JP2005516258A - 合成1段階ホログラムの書き込み方法 - Google Patents

合成1段階ホログラムの書き込み方法 Download PDF

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Abstract

単一または2つの視差の合成1段階ホログラムを書き込む方法を開示する。デジタルデータが現実または仮想の物体から得られ、光度テンソルによって表される。光度テンソルをマスクテンソルに変換するために単一の数学的変換が行われる。単一の数学的変換は、デジタルデータの光学対物レンズの有限な歪みを統合して補正しながらデジタルデータを変換する。マスクテンソルによって表される補正されたデータが、空間光変調器に書き込まれる。レーザビームは、レーザビームの少なくとも一部分が空間的に変調されて空間変調レーザビームを形成するように空間光変調器に向けられる。その後、空間変調レーザビームは、有限な歪みを有する光学対物レンズを透過し、参照記録ビームと共に合成ホログラムを形成する。

Description

本発明は、合成1段階ホログラムの書き込み方法に関する。
PCT出願WO01/45943号およびWO01/42861号(ブラザートン−ラトクリフ(Brotherton-Ratcliffe)ら)は、高速パルスレーザによるホログラフィック印刷システムを記載している。このシステムは、2つのモードで動作することができる(“二重モードプリンタ”)。第1のモードでは、H1としても知られるホログラフィックマスターホログラムが作製される。次いで、従来は、このホログラムが、グリッチネ(Glichine)ら(1997)により記載されているものと同様の機器によって、H2として知られる第2のホログラム又は最終のホログラムに複写される。動作の第2のモードでは、最終ホログラムが直接書き込まれる。
動作の第1のモードにおいて、WO01/45943号およびWO01/42861号に開示されているシステムに必要とされるデジタルデータは、標準的な3Dの市販のソフトウェアパッケージによって容易に生成される通常の透視像からなる。これらの画像は、その後、発明に示された固有の光学歪を補償するために、自明に歪められる。
動作の第2のモードにおいて、WO01/45943号およびWO01/42861号に開示されているシステムに必要とされるデジタルデータは、動作の第1のモードでホログラムの生成に用いられ、歪められていないデータセットの集合に、種々の一般的な数学的変換を適用することによって得られる。
US−5793503号(ヘインズ(Haines)ら)は、理想的なホログラムプリンタを用いて3Dのコンピュータによるモデルのホログラムを書き込むためのデジタルデータを準備するための種々の変換を記載している。この構成は、特殊化された3Dモデルからのデータの扱いに専心するだけでなく、標準的な市販のソフトウェアによって作成された従来の透視像から必要なデジタルデータを生成する場合も扱っている。
US−5793503号に記載されている方法は、PCT出願WO01/45943号およびWO01/42861号に記載されている方式のホログラフィックプリンタに応用するには不適切である。1つの理由は、このようなプリンタが、書き込み対物レンズにおける有限な5次ザイデル係数によって生じる非常に大きな光学歪を本質的に有していることである。非静止SLMプリンタの場合は一般にピクセルごとに異なっているこの歪みは、画像ノイズと計算上の不利益との両方につながるため、補正アルゴリズムの連続適用によって個別に補正されることはない。
US−5793503号に開示されている構成がここで不適切であることの別の理由は、PCT出願WO01/45943号およびWO01/42861号に開示されているシステムによって作製される1段階ホログラムが、表示時に、一般に、プリンタ内で用いられる記録照明とはジオメトリ的に対応しない点光源からの光によって照明されなければならず、このため、必要とされるデータに透視データを変換するいかなる適切な方法も一般的な回折モデルに基づいていなければならない。一般に、このようなモデルは、乳剤やホログラム基板の屈折率や記録および光線再生ジオメトリなどのパラメータを考慮しなければならない。
WO01/45943号およびWO01/42861号に開示されているシステムは、従来技術に対してかなりの進歩を示してはいるものの、様々な制限もある。特に、1段階ホログラムを書き込むのに必要なデータ再構成変換に、対物レンズの光学歪の補正を組み込まないことにより、画像の質が損なわれることを避けられない。また、参照記録ビームを二次元的ではなく一次元的にトラッキングするだけでは、プリンタは、近接点光源光によって照明される大型のホログラムを作製することが根本的にできない。最後に、ジオメトリ的な画像の歪みだけを補正しようとすることで、従来のプリンタは、より接近した(かつより実用的な)点光源照明を求められるにしたがい、変色作用が深刻化する。
本発明の一態様によると、合成1段階ホログラムを書き込む方法であって、レーザビームを生成することと、光度テンソルkgij(ただし、iおよびjは、位置が水平方向におけるkおよび垂直方向におけるgによって表される現実または仮想のカメラによって生成される所定の透視像の水平および垂直ピクセル座標である)によって表されているデジタルデータを物体から得ることと、光度テンソルkgijをテンソルμνTαβ(ただし、αおよびβは、合成ホログラム上のホログラフィックピクセルの水平および垂直座標であり、μおよびνは、各ホログラフィックピクセルについてのデータが書き込まれる空間光変調器上の所定のピクセルの水平および垂直座標である)に変換するために、デジタルデータの光学対物レンズの有限な歪みを統合して補正しながらデジタルデータを変換する単一の数学的変換を行うことと、テンソルμνTαβによって表される補正されたデータを空間光変調器に書き込むことと、レーザビームの少なくとも一部分が空間光変調器によって空間的に変調されて空間変調レーザビームを形成するように、レーザビームを空間光変調器に向けることと、空間変調レーザビームを感光基板に集光する有限な歪みを有する光学対物レンズに空間変調レーザビームを透過させることと、参照記録ビームを感光基板に向けることと、2つの視差の合成ホログラムを感光基板上に形成することとを含む方法が提供される。
本発明の別の態様によると、合成1段階ホログラムを書き込む方法であって、レーザビームを生成することと、光度テンソルkij(ただし、iおよびjは、位置が水平方向におけるkによって表される現実または仮想のカメラによって生成される所定の透視像の水平および垂直ピクセル座標である)によって表されているデジタルデータを物体から得ることと、光度テンソルkijをテンソルμνTαβ(ただし、αおよびβは、合成ホログラム上のホログラフィックピクセルの水平および垂直座標であり、μおよびνは、各ホログラフィックピクセルについてのデータが書き込まれる空間光変調器上の所定のピクセルの水平および垂直座標である)に変換するために、デジタルデータの光学対物レンズの有限な歪みを統合して補正しながらデジタルデータを変換する単一の数学的変換を行うことと、テンソルμνTαβによって表される補正されたデータを空間光変調器に書き込むことと、レーザビームの少なくとも一部分が空間光変調器によって空間的に変調されて空間変調レーザビームを形成するように、レーザビームを空間光変調器に向けることと、空間変調レーザビームを感光基板に集光する有限な歪みを有する光学対物レンズに空間変調レーザビームを透過させることと、参照記録ビームを感光基板に向けることと、単一視差の合成ホログラムを感光基板上に形成することとを含む方法が提供される。
デジタルデータは、現実の物体から得られ、必要とされるホログラム画像の複数の透視像を含み得る。あるいは、デジタルデータは、仮想の物体から得られ、必要とされるホログラム画像の複数の透視像を含み得る。
合成1段階ホログラムは、透過型ホログラムまたは反射型ホログラムを含み得る。
一実施形態によると、単一の数学的変換は、ホログラムの前方にある長方形のビューイングウィンドウを生成する。空間光変調器は、ホログラムの書き込みの際に静止状態であってもよく、空間光変調器は、ホログラムの書き込みの際に移動してもよい。ビューイングウィンドウは、合成ホログラムと実質的に同様のサイズであるか、合成ホログラムとは異なったサイズであるのが好ましい。ビューイングウィンドウは、合成ホログラムの前方で対称的に位置していてもよく、合成ホログラムの中心から一般にオフセットされていてもよい。好ましくは、ビューイングウィンドウが、ホログラフィック画像における所定の点から、カメラ面のデジタルデータが得られる物体上の対応する点からの距離と同じ垂直距離だけ離れているか、または、ビューイングウィンドウが、ホログラフィック画像における所定の点からある一定の垂直距離だけ離れており、カメラ面が、デジタルデータが得られる物体上の対応する点から実質的に異なった垂直距離だけ離れている。
デジタルデータは、ホログラムによって再生されるべき物体と一致するフレームに中心がある複数のアポダイズされた画像か、または、ホログラムによって再生されるべき物体と一致するフレームであって一般に中心から外れたフレームを有する複数のアポダイズされていない画像を生成する現実または仮想のカメラによって生成され得る。
一実施形態によると、単一の数学的変換は、ホログラムの前方にあるスクロールビューイングウィンドウを生成する。
別の実施形態によると、単一の数学的変換は、水平方向では固定されたサイズを有し、垂直方向ではスクロールするビューイングウィンドウであって、ホログラムの前方にあるビューイングウィンドウを生成する。
別の実施形態によると、単一の数学的変換は、垂直方向では固定されたサイズを有し、水平方向ではスクロールするビューイングウィンドウであって、ホログラムの前方にあるビューイングウィンドウを生成する。
好ましくは、カメラ面が物体上の点からある一定の距離だけ離れており、ビューイング面がホログラフィック画像における対応する点から実質的に同じ距離だけ離れているか、または、カメラ面が物体上の点からある一定の距離だけ離れており、ビューイング面がホログラフィック画像における対応する点から実質的に異なった距離だけ離れている。
一実施形態によると、合成ホログラムは、可変角参照記録ビームを用いて形成される。別の実施形態によると、合成ホログラムは、固定角または平行化された参照記録ビームを用いて形成される。合成1段階ホログラムは、点光源光を用いて、あるいは平行化された光を用いて再生され得る。
好ましくは、単一の数学的変換は、さらに、デジタルデータの、ホログラムの各ホログラフィックピクセルを書き込むのに用いられる参照ビーム高度角および方位角とは異なった、ホログラムの各ホログラフィックピクセルを再生するのに用いられる参照ビーム高度角および方位角によって生じる歪みを統合して補正する。
好ましくは、単一の数学的変換は、さらに、空間光変調器に書き込まれるデータが歪められるように、デジタルデータを統合して予め歪ませる。非点収差のジオメトリまたは非点収差でないジオメトリを用いて参照記録ビームを過補正することが好ましい。
好ましくは、ホログラムを形成するホログラフィックピクセルの少なくとも大部分、好ましくはすべてについて、個々の参照記録高度角および方位角を決定する。
一実施形態によると、複数のホログラフィックピクセルのビューイングウィンドウの重なりが、最大となるように構成される。対角線上で対向する2つのホログラフィックピクセルのビューイングウィンドウの重なりが最大化されてもよい。好ましくは、ホログラムのビューイングウィンドウ全体にわたり平均化されたビューイングウィンドウ全体の角分解能が最大化されるか、または、ビューイングウィンドウ全体の周辺における角分解能が最大化される。デジタルデータの予歪および参照記録ビームを過補正する工程は、色の変色が最小化されるように構成されることが好ましい。
一実施形態によると、単一の数学的変換は、さらに、基板の乳剤膨潤によって生じるデジタルデータの歪みを統合して補正する。
一実施形態によると、単一の数学的変換は、さらに、ホログラムを書き込むのに用いられる光の波長とは異なった、ホログラムを再生するのに用いられる光の波長によって生じるデジタルデータの歪みを統合して補正する。
特に好ましい実施形態によると、複数の色チャネルが設けられている。一実施形態によると、赤および/または緑および/または青の色チャネルが設けられている。空間光変調器が、各色チャネルに対して設けられていてもよい。合成1段階ホログラムは、多色ホログラムを含むことが好ましい。多色ホログラムは、第1のジオメトリを有する参照記録ビームを用いて形成され、ホログラムは、第1のジオメトリとは異なったジオメトリを有する光線で再生される。
実際の再生波長を、ホログラムを形成するホログラフィックピクセルの少なくとも大部分、好ましくはすべてについて高度角および方位角の関数として計算してもよい。
各色チャネルについて線形色結合テンソルを計算してもよい。各原色チャネルについて個別のテンソルμνTαβを計算することが好ましい。好ましくは、その後、補正されたテンソルμνTαβが、各原色チャネルについて、それぞれ対応する色結合テンソルによって演算される未補正の色テンソルμνTαβのそれぞれの一次結合として計算される。各ホログラフィックピクセルについて、補正されたテンソルのそれぞれが、完全に色補正された合成カラーホログラムを生成するように空間光変調器に書き込まれることが好ましい。
2つの視差の場合について、テンソルkgijおよびμνTαβ間の単一の数学的変換が、k=f1(α,β,μ,ν,P1,Q1,H1,λ)、g=f2(α,β,μ,ν,P1,Q1,H1,λ)、i=f3(α,β,μ,ν,P1,Q1,H1,λ)およびj=f4(α,β,μ,ν,P1,Q1,H1,λ)(ただし、関数fnは、示された指数の一般関数であり、P1は、ホログラムの物理的特性を特徴づける1組のパラメータであり、Q1は、ホログラム書き込み機構の光学的特性を特徴づける1組のパラメータであり、H1は、参照記録および参照再生ビームのジオメトリ的特性を特徴づける1組のパラメータであり、λは、ホログラムが記録される波長である)という形式の1組の単一指数規則にしたがって要素を再整理することからなることが好ましい。
単一視差の場合について、テンソルkijおよびμνTαβ間の単一の数学的変換が、k=f1(α,β,μ,ν,P1,Q1,H1,λ)、i=f2(α,β,μ,ν,P1,Q1,H1,λ)およびj=f3(α,β,μ,ν,P1,Q1,H1,λ)(ただし、関数fnは、示された指数の一般関数であり、P1は、ホログラムの物理的特性を特徴づける1組のパラメータであり、Q1は、ホログラム書き込み機構の光学的特性を特徴づける1組のパラメータであり、H1は、参照記録および参照再生ビームのジオメトリ的特性を特徴づける1組のパラメータであり、λは、ホログラムが記録される波長である)という形式の1組の単一指数規則にしたがって要素を再整理することからなることが好ましい。
本発明の別の態様によると、レーザ源と、物体からデジタルデータを得るための制御手段であって、デジタルデータは、光度テンソルkgij(ただし、iおよびjは、位置が水平方向におけるkおよび垂直方向におけるgによって表される現実または仮想のカメラによって生成される所定の透視像の水平および垂直ピクセル座標である)によって表され、制御手段は、光度テンソルkgijをテンソルμνTαβ(ただし、αおよびβは、合成ホログラム上のホログラフィックピクセルの水平および垂直座標であり、μおよびνは、各ホログラフィックピクセルについてのデータが書き込まれる空間光変調器上の所定のピクセルの水平および垂直座標である)に変換するために単一の数学的変換を行い、単一の数学的変換は、デジタルデータの光学対物レンズの有限な対物レンズ歪を統合して補正しながらデジタルデータを変換する制御手段と、使用の際にテンソルμνTαβによって表されるデータが書き込まれる空間光変調器であって、使用の際に、レーザビームが、レーザビームのビームプロファイルの少なくとも一部分が空間光変調器によって空間的に変調されて空間変調レーザビームを形成するように、空間光変調器に向けられる空間光変調器と、使用の際に空間変調レーザビームが透過する光学対物レンズであって、使用の際に2つの視差の合成ホログラムが感光基板上に形成されるように、使用の際に空間変調レーザビームを感光基板に集光する光学対物レンズとを含む1段階ホログラフィックプリンタが提供される。
