JP2005515912A - バリア特性をもつフィラー入り不織ラミネート - Google Patents

バリア特性をもつフィラー入り不織ラミネート Download PDF

Info

Publication number
JP2005515912A
JP2005515912A JP2003550976A JP2003550976A JP2005515912A JP 2005515912 A JP2005515912 A JP 2005515912A JP 2003550976 A JP2003550976 A JP 2003550976A JP 2003550976 A JP2003550976 A JP 2003550976A JP 2005515912 A JP2005515912 A JP 2005515912A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
laminate
layer
multilayer film
nonwoven web
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Abandoned
Application number
JP2003550976A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005515912A5 (ja
Inventor
ヘンリー エル ザ サード グリースバッハ
ラシャ ワフィック ギーアギース
ケイシー エル デュセンベリー
Original Assignee
キンバリー クラーク ワールドワイド インコーポレイテッド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority claimed from US10/020,814 external-priority patent/US6764566B1/en
Priority claimed from US10/020,288 external-priority patent/US20030106560A1/en
Application filed by キンバリー クラーク ワールドワイド インコーポレイテッド filed Critical キンバリー クラーク ワールドワイド インコーポレイテッド
Publication of JP2005515912A publication Critical patent/JP2005515912A/ja
Publication of JP2005515912A5 publication Critical patent/JP2005515912A5/ja
Abandoned legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B32LAYERED PRODUCTS
    • B32BLAYERED PRODUCTS, i.e. PRODUCTS BUILT-UP OF STRATA OF FLAT OR NON-FLAT, e.g. CELLULAR OR HONEYCOMB, FORM
    • B32B5/00Layered products characterised by the non- homogeneity or physical structure, i.e. comprising a fibrous, filamentary, particulate or foam layer; Layered products characterised by having a layer differing constitutionally or physically in different parts
    • B32B5/22Layered products characterised by the non- homogeneity or physical structure, i.e. comprising a fibrous, filamentary, particulate or foam layer; Layered products characterised by having a layer differing constitutionally or physically in different parts characterised by the presence of two or more layers which are next to each other and are fibrous, filamentary, formed of particles or foamed
    • B32B5/24Layered products characterised by the non- homogeneity or physical structure, i.e. comprising a fibrous, filamentary, particulate or foam layer; Layered products characterised by having a layer differing constitutionally or physically in different parts characterised by the presence of two or more layers which are next to each other and are fibrous, filamentary, formed of particles or foamed one layer being a fibrous or filamentary layer
    • B32B5/28Layered products characterised by the non- homogeneity or physical structure, i.e. comprising a fibrous, filamentary, particulate or foam layer; Layered products characterised by having a layer differing constitutionally or physically in different parts characterised by the presence of two or more layers which are next to each other and are fibrous, filamentary, formed of particles or foamed one layer being a fibrous or filamentary layer impregnated with or embedded in a plastic substance
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61FFILTERS IMPLANTABLE INTO BLOOD VESSELS; PROSTHESES; DEVICES PROVIDING PATENCY TO, OR PREVENTING COLLAPSING OF, TUBULAR STRUCTURES OF THE BODY, e.g. STENTS; ORTHOPAEDIC, NURSING OR CONTRACEPTIVE DEVICES; FOMENTATION; TREATMENT OR PROTECTION OF EYES OR EARS; BANDAGES, DRESSINGS OR ABSORBENT PADS; FIRST-AID KITS
    • A61F13/00Bandages or dressings; Absorbent pads
    • A61F13/15Absorbent pads, e.g. sanitary towels, swabs or tampons for external or internal application to the body; Supporting or fastening means therefor; Tampon applicators
    • A61F13/51Absorbent pads, e.g. sanitary towels, swabs or tampons for external or internal application to the body; Supporting or fastening means therefor; Tampon applicators characterised by the outer layers
    • A61F13/514Backsheet, i.e. the impermeable cover or layer furthest from the skin
    • A61F13/51474Backsheet, i.e. the impermeable cover or layer furthest from the skin characterised by its structure
    • A61F13/51478Backsheet, i.e. the impermeable cover or layer furthest from the skin characterised by its structure being a laminate, e.g. multi-layered or with several layers
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B32LAYERED PRODUCTS
    • B32BLAYERED PRODUCTS, i.e. PRODUCTS BUILT-UP OF STRATA OF FLAT OR NON-FLAT, e.g. CELLULAR OR HONEYCOMB, FORM
    • B32B27/00Layered products comprising a layer of synthetic resin
    • B32B27/32Layered products comprising a layer of synthetic resin comprising polyolefins
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B32LAYERED PRODUCTS
    • B32BLAYERED PRODUCTS, i.e. PRODUCTS BUILT-UP OF STRATA OF FLAT OR NON-FLAT, e.g. CELLULAR OR HONEYCOMB, FORM
    • B32B5/00Layered products characterised by the non- homogeneity or physical structure, i.e. comprising a fibrous, filamentary, particulate or foam layer; Layered products characterised by having a layer differing constitutionally or physically in different parts
    • B32B5/18Layered products characterised by the non- homogeneity or physical structure, i.e. comprising a fibrous, filamentary, particulate or foam layer; Layered products characterised by having a layer differing constitutionally or physically in different parts characterised by features of a layer of foamed material

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Heart & Thoracic Surgery (AREA)
  • Vascular Medicine (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Dermatology (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Professional, Industrial, Or Sporting Protective Garments (AREA)
  • Materials For Medical Uses (AREA)
  • Orthopedics, Nursing, And Contraception (AREA)

Abstract

本発明は、通気性フィルム(14)に結合された親水性メルトスパン材料の1つ又はそれ以上の層(12)、(22)を含む、使い切りの、使い捨て吸収性ラミネート(10)に向けられている。メルトスパン布層(12)、(22)は、少なくとも1つのスパンボンデッド布、メルトブローン布、又はフィルム(14)に結合する前に親水性にされた他の不織布を含んでもよい。スパンボンデッド布又はメルトブローン布のフィラメント又はマイクロファイバーは、フィラメント又はマイクロファイバー中に又は上に親水性添加剤を含有してもよい。外科用ドレープのフィルム(14)は、ラミネートを液体及びウイルスによる透過に対して抵抗することができながら、通気性のままとなる。

