JP2005508900A6 - ワクチン - Google Patents

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Abstract

本発明はアテローム性動脈硬化症の新規なワクチン療法又は予防的療法に関する。すなわち、アポリポ蛋白 C-III (ApoCIII)の特定のフラグメント又は誘導体を含む免疫原を提供する。前記免疫原を含む本発明のワクチンは、長期間に渡るアテローム性動脈硬化性プラーク形成を予防又は低減する能力を有し、これにより、アテローム性動脈硬化が冠状脈又は心臓血管疾患につながる可能性を低減させる。また、ApoCIIIの特異的断片に結合しうる抗体の患者への投与による、能動又は受動ワクチン接種によるアテローム性動脈硬化の治療又は予防方法も提供する。特異的モノクローナル抗体とそのアテローム性動脈硬化における使用も提供される。さらに、本発明の免疫原の医薬における使用と、その製造方法も提供される。本発明の免疫原の基礎を形成し、また受動免疫療法の標的であるApoCIIIは、成熟ヒトApoCIIIのアミノ酸番号45-76、特に12-35に含まれる。

Description

本発明はアテローム性動脈硬化症の新規なワクチン療法又は予防的療法に関する。すなわち、アポリポ蛋白 C-III (ApoCIII)の特異的エピトープに対して免疫反応を誘導しうる免疫原を提供する。前記免疫原を含む本発明のワクチンは、長期間に渡りアテローム斑を予防又は除去できることにより、アテローム性動脈硬化が冠状動脈性心臓病や脳血管障害につながる可能性を低減させる。また、ApoCIIIの特異的フラグメントに結合しうる抗体を患者に投与することを介した、受動ワクチン接種により、アテローム性動脈硬化の治療又は予防方法を提供する。特異的モノクローナル抗体とそのアテローム性動脈硬化の治療における使用が提供される。さらに、本発明の免疫原の医薬における使用とその製造方法が提供される。本発明の免疫原の基礎を形成し、また本発明の受動免疫療法の標的であるApoCIIIのエピトープは、ヒトApoCIIIの成熟体のアミノ酸番号12-35の領域、及びアミノ酸番号45-76(特に45-65)の領域に含まれる。
アテローム性動脈硬化は先進国における死亡と障害の主な原因であり、それぞれ世界中で毎年約720万人及び460万人の死亡を伴う冠状動脈系及び脳血管系死亡の主要原因である(アテローム性動脈硬化はHarrison’s Principles of Internal Medicine(14th Edition, McGraw Hill, p1345-1352), Berliner, J. et al., 1995, Circulation, 91:2488-2496; Ross, R., 1993; Nature, 362:801)に概説されている。ギリシャ語のその名称は、動脈管内膜の肥厚(硬化症:sclerosis)と病変部における脂質(アテローム:athere)の蓄積を意味する。
多くの一般化された又は全身的な危険因子、例えば、高コレステロール食や喫煙、がその進行を促すが、この疾患は循環系の様々な別個の領域を冒しうる。例えば、冠状動脈のアテローム性動脈硬化は一般に狭心症や心筋梗塞を引き起こす。一方、中枢神経系に供給する動脈のアテローム性動脈硬化はしばしば一過性の脳虚血や脳卒中を引き起こす。末梢循環においては、アテローム性動脈硬化は間欠性跛行や壊疽を引き起こし、手足の生存を脅かす可能性がある。内臓の循環については、腸膜間虚血と腸管梗塞を引き起こす可能性がある。アテローム性動脈硬化は腎臓を直接冒し(例えば、腎動脈狭窄症)、さらに、腎臓はアテローム塞栓症がよく起きる部位である。
ヒトにおけるアテローム性動脈硬化は典型的には数年、通常は数十年に渡って発症する。アテローム斑の血管内壁におけるゆっくりとした形成は血流の制限により慢性的臨床症状(例えば、労作性狭心症(stable effort-induced angina pectoris)又は予測可能かつ再生可能な間欠性跛行)を引き起こしうる。あるいは、ずっと劇的な急性臨床事象、例えば、心筋梗塞や脳血管障害がプラーク破裂の後に発生しうる。アテローム性動脈硬化が動脈部位を冒す様式もまた様々で、この疾患の不均一性と複雑さをさらに特徴づける。アテロームは、通常血流を制限しうる狭窄性障害又はプラークと考えられているが、アテローム性動脈硬化は、内腔口径の拡大を伴う拡張症や動脈瘤疾患の発症を引き起こしうる。このアテローム性動脈硬化の症状は大動脈で起こり、狭窄や閉塞よりむしろ破裂や解離をもたらす。
アテローム斑の発生は深く研究されてきた。正常な成人では、動脈の内膜層は、細胞外マトリックスに埋もれたいくつかの平滑筋細胞を含み、単層の血管内皮細胞で覆われている。アテローム性動脈硬化の最初の段階では、血管壁で動脈内膜層領域におけるリポ蛋白の蓄積の沈着に起因する “脂肪線条(fatty streaks)”が発生する。コレステロールに富む低密度リポ蛋白(LDL)粒子は、血管壁中に沈着して前述の脂肪線条を形成しうるアテローム発生性リポ蛋白 の一例である。
一旦血管壁内に沈着すると、リポ蛋白粒子は酸化と非酵素的グリケーション等の化学的修飾を受ける。その後、これらの酸化あるいはグリケートされたリポ蛋白は、これに続く損傷の発生事象の多くに寄与する。化学的修飾はマクロファージを血管壁内に誘引するが、このマクロファージは酸化されたLDLを吸収し、プラークと呼ばれる損傷を発生させる泡抹細胞になる。アテローム性動脈硬化の臨床発現に関与するのがアテローム性動脈硬化性プラークであり、それらは血流を制限したり、動脈瘤を発生させたり、冠状脈や心臓血管の破壊を引き起こしたりする。
アテローム性動脈硬化の発生は数十年に渡って起こる長いプロセスで、アテローム発生性のリポ蛋白と保護性のリポ蛋白の間の不均衡によって始まる。例えば、コレステロール関連高密度リポ蛋白又はHDL(いわゆる“善玉”コレステロール)と低密度リポ蛋白又はLDL(いわゆる“悪玉”コレステロール)の循環中のレベルはアテローム性動脈硬化になる高い可能性のマーカーであると考えられている(Harrison’s Principles of Internal Medicine(14th Edition, McGraw Hill, p1345-1352))。
コレステロール、コレステロールエステル、トリグリセロール、及び他の脂質は、その密度増加に従って分類された一連のリポ蛋白によって体液に輸送される: キロミクロン、超低密度、低密度、中間密度、高密度(それぞれCM, VLDL, LDL, IDL 及びHDL)。これらのリポ蛋白複合体は極性脂質、次いでアポリポ蛋白の殻に囲まれた疎水性脂質のコアからなる。現在、少なくとも12タイプのアポリプロテインA-I, A-II, A-IV, A-V, B, CI, CII, CIII, D, E, H 及びJが公知である。少なくとも、これらのアポリポ蛋白には全てのリポ蛋白複合体に共通の2つの機能がある。第1にそれらはそれらが運搬する疎水性脂質コアの溶解に関与し、第2にそれらは特定の細胞によるコレステロールリポ蛋白取り込みの制御にも関与する。様々なタイプのリポ蛋白が様々な機能を有し、例えば、LDL(コレステトールエステルが豊富である)は、新しい膜合成のための末梢組織へのコレステロールの運搬に関与すると考えられている。
