JP2005508894A - 痛みの治療のためのn型カルシウムチャネルアンタゴニスト - Google Patents

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    • C07D215/42Nitrogen atoms attached in position 4
    • C07D215/44Nitrogen atoms attached in position 4 with aryl radicals attached to said nitrogen atoms

Abstract

以下の構造式
【化1】
Figure 2005508894

で示される痛みの治療に有用な化合物(式中、A、R1、b、R3、d、R4、R5、R6およびR7は明細書中で定義される多数の群のいずれかである)、ならびに医薬組成物および当該化合物を利用した治療方法。

Description

本発明は置換されたキノリン化合物、当該化合物を製造する方法および痛みまたは侵害受容の治療または予防のために当該化合物を使用する方法に関する。
痛みは多くの苦痛を生じ、触覚、圧力、熱および寒さの感覚とは異なった感覚経験である。痛みはしばしば、患者により鮮明、鈍い、うずく、刺す、切れているまたは焼けるといった用語により説明され、そして一般にこれは本来の感覚およびその感覚に対する反応の両方を含むと考えられる。異なる個体による痛みの認識のバリエーションと同様に、この感覚の範囲は痛みの正確な定義を難しくする。痛みは侵害受用の受容体の刺激により「引き起こされ」、そして完全な神経経路に伝達される場合、これを侵害受容性疼痛と呼ぶ。痛みはまた、神経構造へのダメージによって生じる可能性もあり、しばしば痛みが神経過敏症として現れる;この種の痛みは、神経障害性の痛みと呼ばれる。
痛みが認められる刺激のレベルは、「痛覚閾値」と呼ばれる。痛覚閾値が例えば鎮痛医薬の投与により引き上げられた場合、より大きい強度またはより持続性の刺激が、痛みを感じるためには必要となる。鎮痛剤は、このような治療を必要とする患者に投与後、意識の損失なしに痛みを軽減する型の薬剤である。これは、他の痛みを軽減する薬剤例えば意識の中断を生じることにより痛みを緩和する全身麻酔薬、または末梢神経繊維の伝達を遮断して痛みを防ぐ局所麻酔剤と対照的である。
タヒキニンアンタゴニストは、動物において抗侵害受容を誘導することが報告されており、そしてそれはヒトの痛覚脱失に類似していると考えられる(検討のために、Maggi ら, J. Auton. Pharmacol. 13:23-93 (1993)を参照のこと)。特に、非ペプチドNK−1受容体アンタゴニストはこのような痛覚脱失を生じることが示されており、従って例えば化学侵害受容の古典的試験(フェニルベンゾキノンにより誘導されるのたうち(writhing)およびホルマリン試験)において、NK−1受容体アンタゴニストRP 67,580は、モルヒネの効力と同等の効力を有する痛覚脱失を生じた(Garret et al, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 88:10208-10212 (1993))。
オピオイド鎮痛剤は、鎮痛剤の十分確立されたクラスである。これらの化合物は、一般的な感覚において、モルヒネ様作用を有する全ての天然または合成の医薬を含むと一般的に認められている。合成および半合成のオピオイド鎮痛剤は、5つの化合物クラスの誘導体:フェナントレン;フェニルヘプチルアミン;フェニルピペリジン;モルフィナン;およびベンゾモルファンである。薬理学的にこれらの化合物は多様な活性を有し、従っていくつかはオピオイド受容体の強いアゴニスト(例えばモルヒネ)であり;他は中程度から穏やかなアゴニスト(例えばコデイン)であり;なお他は、混合型のアゴニスト−アンタゴニスト活性を呈し(例えばナルブフィン);そしてさらに他は部分的なアゴニスト(例えばナロルフィン)である。オピオイド部分的アゴニスト例えばナロルフィン(モルヒネのN−アルキルアナログ)が、モルヒネの鎮痛効果に拮抗するのに対し、単独で与えられた場合それはその本来の性質において強力な鎮痛剤となり得る。オピオイド鎮痛剤の全ての中で、モルヒネは最も広く使われており、そして適当な典型的化合物である。残念なことに、その有用な治療特性から離れて、モルヒネは呼吸の抑制、胃腸運動の減少(結果として便秘を生じる)を含む多くの欠点を有し、そしていくつかの個体においてははき気および嘔吐を起こし得る。他の特徴は、薬物耐性および肉体的依存症の発生であり、これはこのような化合物の臨床的使用を制限することになる。
滑膜の炎症をブロックおよび減少させ、それにより機能を改善させることに向けられる抗炎症性化合物および痛みを減らすことに向けられる鎮痛剤は、現在、リウマチ様疾患および関節炎を治療する主たる方法である。アスピリンおよび他のサリチレート化合物は、炎症プロセスの増幅をさえぎって、一時的に痛みを軽減する治療において多用される。これらの目的のために使用される他の医薬化合物は、フェニルプロピオン酸誘導体例えばイブプロフェンおよびナプロキシン(Naproxin)、スリンダク、フェニルブタゾン、コルチコステロイド、抗マラリア薬例えばクロロキンおよびヒドロキシクロロキンサルフェートおよびフェネメート(fenemate)を含む。リウマチ性疾患を治療する際に利用されるさまざまな医薬品の詳細な再調査のために、J. Hosp. Pharm., 36:622 (May 1979)が参照される。
カルシウムチャネルは、細胞外液からの細胞へのCa++イオンの制御された侵入を可能にする膜−貫通、複数サブユニットタンパクである。このようなチャネルは、動物界の全体にわたって見つかっており、細菌、菌類および植物細胞において同定されている。概して、カルシウムチャネルは電圧依存性である。かかるチャネルにおいて、「開放」はCa++イオンを細胞内へ最初に流入させ、チャネルを持つ細胞の内部と細胞を浸している細胞外媒質との間の電位差を低下させる。Ca++イオンの細胞内への流入速度は、この電位差に依存する。動物の全ての「興奮」細胞例えば中枢神経系(「CNS」)のニューロン、末梢神経細胞ならびに骨格筋、心筋および静脈と動脈の平滑筋を含む筋細胞は、電圧依存性カルシウムチャネルを有する。カルシウムチャネルは細胞内Ca++イオン濃度を調整する際の中心的な役割を有することから、このチャネルは生理学的に重要である。これらのレベルは、細胞生存力および機能にとって重要である。このように、細胞内Ca++イオン濃度は、動物において不可欠な多数の過程例えば神経伝達物質解放、筋収縮、ペースメーカー活性およびホルモンの分泌に関係する。
