JP2005501923A - バレリアナオフィシナリスを含有する医薬組成物 - Google Patents
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Abstract
ヒト患者における睡眠誘発性無呼吸または低呼吸は、溶媒によって抽出され得るバレリアナ オフィシナリスの構成成分の少なくとも一部からなる組成物を、その患者に投与することによって効果的に治療することができる。
Description
【技術分野】
【0001】
本発明は、睡眠誘発性無呼吸または呼吸低下(それぞれ、無呼吸および呼吸低下とも言う)を患うヒト患者を治療するための医薬組成物ならびに治療方法に関する。睡眠中に呼吸低下(浅過ぎる呼吸)、または無呼吸(多かれ少なかれ呼吸の周期的な中断)に苦しむ患者は、起きているとき睡眠不足になりがちで、その結果、覚醒性(vigilance)の減少および傾眠(increasing sleepiness)を導く。
【背景技術】
【0002】
眠りを誘導する多くの化学物質(睡眠補助剤)、たとえば、バルビツール酸塩、ベンゾジアゼピン、ならびに合成薬理学分野および植物薬理学分野由来の様々な鎮静剤、とりわけバレリアン(valerian)抽出物などが知られているが、改善された睡眠補助剤に対する需要は衰えていない。
【0003】
結果として、睡眠学(somnology)は、熱心に研究される分野となり、「睡眠の質」は様々な方法で測定することができる。睡眠中の、急速眼球運動(REM)の周期と非急速眼球運動(NREM)の周期との測定は、定評のある方法である。細胞レベルで睡眠を制御する機序は、まだその大部分が知られておらず、そして特に、ヒトにおける睡眠誘発性無呼吸および呼吸低下を治療するための効果的な手段や、ヒトにおけるこれらの状態を治療する方法は知られていない。
【0004】
ある特定の物質(たとえば、典型的にはカフェインおよびテオフィリン、ならびに特定のアンフェタミン)は、覚醒薬(wake-up drug)として知られ、覚醒を誘導し、覚醒時間を増加させる中枢神経系の刺激物質として有効である。しかしながら、結局睡眠はなくてはならないものであり、「睡眠の質」は、少なくとも実質的な程度まで、回復の度合いに影響を及ぼすと思われる。そのような物質がアデノシン受容体に対するアンタゴニストまたはアゴニストとして作用するため有効であるということは明らかである。
【0005】
ニューロンの活動により制御されるアデノシンの形成は、睡眠への移行の中心にあり、アデノシンA1およびA2受容体のアンタゴニストに関する研究(Carley, D.W. et al: Sleep 20, 12, (1997), p.1093-1098)により、腹腔内にフェニルイソプロピルアデノシン(A1受容体アゴニスト)、2−p−(2−カルボキシエチル)−フェネチルアミノ−5’−N−エチルカルボキシアミド−アデノシン塩酸塩(A2受容体アゴニスト)およびN−[(1S,トランス)−2−ヒドロキシシクロペンチル]−アデノシン(A1受容体アゴニスト)を注射したラットにおいて、NREM睡眠のあいだの無呼吸の投与−依存性(dose-dependent)抑制の可能性が示唆されている。頻繁に、動物試験におけるこれらの物質の投与は、結果として低血圧および低体温を生じた。明らかに、このタイプの物質は、医薬としての使用に適切ではないであろう。
【0006】
現在、ヒトにおける血中アデノシン代謝物と睡眠との概略的な相関関係が確立されているが、そのような機序とその後の睡眠の質との関係は、呼吸低下または無呼吸の有効な治療を提供するに足りるほど知られていない。より具体的には、そのような治療が、鎮静を誘導する睡眠補助剤群の物質よりむしろ「覚醒薬」ファミリーの物質の注意深く制御された投与量で達成されるということが予想されるであろう。
【発明の開示】
【0007】
したがって、本発明の全体的な目的は、ヒトにおける睡眠誘発性無呼吸または呼吸低下を治療するのに有効である薬剤、組成物および方法を提供することである。
【0008】
結果として本発明をもたらし、種々の植物抽出物の機能的アッセイに基づく研究の過程において、驚くべきことに、周知の鎮静剤(そして、呼吸低下または無呼吸を軽減するよりむしろ、呼吸低下または無呼吸に寄与すると信じられている物質群の一員)であるバレリアナ抽出物が、ヒト患者における睡眠誘発性無呼吸および呼吸低下を実際に軽減するかまたはさらに取り除くことが可能であるということを見出した。
