JP2005346839A - 光ヘッド装置、再生装置、記録装置 - Google Patents

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敬 中尾
Shinichiro Iimura
紳一郎 飯村
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Abstract

【課題】単純な部品で構成され、組立および調整が容易で、低コストかつ小型軽量でありながら、安定したフォーカスエラー信号及びトラッキングエラー信号を検出のできる光ヘッド装置の提供。
【解決手段】
放射光源と、放射される光ビームを記録媒体へ微小スポットに収束する集光光学系と、記録媒体で反射、回折した光ビームに非点収差を与える収差発生手段と、収差発生手段で非点収差を与えられた光ビームを受光する光検出手段を備える。そして収差発生手段は、対物レンズの近傍にあり、記録媒体上のトラックに対して約45度の方向に焦線をもつよう配置され、かつ対物レンズとの相対位置が動かないように固定されるものとする。
【選択図】 図2

Description

本発明は、光ディスクなどの光記録媒体もしくは光磁気記録媒体上に記憶される情報の記録・再生あるいは消去を行う光ヘッド装置、及びその光ヘッド装置を備えた再生装置、記録装置に関するものである。
特開平1−62838号公報
従来より、光ディスクの記録再生時のトラッキングサーボ動作によってトラック(トラック溝やピット列)に追従する対物レンズの移動により、トラッキングサーボ動作のために検出するトラッキングエラー信号にオフセットが発生することが知られている。
これを防止する方法として、ホログラム素子を対物レンズと一体的に駆動する方法があり、例えば上記特許文献1に記載されている。
図8に従来の光ピックアップ(光ヘッド)の概略図を示す。
光発生手段としてのレーザダイオード93から出力された光は、ホログラム素子92および対物レンズ91を透過し、光記録媒体であるディスク51の情報トラックに集光する。ディスク51からの反射光はホログラム素子92における境界線で分割された各領域92a,92bを透過、回折して、光検出手段としての2つのフォトディテクタ94aおよび94bに供給される。
トラッキングエラー信号は、このフォトディテクタ94a、94bで光量に応じて得られる信号の差信号として検出される。
対物レンズ91は、フォーカス・トラッキングアクチュエータ95(以下、アクチュエータと略記する)によってフォーカス方向(ディスク51に接離する方向)及びトラッキング方向(ディスク51の半径方向)に移動可能に保持されている。そして上記トラッキングエラー信号に基ずいたサーボ処理により、アクチュエータ95のトラッキングコイルに電流印加が行われることで、対物レンズ91はディスク51の情報トラック上に集光スポットを追従させるように移動制御される。
例えばこのようなトラッキング機構を備えた光ピックアップにおいて、対物レンズ91とホログラム素子92とは、連結部材により、ホログラム素子92の分割線を対物レンズ91の光軸上にほぼ一致させると共に近接した状態で連結され、アクチュエータ95により一体的に駆動される。
このような構成によって以下のような効果を得ている。
集光手段である対物レンズ91と、ホログラム素子92とが、連結部材にて、ホログラム素子92の分割線を対物レンズ91の光軸上にほぼ位置させると共に近接した状態で連結され、アクチュエータ95により一体的に駆動されるので、対物レンズ91を介してホログラム素子92の各領域92a、92bに入射する反射光(戻り光)の光量は、たとえ対物レンズ91の光軸がレーザダイオード93の出射光の光軸上からずれたとしても等しくなる。