カルシウムチャネルは特定の疾患状態に関連すると考えられている。ヒトを含む動物のさまざまな心血管疾患を治療することに役立つ多くの化合物は、噴門および/または血管の平滑筋に存在する電圧依存性カルシウムチャネルの機能を調節することによって有益な効果を発揮すると考えられる。これらの化合物の多くがカルシウムチャネルに結合し、細胞膜の脱分極に呼応して細胞へのCa++イオンの流入をブロックするかまたはその速度を低下させる。他の器官系例えば中枢神経系のカルシウムチャネルと相互作用する化合物の薬理作用の理解、および所望の治療効果例えば神経変性障害の治療効果を有するようヒトカルシウムチャネルのこれらの特定のサブタイプと相互作用する化合物を合理的に設計する能力は、異なる型のカルシウムチャネルがいくつ存在しているかまたは個々のサブタイプの特にCNSにおける分子の性質を独立に決定できないこと、および特定のチャネルサブタイプの純粋な調製物、すなわちカルシウムチャネルに影響する化合物の特異性を評価する系を利用できないことにより、妨げられている。
カルシウムチャネルの多数の型が、さまざまな組織(例えば骨格筋、心筋、肺臓、平滑筋および脳)からの種々の哺乳動物細胞の電気生理学的および薬理学的研究に基づいて検出された(Bean, B. P., Annu. Rev. Physiol. 51:367-384 (1989)およびHess, P., Annu. Rev. Neurosci. 56:337 (1990))。カルシウムチャネルの異なるこれらの型は、4つのクラス、L−、T−、N−、およびP−型に広く分類され、これらは電流反応速度論、保持電位感度およびカルシウムチャネルアゴニストおよびアンタゴニストに対する感度によって区別される。4つのサブタイプをもつニューロンの電圧依存性カルシウムチャネルは、Swandulla, D.ら, Trends Neurosci 14:46 (1991)において提唱された。L−、N−およびP−型チャネルは各々侵害受容に関係しているが、N型チャネルだけは一貫して急性の、持続的かつ神経障害性の痛みに関係している。ω−コノトキシンMVIIAの合成された種類、魚食性の海生巻貝の毒液から得られる25−アミノ酸ペプチド、Conus magusがヒトにおいて髄膜下に使用され、そしてこれはモルヒネより大きな効力を伴い、痛みの治療に関して約85%の成功率を有する。
周知の医薬品治療が有用性を有する一方、使用に対する欠点もある。例えば、この生成物が患者の痛みを軽減する効果を有するには、いくつかの医薬を一貫して使用して最高6ヵ月を要するかもしれないことである。従って、医師が治療が有効であるかどうかを判断できるまで、特定の患者は最高6ヵ月間治療を受けてかつ苦しみ続ける可能性がある。多くの既存の医薬品もまた特定の患者において実質的な悪い副作用を有し、被検者はしたがって、慎重にモニタされなければならない。その上、大部分の既存の医薬品は患者に一時的な軽減をもたらし、そして軽減を継続させるためには毎日または毎週一貫してそれを服用しなければならない。最終的に疾患進行に伴って、痛みを軽減するために必要な薬物の量は増加し、従って副作用の可能性を増加させる可能性がある。このように、痛みを軽減する有効で安全な治療の必要が、今もなお存在する。
一態様において本発明は、痛みの治療に有用であるN−型カルシウムチャネルにおいて選択的な作用を有する化合物を提供する。
N型カルシウムチャネルにおいて選択的な作用を示す本発明の化合物は、構造式I:
Figure 2005508894
(式中:
Aはフェニル、ヘテロアリールまたは二環式へテロアリールから選択され;
1は見出される各場合において独立してハロゲン、(C1−C6)アルキル、ヘテロシクリル、OH、(C1−C6)アルコキシ、またはNR2 2から選択され;
bは0、1、2または3から選択される整数であり;
2は見出される各場合において独立してHまたは(C1−C4)アルキルから選択され;
3は見出される各場合において独立してハロゲンまたは(C1−C4)アルキルから選択され;
dは0、1、2または3から選択される整数であり;
4はHまたは(C1−C4)アルキルから選択され;
5はH、ハロゲン、(C1−C3)アルキル、(C1−C3)ペルフルオロアルキル、(C1−C3)アルコキシ、ヒドロキシ、NH2またはNHR2から選択され;
6はH、ハロゲン、(C1−C6)アルキル、(C1−C4)ペルフルオロアルキル、(C1−C6)アルコキシ、ヒドロキシ、(C1−C6)アルカノイル、C(=O)NR2 2またはNR2 2からなる群より選択され;そして
7はHまたはメチルから選択される)
で示される化合物である。
本発明の特定の化合物は構造式I
(式中、
Aはフェニルまたは二環式へテロアリールから選択され;
1は見出される各場合において独立してハロゲン、(C1−C6)アルキル、ヘテロシクリル、OH、(C1−C6)アルコキシ、またはNR2 2から選択され;
bは0、1、2または3から選択される整数であり;
2は見出される各場合において独立してHまたは(C1−C4)アルキルから選択され;
3は見出される各場合において独立してハロゲンまたは(C1−C4)アルキルから選択され;
dは0、1、2または3から選択される整数であり;
4はHであり;
5はH、ハロゲン、(C1−C3)アルキル、(C1−C3)ペルフルオロアルキルまたは(C1−C3)アルコキシから選択され;
6はH、ハロゲン、(C1−C6)アルキル、(C1−C4)ペルフルオロアルキル、(C1−C6)アルコキシ、ヒドロキシ、(C1−C6)アルカノイル、C(=O)NR2または−NR2から選択され;そして
7はHである)で示される化合物である。
本発明のもっとも特定の化合物が本明細書中に例証される化合物である。
別の態様において、本発明は、痛みの改善に有効な量の構造式Iで示される化合物を投与することからなる、痛みの治療のために当該化合物を使用する方法を包含する。
本発明の方法の一態様は、急性であるか、持続的であるかまたは神経障害性の痛みの治療を必要とする患者に、痛みの改善に有効な量の構造式Iで示される化合物を投与することからなる。
更なる態様において、本発明は、構造式Iで示される化合物を製造する方法を含む。
さらにもう一つの態様において、本発明は、急性の、持続的である神経障害性の痛みの治療に有用な、本明細書中にさらに開示される賦形剤、希釈剤またはスタビライザと共に構造式Iで示される化合物を含有する組成物を含む。
本発明の化合物は一般的な記載の範囲内のものであり、そして特にそれらの化合物が以下に例証される。
