JP2005518393A - 個別化抗癌抗体 - Google Patents

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Abstract

本発明は、新規な枠組みのスクリーニングを用いる患者特異的抗癌抗体を製造するための方法に関する。評価項目として癌細胞の細胞毒性を用いる抗癌抗体を分離することによって、この方法は、治療および診断の目的に使用しうる個々の患者用にカスタマイズされた抗癌抗体の製造を可能にする。

Description

(関連出願に関して)
本出願は、現在、米国特許第6,180,357号である、1999年10月8日出願の特許出願第09/415,278号の一部継続出願であり、その内容は本明細書中で参考によって援用される。
本発明は、治療および診断目的に使用できる化学療法剤と併用されうる個々の患者にカスタマイズされた抗癌抗体の製造に関する。本発明はさらに、それによって抗体が製造される方法、およびその使用方法に関する。
癌の症状を示す各個人は特異であり、個人の個性と同じく他の癌と異なる癌を有する。これにもかかわらず、現在の治療は同じ型の癌を有する全患者を、同じ病期で、同じ方法で処置する。これら患者の少なくとも30%は最初の治療に失敗し、さらに多数の治療とともに、治療の失敗、転移、および最終的には死の可能性の増大をもたらす。優れた治療方法は、特定の個人のための療法のカスタマイズ化であろう。それ自体、カスタマイズ化をもたらす唯一の現在の療法は外科手術である。化学療法および放射線治療は、患者に合わせることはできす、手術単独では、ほとんどの場合、治癒を得るには不十分である。
モノクローナル抗体の出現によって、各抗体を単一のエピトープへ向けることができるため、カスタマイズされた療法を開発する方法の可能性がより現実的になった。さらに、特定の個人の腫瘍を独自に規定するエピトープのコンステレーションに向けられる抗体の組合せを製造することが可能である。
癌細胞と正常細胞との有意差は、癌細胞が形質転換細胞に対して特異的である抗原を含有することであると理解することにより、科学界は長らく、モノクローナル抗体がこれら癌抗原に特異的に結合することによって形質転換細胞を特異的ターゲティングするようにデザインすることができると主張しており、したがって、モノクローナルが癌細胞を除去する「魔法の弾丸(特効薬)」として使用されうるという考えが生じた。
しかし、現時点では、癌患者には通常、わずかな治療オプションしかない。癌療法の管理された方法は、全体的な生存および死亡率における改善をもたらした。しかし、特定の個人には、これら改善された統計は必ずしも彼らの個人的な状況における改善と相関するわけではない。
したがって、同じコホートにおける患者とは無関係に医師が各腫瘍を治療することを可能にする方法が提出された場合は、これはまさにその1人に適合する特異な治療方法を可能にするであろう。かかる治療過程は、理想としては、治癒率を増大し、良好な転帰をもたらし、それによって長い間欲していた必要を満たすことになる。
歴史的に、ポリクローナル抗体の使用は、ヒト癌の治療における限定された成功とともに行われてきた。リンパ腫および白血病は、ヒト血漿で治療されているが、緩和または反応の延長はほとんど認められない。さらに、信頼性がなく、化学療法と比べて追加の利点がなかった。乳癌、黒色腫、腎細胞癌などの固形腫瘍もヒト血液、チンパンジー血清、ヒト血漿、およびウマ血清で治療されているが、結果はそれ相応に予測不可能であり、無効である。
固形腫瘍に対するモノクローナル抗体の多くの臨床試験が行われてきた。1980年代、ヒト乳癌に対する少なくとも4件の臨床試験があったが、特異的抗原に対する、または組織選択性に基づく抗体を用いることによって、少なくとも47人の患者から生じた反応者は1人のみであった。シスプラチン(Cisplatin)と組合わせたヒト化抗her2抗体を用いた臨床試験が成功したのは、1998年が初めてであった。この治験では、37人の患者が反応について評価されたが、約4分の1が部分的反応率を示し、別の半分がわずかな、または安定した疾患の進行を示した。
結腸直腸癌を調査する臨床試験は、糖タンパク質および糖脂質の両方の標的に対する抗体を含む。腺癌に対する一部の特異性を有する17−1Aなどの抗体は、60人を超える患者における第2相治験を受け、部分反応を示す患者は1人のみであった。他の治験では、17−1Aの使用により、追加のシクロホスファミドを用いたプロトコルにおける患者52人中、完全反応は1人のみ、わずかな反応が2人生じた。当初、イメージングのために承認されたヒト化モノクローナル抗体の使用の腫瘍の退行をもたらすことはなかった。今日まで、直腸結腸癌に有効である抗体は認められていない。同様に、肺癌、脳癌、卵巣癌、膵臓癌、前立腺癌、および胃癌についても同様に不良な結果が認められている。黒色腫に対する抗−GD3モノクローナル抗体の使用においては若干の限定された成功が認められる。したがって、ヒト臨床試験の必要条件である小動物試験の成功にもかかわらず、試験されている抗体はその大部分が無効であることがわかる。
(先行特許)
米国特許第5,750,102号公報(特許文献1)は、患者の腫瘍からの細胞が、患者の細胞または組織からクローン化されうるMHC遺伝子で形質転換される方法を開示している。次いで、これらの形質転換細胞は患者に予防接種を行うために使用される。
米国特許第4,861,581号公報(特許文献2)は、哺乳動物の腫瘍性および正常細胞の細胞内成分には特異的であるが、細胞外成分には特異的ではないモノクローナル抗体を得るステップと、モノクローナル抗体を標識するステップと、腫瘍性細胞を殺傷するように治療を受けた哺乳動物の組織と標識抗体を接触させるステップと、変性腫瘍性細胞の細胞内成分への標識抗体の結合を測定することによって治療の有効性を判定するステップとを含んでなる工程を開示している。ヒト細胞内抗原に対する抗体の調製においては、特許権者は、悪性細胞がかかる抗原の便利な起源を示すことを認めている。
米国特許第5,171,665号公報(特許文献3)は、新規な抗体およびその製造のための方法を提供している。具体的には、本特許は、ヒト腫瘍、例えば、結腸および肺の腫瘍と関連したタンパク質抗原に強く結合するが、正常細胞にははるかに弱い程度に結合する特性を有するモノクローナル抗体の形成を開示している。
米国特許第5,484,596号公報(特許文献4)は、ヒト癌患者から腫瘍組織を外科的除去するステップと、腫瘍組織を処理して腫瘍細胞を得るステップと、腫瘍細胞を生存可能であるが非発現性に照射するステップと、これらの細胞を用いて、原発腫瘍の再発を抑制すると同時に転移を抑制する能力がある患者用のワクチンを調製するステップとを含んでなる癌療法の方法を提供する。本特許は、腫瘍細胞の表面抗原と反応性であるモノクローナル抗体の開発を開示している。第4欄(45行以下参照)に記載されているように、特許権者は、ヒト腫瘍における活性な特異的免疫療法を示すモノクローナル抗体の開発において自発性腫瘍細胞を利用している。
米国特許第5,693,763号公報(特許文献5)は、ヒト癌の特徴であるが、起源の上皮組織に依存しない糖タンパク質抗原を開示している。
米国特許第5,783,186号公報(特許文献6)では、Her2発現細胞におけるアポトーシスを誘発する抗−Her2抗体、抗体を産生するハイブリドーマ細胞系、抗体および前記抗体を含む医薬組成物を用いる癌の治療方法が開示されている。
米国特許第5,849,876号公報(特許文献7)は、腫瘍および非腫瘍組織源から精製されたムチン抗原に対するモノクローナル抗体の製造のためのハイブリドーマ細胞系を記載している。
米国特許第5,869,268号公報(特許文献8)では、所望の抗原に対する特異的な抗体を産生するヒトリンパ球を製造するための方法、モノクローナル抗体を製造するための方法、およびその方法によって製造されるモノクローナル抗体が開示されている。本特許では特に、癌の診断および治療に有用である抗−HDヒトモノクローナル抗体の製造が開示されている。
米国特許第5,869,045号公報(特許文献9)は、ヒト癌細胞と反応性の抗体、抗体フラグメント、抗体複合体、および一本鎖免疫毒素複合体に関する。これらの抗体が機能するメカニズムは、分子がヒト癌の表面上に存在する細胞膜抗原と反応性であり、さらに抗体が癌細胞内で内面化し、その後に結合し、抗体−薬剤および抗体−毒素の複合体を形成するために特に有用となるという点で二重性である。それらの非修飾形態では、抗体は特異的濃度で細胞毒性を示す。
米国特許第5,780,033号公報(特許文献10)は、腫瘍治療および予防用の自己抗体の使用を開示している。しかし、この抗体は、老化哺乳動物からの抗核自己抗体である。この場合、自己抗体は、免疫系において確認される天然抗体の1つの型であると言われている。この自己抗体は「老化哺乳動物」由来であるため、自己抗体が実際に治療されている患者由来である要件はない。また、本特許は、老化哺乳動物からの天然モノクローナル抗核自己抗体、およびモノクローナル抗核自己抗体を製造するハイブリドーマ細胞系を開示している。
米国特許第5,750,102号公報 米国特許第4,861,581号公報 米国特許第5,171,665号公報 米国特許第5,484,596号公報 米国特許第5,693,763号公報 米国特許第5,783,186号公報 米国特許第5,849,876号公報 米国特許第5,869,268号公報 米国特許第5,869,045号公報 米国特許第5,780,033号公報
本出願は、新規な枠組みのスクリーニングを用いる患者特異的抗癌抗体を製造するための方法を開示する。これらの抗体は、1つの腫瘍に対して特異的に製造することができ、したがって、癌療法のカスタマイズ化が可能となる。本出願の文脈内で、殺細胞(細胞毒性)特性または細胞成長阻害(細胞静止)特性を以後、細胞毒性と呼ぶ。これらの抗体は、癌の病期分類および診断を助けるために使用されうるとともに、これらを用いて腫瘍の転移を治療することができる。
個別化された抗癌治療の予測は、患者が管理される方法の変化がもたらされる。考えうる臨床的シナリオは、腫瘍試料が提示時点で得られ、かつ預けられることである。この試料に対して、腫瘍は既存の抗癌抗体のパネルから類型化されうる。患者は従来どおり病期分類されるが、利用可能な抗体は患者のさらなる病期分類において使用されうる。患者は既存の抗体で直ちに治療されうるとともに、本明細書中で概略が説明される方法を用いることによって、または本明細書中で開示されるスクリーニング方法とともにファージディスプレイライブラリーの使用のいずれにかによって腫瘍に対して特異的な抗体のパネルを製造することができる。生成されるすべての抗体は、他の腫瘍が治療されているものと同じエピトープの一部を有する可能性があるため、抗癌抗体のライブラリーに追加される。
抗癌抗体に加えて、患者は治療の多モード方式の一環として現在推奨されている治療を選ぶことができる。本発明の方法によって単離される抗体は、非癌細胞に対して比較的非毒性であり、単独、または従来の療法との併用のいずれかによって高用量での抗体の組合わせての使用が可能となる。高い治療指数により、治療耐性細胞の発生の可能性を減少させる短時間スケールでの再治療も可能となる。
患者が初期の治療の単位に不応性であり、または転移を発現する場合、腫瘍に対して特異的な抗体を生成する工程を再治療のために繰り返すことができる。さらに、抗癌抗体をその患者から得られた赤血球に結合し、転移の治療のために再注入されうる。転移性癌および通常、死をもたらす不良な転帰の前兆となる転移のわずかの効果的な治療がある。しかし、転移性癌は通常、血管に富み、赤血球による抗癌抗体の送達は、腫瘍の部位で抗体を濃縮させる効果を有する。転移前であっても、大部分の癌細胞はその生存のために宿主の血液供給に依存し、抗癌抗体結合赤血球は、原位置腫瘍に対しても有効でありうる。あるいは、抗体は他の造血性細胞、例えば、リンパ球、マクロファージ、単球、天然キラー細胞等に結合されうる。
5つのクラスの抗体があり、それぞれがその重鎖によって与えられる機能と関係がある。裸の抗体による癌細胞殺傷は、抗体依存細胞毒性または補体依存細胞毒性のいずれかによって仲介されると一般に考えられている。例えば、マウスIgMおよびIgG2a抗体は、補体系のC−1成分を結合することによってヒト補体を活性化し、それによって腫瘍溶解をもたらしうる補体活性化の典型的な経路を活性化することができる。ヒト抗体の場合、最も有効な補体活性化抗体は、一般にIgMおよびIgG1である。IgG2aおよびIgG3アイソタイプのマウス抗体は、単球、マクロファージ、顆粒球、および一部のリンパ球による殺細胞をもたらすFc受容体を有する細胞毒性細胞の補充に有効である。IgG1およびIgG3アイソタイプの両方のヒト抗体はADCCを仲介する。
抗体仲介癌殺傷の考えうる別のメカニズムは、細胞膜における種々の化学結合の加水分解を触媒する働きをする抗体、およびその関連糖タンパク質または糖脂質、いわゆる触媒抗体の使用によるものとみられる。
より広く受け入れられている抗体仲介癌殺細胞の別の2つのメカニズムがある。第1は、腫瘍細胞上に存在する推定癌抗原に対する免疫応答を生じる体を誘発するワクチンとしての抗体の使用である。第2は、成長受容体をターゲティングし、それらの機能に干渉し、またはその機能が有効に失われるようにその受容体を減少させる抗体の使用である。
したがって、本発明の目的は、癌細胞に対して細胞毒性であると同時に、非癌細胞に対しては比較的非毒性である特定の個人由来の細胞から抗癌抗体を製造するのための方法を開示することである。
本発明の別の目的は、新規な抗癌抗体を製造することである。
本発明のさらに別の目的は、その細胞毒性が抗体依存細胞毒性により仲介される抗癌抗体を製造することである。
本発明のさらに別の目的は、その細胞毒性が補体依存細胞毒性により仲介される抗癌抗体を製造することである。
本発明のさらに別の目的は、その細胞毒性が細胞化学結合の加水分解を触媒するその能力の機能である抗癌抗体を製造することである。
本発明のさらに別の目的は、腫瘍細胞上に存在する推定癌抗原に対する免疫応答を生じるワクチンとして有用な抗癌抗体を製造することである。
本発明のさらに別の目的は、成長受容体などの細胞膜タンパク質、細胞膜ポンプ、および細胞固定タンパク質をターゲティングし、それによってそれらの機能に干渉し、またはそれらを減少させる抗体の使用である。
本発明のさらに別の目的は、その殺細胞有用性が、シグナルが変換され、殺細胞を開始するように細胞タンパク質における構造変化をもたらすその能力に付随する抗癌抗体の製造である。
本発明のさらに別の目的は、癌の診断、予後診断、およびモニタリングに有用である抗癌抗体を製造すること、例えば、患者の試料を試験し、それらが治療用途に適した抗体を含有するかどうかを判定する治療用抗癌抗体のパネルの製造である。
本発明のさらに別の目的は、本発明の工程によって誘導された抗癌抗体を用いることによって発見されうる癌過程と関連した新規な抗原を製造することである。これらの抗原は、一般にゲノムデータの場合のように、タンパク質には限定されず、糖質もしくは脂質またはその組合せ由来でもありうる。
本発明の他の目的および利点は、例示および実施例、本発明の一部の実施形態のために記載されている以下の説明から明らかになるであろう。
本発明の一部の形態が例示されているが、本明細書中で記載され、示された特定の形態または構成に限定されないことを理解すべきである。本発明の範囲から逸脱することなく種々の変更がなされうるとともに、本発明が明細書に示され、記載されているものに限定されるとみなすべきではないことは当業者には明らかであろう。
癌の治療に対してモノクローナル抗体の潜在的な利点の1つは、シグナル抗原を特異的に認識するその能力である。場合によっては、癌細胞は、一種の形質転換細胞に対して特異的である抗原を有すると考えられた。現在、癌細胞は固有の抗原をほとんど有さず、それどころか、正常な抗原を過剰発現し、または胎児性抗原を発現する傾向があると、考えられる場合がより多い。しかし、モノクローナル抗体の使用は、ポリクローナル抗体よりもすぐれた奏効率を期待して患者に対する抗体の再現可能な用量を送達する方法を提供した。
