JP2005502455A - インクジェット堆積装置および方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】インクジェット堆積装置において、移動ステージの機械的限界によって生じた位置的誤差が補正される方法を提供する。
【解決手段】インクジェット堆積装置において、印字ヘッドは基板に対応して横方向に移動され、第1アライメントマークからの印字ヘッドの変位が測定される。その後、インクジェットヘッドは基板に対応して縦方向に移動され、さらなるアライメントマークからの印字ヘッドの変位が測定される。さらに、当該装置の移動ステージの制御ユニット用補正要素が上記測定した変位をもとに発生される。
【選択図】図2
【解決手段】インクジェット堆積装置において、印字ヘッドは基板に対応して横方向に移動され、第1アライメントマークからの印字ヘッドの変位が測定される。その後、インクジェットヘッドは基板に対応して縦方向に移動され、さらなるアライメントマークからの印字ヘッドの変位が測定される。さらに、当該装置の移動ステージの制御ユニット用補正要素が上記測定した変位をもとに発生される。
【選択図】図2
Description
【技術分野】
【0001】
本発明は可溶な材料の堆積、および、特にインクジェット技術を使用した可溶な材料の堆積に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、製造方法の一部において、固体表層上に重合体、染料、コロイド材料などの有機質、又は非有機質で可溶な、あるいは分散可能な材料を堆積する必要とする製品が増加してきた。これらの製品の1つの例には、有機重合体エレクトロルミネセント・ディスプレイ装置がある。有機重合体エレクトロルミネセント・ディスプレイ装置では、当該ディスプレイ装置の発光画素を形成するために、可溶な有機重合体を固体基板上にあらかじめ決められたパターンに堆積することが必要とされる。更なる例として、基板上に有機重合体薄膜トランジスタ(TFT)を形成する材料の堆積および流体自己アセンブリ(FSA)を使用したチップ間の内部接続を形成する材料の堆積がある。基板は、たとえば、ガラス、プラスチックまたはシリコンで形成されることができる。
【0003】
一般的に、基板は剛性基板であり、それ故、剛性のディスプレイ装置が提供される。しかしながら、巻き上げたり折りたたんだりする可撓性ディスプレイ製品の要求は増大してきており、特に大型デスプレイにおいて必要とされる。このような可撓性ディスプレイは、実質的に重量や取り扱いが改善されており、ディスプレイ装置の設置、またはディスプレイ装置の使用の際のショックよる失敗は少ない。加えて、大きい表示領域から成る比較的小さいディスプレイ装置が、便宜的に提供されるであろう。
【0004】
発光ダイオード(LED)デスプレイを含む半導体デスプレイの製造においては、従来はフォトリソグラフ技術を使用していた。しかしながら、フォトリソグラフ技術は、比較的複雑で、時間がかかり、高価な方法である。
加えて、フォトリソグラフ技術は、可溶な有機重合体材料が取り込まれたデスプレイ装置を製造するのは、適切でない。有機重合体画素を製造する場合のいくつかの懸念によって、発光画素素子として機能する材料が取りこまれたエレクトロルミネセントディスプレイ装置のような製品の開発が遅れた。
【0005】
加えて、フォトリソグラフィで使用するフォトマスクや蒸着でパターニングする金属シャドーマスクなどの腐食マスクを使用することは 従来の製造技術において周知である。それゆえに、これらの製造方法は、本発明の内容では詳述しない。しかしながら、このような従来技術は大型装置を含む多くの装置に対して、製造上の懸念をもたらしている。実際、相対的に長いが非常に狭い線を、堆積しかつエッチングする際、長い間、製造上の困難に直面していた。即ち、最終製品に必要とされる条件を満たしかつ優れたマスクを機械的に製造することは極めて難しい。たとえば、大型のデスプレイ装置用蒸着に使用される金属シャドーマスクでは、そのマスクの中心で支持されていない部分が必然的にたわみまたは、歪む。これにより、基板の端部と中心部においてマスクと基板との間の距離にむらが生じる。それによって、堆積される配線の幅や厚さにむらが発生し、表示品質に好ましくない結果をもたらす。
【0006】
有機半導体重合体は、インクジェット技術を使用して高解度パターンで印刷することができるので、平面表示パネル用の発光ダイオードや電界効果トランジスタなどの製造において、シリコンのような従来型の半導体材料に置き換えられる魅力的なものである。
【0007】
従って、エレクトロルミネセント・ディスプレイ装置や薄膜トランジスタの製造において可溶な有機重合体を堆積する為に、インクジェット技術を使用することが提案されてきた。インクジェット技術は、理想的にこのような可溶であるか分散可能な材料の堆積に適している。それは、高速で価格の安い技術である。さらに、これは、スピンコーティングまたは蒸着堆積のような対応技術とは対照的に、リソグラフ技術と組み合わせて腐食ステップを必要とすることなくパターニングを即座に提供するものである。さらに、非有機半導体の製造に用いられる真空および堆積処理などの高度な仕様の処理技術は必要としない。従って、デバイスを製造するための装置への投資もまた減らすことができる。その上、スピンコーティング技術にくらべ、必要な所定のパターンを形成するために非常にわずかな量の有機材料が堆積され無駄が少ない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、インクジェット技術を使用して固体の表層上に可溶な有機材料を堆積することは、紙の上にインクを堆積する従来の技術とは異なり、多くの問題点に直面する。特に、デスプレイ装置における光学出力および電気特性の一様性関して重要な要件がある。さらに、装置の製作において要求される空間的限界がある。このように、インクジェット式印字ヘッドから基板の上へ可溶な重合体を非常に正確に堆積することは、簡単なものではない。赤、緑および青色を発光する各々に対応する重合体が表示部の各画素に堆積する事が求められているカラーデスプレイの場合、このことは特に顕著である。
【0009】
板の大きさは、比較的大きく、一般に40cmx50cmである。可溶材料の堆積を容易にするため、非濡れ性材料で特徴づけられる壁構造パターンを保有する層をもつ基板が提案されてきた。これにより、堆積される当該材料を受け入れるための、壁構造によって囲まれた井戸ないし溝配列が提供される。このようなパターン化された基板は、以下にバンク構造と称される。溶液中の有機重合体が井戸に堆積される場合、有機重合体溶液とバンク構造の湿潤性の違いにより、基板表面に設置された井戸に対して溶液が自己配列される。しかし、その場合、バンク構造内の井戸と実質的に配列された有機重合体材料の液滴を堆積する必要がある。このようなバンク構造が使われる場合、堆積される有機重合体溶液は、井戸を特徴づけている材料壁に、ある程度付着する。これによって、各堆積する液滴の中心領域に、堆積された材料の薄膜が付着形成され、バンク構造の壁で堆積する材料と比較して10%ほど低く付着する。井戸の中心で堆積する重合体材料は、デスプレイ装置内の活性発光材料として機能する。故に、もし、重合体材料が壁に正確に配列されて堆積しない場合、活性発光材料の厚さ即ちその量がさらに減少する。この活性発光材料が薄くなることは重大な問題である。なぜならデスプレイの使用中に当該材料を通過する電流が増大し、故にデスプレイの発光デバイスの効率と寿命を減ずることとなるからである。この堆積した重合体材料は又、もし、堆積配置が正確に制御されなければ、画素と画素の間で変動することになる。この変動により、画素と画素の間で有機重合体材料の発光挙動に変動が生じる。何故ならば、有機重合体材料で構成されたLEDは、電流駆動デバイスであり、上述したごとく、堆積材料の厚さが減少するにつれ堆積重合体を流れる電流が増大する。
【0010】
このような画素と画素との間の挙動変動は、表示される画像に非一様性をもたらし、表示画像の品質を劣化させる。この表示画像の画質の低下は、さらに、デスプレイの LED の作動効率や期待される寿命を低下させる。従って、いかなるバンク構造が提供されようともそれとは関係なく、重合体材料の正確な堆積は画像品質やデスプレイ装置の許容できる効率や耐性に重要な影響をもたらす。
【0011】
図1は、剛性又は可撓性基板用に用いられる従来型のインクジェット堆積装置100を示す。当該装置は、一対の直立した柱104を支えているベース102からなる。柱104は横方向の棒106を支え、この棒には、インクジェットヘッド110を支えるキャリア108が搭載されている。このベース102は、又、基板114を搭載するプラテン112を支持している。この基板は、ガラスであり、大きさは40 cm x 50 cmである。プラテン1 12は、基板102上でコンピュータ制御されたモーターで駆動する移動支持ステージ116上に搭載されている。このステージはインクジェットヘッドに対して図1の軸XおよびYで示すように、横方向および縦方向にプラテン1 12が有効に動くためのものである。コンピュータで制御されてインクジェットヘッド110に対しプラテン1 12が移動しかつ基板114が移動するにつれ、基板上の予め決められた位置にインクジェットヘッド110から適当な材料が射出されることで、任意のパターンが基板上に印刷される。コンピュータによりノズルの選択と駆動が制御され、印刷している間、基板を観察するためにカメラが使用される。印刷する精度を高めるために、移動ステージに対し位置フィードバックがおこなわれ、故に、移動中のプラテンの位置が継続的にモニタされる。加えて、移動ステージとコンピュータ制御の間での通信に使用される信号が、インクジェット放出のタイミングをきめるクロックとしても用いられる。2つの顕著な技術が、基板の位置と液滴の位置とを同期するために用いられる。1つの技術は、基板の移動速度に従って、放出のタイミングを決めるトリガー源としての信号の使用である。ヘッドからの放出の頻度とこの速度とを適合させることによって、液滴の所定の堆積間隔が設定できる。この2つの比率を変えることによって、堆積する液滴間の間隔を、変えることができる。あるいは、別の技術として、移動ステージで実行される位置エンコーダシステムで用いられる信号の使用がある。位置エンコーダは、移動するプラテンの位置を正確に決めるための移動ステージ内で用いられる。