本発明化合物の適当な製薬上許容される塩は、酸付加塩例えばメタンスルホン酸塩、フマル酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、クエン酸塩、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン、マレイン酸塩およびリン酸および硫酸で形成された塩を含む。
本発明化合物がキラル中心を有する場合、本発明はそのような化合物の全ての光学異性体およびジアステレオ異性体を含むと理解される。
本発明化合物が互変異性化することができる場合、本発明はそのような化合物の全ての互変異性型を含むと理解される。
本発明化合物が溶媒和型例えば水和型と同様、非溶媒和型で存在することができる場合、本発明は全てのそのような溶媒和および非溶媒和型を含む。
本発明の別の態様は、本発明化合物を製造する方法を提供する。通常、本発明化合物は、自動化された方法で、置換された2−クロロ−4−アミノキノリン中間体をアミノアリール前駆体と反応させることにより製造された。中間体の置換された2−クロロ4−アミノキノリンは、置換された2−ヒドロキシ4−アミノキノリン前駆体の塩素化によって製造され、その前駆体は置換された2,4−キノリンジオール前駆体のアミノ化により順番に製造された。
a)構造式IIIで示される2−ヒドロキシ−4−アミノキノリン前駆体は、構造式IIで示される置換された2,4−キノリンジオールを、N−メチルピロリジノン中のアリール
アミン3当量および2−プロパノール中の6N HCLと、密閉された管において約180℃の温度で反応させることにより製造された。
Figure 2005508894
(式中、R3、R4、R5、R6およびdは上記で定義された通りである);
a’)もう1つの方法として、構造式IIIで示される2−ヒドロキシ−4−アミノキノリン前駆体は、構造式IIで示される置換された2,4−キノリンジオールを、N−メチルピロリジノン中のアリールアミン2当量およびジオキサン中の4N HCLと密閉されたテフロン管において反応させることにより製造された。この反応はエネルギー源としてEthos 1600 Lab Microwaveを使用し、約200℃の温度に維持された。
b)2−クロロ−4−アミノキノリン前駆体は、構造式IIIで示される2−ヒドロキシ−4−アミノキノリン化合物をPOCl3と共に還流することにより塩素化して製造され、構造式IVで示される化合物を生成した。
Figure 2005508894
(式中、R3、R4、R5、R6、bおよびdは上記で定義された通りである);
c)構造式Iで示される本発明化合物は、2−クロロ−4−アミノキノリン前駆体をN−メチルピロリジノン中の芳香族アミンと100〜180℃の温度で反応させることにより製造された。
Figure 2005508894
(式中、R1、R3、R4、R5、R6、R7、bおよびdは上記で定義された通りである)。
工程c)の手順はまた、ロボット手段を使用して平行様式で実施することができる。このような複数の平行合成のために適当なロボット手段は、ChemSpeedロボットである。
ヒトでもよい哺乳動物における痛みの治療的処置または予防的処置のために本発明化合物またはその製薬上許容される塩を使用するため、当該化合物が医薬組成物として標準的な製薬手順に従って処方され得る。従って、本発明のさらに別の態様は、本明細書中に定義される構造式Iの化合物またはその製薬上許容される塩を、少なくとも1つの製薬上許容される添加剤例えば賦形剤または担体と共に含有する医薬組成物を提供する。
本発明の方法において、治療は、任意の生理的に許容される例えば局所的適用、摂取、吸入、通気または注射により、投与されることが検討される。局所適用は、例えば真皮、舌下、鼻、膣、または直腸経路によることができる。注射は、皮内、皮下、非経口、腹膜内、静脈、筋肉内であるかまたは輸液によることができる。
経口摂取は、カプセル、錠剤または液剤であることができる。本発明の化合物を含有する適切な医薬組成物は、当該分野で公知の手段により、例えば、錠剤、カプセル、水溶液または油性溶液または懸濁液、乳濁液、乳剤、軟膏、ゲル剤、鼻の噴霧剤、坐薬、吸入のための微細な粉剤またはエアロゾル、および注射のための滅菌水または油性溶液または懸濁剤または乳剤の形態で処方され得る。投与の好適な経路は、経口的に錠剤またはカプセルによるものである。
本発明の化合物に加えて、本発明の医薬品組成物はまた、1つまたはそれ以上の他の薬理学的に活性な薬剤を含有することができる。あるいは、本発明の化合物を含有する医薬組成物は、1つまたはそれ以上の他の適合性を持つ薬理学的に活性な薬剤を同時または連続して同時投与することができる。
本発明の医薬品組成物は、痛みの改善に有効な一日量を被検者が受容するように普通に投与される。一日量は、必要に応じて分割された用量で与えられ、与えられる化合物の正確な量および投与経路は、治療を受ける患者の体重、年齢および性別および当該分野で公知の原理に従って治療される特定の疾患状態に従う。
好適な投薬量レジメは、毎日一回である。
本発明のさらに他の実施態様は、温血動物例えばヒトにおけるN型カルシウムチャネルに結合するのに有用な医薬の製造における、構造式Iの化合物またはその製薬上許容される塩の使用を提供する。
本発明のさらに別の実施態様は、痛みの治療を必要とする温血動物例えばヒトのN型カ
ルシウムチャネルに本発明の化合物を結合させる方法を提供し、当該方法は、当該動物に有効量の構造式Iの化合物またはその製薬上許容される塩を投与することを含む。
本発明の更なる態様は、製薬上許容される添加剤例えば賦形剤または担体と共に、本明細書中に定義される本発明の化合物またはその製薬上許容される塩を含む医薬組成物を提供する。
本発明のなお更なる態様は、本発明の化合物またはその製薬上許容される塩の投与を含むヒトまたは動物体の治療方法である。
定義:
本明細書において使用される場合、「ハロ」または「ハロゲン」はフルオロ、クロロ、ブロモ、または、ヨードを意味し;
本明細書中の置換基が一群の部分から「選択される」または「独立して選択される」と述べられている場合、含まれる化合物は全ての置換基が同じである化合物および各々の置換基が異なる化合物であると理解される;
本明細書中で使用される場合、用語へテロシクリルは、N、OおよびSからなる群から選択される1、2または3個のヘテロ原子を含む5−7員環ならびにそのような原子を含む二環式環を含み、そしてテトラヒドロフリル、ジヒドロピロリニル、テトラヒドロイソキノリニル、テトラヒドロチオフフェン、オキシラニル、アジジリジニル、およびオキセタニルのような基を含み、
本明細書中で使用される場合、用語へテロアリールは、ピリジニル、ピロール、チオフェニルおよびフラニルのような基を含み;
本明細書中で使用される場合、用語「アルキル」は例えば(C1−C6)アルキルのように、特に定義されない場合直鎖、分岐鎖および環状鎖のアルキル基を含む。
