JP2005344528A - コンバインドサイクル発電プラントおよびその起動運転方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ガスタービンプラントのガスタービン高温部品の冷却に空気冷却・蒸気冷却切替え方式を採る場合、適正な流量、温度、圧力の制御の下、空気および蒸気のそれぞれをガスタービン高温部品に供給するコンバインドサイクル発電プラントおよびその起動運転方法を提供する。
【解決手段】本発明に係るコンバインドサイクル発電プラントは、冷却媒体回収系統43から分岐し、ガスタービン6と排熱回収ボイラ3とを結ぶ排ガス供給系統7に接続する空気冷却回収系統39を備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ガスタービンプラントに、蒸気タービンプラントおよび排熱回収ボイラを組み合せるコンバインドサイクル発電プラントおよびその起動運転方法に関する。
最近のコンバインドサイクル発電プラントは、ガスタービン入口燃焼ガス温度をひところの1100℃から1300℃を経て1500℃以上を計画しており、より一層の高出力化、高プラント熱効率化を求めている。
このように、ガスタービン入口燃焼ガス温度の高温化に伴って、コンバインドサイクル発電プラントでは、ガスタービン高温部品の強度保証の点から冷却技術を取り入れるようになってきている。ガスタービン入口燃焼ガス温度が1300℃以下の場合、冷却技術として空気を用いても充分に材料の強度保証を行うことができたが、ガスタービン入口燃焼ガス温度が1500℃以上になると、空気ではもはや材料の強度保証が難しく、例えば、特開2000−248962号公報(特許文献1)等で見られるように、比熱の大きい蒸気による冷却が考えられている。
特開2000−248962号公報
ところで、コンバインドサイクル発電プラントの起動運転方法には、通常(コンベンショナル)の蒸気タービンプラントと同様に、大別してコールドスタート(冷態起動)、ウォームスタート(暖機起動)およびホットスタート(高温起動)等がある。
これら起動運転方法のうち、コールドスタートは、ガスタービンプラントの停止状態から再起動運転まで約3日以上を経ており、また、ウォームスタートは、ガスタービンプラントの停止状態から再起動運転まで約2日〜3日を経ており、さらにホットスタートは、ガスタービンプラントの停止状態から再起動運転まで約数時間から約2日を経ている。
このため、コールドスタートやホットスタートでは、ガスタービン高温部品に供給する冷却用の蒸気を排熱回収ボイラで確保しておくことが難しく、当初、ガスタービン高温部品への冷却を空気で行い、途中から蒸気に切り替える、いわゆる空気冷却・蒸気冷却切替え方式の採用が検討されている。
空気冷却・蒸気冷却切替え方式を導入する場合、ガスタービン高温部品は、クリープ損傷防止、低サイクル疲労防止、高温腐食防止等の制約条件があるので、空気冷却から蒸気冷却に切り替える際、蒸気の流量、温度および圧力を適正値に制御して供給する必要がある。特に、蒸気は、空気に較べて比熱が大きいので、ガスタービン高温部品が過冷却にならないように、温度、圧力、流量等を適正値に制御することが大切である。
本発明は、このような技術事項を考慮してなされたもので、ガスタービン高温部品の冷却に空気冷却・蒸気冷却切替え方式を採る場合、適正な流量、温度、圧力の制御の下、空気および蒸気のそれぞれをガスタービン高温部品に供給するコンバインドサイクル発電プラントおよびその起動運転方法を提供することを目的とする。
本発明に係るコンバインドサイクル発電プラントは、上述の目的を達成するために、請求項1に記載したように、ガスタービンプラントに蒸気タービンプラントおよび排熱回収ボイラを組み合わせ、前記ガスタービンプラントのガスタービン高温部品に冷却媒体を供給する冷却媒体供給系統と、冷却媒体を回収する冷却媒体回収系統とを備えるコンバインドサイクル発電プラントにおいて、前記冷却媒体回収系統から分岐し、前記ガスタービンプラントのガスタービンと前記排熱回収ボイラとを結ぶ排ガス供給系統に接続する空気冷却回収系統を備えたものである。
本発明に係るコンバインドサイクル発電プラントは、上述の目的を達成するために、請求項2に記載したように、空気冷却回収系統は空気流量調整弁を備えているものである。
