JP2005509546A - 重量性能に関して増進された障壁を有する不織障壁布 - Google Patents

Abstract

本発明はナノ−デニール連続フィラメントの１つもしくはそれ以上の層および強く且つ耐久性のある基質の少なくとも１つの層を含んでなる不織複合布に関し、ここで該不織複合布は静水頭対障壁層坪量比により測定した改良された障壁性能を有する。本発明では、強く且つ耐久性のある１つもしくはそれ以上の基質層が形成され、各層は紡糸結合された連続熱可塑性フィラメントを含んでなる。好ましくは、ナノ−繊維の平均繊維直径が１０００ナノメートルより小さいかまたはそれに等しい、そして好ましくは５００ナノメートルより小さいかまたはそれに等しい、範囲内である無限長さのナノ−繊維を含んでなる障壁層が少なくとも１つの基質層に適用される。

Description

本発明は一般的には障壁材料に関し、そして具体的には改良された障壁−対−坪量比性能を有する不織複合布に関する。改良された不織複合布は、強く且つ耐久性のある基質層を供給し、引き続きナノ−デニールの本質的に連続するフィラメント障壁層を基質層の上に置き、それにより従来の障壁構造と比べて高められた障壁性能を示す不織障壁材料を与えることにより、製造される。

不織布は、布の処理された性質が有利に利用されうる広範囲の用途で使用される。繊維質布成分の構成における選択された熱可塑性重合体の使用、繊維質成分（繊維質形態または一体化構造でのいずれか）の選択される処理、および使用する布の中に繊維質成分を一体化するための種々の機構の選択使用が、生ずる不織布の性能を調節しそして変更するための代表的な可変事項である。
基本的に、連続フィラメント布は比較的高度に多孔性であり、そして要求される障壁性能を得るためには通常では追加成分を必要とする。典型的には、静水頭により測定される障壁性能はマイクロメートル規模のフィラメントの障壁「溶融吹き付け」層の使用により高められ、該フィラメントは高速空気流により延伸されそして断片化され、そして自己アニーリング物質中に置かれる。典型的には、そのような溶融吹き付け層は非常に低い有孔性を示し、紡糸結合され且つ引き続き溶融吹き付けされた層を用いて形成された複合布の障壁性質を高める。そのような不織構成体は、引用することにより本発明の内容となるブロック（Ｂｒｏｃｋ）他の特許文献１に開示されているように障壁布として利用されてきた。
使い捨て衛生用品および保護衣服により代表される障壁用途のための従来の紡糸結合／溶融吹き付け／紡糸結合（ＳＭＳ）−タイプの布は、典型的には１平方メートル当たり１０グラムより多い溶融吹き付け層に頼って、１平方メートル当たり６０−６５グラムの坪量範囲で製造されて、所望する障壁機能を与える。通常は、アルコール耐性であり且つ帯電防止性の化学物質の添加またはそれらを用いる構成体の局部的処理の前に、これらのタイプの布は４５センチメートルより大きい静水頭評価を有する。
ＳＭＳ構成体に関する別の先行技術改良は、複数の軽い溶融吹き付け障壁層、すなわちＳＭＭＳ布、を単一の重い溶融吹き付け層の代わりに導入することにより、なされた。このやり方での製作はそうでなければ溶融吹き付け布では一般的な欠陥により生じうる静水頭の不首尾を減ずることが見出され、複数の溶融結合層のいずれかの１つの層に存在しうる欠陥を埋め合わせる。複数の溶融吹き付け層は製造効率を高めるために作用するが、そのような方法の複雑さのためにそれぞれその次の層のための追加装置が必要となる。さらに、複数の溶融吹き付け層の最終的坪量は単一のそれより重い溶融吹き付け層で経験されたものとほぼ同水準のままである。
特許文献２は、主として１０〜１５ミクロンの範囲内に分布された孔寸法を有するこれまでに報告された溶融吹き付けウエブと比べて１〜３ミクロンの平均繊維直径および７〜１２ミクロンの範囲内に分布された孔寸法を有する溶融吹き付けウエブを製造するためのより高いメルトフローレートを有する改質ポリプロピレン樹脂の使用を教示している。
特許文献３は、５〜２０％の間のポリブチレンを有する溶融吹き付け層、または紡糸結合層および溶融吹き付け層に対するフルオロカーボンの添加を教示している。そのような改変は、改良された障壁および強度対重量比を有するラミネートを与える。この増進は、１１５ｃｍ／ｏｓｙ（３．３８ｃｍ／ｇｓｍ）より大きい静水頭対溶融吹き付け層坪量の比により測定される。
米国特許第４，０４１，２０３号明細書 米国特許第５，４６４，６８８号明細書 米国特許第５，４８２，７６５号明細書