本発明の別の態様によると、レーザ源と、物体からデジタルデータを得るための制御手段であって、デジタルデータは、光度テンソルkij(ただし、iおよびjは、位置が水平方向におけるkによって表される現実または仮想のカメラによって生成される所定の透視像の水平および垂直ピクセル座標である)によって表され、制御手段は、光度テンソルkijをテンソルμνTαβ(ただし、αおよびβは、合成ホログラム上のホログラフィックピクセルの水平および垂直座標であり、μおよびνは、各ホログラフィックピクセルについてのデータが書き込まれる空間光変調器上の所定のピクセルの水平および垂直座標である)に変換するために単一の数学的変換を行い、単一の数学的変換は、デジタルデータの光学対物レンズの有限な対物レンズ歪を統合して補正しながらデジタルデータを変換する制御手段と、使用の際にテンソルμνTαβによって表されるデータが書き込まれる空間光変調器であって、使用の際に、レーザビームが、レーザビームのビームプロファイルの少なくとも一部分が空間光変調器によって空間的に変調されて空間変調レーザビームを形成するように、空間光変調器に向けられる空間光変調器と、使用の際に空間変調レーザビームが透過する光学対物レンズであって、使用の際に単一視差の合成ホログラムが感光基板上に形成されるように、使用の際に空間変調レーザビームを感光基板に集光する光学対物レンズとを含む1段階ホログラフィックプリンタが提供される。
好ましい本実施形態は、標準的な3Dコンピュータモデルから得られた2Dデジタル透視像を、1段階合成ホログラムを生成するためにホログラフィックプリンタによって用いられるデータに、有効かつ効率的に変換することができる部類の方法を提供する。主として1段階ホログラムにおける小さなホログラムの生成に関するUS−5793503号に開示されている構成とは異なり、好ましい本実施形態は、主として1段階または二重モードプリンタを用いてより大きなホログラムを生成することに関する。
好ましい本実施形態によると、レインボーまたは反射型のホログラムを作製し得る。単色チャネルまたは多色チャネルのレインボーホログラムを生成し得る。同様に、レインボーおよび透過型のアクロマチックホログラムに加えて、一色または複数の色の反射型ホログラムが提供される。特に注目されるのは、(単色および多色の両方ならびに単一視差および2つの視差の両方の)反射型ホログラムである。
1段階および2段階ホログラムの両方を印刷するプリンタ(二重モードプリンタ)に好ましいSLMは移動させてもよい。
好ましい実施形態によると、異なった再生および記録参照ジオメトリを有するホログラムを書き込んでもよい。
別の実施形態によると、目的の表示照明を考慮して、ホログラムの最終ビューイングウィンドウを最適化し、歪みの無い像を生成するために、画像データが変換され、プリンタ内の記録参照ビームが好ましくは二次元的に調節される。
別の実施形態によると、目的の表示照明を考慮して、歪みの無い像を生成するために画像データが変換され、ホログラムの最終ビューイングウィンドウを最適化し、角像分解能を最大化するために、プリンタ内の記録参照ビームが好ましくは二次元的に調節される。
別の実施形態によると、目的の表示照明を考慮して、歪みの無い像を生成するために画像データが変換され、ホログラムの最終ビューイングウィンドウを最適化し、角像分解能を最大化し、かつ/または色の変色を最小化するために、プリンタ内の記録参照ビームが好ましくは二次元的に調節される。
別の実施形態によると、ただ1組の数値的指数規則が公式化され、生の画像データをプリンタSLMが必要とするデータに変換するために適用され、この1組が、1段階ホログラムに必要な基本的なデータ再整理を、様々なジオメトリによる歪みの影響のそれぞれについての補正と統合する。
別の実施形態によると、記録および再生ジオメトリが異なる場合に発生する1段階ホログラムに固有の色の変色が、画像データの数値変換によって補正される。
ここで、本発明の様々な実施形態および例示のためだけに示す他の構成を、ほんの一例として、添付の図面を参照しながら説明する。
WO01/45943号およびWO01/42861号は、パルスレーザ技術に基づいた二重モードホログラフィックプリンタを開示し、WO01/29487号およびWO02/29500号は、ホログラフィックプリンタにおいて使用し得る多色パルスレーザを開示している。公知のホログラフィックプリンタは、最終の1段階ホログラムまたはH2転写用のH1マスターホログラムのいずれかを作製することができる。ホログラムは、反射型または透過型のいずれでも可能である。フルパララックスまたは限定された視差を有していてもよい。単色であってもレインボーであってもフルカラーであってもよい。プリンタの印刷速度は、他の公知のホログラフィックプリンタよりも数桁速い。さらに、小型であり、ホログラムの品質が外部環境ノイズに影響されない。
本発明の応用を理解するために、ここで、公知のホログラフィックプリンタの顕著な特徴を再検討する。簡潔化および明瞭化のため、単一単色レーザの場合を考える。図1は、公知のホログラフィックプリンタの俯瞰図を示す。高速動作(典型的には20Hz)が可能で十分な時間的コヒーレンスを有する単色単一周波数パルスレーザ100が干渉光のビームを発し、それが可変ビームスプリッタ101によって分割される。ビーム102は、ミラー103へ進み、そこでミラー104へと方向転換され、そこでビームの偏光を制御する波長板105へと方向転換される。ビームは、レンズ106、107および167を含むテレスコープへ進む。レンズ107は、モーター109を備えたモーター付平行移動ステージ108に取付けられている。これにより、光学部品107から出射するビームの直径が制御され、ほぼ平行化される。ビームは、平行化レンズアセンブリ111に向かってビームを広げるマイクロレンズアレイ110へと進む。素子110と111の間の距離は、レンズ111の有効な焦点距離となるように選択される。このようにして、“平行化された”ビームが制御可能な空間的コヒーレンスを備えて光学部品111から出射する。次に、ビームは、垂直制御モーター115および水平制御モーター118を有する2Dモーター付平行移動ステージ116に取付けられた、解像度768×1024ピクセルおよび横寸法26.4mmの液晶ディスプレイ(SLM−空間光変調器)112を照射する。SLMが水平方向に最大限にずれた位置を113および114によって示す。SLMの位置は、H1型ホログラムの書き込みの際に調節され、所定の視認角度に対して、同様の静止SLMを用いて得られるよりもはるかに高い解像度の最終像を得るために用いられる。SLMの位置はまた、特定のホログラムビューイングウィンドウ(viewing window)ジオメトリを維持するために1段階ホログラムの書き込みの際に調節してもよい。
液晶ディスプレイを通過した後、ビームは、SLM像を偏光回転像から振幅変調へと変換する直線偏光子を通る。その後、ビームは、モーター163を備えたモーター付平行移動ステージ120に取付けられた広角対物レンズ119を通過する。このステージは、対物レンズ119によって生成される集束されたSLM像の位置を制御するのに用いられる。物体ビームの最小ウエスト166のサイズはモーター109を備えたモーター付ステージ108によって制御される。次に物体ビームは、ここでローラー/ステージシステムに取付けられたフィルムとして示される感光材料162へと向かう。モーター129は、物体ビームの最小ウエストの位置に近づいたり離れたりするステージ123の移動を制御する。ローラー124および125は、物体ビームの前方でのフィルム162の水平の移動を制御する。モーター128は、上記物体ビームの前方でのフィルムの垂直の移動を制御する。モーター126は、ローラー124および125の動作を制御する。ローラー122および131はフィルムを引っ張り、物体ビームの軸方向の伝播ベクトルに対してフィルムがなす水平角を制御する。
参照ビームは、モーター165によって制御される可変ビームスプリッタ101によって、主レーザビームから分割される。ビーム135はミラー136に向けられ、そこで反射され、準楕円形または長方形の開口137を通り、最終的にはこの開口の有効な像が参照ビームのホログラフィック記録材料との交点で形成され、このような準楕円形または長方形の形状により、書き込まれるホログラムの種類によっては規定された円形または準楕円形または長方形の参照光跡(footprint)が記録材料に生成される。参照ビームは、レーザビームの偏光を制御する波長板138へ進む。素子139および141は、164または163のいずれか一方と共に、モーター143を備えたモーター付ステージ142によって調節可能な164/163の通過後のビームのサイズを制御するテレスコープを形成する。ビームスプリッタスイッチ144は、参照ビームを経路154か経路145かのいずれかに向ける。経路145は透過型ホログラムを作製するのに用いられ、経路154は反射型ホログラムを作製するのに用いられる。
経路145の場合、参照ビームは、記録材料表面で開口137のおおよその像を生成するレンズ164を通過する。このレンズはまた、レンズ141によって生成された光の僅かな発散を補正する。これにより、164を通過後の理想的に平行化された光の発散は回折限界の範囲内に制御される。これは、実際には、小さなサイズの参照ビームではビームは厳密には平行にならないが、このような平行からの逸脱による像のぼけは最終ホログラム照明源のサイズによって引き起こされるぼけよりもはるかに少ないことを意味する。次に、ミラー146および149が、ホログラフィック記録材料の表面で物体ビームと交差するために標的に参照ビームを向ける。それぞれモーター148および152を備えたモーター付回転ステージ147および150と、モーター153を備えた直線平行移動ステージ151とによって、記録材料の様々な配置および向きに対して様々な参照角が確実に達成され得る。
経路154の場合、参照ビームは、記録材料表面で開口137のおおよその像を生成するレンズ163を通過する。このレンズはまた、レンズ141によって生成された光の僅かな発散を補正する。これにより、理想的に平行化された163の後の光の発散は、上記のように回折限界の範囲内に制御される。次に、ミラー155および156が、この場合は物体ビームの反対側から、ホログラフィック記録材料の表面で物体ビームと交差させるために、標的に参照ビームを向ける。モーター159を備えたモーター付回転ステージおよびモーター160を備えた直線平行移動ステージ158によって、記録材料の様々な配置および向きに対して様々な参照角が確実に達成され得る。
公知のホログラフィックプリンタは、様々な異なったモードで機能することができる。図2は、H1透過型モードにおけるシステムの図を示す。なお、参照ビームは、物体ビームと同じ側から記録材料に向かい、ホログラフィックピクセル121を形成する。また、このピクセルは最小ウエストのポイント166から大きくずれている。SLM112の像は、記録材料162から距離201の位置にあり、202にあるスクリーンにはSLM112にロードされた各2D画像の鮮明な結像が現れる。面202は、通常、転写ジオメトリのH2面に対応する。
H1透過型ホログラムを記録するために、現実のまたはコンピュータで生成した物体の透視像を1つずつSLMにロードし、ホログラフィックピクセルを記録し、記録材料を前進させ、像ごとにこの工程を繰り返す。レインボー透過型マスターホログラムの作製の場合は、図6aに示すように、1列のピクセルがホログラフィック記録材料に書き込まれる。それぞれの円は、ある透視像についての水平のビューイングラインに沿った情報を含む干渉縞を表す。図6bは、RGBレインボーホログラムマスターの作製に関する場合を示し、3列のピクセルがアクロマチック角で書き込まれ、それぞれの列は最終ホログラムの軸方向のビューイング位置での赤、緑または青成分の像に対応する。図6bについての記録ジオメトリを図3に示す。白色光反射型ホログラムの作製に適したH1透過型ホログラムを記録するために、図7に示すように、異なった水平および垂直パッキング密度を有するピクセルのグリッドが書き込まれる。反射型マスターホログラムが必要であれば、システムは図4に示す状態に構成される。直接1段階反射型ホログラムを書き込むためには、基本の画像データが特別なピクセル交換規則にしたがって数学的に変換され、システムが図5に示すように構成され、ピクセルが図8に示すように書き込まれる。
次に、本発明の好ましい実施形態を考えると、一実施形態においては、コンピュータを用い、標準的な市販のコンピュータプログラムを用いて物体の三次元モデルを生成する。今日のコンピュータプログラムは、実生活上の効果をまねた様々な精巧なレンダリングプロセスを用いて非常に実物そっくりなモデルを作製することができる。また、コンピュータ技術の発達により、そのようなプログラムが動作するのに必要な計算時間は、著しく短くなっている。現在では、モアレや他の原理を用いた三次元スキャナにより、現実世界の3D画像をこうしたコンピュータプログラムに組み込むことが可能である。このような3Dモデルに必要な記憶メモリは、その中で用いられるテクスチャマップに大きく依存し、そのため、そのような3Dモデルを表すコンピュータファイルは、通常比較的小さくそして容易にインターネットを介して送信できる。本発明の好ましい実施形態においては、図9に示すように、仮想ビューイング面からの一連の2Dカメラビューを生成するために、そのような3Dコンピュータモデルを用いる。ここで、ビューイング面は901で示され、905や904のような、コンピュータ表示物体900の個々の2D透視カメラ画像がビューイング面上の902や903のような多数の位置で生成される。このような2D像の配置および密度は、一般に、特定の方式のホログラムが必要とする情報にしたがって制御され、それらは、一実施形態においては規則的な2Dマトリクスを、別の実施形態においては規則的な水平1Dアレイを形成する。
本発明の別の実施形態においては、コンピュータ表示に代えて、実モデルが用いられ、個々の写真を(デジタル方式で、または後にデジタル化される写真フィルムを介して)記録するのに実カメラが使用される。このような場合、図9は以下のように解されるものとする。物体900は、ホログラム化される物体を示す。901は、カメラ902が配置される平面を示す。この平面上の様々な位置で物体900の写真が撮影される。例えば、ビューイング位置906では写真905が得られ、ビューイング位置903では写真904が得られる。一般に、これを達成するために多くの場合に一次元または二次元平行移動ステージを用いてカメラをある位置からある位置へ順次移送するため、何らかの機構が用いられる。上記と同様に、このような2D像の配置および密度は、一般に、特定の方式のホログラムが必要とする情報にしたがって制御され、これらは、一実施形態においては規則的な2Dマトリクスを、別の実施形態においては規則的な水平1Dアレイを形成する。
上記の両方の場合において、最終ホログラムに転写される限られた動画については、異なったカメラ位置、つまり、平面上の連続した単調な軌道を辿るようなカメラ位置が平面901上で選択されるので、モデル900が規定されたように(そのような動画を表すように)移動するよう構成することによってモデリングすることができる。最終ホログラムの観察の際、観察空間におけるこのような連続した単調な軌道を追う観察者は動画を知覚する。
「3D画像データの数学的定義」
好ましい実施形態は、(数色のそれぞれについて)一定のビューイング面901上における現実のまたはコンピュータで生成した物体900(図9)の一連の2D像を規定し、このような像をデジタル処理して上記の印刷装置内の空間光変調器上に表示し得るデータ(例えば、904、905)を生成することによって機能する。
デジタル方式で写真撮影される物体900を示す図10を参照して、デカルト座標ξおよびζが、カメラ面901上のxおよびy方向をそれぞれ表すと規定する。この座標系の原点を、901の下方左手の角と規定する。次に、さらに、平面901を以下のように離散化する。
Figure 2005516258
Figure 2005516258
ここで、整数kおよびgは、901上の透視像位置を示す。これにより、(NK×NG)の透視像のグリッドが、Ξ×Θの大きさの平面901を覆うと考えられる。
図11を参照して、次に、デカルト座標xおよびyが、QX×QYのサイズの各透視像(例えば、904、905)を表すと規定する。ここでもまた、下方左手の角における原点を用い、上記と同様に離散化する。
Figure 2005516258
Figure 2005516258
これにより、(NI×NJ)のピクセルのグリッドが、それぞれがQX×QYの大きさを有する各透視像を覆うと考えられる。“透視像”面(図11の904および905など)をホログラム面(図12の1201)に投影することは、有用である。
フルパララックスの3D景色をモデリングしたい場合は、光度テンソルkgijを規定する。このテンソルは、その3D景色を記述する情報の全体を表す。このテンソルは、多数の写真データによって、または、標準的な市販の3Dモデリングプログラムの出力として提供される。水平視差ホログラムの場合は、指数gが固定され、光度テンソルを簡単にkijとして規定する。
「ホログラムの数学的定義」
図12は3D物体900の生成したいホログラム1201を示す。このホログラムのビューイング面は、ここでは901で表され、個々のビューイング位置は、例えば903および906で表される。明らかに、観察者の目が906の位置にあるときに観察者が画像905を見るように構成したい。逆に、観察者の目が903の位置にあるときには観察者は画像904を見るようにする。