Description

本発明は、通気性フィルムに結合された不織ウェブを含む、使い切りの使い捨て吸収性ラミネートに向けられたものである。こうしたラミネートは、特に、この限りではないが、外科用ドレープ及びガウンのような外科用及びヘルスケア関連製品、カバーオール及び実験衣のような使い捨て作業衣、及びおむつ、トレーニングパンツ、失禁用衣類、生理用ナプキン、包帯、拭取り材等のようなパーソナルケア吸収性製品を含む、限られた使用の及び使い捨ての商品の分野における多様な用途をもつ。こうした製品の多くは、高度な技術による構成材を必要とし、なおかつ同時に、限られた使用の、すなわち使い捨て商品であることが要求される。「限られた使用の又は使い捨ての」とは、製品及び/又は構成材が、廃棄される前に、ほんの数回のみ、あるいは一度だけ使用されることを意味する。
例えば、外科用ドレープは、外科用ドレープを通る液体の透過を、防止しないのであれば大きく減少させるように設計されている。外科的処置の環境においては、こうした液体の源は、血液、唾液、及び汗といった患者の体液や、血漿及び食塩水といった生命維持液体を含む。以前は、外科用ドレープは、綿又はリネンで作られていた。しかしながら、こうした材料から仕立てられた外科用ドレープは、外科的処置において遭遇する種々の液体を透過させ又は「滲み通り」させる。そういった場合、液体中に存在するか又はその後液体に接触する生物学的汚染物が外科用ドレープを透過する経路ができていた。また、多くの場合、綿又はリネンから仕立てられた外科用ドレープは、空気により運ばれる汚染物の透過に対するバリア特性が不十分であった。さらに、こうした物品は費用がかさみ、もちろん再利用する前には、洗濯し滅菌する工程が必要であった。
現在では、使い捨て外科用ドレープが、リネンの外科用ドレープに広くとって代えられている。こうした使い捨て外科用ドレープにおける利点は、液体吸収性布及び/又は液体の滲み通りを防止する液体不透過性フィルムからこうした物品を形成することを含む。例えば、協和発酵工業株式会社に譲渡された日本国特許第8080318号、MolnlyckeABに譲渡された米国特許第5,546,960号、及びExxonに譲渡されたWO96/09165号を参照されたい。このような方法で、液体により運ばれる生物学的汚染物は、こうした布の通過を防止される。しかしながら、或る状況においては、吸収性布及び/又は液体不透過性フィルムから形成された外科用ドレープは、NFPA702−1980のクラス1易燃性条件、引裂強さ、及び比較的「リントフリー」であること、すなわち遊びの繊維性要素を含んでいないこと、といった他のドレープ特性を犠牲にする。クラス1易燃性条件は、NFPA702−1980試験条件に従って炎が標準化点火源から5インチ広がるのに、その材料が20秒又はそれ以上かかるときに満たされる。
或る場合には、親水性繊維から形成された布のような液体吸収性布のみから仕立てられた外科用ドレープは、液体を十分に吸収し、非多孔性材料よりも通気性が高い。しかしながら、こうした不織布によって与えられる通気性は、通常は、ドレープの液体バリア特性を犠牲にしてのものである。改善された液体吸収性及び流体不透過性バリア特性に対する要望により、吸収性不織ウェブが種々のフィルム又はバリア層にラミネートされている。こうした構成の一般的に利用可能な用途の1つは、外科用ドレープの形成に用いられることである。MolnlyckeABに譲渡されたKlinidrape(登録商標)という商標名で市販されている外科用ドレープは、本質的に親水性のレーヨンステープル(不連続)繊維を含有する液体吸収性不織トップシートと、流体不透過性のポリエチレン中間シートと、セルロースのボトムシートと、トップシート及びボトムシートをポリエチレンシートに取り付けるための接着剤成分と、を含んでいると考えられる。上記のKlinidrape(登録商標)は、液体吸収性及び流体不透過性を有するが、ドレープは、接着型の結合部による比較的多数のリント粒子を与え、NFPA702−1980のクラス1易燃性条件をパスしない。
こうしたドレープにおいては、不織布をフィルムにラミネートすることにより、強度及び流体バリア性が改善される。外科用ドレープ用途における検討事項のために、連続的な合成フィラメントを含有するスパンボンデッド布がフィルムにラミネートされてきた。こうしたラミネート布は、ドレープ密度を大幅には増加させず、比較的低コストである。疎水性スパンボンデッド布層のような支持層に結合された多層フィルムからなるこうしたラミネート布の1つは、キンバリークラーク・ワールドワイド社に譲渡された英国特許第2296216号に開示されており、外科用ドレープの用途をもつものとして説明されている。しかしながら、上記のラミネートのスパンボンデッド布構成材は、親水性特性を呈さないので、こうしたラミネート布から作られたドレープは、流体吸収性を欠いている。
WO第96/09165号に開示され、Exxonに譲渡された別のラミネートは、疎水性スパンボンデッドフィラメントを含有する外側不織層と親水性不織内側層との間に微孔性フィルムが接着結合されたものからなる。外科用ドレープとしての用途においては、フィルム構成材が流体に対するバリアを与え、一方、スパンボンデッド成分がドレープに強度を与える。しかしながら、このラミネートは、フィルムを不織基体に取り付けるのに接着結合を用いる。
微孔性フィルムは、当該技術分野において周知であり、或る実施形態においては、典型的に、その中に分散される或る量の微粒子フィラー材料を含有するフィルムからなる。微粒子フィラー材料を有するこれらのフィルムは、フィラー入りフィルムとして知られている。フィラー入り微孔性フィルムを形成する典型的な処理条件においては、微粒子フィラー入りフィルムは、圧縮ローラ間で伸ばされ及び/又は押しつぶされ、それにより微粒子に又は微粒子の周りに気孔が生じる。これによりフィルムが通気性になり、水蒸気その他の気体が、気孔を含んでいる及び気孔の付近の領域においてフィルムの中に及びフィルムを通して形成された微孔を透過できるようになるが、水のような液体の透過を普通は抑制する。伸ばす手法で処理されたフィラー入りフィルムは、典型的に、24時間当り少なくとも300グラム毎平方メートル(300g/m2/24時間)の水蒸気透過率を有する通気性フィルムとなる。
フィラー入りフィルムを処理し、その後に該フィルムを他の材料構成物にラミネートするのを容易にする1つの手法は、フィラー入りフィルムの片面又は両面に、表面又は「スキン」層を形成することである。これらの付加的なフィルム層は、低いフィラー含有量をもつか、又はモノリシックフィルム層であるか、もしくはこれらの組み合わせである場合が多い。こうした多層のフィラー入りフィルムは、孔生成フィラーを含有するベース又は「コア」層と、こうした孔生成フィラー又は他のフィラーを随意的に含有するスキン層と、添加剤とを含む。典型的には、コア層は、フィルム全体の強度及びバリア性の大部分を与え、一方、スキン層は、それらを与えるのにも寄与するが付加的な所望の性質を与える。これらのフィルムに対して行われる引き伸ばし及び/又は押しつぶし処理条件はまた、これらのフィルムを通気性にすることができる。全ての層において孔生成フィラーを含有する多層フィラー入りフィルムについては、引き伸ばすこと及び/又は押しつぶすことによって、前述のように粒子の周りに気孔が生じ、こうしたフィルムの例は、Haffner他の米国特許第6,045,900号に説明されている。少量の又は最小限の孔生成フィラーを有する、もしくは有さない多層フィラー入りフィルムについては、フィルムの通気性を得ることができる。これは、ポリマー成分の適正な選択により、各スキンにおける含有物の寄与により、及び、例えば、スキン層が十分に薄くされて水蒸気その他の気体が透過できるようにフィルムを引き伸ばす、といった多層フィルムの適切な処理により、達成される。McCormack他は、米国特許第6,075,179号に、こうしたフィルムの例を説明している。
上記の材料構成物を他の材料構成物に熱ラミネートする際の1つの問題が長らく認識され、直面してきた。その問題は、不織布層を微孔性熱可塑性フィルムに熱点結合する公知の試みの結果として、頻繁に、ラミネートがASTM−F1670−95に記載される血液滲み通り条件を満たさないものとなることである。この問題の例は、米国特許第6,238,767号に比較例として挙げられており、そこでは、多層の引き伸ばして薄くされた微孔性フィルムを不織材に接合するのに熱点結合を用いる結果として、ラミネートがASTM−F1670−95試験に適合しないものとなっている。この問題を克服するために、米国特許第6,238,767号は、微孔性フィルムと不織材を接合する平滑ロールによるカレンダ加工技術を説明している。
ASTM−F1670−95試験をパスする不織材と微孔性フィルムの熱結合ラミネートを得る難しさは、不織ウェブが不堅牢な界面活性剤で処理されたときに、さらに増すことになる。こうしたウェブが微孔性フィルムに熱結合されたときには、ウェブに存在する不堅牢な界面活性剤の一部が、熱結合工程の熱と圧力により結合域においてフィルム自体に移動されると考えられる。水、血液、又は尿といった液体が、フィルムの微孔性領域に存在するこの界面活性剤と接触したときに、結果として液体が微孔性ネットワークを通過するのに十分なほど液体の表面張力が減少する。こうしたラミネートは、ASTM−F1670−95に記載された血液滲み通り基準をパスしない。熱結合工程に用いられる圧力及び温度は、結合領域において、界面活性剤と不織布のポリマーとフィルムに存在するポリマーその他の材料との間に緊密な接触を生じさせると考えられる。その結果として、微孔性領域に界面活性剤が存在することになり、該領域に接触する液体の表面張力が減少し、液体がラミネートを通過できるようになると考えられる。
フィルムにおける界面活性剤汚染の影響を打ち消すのに用いられる一般的な技術は、フィルムを界面活性剤処理不織ウェブに接着剤を介して取り付けることにより、その影響を全面的に回避することである。結合が熱によるものでなく、かつフィルムと界面活性剤処理不織材が物理的に分離されている限り、微孔性領域における液体の表面張力の減少がなくされるか又は最小限にされる。別の技術は、界面活性剤を含有しないウェブにフィルムを熱結合することである。結合が達成されると、その後の段階として、フィルム/不織ラミネートを界面活性剤で局所的に処理して親水性にすることができる。Griesbach他の米国特許第5,901,706号は、接着取り付けすることにより、又は熱結合し、その後外科用ドレープに適した界面活性剤で処理することにより作成されたラミネートを説明している。
結局、本発明より以前は、微孔性フィルムを界面活性剤処理不織ウェブに熱結合することは、フィルム/不織ラミネートがASTM−F1670−95の血液滲み通り基準をパスできるようにするのに必要とされる液体バリア性を確実に与えることができないと考えられていた。
本発明は、界面活性剤処理され、1つ又はそれ以上の層が通気性フィルムに熱結合されたメルトスパン不織材を含む使い捨ての吸収性ラミネートと、その製造方法に向けられている。こうしたラミネートは、外科用ドレープに有用であり、ガウン、カバーオール及び実験衣のような使い捨て作業衣、及びおむつ、トレーニングパンツ、失禁用衣類、生理用ナプキン、包帯、拭取り材等のようなパーソナルケア吸収性製品の用途を有する。本発明によれば、ラミネートは、優れた液体吸収性を与え、生じるリント粒子が比較的僅かであり、ASTM−F1670−95の血液滲み通り基準をパスし、NFPA702−1980クラス1易燃性条件を満たし、ドレープ強度を最大にすること、の全てを比較的低コストでもたらす。したがって、本発明は、界面活性剤で処理されている不織ウェブと引き伸ばされたフィルムとを備えるラミネートに向けられている。引き伸ばされたフィルムは、コア層と少なくとも1つのスキン層とを備える。コア層は、該コア層に取り入れられる、重量の何パーセントかの微孔生成フィラー材料を有する。引き伸ばされたフィルムは、所望の蒸気透過性レベルに到達するまで、元のサイズの或る割合に少なくとも一方向に引き伸ばされている。フィルムは、界面活性剤処理不織材に熱結合される。最終的には、通気性バリアを形成し、かつASTM F1670−95に準拠した血液滲み通りをパスし、水性液体を吸収することができる露出面を有するラミネートが得られる。
別の実施形態においては、本発明は、ASTM F1670−95に準拠した通気性吸収性ラミネートに向けられている。ラミネートは、界面活性剤で処理された不織ウェブを備える。不織ウェブは、複数の結合点において多層ポリオレフィン樹脂フィルムに熱結合され、少なくとも幾つかの結合点は、ウェブと多層フィルムとの間の取付部を形成する。多層フィルムの少なくとも1層は、重量の何パーセントかの微孔生成フィラーを含有する。
他の実施形態においては、本発明は、引き伸ばされた多層フィラー入りフィルムと、界面活性剤処理された親水性及び吸収性メルトスパン不織ウェブとから形成された熱結合ラミネートからなる外科用ドレープに向けられている。
本発明のラミネートは、ASTM−F1670−95に記載の血液滲み通り基準をパスしながらも、改善された液体吸収性を与え、かつNFPA702−1980のクラス1易燃性条件(20秒又はそれより大きい火炎伝播)を満たしながらも、快適性、改善されたドレープ強度を与え、有するリント粒子が比較的少量である材料に対しての当該技術分野における必要性を満たすものである。
本発明のラミネートは、少なくとも1つの微孔性層と1つ又はそれ以上の不織布層とを有するフィルムを、少なくとも1層の親水性メルトスパン布を含むように熱結合することから形成することができる。一般に、検討される不織布のフィラメントは、疎水性ポリマー材料から形成される。これらの材料は、フィラメント中で又はフィラメント上で、界面活性剤のような親水性化学添加剤で処理することにより親水性にされる。
本発明で用いられる「ポリマー」という用語は、一般に、この限りではないが、ホモポリマー、例えばブロック、グラフト、ランダム、及び交互コポリマーといったコポリマー、ターポリマー等、及びこれらのブレンド、並びに改質物を含む。さらに、特に指定のない限り、「ポリマー」という用語は、分子の可能な幾何学的形状の全てを含むべきである。これらの形状は、この限りではないが、アイソタクチック、シンジオタクチック、及びランダム対称を含む。
本明細書で用いられる「不織布」又は「ウェブ」という用語は、ランダムに及び/又は一方向にマット状に相互に堆積された個々の繊維又はフィラメントの構造を有する布のことをいう。不織布は、この限りではないが、空気堆積法、湿式堆積法、水交絡法、短繊維のカーディング及びボンディング、並びに溶液紡糸を含む種々の方法により製造することができる。適切な不織布は、この限りではないが、スパンボンデッド布、メルトブローン布、湿式堆積布、水交絡布、スパンレース布、及びこれらの組み合わせを含む。不織布の坪量は、普通は、1平方ヤード当りの材料のオンス数(osy)か、又は1平方メートル当りのグラム数(gsm)で表わされ、有用な繊維直径は、普通はミクロンで表わされる。(osyからgsmに換算するには、osyに33.91を掛けることに留意されたい。)
本明細書で用いられる「メルトスパン布」という用語は、溶融した熱可塑性材料を又は1つより多い溶融熱可塑性材料を、複数の微細な普通は円形の、押し出されるフィラメント又は繊維の直径をもつ紡糸口金の毛管から、押し出し又は共押し出しすることにより形成されたフィラメント又は繊維の不織ウェブのことをいう。メルトスパン布は、この限りではないが、スパンボンド布及びメルトブローン布を含み、これらは布のいたるところに熱結合接合部を有することで特徴付けられる。