本発明は、１つもしくはそれ以上のナノ−デニールフィラメント層の付与が、場合により構成体全体の重量を減じながら複合布（これはラミネートおよび複合構成体の両者を包含する）の全体的障壁性能を有意に改良し、そして種々の性能増進用コーティングおよび費用がかかるかもしくは複雑である処理の代替法として利用されうることを意図する。ナノ−デニール紡糸結合層も複合不織布の製造中に層と層の間でより均一な界面を与えて、製作される製品中でさらに改良された障壁性能を生ずる。

本発明はナノ−デニール連続フィラメントの１つもしくはそれ以上の層および強く且つ耐久性のある基質の少なくとも１つの層を含んでなる不織複合布に関し、ここで該不織複合布は静水頭対障壁層坪量比により測定して改良された障壁性能を有する。本発明では、１つもしくはそれ以上の強く且つ耐久性のある基質層が形成され、各層は紡糸結合された熱可塑性連続フィラメントを含んでなる。ナノ−繊維の平均繊維直径が１０００ナノメートルより小さいかまたはそれに等しい、そして好ましくは５００ナノメートルより小さいかまたはそれに等しい、範囲である無限長さのナノ−繊維を好ましく含んでなる障壁層が少なくとも１つの基質層に適用される。１つもしくは複数の該基質層および１つもしくは複数の該ナノ−繊維層、並びに場合により１つもしくはそれ以上の副次的障壁材料が単一複合布に合体される。
ナノ−デニール連続フィラメント障壁の熱可塑性重合体はポリオレフィン類、ポリアミド類、およびポリエステル類よりなる群から選択され、ここでポリオレフィン類はポリプロピレン、ポリエチレン、およびそれらの組み合わせよりなる群から選択される。１つもしくは複数のナノ−デニール連続フィラメント障壁層が同一もしくは相異なる熱可塑性重合体を含んでなりうることが本発明の範囲内である。さらに、１つもしくは複数の障壁層のナノ−デニール連続フィラメントは、均質、二成分、および／または多成分断面、並びに性能改変添加剤、およびそれらの混合物を含んでなることができる。

強く且つ耐久性のある基質層は適当な媒体から選択される材料を含んでなり、そのような媒体は連続フィラメント不織布、ステープルファイバー不織布、連続フィラメントまたはステープルファイバー織物、およびフィルムにより代表されるが、それらに限定されない。基質層の組成は合成および天然材料並びにそれらの混合物から選択することができる。

本発明に従い形成される布では、１つもしくは複数のナノ−デニール障壁層の導入が障壁機能における実質的な改良を与え、障壁性能基準に合致するために必要な基質および／または障壁層の合計量における減少を可能にする。

本発明の別の面は、製造工程中に引き続き適用される障壁層または基質層に対してより均一な支持体層を与えるナノ−デニール障壁層に関し、そのようにして生ずる最終用途製品の障壁機能における改良を与える。

特に軽い坪量のナノ−デニール障壁層が基質層にコーティングもしくは「散布」されるかまたは１つもしくはそれ以上の従来の障壁層と組み合わされる場合の、ナノ−デニール障壁材料からの布の形成が高められた障壁性質を与えうる。本発明は、特に医療用ガウン、工業用保護服および使い捨て衛生用途のための、改良された障壁性質を有する同一重量の布または障壁布としての使用に適するそれより軽い布の製造を可能にする。濾過部品としてのこの布の使用も意図される。