書き込まれるホログラムは、位置がデカルト座標(X,Y)によって表される多数の個々のホロピクセルからなる(図12)。上記と同様に、以下のように表す。
Figure 2005516258
Figure 2005516258
ここで、Dはホログラムの(水平)幅を表し、Rはホログラムの高さを表す。
次に、ホログラムからの距離Hの位置にあって横方向で中心にあり、カメラ面とジオメトリ的に一致するビューイング面を考える。この場合には、上記で規定されたデカルト座標(ξ,ζ)をビューイング面の処理とカメラ面の両方に用いてもよい。
水平視差ホログラムの場合、ホログラムのビューは、単純な画像シフトを除いて垂直位置に関係なく同じである。この場合、発明者らがカメララインと呼ぶ、水平で、ビューイング面において垂直方向の中心にあるラインを規定し得る。H1ホログラムが書き込まれれば、このラインは、物理的なストリップマスターと正確に一致する。そして、発明者らのコンピュータモデルによって、このラインに沿って規則的な間隔でNKの離散的なビューが供給される。変数ζは、もはや必要なく、カメララインの左手側(LHS)から所与のカメラビューまでの距離ξは、数式(1)によって与えられる。
次に、すべての光学歪がプリンタ対物レンズにはないとする。これにより、近軸の場合について必要とされる形式を成立させることが可能になる。そして、後述で、発明者らの数学的手法を非近軸で有限な歪みの場合に一般化する。
図13は、ホログラムをピクセルごとに書き込む方法の簡略図である。データがSLM(1301)に書き込まれる。レーザビームが、このSLMを照明し、その後対物レンズ1302によってホログラム1304上のホロピクセル1303に集光される(参照ビームは図示せず)。対物レンズ(1302)が近軸であるため、一般性を損なうことなく、上記で透視像面をホログラム面に投影したのと全く同様にして、SLM面(1301)をカメラ/ビューイング面(1305)に投影することができる。したがって、SLM上のピクセルの位置を、ビューイング面上のその(投影された)xおよびyデカルト座標(u,v)によって規定し、ここで、
Figure 2005516258
Figure 2005516258
である。
パラメータΠおよびΣは、それぞれ、プリンタ書き込みヘッドの水平および垂直視野(FOV)を有効に規定する。対物レンズ光学素子は、ほとんどの場合、円対称であるが、SLMユニットと組み合わせると、水平方向および垂直方向で異なったFOVが得られる。近軸プリンタのFOVは、以下の関係式によってパラメータΠおよびΣと関係づけられる。
Figure 2005516258
ここで、添え字Pは“プリンタ”を意味し、添え字“H”および“V”はそれぞれ水平および垂直を意味する。上述のように、パラメータHはホログラムとビューイング/カメラ面との間の距離である。
要点を繰り返すと、フルパララックスホログラムの場合、コンピュータデータは、必要なホログラム画像のNK×NGの透視像からなる。一般に、この情報を、NK×NGの強度のマトリックスとして、または、水平カメラ位置kおよび垂直カメラ位置gに関するカメラビューピクセル(i,j)において強度分布Iを与える簡単な強度テンソルkgijを用いることによって表す。単一(水平)視差ホログラムの場合には、コンピュータモデルは、kijからなる。最終的に、発明者らが近軸マスクファイル強度分布と呼び、テンソル形式でμνSαβと示す、SLMに書き込まなければならないデータを計算したい。
「静止SLMでの単一視差単色反射型ホログラム」
どのようにして単一視差直接書き込みホログラムを物理的に書き込み得るかについては、選択肢がいくつかある。第一に、SLMを静止状態に保つことを決定してもよいし、より大きな入射瞳を有する対物レンズを用いてこの瞳の内側でSLMを移動させることを選んでもよい。第二に、様々な(仮想の)カメラジオメトリに有効に対応する種々のフォーマットのコンピュータデータを用いてもよい。単純な平行移動カメラは、例えば特別にプログラムされたカメラとは異なった強度テンソルkijを生成する。最後に、異なったビューイングウィンドウジオメトリを選択してもよい。各ホロピクセルを書き込むときに対物レンズの全FOVを用いることにすれば、ビューイングウィンドウを良好に規定された長方形となるように制約した場合とは異なった結果が得られる。
上記の選択はすべて、手近な特定のアプリケーションに応じてなされなければならない。以下の節では、最も重要な主な場合を扱い、それぞれのジオメトリについて単一視差透視テンソルkijをマスクテンソルμνSαβに転換するのに必要なピクセル交換(または補間)変換を導出する。
「ホログラムと同じサイズの固定された長方形のビューイングウィンドウでの非中心の画像」
この節では、コンピュータモデルkijを想定する。このモデルは、(ホログラム+ビューイング面を仮想の物体+カメラ面に置き換える場合―図14a参照)ホログラムビューイング面の中心点を通って水平の軌道を辿る単純な平行移動カメラによって得られたものである。ここで、ホログラムのビューイングゾーンは、実際のホログラムとジオメトリ的に同一であるように規定され、このため、水平寸法Dおよび垂直寸法Rを有する長方形を構成する(図14b)。したがってΞ=Dである。
ビューイングウィンドウは、ホログラムから距離Hだけ横にずれており、そのため、カメラトラックもまた仮想の物体からこの同じ距離Hだけ横にずれている。次に、(仮想の)カメラFOV(ΨCH)が、距離Hにおけるカメラの長方形のビューの幅が2Dとなるように選択される。したがって、図14bに示すように、ビューイングラインの左手側(LHS)の端にあるとき、カメラのビューはちょうどホログラムの右手側(RHS)の端まで及び、逆もまた同様である。プリンタ書き込みヘッドの水平FOV(ΨPH)もまた、水平カメラFOV(ΨCH)と同じになるように選択される。数学的には、QX=Π=2D、QY=RおよびΨCH=ΨPH=2tan-1[D/H]である。ホログラムが単一視差型であるので、垂直カメラFOVは、ΨCV=2tan-1[R/2H]として選択され、プリンタFOVは、数式(8a)におけるように選択される。
次に、(X,Y)によって規定されるホロピクセルにおいて(図14b参照)、示された光線に関して、SLM水平ピクセル座標がu=D+wによって規定されることがわかる。仮想のカメラ透視像から対応する強度情報を求めるため、ξ=X+wに対応する透視像を探索し、この透視像においてx=D−wによって規定される水平(透視像)ピクセル座標を選択する必要がある。明らかに、y=Yを要求することによって垂直座標を選択する。したがって、
Figure 2005516258
であり、よって、
Figure 2005516258
であることがわかることが自明である。また、この数式および関係式ξ=X+wから、
Figure 2005516258
となり、
Figure 2005516258
に簡単化される。この数式は、指数座標が(α,β)であるホロピクセルから発出する、マスクファイル指数μによって規定される光線が、この式で与えられるような指数kによって規定されるカメラビューと交差することを示している。この光線が透視像ファイルにおけるどのピクセルに対応しているのかを理解するため、上記で得られた関係式x=D−wを用い、それにより、
Figure 2005516258
または、より簡単に、
Figure 2005516258
であることがわかる。最後に、数式:y=Yより、
Figure 2005516258
または、より簡単に
Figure 2005516258
となる。
実際のホログラムと全く同じ大きさのビューイングウィンドウを形成するなどのために、ホログラムの垂直FOVをホロピクセル座標Yの関数として限定したい場合は、
Figure 2005516258
という条件を課さなければならず、ここで、当然ながらΣ≧2Rである。vに対するこの条件は、νに対する以下の条件に書き換えられる。
Figure 2005516258
これにより、完全なピクセル交換変換は以下のように書き得る。
Figure 2005516258
ここで、
Figure 2005516258
Figure 2005516258
Figure 2005516258
である。
νに制限が課されない場合は、すべてのホロピクセルが、
Figure 2005516258
によって与えられる同一の垂直FOVを有する回転垂直ウィンドウの場合がある。なお、これは、数式(8a)
Figure 2005516258
の近軸(垂直)プリンタFOVと同じであるが、一般に、仮想の(垂直)カメラFOV
Figure 2005516258
とは異なる。νに制限が課されない場合、ピクセル交換変換をより簡単に
Figure 2005516258
と書いてもよく、ここで、
Figure 2005516258
Figure 2005516258
Figure 2005516258
である。これらの数式は、従来の透視像からなるデジタルコンピュータモデルkijが、SLMを介してホロピクセルを1つずつ書き込むのに必要なマスク情報μνSαβに変換される方法を規定する。
発明者らは、暗に、すべてのパラメータi、j、k、g、α、β、μおよびνが整数であるとしてきた。一般に、必ずしもそうである必要はなく、発明者らが有理的表現を主張しても上記の変換は完全に有効である。実際に、上記に与えられた変換は、一般に、整数のパラメータα、β、μおよびνを伴うμνSαβの計算において、有理数値k、iおよびjを伴うkijの理解を必要とする。このような状況は、一旦データがマスク空間に変換されると均一なメッシュとなる特殊化されたメッシュ上にコンピュータ透視モデルを生成しなければならないか、または、必要な有理数値k、iおよびjを伴うkijの値を計算するのに多次元的補間が用いられるかのいずれかを意味する。いずれの解決法も実用的であり、どちらの方法を用いるかの選択は、透視モデルソフトウェアおよびコンピュータハードウェアによる。しかし、すべての指数パラメータが整数である場合には、上記の問題に対する3つ目の解決法がある。例えば、NMを奇数となるように選択し、さらに、
Figure 2005516258
を要求すれば、上記に与えられた変換は、整数集合において閉じたままとなる。このような場合は、簡単化されたマスク変換を書いてもよい。良好に規定された長方形のビューイングウィンドウの場合には、したがって、
Figure 2005516258
と書いてもよく、ここで、
Figure 2005516258
Figure 2005516258
Figure 2005516258
であり、νに対する制限がない場合は、
Figure 2005516258
ここで、
Figure 2005516258
Figure 2005516258
Figure 2005516258
である。
「固定された長方形のビューイングウィンドウでの中心の画像」
上記の節では、単純に平行移動するカメラによって生成されたコンピュータ透視モデルの場合を扱った。しかし、このようなモデルは、ホログラムのサイズと等しいホログラムビューイングウィンドウの場合に実際に必要とされるものの2倍ものレンダリングデータを計算しなければならないので、やや非効率的である。さらに示すように、より現実的な場合には2倍よりも大きいことさえある。このため、実際にホログラムに現れる部分のデータのみをレンダリングすることがより論理に適っている。これは、上記と同様の仮想カメラジオメトリを有効に用い、カメラ絞りを導入してそれ以外の部分ではレンダリングが行われなくすることによって達成し得る(図15参照)。つまり、仮想のカメラの全視野においてスライドウィンドウ(sliding window)のみをレンダリングする。このため、
Figure 2005516258
とし、ここで、ΨCHは水平カメラ視野であり、ΨCVは垂直カメラ視野であり、ξ=0とξ=Dの間だけをレンダリングする。このようにして、すべての透視像の座標点x=0がX=0に一致し、前節におけるようなQX=2Dの代わりにQX=Dを用い得る。これにより、図12において、透視像面905上の点1102〜1105は、ホログラム面1101上の点1102〜1105に対応する。
上記のように進め、ここでは図16(但し、ここではΨPH=ΨCH)を参照すると、(X,Y)によって規定されるホロピクセルにおいて、u=D+wであることがわかる。仮想カメラ透視像から対応する強度情報を求めるため、同様に上記のように、ξ=X+wに対応する透視像を探索することが必要である。しかし、x=Xによって規定される水平ピクセル座標は、ここでは、この透視像において選択されなければならない。垂直座標は、いつものようにy=Yを要求することによって選択される。これにより、
Figure 2005516258
であり、よって、自明に、
Figure 2005516258
となる。また、この数式および関係式ξ=X+wから、
Figure 2005516258
となり、
Figure 2005516258
に簡単化される。この数式は、指数座標が(α,β)であるホロピクセルから発出する、マスクファイル指数μによって規定される光線が、この式で与えられるような指数kによって規定されるカメラビューと交差することを示している。この光線が透視像ファイルにおけるどのピクセルに対応しているのかを理解するため、上記で得られた関係式x=Xが用いられ、それにより、
Figure 2005516258
または、より簡単に、
Figure 2005516258
である。最後に、上記と同様に、数式:y=Yより、
Figure 2005516258
または、より簡単に、
Figure 2005516258
となる。これにより、適切な長方形のビューイングウィンドウについて、以下の変換が導出される。
Figure 2005516258
ここで、
Figure 2005516258
Figure 2005516258
Figure 2005516258
である。
νに対して制限が課されていない場合は、すべてのホロピクセルが同一の垂直FOVを有する回転垂直ウィンドウの場合がある。この場合、ピクセル交換変換は、
Figure 2005516258
のように書いてもよく、ここで、
Figure 2005516258
Figure 2005516258
Figure 2005516258
である。
上記と同様に、一定の制約とは、上記の変換を整数の集合に限定するものと認識することができる。これにより、例えば、上記と同様にNMが奇数となるよう要求してもよく、さらに、
Figure 2005516258
を要求してもよい。このような場合は、すべての指数が整数である簡単化されたマスク変換を書いてもよい。良好に規定された長方形のビューイングウィンドウの場合は、
Figure 2005516258
となり、ここで、
Figure 2005516258
Figure 2005516258
Figure 2005516258
であり、νに対する制限がない場合は、
Figure 2005516258
ここで、
Figure 2005516258
である。
「最大FOVでの中心の画像」
前述の2つの節では、ビューイングウィンドウの水平サイズは、実際のホログラムと同じ物理的寸法となるように限定されている。こうすることの利点は、ビューイングゾーンにおいて、ホログラムのすべてが見えるか、何も見えないかのいずれかであることである。しかし、各ホロピクセルは、場合によっては固定されたFOVを再生することが可能である。このFOV全体を用いるとすれば、(当然ながら、観察者の位置がビューイング面にあるとして)突然に画像が終了する代わりに水平ウィンドウがスクロールするという結果になる。この場合については、先に考えたものよりも長いカメラトラックを考えることによって論じ得る。そのため、Ξ=D+Tである。さらに、Π=T(水平プリンタFOVを規定する)とする。最後に、QX=DおよびQY=R(中心にあるカメラを規定する)とする。「固定された長方形のビューイングウィンドウでの中心の画像」と題する節と同様に、中心にあるカメラ(図17)を考え、
Figure 2005516258
を選択する。ここで、ΨCHは水平カメラ視野であり、ΨCVは垂直カメラ視野であり、レンダリングはX=0とX=Dの間でのみ行われる。
上記と同様に、ここでは図18を参照すると、(X,Y)によって規定されるホロピクセルにおいて、u=T/2+wであることがわかる。仮想カメラ透視像から対応する強度情報を求めるため、ここでは、ξ=T/2+X+wに対応する透視像を探索することが必要である。そして、「固定された長方形のビューイングウィンドウでの中心の画像」と題する節と同様に、この特定の像においてx=Xによって規定される水平ピクセル座標を選択することが必要である。垂直座標は、いつものようにy=Yを要求することによって選択される。これにより、wについての式(数式(10))は、
Figure 2005516258
になる。同様に、新しい数式:ξ=T/2+X+wは、ここで、
Figure 2005516258
となり、これは、
Figure 2005516258
に簡単化される。