対物レンズ91の光軸がレーザダイオード93の出射光の光軸上からずれた場合にオフセットが発生すると、集光スポットがディスク51の情報トラックの中心にあって正しくトラッキングが行われているにもかかわらず、トラッキングエラー信号が0にならない状態、つまりトラッキング動作を正確に行うことができないといった状態となる。ところが上記の構成の場合、対物レンズ91の光軸がレーザダイオード93の出射光の光軸上からずれた場合でも、かなり広い範囲において、正しくトラッキングが行われているにもかかわらず、トラッキングエラー信号が0にならない状態になることが解消されるためである。
これにより良好なサーボ信号および情報信号を得ることができる。
しかしながら、図8のような従来の構成では、トラッキングエラー信号を得るために、境界線で分割された回折領域17a、17bをホログラム素子92上に設ける必要があり、ホログラム素子92が複雑な構造となっていた。
また、回折領域17a、17bからの回折光を、各々専用のフォトディテクタ94a、94bによって受光し、トラッキングエラー信号を得ていたため、光検出手段の構成が複雑になっていた。
さらにまた上記従来例では、ホログラム素子92と対物レンズ91の相対位置のずれがあると、トラッキングエラー信号がオフセットしてしまうため、ホログラム素子92の分割線を対物レンズ95の光軸近傍に位置させる必要があり、その組立や調整の難易度が高い。
そこで本発明は、単純な部品で構成され、組み立ておよび調整が容易で、低コストかつ小型軽量でありながら、安定したフォーカスエラー信号及びトラッキングエラー信号を検出することのできる光ヘッド装置を提供することを目的とする。
本発明の光ヘッド装置は、記録媒体に対して光照射を行い、その戻り光に応じて、フォーカスエラー信号、トラッキングエラー信号、及び情報信号を得るための電気信号を生成する光ヘッド装置である。そして、放射光源と、光出射端となる対物レンズを含み上記放射光源から放射される光ビームを上記記録媒体上へ微小スポットに収束する集光光学系と、上記記録媒体で反射、回折した上記戻り光としての光ビームに非点収差を与える収差発生手段と、上記収差発生手段で非点収差を与えられた光ビームを受け、光量に応じて電気信号を出力する複数の光検出部からなる光検出手段とを備える。上記収差発生手段は、上記対物レンズの近傍にあり、上記記録媒体上のトラックに対して約45度の方向に焦線をもつよう配置され、かつ上記対物レンズとの相対位置が動かないように固定されている。
また本発明の再生装置、記録装置は、上記構成の光ヘッド手段を備えるものとする。
このように本発明の構成としては、収差発生手段と対物レンズの相対位置が変わらないように固定し、かつ収差発生手段を、記録媒体上のトラックに対して約45度の方向に焦線をもつよう配置させることにより、光検出手段上の光スポットは収差発生手段を用いない場合に対しておよそ90度回転する。ところが、トラック追従による対物レンズの移動によって光検出手段上の光スポットが動く方向は、収差発生手段を用いない場合と変わらない。このため、トラック追従による対物レンズの移動によって光検出手段上で光スポットが移動する方向と、記録媒体上のトラック溝によって光スポットの強度分布が変化する方向を分離でき、安定なトラッキングエラー信号を得ることができる。
また収差発生手段は、トラッキングエラー信号生成のために領域を分割する必要はない。
また、収差発生手段が、領域が分割されたものではないため、対物レンズと非点収差発生手段の相対位置には、高精度の調整を必要としない。
また、収差発生手段として、所定の偏光のみに収差を発生させる液晶素子と4分の1波長板を用いることで、上記液晶素子において、放射光源から記録媒体に向かう往路の光ビームでは非点収差を発生せず、記録媒体に反射した復路の光ビーム(戻り光)では非点収差を発生することが可能となる。
また収差発生手段として、所定の偏光のみに収差を発生させる液晶素子と4分の1波長板を用いる場合、放射光源の波長に応じて、所定の非点収差を発生させるよう、液晶素子に印加する電圧を変化させる。
本発明によれば、以下のような効果が得られる。