位置エンコーダは、一連の電気パルスとして、コントローラに信号を送り、ステージの位置と速度がこの信号から決定される。従って、この信号は、また、インクジェットヘッドのタイミング信号としても用いられる。
【0012】
上記のいずれの場合も、必要な精度で基板を一様にパターニングするために、基板に対するヘッドの位置がミクロン単位で正確なものとすることが必要とされる。これを達成するために、ステージの位置決めの正確な制御が重要となる。
【0013】
しかしながら、移動ステージの機械的限界から生じる位置の誤差が発生し、これにより、プラテン112に対するインクジェットヘッド110の位置精度に限界が生じる。故に、高解像度パタ−ンが要求される基板114の位置精度にも限界が生じる。このような位置精度の限界は、以下の典型的な原因から発生することがある。
【0014】
経路に沿ったステージの移動およびプラテンの移動は誤差を生じる。即ち、ステージによって実際に移動した距離は装置にプログラムされていた必要とされる距離よりも若干長いか短いことがある。このことが、図2において説明される。ここで、意図される移動スペースは点A、B、C、D、即ち、インクジェットヘッドで到達すべき基板上の実質的な点で規定される実線で表された長方形によって示される。そして、実際に移動されるスペースは、点A ,B',C' ,D'によって規定される破線で表された平行四辺形によって示される。これは、移動システムのxおよびy軸間での移動距離による誤差と構造角度θの誤差の結果として生じる。
【0015】
移動距離におけるこれらの誤差は、図2で示すように1つの軸か2つの軸で生じる。図2からみられるように、点Aからの移動距離をたとえばx ないしyとするかわりに、実際の移動距離は、x + Δxかy + Δyとしてもよい。このような誤差はまた、x-y構成の2軸の組合から生じることが予測される。ここでは、2軸によって範囲が決まる構造角度における誤差であってもよい。正確なパターンを印刷するためには、2軸によって規定される角度は正確に90度であるべきである。しかし、インクジェット装置の製造許容度によってしばしばそうならないことがある。
もし定められた角度が、必ずしも90度でない場合、当初の点Aから離れたところでステージの位置に誤差があり、A点からの実質的に大きな変位点でステージの位置決めに誤差が生じ、それによって、インクジェットヘッドからの堆積された液滴で許容てきない補正量が生じる。
【0016】
インクジェットヘッドから液滴を実際に堆積する前に印字ヘッドと対応した移動ステージの配置を準備することが好ましい。これにより、移動ステージとヘッドは図2の点A.B.C.Dで規定された意図された移動空間全体にわたりxおよびy方向において確実に配置される。
【課題を解決するための手段】
【0017】
したがって、本発明の目的は、移動ステージの機械的限界によって生じたこのような位置的誤差が補正される方法を提供するものである。
【0018】
さらに本発明の目的は、このような補正を提供するインクジェットパターニング装置を提供することにある。
【0019】
本発明の第1の態様では、インクジェットヘッドと印刷基板を支持する移動ステージのプラテンとの間の位置的誤差を修正する方法を提供するものである。この方法は、第1アライメントマークで印刷ヘッドを配列上の第1位置に位置決めし、該第1位置から該2位置へ基板のX横方向にそってプラテンに対して印字ヘッドを移動し、横方向において第1位置からあらかじめ決められた距離でのアライメントマークと第2位置との間の変位を測定し、プラテンの縦方向yにおいて、プラテンに対し第1位置から第3位置まで印刷ヘッドを移動し、縦方向の第1位置から第2の所定距離に設定された第3のアライメントマークと第3の位置との変位を測定し、移動ステージの動きを制御するために縦方向および又は横方向の補正要素を発生するものである。
【0020】
好ましくは、第1の補正要素は、横方向xの移動のために発生し、そして、第2の補正要素は、縦方向yの移動のために発生する。
【0021】
従って、x軸およびy軸の間で形成されるオフセット角度θは、その軸のいずれかの軸における計測された変位と他方の軸における移動ステージ移動の制御に用いる補正要素とによって決定されるという利点がある。この補正要素は決定されたオフセット角度θに依存して補正される。
【0022】
本発明の第二態様においては、以下の構成を有するインクジェット堆積装置を提供している。即ち、インクジェット印字ヘッドと、該インクジェット印字ヘッドからの一連の液滴材料が射出されることによりパターンが印刷される基板を支持してなるプラテンと、横方向xと縦方向yにそって該印字ヘッドと該プラテンとの間の相対的移動を生じる移動ステージと、横方向xと縦方向yにそって該印字ヘッドと該プラテンとの間の相対的位置決めを制御する制御手段からなり、該制御手段は、横方向xと縦方向yにそって該印字ヘッドと該プラテンとの間の相対的位置の誤差を補正する補正要素を提供するものである。
【0023】
本発明の第三の態様においは、本発明の第二態様におけるインクジェット堆積装置によりあるいは、本発明の第一態様における方法により製造された電子デバイス、光学電子デバイス、光学ないしセンサーデバイスを提供する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、本発明の実施例について、添付図面とともに説明する。
【実施例1】
【0025】
インクジェット式印刷方法においては、2つの原理的方法がある。即ち、図3a および3bに示されるように、基板を支持しているプラテンを保持する移動ステージとインクジェット 印刷ヘッドとの相対的動きに基づくものである。
図3aの方法おいては、移動はx軸に沿って行われ、図に示すように、左から右に移動して印刷が行われる。これは、正x方向として知られ、x軸の沿った印刷は一方向にのみ実施される。図1の線1で示される印刷の第1の線の端部では、放出が終了し、プラテンは、図1の線2で示されるy方向に移動ステージによって移動される。即ち、印刷の液滴による次の線がインクジェットヘッドによって放出される位置に移動される。そして、プラテンは、図3aの線3に示されるように、印刷が行われる方向とは逆の方向、即ち右から左に、移動ステージによって移動される。これは、負x方向として知られている。さらに、このプラテンは、y方向での移動が行われることなく、再び正x方向に移動させられる。これにより、図3aの線4に示されるように、必要なパターンの第2の線が印刷される。必要なパターンが描かれるまで移動ステージの動きが繰り返される。即ち、印刷ヘッドの相対的位置は、図2に示されるようにA点からC点に移動する。
【0026】
インクジェット印刷の第2の印刷原理は、図3bに示すように、y軸方向での移動ステージの移動に基づく印刷である。図2で示される点Aのような起点から、移動ステージがy軸にそって移動し、印刷ヘッドから印刷材料が射出される。 これは、図3bの第1の線として示される。印字ヘッドからの放出は終了し、移動ステージは図3bの第2の線として示されるx軸方向に移動する。
その後、移動ステージはy軸に沿って逆方向に移動し、印刷が行われる。この手順は、必要なパターンイメージが完成するまで、繰り返される。ゆえに、この第2の印刷モードにおいて、y軸に沿って両方の移動方向で印刷が行われる。
しかし、実際は、位置の誤差は、移動ステージの機械的限界に起因して生じ、移動距離が目的とする距離でなくそれより短いか長い距離、即ち、x軸にそった場合は、x でなくx + Δxあるいは、x−Δx、y軸に沿った場合は、y でなくy +Δyまたはy−Δy、であるかどうかによって、実際の移動が異なってくる。
さらに、2つの軸xおよびyの間で囲まれる角度は90度、即ち、2軸はお互いに直交しているべきであり、オフセットθはこの囲まれた角の中にある。それゆえに、図3aに示される線1に沿って印刷する場合、第2図に示される必要とされる線ADではなく線A D'に沿って、印刷が行われる。一般に、オフセットないし誤差Δx は縦軸yに沿った全ての座標で相対的に一定である。なぜならば当該オフセットは移動ステージでの機械的誤差に起因するからである。
【0027】
しかしながら、オフセット角θは、y軸に沿った移動によって増大する位置誤差を生じる因となる。即ち、もし誤差Δxが移動ステージにおいてx軸に沿って現れない場合、図2に示す必要な最終パターンを印刷する際にオフセット角Δxyはx軸に沿って形成される。実際、いくつかの誤差は避けられないものであり、印刷されるパターンの最終位置即ち点C’は、x方向でΔxy + Δxだけまたy方向でΔyだけ必要な点Cからオフセットされている。
【0028】
実際の移動距離は、目的とする距離よりも長いか短いことにより、実際の印刷はそれに応じて、長かったり短かったりする。
【0029】
このような位置誤差は紙に画像を印刷するようなインクジェット印刷機での通常の利用においては問題とはならない。しかしながら、電子デバイスでのパターニングでは問題となる。
【0030】
本発明においては、基板上のアライメントマークを使用することによって決定される補正要素(あるいはスケーリング要素)を用いて補正される。このような基板が図4で示され、ここでは、基板200上にはアライメントマークA1,A2,A3が保持されているのがわかる。ここで示す実施例で重要なのは、アランメントマークマークA1、A2およびA3の位置は、図2に示される意図される移動空間の位置A、B、Dと相対的に対応することである。
【0031】
補正要素を決定するためには、アラメントマークは、適切な装置例えばCCD顕微鏡のようなデバイスで観察することができる。
【0032】