「プロピル」のような個々のアルキル基の言及は、通常の、直鎖形態、すなわちn−プロピルを意味し;
本明細書中で使用される場合、用語例えば「(C1−C6)アルキル」は1、2、3、4、5または6個の炭素原子を有するアルキル基および(C1−C4)アルキルのような集合的な基を意味し、そして直線状、分枝状および環状部分を含み、直鎖部分は、例えばメチル、エチルおよびプロピルを含み、分枝鎖部分は、例えばイソ−プロピルおよびt−ブチル部分を含み、環状部分は、例えばシクロペンチルおよびシクロプロピルメチルを含み;同様に、用語例えば、「(C1−C3)アルコキシ」は特定の部分例えばメトキシ、エトキシおよびプロポキシを含み、そして特に定義されていない本明細書中で使用される用語は、それらの従来通りに理解される意味を有すると意図される。
以下の方法および実施例は、本発明を例示するが限定することを意図しない。
方法および実施例において、特に明記しない限り:
溶液の濃縮は、真空内で回転蒸発によって実施された;
操作は、18〜26℃の範囲の周囲温度、および窒素雰囲気下で実施された;
カラムクロマトグラフィ(フラッシュ方法によって)は、Merck Kieselgel silica (Art. 9385)において実施された;
収率は、説明の便宜上与えられるだけで、必ずしも達成できる最大というわけではない;
構造式Iで示される化合物の構造は、従来のNMR(Bruker Avance 300)およびマススペクトル分析技術により通常確認され、ピークの多重度は、以下のように示される:s(シングレット);bs(幅が広いシングレット);d(ダブレット);ABまたはdd(ダブレットのダブレット);t(トリプレット);dt(トリプレットのダブル);m(マルチプレット);bm(幅が広いマルチプレット);FABm/sデータは、エレクトロスプレー中で運転されたPlatform分光計(Micromassによって供給される)
を使用して得られ、ここで適当な場合、陽イオンデータまたは陰イオンデータのいずれかが集められ、ここで(M+H)+が見積もられた;
中間体の純度は、一般にLC/MSおよび/またはNMR分析によって評価された;
そして使用される以下の略記号は次のような意味を有する:
DCMはジクロロメタンであり、
DMFはN,N−ジメチルホルムアミドであり、
DMSOはジメチルスルホキシドであり、
CDCl3は重水素化クロロホルムであり、
FABは高速原子衝撃イオン化法であり、
LC/MSは液体クロマトグラフィ機器類に連結されたマススペクトロメトリーであり、
m/sは質量分析または質量分光であり、
NMRである核磁気共鳴であり、
NMPはN−メチルピロリジノンであり、
TFAはトリフルオロ酢酸であり、そして
THFはテトラヒドロフランである。
生物学的方法:
I.NチャネルFLIPR(蛍光レーザー画像プレートリーダー)アッセイ
本明細書中で記載されている方法は、化学的にニューロンの表現型に分化するヒト由来神経芽細胞腫細胞株の天然形態において発現されるN型カルシウムチャネルを通るカルシウム流量を抑制する試験化合物の効能および効力の、信頼性の高いFLIPRに基づく読み出しを提供する。特定の濃度の化合物がN−チャネルカルシウム流量を抑制した程度は、化合物の存在におけるカルシウム増加のピークの振幅を、化合物なしのウェルにおけるコントロール80mM K+刺激と比較することで測定された。このFLIPRアッセイで得られる結果は、2つの方法で確認された:
a)N−チャネル特異的ペプチドトキシン、コノトキシンMVIIAは、公知の文献値と矛盾しないIC50=3nM(5つのポイントの濃度反応分析の適合から測定された)を示し;そして
b)IC50値は、本発明の特定の化合物について決定された(IC50の範囲:2.37−10.54)。
N型カルシウム電流の阻害剤と同じこれらの試験化合物の効力はまた、ニューロンに分化したIMR−32細胞または新鮮に単離されたラットの上方けい神経節ニューロンのいずれかにおいて直接的な電気生理学的測定法により測定された。この化合物についての2つの方法論により得られたpIC50のセットは、密接に適合した(r=0.91;p<0.001)。
A.細胞培養
ATCC(製品#CCL−127)から得られるヒト神経芽しゅ細胞に由来する不死化された細胞株IMR32が、全ての実験のために使われた。細胞は、アールの塩およびグルタミンを含まない可欠アミノ酸を含むイーグルの最小必須培地(MEM)(Cat.#SLM-034-B, Specialty Media, Philipsburg, NJ)、10%のFBSおよび1%のグルタミンを含むT75フラスコにおいて増殖された。細胞を、継代培養する前に約70〜80%コンフルエントまで(視覚による顕微鏡の評価によって)増殖させた。保存培養株を維持するために、培養株を、すりつぶして細胞懸濁液を作製し、そして1:3〜1:4の比率を得るのに十分な量のその細胞懸濁液を新しい培地約20mLを含む新しいフラスコにピペットで取ることにより上記最終比率に分割した。継代培養は通常週に2回行われた。96ウェルプレート(黒い壁;Cat # 3603, Costar Co., Cambridge, MA)の調製のために、所望のコンフルエント状態の細胞を含むT75フラスコを、培地で120mLの体積まで満たした。次いで細胞をすりつぶしてバラバラにし、細胞懸濁液を100μLの最終体積を生ずるように12−96ウェルプレートにプレーティングした。
B.ニューロンの表現型への細胞分化
細胞を誘導して以下からなる分化培地で分化させた:MEM、10%のFBS、1%のグルタミン、1μMの2−ブチルcAMP(49.1mg/100mL培地(Cat. # D-0627, Sigma Corp., St Louis, MO)、およびブロモ−デオキシ−ウリジン2.5mM(ストック:30.7mg/10mL培地、上記ストック25ml/培地100mL;Sigma Cat .# B-9285)。分化を誘導するために、細胞を96ウェルプレートの最初のプレーティングから2日後に、分化培地(培地全部の交換による)で処理した。このときのコンフルエンシーは約40%であった。新しく調製された分化培地による培地全部の交換を、その後2〜3日ごとに行った。細胞を、FLIPR実験に使われる前、6〜11日間このような分化条件にさらした。
C.標準実験溶液
以下の組成(mM)の溶液が、実験において使われた(Specialty Mediaから購入されたプロベネシドなしの緩衝剤(緩衝剤AおよびB:Cat. # BSS053A;緩衝剤C&D:Cat. #
BSS056A)。