従来、モノクローナル抗体は、コーラー(Kohller)とミルスタイン(Milstein)によって規定された基本原則に従い製造されてきた。マウスが、補助剤の有無によって抗原で免疫化される。脾細胞が、不死化ハイブリドーマパートナーとの融合のために脾臓から採取される。これらはマイクロタイタープレートへ接種され、そこで細胞培養に使用される抗体を上清へ分泌する。当該抗体を生じるもののためにプレーティングされているハイブリドーマから選択するには、ハイブリドーマ上清が通常、ELISA(酵素免疫測定)アッセイにおいて抗原に対する抗体の結合について検査される。この考えは、当該ハイブリドーマを含有するウェルが、最も熱心に試験抗原に結合する抗体を含有し、通常、抗原を免疫化するというものである。次いで、これらのウェルは限界希釈でサブクローン化され、モノクローナルハイブリドーマを生じる。当該クローンの選択は、ELISAアッセイを用いて繰り返され、抗体結合について検査する。したがって、広められている原理は、モノクローナル抗体の製造において、最も熱心に結合する抗体を生じるハイブリドーマは、最初に製造されたすべてのハイブリドーマの中から選択されるものであるということである。すなわち、好ましい抗体は、当該抗原に対してきわめて高い親和性を有する抗体である。
免疫化のために全細胞を用いるなどこの方法の多くの変形がある。この方法では、精製抗原を用いる代わりに、免疫化のために全細胞が用いられる。別の変形は、スクリーニング用の細胞ELISAの使用である。この方法では、ELISAにおける標的としての精製抗原を用いる代わりに、固定細胞が使用される。ELISA検査に加えて、補体仲介細胞毒性アッセイもスクリーニング工程において使用されている。しかし、抗体結合アッセイが細胞毒性検査とともに使用された。したがって、多くの変形にもかかわらず、モノクローナル抗体を製造する工程は、評価項目として検査抗原に結合する抗体に依拠する。
癌細胞に対する大部分の抗体は、概略が上述された従来の方法を用いて製造されている。これらの抗体は、治療および診断の両方で用いられている。一般に、これら両方の用途では、抗体は癌の部位にペイロード(payload)を送達するターゲティング剤として使用されている。これらの抗体複合体は、放射性、毒性、または、酵素またはビオチンなど、体内への薬物のさらなる送達のための中間物として使用されうる。さらに、最近まで、裸の抗体はインビボでは効果がほとんどないと広く考えられていた。ヘルセプチン(HERCEPTIN)もリツキシマブ(RITUXIMAB)も、FDAによってヒト用に最近承認されたヒト化マウスモノクローナル抗体である。しかし、これら両方の抗体は当初、抗体結合のためのアッセイを行うことによって製造され、その直接の細胞毒性は、ハイブリドーマ製造中の主要な目的ではなかった。したがって、これら抗体が腫瘍細胞殺傷をもたらす傾向は、偶然によるものであって、意図的ではない。
モノクローナル抗体の製造は種々の用途のための全細胞免疫化を用いて行われているが、これらハイブリドーマのスクリーニングは、推定もしくは特定された標的抗原、または特定の組織に対するこれらハイブリドーマの選択性のいずれかに依拠した。最良の抗体が最高の結合定数を有する抗体であることは自明である。この考えは、最高の結合定数を有する酵素が反応を触媒するために最も有効である酵素であるという基本的な生化学的原理に由来した。この考えは、最大の親和性を有する受容体への薬物分子結合が通常、シグナルを開始させ、または阻害する最も高い可能性を有する受容体リガンド結合に適用可能である。しかし、これは、場合によってはシグナルの開始または阻害が非受容体結合により仲介されうる場合があることが可能であるため、つねに該当するわけではない。リガンド結合によって誘発される構造変化によって伝達される情報は、特にシグナル変換、エンドサイトーシスなど多くの結果を有しする。受容体分子における構造変化をもたらす能力は、リガンド受容体ポケットの充填により必然的ではありえないが、別の余分の細胞ドメインの結合により、または多価リガンドによって誘発される受容体クラスタ化により起こりうる。
殺細胞を生じる抗体の製造は、最良の結合抗体に対するハイブリドーマのスクリーニング時に予測される必要はない。それどことか、モノクローナル抗体を製造する者によっては推奨されてはいないが、殺細胞あるいは癌細胞の成長停止についてのハイブリドーマ上清のスクリーニングは細胞毒性または細胞静止抗体の製造の所望の評価項目として選択されうる。インビボ抗体がFc部分を通じてそれらの機能を仲介し、治療的抗体の有用性が不変領域または固定部分の機能性によって決定されることは十分に理解される。この場合、抗体のFAb部分、抗原結合部は、抗体にその特異性を与え、Fc部分にその機能性を与える。抗体の抗原結合部位は、天然のコンビナトリアルライブラリーの産物であるとみなしうる。抗体の可変部位の再構成の結果は、出力がペプチドである分子コンビトリアルライブラリーとみなしうる。したがって、このコンビトリアルライブラリーの試料採取は任意のパラメータに基づきうる。抗生物質の天然の化合物ライブラリーの試料採取と同様、細胞毒性または細胞静止化合物の抗体ライブラリーの試料採取が可能である。
スクリーンにおける種々の評価項目は、互いに区別される必要がある。例えば、細胞への抗体結合間の差異は、殺細胞と異なる。殺細胞(細胞毒性)は、オンコーシスまたはアポトーシスなどの細胞死のメカニズムと異なる。それによって細胞死が達成される多くの工程がありうるが、これらの一部がオンコーシスまたはアポトーシスのいずれかをもたらしうる。オンコーシスまたはアポトーシス以外の他の細胞死メカニズムが存在するという推測があるが、細胞がいかにして死に達するかに関係なく、いくつかの細胞死の共通点がある。これらの1つは、代謝の不在であり、もう1つは酵素の変性である。どちらの場合にも、生体染色法はこれらの細胞を染色しない。細胞死のこれらの評価項目は長らく理解されており、細胞死のメカニズムの現在の理解を先取りしている。さらに、細胞が殺傷される細胞毒性作用と細胞の増殖が開始する細胞静止作用との間の区別がある。
本発明の好ましい実施形態では、アッセイは評価項目として癌細胞へ向けた細胞毒性活性に焦点を合わせることによって行われる。好ましい実施形態では、生/死アッセイキット、例えば、モレキュラープローブス(Molecular Probes)によるライブ/デッド(LIVE/DEAD(登録商標))バイアビリティー/細胞毒性アッセイキット(L−3224)が使用される。モレキュラープローブスキットは、細胞バイアビリティー−細胞内エステラーゼ活性および血漿膜完全性の2つの認識されたパラメータを測定する2つのプローブで生と死の細胞の同時判定に基づく二色蛍光細胞バイアビリティーアッセイを提供する。これらアッセイの原理は一般的であり、接着細胞や一部の組織を含むが、細菌または酵母菌は含まないほとんどの真核細胞型に適用可能である。細胞バイアビリティーを評価するこの蛍光ベースの方法は、トリパンブルー排除試験、Cr放出法のほか、細胞バイアビリティーおよび細胞毒性を判定するための同様の方法などのアッセイの代わりに好ましい。
アッセイを行う上で、生細胞は、実質的に非蛍光細胞浸透性CALCEIN AMの強度蛍光カルセイン(Calcein)への酵素変換によって測定される遍在的細胞内エステラーゼ活性の存在によって区別される。ポリアニオン性色素のカルセインは生細胞内で十分に保持され、生細胞内にきわめて均一の緑色蛍光(ex/em〜495nm/〜515nm)を産生する。EthD−1は、損傷膜を有する細胞に侵入し、核酸への結合時に蛍光の40倍の増加を受け、それによって死細胞における鮮赤色(ex/em〜495nm/〜635nm)をひき起こす。EthD−1は、生細胞の無傷血漿膜によって排除される。細胞バイアビリティーの判定は、細胞のこれら物理的および生化学的特性に基づく。これらの細胞特性に影響を及ぼすことがない細胞毒性イベントは、この方法を用いて正確に評価されえない。背景蛍光レベルは、色素が細胞と相互作用する前に実質的に非蛍光であるため、このアッセイ法では本質的に低い。
スクリーニングの種々の評価項目に加えて、スクリーニング工程の別の2つの主要な特徴がある。抗体遺伝子産物のライブラリーは、ランダムライブラリーではなく、バイアス法の産物である。以下の実施例では、バイアスはマウスを固定細胞で免疫化することによって得られる。これにより標的抗原を結合する可能性を有する抗体の特性が増大する。免疫化は高親和性抗体を得る方法(親和性成熟)として考えられているが、この場合にはそうではない。それどころか、これは標的方向へ部位を結合する一連の抗原をシフトする方法とみなしうる。これも重鎖に不変部分によって指示される機能性が、最初のIgMアイソタイプからIgGなど別のアイソタイプに変化するアイソタイプスイッチングと異なる。
スクリーニング工程において重要である第3の重要な特徴は、多標的スクリーニングの使用である。ある程度まで、特異性は親和性に関係している。この例は、抗原がきわめて限定された分布を有し、抗体の親和性が抗体の特異性の重要な決定因子である状況であり、すなわち、親和性が高いほど、抗体はより組織特異的であり、同様に、親和性が低い抗体は、当該組織以外の組織に結合しうる。したがって、特異性の問題に対処するために、抗体が種々の細胞に対して同時にスクリーニングされる。以下の実施例では、ハイブリドーマ上清(モノクローナル抗体発展の最も早い段階を示す)が、多くの細胞系に対して検査され、特異性および活性を立証する。
これらの抗体は、患者における癌の治療処置のためにデザインされている。理想としては、これらの抗体は裸の抗体でありうる。それらは毒素に結合もされうる。それらを用いて他の分子、例えばビオチン結合酵素を癌にターゲティングすることができる。結合には放射性化合物も使用できる。
これらの抗体は、フラグメント化され、分子的に再構成されうる。例えば、Fvフラグメント、sFv−一本鎖Fvフラグメント、二重特性抗体等を製造しうる。
これらの抗体は、癌の診断、予後診断、およびモニタリング用に使用できることが想定される。例えば、患者は、ELISAアッセイ、迅速テストパネルフォーマットなど異なるフォーマットにおけるこれら抗体によって検出されうるshed腫瘍抗原のために血液試料が採取されうる。これらの抗体を用いて、診断目的のために腫瘍生検を染色することができる。また、治療用抗体のパネルを用いて、患者の試料を検査し、治療用に適切な抗体が存在するかどうかを判定する。
腫瘍試料に特異的なモノクローナル抗体を製造するために、適切なハイブリドーマウェルの選択法は、誤った陽性シグナルを生じるウェル選択の可能性によって複雑化する。すなわち、正常細胞および癌細胞に対して反応しうる抗体を産生する可能性がある。この可能性を未然に防ぐために、選択工程から抗正常抗原抗体を隠す1つの方法がる。これは、スクリーニングの第1段階で抗正常抗体を除去し、所望の抗体の存在を示すことによって達成されうる。その後の限界希釈クローニングは、対照細胞の殺傷をひき起こすことはないが、標的癌細胞の殺傷をひき起こすクローンを描くことができる。
***腫瘍、黒色腫、および肺腫瘍の生検標本を得て、使用するまで−70℃下に保存した。単一細胞懸濁液を調製し、−30℃、70%エタノールで固定し、PBSで洗浄し、注射用に適切な容量に再構成した。Balb/cマウスを2.5x10〜1x10細胞で免疫化し、脾臓摘出の3日前に最終融合前ブースが行われるまで2週おきにブーストした。ハイブリドーマは、単離された脾細胞をSp2/0およびNS1黒色腫パートナーと融合することによって調製した。融合物からの上清をハイブリドーマのサブクローニングについて検査した。細胞(特にA2058黒色腫細胞、CCD−12CoN線維芽細胞、MCF−12A乳腺細胞を含む)をATCCから得て、同封の指示に従い培養した。HEY細胞系は、インカ・ブロックハウゼン(Inka Brockhausen)博士より贈呈された。非癌細胞、例えば、CCD−12CoN線維芽細胞およびMCF−12A乳腺細胞を、スクリーニング前の1〜2週間、96穴マイクロタイタープレート(NUNC)へプレーティングした。癌細胞、例えば、HEY、A2058、BT483、およびHS294tは、スクリーニングの2〜3日前に、プレーティングした。
プレーティングした正常細胞を使用前に固定した。PBS 100マイクロリットルで10分間、室温下にプレートを洗浄し、次いで吸気乾燥させた。PBS中に希釈した0.01パーセントグルタルアルデヒド75マイクロリットルを各ウェルに5分間添加し、次いで吸引した。プレートをPBS 100マイクロリットルで3回、室温下に洗浄した。ウェルを空にし、PBS中1パーセントのヒト血清アルブミン100マイクロリットルを各ウェルに1時間、室温下に添加した。次いで、プレートを摂氏4度下に保存した。
ハイブリドーマプレートから上清を移動する前に、固定正常細胞を室温下、PBS 100マイクロリットルで3回洗浄した。マイクロリットルの一次ハイブリドーマへの吸引後、培養上清を固定細胞プレートに移動し、8パーセントCOインキュベーター中で2時間、摂氏37度下にインキュベートした。黒色腫由来のハイブリドーマ上清をCCD−12CoN細胞とともにインキュベートし、乳癌由来のハイブリドーマ上清をMCF−12a細胞とともにインキュベートした。インキュベーション後、吸収上清を2つの75マイクロリットル部分に分け、標的癌細胞プレートに移動した。移動前に、癌細胞プレートをPBS 100マイクロリットルで3回洗浄した。CCD−12CoN細胞からの上清はA2058およびHS294t細胞に移動したが、MCF−12A細胞からの上清はHEYおよびBT483細胞に移動した。癌細胞を8パーセントCOインキュベーター中で18時間、摂氏37度下にハイブリドーマ上清とともにインキュベートした。
生/死細胞毒性アッセイをモレキュラープローブス(Molecular Probes)(オレゴン州(OR)、ユー(Eu))から得た。以下に概略を示した変更とともにメーカーの指示に従いアッセイを行った。細胞を含むプレートをPBS 100マイクロリットルで1回、37℃下に洗浄した。ハイブリドーママイクロタイタープレートからの上清75〜100マイクロリットルを細胞プレートに移動し、8%COインキュベーター中で18〜24時間インキュベートした。次いで、全死対照として使用されるウェルを空になるまで吸引し、70%エタノール50マイクロリットルを添加した。次いで、プレートを反転することによって空にし、吸い取り乾燥させた。室温PBSを多チャンネルスクイーズボトルから各ウェルへ分配し、3回タッピングし、反転によって空にし、次いで吸い取り乾燥させた。PBS中に希釈した蛍光生/死色素50マイクロリットルを各ウェルに添加し、5%COインキュベーター中で1時間、37℃下にインキュベートした。パーキン・エルマー(Perkin−Elmer)HTS7000蛍光プレートリーダーでプレートを読み、マイクロソフトのエクセルでデータを分析した。
4回のスクリーニングを行い、単一クローンハイブリドーマ培養株を得た。2回のスクリーニングでは、ハイブリドーマ上清を癌細胞に対してのみ検査した。最終回のスクリーニングでは、表1に示した多くの非癌細胞および標的細胞に対して検査した。抗体は、市販のアイソタイプキットを用いてアイソタイプ化された。
多くのモノクローナル抗体が本発明の方法に従い製造された。これらの抗体は、その特徴が表1に示されているが、3BD−3、3BD−6、3BD−8、3BD−9、3BD−15、3BD−25、3BD−26、および3BD−27と識別された。指名された抗体のそれぞれは、以下のATCC受入番号を有する、アメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション(American Type Culture Collection)(10801ブールバード大学(バージニア州(Va)、マナサス)で寄託されたハイブリドーマ細胞系によって製造される。
抗体 ATCC受入番号
3BD−3
3BD−6
3BD−8
3BD−9
3BD−15
3BD−25