これらのアポプロテインの1つ、アポプロテインC-IIIは、肝臓や腸で産生される79アミノ酸蛋白である(Brewer et al., J. Biol. Chem.(1974), 249 : 4975-4984; Protter, A.A., et al., 1984, DNA, 3:449-456; Fruchart, J.C. et al, 1996, Drugs Affecting Lipid Metabolism,(Eds. Gotto, A.M. et al.), Kluwer Academic Publishers and Fordazione Giovanni Lorenzini, Netherlands, p631-638; Claveny, V. et al., Arteriosclerosis, Thrombosis and Vascular Biology, 15, 7, 963-971; US patent No. 4,801,531; McConathy, W.J. et al. 1992, Journal of Lipid Research, 33, 995-1003)。Apo CIIIはCM, VLDL, LDL のコンポーネントであり(Lenich et al., C., J. Lip. Res.(1988)29, 755-764)、またHDLは3つのアイソフォーム:apo CIII0, apo CIII1 及び apo CIII2として存在する。Apo CIIIはグリコシル化されていないが、apo CIII1 及び apo CIII2はグリコシル化されており、それぞれ1つ又は2つのシアル酸残基を有する(Ito et al., 1989 J.lipd. Res. Nov 30:11 1781-1787)。糖部分は、O-グリコシド結合によってプロテイン鎖のスレオニン74に付加したジサッカライドβ-D ガラクトシル(1-3)α-N-アセチル-D-ガラクトサミンである(Assman et al., 1989, BBA 541:234-240)。ヒト正常脂質血漿apo CIII0、apo CIII1 及び apo CIII2は、それぞれトータルapo CIII の14%、59% 及び 27%を占める。ヒトapo CIIIグリコシル化部位の変異はその分泌や脂質結合に影響はしない(Roghani et al., 1988 JBC 34:17925-32)。
成熟ヒトApoCIIIは以下のアミノ酸配列を有する:
1SEAEDASLLSFMQGYMKHATKTAKDALSSVQESQVAQQARGWVTDGFSSLKDYWSTVKDKFSEFWDLDPEVRPTSAVAA79(配列番号1).
Apo CIIIの血漿濃度は血漿トリグリセリドのレベルに正の関係を有する(Schonfeld et al., Metabolism(1979)28 : 1001-1010; Kaslyap et al., J. Lip. Res.(1981)22 : 800-810)。肝臓還流研究により、apo CIIIがトリグリセリドに富んだリポ蛋白(TRL)の肝臓取込みを阻害することが実証された(Shelburne et al., J. Clin. Inves.,(1980)65 : 652-658, Windler et al., J. Lip. Res.(1985)26 : 556-563)。また、in vitro 実験によりapo CIIIがリポ蛋白リパーゼと肝臓リパーゼの両方の活性を阻害することが示された(Brown and Bakinsky, Biochim. Biophs. Acta.(1972)46 : 375-382; Krauss et al., Circ. Res.(1973)33 : 403-411; Wang et al., J. Clin. Inves.(1985)75 : 384-390; Mc Conathy et al., J. Lip. Res.(1972)33 : 995-1003; Kinnemen and Enholm, FEBS(1976)65 : 354-357)。さらに、 ApoCIIIは、ApoBを介してLDLのLDLレセプターへの結合阻害に関与すると言われている(Fruchart et al. supra)。
血漿TRL代謝におけるapo CIIIの役割は最近のトランスジェニック動物の研究結果からより明らかになってきた(Aalto-Setala et al., J. Clin. Invest.(1992)90:5 1889-1900.)。apo CIIIを過剰発現させたマウスにおけるTRLの血漿蓄積は血漿VLDLの低下とキロミクロン消失に関連していることが報告され(Harrold et al., J. Lip. Res.(1996)37 : 754-760)、LDLレセプター上のapo Bを含むリポ蛋白のCアポリポ蛋白阻害効果が示された(Clavey et al., Arth. Thromb. and Vasc. Biol.(1995)15 : 963-971)。
アテローム性動脈硬化の免疫療法の分野におけるかつてのワクチンは、血清コレステロールレベルを低下させるための免疫原としてコレステロールを使用することに集中していた(Bailey, J.M. et al., 1994, Biochemical Society Transactions, 22, 433S; Alving, C. and Swartz, G.M., 1991, Crit. Rev. Immunol., 10, 441-453; Alving, C. and Wassef, N.M., 1999, Immunology Today, 20, 8, 362-366)。それ以外は、ワクチン接種によってコレステロールエステル輸送蛋白(CETP)の活性を変えようというものであった(WO 99/15655)。あるいは、高コレステロール兎におけるバルーン手術後のプラーク形成を阻害するために免疫原として酸化LDLを用いるワクチンを記載している著者もいる(Nilsson, J. et al., 1997, JACC, 30, 7, 1886-1891)。
驚くべきことに、能動又は受動免疫療法によってApoCIIIの機能を低減あるいは阻止することにより、アテローム性動脈硬化を予防又は改善しうることが見出された。特に、本発明の能動又は受動免疫療法はApoCIIIのエピトープを使用して好適に実施することができる。有用なエピトープを含むApoCIIIペプチドの使用は、全分子に対する全般的反応を誘発しない、ヒトApoCIII分子の一部に対する免疫反応に焦点を置く。理論に縛られなければ、このことはヒトApoCIIIに対する非予防的免疫反応を低減させることのみならず、HDLでなくLDL表面上に曝されたApoCIIIの一部を区別する手段としても用いることができ、それゆえ、HDLにおいてApoCIIIの能動的役割を発揮させない、“悪玉コレステロール”のキャリアーに対する免疫反応に焦点を置く。
本発明の能動又は受動免疫療法は、ヒト循環中に存在するときのヒトApoCIIIのアミノ酸番号12と35の間の領域内、又はアミノ酸番号45と76の間の領域内に見出されたエピトープを標的とし、さらに、該免疫療法は、ヒトApoCIIIのアミノ酸12と21、又は45と65の間の領域内に見出されたエピトープを標的とする。
ヒトApoCIIIのアミノ酸番号12と35の間の領域の配列は以下のとおりである:
MQGYMKHATKTAKDALSSVQESQV(配列番号2).
