JP2005514929A - エピマービタミンd類似物の酵素による選択的なエステル化及び加溶媒分解及びエピマーの分離 - Google Patents

エピマービタミンd類似物の酵素による選択的なエステル化及び加溶媒分解及びエピマーの分離 Download PDF

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Abstract

遊離又はエステル化されているOH基を有しC−24に不斉中心を有するビタミンDの類似物のエピマーを選択的に酵素によってエステル化する方法又は選択的にソルボリシス化する方法が提供されている。この方法は、例えば、ビタミンD類似物の混合したエピマーを分離するために使用できうる。

Description

発明の分野
本発明は、ビタミンDの類似物のC24におけるエピマー及びそれらのエステルを選択的に酵素によってエステル化する方法又は選択的に加溶媒分解化する方法に関連する。本発明は更に、選択的に酵素によりエステル化する段階又は選択的に酵素により加溶媒分解する段階を含む、ビタミンD類似物の混合したエピマーを分離する方法に関連する。
関連出願
本発明は、2002年1月10日に提出された米国仮特許出願60/348,082号、及び2002年1月18日に提出された米国仮特許出願60/349,997号の優先権を主張する。
発明の背景
1α,25−ジヒドロキシビタミンD3(1,25−(OH)2D3)の発見以来、ビタミンD3のホルモン活性代謝形態、多くの類似物が、血しょうカルシウム上昇効果が低い活性化合物を獲得するために調製されてきた。ビタミンD側鎖を修飾するために非常に多くの努力がなされてきた。1αヒドロキシル基はホルモン活性のために欠かせないが、C−25ヒドロキシル基はC−24ヒドロキシル基で置換されて良い。例えば、MC903、(構造I)又は1,24− (OH)2D3(構造II)を参照のこと。
ビタミンD類似物の調製において、C−24におけるヒドロキシル基のための特異的立体化学は生物活性を完全に表現するために必要である。現在の方法の下で、所要の立体化学は3つの方法:(i)C−24ヒドロキシエピマーのジアステレオマー混合物のクロマトグラフィーによる分離(例えば、Calverley、Tetrahedron pp.4609〜4619、1987を参照のこと)、(ii)対応するC−24ケトン(例えば、米国特許第6,262283号を参照のこと)の立体選択的還元、又は(iii )エナンチオピュアヒドロキシ担持側鎖のビタミンD骨格に対する結合(例えば、Calverley、Synlett、pp.157〜159、1990を参照のこと)の1つによって導入されている。
立体選択的合成は依然としてスケールのためには不都合な方法であり、それはその多段階性質とコストが理由である。エピマー混合物のクロマトグラフィーによる分離は最も広く行われている。クロマトグラフィー分離における問題とは、2つのC−24ヒドロキシエピマーの、吸収剤に対するそれらの親和性が大きく異なることがなく、従ってそれらの保持時間が非常に近すぎて1つのクロマトグラフィー段階において分離することができない事実に由来する。本発明は、クロマトグラフィー分離の効率を非常に向上せしめる手段を供する。
発明の概要
1つの観点において、本発明は、不斉C−24位にヒドロキシル基を有するビタミンD類似物のエピマーの混合物において、1つのエピマーのC−24ヒドロキシル基を酵素により選択的にエステル化する方法に関連し、特にここで当該混合されているエピマーは、一般式III又はIX
Figure 2005514929
(式中、RとRは同じかあるいは異なっていて良くそして水素、又はヒドロキシ保護基を示し、そしてRは低級アルキル、シクロアルキル、又はアリール基である)
の化合物から選択されたC−24エピマーの混合物であり、当該方法は:不斉C−24位にヒドロキシル基を有する混合されたビタミンD類似物のC−24エピマーとエステル化剤(特に、塩化アセチル、無水酢酸、酢酸ビニル、又は酪酸ビニル)の溶液を、ある有機溶媒(特に、ヘキサン又はジイソプロピルエーテル)中で提供し、そして当該溶液とリパーゼ(特に、アルカリゲネス種(Alcaligenes sp.)又はシュードモナス種(Pseudomonas sp.)のリパーゼ)を接触せしめる、段階を含む。前記リパーゼは固定化されていても良いが、されている必要はない。
他の観点において、本発明は、[1α,3β,5E,7E,20R]−1,3−ビス(tert−ブチルジメチルシロキシ)−20−(3’−シクロプロピル−3’(R,S)−ヒドロキシ−1’−プロペニル)−9,10−セコプレグナ−5,7,10(19)−トリエンのエピマー混合物をC−24で酵素により選択的にエステル化する方法に関連し、特にここで、選択的にエステル化されている当該C−24OHエピマーは、[1α,3β,5E,7E,20R]−1,3−ビス(tertブチルジメチルシロキシ)−20−(3’−シクロプロピル−3’(R)−ヒドロキシ−1’−プロペニル)−9,10−セコプレグナ−5,7,10(19)−トリエンであり、混合されたC−24エピマーとエステル化剤(例えば、塩化アセチル又は酢酸ビニル)の溶液を、ある有機溶媒(例えば、ヘキサン)中で提供し、そして当該溶液とリパーゼ(特に、アルカリゲネス種又はシュードモナス種のリパーゼ)を接触せしめる段階を伴う。
他の観点において、本発明は、[1α,3β,5Z,7E,20R]−1,3−ビス(tert−ブチルジメチルシロキシ)−20−(3’−シクロプロピル−3’(R,S)−ヒドロキシ−1’−プロペニル)−9,10−セコプレグナ−5,7,10(19)−トリエンのエピマー混合物をC−24で酵素により選択的にエステル化する方法に関連し、特にここで、選択的にエステル化されている当該C−24OHエピマーは、[1α,3β,5E,7Z,20R]−1,3−ビス(tertブチルジメチルシロキシ)−20−(3’−シクロプロピル−3’(R)−ヒドロキシ−1’−プロペニル)−9,10−セコプレグナ−5,7,10(19)−トリエンであり、混合されたC−24エピマーとエステル化剤(例えば、塩化アセチル又は酢酸ビニル)の溶液を、ある有機溶媒(例えば、ヘキサン)中で提供し、そして当該溶液とリパーゼ(特に、アルカリゲネス種又はシュードモナス種のリパーゼ)を接触せしめる段階を伴う。
他の観点において、本発明は、不斉C−24位にヒドロキシル基を有するビタミンD類似物のエピマーの混合物において、1つのエピマーのC−24ヒドロキシル基を酵素により選択的にエステル化する方法であって:C−24位にヒドロキシル基を有するビタミンD類似物の混合されたC−24エピマーとエステル化剤(塩化アセチル、無水酢酸、酢酸ビニル及び酪酸ビニルから成る群から選択されている)の溶液を、ある有機溶媒(ヘキサン及びジイソプロピルエステルからなる群から選択されている)中で提供し、そして当該溶液とリパーゼ(特に、アルカリゲネス種のリパーゼ又はシュードモナス種のリパーゼからなる群から選択されているリパーゼ)を接触せしめる段階、を含む方法に関連し;特にここで、当該混合されているC−24エピマーは、一般式III又はIX
