子またはその等価物の前の任意の場所に位相変調器を配置することができる。例えば電光モジュレータ(EOM)を使用する当技術的に知られた他の位相変調方法および位相変調器を使用することができる。本発明の位相変調方法においては、正弦波、方形波、他の周期関数が使用されても良い。位相変調を使用する本発明の方法は、10億分の1で検出することができる。
また、本発明の実施形態は、必ずしも変化しない試験用蒸気の濃度を決定するための方法を提供する。この方法においては、基準蒸気が試験される蒸気と交互に供給される。基準蒸気と試験用蒸気との間の変化は、前述した方法を使用して検出できるトランスデューサにより監視された蒸気環境中の変化を生成する。この変化は、当技術的に知られた手段により定量化して蒸気濃度に関連付けることができる。
更に、本発明の実施形態は、それぞれが試験用蒸気を吸収することができる複数のトランスデューサを設け、それによりトランスデューサを変えるステップであって、少なくとも1つの別個のトランスデユーザが各試験用蒸気を吸収するようにトランスデューサが選択されるステップと、動的ホログラフィを使用してトランスデューサの変化を検出するステップと、この変化を解析することにより、試験用蒸気の濃度変化を検出するステップとを含む、環境中の複数の試験用蒸気の濃度変化を検出するための方法を提供する。
また、本発明の実施形態は、試験用吸収体を吸収することができるトランスデューサを設け、それによりトランスデューサを変えるステップと、トランスデューサを試験用吸収体に晒すステップと、動的ホログラフィを使用してトランスデューサの変化を検出し、それにより吸収体の濃度の変化を検出するステップとを含む、液体環境中の試験用吸収体の濃度変化を検出するための方法を提供する。試験用吸収体の濃度の変化は、トランスデューサの寸法変化、トランスデューサの屈折率の変化、及び/又は、動的ホログラフィを光学的に使用して検出できる他の変化をもたらすことができる。
本発明の方法において、試験用蒸気または試験用吸収体に晒される際のトランスデューサの変化は、動的ホログラフィを随意的に使用して検出できる任意の変化であっても良い。例えば、トランスデューサは、その寸法及び/又は屈折率に変化を受けても良い。
実施例1−トランスデューサアレーの生成
[較正アレー]
水およびエタノールを吸収する16個のポリ(N−ビニルピロリデン)トランスデューサから成るアレー(配列)を1つのスライドガラス上に生成した。スライドガラス上に高分子溶液を手で堆積させるために、シリンジを使用してトランスデューサが生成された。水は溶媒として使用された。各円形トランスデューサの直径は約0.4mmであった。この直径は、CCDカメラ上に表示される画像から読み取られた。
[2×2アレー]
2つのタイプの高分子、すなわち、ポリ(N−ビニルピロリドン)およびポリ(エチレン−ビニルアセテート共重合体)を有する2×2トランスデューサアレーが1つのスライドガラス上に生成された。このうち、2つのトランスデューサは、水およびエタノールを吸収するポリ(N−ビニルピロリドン)によって生成された。残る2つのトランスデューサは、ヘキサンを吸収するポリ(エチレン−ビニルアセテート共重合体)によって生成された。これらのトランスデューサは、高分子溶液をスライドガラス上に手で堆積させるために、シリンジを使用して生成された。ポリ(N−ビニルピロリドン)のための溶媒として、エポキシエタノールが使用され、一方、ポリ(エチレン−ビニルアセテート共重合体)のための溶媒として、トルエンが使用された。各円形トランスデューサの直径は、約0.7mmであった。
実施例2−二光束結合センサシステム