本明細書で用いられる「スパンボンデッド布」又は「スパンボンド布」という用語は、溶融した熱可塑性材料を又は1つより多い溶融熱可塑性材料を、複数の微細な普通は円形の紡糸口金の毛管から押し出し又は共押し出しし、押し出されるフィラメントの直径を、例えば、非抽出式に又は抽出式に流体を引き出すか、もしくは他の周知のスパンボンド機構により急速に減少させることにより形成された小直径の連続フィラメントのウェブのことをいう。これらの小直径のフィラメントは、互いに対して実質的に均一である。これらのフィラメントを特徴付ける直径は、約7から45ミクロン、好ましくは約12から25ミクロンの範囲である。スパンボンデッド不織ウェブの製造は、アッペル他に付与された米国特許第4,340,563号、ドーシュナー他に付与された米国特許第3,692,618号、キニーに付与された米国特許第3,338,992号及び3,341,394号、レヴィに付与された米国特許第3,276,944号、ピーターセンに付与された米国特許第3,502,538号、ハートマンに付与された米国特許第3,502,763号、及びドーボー他に付与された米国特許第3,542,615号、及びハーマンに付与されたカナダ国特許第803,714号といった特許に示されている。
本明細書で用いられる「メルトブローン布」という用語は、溶融した熱可塑性材料を、複数の微細な普通は円形のダイ毛管から、溶融糸又はフィラメントとして、高速気体(例えば空気)流の中に押し出し、溶融熱可塑性材料フィラメントを細くして、その直径を「マイクロファイバー」の直径にまで減少させることにより形成された繊維からなる布のことをいう。その後、メルトブローン繊維は高速気体流によって運ばれ、集積面上に堆積されて、ランダムに分散されたメルトブローン繊維のウェブを形成する。メルトブローン工程は周知のものであり、V.A.Wendt、E.L.Boone及びC.D.Fluharty著、「Manufacture of Super−Fine Organic Fibers」、NRLレポート4364、及びK.D.Lawrence、R.T.Lukas及びJ.A.Young著、「An Improved Device for the Formation of Super−Fine Thermoplastic Fibers」、NRLレポート5265、並びにBuntin他の1974年11月19日に発行された米国特許第3,849,241号に説明されている。
本明細書で用いられる「マイクロファイバー」という用語は、約100ミクロン以下の平均直径、例えば、約0.5ミクロンから約50ミクロンまでの直径を有する小直径の繊維を意味する。より特定的には、マイクロファイバーは、約1ミクロンから約20ミクロンまでの平均直径を有していてもよい。約3ミクロン又はそれより小さい平均直径を有するマイクロファイバーは、通常は、極細マイクロファイバーと呼ばれる。
本明細書で用いられる「多層ラミネート」という用語は、層の幾つかがスパンボンド(S)であり、幾つかがメルトブローン(M)である、スパンボンド/メルトブローン/スパンボンド(SMS)ラミネートのようなラミネート、及びブロック他の米国特許第4,041,203号、コリエ他の米国特許第5,169,706号、ポッツ他の米国特許第5,145,727号、パーキンス他の米国特許第5,178,931号、及びティモンズ他の米国特許第5,188,885号に開示されるその他のラミネートを意味する。こうしたラミネートは、移動する形成ベルト上に、最初にスパンボンド布層、次にメルトブローン布層、最後に別のスパンボンド層を順次に堆積させ、次いで、該ラミネートを後述する方法で結合することにより製造することができる。こうした布は、普通は、約0.1から12osyまで(約3.4から400gsm)、或いはより特定的には約0.4から約3osy(約14から100gsm)の坪量を有する。多層ラミネートはまた、様々な数のメルトブローン層又は多数のスパンボンド層を多くの異なる構成で有してもよく、フィルム状の他の材料(F)又は例えばSMMS、SM、SFS等といったコフォーム材料を含んでも良い。
本明細書で用いられる「多層フィルム」又は「多層フィラー入りフィルム」という用語は、多数の接触する隣接層を有し、各層がフィルムの平面的寸法に一様に分配されているフィルムを意味している。
本明細書で用いられる「スパンレース布」という用語は、1つ又はそれ以上のタイプの非連続繊維からなる材料のウェブのことをいい、該ウェブにおいて、繊維は、バインダ材料又は熱結合なしに機械的結合を達成するべく水交絡される。
本明細書で用いられる「湿式堆積布」という用語は、製紙工程のような工程により形成された布のことをいい、該工程において、液体媒体中に分散された繊維又はフィラメントがスクリーン上に堆積され、液体媒体がスクリーンを通り抜けて流れ、スクリーンの表面上に布が残ることになる。液体媒体中の繊維に、又はスクリーン上に堆積された後に、繊維結合剤を加えてもよい。湿式堆積布は、天然及び/又は合成繊維を含有しても良い。
本明細書で用いられる「水交絡」又は「水交絡する」という用語は、1つ又はそれ以上のタイプの繊維又はフィラメントからなる材料のウェブが、高速ウォータージェットに曝され、繊維が交絡して機械的結合が達成される工程のことをいう。
本発明で用いられる「通気性」及び「微孔性」という用語は、蒸気及び/又は気体を透過させるが液体の透過に対するバリアを形成する材料のことをいう。この用語は通常、約100g/m2/24時間の最小水蒸気透過率(WVTR)を有する、水蒸気を通すことができる材料のことをいう。布のWVTRは、1つの態様において、布が着用するのにどのくらい快適であるかの指標を与える水蒸気透過率である。WVTRは、後述するように測定され、その結果はグラム/m2/24時間で報告される。しかしながら、通気性バリアの用途は、多くの場合、高いWVTRをもつことが望ましく、本発明の通気性バリアは、約300g/m2/24時間、800g/m2/24時間、1500g/m2/24時間を超えるか、又は3000g/m2/24時間をも超えるWVTRをもつことができる。通気性フィルムは当該技術分野において周知のものであり、どんな公知の方法によっても製造することができる。
本明細書で用いられる「熱点結合」という用語は、結合される繊維の布、ウェブ又は多層の布及び/又はウェブを、加熱されたカレンダロールとアンビルロールとの間に通すことに関係する。カレンダロールは、普通は、常にではないが、布の全表面にわたって布全体が結合されないような方法でパターン形成されており、アンビルロールは、普通は平坦なものである。したがって、カレンダロールの種々のパターンが、機能性と美的理由のために開発されてきた。パターンの一例は、ハンセン・ペニングスの米国特許第3,855,046号に教示されている。典型的には、結合面積%は、布ラミネートウェブの面積の約10%から約30%まで変化される。当該技術分野では周知のように、結合によりラミネート層が互いに保持され、フィラメント及び/又は繊維が各層内に結合されることにより個々の層の各々に一体性が付与される。
本明細書で用いられる「超音波結合」という用語は、例えば、Bornslaegerの米国特許第4,374,888号に示されるように、布を音波ホーンとアンビルロールとの間に通すことにより熱点結合工程を行うことを意味する。
本明細書で用いられる「不堅牢な界面活性剤」及び「界面活性剤」という用語は、ポリマー表面を親水性にし、水性流体によりこうした表面からある程度抽出され得る化学薬品を意味する。
本明細書で用いられる「機械方向」又はMDとは、布が製造される方向を意味する。「横方向」又はCDとは、布の両側の方向、すなわちMDに対してほぼ垂直な方向を意味する。
本明細書で用いられる「回復」及び「収縮」という用語は、付勢力が止められたときに伸ばされた材料が収縮し、その後付勢力をかけることにより材料が伸びることを意味する。例えば、1インチの弛緩され付勢されていない長さをもつ材料は、1.5インチの長さまで引き伸ばすことにより50%伸ばされ、該材料は、弛緩したときの長さの150%である引き伸ばされた長さをもつことになる。この例示的な引き伸ばされた材料が収縮する場合には、付勢及び引き伸ばし力が部分的にないしは完全に解除された後に1.1インチの長さにまで回復し、該材料は、その伸びの80%(0.4インチ)の回復を有することになる。本明細書で用いられる「微孔生成フィラー」とは、ポリマーに添加することができ、ポリマーから形成された押出しフィルムに対して化学的に干渉しないか又は悪影響を及ぼさないが、フィルム全体に一様に分散することができる粒子その他の形状の材料を含むことを意味する。一般に、微孔生成フィラーは、粒子形態のものであり、普通は若干球形の形状をとることとなり、その平均粒径は、約0.5から約8ミクロンの範囲内である。フィルムは、普通は、フィルム層の総重量に基づき少なくとも約30%の微孔生成フィラーを含有することになる。フィルム生成工程、結果として得られるフィルムの通気性、又は繊維性ポリオレフィン不織ウェブに結合されるフィルムの能力を妨害しないものであれば、有機及び無機微孔生成フィラーの両方が、本発明の範囲内に包含されると考えられる。
図1を参照すると、本発明に係るラミネート10が示されており、該ラミネートは、多層フィルム14に界面活性剤処理不織ウェブ12が結合されたものからなる。ウェブ12をフィルム14に結合することは、熱点結合すること、すなわち、少なくとも一方がパターン形成されている加熱結合ロールによる熱及び/又は圧力を用いることにより、少なくとも一部は結合点16において達成される。多層フィルム14は、コア層18と、コア層18の両側の1つ又はそれ以上のスキン層20とを含むことができる複数の層を含む。スキン層20の各々はさらに、フィルム14に特別な性質を与える、押出し可能な熱可塑性ポリマー及び/又は添加剤を含んでも良い。図1に示されるように、少なくとも1つのスキン層20(図1の実施形態においては2つ示されている)と不織ウェブ12が、重ねられ、面対面、又は表面対表面というような互いに対する関係をもって配置される。ウェブ12とフィルム14又はその両方は、全表面にわたって、又は熱結合点16のようなそれぞれの表面の少なくとも一部において、互いに接合される。ラミネート10のウェブ12又はフィルム14は、互いに別々の形状及び寸法を有してもよい。しかしながら、多くの実施形態においては、ウェブ12とフィルム14は、ほぼ同様の形状のものであり、互いに対して同一の広がりをもつ。
或る実施形態においては、後述するように、不織ウェブ12は、界面活性剤処理されたスパンボンド層を含んでも良い。別の実施形態は、少なくとも1つのスパンボンデッド層と1つ又はそれ以上のメルトブローン布層とが組み合わされた不織ウェブ12を含み、1つ又はそれ以上の布層は、それぞれの布の中に又は上に界面活性剤を組み込むことにより親水性にされ、それにより不織ウェブが吸収性にされる。
図2に示されるような別の実施形態は、多層フィルム14を2つの不織ウェブ12及び22の間に挟み込むことを検討するものである。不織ウェブ12及び/又は22の各々は、それ自体が例えばスパンボンド又はメルトブローン布といった単層のメルトスパン布からなるものであってもよいし、或いは不織ウェブ12及び/又は22の各々が複数の個別の不織ウェブからなるものであってもよく、個別の不織ウェブ12又は22の各々は、同一のウェブ、同様のウェブ、又は異なるウェブのいずれかである。例えば、ウェブ12、22の各々は、スパンボンド層とメルトブローン層、又は、第1スパンボンド層、メルトブローン層、及び第2スパンボンド層からなるものであってもよい。製品の意図される用途に応じて、別の層及び組み合わせも同様に可能である。実施形態のいずれにおいても、不織ウェブのいずれをも界面活性剤で処理して親水性にすることができ、ウェブのいずれをも他の表面改質剤で処理することができる。
図3は、図1と同様の本発明の実施形態を示すが、図3は、単層不織ウェブが多層不織ウェブ24に取り代えられている。不織ウェブ24のいずれか1つ又は全ての層は、界面活性剤で処理されても良く、不織ウェブ24の隣接層は、熱混和性ポリマーから形成されてもよい。図3の実施形態においては、不織ウェブ24は、第1スパンボンド層26、メルトブローン層28、及び第2スパンボンド層30を有するスパンボンド/メルトブローン/スパンボンド(SMS)ラミネートからなる。図1におけるように図3のフィルム14は、コア層18と、コア層18の両側の1つ又はそれ以上のスキン層20とを含む複数の層からなる。各スキン層20は、押出し可能な熱可塑性ポリマー及び/又はフィルム14に特別な性質を与える添加剤を含んでも良い。図3に示されるように、検討される実施形態のいずれも、フィルム14がラミネート10の外側表面を形成するようにフィルムを配置することができる。
図4は、少なくとも1つの不織ウェブ22(しかしながら、不織ウェブ12に置換され得ることを理解されたい)と、少なくとも1つの多層不織ウェブ24との間に多層フィルム14が挟み込まれた別の実施形態を示す。不織ウェブのいずれか1つ又は全ての層のいずれか1つ又は全ては、界面活性剤で処理されても良いが、少なくとも1つの不織ウェブにおける少なくとも1つの不織層は、親水性にされることが望ましい。種々の組合せが検討されるが、ラミネート10の1つの可能な実施形態は、それ自体が第1スパンボンド層26、メルトブローン層28、及び第2スパンボンド層30のスパンボンド/メルトブローン/スパンボンド(SMS)ラミネートからなる不織ウェブ24がフィルム14にラミネートされたものを含む。不織ウェブ12がフィルム14の反対側に結合され、それによりフィルム14がウェブ22及び24の間に挟み込まれる。層26、28、又は30の少なくとも1つは、界面活性剤処理される。
上記の説明及び図面から明らかなように、単層の及び/又は多層のウェブ及びフィルムの多くの組み合わせ及び量が可能である。さらに、これらの層及び/又はウェブのいずれが界面活性剤で予め処理されるかについての多くの可能性が存在する。いずれにしても、各実施形態において、フィルム14は、ラミネート10を通り抜ける外部液体の浸透を遮断するように働くことができる。したがって、フィルム14は、ラミネート10の少なくとも1つの隣接層に取り付けられる。実施形態のいずれにおいても、フィルム14は、熱点結合16によりラミネート10の不織ウェブ12、22、及び/又は24に取り付けることができる。
或る実施形態においては、フィルム14は、多数の層を有する押出し可能ポリオレフィンを含んでも良く、これらの層の少なくとも1つは、微孔生成フィラーを含有する。さらに図4を参照すると、フィルム14のコア層18が、こうした微孔生成フィラー32を含有していることが分かる。微孔生成フィラー32は、適正な処理により得られる通気性のような特性をコア層18に与える。したがって、このフィラー32は、コア層18の全体に分散させることができる。典型的には、フィルム14は、フィルム形成工程の間にフィラー32をフィルム14に加え、次いで引き続き該フィルムを伸ばしてフィラー32の中に又は周りに気孔を生じさせることにより通気性にされる。これにより、フィルムが通気性になり、気孔を含む及び気孔の付近の領域におけるフィルムの中に及びフィルムを通して生成された微孔を通って水蒸気その他の気体が透過できるようになる一方、普通は水のような液体の透過を抑制できるようになる。微孔生成フィラー32はまた、通気性、遮断防止性、不織ウェブに対する改善された取り付け等のような望ましい特性のために、スキン層20に含まれても良い。もちろん、図1−図3に示されたものを含む全ての実施形態は、こうした微孔生成フィラー32の使用を検討するものである。
最も典型的には、フィルム14のコア層18に用いられるこうしたフィラー材料32は、例えば、層18の総重量に基づき約25%から約60%までの範囲の重量百分率で主に用いられる。フィラー材料32の量は、フィルム14全体の液体不透過性の所望の度合いが維持される限り、幅広く変えることができる。