第1に、印字ヘッドは、意図する空間の座標(0,0)の基点である基板上のアラメントマークA1にそって配置される。まず最初にx軸かy軸のいずれかの移動ステージの軸の1つを選択し配向する必要がある。それにより、もし、選択された軸にそって移動ステージとインクジェットヘッドが相対的に移動する場合、インクジェットヘッドからの液滴は正確に選択された軸にそって堆積される。通常、x軸がこの目的のために選択される。もしx軸が選択されたとすると、x軸にそって印字ヘッドが起点に配置されている場合、この印字ヘッドに対応して移動ステージを回転することにより、x軸の配列が行われる。その後、移動ステージは移動し液滴が意図されたx軸に沿って堆積する。もしx軸が角度的に間違って配列される場合、液滴はx軸からオフセットして堆積される。これは、x軸に沿った実際の移動距離に関わりない。そして、印字ヘッドは起点にそって再配置され、移動ステージは印字ヘッドに対し回転する。さらに意図するX軸に沿って、連続して液滴が堆積し、所望のx軸からどれだけオフセットしたかがチェックされる。この過程は、X軸での液滴が堆積し配列されるまで繰り返される。それゆえに、意図した移動空間の1つの境界が移動ステージの1つの軸にそって配列され意図される移動空間の線ADが移動ステージのX軸で配列される。このような過程は、実際の液滴堆積に関連して説明されてきた。しかしながら、移動空間の境界配列は移動ステージが反復回転する間、印刷ヘッドを観察しながら、液滴の堆積なしで行うことができる。
【0033】
意図された移動空間で点Aから点Dまでの距離xは知られている。またこのアライメントマークA3は、アライメントマークA1からの距離xで即ち、点Dに関連して配置される。そして、コンピュータ制御のもとで、正x軸、即ち座標(x,0)に沿って命令された距離xとアライメントマークA3とインクジェットヘッドとの関係がチェックされる。もし、位置誤差Axが存在するとすれば、これは観察することができ、測定もできる。その後印字ヘッドは、アライメントマークA1に対応して座標(0.0)に戻る。故に、移動ステージはy軸方向にそって距離yだけ移動され、アライメントマークA2とインクジェットヘッドとの関係がチェックされる。もし、位置誤差Δxのみが存在している場合、印字ヘッドはy軸に沿って配置されるが、アライメントマークA2から距離Δyだけ変位して移動する。この場合、y軸方向の補正だけは必要である。しかしながら、オフセット角θも存在する場合、これが一般的であるが、 印字ヘッドはy軸に沿って配置されなく、x軸方向において変位する。
x軸方向のこの変位は正ないし負のいずれかのx方向であってもよい。図2に示される正のx軸方向にむけてオフセット角度θがある場合、x 軸y軸の両方での補正が必要である。この場合、2軸で囲まれるオフセット角によって生じる位置誤差を補正するためにy軸方向に移動ステージが移動する。
【0034】
意図された移動空間のそって移動するために必要とされる補正要素の計算について説明する。
【0035】
正のx軸にのみ沿って移動するときに、位置移動における誤差をΔxと仮定する。正のy軸にのみ沿って移動するときに、位置移動における誤差をΔyとする。
X方向での補正
起点Aから正のΔx及び Δyの場合、
y=0とすると、x方向のスケーリング補正係数は、
x / (x +Δx) (1)
であり、故に現実に移動する位置は、
a x x / (x + Δx) (2)
である。ここで、a は、意図するx座標である。
y> oにおいて、2軸のなす角度θが考慮されねばならない。
幾何学の原理を使用して、以下のことがわかる。
tan θ = Δxy/(y + Δy)(3)
故に、 Δxy'(y軸に沿った任意の点でのx方向における誤差)は、y軸に移動する距離bに依存する。幾何から以下の関係がある。
Δxy'= b x tan θ (4)
故にこれらの位置の誤差を考慮して、移動ステージが実際に移動する点は、式(2)から式(4)を減ずることによって与えられる。
すなわち、
ax x/(x + Δx)- bxΔxy/(y + Δy ) (5)
ここでΔxy'は正のx方向である。負の方向におけるΔxy'の場合、上記の関係は(2)+(4)として表される。
y方向における補正
起点Aから正のΔyの場合、
y方向の補正は、y軸にそって移動する距離にもとづくスケーリング係数、すなわち変位bに従い、それは、
y/ (y+ Δy) (6)
であり、故に現実に移動すべき座標は、
b x y / (y + Δy) (7)
である。
このような手順にのっとり、意図する移動空間の点ABCDに対する印字ヘッドの配置はが見出され、補正要素に基づき適切に補正される。この補正要素は、任意のΔx、Δyおよびθあるいはその組み合わせを補正するものであり、移動ステージの用の制御プログラムに組み込まれる。移動ステージはコンピュータコードの使用によって、一般に制御され、このステージのための必要な補正が当該コードに組み込まれる。
【0036】
図3aに示される印刷モードの場合、印刷される任意の線に対し、x軸の端部の目的とする印刷位置は、正しい位置即ち、D'ではなく Dの位置であることが保証される。印刷される任意の継続した線の始点に戻るためには、アライメントマークを用いて定まる測定によって決定されるオフセット角の情報を必要とする。それゆえに、y軸に沿った任意の位置の線でも、x軸に沿った補正によって、常に、任意の印刷された線の起点と終点が、線AB' C'D'に沿ってではなく線ABおよびCDにそって配置されることが保証される。故に、印刷は、点AB' C'D'に沿って形成される誤差を有する移動空間ではなく点A、B、C、D、で形成される意図された移動空間で行われる。
【0037】
もし、双方向印刷がこのx軸方向のモードにも適用されるとすならば、(すなわち、図3aに示される線3に沿って)同様の補正が行われる。図3bで示される印刷モード、すなわちy軸方向の移動での印刷の場合、異なる別の補正要素が、移動ステージの制御プログラムのために必要とされる。任意の線が印刷されている間、補正要素によって、誤差Δx、Δyおよびオフセット角度θが補正されねばならない。もし、補正がxおよびy軸の両方向においてなされない場合、オフセット角度θで決められる線に沿ってパターンが印刷される。
たとえば、もし点Aで印刷が始り、印刷する線の端部の目標値が点Bである場合、実際の到達する位置は点B'である。故に、この印刷モードのオフセット角を補正するため、x軸はまた、移動ステージのあらかじめ決められた変位と速度によって移動されねばならない。そうすることによって、適用される補正はy軸の移動全体にわたって正しく行われる。x軸に沿った移動ステージの変位と速度は、各々、y軸のみに沿った移動ステでージの変位および速度に正比例するように選択される。このように、パターンは、線AB' D'C'および介在線に沿ってではなく、ABおよびDC間のy軸方向にそって印刷される。
【実施例2】
【0038】
上記の如く、比較的大きい領域のプラスチック基板上へのデバイスを印刷する必要が増加している。これらの基板は、印刷処理の間、プラテンで支えられている。しかし、基板が固有のゆがみ(例えば表層の不連続)を含むことがあり、さらに、基板自身は、製造工程で固有の条件に基づき歪む。これらの歪みにより、一方の端から他方の端で若干のねじれが生じるか、プラテン上の基板の中での波うちが生じる。それゆえに、基板の1部、あるいは領域用に決定される補正要素は、当該基板の他の領域で用いることが適切でない場合がある。したがって、複数のアライメントマークが基板上に設置される。また、本発明の方法は、セットの全てあるいは一部に繰り返し適用され、それ故にいくつかの補正要素が様々な領域で選択的に導入され適用される。図5は、そのような基板の例を示す。ここでは、図4に示される基板と同様に、アライメントマークが、角部の位置のみではなく、基板の堆積領域全体にわたり分布されている。
【0039】
式(1)-(7)は、角部に配置された3つのアライメントマークの位置情報から導かれた線形近似式である。この線形近似式は、液滴が分布したアライメントマークからの目標位置(液滴が堆積する位置)を計算するのに適用される。基板は複数のセグメントに分割される。個々のセグメントには少なくとも3つのアライメントマークを含む。さらに補正要素の対応する一式を得るために各セグメント内で線形近似が行われる。この場合、1つのセグメントの補正要素は、基板の歪みのために1以上の他のセグメントとは異なることがある。この線形近似は特に、単一の基板が多くの独立したデバイスを含む場合特に最適である。
このアライメントマークは、独立したデバイス間の境界に配置されている。インクジェットヘッドないし基板の動きは、異なる補正要素によって生じるジグザグの線をたどる。
【0040】
線形近似は位置の誤差補正する最も単純な方法であり、そして、より良い補正は高次多項式近似またはスプライン曲線近似によって成し遂げられる。
分布したアライメントマークの位置は、多項式またはスプライン曲線に適合しており、その目標位置は多項式またはスプライン曲線から算出される。インクジェットヘッドまたは基板の運動は、多項式曲線またはスプライン曲線をたどるように制御される。多項式およびスプライン曲線近似は、周知の数値解析であり、故に、本発明ではその内容については言及しない。
【0041】
より良い補正は、補正要素を挿入することでも得られる。線形近似において用いられるセグメントは、挿入によって得られる補正要素の異なるセットを有するサブセグメントに分割される。
【0042】
インクジェット堆積装置は、一般に波形発生器から供給される駆動信号をインクジェット印字ヘッドに付与することによって、液滴を堆積する。クロックパルスによってタイミングがとられてインクジェットヘッドに信号が供給されることにより、正しいタイミングで液滴が放出されて基板上の適正な位置に液滴が配置される。印刷された線上の各々の液滴間隔は、パルスのタイミングおよび移動ステージの速度によって決定される。デバイスの印刷の場合、印刷する絶対的位置が、印刷する全部の領域にわたって維持されねばならない。
それゆえに、移動ステージの移動距離が目標長より短いか長い場合、実際に印刷される線はそれに対応して意図するものより長いか短い。上記した如く、現実の印刷は、クロックパルスによって、制御される。もし、移動距離が正確であるが、印刷用クロックパルスの周波数が正確ではない場合、早めに切り捨てられて意図する十分なパターンが達成できない。この結果、デバイスの印刷において重要である印刷パターンにおいてオフセットが生じる。
【0043】
従って、上記のごとく開発される補正要素(又はその複数)は、印刷に必要なクロックパルスの周波数を補正するためにも有益的に使用される。これは、移動ステージの移動長を補正するために用いられるスケール要素と同じものによってパターニング用クロック周波数を定倍することで達成される。このように、印刷を制御するのに用いるデータは、意図した目的のパターンために必要なものと関連する。このクロック周波数の定倍化はインクジェット堆積装置に有益的に使用される。この装置では、GB出願番号第0121 8 14.8号に記載されているように、移動ステージの位置をモニタして、モニタされた位置に依存してクロックパルスのタイミングが制御される。