ヒトApoCIIIのアミノ酸番号12と21の間の領域の配列は以下のとおりである:
MQGYMKHATK(配列番号3)
ヒトApoCIIIのアミノ酸番号45と76の間の領域の配列は以下のとおりである:
DGFSSLKDYWSTVKDKFSEFWDLDPEVRPTSA(配列番号4)
ヒトApoCIIIのアミノ酸番号45と65の間の領域の配列は以下のとおりである:
DGFSSLKDYWSTVKDKFSEFW(配列番号5)
本発明はまた、その中に本発明の能動又は受動免疫療法の標的となりうるApoCIIIのエピトープを含む上記ペプチドの以下のフラグメントを提供する:
Figure 2005508900
本発明はApoCIIIの配列番号2-47にリストされたエピトープに対する免疫反応を起こす免疫原を含むアテローム性動脈硬化の予防又は治療に効果的なワクチン免疫原を提供し、また必要とする被験者に本発明の免疫原を投与することによるアテローム性動脈硬化の治療方法を提供する。より好ましくは、本発明の免疫原は配列番号2、3、6-22にリストされたエピトープを含む。好ましくは、本発明の免疫原はヒトApoCIII配列全長(配列番号1)を含まない。
本発明はまた、配列番号2-47に記載されたエピトープに特異的なモノクローナル抗体を提供する。また、被験者へのモノクローナル抗体の受動的投与による該被験者の治療方法を提供する。
能動免疫療法
本発明の第1の実施形態において、本発明の免疫原は配列番号2-47の(好ましくは、成熟ヒトApoCIII分子と関連した)エピトープを認識する免疫反応を引き起こすことができる。すなわち、免疫原は配列番号2-47を包含又は含有するものであってもよく、また配列番号2-47にリストされた配列を有する合成ペプチドを包含又は含有するものであってもよく、また該免疫原は、配列番号2-47にリストされた(好ましくは、成熟ヒトApoCIII分子と関連した)エピトープを認識し、免疫反応を誘発しうる機能的活性を保持したそのミモトープを包含又は含有するものであってもよい。より好ましくは、本発明の免疫原は配列番号2、3、6-22にリストされたエピトープを含む。好ましくは、本発明の免疫原はヒトApoCIII配列全長(配列番号1)を含まない。
より好ましくは、本発明の免疫原によって誘導される抗体はアテローム性動脈硬化の治療に有効であり、本発明の好ましい形態において、それらはApoCIIIのApoBレセプター上への結合によって起こる阻害及び/又はリポ蛋白リパーゼの活性を排除する。そのような活性は、例えば、上記Fruchardら、及び上記McConathyらの方法を用いて当業者により容易に測定することができる。
免疫原は配列番号2-47の全長ペプチドを含んでいてもよいし、また該免疫原は、同定されたペプチドの、該ペプチドのN末端又はC末端の一方あるいは両方から1、2、3、5、又は10アミノ酸を欠失したフラグメントであってもよい。あるいは、免疫原は配列番号2-47よりも長いペプチドであって、その長い配列内に配列番号2-47を包含又は含有するものであってもよい。好ましくは、1、2、3、5、10、又は20アミノ酸を有するペプチドは、ヒト成熟ApoCIII内のペプチドの天然の形態に由来するペプチドのN末端又はC末端の一方あるいは両方に付加されたものでありうる。より好ましくは、本発明の場合、長い免疫原は80アミノ酸長未満であり、より好ましくは50アミノ酸長未満であり、さらに好ましくは40アミノ酸長未満であり、最も好ましくは25アミノ酸長未満である。好ましくは、本発明の免疫原はヒトApoCIII配列全長(配列番号1)を含まない。免疫原がさらに以下に記載するような本発明のペプチドに融合されたキャリアー分子を含む場合は、該免疫原は上記のものより長くてもよい。
あるいは、免疫原は配列番号2-47に記載された一次配列の真のミモトープであってもよい。該ペプチドミモトープの配列は必ずしも配列番号2-47の配列には関連しなくてもよいが、配列番号2-47のアミノ酸によって構成されるApoCIIIの折りたたまれた3次元構造に該当する領域に結合する3次元コンフォーメーションを有するエピトープを示す。
本発明の免疫原は、それゆえ、アポリポ蛋白エピトープ自体を含む単離されたペプチド、及びその任意のミモトープを包含又は含有してもよい。ミモトープそれ自体の意味は、アポリポ蛋白を認識する抗体によって認識されるように、該アポリポ蛋白エピトープに十分よく似たもの(Gheysen, H.M., et al., 1986, 抗原としての合成ペプチド(Synthetic peptides as antigens.) Wiley, Chichester, Ciba foundation symposium 119, p130-149; Gheysen, H.M., 1986, Molecular Immunology, 23,7, 709-715);あるいは、適当なキャリアーに連結したとき、天然のアポリポ蛋白と交差反応する抗体を惹起しうるものと定義される。
上記ApoCIIIペプチド/エピトープのペプチドミモトープは特定の目的のために、選択された(1、2、3、4、5又はそれ以上)アミノ酸の追加、削除、置換によってデザインされてもよい。従って、本発明のペプチドは蛋白キャリアーに結合し易いように修飾されてもよい。例えば、アポリポ蛋白の末端(N‐及び/又はC-)にシステインを含むことが、いくつかの化学的結合方法にとって好適である。さらに、蛋白キャリアーに結合されたペプチドが、コンンジュゲートされた末端由来の疎水性末端を含むことが好ましく、これによりペプチドの遊離の未結合末端はキャリアー蛋白の表面に結合したままとなる。これによりペプチドのコンフォーメーションの自由度は減少し、従って、該ペプチドは全アポリポ蛋白中に見出されるアポリポ蛋白ペプチドに極めてよく似たコンフォーメーションで表現される。例えば、前記ペプチドはN末端システイン、及びC末端疎水性アミド化尾部を有するように改変されてもよい。もし、ペプチドのN及びC末端がジスルフィド結合による環状ペプチドの形成を誘導しうるシステイン残基である場合は、コンフォーメーションの制限が起こりうる(所望により、キャリアー分子への結合のためのさらなる末端アミノ酸を有する)。D及びK残基の間にまっすぐに形成されるβ−ラクタム結合により環状ペプチドを形成するために、D 及び K残基が本発明のペプチドのそれぞれN及びC末端(逆もまた同様)に含まれていてもよい(所望により、そのようなペプチドはキャリアー分子への結合のためのさらなる末端アミノ酸 [例えば、システイン]を含んでいてもよい)。あるいは、1以上のアミノ酸のD-立体異性体の追加又は置換により好ましい誘導体(例えば、ペプチドの安定性を向上させるために)を作ってもよい。当業者は、そのような改変ペプチド、又はミモトープを実現することができ、構成残基は必ずしも20の天然に生じるアミノ酸に限定されない、全体的あるいは部分的な非ペプチドミモトープであってもよい。さらに、これらは当業界で周知の技術によって環状化され、該ペプチド配列が全アポリポ蛋白に関連するとき、その形に非常に良く似たコンフォーメーションをとらせる(例えば、該ペプチドの末端領域にシステインを付加することにより、ジスルフィド架橋を形成する)。