3BD−26
3BD−27
これらの抗体は、4回の限界希釈クローニング後にモノクローナルとみなされる。抗黒色腫抗体は、顕著な癌細胞殺傷を生じることがなかった。抗乳癌抗体のパネルは、標的細胞の32〜87%および対照細胞の1〜3%未満を殺傷した。優勢なアイソタイプは、抗腫瘍抗体の大半が糖質抗原に向けられており、したがって、IgMタイプであることが予想されたとしても、IgG1であった。大部分の抗体は対照細胞を細胞死から救うため、高い治療指数が認められる。
Figure 2005518393
この実施例では、最初に患者の腫瘍の試料を得ることによってカスタマイズされた抗癌抗体が製造される。通常、これは、固形腫瘍からの生検標本または血液原性腫瘍からの血液試料からのものである。試料は、単一の細胞懸濁液に調製され、マウスへの注射用に固定される。免疫化スケジュールの終了後、ハイブリドーマは脾細胞から製造される。ハイブリドーマは、標準の細胞毒性アッセイで種々の癌細胞系および正常細胞に対してスクリーニングされる。癌細胞に対しては反応性であるが、正常非形質転換細胞に対しては反応性ではないハイブリドーマが、その後の増殖のために選択される。陽性とみなされたクローンは、癌細胞を選択的に殺傷するが、非形質転換細胞を殺傷することがないクローンであった。抗体は多数の生化学パラメータで特徴づけられ、次いで治療用途にヒト化される。単離された黒色腫細胞および細胞系を実施例1に記載された通りに培養した。Balb/cマウスを以下のスケジュールに従い免疫化した。0日目に200,000個の細胞を皮下および腹腔内注射し、次いで21日目に200,000個の細胞を腹腔内注射し、次いで49日目に1,000,000個の細胞を注射し、次いで107日目にフロイントの完全アジュバントを腹腔内注射し、次いで120日目に200,000個の細胞を腹腔内注射し、次いで123日目にマウスを屠殺した。脾臓を採取し、実施例1で概略を示した方法を用いてSp2/0(1LN)またはNS−1(2LN)黒色腫パートナーとの融合のために脾細胞を2つのアリコートに分けた。
融合後11日にA2058黒色腫細胞およびCCD−12CoN線維芽細胞に対するスクリーニングを行った。各対のプレートを室温PBS100マイクロリットルで洗浄し、次いで吸引してほぼ乾燥させた。次いで、ハイブリドーマ上清50マイクロリットルを2つのプレートのそれぞれの同じウェルに添加した。使用済みSp2/0上清を同じ容量で対照ウェルに添加し、8%CO、98%相対湿度インキュベーターで摂氏37度下に約18時間インキュベートした。次いで、各対のプレートを除去し、陽性対照ウェルについては70%エタノール50マイクロリットルを4秒間、培地と置き換えた。次いで、プレートを反転し、室温PBSで1回洗浄し、乾燥させた。次いで、PBS中に希釈した蛍光生/死色素(モレキュラープローブス(Molecular Probes)生/死キット)50μlを1時間添加し、摂氏37度でインキュベートした。次いで、パーキン・エルマー(Perkin−Elmer)HTS7000蛍光プレートリーダーでプレートを読み、マイクロソフトのエクセルでデータを分析した。陽性とみなされたウェルをサブクローン化し、同じスクリーニング工程を13日後に繰り返し、次いで33日後に繰り返した。
最終スクリーニングの結果は、以下の表2に概略が示されている。多くのモノクローナル抗体が本発明の方法に従い製造された。これらの抗体は、その特徴が表2に示されているが、1LN−1、1LN−8、1LN−12、1LN−14、2LN−21、2LN−28、2LN−29、2LN−31、2LN−33、2LN−34、および2LN−35と識別された。指名された抗体のそれぞれは、以下のATCC受入番号を有する、アメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション(American Type Culture Collection)(10801ブールバード大学(バージニア州(Va)、マナサス)で寄託されたハイブリドーマ細胞系によって製造される。
抗体 ATCC受入番号
1LN−1
1LN−8
1LN−12
1LN−14
2LN−21
2LN−28
2LN−29
2LN−31
2LN−33
2LN−34
2LN−35
Figure 2005518393
表は、Sp2/0およびNS−1の両方からのクローンが、癌細胞に対する50%以上の殺傷率を有する抗体を産生することができ、同時にクローンの一部が正常対照線維芽細胞の1パーセント未満の殺傷をもたらしうることを示している。
この実施例では、カスタマイズ化された抗体を製造する一般性を示すために実施例2の方法に従っていくつかの異なる***腫瘍試料に対する抗体を製造した。***腫瘍の生検標本を得て、実施例1に示した通り使用するまで−70℃下に保存した。単一細胞懸濁液を調製し、−30℃、70%エタノールで固定し、PBSで洗浄し、注射用に適切な容量に再構成した。メス、7〜8週齢の系、H−2ハプロタイプBalb/cマウス(チャールズ リバー カナダ(Charles River Canada)(カナダ、ケベック州(QC)、セントコンスタント)を2.5x10〜1x10細胞で免疫化し、脾臓摘出の3日前に最終融合前ブースが行われるまで2週おきにブーストした。ハイブリドーマは、単離された脾細胞をSp2/0黒色腫パートナーと融合することによって調製した。融合物からの上清をハイブリドーマのサブクローニングについて検査した。
Hs574.T乳腺管癌細胞、A2058黒色腫細胞、NCI−H460ヒト肺大細胞癌、CCD−112CoNヒト結腸線維芽細胞、CCD−27skヒト皮膚芽細胞、MCF−12Aヒト***上皮細胞、Hs574.mgヒト乳腺細胞、および他の細胞系をATCCから得て、同封の指示に従い培養した。癌細胞および非癌細胞の両方をスクリーニングの3〜4日前にプレーティングした。
ハイブリドーマを融合後10〜12日間培養し、顕微鏡下に観察した。ウェルの20〜25%が80%以上の融合となった場合、細胞毒性アッセイでハイブリドーマ上清をスクリーニングした。ハイブリドーマ上清を2つの75マイクロタイター部分に分け、1つを標的癌細胞プレートに添加し、もう1つを非癌細胞プレートに添加した。ハイブリドーマ上清を移動する前に、PBS 100マイクロリットルで3回洗浄した。抗乳癌ハイブリドーマからの上清はHs574.TおよびHs574.mgに移動したが、抗肺癌ハイブリドーマからの上清はNCI−H460およびCCD−27SK細胞に移動した。癌細胞を8パーセントCOインキュベーター中で18時間、摂氏37度下にインキュベートした。
生/死細胞毒性アッセイをモレキュラープローブス(Molecular Probes)(オレゴン州(OR)、ユージーン(Eugen))から得た。以下に概略を示した変更とともにメーカーの指示に従いアッセイを行った。細胞を含むプレートをPBS 100マイクロリットルで1回、37℃下に洗浄した。ハイブリドーママイクロタイタープレートからの上清75〜100マイクロリットルを細胞プレートに移動し、8%COインキュベーター中で18〜24時間インキュベートした。次いで、死対照として使用されるウェルを空になるまで吸引し、70%エタノール50マイクロリットルを添加した。次いで、プレートを反転することによって空にし、吸い取り乾燥させた。室温PBSを多チャンネルスクイーズボトルから各ウェルへ分配し、3回タッピングし、反転によって空にし、次いで吸い取り乾燥させた。PBS中に希釈した蛍光生/死色素50マイクロリットルを各ウェルに添加し、5%COインキュベーター中で1時間、37℃下にインキュベートした。パーキン・エルマー(Perkin−Elmer)HTS7000蛍光プレートリーダーでプレートを読み、マイクロソフトのエクセル(マイクロソフト(Microsof)(ワシントン州(WA)、レドモンド)でデータを分析した。
4回のスクリーニングを行い、単一クローンハイブリドーマ培養株を得た。2回のスクリーニングでは、ハイブリドーマ上清を癌細胞に対してのみ検査した。最終回のスクリーニングでは、表3に示した多くの非癌細胞および標的細胞に対して検査した。抗体は、市販のアイソタイプキット(ロシュ(Roche)(インディアナ州(IN)、インディアナポリス)を用いてアイソタイプ化された。
多くのモノクローナル抗体が本発明の方法に従い製造された。これらの抗体は、その特徴が表3に示されているが、4BD−1、4BD−3、4BD−6、4BD−9、4BD−13、4BD−18、 4BD−20、4BD−25、 4BD−37、4BD−32、4BD−26、4BD−27、4BD−28、4BD−50、6BD−1、6BD−3、6BD−5、6BD−11、6BD−25、7BD−7、7BD−12−1、7BD−12−2、7BD−13、7BD−14、7BD−19、7BD−21、7BD−24、 7BD−29、7BD−30、7BD−31、7BDI−17、7BDI−58、7BDI−60、および7BDI−62と識別された。指名された抗体のそれぞれは、以下のATCC受入番号を有する、アメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション(American Type Culture Collection)(10801ブールバード大学(バージニア州(Va)、マナサス)で寄託されたハイブリドーマ細胞系によって製造される。
抗体 ATCC受入番号
4BD−1
4BD−3
4BD−6
4BD−9
4BD−13
4BD−18
4BD−20
4BD−25
4BD−37
4BD−32
4BD−26
4BD−27
4BD−28
4BD−50
6BD−1
6BD−3
6BD−5
6BD−11
6BD−25
7BD−7
7BD−12−1
7BD−12−2
7BD−13
7BD−14
7BD−19
7BD−21
7BD−24
7BD−29
7BD−30
7BD−31
7BDI−17
7BDI−58
7BDI−60
7BDI−62
これらの抗体は、4回の限界希釈クローニング後にモノクローナルとみなされる。抗乳癌抗体のパネルは、標的細胞の15〜79%および対照細胞の1〜31%未満を殺傷した。抗腫瘍抗体の大半はIgMタイプであり、それらが腫瘍細胞の表面上の糖質抗原に向けられていることを示した。大部分の抗体は正常細胞が細胞死を受けることをひき起こさないため、高い治療指数が認められる。
これらのモノクローナル抗体は、多くの免疫学的および生化学的パラメータで特徴づけられている。各クローン由来の抗体の異なる細胞系への結合を測定するために細胞ベースの酵素免疫測定(ELSA)が確立された。細胞を96穴組織培養プレート上に接種し、成長させた。PBS 100マイクロリットルでプレートを洗浄した。PBS中の冷却した4パーセントパラホルムアルデヒドを各ウェルに10分間添加し、次いで吸引した。多チャンネルスクイーズボトルを用いてPBSでプレートを洗浄した。ウェルを空にし、ブロッキング用緩衝液(50mM Tris−HCl緩衝液(pH9.3)中1パーセントハイドロカゼイン(hydrocasein)、0.1パーセントゲレチン(geletin))を各ウェルに1時間、室温下に添加した。プレートを室温下に緩衝液(10mM PBS中0.05パーセントTween20)で3回洗浄し、緩衝液100マイクロリットルで摂氏−30℃下に保存した。使用前に、プレートを解凍し、緩衝液を各ウェルから吸引した。ハイブリドーマ上清75マイクロリットルを各ウェルに添加し、室温下に60分間インキュベートした。多チャンネルスクイーズボトルを用いてPBSでプレートを洗浄した後、ペルオキシダーゼ結合ヤギ抗マウスIgMとペルオキシダーゼ結合ロバ抗マウスIgM(ジャクソン イムノリサーチ ラボ(Jackson ImmunoResearch Lab)株式会社Inc.)(ペンシルベニア州(PA)、ウェストグローブ)の組合せ50マイクロリットルを添加し、室温下に30分間インキュベートした。最後の洗浄後、オルソフェニレンジアミン(OPD)(シグマ(Sigma)(ミズーリ州(MO)、セントルイス)を各ウェルに添加し、同等量の1N硫酸を添加した後、HTS7000プレートリーダーを用いて492nmで光学密度を読んだ。異なるクローンは、異なる細胞への結合における異なるプロフィールを示す(表3)。これは、それらが異なる細胞表面抗原をターゲティングしうることを示し、さらに癌細胞の表面におけるこれら抗原の変動性分布を示す。癌細胞のみに結合し、正常細胞には結合しないものにより、特定の腫瘍関連抗原が確認される。
Figure 2005518393
この実施例では、最初に患者の腫瘍を得て単一細胞懸濁液を調製することによって肺癌試料にカスタマイズされた抗癌抗体が製造され、これは次いで実施例1に記載されている通りマウスへ注射するために固定される。免疫化スケジュールの終了後、ハイブリドーマは脾細胞から製造される。ハイブリドーマは、標準の細胞毒性アッセイで種々の癌細胞系および正常細胞に対してスクリーニングされる。癌細胞に対しては反応性であるが、正常非形質転換細胞に対しては反応性ではないハイブリドーマが、その後の増殖のために選択される。陽性とみなされたクローンは、癌細胞を選択的に殺傷するが、非形質転換細胞を殺傷することがないクローンであった。
肺癌細胞を単離し、細胞系を実施例1に記載されている通りに培養した。メス、7〜8週齢の系、H−2ハプロタイプBalb/cマウス(チャールズ リバー カナダ(Charles River Canada)(カナダ、ケベック州(QC)、セントコンスタント)をヒト肺癌細胞で免疫化した。肺癌細胞懸濁液を最初の免疫化のために同等量のフロイント完全アジュバント(FCA)中で、次いでその後の免疫化のためにフロイント不完全アジュバント(FIA)中で0、21、45日に乳化した。5x10細胞を用いて、皮下または腹腔内経路のいずれかを通じて各マウスを免疫化した。148日目、PBS(pH7.4)中、腹腔内投与されたヒト肺癌細胞による最後の免疫化後3〜4日に免疫化マウスを屠殺した。脾臓を採取し、実施例1で概略を示した方法を用いてSp2/0黒色腫パートナーとの融合のために脾細胞を2つのアリコートに分けた。
融合後10日にNCI−H460および/またはNCI−H661細胞およびCCD−27SK線維芽細胞に対するスクリーニングを行った。各対のプレートを室温PBS100マイクロリットルで洗浄し、次いで吸引してほぼ乾燥させた。次いで、ハイブリドーマ上清75マイクロリットルを2つのプレートのそれぞれの同じウェルに添加した。使用済みSp2/0上清を同じ容量で対照ウェルに添加し、8%CO、98%相対湿度インキュベーターで摂氏37度下に約18時間インキュベートした。次いで、各対のプレートを除去し、陽性対照ウェルについては70%エタノール50マイクロリットルを4秒間、培地と置き換えた。次いで、プレートを反転し、室温PBSで1回洗浄し、乾燥させた。次いで、PBS中に希釈した蛍光生/死色素(モレキュラープローブス(Molecular Probes)生/死キット)50μlを1時間添加し、摂氏37度でインキュベートした。次いで、パーキン・エルマー(Perkin−Elmer)蛍光プレートリーダーでプレートを読み、マイクロソフトのエクセルでデータを分析した。陽性とみなされたウェルをサブクローン化し、同じスクリーニング工程を6日後に繰り返し、次いで13日後に繰り返した。
最終スクリーニングの結果は、以下の表4に概略が示されている。抗体は、実施例3の方法に従い細胞ELISAで異なる細胞系への結合で特徴づけられた。多くのモノクローナル抗体が本発明の方法に従い製造された。これらの抗体は、その特徴が表4に示されているが、5LAC2、5LAC4、5LAC20、および5LAC23と識別された。指名された抗体のそれぞれは、以下のATCC受入番号を有する、アメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション(American Type Culture Collection)(10801ブールバード大学(バージニア州(VA)、マナサス)で寄託されたハイブリドーマ細胞系によって製造される。
抗体 ATCC受入番号
5LAC2
5LAC4
5LAC20
5LAC23.