iおよびjについての数式は、「固定された長方形のビューイングウィンドウでの中心の画像」と題する節と同様のままであり、そのため、最大FOVについての最終マスク情報は、
Figure 2005516258
と書くことができ、ここで、
Figure 2005516258
Figure 2005516258
Figure 2005516258
である。
垂直ビューイングウィンドウを、最大水平FOVを維持しながら一定の高さΓとなるように限定したい場合は、
Figure 2005516258
を用いることもでき(図19参照)、ここで、
Figure 2005516258
Figure 2005516258
Figure 2005516258
であり、
Figure 2005516258
である。
ちなみに、この条件は、垂直ウィンドウを高さΓに限定しようとする場合には、数式(19)、(31)、(49)および(59)の変換に同様にうまく適用し得る。例えば、ホログラムの輝度を高くするために、こうすることが望まれることがある。

「一般的なサイズの長方形のビューイングウィンドウ」
上記の節においては、ホログラムと同じサイズの長方形のウィンドウの場合と無制限の視野のスクロールウィンドウの場合を扱ってきた。この節においては、完全を期するために、任意のサイズのビューイングウィンドウおよび任意の記録FOVの場合を扱う。
上記の長方形のウィンドウの検討においては、ホログラム記録FOVやビューイング面からホログラムまでの距離などのような一定の重要なパラメータが、プリンタSLMを最も有効に用いるためなどのようにして選択された。しかし、現実の条件下では、例えば、最初の二つの分析において検討したように、Πをホログラムのサイズのちょうど2倍となるように制限することは、場合によっては不都合となることがあり得る。水平寸法Lおよび垂直寸法Γの長方形のビューイングウィンドウを考えると、前述の検討は、Π≧D+LでありΣ≧R+Γであることのみを要求することに一般化できる。前述の二つの節と同様に中心にあるカメラが用いられるので、QX=DおよびQY=Rを要求する。ビューイングウィンドウの水平寸法がLであるので、Ξ=Lを要求する。
なお、上記と同様に、記録FOVまたはプリンタFOVは、ΠおよびΣによって規定される。しかし、カメラFOVは、ここではやや異なっている。
Figure 2005516258
であることを要求し、ここで、上記と同様に、ΨCHは水平カメラ視野であり、ΨCVは垂直カメラ視野であり、レンダリングはX=0とX=Dの間でのみ行われる。
図20を参照すると、u=Π/2+wであることがわかる。ξについての対応する数式は、ここでは、ξ=(L−D)/2+X+wであり、xについての数式はx=Xである。いつものように、数式:y=Yはそのままである。次に、これらの数式によって、k、iおよびjについての規則がわかる。
Figure 2005516258
Figure 2005516258
Figure 2005516258
垂直ウィンドウは、前述と全く同じであり、そのため、一般的なマスク変換は、
Figure 2005516258
のように書くことができ、ここで、
Figure 2005516258
Figure 2005516258
Figure 2005516258
である。
ちなみに、通常は、SLMの全水平解像度を利用するために、Π=D+Lであるように構成するようにすべきである。
「移動SLM、中心にあるカメラおよび一般的な長方形のウィンドウ」
ここまでは、書き込み対物レンズの入射瞳において固定されたままである静止SLMの場合を考えてきた。しかし、良好に規定された長方形のウィンドウを有するホログラムを作製したい場合、対物レンズの入射瞳の内側でSLMを移動させることによってそうしてもよい。この場合、当然ながら、対物レンズは、そのような動きに対応するために、SLMのサイズよりも大きな入射瞳を有していなければならない。この方法の主な利点の一つは、二重モードプリンタにおいて用いられることである。一般に、H1型マスターホログラムを書き込むMWプリンタは、(SLMの解像度を有効に用いるために)移動SLMを必要とし、そのため、この方法を二重機能プリンタにおいて用いることによって、1段階ホログラムまたはH1ホログラムマスターを書き込むのに同一のプリントヘッドアセンブリを使用することができる。このことは、静止SLMを用いる場合には当てはまらない。
いつものように、ホログラムの水平サイズがD、垂直サイズがRであり、ホログラムから距離Hだけ横方向にずらされたビューイングウィンドウの水平寸法がL、垂直寸法がΓであるとする。可能な最大角分解能がSLMで達成される場合、Hは、書き込み対物レンズのFOVを参照しながら、ビューイング面におけるSLMの仮想画像の水平寸法がLとなるように選択しなければならない。
次に、SLMを水平にだけ移動させることを選択することもでき、二次元的に移動させることを選択することもできる。二次元的に移動させる場合は、SLMの垂直ピクセルのすべてが用いられるのは、ビューイング面における垂直SLM画像サイズがΓである場合だけである。SLMのアスペクト比がもはやビューイングウィンドウのアスペクト比に対応しないように垂直サイズが制限される場合は、一般に、垂直のSLM高さの一定の割合だけが用いられ、かつΣ≧Γである。SLMを水平に移動させるだけで、常に対物レンズの瞳の垂直中心に配置する場合は、無制限のスクロールウィンドウを用いることができるか、または、前述の節と同様に、固定された長方形のビューイングウィンドウが形成されるようにνを制限することができる。
まず、ビューイングウィンドウの水平サイズがLである場合、書き込み対物レンズは、少なくとも、
Figure 2005516258
のFOVを有していなければならない。万一、ビューイングウィンドウの高さが幅よりも大きい場合には、
Figure 2005516258
であることを要求するが、ただし、これは、単一視差ホログラムに関してはまずあり得ない。なお、これらの数式は、対物レンズの瞳の内側の厳密な水平方向または厳密な垂直方向でのSLMの平行移動に関する絶対的な範囲を構成する。もう少し厳しい基準は、対物レンズの瞳の内側におけるSLMの外側の対角点を調べることによって得ることができる。
SLMの2D移動を、ビューイング面におけるSLMの投影画像の中心のxおよびy座標をτおよびηで示すことによって考える。この座標系の原点を、書き込まれるホロピクセル、つまり(X,Y)、において選択する。図21および図22は、それぞれ上面および側面から見たジオメトリを示す。SLMの画像を、図示するようなビューイング面上の一定の位置に維持するために、
Figure 2005516258
という規則にしたがって移動させる。なお、近軸対物レンズの中心に対するSLMの中心の実際のxおよびy座標τ’およびη’は、τおよびηと厳密に直線的に比例する(すなわち、τ’=aτおよびη’=aη、ここで、定数aは対物レンズの特性(倍率)と関係づけられる―図22a参照)。中心にある仮想のカメラを考えているので、QX=DおよびQY=Rを要求する。ビューイングウィンドウのサイズが(L×Γ)であるので、Ξ=Π=Lであり、Σ≧Γであることも要求する。
図21および図22からは、直ちに、u=ξ、x=Xおよびy=Yがわかる。また、図22から、垂直ウィンドウサイズをΓ≦Σに限定するために、確実に、
Figure 2005516258
としなければならないことがわかる。これにより、2D移動SLM、中心にある仮想のカメラおよび一般的な長方形のウィンドウ領域の場合のマスク変換を、
Figure 2005516258
のように書くことができ、ここで、
Figure 2005516258
Figure 2005516258
Figure 2005516258
である。
ホログラムの垂直FOVを限定することを所望せず、そのため、垂直スクロールウィンドウとしたい場合は、対物レンズ中央面においてSLMを垂直方向に固定し、水平方向にだけ移動させるように決めてもよい。そして、上記の変換は、νに対する制限がないことを除いて、同様に適用する。
K=NM、NI=NAおよびNJ=NBを要求すれば、k、iおよびjについての規則が自明にk=μ,m、i=αおよびj=βとなることがわかる。
「静止SLMでのフルパララックス単色反射型ホログラム」
単一視差の場合について得られた変換は、極めて容易にフルパララックスの場合に一般化し得る。
「フルパララックスの場合の、ホログラムと同じサイズの固定された長方形のビューイングウィンドウでの非中心の画像」
まず、固定されたFOVで中心にない仮想のカメラであって、二次元で平行移動するだけのものは、いかなる現実のデザインに対しても解像度が低いことを指摘する。なぜなら、コンピュータが、実際に必要とされるものの少なくとも4倍の透視情報を生成させられるからである。
上記で検討したように、図14aは、上面から見た、左から右へのカメラのトラッキングの図を示す。ただし、カメラは常にまっすぐ前方に向けられ、カメラFOVは固定されたままである。図14bは、水平視差に関連するジオメトリを示す。一般に、SLMのアスペクト比はホログラムビューイングゾーンのアスペクト比と同じではないので、側面図は少し異なって見え、図23に示す。
水平ビューイング幅がDであるので、Ξ=Dを要求しなければならない。垂直ビューイング高さがRであるので、同様に、Θ=Rを要求する。平行移動する仮想のカメラという選択によって、制約QX=2DおよびQY=2Rが課され、最後に、Π=2DとなるようにHを選択する。いつものようにΣ≧2Rであるので、SLMとビューイングゾーンのアスペクト比は同じではない。
次に、図14bと、「ホログラムと同じサイズの固定された長方形のビューイングウィンドウでの非中心の画像」と題する節の論理とを用いて、指数kおよびiについての変換規則を導出することができる。これらの規則は、数式(12)および数式(14)で与えられるものと同一である。次に図23を参照すると、水平面における関係式u=D+w、ξ=X+wおよびx=D−wが、ここでは、垂直面におけるν=Σ/2+w、ζ=Y+wおよびy=Σ/2−wで置き換えられることがわかる。これらの関係式によって、gおよびjについての数式が得られる。
Figure 2005516258
これにより、フルパララックス平行移動カメラマスク変換を、
Figure 2005516258
のように書くことができ、ここで、
Figure 2005516258
Figure 2005516258
Figure 2005516258
Figure 2005516258
である。
Σ=2Rであり、NMおよびNVの両方が奇数であり、さらに、
Figure 2005516258
の場合は、非常に簡単化された変換を書き得る。
Figure 2005516258
ここで、
Figure 2005516258
Figure 2005516258
Figure 2005516258
Figure 2005516258
である。
「フルパララックスの場合の、ホログラムと同じサイズの固定された長方形のビューイングウィンドウでの中心の画像」
次に、中心にあるカメラの考え方を二次元に一般化する。したがって、0≦X≦Dおよび0≦Y≦Rという制約に合ったデータだけがレンダリングされるように、カメラ開口を変更する。いつものように、Π=2DとなるようにHを選択する。
kおよびiを決定する数式は、「固定された長方形のビューイングウィンドウでの中心の画像」と題する節と同様のままである。しかし、前節と同様に、ホログラムビューイングゾーンのアスペクト比が一般にSLMのアスペクト比と同じではないので、垂直像にはより配慮が必要である(図24参照)。
次に、Θ=R=QYとする。単一視差で中央にあるカメラの、水平面における関係式u=D+w、ξ=X+wおよびx=Xは、ここでは、垂直面におけるν=Σ/2+w、ζ=Y+wおよびy=Yで置き換えられる。これらの関係式によって、gおよびjについての新しい数式が与えられる。
Figure 2005516258
Figure 2005516258
フルパララックスで中心にあるカメラのマスク変換は、ここでは、
Figure 2005516258
のように書くことができ、ここで、
Figure 2005516258
Figure 2005516258
Figure 2005516258
Figure 2005516258
である。
Σ=2Rであり、NMおよびNVの両方が奇数であり、さらに、
Figure 2005516258
Figure 2005516258
の場合は、非常に簡単化された変換を書き得る。
Figure 2005516258
ここで、
Figure 2005516258
Figure 2005516258
Figure 2005516258
Figure 2005516258
である。
「フルパララックスホログラムに関する最大FOVの場合」
次に、「最大FOVでの中心の画像」と題する節を、最大FOVの水平および垂直スクロールウィンドウの場合に一般化する。図17を参照して、カメラFOVを、
Figure 2005516258
となるように選択し、0≦X≦Dおよび0≦Y≦Rという制約に合った点だけをレンダリングすることを選択する。Π=TとなるようにHを選択する(すなわち、Hを、当然ながら水平プリンタFOV=ΨPH=2tan-1{Π/2H}によって決まる、必要なビューイングゾーンの幅=D+Tに達するように選択する)。他のパラメータは、Ξ=D+T、Θ=R+Σ、QX=DおよびQY=Rである。したがって、水平面についての数式は上記と同様である。図25は、垂直状態を描写しており、これから、重要な数式はν=Σ/2+w、ζ=Σ/2+Y+wおよびy=Yであることがわかる。したがって、最大FOVについてのマスク変換は、
Figure 2005516258
のように書くことができ、ここで、
Figure 2005516258
Figure 2005516258
Figure 2005516258
Figure 2005516258
である。
上記と同様に、最大水平FOVでのホログラムを書き込みたいが、垂直ウィンドウを一定の高さに限定したい場合は、数式(76)の条件付き変換を適用できる。言い換えれば、
Figure 2005516258
であり、ここで、
Figure 2005516258
Figure 2005516258
Figure 2005516258
Figure 2005516258
である。これは、数式(132)〜(136)において用いられたものと同じ画像データを用いるが、ただ垂直スクロールウィンドウを長方形のウィンドウに転換するだけである。
垂直ウィンドウを一定の高さΓに限定するためのより簡単な方法は、再レンダリングし、g指数交換規則の範囲内で画像クリッピングを組み込むことである。この場合、Θ=Γであり、これは、Θ=R+Σという前述の基準よりもかなり(計算上)効率的である。この場合、マスク変換は、
Figure 2005516258
となり、ここで、
Figure 2005516258
Figure 2005516258
Figure 2005516258
Figure 2005516258
である。
「フルパララックスに関する一般的な長方形のビューイングゾーン」
同一の論理を用いると、一般的な長方形のウィンドウの単一視差の場合をフルパララックスに一般化し得ることは、自明に明らかである。ここでもまた、QX=DおよびQY=Rである中心にあるカメラとΞ=LおよびΘ=Γによって規定されるレンダリングウィンドウを想定すると、マスク変化は、
Figure 2005516258
と書くことができ、ここで、
Figure 2005516258
Figure 2005516258
Figure 2005516258
Figure 2005516258
である。
「フルパララックスホログラムに関する移動SLMの場合」
上記の節を考慮すると、どのようにして、移動SLMについて既に提示された単一視差分析がフルパララックスの場合に一般化され得るかは、当業者にとって明らかである。
「オフセットウィンドウジオメトリ」
上記の検討のすべてにおいては、ビューイングウィンドウは、固定された長方形のトポロジーであれ、スクロールする性質のものであれ、ホログラムの前方で中心に配置されるように考えられてきた。しかし、大きなホログラムを印刷しなければならない市販のプリンタにおいては、たいてい、最終ホログラムの下位区分を個別に印刷し、その後組み合わせなければならない。そのため、1m×1mのホログラムをそれぞれ50cm×50cmの4つの部分に分割することを考え得る。明らかに、これらの下位区分の印刷の検討は、ホログラムのそれぞれの区分からオフセットである一般的なビューイングウィンドウの検討を伴う。
この話題は重要なので、2つの明快な例を提示する―1つは、単一視差の場合についてであり、1つは、2つの視差の場合についてである。そうすると、どのようにしてこの技術を本明細書に上記で提示した様々な他のビューイングおよび記録ジオメトリに一般化し得るかは、当業者にとって明白となる。