ペプチドミモトープはまた、天然のアポリポ蛋白ペプチド配列のレトロ配列(配列の方向が逆である)であってもよく、あるいは該配列は全体あるいは少なくとも一部にD-立体異性体アミノ酸を含んでいてもよい(inverso sequences)。また、ペプチド配列はその性質においてretro-inversoであってもよく、すなわち該配列の方向は逆で該アミノ酸がD-立体異性体である。そのようなレトロ、又はレトロ−逆ペプチドは非自己であるという利点を有し、それゆえ免疫系の自己免疫寛容の問題を克服する。
あるいは、ペプチドミモトープは、ファージディスプレイ技術のような技術を用いて、それ自体アポリポ蛋白に結合しうる抗体を用いて同定されうる(EP 0 552 267 B1)。この技術は、天然ペプチド構造を模した多くのペプチド配列を生成させ、それゆえ、抗天然ペプチド抗体に結合しうるが、必ずしもそれ自体は天然アポリポ蛋白と際立った配列相同性を有しない。
本発明の特に好ましいペプチドは、生物材料の寄託に関するブタペスト条約の規定に従い、2001年8月1日付けでECACC(European Collection of Cell Cultures, Vaccine Research and Production Laboratory, Public Health Laboratory Service, Centre for Applied Microbiology Research, Porton Down, Salisbury, Wiltshire, SP4 OJG, UK)に、アクセッション番号 01080123(ApoCIII/4IIa), 01080122(ApoCIII/5IIa), 01080121(ApoCIII/10IIa), 01080120(ApoCIII/12IIa), 01080124(ApoCIII/13IIa)として寄託された抗体に結合しうる任意のペプチドである。あるいは、本発明のペプチド(本発明の免疫原及びワクチンを作成するために使用されうる)は、上記寄託されたモノクローナル抗体への結合についてApoCIIIと競合しうる任意のペプチドを含む。
本発明のワクチンにおいて、エピトープやミモトープはキャリアー分子に結合し、該エピトープの免疫原性を向上させる免疫原を形成することが好ましい。すなわち、前記ペプチドやミモトープは化学的共有結合を介して、あるいは遺伝子組換え融合パートナーの発現により、所望によりリンカー配列を介して、リンクされていてもよい。前記ペプチドは2以上のグリシン残基をリンカー配列として有していてもよく、多くは連結目的で末端露出システイン残基を有している。
ApoCIIIのエピトープのキャリアー蛋白への共有結合は、当業界で周知の方法により実施されうる。すなわち、例えば、直接共有結合にはカルボジイミド、グルタルアルデヒド、又は(N-[γ-マレイミドブチリロキシル])サクシンイミドエステル、一般に市販されているCDAP及びSPDP等のヘテロ2機能性(heterobifunctional)リンカーを(製造元の説明書に従って)用いることができる。
本発明の免疫原で用いられるキャリアーのタイプは当業者には周知であろう。該キャリアーの機能は、アポリポ蛋白又はアポリポ蛋白ペプチドに対する免疫反応を向上させるような、サイトカインの助け(あるいはT細胞の助け)を提供するものである。本発明で用いられるキャリアーの例は、網羅的なものではないが:キーホールリンペットヘモシアニン(Keyhole limpet Haemocyanin(KLH))、ウシ血清アルブミン(BSA)のような血清アルブミン、破傷風毒素やジフテリア毒素のような不活化細菌毒素(TT 及び DT、又は DT誘導体CRM197)、又はその組換えフラグメント(例えば、TTのフラグメントCのドメイン1、又はDTの翻訳ドメイン)、あるいはツベルクリンの精製蛋白誘導体(PPD)である。あるいは、エピトープはリポソームキャリアーを介して、又はアルミニウム塩上への吸着によって、非共有結合的にキャリアーに連結されてもよく、さらにT細胞の助けを提供しうる免疫原又はアジュバント免疫刺激剤を含んでいてもよい。好ましくは、アポリポ蛋白、又はそのフラグメント若しくはペプチドのキャリアー蛋白に対する数の比は1:1から20:1であり、好ましくは各キャリアーは3‐15のアポリポ蛋白、又はそのフラグメント若しくはペプチドを担持する。
本発明の1つの実施形態において、前記キャリアーはヘモフィルスインフルエンザ由来のプロテインDである(EP 0 594 610 B1)。プロテインDはヘモフィルスインフルエンザ由来のIgD結合蛋白であり、Forsgrenによって特許されている(WO 91/18926, EP 0 594 610 B1として登録)。ある条件下では、例えば、組換え免疫原発現系においてプロテインDのフラグメント、例えば、プロテインD 1/3rd(N末端にプロテインDの100-110アミノ酸を含む(WO 99/10375; WO 00/50077))を用いることが好ましい。
本発明のペプチドを提示する他の好ましい方法は、組換え融合分子に関連する。例えば、EP 0 421 635 B には、外来ペプチド配列をウイルス粒子中に提示するヘパドナウイルスコア抗原( chimeric hepadnavirus core antigen)キメラ粒子の使用が記載されている。従って、本発明の免疫原は、B型肝炎コア(HepB core)抗原からなるキメラ粒子中に提示される、配列番号2-47に記載のエピトープ、又はそのフラグメント若しくはミモトープを含みうる。さらに、組換え融合蛋白は本発明のミモトープと、インフルエンザウイルスの NS1等のキャリアー蛋白を含んでいてもよい。本発明の一部を形成する全ての組換え発現蛋白について、前記免疫原をコードする核酸もまた本発明の実施形態をなす。
すなわち、本発明の好ましい免疫原は配列番号2-47のエピトープを含み、組換え発現系(例えば、HepB core)において提供されるか、キャリアー蛋白に結合される。該組換え発現系又はキャリアー蛋白は、それぞれ配列番号2-47に対する(好ましくは、配列番号2、3、6-22に基づく免疫原については配列番号2又は3に対する、及び、配列番号4、5、23~47に基づく免疫原については配列番号4又は5に対する)免疫反応生起のためのT細胞の助けを提供する。
本発明の別な実施形態において、ペプチドの免疫原はT−ヘルパー(Th)エピトープの添加によって増強される。本発明の免疫原は、それゆえ、これまで記載したペプチド、及び化学的又は組換え的結合物として、あるいは純粋な合成ペプチド構造物としての雑多なThエピトープを含む。好ましくは、アポリポ蛋白ペプチドは、該アポリポ蛋白ペプチドのN末端又はC末端において、Thエピトープにスペーサー(例えば、Gly-Gly)を介して連結される。免疫原は1以上の雑多なThエピトープを含んでいてもよく、より好ましくは2から5のThエピトープを含む。
ThエピトープはThエピトープを含む一連のアミノ酸である。Thエピトープは連続あるいは不連続のエピトープからなっていてもよい。それゆえ、Thの全てのアミノ酸は必ずしもエピトープの一部とはならない。雑多なThエピトープは、極めて多様なMHCタイプを有する動物及びヒトの集団において高度かつ広い反応性を示す(Partidos et al.(1991)"麻疹ウイルス蛋白のB及びT細胞エピトープを提示するキメラ合成ペプチドによる免疫後のマウスにおける免疫反応(Immune Responses in Mice Following Immunization with Chimeric Synthetic Peptides Representing B and T Cell Epitopes of Measles Virus Proteins)" J. of Gen. Virol. 72:1293-1299; US 5,759,551)。本発明に従って使用されるThドメインは約10から約 50アミノ酸、好ましくは 約10から約 30 アミノ酸を有する。複数のThエピトープが存在するとき、各Thエピトープは独立して同じか異なるものである。