図1に示される二光束結合センサシステムと同様の二光束結合センサシステムが構成され、また、その動作を説明する。システムは、約14cm×11cmであった。コヒーレント光源は、動作波長として532nmが選択された半導体二重周波数レーザ(結晶レーザ)であった。このレーザは、75mWの電力を有するとともに、初期ビーム直径が約0.8〜1.5mmであった。ビームを5mmに広げて一辺が5mmの正方形ビームにするために、ビーム整形素子が使用された。前述したように、スライドガラス上にトランスデューサが生成された。前述したシステムは、16個を超える素子から成るトランスデューサアレーを解析できるとともに、100個の要素から成るトランスデューサアレーを解析できなければならない。蒸気供給システムは、トランスデューサを取り囲む制御された環境「チャンバ」を使用することにより、トランスデューサ環境を、センサシステムの他の素子を取り囲む環境から分離させた。電動バルブは、約1.75Hzの「臭い」サイクル周波数で、試験用蒸気および基準蒸気のパルスを「チャンバ」に対して交互に供給した。光屈折素子は、約6.2の結合定数(Τ)を有するチタン酸バリウム結晶であった。CCDカメラ(ダイナミックレンジが約70dB)およびフォトダイオード(ダイナミックレンジが約100dB)の両方を検出器として使用した。カメラおよびフォトダイオードの両方が低ノイズであった。機械的ノイズを最小限に抑えるため、機械的振動を生成し得るシステムの他の部品(例えば、バルブ、ポンプ)から干渉計が分離された。干渉計を分離する他の方法は、ゴムダンパまたは他のタイプの衝撃吸収材料によって支持された外装体内または当業者に知られた装置内に干渉計を配置することである。
ビームの位相シフトとシステムの出力との間の関係を決定するために、システムが較正された。システムを較正するため、圧電駆動されたミラーが基準ビーム上に置かれた。ミラーの並進がビームの位相を変調する。システムを用いて検知可能な最も少ない並進は、約10秒の積分時間において0.1nmであり、約1秒の積分時間において0.45nmであった。
前述した較正トランスデューサアレーを使用するシステムの出力を用いて、試験用蒸気の濃度も較正された。図4は、検出器の読み取り値とエタノール蒸気の濃度との間の関係を示す。この較正トランスデューサアレーを用いて検出される最も低いエタノール蒸気濃度は、40ppmであった。同じアレーを用いて検出される最も低い蒸気濃度は、41ppmであった。また、検出限度は、規格化された表現で、ppm mm/sqrt(Hz)として表わすことができる。前述したようにシールされたチャンバ内で高分子を硬化することにより表面の質が向上されたトランスデューサを使用することにより、8.3ppm mm/sqrt(Hz)の蒸気における感度が高まった。
前述した2×2アレーを使用して、パターン認識が検査された。図5A〜図5Cは、エタノールに対する応答パターン(5A)、ヘキサンに対する応答パターン(5B)、エタノールとヘキサンとの混合物に対する応答パターン(5C)を示す。図5A〜図5Cにおいて、図5Cにおける高分子の両方の応答は、図5Aまたは図5Bにおける高分子の応答よりも弱い。これは、各蒸気の濃度が、検査された混合物においては更に低いためである。
図6は、蒸気環境の濃度変化に対するセンサシステムの応答を示す。図6において、「臭い」制御信号の高電圧レベルは、システムが基準蒸気を「嗅ぐ」時の位相を示しており、低電圧レベルは、システムが試験用蒸気を「嗅ぐ」時の位相を示す。「臭い」制御信号の前端のピークは、後端のピークよりも十分に高い。これは、基準蒸気がシステム内に侵入する際に蒸気濃度の勾配が大きいために生じる。応答の大きさは、蒸気濃度の減少と共に減少する。
検知可能な最小の信号とトランスデューサの面積との間の関係を詳しく調べた。ポリ(N−ビニルピロリドン)トランスデューサは、10ミクロン厚〜20ミクロン厚であった。トランスデューサは、スライドガラス上に生成された。この場合、各スライドガラスは、異なる数のトランスデューサを有している。トランスデューサは、前述した手動堆積技術を使用して生成された。図7は、トランスデューサの感度と面積との間の関係を示す。図から、線形に近い関係があるように思える。測定のための積分時間は1秒であった。
実施例3−基準ビームの位相変調を伴う二光束結合センサシステム