対物レンズと収差発生手段を一体化して保持し、一体駆動するように構成しており、かつ収差発生手段を記録媒体上のトラックに対して約45度の方向に焦線をもつよう配置させているため、対物レンズがサーボ信号によってトラック追従するように移動し、光検出手段上で光ビームが移動しても、この光ビームの移動はトラッキングエラー信号を検出する分割線に沿った方向の移動ため、トラッキングエラー信号のオフセットが発生せず、安定したトラッキングエラー信号を検出することができるという著しい効果がある。
また収差発生手段は、トラッキングエラー信号生成のために領域を分割することなく、単純な構造の素子を用いることができる。
さらに収差発生手段が領域が分割されたものではないということは、対物レンズと収差発生手段の相対位置には高精度の調整を必要としないという利点もあり、製造効率の向上やコストダウンに寄与できる。
また、収差発生手段として、所定の偏光のみに収差を発生させる液晶素子と4分の1波長板を用いることで、上記液晶素子において、放射光源から記録媒体に向かう往路の光ビームでは非点収差を発生せず、復路の光ビームでは非点収差を発生することが可能となり、この結果往路および復路の両方での光利用効率を下げることのない光ヘッドを実現することが可能であるという効果がある。
また収差発生手段として、所定の偏光のみに収差を発生させる液晶素子と4分の1波長板を用い、放射光源の波長が変わった場合は、所定の非点収差を発生させるよう、液晶素子に印加する電圧を変化させることで、放射光源の波長が異なっても安定した特性を得ることが可能である。
以下、本発明の光ヘッド装置及び光ヘッド装置を備えた再生装置、記録装置の実施の形態を説明する。実施の形態では、記録再生装置の例を挙げ、その記録再生装置における光ヘッドの構成を述べていく。
図1は実施の形態の記録再生装置のブロック図である。
光記録媒体であるディスク51は、図示しないターンテーブルに積載され、再生動作時においてスピンドルモータ52によって一定線速度(CLV)もしくは一定角速度(CAV)で回転駆動される。そして光ヘッド(光ピックアップ)53によってディスク51に記録されているデータの読み出しや、ディスク1に対するデータの書込が行なわれることになる。
ディスク51が再生専用ディスクである場合、ディスク1のトラックにはエンボスピット形態でデータが記録されている。またディスク51が記録可能ディスクである場合、色素変化ピット形態、或いは相変化ピット形態などでデータが記録される。
光ヘッド53内の構成は図2以降で述べるが、レーザ放射光源となるレーザダイオードや、ディスク51からの反射光(戻り光)を検出する光検出手段としてのフォトディテクタ、レーザ光の出力端となる対物レンズ、レーザ光を対物レンズを介してディスク記録面に照射し、またその反射光をフォトディテクタに導く光学系、対物レンズをトラッキング方向及びフォーカス方向に移動可能に保持するアクチュエータなどが設けられる。
また光ヘッド53全体はスライド駆動部54によりディスク半径方向に移動可能とされている。
ディスク51からの反射光情報はフォトディテクタによって検出され、受光光量に応じた電気信号とされてRFアンプ58に供給される。
なお、RFアンプ58は、光ヘッド53とは別体のアナログ処理ICにより構成される場合もあるし、光ヘッド53内に設けられる場合もある。
RFアンプ58には、光ヘッド53内の複数のフォトディテクタからの出力電流に対応して、電流電圧変換回路、マトリクス演算/増幅回路等を備え、マトリクス演算処理により必要な信号を生成する。例えば再生情報信号であるRF信号、サーボ制御のためのフォーカスエラー信号FE、トラッキングエラー信号TEなどを生成する。
RFアンプ58から出力される再生RF信号は再生信号処理部59へ、フォーカスエラー信号FE、トラッキングエラー信号TEはサーボ制御部60へ供給される。
RFアンプ58で得られた再生RF信号は再生信号処理部59において、2値化、PLLクロック生成、デコード処理、エラー訂正処理等が行われる。これらの処理によりディスク51からの再生データDPが得られ、所定の部位もしくは外部機器に出力される。