Figure 2005518393
表は、クローンが、癌細胞に対する7〜67%以上の殺傷率を有する抗体を産生することができ、同時にクローンの一部が正常対照線維芽細胞の5パーセント未満の殺傷をもたらしうることを示している。
この実施例では、患者の肺癌細胞にカスタマイズされた抗癌抗体が製造されるが、培養細胞を抗体発展工程で用いて免疫化肯定の一般性を明らかにした。試料を単一細胞懸濁液に調製し、実施例1に記載されている通りマウスへの注射用に固定した。患者の肺癌から直接由来の細胞による3回の免疫化の終了後、マウスをヒト肺癌細胞系(NCI−H460)で2回免疫化した。ハイブリドーマを脾細胞から製造し、標準の細胞毒性アッセイで種々の癌細胞系および正常細胞に対して上清をスクリーニングした。癌細胞に対しては反応性であるが、正常非形質転換細胞に対しては反応性ではないハイブリドーマを、その後の増殖のために選択した。陽性とみなされたクローンは、癌細胞を選択的に殺傷するが、非形質転換細胞を殺傷することがないクローンであった。抗体を多数の生化学的パラメータで特徴づけし、次いで治療用にヒト化した。
肺癌細胞を単離し、細胞系を実施例1に記載されている通りに培養した。Balb/cマウス、H−2ハプロタイプ(チャールズ リバー カナダ(Charles River Canada)(カナダ、ケベック州(QC)、セントコンスタント)を有する系、メス、7〜8週弱を、最初の免疫化のためにフロイント完全アジュバント(FCA)、次いで0、21、45日のその後の免疫化のためにフロイント不完全アジュバント(FIA)のいずれかの同等量中に乳化したヒト肺癌細胞5x10細胞で免疫化した。105、150、および170日で細胞懸濁液へ単層細胞をスクレイピングすることによってT−75細胞培養フラスコ中で成長させた固定NCI H460細胞でマウスを免疫化した。リン酸緩衝食塩緩衝液(PBS)、pH7.4中、腹腔内投与されたNCI H460による最後の免疫化後3〜4日に免疫化マウスを屠殺した。脾臓を採取し、実施例1で概略を示した方法を用いてSp2/0黒色腫パートナーとの融合のために脾細胞を2つのアリコートに分けた。
融合後10日に実施例4に記載されている通り、NCI H460およびCCD−27SK線維芽細胞に対するスクリーニングを行った。抗体は、実施例3の方法に従い細胞ELISAにより異なる細胞系への結合で特徴づけられた。
陽性とみなされたウェルをサブクローン化し、同じスクリーニング工程を9日後に繰り返し、次いで18日後に繰り返した。結果は、以下の表5に概略が示されている。多くのモノクローナル抗体が本発明の方法に従い製造された。これらの抗体は、その特徴が表5に示されているが、H460−1、H460−4、H460−5、H460−10、H460−14、H460−16−1、H460−16−2、H460−23、およびH460−27と識別された。指名された抗体のそれぞれは、以下のATCC受入番号を有する、アメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション(American Type Culture Collection)(10801ブールバード大学(バージニア州(Va)、マナサス)で寄託されたハイブリドーマ細胞系によって製造される。
抗体 ATCC受入番号
H460−1
H460−4
H460−5
H460−10
H460−14
H460−16−1
H460−16−2
H460−23
H460−27
Figure 2005518393
表は、クローンが、癌細胞に対する15%以上の殺傷率を有する抗体を産生することができ、同時にクローンの一部が正常対照線維芽細胞の8パーセント未満の殺傷をもたらしうることを示している。
本発明の抗癌抗体は、癌疾患を有する患者の治療のために、医薬的に許容される補助剤、例えば、生理食塩水、脂肪乳剤、卵白、リン酸緩衝食塩水などと混合して投与され、かつ前記癌疾患の治療を仲介するのに有効な量で、例えば約1マイクログラム/ミリリットルないし1グラム/ミリリットルで投与されると有用である。
癌疾患に罹患している患者を治療する方法はさらに、複合抗癌抗体の使用を含みうるが、これには、毒素、酵素、放射性化合物、および造血性細胞からなる群から選択されるメンバーとの患者特異的抗癌抗体の結合、およびこれら複合抗体の患者への投与が含まれ、ここで前記抗癌抗体は、医薬的に許容される補助剤、例えば、生理食塩水、脂肪乳剤、卵白、リン酸緩衝食塩水などと混合して投与され、かつ前記癌疾患の治療を仲介するのに有効な量で、例えば約1ミリグラム/ミルないし約1グラム/ミルで投与される。特定の実施形態では、概略が上述された方法のいずれかにおいて有用な抗癌抗体はヒト化抗体でありうる。
本発明は抗癌抗体は、癌疾患を有する患者の治療のために、医薬的に許容される補助剤、例えば、生理食塩水、脂肪乳剤、卵白、リン酸緩衝食塩水などと混合して投与され、かつ前記癌疾患の治療を仲介するのに有効な量で、例えば約1マイクログラム/ミリリットルないし約1グラム/ミリリットルで投与されると有用である。
癌疾患に罹患している患者を治療する方法はさらに、複合抗癌抗体の使用を含みうるが、これには、毒素、酵素、放射性化合物、および造血性細胞からなる群から選択されるメンバーとの患者特異的抗癌抗体の結合、およびこれら複合抗体の患者への投与が含まれ、ここで前記抗癌抗体は、医薬的に許容される補助剤、例えば、生理食塩水、脂肪乳剤、卵白、リン酸緩衝食塩水などと混合して投与され、かつ前記癌疾患の治療を仲介するのに有効な量で、例えば約1ミリグラム/ミルないし約1グラム/ミルで投与される。特定の実施形態では、概略が上述された方法のいずれかにおいて有用な抗癌抗体はヒト化抗体でありうる。
(関連出願に関して)
本出願は、現在、米国特許第6,180,357号である、1999年10月8日出願の特許出願第09/415,278号の一部継続出願であり、その内容は本明細書中で参照によって援用される。
本発明は、治療および診断目的に使用できる化学療法剤と併用されうる個々の患者にカスタマイズされた抗癌抗体の製造に関する。本発明はさらに、上記抗体が製造される方法、およびその使用方法に関する。
癌の症状を示す各個人は特異であり、個人の個性と同じく他の癌と異なる癌を有する。これにもかかわらず、現在の治療は同じ型の癌を有する全患者を、同じ病期で、同じ方法で処置する。これら患者の少なくとも30%は最初の治療に失敗し、さらに多数の治療とともに、治療の失敗、転移、および最終的には死の可能性の増大をもたらす。優れた治療方法は、特定の個人のための療法のカスタマイズ化であろう。それ自体、カスタマイズ化をもたらす唯一の現在の療法は外科手術である。化学療法および放射線治療は、患者に合わせることはできす、手術単独では、ほとんどの場合、治癒を得るには不十分である。
モノクローナル抗体の出現によって、各抗体を単一のエピトープへ向けることができるため、カスタマイズされた療法を開発する方法の可能性がより現実的になった。さらに、特定の個人の腫瘍を独自に規定するエピトープの配列に向けられる抗体の組合せを製造することが可能である。
癌細胞と正常細胞との有意差は、癌細胞が形質転換細胞に対して特異的である抗原を含有することであると理解することにより、科学界は長らく、モノクローナル抗体がこれら癌抗原に特異的に結合することによって形質転換細胞を特異的ターゲティングするようにデザインすることができると主張しており、したがって、モノクローナルが癌細胞を除去する「魔法の弾丸(特効薬)」として使用されうるという考えが生じた。
しかし、現時点では、癌患者には通常、わずかな治療オプションしかない。癌療法の管理された方法は、全体的な生存および死亡率における改善をもたらした。しかし、特定の個人には、これら改善された統計は必ずしも彼らの個人的な状況における改善と相関するわけではない。
したがって、同じコホートにおける患者とは無関係に医師が各腫瘍を治療することを可能にする方法が提出された場合は、これはまさにその1人に適合する特異な治療方法を可能にするであろう。かかる治療過程は、理想としては、治癒率を増大し、良好な転帰をもたらし、それによって長い間欲していた必要を満たすことになる。
歴史的に、ポリクローナル抗体の使用は、ヒト癌の治療における限定された成功とともに行われてきた。リンパ腫および白血病は、ヒト血漿で治療されているが、緩和または反応の延長はほとんど認められない。さらに、信頼性がなく、化学療法と比べて追加の利点がなかった。乳癌、黒色腫、腎細胞癌などの固形腫瘍もヒト血液、チンパンジー血清、ヒト血漿、およびウマ血清で治療されているが、結果はそれ相応に予測不可能であり、無効である。
固形腫瘍に対するモノクローナル抗体の多くの臨床試験が行われてきた。1980年代、ヒト乳癌に対する少なくとも4件の臨床試験があったが、特異的抗原に対する、または組織選択性に基づく抗体を用いることによって、少なくとも47人の患者から生じた反応者は1人のみであった。シスプラチン(Cisplatin)と組合わせたヒト化抗her2抗体を用いた臨床試験が成功したのは、1998年が初めてであった。この治験では、37人の患者が反応について評価されたが、約4分の1が部分的反応率を示し、別の半分がわずかな、または安定した疾患の進行を示した。
結腸直腸癌を調査する臨床試験は、糖タンパク質および糖脂質の両方の標的に対する抗体を含む。腺癌に対する一部の特異性を有する17−1Aなどの抗体は、60人を超える患者における第2相治験を受け、部分反応を示す患者は1人のみであった。他の治験では、17−1Aの使用により、追加のシクロホスファミドを用いたプロトコルにおける患者52人中、完全反応は1人のみ、わずかな反応が2人生じた。当初、イメージングのために承認されたヒト化モノクローナル抗体の使用の腫瘍の退行をもたらすことはなかった。今日まで、直腸結腸癌に有効である抗体は認められていない。同様に、肺癌、脳癌、卵巣癌、膵臓癌、前立腺癌、および胃癌についても同様に不良な結果が認められている。黒色腫に対する抗−GD3モノクローナル抗体の使用においては若干の限定された成功が認められる。したがって、ヒト臨床試験の必要条件である小動物試験の成功にもかかわらず、試験されている抗体はその大部分が無効であることがわかる。
(先行特許)
米国特許第5,750,102号公報(特許文献1)は、患者の腫瘍からの細胞が、患者の細胞または組織からクローン化されうるMHC遺伝子で形質転換される方法を開示している。次いで、これらの形質転換細胞は患者に予防接種を行うために使用される。
米国特許第4,861,581号公報(特許文献2)は、哺乳動物の腫瘍性および正常細胞の細胞内成分には特異的であるが、細胞外成分には特異的ではないモノクローナル抗体を得るステップと、モノクローナル抗体を標識するステップと、腫瘍性細胞を殺傷するように治療を受けた哺乳動物の組織と標識抗体を接触させるステップと、変性腫瘍性細胞の細胞内成分への標識抗体の結合を測定することによって治療の有効性を判定するステップとを含んでなる工程を開示している。ヒト細胞内抗原に対する抗体の調製においては、特許権者は、悪性細胞がかかる抗原の便利な起源を示すことを認めている。
米国特許第5,171,665号公報(特許文献3)は、新規な抗体およびその製造のための方法を提供している。具体的には、本特許は、ヒト腫瘍、例えば、結腸および肺の腫瘍と関連したタンパク質抗原に強く結合するが、正常細胞にははるかに弱い程度に結合する特性を有するモノクローナル抗体の形成を開示している。
米国特許第5,484,596号公報(特許文献4)は、ヒト癌患者から腫瘍組織を外科的除去するステップと、腫瘍組織を処理して腫瘍細胞を得るステップと、腫瘍細胞を生存可能であるが非発現性に照射するステップと、これらの細胞を用いて、原発腫瘍の再発を抑制すると同時に転移を抑制する能力がある患者用のワクチンを調製するステップとを含んでなる癌療法の方法を提供する。本特許は、腫瘍細胞の表面抗原と反応性であるモノクローナル抗体の開発を開示している。第4欄(45行以下参照)に記載されているように、特許権者は、ヒト腫瘍における活性な特異的免疫療法を示すモノクローナル抗体の開発において自発性腫瘍細胞を利用している。
米国特許第5,693,763号公報(特許文献5)は、ヒト癌の特徴であるが、起源の上皮組織に依存しない糖タンパク質抗原を開示している。
米国特許第5,783,186号公報(特許文献6)では、Her2発現細胞におけるアポトーシスを誘発する抗−Her2抗体、抗体を産生するハイブリドーマ細胞系、抗体および前記抗体を含む医薬組成物を用いる癌の治療方法が開示されている。
米国特許第5,849,876号公報(特許文献7)は、腫瘍および非腫瘍組織源から精製されたムチン抗原に対するモノクローナル抗体の製造のためのハイブリドーマ細胞系を記載している。
米国特許第5,869,268号公報(特許文献8)では、所望の抗原に対する特異的な抗体を産生するヒトリンパ球を製造するための方法、モノクローナル抗体を製造するための方法、およびその方法によって製造されるモノクローナル抗体が開示されている。本特許では特に、癌の診断および治療に有用である抗−HDヒトモノクローナル抗体の製造が開示されている。