コア層18に適したポリマーには、ポリエチレン、ポリエチレンのブレンド、ポリプロピレン、ポリプロピレンのブレンド、ポリエチレンとポリプロピレンとのブレンド、ポリエチレンか又はポリプロピレンと適切なアモルファスポリマーとのブレンドの組み合わせ、エチレンモノマーとプロピレンモノマーからなるコポリマー、及びこうしたコポリマーとポリエチレンか又はポリプロピレンとのブレンド、又は適切なアモルファスポリマー、半結晶/アモルファスポリマー、「異相系」ポリマー、或いはこれらの組み合わせがある。コア層18のポリマー部分に含ませることができる有用なポリマーの例は、ベイタウン所在のExxon Chemical CompanyによるEXXPOL(登録商標)、EXCEED(登録商標)及びEXACT(登録商標)ポリマー、ミシガン州ミッドランド所在のダウ・ケミカル・カンパニーによるENGAGE(登録商標)、ACHIEVE(登録商標)、ATTAIN(登録商標)、AFFINITY(登録商標)、及びELITE(登録商標)ポリマー、及びデラウェア州ウィルミントン所在のBasell USA Inc.からのCATALLOY(登録商標)ポリマーである。他の有用なポリマーには、エラストマー熱可塑性ポリマーがある。
スキン層20の各々は、抗菌活性、水蒸気透過性、接着性及び/又は不粘着性といった特性を与えるポリマーから形成されてもよく、微孔生成フィラー32を含有してもよい。スキン層20に適したポリマーには、ポリオレフィンのホモポリマー、コポリマー及びブレンド、CATALLOY(登録商標)ポリマー、エチレンビニルアセテート(EVA)、エチレンエチルアクリレート(EEA)、エチレンアクリル酸(EAA)、エチレンメチルアクリレート(EMA)、エチレンブチルアクリレート(EBA)、ポリエステル(PET)、ナイロン(PA)、エチレンビニルアルコール(EVOH)、ポリスチレン(PS)、ポリウレタン(PU)、及び、アモルファスエチレンプロピレンランダムコポリマーが、主に半結晶性である高ポリプロピレンモノマー/低エチレンモノマー連続マトリックス中に分子拡散される、多段反応器の生成物であるオレフィン系熱可塑性エラストマーの、単独で用いられるか又は組み合わせて用いられるポリマー及びポリマーブレンドがある。
コア層とスキン層を有するフィルムについての更に詳細な説明は、本発明と同じ譲受人に譲渡され、引用により全体がここに組み入れられるMcCormack他の米国特許第5,695,868号、第6,075,179号、及び第6,238,767号を参照されたい。
コア層18に組み込まれる或る可能な微孔生成フィラー材料32の例は、炭酸カルシウム(CaCO3)、種々のクレイ、ケイ素(SO2)、アルミナ、硫酸バリウム、炭酸ナトリウム、タルク、硫酸マグネシウム、二酸化チタン、ゼオライト、硫酸アルミニウム、セルロース型の粉末、珪藻土、硫酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、カオリン、マイカ、炭素、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、パルプ粉末、木材粉末、セルロース誘導体、ポリマー粒子、キチン及びキチン誘導体である。微孔生成フィラー材料32は、随意的に、ステアリン酸のような脂肪酸か又はベヘン酸のような大きい鎖の脂肪酸で被覆することができ、これは粒子の自由な流動(ばらでの)を容易にし、かつそれらをポリマーマトリックス中に分散しやすくすることができる。また、ケイ素含有フィラーを、不粘着性を与えるのに有効な量で存在させてもよい。
スキン層20に組み入れることができるフィラー材料には、炭酸カルシウム(CaCO3)、種々のクレイ、ケイ素(SO2)等がある。特に有用なフィラーは、珪藻土のようなケイ素含有フィラーであり、有効量で存在するときにはフィルムに不粘着性を与える。
或る多層フィルム14においては、コア層18は、微孔生成フィラー32として働く重量の約60%の炭酸カルシウムが充填されたポリエチレンを含んでもよい。スキン層20は、適切なCATALLOY(登録商標)ポリマーを含んでもよい。こうしたCATALLOY(登録商標)ポリマーは、エチレンのコポリマーを含んでもよい。スキン層20はまた、不粘着性を付与するために、添加剤を含有してもよい。スキン層20とコア層18との全体的な比は、重量比でおよそ4.5%対12%とすることができる。別の多層フィルム14においては、コア層18は上述のようなものであるが、スキン層20は、適切なCATALLOY(登録商標)ポリマーと約28%のビニルアセテート含有量を有するEVAポリマーとのポリマーブレンドであって、不粘着性を付与するために珪藻土又は他の添加剤が添加されているか又は添加されていないものを含有してもよい。
ラミネート10の吸収性構成材は、不織ウェブ12、22及び/又は24のいずれか1つ、又はそれら全てであることが検討される。ウェブは、この限りではないが、スパンボンド及びメルトブロー法を含む多くの方法により形成することができる。層の数又はそれらの特定の構成に関係なく、不織ウェブのいずれを製造するのに用いられる実際の材料も、単成分及び/又は多成分、又はコンジュゲート、繊維又はフィラメントを形成することが知られている種々の熱可塑性ポリマーから製造することができる合成フィラメント及び/又は繊維を含んでもよい。
本発明の不織ウェブを形成するのに適したポリマーには、この限りではないが、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブチレン等のようなポリオレフィンがある。コンジュゲート繊維を形成するのに適したポリマーのうち、コンジュゲート繊維の高融点成分に特に適したポリマーには、ポリプロピレン、プロピレンとエチレンとのコポリマー又はこれらのブレンド、ポリエステル、及びポリアミドがあり、より特定的にはポリプロピレンである。低融点成分に特に適したポリマーは、ポリエチレンであり、より特定的には線状低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン及びこれらのブレンドである。コンジュゲート繊維に最も適した構成ポリマーは、ポリエチレンとポリプロピレンである。不織ウェブを形成するのに殊に適したポリマーには、メタロセン触媒によるポリプロピレン、特にメタロセン触媒による非弾性ポリプロピレンのような狭い分子量分布のポリマーがある。さらに、ポリマー成分は、その中にブレンドされる熱可塑性エラストマーか、又は捲縮性を増強させる、及び/又は繊維の結合温度を低下させる、及び結果として得られるウェブの耐摩耗性、強度及び柔軟性を増強させる添加剤を含有してもよい。さらに別の適切なポリマー添加剤には、ポリブチレンコポリマーと、エチレン−プロピレンコポリマーがある。
或る実施形態においては、親水性メルトスパン布を形成するために、1つ又はそれ以上の親水性添加剤がポリマー溶融物に添加される。特に有用な親水性添加剤は、毒性がなく、揮発性が低く、溶融又は半溶融ポリマー中に十分に溶ける界面活性剤である。さらに、親水性添加剤は、摂氏175度までの温度において熱的に安定であり、十分に層分離し、それにより、フィラメントが固化する際に熱を加える必要なしに、添加剤がポリマーフィラメントの大部分からポリマーフィラメントの表面に向かって移動することが望ましい。ポリマー表面では、添加剤がポリマー表面を改質して、水性流体と接触すると(水性液体の表面張力を低下させることによって)ポリマーの表面がすぐに濡れるようにする。こうした添加剤は、この限りではないが、以下の添加剤の類、すなわち、(i)ポリオキシアルキレン修飾フッ素化アルキル、(ii)ポリオキシアルキレン脂肪酸エステル、(iii)ポリオキシアルキレン修飾ポリジメチルシロキサン、及びPEG−テレフタレート(ポリエチレングリコール修飾テレフタレート)、及び(iv)エトキシル化アルキルフェノール、から選択された添加剤の1つ、又は組み合わせである。適切なポリオキシアルキレン修飾フッ素化アルキルの例は、Minnesota Mining and Manufacturing Companyの製品であるFC−1802である。適切なポリオキシアルキレン脂肪酸エステルの例は、Henkel Corporation/Energy Groupの製品であるPEG−400MLである。適切なポリオキシアルキレン修飾ポリジメチルシロキサンの例は、PPG Industriesの製品であるMASIL(登録商標)SF−19である。適切なエトキシル化アルキルフェノールの例は、ユニオン・カーバイド社の製品であるTriton(登録商標)102である。1つ又はそれ以上の添加剤の選択は、例えば、コスト、ポリマー材料との相溶性、及びラミネートの特性に対する全体的な寄与によって決まる。ポリマー溶融物に界面活性剤を添加することにより疎水性ポリマーを親水性に改質する処理は、Pike他の米国特許第5,759,926号のような特許に示されており、該特許は引用によりその全体がここに組み入れられる。
或いは及び/又はそれに加えて、布を形成した後に、親水性添加剤、特に界面活性剤をメルトスパン布に添加してもよい。親水性添加剤をメルトスパン布に添加するのに適した方法には、この限りではないが、発泡体コーティング、スプレーコーティング、又は溶液コーティングがある。吸収性布の親水性特性が布フィラメントの表面に添加された親水性添加剤によるものである実施形態では、親水性添加剤は、60度までの温度で熱的に安定な、どんな添加剤であってもよい。フィラメント表面では、添加剤は、フィラメント表面の本質的な疎水性を、水性流体に接触すると(水性流体の表面張力を低下させることにより)フィラメント表面が濡れるように変える。こうした添加剤には、この限りではないが、上記に特定されたもの、及び60度までの熱安定性をもつものがある。こうした添加剤のいずれも、結果として得られるラミネートの所望の特性に悪影響を及ぼさない限り、本発明に適したものである。さらに、親水性メルトスパン布及び本発明の吸収性ラミネートを構成するその他の構成材はまた、どんな公知の帯電防止剤で処理されてもよい。繊維を表面処理することにより疎水性ポリマーを親水性にする処理は、Krzysik他の米国特許第6,204,208号に示されており、該特許は引用によりその全体がここに組み入れられる。
一般に、メルトスパン布を構成するフィラメント又は繊維(例えばスパンボンデッドフィラメント又はメルトブローンマイクロファイバー)中の又は上の親水性添加剤の濃度は、約0.05重量%から約5.0重量%とすることができる。さらに、メルトスパン布を構成するフィラメント又は繊維中の又は上の親水性添加剤の濃度は、約0.1重量%から約1.5重量%とすることができる。
1つ又はそれ以上の親水性添加剤の選択は、例えば、コスト、ポリマー材料との相溶性、及び最終的なドレープの特性に対する全体的な寄与によって決まる。親水性メルトスパンウェブは、通常の、すなわち疎水性のスパンボンデッド布に比べて、本発明のラミネートに優れた液体吸収性を与える。外科用ドレープとしての用途においては、本発明のラミネートは、市販の吸収性ドレープに比べて可燃性となることなく同等の液体吸収性を与える。或る実施形態においては、親水性メルトスパン布は、約15から約140グラム毎平方メートル(gsm)の坪量を有してもよい。別の実施形態においては、親水性メルトスパン布は、約20から約60グラム毎平方メートル(gsm)の坪量を有してもよい。
本発明の親水性メルトスパンウェブはまた、付加的な望ましい特性を付与するために、種々の化学物質で処理されるか又は種々の化学物質を含有してもよい。こうした化学物質のいずれも、該化学物質がラミネートの所望の特性に悪影響を及ぼさない限り、本発明に適している。例えば、親水性メルトスパンウェブは、どんな公知の帯電防止剤、難燃剤、又は他の望ましい化学仕上げで処理されてもよい。さらに、本発明のラミネートの病院関連の用途においては、ウェブを、静電気の帯電を防止するために導電性となるように処理することが望ましい。この結果を達成することができる方法の1つは、メルトスパン布を製造する前に、又は製造した後に、硝酸リチウムのような通常の塩溶液を、連続フィラメントのウェブに塗布することである。一実施形態として、界面活性剤と塩溶液が組み合わされ、次いで、1つの処理段階においてメルトスパン布に塗布される。
本発明の実施においては、図1に示されたのと同様に、単一の不織ウェブ層12をフィルム層14にラミネートしてもよい。その例は、スパンボンド(S)/フィルム(F)ラミネートである。或いは、本発明に係る図2−図4の実施形態と同様に、複数の不織ウェブ層をラミネートに組み入れてもよい。そのような材料の例には、例えば、SFS多層ラミネート複合体がある。別の例は、メルトブローン(M)/Fラミネート、SMS/Fラミネートである。実際には、界面活性剤で処理された不織ウェブ、層、又は微孔性フィルムに結合される不織ウェブ内の単一の層のどんな組合せも検討される。1つの可能な実施形態においては、ラミネートは、外科用ドレープとして用いることができる。外科用ドレープの実施形態においては、患者から離れる方に面する最外層は、親水性メルトスパンウェブを含んでもよい。
ラミネート10が親水性メルトスパン布とフィルムからなる場合(すなわち、図1の実施形態か又はそれに類似の構成)には、フィルムが患者と接触することが望ましい。フィルムは、米国特許第5,546,960号に記載されるような突起か、又は患者との接触を最小にする他の三次元特徴を備えてもよい。外科用ドレープとして、本発明のラミネートには、1つ又はそれ以上の開窓部(図示せず)を設けてもよい。幾つかのこうした用途では、開窓部の各々は、通常は、患者の手術部位に重なり、かつ医療ケア提供者が該部位にアクセスする手段を与えることができる寸法にされる。開窓部は、外科用ドレープの1つ又はそれ以上の層を通って延びてもよく、外科用ドレープの意図される用途に応じて寸法を変えることができる。さらに、外科用ドレープは、切開材料、切開材料の上の剥離層、外科用器具を収容するパウチ、及び当業者には公知のその他の外科用ドレープ構成材といった他の構成材を含んでもよい。この説明した実施形態は、外科用ドレープに向けられているが、本発明のラミネートには多くの他の用途がある。他の用途には、この限りではないが、患者準備パッド、診察台カバー、患者マットレスベッドカバー又はライナ等がある。
本発明のラミネートの構成材は、当業者には公知の同様のラミネートを製造するどんな方法によって製造されてもよい。親水性メルトスパン布は、親水性化学添加剤をポリマー溶融物に添加し、その後にメルトスパンフィラメント又は繊維を形成することにより作製されてもよい。或いは、親水性化学添加剤は、メルトスパン布の上に被覆されてもよい。これらの方法はまた、吸収性ドレープにおけるメルトスパン布と組み合わせて用いられる本質的に疎水性のポリオレフィンから形成された他の不織布を親水性にするのに用いることができる。本発明に適した親水性メルトスパン布とフィルムを一緒に熱結合することは、こうした材料を、共に回転する加熱ロールにより形成されたニップに通して互いに押し付けることによって、超音波結合法によって、及び親水性メルトスパン布とフィルムの隣接対向面を、定められた領域において互いに接合する他の手段によって達成することができる。
本発明の既に開示した実施形態の幾つか(図示せず)は、粒子充填コア層18と単一のスキン層20とからなる多層フィルム14を使用するものである。最も基本的な構成の少なくとも1つにおいては、普通は共押出し法により同時に1つのスキン層20がコア層18の第1外面に取り付けられて、多層フィルム14が形成される。この構成をもつ実施形態においては、多層フィルム14は全体的な厚さを定め、第1スキン層20が、多層フィルム14の全体的な有効厚さの約10%又はそれより小さい厚さを構成する第1スキン厚さを定める。