緩衝剤A(第一の洗浄緩衝剤):Krebs-Ringer-HEPES(KRH)緩衝剤:NaCl:125、KCl:5、MgSO4:1.2、KH2PO4:1.2、CaCl22H2O:2、グルコース:6、HEPES:25、pH:7.4(pHはNaOHによって調整される)。
緩衝剤B(色素添加緩衝剤)2.5μMプロベネシドを含むKRH緩衝剤:緩衝剤Aと同じであるが、プロベネシドを2.5μMの最終濃度まで添加した。プロベネシド(Cat. # P-8761, Sigma Chemical Co., St. Louis, MO)を250mMの保存溶液として作製した。
緩衝剤C(色素洗い流し緩衝剤)0mMのK+および2.5μMのプロベネシドを含むKRH緩衝剤:NaCl:130、MgSO4:1.2、NaH2PO4:1.2、CaCl22H2O:2、グルコース:6、HEPES:25、pH:7.4(pHはNaOHによって調整される)。
緩衝剤D(混合希釈緩衝剤):0.1%のw/vウシ血清アルブミンを含む緩衝剤C(BSA;Sigma)。
D.薬理学的基準および化合物
以下の溶液を、本明細書中で開示されるデータを得るために使用した。
ニトレンジピン:(RBI Chemicals, Natick, MA):ストック:DMSO中10mM;ピペッティング溶液:9μM;最終ウェル濃度:1μMのために、20μLを体積120μLのウェル中へピペットで移す。
w−コノトキシンMVIIA:(Cat. # H-8210;Bachem Inc., Torrance, CA):ストック:0.1%BSAを含むHPLCグレードのH2O中に1mM;ピペッティング溶液:4.5μM;最終ウェル濃度1μMのために、20μlを体積140μlのウェル中へピペットで移す:
試験化合物ストックおよび溶液調製:化合物は100%のDMSO中10mMのストックとして毎日調製された;ピペッティング溶液:45μMまたはその段階希釈;最終ウェル濃度:1μMまたはその10倍希釈のために、20μLを体積140μLのウェル中へピペットで移す:
高いカリウム(脱分極)溶液:240mMのK+が添加された緩衝剤C;80mM K+
の最終ウェル濃度のために、80μLを体積160μLのウェルにピペットで移す。
E.蛍光色素をロードした細胞
蛍光色素溶液調製物:カルシウム指示色素、フルオ−4アセチルメチルエステル(Fluo
4-AM;Cat. # F-124201;Molecular Probes, Eugene, OR)を使用してFLIPRで細胞内遊離カルシウムの変化を測定した。1mMのFluo 4-AM保存溶液を、DMSO中に溶解して作製した。次いでこの保存溶液を、緩衝剤B(Fluo 4−AM使用液)で4.6μMまで希釈した。
細胞ロード手順:以下のパラメータに設定され制御された自動細胞洗浄器を使用して、細胞を含んでいるプレートを緩衝剤Aによって洗浄した(Model #: 5161552, Labsystems
Oy, Helsinki, Finland):細胞高さ:C/D;細胞パルス:4/5、洗浄:3;体積:5;DRY位置設定。これらの設定は、各々のウェル中の細胞をおおう緩衝剤の70μLの残りの深さを生じた。次いでFluo 4−AM使用溶液100μLを各ウェルに添加して2.7μM濃度の最終Fluo 4−AMを得た。細胞を37℃で1〜1.5時間この溶液中でインキュベートした。次いで細胞を、洗浄:5;WET位置設定の例外を除いて上記の予備ローディング洗浄と同じパラメータによる細胞洗浄器を使用して、緩衝剤Cで5回洗浄した。次いで最終洗浄を、以下のパラメータに変えて行った:洗浄:1;体積:2。これは、120μLの最終ウェル体積を生じた。細胞を10分間この条件下で平衡化させ、次いでFLIPRプロトコルで使用した。
F.FLIPRプロトコル
機器類:推定のN−チャネル阻害剤の存在または非存在におけるカリウム−誘導された脱分極に応答する細胞内の遊離カルシウムにおけるリアルタイム変化がFLIPR IまたはFLIPR II(96穴フォーマットのために設定)機器(Molecular Devices, Sunnyvale, CA)のいずれかにより測定された。同一の設定およびプロトコルが各々の機器を用いて使用され、そして2つの機器から得られる結果は、一組の標準のベンチマーク化合物について区別がつかなかった。
FLIPRハードウェア設定:レーザーパワーは、約0.3ワットにセットした。励起波長を488nmピークにセットし、放射波長を540nmにセットした。カメラ開口を、2にセットした。全ての実験を、室温で行った(20−22℃)。
プレートレイアウト−基準信号源:各々のプレート上の特定のウェルを、化合物の抑制効果が正規化される最小および最大の特異的蛍光シグナルを測定するために標準に割り当てた。参照標準は、端および内部のウェルを含むプレート位置に割り当てられた。
最大シグナル(N−チャネル+非特異的):12個のウェルを、ニトレンジピン(1μM)溶液中でインキュベートし、80mM K+を添加してN−チャネル+非特異的により仲介される最大Ca2+増加(非−L−、非−N−チャネルにより仲介される蛍光増加)を測定した。蛍光単位におけるK+によって引き起こされるピークの増加についてこれらウェル間の変動係数は、一般的に12%未満だった。
最小シグナル(非特異的):6つのウェルを、ニトレンジピン(1μM)+w−コノトキシンMVIIAにおいてインキュベートし、80mMのK+を添加して全てのN−チャネルが薬理学的にふさがれている場合のCa2+バックグラウンドを測定した。ピーク非特異的シグナル成分は、典型的には15%未満の最大シグナルピーク振幅だった。
N−チャネル対照標準小分子:FLIPRおよびパッチクランプ電気生理学の両方においてN−チャネル阻害力に関して広く特徴づけられた化合物が、基準点を決めるために1
μM(IC50近く)で、三つ組の各プレートに含まれた。
試験化合物:5つの試験化合物を、各プレート上で効力について評価した。各々の化合物を、半対数単位にわたってかつ最大濃度10μMに通常達する5つの増加する濃度で試験した。各濃度が、三つ組のウェルにおいて試験された。
プロトコル構造:FLIPRプロトコルは、3つの溶液添加/サンプリング順序(下記を参照)として構成された。コノトキシン(最終濃度1μM)を、FLIPR機器にプレートを配置する前、適当なウェルに添加した。ウェルはまず最初に総容積100μlを含み、そして3つの溶液全てを添加後、240μlを含んだ。激しい混合(ピペットによる)の選択は、いずれの順序でもされなかった。
ニトレンジピン添加順序:2秒間1Hzの蛍光シグナルサンプリング、その後の10μL/秒での20μLニトレンジピン標準溶液の添加、引き続き24秒間0.5Hzのサンプリングを伴なう総所要時間28秒
試験化合物添加順序:4秒間0.5Hzのサンプリング、20μL/秒における40μLの試験溶液の添加、その後の60秒間0.2Hzのサンプリングを伴う総所要時間64秒。