本発明の他の特徴および利点は、以下の詳細な記述、添付図面、および添付された特許請求の範囲から容易に明らかになるであろう。
詳細な記述
本発明は種々の形態での態様が可能であるが、以下では目下の好ましい態様を記載しており、この開示事項は発明の例示と考えるべきでありそして発明をここに開示された具体的態様に限定しようとするものでないことを理解すべきである。

本発明は、ナノ−デニール連続フィラメントの層および強く且つ耐久性のある材料の少なくとも１つの基質層の形成を伴なう不織複合布に関する。布構造体に関して所望する障壁性質対重量比を得るためには、ナノ−デニール連続フィラメントは好ましくは１０００ナノメートルより小さいかまたはそれに等しいデニールを有し、そして好ましくは約５００ナノメートルより小さいかまたはそれに等しいデニールを有する。

適するナノ−デニール連続フィラメント障壁層は、ナノ−デニールフィラメントの直接紡糸によりまたは基質層への配置前にナノ−デニールフィラメントに分割される多成分フィラメントの形成により、形成することができる。両者とも引用することにより本発明の内容となる米国特許第５，６７８，３７９号明細書およびＢｉ第６，１１４，０１７号明細書は、本発明を支える実施可能な直接紡糸方法を例示する。ナノ−デニールフィラメントへの一体化される分割を伴う多成分フィラメント紡糸は、両者とも引用することにより本発明の内容となる米国特許第５，２２５，０１８号明細書および第５，７８３，５０３号明細書の教示に従い実施することができる。

強く且つ耐久性のある基質層を形成可能な技術は、連続フィラメント不織布、ステープルファイバー不織布、連続フィラメントまたはステープルファイバー織物（編み物を含む）、およびフィルムを形成する技術を包含する。基質は、製造および製作工程に耐えるのに充分な物理的性質を有する基質に基づいて強く且つ耐久性があると決められる。強く且つ耐久性のある基質層を含んでなる繊維および／またはフィラメントは、均質なまたは混合された繊維長さの天然または合成組成物から選択される。適する天然繊維は木綿、木材パルプおよびビスコースレーヨンを包含するが、それらに限定されない。全部または部分的に配合されうる合成繊維は熱可塑性および熱硬化性重合体を包含する。熱可塑性樹脂との配合に適する熱可塑性重合体はポリオレフィン類、ポリアミド類およびポリエステル類を包含する。熱可塑性重合体はさらに、単独重合体、共重合体、共役体および導入された溶融添加剤または界面活性剤を有する熱可塑性重合体を包含する他の誘導体から選択することもできる。

一般に、連続フィラメント不織布の形成は、紡糸結合方法の実施を包含する。紡糸結合方法は、溶融重合体を供給し、それを次に圧力下で多数のオリフィスを通して紡糸口金またはダイとして知られる板の中で押し出すことを包含する。生じた連続フィラメントを急冷しそして例えばスロット延伸システム、減衰銃、またはゴデット・ロールの如き多くの方法のいずれかにより延伸する。連続フィラメントは例えばワイヤーメッシュコンベアベルトの如き移動する有孔表面の下でルーズウエブ状で集められる。多層布を形成する目的のために１つより多い紡糸口金が整列して使用される場合には、その後のウエブは前に形成されたウエブの最上表面で集められる。ウエブを次に普通は、熱および圧力を包含する手段により、例えば熱点結合により、少なくとも一時的に合体させる。この手段を用いて、ウエブまたはウエブの層が２つの熱い金属ロールの間に送られ、それらの１つは所望する点結合度を与えそして達成するための凹凸パターンを有し、普通は全表面積の１０〜４０％の程度がこのようにして結合される。

不織布を形成するために使用されるステープルファイバーは圧縮繊維の梱として束ねられた形態で始まる。繊維をほぐしそして繊維を不織布中への一体化に適合させるために、梱を例えばガーネットの如き多数の繊維オープナーの中に、次にカード中に、束で供給される。カードはさらに同方向回転および逆方向回転ワイヤーコムの使用により繊維を除去し、次に繊維をロフティ・バットの中に置く。ステープルファイバーのロフティ・バットを次に場合により、生ずる不織布の所望する最終的引っ張り性質によっては、例えば空気−無作為化および／または交差−重複によるような繊維再配向にかけることができる。繊維質バットは、接着結合剤の使用、カレンダー掛けまたは通気炉による熱結合、および水性絡み合いを包含するがそれらに限定されない適当な結合手段の適用により、不織布中に一体化される。