米国特許第5,869,045号公報(特許文献9)は、ヒト癌細胞と反応性の抗体、抗体フラグメント、抗体複合体、および一本鎖免疫毒素複合体に関する。これらの抗体が機能するメカニズムは、分子がヒト癌の表面上に存在する細胞膜抗原と反応性であり、さらに抗体が癌細胞内で内面化し、その後に結合し、抗体−薬剤および抗体−毒素の複合体を形成するために特に有用となるという点で二重性である。それらの非修飾形態では、抗体は特異的濃度で細胞毒性を示す。
米国特許第5,780,033号公報(特許文献10)は、腫瘍治療および予防用の自己抗体の使用を開示している。しかし、この抗体は、老化哺乳動物からの抗核自己抗体である。この場合、自己抗体は、免疫系において確認される天然抗体の1つの型であると言われている。この自己抗体は「老化哺乳動物」由来であるため、自己抗体が実際に治療されている患者由来である要件はない。また、本特許は、老化哺乳動物からの天然モノクローナル抗核自己抗体、およびモノクローナル抗核自己抗体を製造するハイブリドーマ細胞系を開示している。
米国特許第5,750,102号公報 米国特許第4,861,581号公報 米国特許第5,171,665号公報 米国特許第5,484,596号公報 米国特許第5,693,763号公報 米国特許第5,783,186号公報 米国特許第5,849,876号公報 米国特許第5,869,268号公報 米国特許第5,869,045号公報 米国特許第5,780,033号公報
本出願は、新規な枠組みのスクリーニングを用いる患者特異的抗癌抗体を製造するための方法を開示する。これらの抗体は、1つの腫瘍に対して特異的に製造することができ、したがって、癌療法のカスタマイズ化が可能となる。本出願の文脈内で、細胞致死(細胞毒性)特性または細胞成長阻害(細胞静止)特性を以後、細胞毒性と呼ぶ。これらの抗体は、癌の病期分類および診断を助けるために使用されうるとともに、これらを用いて腫瘍の転移を治療することができる。
個別化された抗癌治療の予測は、患者が管理される方法変化もたらすはずである。考えうる臨床的シナリオは、腫瘍試料が提示時点で得られ、かつ預けられることである。この試料に対して、腫瘍は既存の抗癌抗体のパネルから類型化されうる。患者は従来どおり病期分類されるが、利用可能な抗体は患者のさらなる病期分類において使用されうる。患者は既存の抗体で直ちに治療されうるとともに、本明細書中で概略が説明される方法を用いる、または本明細書中で開示されるスクリーニング方法とともにファージディスプレイライブラリーを用いるかのいずれかによって腫瘍に対して特異的な抗体のパネルを製造することができる。生成されるすべての抗体は、他の腫瘍が治療されているものと同じエピトープの一部を有する可能性があるため、抗癌抗体のライブラリーに追加される。
抗癌抗体に加えて、患者は治療の多モード方式の一環として現在推奨されている治療を選ぶことができる。本発明の方法によって単離される抗体が非癌細胞に対して比較的非毒性であるという事実は、単独、または従来の療法との併用のいずれかによって高用量での抗体の組合わせ可能にする。高い治療指数により、治療耐性細胞の発生の可能性を減少させる短時間スケールでの再治療も可能となる。
患者が初期の治療の単位に不応性であり、または転移を発現する場合、腫瘍に対して特異的な抗体を生成する工程を再治療のために繰り返すことができる。さらに、抗癌抗体をその患者から得られた赤血球に結合し、転移の治療のために再注入されうる。転移性癌および通常、死をもたらす不良な転帰の前兆となる転移のわずかの効果的な治療がある。しかし、転移性癌は通常、血管に富み、赤血球による抗癌抗体の送達は、腫瘍の部位で抗体を濃縮させる効果を有する。転移前であっても、大部分の癌細胞はその生存のために宿主の血液供給に依存し、抗癌抗体結合赤血球は、原位置腫瘍に対しても有効でありうる。あるいは、抗体は他の造血性細胞、例えば、リンパ球、マクロファージ、単球、天然キラー細胞等に結合されうる。
5つのクラスの抗体があり、それぞれがその重鎖によって与えられる機能と関係がある。裸の抗体による癌細胞殺傷は、抗体依存細胞毒性または補体依存細胞毒性のいずれかによって仲介されると一般に考えられている。例えば、マウスIgM(免疫グロブリンM)およびIgG(免疫グロブリンG)2a抗体は、補体系のC−1成分を結合することによってヒト補体を活性化し、それによって腫瘍溶解をもたらしうる補体活性化の典型的な経路を活性化することができる。ヒト抗体の場合、最も有効な補体活性化抗体は、一般にIgMおよびIgG1である。IgG2aおよびIgG3アイソタイプのマウス抗体は、単球、マクロファージ、顆粒球、および一部のリンパ球による細胞致死をもたらすFc受容体を有する細胞毒性細胞の補充に有効である。IgG1およびIgG3アイソタイプの両方のヒト抗体はADCCを仲介する。
抗体仲介癌殺傷の考えうる別のメカニズムは、細胞膜における種々の化学結合の加水分解を触媒する働きをする抗体、およびその関連糖タンパク質または糖脂質、いわゆる触媒抗体の使用によるものとみられる。
より広く受け入れられている抗体仲介癌細胞致死の別の2つのメカニズムがある。第1は、腫瘍細胞上に存在する推定癌抗原に対する免疫応答を生じる体を誘発するワクチンとしての抗体の使用である。第2は、成長受容体をターゲティングし、それらの機能に干渉し、またはその機能が有効に失われるようにその受容体を減少させる抗体の使用である。
したがって、本発明の目的は、癌細胞に対して細胞毒性であると同時に、非癌細胞に対しては比較的非毒性である特定の個人由来の細胞から抗癌抗体を製造するための方法を開示することである。
本発明の別の目的は、新規な抗癌抗体を製造することである。
本発明のさらに別の目的は、その細胞毒性が抗体依存細胞毒性により仲介される抗癌抗体を製造することである。
本発明のさらに別の目的は、その細胞毒性が補体依存細胞毒性により仲介される抗癌抗体を製造することである。
本発明のさらに別の目的は、その細胞毒性が細胞化学結合の加水分解を触媒するその能力の機能である抗癌抗体を製造することである。
本発明のさらに別の目的は、腫瘍細胞上に存在する推定癌抗原に対する免疫応答を生じるワクチンとして有用な抗癌抗体を製造することである。
本発明のさらに別の目的は、成長受容体などの細胞膜タンパク質、細胞膜ポンプ、および細胞固定タンパク質をターゲティングし、それによってそれらの機能に干渉し、またはそれらを減少させる抗体の使用である。
本発明のさらに別の目的は、その細胞致死有用性が、シグナルが変換され、細胞致死を開始するように細胞タンパク質における構造変化をもたらすその能力に付随する抗癌抗体の製造である。
本発明のさらに別の目的は、癌の診断、予後診断、およびモニタリングに有用である抗癌抗体を製造すること、例えば、患者の試料を試験し、それらが治療用途に適した抗体を含有するかどうかを判定する治療用抗癌抗体のパネルの製造である。
本発明のさらに別の目的は、本発明の工程によって誘導された抗癌抗体を用いることによって発見されうる癌過程と関連した新規な抗原を製造することである。これらの抗原は、一般にゲノムデータの場合のように、タンパク質には限定されず、糖質もしくは脂質またはその組合せ由来でもありうる。
本発明の他の目的および利点は、例示および実施例、本発明の一部の実施形態のために記載されている以下の説明から明らかになるであろう。
本発明の一部の形態が例示されているが、本明細書中で記載され、示された特定の形態または構成に限定されないことを理解すべきである。本発明の範囲から逸脱することなく種々の変更がなされうるとともに、本発明が明細書に示され、記載されているものに限定されるとみなすべきではないことは当業者には明らかであろう。
癌の治療に対してモノクローナル抗体の潜在的な利点の1つは、シグナル抗原を特異的に認識するその能力である。場合によっては、癌細胞は、一種の形質転換細胞に対して特異的である抗原を有すると考えられた。現在、癌細胞は固有の抗原をほとんど有さず、それどころか、正常な抗原を過剰発現し、または胎児性抗原を発現する傾向があると、考えられる場合がより多い。しかし、モノクローナル抗体の使用は、ポリクローナル抗体よりもすぐれた奏効率を期待して患者に対する抗体の再現可能な用量を送達する方法を提供した。
従来、モノクローナル抗体は、コーラー(Kohller)とミルスタイン(Milstein)によって規定された基本原則に従い製造されてきた。マウスが、補助剤の有無によって抗原で免疫化される。脾細胞が、不死化ハイブリドーマパートナーとの融合のために脾臓から採取される。これらはマイクロタイタープレートへ接種され、そこで細胞培養に使用される抗体を上清へ分泌する。当該抗体を生じるもののためにプレーティングされているハイブリドーマから選択するには、ハイブリドーマ上清が通常、ELISA(酵素免疫測定)アッセイにおいて抗原に対する抗体の結合について検査される。この考えは、当該ハイブリドーマを含有するが、最も熱心に試験抗原に結合する抗体を含有し、通常、抗原を免疫化するというものである。次いで、これらのは限界希釈でサブクローン化され、モノクローナルハイブリドーマを生じる。当該クローンの選択は、ELISAアッセイを用いて繰り返され、抗体結合について検査する。したがって、広められている原理は、モノクローナル抗体の製造において、最も熱心に結合する抗体を生じるハイブリドーマは、最初に製造されたすべてのハイブリドーマの中から選択されるものであるということである。すなわち、好ましい抗体は、当該抗原に対して最も高い親和性を有する抗体である。
免疫化のために全細胞を用いるなどこの方法の多くの変形がある。この方法では、精製抗原を用いる代わりに、免疫化のために全細胞が用いられる。別の変形は、スクリーニング用の細胞ELISAの使用である。この方法では、ELISAにおける標的として精製抗原を用いる代わりに、固定細胞が使用される。ELISA検査に加えて、補体仲介細胞毒性アッセイもスクリーニング工程において使用されている。しかし、抗体結合アッセイが細胞毒性検査とともに使用された。したがって、多くの変形にもかかわらず、モノクローナル抗体を製造する工程は、評価項目として検査抗原に結合する抗体に依拠する。
癌細胞に対する大部分の抗体は、概略が上述された従来の方法を用いて製造されている。これらの抗体は、治療および診断の両方で用いられている。一般に、これら両方の用途では、抗体は癌の部位にペイロード(payload)を送達するターゲティング剤として使用されている。これらの抗体複合体は、放射性、毒性、または、酵素またはビオチンなど、体内への薬物のさらなる送達のための中間物として使用されうる。さらに、最近まで、裸の抗体はインビボでは効果がほとんどないと広く考えられていた。ヘルセプチン(HERCEPTIN)もリツキシマブ(RITUXIMAB)も、FDAによってヒト用に最近承認されたヒト化マウスモノクローナル抗体である。しかし、これら両方の抗体は当初、抗体結合のためのアッセイを行うことによって製造され、その直接の細胞毒性は、ハイブリドーマ製造中の主要な目的ではなかった。したがって、これら抗体が腫瘍細胞殺傷をもたらすいかなる傾向、偶然によるものであって、意図的ではない。
モノクローナル抗体の製造は種々の用途のための全細胞免疫化を用いて行われているが、これらハイブリドーマのスクリーニングは、推定もしくは特定された標的抗原、または特定の組織に対するこれらハイブリドーマの選択性のいずれかに依拠した。最良の抗体が最高の結合定数を有する抗体であることは自明である。この考えは、最高の結合定数を有する酵素が反応を触媒するために最も有効である酵素であるという基本的な生化学的原理に由来した。この考えは、最大の親和性を有する受容体への薬物分子結合が通常、シグナルを開始させ、または阻害する最も高い可能性を有する受容体リガンド結合に適用可能である。しかし、これは、場合によってはシグナルの開始または阻害が非受容体結合により仲介されうる場合があることが可能であるため、つねに該当するわけではない。リガンド結合によって誘発される構造変化によって伝達される情報は、特にシグナル変換、エンドサイトーシスなど多くの結果を有する。受容体分子における構造変化をもたらす能力は、リガンド受容体ポケットの充填により必然的ではありえないが、別の余分の細胞ドメインの結合により、または多価リガンドによって誘発される受容体クラスタ化により起こりうる。
細胞致死を生じる抗体の製造は、最良の結合抗体に対するハイブリドーマのスクリーニング時に予測される必要はない。それどこか、モノクローナル抗体を製造する者によっては推奨されてはいないが、細胞致死あるいは癌細胞の成長停止についてのハイブリドーマ上清のスクリーニングは細胞毒性または細胞静止抗体の製造の所望の評価項目として選択されうる。インビボ抗体がFc部分を通じてそれらの機能を仲介し、治療的抗体の有用性が不変領域または固定部分の機能性によって決定されることは十分に理解される。この場合、抗体のFAb部分、抗原結合部は、抗体にその特異性を与え、Fc部分にその機能性を与える。抗体の抗原結合部位は、天然のコンビナトリアルライブラリーの産物であるとみなしうる。抗体の可変部位の再構成の結果は、出力がペプチドである分子コンビトリアルライブラリーとみなしうる。したがって、このコンビトリアルライブラリーの試料採取は任意のパラメータに基づきうる。抗生物質の天然の化合物ライブラリーの試料採取と同様、細胞毒性または細胞静止化合物の抗体ライブラリーの試料採取が可能である。