化合物インキュベーション、細胞脱分極およびカルシウム読み出し順序:840秒間0.0167Hzのサンプリング、その後の高K+(脱分極)溶液80μLの溶液添加、引き続き180秒間1Hzでのサンプリングを伴う総所要時間1024秒。従ってこの最終180秒のサンプリング間隔は、活性化N−チャネルを介する流入に起因した細胞内カルシウムのピークの増大が生じたエポックを示した。
G.データ分析
FLIPRソフトウェア:エクスポートの前に、データを2つの効果に対してFLIPRソフトウェアモジュール内で正規化した。
ベースライン補正:ベースラインは、サンプル#57(KCl添加直前)において「目盛りを0に合わせる」ことによって補正された。この正規化は各ウェルからの蛍光追跡のy軸オフセットを補正するために役立ち、その結果全ての追跡が関連の引き起こされた蛍光増加の開始直前に共通のポイントを持った。
空間均一補正係数:データは、第一サンプルからの蛍光単位のプレートに対する平均を算出し、次いで第一のサンプルの値をこの平均値に調整するスカラーを各ウェルからのデータに掛ける方法により正規化され、従って細胞密度または色素添加の違いによって引き起こされるウェル間の絶対ベースライン蛍光における差を正規化する。
外部ソフトウェア:データは、「*.squ」拡張ファイルとしてExcelにFLIPRからエクスポートされた。エクスポート後、操作はExcelで実行され、各々のウェルのカリウム添加に続く蛍光増加の最大ピークの振幅(ゼロに合わせたベースラインと比較して)を算出した。次いで試験化合物が加えられたウェルからの測定値は、上記のように最大(100%)および非特異的(0%)シグナルコンポーネントを提供する対照標準ウェルからの平均振幅間の百分率として正規化された。試験化合物により得られた百分率阻害は、N型チャネルのカルシウム流量の阻害を反映すると考えられた。
II.ホルマリン試験
ホルマリン試験は、ラットのホルマリン−誘導された疼痛防御(nocifensive)行動に対する経口投与されたN型カルシウムチャネルアンタゴニストの抑制効果を評価する。ホ
ルマリン試験は、十分に確立された痛み試験である(DubuissonおよびDennis, 1977;Wheeler-Acetoら, 1990;Coderreら, 1993)。この試験は、ホルマリン−誘導された行動の2つの異なった相から成る。0〜5分の間生じる第一相の反応は、前足に注射される有害化学薬品(ホルマリン)に対する急性の侵害受容によって生じる。これは、注射後5〜15分の間の静止期間に先行する。15分後に生じ、そして最大60分続く第二相の反応は、後角の中心ニューロンの増感によって生じる。中央増感は有害な求心性の入力を増やし、より強い痛みの連発を脳に伝達する。第二相反応の阻害が、薬物作用の中心機構を示す。
ホルマリン試験の方法は次の通りである:雄ラットをプレキシガラス室に入れ、それらのベースライン活性を観察するために30−45分間観察する。動物の複数の群を、担体または異なる用量の試験化合物のいずれかで前もって処理する。動物には、ホルマリンを後ろ足に注射(背側皮膚下;滅菌5%ホルマリン0.05mL)する、腹膜内経路による場合は40分前、経口経路による場合は90分前のいずれかにおいて目的の薬物を投薬する。第一相(0−5分)および第二相(20−35分)の間の足を引っ込める回数および足をなめる回数を記録しそして示す。引っ込める反応およびなめる反応は、生理食塩水対照群の平均スコアと比較して、阻害の百分率として算出される。最大抑制効果の50%を生じる用量(「ID50」)として、薬物効力が表される。スチューデントt検定は、薬物効果の有意差を決定する統計分析のために用いられる。化合物は、引っ込める反応を抑制するそれら化合物の能力に基づいて活性であるとみなされる。
化学方法:
本明細書中で開示される例示的化合物の2ヒドロキシキノリンおよび2クロロキノリン中間体(表1を参照のこと)を以下に記載されるように製造した。 出発物質キノリンジオールを標準方法を使用して製造した(Fischer, M., R. Laschoberら (1996). “3,4,8-Trimethoxy-2-quinolone. Synthesis of a new alkaloid from Eriostemon gardneri." Sci. Pharm. 64(3/4): 353-358; Patel, G. H.およびC. M. Mehta (1960). “Synthesis of 2,4-Dihydroxyquinolines Using Polyphosphoric Acid as the Cyclizing Agent." J. Sci. Industrial Res. 19B: 436)。これらの論文雑誌に記載の方法および内容は、その全体が本明細書中に参照として加入される。全ての他の試薬をAcros organicsから購入し、そして直接使用した。
中間体1:6−メトキシ−4−(3,4−ジクロロフェニル)アミノ−2−ヒドロキシキノリン:
一般手順1:
6−メトキシキノリンジオール(2.5g,13.08mmol)および3,4−ジクロロアニリン(4.2g,26.25mmol)を、Ethos 1600 Lab Microwaveを使用するため100mLのテフロン容器に入れた。次いでNMP(9mL)を添加し、その後ジオキサン中のHCl(5mL,4M)を添加した。スラリーを照射し、400W上部セットポイントを使用して30分間200℃の温度をもたらした。この混合物を冷却し、メタノール(20mL)中に懸濁し、そしてろ過して表題化合物1.049gを得た。1H NMR (300MHz, DMSO): 3.84 (s, 3H), 5.84 (s, 1H), 7.23 (td, ?H, J=8.88, 8.48 Hz), 7.35(tt, ?H, J=8.88, 2.42 Hz), 7.56(d, ?H, J=2.42 Hz), 7.66 (s, 2H), 8.71(s, 1H), 11.10(s, 1H)。
中間体2:4−(3,4−ジクロロフェニル)アミノ−2−ヒドロキシキノリン:
一般手順2:
2,4−キノリンジオール(10.0g,62.1mmol)および3,4−ジクロロアニリン(13.1g,80.7mmol)をNMP 25mL中において190℃まで48時
間加熱した。加熱を止めた後、固体が沈殿し始めた。これらを回収し、イソプロパノール中のHCl 8.5mLで処理し、そしてアセトン:イソプロパノールの4:1混合物中で