【0009】
そのような研究は、既知の植物化学組成物の様々な組合せを含み、そして、従来のバレリアン抽出物に一般に含まれるバレリアナ オフィシナリス(Valeriana officinalis)の構成成分が、そのまま使用した場合、または他の植物抽出物(たとえば、フムラス ルプラスの成分を含むもの)および/または生薬分野で使用される種類の従来のアジュバントおよび添加物と組合せて使用した場合の両方で、睡眠誘発性無呼吸および呼吸低下の有効な治療を提供するということを見出した。
【0010】
したがって、第一の一般的な実施態様によれば、本発明は、睡眠誘発性無呼吸または呼吸低下を患うヒト患者を治療するための医薬組成物であって、溶媒によって抽出され得るバレリアナ オフィシナリスの構成成分の少なくとも一部からなる組成物を提供する。
【0011】
第2の一般的な実施態様によれば、本発明は、睡眠誘発性無呼吸または呼吸低下を患うヒト患者の治療方法であって、該患者に有効量のバレリアナ オフィシナリス由来の抽出物を投与することからなる方法を提供する。
【0012】
さらなる実施態様において、本発明は、ヒト患者における睡眠誘発性無呼吸または呼吸低下に対して有効な医薬組成物の製造方法であって、バレリアナ オフィシナリスを適切な溶媒で抽出し、ヒトに安全に投与できる抽出物を回収することからなる方法を提供する。
【0013】
よりさらなる実施態様によれば、本発明は、ヒト患者における睡眠誘発性無呼吸または呼吸低下の治療用医薬組成物の製造のための、バレリアナ オフィシナリスの抽出物の新規な使用を提供する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本明細書に使用される「抽出物」という用語は、適切な溶媒(通常、有機溶媒、二酸化炭素および水またはそれらの溶媒の混合物)で、充分な時間(通常、1〜48時間)植物材料を抽出した生成物を意味する。より好ましい溶媒は、低級アルコール(すなわち、1〜4個の炭素原子を含む)の水溶性混合物である。典型的な抽出温度は、約0℃〜約100℃の範囲である。加圧(elevated pressure)が適用され得るが、周囲圧力(ambient pressure)での抽出がより好ましい。通常、適切な抽出物は、液体または乾燥物であってもよく、通常、抽出の初期産物から溶媒を除去することによって得られる。
【0015】
本発明による使用に好適なバレリアナ オフィシナリスの抽出物は、商業的に入手可能であり、様々な薬局方(たとえば、スイス薬局方ヘルベティカ(Swiss Pharmacopoeia Helvetica)V、モノグラフィー314、366頁)に定義されている。そのような抽出物はまた、本明細書において略してバレリアン抽出物とも呼ばれるであろう。本発明による使用を含めた医薬使用のためのバレリアン抽出物は、好ましくは、元来バレポートリエート(valepotriates)を含まないべきである。
【0016】
同様に、医学用途のためのフムラス ルプラスなどの種々の他の植物の抽出物は、薬理学的作用が定義されており、種々の供給源から商業的に入手され得る。
【0017】
本発明による使用のためのバレリアナ オフィシナリスの抽出物、および本明細書において記載される他の医薬的植物の抽出物は、医薬製剤を製造する技術分野で使用される他の添加剤および補足剤(たとえば、希釈剤、結合剤、崩壊剤、潤滑剤、抗接着剤、フロープロモーター(flow promoters))と組合せるのみならず、そのまま液体で、もしくは固体形態で、またはお互いに混合して使用し得る。そのような添加剤の典型的な例は、マルトデキストリン、微結晶性セルロース、大豆由来多糖類、ポリエチレングリコール(たとえばマクロゴール)、ステアリン酸マグネシウム、コロイド状無水シリカ、プロピレングリコール、バニラの香りなどの香りおよび風味(flavor)成分である。
【0018】
本発明の利点は、本明細書に記載される抽出物の安全な服用量が、前々から良く知られていることである。典型的には、バレリアナ オフィシナリスの抽出物は、1日用量で1000mgまで安全に使用でき、そのような安全な服用量すべてが、有効であると予測される。睡眠前の単回投与が好ましい。通常好ましい有効な単回投与量は、約200〜約500mg/日の範囲である。バレリアン抽出物が、他の抽出物と組合せて使用される場合、バレリアン成分は、好ましくは、組成物中の抽出成分の少なくとも約50重量%であり、好ましくは、抽出成分の少なくとも約75重量%である。