本発明に係るコンバインドサイクル発電プラントは、上述の目的を達成するために、請求項3に記載したように、ガスタービンプラントに蒸気タービンプラントおよび排熱回収ボイラを組み合わせ、前記ガスタービンプラントのガスタービン高温部品に冷却媒体を供給する冷却媒体供給系統と、冷却媒体を回収する冷却媒体回収系統とを備えるコンバインドサイクル発電プラントにおいて、前記冷却媒体回収系統から分岐し、前記ガスタービンプラントのガスタービンと前記排熱回収ボイラとを結ぶ排ガス供給系統に接続する空気冷却回収系統に並列させて空気冷却回収バイパス系統を備えたものである。
本発明に係るコンバインドサイクル発電プラントは、上述の目的を達成するために、請求項4に記載したように、空気冷却回収バイパス系統はバイパス流量調節弁を備えているものである。
本発明に係るコンバインドサイクル発電プラントは、上述の目的を達成するために、請求項5に記載したように、ガスタービンプラントに蒸気タービンプラントおよび排熱回収ボイラを組み合わせ、前記ガスタービンプラントのガスタービン高温部品に冷却媒体を供給する冷却媒体供給系統と、冷却媒体を回収する冷却媒体回収系統とを備えるコンバインドサイクル発電プラントにおいて、前記冷却媒体供給系統は、前記排熱回収ボイラに接続させる第1蒸気冷却供給系統と、第2蒸気冷却供給系統とを備えているものである。
本発明に係るコンバインドサイクル発電プラントは、上述の目的を達成するために、請求項6に記載したように、第1蒸気冷却供給系統は、温度調節弁を備えているものである。
本発明に係るコンバインドサイクル発電プラントは、上述の目的を達成するために、請求項7に記載したように、第2蒸気冷却供給系統は、流量調節弁を備えているものである。
本発明に係るコンバインドサイクル発電プラントは、上述の目的を達成するために、請求項8に記載したように、ガスタービンプラントに蒸気タービンプラントおよび排熱回収ボイラを組み合わせ、前記ガスタービンプラントのガスタービン高温部品に冷却媒体を供給する冷却媒体供給系統と、冷却媒体を回収する冷却媒体回収系統とを備えるコンバインドサイクル発電プラントにおいて、前記冷却媒体回収系統は、圧力調節弁を備えているものである。
本発明に係るコンバインドサイクル発電プラントは、上述の目的を達成するために、請求項9に記載したように、ガスタービンプラントに蒸気タービンプラントおよび排熱回収ボイラを組み合わせ、前記ガスタービンプラントのガスタービン高温部品に冷却媒体を供給する冷却媒体供給系統と、冷却媒体を回収する冷却媒体回収系統とを備えるコンバインドサイクル発電プラントにおいて、前記冷却媒体回収系統は、流量調節弁を備えているものである。
本発明に係るコンバインドサイクル発電プラントは、上述の目的を達成するために、請求項10に記載したように、ガスタービンプラントに蒸気タービンプラントおよび排熱回収ボイラを組み合わせ、前記ガスタービンプラントのガスタービン高温部品に冷却媒体を供給する冷却媒体供給系統と、冷却媒体を回収する冷却媒体回収系統とを備えるコンバインドサイクル発電プラントにおいて、前記冷却媒体供給系統は、流量調節弁と圧力調節弁とを並列配置にして備えているものである。
本発明に係るコンバインドサイクル発電プラントは、上述の目的を達成するために、請求項11に記載したように、ガスタービンプラントに蒸気タービンプラントおよび排熱回収ボイラを組み合わせ、前記ガスタービンプラントのガスタービン高温部品に冷却媒体を供給する冷却媒体供給系統と、冷却媒体を回収する冷却媒体回収系統とを備えるコンバインドサイクル発電プラントにおいて、前記蒸気タービンプラントの高圧タービンからのタービン排気を前記排熱回収ボイラの再熱器に案内する低温蒸気管から分岐し、前記冷却媒体供給系統に接続する低温蒸気バイパス系統を備えているものである。
本発明に係るコンバインドサイクル発電プラントは、上述の目的を達成するために、請求項12に記載したように、低温蒸気管は、流量調節弁を備えるとともに、この流量調節弁を低温蒸気バイパス系統との接続点から下流側に設置するものである。
本発明に係るコンバインドサイクル発電プラントは、上述の目的を達成するために、請求項13に記載したように、低温蒸気バイパス系統は、逆止弁を備えているものである。