従来の織布の製造は複雑な多段階工程であることが知られている。ステープルファイバー糸の製造は粗紡糸機用の原料を提供するための繊維の梳き工程を包含し、それが束ねられた繊維を撚糸して粗紡糸にする。或いは、連続フィラメントをトウとして知られる束に形成し、トウは次に粗紡糸の成分として機能する。紡糸機が複数の粗紡糸を布の織りに適する糸の中に配合する。織糸の第一の小群がワープビームに移され、それは機械方向糸を含有しており、それは次に織機の中に供給される。織糸の第二の小群が、布のシート中の交差方向糸である緯糸または混ぜ糸を供給する。最近では、商業用の高速織機は毎分１０００−１５００ピックの速度で操作され、それにより各ピックが単糸となる。織り工程は、最終的な布を毎分６０インチ〜２００インチの製造速度で製造する。

強く且つ耐久性のある基質層として適する熱可塑性重合体からの有限厚さフィルムの形成は既知の実施法である。熱可塑性重合体フィルムは、ある量の溶融重合体を流し込みフィルムとして知られる所望する最終製品の寸法を有する型の中に分散させることにより、または押し出しフィルムとして知られる溶融重合体をダイを通して連続的に強制導入することにより、形成することができる。押し出された熱可塑性重合体フィルムを冷却し、次に完成材料として巻き取るか、または副次的基質材料上に直接分配させて基質およびフィルム層の両者の性能を有する複合材料を形成するようにして、フィルムを形成することができる。適する副次的基質材料の例は、他のフィルム、重合体状または金属状シート原料、および織布または不織布を包含する。

本発明の組成物を使用する押し出しフィルムは下記の代表的な直接押し出しフィルム方法に従い形成することができる。熱可塑性重合体チップ用の少なくとも１つのホッパー・ローダーを含んでなる配合および投入貯蔵器、並びに、場合により、熱可塑性担体樹脂中の粒状添加剤用のものが、可変速度オーガーの中に送入を行なう。可変速度オーガーは、予め決められた量の重合体チップおよび添加剤ペレットを混合ホッパーの中に移す。混合ホッパーは混合物の均質性を増進させるための混合プロペラを含有する。例えば記載されているような基準容量システムは、添加剤を熱可塑性重合体の中に正確に配合するための最低条件である。重合体チップおよび添加剤ペレット配合物が多区分押し出し機の中に供給する。混合および多区分押し出し機からの押し出しで、重合体化合物が加熱された重合体配管を介してスクリーン変換器の中に送られ、そこでは異なるスクリーンメッシュを有する破壊板を使用して固体または半溶融重合体チップおよび他の巨大残渣を保持する。混合された重合体は溶融ポンプの中に、そして次に組み合わせブロックに、送入される。組み合わせブロックは複数のフィルム層を押し出すことを可能にし、フィルム層は上記のものと同じ組成であるかまたは異なるシステムから供給される。組み合わせブロックは押し出しダイに連結され、それは溶融フィルム押し出し体がニップロールと流し込みロールとの間の隙間に置かれるように頭上配向で置かれる。

副次的基質材料がフィルム層押し出し体を受容する場合には、副次的基質材料原料がロール形態で引っ張り調節巻き戻し器に供給される。副次的基質材料はほどかれそしてニップロール上に移動する。押し出しダイからの溶融フィルム押し出し体は副次的基質材料上にニップロールと流し込みロールとの間の隙間点で置かれ、強く且つ耐久性のある基質層を形成する。新たに形成された基質層は次に流し込みロールからストリッパーロールにより除去されそして新しいロール上に巻き取られる。

副次的障壁材料をナノ−デニール障壁層と組み合わせうることは本発明の範囲内である。適する副次的障壁材料は例えば溶融吹き付け微孔フィルムおよびモノリスフィルムの如き代表的材料から選択することができる。