【0019】
本発明は、図を参照する実施例において、より詳細に説明されるであろう。
【実施例】
【0020】
以下の実施例は、単に説明の目的で、また本発明の有効性の実験的な証拠を提示するために提供するものである。しかしながら、本明細書に記載される特定の組成物、剤形、または治療方法への限定を意図するものではない。
【0021】
[実施例1]
中程度の睡眠障害(mild-moderate severity of sleep disorder)の30人の患者(56±10歳の女性21人、61±3歳の男性9人)を、診断目的で睡眠研究所に当初送られてきた150人の患者から採用した。標準的な既往歴および臨床検査に加え、診断は睡眠ポリグラフィーによって確認された。中程度で非有機的な不眠(non-organic insomnia)を患うこれらの患者のみがこの研究のために選択された。
【0022】
睡眠障害は、1週間に少なくとも3回、少なくとも1ヵ月間起こることが報告された。向精神薬物の使用または眠りを妨げることが知られている他の薬剤の使用のみならず、神経的または医学的臨床症状を干渉することは、この研究の患者群において排除された。他の睡眠障害の治療はどれも、少なくとも研究の2週間前に停止しなければならなかった。
【0023】
患者は、記録前の一晩適用を伴う14日間のインターバルで睡眠ポリグラフィーにより各2回検査された。患者は、彼らの通常の寝る時間に床についた。一回目の検査は、その診断:非有機的不眠の客観的確認のために使用された。検査において、標準17チャンネル(5EEGリード:C3−A2、C4−A1、FP1−A2、FP2−A1、C3−C4;2EOG:左右;2EMG:顎下および脛骨;ECG、呼吸:胸部、腹部、SA02、フローセンサー(flow sensor);***、およびいびきマイク)が、あらゆる睡眠関連疾患、周期性四肢運動症候群、または下肢静止不能症候群を安全に除外するために記録された。個々の睡眠段階は、適当なソフトウェア(Schwarzer Company, Comlab 32; Version 2.8)を使用して自動的に評価した。
【0024】
このような確認ののち、治療は、就寝時間の2時間前に毎晩2錠で開始した。各錠剤は、250mgの標準的な乾燥バレリアン抽出物(スイス薬局方V、モノグラフィー 314、366頁;ツェラー アーゲー(Zeller AG)、ロマーンショルン(Romanshorn)、スイス、バッチNo.011540により供給される製品)と60mgのフムラス ルプラス由来の抽出物(ツェラー アーゲー、ロマーンショルン、スイス、バッチNo.012450により供給される医薬用商業製品)との一定の混合物を含有した。治療開始の2週間後の二回目の睡眠ポリグラフィー検査は、応答追跡(response follow-up)のために使用した。
【0025】
結果は、以下の表1にまとめる。値は標準偏差と共に平均値で記載した。睡眠ポリグラフィー研究からの変数は、生物測定評価(biometric evaluation)のために2つ一組で比較した。テストは、ケースの数が30以下である場合、非正規分布として健全であるとみなされた。両側検定(double-tailed tests)が実施された。錠剤数から決定される患者のコンプライアンスは、良好、すなわちすべての所定の錠剤は指示通り摂取された。副作用を示すかその徴候を示した患者はいなかった。
【0026】
睡眠ポリグラフィーによる1回目の検査の結果の評価により、検査を受けた群の9人の患者が睡眠誘発性無呼吸または呼吸低下を患っていたことが指摘された。睡眠誘発性無呼吸または呼吸低下を患うその9人の患者の、開始時と2週間後での睡眠ポリグラフィー検定の結果を以下の表1に示す。
【0027】
【表1】
【0028】
これらの結果から明らかなように、睡眠時間および睡眠効率はいずれも有意に変化しなかった。対して、無呼吸および呼吸低下の絶対回数、ならびに無呼吸指数および呼吸低下指数は両方とも有意に減少した。
【0029】
この研究の元々の目的が抽出物の混合物の効果を調査することであったという事実に鑑み、混合物中の各抽出物の寄与を調査するためにさらなる研究がなされた。これは、以下に報告するインビトロ研究によりなされ、睡眠誘発性無呼吸および呼吸低下に関しては、フムラス ルプラス抽出物を除いた場合に有益な結果が得られるが、その逆はないという教示を支持し、バレリアン抽出物の構成成分が本発明に必要不可欠であったということを示唆している。
【0030】