本発明に係るコンバインドサイクル発電プラントは、上述の目的を達成するために、請求項14に記載したように、ガスタービンプラントに蒸気タービンプラントおよび排熱回収ボイラを組み合わせ、前記ガスタービンプラントのガスタービン高温部品に冷却媒体を供給する冷却媒体供給系統と、冷却媒体を回収する冷却媒体回収系統とを備えるコンバインドサイクル発電プラントにおいて、前記蒸気タービンプラントの高圧タービンの出口を前記蒸気タービンプラントの復水器に接続させる高圧タービンベント管に高圧タービンベンチュレーション弁を備えたものである。
本発明に係るコンバインドサイクル発電プラントは、上述の目的を達成するために、請求項15に記載したように、ガスタービンプラントに蒸気タービンプラントおよび排熱回収ボイラを組み合わせ、前記ガスタービンプラントのガスタービン高温部品に冷却媒体を供給する冷却媒体供給系統と、冷却媒体を回収する冷却媒体回収系統とを備えるコンバインドサイクル発電プラントにおいて、前記蒸気タービンプラントの中圧タービンの出口を前記蒸気タービンプラントの復水器に接続させる中圧タービンベント管に中圧タービンベンチュレーション弁を備えたものである。
本発明に係るコンバインドサイクル発電プラントは、上述の目的を達成するために、請求項16に記載したように、ガスタービンプラントに蒸気タービンプラントおよび排熱回収ボイラを組み合わせ、前記ガスタービンプラントのガスタービン高温部品に冷却媒体を供給する冷却媒体供給系統と、冷却媒体を回収する冷却媒体回収系統とを備えるコンバインドサイクル発電プラントにおいて、前記冷却媒体回収系統を前記蒸気タービンプラントの高圧タービンの出口と前記排熱回収ボイラの再熱器とを結ぶ低温蒸気管に接続させる一方、前記再熱器と前記蒸気タービンプラントの中圧タービンとを結ぶ再熱蒸気系統から分岐し、前記蒸気タービンプラントの復水器に接続させる中圧タービンバイパス管を備えているものである。
本発明に係るコンバインドサイクル発電プラントは、上述の目的を達成するために、請求項17に記載したように、中圧タービンバイパス管は、中圧タービンバイパス弁を備えているものである。
本発明に係るコンバインドサイクル発電プラントは、上述の目的を達成するために、請求項18に記載したように、ガスタービンプラントに蒸気タービンプラントおよび排熱回収ボイラを組み合わせ、前記ガスタービンプラントのガスタービン高温部品に冷却媒体を供給する冷却媒体供給系統と、冷却媒体を回収する冷却媒体回収系統とを備えるコンバインドサイクル発電プラントにおいて、前記蒸気タービンプラントの中圧タービンは、低温蒸気源と冷却蒸気源とを備えるとともに、前記低圧蒸気源と前記冷却蒸気源とを互いに接続させる低圧蒸気管と蒸気管とを備えているものである。
本発明に係るコンバインドサイクル発電プラントは、上述の目的を達成するために、請求項19に記載したように、低圧蒸気管は、流量調節弁を備えるとともに、この流量調節弁を蒸気管との接続点から上流側に設置するものである。
本発明に係るコンバインドサイクル発電プラントは、上述の目的を達成するために、請求項20に記載したように、蒸気管は、圧力調節弁を備えるとともに、この圧力調節弁を低圧蒸気管との接続点から上流側に設置するものである。
本発明に係るコンバインドサイクル発電プラントは、上述の目的を達成するために、請求項21に記載したように、蒸気管は、逆止弁を備えるとともに、この逆止弁を低圧蒸気管との接続点から上流側に設置するものである。
また、本発明に係るコンバインドサイクル発電プラントの起動運転方法は、上述の目的を達成するために、請求項22に記載したように、起動時、ガスタービンプラントの空気圧縮機から発生する高圧空気を抽気して前記ガスタービンプラントのガスタービン高温部品に供給し、前記ガスタービン高温部品の空気冷却運転中に、排熱回収ボイラからの蒸気を前記ガスタービン高温部品に供給し、前記ガスタービン高温部品の蒸気冷却運転中に、前記排熱回収ボイラからの蒸気を蒸気タービンプラントの高圧タービンに通気蒸気として供給した後、その通気蒸気を前記ガスタービン高温部品に供給し、通気蒸気による冷却運転を行うコンバインドサイクル発電プラントの起動運転方法において、前記通気蒸気による前記ガスタービン高温部品の蒸気冷却運転時、前記排熱回収ボイラから供給され、前記高圧タービンを出た通気蒸気、前記ガスタービン高温部品を冷却後の通気蒸気、前記排熱回収ボイラの再熱器から再熱蒸気系統を介して前記蒸気タービンプラントの中圧タービンに供給する再熱蒸気のそれぞれを、前記再熱蒸気系統から分岐し、前記蒸気タービンプラントの復水器に接続する中圧タービンバイパス管に設けた中圧タービンバイパス弁により圧力制御を行った後、前記高圧タービンの入口側に設ける蒸気加減弁および前記中圧タービン入口側に設ける再熱蒸気加減弁のうち、少なくともいずれか一方による圧力制御に移行させる方法である。