Thエピトープの例としては、病原菌由来エピトープ、例えば、肝炎表面又はコア(peptide 50-69, Ferrari et al., J.Clin.Invest, 1991, 88, 214-222)抗原Thエピトープ、百日咳毒素Thエピトープ、破傷風毒素Thエピトープ(例えば、P2(EP 0 378 881 B1)及び P30(WO 96/34888, WO 95/31480, WO 95/26365)、百日咳ウイルスF蛋白Thエピトープ、クラミジア・トラコマチス主要外膜蛋白Thエピトープ(例えば、P11, Stagg et al., Immunology, 1993, 79, 1-9)、エルシニア・インバシン及びジフテリア毒素Thエピトープ。他のThエピトープは US 5,759,551及び Ceaseら, 1987, Proc. Natl. Acad. Sci. 84, 4249-4253; ならびに Partidos ら, J.Gen.Virol, 1991, 72, 1293-1299; WO 95/26365 及び EP 0 752 886 Bに記載されている。
本発明の免疫原は、医薬における使用、アテローム性動脈硬化の治療又は予防における使用、及び本発明の免疫原組成物又は本発明のワクチンの処方にも供される。
本発明の一部をなす他の好ましいエピトープはヒトApoCIIIのアミノ酸21と35の間に見出される。
免疫組成物とワクチンは、前述したように本発明の1以上の免疫原を含み、好適にはアジュバントを含んでいてもよい。本発明のワクチンのための好適なアジュバントには、アポリポ蛋白に対する抗体反応を増強させうるアジュバントが含まれる。アジュバントは当該分野(ワクチンデザイン‐サブユニット及びアジュバントアプローチ(Vaccine Design - The Subunit and Adjuvant Approach), 1995, Pharmaceutical Biotechnology, Volume 6, Eds. Powell, M.F., and Newman, M.J., Plenum Press, New York and London, ISBN 0-306-44867-X)で周知である。本発明の免疫原に使用される好ましいアジュバントには: アルミニウム、又はカルシウム塩(水酸塩又はリン酸塩)、水中油型エマルジョン(WO 95/17210, EP 0 399 843)、又はリポソームのような粒子キャリアー(WO 96/33739)。南アメリカの木Quillaja Saponaria Molinaの樹皮に由来する免疫学的活性を有するサポニン画分(例えば、Quil A)が特に好ましい。Quil Aの誘導体、例えばQS21(Quil A のHPLC精製画分誘導体)、及びその製造方法がUS Patent No.5,057,540に開示されている。QS21(QA21として知られる)の中で、QA17のような他の画分も開示されている。3 -O-デアシル化モノホスホリルLipid A(3D-MPL)はRibi Immunochem, Montanaによって製造される周知のアジュバントである。それはGB 2122204Bに記載された方法で製造される。3D-MPLの好ましい形態は3D-MPL が直径0.2μm未満の小さな粒子サイズを有するエマルジョン(EP 0 689 454 B1)である。Lipid Aの他の非毒性誘導体を用いてもよい。
アジュバントには、限定するものではないが、Quil Aのようなムラミールジペプチド及びサポニン、3D-MPL(3-O-デアシル化モノホスホリルLipid A)又はTDMのようなバクテリアリポポリサッカライドが含まれる。さらに好適な選択肢として、該蛋白は、リポソームのようなマイクロ粒子内、又はポリエチレンエーテルの非粒子懸濁液にカプセル化されてもよい(WO 99/52549)。特に好ましいアジュバントは、3D-MPL と QS21の組合せ(EP 0 671 948 B1)、3D-MPL と QS21を含む水中油型エマルジョン(WO 95/17210, PCT/EP98/05714)、他のキャリアーと製剤化された3D-MPL(EP 0 689 454 B1)、若しくはリポソームを含むコレステロールに製剤化された QS21(WO 96/33739)、又は免疫活性化オリゴヌクレオチド(WO 96/02555)である。
本発明のワクチンは、一般的にプライミング投与及び追加免疫投与の両方において投与される。追加免疫投与は適切な間隔を置いて、好ましくは1年おき、あるいは循環中の抗体レベルが所望のレベル以下に低下するときに投与されることが期待される。追加免疫投与はオリジナルキャリア分子(又は Thエピトープ)が存在しない、該ペプチドからなるものでもよい。そのような追加免疫構造は別なキャリアー(又はThエピトープ)を含んでいてもよい、又はいかなるキャリアー(又はTh エピトープ)も存在しなくてもよい。
本発明の別な実施形態において、本明細書中で記載した、医薬における使用のためのワクチン又は免疫原組成物を提供する。
本発明の免疫原組成物又はワクチンは、全身的あるいは粘膜ルートを介して投与することにより、アテローム性動脈硬化に罹り易い、又は罹った哺乳動物の予防又は治療に用いることができる。これらの投与は粘膜内、腹腔内、皮内、若しくは皮下ルートを介した投与、又は口中/消化器(alimentary)、呼吸器、性尿器への粘膜投与、を含んでいてもよい。
各ワクチン又は免疫原組成物の投与量における蛋白量は、典型的なワクチン接種者において重大な副作用を起こさずに免疫保護反応を誘導する量を選択する。そのような量はどの特異的免疫原を用い、それをどのように提供するかによって様々である。一般的に、各投与量は蛋白として1-1000 μg、好ましくは1-500 μg、より好ましくは1-100 μgであって、1から50μgが最も好ましい範囲であると予想される。特定のワクチンの適切な量は被験者の免疫反応の観察を含む標準的研究によって確認することができる。最初のワクチン接種に続いて、被験者は1又は数回の追加免疫を適当な間隔を置いて受けてもよい。
ワクチン製剤は, Voller らによって編集された、ワクチンの新しい傾向と開発(New Trends and Developments in Vaccines、University Park Press, Baltimore, Maryland, U.S.A. 1978に概説されている。マクロ分子への蛋白の結合がLikhiteら, U.S. Patent 4,372,945 and by Armor et al., U.S. Patent 4, 474,757に開示されている。
受動免疫療法
本発明の第2の実施形態において、本発明はヒトApoCIII分子に関連する配列番号2-47(好ましくは配列番号2又は3)のエピトープに結合しうるモノクローナル抗体と免疫療法におけるそれらの使用である。