詳細な検討を行う第1の例は、中心がホログラムの中心からx方向にωx、y方向にωyだけ一般に横にオフセットされたL×Γのサイズの一般化された長方形のビューイングゾーンを有する、D×Rのサイズの単一視差の下位ホログラムに関する。図25aおよび図25bは、それぞれ水平および垂直のジオメトリを示す。ホログラムについての視覚データは、以下のFOVを有する中心にあるカメラによって生成される(図25aおよび図25b参照)。
Figure 2005516258
ただし、いつものように、0≦X≦Dおよび0≦Y≦Rの間のデータだけがレンダリングされる。
合成ホログラム全体についてのレンダリングデータがおそらく一度に生成され、その後このデータが様々な下位ホログラムのそれぞれに関連するデータに振り分けられ得ることを、ここで指摘しておくのがよいだろう。あるいは、数式(143)で考えたように、下位ホログラムのそれぞれについてデータが個別にレンダリングされる。
図25aを参照すると、先に得られた数式:u=Π/2+wは、数式:x=Xおよびy=Yと同様に有効なままであることがわかる。しかし、ξの数式は、
Figure 2005516258
に変化する。図25bの分析によって、垂直ウィンドウの制約は、
Figure 2005516258
または、指数に関して、
Figure 2005516258
となることがわかる。したがって、オフセットされた長方形のウィンドウを有する単一視差ホログラムについてのマスク変換は、以下のように書くことができる。
Figure 2005516258
ここで、
Figure 2005516258
Figure 2005516258
Figure 2005516258
である。なお、水平プリンタFOVは、この場合、常に、対応するカメラFOVより大きいか等しくなければならない。垂直プリンタFOVも、対応するカメラFOVより著しく大きいことが必要である(図25b参照)。ビューイングウィンドウは下位ホログラムのそれぞれについて常に同じなので、一般に、Π≧DT+LおよびΣ≧RT+Γを要求し、ここで、DTおよびRTは、それぞれ、完成した組み合わせられたホログラムの幅および高さである。
次に、上記の例をフルパララックスの場合に自明に一般化し得る。マスク変換(ただし、Θ=Γを要求する)は、ここでは、
Figure 2005516258
となり、なお、
Figure 2005516258
Figure 2005516258
Figure 2005516258
Figure 2005516258
である。ただし、この場合、
Figure 2005516258
を要求する。また、垂直および水平プリンタFOVの両方が、それぞれに対応するカメラFOVよりも大きいか等しい。
「カメラ面と異なったビューイング面」
ここまでは、ビューイング面がカメラ面に配置されるとしてきた。しかし、これら2つの面が同一箇所には配置されていない場合に一般化することができる。発明者らの直観、またはより正式にホイヘンスの原理を用いると、実際に、歪みの無いものにするためにフルパララックスホログラムをカメラ面で観察する必要はないことがわかる。対照的に、単一視差ホログラムについては、観察者がカメラ面でホログラムを観察するのでない場合は、必ず歪みを示す。当該単一視差ホログラムのサイズおよび奥行き次第で、そのような歪みが重大になることもあり、場合によっては無視できることもある。
デジタル画像データが1つのカメラ距離において既に利用可能な場合は、場合によっては、そのようなデータをビューイングウィンドウ位置が異なるホログラムの作製に用いる方が再レンダリングするよりも有意義なことがある。この場合、本明細書で上記に提示した教示によって、当業者は、既に提示した、一所には配置されていないカメラ面とビューイング面という、より一般的な場合を対象とする数式と同様の数式を導出することができる。
また、境界の焦点距離が垂直と水平で異なった非点収差のビューイングウィンドウを規定する可能性も考え得る。例えば、以下の変換は、水平ウィンドウ焦点がホログラムからの距離Hにおけるカメラ面上にあり垂直ウィンドウ焦点がHVの距離にある非点収差のビューイングウィンドウを有する単一視差ホログラムの場合を表す。
Figure 2005516258
ここで、
Figure 2005516258
Figure 2005516258
Figure 2005516258
である。この変換は、垂直ウィンドウが、(水平)ビューイング面において光スクロール特性を有し、結果的に深刻でなくなった垂直ウィンドウの崩壊がホログラムから離れたりホログラムに近づいたりするような状態にさせたい場合に用い得る。このようなウィンドウは、幅Dと高さRが大きく異なる著しく非対称なホログラムに関して特に有用である。
最後に、一般化されたビューイングウィンドウトポロジー(円・楕円・多数のビューイングゾーン)および一般化されたスクロール特性を有するウィンドウについて、近軸マスク変換を導出し得る。また、表面が湾曲したビューイングおよびカメラ面や、常に同じ方向に向けられているとは限らないカメラの場合を、本明細書に記載したのと同じ形式を用いて容易に扱うことができる。
「対物レンズ歪」
大きなFOVを有するいかなる現実世界の光学的書き込みヘッドにおいても、かなりの光学歪があることは避けられない。通常、この主な原因は、有限な5次ザイデル係数に関連する対物レンズの収差である。図26におけるように、所定の対物レンズの正規化された物体面と像面を比較すると、この歪みを以下の変換によって特徴づけることができる。
Figure 2005516258
Figure 2005516258
ここで、
Figure 2005516258
であり、fは、歪みを表す1価の一次元関数である。これらの数式はまた、現実から近軸の物体面への変換としても解し得る。したがって、先行する数式のすべてにおいて、
Figure 2005516258
Figure 2005516258
という式を、
Figure 2005516258
Figure 2005516258
で置き換えることにより、有限な歪みを有する書き込みヘッドにおいて用いるのに適切なマスクファイル変換を導出し得る。まず、単一視差ホログラムを扱った「ホログラムと同じサイズの固定された長方形のビューイングウィンドウでの非中心の画像」と題する節の場合を取り上げる。ここで、Π=2D=QXおよびQY=Rである。これにより、
Figure 2005516258
である。そして、数式:ξ=X+wは、
Figure 2005516258
となる。同様に、数式:x=D−wは、
Figure 2005516258
となり、数式:y=Yは、
Figure 2005516258
となる。同様に、垂直条件は、ここでは、
Figure 2005516258
となる。したがって、数式(19)〜(22)が、ここでは有限な対物レンズ歪の場合について有効な以下の数式によって置き換えられることがわかる。
Figure 2005516258
ここで、
Figure 2005516258
Figure 2005516258
Figure 2005516258
である。なお、明瞭化のために、光学歪を補正されたデータ(T)を補正されていないデータと区別するために、SをここではTで置き換えた。数式(24)は不変のままである。また、数式(25)〜(27)は数式(157)〜(159)に一般化され、数式(31)〜(38)は有限な歪みの場合には適切ではない。
また、有限な歪みの場合に関して、「固定された長方形のビューイングウィンドウでの中心の画像」と題する節で提示した(単一視差の)数式も一般化し得る。数式(49)は数式(156)に変わる。数式(50)は数式(157)に変わる。数式(51)および(52)は、数式(53)と同様に不変のままである。数式(54)は数式(157)に変わる。数式(55)および(56)は不変のままである。
同様に、有限な歪みに関して「最大FOVでの中心の画像」と題する節の(単一視差の)場合を一般化し得る。
ここで、修正されたkの数式、
Figure 2005516258
から始めれば、これより、
Figure 2005516258
であることがわかる。したがって、数式(72)、(74)および(75)は不変のままであるが、数式(73)は数式(161)に変換される。ここでは、
Figure 2005516258
であることに注目することにより、数式(76)と類似の式を導出することができ、それにより、
Figure 2005516258
であることがわかる。数式(76)の他の部分について同様にし、その結果、この数式が
Figure 2005516258
に変換されることがわかり、ここで、
Figure 2005516258
Figure 2005516258
Figure 2005516258
である。数式(73)〜(80)は、数式(73)〜(75)と同様に変換される。
近軸マスク変換の、それぞれに対応した有限な歪みへの一般化のさらなる例としては、数式(87)を、
Figure 2005516258
によって置き換えなければならない。そして、これにより、数式(85)は数式(164)に変わる。数式(87)は数式(168)に変わり、数式(88)および(89)は不変のままである。
フルパララックスオフセットウィンドウ変換は、同様に、以下の形式に一般化される。
Figure 2005516258
ここで、
Figure 2005516258
Figure 2005516258
Figure 2005516258
Figure 2005516258
である。
上記で説明および例示した技術に従うと、静止SLMの場合に、どのようにして単一および2つの視差の近軸マスク変換をそれぞれに対応した有限な歪みに一般化し得るかが、当業者にとって明らかとなる。
ホログラムの書き込みの際にSLMを移動させる場合は、数式(144)〜(146)を変更する。図27は、ここでは対物レンズの中心からx方向にτ、y方向にη(数式(92)および(93)参照)の分だけずらされた、正規化されたSLM物体面を示す。これにより、数式(144)〜(146)は、
Figure 2005516258
である。
なお、上記と同様に、fは単純な1価の一次元関数である。また、τはαの関数であり、ηはβの関数である。これにより、テンソルραβμνを、関連するすべての点における歪み関数を表すと定義し得る。
したがって、上記と同様に、先行する数式のすべてにおいて、
Figure 2005516258
Figure 2005516258
という式を、
Figure 2005516258
Figure 2005516258
で置き換えることにより、移動SLMの場合で有限な歪みを有する書き込みヘッドにおいて用いるのに適切なマスクファイル変換を導出し得る。なお、τおよびηは、数式(92)および(93)によって与えられる。
本明細書に提示したすべての静止および移動SLMマスクファイル変換は、上記のようにして有限歪みマスク変換に変換し得る。実際には、これらの有限歪み変換だけが実用的である。別の手順として、近軸変換を使用し、その後、有限な光学歪を補正するために他の変換を再適用することを考えられるかもしれない。
例えば、μ'ν'Tαβが有限な歪みを補正されたマスク情報を表すと定義すると、以下の変換によって、近軸マスク変換Sが、必要とされる補正された形式Tに変換される。
Figure 2005516258
ここで、
Figure 2005516258
Figure 2005516258
である。しかし、このように変換を連続適用することは、好ましくなく、計算時間および最も重要なことには補間誤りの両方の著しい増加につながる。
連続変換が補間誤りを著しく増加させる作用をする理由は、通常、近軸マスクファイル変換が、切り捨て方式の補間を用いて計算されることである。これは、先に提示した「マジックナンバー」表示には実際の商業的利用に十分な適応性があることがめったにないからである。したがって、連続適用においては、整数i、j、kおよびgについての指数規則が有理数的表現から整数的表現に切り捨てられ、切り捨て誤差を生じさせる。その後、168bおよび168cの指数規則が、先の切り捨て誤差を含む一般に無理数のRHSを整数のRHSに変換することによって、誤差を悪化させる。
さらに、第三者の3Dソフトウェアプログラムを用いなければならないという制約は、特殊化された非デカルトメッシュを選択できないことを意味している。(単純な打ち切り方法に加えて)IからSを計算する際により高度な方式の補間が用いられるとしても、補間誤差を招くことは避けられない。連続変換を用いることによってこのような誤差がひどくなるのに対して、単純な有限歪みマスク変換を公式化することによって生成される補間誤差は1つだけである。したがって、理想的な近軸マスクファイル変換と書き込みヘッドの光学歪との両方を扱う単一の変換を得ることが重要である。
「多色への一般化」
上記のマスク変換はすべて、ホログラフィックプリンタにおいて使用されるすべての色チャネルに有効である。ただし、各色チャネルはそれぞれの歪み関数を有しており、ρμνおよびραβμνは各色で異なる。
「他の歪み」
多くの他の画像歪がホログラフィック印刷システムにおいて生じ得る。これらの中には、化学処理による乳剤膨潤、記録波長と等しくない再生波長、記録時と異なる再生時の参照ビーム角、記録時と異なる再生時の物体ビーム軸角、さらにはホログラフィック転写によって生じる歪みがある。
これらの歪みの多くは、(その歪みの回転対称性がなかったり、各色チャネルで非常に異なっていたりすることはあるが)上記で検討した対物レンズ歪と数学的に類似している。なぜなら、そのような歪みは、通常、マスク変換における指数交換規則を変化させる作用をするだけだからである。したがって、そのような歪みは、対物レンズ歪について上記で検討してきたのと同様に、単一のマスク変換に組み込み得る。印刷システムに固有のすべての歪みを組み込んだ単一の有限歪みマスク変換を得ることによって、補間雑音および計算速度の点で非常に有利となる。
「記録および再生ジオメトリ間の差異の補償のための画像データの数値予歪」
上記では、1段階ホログラムを書き込むためにはどのようにして基本的な(透視像)画像データを変換しなければならないかがわかった。特に、単一の変換の定義に、印刷システムの歪みのすべてを含めることの重要性が強調されている。
上記で詳細に検討している対物レンズ歪は、検討中の部類の(すなわち、大型のホログラムの書き込み媒体に適した)プリンタの動作にとって重大である。したがって、この歪みを「最小化」することは、プリンタの性能がその大きさに直接関係しているので、不可能である。しかし、紹介してきた他の副次的な歪みにはこのことは必ずしも当てはまらない。1段階ホログラフィック印刷装置においてこれらのうちで最も重要なものは、通常、記録および参照光線ジオメトリの差異である。これは、大きなホログラムは必ず点光源によって照らされるが、最も簡単で最も簡潔な記録法は平行化された参照ビームであるということによって生じる。
PCT出願WO00/29909号およびWO0029908号において主張されている1つのアプローチは、記録および照明参照光線ジオメトリの差異によって生じるすべての歪みを、この歪みに対する数値補償が事実上必要にならないように、本質的に除去することである。しかし、このことは、記録参照ビームの二次元的制御のための複雑な機械的方法につながり、以下でわかるように、最終ホログラムの最適でない観察特性につながる。
ここで、反射型ホログラムに関連する本問題に対する2つの解決法を開示する。一つ目は、単純な固定されて平行化された参照ビームを記録に用いる。そして、この事と必要とされる再生ジオメトリ(通常は、ある距離における点光源)とを考慮したマスク変換を規定する。二つ目の解決法は、(上記のようにマスク変換に組み込まれた)意図的な画像予歪と記録参照光線の意図的な過補正との組み合わせを利用する。電気機械的により複雑ではあるが、この二つ目の解決法は、観察特性に優れたホログラムを生成するという利点がある。
「ホログラムのジオメトリ的光線解析」
次に、選択された照明ジオメトリの下で観察される際に最終ホログラフィック画像が歪みの無い状態で現れるように、ホログラムを記録するのに用いられるデジタル画像データを予め歪ませ得る方法を理解するために、記録および再生ジオメトリが異なる場合にホログラフィック画像を歪ませる厳密な方法を研究する。
「モデル」
まず、図28に示すように、所定のホロピクセルを中心とする標準的な右手球座標系を用いる。物体光線上の任意の点を(γO,θO,φO)、参照光線上の任意の点を(γr,θr,φr)として規定する。ホロピクセルの再生時には、照明光線上の任意の点を(γC,θC,φC)、再構築像光線上の任意の点を(γi,θi,φi)として規定する。次に、反射ジオメトリの1つのホロピクセルについてブラッグ回折方程式を書く。
Figure 2005516258
Figure 2005516258
Figure 2005516258
Figure 2005516258
ここで、k1は記録時の波数であり、k2は再生時の波数である。パラメータαは、乳剤が記録前にどの程度膨化するかを表す係数である。添え字「ext」は、乳剤層のすぐ外側のθ角を意味し、添え字「int」は、乳剤の内側のθ角を意味する。スネルの法則である数式(178)は、これら2種類の角度を関連づける。なお、選択したジオメトリにおいて、φは、乳剤/空気界面の全域で不変である。