Figure 2005514929
(式中、RとRは水素又はtert−ブチルジメチルシロキシであり、そしてRはシクロプロピルもしくはイソプロピル基である)
の化合物から選択された化合物のC−24エピマーの混合物である。
更なる観点において、本発明は、C−24位にヒドロキシル基を有するビタミンD類似物のC−24ヒドロキシル基を酵素によりエステル化する方法に関連し、そして化合物は、一般式III又はIX
Figure 2005514929
(式中、RとRは同じかあるいは異なっていて良くそして水素、又はヒドロキシ保護基を示し、そしてRは低級アルキル、シクロアルキル、又はアリール基である)
の化合物から選択されており、当該方法は:C−24位にヒドロキシル基を有するビタミンD類似物とエステル化剤(特に、ハロゲン化アシル、酸無水物、2〜6の炭素原子を有する低級アルキルカルボン酸のビニルエステルからなる群から選択されている)の溶液を、ある有機溶媒(最大で12個の炭素を有する直鎖状もしくは枝分かれしたアルカン又はジアルキルエーテル)中で提供し、当該溶液とリパーゼ(特に、アルカリゲネス種のリパーゼ及びシュードモナス種のリパーゼから選択されている)を接触せしめる段階を含む。前記リパーゼは固定化されていても良いが、されている必要はない。
他の観点において、C−24不斉位にエステル化されているヒドロキシル基を有するビタミンD類似物のエステル化されているC−24エピマーの混合物において、1つのエピマーのエステル化されているC−24ヒドロキシル基を酵素により選択的に加溶媒分解する方法に関連し、特にここで当該混合されているエピマーは、一般式III又はIX
Figure 2005514929
(式中、RとRは同じかあるいは異なっていて良くそして水素、又はヒドロキシ保護基を示し、そしてRは低級アルキル、シクロアルキル、又はアリール基である)
の化合物から選択された化合物のエステル化されているC−24エピマーの混合物であり、当該方法は:C−24位にヒドロキシル基を有するビタミンD類似物の混合されたエステル化されているC−24エピマーと加溶媒分解剤(特に、水又は低級アルキルアルコール)の溶液を、ある有機溶媒(特に、ヘキサン又はジイソプロピルエーテル)中で提供し、当該溶液とリパーゼ(特に、アルカリゲネス種のリパーゼ又はシュードモナス種のリパーゼ)を接触せしめる、段階を含んで成る。前記リパーゼは固定化されていても良いが、されている必要はない。
更に他の観点において、本発明は、[1α,3β,5E,7E,20R]−1,3−ビス(tert−ブチルジメチルシロキシ)−20−(3’−シクロプロピル−3’(R,S)−ヒドロキシ−1’−プロペニル)−9,10−セコプレグナ−5,7,10(19)−トリエンのC−24エステルのエピマー混合物の混合されたC−24エピマーを、酵素により選択的に加溶媒分解(特に水又は低級アルコールを伴い)する方法に関連し、ここで特に、選択的に加溶媒分解されている当該エステル化されているC−24OHエピマーは、[1α,3β,5E,7E,20R]−1,3−ビス(tertブチルジメチルシロキシ)−20−(3’−シクロプロピル−3’(R)−ヒドロキシ−1’−プロペニル)−9,10−セコプレグナ−5,7,10(19)−トリエンのエステルである。
更なる他の観点において、本発明は、[1α,3β,5Z,7E,20R]−1,3−ビス(tert−ブチルジメチルシロキシ)−20−(3’−シクロプロピル−3’(R,S)−ヒドロキシ−1’−プロペニル)−9,10−セコプレグナ5,7,10(19)−トリエンのC−24エステルのエピマー混合物の混合されたC−24エピマーを、酵素により選択的に加溶媒分解(特に水又は低級アルコールを伴い)する方法に関連し、ここで特に、選択的に加溶媒分解されている当該エステル化されているC−24OHエピマーは、[1α,3β,5Z,7E,20R]−1,3−ビス(tert−ブチルジメチルシロキシ)−20−(3’−シクロプロピル−3’(R)−ヒドロキシ−1’−プロペニル)−9,10−セコプレグナ−5,7,10(19)−トリエンのエステルである。
更なる観点において、本発明は、ジアステレオマー的に純粋なビタミンD類似物を作製するために、24位にヒドロキシル基を有するビタミンD類似物を24位で酵素により選択的にエステル化する段階を伴う方法に関連する。
更なる観点において、本発明は、ジアステレオマー的に純粋なビタミンD類似物を作製するために、C−24不斉中心にエステル化されているヒドロキシル基を有するビタミンD類似物のエピマーの混合物において、1つのエピマーのC−24エステルを酵素により選択的に加溶媒分解する段階を伴う方法に関連する。
更なる観点において、本発明は、カルシポトリエン、(5Z,7E,22E,24S)−24−シクロプロピル−9,10−セココーラ(secochola)−5,7,10(19),22−テトラエン−1α−3β−24−トリオールを作製するための方法に関連し、その方法は、選択的酵素エステル化及び選択的酵素加溶媒分解から選択された段階を伴う方法によって、C−24不斉中心にOH基を有するビタミンD類似物の混合されたエピマーをクロマトグラフィー分離することにより;選択的酵素加溶媒分解が選択されている場合、両エピマーのC−24におけるOH基が最初にエステル化されており、そして選択的エステル化が選択されている場合、酢酸ビニルがエステル化剤であり、そしてここで、当該選択的エステル化又は選択的加溶媒分解は、固定化されているもしくは遊離のアルカリゲネス種のリパーゼもしくはシュードモナス種のリパーゼにより行われている。
更なる観点において、本発明は24位にヒドロキシル基を有するビタミンD類似物の混合されたエピマーを分離する方法に関連し、ここでC−24はエピマー中心(epimeric center)であり、特にここで、当該混合されたC−24エピマーは、一般式III又はIX
Figure 2005514929
(式中、RとRは同じかあるいは異なっていて良くそして水素、又はヒドロキシ保護基を示し、そしてRは低級アルキル、シクロアルキル、又はアリール基である)
の化合物から選択された化合物のC−24エピマーの混合物であり、当該方法は:1つのエピマーのC−24におけるヒドロキシル基を、先に論じたように、酵素により選択的にエステル化し、そしてエステル化されていないエピマーからエステル化されているエピマーをクロマトグラフィー分離する段階を伴う。この方法は特に、C−24エピマーが、[1α,3β,5E,7E,20R]−1,3−ビス(tert−ブチルジメチルシロキシ)−20−(3’−シクロプロピル−3’(R,S)−ヒドロキシ−1’−プロペニル)−9,10−セコプレグナ−5,7,10(19)−トリエンのC−24におけるエピマー混合物又は[1α,3β,5Z,7E,20R]−1,3−ビス(tert−ブチルジメチルシロキシ)−20−(3’−シクロプロピル−3’(R,S)−ヒドロキシ−1’−プロペニル)−9,10−セコプレグナ−5,7,10(19)−トリエンのC−24におけるエピマー混合物である場合に適している。