スクリーンにおける種々の評価項目は、互いに区別される必要がある。例えば、細胞への抗体結合間の差異は、細胞致死と異なる。細胞致死(細胞毒性)は、オンコーシスまたはアポトーシスなどの細胞死のメカニズムと異なる。それによって細胞死が達成される多くの工程がありうるが、これらの一部がオンコーシスまたはアポトーシスのいずれかをもたらしうる。オンコーシスまたはアポトーシス以外の他の細胞死メカニズムが存在するという推測があるが、細胞がいかにして死に達するかに関係なく、いくつかの細胞死の共通点がある。これらの1つは、代謝の不在であり、もう1つは酵素の変性である。どちらの場合にも、生体染色法はこれらの細胞を染色しない。細胞死のこれらの評価項目は長らく理解されており、細胞死のメカニズムの現在の理解を先取りしている。さらに、細胞が殺傷される細胞毒性作用と細胞の増殖が阻害される細胞静止作用との間の区別がある。
本発明の好ましい実施形態では、アッセイは評価項目として癌細胞へ向けた細胞毒性活性に焦点を合わせることによって行われる。好ましい実施形態では、生/死アッセイキット、例えば、モレキュラープローブス(Molecular Probes)によるライブ/デッド(LIVE/DEAD(登録商標))増殖力/細胞毒性アッセイキット(L−3224)が使用される。モレキュラープローブスキットは、細胞増殖力細胞内エステラーゼ活性および血漿膜完全性の2つの認識されたパラメータを測定する2つのプローブで生と死の細胞の同時判定に基づく二色蛍光細胞増殖力アッセイを提供する。これらアッセイの原理は一般的であり、接着細胞や一部の組織を含むが、細菌または酵母菌は含まないほとんどの真核細胞型に適用可能である。細胞増殖力を評価するこの蛍光ベースの方法は、トリパンブルー排除試験、Cr放出法のほか、細胞増殖力および細胞毒性を判定するための同様の方法などのアッセイの代わりに好ましい。
アッセイを行う上で、生細胞は、実質的に非蛍光細胞浸透性CALCEIN AMの強度蛍光カルセイン(Calcein)への酵素変換によって測定される遍在的細胞内エステラーゼ活性の存在によって区別される。ポリアニオン性色素のカルセインは生細胞内で十分に保持され、生細胞内にきわめて均一の緑色蛍光(ex/em〜495nm/〜515nm)を産生する。EthD−1は、損傷膜を有する細胞に侵入し、核酸への結合時に蛍光の40倍の増加を受け、それによって死細胞における鮮赤色(ex/em〜495nm/〜635nm)をひき起こす。EthD−1は、生細胞の無傷血漿膜によって排除される。細胞増殖力の判定は、細胞のこれら物理的および生化学的特性に基づく。これらの細胞特性に影響を及ぼすことがない細胞毒性イベントは、この方法を用いて正確に評価されえない。背景蛍光レベルは、色素が細胞と相互作用する前に実質的に非蛍光であるため、このアッセイ法では本質的に低い。
スクリーニングの種々の評価項目に加えて、スクリーニング工程の別の2つの主要な特徴がある。抗体遺伝子産物のライブラリーは、ランダムライブラリーではなく、バイアス法の産物である。以下の実施例では、バイアスはマウスを固定細胞で免疫化することによって得られる。これにより標的抗原を結合する可能性を有する抗体の特性が増大する。免疫化は高親和性抗体を得る方法(親和性成熟)として考えられているが、この場合にはそうではない。それどころか、これは標的方向へ部位を結合する一連の抗原をシフトする方法とみなしうる。これも重鎖に不変部分によって指示される機能性が、最初のIgMアイソタイプからIgGなど別のアイソタイプに変化するアイソタイプスイッチングと異なる。
スクリーニング工程において重要である第3の重要な特徴は、多標的スクリーニングの使用である。ある程度まで、特異性は親和性に関係している。この例は、抗原がきわめて限定された分布を有し、抗体の親和性が抗体の特異性の重要な決定因子である状況であり、すなわち、親和性が高いほど、抗体はより組織特異的であり、同様に、親和性が低い抗体は、当該組織以外の組織に結合しうる。したがって、特異性の問題に対処するために、抗体が種々の細胞に対して同時にスクリーニングされる。以下の実施例では、ハイブリドーマ上清(モノクローナル抗体発展の最も早い段階を示す)が、多くの細胞系に対して検査され、特異性および活性を立証する。
これらの抗体は、患者における癌の治療処置のためにデザインされている。理想としては、これらの抗体は裸の抗体でありうる。それらは毒素に結合もされうる。それらを用いて他の分子、例えばビオチン結合酵素を癌にターゲティングすることができる。結合には放射性化合物も使用できる。
これらの抗体は、フラグメント化され、分子的に再構成されうる。例えば、Fvフラグメント、sFv−一本鎖Fvフラグメント、二重特性抗体等を製造しうる。
これらの抗体は、癌の診断、予後診断、およびモニタリング用に使用できることが想定される。例えば、患者は、ELISAアッセイ、迅速テストパネルフォーマットなど異なるフォーマットにおけるこれら抗体によって検出されうるshed腫瘍抗原のために血液試料が採取されうる。これらの抗体を用いて、診断目的のために腫瘍生検を染色することができる。また、治療用抗体のパネルを用いて、患者の試料を検査し、治療用に適切な抗体が存在するかどうかを判定する。
腫瘍試料に特異的なモノクローナル抗体を製造するために、適切なハイブリドーマの選択法は、誤った陽性シグナルを生じる選択の可能性によって複雑化する。すなわち、正常細胞および癌細胞に対して反応しうる抗体を産生する可能性がある。この可能性を未然に防ぐために、選択工程から抗正常抗原抗体を隠す1つの方法がる。これは、スクリーニングの第1段階で抗正常抗体を除去し、所望の抗体の存在を示すことによって達成されうる。その後の限界希釈クローニングは、対照細胞の殺傷をひき起こすことはないが、標的癌細胞の殺傷をひき起こすクローンを描くことができる。
***腫瘍、黒色腫、および肺腫瘍の生検標本を得て、使用するまで−70℃保存した。単一細胞懸濁液を調製し、−30℃、70%エタノールで固定し、PBSで洗浄し、注射用に適切な容量に再構成した。Balb/cマウスを2.5x10〜1x10細胞で免疫化し、脾臓摘出の3日前に最終融合前ブースが行われるまで2週おきにブーストした。ハイブリドーマは、単離された脾細胞をSp2/0およびNS1黒色腫パートナーと融合することによって調製した。融合物からの上清をハイブリドーマのサブクローニングについて検査した。細胞(特にA2058黒色腫細胞、CCD−12CoN線維芽細胞、MCF−12A乳腺細胞を含む)をATCCから得て、同封の指示に従い培養した。HEY細胞系は、インカ・ブロックハウゼン(Inka Brockhausen)博士より贈呈された。非癌細胞、例えば、CCD−12CoN線維芽細胞およびMCF−12A乳腺細胞を、スクリーニング前の1〜2週間、96穴マイクロタイタープレート(NUNC)へプレーティングした。癌細胞、例えば、HEY、A2058、BT483、およびHS294tは、スクリーニングの2〜3日前に、プレーティングした。
プレーティングした正常細胞を使用前に固定した。100マイクロリットルのPBSで10分間、室温プレートを洗浄し、次いで吸気乾燥させた。PBS中に希釈した0.01グルタルアルデヒド75マイクロリットルを各に5分間添加し、次いで吸引した。プレートを100マイクロリットルのPBSで3回、室温洗浄した。を空にし、PBS中1のヒト血清アルブミン100マイクロリットルを各に1時間、室温添加した。次いで、プレートを摂氏4度保存した。
ハイブリドーマプレートから上清を移動する前に、固定正常細胞を室温、100マイクロリットルのPBSで3回洗浄した。マイクロリットルの一次ハイブリドーマへの吸引後、培養上清を固定細胞プレートに移動し、8COインキュベーター中で2時間、摂氏37度インキュベートした。黒色腫由来のハイブリドーマ上清をCCD−12CoN細胞とともにインキュベートし、乳癌由来のハイブリドーマ上清をMCF−12a細胞とともにインキュベートした。インキュベーション後、吸収上清を2つの75マイクロリットル部分に分け、標的癌細胞プレートに移動した。移動前に、癌細胞プレートを100マイクロリットルのPBSで3回洗浄した。CCD−12CoN細胞からの上清はA2058およびHS294t細胞に移動したが、MCF−12A細胞からの上清はHEYおよびBT483細胞に移動した。癌細胞を8COインキュベーター中で18時間、摂氏37度ハイブリドーマ上清とともにインキュベートした。
生/死細胞毒性アッセイをモレキュラープローブス(Molecular Probes)(オレゴン州(OR)、ユー(Eu))から得た。以下に概略を示した変更とともにメーカーの指示に従いアッセイを行った。細胞を含むプレートを100マイクロリットルのPBSで1回、37℃洗浄した。ハイブリドーママイクロタイタープレートからの上清75〜100マイクロリットルを細胞プレートに移動し、8%COインキュベーター中で18〜24時間インキュベートした。次いで、全死対照として使用されるを空になるまで吸引し、70%エタノール50マイクロリットルを添加した。次いで、プレートを反転することによって空にし、吸い取り乾燥させた。室温PBSを多チャンネルスクイーズボトルから各へ分配し、3回タッピングし、反転によって空にし、次いで吸い取り乾燥させた。PBS中に希釈した蛍光生/死色素50マイクロリットルを各に添加し、5%COインキュベーター中で1時間、37℃インキュベートした。パーキン・エルマー(Perkin−Elmer)HTS7000蛍光プレートリーダーでプレートを読み、マイクロソフトのエクセルでデータを分析した。
4回のスクリーニングを行い、単一クローンハイブリドーマ培養株を得た。2回のスクリーニングでは、ハイブリドーマ上清を癌細胞に対してのみ検査した。最終回のスクリーニングでは、表1に示した多くの非癌細胞および標的細胞に対して検査した。抗体は、市販のアイソタイプキットを用いてアイソタイプ化された。
多くのモノクローナル抗体が本発明の方法に従い製造された。これらの抗体は、その特徴が表1に示されているが、3BD−3、3BD−6、3BD−8、3BD−9、3BD−15、3BD−25、3BD−26、および3BD−27と識別された。指名された抗体のそれぞれは、以下のATCC受入番号を有する、アメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション(American Type Culture Collection)(10801ブールバード大学(バージニア州(Va)、マナサス)で寄託されたハイブリドーマ細胞系によって製造される。
抗体 ATCC受入番号
3BD−3
3BD−6
3BD−8
3BD−9
3BD−15
3BD−25
3BD−26
3BD−27
これらの抗体は、4回の限界希釈クローニング後にモノクローナルとみなされる。抗黒色腫抗体は、顕著な癌細胞殺傷を生じることがなかった。抗乳癌抗体のパネルは、標的細胞の32〜87%および対照細胞の1〜3%未満を殺傷した。優勢なアイソタイプは、抗腫瘍抗体の大半が糖質抗原に向けられており、したがって、IgMタイプであることが予想されたとしても、IgG1であった。大部分の抗体は対照細胞を細胞死から救うため、高い治療指数が認められる。
Figure 2005518393
この実施例では、最初に患者の腫瘍の試料を得ることによってカスタマイズされた抗癌抗体が製造される。通常、これは、固形腫瘍からの生検標本または血液原性腫瘍からの血液試料からのものである。試料は、単一の細胞懸濁液に調製され、マウスへの注射用に固定される。免疫化スケジュールの終了後、ハイブリドーマは脾細胞から製造される。ハイブリドーマは、標準の細胞毒性アッセイで種々の癌細胞系および正常細胞に対してスクリーニングされる。癌細胞に対しては反応性であるが、正常非形質転換細胞に対しては反応性ではないハイブリドーマが、その後の増殖のために選択される。陽性とみなされたクローンは、癌細胞を選択的に殺傷するが、非形質転換細胞を殺傷することがないクローンであった。抗体は多数の生化学パラメータで特徴づけられ、次いで治療用途にヒト化される。単離された黒色腫細胞および細胞系を実施例1に記載された通りに培養した。Balb/cマウスを以下のスケジュールに従い免疫化した。0日目に200,000個の細胞を皮下および腹腔内注射し、次いで21日目に200,000個の細胞を腹腔内注射し、次いで49日目に1,000,000個の細胞を注射し、次いで107日目にフロイントの完全アジュバントを腹腔内注射し、次いで120日目に200,000個の細胞を腹腔内注射し、次いで123日目にマウスを屠殺した。脾臓を採取し、実施例1で概略を示した方法を用いてSp2/0(1LN)またはNS−1(2LN)黒色腫パートナーとの融合のために脾細胞を2つのアリコートに分けた。