また再生信号処理部59では、RF信号に対するデコード並びにエラー訂正により得られた情報の中から、サブコード情報やアドレス情報を抽出し、これらの情報をコントローラ61に供給する。
コントローラ61は、例えばマイクロコンピュータで形成され、装置全体の制御を行う。
サーボ制御部60は、例えばDSP(Digital Signal Processor)により形成され、RFアンプ58からのフォーカスエラー信号FE、トラッキングエラー信号TEや、再生信号処理部59からのスピンドルエラー信号等から、フォーカス、トラッキング、スレッド、スピンドルの各種サーボドライブ信号を生成しサーボ動作を実行させる。
即ちフォーカスエラー信号FE、トラッキングエラー信号TEに応じてフォーカスドライブ信号、トラッキングドライブ信号を生成し、フォーカス/トラッキング駆動回路56に供給する。フォーカス/トラッキング駆動回路56は、光ヘッド53におけるアクチュエータ(二軸機構)のフォーカスコイル、トラッキングコイルを駆動することになる。これによって光ヘッド53、RFアンプ58、サーボ制御部60、フォーカス/トラッキング駆動回路56、アクチュエータによるトラッキングサーボループ及びフォーカスサーボループが形成される。
サーボ制御部60はさらに、スピンドルモータ駆動回路57に対してスピンドルエラー信号に応じて生成したスピンドルドライブ信号を供給する。スピンドルモータ駆動回路57はスピンドルドライブ信号に応じて例えば3相駆動信号をスピンドルモータ52に印加し、スピンドルモータ52の回転を実行させる。
またサーボ制御部60はコントローラ61からのスピンドルキック/ブレーキ制御信号に応じてスピンドルドライブ信号を発生させ、スピンドルモータ駆動回路57によるスピンドルモータ52の起動、停止、加速、減速などの動作も実行させる。
またサーボ制御部60は、例えばトラッキングエラー信号TEの低域成分として得られるスライドエラー信号や、コントローラ61からのアクセス実行制御などに基づいてスライドドライブ信号を生成し、スライド駆動回路55に供給する。スライド駆動回路55はスライドドライブ信号に応じてスライド駆動部54を駆動する。スライド駆動部54には図示しないが、光ヘッド3を保持するメインシャフト、スレッドモータ、伝達ギア等による機構を有し、スライド駆動回路55がスライドドライブ信号に応じてスライド駆動部54を駆動することで、光ヘッド53の所要のスライド移動が行なわれる。
データの記録時においては、記録データDRが入力され、記録信号処理部62に供給される。記録信号処理部62は、記録データDRに対してエラー訂正コード付加や記録フォーマットのデータ列への変調処理などを行う。そして記録信号処理部62で変調された記録データがレーザ変調回路63に供給される。レーザ変調回路63は、記録データに応じて光ヘッド53内の半導体レーザダイオードを駆動し、記録データに応じたレーザ出力を実行させ、ディスク51にデータ書込を行う。
この記録動作時においては、コントローラ62は、ディスク51の記録領域に対して光ヘッド53から記録パワーでレーザー光を照射するように制御される。
ディスク51が色素変化膜を記録層としたライトワンス型のものである場合は、記録パワーのレーザ照射により、色素変化によるピットが形成されていく。
またディスク51が相変化記録層のリライタブルディスクは、レーザー光の加熱によって記録層の結晶構造が変化し、相変化ピットが形成されていく。つまりピットの有無と長さを変えて各種のデータが記録される。また、ピットを形成した部分に再度レーザー光を照射すると、データの記録時に変化した結晶状態が加熱によって元に戻り、ピットが無くなってデータが消去される。
なお、この図1の例は、ディスク51として、エンボスピットディスク、色素変化ピットディスク、或いは相変化ピットディスク等としての光ディスクを想定した構成であるが、光磁気ディスクを対象とする記録再生装置も本発明の実施の形態となり得る。