更なる観点において、本発明はエピマー中心であるC−24位においてヒドロキシル基を有するビタミンD類似物の混合されたC−24エピマーを分離する方法であって:両エピマーのC−24ヒドロキシル基をエステル化し、当該エピマーの1つのそのようにして形成された当該C−24エステルを酵素により選択的に加溶媒分解し、そして選択的に加溶媒分解されたエピマーを加溶媒分解されていないエピマーからクロマトグラフィー分離する段階を伴う方法に関連する。この方法は、混合されたC−24エピマーが、一般式III 又はIX
Figure 2005514929
(式中、RとRは同じかあるいは異なっていて良くそして水素、又はヒドロキシ保護基を示し、そしてRは低級アルキル、シクロアルキル、又はアリール基である)
の化合物から選択された化合物のC−24エピマーの混合物である。
発明の詳細な説明
本明細書中で使用されている場合、ビタミンD類似物とは、基本コレカルシフェロール又はエルゴカルシフェロール構造を有する全ての化合物及びそれらの変態、例えば、A環の外環二重結合が異なる位置にあるそして/又はD環に対してC17で結合している側鎖の構造が変化しているもの、特に側鎖がC−24においてシクロプロピル又はイソプロピル基を有するそれら変態(類似物)を意味する。
ビタミンDはステロイドであるので、我々はある程度、親化合物、即ちコレステロールに由来する環の命名及び番号付け系を維持することが可能である。本発明の対象である代表的なビタミンD誘導体を以下に示している(構造I及びII)
Figure 2005514929
エピマーとは、分子(例えば、本発明が向けられている、複数の不斉中心を有するビタミンD類似物)中で、複数の四面体不斉中心の1つのみにおいて逆の配置(R又はS)を有するジアステレオマーとして知られている。本発明の実施において有用であるビタミンD類似物のエピマーは、C−24における配置についてジアステレオマーである。
例えば、1対の鏡像体のエピマー中心としてのC−24の命名は、従って当該対のもう一方の不斉中心における配置が同じであることを意味する。
選択的酵素エステル化及び酵素により選択的にエステル化されるとは、C−24位にヒドロキシル基を有するビタミンD類似物のエピマー及びエピマーの混合物との関係において本明細書中で使用されている場合、特に断りがない限り、他のエピマーの24位におけるヒドロキシル基がエステル化されることを実質上排除するために、1つのエピマーの24位におけるヒドロキシル基が酵素の助けを伴いエステル化剤によりエステル化されていることを意味する。実質上の排除とは、エステル化される全ての分子について、1つのエピマーのおよそ80mol%以上がエステル化されており且つ他のエピマーはおよそ20%を超えてはエステル化されない(ジアステレオマー比80:20)ことを意味する。好適に前記ジアステレオマー比は90:10以上;最も好適には95:5以上である。当業者は、本明細書中以下において様々に論じられた所望のジアステレオマー比を達成するために方法を至適化することを知るだろう。
選択的酵素加溶媒分解及び酵素により選択的に加溶媒分解されるとは、24位にエステル基(例えば、酢酸エステル)を有するビタミンD類似物のエピマー及びエピマーの混合物との関係において本明細書中で使用されている場合、特に断りがない限り、他のエピマーの24位におけるエステル基が加溶媒分解されることを実質上排除するために、1つのエピマーの24位におけるエステル基が加溶媒分解されていることを意味する。実質上の排除とは、加溶媒分解される全ての分子について、1つのエピマーのおよそ80mol%以上が加溶媒分解されており且つ他のエピマーはおよそ20%を超えてはエステル化されない(ジアステレオマー比80:20)ことを意味する。好適に前記比は90:10以上;最も好適には95:5以上である。当業者は、本明細書中以下において様々に論じられた所望のジアステレオマー比を達成するために方法を至適化することを知るだろう。
本明細書中で使用されている場合、低級アルキルとは、直鎖状又は枝分かれしたアルキル基を意味し、それは環式又は非環式であって良く、1〜10個の炭素原子を有する。イソプロピル基とシクロプロピル基が低級アルキル基の例である。
本明細書中で使用されている場合、アリールとは6〜12個の炭素原子を有する置換されているかあるいは置換されていない芳香族基である。フェニル基がアリール基の例である。
本発明において、加溶媒分解を加溶媒分解剤、好適には極性プロトン性溶媒で行っている。好適な極性プロトン性溶媒は水及び低級脂肪族アルコールである。
酵素及び酵素によりとは、酵素により行われているそれぞれの方法を意味する。好適な酵素はリパーゼである。アルカリゲネス種のリパーゼ及びシュードモナス種のリパーゼが本発明の実施において使用するために好適なリパーゼである。酵素は固定化(fixed)されている(固定化(immobilized))かあるいは遊離していて良い。酵素を固定化するための手段は当業者に周知である。
本明細書中で使用されている場合、ヒドロキシル基のエステル化はアシル化と同義であり、そしてアルコールのヒドロキシル基の水素をアシル基(例えば、RC(O)−)で置換する、当業者に公知の全ての反応を意味する。
本発明の分離方法は、選択的酵素エステル化段階又は選択的酵素加溶媒分解段階のいずれかを使用し、そして好適な実施態様においてクロマトグラフィー段階を使用する。C−24においてイソプロピル基を有する(II)又はシクロプロピル基を有する(I)化合物が本方法の対象である場合、選択的酵素エステル化段階が好適である。
我々はこの度、C−24位におけるエピマー中心にヒドロキシル基を有するビタミンD類似物のC−24エピマーの混合物を、酵素、好適にはリパーゼの存在下で24位において選択的にエステル化し、1つのエピマーのC−24エステルとエステル化されていないエピマーのオリジナルC−24アルコールの混合物を生産することができうることを発見した。どちらのエピマーが選択的にエステル化されているかは本発明において重要ではない。
我々は、ビタミンD類似物のC−24エステルのエピマー混合物を、酵素、好適にはリパーゼの存在下で選択的に加溶媒分解し、1つのエピマーのC−24エステルと他のC−24アルコールエピマーの混合物を得ることができうることも発見した。このことは、以下のスキームIIに示されている。スキームIIは、塩化アセチルにより例示されているが、他のエステル化剤も等しく有用である。本発明の実施についてどちらのエピマーが選択的に加溶媒分解されているかは重要ではない。我々は、エステルを、ビタミンD類似物のA環上のヒドロキシル基を同時エステル化することなく、ビタミンD類似物のC−24位で形成できうることも発見した。従って、本発明は、例えば、ビタミンD類似物のA環上のOH基を保護しなければならないことなく実施できうる。
Figure 2005514929
Figure 2005514929
本発明の実施において、ビタミンD類似物のA環上のヒドロキシル基を保護することは必須ではないが、それを保護することは好都合でありうる。もし望まれれば、当業界で公知の、ヒドロキシル基を保護するための全ての方法が使用されて良い。tert−ブチルジメチルシリル基が、しかし、本発明の実施において使用できうるヒドロキシル保護基の1つの例である。