【0044】
図6は、もっとも電気光学的デバイスとして好ましい、エレクトロルミネセントのような電気光学要素が挿入されたアクティブ・マトリックス・タイプ・ディスプレイを示したブロック図と駆動方法である。これは本発明の装置または方法で用いられるものである。この図に示されるディスプレイ装置200では、複数の走査線「gate」、走査線「gate」が延びている方向と交わる方向に延びている複数のデータ線「sig」、データ線「sig」に実質的に並行に延びている共有電源線「com」、データ線「sig」と走査線「gate」の交点に位置する複数の画素などが基板上に形成されている。
【0045】
各々の画素201は、走査線を介してゲート電極に供給される走査信号が付与される第一のTFT 202、第一のTFT 202を経たデータ・ライン「sig」から出力される画像信号を維持する保持コンデンサ、「cap」、保持コンデンサによって維持される第2のTFT 203、エレクトロルミネセント素子(抵抗として示されている)のような電気光学的素子204 などから構成されている。この電気光学的素子204が第2のTFT 203を介して共有電源線「com」に電気的に接続された場合、この共有電源線「com」から駆動電流が流れる。走査線「gate」は、第1駆動回路205に接続され、データ線「sig」は、第2駆動回路206に接続している。第1駆動回路205および第2駆動回路206のすくなくとも1つは、望ましくは、第1のTFT (複数)202および第2のTFT(複数) 203が形成される基板上に形成される。本発明の方法によって製造されるTFT 配列は、好ましくは第1駆動回路205および第2駆動回路206、第1のTFT(複数) 202および第2のTFT(複数)203の配列の少なくとも1つに適用される。
【0046】
故に、本発明は、多くの装置に挿入されたデスプレイやデバイスを製造するために用いられる。このような装置としては、携帯電話、ラップトップコンピュータ、DVDプレーヤ、カメラ、野外装置、デストップコンピュータ、CCTV、写真アルバムなどの携帯ディスプレイ、自動車、飛行機のような装置のパネル、制御室の設備デスプレイのような産業用パネルなどである。言い換えれば、本発明の方法にもとづき製造されるTFT 配列で製造される電気光学デバイス、あるいはデスプレイは、上で例示したように、多くの種類の装置に適用され挿入される。
【0047】
以下、本発明に基づき製造される電気光学的デスプレイデバイスを用いた種々の電子装置を説明する。
【0048】
「1 :移動コンピュータ」
以下、上で述べた実施例に基づき製造されるデスプレイデバイスを移動型パーソナルコンピュータに適用する事例について説明する。
【0049】
図7は、このようなパソコンを例示している等角図である。図面において、パソコン1100には、キーボード1 102およびディスプレイ装置1 106を含む本体1 1 04を備えている。ディスプレイ装置1 1 06は、上記で述べた、本発明のパターニング方法によって製作されるディスプレイ・パネルを使用して構成される。
【0050】
「2:携帯電話」、
次にデスプレイ装置の事例はここで述べる携帯電話の表示部にも適用される。図8は、携帯電話の構成を例示している等角図である。図において、携帯電話1200は、複数の動作キー1202、受話部1204、送話部1206およびディスプレイ・パネル100を備えている。このディスプレイ・パネル100は、上記で述べた、本発明のパターニング方法によって製作されるディスプレイ・パネルを使用して構成される。
【0051】
「3:デジタルスチルカメラ」
次にデスプレイ装置の事例はここで述べる携帯電話の表示部にも適用される。図9は、デジタル・スチルカメラの形状を例示している等角図および外部装置への接続を簡略に示している。
【0052】
従来型カメラは光感度コーティングを施した高感度フィルムを使用しおり、この光感度コーティングが化学変化を生じることによって被写体の光学のイメージを記録する。一方、デジタル・スチルカメラ1300は、たとえば、電荷結合装置(CCD)を用いた光電転換によって被写体の光学画像から画像信号を生成する。デジタル・スチルカメラ1300は、ケース1302の後ろ側に備えられたOEL素子100を保持しており、CCDからの画像信号に基づき表示を行う。
このように、ディスプレイ・パネル100は、被写体を表示するためのファインダーとして機能する。光学レンズおよびCCDを含む光学的受領体1304が、ケース1302の前面(図面の後側)に配置されている。
カメラマンがOEL素子パネル100 で表示される被写体像を決めシャッタをおすと、CCDからの画像信号が回路基板1308のメモリに転送され蓄積される。デジタル・スチルカメラ1300で、データ通信用の映像信号出力端子1312および入出力端子1314 がケース1302の側に備えられている。図面に示すように、テレビ・モニタ1430およびパソコン1440は、各々必要に応じて映像信号端子1312および入出力端子1 3 14に接続している。回路基板1 308のメモリに蓄積される画像信号は、与えられた指示によってテレビ・モニタ1430およびパソコン1440へ出力される。
【産業上の利用可能性】
【0053】
図7に示されるパソコン、図8に示される携帯電話および図9に示されるデジタル・スチルカメラ以外の、電子装置の実施例としては、OEL 素子テレビセット、ビューファイダ型およびモニター型ビデオテープレコーダ、車両ナビゲーションおよび計測システム、ポケベル、電子ノート、ポータブル計算機、ワープロ、ワークステーション、TV電話、POSシステム(POS)ターミナルおよびタッチパネルを備えている装置などがある。もちろん、本発明の方法を使用して製作されるOELデバイスは、これらの電子装置のディスプレイ部分だけでなく、ディスプレイ部分を取り入れた他のいかなる方式にも適用される。
さらに、本発明によれば製作されるディスプレイ装置は、また、非常に薄くて、可撓性で軽いスクリーン-タイプの大面積テレビに適している。従って、この大面積テレビを壁に貼り付けるかまたは掛けることは可能である。要求に応じ、可撓性テレビは、使用してない場合便宜的に巻くことができる。
【0054】
印刷回路基板は、また、本発明の技術を使用して製作されることができる。従来の印刷回路基板は、フォトリソグラフおよびエッチング技術で製造されている。これは、ICチップないし受動素子のような超小型電子デバイスを除きコストを意識したものであっても、製造費用は増加する。高解像度のパターニングは、また、高密度実装装を達成することを必要とする。本発明を用いることによって、基板上の高解像度の相互接続が容易かつ信頼性をもって達成される。
【0055】
カラーデスプレイ応用のための色フィルタは、また、本発明を使用して提供される。染料または顔料を含んでいる液滴は、基板の選択された領域上へ正確に堆積する。マトリックス・フォーマットは、お互いが非常に近接した液滴に多用される。故に、そのままで観察することは。極めて有利である。乾燥後に、液滴の染料または顔料は、フィルタ層として作用する。
【0056】
DNAセンサ配列チップも、また、本発明を使用して提供されることができる。異なるDNAを含む溶液がチップによって準備された小さな隙間で分離された受容体配列上に堆積される。
上記で述べた内容は、例示にすぎず、当業者であれば本発明の範疇を逸脱しない範囲で改良をすることは可能である。たとえば、本発明は印字ヘッドと対応してプラテンが移動することに関して記載されていた。しかし、印字ヘッドがプラテンと対応して移動することも、また可能である。したがって、特許請求の範囲に記載された「プラテンに対応して印字ヘッドを移動する」ことという表現は、プラテンと印字ヘッドの相対的な動きのいずれもカバーするものである。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】インクジェット式堆積装置の概略図。
【図2】図1に示されるインクジェット式の堆積装置で生じる位置誤差を示す概略図である。
【図3】aおよび3bは、図1に示されるインクジェット式の堆積装置の印刷モードの実施例を概略的に示す。
【図4】図1に示されるインクジェット式の堆積装置に用いられるアライメントメークを保持する基板の概略平面図である。
【図5】本発明で使用されるアライメントを保持する基板の概略平面図である。
【図6】電気光学装置のブロック図を示す。
【図7】本発明により製造されたディスプレイデバイスを取り入れているモバイル・パソコンの概略図である。
【図8】本発明により製造されたディスプレイデバイスを取り入れている携帯電話の概略図である。
【図9】本発明により製造されたディスプレイデバイスを取り入れているデジタル・カメラの概略図である。
【符号の説明】
【0058】
100. インクジェット堆積装置
104. 柱
102. ベース
106. 棒
110. インクジェットヘッド
108. キャリア
114. 基板
112. プラテン
116. 移動支持ステージ
【0001】
本発明は可溶な材料の堆積、および、特にインクジェット技術を使用した可溶な材料の堆積に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、製造方法の一部において、固体表層上に重合体、染料、コロイド材料などの有機質、又は非有機質で可溶な、あるいは分散可能な材料を堆積する必要とする製品が増加してきた。これらの製品の1つの例には、有機重合体エレクトロルミネセント・ディスプレイ装置がある。有機重合体エレクトロルミネセント・ディスプレイ装置では、当該ディスプレイ装置の発光画素を形成するために、可溶な有機重合体を固体基板上にあらかじめ決められたパターンに堆積することが必要とされる。更なる例として、基板上に有機重合体薄膜トランジスタ(TFT)を形成する材料の堆積および流体自己アセンブリ(FSA)を使用したチップ間の内部接続を形成する材料の堆積がある。基板は、たとえば、ガラス、プラスチックまたはシリコンで形成されることができる。
【0003】