フィルムの有効厚さは、通気性フィルム層における気孔又はエアスペースを考慮に入れるのに用いられる。普通の、フィラーが入っていない非通気性フィルムにおいては、フィルムの実際の厚さと有効厚さは典型的には同じになる。しかしながら、本明細書で説明する延伸により薄くされたフィラー入りフィルムにおいては、フィルムの厚さは、エアスペースも含むことになる。この付加された体積を無視するために、有効厚さは、後述する試験方法に従って算出される。
例えば、或る実施形態においては、第1スキン層20の厚さは、約5ミクロンを超えないように製造することができる。別の実施形態においては、第1スキン層20の厚さは、約3ミクロンを超えないように製造することができる。さらに別の実施形態においては、第1スキン層20の厚さは、約2ミクロンを超えないように製造することができる。こうした厚さは、多層フィルム14が本明細書で定められる寸法範囲まで薄くなる程度にフィルム14を延伸することにより達成可能である。
図1−図4の各々に示されるように2つのスキン層20の間に挟み込まれたコア層18を備える多層フィルム14の場合においては、可能な実施形態は、第1スキン層及び第2スキン層20が多層フィルム14の全体的な厚さの約15%を超えない、組み合わされた厚さをもつことを定める。別の実施形態は、第1スキン層及び第2スキン層20が多層フィルム14の全体的な厚さの約8%を超えない、組み合わされた厚さをもつことを定める。さらに別の実施形態は、第1スキン層及び第2スキン層20が多層フィルム14の全体的な厚さの約6%を超えない、組み合わされた厚さをもつことを定める。スキン層20はまた、多層フィルム14の全体的な厚さの約3%を超えないように形成することができる。
さらに、各スキン層20を同一の寸法にする必要はない。例えば、スキン層20の一方を約0から約15%までの範囲とすることができ、スキン層20の他方を約15%から約0%までの範囲とすることができる。或る実施形態においては、最終ラミネートにおけるフィルム14は、約0.3ミル(約8ミクロン)から約1ミル(0.025mm)までのフィルム厚さを有してもよい。他の可能な実施形態においては、フィルム14は、約0.5ミル(約13ミクロン)から約0.8ミル(約20ミクロン)までのフィルム厚さを有してもよい。また、最終ラミネートにおけるフィルム14は、約25グラム毎平方メートル(gsm)より小さいフィルム坪量を有してもよい。さらに、最終ラミネートにおけるフィルム14は、約20gsmより小さいフィルム坪量を有してもよい。また、こうした厚さ及び坪量の範囲は、ここで検討されるどんな実施形態にも用いることができる。
いずれにしても、微粒子フィラー入りフィルム14が形成され、次いで引き伸ばされてコア層18の全体にわたってフィラー粒子の周りに又は近傍に気孔が生じ、それが層18に通気性を与える。各スキン層20におけるポリマー及びフィラーの種類及び量の適正な選択は、引き伸ばした後にこうした層20がフィルム14を通る水蒸気その他の気体の透過を妨げないことを確実なものにする。フィルム14の個々の層28及び30を形成する際に、層28及び30は、界面接触を確実なものにし、処理の複雑さを軽減させるために、共押出しされてもよい。フィルム14を形成する方法は、一般的に公知のものである。フィルム14は、キャスト又はブローンフィルム装置のいずれかから形成されたものとすることができ、必要であれば、共押出しすることができ、エンボス加工することができる。さらに、フィルム14は、フィルム14をフィルム延伸装置に通すことにより引き伸ばすか又は延伸することができる。一般に、この引き伸ばしは、CD又はMD或いはこの両方に行うことができる。
本発明者らは、実施形態において説明された多層フィルム14を引き伸ばし、それらを界面活性剤で予め処理されたメルトスパンウェブに特定の条件下で熱結合することにより、水ベースの流体の滲み通りを確実に防止するラミネートが得られることを見出した。フィルムにおける層の構成と、各層の厚さの割合は、引き伸ばされたフィルムが、ウェブを界面活性剤で処理することにより吸収性にされた不織ウェブに熱点結合された後の、液体滲み通り抵抗性を一貫して維持しながら或る程度の通気性を維持するための要素である。さらに重要なのは、フィルムを引き伸ばす際に、コア層が微孔性にされながらも界面活性剤処理された不織ウェブに隣接するスキン層における重要な連続性が保たれることである。
本発明者らは、多層フィルムを引き伸ばした後に且つ界面活性剤処理されたメルトスパン布に熱結合する前に収縮させることは、水ベースの流体の滲み通りを確実に防止するラミネートを製造する1つの方法となることを見出した。引き伸ばされた多層フィルムの収縮は、例えば既に引用した米国特許第6,045,900号特許のように、微孔生成フィラーを含有する引き伸ばされた多層フィルムに関連して説明されている。こうした収縮は、結果として得られるフィルムの、引き伸ばす方向における裂ける前の大きな伸びといった物理的特性を改善することが観測されている。本発明に関しては、界面活性剤処理された不織ウェブにラミネートされる前に、押出フィルムに適切な処理条件を適用すること(例えば引き伸ばし、収縮させること)は、所望の流体バリア特性を増強し、及び/又は維持するための要素として特定されている。
図5を参照すると、図2及び図4のラミネート10を形成する工程が示されている。共押出しフィルム装置34が、スキン層とコア層(図示せず)からなる多数の層を有するフィルム14を形成する。典型的には、装置34は、2つ又はそれ以上のポリマー押出器36を含むことになる。1つの製造方法においては、フィルム14が、一対のニップ又はチルローラ38に押し出され、これらの一方は、フィルム14にエンボスパターンを付与するようにパターン形成されてもよい。これは、フィルムのてかりを低減させて、マット仕上げにするのに特に有利である。別の方法においては、フィルム14は、チルロール上に押し出されて、滑らかな又はマット仕上げを有することができる。典型的には、フィルム14は、最初に形成されたときに、およそ25から60マイクロメートルの全体的な厚さをもつことになり、多層フィルムの場合には、スキン層又は結合層の合計は、例えば、全体的な厚さの約3%から約30%とすることができる最初の厚さをもつ。
共押出しフィルム装置34から、フィルム14が、ロードアイランド州プロビデンス所在のMarshall and Williams Companyのような業者から市販されている装置である機械方向延伸機(MDO)のようなフィルム引き伸ばし装置40に向けられる。こうした装置40は、複数の対になった引き伸ばしロール42を有する。これらの対になった引き伸ばしロールは所定の速度で動き、互いに対してより速く、遅く、又は同じ速度で回転されてもよい。典型的には、図5に示される工程を通して、引き伸ばしロールは、累進的により速い速度で動いてフィルム14をフィルムの機械方向に累進的に引き伸ばし、薄くする。引き伸ばしロール42の幾つかは、随意的に、同じく機械方向にフィルム14が収縮できるように、前段の引き伸ばしロール42に比べて遅い速度で動いてもよい。引き伸ばしロール42は、通常は、処理上の便宜のために加熱される。さらに、ユニット40はまた、引き伸ばす前にフィルム14を予め加熱するために、及び引き伸ばした後にフィルムを加熱又は冷却するために用いることができるロール(図示せず)を、引き伸ばしロール42から上流に及び/又は下流に含んでもよい。
フィルム引き伸ばしユニット40を出た後に、引き伸ばされたフィルム14は、引き伸ばされた量より実質的に少ない量だけ収縮することができる。この収縮は、ロール44により形成されたニップにおけるフィルムの速度と、引き伸ばしユニット40における引き伸ばしローラの最後の組の速度との比が、100%より小さく、望ましくは約70%から90%までの間の範囲となるように、加熱されたカレンダロール44を回転させることにより達成される。
1つの可能なフィルム14を、特に図4において見ることができ、そこでは、フィルムは、微孔生成フィラー32として働く重量の約60%の炭酸カルシウムが充填されたポリエチレンからなるコア層18と、約28%の酢酸ビニル含有量をもつ50%EVAと50%CATALLOY(登録商標)KS−357Pと重量の5%の粘着防止剤とのポリマーブレンドからなるスキン層20と、を備える多層フィルム14からなる。スキン層とコア層との比は、重量比で約4.5%から約12%までの範囲とすることができる。コア層18の各側のスキン層20の最初の厚さは、同じであってもよい。スキン層20からのこうしたフィラー32の除去は、インラインでフィルム形成し、不織材にラミネートすることによって可能となる。
さらに図5を参照すると、多層フィルム14が押し出されると、該フィルムは、華氏約160度から華氏約220度の温度の引き伸ばしロールを有する引き伸ばしユニット40により引き伸ばされる。フィルム14が十分に薄くされた後であって、引き伸ばされたフィルムが引き伸ばしロール42の最後の組を通過する前に、フィルム14は、華氏約160度から華氏約220度までの間の温度に維持された状態で僅かに収縮する。フィルム14が引き伸ばしユニット40を出た後に、該フィルムは、カレンダロール44で不織ウェブ12、22、及び/又は24に熱結合される前に、さらに収縮する。この累積的収縮は、肥厚させ、スキン層20に形成されるどんな孔をも減少させる有利な効果を与えると思われる。この処理を経たフィルムは、約300WVTRから約3500WVTRまでの間の通気性をもつことになる。
或る実施形態においては、多層フィルム14及び不織ウェブ、例えば12及び22は、次に、一緒にされて、滑らかなスチールロールとパターン形成されたスチールロールとからなる加熱されたカレンダロール44を用いて互いにラミネートされる。これらのロール44は、結果として得られるラミネートのための定められた結合表面積をもつ個別の結合パターンを有する。一般に、ラミネート10の一方の側の表面の所与の面積に対する最大結合点表面積は、全表面積の約50%を超えない。使用可能な多くの個別の結合パターンがあり、その全ては通常、15%から30%までの間の結合点表面積を有する。ラミネート10は、カレンダロール44を出てから、後の処理のためにロール46に巻くことができる。或いは、ラミネート10は、さらに処理するか又は変換するためにインラインであり続けてもよい。
フィルム14と単一の不織ウェブ、例えば図1及び図3に示すようなウェブ12のラミネート10を形成するために、同様の工程が用いられてもよい。既に説明した工程の修正には、1つのみの不織ウェブ層12を使用すること、所望のスキン層20が所望の不織ウェブ12の面に隣接するように不織ウェブ12とフィルム14を配置すること、及びフィルム14と不織材12との間に熱点結合が生じるように、カレンダロール44における結合温度を調節すること、がある。
フィルム14が引き伸ばされた状態で加熱される温度は、フィルムの組成、並びにラミネート10の通気性その他の所望の最終特性によって決まることになる。ほとんどの場合、フィルムは、該フィルムにおけるコア層の融点より低い、5度より高くない温度まで加熱される。フィルムを加熱する目的は、フィルムの欠陥をもたらすことなく迅速に引き伸ばせるようにすることである。引き伸ばす量は、ポリマー組成によって決まるが、通常は、フィルムは、元の長さの約300%又はそれ以上まで(すなわち、1cmの長さであれば、例えば3cmまで引き伸ばされることになる)であって、フィルムの欠陥を招くことになる量より少ない量まで引き伸ばすことができる。ほとんどの用途においては、例えば、引き伸ばしは、元のフィルム長さの少なくとも200%までとなり、往々にして、約250%から500%までの範囲内となる。不織ウェブとフィルムをラミネートすることは、カレンダロール44により付与される熱と圧縮力によって達成される。親水性不織ウェブとフィルムを互いに取り付ける熱点結合の強度は、剥離強度によって測定することができる。熱結合した後に、必要であれば、当業者に公知の方法(図示せず)によりラミネート10を加熱し、又は冷却してもよい。
本発明は、単なる例として上記され及び下記され、多少なりとも本発明の範囲に制限を加えると解釈されるものではない。それに対して、ここでの説明を読めば、他の実施形態、修正及びその均等物が、本発明の精神及び/又は請求項の範囲から逸脱することなく当業者にそれらを連想させうることがはっきりと理解される。実施例においては、或る試験により測定された或るデータについて言及する。これらの試験を以下に説明する。
フィルム厚さ
フィルムの全体的な厚さは、顕微鏡写真からの断面で計測した。顕微鏡写真を得る1つの方法として、電界放出走査型電子顕微鏡(FESEM)と以下の調製手順を用いた。各フィルムサンプルを液体窒素に浸し、かみそりの刃による衝撃で切断した。切りたての断面を、銅テープを用いて直立状態で試験片スタブに取り付けた。それぞれのフィルム構造を見るために、およそ2000Xの倍率で走査型顕微鏡写真をとった。多層フィルムサンプルの各々について、3つの個別の試験片と各試験片に対応する2つの顕微鏡写真を用意し、これらの写真の寸法を直接計測した。寸法の目盛り定めをするために、各顕微鏡写真上に参考尺を重ね合わせた。各顕微鏡写真について少なくとも3つの計測値をとり、それにより厚さを求めるのに用いられる各フィルムサンプルについて一組の少なくとも18のデータ点又は計測値を生じさせた。対応するフィルムサンプルについての各データ点の組から、各フィルムサンプルについての平均厚さ値をミクロンで算出した。
有効厚さ
フィルム材料の有効厚さは、フィルムの坪量を、該フィルムを形成するポリマーとフィラーの密度で割ることにより算出した。密度は、業者の情報か又は市販の参考文献から直ちに求めることができる。フィルム材料の有効厚さをインチ単位で得るために、オンス毎平方ヤード(osy)で計測された単位面積当りの重量に、0.001334(英国単位をメートル法に換算する係数)を掛け、その結果をグラム毎立方センチメートル(g/cc)単位のポリマー配合物の密度で割った。
水蒸気透過率試験
通常のASTMスタンダードE96−80に従ってサンプル材料についての水蒸気透過率(WVTR)を算出した。直径3インチ(7.62cm)の円形サンプルを、試験材料の各々と、ニュージャージー州ソマーヴィル所在のHoechst Celanese CorporationからのCELGARD(登録商標)2500フィルムの一片である対照とから切り取った。CELGARD(登録商標)2500フィルムは、微孔性ポリプロピレンフィルムである。各材料について3つの試験片を用意した。試験皿は、ペンシルベニア州フィラデルフィア所在のThwing−Albert Instrument Companyにより流通されているナンバー681ヴェポメータカップであった。100ミリリットル(ml)の蒸留水を各ウェポメータカップに注ぎ、試験材料と対照材料の個々のサンプルを個々のカップの開口上部にわたるように配置した。ねじ式フランジを締め付けて、各カップの縁に沿ってシールを形成し(シーラントグリースは用いない)、およそ33.17平方センチメートルの露出面積を有する直径6.5センチメートル(cm)の円にわたって、関連する試験材料又は対照材料が周囲雰囲気に露出されたままにした。カップを計量し、37℃(華氏100度)の温度に設定された強制空気オーブンに入れた。オーブンは、水蒸気が内部にたまるのを防止するために外気が中に循環される恒温オーブンであった。適切な強制空気オーブンは、例えば、イリノイ州ブルーアイランド所在のBlue M Electric Co.により流通されているBlue M Power−O−Matic60オーブンである。24時間後に、カップをオーブンから取り出して、再び計量した。予備試験の水蒸気透過率値は、以下のように算出した。

