JP2005516886A - 神経変性の抑制 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、神経変性状態に関する。
本発明は、アルツハイマー病の非トランスジェニッック動物モデル、およびその脳における長期に渡るインビボ遺伝子発現の誘導法を特徴としている。哺乳類における外因性核酸の長期に渡る発現は、細胞または組織を、核酸、ヒストン、および両親媒性化合物を含有する組成物に接触させることにより実現される。好ましくは、この組成物は更にリポソームも含有する。組織は、骨格筋組織ではない。好ましくは、組織は、中枢神経系(CNS)組織のような神経組織である。例えば、組織は、有糸***後の神経細胞、皮質神経細胞、小脳神経細胞、神経膠細胞、血管内皮細胞、または海馬神経細胞を含む。
本発明以前に、神経脳組織における一貫した長期間の異種遺伝子発現が実現されている。異種核酸またはポリペプチドとは、それが当初単離された生物または場所とは異なる生物または場所中に存在するものである。例えば、異種ポリペプチドとは、本明細書に記載の遺伝子送達法を用い、細胞へ導入された核酸によりコードされたものである。先行する遺伝子送達法とは異なり、本明細書に記載の遺伝子療法は、成人脳組織における治療的核酸の長期発現をもたらす。本発明以前の遺伝子療法では、多くの方法が、その核酸処方において、遺伝子を標的組織に送達することに失敗したか、発現に十分な高レベルを実現することに失敗したか、もしくは十分に長期間の発現を実現することに失敗したために、うまくいっていない。核酸、ヒストンおよび両親媒性化合物を含有する核酸組成物は、核酸を神経組織へ効果的に送達し、かつその遺伝子産物の長期間の発現をもたらす。
下記実施例に説明されるデータは、アルツハイマー病モデルシステムにおいて作成された。このデータは、いずれか望ましい遺伝子配列(例えば、ポリペプチドがコードする配列またはアンチセンス配列)が、脳組織において長期間、例えば送達後最大数ヶ月も発現することを示している。この組成物は、脳組織へ直接、または例えば経静脈により間接的に送達される。この組成物は、両親媒性の性質により、血液脳関門を横断しかつ神経組織に接近できる。従って治療的ポリペプチド、例えば、形態形成因子、神経増殖因子(NGF)または血小板由来の増殖因子(PDGF)のような増殖因子、ならびに血管新生阻害物質は、成人神経組織へ投与され、長期間の臨床的利益をもたらす。本明細書に記載の長期に渡る遺伝子発現により、アルツハイマー病に加え、年齢に関連した神経変性、パーキンソン病、虚血性卒中、ハンチントン病、および脳腫瘍といった成人の神経学的疾患が治療される。
AD7c-NTPは、アルツハイマー病の脳において、異常に高レベルで発現し(正常脳組織と比べ)、これは神経変性過程の初期に始まる。このタンパク質は、皮質ニューロンに蓄積し、かつ痴呆に関連したリン酸化τ免疫反応性の細胞骨格病変と同時局在する。
例えば齧歯類のような動物の脳組織におけるAD7c-NTPまたはNOS-3ポリペプチドの長期に渡る発現は、ヒトアルツハイマー病に類似した生理的状態をもたらす。長期に渡る発現は、ヒストンタンパク質および/または両親媒性化合物とリポソームとの混合物中に入れたAD7c-NTPまたはNOS-3をコードする核酸を投与することにより実現される。同様の混合物は、骨格筋組織における核酸発現の誘導のために使用されているが、本明細書に記載の長期に渡る発現は、神経組織においては実現されていない。神経組織における外因性核酸の長期発現は驚くべきことであった。このモデルは、本疾患のトランスジェニックモデルに勝るいくつかの利点を有する。例えばこれらの核酸は、脳においては発現されるが、他の組織においては発現されず、かつその発現は調節することができる。標的核酸、例えばAD7c-NTPまたはNOS-3は、脳組織における遺伝子産物の発現を優先的に指示する誘導性プロモーターまたは構成性プロモーターの調節下でクローニングされる。
AD7c-NTPのインスリン/IGF-1ドメインに結合する低分子、ポリペプチド、抗体、または抗体断片を用い、IRS経路を介したシグナル伝達を遮断または抑制し、これは次に神経細胞死を抑制する。この抑制性分子は、AD7c-NTPのインスリン/IGF-1ドメインへの内因性リガンドの結合を抑制することにより、シグナル伝達を遮断または低下させる。
本明細書に記載の組成物は、アルツハイマー病と診断された患者に加え、アルツハイマー病発症のリスクのある者、例えば本疾患の家族歴のある者または本疾患のリスク因子を有すると確定された者へ投与される。例えばこの組成物は、臨床的アルツハイマー病の根拠は伴わない高齢者集団(例えば年齢が65、70または75歳を超える者)に予防的に投与される。この組成物は、痴呆よりも重症度が低い、アミロイド形成に関連した脳機能減退の改善または予防のために使用される。予防的療法は、正常な脳機能を発揮しているがアルツハイマー病発症のリスクがあると確定されたあらゆる年齢のヒトに適用される。
アルツハイマー病に関連した神経細胞死を抑制する化合物を同定するアッセイ法は、AD7c-NTP過剰発現細胞を候補化合物と共に培養し、および細胞生存度を測定することにより実行される。細胞生存度は、例えば生体色素排除またはトリチウム標識チミジンの組込みのような、当技術分野における公知の方法を用いて測定される。化合物存在下における細胞生存度が非存在下と比べて増加することで、この化合物がアルツハイマー病に関連した神経細胞死を抑制することを示す。この細胞は、初代または不死化した細胞株である。誘導的または構成的方式で、AD7c-NTPをコードするDNAまたはNOS-3をコードするDNAを過剰発現する初代の小脳神経細胞、海馬細胞、神経膠細胞、または血管内皮細胞が本アッセイ法において使用される。例えばこれらの細胞は、アルツハイマー病患者またはアルツハイマー病モデル動物からの神経組織外植片の形状である。AD7c-NTPが過剰発現する本明細書に記載のモデルのような、本疾患に関する非ヒト動物モデルは、候補化合物と接触し、かつ神経細胞生存度が測定される。化合物存在下における細胞生存度が非存在下と比べて増加することで、この化合物がアルツハイマー病に関連した神経細胞死を抑制することを示す。