融合後11日にA2058黒色腫細胞およびCCD−12CoN線維芽細胞に対するスクリーニングを行った。各対のプレートを室温100マイクロリットルのPBSで洗浄し、次いで吸引してほぼ乾燥させた。次いで、ハイブリドーマ上清50マイクロリットルを2つのプレートのそれぞれの同じに添加した。使用済みSp2/0上清を同じ容量で対照に添加し、8%CO、98%相対湿度インキュベーターにより摂氏37度約18時間インキュベートした。次いで、各対のプレートを除去し、陽性対照については70%エタノール50マイクロリットルを4秒間、培地と置き換えた。次いで、プレートを反転し、室温PBSで1回洗浄し、乾燥させた。次いで、PBS中に希釈した蛍光生/死色素(モレキュラープローブス(Molecular Probes)生/死キット)50μlを1時間添加し、摂氏37度でインキュベートした。次いで、パーキン・エルマー(Perkin−Elmer)HTS7000蛍光プレートリーダーでプレートを読み、マイクロソフトのエクセルでデータを分析した。陽性とみなされたをサブクローン化し、同じスクリーニング工程を13日後に繰り返し、次いで33日後に繰り返した。
最終スクリーニングの結果は、以下の表2に概略が示されている。多くのモノクローナル抗体が本発明の方法に従い製造された。これらの抗体は、その特徴が表2に示されているが、1LN−1、1LN−8、1LN−12、1LN−14、2LN−21、2LN−28、2LN−29、2LN−31、2LN−33、2LN−34、および2LN−35と識別された。指名された抗体のそれぞれは、以下のATCC受入番号を有する、アメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション(American Type Culture Collection)(10801ブールバード大学(バージニア州(Va)、マナサス)で寄託されたハイブリドーマ細胞系によって製造される。
抗体 ATCC受入番号
1LN−1
1LN−8
1LN−12
1LN−14
2LN−21
2LN−28
2LN−29
2LN−31
2LN−33
2LN−34
2LN−35
Figure 2005518393
表は、Sp2/0およびNS−1の両方からのクローンが、癌細胞に対する50%以上の殺傷率を有する抗体を産生することができ、同時にクローンの一部が正常対照線維芽細胞の1未満の殺傷をもたらしうることを示している。
この実施例では、カスタマイズ化された抗体を製造する一般性を示すために実施例2の方法に従っていくつかの異なる***腫瘍試料に対する抗体を製造した。***腫瘍の生検標本を得て、実施例1に示した通り使用するまで−70℃保存した。単一細胞懸濁液を調製し、−30℃、70%エタノールで固定し、PBSで洗浄し、注射用に適切な容量に再構成した。メス、7〜8週齢の系、H−2ハプロタイプBalb/cマウス(チャールズ リバー カナダ(Charles River Canada)(カナダ、ケベック州(QC)、セントコンスタント)を2.5x10〜1x10細胞で免疫化し、脾臓摘出の3日前に最終融合前ブースが行われるまで2週おきにブーストした。ハイブリドーマは、単離された脾細胞をSp2/0黒色腫パートナーと融合することによって調製した。融合物からの上清をハイブリドーマのサブクローニングについて検査した。
Hs574.T乳腺管癌細胞、A2058黒色腫細胞、NCI−H460ヒト肺大細胞癌、CCD−112CoNヒト結腸線維芽細胞、CCD−27skヒト皮膚芽細胞、MCF−12Aヒト***上皮細胞、Hs574.mgヒト乳腺細胞、および他の細胞系をATCCから得て、同封の指示に従い培養した。癌細胞および非癌細胞の両方をスクリーニングの3〜4日前にプレーティングした。
ハイブリドーマを融合後10〜12日間培養し、顕微鏡下に観察した。の20〜25%が80%以上の融合となった場合、細胞毒性アッセイでハイブリドーマ上清をスクリーニングした。ハイブリドーマ上清を2つの75マイクロタイター部分に分け、1つを標的癌細胞プレートに添加し、もう1つを非癌細胞プレートに添加した。ハイブリドーマ上清を移動する前に、100マイクロリットルのPBSで3回洗浄した。抗乳癌ハイブリドーマからの上清はHs574.TおよびHs574.mgに移動したが、抗肺癌ハイブリドーマからの上清はNCI−H460およびCCD−27SK細胞に移動した。癌細胞を8COインキュベーター中で18時間、摂氏37度インキュベートした。
生/死細胞毒性アッセイをモレキュラープローブス(Molecular Probes)(オレゴン州(OR)、ユージーン(Eugen))から得た。以下に概略を示した変更とともにメーカーの指示に従いアッセイを行った。細胞を含むプレートを100マイクロリットルのPBSで1回、37℃洗浄した。ハイブリドーママイクロタイタープレートからの上清75〜100マイクロリットルを細胞プレートに移動し、8%COインキュベーター中で18〜24時間インキュベートした。次いで、死対照として使用されるを空になるまで吸引し、70%エタノール50マイクロリットルを添加した。次いで、プレートを反転することによって空にし、吸い取り乾燥させた。室温PBSを多チャンネルスクイーズボトルから各へ分配し、3回タッピングし、反転によって空にし、次いで吸い取り乾燥させた。PBS中に希釈した蛍光生/死色素50マイクロリットルを各に添加し、5%COインキュベーター中で1時間、37℃インキュベートした。パーキン・エルマー(Perkin−Elmer)HTS7000蛍光プレートリーダーでプレートを読み、マイクロソフトのエクセル(マイクロソフト(Microsof)(ワシントン州(WA)、レドモンド)でデータを分析した。
4回のスクリーニングを行い、単一クローンハイブリドーマ培養株を得た。2回のスクリーニングでは、ハイブリドーマ上清を癌細胞に対してのみ検査した。最終回のスクリーニングでは、表3に示した多くの非癌細胞および標的細胞に対して検査した。抗体は、市販のアイソタイプキット(ロシュ(Roche)(インディアナ州(IN)、インディアナポリス)を用いてアイソタイプ化された。
多くのモノクローナル抗体が本発明の方法に従い製造された。これらの抗体は、その特徴が表3に示されているが、4BD−1、4BD−3、4BD−6、4BD−9、4BD−13、4BD−18、 4BD−20、4BD−25、 4BD−37、4BD−32、4BD−26、4BD−27、4BD−28、4BD−50、6BD−1、6BD−3、6BD−5、6BD−11、6BD−25、7BD−7、7BD−12−1、7BD−12−2、7BD−13、7BD−14、7BD−19、7BD−21、7BD−24、 7BD−29、7BD−30、7BD−31、7BDI−17、7BDI−58、7BDI−60、および7BDI−62と識別された。指名された抗体のそれぞれは、以下のATCC受入番号を有する、アメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション(American Type Culture Collection)(10801ブールバード大学(バージニア州(Va)、マナサス)で寄託されたハイブリドーマ細胞系によって製造される。
抗体 ATCC受入番号
4BD−1
4BD−3
4BD−6
4BD−9
4BD−13
4BD−18
4BD−20
4BD−25
4BD−37
4BD−32
4BD−26
4BD−27
4BD−28
4BD−50
6BD−1
6BD−3
6BD−5
6BD−11
6BD−25
7BD−7
7BD−12−1
7BD−12−2
7BD−13
7BD−14
7BD−19
7BD−21
7BD−24
7BD−29
7BD−30
7BD−31
7BDI−17
7BDI−58
7BDI−60
7BDI−62
これらの抗体は、4回の限界希釈クローニング後にモノクローナルとみなされる。抗乳癌抗体のパネルは、標的細胞の15〜79%および対照細胞の1〜31%未満を殺傷した。抗腫瘍抗体の大半はIgMタイプであり、それらが腫瘍細胞の表面上の糖質抗原に向けられていることを示した。大部分の抗体は正常細胞が細胞死を受けることをひき起こさないため、高い治療指数が認められる。
これらのモノクローナル抗体は、多くの免疫学的および生化学的パラメータで特徴づけられている。各クローン由来の抗体の異なる細胞系への結合を測定するために細胞ベースの酵素免疫測定(ELSA)が確立された。細胞を96穴組織培養プレート上に接種し、成長させた。100マイクロリットルのPBSでプレートを洗浄した。PBS中の冷却した4パラホルムアルデヒドを各に10分間添加し、次いで吸引した。多チャンネルスクイーズボトルを用いてPBSでプレートを洗浄した。を空にし、ブロッキング用緩衝液(50mM トリス塩酸緩衝液(pH9.3)中1ハイドロカゼイン(hydrocasein)、0.1ゲレチン(geletin))を各に1時間、室温添加した。プレートを室温緩衝液(10mM PBS中0.05Tween20)で3回洗浄し、緩衝液100マイクロリットルと共に摂氏−30度で保存した。使用前に、プレートを解凍し、緩衝液を各から吸引した。ハイブリドーマ上清75マイクロリットルを各に添加し、室温60分間インキュベートした。多チャンネルスクイーズボトルを用いてPBSでプレートを洗浄した後、ペルオキシダーゼ結合ヤギ抗マウスIgMとペルオキシダーゼ結合ロバ抗マウスIgM(ジャクソン イムノリサーチ ラボ(Jackson ImmunoResearch Lab)株式会社Inc.)(ペンシルベニア州(PA)、ウェストグローブ)の組合せ50マイクロリットルを添加し、室温30分間インキュベートした。最後の洗浄後、オルフェニレンジアミン(OPD)(シグマ(Sigma)(ミズーリ州(MO)、セントルイス)を各に添加し、同等量の1N硫酸を添加した後、HTS7000プレートリーダーを用いて492nmで光学密度を読んだ。異なるクローンは、異なる細胞への結合における異なるプロフィールを示す(表3)。これは、それらが異なる細胞表面抗原をターゲティングしうることを示し、さらに癌細胞の表面におけるこれら抗原の変動性分布を示す。癌細胞のみに結合し、正常細胞には結合しないものにより、特定の腫瘍関連抗原が確認される。
Figure 2005518393
この実施例では、最初に患者の腫瘍を得て単一細胞懸濁液を調製することによって肺癌試料にカスタマイズされた抗癌抗体が製造され、これは次いで実施例1に記載されている通りマウスへ注射するために固定される。免疫化スケジュールの終了後、ハイブリドーマは脾細胞から製造される。ハイブリドーマは、標準の細胞毒性アッセイで種々の癌細胞系および正常細胞に対してスクリーニングされる。癌細胞に対しては反応性であるが、正常非形質転換細胞に対しては反応性ではないハイブリドーマが、その後の増殖のために選択される。陽性とみなされたクローンは、癌細胞を選択的に殺傷するが、非形質転換細胞を殺傷することがないクローンであった。
肺癌細胞を単離し、細胞系を実施例1に記載されている通りに培養した。メス、7〜8週齢の系、H−2ハプロタイプBalb/cマウス(チャールズ リバー カナダ(Charles River Canada)(カナダ、ケベック州(QC)、セントコンスタント)をヒト肺癌細胞で免疫化した。肺癌細胞懸濁液を最初の免疫化のために同等量のフロイント完全アジュバント(FCA)中で、次いでその後の免疫化のためにフロイント不完全アジュバント(FIA)中で0、21、45日に乳化した。5x10細胞を用いて、皮下または腹腔内経路のいずれかを通じて各マウスを免疫化した。148日目、PBS(pH7.4)中、腹腔内投与されたヒト肺癌細胞による最後の免疫化後3〜4日に免疫化マウスを屠殺した。脾臓を採取し、実施例1で概略を示した方法を用いてSp2/0黒色腫パートナーとの融合のために脾細胞を2つのアリコートに分けた。
融合後10日にNCI−H460および/またはNCI−H661細胞およびCCD−27SK線維芽細胞に対するスクリーニングを行った。各対のプレートを室温100マイクロリットルのPBSで洗浄し、次いで吸引してほぼ乾燥させた。次いで、ハイブリドーマ上清75マイクロリットルを2つのプレートのそれぞれの同じに添加した。使用済みSp2/0上清を同じ容量で対照に添加し、8%CO、98%相対湿度インキュベーターにより摂氏37度約18時間インキュベートした。次いで、各対のプレートを除去し、陽性対照については70%エタノール50マイクロリットルを4秒間、培地と置き換えた。次いで、プレートを反転し、室温PBSで1回洗浄し、乾燥させた。次いで、PBS中に希釈した蛍光生/死色素(モレキュラープローブス(Molecular Probes)生/死キット)50μlを1時間添加し、摂氏37度でインキュベートした。次いで、パーキン・エルマー(Perkin−Elmer)蛍光プレートリーダーでプレートを読み、マイクロソフトのエクセルでデータを分析した。陽性とみなされたをサブクローン化し、同じスクリーニング工程を6日後に繰り返し、次いで13日後に繰り返した。
最終スクリーニングの結果は、以下の表4に概略が示されている。抗体は、実施例3の方法に従い細胞ELISAで異なる細胞系への結合で特徴づけられた。多くのモノクローナル抗体が本発明の方法に従い製造された。これらの抗体は、その特徴が表4に示されているが、5LAC2、5LAC4、5LAC20、および5LAC23と識別された。指名された抗体のそれぞれは、以下のATCC受入番号を有する、アメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション(American Type Culture Collection)(10801ブールバード大学(バージニア州(VA)、マナサス)で寄託されたハイブリドーマ細胞系によって製造される。
抗体 ATCC受入番号
5LAC2
5LAC4
5LAC20
5LAC23.