1つの実施態様において、本発明はビタミンD類似物の選択的酵素エステル化を供する。選択的酵素エステル化において、C−24OHエピマーの混合物からなる、ビタミンD類似物(例えば、一般構造−III又はIV)、及びエステル化(アシル化)剤(A)は、酵素(E)、好適にはリパーゼと接触せしめられる溶液を提供するために、ある有機溶媒(S1)中に溶かされている。適切な溶媒(S1)としては、約12個の炭素を有する直鎖状及び枝分かれしたアルカンの例えば、ヘキサン、及びジアルキルエーテルの例えば、ジイソプロピルエーテルが挙げられる。アルキル及びアルケニルエステルが適切なエステル化剤の例である。酢酸ビニルは好適なエステル化剤である。この溶液は酵素(E)と所定の温度(T)である時間(t)に渡り接触(例えば、撹拌)せしめられている。酵素の活性を破壊しない全ての温度が使用できうる。約20℃〜約40℃の温度が好適である。当業者は、反応の進行に従い反応を調節することを知るだろう。エステル化反応の進行には、高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)が続きうる。移動相としてヘキサン中0.5%アミルアルコールを使用するMerck-Hitach Model 6200Aが使用に適している。当業者は、以下に記載した調製クロマトグラフィー法から適した分析方法を適合させることができることに気付くだろう。同様の分析方法が本発明の全ての実施態様中で使用されて良い。この反応を、所望されていないエピマーが十分にエステル化されている場合、約80%以上、好適には約95%以上の、C−24アルコールのジアステレオマー余剰(diastereomeric exess)を確実にするために、停止している。
この点で、酵素は、当業者が知るだろう適切な手段、例えば、ろ過又は遠心(2つだけ挙げる)によって分離(除去)されており、そしてろ過物は濃縮されている。
他の実施態様において、本発明は、エステル化されているビタミンD類似物の選択的酵素加溶媒分解のための方法を供する。選択的酵素加溶媒分解を選択的酵素加溶媒分解により説明でき、この場合、この段階を、選択的酵素トランスエステル化ともいうことができうる。C−24OHエピマーの混合物からなる、ビタミンD類似物(例えば、一般構造III )は、C−24エピマーエステルの混合のために、当業者に周知の方法、例えば、ハロゲン化アシル、酸無水物、又はビニルアルカノエートなどの活性エステルを使用する標準的な方法によりエステル化されている。次いで、このエピマーエステルの混合物は、酵素(E)、好適にはリパーゼと接触せしめられる溶液を提供するために、加溶媒分解剤(特に、低級アルキルアルコール(R−OH)又は水)を含む有機溶媒(特に、上記低級アルカン又はジアルキルエーテル)(S1)中に溶かされている。この接触(例えば、混合)は所定の温度(T)である時間(t)に渡りそして加溶媒分解反応の進行にはHPLCが続いている。この溶媒、加溶媒分解剤、温度、及び選択的酵素エステル化のために有用な時間も本発明の実施態様において有用である。この反応を、十分なC−24アルコールエピマーが、約80%以上、好適には約95%以上の、C−24アルコールの所要のジアステレオマー余剰で形成されている場合、停止している。この実施態様において、トランスエステル化によって形成されたC−24OHエピマーは、所望(求められている)エピマーではないことが好適である。
この点で、酵素はろ過(又は遠心などの適切な手段)によって取り除かれており、そしてろ過物が濃縮されている。
更なる他の実施態様において、選択的酵素加溶媒分解は水により行われている。この場合、この段階を、選択的酵素酵素加水分解とも言及できうる。C−24OHエピマーの混合物からなるビタミンD類似物(例えば、一般構造III )は、C−24エピマーエステルの混合のために、標準的な方法(例えば、ハロゲン化アシル、酸無水物、又はビニルアルカノエートなどの活性エステルを使用することなど)によりエステル化されている。次いで、このエピマーエステルの混合物は、水と酵素(E)(例えば、リパーゼ)を含む有機溶媒(S1)中に溶かされている。この混合物は所定の温度(T)である時間(t)に渡り撹拌されそして加溶媒分解反応の進行にはHPLCが続いている。この反応を、十分なC−24アルコールエピマーが、約80%以上、好適には約95%以上の所要のジアステレオマー余剰で選択的に形成されている場合、停止している。この実施態様において、形成されるC−24OHエピマーは、所望されていないエピマーのC−24アルコールであり、そして加水分解されていないエステルが所望のC−24OHエピマーのエステルであることが好適である。
この点で、酵素は、当業者が知るだろう適切な手段、例えば、ろ過又は遠心(2つだけ述べる)によって除去されている。ろ過物は濃縮されている。
C−24アルコールとC−24エステルの極性が非常に異なるので、選択的にエステル化されているかあるいは選択的に加溶媒分解されているエピマーは十分に分解された(well-resolved)溶出時間を有し、従って、混合物の完全分離が可能になり、また一方で、以下に記載されているように、例えば、カラムクロマトグラフィーを1回通過させることによって調製されている。従って、他の実施態様において、本発明はC−24不斉中心にヒドロキシル基を有するビタミンD類似物のC−24エピマーを分離する方法であって、選択的酵素エステル化及び選択的酵素加溶媒分解から選択された段階を含む方法を供する。
個別のエピマーを獲得するために、次いで、選択的酵素エステル化又は選択的加溶媒分解による濃縮物は、以下に記載のように、クロマトグラフィーカラムにロードされており、そしてC−24アルコール(V)をC−24エステル(IV)から分離するため、そして類似して、スキームIに記載のように、XからIXを分離するために、適切な溶媒又は溶媒混合物(S2)によって溶出されている。スキームIにおいて、C−24で形成されたエステルは酢酸エステルであり、しかし他のエステル、例えば、酪酸エステルなども同等に有用である。他の実施態様において、C−24アルコールはC−24エステル、好適には所望のエピマーのエステルから分離されている(スキームII)。スキームIIにおいて、エステル化剤は塩化アシルであるが、他のエステル化剤、例えば、酸無水物も同等に有用である。
分離されたエステルは、所望のアルコールにするために当業界で周知の方法によって転換されて良く、従って、当業者は本質的に立体化学上純粋なC−24ヒドロキシエピマーをエピマーの混合物から獲得する。従って、どちらのエピマーが所望であるかは重要ではなく、何故なら本明細書中に記載された方法ではどちらの形態をも生産できるからだ。
本発明のいくつかの実施態様の実施におけるいくつかのパラメーターについて選択できうる値の例が以下に集められている。
Figure 2005514929
Figure 2005514929