光磁気ディスクを対象とする装置の場合、光ヘッド53に加えて磁気ヘッドが設けられ、記録時には磁気ヘッドによってディスクに対する磁界印加が行われたうえで、光ヘッド53によるレーザ照射が行われるものとなる。
例えば図1のように構成される記録再生装置における光ヘッド53の構成を図2で説明する。
光ヘッド53には、放射光源として例えば半導体レーザダイオード1が設けられる。このレーザダイオード1から出射した直線偏光の光ビームL(レーザ光)は、コリメートレンズ3及び偏光ビームスプリッタ(PBS)4を透過後、液晶非点収差発生素子5を透過する。そして1/4波長板6によって円偏光に変えられて対物レンズ7に入射し、ディスク51上に集光される。
対物レンズ7は、アクチュエータ2によってフォーカス方向及びトラッキング方向に移動可能に保持されている。そして上述したトラッキングエラー信号TE、フォーカスエラー信号に基ずいたサーボ処理により、アクチュエータ2のトラッキングコイル、フォーカスコイルに電流印加が行われることで、対物レンズ7のトラッキング方向の移動及びフォーカス方向の移動が行われ、ディスク51の情報トラック上に対して集光スポットが合焦状態を保ちながら追従するサーボ制御が行われる。
ディスク51で反射して円偏光の回転方向が逆になった光ビ−ムは、もとの光路を逆にたどる。そして1/4波長板6によって、元の光ビームLからみて90゜回転した直線偏光になり、液晶非点収差発生素子5に入射する。
液晶非点収差発生素子5は、ディスク51上のトラックに対して約45度の方向に焦線をもつよう配置され、対物レンズ7および1/4波長板6と一体駆動されるよう固定されている。即ち液晶非点収差発生素子5と1/4波長板6は、アクチュエータ2によって対物レンズ7とともにフォーカス方向、トラッキング方向に駆動される。
この液晶非点収差発生素子5を透過し、非点収差が加えられた透過光L1は、偏光ビームスプリッタ4によって反射され、集束レンズ10に入射する。集束レンズ10を透過した光ビームは、光検出手段として、例えば図4のように4分割の受光部11a〜11bが形成されたフォトディテクタ11に入射する。
この4分割の受光部11a〜11bの出力を演算することによって、サーボ信号及び情報信号(RF信号)を得ることができる。
特に、記録媒体上での反射光の対物レンズ7への入射光量変化から情報を読み取る場合は、液晶素子5の透過光L1を4分割のフォトディテクタ11で受光して、各受光部11aから11dの出力の和信号、又はこの和信号の交流成分をもって情報信号検出を行うことができる。
液晶非点収差発生素子5の構造を図3に示す。
液晶非点収差発生素子5は、図2に示すように2枚の透明基板(たとえばガラス)12、液晶13および透明電極14からなる。なお、配向剤や液晶のシール剤も用いる場合が多いが、本発明とは直接関係ないので省略する。
本例では、透明電極14の片方を非点収差を発生するパタンにする。そして透明電極14に電圧を印加する。
電圧を印加しない時、液晶分子はラビングや配向剤によって一方向に配向している。電圧を印可すると、両面の透明電極の電位差により配向方向が変わる。即ち電圧がかかったところの液晶分子は上下の電極方向が長軸になる。この状態でY方向(偏光方向0 ゜)の直線偏光の光ビームが入射すると、液晶分子の長軸と短軸の屈折率の違いによって位相差が生じ、透過波面に収差が発生する。しかし、X方向(偏光方向90 ゜)の直線偏光の光ビームは、この状態では共に短軸方向の屈折率だけを感じることになるので位相差は発生しない。
図1における光ビ−ムLの偏光方向を図2に示すX方向(偏光方向90 ゜)にすると、上記のような液晶非点収差発生素子5の性質によって、レーザダイオード1からディスク51へと至る光路(往路)では非点収差は発生しない。一方、その逆の光路(復路)では入射光の偏光方向に対して偏光方向が90 ゜回転(偏光方向0 ゜)しているため液晶非点収差発生素子5で非点収差が発生する。