一般的に、基板は剛性基板であり、それ故、剛性のディスプレイ装置が提供される。しかしながら、巻き上げたり折りたたんだりする可撓性ディスプレイ製品の要求は増大してきており、特に大型デスプレイにおいて必要とされる。このような可撓性ディスプレイは、実質的に重量や取り扱いが改善されており、ディスプレイ装置の設置、またはディスプレイ装置の使用の際のショックよる失敗は少ない。加えて、大きい表示領域から成る比較的小さいディスプレイ装置が、便宜的に提供されるであろう。
【0004】
発光ダイオード(LED)デスプレイを含む半導体デスプレイの製造においては、従来はフォトリソグラフ技術を使用していた。しかしながら、フォトリソグラフ技術は、比較的複雑で、時間がかかり、高価な方法である。
加えて、フォトリソグラフ技術は、可溶な有機重合体材料が取り込まれたデスプレイ装置を製造するのは、適切でない。有機重合体画素を製造する場合のいくつかの懸念によって、発光画素素子として機能する材料が取りこまれたエレクトロルミネセントディスプレイ装置のような製品の開発が遅れた。
【0005】
加えて、フォトリソグラフィで使用するフォトマスクや蒸着でパターニングする金属シャドーマスクなどの腐食マスクを使用することは 従来の製造技術において周知である。それゆえに、これらの製造方法は、本発明の内容では詳述しない。しかしながら、このような従来技術は大型装置を含む多くの装置に対して、製造上の懸念をもたらしている。実際、相対的に長いが非常に狭い線を、堆積しかつエッチングする際、長い間、製造上の困難に直面していた。即ち、最終製品に必要とされる条件を満たしかつ優れたマスクを機械的に製造することは極めて難しい。たとえば、大型のデスプレイ装置用蒸着に使用される金属シャドーマスクでは、そのマスクの中心で支持されていない部分が必然的にたわみまたは、歪む。これにより、基板の端部と中心部においてマスクと基板との間の距離にむらが生じる。それによって、堆積される配線の幅や厚さにむらが発生し、表示品質に好ましくない結果をもたらす。
【0006】
有機半導体重合体は、インクジェット技術を使用して高解度パターンで印刷することができるので、平面表示パネル用の発光ダイオードや電界効果トランジスタなどの製造において、シリコンのような従来型の半導体材料に置き換えられる魅力的なものである。
【0007】
従って、エレクトロルミネセント・ディスプレイ装置や薄膜トランジスタの製造において可溶な有機重合体を堆積する為に、インクジェット技術を使用することが提案されてきた。インクジェット技術は、理想的にこのような可溶であるか分散可能な材料の堆積に適している。それは、高速で価格の安い技術である。さらに、これは、スピンコーティングまたは蒸着堆積のような対応技術とは対照的に、リソグラフ技術と組み合わせて腐食ステップを必要とすることなくパターニングを即座に提供するものである。さらに、非有機半導体の製造に用いられる真空および堆積処理などの高度な仕様の処理技術は必要としない。従って、デバイスを製造するための装置への投資もまた減らすことができる。その上、スピンコーティング技術にくらべ、必要な所定のパターンを形成するために非常にわずかな量の有機材料が堆積され無駄が少ない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、インクジェット技術を使用して固体の表層上に可溶な有機材料を堆積することは、紙の上にインクを堆積する従来の技術とは異なり、多くの問題点に直面する。特に、デスプレイ装置における光学出力および電気特性の一様性関して重要な要件がある。さらに、装置の製作において要求される空間的限界がある。このように、インクジェット式印字ヘッドから基板の上へ可溶な重合体を非常に正確に堆積することは、簡単なものではない。赤、緑および青色を発光する各々に対応する重合体が表示部の各画素に堆積する事が求められているカラーデスプレイの場合、このことは特に顕著である。
【0009】
板の大きさは、比較的大きく、一般に40cmx50cmである。可溶材料の堆積を容易にするため、非濡れ性材料で特徴づけられる壁構造パターンを保有する層をもつ基板が提案されてきた。これにより、堆積される当該材料を受け入れるための、壁構造によって囲まれた井戸ないし溝配列が提供される。このようなパターン化された基板は、以下にバンク構造と称される。溶液中の有機重合体が井戸に堆積される場合、有機重合体溶液とバンク構造の湿潤性の違いにより、基板表面に設置された井戸に対して溶液が自己配列される。しかし、その場合、バンク構造内の井戸と実質的に配列された有機重合体材料の液滴を堆積する必要がある。このようなバンク構造が使われる場合、堆積される有機重合体溶液は、井戸を特徴づけている材料壁に、ある程度付着する。これによって、各堆積する液滴の中心領域に、堆積された材料の薄膜が付着形成され、バンク構造の壁で堆積する材料と比較して10%ほど低く付着する。井戸の中心で堆積する重合体材料は、デスプレイ装置内の活性発光材料として機能する。故に、もし、重合体材料が壁に正確に配列されて堆積しない場合、活性発光材料の厚さ即ちその量がさらに減少する。この活性発光材料が薄くなることは重大な問題である。なぜならデスプレイの使用中に当該材料を通過する電流が増大し、故にデスプレイの発光デバイスの効率と寿命を減ずることとなるからである。この堆積した重合体材料は又、もし、堆積配置が正確に制御されなければ、画素と画素の間で変動することになる。この変動により、画素と画素の間で有機重合体材料の発光挙動に変動が生じる。何故ならば、有機重合体材料で構成されたLEDは、電流駆動デバイスであり、上述したごとく、堆積材料の厚さが減少するにつれ堆積重合体を流れる電流が増大する。
【0010】
このような画素と画素との間の挙動変動は、表示される画像に非一様性をもたらし、表示画像の品質を劣化させる。この表示画像の画質の低下は、さらに、デスプレイの LED の作動効率や期待される寿命を低下させる。従って、いかなるバンク構造が提供されようともそれとは関係なく、重合体材料の正確な堆積は画像品質やデスプレイ装置の許容できる効率や耐性に重要な影響をもたらす。
【0011】
図1は、剛性又は可撓性基板用に用いられる従来型のインクジェット堆積装置100を示す。当該装置は、一対の直立した柱104を支えているベース102からなる。柱104は横方向の棒106を支え、この棒には、インクジェットヘッド110を支えるキャリア108が搭載されている。このベース102は、又、基板114を搭載するプラテン112を支持している。この基板は、ガラスであり、大きさは40 cm x 50 cmである。プラテン1 12は、基板102上でコンピュータ制御されたモーターで駆動する移動支持ステージ116上に搭載されている。このステージはインクジェットヘッドに対して図1の軸XおよびYで示すように、横方向および縦方向にプラテン1 12が有効に動くためのものである。コンピュータで制御されてインクジェットヘッド110に対しプラテン1 12が移動しかつ基板114が移動するにつれ、基板上の予め決められた位置にインクジェットヘッド110から適当な材料が射出されることで、任意のパターンが基板上に印刷される。コンピュータによりノズルの選択と駆動が制御され、印刷している間、基板を観察するためにカメラが使用される。印刷する精度を高めるために、移動ステージに対し位置フィードバックがおこなわれ、故に、移動中のプラテンの位置が継続的にモニタされる。加えて、移動ステージとコンピュータ制御の間での通信に使用される信号が、インクジェット放出のタイミングをきめるクロックとしても用いられる。2つの顕著な技術が、基板の位置と液滴の位置とを同期するために用いられる。1つの技術は、基板の移動速度に従って、放出のタイミングを決めるトリガー源としての信号の使用である。ヘッドからの放出の頻度とこの速度とを適合させることによって、液滴の所定の堆積間隔が設定できる。この2つの比率を変えることによって、堆積する液滴間の間隔を、変えることができる。あるいは、別の技術として、移動ステージで実行される位置エンコーダシステムで用いられる信号の使用がある。位置エンコーダは、移動するプラテンの位置を正確に決めるための移動ステージ内で用いられる。
位置エンコーダは、一連の電気パルスとして、コントローラに信号を送り、ステージの位置と速度がこの信号から決定される。従って、この信号は、また、インクジェットヘッドのタイミング信号としても用いられる。
【0012】
上記のいずれの場合も、必要な精度で基板を一様にパターニングするために、基板に対するヘッドの位置がミクロン単位で正確なものとすることが必要とされる。これを達成するために、ステージの位置決めの正確な制御が重要となる。
【0013】
しかしながら、移動ステージの機械的限界から生じる位置の誤差が発生し、これにより、プラテン112に対するインクジェットヘッド110の位置精度に限界が生じる。故に、高解像度パタ−ンが要求される基板114の位置精度にも限界が生じる。このような位置精度の限界は、以下の典型的な原因から発生することがある。
【0014】
経路に沿ったステージの移動およびプラテンの移動は誤差を生じる。即ち、ステージによって実際に移動した距離は装置にプログラムされていた必要とされる距離よりも若干長いか短いことがある。このことが、図2において説明される。ここで、意図される移動スペースは点A、B、C、D、即ち、インクジェットヘッドで到達すべき基板上の実質的な点で規定される実線で表された長方形によって示される。そして、実際に移動されるスペースは、点A ,B',C' ,D'によって規定される破線で表された平行四辺形によって示される。これは、移動システムのxおよびy軸間での移動距離による誤差と構造角度θの誤差の結果として生じる。
【0015】
移動距離におけるこれらの誤差は、図2で示すように1つの軸か2つの軸で生じる。図2からみられるように、点Aからの移動距離をたとえばx ないしyとするかわりに、実際の移動距離は、x + Δxかy + Δyとしてもよい。このような誤差はまた、x-y構成の2軸の組合から生じることが予測される。ここでは、2軸によって範囲が決まる構造角度における誤差であってもよい。正確なパターンを印刷するためには、2軸によって規定される角度は正確に90度であるべきである。しかし、インクジェット装置の製造許容度によってしばしばそうならないことがある。
