JP2005518875A - 携帯可能な電池作動式吸入器 - Google Patents

Abstract

携帯可能な吸入器は、キャニスタ（３０）と、取り外し可能にキャニスタ（３０）を受容するハウジング（２０）と、キャニスタ（３０）に直接的に接続された強固なカテーテル（３２）とを有している。好ましくは、キャニスタ（３０）及びカテーテル（３２）は、成形されているか、もしくは、一体片の構成で形成されている。ハウジング（２０）上の入口ポート（１９）及びキャニスタからの出口室（２０）には、ハウジング（２０）とキャニスタ（３０）の間で気密な接続を形成するように、シール（４６、５０）が設けられている。キャニスタ（３０）は、カテーテル（３２）から出口室（３２）への入り組んだ通路（６６）を形成するように構成されている。

Description

本願は、２００２年２月２８日付で出願した米国仮特許出願第６０／３６０２８９号の優先権を主張する。この米国仮特許出願は、参照することによって本明細書に完全に組み込まれている。

本発明は、緊急医療装置に関し、とりわけ、携帯可能な電池操作式吸入器に関する。

患者の気道から特に流体や屑などの障害物を取り除くために、通常は緊急医療の場で又は病院の緊急医療環境で吸入器が使用されている。そのため、軽量で、操作容易で、信頼性、特殊性能及び耐久性が有益な特徴である。

本発明によれば、携帯可能な吸入器は、キャニスタと、取り外し可能にキャニスタを受容するハウジングと、キャニスタに直接的に接続されたカテーテルとを有している。好ましくは、キャニスタ及びカテーテルは、成形される、又は、一体片の構成で形成されている。ハウジング及びキャニスタ内の出口室から延びている入口ポートには、ハウジングとキャニスタの間で気密な接続を形成するシールが設けられている。キャニスタは、カテーテルから出口室への入り組んだシールを形成するように構成されている。

本発明を実施する、考えられる特定実施例の最良な態様の特徴が図面に示されている。

図２を参照すると、電池１０、回路板１２、ケーブル１４、電気モータ１６及び真空ポンプ１８がハウジング２０内に配置されている。電池１０は、ケーブル１４によってライトアングルジャック２１に電気的に接続されている。ジャック２１は、回路板１２へ電力を供給すべく、回路板１２上に取り付けられたレセプタクルに差し込む。回路板１２から電力がモータ１６へ搬送され、この電力によりポンプ１８を駆動する。電池充電や状態表示などの様々な機能を実施する電子機器が回路板１２上に取り付けられている。電池１０は、外部レセプタクル（図示せず）及びジャック２１を通して充電される。状態ランプ２３は、ハウジング２０を通して表示される（図７）。穴１７を有するアウトボードカテーテルホルダ１５がハウジング２０の側面に形成されている（図５）。ポンプ１８の吸入ポート１９がハウジング２０を通して突出している。アクセスドア２２は、ハウジング２０の背面において、ヒンジ２４を有する。アクセスドア２２のヒンジ留めされていない端部は、ハウジング２０とスナップ嵌めを形成するように設計されている。電池１０を交換するために、ドア２２は、図２に示すように回転されて開放しており、ケーブル１４が取り外されている。ハウジング２０の外部から操作可能なスタートボタン２６（図７）により、モータ１６を作動及び作動停止する。

図２を特に参照すると、使い捨てのキャニスタ３０は、好ましくは、ポリプロピレンなどのきれいな非反応性プラスチックで成形又は真空形成される。カテーテル３２は、人間の患者の喉内の挿入のための、下方に湾曲した解剖的に正確な形状を有し、キャニスタ３０に直接的に接続されている。（キャニスタ３２は好ましくは強固である。）その結果、カテーテルとキャニスタの間の流れ抵抗がほとんどなく、これにより、小さなモータとポンプを使用することができる。好ましくは、カテーテル３２は、一片の構成でキャニスタ３０と成形される。しかしながら、あるいは、カテーテル３２は、例えばねじ又はバヨネット接続によってキャニスタ３０に連結されている別個の部品として形成することができる。カテーテル３２は強固である。カテーテル３２は、キャニスタ３０内の収集室３４に送る。この収集室３４は、わずかに円錐形状である出口室３６に通じている。ウェブ３８、４０及び４２は、成形処理で形成されている。ウェブ３８は、カテーテル３２と収集室３４の間でガチョウの首状の通路を形成しており、ウェブ４２は、収集室３４から出口室３６への収縮した通路を形成している。出口室３６は、エラストマー材料で製造されている。円形フィルタ４４が、例えば、フィルタ４４の縁部を捕捉する溝部によって、出口室３６内に取り付けられており、環状エラストマーシールワッシャ４６は、出口室３６（図１）から出口周りで延びている。フィルタ４４は、水に曝される時に孔を閉塞する材料で被覆されている多孔性疎水性ディスクである。この目的のための例示的なフィルタは、Porex 部品番号Ｘ−５４２２である。エラストマー製パッキン５０は、吸入ポート１９（図１）上に取り付けられている。溝５４は、パッキンの周辺で形成されている。