従って、レーザダイオード1からディスク51へ至る往路において液晶非点収差発生素子5を透過する光量と、復路において液晶非点収差発生素子5を透過する光量の積で表される往復での光の利用効率が極めてよいので、フォトディテクタ11で得られる信号の和信号を情報信号として用いることにより、S/N比の高い光ヘッドを構成できる。
なお本例では、非点収差発生手段として液晶(液晶非点収差発生素子5)を用いているが、非点収差発生手段は液晶を用いたもの以外であったもよい。例えばニオブ酸リチウム基板等を用いた偏光ホログラムであってもよい。即ち図2の構成において液晶非点収差発生素子5に代えてホログラム素子を用い、ホログラム素子、1/4波長板6、及び対物レンズ2を固定する構成である。
また、非点収差発生手段は液晶や偏光ホログラムに限らず、偏光異方性のないホログラムを用いても良い。この場合は、往路ではホログラムの0次回折光を、復路ではホログラムの±1次回折光またはそのどちらかを用いる。
また、ホログラム素子はブレーズ化することで、光利用効率を高くすることもできる。
さらにまた、非点収差発生手段は、液晶やホログラム素子に限らず、シリンドリカルレンズなどでも良い。
さらに、液晶非点収差発生素子5を構成する2枚の透明基板12のうち、図2に示す光ヘッド装置の構成において対物レンズ7に近い側の透明基板12の代わりに1/4波長板6を用いてもよい。この場合、上述した性能を維持したまま、さらに部品点数の少なく小型軽量で低コストの光ヘッド53を構成することができる。
次に本実施の形態においてフォーカスエラー信号FE及びトラッキングエラー信号TEの検出動作について述べる。
上述したようにフォトディテクタ11は受光部が4分割され、液晶非点収差発生素子5によって非点収差を与えられた光ビームL1が入射している。
液晶非点収差発生素子5は、焦線がディスク51上のトラックに対して45度方向になるように配置されており、また図4に示すようにフォトディテクタ11は集束レンズ10を透過した光ビームの直交する2つの焦線(前側焦線と後側焦線)の間に配置されている。
このため、フォトディテクタ11に入射する光ビームL1は、図4に示すようにフォトディテクタ11上では、液晶非点収差発生素子5がない状態に対して、90度回転している。
図6にジャストフォーカス前後のフォトディテクタ11上のスポットの形状を示す。図6(b)がジャストフォーカス状態であり、図6(a)(c)がデフォーカス状態を表す。 従って、フォーカスエラー信号FEは、
FE=(11a+11c)−(11b+11d)
という演算によって得られる。つまりRFアンプ58において、受光部11a〜11dからの信号に対して、上記演算を行うことでフォーカスエラー信号FEが生成される。
次にトラッキングエラー信号TEの検出を説明する。
ディスク51で反射した光は、ディスク51上のトラック(溝又はピット列)によって回折されることによる回折パタンを持つ。この回折パタン(ファーフィールドパタン) によって、ディスク51上の集光スポットとトラック溝の相対位置変化に応じてフォトディテクタ11上の光量分布に変化が起こる。
例えば図7のX方向をディスク51のトラック溝と並行な方向とすると、トラック溝からの回折パタンのファーフィールドパタンFPにおいて、+Y方向(FPb)が明るくなって、−Y方向(FPa)が暗くなったり、この逆の光量変化が起こったりする。従ってRFアンプ58において次の演算を行うことによって、トラッキングエラー信号TEを得ることができる。
TE=(11a+11b)−(11c+11d)
さらにこのとき、図5に示したように、フォトディテクタ11上での光ビームL1は、液晶非点収差発生素子5がない状態に対して90度回転しているが、液晶非点収差発生素子5は対物レンズ7に固定されているため、トラック追従による対物レンズ7の移動によってフォトディテクタ11上の光スポットが動く方向は、液晶非点収差発生素子5を用いない場合と変わらない。
このため、図7のX方向をディスク51のトラック溝と並行な方向とした場合、トラッキング動作による対物レンズ移動によって生じるスポットの移動方向もX方向となり、レンズ移動によるトラッキングエラー信号TEのオフセットが生じない。