もし定められた角度が、必ずしも90度でない場合、当初の点Aから離れたところでステージの位置に誤差があり、A点からの実質的に大きな変位点でステージの位置決めに誤差が生じ、それによって、インクジェットヘッドからの堆積された液滴で許容てきない補正量が生じる。
【0016】
インクジェットヘッドから液滴を実際に堆積する前に印字ヘッドと対応した移動ステージの配置を準備することが好ましい。これにより、移動ステージとヘッドは図2の点A.B.C.Dで規定された意図された移動空間全体にわたりxおよびy方向において確実に配置される。
【課題を解決するための手段】
【0017】
したがって、本発明の目的は、移動ステージの機械的限界によって生じたこのような位置的誤差が補正される方法を提供するものである。
【0018】
さらに本発明の目的は、このような補正を提供するインクジェットパターニング装置を提供することにある。
【0019】
本発明の第1の態様では、インクジェットヘッドと印刷基板を支持する移動ステージのプラテンとの間の位置的誤差を修正する方法を提供するものである。この方法は、第1アライメントマークで印刷ヘッドを配列上の第1位置に位置決めし、該第1位置から該2位置へ基板のX横方向にそってプラテンに対して印字ヘッドを移動し、横方向において第1位置からあらかじめ決められた距離でのアライメントマークと第2位置との間の変位を測定し、プラテンの縦方向yにおいて、プラテンに対し第1位置から第3位置まで印刷ヘッドを移動し、縦方向の第1位置から第2の所定距離に設定された第3のアライメントマークと第3の位置との変位を測定し、移動ステージの動きを制御するために縦方向および又は横方向の補正要素を発生するものである。
【0020】
好ましくは、第1の補正要素は、横方向xの移動のために発生し、そして、第2の補正要素は、縦方向yの移動のために発生する。
【0021】
従って、x軸およびy軸の間で形成されるオフセット角度θは、その軸のいずれかの軸における計測された変位と他方の軸における移動ステージ移動の制御に用いる補正要素とによって決定されるという利点がある。この補正要素は決定されたオフセット角度θに依存して補正される。
【0022】
本発明の第二態様においては、以下の構成を有するインクジェット堆積装置を提供している。即ち、インクジェット印字ヘッドと、該インクジェット印字ヘッドからの一連の液滴材料が射出されることによりパターンが印刷される基板を支持してなるプラテンと、横方向xと縦方向yにそって該印字ヘッドと該プラテンとの間の相対的移動を生じる移動ステージと、横方向xと縦方向yにそって該印字ヘッドと該プラテンとの間の相対的位置決めを制御する制御手段からなり、該制御手段は、横方向xと縦方向yにそって該印字ヘッドと該プラテンとの間の相対的位置の誤差を補正する補正要素を提供するものである。
【0023】
本発明の第三の態様においは、本発明の第二態様におけるインクジェット堆積装置によりあるいは、本発明の第一態様における方法により製造された電子デバイス、光学電子デバイス、光学ないしセンサーデバイスを提供する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、本発明の実施例について、添付図面とともに説明する。
【実施例1】
【0025】
インクジェット式印刷方法においては、2つの原理的方法がある。即ち、図3a および3bに示されるように、基板を支持しているプラテンを保持する移動ステージとインクジェット 印刷ヘッドとの相対的動きに基づくものである。
図3aの方法おいては、移動はx軸に沿って行われ、図に示すように、左から右に移動して印刷が行われる。これは、正x方向として知られ、x軸の沿った印刷は一方向にのみ実施される。図1の線1で示される印刷の第1の線の端部では、放出が終了し、プラテンは、図1の線2で示されるy方向に移動ステージによって移動される。即ち、印刷の液滴による次の線がインクジェットヘッドによって放出される位置に移動される。そして、プラテンは、図3aの線3に示されるように、印刷が行われる方向とは逆の方向、即ち右から左に、移動ステージによって移動される。これは、負x方向として知られている。さらに、このプラテンは、y方向での移動が行われることなく、再び正x方向に移動させられる。これにより、図3aの線4に示されるように、必要なパターンの第2の線が印刷される。必要なパターンが描かれるまで移動ステージの動きが繰り返される。即ち、印刷ヘッドの相対的位置は、図2に示されるようにA点からC点に移動する。
【0026】
インクジェット印刷の第2の印刷原理は、図3bに示すように、y軸方向での移動ステージの移動に基づく印刷である。図2で示される点Aのような起点から、移動ステージがy軸にそって移動し、印刷ヘッドから印刷材料が射出される。 これは、図3bの第1の線として示される。印字ヘッドからの放出は終了し、移動ステージは図3bの第2の線として示されるx軸方向に移動する。
その後、移動ステージはy軸に沿って逆方向に移動し、印刷が行われる。この手順は、必要なパターンイメージが完成するまで、繰り返される。ゆえに、この第2の印刷モードにおいて、y軸に沿って両方の移動方向で印刷が行われる。
しかし、実際は、位置の誤差は、移動ステージの機械的限界に起因して生じ、移動距離が目的とする距離でなくそれより短いか長い距離、即ち、x軸にそった場合は、x でなくx + Δxあるいは、x−Δx、y軸に沿った場合は、y でなくy +Δyまたはy−Δy、であるかどうかによって、実際の移動が異なってくる。
さらに、2つの軸xおよびyの間で囲まれる角度は90度、即ち、2軸はお互いに直交しているべきであり、オフセットθはこの囲まれた角の中にある。それゆえに、図3aに示される線1に沿って印刷する場合、第2図に示される必要とされる線ADではなく線A D'に沿って、印刷が行われる。一般に、オフセットないし誤差Δx は縦軸yに沿った全ての座標で相対的に一定である。なぜならば当該オフセットは移動ステージでの機械的誤差に起因するからである。
【0027】
しかしながら、オフセット角θは、y軸に沿った移動によって増大する位置誤差を生じる因となる。即ち、もし誤差Δxが移動ステージにおいてx軸に沿って現れない場合、図2に示す必要な最終パターンを印刷する際にオフセット角Δxyはx軸に沿って形成される。実際、いくつかの誤差は避けられないものであり、印刷されるパターンの最終位置即ち点C’は、x方向でΔxy + Δxだけまたy方向でΔyだけ必要な点Cからオフセットされている。
【0028】
実際の移動距離は、目的とする距離よりも長いか短いことにより、実際の印刷はそれに応じて、長かったり短かったりする。
【0029】
このような位置誤差は紙に画像を印刷するようなインクジェット印刷機での通常の利用においては問題とはならない。しかしながら、電子デバイスでのパターニングでは問題となる。
【0030】
本発明においては、基板上のアライメントマークを使用することによって決定される補正要素(あるいはスケーリング要素)を用いて補正される。このような基板が図4で示され、ここでは、基板200上にはアライメントマークA1,A2,A3が保持されているのがわかる。ここで示す実施例で重要なのは、アランメントマークマークA1、A2およびA3の位置は、図2に示される意図される移動空間の位置A、B、Dと相対的に対応することである。
【0031】
補正要素を決定するためには、アラメントマークは、適切な装置例えばCCD顕微鏡のようなデバイスで観察することができる。
【0032】
第1に、印字ヘッドは、意図する空間の座標(0,0)の基点である基板上のアラメントマークA1にそって配置される。まず最初にx軸かy軸のいずれかの移動ステージの軸の1つを選択し配向する必要がある。それにより、もし、選択された軸にそって移動ステージとインクジェットヘッドが相対的に移動する場合、インクジェットヘッドからの液滴は正確に選択された軸にそって堆積される。通常、x軸がこの目的のために選択される。もしx軸が選択されたとすると、x軸にそって印字ヘッドが起点に配置されている場合、この印字ヘッドに対応して移動ステージを回転することにより、x軸の配列が行われる。その後、移動ステージは移動し液滴が意図されたx軸に沿って堆積する。もしx軸が角度的に間違って配列される場合、液滴はx軸からオフセットして堆積される。これは、x軸に沿った実際の移動距離に関わりない。そして、印字ヘッドは起点にそって再配置され、移動ステージは印字ヘッドに対し回転する。さらに意図するX軸に沿って、連続して液滴が堆積し、所望のx軸からどれだけオフセットしたかがチェックされる。この過程は、X軸での液滴が堆積し配列されるまで繰り返される。それゆえに、意図した移動空間の1つの境界が移動ステージの1つの軸にそって配列され意図される移動空間の線ADが移動ステージのX軸で配列される。このような過程は、実際の液滴堆積に関連して説明されてきた。しかしながら、移動空間の境界配列は移動ステージが反復回転する間、印刷ヘッドを観察しながら、液滴の堆積なしで行うことができる。
【0033】
意図された移動空間で点Aから点Dまでの距離xは知られている。またこのアライメントマークA3は、アライメントマークA1からの距離xで即ち、点Dに関連して配置される。そして、コンピュータ制御のもとで、正x軸、即ち座標(x,0)に沿って命令された距離xとアライメントマークA3とインクジェットヘッドとの関係がチェックされる。もし、位置誤差Axが存在するとすれば、これは観察することができ、測定もできる。その後印字ヘッドは、アライメントマークA1に対応して座標(0.0)に戻る。故に、移動ステージはy軸方向にそって距離yだけ移動され、アライメントマークA2とインクジェットヘッドとの関係がチェックされる。もし、位置誤差Δxのみが存在している場合、印字ヘッドはy軸に沿って配置されるが、アライメントマークA2から距離Δyだけ変位して移動する。この場合、y軸方向の補正だけは必要である。しかしながら、オフセット角θも存在する場合、これが一般的であるが、 印字ヘッドはy軸に沿って配置されなく、x軸方向において変位する。
x軸方向のこの変位は正ないし負のいずれかのx方向であってもよい。図2に示される正のx軸方向にむけてオフセット角度θがある場合、x 軸y軸の両方での補正が必要である。この場合、2軸で囲まれるオフセット角によって生じる位置誤差を補正するためにy軸方向に移動ステージが移動する。
【0034】
意図された移動空間のそって移動するために必要とされる補正要素の計算について説明する。