AD7c-NTP神経糸タンパク質遺伝子は、アルツハイマー病において過剰発現し、これは疾患過程の初期に始まる。AD7c-NTPタンパク質は、皮質ニューロンに蓄積し、かつリン酸化τ免疫反応性の細胞骨格病変と同時局在する。AD7c-NTP遺伝子の過剰発現は、アポトーシスおよび増強された神経突起伸長の両方に関連する二相性の表現型を生じる。誘導可能な哺乳類発現ベクターを用い、PNET2神経細胞におけるAD7c-NTP発現を調節し、かつAD型神経変性に関連する細胞形態、遺伝子発現、および細胞内シグナル伝達に対するインスリン(50nM)、IGF-1(5ng/ml)、NGF(2.5ng/ml)またはPDGF(5ng/ml)刺激の作用を、試験した。CAT遺伝子をトランスフェクトした細胞は陰性対照として使用した。AD7c-NTPを発現するように誘導した細胞のインスリンまたはIGF-1刺激は、細胞死の増大、p53、p21/Waf1、リン酸化JNK、一酸化窒素合成酵素-3、リン酸化τ、およびCdk5のp25調節パートナーのレベルの増大、ならびにBcl-2発現の抑制をもたらした。対照的に、NGFまたはPDGFにより刺激した細胞は、高レベルのAD7c-NTP発現にも関わらず、突出した神経突起伸長、ならびに高レベルのBcl-2およびリン酸化Erk MAPKを示した。これらの結果は、AD7c-NTP過剰発現に関連するアポトーシスおよび突起伸長の表現型が、利用可能性および様々な増殖因子に対する細胞反応により調節されることを示している。これらのデータは、AD7c-NTP過剰発現神経細胞が、NGFまたはPDGF刺激によりレスキューされたことを示している。
本発明以前は、AD7c-NTPを安定的にトランスフェクトした細胞は、進行性の細胞死のために、維持することができなかった。従ってAD7c-NTP発現の誘導可能なシステムは、LacSwitch II哺乳類発現ベクター(Stratagene社、ラホヤ、CA)を用いて確立した。PNET2ヒトCNS神経細胞は、Lacリプレッサータンパク質がCMVプロモーターにより駆動されるようなpCMVLacIIベクターによって安定的にトランスフェクトした。このLacリプレッサータンパク質は、核局在化配列により、核へと標的化される。安定したクローンは、ハイグロマイシンBにより選択した。クローンは、AD7c-NTP cDNAまたはクロラムフェニコールアセチルトランスフェラーゼ(CAT)遺伝子を保持する第二のベクター(pOPRSV1)でトランスフェクトし、かつ安定したクローンを、ハイグロマイシンおよびG418により選択した。この第二のベクターは、関心のある遺伝子発現を駆動するRSVプロモーター、およびLacリプレッサー結合のための理想的オペレーター配列を含む。イソプロピル-1-β-D-チオガラクトピラノシド(IPTG)刺激(1〜5mM)は、Lacリプレッサータンパク質を消滅し(turn off)、かつ4〜8時間以内にCATまたはAD7c-NTPの発現を誘導する。誘導後、遺伝子発現は、48〜96時間持続し、かつIPTGの回収により迅速に抑制される。探求的試験は、3mM IPTGが、これらのクローンの遺伝子発現の誘導にとって最適であることを明らかにした。
様々な増殖因子の、AD7c-NTP発現(および過剰発現)に対する作用を試験するために、これらの細胞を、16時間血清飢餓状態とし、その後IPTG(1〜5mM)を培地へ添加した。4時間後、これらの細胞を、インスリン(50nM)、IGF-1(5ng/ml)、NGF(5ng/ml)または血小板由来増殖因子(PDGF;5ng/ml)で、24〜72時間刺激した。これらの細胞を、形態学的変化、生存度、AD7c-NTP免疫反応性、ならびにプロアポトーシス遺伝子、生存遺伝子およびリン酸化τの発現について分析した。
生存度は、標準のクリスタルバイオレットアッセイ法により測定した。クリスタルバイオレット色素は、生存細胞のみを標識する。これらのアッセイ法は、96穴プレートに密度2x104個細胞/ウェルになるよう播種した細胞で行った。吸光度は、スペクトラカウント(Spectracount)プレートリーダー(Packard社、メリデン、CT)を用いて測定した。クリスタルバイオレット吸光度は、細胞密度が104〜5x105個細胞/ウェルの間は、直線状に増加した。
標準ウェスタンブロットアッセイ法を使用し、p53、Bcl-2、p21/Waf1、リン酸化τ、τ、c-fos、NTP、およびErkマイトゲン活性化タンパク質(MAP)キナーゼの活性化(リン酸化)型、アミノ末端c-jun活性化キナーゼ(pJNK)、ならびにp38/HOG1の細胞レベルを測定した。免疫沈降に続きウェスタンブロット分析を用い、IRS1に会合したp85サブユニットを測定した。p53、Bcl-2、リン酸化τ、τ、c-fosおよびNTPのウェスタンブロットに関して、細胞は、氷冷中、プロテアーゼ阻害物質およびホスファターゼ阻害物質を補充した放射性免疫沈降アッセイ(RIPA)緩衝液に溶解した。免疫沈降試験、リン酸化Erk、pJNKおよびp38のウェスタンブロット分析、ならびにPI3キナーゼアッセイ法に関して、細胞は、プロテアーゼ阻害物質およびホスファターゼ阻害物質を補充したトリトン(Triton)溶解緩衝液に収集した。タンパク質濃度を、BCAアッセイ法(Pierce社、ロックフォード、IL)を用い測定した。タンパク質60μgを含有する試料を、ドデシル硫酸ナトリウムポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS-PAGE)により分画し、その後PVDF膜に移し、かつウェスタンイムノブロットにより分析した。免疫反応性を、ホースラディッシュペルオキシダーゼ結合二次IgGおよびPicoWest増強化学ルミネセンス試薬(Pierce Chemical社、ロックフォード、IL)により検出した。CAT活性は、公知の方法を用いて測定した。