圧電装置を取り付けてミラー(70)を駆動させ、それにより基準ビームを位相変調させることによって、図2の二光束結合センサシステムを変更した。基準ビームにおける変調信号は、1.3ラジアン(110nm)の振幅および6.2Hzの周波数を有していた。蒸気信号臭いサイクル周波数は、約1.4Hzであった。
図8は、例1で説明したトランスデューサアレーと同様の厚さ及び面積を有するポリ(N−ビニルピロリドン)トランスデューサアレーにおけるエタノール蒸気濃度と検出器信号との間の関係を示す。測定のための積分時間は5秒であった。検出器信号は、臭いサイクル周波数(検出器は、臭いサイクル周波数と同期がとられた)で観察された。エタノール蒸気における正規化された感度は、約60ppm mm/sqrt(Hz)であった。
当業者は、装置要素、方法ステップ、材料の等価物の存在を十分に認識しており、これらの全ての周知な機能的等価物は、本発明によって網羅される。ここで引用された全ての文献は、本開示内容と矛盾しない範囲でこれらを参照することにより本願に組み入れられる。
二光束臭覚センサシステムの概略図である。 光屈折素子によって生成された内部屈折率グレーティングによる基準ビームの回折を概略的に示す。 基板上の4つのトランスデューサの応答を概略的に示しており、4つのトランスデューサのうちの2つは、メタンに対して感度が良く、残りの2つは、ヘキサンおよびメタン濃度の急な増加に対して感度が良い。 二光束結合センサシステムの較正中のエタノール蒸気における濃度と検出器読み取り値との間の関係を示す。 2×2トランスデューサアレーにおける、エタノールに対する応答パターンを示す。 2×2トランスデューサアレーにおける、ヘキサンに対する応答パターンを示す。 2×2トランスデューサアレーにおける、エタノールとヘキサンとの混合物に対する応答パターンを示す。 蒸気環境の濃度変化に対するセンサシステムの応答を示す。 トランスデューサ材料の活性領域とセンサシステム感度との間の関係を示す。 位相変調を使用する二光束センサシステムにおけるエタノール蒸気の濃度と検出器読み取り値との間の関係を示す。

Claims (34)

  1. 所定の環境における試験用蒸気の濃度変化を検出するための方法であって、
    a)試験用蒸気を吸収することができるトランスデューサを設け、それによりトランスデューサを変えるステップと、
    b)トランスデューサを試験用蒸気に晒すステップと、
    c)動的ホログラフィを使用してトランスデューサの変化を検出し、それにより蒸気の濃度の変化を検出するステップと、
    を含む方法。
  2. a)コヒーレント光源ビームを生成することと、
    b)前記光源ビームを画像ビームと基準ビームとに分割することと、
    c)少なくとも1つのトランスデューサを前記画像ビームと相互作用するように位置決めし、前記トランスデューサが、試験用蒸気を吸収することが可能であり、それにより前記トランスデューサを変えることと、
    d)画像ビームがトランスデューサと相互作用した後、画像ビームと基準ビームとを組み合わせ、それにより干渉パターンを生成することと、
    e)動的ホログラフィを使用して、前記干渉パターンに基づいてホログラムを生成することと、
    f)前記ホログラムを読み取り、それにより試験用蒸気の濃度変化を検出することと、
    によりトランスデューサの変化が検出される、請求項1に記載の方法。
  3. a)第1の画像ビームであるコヒーレント光源ビームを生成することと、
    b)少なくとも1つのトランスデューサを前記第1の画像ビームと相互作用するように位置決めし、前記トランスデューサが、試験用蒸気を吸収することが可能であり、それにより前記トランスデューサを変えることと、
    c)前記第1の画像ビームがトランスデューサと相互作用した後、第1の画像ビームを第2の画像ビームと第3の画像ビームとに分割することと、
    d)第2の画像ビームと第3の画像ビームとを組み合わせ、それにより干渉パターンを生成することと、