試験WVTR=(24時間にわたる重量損失グラム数)×315.5(g/m2/24時間)
オーブン内の相対湿度は特に制御されなかった。華氏100度(37℃)及び周囲相対湿度の所定の設定条件下で、CELGARD(登録商標)2500フィルム対照のWVTRは、24時間当り5000グラム毎平方メートル(g/m2/24時間)となることが突き止められている。したがって、対照サンプルを各試験に付随させ、予備試験値を、次式を用いて規定の条件に直した。

WVTR=(試験WVTR/対照WVTR)×5000g/m2/24時間(g/m2/24時間)

他の試験システムを用いてWVTRを求める他の方法も可能である。実施例及び比較実施例のフィルム及びラミネートの幾つかについてのWVTR値を計測するのに用いられる1つの特定の試験システムは、ミネソタ州ミネアポリス所在のModern Controls,Inc.(MOCON)から市販されているPERMATRAN−W 100K水蒸気透過分析システムであった。
血液滲み通り試験
血液バリア結果は、ASTM F1670−95に従って測定した。この試験においては、試験片が指定された時間及び圧力順序において模擬合成血液に曝される。目視観測のみを用いて、浸透が起こったとき、又は起こるかどうかを判断する。結果を合格(「適合」)又は不合格として報告する。
静水圧(水頭圧)試験
静水圧試験は、低い静水圧の下での水の透過に対する不織材料の抵抗性を計測するものである。この試験手順は、連邦試験方法標準規格No.191Aの方法5514、AATCC試験方法127−89、及びどんな金物店ででも入手可能な合成繊維窓網戸材料の支持を含むように修正されたINDA試験方法80.4−92に従うものである。サウスカロライナ州スパータンバーグ所在のSchmid Corp.から入手可能なTextest FX−300 Hydrostatic HeadTesterの試験ヘッドに、純水を充填した。純水は、華氏65度から華氏85度(18.3から29.4℃)までの間の温度に維持され、これは通常の周囲条件(華氏約73度(23℃)及び相対湿度約50%)の範囲内であり、その条件でこの試験を行った。8インチ×8インチ(20.3cm×20.3cm)四方の試験材料のサンプルを、試験ヘッドリザーバが完全に覆われるように配置した。サンプル材料の外面上に漏れが観測されるか又は所望の静水圧が達成されるまで一定の速度で増加される標準化された水圧をサンプルにかけた。サンプルの3つの個別の領域における漏れの最初の兆候が見られたときに静水圧抵抗性を計測した。この試験は、各サンプル材料の5つの試験片について繰り返した。各試験片についての静水圧抵抗性結果を平均し、ミリバール(mbar)で記録した。より高い値は、より大きい水透過抵抗性を示す。
剥離試験
剥離強度を求めるために、ラミネートの層を引き離すことになる引っ張り力の大きさについて試験する。剥離強度の大きさは、幅4インチ(10.2cm)の布、ワイダークランプの幅、毎分12インチ(30.5cm)の一定の広がり速度を用いて得られる。試験片のフィルム側は、マスキングテープか又は試験中にフィルムが引裂かれるのを防止する他の適切な材料で覆われる。マスキングテープはラミネートの片側にのみ存在するので、サンプルの剥離強度には寄与しない。サンプルを所定位置にクランプできるようにするのに十分なだけ手で剥がす。試験片を、例えば、マサチューセッツ州02021、カントン、ワシントンSt.2500所在のInstron Corporationから入手可能なInstronモデルTMか、又は少なくとも4インチ(10.2cm)の長い平行クランプを有する、ペンシルヴァニア州19154、フィラデルフィア、ダットンSt.10960所在のThwing−Albert Instrument Co.から入手可能なThwing−Albert モデルINTELLECT IIにクランプする。次いで、サンプル試験片を、毎分300mm(約12インチ)の速度で180度の分離度に引き離し、引張強度を、生成された曲線に基づく平均として4インチ当りのグラム力で記録する。
吸収性試験
この試験は、連邦政府仕様書UU−T−595bに従って行われる。これは、試験サンプルを4インチ×4インチ(10.2cm×10.2cm)に切り取り、それを計量し、次いで浸漬により3分間水で飽和させることにより行われる。次いで、サンプルを水から取り出し、一角を30秒間吊るして、過剰の水を排出させる。次いで、サンプルを再び計量し、湿潤重量と乾燥重量との間の差が、4インチ×4インチのサンプル当りのグラム数で表わされるサンプルの吸水量である。吸収性の割合(%吸収性)は、全吸水量をサンプルの乾燥重量で割り、それに100を掛けることにより得られる。
(本発明の実施例)
実施例における全てのフィルムは、各実施例において同じものであって中間又はコア層が挟み込まれている2つの外側又はスキン層を有する多層フィルムであった。全てのフィルムはキャストフィルムであり、全てのフィルムは、外面の一方にマット仕上げをもたらすために、引き伸ばされる前にエンボス加工された。表1、表2、及び表3は、フィルムのラミネートの選択された性質を特徴付ける、既に説明した方法に従って行われた計測及び測定を含む。
実施例1
この例においては、使用したフィルムは、キャスト共押出しスキン−コア−スキンか、又は共にDow Chemical Co.から入手可能な、重量のおよそ39%のDow3310及びおよそ2.8%のDowlex4012と、0.2%のCIBA B900抗酸化剤と、58%のSupercoat(登録商標)と、English China Clayから入手可能な粉末のステアリン酸被覆されたCaCO3を含有するコア層を有する「ABA」フィルムであった。コア層の両側の2つの外側又はスキン層は、Exxon Chemical Companyからの50%760.36エチレンビニルアセテート(EVA)と、Basell USA Inc.(デラウェア州ウィルミントン)からの50%KS357P CATALLOY(登録商標)ポリマーとの4.5%のポリマーブレンドと、およそ4%のAmpacet10115粘着防止剤とからなる。Ampacet10115粘着防止剤は、およそ20重量%のSuperfloss(登録商標)珪藻土を含み、ニューヨーク州タリタウン所在のAmpacet Corporationから入手可能である。3層のフィルムは、およそ51ミクロン(2ミル)の厚さを有する引き伸ばされていないフィルムを与えると説明されるタイプのキャスト共押出し装置を用いて押し出された。フィルムは、ロールに巻かれ、後で、機械方向延伸器(MDO)に送られた。MDOユニットは、華氏185度から華氏210度(85℃から99℃)まで予め加熱され、フィルムは、こうした温度でおよそ4xに引き伸ばされた。「フィルムが4xに引き伸ばされた」とは、例えば、長さ1mのフィルムが、結果としての長さが4mになるまで引き伸ばされることを意味する。2つのスキン層の各々は、フィルム全体の重量のおよそ2.25%を構成した。結果として、コア層は、フィルムの重量のおよそ95.5%を示した。引き伸ばした後であって、不織ウェブに熱結合される前に、フィルムは、付加的な熱を加えずに20%収縮させられた。最終的なフィルムの坪量は、およそ21グラム毎平方メートル(gsm)であり、結果として得られるフィルムの実際の厚さは、およそ20ミクロンであった。この実施例の顕微鏡写真に関する図6を参照されたい。
不織ウェブは、0.4osyのスパンボンドと、0.8osyスパンボンド/メルトブローン/スパンボンド(SMS)不織ウェブと、界面活性剤とから構成されるものであった。約14gsmの坪量のスパンボンドは、エチレンと3.5%のプロピレンのコポリマー(ユニオン・カーバイド社から入手可能な樹脂6D43)から押し出された約1.8デニールのフィラメントから形成され、それらが熱点結合されたたものであった。SMS布は、0.8osyの坪量を有するものであり、Montell PF304のような適切なポリプロピレン樹脂からの0.29osyのスパンボンド外側層と、Exxon3746Gのような適切なポリプロピレン樹脂からの0.22メルトブローン中央層からなるものであった。スパンボンド層とメルトブローン層が熱点結合された後に、SMSラミネートが、Gemtex SM−33界面活性剤と水の浴中に浸漬され、その後乾燥されて、重量の約1%のGemtex SM−33が不織布上に加えられた。
次いで、引き伸ばされたフィルムと不織ウェブを、800FPM(244メートル毎分)の回転速度でパターンロールの華氏245度(118℃)及びアンビルロールの華氏260度(127℃)のカレンダ温度で互いに熱結合した。
実施例2
実施例2のラミネートは、スキン層の組成がBasell USAからの96%CATALLOY KS−084Pポリマーを含むこと以外は、実施例1と同様の方法で作製された。
実施例3
実施例3のラミネートは、フィルムのコア層が35%のSupercoatとおよそ62%のDow3310を用いて製造されたこと以外は、実施例1と同様の方法で作成された。結果として得られるフィルムは、およそ17.3gsmの坪量と、約19ミクロンの実際のフィルム厚さをもつことが測定された。この実施例の顕微鏡写真に関する図7を参照されたい。
実施例4
ラミネートのフィルムは、Dow Chemical Co.から入手可能な重量のおよそ42%のDow3310と、実施例1に記載したのと同様の微量の及びタイプの抗酸化剤と、実施例1に記載したのと同様の58%CaCO3とを含有するコア層から構成されたものであった。コア層の両側の2つの外側又はスキン層は、Basell USA Inc.(デラウェア州ウィルミントン所在)からの6パーセントのKS084P CATALLOY(登録商標)ポリマーから構成されるものであった。スキン層材料に珪藻土又は他の滑り止め剤若しくはフィラーは添加されなかった。3層フィルムは、およそ51ミクロン(2ミル)の厚さを有する、引き伸ばされていないフィルムを与えるように説明されているタイプのキャスト押出し装置を用いて押し出されたものであった。フィルムは、ロールに巻かれ、後で機械方向延伸器(MDO)を通して送られた。MDOユニットの引き伸ばしロールは、およそ華氏150度から華氏210度まで(66℃から99℃まで)累進的に加熱された。フィルムは、こうした温度でおよそ4xに引き伸ばされた。2つのスキン層の各々は、フィルム全体の重量のおよそ3%を構成するものであった。結果として、コア層は、フィルムの重量のおよそ94%を示した。引き伸ばした後であって、不織ウェブに熱結合する前に、フィルムは、付加的な熱を加えずに10%収縮させられた。最終的なフィルムの坪量は、およそ23.1gsmであり、結果として得られるフィルムの実際の厚さは、およそ23ミクロンであることが測定された。
実施例1の不織材は、実施例1と同様のカレンダロールを用いてフィルムに熱結合されたが、該カレンダロールは、華氏230度(110℃)のパターンロールと、華氏180度(82℃)の平滑ロールと、330FPMの結合速度とを有するものであった。
結果として得られるラミネートの性質は、水頭圧試験と剥離試験を用いて計測された。ASTM1670試験方法において指定される時間遅延により、ラミネートのバリア特性は、水頭圧試験により評価された。ASTM1670手順を用いる後続の試験のサンプルを事前に選別する値として、少なくとも300mbarの値が選択された。(300mbarより低い水頭圧試験値をもつサンプルは、ASTM1670試験に不合格になる傾向がある。)この比較実施例のラミネートは、所望の300mbar値を一貫して達成しない。剥離試験は、界面活性剤処理された0.8osyのSMSをフィルムに熱結合する強度を評価するものであった。結果を表1に記録する。
実施例5
フィルムは、実施例4と同じ材料からなり、3.4xの伸びと18%の収縮を有するという違いをもって、実施例4に記載したようにして引き伸ばされ結合された。剥離試験及び水頭圧試験によるラミネートの性質は、それぞれ表1及び表2に記録される。この実施例のラミネートは、300mbar又はそれより大きい水頭圧値を一貫して達成した。フィルムと界面活性剤処理された不織材との間の熱結合を評価する剥離値は、かなり大きい。フィルムは、少なめに引き伸ばされかつ多めに収縮するので、結果として得られるフィルムは、およそ29.7gsmの坪量と、約25ミクロンの実際のフィルム厚さをもつことが計測された。このより大きい厚さは、水頭圧値と剥離値における差の理由となると考えられる。
実施例6
実施例6に関するフィルムと、それにより得られるラミネートは、スキン層がフィルムの重量の12%を構成すること以外は、実施例4と同じである。剥離値は、比較実施例3及び7と同様のものであるので、スキン層における余分な量のポリマーは、親水性不織材の許容可能な取り付けを促進するのに必要とされると評価する結論が下される。WVTR値は、この実施例においては求めなかった。結果として得られるフィルムは、およそ20.2gsmの坪量と、約23ミクロンの実際のフィルム厚さをもつことが計測された。
比較実施例1
このラミネートは、フィラーを含有しない多層フィルムに熱によりラミネートされた1.0osyの親水性スパンボンドからなるものであった。親水性スパンボンドは、米国特許第5,901,706号に記載されるように、親水性化学添加剤がポリマー溶融物に添加されることを説明する方法に従って作成された。親水性化学添加剤は、PPG Industriesの界面活性剤製品であるMASIL(登録商標)SF−19であった。多層フィルムは、各々がフィルムの組成に対して重量の30%寄与する2つのスキン層を有する0.6ミルのフィルムからなるものであった。各スキン層は、65%のCATALLOY(登録商標)ポリマー71−1と、25%のExxon’s3445と、5%の低密度ポリエチレン(Quantum Chemical’s NA334)と、5%のTiO2濃縮物(Ampacet110210、ポリプロピレン中の50/50ブレンド)とから形成されるものであった。コア層は、25%のCATALLOY(登録商標)ポリマー71−1と、30%のExxon’s3445と、5%の低密度ポリエチレン(Quantum Chemical’s NA334)と、40%のTiO2濃縮物とから形成されるものであった。フィルムは、華氏約140度から華氏160度(60℃から71℃まで)の温度で1.5xに引き伸ばされた。結果として得られるフィルムは、およそ15.4gsmの坪量と、約10ミクロンの実際のフィルム厚さをもつことが計測された。この実施例の顕微鏡写真に関する図8を参照されたい。
不織ウェブとフィルムは、華氏174度(79℃)の測定温度をもつパターンロールと、華氏146度(63℃)の測定温度を有する平滑ロールとからなる加熱されたスチールカレンダロールを、25FPM(7.6メートル毎分)のライン速度で用いて、互いに熱結合された。不織材はパターンロールに接触し、フィルムはアンビルロールに接触した。
このフィルムについての計算された有効厚さは、表3に示されるように、実際に計測された厚さと有利に比較され、その差は14%である。この差は、平均GSM値を求めるのに用いられるフィルム試験片の個々の計測された坪量値における変動性に寄与する。この差は、他の実施例(実施例1、実施例3から実施例6まで、比較実施例2、及び実施例1に類似している、おそらく実施例2)の各々についての有効厚さ値と実際の厚さ値との間で求められた31%又はそれより大きい差の少なくとも半分である。比較実施例1についての実際のフィルム厚さ値と有効フィルム厚さ値との間のこの区別性は、全ての他の実施例について、微孔構造の存在を裏付けている。
比較実施例2
このラミネートは、全てのフィルム層における微孔生成フィラーとして実施例1において用いられたのと同様の炭酸カルシウム(CaCO3)を含有する多層フィルムに熱結合された1.0osyの親水性スパンボンドからなるものであった。親水性スパンボンドは、比較実施例1において説明されたのと同じものであった。多層フィルムは、Huntsmanによる外注成形された高粘度ブテン−リッチのAPAOポリマー中60%CaCO3からなるスキン層と、55%CaCO3と、共にダウ・ケミカル社による22%Dowlex2035LLDPE及び23%Affinity(登録商標)EG-8200LLDPEと、からなるものであった。各スキン層は、フィルムの重量の10%を構成するものであった。フィルムは、華氏約140度から華氏約160度までの温度でおよそ3xに引き伸ばされた。結果として得られるフィルムは、およそ29.2gsmの坪量と、約22ミクロンの実際のフィルム厚さをもつことが計測された。この実施例の顕微鏡写真に関する図9を参照されたい。
不織材とフィルムは、華氏200度の測定温度をもつパターンロールと、華氏170度の測定温度を有する平滑ロールとからなる加熱されたスチールカレンダロールを、150FPMのライン速度で用いて、互いに熱結合された。不織材はパターンロールに接触し、フィルムはアンビルロールに接触した。
(表1)
Figure 2005515912
(表2)
Figure 2005515912
(表3)
Figure 2005515912
本発明は、或る可能な実施形態と関連して説明されてきたが、本発明はこうした実施形態に限定されるものではないことが理解される。それに対して、特許請求の範囲の請求項において定められる本発明の範囲及び精神の中に含まれ得る全ての代替、修正、及び均等物がカバーされることが意図されている。
本発明のラミネートの実施形態の断面の一部を示す。 本発明のラミネートの別の実施形態の断面の一部を示す。 本発明のラミネートのさらに別の実施形態の断面の一部を示す。 本発明のラミネートのまたさらに別の実施形態の断面の一部を示す。 図3及び図4に示された多層フィルムを形成する1つの可能な工程を示す。 フィルム断面の種々の例の顕微鏡写真を示す。 フィルム断面の種々の例の顕微鏡写真を示す。 フィルム断面の種々の例の顕微鏡写真を示す。 フィルム断面の種々の例の顕微鏡写真を示す。