数式(175)〜(177)は、数多くの方法で導出することができ、最も簡単なものは、
Figure 2005516258
を要求することであり、ここで、
Figure 2005516258
という量は、それぞれ波数ベクトルであって、ベクトルKは法線干渉縞面ベクトルであり、マトリックスαは乳剤膨潤マトリックスであり、角度はすべて内角である。そして、数式(175)〜(177)は、この数式のx、yおよびz成分に対応する。なお、xおよびy成分は、内外角度変換の下で不変である。また、z成分は方位角座標から独立している。これは、zが単位ベクトルφ’に直交しているからである。
次に、図29a〜dに示すように、右手デカルト系を球系に重ねる。ただし、原点(x,y,z)=(0,0,0)は1段階ホログラムの中心と一致する。しかし、球系の原点は検討中のホロピクセルと一致する。
平面(x,y,z=hr)は記録面である。平面(x,y,z=hv)はビューイング面である。平面(x,y,z=0)はホログラム面である。点(xh,yh,0)は当該ホロピクセルである。点(x1,y1,hr)は、(ホロピクセルおよび実際の物体点と交差する)記録物体光線の記録面との交点を表す。点(x2,y2,hv)は、(ホロピクセルから発する)再生像光線のビューイング面との交点を表す。
点(xC,yC,zC)は、再生時の点光源照明の位置である。ただし、zC>0であり、数式(175)〜(178)という所与の形式についてyCは負である。最初に、平行化された参照ビームの場合を扱い、その場合は、この一連の光線を球座標θrによって示すだけである。しかし、後で、記録時の参照ビームが書き込み処理の際に変えられる場合を考察する。この場合には、様々な光線の交点が、zrが正(かつyrが負)である(xr,yr,zr)において点シンクを形成する(図29e参照)。
「平行化された参照波ジオメトリ」
次に、球およびデカルト座標系の表現間に存在する様々な関係式を書く。
Figure 2005516258
Figure 2005516258
Figure 2005516258
Figure 2005516258
Figure 2005516258
Figure 2005516258
数式(175)〜(176)にある項に関する数式を得るために、これらの式を自明に再構成することができる。
Figure 2005516258
Figure 2005516258
Figure 2005516258
Figure 2005516258
Figure 2005516258
Figure 2005516258
次に、数式(177)および(178)を結合させる。
Figure 2005516258
sinθO、sinθiおよびsinθCについての式は、数式(179)〜(184)から求めることができる。具体的には、
Figure 2005516258
Figure 2005516258
Figure 2005516258
である。よって、数式(192)〜(194)を(191)に代入して、
Figure 2005516258
が求まる。
なお、ゼロ方位角および所定の高度角θrによって特徴づけられる平行化された記録参照ビームの場合を検討しているので、この式においてθrが明示されたままである。次に、以下の変数を導入する。
Figure 2005516258
Figure 2005516258
Figure 2005516258
Figure 2005516258
Figure 2005516258
Figure 2005516258
数式(185)〜(190)においてこれらの式を用いて、数式(175)および(176)を書き直すことができる。
Figure 2005516258
Figure 2005516258
これら2つの数式を割り、k1およびk2を消去する。
Figure 2005516258
次に、数式(196)〜(201)を数式(195)に代入する。
Figure 2005516258
次に、数式(202)を用いてk1およびk2を消去することができる。
Figure 2005516258
ここでは、半径座標r1、r2およびrCを表す関係式を書かなければならない。図29b、図29cおよび図29dから直ちに、
Figure 2005516258
Figure 2005516258
Figure 2005516258
であることがわかる。
「(γ,τ)方程式」
ここで、数式(204)、(206)、(207)、(208)および(209)は、変数γおよびτについて完全な一連の数式を構成する。これら2つの変数によって、ホログラムの再生時の、(xh,yh,0)におけるホロピクセルから発出する回折光線のビューイング面との交点のyおよびx座標がそれぞれわかる。したがって、再生光のジオメトリとすべての記録ジオメトリとがわかっていれば、これらの数式によってγおよびτを計算することが可能となる。これらの数式は、本質的に4次方程式であり、パラメータ形式で以下のように最適に書きくことができる。
Figure 2005516258
Figure 2005516258
Figure 2005516258
ここで、簡単化のためにR=r2を用い、
Figure 2005516258
Figure 2005516258
Figure 2005516258
Figure 2005516258
Figure 2005516258
である。上記のような数式(44)〜(46)は4次方程式であり、よって4つの解を有している。これらの解のうちの2つは負の値のRを有しており、よってこれらを無視する。1価性を維持するために球座標系の定義において正のRという約束事を採用したからである。正のRの場合の第1の解は、
Figure 2005516258
Figure 2005516258
Figure 2005516258
である。正のRの場合の第2の解は、
Figure 2005516258
Figure 2005516258
Figure 2005516258
である。上記の数式中に示される様々なΩパラメータは、a、b、c、d、gおよびnの簡単な代数関数である。ここではこれらの関数は記載しない。長くなるし、それらの導出は当業者にとって明らかだからである。例えば、発明者らは、市販の記号処理プログラムを用いてこれらの関数を導出した。
数式(210)〜(212)には2つの正のRの解があるが、重要なのは1つだけである。数式(203)によって定義されるようなk2がゼロではなくかつ正の値となるように要求することによって、根を選択しなければならない。
この節では、xおよびyの再生光線とホログラムのビューイング面の交点を規定する一連の代数方程式が導出された。これらの数式は、一定のホログラム記録ジオメトリ(上記の平行化された平面記録波の場合を用いた)および(一般に平行化されていない)一定のホログラム再生ジオメトリを想定している。
次に、厳密にどのようにして、ホログラムビューイングウィンドウの形状が記録および再生ジオメトリ間の差異によって歪むのかを分析するために、(γ,τ)方程式を適用する。
図30は、平行化された参照ビームを56度の入射角で用いて書き込まれた、高さ80cm×幅60cmの、前方から見た1段階単色反射型合成ホログラム(λ=526.5nm)の場合を示す。SLMを介して画像データを書き込むのに、100度の水平FOVを有する完全に近軸の対物レンズを用いた。SLMは、H:Vが1:0.75のアスペクト比を有する。画像データは、アポダイズされず(un-apodized)にSLMに書き込まれ(最大FOVの場合)、ビューイングおよび物体面は、ホログラム表面の前方130cmにあると考える。ホログラムは、処理の際に乳剤の収縮がなく、ホログラム中心から3メートル離れた位置にある点光源によって56度の入射角で再生される(図29bにおけるように、再生時の参照ビームは前方下部から入射する)。
図30においては、ホログラムは、色の濃い長方形301として示され、それぞれホログラムの上方左手および下方右手の長方形302および長方形303は、それぞれ上部左手および下部右手のホロピクセルについての、平行化された再生照明のもとでの(130cmにおける)理想的なビューイングゾーンの周辺境界を表す。歪んだゾーン304および305は、点光源再生照明を考慮して、ホログラムから130cmの(法線)距離における実際の計算されたビューイングゾーンの周辺境界を表す。明らかに、これら後者のゾーンはホログラム中心からかなり離れており、そのようなものなので、最終のビューイングゾーン全体の大部分は、ホログラムの一区分についての情報を保持するにすぎない。ホログラムのサイズが大きくなり、照明光が近接するにつれて、上記の状態が重大になり、ホログラム全体が完全な形で観察できるビューイングゾーンはなくなる。
ビューイング距離がホログラムの最大寸法の約1.5倍であり、照明光がホログラムの最大寸法のおよそ3倍離れた位置にあるときは、(ホログラムが点光源によって照明される際に)歪みの無いホログラムを得るためにデジタル画像データを予め歪ませることができる。上記の制約を越えると、歪みの無い大きなホログラムを製造するために唯一の方法として予歪を用いることは非実用的となり、参照ビームに対して何らかの操作を行わなければならない(平行化された参照ビームを用いて書き込まれ、点光源によって3mの距離から照明され、2m離れた位置で観察される2m×2mのホログラムのシミュレーションについて図31参照―なお、ビューイングウィンドウは交差しない)。
先に検討したように、クルーグ(Klug)らは、デジタル画像データを予め歪ませる必要性を回避するために、厳密な参照ビームトラッキングを用いる。この技術は、予歪の非常に高い計算負荷を克服するなどの方法に言及している。しかし、コンピュータの能力の急速な進歩に伴い、今日では予歪は計算上うまく処理できることがわかった。さらに、ある場合には、計算された予歪は、ホログラムのすべての部分についてビューイングウィンドウの重なりを生じさせない(すなわち、ホログラム像全体を一度に観察できるビューイング位置が存在しないということ)ので、このような場合(典型的には、近接した点光源光を用いて観察されるべき大きなホログラム)には、記録時に、予歪と何らかの意図的な参照ビームトラッキングの両方を含む複合技術を用いることが好ましい。このような複合技術は、各ホロピクセルのビューイングウィンドウを、参照ビームを再生源と一致するようにトラッキングするだけの場合よりも良好に位置合わせするよう作用するので、かなりの利点を有することになる。
「データの予歪」
固定され平行化されたビームを用いてホログラムを書き込むことを選ぶ場合、画像データの記録および再生ジオメトリ間の差異を補正しなければならない。したがって、ホログラムが完成したときに観察したい必要とされる歪みの無いデータに関して、どの情報をSLMに書き込むかを知る必要がある。今日のSLM装置は、通常、ピクセルの固定された等間隔のグリッドから作製されるので、この操作は、必要とされるピクセル交換変換を計算するために(γ,τ)方程式を用いることによって達成される。
変形可能なメッシュに対応するSLM装置が用いられる場合は、必要とされる歪められた画像データは、(ε,σ)方程式を用いてビューイングにおける所定のデータから計算しなければならない。
「(ε,σ)方程式」
前述の分析に従うと、数式(204)、(206)、(207)、(208)および(209)は、以下のように書くことができる。
Figure 2005516258
Figure 2005516258
Figure 2005516258
ただし、ここではR=r1を用い、
Figure 2005516258
Figure 2005516258
Figure 2005516258
Figure 2005516258
Figure 2005516258
である。明らかに、これらの方程式の解は、γがσで置き換えられてτがεで置き換えられた場合、数式(218)〜(223)と全く同様である。(γ,τ)が、ビューイング距離z=hvにおける希望のSLM画像データセットを表している場合は、上記の方程式の解は、記録距離z=hrにおいて書き込まれなければならない、必要とされる歪められたデータセット(σ,ε)を与える。
「集束参照波ジオメトリでの記録」
再生光がホログラムに非常に近接しており、そのためにホログラムの生成時に記録参照ビームの角度をピクセルごとに変える必要がある場合は、一般的な集束参照波の場合について上記に提示した数学モデルを導出し直さなければならない。したがって、次に、(xr,yr,zr=hf)において点シンクを形成するように参照波が各ホロピクセルに方向転換される図29eの場合を考える。
数式(179)〜(184)に以下の関係式を追加する必要がある。
Figure 2005516258
Figure 2005516258
ここで、
Figure 2005516258
である。
数式(192)〜(194)にも、
Figure 2005516258
を追加する必要がある。次に、数式(196)〜(201)に続いて、
Figure 2005516258
Figure 2005516258
を定義し、よって、数式(232)および(233)から
Figure 2005516258
Figure 2005516258
が得られる。これにより、数式(202)および(203)は、
Figure 2005516258
Figure 2005516258
に一般化される。これらの2つの数式を割り、数式(204)と同様にk1およびk2を消去する。
Figure 2005516258
次に、数式(205)を、
Figure 2005516258
に一般化し、数式(206)を、
Figure 2005516258
に一般化する。最後に、
Figure 2005516258
という追加の関係式を用いると、問題をまさに数式(210)〜(212)の形式に書き直すことができる。
「一般化された(γ,τ)方程式」
ここで、上記と同様に、
Figure 2005516258
Figure 2005516258
Figure 2005516258
と書くことができ、ただし、上記と同様に簡単化のためにR=r2を用いた。一般化された一連の係数を、
Figure 2005516258
Figure 2005516258
Figure 2005516258
Figure 2005516258
Figure 2005516258
と書く。
次いで、これらの方程式は、数式(218)〜(223)の式を用いて解くことができる。図32においては、図30において既に扱った問題を再検討するが、集束参照ジオメトリを用いる。図32aは、再生ジオメトリが記録ジオメトリと厳密に共役であるように設計される場合を示す。この場合、予想されるような歪みの無い長方形のビューイングウィンドウが得られることがわかる。これは、平行化された参照波ジオメトリを用いた前述の状態よりも明らかに好ましい。しかし、それでもなお、ビューイングゾーンの大部分においてホログラムの一部分だけしか見えないことが観察される。図32bは、(ホログラムの中心点から1.8m離れた参照シンクに対応する)過補正された集束参照ジオメトリの場合の数値シミュレーションを示す。明らかに、ビューイングゾーンは、ここでは互いに大きく押し込まれ合っており、水平方向では、対物レンズの使用可能FOV上の約20%が得られる。垂直方向では、その影響は、この面における再生および参照ビームの傾きのために小さい。したがって、水平方向と垂直方向で集束率の異なった非点収差集束参照は、ビューイングウィンドウの垂直位置合わせも向上させ得ると推測し得る。このような仮説を、図32bと同様であるが適度に非点収差の集束参照を用いた場合を示す図32cにおいて検証する。垂直の位置合わせにおいて大きな改善が見られるが、一定のジオメトリにおいて問題になることがある解像度のわずかな低下も観察される。それにもかかわらず、わずかに非点収差であるジオメトリか非点収差でないジオメトリを用いて、記録時に参照を過補正することによって、画像歪を最小化させることだけを希望するクルーグ(Klug)らの方法よりも大きな利点を有する非常に最適なビューイング構成を得ることができることがわかる。
「記録ジオメトリについての最良の選択の計算」
近接点光源を用いて照明されるように設計されたホログラムの場合には、上記の節は、記録時に過補正された参照ジオメトリを用いることの利点を明らかに示した。これは、より良好な観察状態を達成するために、ホログラム印刷システムに有効に無害な歪みを導入することと考えてもよい。
ある一定の再生ジオメトリに関してより良好なビューイングウィンドウの重なりを得るために参照ビーム記録角度を変える種々の方法がある。
最も簡単な方法は、(xr,yr,zr=hf)におけるシンクによって特徴づけられる、目的の再生ビームと等しい入射軸角度の過補正された参照記録ビームを用いることである。そして、
Figure 2005516258