    e)動的ホログラフィを使用して、前記干渉パターンに基づいてホログラムを生成することと、
    f)前記ホログラムを読み取り、それにより試験用蒸気の濃度変化を検出することと、
    によりトランスデューサの変化が検出される、請求項1に記載の方法。
  4. a)画像ビームであるコヒーレント光源ビームを生成することと、
    b)少なくとも1つのトランスデューサを前記画像ビームと相互作用するように位置決めし、前記トランスデューサが、試験用蒸気を吸収することが可能であり、それによりトランスデューサを変えることと、
    c)前記画像ビームがトランスデューサと相互作用した後、動的ホログラフィを使用して、光屈折素子内にホログラムを生成し、前記ホログラムが、画像ビームと画像ビームからの増幅された散乱光との干渉に基づいていることと、
    d)前記ホログラムを読み取り、それにより試験用蒸気の濃度変化を検出することと、
    によりトランスデューサの変化が検出される、請求項1に記載の方法。
  5. 動的ホログラフィを使用して光屈折素子内にホログラムを生成するステップを含む、請求項1に記載の方法。
  6. 動的ホログラフィを使用してホログラムをデジタルで生成するステップを含む、請求項1に記載の方法。
  7. 前記ホログラムを読み取って、ホログラフィック読み取り値を検出器で解析するステップを更に含む、請求項5に記載の方法。
  8. 試験用蒸気と基準蒸気とを交互にトランスデューサに晒すステップを更に含む、請求項1に記載の方法。
  9. 動的ホログラフィを使用して光屈折素子内にホログラムを生成し、前記ホログラムを読み取り、そのホログラフィック読み取り値を検出器で解析し、試験用蒸気および基準蒸気が交互に供給される速度と前記検出器とを同期させるステップを更に含む、請求項8に記載の方法。
  10. 前記トランスデューサが、基板上に支持される高分子膜である、請求項1に記載の方法。
  11. 複数のトランスデューサを試験用蒸気に晒すことを更に含む、請求項1に記載の方法。
  12. 濃度変化が約5秒未満で検出される、請求項1に記載の方法。
  13. 濃度変化が約2秒未満で検出される、請求項1に記載の方法。
  14. トランスデューサが試験用蒸気に晒されると、トランスデューサの寸法が変化する、請求項1に記載の方法。
  15. トランスデューサが試験用蒸気に晒されると、トランスデューサの屈折率が変化する、請求項1に記載の方法。
  16. トランスデューサが試験用蒸気に晒されると、トランスデューサの寸法および屈折率が変化する、請求項1に記載の方法。
  17. 所定の環境における複数の試験用蒸気の濃度変化を検出するための方法であって、
    a)それぞれが試験用蒸気を吸収することができる複数のトランスデューサを設け、それによりトランスデューサを変えるステップであって、少なくとも1つの別個のトランスデユーザが各試験用蒸気を吸収するようにトランスデューサが選択されるステップと、
    b)トランスデューサを試験用蒸気に晒すステップと、
    c)動的ホログラフィを使用してトランスデューサの変化を検出し、それにより試験用蒸気の濃度変化を検出するステップと、
    を含む方法。
  18. 所定の環境における試験用蒸気の濃度を決定するための方法であって、
    a)試験用蒸気を吸収することができるトランスデューサを設け、それによりトランスデューサを変えるステップと、
    b)試験用蒸気と基準蒸気とをトランスデューサに対して交互に供給するステップと、
    c)試験用蒸気と基準蒸気とを交互に供給する際に動的ホログラフィを使用してトランスデューサの変化を検出し、それにより蒸気の濃度の変化を検出するステップと、
    を含む方法。
  19. 所定の環境における試験用蒸気の濃度変化を検出するための臭覚センサシステムであって、
    a)光ビームを生成することができるコヒーレント光源と、
    b)前記光源と光通信するとともに、前記環境に連通し、試験用蒸気の濃度変化に応答することができるトランスデューサと、