[実施例2]
一連の実験は、候補物質のアデノシンA1受容体への結合を測定するためになされた。使用された方法は、本質的には、バイオケミカル スタディーズ オブ CNS レセプターズ(Biochemical Studies of CNS Receptors)(ハンドブック オブ フィジコファーマコロジー(Handbook of Psychopharmacology)、第17巻)、Plenum Press、ニューヨーク、1983年に報告されているものであった。
【0031】
以下の物質がテストに使用された:
a)バレリアナ オフィシナリスの乾燥抽出物、ツェラー(Zeller)、
バッチNo.011540
b)バレリアナ オフィシナリスの抽出乾燥物、成形体(compacted)、ツェラー、
バッチNo.012270
c)フムラス ルプラスの乾燥抽出物、ツェラー、バッチNo.12450
d)乾燥抽出物a)およびc)の混合物(重量比250:60)
e)抽出溶液0.01g/ml−テストVOB 58
f)抽出溶液0.01g/ml−テストVOB 79
g)バレリアン成分「ショーレ(scholle)−4」、バレリアナ オフィシナリスから単離されたリグナン型オリビール(olivil)誘導体
比較の目的でN6−シクロペンチルアデノシン(CPA)、すなわち完全A1アンタゴニストを、その特徴が既知であるためテストにおいて使用した。
【0032】
(A)チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞で発現された組換えヒトA1アデノシン受容体への[35S]GTPγS結合の刺激を、物質a)、b)、c)、およびd)についてテストした。ラットA1アデノシン受容体での結合実験からKiおよびIC50値を比較のために誘導する。結果は以下の表2および図1に与える。これらの結果から明らかになるものとして、フムラス ルプラスの抽出物の結合有効性は、それ自体は検出されず、バレリアン抽出物のみが顕著な結合を示す。しかしながら、複合抽出物の相乗効果は、これらのテストによって支持されていると考えられる。そして、バレリアン抽出物と、フムラス ルプラスの抽出物に匹敵する活性を示す植物抽出物との他の組み合わせが同様の性能を示すであろうことが想定され得る。そのような他の植物の例は、メリッサ属、トケイソウ属、およびフキ属である。
【0033】
【表2】
【0034】
(B)他の系列のテストでは、前記被験物質を、ヒト組換えA1アデノシン受容体(hA1−CHO細胞膜)への[35S]GTPγS刺激の最大効果についてテストした。被験材料はすべて最大効果を生む濃度でテストされた。「ショーレ−4」と呼ばれるバレリアン抽出物から得られるリグナン型オリビール誘導体の結果を図2に示す。
【0035】
(C)アデニルアセチラーゼアッセイは、A1アデノシン受容体アンタゴニストによるフォルスコリン刺激cAMP形成の阻害を測定するために、前記で引用された文献において特定された方法で行ない、ヒトA1アデノシン受容体を発現するCHO細胞膜上で測定した。結果を、乾燥バレリアン抽出物については図3に、オリビール誘導体(ショーレ−4)については図4に示す。
【0036】
先の実施例および他の例証は説明の目的で提供されるものであり、制限のためのものではなく、そして本発明の範囲は、以下のクレームに基づき解釈されるべきものであることを強調する。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】種々の抽出物でなされた結合研究の結果の図である。
【図2】種々の抽出物の受容体刺激に対する効果の結果を示すもう1つの図である。
【図3】既知の阻害剤と比較したバレリアン抽出物の相対阻害を示す図である。
【図4】バレリアン抽出物から得られた「ショーレ−4」と呼ばれるリグナン型オリビール(olivil)誘導体の相対阻害に関する図3と同様の図である。
【0001】
本発明は、睡眠誘発性無呼吸または呼吸低下(それぞれ、無呼吸および呼吸低下とも言う)を患うヒト患者を治療するための医薬組成物ならびに治療方法に関する。睡眠中に呼吸低下(浅過ぎる呼吸)、または無呼吸(多かれ少なかれ呼吸の周期的な中断)に苦しむ患者は、起きているとき睡眠不足になりがちで、その結果、覚醒性(vigilance)の減少および傾眠(increasing sleepiness)を導く。
【背景技術】
【0002】