MICEアッセイ法は、当技術分野において公知である(例えば、la Monteら、Biotechniques、26:107301076(1999)に記載されている)。このアッセイ法は、96穴微量培養において免疫反応性を定量する、迅速かつ鋭敏な方法であり、ならびに固相酵素免疫測定法と免疫細胞化学的染色の利点を組合わせ、細胞密度に対して標準化した値によりタンパク質発現を鋭敏にインサイチュ定量することを可能にしている。これらの細胞は、Histochoice(Amresco社、ソロン、Ohio)に固定し、トリス緩衝生理食塩水(50mM Tris、pH7.5、0.9%NaCl;TBS)中の0.05%サポニンで透過性とし、かつSuperblock-TBS(Pierce社、ロックフォード、IL)でブロックした。その後これらの細胞を、TBST-BSAで希釈した一次抗体と共に4℃で一晩インキュベートした。免疫反応性は、ホースラディッシュペルオキシダーゼ結合二次抗体(Pierce社、ロックフォード、IL)およびTMB可溶性ペルオキシダーゼ基質(Pierce社、ロックフォード、IL)を用い検出した。吸光度は、スペクトラカウントプレートリーダーを用い、450nmで測定した。
これらの細胞は、プロテアーゼ阻害物質およびホスファターゼ阻害物質を補充したトリトン溶解緩衝液中に収集した。総PI3Kは、ウサギポリクローナル抗体を使用し、細胞溶解液中のタンパク質500μgから、PI3Kのp85サブユニットおよびプロテインAセファロースへ免疫沈降した。免疫沈降物を、HEPES緩衝液(200mM HEPES、4mM EGTA、4mMリン酸ナトリウム、pH7.0)中、音波処理したホスファチジルイノシトール10μgと共に、室温で5分間インキュベートした。反応を、5μCi[α32P]ATP、15mM MgCl2、150mM ATP、1.5mM Tris-HCl、pH7.4、および15mM NaClの添加により開始した。30℃で10分間インキュベートした後、HClを最終濃度1.2Nとなるように添加して反応を停止し、その後クロロホルム/メタノールで抽出した。リン酸化された脂質は、1%オキサル酸でプレコートされたゲルプレート(Merck社、ホワイトハウスステーション、NJ)を用いて薄層クロマトグラフィーにより分析した。PI3K活性は、リン光画像形成装置により測定した。
p53およびp21/Waf1に対するモノクローナル抗体、およびc-fosに対するポリクローナル抗体は、オンコジェンリサーチプロダクツ(Oncogene Research Products)社(ケンブリッジ、MA)から入手した。インスリン受容体基質1およびPI3Kのp85サブユニットに対するウサギポリクローナル抗体は、アップステートバイオテクノロジー(Upstate Biotechnology)社(レークプラシッド、NY)から購入した。Bcl-2に対するポリクローナル抗体は、サンタクルズバイオテクノロジー(Santa Cruz Biotechnology)社(サンタクルズ、CA)から、ならびに総および活性化JNK、Erk MAPK、およびp38/HOG1に対する抗体は、プロメガ(Promega)社(マジソン、WI)から得た。抗τは、ダコ(Dako)社(カーペンテリア、CA)から購入した。プロテインAセファロースは、アマシャムファルマシアバイオテクノロジー(Amersham-Pharmacia Biotechnology)社(アーリントンハイツ、IL)から購入した。組換えヒトNGF、PDGF、およびIGF-1は、シグマ(Sigma)社(セントルイス、MO)から購入した。ヒトインスリンは、ノバジェン(Novagen)社から購入した。
本実施例において説明されるデータは、3〜6回の実験で得られた結果から導かれた平均±S.D.で表わしている。群間比較は、Fisher最小有意差(LSD)事後検定と、スチューデントt検定または分散分析(ANOVA)を用い作成した。
PNET2細胞は、遺伝子発現が、LacZプロモーターにより調節され、かつIPTG刺激(1〜5mM)により誘導されるようなLacSwitch IIベクターシステム(Stratagene社、ラホヤ、CA)を用い、AD7c-NTP cDNAを安定的にトランスフェクトした。対照細胞は、クロラムフェニコールアセチルトランスフェラーゼ(CAT)遺伝子をコードするcDNAを、同様にトランスフェクトした。IPTGが存在しない場合、AD7c-NTP発現またはCat活性は非常に低レベルであるかまたは検出不能のいずれかであるため、試験用に選択したクローンは、遺伝子発現の厳密な調節を示した。IPTG刺激は、AD7c-NTP遺伝子発現またはCAT活性を誘導し、これは最大96時間継続した。遺伝子発現の最適な誘導は、3mM IPTGで認められた。ウェスタンブロット分析は、AD7c-NTP cDNAをトランスフェクトした細胞における〜41kD N3I4免疫反応性AD7c-NTPタンパク質レベルが、CAT発現対照細胞と比べた場合の、実質的増大を明らかにした(図1A)。免疫反応性を測定するために同じくMICEアッセイ法を用いると、IPTG刺激(3mM)により、N3I4免疫反応性NTPにおいてほぼ5倍の増加を生じたが、GAPDHレベルは変化がなかった(図1B)。ウェスタンブロット分析の結果に相当するように、対照細胞(CAT遺伝子をトランスフェクト)は、IPTGにより誘導可能なNTP発現を示さず、かつGAPDH発現はIPTG刺激により同じく変化しなかった。しかし、CAT活性は、これらの細胞におけるCATレポーター遺伝子のIPTG誘導により実質的に増大した。