    c)前記トランスデューサと光通信する動的ホログラフィック媒体と、
    d)前記動的ホログラフィック媒体と光通信する検出器と、
    を備え、
    光ビームの少なくとも一部が、前記光源から前記トランスデューサへと伝わるとともに、前記トランスデューサから前記動的ホログラフィック媒体へと伝わり、前記動的ホログラフィック媒体から前記検出器へと伝わる、
    臭覚センサシステム。
  20. 前記検出器が所定のサンプリングレートを有するとともに、試験用蒸気と基準蒸気とを所定の交互供給速度でトランスデューサに対して交互に供給することができる蒸気供給システムと、前記検出器のサンプリングレートと前記交互供給速度とを同期させることができる制御装置とを更に備える、請求項19に記載のセンサシステム。
  21. 前記制御装置がロックイン増幅器である、請求項20に記載のセンサシステム。
  22. 前記検出器がCCDカメラとフォトダイオードとを備える、請求項19に記載のセンサシステム。
  23. 前記検出器と電気的に通信を行なう解析装置を更に備える、請求項19に記載のセンサシステム。
  24. 携帯可能である、請求項19に記載のセンサシステム。
  25. 前記トランスデューサが高分子膜である、請求項19に記載のセンサシステム。
  26. 複数のトランスデューサを備える、請求項19に記載のセンサシステム。
  27. 少なくとも2つのトランスデューサはその組成が異なっている、請求項26に記載のセンサシステム。
  28. 所定の環境における試験用蒸気の濃度変化を検出するための臭覚センサシステムであって、
    a)基板上に配置される少なくとも1つのトランスデューサであって、前記環境に連通するとともに、試験用蒸気の濃度変化に応答することができるトランスデューサと、
    b)蒸気供給システムと、
    c)干渉計システムであって、
    i)光源ビームを生成できるコヒーレント光源と、
    ii)前記光源ビームを画像ビームと基準ビームとに分割するためのスプリッタと、
    iii)前記画像ビームをトランスデューサへ方向付けるための少なくとも1つの画像ビーム配向素子と、
    iv)前記画像ビームが前記トランスデューサと相互作用する後の画像ビーム経路中に配置された偏光修正素子と、
    v)前記画像ビームが前記トランスデューサと相互作用した後に基準ビームを前記画像ビームと組み合わせることができるように方向付ける少なくとも1つの基準ビーム配向素子と、
    vi)基準ビームの経路中にある偏光制御素子と、
    を備える干渉計システムと、
    d)その内部で前記画像ビームと前記基準ビームとが干渉するように配置されるとともに、ホログラムを生成することができる光屈折素子と、
    e)前記光屈折素子と光通信する少なくとも1つの検出器と、
    を備える臭覚センサシステム。
  29. 前記検出器が所定のサンプリングレートを有するとともに、前記蒸気供給システムが、試験用蒸気と基準蒸気とを所定の交互供給速度でトランスデューサに対して交互に供給することができ、前記検出器のサンプリングレートと前記交互供給速度とを同期させることができる制御装置を更に備える、請求項28に記載のセンサシステム。
  30. 前記制御装置がロックイン増幅器である、請求項29に記載のセンサシステム。
  31. 前記検出器と電気的に通信を行なう解析装置を更に備える、請求項28に記載のセンサシステム。
  32. 前記検出器がCCDカメラとフォトダイオードとを備える、請求項28に記載のセンサシステム。
  33. 前記基準が位相変調される、請求項2に記載の方法。
  34. 前記スプリッタの後であって、且つ前記光屈折素子の前の基準ビーム経路中に配置された位相変調器を更に備える、請求項28に記載のセンサシステム。
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