ヒトApoCIIIの12-35の領域を認識するモノクローナル抗体はApoCIII/4IIa, ApoCIII/5IIa, ApoCIII/10IIa, ApoCIII/12IIa 及びApoCIII/13IIaである。これらのモノクローナル抗体のハイブリドーマは、生物材料の寄託に関するブタペスト条約の規定に従い、2001年8月1日付けでECACC(European Collection of Cell Cultures, Vaccine Research and Production Laboratory, Public Health Laboratory Service, Centre for Applied Microbiology Research, Porton Down, Salisbury, Wiltshire, SP4 OJG, UK)に、アクセッション番号. 01080123(ApoCIII/4IIa), 01080122(ApoCIII/5IIa), 01080121(ApoCIII/10IIa), 01080120(ApoCIII/12IIa), 01080124(ApoCIII/13IIa)として登録されている。
これらのモノクローナル抗体蛋白の配列、従って、高度可変領域及びCDRの配列は、寄託された抗体のシークエンシング及び/又は当業者に周知の技術を用いたハイブリドーマゲノムのシークエンシングによって容易に取得されるものであり、それらは本発明に完全に包含される。
上記の期待されたモノクローナル抗体と“類似の(similar)”抗体も本発明の範囲に含まれる。例えば、本発明はまた、寄託された抗体と同じエピトープを認識する他の抗体を提供する。同じ認識は、”類似(similar)”のモノクローナル抗体がApoCIIIへの結合を寄託された抗体と競合する競合的ELISAによって測定することができる。あるいは、ApoCIIIへの結合に関して寄託された抗体と競合することができるように、類似の抗体はその高度可変領域において類似又は同一のアミノ酸配列、及び/又は、同一又は類似の相補性決定領域(CDR)を有する。さらに、寄託された抗体と同一又は類似のCDRを含む、これらの寄託されたマウス抗体の“ヒト化”又は“完全にヒトの”異形も、本発明の範囲内に包含される。完全にヒトの異形は、本発明の免疫組成物で、ヒト抗体をコードする1セットの遺伝子を有するトランスジェニックマウスを免疫することによって得ることができる。
本明細書中において、“抗体”という言葉は、有用な抗原結合特異性を有する分子について用いられる。当業者であれば、これらの用語が、同一又は極めて類似した機能を示しうる該抗体のフラグメントや誘導体であるポリペプチドをもカバーしうることは容易に理解できるであろう。本明細書で用いられる抗体という用語には、そのような抗体フラグメントや誘導体が包含されることを意図している。
“モノクローナル抗体”という用語は、任意の単離された抗体、例えば、従来のモノクローナル抗体ハイブリドーマのみならず、任意の細胞によって生成される単離されたモノスペシフィックな抗体、例えば、同一の哺乳動物細胞株で発現されたヒト免疫グロブリンの試料をも包含するものとして、本明細書中で用いられる。
本発明のモノクローナル抗体は、アテローム性動脈硬化の改善のために、患者への抗体の投与による受動的予防又は治療において用いることができる。
本発明のモノクローナル抗体は本発明の免疫原を用いて産生することができる(公知技術、例えばKohler and Milstein, Nature, 1975, 256, p495を用いて)。
また、本発明の免疫原に対して産生される単離された抗体も、本発明により提供される。
本発明のモノクローナル抗体リガンドを産生するハイブリドーマも提供される。
上記した、該リガンドを含む医薬組成物もまた本発明の実施形態をなす。また、アテローム性動脈硬化の治療のための医薬の製造における該リガンドの使用も提供される。
本発明のリガンド又は抗体は、本明細書中に記載したアテローム性動脈硬化の受動的治療において、それを必要とする患者に(好ましくは、静脈内に)投与される。投与の頻度は、患者の血清中における抗体力価の経時的な低下に従い、臨床的に決定されるが、いずれの事例においても1年に1-52回の頻度、最も好ましくは1年に1-12回の間の頻度である。抗体又はリガンドの量は疾患の重症度や血清中の抗体の半減期に応じて様々であるが、患者に対して1-10 mg/kg 、好ましくは1-5 mg/kg 、最も好ましくは1-2 mg/kgである。
本発明の免疫原、免疫原組成物、ワクチン、又はモノクローナル抗体は、アテローム性動脈硬化に罹っているか、罹る危険がある患者に投与することができ、“悪玉”リポ蛋白(apo B含有リポ蛋白)と“善玉”リポ蛋白(apo A-I含有リポ蛋白)との正しい均衡を再構築するのに有効である。理論に縛られることなく、発明者らはこれらの機能は血管壁内のapo B含有リポ蛋白の堆積と酸化の可能性を最小限にし、それゆえ、アテローム性動脈硬化性プラーク形成又は成長の危険性を低減させると信じている。
本発明は、それゆえ、本発明のApoCIIIエピトープ、リガンド(モノクローナル抗体)、及び免疫原(上記で定義したような)の、アテローム性動脈硬化の予防又は治療のための医薬組成物の製造における使用を提供する。
アテローム性動脈硬化に罹っている又は罹る危険性がある患者に、本発明の免疫原組成物又はワクチンを投与することを含む、アテローム性動脈硬化の治療又は予防をも提供する。
患者の循環中の全トリグリセリドレベルを低減させることを特徴とする、アテローム性動脈硬化の予防又は治療方法も提供される。特に、本発明のワクチン又はリガンドの患者への投与による、患者の循環VLDL 及び LDLの量を低下させる方法が提供される。
ApoB含有リポ蛋白の平均循環時間を低下させうるワクチンの患者への投与による、アテローム性動脈硬化の予防又は治療方法も提供される。これに関して、ApoB含有リポ蛋白の平均循環時間は、in vivo動物モデルにおいて哺乳動物の血漿からの標識したApoB含有リポ蛋白のクリアランス速度を測定することにより、調べることができる。(標識ApoB含有リポ蛋白の半減期)。
本発明の治療実施形態におけるこれらの方法に好ましい免疫原には、ApoCIIIエピトープ配列番号2-47(好ましくは、配列番号2又は3)が包含又は含有される。驚くべきことに、ワクチン又はモノクローナル抗体によるApoCIIIのターゲティングは、“悪玉”コレステロール(LDL)の負の効果をダウンレギュレートするが、“善玉”コレステロール(HDL)に負の効果は与えない。
循環ApoCIIIのレベルを低下させることを特徴とする、血漿中循環ApoCIIIのレベルが高いアテローム性動脈硬化を患っている被験者の好ましい治療方法は、ApoCIIIエピトープ 配列番号2-47(好ましくは、配列番号2又は3)又はそのミモトープを免疫原として包含又は含有するワクチンを該患者に投与することにより、循環ApoCIIIのレベルの低下させる。あるいは、本発明の関連する実施形態において、患者の血漿中循環ApoCIIIのレベルを低下させることによるアテローム性動脈硬化の治療又は予防方法が提供される。ApoCIIIエピトープ 配列番号2-47(好ましくは、配列番号2又は3)に結合することによって、ApoCIIIの活性をブロックしうるモノクローナル抗体の前記患者への投与により、ApoCIIIが介在するリポ蛋白リパーゼを排除及び/又はApoBのレセプターへの結合を阻害する。