眠りを誘導する多くの化学物質(睡眠補助剤)、たとえば、バルビツール酸塩、ベンゾジアゼピン、ならびに合成薬理学分野および植物薬理学分野由来の様々な鎮静剤、とりわけバレリアン(valerian)抽出物などが知られているが、改善された睡眠補助剤に対する需要は衰えていない。
【0003】
結果として、睡眠学(somnology)は、熱心に研究される分野となり、「睡眠の質」は様々な方法で測定することができる。睡眠中の、急速眼球運動(REM)の周期と非急速眼球運動(NREM)の周期との測定は、定評のある方法である。細胞レベルで睡眠を制御する機序は、まだその大部分が知られておらず、そして特に、ヒトにおける睡眠誘発性無呼吸および呼吸低下を治療するための効果的な手段や、ヒトにおけるこれらの状態を治療する方法は知られていない。
【0004】
ある特定の物質(たとえば、典型的にはカフェインおよびテオフィリン、ならびに特定のアンフェタミン)は、覚醒薬(wake-up drug)として知られ、覚醒を誘導し、覚醒時間を増加させる中枢神経系の刺激物質として有効である。しかしながら、結局睡眠はなくてはならないものであり、「睡眠の質」は、少なくとも実質的な程度まで、回復の度合いに影響を及ぼすと思われる。そのような物質がアデノシン受容体に対するアンタゴニストまたはアゴニストとして作用するため有効であるということは明らかである。
【0005】
ニューロンの活動により制御されるアデノシンの形成は、睡眠への移行の中心にあり、アデノシンA1およびA2受容体のアンタゴニストに関する研究(Carley, D.W. et al: Sleep 20, 12, (1997), p.1093-1098)により、腹腔内にフェニルイソプロピルアデノシン(A1受容体アゴニスト)、2−p−(2−カルボキシエチル)−フェネチルアミノ−5’−N−エチルカルボキシアミド−アデノシン塩酸塩(A2受容体アゴニスト)およびN−[(1S,トランス)−2−ヒドロキシシクロペンチル]−アデノシン(A1受容体アゴニスト)を注射したラットにおいて、NREM睡眠のあいだの無呼吸の投与−依存性(dose-dependent)抑制の可能性が示唆されている。頻繁に、動物試験におけるこれらの物質の投与は、結果として低血圧および低体温を生じた。明らかに、このタイプの物質は、医薬としての使用に適切ではないであろう。
【0006】
現在、ヒトにおける血中アデノシン代謝物と睡眠との概略的な相関関係が確立されているが、そのような機序とその後の睡眠の質との関係は、呼吸低下または無呼吸の有効な治療を提供するに足りるほど知られていない。より具体的には、そのような治療が、鎮静を誘導する睡眠補助剤群の物質よりむしろ「覚醒薬」ファミリーの物質の注意深く制御された投与量で達成されるということが予想されるであろう。
【発明の開示】
【0007】
したがって、本発明の全体的な目的は、ヒトにおける睡眠誘発性無呼吸または呼吸低下を治療するのに有効である薬剤、組成物および方法を提供することである。
【0008】
結果として本発明をもたらし、種々の植物抽出物の機能的アッセイに基づく研究の過程において、驚くべきことに、周知の鎮静剤(そして、呼吸低下または無呼吸を軽減するよりむしろ、呼吸低下または無呼吸に寄与すると信じられている物質群の一員)であるバレリアナ抽出物が、ヒト患者における睡眠誘発性無呼吸および呼吸低下を実際に軽減するかまたはさらに取り除くことが可能であるということを見出した。
【0009】
そのような研究は、既知の植物化学組成物の様々な組合せを含み、そして、従来のバレリアン抽出物に一般に含まれるバレリアナ オフィシナリス(Valeriana officinalis)の構成成分が、そのまま使用した場合、または他の植物抽出物(たとえば、フムラス ルプラスの成分を含むもの)および/または生薬分野で使用される種類の従来のアジュバントおよび添加物と組合せて使用した場合の両方で、睡眠誘発性無呼吸および呼吸低下の有効な治療を提供するということを見出した。
【0010】
したがって、第一の一般的な実施態様によれば、本発明は、睡眠誘発性無呼吸または呼吸低下を患うヒト患者を治療するための医薬組成物であって、溶媒によって抽出され得るバレリアナ オフィシナリスの構成成分の少なくとも一部からなる組成物を提供する。
【0011】
第2の一般的な実施態様によれば、本発明は、睡眠誘発性無呼吸または呼吸低下を患うヒト患者の治療方法であって、該患者に有効量のバレリアナ オフィシナリス由来の抽出物を投与することからなる方法を提供する。
【0012】