AD7c-NTP遺伝子の過剰発現は、同じ培養物において神経細胞生存度および神経突起伸長の低下をもたらした。翻訳されたAD7c-NTP cDNAのアミノ酸サブシークエンスの分析は、インスリン/IGF-1ハイブリッドドメイン(配列番号:2のアミノ酸2〜14)の存在を示し、これはAD7c-NTP過剰発現の作用が、増殖因子刺激に関連していることを示唆した。従って、AD7c-NTP cDNAを過剰発現する神経細胞の形態学的特徴が、増殖因子への示差的反応により調節されうるかどうかを決定する試験を行った。
細胞生存度は、96穴プレートに播種した細胞に微培養クリスタルバイオレットアッセイ法を用い、定量した。AD7c-NTPを発現するように誘導した培養物の、インスリンまたはIGF-1刺激は、非誘導のFCSで刺激した培養物、およびNGFまたはPDGFで刺激したIPTG誘導培養物に比べ、有意に減少した細胞密度を生じた(図2)。このインスリン刺激培養物は、最低の平均細胞密度を有し、かつIGF-1刺激培養物は、インスリン刺激培養物とNGFまたはPDGF刺激培養物の中間の平均細胞密度を有し、位相差顕微鏡による観察と一致していた。増殖する細胞核抗原(PCNA)発現のレベルが、これらの培養物間で類似しているため、これらの結果は、DNA合成の差異によるものではない。CAT活性を発現するように誘導し、かつインスリン、IGF-1、NGFまたはPDGFにより刺激した対照培養物は、同様の平均細胞密度を有した。
PNET2細胞のアポトーシスは、p53およびp21レベルの増大、Bcl-2レベルの低下により媒介されることがわかった。インスリンおよびIGF-1関連PNET2細胞死がこれらの機構により媒介されるかどうかを決定するために、p53、Bcl-2、およびp21/Waf-1発現のレベルを、ウェスタンブロット分析またはMICEアッセイ法により測定した。PDGFおよびNGFの作用は類似している。インスリン、IGF-1またはPDGFによる刺激は、ウェスタンブロット分析により明らかにされたものと同様の〜41kD AD7c-NTPタンパク質レベルを生じた。同じ細胞溶解液の分析は、インスリン刺激培養物において、高レベルのp53および事実上検出不能なBcl-2発現を、IGF-1刺激培養物において中レベルのp53およびBcl-2を、ならびにPDGF刺激培養物において検出不能なp53および高レベルのBcl-2を示した。対照的に、増殖因子で刺激した対照細胞は、先に報告したような、高レベルのBcl-2および低レベルのp53発現を顕在化した。インスリン刺激培養物は同じく、ウェスタンブロット分析により、p21/Waf1レベルの増大を有した。
プロアポトーシス遺伝子の活性化に加え、アルツハイマー病における細胞喪失は、リン酸化τ、一酸化窒素合成酵素-3(NOS-3)、およびサイクリン依存性プロテインキナーゼ5(Cdk5)のp25構成的アクチベーターのレベルの増大に関連している。次の実験は、これらの分子のいずれかの発現が、AD7c-NTP過剰発現および特異的増殖因子刺激により変調されるかどうかを決定するために行った。AD7c-NTPまたはCAT遺伝子を発現するように誘導しかつインスリン、IGF-1またはPDGFで刺激した細胞を、τ、リン酸化τ、NOS-3、Cdk5、およびp25発現について、ウェスタンブロット分析およびMICEアッセイ法により試験した。CAT遺伝子のIPTG誘導は、どの増殖因子が細胞を刺激するために使用されたかには関わりなく、これらの分子のいかなる発現も増大しなかった。対照的に、ウェスタンブロット分析では、AD7c-NTPを発現するように誘導しかつインスリンまたはIGF-1により刺激した細胞は、PDGFで刺激した対応する培養物と比較して、リン酸化τ(図3A〜C)、NOS-3およびp25レベルの増大を示すのに対し、τおよびCdk5タンパク質のレベルは、増殖因子刺激に関連して変調されないことを明らかにした。
インスリン、IGF-1およびPDGFの示差的作用が生じる可能性のある機構は、PNET2神経細胞アポトーシスおよび神経突起伸長を媒介する経路を試験することにより調べた。PNET2細胞のエタノールおよび酸化的ストレスの両方が誘導するアポトーシスは、リン酸化JNKレベルの増大およびPI3キナーゼ活性レベルの低下に関連しているのに対し、DNA神経突起伸長は、リン酸化Erk MAPKレベルの増加に関係している。ウェスタンブロット分析は、等量のタンパク質負荷(60μg/試料)で、インスリン、IGF-1、またはPDGFを0〜30分間または24時間刺激した培養物から得た細胞溶解液で行った。膜を、Erk、リン酸化Erk、Jun、およびリン酸化JNKに対する抗体を用いてプロービングした。総ErkおよびJunのレベルは、全ての試料について類似していることがわかったが、増殖因子が刺激するリン酸化Erkとリン酸化JNKとのレベルに著しい差異が検出された。インスリンおよびIGF-1刺激は、リン酸化Erk p42/p44レベルの増加を生じ、ピークレベルは、培地への増殖因子添加後10〜15分以内に検出されたのに対し、PDGFは、短期間の刺激実験では、リン酸化Erk MAPKのレベルに対する作用が最小であった。対照的に、AD7c-NTP遺伝子導入および増殖因子刺激の24時間後に、IGF-1およびPDGF刺激培養物において高レベルのリン酸化Erk MAPKが検出されたが、血清飢餓またはインスリン刺激培養物においては検出されなかった。インスリンによる短期間の刺激(5〜30分間)も、リン酸化JNKレベルの急激な増加および上昇したレベルの維持を生じたのに対し、IGF-1およびPDGF刺激は、短期間の試験でははるかに低いレベルのリン酸化JNKに関係しており、かつ24時間の時点ではリン酸化JNK発現は検出不可能であった。更なる試験は、様々な増殖因子に関して、活性化p38/HOG1のレベルに有意差がないことを明らかにしており、これはp38ストレスキナーゼは、PNET2細胞のアポトーシスの重要なメディエータではないという知見に一致している。対照的に、c-fos転写因子のレベルは、AD7c-NTP発現のIPTG誘導の24時間後、ならびに血清飢餓またはインスリン、IGF-1もしくはPDGF刺激のいずれかで同等に発現された。