また、本発明のモノクローナル抗体、又はワクチンを投与してリポ蛋白に関連するApoB分子とin situで結合するApoCIIIの数を低下させることにより、アテローム性動脈硬化の治療又は予防方法も提供される。正常な被験者において、LDL粒子にはおおよそ1つのApoBが存在し、該ApoBは1-5のApoCIII分子に結合する。罹患した被験者におけるApoCIII分子の数は25まで増加してもよい。すなわち、本発明は、アテローム性動脈硬化を有する被験者のLDL中のApoB分子あたりのApoCIIIの割合(ApoC:ApoB)を、高い疾患状態レベル(約20-25:1)から低い治療レベル、好ましくは15:1以下、より好ましくは10:1以下、より好ましくは5:1以下、好ましくは3:1以下、最も好ましくはおよそ1:1に減少させることにより、アテローム性動脈硬化を治療又は予防する方法を提供する。ApoB含有リポ蛋白内に含まれるApoCIIIのレベルは、比濁法又は電子免疫拡散(正常領域は2-3 mg/dL)である。
本発明を、限定するものではないが、以下の実施例により説明する:
実施例1 ペプチド合成
ApoCIIIペプチド(1-79, 12-21, 12-35, 45-65, 19-28, 26-35, 1-17, 17-24 及び 45-76 )は、自動シンセサイザーModel ABI 433A(Applied Biosystems Inc.)により、Boc/Bzlストラテジーを用いて、全ApoCIIIについては Boc-Ala-PAM樹脂上で、他のフラグメントについてはMBHA樹脂上で固相法により合成した(Merrifield, 1986)。各アミノ酸は、キャッピングせずに、ジシクロヘキシルカルボジイミド/ヒドロキシベンゾトリアゾールにより2回架橋した。側鎖保護基は次のとおりである: Arg(Ts), Asp(Ochex), Glu(Ochex), Lys(2-Cl-Z), His(Dnp), Ser(Bzl), Thr(Bzl), Met(O)及び Tyr(Br-Z)。前記配列により、His上のDnp基は(DCM中の10%β-メルカプトエタノール、5%ジイソプロピルエチルアミン2時間、及びNMP中2時間処理により)その支持体から解離される前に、ペプチドから除去される。ペプチジル樹脂はその後DCM中50%TFAで20分間処理し、アミノ末端のBocを除去する。ペプチドは樹脂から解離され、低及び高HF手順(樹脂(1g)はp-クレゾール(0.75 g), p-チオクレゾール(0.25 g)の存在下、0°Cで無水HF(2.5 mL)及びジメチルスルフィド(6.5 mL)で処理し、3時間後、フッ化水素とジメチルスルフィドを真空蒸発とresidual scavengersによって除去し、副産物はジエチルエーテルで抽出する)により同時に脱保護される。残渣はフィルターろ過し、ジエチルエーテルで洗浄し、10%酢酸200 mlで抽出し、凍結乾燥する。粗生産物は逆相HPLCにより、Vydac C18 カラム(4,6 x 250 mm, 5μ, 100 A)上、60分、0-100%のバッファーBの直線グラジエント(バッファー A: 水中0.05% TFA 及び バッファー B: 水中0.05% TFA, 60% CH3CN)、流速 0.7 ml/min で分析し、検出は215nmで行った。合成ペプチドはRP-HPLC による精製し、HPLCにより特性決定と分析を行い、分子量を分光分析により測定した。
実施例2 モノクローナル抗体産生
ペプチドは、実施例1に記載されるように小さなリンカー配列(CGG)を該ペプチドのカルボキシル末端に付加して合成した。結合物はマレイミド化学を用いて、この改変配列を市販の予め活性化されたBSAと反応させることにより製造した。BSA (サクシニミジル4-(N-マレイミドメチル)-シクロヘキサン-1-カルボキシレート(SMCC)リンカーで予め活性化された)はPierceより購入した。SMCCは任意の主要製造者から購入でき、該製造元の説明書に従って使用しうる。BSAのSMCCを介したペプチドへの結合は、過剰システインとの反応を止める前に、2時間室温にて、過剰のペプチドを用いて実施され、次いで、リン酸バッファーに透析する。
一群の BalbC マウスは、WO 95/17210に記載された水中油型エマルジョン中に処方された25μgのBSA-ペプチド12-35 結合物で免疫した。筋肉内投与は0日、14日、28日に実施した。
マウスの血清はELISAにより、強力な抗ペプチド12-35抗体及び抗完全ApoCIII抗体との反応を評価した。
ApoCIIIがその天然の形態でリポ蛋白に取り込まれている場合、高い抗ApoCIII力価を有するマウスを同定するための、別な機能的アッセイをELISAによって実施した。すなわち、プレートはアフィニティー精製したヒトApoCIIIに対するポリクローナル抗体で被覆した。血漿サンプル、HDL 及び VLDL 粒子はインキュベートし、洗浄後、免疫したマウスの血清に顕示化した。
2ヶ月の休息期間後、 “最良”のマウスを食塩水中の抗原で追加免疫し、3日後に解剖した。脾臓細胞は標準プロトコルに従ってSp2/0 B 細胞株と融合する。ハイブリドーマ上清の最初のスクリーニングは、ペプチド12-35 ApoCIIIに対する ELISAによって実施した。陽性ウェルは、サブクローニングし、この時点で完全なApoCIIIに対する反応性について試験した。
5つのモノクローナルハイブリドーマが得られ(No. 4 [or 4IIa], 5 [or 5IIa], 10 [or 10IIa], 12 [or 12IIa] 及び 13 [or 13IIa])、生物材料の寄託に関するブタペスト条約の規定に従い、2001年8月1日付けでECACC(European Collection of Cell Cultures, Vaccine Research and Production Laboratory, Public Health Laboratory Service, Centre for Applied Microbiology Research, Porton Down, Salisbury, Wiltshire, SP4 OJG, UK)に、アクセッション番号01080123(ApoCIII/4IIa), 01080122(ApoCIII/5IIa), 01080121(ApoCIII/10IIa), 01080120(ApoCIII/12IIa), 01080124(ApoCIII/13IIa)として寄託した。
実施例3 抗体の特性決定
ペプチド特異性ELISA
マイクロタイタープレート(フラットボトム 96-ウェル EIA; Costar, Dutscher)は、100 μl/wellの遊離ペプチド(5 μg/ml)(実施例1で製造されたApoCIIIペプチド: 12-21, 12-35, 45-65, 45-76, 19-28, 26-35, 1-17, 17-24 及びApoCIII(1-79))で被覆するまえに、0.1 mol/L リン酸バッファー食塩水(PBS, pH 7,2)で洗浄し、室温オーバーナイトでインキュベートした。プレートはバッファーで4回洗浄して、マイクロタイターウェルへの非特異的結合を最小化し、該プレートを0.1M PBSバッファー中3%のウシ血清アルブミン250 μL/wellで満たし、37℃1時間インキュベートした。免疫学的反応を評価するために、100 μL の10000倍希釈、ペルオキシダーゼ標識抗マウスIgG(0.1% BSA含有PBSバッファー中)を各ウェルに添加した。2時間37℃でインキュベートした後、プレートを4回PBSで洗浄し、100 μLの基質溶液を添加した。基質溶液は以下のようにして調製した: 30 mgのo-フェニレンジアミン ジヒドロクロライドを20 μL の 30%過酸化水素を含有する、20mlの0.1 mmol/L リン酸-クエン酸バッファー, pH 5.5 に溶かした。暗条件、室温で30分反応させた後、各ウェルに100μlの1 mmol/L HClを添加して反応を止めた。吸光度を492nmで測定した。