さらなる実施態様において、本発明は、ヒト患者における睡眠誘発性無呼吸または呼吸低下に対して有効な医薬組成物の製造方法であって、バレリアナ オフィシナリスを適切な溶媒で抽出し、ヒトに安全に投与できる抽出物を回収することからなる方法を提供する。
【0013】
よりさらなる実施態様によれば、本発明は、ヒト患者における睡眠誘発性無呼吸または呼吸低下の治療用医薬組成物の製造のための、バレリアナ オフィシナリスの抽出物の新規な使用を提供する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本明細書に使用される「抽出物」という用語は、適切な溶媒(通常、有機溶媒、二酸化炭素および水またはそれらの溶媒の混合物)で、充分な時間(通常、1〜48時間)植物材料を抽出した生成物を意味する。より好ましい溶媒は、低級アルコール(すなわち、1〜4個の炭素原子を含む)の水溶性混合物である。典型的な抽出温度は、約0℃〜約100℃の範囲である。加圧(elevated pressure)が適用され得るが、周囲圧力(ambient pressure)での抽出がより好ましい。通常、適切な抽出物は、液体または乾燥物であってもよく、通常、抽出の初期産物から溶媒を除去することによって得られる。
【0015】
本発明による使用に好適なバレリアナ オフィシナリスの抽出物は、商業的に入手可能であり、様々な薬局方(たとえば、スイス薬局方ヘルベティカ(Swiss Pharmacopoeia Helvetica)V、モノグラフィー314、366頁)に定義されている。そのような抽出物はまた、本明細書において略してバレリアン抽出物とも呼ばれるであろう。本発明による使用を含めた医薬使用のためのバレリアン抽出物は、好ましくは、元来バレポートリエート(valepotriates)を含まないべきである。
【0016】
同様に、医学用途のためのフムラス ルプラスなどの種々の他の植物の抽出物は、薬理学的作用が定義されており、種々の供給源から商業的に入手され得る。
【0017】
本発明による使用のためのバレリアナ オフィシナリスの抽出物、および本明細書において記載される他の医薬的植物の抽出物は、医薬製剤を製造する技術分野で使用される他の添加剤および補足剤(たとえば、希釈剤、結合剤、崩壊剤、潤滑剤、抗接着剤、フロープロモーター(flow promoters))と組合せるのみならず、そのまま液体で、もしくは固体形態で、またはお互いに混合して使用し得る。そのような添加剤の典型的な例は、マルトデキストリン、微結晶性セルロース、大豆由来多糖類、ポリエチレングリコール(たとえばマクロゴール)、ステアリン酸マグネシウム、コロイド状無水シリカ、プロピレングリコール、バニラの香りなどの香りおよび風味(flavor)成分である。
【0018】
本発明の利点は、本明細書に記載される抽出物の安全な服用量が、前々から良く知られていることである。典型的には、バレリアナ オフィシナリスの抽出物は、1日用量で1000mgまで安全に使用でき、そのような安全な服用量すべてが、有効であると予測される。睡眠前の単回投与が好ましい。通常好ましい有効な単回投与量は、約200〜約500mg/日の範囲である。バレリアン抽出物が、他の抽出物と組合せて使用される場合、バレリアン成分は、好ましくは、組成物中の抽出成分の少なくとも約50重量%であり、好ましくは、抽出成分の少なくとも約75重量%である。
【0019】
本発明は、図を参照する実施例において、より詳細に説明されるであろう。
【実施例】
【0020】
以下の実施例は、単に説明の目的で、また本発明の有効性の実験的な証拠を提示するために提供するものである。しかしながら、本明細書に記載される特定の組成物、剤形、または治療方法への限定を意図するものではない。
【0021】
[実施例1]
中程度の睡眠障害(mild-moderate severity of sleep disorder)の30人の患者(56±10歳の女性21人、61±3歳の男性9人)を、診断目的で睡眠研究所に当初送られてきた150人の患者から採用した。標準的な既往歴および臨床検査に加え、診断は睡眠ポリグラフィーによって確認された。中程度で非有機的な不眠(non-organic insomnia)を患うこれらの患者のみがこの研究のために選択された。
【0022】
睡眠障害は、1週間に少なくとも3回、少なくとも1ヵ月間起こることが報告された。向精神薬物の使用または眠りを妨げることが知られている他の薬剤の使用のみならず、神経的または医学的臨床症状を干渉することは、この研究の患者群において排除された。他の睡眠障害の治療はどれも、少なくとも研究の2週間前に停止しなければならなかった。