また、本発明に係るコンバインドサイクル発電プラントの起動運転方法は、上述の目的を達成するために、請求項23に記載したように、起動時、ガスタービンプラントの空気圧縮機から発生する高圧空気を抽気して前記ガスタービンプラントのガスタービン高温部品に供給し、前記ガスタービン高温部品の空気冷却運転中に、排熱回収ボイラからの蒸気を前記ガスタービン高温部品に供給し、前記ガスタービン高温部品の蒸気冷却運転中に、前記排熱回収ボイラからの蒸気を蒸気タービンプラントの高圧タービンに通気蒸気として供給した後、その通気蒸気を前記ガスタービン高温部品に供給し、通気蒸気による前記ガスタービン高温部品の冷却運転中、その通気蒸気を蒸気冷却回収系統、前記排熱回収ボイラの再熱器および再熱蒸気系統を介して再熱蒸気として前記蒸気タービンプラントの中圧タービンに供給するコンバインドサイクル発電プラントの起動運転方法において、通気運転時、前記排熱回収ボイラから前記高圧タービンに供給される通気蒸気と、前記再熱器から前記中圧タービンに供給される再熱蒸気とは同時に供給させる方法である。
また、本発明に係るコンバインドサイクル発電プラントの起動運転方法は、上述の目的を達成するために、請求項24に記載したように、起動時、ガスタービンプラントの空気圧縮機から発生する高圧空気を抽気して前記ガスタービンプラントのガスタービン高温部品に供給し、前記ガスタービン高温部品の空気冷却運転中に、排熱回収ボイラからの蒸気を前記ガスタービン高温部品に供給し、前記ガスタービン高温部品の蒸気冷却運転中に、前記排熱回収ボイラからの蒸気を蒸気タービンプラントの高圧タービンに通気蒸気として供給した後、その通気蒸気を前記ガスタービン高温部品に供給し、通気蒸気による前記ガスタービン高温部品の冷却運転中、その通気蒸気を蒸気冷却回収系統、前記排熱回収ボイラの再熱器および再熱蒸気系統を介して再熱蒸気として前記蒸気タービンプラントの中圧タービンに供給するコンバインドサイクル発電プラントの起動運転方法において、通気運転時、前記排熱回収ボイラから前記高圧タービンに供給される通気蒸気を、前記再熱器から前記中圧タービンに供給される再熱蒸気としての通気蒸気よりも先に供給させる方法である。
また、本発明に係るコンバインドサイクル発電プラントの起動運転方法は、上述の目的を達成するために、請求項25に記載したように、起動時、ガスタービンプラントの空気圧縮機から発生する高圧空気を抽気して前記ガスタービンプラントのガスタービン高温部品に供給し、前記ガスタービン高温部品の空気冷却運転中に、排熱回収ボイラからの蒸気を前記ガスタービン高温部品に供給し、前記ガスタービン高温部品の蒸気冷却運転中に、前記排熱回収ボイラからの蒸気を蒸気タービンプラントの高圧タービンに通気蒸気として供給した後、その通気蒸気を前記ガスタービン高温部品に供給し、通気蒸気による前記ガスタービン高温部品の冷却運転中、その通気蒸気を蒸気冷却回収系統、前記排熱回収ボイラの再熱器および再熱蒸気系統を介して再熱蒸気として前記蒸気タービンプラントの中圧タービンに供給するコンバインドサイクル発電プラントの起動運転方法において、通気運転時、前記再熱器から前記中圧タービンに供給される通気蒸気としての再熱蒸気を、前記排熱回収ボイラから前記高圧タービンに供給される通気蒸気よりも先に供給させる方法である。