という量を好適に最小化することによって、hfを計算する。ここで、Λ(0≦Λ≦Λo)は、あるホロピクセルに対応する、計算されたビューイングウィンドウの外周上の点の位置を規定する座標である。その大きさは、選択された参照点からの、ビューイングウィンドウの外周を測定した当該の点までの間の距離も意味し得るし、より好ましくは、物体ウィンドウの外周の対応する点までの距離も意味し得る(これは、光線が1対1の関係で物体ジオメトリから画像ジオメトリへと変換するので、矛盾がなく、よって、ビューイングウィンドウの外周上の点は物体ウィンドウの外周上の点と一意に関連づけられる―図33)。パラメータαおよびβは、それぞれ、ビューイングウィンドウを比較したい2つの一般的なホロピクセルを決定する。すべてのαとβとについて、あるいは、1つの範囲において対角線の両端のピクセルである選択された分散した部分集合だけについて、和が計算され得る。関数wは、遠くのホロピクセルに対して、近接したホロピクセルに対するよりも大きな重みを与えるようにして一般に選択される、簡単な重み付け関数である。数値最小化の繰り返しのそれぞれの際に、パラメータx2およびy2が、(通常、SLMの縁をたどる長方形である)初期のウィンドウ形状を用いて一般化された(γ,τ)方程式を用いて計算される。最小化が収束した後には、hfが決定されており、(x2α,y2α∀α)における歪みの無い画像データから(x1α,y1α∀α)における必要とされる予め歪められたデジタルデータを計算するのに、一般化された(γ,τ)方程式(または、場合によっては、(ε,σ)方程式の一般化されたもの―例えば、変形可能なメッシュSLM用)を用いるだけでよい。
「一般化された(ε,σ)方程式」
完全を期すために、一般化された(ε,σ)方程式を標準的な形式で以下のように書くことができることに言及する。
Figure 2005516258
Figure 2005516258
Figure 2005516258
ここで、R=r1である。一般化された係数は、上記と全く同様に計算される。
「記録ジオメトリの選択の工夫」
前節において、非点収差記録ビームを用いてやや良好なビューイングウィンドウの重なりを得ることができることを述べた。実際に、各ホロピクセルに対応する個々の参照記録高度角(θr)および方位角(φr)に関して、このことを数式(254)の関数Pの最小化に一般化し得る。そして、必要とされる予め歪められた画像データを計算するために、数式(238)および(239)を数式(246)〜(248)(または数式(255)〜(257))において用いてもよい。
なお、数値を収束させるために、場合によっては以下のPの定義が好ましいことがある。
Figure 2005516258
パラメータχ=0のとき、この方程式は数式(254)と同じである。しかし、χ=1のときは、関数Pの最小値は、すべてのビューイングウィンドウがそれぞれ別個のホロピクセルに中心を持つ場合に可能な限り近い状態に対応する。最初にχ=1を選択し、その後、χを0に向けて徐々に変化させることによって、Pの最小値(χ=0)をより容易に求めることができる。また、この最小値が存在しないことがあり、その際には、この手順を用いて、χの有限で許容可能な値についての最小のPを求めてもよい。
上記で与えられたものとはやや異なるが、同じ目的を果たす様々なPの定義が作成され得る。(ホログラムに対して公知の照明ジオメトリを仮定すると、)最適なホログラム観察特性に対応する特定の記録ジオメトリを認識する多くの種類のP関数を公式化し得る方法は、当業者にとって明らかであるので、本明細書ではさらなる例は示さない。
実際に、問題は、様々な他の数学的形式を用いて取り除き得る。これらの形式のそれぞれは、一般により良好に重なっているすべての(または、いくつかの代表的な組の)ホロピクセルのビューイングウィンドウに対応している角度の最良の組を求めるために、参照角度パラメータのうちのいくつかまたはすべての記録を変化させる。
要約すると、クルーグ(Klug)らの技術は、記録および再生参照ビームの厳密な共役対応によって画像データの予歪の必要性を回避することを追求している。特に、近接した点光源光で再生されるべき大型のホログラムの場合に、より良好なビューイングウィンドウの重なりを生成するために予歪と参照ビームトラッキングの組み合わせを選択することには大きな意義があることがわかった。この技術は、より高品質のホログラムを製造すると期待し得る。
再生光がそれほどホログラムに近接しない中型のホログラムの場合には、平行化された記録ビームと画像予歪の組み合わせという機械的に簡単な方法が問題に対する最適な解決法を提供することがわかった。
「ピクセル交換変換の統合」
本発明の第1の部分では、デジタル画像データをホログラフィックプリンタのSLMに書き込むことができる形式にするために、このデータをどのようにして特別なマスク変換に従って変換しなければならないかがわかった。また、プリンタ書き込み対物レンズの基本的な歪みをどのようにしてそのようなマスク変換に統合して組み込まなければならないかもわかった。
本発明の第2の部分では、プリンタ(すなわち、記録参照ジオメトリ)に固有なものと最終ホログラムの観察条件(すなわち、再生参照ジオメトリ)によるものとの両方の様々な回折歪を除去するために、プリンタSLMに書き込もうとするデジタルデータをどのようにして変換しなければならないかがわかった。
対物レンズ歪補償をマスク変換に統合しなければならないのと同様に、回折歪補償も統合しなければならない。これがどのように作用するかを理解するためには、SLMの垂直および水平座標を、前述でμおよびνを用いたのと同様に指数ε’およびτ’によって形式的に離散化しなおすことが最も良い。これは、観察時における投影されたSLM面の説明のためにμおよびνをとっておくためである。
次に、近軸対物レンズを想定して各ホロピクセル(α,β)についてSLMに書き込もうとする、回折補償されたデータを表すテンソルε'τ'Wαβを定義する。このテンソルは、以下の関係式によって近軸マスクテンソルSと関連づけられる。
Figure 2005516258
μおよびνは、(簡単な線形スケーリングによって)それぞれτおよびγに対応するので、
Figure 2005516258
Figure 2005516258
を書くために数式(218)〜(223)を用いることができ、ここで、Fは数式(218)/数式(221)の関数であり、Gは数式(219)/数式(222)の関数である。また、一般化された場合については、一般化された(γ,τ)方程式を用いてもよい(このことは、FおよびGの形式を変えるだけであり、その他の点では数式(260)および数式(261)が成り立つ)。
したがって、数式(132)〜(136)のフルパララックス最大FOVマスク変換を例にとると、
Figure 2005516258
と書くことができ、ここで、
Figure 2005516258
Figure 2005516258
Figure 2005516258
Figure 2005516258
である。
次に、Wの対物レンズ歪を補正しなければならない。Tを、完全に補正されたマスクデータとして示すと、
Figure 2005516258
となり、ここで、
Figure 2005516258
Figure 2005516258
であり、よって、統合された変換は、
Figure 2005516258
と書くことができ、ここで、
Figure 2005516258
Figure 2005516258
Figure 2005516258
Figure 2005516258
である。
これは、回折および対物レンズの歪の影響の両方を補正する簡単なマスク変換の一例となる。回折差異および対物レンズ歪の影響の両方を組み込んだ他のマスク変換に到達するためにこの論理を前述のビューイングおよびレンダリングジオメトリのいずれにも適用するというのは、簡単な事である。
要約すると、比較的近接した点光源によって照明されるように設計される大型の反射型ホログラムについては、以下の手順を用いる。記録SLMの長方形の境界を一連の(ε,σ)座標によって規定する。次いで、関数Pまたは数式(254)/数式(258)を最小化し、これにより、必要とされる照明ジオメトリに関して好ましい記録ジオメトリを規定する(すなわち、これはFおよびGを規定する)。その後、必要とされるSLMデータを計算するために、修正されたマスク変換(例えば、数式(266d)〜(266h)、または、有限な回折差異および有限な対物レンズ歪についての統合されたマスク変換を表す同様の数式)をデジタル画像データに適用する。最後に、計算された最適な記録ジオメトリによって規定される記録参照ビームトラッキングを用いてホログラムを書き込む。
記録時に平行化された参照が用いられる小型のホログラムの場合は、やはり変換の形式(266d)〜(266h)が有効である。
「正確な回折/屈折モデルの一般的な場合」
所定のホロピクセルにおいて生じる回折および屈折過程を詳細に調べると、数式(175)〜(178)は、一般に、
Figure 2005516258
Figure 2005516258
Figure 2005516258
という形式のより一般的な式に置き換えられ得ることがわかり、ここで、関数A1、A2およびA3は、示された変数の一般的な非線形関数であり、関数B1、B2およびB3は、屈折および乳剤膨潤過程を表す非線形関数である。これは、ただ、数式(260)および(261)の関数FおよびGが一般的な非線形関数に置き換えられることになるにすぎない。その他の点では、説明した手順は有効なままである。
一般化されたマスク変換の公式化を、最大FOVの場合を用いて説明してきた。一般に、所定のホロピクセルに対応するすべてのビューイングウィンドウが再生時に正確に位置合わせされるように最終SLMデータウィンドウを可変的にクリッピングすることによってこの過程を最適化し得ることは、当業者にとって明らかである。これらのクリッピング関数は、関数Pを最小化した後で明確に規定される。
また、上記の手順のすべてがどのようにして本明細書に上記で検討した様々なジオメトリのすべてに一般化され得るかは、当業者にとって明白である。
「変色」
上記の検討においては、膨潤パラメータαが既知であり、その影響が常に補償されるとしてきた。しかし、膨潤が存在するかまたはホログラムの再生ジオメトリが記録ジオメトリと等しくない場合には、一般に、所定のホロピクセルの再生波長が記録波長と同じではないことが観察される。
上記で検討した予め歪められたデータの一般的な場合においては、加えられた予歪によって、わずかに異なった変色が各ホロピクセルに生じることが観察される。すなわち、上記のようにただ予歪を加えるだけで、ホログラム像は、ホロピクセルの位置や観察角度によっては様々な程度に変色しているように見えることになる。
この影響に対する解決策は、ホロピクセル位置とビューイング位置の関数として再生波長を計算し、この情報を用いてそのようなデータのそれぞれにおいて混色を修正することである。したがって、一般に、RGBモデルについては、
Figure 2005516258
と書くことができ、ただし、ここでは、Tは緑のマスクデータ、Iは緑の画像データ、Jは赤の画像データ、Kは青の画像データであり、UG、URおよびUBは、それぞれ、ホロピクセル再生波長と赤、緑および青の記録波長の関数である。明らかに、青および赤のマスクデータについての数式は同等である。
場合によっては、記録および参照ビームジオメトリ間の差異による波長シフトが容易に補正できないほど大きくなることがある。この場合は、数式(254)および(258)のP関数を一般化して、波長シフトの大きさに比例する項を入れる。これらの項の重み(importance)を最小限の範囲に制御するのにラグランジュ乗数を用い得る。このような制約された最適化によって、過度に像を変色させることのない、最も良好なウィンドウの重なりとなる。
また、数式(254)および(258)のP関数を修正して、ビューイング面上の最終空間像分解能に反比例する項を入れてもよい。ここでもまた、この項の重みを制御するのにラグランジュ乗数を用い得る。このような制約された最適化によって、許容可能な周辺角分解能のホログラムを作製しながら、最も良好なウィンドウの重なりが確実に認識される。
図1は、公知のホログラフィックプリンタの平面図を示す。 図2は、透過型H1ホログラムの場合のH1マスター書き込みモードにおいて動作する公知のホログラフィックプリンタを示す。 図3は、ホログラフィック記録材料がアクロマチック角に配向されている場合のH1マスター書き込みモードにおいて動作する公知のホログラフィックプリンタを示す。 図4は、反射型H1ホログラムの場合のH1マスター書き込みモードにおいて動作する公知のホログラフィックプリンタを示す。 図5は、反射型ホログラムの場合の直接(1段階)書き込みモードにおいて動作する公知のホログラフィックプリンタを示す。 図6(a)は、それぞれの円がある一定の視点に関する透視情報を含んでいる、従来の転写によるレインボーホログラムの作製用に書き込まれたH1マスターホログラムに典型的な、ホログラフィック材料上に記録された重なり合う物体ビーム密度パターンを示し、図6(b)は、それぞれの楕円がある一定の視点に関する透視情報を含んでおり、その3つの列は三原色の分離を表している、従来の転写によるフルカラーレインボーホログラムの作製用に書き込まれたH1マスターホログラムに典型的な、ホログラフィック材料上に記録された重なり合う物体ビーム密度パターンを示す。 図7は、それぞれの円が図9に示すような空間中のある一定の点からの透視情報を含んでいる、従来の転写による単色またはフルカラー反射型ホログラムの作製用に書き込まれたH1全開口マスターホログラムに典型的な、ホログラフィック材料上に記録された重なり合う物体ビーム密度パターンを示す。 図8は、それぞれの円が3D画像を構成する点から発せられた光の方向と振幅の情報を含んでいる、直接書き込み型(1段階)ホログラムに典型的な、ホログラフィック材料上に記録された物体ビーム密度パターンを示す。 図9は、ホログラムを生成するために用いることができる一連の連続したカメラショットからデータを取得するプロセスを示し、また、透視像が生成されるビューイング(またはカメラ)面が規定される物体のコンピュータモデルを表すためにも用いられる図である。 図10は、物体または仮想物体の様々な透視像の記録およびカメラトラッキング面の数学的離散化を示し; 図11は、各カメラショットの数学的離散化を示す。 図12は、ホログラムの数学的離散化を示す。 図13は、ホログラムが書き込まれる(上面から見た)簡単化された記録方式を示す。 図14aは、常に前方を向いている固定された視野(FOV)の平行移動カメラに関する記録ジオメトリ(単一視差)を示す。 図14bは、形状およびサイズが実際のホログラムと等しい固定されたビューイングウィンドウ(単純な平行移動カメラ、固定SLM、単一視差)に関する(上面から見た)ホログラムジオメトリを示す。 図15は、(上面から見た)中心にあるカメラのジオメトリを示す。 図16は、サイズおよび形状がホログラムと等しいホログラムビューイングウィンドウの場合(単一視差、固定SLM)の(上面から見た)中心にあるカメラのジオメトリを示す。 図17は、(上面から見た)最大FOVの場合のカメラのセンタリングを示す。 図18は、最大FOVで中心にあるカメラの場合(単一視差、固定SLM)の(上面から見た)ホログラムのジオメトリを示す。 図19は、高さΓの限定された垂直ビューイングウィンドウに関する(ホログラムが左にあり、ビューイングゾーンが右にある)(側面から見た)ジオメトリを示す。 図20は、(上面から見た)特大のSLMでの一般的な長方形のウィンドウに関するジオメトリを示す。 図21は、(上面から見た)トラッキングSLMおよび中心にあるカメラでの一般的な長方形のウィンドウに関するジオメトリを示す。 図21aは、トラッキングSLMの場合に関して、対物レンズの中心に対するSLMの中心の水平位置と対物レンズの中心に対するビューイング面におけるSLMの投影された画像の中心の水平位置との間の関係を示す。 図22は、(側面から見た)トラッキングSLMおよび中心にあるカメラでの一般的な長方形のウィンドウに関するジオメトリを示す。 図23は、(側面から見た)平行移動カメラでのフルパララックスの場合のジオメトリを示す。 図24は、(側面から見た)中心にあるカメラでのフルパララックスの場合のジオメトリを示す。 図25は、フルパララックスの場合、中心にあるカメラおよび最大FOVスクロールウィンドウに関するジオメトリを示す(側面図)。 図25aは、上面から見た、ビューイングウィンドウがホログラムの中心からオフセットされたオフセットジオメトリ―一般的な長方形のウィンドウの場合―を示す。 図25bは、側面から見た、ビューイングウィンドウがホログラムの中心からオフセットされたオフセットジオメトリ―一般的な長方形のウィンドウおよび単一水平視差の場合―を示す。 図26は、対物レンズ歪の扱い、正規化された物体(左)および像(右)面を示す。 図27は、移動SLMの場合を示す。 図28aは、回折解析に用いられる右手球座標系を示し、記録ジオメトリである。 図28bは、回折解析に用いられる右手球座標系を示し、再生ジオメトリである。 図29aは、点光源参照に関するジオメトリを示す。 図29bは、点光源再構築に関するジオメトリを示す。 図29cは、記録時の物体点に関するジオメトリを示す。 図29dは、再構築時の像点に関するジオメトリを示す。 図29eは、点シンク参照に関するジオメトリを示す。 図30は、前から見て526.5nmに80cm×60cmで記録され、平行化された参照ビームを56度の入射角度で用いて書き込まれ、3m離れた点光源によって56度の入射軸角度で照明される(乳剤の屈折率は1.63)、1段階単色反射型ホログラムのビューイングウィンドウの数値シミュレーションを示す。 図31は、平行化された参照ジオメトリのもとで記録され、3mの距離から点光源によって照明される、2m×2mの単色反射型ホログラム(ビューイング距離は2m、参照記録および軸再生角度は法線に対して56度であり、その他の点については他のすべてのパラメータは図30と同様)の数値シミュレーションを示す。 図32aは、図30の場合ではあるが、記録時に厳密に共役な参照ビームが用いられて、点光源による再生時に歪められていないビューイングウィンドウが得られる場合を示す。 図32bは、図30の場合ではあるが、過補償された集束参照ビームが用いられて、対角線上で対向した2つのビューイングゾーンの合併が見られる場合(符号は図30と同様)を示す。 図32cは、図32bの場合ではあるが、ウィンドウを垂直および水平に位置合わせするために非点収差の集束参照ビームを用いる場合(符号は図30と同様)を示す。 図33は、統合で用いられるパス変数がΛ*またはΛである、対角線上で離れている2つのピクセルの場合についてのP関数の計算を示す。