機能アッセイ
目的物は、ApoCIIIがヒト血漿精製リポ蛋白(HDL, VLDL)に関連するとき、モノクローナル抗体によって認識されるエピトープに接近可能かどうかを確認した。
サンドイッチELISA:
マイクロタイタープレート(フラットボトム 96-ウェル EIA; Costar, Dutscher)は、100 μl/wellのポリクローナル抗ApoCIII抗体で被覆するまえに、 0.1 mol/L リン酸バッファー食塩水(PBS, pH 7.2)で洗浄し、室温にてオーバーナイトでインキュベートした。次いで、プレートは4回バッファーで洗浄し、100μLの希釈サンプルとともに2時間37℃でインキュベートした(4 種の異なるサンプルは1.ヒト血漿、2. 精製ヒトHDL、3. 精製ヒト VLDL、4. 精製ヒトLDLである)。マイクロタイターウェルへの非特異的結合を最小化するために、1% ウシ血清アルブミンを含む0.1 M PBS バッファーで抗原を希釈した。100 μLの実施例2のモノクローナル抗体を添加し、2時間37℃でインキュベートし、抗マウスペルオキシダーゼ抗体との免疫反応を先に記載したように検出した。
結果
結果は下表に示すとおりである:
Figure 2005508900
実施例4 ヒトApoCIII導入マウスにおけるmAb No. 13のin vivo 評価
2群の10匹のヒトApoCIIIを発現する(約200 μg/mLのレベル-ヒトの約10倍濃度)トランスジェニックマウスは、同じアイソタイプ(IgG-1)を有する1 mgのモノクローナル抗体13又は 1 mgのコントロールモノクローナル抗体で免疫した。 マウスは、抗体投与後1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8日(D)に採血した。血中のトリグリセリドとApoCIIIの量は0日からの変化(%)として測定した。この実験の結果は図3に示される。mAb13群のマウスにおけるD1とD2におけるトリグリセリドの消失は、これらの日におけるApoCIIIの消失と密接に関連する。
血清は、ApoB(VLDL/LDLを示す)とApoA-I(HDLを示す)の濃度mg/dLについても分析した。結果を図1に示す。ApoB は実質的に1日と2日に減少するが、ApoA-Iは影響されなかった。結果は、HDLレベルは何らシフトしていないが、VLDL と LDLの特異的消失は影響を受けることを示している。
実施例5 ヒトApoCIII導入マウスにおける12-35結合物によるin vivo能動免疫
12-35(配列番号2)は、マレイミド化学により破傷風毒素に結合した。それをコレステロール、QS21 サポニン、及び3D-MPLを含む水中油型エマルジョンを含むアジュバントとともに製剤化した。
ワクチン(又は破傷風毒素のコントロール)を以下の方法でApoCIII導入マウスに投与した。
Figure 2005508900
図2は、ワクチンの最初の投与後105日におけるマウス血清中のトリグリセリド、ApoCIII及びApoBのレベル(mg/dL)を示す。示されるように、VLDL 及び LDLに関連したこれら3分子のレベルの著しい同時減少が見られる。 このことは、トランスジェニックマウスがヒトの10倍濃度のヒトApoCIIIを有すると考えられる場合、特に明確である。データはまた追加免疫反応(免疫記憶を示す)が90日における追加免疫投与後に起こるという事実をも反映する。
追加免疫後の血清について実施されたリポ蛋白プロフィールは、トリグリセリドの減少はVLDL画分ではより少なく存在するという結果を示した。しかしながら、コレステロールの測定を行ったとき、血清中のコレステロールの減少はVLDL画分でより少なく存在するという結果であるが、コントロール血清に比較してHDL画分におけるコレステロールレベルに変化はないことが観察された。このことは、さらにペプチド12-35 がリポ蛋白に含まれる“悪玉”コレステロールに特異的な免疫反応を誘導することを示す。
図1は、ヒトApoCIII導入マウスにおけるApoBとApoA-Iの血清中レベル(mg/dL)を示すグラフである。 図2は、ワクチンの最初の投与後105日におけるマウス血清中のトリグリセリド、ApoCIII及びApoBのレベル(mg/dL)を示すグラフである。 図3は、ヒトApoCIII導入マウスにおける血中ApoCIII(A)及び血中トリグリセリド(B)の変化を示すグラフである。
【配列表】
Figure 2005508900
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Claims (12)

  1. 配列番号2に記載されたエピトープ、又はそのミモトープ若しくはフラグメントを含むペプチド。
  2. 配列番号3に記載されたエピトープ、又はそのミモトープ若しくはフラグメントを含むペプチド。
  3. 配列番号4〜47に記載されたエピトープ、又はそのミモトープ若しくはフラグメントを含むペプチド。
  4. キャリアー分子に複合化又は融合された、請求項1〜3のいずれか1項に記載のペプチドを含むワクチン免疫原。
  5. 請求項4に記載のワクチン免疫原とアジュバントを含むワクチン。
  6. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のペプチドによって誘導された単離された抗体。
  7. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のペプチドに特異的なモノクローナル抗体。
  8. モノクローナル抗体が、アクセッション番号01080123、01080122、01080121、01080120、又は01080124としてECACCに寄託されたハイブリドーマのいずれか1つから産生されうるものである、請求項7に記載のモノクローナル抗体。
  9. ヒトApoCIIIへの結合について、請求項8に記載のモノクローナル抗体と競合しうるモノクローナル抗体。
  10. 請求項4又は5に記載のワクチン免疫原又はワクチンを必要とする被験者に投与することによる、該被験者のアテローム性動脈硬化の治療又は予防方法。
  11. 請求項7〜9のいずれか1項に記載のモノクローナル抗体を必要とする被験者に投与することによる、該被験者のアテローム性動脈硬化の治療又は予防方法。
  12. アテローム性動脈硬化の治療又は予防のための医薬の製造における、請求項1〜3のいずれか1項に記載のペプチド、又は請求項7〜9のいずれか1項に記載のモノクローナル抗体の使用。
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