キャニスタ３４をハウジング２０上に設置するために、キャニスタ３０（図４）上の側溝４８ａ、４８ｂは、ハウジング２０に向けてレール５１ａ、５１ｂ上で摺動し、シールワッシャ４６が、ハウジング２０との気密及び液密の接続を保証するようにパッキン５０と当接して圧縮するまで、吸入ポート１９と整列される。パッキン５０は、ハウジング２０の正面と当接し、設置中におけるキャニスタ３０の移動時に係止部として機能する。その結果、シール４６及び５０の両方が、いくらか圧縮され、この圧縮により、キャニスタ３０とハウジング２０の接触面において漏れがないことを保証する。ハウジング２０上に取り付けられた弾性クランプ６０は、キャニスタ３０が設置される時にキャニスタ３０の上面上の唇部６４に対して嵌まる、下方に面しているフック６２を有している。クランプ６０は、ワッシャ４６及びパッキン５０が圧縮されたままであるように、キャニスタ３０をハウジング２０に対して保持する。キャニスタ３０をハウジング２０から取り外すために、クランプ６０が上方に押され、それにより、フック６２を唇部６４から解放する。

吸入器がスタートボタン２６で作動させられる時、カテーテルの端部において吸入が展開される。その結果、空気及び搬出された体液は、カテーテル３２を通して収集室３４内へ引かれる。線６６（図３）で示すように、空気は、カテーテル３２から出口室３６への入り組んだ通路を追従するが、流体は、概ね、室３４内で堆積している。空気及び搬出した流体は、最初、ウェブ３８によって形成されている邪魔板により下方へ引かれ、そこで、流体のほとんどは、空気と分離される。次に、空気は、ウェブ４２によって形成されている邪魔板周りで上方へ流れ、フィルタ４４内に入る。ウェブ４２によって形成されている邪魔板と出口室３６の端部の間に狭い空間があり、この狭い空間により、流体がフィルタ４４の表面へ通るのを制限する。さらに、フィルタ４４の表面に到達するいかなる流体も、前述のフィルタ４４の特性により、吸入ポート１９に入ることが防がれている。要するに、この入り組んだ通路６６により、大幅に体液と空気流を分離し、フィルタ要素４４の体液へ曝されるのを低減し、さらに、フィルタ４４により、ポンプ１８が上記流体がないままであることが保証される。取り外し可能なプラグ４７は、キャニスタ３０内の穴（図示せず）を覆う。吸入器の吸入を低減するために、プラグ４７が取り外され、キャニスタ内の真空度が低下する。吸入器が作動させられる時、取り外し可能なキャップ４９は、キャニスタ３０の側面上に保管される。吸入器が作動停止させられた時、キャップ４９は、流体がキャニスタ３０から漏れるのを防ぐべくカテーテル３２の端部に配置される。

右利きの使用者のために、ハウジング２０の右側面は、その縁部に沿って指用グリップ７０を有する長手軸線方向シェルフ６８を有している。ストラップ７２が、使用者の手を挿入するために、ハウジング２０周りで十分に緩く延びている。図７は、使用時に使用者が吸入器を保持しうる方法を示している。

記載した吸入器を保管又は運送するために、カテーテル３２がハウジング２０に面するようにカテーテル３２が据え付けられた方向から９０°回転させられるべく、キャニスタ３０が回転させられ、カテーテル３２がホルダ１５内の穴１７内に押される。図６に示すように、結果として得られる構成は、コンパクトであり、顧客への出荷及び保管に適している。

本発明の記載した実施例は、好適であると考えられ、本発明の概念を表しており、本発明の範囲は、上記実施例に制限されない。本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、当業者が様々な多くの他の構成を考案することができる。