また、本発明に係るコンバインドサイクル発電プラントの起動運転方法は、上述の目的を達成するために、請求項26に記載したように、起動時、ガスタービンプラントの空気圧縮機から発生する高圧空気を抽気して前記ガスタービンプラントのガスタービン高温部品に供給し、前記ガスタービン高温部品の空気冷却運転中に、排熱回収ボイラからの蒸気を前記ガスタービン高温部品に供給し、前記ガスタービン高温部品の蒸気冷却運転中に、前記排熱回収ボイラからの蒸気を蒸気タービンプラントの高圧タービンに通気蒸気として供給した後、その通気蒸気を前記ガスタービン高温部品に供給し、通気蒸気による冷却運転を行った後、その通気蒸気を蒸気冷却回収系統、前記排熱回収ボイラの再熱器および再熱蒸気系統を介して再熱蒸気として前記蒸気タービンプラントの中圧タービンに供給するコンバインドサイクル発電プラントの起動運転方法において、前記排熱回収ボイラからの蒸気を前記蒸気タービンプラントの高圧タービンおよび中圧タービンのそれぞれに通気蒸気として供給する前に、前記排熱回収ボイラから蒸気冷却供給系統を介して前記ガスタービン高温部品に供給する冷却用の蒸気を、前記蒸気冷却供給系統に設ける温度調節弁および流量調節弁のそれぞれで温度および流量を制御させ、前記ガスタービン高温部品の冷却後の蒸気を前記蒸気冷却回収系統を介して前記再熱器に供給する際、前記蒸気冷却回収系統に設ける圧力調節弁で圧力を制御させる方法である。
また、本発明に係るコンバインドサイクル発電プラントの起動運転方法は、上述の目的を達成するために、請求項27に記載したように、起動時、ガスタービンプラントの空気圧縮機から発生する高圧空気を抽気して前記ガスタービンプラントのガスタービン高温部品に供給し、前記ガスタービン高温部品の空気冷却運転中に、排熱回収ボイラからの蒸気を前記ガスタービン高温部品に供給し、前記ガスタービン高温部品の蒸気冷却運転中に、前記排熱回収ボイラからの蒸気を蒸気タービンプラントの高圧タービンに通気蒸気として供給した後、その通気蒸気を前記ガスタービン高温部品に供給し、通気蒸気による冷却運転を行った後、その通気蒸気を蒸気冷却回収系統、前記排熱回収ボイラの再熱器および再熱蒸気系統を介して再熱蒸気として前記蒸気タービンプラントの中圧タービンに供給するコンバインドサイクル発電プラントの起動運転方法において、前記排熱回収ボイラからの蒸気を前記蒸気タービンプラントの高圧タービンおよび中圧タービンのそれぞれに通気蒸気として供給する前に、前記排熱回収ボイラから蒸気冷却供給系統を介して前記ガスタービン高温部品に供給する冷却用の蒸気を、前記蒸気冷却供給系統に設ける温度調節弁および流量調節弁のそれぞれで温度および流量を制御させ、前記ガスタービン高温部品の冷却後の蒸気を前記蒸気冷却回収系統および前記再熱器を介して前記再熱蒸気系統に供給する際、前記再熱蒸気系統から分岐し、前記蒸気タービンプラントの復水器に接続する中圧タービンバイパス管に設ける中圧タービンバイパス弁で圧力を制御させる方法である。
本発明に係るコンバインドサイクル発電プラントおよびその起動運転方法は、ガスタービン高温部品の冷却に際し、空気冷却、蒸気冷却切替え方式を採るとともに、ガスタービン高温部品に供給する空気および蒸気のそれぞれを適正な流量、温度、圧力に制御するので、ガスタービン高温部品に熱エネルギを無駄なく供給することができ、ガスタービンの高温化と相俟ってプラント熱効率をより一層向上させることができる。
以下、本発明に係るコンバインドサイクル発電プラントおよびその起動運転方法の実施形態を図面および図面に付した符号を引用して説明する。
図1は、本発明に係るコンバインドサイクル発電プラントの第1実施形態を示す概略系統図である。
本実施形態に係るコンバインドサイクル発電プラントは、ガスタービンプラント1に蒸気タービンプラント2および排熱回収ボイラ3を組み合せた構成になっている。
ガスタービンプラント1は、空気圧縮機4、ガスタービン燃焼器5、ガスタービン6を備え、空気圧縮機4で吸い込んだ空気(大気)を圧縮して高圧空気にし、その高圧空気を燃料とともにガスタービン燃焼器5に供給し、ここで燃焼ガスを生成し、その燃焼ガスをガスタービン6で膨張仕事をさせ、膨張仕事を終えた排熱(排ガス)を排ガス供給系統7を介して排熱回収ボイラ3に蒸気発生熱源として供給するようになっている。
また、蒸気タービンプラント2は、高圧タービン8、中圧タービン9、復水器12を備える低圧タービン10および発電機11を互いに軸直結させる構成になっている。