【0023】
患者は、記録前の一晩適用を伴う14日間のインターバルで睡眠ポリグラフィーにより各2回検査された。患者は、彼らの通常の寝る時間に床についた。一回目の検査は、その診断:非有機的不眠の客観的確認のために使用された。検査において、標準17チャンネル(5EEGリード:C3−A2、C4−A1、FP1−A2、FP2−A1、C3−C4;2EOG:左右;2EMG:顎下および脛骨;ECG、呼吸:胸部、腹部、SA02、フローセンサー(flow sensor);***、およびいびきマイク)が、あらゆる睡眠関連疾患、周期性四肢運動症候群、または下肢静止不能症候群を安全に除外するために記録された。個々の睡眠段階は、適当なソフトウェア(Schwarzer Company, Comlab 32; Version 2.8)を使用して自動的に評価した。
【0024】
このような確認ののち、治療は、就寝時間の2時間前に毎晩2錠で開始した。各錠剤は、250mgの標準的な乾燥バレリアン抽出物(スイス薬局方V、モノグラフィー 314、366頁;ツェラー アーゲー(Zeller AG)、ロマーンショルン(Romanshorn)、スイス、バッチNo.011540により供給される製品)と60mgのフムラス ルプラス由来の抽出物(ツェラー アーゲー、ロマーンショルン、スイス、バッチNo.012450により供給される医薬用商業製品)との一定の混合物を含有した。治療開始の2週間後の二回目の睡眠ポリグラフィー検査は、応答追跡(response follow-up)のために使用した。
【0025】
結果は、以下の表1にまとめる。値は標準偏差と共に平均値で記載した。睡眠ポリグラフィー研究からの変数は、生物測定評価(biometric evaluation)のために2つ一組で比較した。テストは、ケースの数が30以下である場合、非正規分布として健全であるとみなされた。両側検定(double-tailed tests)が実施された。錠剤数から決定される患者のコンプライアンスは、良好、すなわちすべての所定の錠剤は指示通り摂取された。副作用を示すかその徴候を示した患者はいなかった。
【0026】
睡眠ポリグラフィーによる1回目の検査の結果の評価により、検査を受けた群の9人の患者が睡眠誘発性無呼吸または呼吸低下を患っていたことが指摘された。睡眠誘発性無呼吸または呼吸低下を患うその9人の患者の、開始時と2週間後での睡眠ポリグラフィー検定の結果を以下の表1に示す。
【0027】
【表1】
【0028】
これらの結果から明らかなように、睡眠時間および睡眠効率はいずれも有意に変化しなかった。対して、無呼吸および呼吸低下の絶対回数、ならびに無呼吸指数および呼吸低下指数は両方とも有意に減少した。
【0029】
この研究の元々の目的が抽出物の混合物の効果を調査することであったという事実に鑑み、混合物中の各抽出物の寄与を調査するためにさらなる研究がなされた。これは、以下に報告するインビトロ研究によりなされ、睡眠誘発性無呼吸および呼吸低下に関しては、フムラス ルプラス抽出物を除いた場合に有益な結果が得られるが、その逆はないという教示を支持し、バレリアン抽出物の構成成分が本発明に必要不可欠であったということを示唆している。
【0030】
[実施例2]
一連の実験は、候補物質のアデノシンA1受容体への結合を測定するためになされた。使用された方法は、本質的には、バイオケミカル スタディーズ オブ CNS レセプターズ(Biochemical Studies of CNS Receptors)(ハンドブック オブ フィジコファーマコロジー(Handbook of Psychopharmacology)、第17巻)、Plenum Press、ニューヨーク、1983年に報告されているものであった。
【0031】
以下の物質がテストに使用された:
a)バレリアナ オフィシナリスの乾燥抽出物、ツェラー(Zeller)、
バッチNo.011540
b)バレリアナ オフィシナリスの抽出乾燥物、成形体(compacted)、ツェラー、
バッチNo.012270
c)フムラス ルプラスの乾燥抽出物、ツェラー、バッチNo.12450
d)乾燥抽出物a)およびc)の混合物(重量比250:60)
e)抽出溶液0.01g/ml−テストVOB 58
f)抽出溶液0.01g/ml−テストVOB 79