本発明の原理を組み込んだ、吸入器ハウジングと、ハウジングから取り外し可能なキャニスタの側面図である。 図１のハウジング内に据え付けられた図１のキャニスタの側面図である。 図２のハウジングとキャニスタの間のインタフェイスの拡大図である。 図１中の平面４−４上の矢印の方向で見た図１のキャニスタの端面図である。 図１中の平面５−５上の矢印の方向で見た図１のハウジングの端面図である。 使用されていない時に出荷又は保管のために位置決めされている図２のハウジング及びキャニスタの上面図である。 担持ストラップを有する図２のハウジング及びキャニスタの側面図であり、使用時において吸入器が把持される方法を示している。 外付けのカテーテルホルダが除去されている図２のハウジング及びキャニスタの正面図であり、ハウジングの側面に沿ってＰＣボードホルダの指把持面を示す。

Claims (23)

1. 吸入ポートを有するハウジングと、
   前記ハウジング内における、前記吸入ポートにおいて吸入を生成する手段と、
   前記ハウジングの前記吸入ポートに接続された流体貯蔵キャニスタと、
   前記キャニスタに直接的に接続された強固なカテーテルとを備えている、携帯可能な吸入器。
2. 前記カテーテルは、人間の患者の喉内に挿入するための、下方に湾曲した解剖学的に正確な形状を有している請求項１に記載の吸入器。
3. 前記ハウジングは、前記キャニスタを取り外し可能に受容する請求項１に記載の吸入器。
4. 前記キャニスタは、出口と、前記ハウジングの前記吸入ポートに気密な接続を形成するように前記出口を包囲する環状シールとを有する請求項３に記載の吸入器。
5. パッキンが前記ポンプの前記吸入ポート上に取り付けられており、前記パッキンは、前記気密な接続を形成するように圧縮する溝部を有する請求項４に記載の吸入器。
6. 前記パッキン及び前記シールは、前記ハウジングが前記キャニスタを受容するときに圧縮させられる請求項５に記載の吸入器。
7. 前記吸入を生成する手段は、前記ハウジング内において真空ポンプを備え、前記真空ポンプは、吸入入口を有する請求項６に記載の吸入器。
8. 前記吸入を生成する手段は、前記ポンプを駆動するモータを備えている請求項７に記載の吸入器。
9. 前記吸入を生成する手段は、前記モータに電力を供給するための電池をさらに備えている請求項８に記載の吸入器。
10. 前記ハウジングは、交換のために前記電池を操作するためのドアを有している請求項９に記載の吸入器。
11. 前記キャニスタ及び前記カテーテルは、一体片の構成で形成されている請求項８に記載の吸入器。
12. 前記キャニスタは、前記カテーテルから前記ハウジングの前記吸入ポートへの入り組んだ通路を形成するように構成されている請求項１１に記載の吸入器。
13. 前記キャニスタは、前記キャニスタが前記キャニスタの底部の近傍において収集室を有するように構成されており、前記カテーテルは、前記キャニスタの正面の上部の近傍であり、前記出口は、前記キャニスタの背面の上部の近傍である請求項１１に記載の吸入器。
14. 前記キャニスタは、前記収集室と前記出口の間で後側邪魔板を形成するように構成されている請求項１３に記載の吸入器。
15. 前記キャニスタは、前記カテーテルから前記収集室の底部に向けて入る空気を偏向させる前側邪魔板を形成するように構成されている請求項１３に記載の吸入器。
16. 流体収集室と、
    前記収集室に直接的に接続されているカテーテルと、
    前記収集室に接続されている出口室とを備えている吸入器用キャニスタ。
17. 疎水性フィルタが前記出口室内に配置されている請求項１６に記載のキャニスタ。
18. 前記カテーテルは、人間の患者の喉に挿入するための、下方に湾曲した、解剖学的に正確な形状を有する請求項１７に記載のキャニスタ。
19. 前記キャニスタは、出口と、前記ハウジングの前記吸入ポートへの機密的な接続を形成するように前記出口を包囲している環状シールとを有する請求項１８に記載のキャニスタ。
20. 前記キャニスタは、前記カテーテルから前記ハウジングの前記吸入ポートへの入り組んだ通路を形成するように構成されている請求項１６に記載のキャニスタ。
21. 前記キャニスタは、前記キャニスタがその底部の近傍において収集室を有するように構成されており、前記カテーテルは、前記キャニスタの正面の上部の近傍にあり、前記出口は、前記キャニスタの背面の上部の近傍にある請求項１６に記載のキャニスタ。
22. 前記出口室は出口を有し、前記キャニスタが、前記収集室と前記出口の間で後側邪魔板を形成するように構成されている請求項２１に記載のキャニスタ。
23. 前記キャニスタは、前記キャニスタに入る空気を前記カテーテルから前記収集室の底部に向けて偏向する前側邪魔板を形成するように構成されている請求項２２に記載のキャニスタ。

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