クロマトグラフィー段階に関して、固定相(充填)とC−24アルコールとC−24エステルの混合物を分解することができる溶離剤の全ての組み合わせが使用されて良い。かかる組み合わせは、通常の実験によって当業者により決定されて良い。好適な固定相の例は処理されているシリカである。
本発明の選択的にエステル化されている又は選択的に加溶媒分解されたビタミンD類似物を分離するために有用なカラムクロマトグラフィーは、医薬化学の当業者に周知のものである。この方法は、固定相、例えば処理されているシリカで満され、それの上に分離される試料がロードされるカラムを使用する。次いで、試料は適切な溶離剤により溶出されている。溶出は、定組成溶出又はいわゆる溶媒プログラム化でき、この場合、溶離剤の組成は規則的(例えば、線形)又は不規則的(例えば、段階的)に経時変化している。当業界で周知の前処理されているシリカゲルは、適切な固定相である。ヘキサン中5%(w/v)の酢酸エチル、その後正確な酢酸エチルによる溶出は、所望の分離を生み出す溶出プログラムの1つの例である。他の適切な溶離剤は方法の開発を通じて当業者により考え出されるだろう。
3.実施例
本発明は、以下の限定のない例により一層十分に理解されるだろう。
実施例1−選択的酵素エステル化
構造III (R=R=tertブチルジメチルシリルとR=シクロプロピル)(20g、31.2mmol)C−24エピマーアルコール混合物とヘキサン(60ml)中酢酸ビニル(5.8ml、62.4mmol)の撹拌した溶液に対して、0.56gのアルカリゲネス種リパーゼを加えた。この混合物を25±3℃で3時間に渡り撹拌した後、HPLC分析の時間は、エピマーC−24(R)の酢酸エステルへの本質的に完全な転換を示した。残留するエステル化されなかったC−24(S)アルコールは、>99%ジアステレオマー余剰(HPLCによる)であった。この溶液をろ過して濃縮し乾燥させた。残留物を、ヘキサン中5%酢酸エチル、次いで酢酸エチルで前処理したシリカゲル上でクロマトグラフィーに掛けてC−24酢酸エステル化合物IV(11g)とC−24アルコール化合物V(7.4g)を獲得した。純度プロファイルは以下のとおりである。
Figure 2005514929
実施例2−選択的酵素エステル化
0.5gのアルカリゲネス種リパーゼを4gのEupergit C(Rohm、Germany)上へとサプライヤーの推奨する方法によって固定化した。0.3g(0.47mmol)のC−24エピマーアルコール混合物III (R=R=tertブチルジメチルシリル及びR=シクロプロピル)(65:35の異性体比)、0.43ml(4.7mmol)の酢酸ビニル及び3.57mlのヘキサンが入っている丸底フラスコに対して、400mgの固定化した酵素を加えた。この混合物を35℃で4時間に渡り撹拌し、その後HPLC分析により30%の化合物IV、35%の化合物VIII及び35%の構造Vの未反応化合物の存在が示された。
実施例3−選択的酵素エステル化
100mg(0.16mmol)の構造III (R=R=tertブチルジメチルシリル及びR=シクロプロピル)のC−24アルコールの混合したC−24エピマー(65:35の異性体比)、0.044ml(0.47mmol)の酢酸ビニル及び1.5mlのジイソプロピルエーテルが入っているバイアルに対して、10mgアルカリゲネス種リパーゼを加えた。この混合物を室温で2時間に渡り加熱し、その後にHPLC分析の時間は、65%の化合物IV及び35%の構造Vの化合物の存在を示した。
実施例4−選択的酵素エステル化
100mg(0.16mmol)のC−24アルコールIII (R=R=tertブチルジメチルシリル及びR=シクロプロピル)の混合したC−24エピマー(65:35の異性体比)、0.044ml(0.47mmol)の酢酸ビニル及び1.5mlの四塩化炭素が入っているバイアルに対して、10mgアルカリゲネス種リパーゼを加えた。この混合物を室温で2時間に渡り加熱し、その後にHPLC分析の時間は、65%の化合物IV及び35%の構造Vの存在を示した。
実施例5−選択的酵素エステル化
100mg(0.16mmol)の構造III (R=R=tertブチルジメチルシリル及びR=シクロプロピル)のC−24アルコールの混合したC−24エピマー(65:35の異性体比)、0.140ml(1.6mmol)の酢酸ビニル及び0.36mlのヘキサンが入っているバイアルに対して、50mgのシュードモナス種リパーゼを加えた。この混合物を室温で1時間に渡り加熱し、その後にHPLC分析の時間は、65%の化合物IV及び35%の構造Vの化合物の存在を示した。
実施例5−選択的酵素エステル化
5g(7.8mmol)の構造III (R=R=tertブチルジメチルシリル及びR=シクロプロピル)のC−24アルコールの混合したC−24エピマー(65:35の異性体比)、1.26ml(15.6mmol)の酪酸ビニル及び8.7mlのヘキサンが入っている丸底フラスコに対して、250mgアルカリゲネス種リパーゼを加えた。この混合物を室温で2時間に渡り撹拌し、その後にHPLC分析は、65%のC−24ブタノエート(例えば、構造IVのブタノエート類似物)及び35%の構造Vの存在を示した。ブチルエステルからアルコールを、前処理したシリカゲル上でのクロマトグラフィーによって分離した。
実施例7−選択的酵素エステル化
300mg(0.468mmol)の構造III (R=R=tertブチルジメチルシリル及びR=シクロプロピル)のC−24アルコールのC−24エピマーの混合物(65:35の異性体比)、及び4mlの酢酸エチルが入っている丸底フラスコに対して、50mgのアルカリゲネス種リパーゼを加えた。この混合物を35℃で24時間に渡り加熱し、その後にHPLC分析の時間は、45%の構造IVの化合物、20%の構造VIIIの化合物、及び35%の構造Vの化合物の存在を示した。
実施例8−選択的酵素エステル化
10g(15.6mmol)の化合物VIII (R=R=tertブチルジメチルシリル及びR=シクロプロピル)、2.9ml(31.3mmol)の酢酸ビニル及び17.1mlのヘキサンが入っている丸底フラスコに対して、800mgのアルカリゲネス種リパーゼを加えた。この混合物を室温で4時間に渡り加熱し、その後にHPLC分析の時間は、99%の化合物IVの存在を示した。
実施例9−選択的酵素エステル化
1g(1.56mmol)の構造III のC−24エピマーアルコール混合物IX(R=R=tertブチルジメチルシリル及びR=シクロプロピル)(65:35の異性体比)が入っているバイアルに対して、0.44ml(4.68mmol)の酢酸ビニル、2.9mlのヘキサン及び250mgのアルカリゲネス種リパーゼを加えた。この混合物を室温で3時間に渡り撹拌し、その後にHPLC分析の時間は、65%の化合物X及び35%の構造XIの存在を示した。
実施例10−選択的酵素エステル化