PI3キナーゼは、神経生存の重要なメディエータである。PI3Kの生存促進性(pro-survival)作用は、Akt(プロテインキナーゼB)の活性化およびBadのリン酸化を通じて媒介され、不活性化される。PI3キナーゼ活性の抑制は、PNET2細胞アポトーシスに関連している。従って、増殖因子で刺激したPI3キナーゼ活性が、インスリンまたはIGF-1刺激培養物において抑制されたかどうかを決定するために実験を行った。このような抑制は、慢性的エタノール曝露後に観察された。インスリンおよびIGF-1はPI3キナーゼをインスリン受容体基質1(IRS-1)を介してまたはIRS-1独立経路を介して活性化することができるので、IRS1関連PI3キナーゼおよび総PI3キナーゼ活性の両方を測定した。これらの試験は、AD7c-NTP遺伝子発現を3mM IPTG刺激により誘導し、インスリンまたはPDGFで刺激した培養物を用いて行った。IRS-1関連PI3キナーゼ活性は、インスリンにより急激に増加したが、PDGF刺激によっては増加しなかった。高レベルのIRS-1関連PI3キナーゼ活性は、30分間のインスリン刺激を通じて検出されたのに対し、PDGF刺激培養物においては、IRS-1関連PI3キナーゼ活性は、事実上検出不可能であった。総PI3キナーゼ活性を調べるために、リン酸化チロシンに結合したp85サブユニットのレベルを、免疫沈降/ウェスタンブロット分析により試験した。PI3キナーゼ活性レベルは、抗リン酸化チロシン(PT)免疫沈降において測定した。免疫沈降/ウェスタンブロット試験は、増殖因子刺激の5〜30分後および24または48時間後の両方において、同様の高レベルのPY関連p85(PI3Kのサブユニット)を示した。同様にPI3キナーゼ活性は、インスリンまたはPDGFで刺激した細胞で調製したPY免疫沈降物中において容易に検出された。短期間試験については、PY-PI3キナーゼ活性レベルは、PDGF刺激培養物において、インスリン刺激培養物よりも一貫して低いのに対し、インスリンまたはPDGF刺激の24または48時間後にPY-PI3キナーゼ活性レベルは同様であったことは、興味深い。
AD7c-NTP遺伝子は、アルツハイマー病の脳において、神経変性の初期および中期に過剰発現する。AD7c-NTP免疫反応性は、ADの脳において、初期リン酸化τ免疫反応性の細胞骨格病変と同時局在し、かつ脳脊髄液中のリン酸化τおよびAD7c-NTPのレベルの上昇は、アルツハイマー病痴呆の重症度と相関している。本発明以前は、培養物中の細胞が次第に枯渇するために、標準の、安定的にトランスフェクトしたクローンを用いて、AD7c-NTPの役割を調べることは困難であった。従って本発明者らは、遺伝子発現が、IPTGの培地への添加により誘導され、かつIPTGの回収により抑制されるような、ヒトCNS由来のPNET2神経細胞においてAD7c-NTP発現を調節するための、誘導可能な哺乳類発現ベクターシステムを開発した。IPTG誘導性遺伝子発現(AD7c-NTPまたはCAT活性)は、8時間以内に検出可能であり、かつ最大96時間維持された。AD7c-NTP過剰発現の作用は、厳密に調節された誘導性遺伝子発現を有する6種のクローンを用いて試験し、これによりIPTGの非存在下における、〜41kD N3I4免疫反応性AD7c-NTPタンパク質の発現は、事実上検出不能であった。
有糸***後の初代神経細胞培養物を効率的にトランスフェクトする方法が開発・使用され、AD7c-NTP遺伝子の過剰発現により、アルツハイマー病に関連したふたつの突出した異常である細胞死の増大および神経突起伸長の両方が引き起こされることを明らかにしている。これらの結果は、AD7c-NTP発現の異常な増大が、アルツハイマー病型神経変性において役割を果たすことを示している。初代有糸***後のニューロンに、通常の組換えプラスミドDNAを効率的にトランスフェクトし、当技術分野において認められたインビトロモデルを使用して、神経変性の状況における遺伝子の過剰発現の作用を評価した。
有糸***後の初代ラット小脳性ニューロン(rCBN)培養物を、生後6日目の仔由来の脳組織から作成した。5日齢の培養物に、遺伝子発現がCMVプロモーターにより調節されるpcDNA3.1ベクター(Invitrogen社)に連結した、完全長AD7c-NTP cDNA(pcDNA3-AD7c)またはルシフェラーゼ(pcDNA3-Luc)またはLacZ(pcDNA3-β-Gal)レポーター遺伝子をトランスフェクトした。6穴または96穴プレート上に播種した細胞は、IT-100またはLT-1 Mirusトランスフェクト試薬(Panvera社)を製造業者の指示に従い用い、トランスフェクトした。グリーン蛍光タンパク質を発現する組換えプラスミドDNA(pcDNA3-GFP)を同時トランスフェクトし、蛍光顕微鏡により標識細胞の割合を可視化して示すように、トランスフェクション効率は10%〜25%の範囲であった。これらの細胞は、トランスフェクション後24、48、または72時間に、遺伝子発現、生存度、および形態について評価した。
生存度は、標準のクリスタルバイオレットアッセイ法により測定した。これらのアッセイ法は、密度2x104個細胞/ウェルで96穴プレートへ播種した細胞により行った。吸光度は、スペクトラカウントプレートリーダー(Packard社、メリデン、CT)を用いて測定した。クリスタルバイオレットの吸光度は、細胞密度104〜5x105個細胞/ウェルの範囲で直線状に増大した。