Figure 2005518393

表は、クローンが、癌細胞に対する7〜67%以上の殺傷率を有する抗体を産生することができ、同時にクローンの一部が正常対照線維芽細胞の5未満の殺傷をもたらしうることを示している。
この実施例では、患者の肺癌細胞にカスタマイズされた抗癌抗体が製造されるが、培養細胞を抗体発展工程で用いて免疫化肯定の一般性を明らかにした。試料を単一細胞懸濁液に調製し、実施例1に記載されている通りマウスへの注射用に固定した。患者の肺癌から直接由来の細胞による3回の免疫化の終了後、マウスをヒト肺癌細胞系(NCI−H460)で2回免疫化した。ハイブリドーマを脾細胞から製造し、標準の細胞毒性アッセイで種々の癌細胞系および正常細胞に対して上清をスクリーニングした。癌細胞に対しては反応性であるが、正常非形質転換細胞に対しては反応性ではないハイブリドーマを、その後の増殖のために選択した。陽性とみなされたクローンは、癌細胞を選択的に殺傷するが、非形質転換細胞を殺傷することがないクローンであった。抗体を多数の生化学的パラメータで特徴づけし、次いで治療用にヒト化した。
肺癌細胞を単離し、細胞系を実施例1に記載されている通りに培養した。Balb/cマウス、H−2ハプロタイプ(チャールズ リバー カナダ(Charles River Canada)(カナダ、ケベック州(QC)、セントコンスタント)を有する系、メス、7〜8週弱を、最初の免疫化のためにフロイント完全アジュバント(FCA)、次いで0、21、45日のその後の免疫化のためにフロイント不完全アジュバント(FIA)のいずれかの同等量中に乳化したヒト肺癌細胞5x10細胞で免疫化した。105、150、および170日で細胞懸濁液へ単層細胞をスクレイピングすることによってT−75細胞培養フラスコ中で成長させた固定NCI H460細胞でマウスを免疫化した。リン酸緩衝生理食塩水(PBS)、pH7.4中、腹腔内投与されたNCI H460による最後の免疫化後3〜4日に免疫化マウスを屠殺した。脾臓を採取し、実施例1で概略を示した方法を用いてSp2/0黒色腫パートナーとの融合のために脾細胞を2つのアリコートに分けた。
融合後10日に実施例4に記載されている通り、NCI H460およびCCD−27SK線維芽細胞に対するスクリーニングを行った。抗体は、実施例3の方法に従い細胞ELISAにより異なる細胞系への結合で特徴づけられた。
陽性とみなされたをサブクローン化し、同じスクリーニング工程を9日後に繰り返し、次いで18日後に繰り返した。結果は、以下の表5に概略が示されている。多くのモノクローナル抗体が本発明の方法に従い製造された。これらの抗体は、その特徴が表5に示されているが、H460−1、H460−4、H460−5、H460−10、H460−14、H460−16−1、H460−16−2、H460−23、およびH460−27と識別された。指名された抗体のそれぞれは、以下のATCC受入番号を有する、アメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション(American Type Culture Collection)(10801ブールバード大学(バージニア州(Va)、マナサス)で寄託されたハイブリドーマ細胞系によって製造される。
抗体 ATCC受入番号
H460−1
H460−4
H460−5
H460−10
H460−14
H460−16−1
H460−16−2
H460−23
H460−27
Figure 2005518393
表は、クローンが、癌細胞に対する15%以上の殺傷率を有する抗体を産生することができ、同時にクローンの一部が正常対照線維芽細胞の8未満の殺傷をもたらしうることを示している。
本発明の抗癌抗体は、癌疾患を有する患者の治療のために、医薬的に許容される補助剤、例えば、生理食塩水、脂肪乳剤、卵白、リン酸緩衝食塩水などと混合して投与され、かつ前記癌疾患の治療を仲介するのに有効な量で、例えば約1マイクログラム/ミリリットルないし1グラム/ミリリットルで投与されると有用である。
癌疾患に罹患している患者を治療する方法はさらに、複合抗癌抗体の使用を含みうるが、これには、毒素、酵素、放射性化合物、および造血性細胞からなる群から選択されるメンバーとの患者特異的抗癌抗体の結合、およびこれら複合抗体の患者への投与が含まれ、ここで前記抗癌抗体は、医薬的に許容される補助剤、例えば、生理食塩水、脂肪乳剤、卵白、リン酸緩衝食塩水などと混合して投与され、かつ前記癌疾患の治療を仲介するのに有効な量で、例えば約1ミリグラム/ミルないし約1グラム/ミルで投与される。特定の実施形態では、概略が上述された方法のいずれかにおいて有用な抗癌抗体はヒト化抗体でありうる。
本発明抗癌抗体は、癌疾患を有する患者の治療のために、医薬的に許容される補助剤、例えば、生理食塩水、脂肪乳剤、卵白、リン酸緩衝食塩水などと混合して投与され、かつ前記癌疾患の治療を仲介するのに有効な量で、例えば約1マイクログラム/ミリリットルないし約1グラム/ミリリットルで投与されると有用である。
癌疾患に罹患している患者を治療する方法はさらに、複合抗癌抗体の使用を含みうるが、これには、毒素、酵素、放射性化合物、および造血性細胞からなる群から選択されるメンバーとの患者特異的抗癌抗体の結合、およびこれら複合抗体の患者への投与が含まれ、ここで前記抗癌抗体は、医薬的に許容される補助剤、例えば、生理食塩水、脂肪乳剤、卵白、リン酸緩衝食塩水などと混合して投与され、かつ前記癌疾患の治療を仲介するのに有効な量で、例えば約1ミリグラム/ミルないし約1グラム/ミルで投与される。特定の実施形態では、概略が上述された方法のいずれかにおいて有用な抗癌抗体はヒト化抗体でありうる。

Claims (26)

  1. 癌疾患に罹患している患者を治療するための方法であって、
    個別にカスタマイズされた抗癌抗体の製造のための方法に従い製造された抗癌抗体またはそのフラグメントを患者に投与するステップであって、前記抗癌抗体は癌組織の細胞に対して細胞毒性であると特徴づけられる抗体またはそのフラグメントのサブセットを含み、前記サブセットは非癌組織に対して実質的に良性であるステップを含んでなり、
    前記サブセットから選択される1つもしくはそれ以上の抗体またはそのフラグメント(one or lord a. dibodies or fragments therdmf selected from said subset)が、医薬的に許容される補助剤と混合されて配置され、前記癌疾患の治療を仲介するのに有効な量で投与され、
    前記1つもしくはそれ以上の抗体またはそのフラグメントが、1LN−8、4BD−1、4BD−3、4BD−6、4BD−9、4BD−13、4BD−18、4BD−20、4BD−25、4BD−26、4BD−27、4BD−28、4BD−32、4BD−37、4BD−50、6BD−1、6BD−3、6BD−5、6BD−11、6BD−25、7BD−7、7BD−12−1、7BD−12−2、7BD−13、7BD−14、7BD−19、7BD−21、7BD−24、7BD−29、7BD−30、7BD−31、7BDI−17、7BDI−58、7BDI−60、7BDI−62、5LAC2、5LAC4、5LAC20、5LAC23、H460−1、H460−4、H460−5、H460−10、H460−14、H460−16−1、H460−16−2、H460−23、およびH460−27モノクローナル抗体またはその組合せからなる群から選択される方法。
  2. 前記サブセットから選択される1つもしくはそれ以上の抗体またはそのフラグメントがヒト化されている、請求項1に記載の癌疾患に罹患している患者を治療するための方法。
  3. 請求項1に記載の癌疾患に罹患している患者を治療するための方法であって、
    前記抗体またはそのフラグメントのサブセットを、毒素、酵素、放射性化合物、および造血性細胞からなる群から選択されるメンバーと結合させるステップと、
    結合された抗体またはそのフラグメントを前記患者に投与するステップと
    を含んでなり、
    前記結合された抗体が医薬的に許容される補助剤と混合されて配置され、前記癌疾患の治療を仲介するのに有効な量で投与される方法。
  4. 前記サブセットから選択される前記1つもしくはそれ以上の抗体またはそのフラグメントがヒト化されている、請求項3に記載の方法。
  5. 請求項1に記載の癌疾患に罹患している患者を治療するための方法であって、
    前記抗体またはそのフラグメントの細胞毒性が、抗体依存細胞毒性を介して仲介される方法。
  6. 請求項1に記載の癌疾患に罹患している患者を治療するための方法であって、
    前記抗体またはそのフラグメントの細胞毒性が、補体依存細胞毒性を介して仲介される方法。
  7. 請求項1に記載の癌疾患に罹患している患者を治療するための方法であって、
    前記抗体またはそのフラグメントの細胞毒性が、細胞化学結合の加水分解の触媒を介して仲介される方法。
  8. 請求項1に記載の癌疾患に罹患している患者を治療するための方法であって、
    前記抗体またはそのフラグメントの細胞毒性が、腫瘍細胞上に存在する推定癌抗原に対する免疫応答をひき起こすことを介して仲介される方法。
  9. 請求項1に記載の癌疾患に罹患している患者を治療するための方法であって、
    前記抗体またはそのフラグメントの細胞毒性が、それらの機能に干渉する細胞膜タンパク質のターゲティングを介して仲介される方法。
  10. 請求項1に記載の癌疾患に罹患している患者を治療するための方法であって、
    前記抗体またはそのフラグメントの細胞毒性が、殺細胞を開始するシグナルをひき起こすのに有効な細胞タンパク質における構造変化をひき起こすことを介して仲介される方法。
  11. 請求項1に記載の癌疾患に罹患している患者を治療するための方法であって、
    前記ひき起こす方法が、特定の個人から得られた癌性および非癌性細胞を含有する組織試料を利用する方法。
  12. 癌疾患に罹患している患者を治療するための方法であって、
    個別にカスタマイズされた抗癌抗体の製造のための方法に従い製造された抗癌抗体またはそのフラグメントを患者に投与するステップであって、前記抗癌抗体は癌組織の細胞に対して細胞毒性であると特徴づけられる抗体またはそのフラグメントのサブセットを含み、前記サブセットは非癌組織に対して実質的に良性であるステップを含んでなり、
    前記サブセットから選択される1つもしくはそれ以上の抗体またはそのフラグメントが、医薬的に許容される補助剤と混合されて配置され、前記癌疾患の治療を仲介するのに有効な量で投与され、
    前記1つもしくはそれ以上の抗体またはそのフラグメントが、(刊行前に提供される)またはその組合せからなる群から選択されるATCC受入番号を有するハイブリドーマ細胞系によって製造される方法。
  13. 前記サブセットから選択される1つもしくは以上の抗体またはそのフラグメントがヒト化されている、請求項12に記載の癌疾患に罹患している患者を治療するための方法。
  14. 請求項12に記載の癌疾患に罹患している患者を治療するための方法であって、
    前記抗体またはそのフラグメントのサブセットを、毒素、酵素、放射性化合物、および造血性細胞からなる群から選択されるメンバーと結合させるステップと、
    結合された抗体またはそのフラグメントを前記患者に投与するステップと
    を含んでなり、
    前記結合された抗体が医薬的に許容される補助剤と混合されて配置され、前記癌疾患の治療を仲介するのに有効な量で投与される方法。
  15. 前記サブセットから選択される1つもしくは以上の抗体またはそのフラグメントがヒト化されている、請求項14に記載の方法。
  16. 請求項12に記載の癌疾患に罹患している患者を治療するための方法であって、
    前記抗体またはそのフラグメントの細胞毒性が、抗体依存細胞毒性を介して仲介される方法。
  17. 請求項12に記載の癌疾患に罹患している患者を治療するための方法であって、
    前記抗体またはそのフラグメントの細胞毒性が、補体依存細胞毒性を介して仲介される方法。
  18. 請求項12に記載の癌疾患に罹患している患者を治療するための方法であって、
    前記抗体またはそのフラグメントの細胞毒性が、細胞化学結合の加水分解の触媒を介して仲介される方法。
  19. 請求項12に記載の癌疾患に罹患している患者を治療するための方法であって、
    前記抗体またはそのフラグメントの細胞毒性が、腫瘍細胞上に存在する推定癌抗原に対する免疫応答をひき起こすことを介して仲介される方法。
  20. 請求項12に記載の癌疾患に罹患している患者を治療するための方法であって、
    前記抗体またはそのフラグメントの細胞毒性が、それらの機能に干渉する細胞膜タンパク質のターゲティングを介して仲介される方法。
  21. 請求項12に記載の癌疾患に罹患している患者を治療するための方法であって、
    前記抗体またはそのフラグメントの細胞毒性が、殺細胞を開始するシグナルをひき起こすのに有効な細胞タンパク質における構造変化をひき起こすことを介して仲介される方法。
  22. 請求項12に記載の癌疾患に罹患している患者を治療するための方法であって、
    前記ひき起こす方法が、特定の個人から得られた癌性および非癌性細胞を含有する組織試料を利用する方法。
  23. 1LN−8、4BD−1、4BD−3、4BD−6、4BD−9、4BD−13、4BD−18、4BD−20、4BD−25、4BD−26、4BD−27、4BD−28、4BD−32、4BD−37、4BD−50、6BD−1、6BD−3、6BD−5、6BD−11、6BD−25、7BD−7、7BD−12−1、7BD−12−2、7BD−13、7BD−14、7BD−19、7BD−21、7BD−24、7BD−29、7BD−30、7BD−31、7BDI−17、7BDI−58、7BDI−60、7BDI−62、5LAC2、5LAC4、5LAC20、5LAC23、H460−1、H460−4、H460−5、H460−10、H460−14、H460−16−1、H460−16−2、H460−23、およびH460−27モノクローナル抗体またはその組合せからなる群から選択される抗癌抗体またはそのフラグメント。
  24. (刊行前に提供される)からなる群から選択されるATCC受入番号を有するハイブリドーマ細胞系によって産生される抗癌抗体またはそのフラグメント。
  25. 癌疾患に罹患している患者を治療するための組成物の使用であって、該組成物の有効量を患者に投与することによって前記癌疾患の治療を仲介し、前記組成物が、医薬的に許容される補助剤と混合された前記抗体またはフラグメントのサブセットから選択される1つもしくはそれ以上の抗体を含んでなり、前記抗癌抗体またはそのフラグメントが、癌疾患の治療において有用である個別にカスタマイズされた抗癌抗体の製造方法に従い製造され、前記抗体またはそのフラグメントのサブセットが、癌組織の細胞に対して細胞毒性であり、非癌細胞に対して実質的に無害であるとともに、1LN−8、4BD−1、4BD−3、4BD−6、4BD−9、4BD−13、4BD−18、4BD−20、4BD−25、4BD−26、4BD−27、4BD−28、4BD−32、4BD−37、4BD−50、6BD−1、6BD−3、6BD−5、6BD−11、6BD−25、7BD−7、7BD−12−1、7BD−12−2、7BD−13、7BD−14、7BD−19、7BD−21、7BD−24、7BD−29、7BD−30、7BD−31、7BDI−17、7BDI−58、7BDI−60、7BDI−62、5LAC2、5LAC4、5LAC20、5LAC23、H460−1、H460−4、H460−5、H460−10、H460−14、H460−16−1、H460−16−2、H460−23、およびH460−27モノクローナル抗体またはその組合せからなる群から選択されることを特徴とする使用。
  26. 癌疾患に罹患している患者を治療するための組成物の使用であって、該組成物の有効量を患者に投与することによって前記癌疾患の治療を仲介し、前記組成物が、癌組織の細胞に対して細胞毒性であり、かつ医薬的に許容される補助剤と混合されて配置された非癌細胞に対して実質的に良性であることを特徴とする抗体またはそのフラグメントのサブセットより1つもしくはそれ以上の抗体またはそのフラグメントを含んでなり、前記1つもしくはそれ以上の抗体またはそのフラグメントが、(刊行前に提供される)またはその組合せからなる群から選択されるATCC受入番号を有するハイブリドーマ細胞系によって製造される使用。
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