即ち本例によれば、対物レンズ7と液晶非点収差発生素子5を一体化して保持し、一体駆動するように構成しており、かつ液晶非点収差発生素子5をディスク51上のトラック溝に対して約45度の方向に焦線をもつよう配置させているため、対物レンズ7がサーボ動作によってトラック追従するように移動し、フォトディテクタ11上で光ビームL1が移動しても、この光ビームL1の移動はトラッキングエラー信号TEを検出する分割線に沿った方向の移動ため、トラッキングエラー信号TEのオフセットが発生しない。したがって、いわゆるプッシュプル方式の簡易なトラッキングエラー信号生成方式で、安定したトラッキングエラー信号を検出することができ、サーボ動作が安定するという著しい効果がある。
また本例では、液晶非点収差発生素子5は領域分割されていないため、対物レンズ7に対する取り付け精度は、高精度の調整を必要としない。これにより製造効率の向上、調整の容易化を実現できる。
なお、これらの効果は、液晶非点収差発生素子5に代えて、上述した他の非点収差発生手段を用いた場合でも得られるものである。
なお、図1に示した構成例ではコリメートレンズ3を用いているが、光ヘッド53の小型化と部品点数削減のために、コリメートレンズ3を用いない有限系の光学系を採用してもよい。
また、例えばレーザカプラとして知られているように、放射光源としてのレーザダイオードと、光検出手段としてのフォトディテクタを同じ半導体基板上に形成したものを採用することで、光ヘッド53の更なる小型化が可能である。
ところで、放射光源(レーザダイオード1)の出射光の波長が変わった場合でも、液晶非点収差発生手段5に印加する電圧を適当に変化させることにより、所定の非点収差を発生させることが可能である。つまり本発明の構成を用いることにより、異なる波長の放射光源にも対応することができる。
また、非点収差発生手段は、非点収差発生効果に加え、凹レンズの効果を併せ持つことで、フォーカスエラー検出感度を高めることもできる。
本発明の実施の形態の記録再生装置のブロック図である。 実施の形態の光ヘッドの構成の説明図である。 実施の形態の液晶非点収差発生素子の説明図である。 実施の形態のフォトディテクタの受光パターンの説明図である。 実施の形態のフォトディテクタ上の光スポットとトラック方向の関係を示す説明図である。 実施の形態のフォトディテクタ上でのフォーカス状態に応じた光スポットの様子を説明図である。 実施の形態のフォトディテクタ上でのトラッキング状態に応じた光スポットの様子の説明図である。 従来の光ヘッド装置の説明図である。
符号の説明
1 レーザダイオード、2 アクチュエータ、3 コリメートレンズ、4 偏光ビームスプリッタ、5 液晶非点収差発生素子、6 1/4波長板、7 対物レンズ、10 集束レンズ、11 フォトディテクタ、12 透明基板、13 液晶、14 透明電極、51 ディスク、53 光ヘッド、56 フォーカス/トラッキング駆動回路、58 RFアンプ、59 再生信号処理部、60 サーボ制御部、61 コントローラ、62 記録信号処理部、63 レーザ変調回路

Claims (9)

  1. 記録媒体に対して光照射を行い、その戻り光に応じて、フォーカスエラー信号、トラッキングエラー信号、及び情報信号を得るための電気信号を生成する光ヘッド装置であって、
    放射光源と、
    光出射端となる対物レンズを含み、上記放射光源から放射される光ビームを上記記録媒体上へ微小スポットに収束する集光光学系と、
    上記記録媒体で反射、回折した上記戻り光としての光ビームに非点収差を与える収差発生手段と、
    上記収差発生手段で非点収差を与えられた光ビームを受け、光量に応じて電気信号を出力する複数の光検出部からなる光検出手段と、
    を備え、
    上記収差発生手段は、上記対物レンズの近傍にあり、上記記録媒体上のトラックに対して約45度の方向に焦線をもつよう配置され、かつ上記対物レンズとの相対位置が動かないように固定されていることを特徴とする光ヘッド装置。