超音波処理した。超音波処理の2.5時間後、固体を回収した。超音波処理サイクルを繰り返して物質6.79g(19.9mmol,32%)を得た。1H NMR (300MHz, DMSO): 12.7 (s, 1 H), 9.34 (s, 1 H), 8.41 (d, 1 H, J = 9 Hz), 7.71 (m, 3 H), 7.6 (d, 1 H, J = 8.1 Hz), 7.44 (m, 2 H), 6.25 (s, 1 H), 6.08 (幅が広い s, 1 H)。
中間体3:6−ブロモ−4−(3,4−ジクロロフェニル)アミノ−2−ヒドロキシキノリン:
一般手順1を用いて製造した;6−ブロモ−2,4−キノリンジオール(3g,12.5mmol)、3,4−ジクロロアニリン、Et2O中の2M HCl 6.25mLを、40分間180℃に照射し(400W最大)、1.94g(5.05mmol,40%)を得た。1H NMR (300MHz, DMSO): 11.36 (s, 1H), 8.83(s, 1H), 8.28(s, 1H), 7.70(dd, 1H, J=8.88, 1.61 Hz), 7.64(d, 1H, J=8.88 Hz), 7.55(d, 1H, J=2.02 Hz), 7.33(dd, 1H, J=8.88, 2.42 Hz), 7.25(d, 1H, J=8.88 Hz), 5.86(s, 1H)。
中間体4:6−フルオロ−4−(3,4−ジクロロフェニル)アミノ−2−ヒドロキシキノリン:
一般手順1を用いて製造した;6−フルオロ−2,4−ジクロロキノリンジオール(2.5g,13.95mmol)、3,4−ジクロロアニリン(4.5g,27.91mmol)、ジオキサン(20mmol)中の4M HCl 5mLを40分間180℃に照射した(400W最大)。これをメタノールに注いだ後固体を回収し、物質2.136g(6.61mmol,47%)を得た。1H NMR (300MHz, DMSO): 11.48(s, 2H), 8.74(s, 1H), 7.92(dd, 1H, J=10.70, 2.60 Hz), 7.65(d, 1H, J=8.88 Hz), 7.56(d, 1H, J=2.42 Hz), 7.49(d, 1H), 7.33(m, 2H), 5.89(s, 1H)。
中間体5:8−ブロモ−2−ヒドロキシ−4−(2,3−ジクロロフェニル)アミノキノリン:
一般手順1を用いて製造した;8−ブロモ−2,4−キノリンジオール(4g,16.66mmol)、3,4−ジクロロアニリン(8g,49.38mmol)、6M HCl 2.78mL(16.68mmol)およびNMP20mLを照射し、30分間、200℃(400W最大)をもたらした。水100mLに注ぐことにより冷却沈殿させ、生成物3.52g(9.16mmol,55%)を得た。1H NMR (300MHz, DMSO): 9.77(s, 2H), 8.95(s, 1H), 8.11(dd, 1H, J=8.48, 0.81 Hz), 7.89(dd, 1H, J=7.67, 0.81 Hz), 7.66(d, 1H, J=8.88 Hz), 7.58(d, 1H, J=2.42 Hz), 7.36(dd, 2H, J=8.48, 2.42 Hz), 7.20(t, 1H, J=8.07 Hz), 5.88(s, 1H)。
中間体6:8−フルオロ−2−ヒドロキシ−4−(2,3−ジクロロフェニル)アミノキ
ノリン:
一般手順1を用いて製造した;8−ブロモ−2,4−キノリンジオール(4g,22.33mmol)、3,4−ジクロロアニリン(10.88g,66.66mmol)、6M HCl 3.7mL(22.2mmol)および20mL NMPを照射し、30分間、200℃(400W最大)をもたらした。水100mLに注ぐことにより冷却沈殿させ、生成物3.2g(9.90mmol,44%)を得た。1H NMR (300MHz, DMSO): 9.80(s, 2H), 8.94(s, 1H), 8.12(d, 1H, J=8.48 Hz), 7.90(d, 1H, J=7.67 Hz), 7.66(d, 1H, J=8.88 Hz), 7.58(d, 1H, J=2.42 Hz), 7.37(dd, 1H, J=8.88, 2.42 Hz), 7.12(t, ?H, J=7.87 Hz), 5.90(s, 1H)。
中間体7:8−ブロモ−2−クロロ−4−(3,4−ジクロロフェニル)アミノキノリン:
一般手順3:
8−ブロモ−2−ヒドロキシ−4−(3,4−ジクロロフェニル)アミノキノリン(3.
52g,9.16mmol)およびPOCl3 26mLを120℃まで4時間加熱した。POCl3の大部分を蒸留し(約18mL)、反応物を冷却した。この溶液をゆっくり温水に注ぎ、粘着性固体を得た。水を静かに流し出し、固体を水で数回洗浄した。最後はトルエンで洗浄し、真空下で乾燥させて物質1.43g(3.55mmol,38.8%)を得た。1H NMR (300MHz, DMSO):9.58(s, 1H), 8.39(d, 1H, J=8.48 Hz), 8.15(d, 1H, J=7.67 Hz), 7.70(d, 1H, J=8.88 Hz), 7.66(d, 1H, J=2.42 Hz), 7.51(dd, 1H, J=8.48, 7.67 Hz), 7.44(d, 1H, J=8.88, 2.42 Hz), 6.90(s, 1H)。
中間体8:8−フルオロ−2−クロロ−4−(3,4−ジクロロフェニル)アミノキノリン:
一般手順3を用いて製造した;8−フルオロ−2−ヒドロキシ−4−(3,4−ジクロロフェニル)アミノ−キノリン(3.2g,9.90mmol)およびPOCl323mLを120℃まで4時間加熱した。単離により物質0.69g(1.98mmol,20%)を得た。1H NMR (300MHz, DMSO):9.50(s, 1H), 8.17(d, ?H, J=7.67 Hz), 8.04(d, 1H, J=5.25 Hz), 7.79(d, 1H, J=5.65 Hz), 7.71(d, 1H, J=8.88 Hz), 7.61(m, 1H), 7.45(dd, 1H, J=8.88, 2.42 Hz), 6.88(s, 1H)。
中間体9:2−クロロ−4−(3,4−ジクロロフェニル)アミノキノリン:
一般手順3を用いて製造した;2−ヒドロキシ−4−(3,4−ジクロロフェニル)アミノキノリン(1.5g,4.9mmol)およびPOCl39.2mLを、120℃まで4時間加熱した。単離により物質1.075g(3.32mmol,68%)を得た。1H NMR
(300MHz, DMSO):9.61(s, 1H), 8.40(d, 1H, J=8.07 Hz), 7.82(m, 2H), 7.65(m, 3H), 7.45(dd, 1H, J=8.68, 2.63 Hz), 6.87(s, 1H).