【0035】
正のx軸にのみ沿って移動するときに、位置移動における誤差をΔxと仮定する。正のy軸にのみ沿って移動するときに、位置移動における誤差をΔyとする。
X方向での補正
起点Aから正のΔx及び Δyの場合、
y=0とすると、x方向のスケーリング補正係数は、
x / (x +Δx) (1)
であり、故に現実に移動する位置は、
a x x / (x + Δx) (2)
である。ここで、a は、意図するx座標である。
y> oにおいて、2軸のなす角度θが考慮されねばならない。
幾何学の原理を使用して、以下のことがわかる。
tan θ = Δxy/(y + Δy)(3)
故に、 Δxy'(y軸に沿った任意の点でのx方向における誤差)は、y軸に移動する距離bに依存する。幾何から以下の関係がある。
Δxy'= b x tan θ (4)
故にこれらの位置の誤差を考慮して、移動ステージが実際に移動する点は、式(2)から式(4)を減ずることによって与えられる。
すなわち、
ax x/(x + Δx)- bxΔxy/(y + Δy ) (5)
ここでΔxy'は正のx方向である。負の方向におけるΔxy'の場合、上記の関係は(2)+(4)として表される。
y方向における補正
起点Aから正のΔyの場合、
y方向の補正は、y軸にそって移動する距離にもとづくスケーリング係数、すなわち変位bに従い、それは、
y/ (y+ Δy) (6)
であり、故に現実に移動すべき座標は、
b x y / (y + Δy) (7)
である。
このような手順にのっとり、意図する移動空間の点ABCDに対する印字ヘッドの配置はが見出され、補正要素に基づき適切に補正される。この補正要素は、任意のΔx、Δyおよびθあるいはその組み合わせを補正するものであり、移動ステージの用の制御プログラムに組み込まれる。移動ステージはコンピュータコードの使用によって、一般に制御され、このステージのための必要な補正が当該コードに組み込まれる。
【0036】
図3aに示される印刷モードの場合、印刷される任意の線に対し、x軸の端部の目的とする印刷位置は、正しい位置即ち、D'ではなく Dの位置であることが保証される。印刷される任意の継続した線の始点に戻るためには、アライメントマークを用いて定まる測定によって決定されるオフセット角の情報を必要とする。それゆえに、y軸に沿った任意の位置の線でも、x軸に沿った補正によって、常に、任意の印刷された線の起点と終点が、線AB' C'D'に沿ってではなく線ABおよびCDにそって配置されることが保証される。故に、印刷は、点AB' C'D'に沿って形成される誤差を有する移動空間ではなく点A、B、C、D、で形成される意図された移動空間で行われる。
【0037】
もし、双方向印刷がこのx軸方向のモードにも適用されるとすならば、(すなわち、図3aに示される線3に沿って)同様の補正が行われる。図3bで示される印刷モード、すなわちy軸方向の移動での印刷の場合、異なる別の補正要素が、移動ステージの制御プログラムのために必要とされる。任意の線が印刷されている間、補正要素によって、誤差Δx、Δyおよびオフセット角度θが補正されねばならない。もし、補正がxおよびy軸の両方向においてなされない場合、オフセット角度θで決められる線に沿ってパターンが印刷される。
たとえば、もし点Aで印刷が始り、印刷する線の端部の目標値が点Bである場合、実際の到達する位置は点B'である。故に、この印刷モードのオフセット角を補正するため、x軸はまた、移動ステージのあらかじめ決められた変位と速度によって移動されねばならない。そうすることによって、適用される補正はy軸の移動全体にわたって正しく行われる。x軸に沿った移動ステージの変位と速度は、各々、y軸のみに沿った移動ステでージの変位および速度に正比例するように選択される。このように、パターンは、線AB' D'C'および介在線に沿ってではなく、ABおよびDC間のy軸方向にそって印刷される。
【実施例2】
【0038】
上記の如く、比較的大きい領域のプラスチック基板上へのデバイスを印刷する必要が増加している。これらの基板は、印刷処理の間、プラテンで支えられている。しかし、基板が固有のゆがみ(例えば表層の不連続)を含むことがあり、さらに、基板自身は、製造工程で固有の条件に基づき歪む。これらの歪みにより、一方の端から他方の端で若干のねじれが生じるか、プラテン上の基板の中での波うちが生じる。それゆえに、基板の1部、あるいは領域用に決定される補正要素は、当該基板の他の領域で用いることが適切でない場合がある。したがって、複数のアライメントマークが基板上に設置される。また、本発明の方法は、セットの全てあるいは一部に繰り返し適用され、それ故にいくつかの補正要素が様々な領域で選択的に導入され適用される。図5は、そのような基板の例を示す。ここでは、図4に示される基板と同様に、アライメントマークが、角部の位置のみではなく、基板の堆積領域全体にわたり分布されている。
【0039】
式(1)-(7)は、角部に配置された3つのアライメントマークの位置情報から導かれた線形近似式である。この線形近似式は、液滴が分布したアライメントマークからの目標位置(液滴が堆積する位置)を計算するのに適用される。基板は複数のセグメントに分割される。個々のセグメントには少なくとも3つのアライメントマークを含む。さらに補正要素の対応する一式を得るために各セグメント内で線形近似が行われる。この場合、1つのセグメントの補正要素は、基板の歪みのために1以上の他のセグメントとは異なることがある。この線形近似は特に、単一の基板が多くの独立したデバイスを含む場合特に最適である。
このアライメントマークは、独立したデバイス間の境界に配置されている。インクジェットヘッドないし基板の動きは、異なる補正要素によって生じるジグザグの線をたどる。
【0040】
線形近似は位置の誤差補正する最も単純な方法であり、そして、より良い補正は高次多項式近似またはスプライン曲線近似によって成し遂げられる。
分布したアライメントマークの位置は、多項式またはスプライン曲線に適合しており、その目標位置は多項式またはスプライン曲線から算出される。インクジェットヘッドまたは基板の運動は、多項式曲線またはスプライン曲線をたどるように制御される。多項式およびスプライン曲線近似は、周知の数値解析であり、故に、本発明ではその内容については言及しない。
【0041】
より良い補正は、補正要素を挿入することでも得られる。線形近似において用いられるセグメントは、挿入によって得られる補正要素の異なるセットを有するサブセグメントに分割される。
【0042】
インクジェット堆積装置は、一般に波形発生器から供給される駆動信号をインクジェット印字ヘッドに付与することによって、液滴を堆積する。クロックパルスによってタイミングがとられてインクジェットヘッドに信号が供給されることにより、正しいタイミングで液滴が放出されて基板上の適正な位置に液滴が配置される。印刷された線上の各々の液滴間隔は、パルスのタイミングおよび移動ステージの速度によって決定される。デバイスの印刷の場合、印刷する絶対的位置が、印刷する全部の領域にわたって維持されねばならない。
それゆえに、移動ステージの移動距離が目標長より短いか長い場合、実際に印刷される線はそれに対応して意図するものより長いか短い。上記した如く、現実の印刷は、クロックパルスによって、制御される。もし、移動距離が正確であるが、印刷用クロックパルスの周波数が正確ではない場合、早めに切り捨てられて意図する十分なパターンが達成できない。この結果、デバイスの印刷において重要である印刷パターンにおいてオフセットが生じる。
【0043】
従って、上記のごとく開発される補正要素(又はその複数)は、印刷に必要なクロックパルスの周波数を補正するためにも有益的に使用される。これは、移動ステージの移動長を補正するために用いられるスケール要素と同じものによってパターニング用クロック周波数を定倍することで達成される。このように、印刷を制御するのに用いるデータは、意図した目的のパターンために必要なものと関連する。このクロック周波数の定倍化はインクジェット堆積装置に有益的に使用される。この装置では、GB出願番号第0121 8 14.8号に記載されているように、移動ステージの位置をモニタして、モニタされた位置に依存してクロックパルスのタイミングが制御される。
【0044】
図6は、もっとも電気光学的デバイスとして好ましい、エレクトロルミネセントのような電気光学要素が挿入されたアクティブ・マトリックス・タイプ・ディスプレイを示したブロック図と駆動方法である。これは本発明の装置または方法で用いられるものである。この図に示されるディスプレイ装置200では、複数の走査線「gate」、走査線「gate」が延びている方向と交わる方向に延びている複数のデータ線「sig」、データ線「sig」に実質的に並行に延びている共有電源線「com」、データ線「sig」と走査線「gate」の交点に位置する複数の画素などが基板上に形成されている。
【0045】
各々の画素201は、走査線を介してゲート電極に供給される走査信号が付与される第一のTFT 202、第一のTFT 202を経たデータ・ライン「sig」から出力される画像信号を維持する保持コンデンサ、「cap」、保持コンデンサによって維持される第2のTFT 203、エレクトロルミネセント素子(抵抗として示されている)のような電気光学的素子204 などから構成されている。この電気光学的素子204が第2のTFT 203を介して共有電源線「com」に電気的に接続された場合、この共有電源線「com」から駆動電流が流れる。走査線「gate」は、第1駆動回路205に接続され、データ線「sig」は、第2駆動回路206に接続している。第1駆動回路205および第2駆動回路206のすくなくとも1つは、望ましくは、第1のTFT (複数)202および第2のTFT(複数) 203が形成される基板上に形成される。本発明の方法によって製造されるTFT 配列は、好ましくは第1駆動回路205および第2駆動回路206、第1のTFT(複数) 202および第2のTFT(複数)203の配列の少なくとも1つに適用される。
【0046】