ウェスタンブロット分析、マイクロタイター免疫細胞化学的ELISA(MICE)アッセイ法、および免疫細胞化学的染色を用い、タンパク質発現を測定した。ウェスタンブロット分析について、これらの細胞を、プロテアーゼ阻害物質およびホスファターゼ阻害物質を補充した放射性免疫沈降アッセイ用緩衝液中で溶解した。タンパク質濃度は、BCAアッセイ法(Pierce Chemical社、ロックフォード、IL)を用いて測定した。タンパク質60μgを含有する試料は、先に説明したようなウェスタンイムノブロットにより分析した。
図5は、pcDNA3-LucをトランスフェクトしたrCBN培養物の中のルシフェラーゼ活性を示している。ルシフェラーゼ活性の増大は、トランスフェクション後48時間で検出され、このレベルは72時間の時点で更に増大した。組換えAD7c-NTPタンパク質に対して作成したAD7c-NTP特異的モノクローナル抗体を用いるウェスタンブロット分析では、pcDNA3-AD7cをトランスフェクトした細胞における〜41kD AD7c-NTPタンパク質レベルが、pcDNA3-Lucをトランスフェクトした細胞と比べて増加することを明らかにした(図6A)。オートラジオグラフィーのデンシトメーター分析は、72時間時点で、pcDNA3-AD7cによるトランスフェクションが、pcDNA3-Luc対照トランスフェクト細胞に対して、3〜5倍より高いレベルのAD7c-NTPタンパク質を生じたことを示した(図6B)。AD7c-NTP免疫反応性を定量するためにMICEアッセイ法およびモノクローナル抗体を用いると、rCBN培養物において、pcDNA3-AD7cによるトランスフェクションの48および72時間後の両方で、対照のトランスフェクト培養物と比べ、AD7c-NTP発現レベルの実質的な増大が測定された。更なる試験は、トランスフェクション後4〜7日目の間に、酵素活性または遺伝子発現のレベルが漸減することを明らかにした。同様の結果が、少なくとも4回の個別の実験で得られた。
生存度は、クリスタルバイオレットアッセイ法を用いて測定した。AD7c-NTP cDNAの過剰発現は、対照培養物に比べ、有意な神経細胞喪失を生じた。トランスフェクションの72時間以内に、pcDNA3-AD7cをトランスフェクトした培養物は、対照培養物に対しおよそ36%低い平均細胞密度を示した。位相差顕微鏡により、pcDNA3-AD7cをトランスフェクトした培養物中の顆粒細胞ニューロンの進行性の枯渇を明らかにした(図7A、B)。加えて、pcDNA3-AD7cをトランスフェクトした培養物中の残留顆粒細胞ニューロンは、ほぼ全ての細胞から伸びる細長い相互連結突起により存在が明らかとされる、突出した神経突起伸長を示した(図7A)のに比べ、対照培養物においては短い主にみかけの(apparent)細胞突起が示された(図7B)。免疫細胞化学的染色試験は、pcDNA3-AD7cによるトランスフェクション後48および72時間で、豊富なAD7c-NTP免疫反応性を示し、対応する対照(pcDNA3-LacZまたはpcDNA3-Luc)をトランスフェクトした細胞では、比較的低レベルのAD7c-NTP免疫反応性が示された(図7C〜F)。
本明細書において説明されるデータより、有糸***後ニューロンにおける効率的遺伝子導入が、核酸、ヒストンタンパク質、リポソーム、および両親媒性化合物を含有する処方を用いて実現されることが明らかとされる。例えばこのDNAは、MIRUSポリアミントランスフェクション試薬を用いて送達される。AD7c-NTP遺伝子の過剰発現は、有糸***後ニューロンにおいて神経細胞死および神経突起伸長を引き起こす。一般にトランスフェクトした細胞株において生じるように、rCBN培養物におけるトランスフェクション後の最適な遺伝子発現は、24または48時間よりもむしろ72時間後に検出された。ポリアミントランスフェクション組成物を使用することの利点は、形質転換した細胞株よりもむしろ初代神経細胞培養物において、試験を行うことができる点にある。更に、十分に高い割合(10〜25%)の細胞において、関心のある遺伝子の発現が認められたため、遺伝子発現の作用は、単細胞分析よりもむしろ通常のアッセイ法を用いて決定される。最後に、初代神経細胞培養物の使用により、神経変性に関連した異常な遺伝子発現の作用を試験するためのより関連性のあるモデルが提供される。
遺伝子導入のインビボモデルを用い、脳におけるAD7c-NTP過剰発現の作用を評価する試験を行った。
8〜10日齢のLong-Evansラットを、ペントバルビタール60mg/kgで麻酔し、AD7c-NTP(pAD7c-NTP)、LacZ(pLacZ)、またはルシフェラーゼ(pLuc)cDNAの完全なコード配列を含む組換えプラスミドDNAを、右側大脳半球に接種した。AD7c-NTPをコードするヌクレオチド配列およびこの遺伝子産物のアミノ酸配列は、当技術分野において公知である(de la Monteら、J. Clin. Invest.、100:1-12(1997);GENBANK(商標)アクセッション番号AF010144またはNM014486)。
ウェスタンブロット分析を用い、プロテアーゼ阻害物質およびホスファターゼ阻害物質を補充した放射性免疫沈降アッセイ法(RIPA)用緩衝液中に調製した、細胞溶解液におけるAD7C-NTPタンパク質発現を測定した7。タンパク質濃度は、BCAアッセイ法(Pierce Chemical社、ロックフォード、IL)を用い測定した。タンパク質60μgを含有する試料は、ドデシル硫酸ナトリウムポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS-PAGE)により分画し、その後PVDF膜に移し、かつウェスタンイムノブロットにより分析した。免疫反応性は、ホースラディッシュペルオキシダーゼ結合二次IgGおよびPicoWest増強化学ルミネセンス試薬(Pierce Chemical社、ロックフォード、IL)により検出し、かつコダックデジタル画像(Kodak Digital Imager)システムを用い定量した。