さらに、蒸気タービンプラント2は、高圧タービン8と排熱回収ボイラ3とを互いに接続させる主蒸気系統13の高圧タービン8入口側に主蒸気止め弁14と蒸気加減弁15とを備える一方、中圧タービン9と排熱回収ボイラ3とを互いに接続させる再熱蒸気系統16の中圧タービン9入口側に再熱蒸気止め弁17、再熱蒸気加減弁18を備え、排熱回収ボイラ3で発生する蒸気を主蒸気系統13の主蒸気止め弁14、蒸気加減弁15を介して高圧タービン8に供給し、ここで膨張仕事させ、膨張仕事を終えたタービン排気を低温蒸気管19を介して排熱回収ボイラ3の再熱器27に戻し、ここで再び過熱させ、再熱蒸気として再熱蒸気系統16の再熱蒸気止め弁17、再熱蒸気加減弁18を介して中圧タービン9に供給するようになっている。
また、蒸気タービンプラント2は、中圧タービン9に供給する再熱蒸気に膨張仕事させ、膨張仕事を終えたタービン排気を連絡管20を介して低圧タービン10に供給し、ここで再び膨張仕事をさせて発電機11を駆動する一方、膨張仕事を終えたタービン排気を復水器12で凝縮させ、復水を生成するようになっている。
また、蒸気タービンプラント2は、高圧タービン8および中圧タービン9のそれぞれを復水器12に接続させる高圧タービン排気管21aおよび再熱蒸気ブロー管21bを備え、例えば、ウォーミング運転等の際のドレンを復水器12に放出させている。なお、低圧タービン10は、例えば、別軸系列の排熱回収ボイラにおける低圧過熱器や同軸系列の排熱回収ボイラにおける低圧過熱器等の低圧蒸気源22を中圧タービン9に接続させ、途中に低圧蒸気止め弁23、低圧蒸気加減弁24を介装させる低圧蒸気管25を備え、低圧蒸気源22からの蒸気に再熱蒸気を合流させ、出力増加等を図っている。
また、排熱回収ボイラ3は、ガスタービンプラント1の排ガス供給系統7から供給される排ガスの流れに沿って順に、第1過熱器26、再熱器27、主蒸気温度調節弁28a,28bを備える第2過熱器29、蒸気ドラム30を備える第3過熱器31を配置し、排ガス供給系統7からの排ガスを熱源とし、蒸気タービンプラント2から供給される給水を過熱させて蒸気を発生するようになっている。
一方、ガスタービンプラント1は、例えばタービンノズル、タービン動翼、タービンロータ、タービンディスク等のガスタービン高温部品32を冷却する冷却系統33を空気冷却系統34と蒸気冷却系統35とに分け、運転状態に合せて使い分けるようになっている。
空気冷却系統35は、空気圧縮機4とガスタービン燃焼器5との間から分岐し、途中に逆止弁36を介装してガスタービン高温部品32に接続する空気冷却供給系統37と、ガスタービン高温部品32の冷却後、途中に空気流量調整弁38を介装して排ガス供給系統7に空気を回収させる空気冷却回収系統39を設けている。
また、蒸気冷却系統35は、上流側の接続点J1,J2で接続する第1蒸気冷却供給系統41aと第2蒸気冷却供給系統41bとを備えるとともに、接続点J2の下流側に蒸気冷却供給弁40を備える一方、第1蒸気冷却供給系統41aおよび第2蒸気冷却供給系統41bのうち、少なくともいずれか一方からガスタービン高温部品32に供給される蒸気で冷却し、冷却後の蒸気を蒸気止め弁42を介装させて低温蒸気管19に回収させる蒸気冷却回収系統43を備えている。
なお、第1蒸気冷却供給系統41aは、排熱回収ボイラ3に収容する第1過熱器26に接続している。
また、第2蒸気冷却供給系統41bは、排熱回収ボイラ3に収容する第2過熱器29および第3過熱器31のそれぞれに接続している。
このような空気冷却系統34と蒸気冷却系統35とを備える冷却系統33において、例えばコールドスタートまたはウォームスタート等の冷却用の蒸気が排熱回収ボイラ3等で確保することができない起動運転を行う場合、ガスタービンプラント1は、空気圧縮機4から抽気する高圧空気を空気冷却系統34で抽気し、逆止弁36および空気冷却供給系統37を介してガスタービン高温部品32に供給し、ガスタービン高温部品32を冷却する。
ガスタービン高温部品32を冷却した高圧空気は、空気流量調整弁38、空気冷却回収系統39、排ガス供給系統7を介して排熱回収ボイラ3に回収させ、ここで蒸気発生の熱源として再び活用する。