  2. 上記収差発生手段は、ブレーズ化されたホログラム素子であることを特徴とする請求項1に記載の光ヘッド装置。
  3. 上記収差発生手段は、所定の偏光のみを回折させるホログラム素子と、4分の1波長板とからなり、
    上記ホログラム素子において、上記放射光源から上記記録媒体に向かう往路の光ビームは回折せず、上記戻り光としての光ビームは回折して非点収差を発生するようにされていることを特徴とする請求項1に記載の光ヘッド装置。
  4. 上記収差発生手段は、所定の偏光のみに収差を発生させる液晶素子、4分の1波長板とからなり、
    上記液晶素子において、上記放射光源から上記記録媒体に向かう往路の光ビームでは非点収差を発生せず、上記戻り光としての光ビームでは非点収差を発生するようにされていることを特徴とする請求項1に記載の光ヘッド装置。
  5. 上記液晶素子が所定の非点収差を発生させるように、上記放射光源の波長に応じて上記液晶素子に印加する電圧を変化させることを特徴とする請求項4に記載の光ヘッド装置。
  6. 非点収差法によるフォーカスエラー信号検出が可能な構成とされていることを特徴とする請求項1に記載の光ヘッド装置。
  7. プッシュプル検出法によるトラッキングエラー信号検出が可能な構成とされていることを特徴とする請求項1に記載の光ヘッド装置。
  8. 記録媒体に対して光照射を行い、その戻り光に応じて、フォーカスエラー信号、トラッキングエラー信号、及び情報信号を得るための電気信号を生成する光ヘッド手段と、
    上記光ヘッド手段からの電気信号に基づいて情報信号の再生処理を行い、再生情報を得る再生処理手段と、
    上記光ヘッド手段からの電気信号に基づいて生成されたフォーカスエラー信号、トラッキングエラー信号に基づいて、フォーカスサーボ動作、トラッキングサーボ動作を行うサーボ手段と、
    を備えるとともに、
    上記光ヘッド手段は、
    放射光源と、
    光出射端となる対物レンズを含み、上記放射光源から放射される光ビームを上記記録媒体上へ微小スポットに収束する集光光学系と、
    上記記録媒体で反射、回折した上記戻り光としての光ビームに非点収差を与える収差発生手段と、
    上記収差発生手段で非点収差を与えられた光ビームを受け、光量に応じて電気信号を出力する複数の光検出部からなる光検出手段とを有し、
    上記収差発生手段は、上記対物レンズの近傍にあり、上記記録媒体上のトラックに対して約45度の方向に焦線をもつよう配置され、かつ上記対物レンズとの相対位置が動かないように固定されていることを特徴とする再生装置。
  9. 記録媒体への記録動作のために、上記記録媒体に対して光照射を行い、またその戻り光に応じて、フォーカスエラー信号、及びトラッキングエラー信号を得るための電気信号を生成する光ヘッド手段と、
    上記光ヘッド手段からの電気信号に基づいて生成されたフォーカスエラー信号、トラッキングエラー信号に基づいて、フォーカスサーボ動作、トラッキングサーボ動作を行うサーボ手段と、
    を備えるとともに、
    上記光ヘッド手段は、
    放射光源と、
    光出射端となる対物レンズを含み、上記放射光源から放射される光ビームを上記記録媒体上へ微小スポットに収束する集光光学系と、
    上記記録媒体で反射、回折した上記戻り光としての光ビームに非点収差を与える収差発生手段と、
    上記収差発生手段で非点収差を与えられた光ビームを受け、光量に応じて電気信号を出力する複数の光検出部からなる光検出手段とを有し、
    上記収差発生手段は、上記対物レンズの近傍にあり、上記記録媒体上のトラックに対して約45度の方向に焦線をもつよう配置され、かつ上記対物レンズとの相対位置が動かないように固定されていることを特徴とする記録装置。
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