中間体10:6−ブロモ−2−クロロ−4−(3,4−ジクロロフェニル)アミノキノリン:
一般手順3を用いて製造した;6−ブロモ−2−ヒドロキシ−4−(3,4−ジクロロフェニル)アミノ−キノリン(1.94g,5.05mmol)およびPOCl330mLを、120℃まで4時間加熱した。単離により物質1.209g(3.00mmol,60%)を得た。1H NMR (300MHz, DMSO):9.69(s, 1H), 8.71(s, 1H), 7.91(d, 1H, J=8.88 Hz), 7.78(d, 1H, J=8.88 Hz), 7.69(d, 1H, J=8.88 Hz), 7.68(s, 1H), 7.44(dd, 1H, J=8.68, 2.22 Hz), 6.91(m, 1H)。
中間体11:6−フルオロ−2−クロロ−4−(3,4−ジクロロフェニル)アミノキノリン:
一般手順3を用いて製造した;6−フルオロ−2−ヒドロキシ−4−(3,4−ジクロ
ロフェニル)アミノ−キノリン(2.136g,6.6mmol)およびPOCl330mLを、120℃まで4時間加熱した。単離により物質0.654g(1.914mmol,29%)を得た。1H NMR (300MHz, DMSO):9.55(s, 1H), 8.27(dd, 1H, J=10.50, 2.02 Hz), 7.92(dd, 1H, J=8.88, 5.65 Hz), 7.70(m, 3H), 7.45(dd, 1H, J=8.48, 2.02 Hz), 6.90(s, 1H)。
中間体12:6−メトキシ−2−クロロ−4−(3,4−ジクロロフェニル)アミノキノリン:
一般手順3を用いて製造した;6−メトキシ−2−ヒドロキシ−4−(3,4−ジクロロフェニル)アミノ−キノリン(1.05g,3.13mmol)およびPOCl326mLを、120℃まで4時間加熱した。単離により物質0.685g(1.94mmol,61%)を得た。
中間体13:4−クロロ−2−(N−2−(4−モルホリノ)フェニルアミノ)キノリン
2,4−ジクロロキノリン(300mg,1.51mmol)、2−モルホリノアニリン(297mg,1.66mmol)、Et2O(3mL)中の1M HClおよびNMP(3mL)を10mLSchlenkフラスコに添加した。エーテルを窒素流により除去し、そしてフラスコを130℃まで16時間加熱した。反応物を冷却し、500 mg tC18 Sep Pak(c) (Waters Corp)を通過させ、そして1分あたり25mLでメタノール/水/0.1%TFAを用いて、3×100 Novapak HR RCMセグメントにおいて精製した。溶媒の蒸発により、2個の付加から生じる生成物(116mg,0.22mmol,15%)を伴って、TFA塩として生成物326.2mg(0.718mmol,48%)を得た。2個の付加1H NMR (DMSO, 300 mHz): 12.31(s, 1H), 9.90(s, 1H), 9.70(s, 1H), 8.49 (d, 1H, J=8.48 Hz), 7.84 (m, 2H), 7.57 (m, 1H), 7.33 (m, 4H), 7.14 (m, 4H), 5.85 (s, 1H), 3.38(s, 8H), 2.87 (s, 4H)。
中間体14:4−(2−メトキシエチルアミノ)−2−ヒドロキシキノリン:一般手順1と同様に製造された;キノリンジオール(1g,6.2mmol)、2−メトキシエチルアミン(700mg,9.3mmol)により、直接取られた生成物722mg(53%)を得た。
中間体15:2−クロロ−4−(2−メトキシエチルアミノ)キノリン:一般手順3を用いて製造した;4−(2−メトキシエチルアミノ)−2−ヒドロキシキノリン(611mg,2.8mmol)およびPOCl3 2.5mLを120℃で8日間加熱した。単離により物質610mg(92%)を得た。
多様性ライブラリー:一般手順4:
2−クロロキノリン中間体(上記で製造される)(300mg)を、ChemSpeedロボットを使用してアミン2当量(表Iからの)とカップリングさせた。各カップリングを表2に示される時間および温度についてNMP中で実施し、そして単離された収率を全体の50%を超える化合物について算出した。化合物をHPLC、HPLCMSを用いて特性評価し、そして分取HPLCにより精製した。
Figure 2005508894
実施例:
1〜34の例示化合物を表2に例示し、表2には各化合物の名称ならびに反応時間、反応温度、収率および分子イオンの詳細を示す。キノリン前駆体を適当な一般手順1、2および3により製造し、一般手順4を用いて表1に示されるアミンと反応させた。
Figure 2005508894
Figure 2005508894
Figure 2005508894
選択された化合物の生物学的データが表3に示される。
Figure 2005508894

Claims (8)

  1. 次の構造式I
    Figure 2005508894
    (式中、
    Aはフェニル、ヘテロアリールまたは二環式へテロアリールから選択され;
    1は各場合において独立してハロゲン、(C1−C6)アルキル、ヘテロシクリル、OH、(C1−C6)アルコキシ、またはNR2 2から選択され;
    bは0、1、2または3から選択される整数であり;
    2は各場合において独立してHまたは(C1−C4)アルキルから選択され;
    3は各場合において独立してハロゲンまたは(C1−C4)アルキルから選択され;
    dは0、1、2または3から選択される整数であり;
    4はHまたは(C1−C4)アルキルから選択され;
    5はH、ハロゲン、(C1−C3)アルキル、(C1−C3)ペルフルオロアルキル、(C1−C3)アルコキシ、ヒドロキシ、NH2またはNHR2から選択され;
    6はH、ハロゲン、(C1−C6)アルキル、(C1−C4)ペルフルオロアルキル、(C1−C6)アルコキシ、ヒドロキシ、(C1−C6)アルカノイル、C(=O)NR2 2またはNR2 2から選択され;そして
    7はHまたはメチルから選択される)
    で示されるいずれかの化合物。
  2. Aはフェニルまたは二環式へテロアリールから選択され;
    1は各場合において独立してハロゲン、(C1−C6)アルキル、ヘテロシクリル、OH、(C1−C6)アルコキシ、またはNR2 2から選択され;
    bは0、1、2または3から選択される整数であり;
    2は各場合において独立してHまたは(C1−C4)アルキルから選択され;
    3は各場合において独立してハロゲンまたは(C1−C4)アルキルから選択され;
    dは0、1、2または3から選択される整数であり;
    4はHであり;
    5はH、ハロゲン、(C1−C3)アルキル、(C1−C3)ペルフルオロアルキルまたは(C1−C3)アルコキシから選択され;
    6はH、ハロゲン、(C1−C6)アルキル、(C1−C4)ペルフルオロアルキル、(C1−C6)アルコキシ、ヒドロキシ、(C1−C6)アルカノイル、C(=O)NR2 2または−NR2 2から選択され;そして
    7はHである、請求項1記載の化合物。
  3. 痛みのある患者に痛みの改善に有効な量の請求項1記載の化合物を投与することから
    なる、該患者における痛みの治療方法。
  4. 治療的有効量の請求項1記載の化合物を、少なくとも1つの製薬上許容される賦形剤または希釈剤と共に含有することからなる医薬組成物。
  5. a)置換された2,4−キノリンジオール(構造式II)を、N−メチルピロリジノン中のアルキルアミン3当量および2−プロパノール中の6N HCLと、密閉された管において約180℃の温度で反応させ;
    Figure 2005508894
    (式中、R3、R4、R5、R6およびdは請求項1で定義された通りである);
    b)構造式IIIで示される2−ヒドロキシ−4−アミノキノリン化合物をPOCl3と共に還流することにより塩素化し、構造式IVで示される化合物を生成させ;
    Figure 2005508894
    (式中、R3、R4、R5、R6およびdは請求項1で定義された通りである);
    c)2−クロロ−4−アミノキノリン前駆体をN−メチルピロリジノン中の芳香族アミンと100〜180℃の温度で反応させる、
    Figure 2005508894
    (式中、R1、R3、R4、R5、R6、R7、bおよびdは請求項1で定義された通りである)
    ことからなる請求項1記載の化合物の製造方法。
  6. 工程a)が構造式IIで示される置換された2,4−キノリンジオールを、N−メチルピロリジノン中のアリールアミン2当量およびジオキサン中の4N HCLと、密閉された管においてマイクロ波照射を400W上部セットポイントにおいて使用し、30分間、200℃の温度に維持して反応させることを含む請求項5記載の方法。
  7. 工程c)がロボット手段を使用して平行様式で実施される請求項5記載の方法。
  8. 工程c)がロボット手段を使用して平行様式で実施される請求項6記載の方法。
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