不織布の層を形成するための紡糸結合方法に関連する手段は溶融吹き付け方法である。ここでも、溶融重合体は圧力下でオリフィスを通して紡糸口金またはダイ中で押し出される。高速空気がフィラメントとそれらがダイを出たときに衝突しそして伴出する。この段階のエネルギーは形成されたフィラメントの直径が大きく減じられるようなものであり、そして無限長さの微細繊維が製造されるように破砕される。これが紡糸結合方法と異なり、それによりフィラメントの連続性が保持される。単層または多層布のいずれかを形成するための方法は連続的であり、すなわち、工程段階は結合されたウエブがロール中に巻かれるまで最初の層を形成するためのフィラメントの押し出しから中断されない。これらのタイプの布を製造するための方法は米国特許第４，０４３，２０３号明細書に記載されている。溶融吹き付け方法、並びに紡糸結合フィラメントまたは溶融吹き付け微細繊維の断面特徴は本発明の実施にとっての重要な限定ではない。

通気性障壁フィルムをナノ−デニール連続フィラメントと組み合わせることにより付与される改良された障壁性能と、通気性障壁フィルムを組み合わせることができる。両者とも引用することにより本発明の内容となる、米国特許第６，１９１，２１１号明細書に教示されているようなモノリスフィルム、および米国特許第６，２６４，８６４号明細書に教示されているような微孔性フィルムがそのような通気性障壁フィルムの形成機構を代表する。

引き続き副次的障壁層を配置しうるナノ−デニール連続層を準備することにより、布の数倍の増進が実現しうると信じられる。紡糸結合層の一定の坪量に関しては、より微細なデニールの布は単位面積当たりより多数のフィラメントおよびより小さい平均孔寸法を与えるであろう。より小さい平均孔寸法はナノ−デニール障壁層上への副次的障壁材料のより均一な配置をもたらすであろう。より均一な副次的障壁層はウエブの中に、障壁性能の欠陥が起きうる弱い点をより少なく有するであろう。ナノ−デニール障壁層は副次的障壁層を複合不織材料の中で構造的に支持するためにも作用する。ナノ−デニール障壁層は副次的障壁層のためのより小さい平均孔寸法およびより多数の支持点を与え、これが支持されない副次的障壁材料のより短いスパンを生ずる。この機構は、平均スパン長さにおける減少が高められた構造一体性をもたらすという既知の概念を具体化する。

本発明の原理を具体化する不織複合布の製造は、異なる組成を有する繊維および／またはフィラメントの使用を包含する。種々の熱可塑性重合体を同一もしくは相異なる性能改良添加剤と混和することができる。さらに、繊維および／またはフィラメントを添加剤の混和により改質されていない繊維および／またはフィラメントと配合することもできる。

以上で論じた基質および障壁層製造技術を用いて、種々の構成体の組み合わせをナノ−デニール障壁層と組み合わせてさらに改良された障壁性能の複合不織材料を生成させることができる。

衛生吸収剤製品、例えばおむつおよび月経用品、並びに医療用／工業用保護製品を包含するがそれらに限定されない多くの最終用途製品は、現存する障壁層に本発明のナノ−デニール障壁層を含有させるかまたはこれで置換することにより、利点を得ることができる。

使い捨て廃棄物封じ込め衣類は一般的には、引用することにより本発明の内容となる米国特許第４，５７３，９８６号明細書、第５，８４３，０５６号明細書および第６，１９８，０１８号明細書に記載されている。

本発明の改良された障壁布を組み入れる吸収剤製品は、図１に示される単一の使い捨て吸収剤製品であるおむつ２０により表わされる。ここで使用される用語「おむつ」は、着用者の胴体下部周囲に着用される乳児および失禁のある人により一般的に着用される吸収剤製品をさす。しかしながら、本発明は例えば失禁ブリーフ、失禁下着、おむつホルダーおよびライナー、女性用衛生下着、トレーニングパンツ、引っ張って着る衣類などの如き別の吸収剤製品にも適用可能である。