故に、本発明は、多くの装置に挿入されたデスプレイやデバイスを製造するために用いられる。このような装置としては、携帯電話、ラップトップコンピュータ、DVDプレーヤ、カメラ、野外装置、デストップコンピュータ、CCTV、写真アルバムなどの携帯ディスプレイ、自動車、飛行機のような装置のパネル、制御室の設備デスプレイのような産業用パネルなどである。言い換えれば、本発明の方法にもとづき製造されるTFT 配列で製造される電気光学デバイス、あるいはデスプレイは、上で例示したように、多くの種類の装置に適用され挿入される。
【0047】
以下、本発明に基づき製造される電気光学的デスプレイデバイスを用いた種々の電子装置を説明する。
【0048】
「1 :移動コンピュータ」
以下、上で述べた実施例に基づき製造されるデスプレイデバイスを移動型パーソナルコンピュータに適用する事例について説明する。
【0049】
図7は、このようなパソコンを例示している等角図である。図面において、パソコン1100には、キーボード1 102およびディスプレイ装置1 106を含む本体1 1 04を備えている。ディスプレイ装置1 1 06は、上記で述べた、本発明のパターニング方法によって製作されるディスプレイ・パネルを使用して構成される。
【0050】
「2:携帯電話」、
次にデスプレイ装置の事例はここで述べる携帯電話の表示部にも適用される。図8は、携帯電話の構成を例示している等角図である。図において、携帯電話1200は、複数の動作キー1202、受話部1204、送話部1206およびディスプレイ・パネル100を備えている。このディスプレイ・パネル100は、上記で述べた、本発明のパターニング方法によって製作されるディスプレイ・パネルを使用して構成される。
【0051】
「3:デジタルスチルカメラ」
次にデスプレイ装置の事例はここで述べる携帯電話の表示部にも適用される。図9は、デジタル・スチルカメラの形状を例示している等角図および外部装置への接続を簡略に示している。
【0052】
従来型カメラは光感度コーティングを施した高感度フィルムを使用しおり、この光感度コーティングが化学変化を生じることによって被写体の光学のイメージを記録する。一方、デジタル・スチルカメラ1300は、たとえば、電荷結合装置(CCD)を用いた光電転換によって被写体の光学画像から画像信号を生成する。デジタル・スチルカメラ1300は、ケース1302の後ろ側に備えられたOEL素子100を保持しており、CCDからの画像信号に基づき表示を行う。
このように、ディスプレイ・パネル100は、被写体を表示するためのファインダーとして機能する。光学レンズおよびCCDを含む光学的受領体1304が、ケース1302の前面(図面の後側)に配置されている。
カメラマンがOEL素子パネル100 で表示される被写体像を決めシャッタをおすと、CCDからの画像信号が回路基板1308のメモリに転送され蓄積される。デジタル・スチルカメラ1300で、データ通信用の映像信号出力端子1312および入出力端子1314 がケース1302の側に備えられている。図面に示すように、テレビ・モニタ1430およびパソコン1440は、各々必要に応じて映像信号端子1312および入出力端子1 3 14に接続している。回路基板1 308のメモリに蓄積される画像信号は、与えられた指示によってテレビ・モニタ1430およびパソコン1440へ出力される。
【産業上の利用可能性】
【0053】
図7に示されるパソコン、図8に示される携帯電話および図9に示されるデジタル・スチルカメラ以外の、電子装置の実施例としては、OEL 素子テレビセット、ビューファイダ型およびモニター型ビデオテープレコーダ、車両ナビゲーションおよび計測システム、ポケベル、電子ノート、ポータブル計算機、ワープロ、ワークステーション、TV電話、POSシステム(POS)ターミナルおよびタッチパネルを備えている装置などがある。もちろん、本発明の方法を使用して製作されるOELデバイスは、これらの電子装置のディスプレイ部分だけでなく、ディスプレイ部分を取り入れた他のいかなる方式にも適用される。
さらに、本発明によれば製作されるディスプレイ装置は、また、非常に薄くて、可撓性で軽いスクリーン-タイプの大面積テレビに適している。従って、この大面積テレビを壁に貼り付けるかまたは掛けることは可能である。要求に応じ、可撓性テレビは、使用してない場合便宜的に巻くことができる。
【0054】
印刷回路基板は、また、本発明の技術を使用して製作されることができる。従来の印刷回路基板は、フォトリソグラフおよびエッチング技術で製造されている。これは、ICチップないし受動素子のような超小型電子デバイスを除きコストを意識したものであっても、製造費用は増加する。高解像度のパターニングは、また、高密度実装装を達成することを必要とする。本発明を用いることによって、基板上の高解像度の相互接続が容易かつ信頼性をもって達成される。
【0055】
カラーデスプレイ応用のための色フィルタは、また、本発明を使用して提供される。染料または顔料を含んでいる液滴は、基板の選択された領域上へ正確に堆積する。マトリックス・フォーマットは、お互いが非常に近接した液滴に多用される。故に、そのままで観察することは。極めて有利である。乾燥後に、液滴の染料または顔料は、フィルタ層として作用する。
【0056】
DNAセンサ配列チップも、また、本発明を使用して提供されることができる。異なるDNAを含む溶液がチップによって準備された小さな隙間で分離された受容体配列上に堆積される。
上記で述べた内容は、例示にすぎず、当業者であれば本発明の範疇を逸脱しない範囲で改良をすることは可能である。たとえば、本発明は印字ヘッドと対応してプラテンが移動することに関して記載されていた。しかし、印字ヘッドがプラテンと対応して移動することも、また可能である。したがって、特許請求の範囲に記載された「プラテンに対応して印字ヘッドを移動する」ことという表現は、プラテンと印字ヘッドの相対的な動きのいずれもカバーするものである。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】インクジェット式堆積装置の概略図。
【図2】図1に示されるインクジェット式の堆積装置で生じる位置誤差を示す概略図である。
【図3】aおよび3bは、図1に示されるインクジェット式の堆積装置の印刷モードの実施例を概略的に示す。
【図4】図1に示されるインクジェット式の堆積装置に用いられるアライメントメークを保持する基板の概略平面図である。
【図5】本発明で使用されるアライメントを保持する基板の概略平面図である。
【図6】電気光学装置のブロック図を示す。
【図7】本発明により製造されたディスプレイデバイスを取り入れているモバイル・パソコンの概略図である。
【図8】本発明により製造されたディスプレイデバイスを取り入れている携帯電話の概略図である。
【図9】本発明により製造されたディスプレイデバイスを取り入れているデジタル・カメラの概略図である。
【符号の説明】
【0058】
100. インクジェット堆積装置
104. 柱
102. ベース
106. 棒
110. インクジェットヘッド
108. キャリア
114. 基板
112. プラテン
116. 移動支持ステージ
Claims (13)
- 印刷用基板を支持する移動ステージのプラテンとインクジェットヘッドとの間の位置的誤差を補正する方法であって、当該方法は以下からなる;
第1のアライメントマークにそって、第1位置に印字ヘッドを配置し、該第1位置から第2位置へ該基板の横方向xにそって、プラテンに対応して印字ヘッドを移動し、横方向の第1位置からの予め決められた距離にある第2アライメントマークと該代2位置との間の変位を測定し、該第1位置から第3位置へプラテンの縦方向yに沿ってプラテンに関連して該印字ヘッドを移動し、縦方向の第1位置からの予め決められた第2距離にある第3アライメントマークと該第3位置との間の変位を測定し、該移動ステージの移動を制御するため横方向および又は、縦方向の変位に対して補正要素を発生することを特徴とする。 - 第1補正要素は、横方向xのために発生し、第2補正要素は、縦方向yのために発生する請求項1に記載の方法。
- x軸およびy軸の間で囲まれたオフセット角度θは、前記軸のいずれか1つの測定されたずれから決定され、前記軸のうちの他方軸での移動ステージの動きを制御するのに用いられる補正要素は、決定されたオフセット角度θに依存して補正される請求項1ないし2に記載の方法。
- 移動ステージ用の制御プログラムに前記補正要素を適用する前記特許請求範囲のいずれかに記載の方法。
- 基板上に第1、第2、第3のアライメントマークが形成されてなる前記特許請求範囲のいずれかに記載の方法。
- 基板上に第1、第2、第3のアライメントマークの対応するセットを有し、複数セット各々に対し補正要素を発生させてなる請求項5に記載の方法。
- 前記アライメントマークは、基板上で線形な関係で配置され、線形近似技術は前記アライメントマークのセットの少なくとも1つ用の補正要素を発生させるために使用されてなる請求項6に記載の方法。
- 移動ステージの動きを制御する補正要素は、前記アライメントマークの複数のセットを挿入することによって発生されてなる請求項7に記載の方法。
- 前記アライメントマークは、多項式又はスプライン曲線関係を用いて基板上に配置され、前記多項式又はスプライン曲線近似技術は前記アライメントマークのセットの少なくとも1つ用の補正要素を発生させるために使用されてなる請求項6に記載の方法。
- 補正要素及びまたはその複数は、印字ヘッドからの液滴放出を制御するクロックパルスのタイミングを制御するのに用いる前記特許請求範囲のいずれかに記載の方法。
- インクジェット印刷ヘッドと、該インクジェットからの一連の液滴として材料を射出されることによってパターンが印刷される基板を支持するプラテンと、横方向xおよび縦方向yにそって印字ヘッドとプラテンとの相対的移動をおこなう移動ステージと、xおよびy方向にそって印字ヘッドとプラテンとの相対的位置を制御する制御手段とからなり、該制御手段は、該x軸又は該y軸に沿って印字ヘッドとプラテンとの間の位置的誤差を補正する補正要素を適用するよう設定されてなるインクジェット堆積装置。
- 請求項1から10のうちのい変位の方法に対応して機能するよう設定されてなるインクジェット堆積装置。
- 請求項1から10のうちのい変位の方法に対応して製造されてなる、あるいは請求項11または12に記載されたインクジェト堆積装置によって、製造されてなる電子的、電子光学的、光学的ないしセンサー装置。
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