Claims (43)

  1. 合成1段階ホログラムを書き込む方法であって、
    レーザビームを生成することと、
    光度テンソルkgij(ただし、iおよびjは、位置が水平方向におけるkおよび垂直方向におけるgによって表される現実または仮想のカメラによって生成される所定の透視像の水平および垂直ピクセル座標である)によって表されているデジタルデータを物体から得ることと、
    前記光度テンソルkgijをテンソルμνTαβ(ただし、αおよびβは、合成ホログラム上のホログラフィックピクセルの水平および垂直座標であり、μおよびνは、各ホログラフィックピクセルについてのデータが書き込まれる空間光変調器上の所定のピクセルの水平および垂直座標である)に変換するために、前記デジタルデータの光学対物レンズの有限な歪みを統合して補正しながら前記デジタルデータを変換する単一の数学的変換を行うことと、
    前記テンソルμνTαβによって表される補正されたデータを空間光変調器に書き込むことと、
    前記レーザビームの少なくとも一部分が前記空間光変調器によって空間的に変調されて空間変調レーザビームを形成するように、前記レーザビームを前記空間光変調器に向けることと、
    前記空間変調レーザビームを感光基板に集光する有限な歪みを有する光学対物レンズに前記空間変調レーザビームを透過させることと、
    参照記録ビームを前記感光基板に向けることと、
    2つの視差の合成ホログラムを前記感光基板上に形成することとを含む方法。
  2. 合成1段階ホログラムを書き込む方法であって、
    レーザビームを生成することと、
    光度テンソルkij(ただし、iおよびjは、位置が水平方向におけるkによって表される現実または仮想のカメラによって生成される所定の透視像の水平および垂直ピクセル座標である)によって表されているデジタルデータを物体から得ることと、
    前記光度テンソルkijをテンソルμνTαβ(ただし、αおよびβは、合成ホログラム上のホログラフィックピクセルの水平および垂直座標であり、μおよびνは、各ホログラフィックピクセルについてのデータが書き込まれる空間光変調器上の所定のピクセルの水平および垂直座標である)に変換するために、前記デジタルデータの光学対物レンズの有限な歪みを統合して補正しながら前記デジタルデータを変換する単一の数学的変換を行うことと、
    前記テンソルμνTαβによって表される補正されたデータを空間光変調器に書き込むことと、
    前記レーザビームの少なくとも一部分が前記空間光変調器によって空間的に変調されて空間変調レーザビームを形成するように、前記レーザビームを前記空間光変調器に向けることと、
    前記空間変調レーザビームを感光基板に集光する有限な歪みを有する光学対物レンズに前記空間変調レーザビームを透過させることと、
    参照記録ビームを前記感光基板に向けることと、
    単一視差の合成ホログラムを前記感光基板上に形成することとを含む方法。
  3. 前記デジタルデータが、現実の物体から得られ、必要とされるホログラム画像の複数の透視像を含む請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記デジタルデータが、仮想の物体から得られ、必要とされるホログラム画像の複数の透視像を含む請求項1または2に記載の方法。
  5. 前記合成1段階ホログラムが、(i)透過型ホログラムおよび(ii)反射型ホログラムからなる群から選択される請求項1から4のいずれかに記載の方法。
  6. 前記単一の数学的変換が、前記ホログラムの前方にある長方形のビューイングウィンドウを生成する請求項1から5のいずれかに記載の方法。
  7. 前記空間光変調器が、(i)前記ホログラムの書き込みの際に静止状態であるか、または(ii)前記ホログラムの書き込みの際に移動する請求項6に記載の方法。
  8. 前記ビューイングウィンドウが、(i)前記合成ホログラムと実質的に同様のサイズであるか、または(ii)前記合成ホログラムとは異なったサイズである請求項6または7に記載の方法。
  9. 前記ビューイングウィンドウが、(i)前記合成ホログラムの前方で対称的に位置しているか、または(ii)前記ホログラムの中心から一般にオフセットされている請求項6、7または8に記載の方法。
  10. (i)前記ビューイングウィンドウが、ホログラフィック画像における所定の点から、カメラ面の前記デジタルデータが得られる物体上の対応する点からの距離と同じ垂直距離だけ離れているか、または(ii)前記ビューイングウィンドウが、ホログラフィック画像における所定の点からある一定の垂直距離だけ離れており、カメラ面が、前記デジタルデータが得られる物体上の対応する点から実質的に異なった垂直距離だけ離れている前記請求項6から9のいずれかに記載の方法。
  11. 前記デジタルデータが、(i)前記ホログラムによって再生されるべき物体と一致するフレームに中心がある複数のアポダイズされた画像か、または(ii)前記ホログラムによって再生されるべき物体と一致するフレームであって一般に中心から外れたフレームを有する複数のアポダイズされていない画像を生成する現実または仮想のカメラによって生成される請求項1から10のいずれかに記載の方法。
  12. 前記単一の数学的変換が、前記ホログラムの前方にあるスクロールビューイングウィンドウを生成する請求項1から5のいずれかに記載の方法。
  13. 前記単一の数学的変換が、水平方向では固定されたサイズを有し、垂直方向ではスクロールするビューイングウィンドウであって、ホログラムの前方にあるビューイングウィンドウを生成する請求項1から5のいずれかに記載の方法。
  14. 前記単一の数学的変換が、垂直方向では固定されたサイズを有し、水平方向ではスクロールするビューイングウィンドウであって、ホログラムの前方にあるビューイングウィンドウを生成する請求項1から5のいずれかに記載の方法。
  15. (i)カメラ面が物体上の点からある一定の距離だけ離れており、ビューイング面がホログラフィック画像における対応する点から実質的に同じ距離だけ離れているか、または(ii)カメラ面が物体上の点からある一定の距離だけ離れており、ビューイング面がホログラフィック画像における対応する点から実質的に異なった距離だけ離れている請求項12、13または14に記載の方法。
  16. 前記合成ホログラムが、可変角参照記録ビームを用いて形成される請求項1から15のいずれかに記載の方法。
  17. 前記合成ホログラムが、固定角または平行化された参照記録ビームを用いて形成される請求項1から15のいずれかに記載の方法。
  18. 前記合成1段階ホログラムが、点光源光を用いて再生される請求項16または17に記載の方法。
  19. 前記合成1段階ホログラムが、平行化された光を用いて再生される請求項16または17に記載の方法。
  20. 前記単一の数学的変換が、さらに、前記デジタルデータの、前記ホログラムの各ホログラフィックピクセルを書き込むのに用いられる参照ビーム高度角および方位角とは異なった、前記ホログラムの各ホログラフィックピクセルを再生するのに用いられる参照ビーム高度角および方位角によって生じる歪みを統合して補正する請求項1から19のいずれかに記載の方法。
  21. 前記単一の数学的変換が、さらに、前記空間光変調器に書き込まれるデータが歪められるように、前記デジタルデータを統合して予め歪ませる請求項1から20のいずれかに記載の方法。
  22. 非点収差のジオメトリまたは非点収差でないジオメトリを用いて参照記録ビームを過補正することをさらに含む請求項21に記載の方法。
  23. 前記ホログラムを形成するホログラフィックピクセルの少なくとも大部分、好ましくはすべてについて、個々の参照記録高度角および方位角を決定することをさらに含む請求項21に記載の方法。
  24. 複数のホログラフィックピクセルのビューイングウィンドウの重なりが、最大となるように構成される請求項22または23に記載の方法。
  25. 対角線上で対向する2つのホログラフィックピクセルのビューイングウィンドウの重なりが最大化される請求項22、23または24に記載の方法。
  26. (i)前記ホログラムのビューイングウィンドウ全体にわたり平均化された前記ビューイングウィンドウ全体の角分解能が最大化されるか、または(ii)前記ビューイングウィンドウ全体の周辺部における角分解能が最大化される請求項24または25に記載の方法。
  27. 前記デジタルデータの予歪および参照記録ビームを過補正する工程が、色の変色が最小化されるように構成される請求項22から26のいずれかに記載の方法。
  28. 前記単一の数学的変換が、さらに、前記基板の乳剤膨潤によって生じる前記デジタルデータの歪みを統合して補正する請求項1から27のいずれかに記載の方法。
  29. 前記単一の数学的変換が、さらに、前記ホログラムを書き込むのに用いられる光の波長とは異なった、前記ホログラムを再生するのに用いられる光の波長によって生じる前記デジタルデータの歪みを統合して補正する請求項1から28のいずれかに記載の方法。
  30. 複数の色チャネルをさらに含む請求項1から29のいずれかに記載の方法。
  31. 赤および/または緑および/または青の色チャネルをさらに含む請求項30に記載の方法。
  32. 空間光変調器が、各色チャネルに対して設けられている請求項31に記載の方法。
  33. 前記合成1段階ホログラムが、多色ホログラムである請求項30、31または32に記載の方法。
  34. 前記多色ホログラムが、第1のジオメトリを有する参照記録ビームを用いて形成され、前記ホログラムが、前記第1のジオメトリとは異なったジオメトリを有する光線で再生される請求項33に記載の方法。
  35. 前記ホログラムを形成するホログラフィックピクセルの少なくとも大部分、好ましくはすべてについて、高度角および方位角の関数として再生波長を計算することをさらに含む請求項34に記載の方法。
  36. 各色チャネルについて線形色結合テンソルを計算することをさらに含む請求項30から35のいずれかに記載の方法。
  37. 各色チャネルについて、個別のテンソルμνTαβが計算される請求項36に記載の方法。
  38. 各色チャネルについて、補正されたテンソルが、前記色結合テンソルによって演算される未補正の色テンソルμνTαβの各々の一次結合として計算される請求項37に記載の方法。
  39. 各ホログラフィックピクセルについて、前記補正されたテンソルのそれぞれが、完全に色補正された合成カラーホログラムを生成するように空間光変調器に書き込まれる請求項38に記載の方法。
  40. テンソルkgijおよびμνTαβ間の前記単一の数学的変換が、k=f1(α,β,μ,ν,P1,Q1,H1,λ)、g=f2(α,β,μ,ν,P1,Q1,H1,λ)、i=f3(α,β,μ,ν,P1,Q1,H1,λ)およびj=f4(α,β,μ,ν,P1,Q1,H1,λ)(ただし、関数fnは、示された指数の一般関数であり、P1は、ホログラムの物理的特性を特徴づける1組のパラメータであり、Q1は、ホログラム書き込み機構の光学的特性を特徴づける1組のパラメータであり、H1は、参照記録および参照再生ビームのジオメトリ的特性を特徴づける1組のパラメータであり、λは、ホログラムが記録される波長である)という形式の1組の単一指数規則にしたがって要素を再整理することからなる請求項1から39のいずれかに記載の方法。
  41. テンソルkijおよびμνTαβ間の前記単一の数学的変換が、k=f1(α,β,μ,ν,P1,Q1,H1,λ)、i=f2(α,β,μ,ν,P1,Q1,H1,λ)およびj=f3(α,β,μ,ν,P1,Q1,H1,λ)(ただし、関数fnは、示された指数の一般関数であり、P1は、ホログラムの物理的特性を特徴づける1組のパラメータであり、Q1は、ホログラム書き込み機構の光学的特性を特徴づける1組のパラメータであり、H1は、参照記録および参照再生ビームのジオメトリ的特性を特徴づける1組のパラメータであり、λは、ホログラムが記録される波長である)という形式の1組の単一指数規則にしたがって要素を再整理することからなる請求項1から40のいずれかに記載の方法。
  42. レーザ源と、
    物体からデジタルデータを得るための制御手段であって、前記デジタルデータは、光度テンソルkgij(ただし、iおよびjは、位置が水平方向におけるkおよび垂直方向におけるgによって表される現実または仮想のカメラによって生成される所定の透視像の水平および垂直ピクセル座標である)によって表され、前記制御手段は、前記光度テンソルkgijをテンソルμνTαβ(ただし、αおよびβは、合成ホログラム上のホログラフィックピクセルの水平および垂直座標であり、μおよびνは、各ホログラフィックピクセルについてのデータが書き込まれる空間光変調器上の所定のピクセルの水平および垂直座標である)に変換するために単一の数学的変換を行い、前記単一の数学的変換は、前記デジタルデータの光学対物レンズの有限な対物レンズ歪を統合して補正しながら前記デジタルデータを変換する制御手段と、
    使用の際に前記テンソルμνTαβによって表されるデータが書き込まれる空間光変調器であって、使用の際に、レーザビームが、前記レーザビームのビームプロファイルの少なくとも一部分が前記空間光変調器によって空間的に変調されて空間変調レーザビームを形成するように、前記空間光変調器に向けられる空間光変調器と、
    使用の際に前記空間変調レーザビームが透過する光学対物レンズであって、使用の際に2つの視差の合成ホログラムが感光基板上に形成されるように、使用の際に前記空間変調レーザビームを感光基板に集光する光学対物レンズとを含む1段階ホログラフィックプリンタ。
  43. レーザ源と、
    物体からデジタルデータを得るための制御手段であって、前記デジタルデータは、光度テンソルkij(ただし、iおよびjは、位置が水平方向におけるkによって表される現実または仮想のカメラによって生成される所定の透視像の水平および垂直ピクセル座標である)によって表され、前記制御手段は、前記光度テンソルkijをテンソルμνTαβ(ただし、αおよびβは、合成ホログラム上のホログラフィックピクセルの水平および垂直座標であり、μおよびνは、各ホログラフィックピクセルについてのデータが書き込まれる空間光変調器上の所定のピクセルの水平および垂直座標である)に変換するために単一の数学的変換を行い、前記単一の数学的変換は、前記デジタルデータの光学対物レンズの有限な対物レンズ歪を統合して補正しながら前記デジタルデータを変換する制御手段と、
    使用の際に前記テンソルμνTαβによって表されるデータが書き込まれる空間光変調器であって、使用の際に、レーザビームが、前記レーザビームのビームプロファイルの少なくとも一部分が前記空間光変調器によって空間的に変調されて空間変調レーザビームを形成するように、前記空間光変調器に向けられる空間光変調器と、
    使用の際に前記空間変調レーザビームが透過する光学対物レンズであって、使用の際に単一視差の合成ホログラムが感光基板上に形成されるように、使用の際に前記空間変調レーザビームを感光基板に集光する光学対物レンズとを含む1段階ホログラフィックプリンタ。
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