Claims (48)

  1. 界面活性剤で処理された不織ウェブと、
    コア層と少なくとも1つのスキン層とからなるフィルムと、
    を備え、前記コア層は、或る重量割合の微孔生成フィラーを含有し、前記フィルムは、微孔性となるように元の寸法の或る割合まで少なくとも一方向に引き伸ばされ、界面活性剤処理された不織材に熱結合され、
    前記ラミネートは、ASTM F1670−95に準拠した通気性バリアであることを特徴とするラミネート。
  2. 前記コア層は、重量の約30%から約75%までのポリオレフィン樹脂と、約10ミクロンより小さい平均寸法を有する重量の約70%から約25%までのフィラーとを含み、前記スキン層は、CATALLOYポリマーからなることを特徴とする請求項1に記載のラミネート。
  3. 前記コア層は、重量の約35%から約75%までのポリオレフィン樹脂と、重量の約65%から約25%までのフィラーとからなることを特徴とする請求項1に記載のラミネート。
  4. 前記界面活性剤処理された不織ウェブは、スパンボンドポリオレフィンを含むことを特徴とする請求項1に記載のラミネート。
  5. 前記界面活性剤処理された不織ウェブは、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリプロピレンのコポリマー、及びポリエチレンのコポリマーのいずれかのスパンボンドからなることを特徴とする請求項1に記載のラミネート。
  6. 前記界面活性剤処理された不織ウェブは、メルトブローンポリオレフィンの少なくとも1つの層と、スパンボンドポリオレフィンの少なくとも1つの層とからなることを特徴とする請求項1に記載のラミネート。
  7. 前記引き伸ばし可能なフィルムラミネートのフィラーは、CaCO3を含むことを特徴とする請求項1に記載のラミネート。
  8. NFPA702−1980により試験された前記ラミネートは、クラス1材料についての20秒又はそれより大きい火炎伝播基準を満たすことを特徴とする請求項1に記載のラミネート。
  9. 外科用ドレープを構成することを特徴とする請求項1に記載のラミネート。
  10. 前記ラミネートが、少なくとも約300g/m2/24時間の水蒸気透過率を有することを特徴とする請求項1に記載のラミネート。
  11. 前記コア層が、第1スキン層と第2スキン層との間に挟み込まれることを特徴とする請求項1に記載のラミネート。
  12. 前記スキン層が、或る割合のエチレン酢酸ビニルを含有することを特徴とする請求項1に記載のラミネート。
  13. 前記コア層が、メタロセンによる線状低密度ポリエチレンを含有することを特徴とする請求項1に記載のラミネート。
  14. 前記コア層が、線状低密度ポリエチレンを含有することを特徴とする請求項1に記載のラミネート。
  15. 前記スキン層が、CATALLOYポリマーを含有することを特徴とする請求項1に記載のラミネート。
  16. 界面活性剤で処理され、複数の結合点で多層ポリオレフィン樹脂フィルムに熱結合された不織ウェブを含み、ASTM F1670−95に準拠した通気性ラミネートであって、前記多層フィルムの少なくとも1層がさらに、或る重量割合の微孔生成フィラーを含むことを特徴とする通気性ラミネート。
  17. 前記多層フィルムの少なくとも1つの層は、重量の約30%から約75%までのポリオレフィン樹脂と、約10ミクロンより小さい平均サイズを有する重量の約70%から約25%までのフィラーを含み、少なくとも1つの他の層は、CATALLOYポリマーを含むことを特徴とする請求項16に記載の通気性ラミネート。
  18. 前記多層フィルムの少なくとも1つの層が、重量の約35%から約75%までのポリオレフィン樹脂と、重量の約65%から約25%までのフィラーを含むことを特徴とする請求項16に記載の通気性ラミネート。
  19. 前記界面活性剤処理された不織ウェブが、スパンボンドポリオレフィンを含むことを特徴とする請求項16に記載の通気性ラミネート。
  20. 前記界面活性剤処理された不織ウェブが、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリプロピレンのコポリマー、及びポリエチレンのコポリマーのいずれかのスパンボンドからなることを特徴とする請求項16に記載の通気性ラミネート。
  21. 前記界面活性剤処理された不織ウェブが、少なくとも1層のメルトブローンポリオレフィンと、少なくとも1層のスパンボンドポリオレフィンとからなることを特徴とする請求項16に記載の通気性ラミネート。
  22. 前記引き伸ばし可能なフィルムラミネートのフィラーが、CaCO3からなることを特徴とする請求項16に記載の通気性ラミネート。
  23. 外科用ドレープを構成することを特徴とする請求項16に記載の通気性ラミネート。
  24. 前記ラミネートが、少なくとも約300g/m2/24時間の水蒸気透過率を有することを特徴とする請求項16に記載の通気性ラミネート。
  25. 前記多層フィルムの少なくとも1層が、或る割合のエチレン酢酸ビニルを含有することを特徴とする請求項16に記載の通気性ラミネート。
  26. 前記多層フィルムの少なくとも1層が、メタロセンによる線状低密度ポリエチレンを含むことを特徴とする請求項16に記載の通気性ラミネート。
  27. 前記多層フィルムの少なくとも1層が、線状低密度ポリエチレンを含むことを特徴とする請求項16に記載の通気性ラミネート。
  28. 少なくとも幾つかの結合点が、ウェブと多層フィルムとの間の結合性の取付部を形成することを特徴とする請求項16に記載の通気性ラミネート。
  29. ASTM F1670−95に準拠したラミネートを形成する方法であって、
    不織ウェブを界面活性剤で処理し、
    微孔生成フィラーを含む少なくとも1つの層を有する多層フィルムを加熱し、
    前記加熱段階の間に前記多層フィルムを引き伸ばされていない状態の或る割合まで引き伸ばし、
    前記多層フィルムを前記界面活性剤処理された不織ウェブに熱結合すること、
    を含む方法。
  30. 前記フィルムを前記不織ウェブに結合する前に、前記多層フィルムを少ない割合だけ収縮させることをさらに含む、請求項29に記載の方法。
  31. 前記多層フィルムの少なくとも1つの層は、重量の約30%から約75%までのポリオレフィン樹脂と、約10ミクロンより小さい平均寸法を有する重量の約70%から約25%までのフィラーとを含むことを特徴とする請求項29に記載の方法。
  32. 前記多層フィルムの少なくとも1つの層のためのCATALLOYポリマーをさらに含むことを特徴とする請求項29に記載の方法。
  33. 前記多層フィルムが前記2つの不織ウェブの間に配置されるように第2不織ウェブを前記ラミネートに結合することをさらに含む、請求項29に記載の方法。
  34. 前記多層フィルムが、該フィルムが引き伸ばされた状態で華氏約160度から華氏約220度までの間の温度に維持されることを特徴とする請求項29に記載の方法。
  35. 前記多層フィルムが、該フィルムが収縮した状態で華氏約160度から華氏約220度までの間の温度に維持されることを特徴とする請求項30に記載の方法。
  36. 前記多層フィルムが、元の長さの少なくとも約200%まで引き伸ばされることを特徴とする請求項29に記載の方法。
  37. 前記多層フィルムが、元の長さの約250%から約500%までの間に引き伸ばされることを特徴とする請求項29に記載の方法。
  38. 前記多層フィルムが、元の長さの少なくとも約300%まで引き伸ばされることを特徴とする請求項29に記載の方法。
  39. NFPA 702−1980により試験された前記ラミネートが、クラス1材料についての20秒又はそれより大きい火炎伝播基準を満たすことを特徴とする請求項29に記載の方法。
  40. ASTM F1670−95に準拠するラミネートを形成する方法であって、
    不織ウェブの少なくとも1つの表面を界面活性剤で処理し、
    処理された不織ウェブから外側層を形成し、
    微孔生成フィラーと少なくとも1つのスキン層とからなる少なくとも1つの層を有する多層フィルムを加熱し、
    前記多層フィルムを、該フィルムに熱を加えた状態で、引き伸ばされていない状態の少なくとも200%まで引き伸ばし、
    前記多層フィルムを、前記スキン層が前記界面活性剤処理された表面に接触するように前記処理された不織ウェブに重ね、
    前記フィルムを前記界面活性剤処理された表面に熱結合する、
    ことを含む方法。
  41. 前記フィルムを前記不織ウェブに結合する前に、少ない割合だけ前記多層フィルムを収縮させることをさらに含む、請求項40に記載の方法。
  42. 前記多層フィルムを、最終的な引き伸ばされた状態の約20%だけ収縮させることをさらに含む、請求項40に記載の方法。
  43. NFPA702−1980により試験された前記ラミネートが、クラス1材料についての20秒又はそれより大きい火炎伝播基準を満たすことを特徴とする請求項40に記載の方法。
  44. 前記界面活性剤を、前記不織ウェブの表面上に被覆することを特徴とする請求項40に記載の方法。
  45. 前記フィルムを、該フィルムが引き伸ばされた状態で華氏約160度から華氏約220度までの間の温度に維持することを特徴とする請求項40に記載の方法。
  46. 前記フィルムを、該フィルムが収縮された状態で華氏約160度から華氏約220度までの間の温度に維持することを特徴とする請求項13に記載の方法。
  47. 外科用ドレープの製造に関するものであることを特徴とする請求項40に記載の方法。
  48. 試験方法ASTMスタンダードE96−80により測定したときの水蒸気透過率試験(WVTR)が、約300g/m2/日より大きい値を与えることを特徴とする請求項40に記載の方法。
JP2003550976A 2001-12-12 2002-09-24 バリア特性をもつフィラー入り不織ラミネート Abandoned JP2005515912A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US10/020,814 US6764566B1 (en) 2001-12-12 2001-12-12 Nonwoven filled film laminate with barrier properties
US10/020,288 US20030106560A1 (en) 2001-12-12 2001-12-12 Nonwoven filled film laminate with barrier properties
PCT/US2002/031940 WO2003049937A1 (en) 2001-12-12 2002-09-24 Nonwoven filler laminate with barrier properties