25mg(0.06mmol)のC−24エピマーアルコール混合物IX(ここで、R=R=H、及びR=シクロプロピル)(50:50の異性体比)が入っているバイアルに対して、0.044ml(0.48mmol)の酢酸ビニル、0.5mlのアセトン、2mlのジイソプロピルエーテル、及び50mgのアルカリゲネス種リパーゼを加えた。この混合物を室温で3時間に渡り加熱し、その後にHPLC分析の時間は、50%の化合物X及び50%の構造XIの存在を示した。アセチル化がC−24ヒドロキシル位においてのみ起こったことをH−NMRで確認した。
実施例11−選択的加溶媒分解
8mlのピリジン中に溶かした2g(3.2mmol)C−24エピマーアルコール混合物III (R=R=tertブチルジメチルシリル及びR=シクロプロピル)(65:35の異性体比)が入っている丸底フラスコに対して、温度を5℃に維持しながら無水酢酸(0.4ml、4.2mmol)を滴下して加えた。温度を45℃に高めてこの反応を24時間に渡り放置した。この混合物を10mlのヘキサンで抽出してこの有機相を蒸発させた。1.7gの混合物VIアセテートを獲得した。100mg(0.15mmol)の混合物VI(65:35の異性体比)が入っているバイアルに対して、0.041ml(0.45mmol)のエタノール及び2mlのヘキサン、200mgのアルカリゲネス種リパーゼを加えた。この混合物を室温で72時間に渡り加熱し、その後にHPLC分析は、65%の化合物VIII及び35%の化合物VII の存在を示した。
実施例12−選択的加溶媒分解
100mg(0.15mmol)のC−24エピマー酢酸エステル混合物VI(R=R=tertブチルジメチルシリル及びR=シクロプロピル)(65:35の異性体比)が入っているバイアルに対して、5mlのHO及び1.5mlのヘキサン及び250mgのアルカリゲネス種リパーゼを加えた。この混合物を室温で260時間に渡り加熱し、その時間後にHPLC分析は、32%の化合物VII 及び62%の構造VIIIの存在を示した。
実施例13−カルシポトリエン(MC903)の調製
構造V(R=R=tertブチルジメチルシリル及びR=シクロプロピル)(15.3g、24mmol)のアルコールの溶液、9−アセチルアントラセン(1.6g、7.2mmol)、及びトルエン中トリエチルアミン(1200ml中350μL)の溶液を光化学作用リアクター中に入れて5〜8℃に冷却し、それを高圧UVランプからの光で、完了する迄(約45分)照射した。この反応混合物をエバポレーターに移した。リアクターを2×100mlのトルエンですすいでそしてこのすすぎ液を前記エバポレーターに対して加えた。混合物を真空下で蒸発し、構造VIの粗製アルコール15.3gを収穫した。
アルコールXIをTHF(450ml)中に溶かし、そしてテトラブチルアンモニウムフロリド(45ml、45mmol)をこの溶液に対して加えた。生じる混合物を40℃で2時間に渡り窒素雰囲気下で加熱して乾燥のために蒸発させた。残留物を酢酸エチル(1200ml)中に溶かしてこの溶液を2%重炭酸ナトリウム溶液(2×150ml)で、その後塩水(1×250ml)で洗浄した。この溶液をNaSOで乾燥させてそして乾燥させるために蒸発させた。残留物をシリカゲル(1200g)上でクロマトグラフィーに掛けヘキサン中酢酸エチルの混合物で溶出させた。適切な画分(TLCによってチェックした)の回収と蒸発により7gの泡状物質が獲得された。
3gの生成物をアセトン、次いでギ酸メチルから結晶化し、1.3gのカルシポトリエンを獲得した。

Claims (53)

  1. 不斉C−24位にヒドロキシル基を有するビタミンD類似物のエピマーの混合物において、1つのエピマーのC−24ヒドロキシル基を酵素により選択的にエステル化する方法であって:
    a)C−24位にヒドロキシル基を有するビタミンD類似物の混合されたC−24エピマーとエステル化剤の溶液を、ある有機溶媒中で提供し、そして
    b)当該溶液とリパーゼを接触せしめる、
    段階を含んで成る方法。
  2. 前記混合されたC−24エピマーが、一般式III又はIX
    Figure 2005514929
    (式中、RとRは同じかあるいは異なっていて良くそして水素、又はヒドロキシ保護基を示し、そしてRは低級アルキル、シクロアルキル、又はアリール基である)
    の化合物から選択された化合物のC−24エピマーの混合物である、請求項1に記載の方法。
  3. RとRがどちらも水素である、請求項2に記載の方法。
  4. 前記リパーゼがアルカリゲネス種(Alcaligenes sp.)のリパーゼである、請求項2に記載の方法。
  5. 前記リパーゼがシュードモナス種(Pseudomonas sp.)のリパーゼである、請求項2に記載の方法。
  6. 前記リパーゼを固定化している、請求項2に記載の方法。
  7. 前記リパーゼが遊離している、請求項2に記載の方法。
  8. 前記混合されたC−24エピマーが、[1α,3β,5E,7E,20R]−1,3−ビス(tert−ブチルジメチルシロキシ)−20−(3’−シクロプロピル−3’(R,S)−ヒドロキシ−1’−プロペニル)−9,10−セコプレグナ−5,7,10(19)−トリエンのC−24におけるエピマー混合物である、請求項2に記載の方法。
  9. 前記選択的にエステル化されているC−24OHエピマーが、[1α,3β,5E,7E,20R]−1,3−ビス(tertブチルジメチルシロキシ)−20−(3’−シクロプロピル−3’(R)−ヒドロキシ−1’−プロペニル)−9,10−セコプレグナ−5,7,10(19)−トリエンである、請求項8に記載の方法。
  10. 前記混合されたエピマーが、[1α,3β,5Z,7E,20R]−1,3−ビス(tert−ブチルジメチルシロキシ)−20−(3’−シクロプロピル−3’(R,S)−ヒドロキシ−1’−プロペニル)−9,10−セコプレグナ−5,7,10(19)−トリエンのC−24におけるエピマー混合物である、請求項2に記載の方法。
  11. 前記選択的にエステル化されているC−24OHエピマーが、[1α,3β,5Z,7E,20R]−1,3−ビス(tertブチルジメチルシロキシ)−20−(3’−シクロプロピル−3’(R)−ヒドロキシ−1’−プロペニル)−9,10−セコプレグナ−5,7,10(19)−トリエンである、請求項10に記載の方法。
  12. 前記エステル化剤が、ハロゲン化アシル、酸無水物、及び2〜6個の炭素原子を有する低級アルキルカルボン酸のビニルエステルからなる群から選択されている、請求項2に記載の方法。
  13. 前記エステル化剤が、塩化アセチル、無水酢酸、酢酸ビニル、及び酪酸ビニルからなる群から選択されている請求項12に記載の方法。
  14. 前記有機溶媒が、最大で12個の炭素原子を有する直鎖状もしくは枝分かれしたアルカン、ジアルキルエーテル、又はアルキルカルボン酸のアルキルエステルである、請求項2に記載の方法。
  15. 前記溶媒がヘキサン、酢酸エチル、又はジイソプロピルエーテルである、請求項14に記載の方法。
  16. 不斉C−24位にヒドロキシル基を有するビタミンD類似物のエピマーの混合物において、1つのエピマーのC−24ヒドロキシル基を酵素により選択的にエステル化する方法であって:
    a)C−24位にヒドロキシル基を有するビタミンD類似物の混合されたC−24エピマーと塩化アセチル、無水酢酸、酢酸ビニル及び酪酸ビニルから成る群から選択されたエステル化剤の溶液を、ヘキサン、酢酸エチル、及びジイソプロピルエーテルからなる群から選択された有機溶媒中で提供し、そして
    b)当該溶液とアルカリゲネス種のリパーゼ又はシュードモナス種のリパーゼから選択されたリパーゼを接触せしめる段階を含んで成り、
    ここで当該混合されたC−24エピマーは、一般式III又はIX
    Figure 2005514929
    (式中、RとRは水素又はtert−ブチルジメチルシロキシであり、そしてRはシクロプロピルもしくはイソプロピル基である)
    の化合物から選択された化合物のC−24エピマーの混合物である方法。
  17. C−24位にヒドロキシル基を有し且つ一般式III又はIX
    Figure 2005514929
    (式中、RとRは同じかあるいは異なっていて良くそして水素、又はヒドロキシ保護基を示し、そしてRは低級アルキル、シクロアルキル、又はアリール基である)
    の化合物から選択された、ビタミンD類似物のC−24ヒドロキシル基を酵素によりエステル化する方法であって:
    a)C−24位にヒドロキシル基を有するビタミンD類似物とハロゲン化アシル、酸無水物、及び2〜6の炭素原子を有する低級アルキルカルボン酸のビニルエステルからなる群から選択されているエステル化剤の溶液を、最大で12個の炭素を有する直鎖状もしくは枝分かれしたアルカン、アルキルカルボン酸のアルキルエステル、又はジアルキルエーテルである有機溶媒中で提供し、そして
    b)当該溶液とアルカリゲネス種リパーゼ及びシュードモナス種のリパーゼから選択されたリパーゼから選択されたリパーゼを接触せしめる、
    段階を含んで成る方法。
  18. 前記エステル化剤が、塩化アセチル、無水酢酸、酢酸ビニル、及び酪酸ビニルから選択されている、請求項17に記載の方法。
  19. 前記溶媒がヘキサン、酢酸エチル、又はジイソプロピルエーテルである、請求項18に記載の方法。
  20. C−24不斉位にエステル化されているヒドロキシル基を有するビタミンD類似物のエステル化されているC−24エピマーの混合物において、1つのエピマーのエステル化されているC−24ヒドロキシル基を酵素により選択的に加溶媒分解する方法であって:
    a)C−24位にヒドロキシル基を有するビタミンD類似物の混合されたエステル化されているC−24エピマーと加溶媒分解剤の溶液を、ある有機溶媒中で提供し、そして
    b)当該溶液とリパーゼを接触せしめる、
    段階を含んで成る方法。
  21. 前記混合されたエステル化されているC−24エピマーが一般式III又はIX
    Figure 2005514929
    (式中、RとRは同じかあるいは異なっていて良くそして水素、又はヒドロキシ保護基を示し、そしてRは低級アルキル、シクロアルキル、又はアリール基である)
    の化合物の混合されたエピマーのエステルである、請求項20に記載の方法。
  22. RとRがどちらも水素である、請求項21に記載の方法。
  23. 前記リパーゼがアルカリゲネス種のリパーゼである、請求項21に記載の方法。
  24. 前記リパーゼがシュードモナス種のリパーゼである、請求項21に記載の方法。
  25. 前記リパーゼを固定化している、請求項21に記載の方法。
  26. 前記リパーゼが遊離している、請求項21に記載の方法。
  27. 前記エステル化されている混合されたC−24エピマーが、[1α,3β,5E,7E,20R]−1,3−ビス(tert−ブチルジメチルシロキシ)−20−(3’−シクロプロピル−3’(R,S)−ヒドロキシ−1’−プロペニル)−9,10−セコプレグナ−5,7,10(19)−トリエンのC−24エステルのC−24におけるエピマー混合物である、請求項21に記載の方法。
  28. 前記選択的に加溶媒分解さているエステル化されているC−24OHエピマーが、[1α,3β,5E,7E,20R]−1,3−ビス(tertブチルジメチルシロキシ)−20−(3’−シクロプロピル−3’(R)−ヒドロキシ−1’−プロペニル)−9,10−セコプレグナ−5,7,10(19)−トリエンのエステルである、請求項27に記載の方法。
  29. 前記エステル化されている混合されたエピマーが、[1α,3β,5Z,7E,20R]−1,3−ビス(tert−ブチルジメチルシロキシ)−20−(3’−シクロプロピル−3’(R,S)−ヒドロキシ−1’−プロペニル)−9,10−セコプレグナ−5,7,10(19)−トリエンのC−24エステルのC−24におけるエピマー混合物である、請求項21に記載の方法。
  30. 前記選択的に加溶媒分解されたエステル化されているC−24OHエピマーが、[1α,3β,5Z,7E,20R]−1,3−ビス(tertブチルジメチルシロキシ)−20−(3’−シクロプロピル−3’(R)−ヒドロキシ−1’−プロペニル)−9,10−セコプレグナ−5,7,10(19)−トリエンである、請求項29に記載の方法。
  31. 前記加溶媒分解剤が水である、請求項21に記載の方法。
  32. 前記加溶媒分解剤がアルコールである、請求項21に記載の方法。
  33. 前記溶媒が最大で12個の炭素を有する直鎖状もしくは枝分かれしたアルカン、アルキルカルボン酸のアルキルエステル、又はジアルキルエーテルである、請求項21に記載の方法。
  34. 前記溶媒がヘキサン、酢酸エチル、又はジイソプロピルエーテルである請求項32に記載の方法。
  35. C−24不斉位にエステル化されているヒドロキシル基を有するビタミンD類似物のエステル化されているC−24エピマーの混合物において、1つのエピマーのエステル化されているC−24ヒドロキシル基を酵素により選択的に加溶媒分解する方法であって:
    a)C−24にヒドロキシル基を有するビタミンD類似物の混合されたエステル化されているC−24エピマーと水又はアルキルアルコールである加溶媒分解剤の溶液を、ヘキサン、ジイソプロピルエーテル、及び酢酸エチルから選択された有機溶媒中で提供し;そして
    b)当該溶液とアルカリゲネス種のリパーゼ及びシュードモナス種のリパーゼから選択されたリパーゼを接触せしめる、
    段階を含んで成り;
    ここで、当該混合されたエステル化されているC−24エピマーは、一般式III又はIX
    Figure 2005514929
    (式中、RとRは同じかあるいは異なっていて良くそして水素、又はtert−ブチルシリルを示し、そしてRはシクロプロピルもしくはイソプロピルである)
    の化合物の混合されたエピマーエステルである方法。
  36. C−24不斉位にエステル化されているヒドロキシル基を有するビタミンD類似物のエピマーのエステル化されているC−24ヒドロキシル基を酵素により加溶媒分解する方法であって:
    a)C−24にヒドロキシル基を有するビタミンD類似物のエステル化されているC−24エピマーと加溶媒分解剤の溶液を提供し;そして