図１は収縮されていない状態での（すなわち、弾性誘発収縮部が引き伸ばされた）おむつ２０の平面図であり、その構造の一部分はおむつ２０の構造をより明白に示すために切り取られている。図１に示されているように、おむつ２０は好ましくは液体透過性トップシート２４、トップシートに連結された液体不透過性バックシート２６、およびトップシート２４とバックシート２６との間に置かれた吸収剤芯２８を含んでなる封じ込め組立て品２２を含んでなる。吸収剤芯２８は、一対の向かい合う縦端部、内表面および外表面を有する。おむつは、弾性のある足態様３２、弾性のあるウエスト態様３４、並びに好ましくは一対の固定部品３７および二重張り（ｌａｎｄｉｎｇ）部品３８を含んでなる固定システム３６をさらに含んでなることもできる。

バックシート２６に関して本発明で記載されたようなナノ−デニール障壁層を含んでなる改良された障壁布の実際の適用により、性能を維持しながら重量が軽いおむつが生ずる。より軽い重量のバックシート材料はより大きい融通性が期待され、従っておむつが適用されそして着用された時の構造全体の変形に対する適合性をより多く与える。

例えば女性用衛生パッドの如き月経製品は上記のおむつ構造と同じ一般的構造を有する。ここでも、トップシートおよびバックシートが中心の吸収剤芯の周りに固定される。月経製品の全体的デザインは、人間の形状に最も良く適合しそして人間の***物を吸収するように、変えられる。そのような製品製作に関する代表的な先行技術は、引用することにより一緒に本発明の内容となる米国特許第４，０２９，１０１号明細書、第４，１８４，４９８号明細書、第４，１９５，６３４号明細書、第４，４０８，３５７号明細書および第４，８８６，５１３号明細書を包含する。

医療用および工業用保護製品、例えばＣＳＲ、医療用ガウン、手術用布およびオーバースーツは、本発明に記載されている改良された障壁布を含むことにより有意に利益を得ることができる。そのような保護製品の製作における特定用途は、完成製品ができるだけ軽量であり且つそれでもその所望する機能を行なうことが重要であるため、改良された障壁対重量比を有するより軽量な布の使用である。そのような保護製品を一般的に記載している特許は、引用することにより一緒に本発明の内容となる米国特許第４，８４５，７７９号明細書、第４，８７６，７４６号明細書、第５，６５５，３７４号明細書、第６．０２９，２７４号明細書、および第６，１０３，６４７号明細書を包含する。

次に図２を参照すると、手術ガウン１１２を含んでなる一般的に１１０として表示される使い捨て衣類が示されている。ガウン１１２は、着用者の前面を覆うための前面パネル１１６並びに前面パネル１１６の反対側から伸びている着用者の背中を覆うための一対の背面パネル１１８および１２０を有するワンピースでありうる本体部分１１４を含んでなる。背面パネル１１８および１２０はそれぞれ一対の脇端部１２２および１２４を有し、それらがガウンの背面の開口部を規定する。ガウン１１２はガウンの本体部分１１４に固定された着用者の腕用の一対の袖１２６および１２８を有する。使用時には、ガウンの背中開口部を閉じるために背面パネル１１８および１２０は着用者の背中で重なり、そして適当なベルト手段（示されていない）を使用して背面パネル１１８および１２０を重なり合い関係で固定する。

前述事項から、本発明の新規な概念の精神および範囲から逸脱せずに多くの改変および変更が行なわれうる。ここに開示された具体的態様に関する限定は意図されないかまたは推定されないことを理解すべきである。開示事項は、添付された特許請求の範囲により。全てのそのような改変を請求の範囲内に入れるとして取り扱うことを意図する。

図１は収縮されていない状態の本発明おむつの平面図である。 図２は本発明の使い捨て衣類を示す図である。

Claims (24)