遺伝子導入は、ヒストンタンパク質と両親媒性化合物とを複合した組換えプラスミドDNAを、右側脳室へ接種して行った。大脳半球を、二等分し、かつ個別にAD7c-NTP発現について、組換えタンパク質に結合するAD7c-NTP特異的モノクローナル抗体(例えばN3I4)を用いたウェスタンブロット分析により分析した。
脳は、遺伝子導入後1週間で収集した。pLacZまたはpAD7c-NTPを接種した脳の組織学的切片を染色した。全脳のヘマトキシリン-エオシン染色したパラフィン切片はコード化して(under code)試験し、インビボにおけるAD7c-NTP過剰発現の作用を決定した。接種部位は解析から除外した。pAD7c-NTP、pLacZまたはpLuc遺伝子導入後24〜96時間で収集した脳は、同様の外観を有し、識別できなかった。しかし1週間後、pAD7c-NTPを接種した脳は、細胞体の消失およびゴースト細胞の出現が明らかとなり、神経細胞死の増大を示した(図9A〜D)。神経細胞喪失は、pAD7c-NTP遺伝子導入後最大4週間に収集した脳において検出可能であった。同じ間隔で経時的に収集した対照脳は、非接種標本に類似した、正常な神経形態を示した。神経細胞喪失では、核を失い(ゴースト細胞)散乱する青白い不規則なニューロンを伴うことが、pAD7c-NTPを接種した齧歯類の脳から示されたことに加え、これらのデータは、死滅しつつあるニューロンクラスターの証拠を示している。これらの特徴は、ヒトアルツハイマー病の特徴を模倣している。
AD7c-NTPの過剰発現は、TUNEL+核の比較的高い密度により顕在化された、神経アポトーシスの増大およびアポトーシスの傾向、ならびにp53およびBaxプロアポトーシス遺伝子産物に相当する免疫反応性の増大を生じた(図10A〜D、図11A〜C、および図12A〜C)。
AD7c-NTP(例えば、N2U6)に結合するモノクローナル抗体で行った免疫組織化学的染色は、pLacZまたはpLuciferaseを接種した対照脳における低レベルの拡散神経網標識、ならびに皮質ニューロンにおけるAD7c-NTP免疫反応性の増大およびpAD7c-NTPを接種した脳における神経炎性斑様構造を明らかにした。
先に神経変性に結びつけられたAD7c-NTP過剰発現の、他の遺伝子およびタンパク質への作用を決定するために、隣接切片を、リン酸化τ、アミロイド前駆体タンパク質、アミロイドbペプチド、およびシナプトフィシンに対する抗体で免疫染色した。
アルツハイマー病の脳内の皮質ニューロンにおけるNOS-3発現の増大は、神経変性過程の初期に始まる。アルツハイマー病の脳におけるNOS-3免疫反応性レベルが異常に増加することに加え、他の神経変性の形は、一部過酸化窒素生成の増加により媒介されるアポトーシスおよびアポトーシスの傾向に関連している。AD7c-NTPおよびNOS-3発現の異常は、アルツハイマー病に関連した神経変性の自然のヒトモデルを表わすダウン症候群とほぼ同時に始まるので、NOS-3発現が、AD7c-NTPの下流に連結されているかどうかを決定する試験を行った。免疫組織化学的染色試験は、対照脳の最小NOS-3発現と比べ、pAD7c-NTPを接種した脳の皮質ニューロンおよび海馬ニューロンにおけるNOS-3免疫反応性のレベルが急激に増加することを示した(図18A〜F)。対照的に、pNOS-3で行ったインビボ遺伝子導入試験では、AD7c-NTP発現の増大を示さなかった。AD7c-NTP過剰発現の作用の一部が、NOS-3発現の二次的誘導により媒介されることを示しているように、pNOS-3の接種は、APPおよびアミロイドb蓄積の発現増大をもたらす。
インビトロにおけるトランスフェクション試験では、AD7c-NTPの過剰発現において、アポトーシスおよびミトコンドリア機能の損傷により媒介される神経細胞死の増大により特徴付けられる神経変性、ならびにリン酸化τおよびp53プロアポトーシス遺伝子の発現増加が関連する神経変性が生じることを示した。しかし、この遺伝子または他の遺伝子の長期発現は、本明細書において説明するまでは可能なことではなかった。
高レベルのAD7c-NTP → NOS-3発現の増大 → APP増大 → cGMP経路の圧倒 → NO媒介性酸化的ストレス → リン酸化τの蓄積およびプロアポトーシス機構の活性化。
Claims (52)
- 哺乳類において長期に渡るインビボ遺伝子発現を誘導するための方法であって、
非筋肉組織に、核酸、ヒストン、および両親媒性化合物を含有する組成物を接触させる段階を含む方法。 - 組織が神経組織である、請求項1記載の方法。
- 組織が中枢神経系(CNS)組織である、請求項1記載の方法。
- 組織が有糸***後の神経細胞を含む、請求項1記載の方法。
- 組織が皮質神経細胞を含む、請求項1記載の方法。
- 組織が、海馬神経細胞、神経膠細胞、または血管内皮細胞を含む、請求項1記載の方法。
- 組織における遺伝子発現が、組織と組成物との接触後、少なくとも48時間インビボにおいて検出される、請求項1記載の方法。
- 組織における遺伝子発現が、組織と組成物との接触後、少なくとも72時間インビボにおいて検出される、請求項1記載の方法。
- 組織における遺伝子発現が、組織と組成物との接触後、少なくとも96時間インビボにおいて検出される、請求項1記載の方法。
- 組織における遺伝子発現が、組織と組成物との接触後、少なくとも1週間インビボにおいて検出される、請求項1記載の方法。
- 組織における遺伝子発現が、組織と組成物との接触後、少なくとも2週間インビボにおいて検出される、請求項1記載の方法。
- 組織における遺伝子発現が、組織と組成物との接触後、少なくとも4週間インビボにおいて検出される、請求項1記載の方法。
- 組成物がリポソーム形状内にある、請求項1記載の方法。
- リポソームが、中性またはカチオン性である、請求項13記載の方法。
- リポソームが、アニオン性である、請求項13記載の方法。