ガスタービン高温部品32に、空気圧縮機4から抽気する高圧空気を用いて冷却している間に、第1過熱器26、第2過熱器29、第3過熱器31のうち、少なくとも一つ以上とが予め定められた圧力、温度の蒸気を発生させると、排熱回収ボイラ3は、その蒸気を第1および第2蒸気冷却供給系統41a,41bのうち、少なくともいずれか一方から蒸気冷却系統35の蒸気冷却供給弁40を介してガスタービン高温部品32に供給し、ガスタービン高温部品32を冷却する。
ガスタービン高温部品32を冷却した蒸気は、蒸気止め弁42、蒸気冷却回収系統43を介して低温蒸気管19に回収させ、ここから排熱回収ボイラ3の再熱器27に供給され、再加熱され、再熱蒸気として中圧タービン9に供給される。なお、ガスタービンプラント1は、ホットスタート運転またはウォームスタート運転を行う場合、排熱回収ボイラ3の蒸気ドラム30等にホットバンキング(貯水)された高温水が充分確保されているとき、その高温水を用いてガスタービン高温部品32を冷却する。
このように、本実施形態は、排熱回収ボイラ3等で蒸気が確保できない起動運転を行う場合、空気圧縮機4からの高圧空気でガスタービン高温部品32を冷却し、冷却後の高圧空気を排ガス供給系統7に回収させる空気冷却回収系統39に空気流量調整弁38を設けて流量制御するので、冷却後の高圧空気を良好に排ガス供給系統7に回収させることができ、蒸気冷却回収系統43への流入を防止することができる。
図2は、本発明に係るコンバインドサイクル発電プラントの第2実施形態を示す概略系統図である。なお、第1実施形態の構成部分と同一部分には同一符号を付す。
本実施形態に係るコンバインドサイクル発電プラントは、空気冷却回収系統39の空気流量調整弁38の入口側から分岐し、途中でバイパス流量調整弁44を備える空気冷却回収バイパス系統45を設けて排ガス供給系統7に接続させたものである。
本実施形態は、空気冷却回収系統39の空気流量調整弁38の入口側から分岐し、途中にバイパス流量調整弁44を備える空気冷却回収バイパス系統45を設けて排ガス供給系統7に接続させるので、ガスタービン高温部品32に供給される冷却用の空気が多い場合、冷却後の空気をより早く処理でき、ガスタービン高温部品32に新たな冷却用の空気をより多く供給できる点で有効である。
図3は、本発明に係るコンバインドサイクル発電プラントの第3実施形態を示す概略系統図である。なお、第1実施形態の構成部分と同一部分には同一符号を付す。
本実施形態に係るコンバインドサイクル発電プラントは、排熱回収ボイラ3の第1過熱器26に接続する第1蒸気冷却供給系統41aと蒸気冷却系統35との接続点J1と、排熱回収ボイラ3の第2過熱器29および第3過熱器31に接続する第2蒸気冷却供給系統41bと蒸気冷却系統35との接続点J2との間に温度調整弁46を備えるとともに、第2蒸気冷却供給系統41bと蒸気冷却系統35との接続点J2の上流側に流量調整弁47を備えたものである。
このように、本実施形態は、第1蒸気冷却供給系統41aと蒸気冷却系統35との接続点J1と第2蒸気冷却供給系統41bと蒸気冷却系統35との接続点J2との間に温度調整弁46を備えるとともに、第2蒸気冷却供給系統41bと蒸気冷却系統35との接続点J2の上流側に流量調整弁47を備え、第1過熱器26、第2過熱器29、第3過熱器31のうち、少なくともいずれか一方から供給される冷却蒸気を適正な圧力または温度に制御してガスタービン高温部品32に供給するので、ガスタービン高温部品の強度を高く維持させることができ、ガスタービンに安定運転を行わせることができる。
図4は、本発明に係るコンバインドサイクル発電プラントの第4実施形態を示す概略系統図である。なお、第1実施形態の構成部分と同一部分には同一符号を付す。
本実施形態に係るコンバインドサイクル発電プラントは、ガスタービン高温部品32の冷却後の蒸気を低温蒸気管19に回収させる蒸気冷却回収系統43に圧力調整弁48を備えたものである。
このように、本実施形態は、蒸気冷却回収系統43に圧力調整弁48を備え、ガスタービン高温部品32の冷却後の蒸気が予め定められている圧力になっているとき圧力調整弁48を開弁させ蒸気のみを流すようにしているので、空気冷却運転から蒸気冷却運転に切替えの際、空気の低温蒸気管19等への流入を防止し、腐食等の事故の発生を未然に防止することができる。
図5は、本発明に係るコンバインドサイクル発電プラントの第5実施形態を示す概略系統図である。なお、第1実施形態の構成部分と同一部分には同一符号を付す。