1. 約１０００ナノメートルより小さいデニールを有する複数の連続熱可塑性フィラメントを含んでなるナノ−デニール障壁層および基質層を含んでなる、不織複合布。
2. 該連続熱可塑性フィラメントが５００ナノメートルより小さいデニールを有する、請求項１に記載の不織複合布。
3. 該基質層が不織布、織布、フィルム、およびそれらの配合物よりなる群から選択される、請求項１に記載の不織複合布。
4. 該不織布が連続フィラメント、有限長さ繊維、およびそれらの配合物よりなる群から選択される、請求項３に記載の不織複合布。
5. 該不織布が紡糸結合された連続フィラメントの１つもしくはそれ以上の層を含んでなる、請求項４に記載の不織複合布。
6. 該不織布が副次的障壁の１つもしくはそれ以上の層を含んでなる、請求項４に記載の不織複合布。
7. 約１０００ナノメートルより小さいデニールを有する複数の連続熱可塑性フィラメントを含んでなるナノ−デニール障壁層、副次的障壁層、および基質層を含んでなる不織複合布であって、該不織複合布が該副次的障壁層および該基質層単独の組み合わせより大きい静水頭対重量比を示す、不織複合布。
8. 該副次的障壁層が有限長さ繊維の１つもしくはそれ以上の層を含んでなり、該繊維が１０００ナノメートルより大きい直径を有する、請求項７に記載の不織複合布。
9. 該副次的障壁層が無限長さフィラメントの１つもしくはそれ以上の層を含んでなり、該フィラメントが１０００ナノメートルより大きい直径を有する、請求項７に記載の不織複合布。
10. 該副次的障壁層が溶融吹き付けされた１つもしくはそれ以上の層を含んでなる、請求項７に記載の不織複合布。
11. 該基質層が紡糸結合された１つもしくはそれ以上の層を含んでなる、請求項７に記載の不織複合布。
12. 約１０００ナノメートルより小さいデニールを有する複数の連続熱可塑性フィラメントを含んでなるナノ−デニール障壁層、溶融吹き付けされた障壁層、および基質層を含んでなる不織複合布であって、該不織複合布が該溶融吹き付けされた障壁層および該基質層単独の組み合わせより大きい静水頭対重量比を示す、不織複合布。
13. 約１０００ナノメートルより小さいデニールを有する複数の連続熱可塑性フィラメントを含んでなるナノ−デニール障壁層、副次的障壁層、および紡糸結合された基質層を含んでなる不織複合布であって、該不織複合布が該副次的障壁層および該紡糸結合された基質層単独の組み合わせより大きい静水頭対重量比を示す、不織複合布。
14. 該副次的障壁層が溶融吹き付けされた障壁層を含んでなる、請求項１３に記載の不織複合布。
15. 吸収剤芯、
    液体透過性トップシート、および
    液体不透過性バックシート
    を含んでなる使い捨て廃棄物封じ込め衣類であって、該液体不透過性バックシートが不織複合布を含んでなり、該不織複合布が約１０００ナノメートルより小さいデニールを有する複数の連続熱可塑性フィラメントを含んでなるナノ−デニール障壁層および基質層を含んでなる、使い捨て廃棄物封じ込め衣類。
16. 衣類がおむつである、請求項１５に記載の使い捨て廃棄物封じ込め衣類。
17. 衣類が月経用品である、請求項１５に記載の使い捨て廃棄物封じ込め衣類。
18. 該複合布が副次的障壁層を含んでなる、請求項１５に記載の使い捨て廃棄物封じ込め衣類。
19. 該複合布が溶融吹き付けされた副次的障壁層をさらに含んでなり、該基質層が紡糸結合された基質層を含んでなる、請求項１５に記載の使い捨て廃棄物封じ込め衣類。
20. 前面パネル、前面パネルの反対側から伸びる一対の背面パネル、および一対の袖パネルを有するガウンを含んでなる使い捨て衣類であって、１つもしくはそれ以上の各パネルが約１０００ナノメートルより小さいデニールを有する複数の連続熱可塑性フィラメントを含んでなるナノ−デニール障壁層および基質層を含んでなる、使い捨て衣類。
21. 該ガウンが医療用ガウンである、請求項２０に記載の使い捨て衣類。
22. 該ガウンが工業用保護衣類である、請求項２０に記載の使い捨て衣類。
23. １つもしくはそれ以上の各パネルが副次的障壁層を含んでなる、請求項２０に記載の使い捨て衣類。
24. 該副次的障壁層が溶融吹き付けされた副次的障壁層を含んでなり、そして該基質層が紡糸結合された基質層を含んでなる、請求項２３に記載の使い捨て衣類。

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