- ヒストンが、H1、H2A、H2B、H3およびH4からなる群より選択される、請求項1記載の方法。
- 組成物が核局在化シグナルを更に含む、請求項1記載の方法。
- 両親媒性化合物が、疎水性部分を有する非天然のポリアミンであって、該ポリアミンが、C6〜C24アルカン、C6〜C24アルケン、ステロール、ステロイド、脂質、脂肪酸、および疎水性ホルモンからなる群より選択される、請求項1記載の方法。
- 核酸が、AD7c-NTPアンチセンス分子または一酸化窒素合成酵素IIIアンチセンス分子である、請求項1記載の方法。
- 核酸が、配列番号:1のヌクレオチド配列に相補的な配列を含む、請求項19記載の方法。
- 非ヒト動物を含むアルツハイマー病の非トランスジェニックモデルであって、該動物が外因性AD7c-NTP核酸を含む、モデル。
- 非ヒト動物が、該動物の神経細胞において外因性AD7c-NTPポリペプチドを少なくとも48時間発現する、請求項21記載のモデル。
- 動物が齧歯類である、請求項21記載のモデル。
- 動物が非ヒト霊長類である、請求項21記載のモデル。
- 神経細胞が、皮質神経細胞、海馬神経細胞、小脳神経細胞、および神経膠細胞からなる群より選択される、請求項22記載のモデル。
- 非ヒト動物が、該動物の血管内皮細胞において外因性AD7c-NTPポリペプチドを発現する、請求項21記載のモデル。
- 非ヒト動物を含むアルツハイマー病の非トランスジェニックモデルであって、該動物が外因性一酸化窒素合成酵素核酸を含む、モデル。
- 核酸が一酸化窒素合成酵素IIIポリペプチドをコードする、請求項27記載のモデル。
- 非ヒト動物が、該動物の神経細胞において外因性一酸化窒素合成酵素ポリペプチドを少なくとも48時間発現する、請求項27記載のモデル。
- 非ヒト動物が、該動物の神経細胞において外因性一酸化窒素合成酵素ポリペプチドを少なくとも72時間発現する、請求項27記載のモデル。
- 非ヒト動物が、該動物の神経細胞において外因性一酸化窒素合成酵素ポリペプチドを少なくとも2週間発現する、請求項27記載のモデル。
- 非ヒト動物が、該動物の神経細胞において外因性一酸化窒素合成酵素ポリペプチドを少なくとも4週間発現する、請求項27記載のモデル。
- アルツハイマー病に関連した神経細胞死を抑制する方法であって、AD7c-NTP過剰発現細胞に、AD7c-NTPアンチセンス核酸およびヒストンポリペプチドを含有する組成物を接触させる段階を含む方法。
- 該組成物が両親媒性化合物を更に含有する、請求項33記載の方法。
- アルツハイマー病に関連した神経細胞死を抑制する方法であって、AD7c-NTP過剰発現細胞を、インスリンまたはインスリン様増殖因子1依存性シグナル伝達の阻害物質に接触させる段階を含む方法。
- 阻害物質が、配列番号:2の残基2〜14に結合する組成物である、請求項35記載の方法。
- 組成物が、抗体、抗体断片、ポリペプチド、または有機分子を含む、請求項35記載の方法。
- 阻害物質が、アポトーシスを抑制する用量で投与される、請求項35記載の方法。
- アルツハイマー病に関連した神経細胞死を抑制する方法であって、AD7c-NTP過剰発現細胞を、IRS依存性増殖因子の阻害物質に接触させる段階を含む方法。
- 増殖因子がインスリン様増殖因子1(IGF-1)である、請求項39記載の方法。
- 増殖因子がインスリンである、請求項39記載の方法。
- 阻害物質が、AD7c-NTPのN末端インスリン/IGF-1受容体ドメインに結合する、請求項39記載の方法。
- 阻害物質が、抗体、抗体断片、ポリペプチド、または有機分子である、請求項39記載の方法。
- アルツハイマー病に関連した神経細胞死を抑制する方法であって、Adc7-NTP過剰発現細胞を、一酸化窒素合成酵素IIIの阻害物質に接触させる段階を含む方法。
- アルツハイマー病に関連した神経細胞死を抑制する方法であって、Adc7-NTP過剰発現細胞を、インスリンの阻害物質に接触させる段階を含む方法。
- アルツハイマー病に関連した神経細胞死を抑制する化合物を同定する方法であって、ADc7-NTP過剰発現細胞を候補化合物に接触させる段階、および細胞生存度を測定する段階を含み、化合物の存在下における細胞生存度が非存在下と比べて増大することで、該化合物がアルツハイマー病関連神経細胞死を抑制することを示す方法。
- 細胞が初代小脳神経細胞である、請求項46記載の方法。
- 細胞が、外因性AD7c-NTPをコードするDNAを含む、請求項46記載の方法。
- 細胞が、誘導可能な方式で外因性AD7c-NTPポリペプチドを発現する、請求項46記載の方法。
- アルツハイマー病に関連した神経細胞死を抑制する化合物を同定する方法であって、該動物の神経組織において異種AD7c-NTP核酸を発現する非ヒト動物を候補化合物に接触させる段階、および細胞生存度を測定する段階を含み、化合物の存在下における細胞生存度が非存在下と比べて増大することで、該化合物がアルツハイマー病関連神経細胞死を抑制することを示す方法。
- アルツハイマー病の症状を抑制する化合物を同定する方法であって、該動物の神経組織において異種AD7c-NTP核酸を発現する非ヒト動物を候補化合物に接触させる段階、および該組織中におけるアミロイド前駆体タンパク質(APP)の発現を検出する段階を含み、化合物の存在下におけるAPP発現が非存在下と比べて低下することで、該化合物がアルツハイマー病の症状を抑制することを示す方法。
- アルツハイマー病の症状を抑制する化合物を同定する方法であって、該動物の神経組織において異種AD7c-NTP核酸を発現する非ヒト動物を候補化合物に接触させる段階、および該組織中におけるアミロイド斑を検出する段階を含み、化合物の存在下における該斑の量が非存在下と比べて減少することで、該化合物がアルツハイマー病の症状を抑制することを示す方法。
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