g)バレリアン成分「ショーレ(scholle)−4」、バレリアナ オフィシナリスから単離されたリグナン型オリビール(olivil)誘導体
比較の目的でN6−シクロペンチルアデノシン(CPA)、すなわち完全A1アンタゴニストを、その特徴が既知であるためテストにおいて使用した。
【0032】
(A)チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞で発現された組換えヒトA1アデノシン受容体への[35S]GTPγS結合の刺激を、物質a)、b)、c)、およびd)についてテストした。ラットA1アデノシン受容体での結合実験からKiおよびIC50値を比較のために誘導する。結果は以下の表2および図1に与える。これらの結果から明らかになるものとして、フムラス ルプラスの抽出物の結合有効性は、それ自体は検出されず、バレリアン抽出物のみが顕著な結合を示す。しかしながら、複合抽出物の相乗効果は、これらのテストによって支持されていると考えられる。そして、バレリアン抽出物と、フムラス ルプラスの抽出物に匹敵する活性を示す植物抽出物との他の組み合わせが同様の性能を示すであろうことが想定され得る。そのような他の植物の例は、メリッサ属、トケイソウ属、およびフキ属である。
【0033】
【表2】
【0034】
(B)他の系列のテストでは、前記被験物質を、ヒト組換えA1アデノシン受容体(hA1−CHO細胞膜)への[35S]GTPγS刺激の最大効果についてテストした。被験材料はすべて最大効果を生む濃度でテストされた。「ショーレ−4」と呼ばれるバレリアン抽出物から得られるリグナン型オリビール誘導体の結果を図2に示す。
【0035】
(C)アデニルアセチラーゼアッセイは、A1アデノシン受容体アンタゴニストによるフォルスコリン刺激cAMP形成の阻害を測定するために、前記で引用された文献において特定された方法で行ない、ヒトA1アデノシン受容体を発現するCHO細胞膜上で測定した。結果を、乾燥バレリアン抽出物については図3に、オリビール誘導体(ショーレ−4)については図4に示す。
【0036】
先の実施例および他の例証は説明の目的で提供されるものであり、制限のためのものではなく、そして本発明の範囲は、以下のクレームに基づき解釈されるべきものであることを強調する。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】種々の抽出物でなされた結合研究の結果の図である。
【図2】種々の抽出物の受容体刺激に対する効果の結果を示すもう1つの図である。
【図3】既知の阻害剤と比較したバレリアン抽出物の相対阻害を示す図である。
【図4】バレリアン抽出物から得られた「ショーレ−4」と呼ばれるリグナン型オリビール(olivil)誘導体の相対阻害に関する図3と同様の図である。
Claims (8)
- 睡眠誘発性無呼吸または呼吸低下を患うヒト患者の治療用医薬組成物であって、溶媒によって抽出され得るバレリアナ オフィシナリスの構成成分の少なくとも一部からなる医薬組成物。
- 前記組成物が、付加的にフムラス属、メリッサ属、トケイソウ属およびフキ属を含む群から選択される少なくとも1つの植物の抽出成分を含有する請求項1記載の組成物。
- 睡眠誘発性無呼吸または呼吸低下を患うヒト患者の治療方法であって、該患者にバレリアナ オフィシナリスの抽出物を投与する工程を含む方法。
- フムラス属、メリッサ属、トケイソウ属およびフキ属を含む群から選択される少なくとも1つの植物の抽出物が前記患者に付加的に投与される請求項3記載の方法。
- ヒト患者において睡眠誘発性無呼吸または呼吸低下に対し有効な医薬組成物の製造方法であって、溶媒によりバレリアナ オフィシナリスを抽出し、そして該患者に投与可能な抽出物を回収する工程を含む方法。
- 付加的に、フムラス属、メリッサ属、トケイソウ属およびフキ属を含む群から選択される少なくとも1つの植物を抽出し、そしてそこから抽出物を回収し、該抽出物と前記バレリアナ オフィシナリス由来の抽出物とを混合する工程を含む請求項5記載の方法。
- ヒト患者における睡眠誘発性無呼吸または呼吸低下の治療用医薬組成物の製造のためのバレリアナ オフィシナリス由来の抽出物の使用。
- バレリアナ オフィシナリス由来の前記抽出物がフムラス属、メリッサ属、トケイソウ属およびフキ属を含む群から選択される少なくとも1つの植物の抽出物と混合される請求項7記載の使用。
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