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005515912A true JP2005515912A (ja) 2005-06-02
JP2005515912A5 JP2005515912A5 (ja) 2006-01-05

Family

ID=26693265

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003550976A Abandoned JP2005515912A (ja) 2001-12-12 2002-09-24 バリア特性をもつフィラー入り不織ラミネート

Country Status (6)

Country Link
EP (1) EP1453668A1 (ja)
JP (1) JP2005515912A (ja)
AU (1) AU2002330257A1 (ja)
CA (1) CA2467807A1 (ja)
MX (1) MXPA04005356A (ja)
WO (1) WO2003049937A1 (ja)

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008538194A (ja) * 2005-02-01 2008-10-16 プライアント・コーポレイション 横方向エラストマー状通気性フィルム
JP2009527657A (ja) * 2006-02-21 2009-07-30 アールストロム コーポレイション 不織医療用布
JP2010229395A (ja) * 2009-03-25 2010-10-14 Rohm & Haas Co 多孔質eva塗膜を製造するための組成物
JP2011224267A (ja) * 2010-04-22 2011-11-10 Okura Ind Co Ltd 手術用資材
WO2015083665A1 (ja) 2013-12-03 2015-06-11 東レ株式会社 多孔性フィルム、防水・透湿材料およびそれを用いた医療用衣服ならびに防護服
JP2015229810A (ja) * 2014-06-04 2015-12-21 前田工繊株式会社 積層体、伸縮性不織布及び積層体の製造方法
JP2017517423A (ja) * 2014-06-12 2017-06-29 ダウ グローバル テクノロジーズ エルエルシー 多層フィルム及び該多層フィルムから作製される物品
WO2018203493A1 (ja) * 2017-05-02 2018-11-08 山田菊夫 手術着
JP2018538169A (ja) * 2015-12-11 2018-12-27 ダウ グローバル テクノロジーズ エルエルシー 多層ポリエチレンフィルム及びそれから作製された物品
JP2020069298A (ja) * 2018-11-02 2020-05-07 日本バイリーン株式会社 手術用シート及びその使用方法
JP7217321B1 (ja) 2021-08-03 2023-02-02 衛普實業股▲ふん▼有限公司 抗血液及び抗ウイルス性の防護服用不織布

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20050245162A1 (en) * 2004-04-30 2005-11-03 Kimberly-Clark Worldwide, Inc. Multi-capable elastic laminate process
DE102004024042A1 (de) * 2004-05-07 2005-11-24 Paul Hartmann Ag Vlies-/Folienlaminat
DE102004024043A1 (de) * 2004-05-07 2005-11-24 Paul Hartmann Ag Vlies-/Folienlaminat
CA2993283C (en) 2016-05-04 2020-01-28 Avent, Inc. Disposable surgical gown
US11583013B2 (en) 2016-07-29 2023-02-21 O&M Halyard, Inc. Collar for a disposable surgical gown
EP3840602B1 (en) 2018-08-24 2023-10-11 O&M Halyard, Inc. Personal protection and ventilation system
MX2021000806A (es) 2018-08-24 2021-03-25 O & M Halyard Inc Sistema de proteccion y ventilacion personal.

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10511318A (ja) * 1994-09-20 1998-11-04 エクソン・ケミカル・パテンツ・インク ミクロ多孔質フィルム/不織布複合体
US5728081A (en) * 1996-07-16 1998-03-17 Fibertech Group, Inc. Absorbent composite article having fluid acquisition sub-layer
US6238767B1 (en) * 1997-09-15 2001-05-29 Kimberly-Clark Worldwide, Inc. Laminate having improved barrier properties

Cited By (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008538194A (ja) * 2005-02-01 2008-10-16 プライアント・コーポレイション 横方向エラストマー状通気性フィルム
JP2009527657A (ja) * 2006-02-21 2009-07-30 アールストロム コーポレイション 不織医療用布
JP2010229395A (ja) * 2009-03-25 2010-10-14 Rohm & Haas Co 多孔質eva塗膜を製造するための組成物
JP2011224267A (ja) * 2010-04-22 2011-11-10 Okura Ind Co Ltd 手術用資材
WO2015083665A1 (ja) 2013-12-03 2015-06-11 東レ株式会社 多孔性フィルム、防水・透湿材料およびそれを用いた医療用衣服ならびに防護服
KR20160095002A (ko) 2013-12-03 2016-08-10 도레이 카부시키가이샤 다공성 필름, 방수·투습 재료 및 그것을 사용한 의료용 의복 및 방호복
JP2015229810A (ja) * 2014-06-04 2015-12-21 前田工繊株式会社 積層体、伸縮性不織布及び積層体の製造方法
JP2017517424A (ja) * 2014-06-12 2017-06-29 ダウ グローバル テクノロジーズ エルエルシー 多層フィルム及び該多層フィルムから作製される物品
JP2017517423A (ja) * 2014-06-12 2017-06-29 ダウ グローバル テクノロジーズ エルエルシー 多層フィルム及び該多層フィルムから作製される物品
JP2020147043A (ja) * 2014-06-12 2020-09-17 ダウ グローバル テクノロジーズ エルエルシー 多層フィルム及び該多層フィルムから作製される物品
JP6993462B2 (ja) 2014-06-12 2022-01-13 ダウ グローバル テクノロジーズ エルエルシー 多層フィルム及び該多層フィルムから作製される物品
JP2018538169A (ja) * 2015-12-11 2018-12-27 ダウ グローバル テクノロジーズ エルエルシー 多層ポリエチレンフィルム及びそれから作製された物品
WO2018203493A1 (ja) * 2017-05-02 2018-11-08 山田菊夫 手術着
JP2020069298A (ja) * 2018-11-02 2020-05-07 日本バイリーン株式会社 手術用シート及びその使用方法
JP7365765B2 (ja) 2018-11-02 2023-10-20 日本バイリーン株式会社 手術用シート及びその使用方法
JP7217321B1 (ja) 2021-08-03 2023-02-02 衛普實業股▲ふん▼有限公司 抗血液及び抗ウイルス性の防護服用不織布
JP2023022790A (ja) * 2021-08-03 2023-02-15 衛普實業股▲ふん▼有限公司 抗血液及び抗ウイルス性の防護服用不織布

Also Published As

Publication number Publication date
CA2467807A1 (en) 2003-06-19
AU2002330257A1 (en) 2003-06-23
WO2003049937A1 (en) 2003-06-19
EP1453668A1 (en) 2004-09-08
MXPA04005356A (es) 2004-09-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6764566B1 (en) Nonwoven filled film laminate with barrier properties
US20030106560A1 (en) Nonwoven filled film laminate with barrier properties
KR100389077B1 (ko) 저게이지필름및필름/부직라미네이트
US6309736B1 (en) Low gauge films and film/nonwoven laminates
US6245401B1 (en) Segmented conformable breathable films
US8034440B2 (en) Elastomeric film and laminates thereof
EP1299460B2 (en) Film having high breathability induced by low cross-directional stretch
JP2005515912A (ja) バリア特性をもつフィラー入り不織ラミネート
US20100062231A1 (en) Breathable Elastic Composite
US20060160453A1 (en) Breathable composite sheet
US7976662B2 (en) Laminate containing a fluorinated nonwoven web
JP2004507388A (ja) 複合シート材料
JP2007503327A (ja) マイクロポーラス通気性弾性フィルム
JP4429174B2 (ja) 液体及びウィルス障壁を有する通気性フィルム及び布
KR20040029070A (ko) 파단성 표피층을 갖는 통기성 다층 필름
JP2007503328A (ja) マイクロポーラス通気性弾性フィルム積層体
AU738271B2 (en) Segmented conformable breathable films
JP5926687B2 (ja) 表面処理された不織布
CA2523782A1 (en) Nonwoven breathable composite barrier fabric
US20030180525A1 (en) Cross-directional extendible films having high breathability and low outer dampness
EP2456330B1 (en) Blood resistant and viral resistant composite fabrics

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050725

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050725

A762 Written abandonment of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A762

Effective date: 20060726

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20060726