    b)当該溶液とアルカリゲネス種のリパーゼ及びシュードモナス種のリパーゼから選択されたリパーゼを接触せしめる、
    段階を含んで成り;
    ここで、当該エステル化されているC−24エピマーは、一般式III又はIX
    Figure 2005514929
    (式中、RとRは同じかあるいは異なっていて良くそして水素、又はヒドロキシ保護基を示し、そしてRは低級アルキル、シクロアルキル、又はアリール基である)
    の化合物のC−24エステルである方法。
  37. 前記加溶媒分解剤が水又は低級アルキルアルコールである、請求項36に記載の方法。
  38. 前記溶媒がヘキサン、ジイソプロピルエーテル、又は酢酸エチルである、請求項36に記載の方法。
  39. ジアステレオマー的に純粋なビタミンD類似物を作製するための方法であって、24位にヒドロキシル基を有するビタミンD類似物の24位において酵素により選択的にエステル化する段階を含んで成る方法。
  40. ジアステレオマー的に純粋なビタミンD類似物を作製するための方法であって、C−24不斉中心にエステル化されているヒドロキシル基を有するビタミンD類似物のエピマーの混合物において、1つのエピマーのC−24エステルを酵素により選択的にエステル化する段階を含んで成る方法。
  41. カルシポトリエン、(5Z,7E,22E,24S)−24−シクロプロピル−9,10−セココラ(secochola)−5,7,10(19),22−テトラエン−1α−3β−24−トリオールを作製するための方法であって、選択的酵素エステル化及び選択的酵素加溶媒分解から選択された段階を伴う方法によって、C−24不斉中心にOH基を有するビタミンD類似物の混合されたエピマーをクロマトグラフィー分離し、ここで
    選択的酵素加溶媒分解が選択されている場合、両エピマーのC−24におけるOH基が最初にエステル化されており、そして
    選択的エステル化が選択されている場合、酢酸ビニルがエステル化剤であり、そしてここで、
    当該選択的エステル化又は選択的加溶媒分解は、アルカリゲネス種又はシュードモナス種のリパーゼにより行われていることを含んで成る方法。
  42. C−24がエピマー中心(epimeric center)である、24位においてヒドロキシルを有するビタミンD類似物の混合されたエピマーを分離する方法であって:
    a)1つのエピマーのC−24におけるヒドロキシル基を酵素により選択的にエステル化し、そして
    b)エステル化されているエピマーをエステル化されていないエピマーからクロマトグラフィー分離する、
    段階を含んで成る方法。
  43. 前記混合されたC−24エピマーが、一般式III又はIX
    Figure 2005514929
    (式中、RとRは同じかあるいは異なっていて良くそして水素、又はヒドロキシ保護基を示し、そしてRは低級アルキル、シクロアルキル、又はアリール基である)
    の化合物から選択された化合物のC−24エピマーの混合物である、請求項42に記載の方法。
  44. 前記混合されたC−24エピマーが、[1α,3β,5E,7E,20R]−1,3−ビス(tert−ブチルジメチルシロキシ)−20−(3’−シクロプロピル−3’(R,S)−ヒドロキシ−1’−プロペニル)−9,10−セコプレグナ−5,7,10(19)−トリエンのC−24におけるエピマー混合物である、請求項43に記載の方法。
  45. 前記選択的にエステル化されているC−24OHエピマーが、[1α,3β,5E,7E,20R]−1,3−ビス(tertブチルジメチルシロキシ)−20−(3’−シクロプロピル−3’(R)−ヒドロキシ−1’−プロペニル)−9,10−セコプレグナ−5,7,10(19)−トリエンである、請求項44に記載の方法。
  46. 前記混合されたエピマーが、[1α,3β,5Z,7E,20R]−1,3−ビス(tert−ブチルジメチルシロキシ)−20−(3’−シクロプロピル−3’(R,S)−ヒドロキシ−1’−プロペニル)−9,10−セコプレグナ−5,7,10(19)−トリエンのC−24におけるエピマー混合物である、請求項43に記載の方法。
  47. 前記選択的エステル化されているC−24OHエピマーが、[1α,3β,5Z,7E,20R]−1,3−ビス(tertブチルジメチルシロキシ)−20−(3’−シクロプロピル−3’(R)−ヒドロキシ−1’−プロペニル)−9,10−セコプレグナ−5,7,10(19)−トリエンである、請求項46に記載の方法。
  48. C−24がエピマー中心である、C−24位にヒドロキシル基を有するビタミンD類似物の混合されたC−24エピマーを分離する方法であって:
    a)両方のエピマーのC−24ヒドロキシル基をエステル化し、
    b)エピマーの1のそのようにして形成されたC−24エステルを酵素により選択的に加溶媒分解し、そして
    c)選択的に加溶媒分解されたエピマーを加溶媒分解されていないエピマーからクロマトグラフィーにより分離する、
    段階を含んで成る方法。
  49. 前記混合されたC−24エピマーが、一般式III又はIX
    Figure 2005514929
    (式中、RとRは同じかあるいは異なっていて良くそして水素、又はヒドロキシ保護基を示し、そしてRは低級アルキル、シクロアルキル、又はアリール基である)
    の化合物から選択された化合物のC−24エピマーの混合物である、請求項48に記載の方法。
  50. 前記混合されたC−24エピマーが、[1α,3β,5E,7E,20R]−1,3−ビス(tert−ブチルジメチルシロキシ)−20−(3’−シクロプロピル−3’(R,S)−ヒドロキシ−1’−プロペニル)−9,10−セコプレグナ−5,7,10(19)−トリエンのC−24におけるエピマー混合物である、請求項49に記載の方法。
  51. 前記選択的に加溶媒分解されたエステル化されているC−24OHエピマーが、[1α,3β,5E,7E,20R]−1,3−ビス(tertブチルジメチルシロキシ)−20−(3’−シクロプロピル−3’(R)−ヒドロキシ−1’−プロペニル)−9,10−セコプレグナ−5,7,10(19)−トリエンである、請求項50に記載の方法。
  52. 前記混合されたエピマーが、[1α,3β,5Z,7E,20R]−1,3−ビス(tert−ブチルジメチルシロキシ)−20−(3’−シクロプロピル−3’(R,S)−ヒドロキシ−1’−プロペニル)−9,10−セコプレグナ−5,7,10(19)−トリエンのC−24におけるエピマー混合物である、請求項49に記載の方法。
  53. 前記選択的に加溶媒分解されたエステル化されているC−24OHエピマーが、[1α,3β,5Z,7E,20R]−1,3−ビス(tertブチルジメチルシロキシ)−20−(3’−シクロプロピル−3’(R)−ヒドロキシ−1’−プロペニル)−9,10−セコプレグナ−5,7,10(19)−トリエンである、請求項52に記載の方法。
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