本実施形態に係るコンバインドサイクル発電プラントは、ガスタービン高温部品32の冷却後の蒸気を低温蒸気管19に回収させる蒸気冷却回収系統43に流量調整弁49を備えたものである。
このように、本実施形態は、蒸気冷却回収系統43に流量調整弁49を備えているので、ガスタービン高温部品32の冷却後の蒸気を適正な流量にして低温蒸気管19に回収させ、低温蒸気管19や再熱器27等に過度な熱応力を発生させることがない。
図6は、本発明に係るコンバインドサイクル発電プラントの第6実施形態を示す概略系統図である。なお、第1実施形態の構成部分と同一部分には同一符号を付す。
本実施形態に係るコンバインドサイクル発電プラントは、ガスタービン高温部品32の冷却後の蒸気を低温蒸気管19に回収させる蒸気冷却回収系統43に並列配置させて流量調整弁49と圧力調節弁50とを備えたものである。
このように、本実施形態は、蒸気冷却回収系統43に流量調節弁49と圧力調節弁50とを並列させて備え、ガスタービン高温部品32の冷却後の蒸気が予め定められている流量になっているとき、流量調節弁49を開弁させ蒸気のみを流す一方、圧力調節弁50で適正な圧力に制御しているので、空気の低温蒸気管19等への流入を防止して腐食等の事故の発生を未然に防止することができ、低温蒸気管19等に適度な熱応力を発生させることがない。
図7は、本発明に係るコンバインドサイクル発電プラントの第7実施形態を示す概略系統図である。なお、第1実施形態の構成部分と同一部分には同一符号を付す。
本実施形態に係るコンバインドサイクル発電プラントは、高圧タービン8の出口と排熱回収ボイラ3の再熱器27とを互いに接続させる低温蒸気管19の途中から分岐し、蒸気冷却系統35の逆止弁51の出口側に接続させる低温蒸気バイパス系統52を備えたものである。
このように、本実施形態は、低温蒸気管19の途中の分岐点J3から分岐し、蒸気冷却系統35の逆止弁51の出口側に接続する低温蒸気バイパス系統52を備えたので、高圧タービン8からのタービン排気をガスタービン高温部品32の冷却用の蒸気として利用(高圧タービン8の通気蒸気をガスタービン高温部品32への冷却蒸気として利用)することができ、高圧タービン8で回収できなかった蒸気の持つ熱エネルギを有効に活用することができ、プラント熱効率を向上させることができる。
図8は、本発明に係るコンバインドサイクル発電プラントの第8実施形態を示す概略系統図である。なお、第1実施形態の構成部分と同一部分には同一符号を付す。
本実施形態に係るコンバインドサイクル発電プラントは、第7実施形態と同様に、高圧タービン8と排熱回収ボイラ3の再熱器27とを互いに接続させる低温蒸気管19の途中の分岐点J3から分岐し、蒸気冷却系統35の逆止弁51の出口側に接続させる低温蒸気バイパス系統52を備える一方、分岐点J3の排熱回収ボイラ3側(下流側)に流量調節弁53を備えたものである。
このように、本実施形態は、低温蒸気管19から分岐させる低温蒸気バイパス系統51の分岐点J3の下流側である排熱回収ボイラ3側に流量調節弁53を備え、高圧タービン8からのタービン排気(通気蒸気)の排熱回収ボイラ3の再熱器27への供給とガスタービン高温部品32への冷却蒸気の供給との流量配分を制御するので、高圧タービン18からのタービン排気(通気蒸気)をガスタービン高温部品32に適正流量として確実に供給することができる。
図9は、本発明に係るコンバインドサイクル発電プラントの第9実施形態を示す概略系統図である。なお、第1実施形態の構成部分と同一部分には同一符号を付す。
本実施形態に係るコンバインドサイクル発電プラントは、第8実施形態と同様に、高圧タービン8と排熱回収ボイラ3の再熱器27とを互いに接続させる低温蒸気管19の途中の分岐点J3から分岐し、蒸気冷却系統35の逆止弁51の出口側に接続させる低温蒸気バイパス系統52を備える一方、分岐点J3の排熱回収ボイラ3側(下流側)に流量調節弁53を備える一方、低温蒸気バイパス系統52にバイパス用逆止弁54を備えたものである。
このように、本実施形態は、低温蒸気管19から分岐し、蒸気冷却系統35の逆止弁51の出口側に接続させる低温蒸気バイパス系統52に、バイパス用逆止弁54を備えているので、高圧タービン8から出たタービン排気(通気蒸気)を冷却蒸気用として蒸気冷却系統35を介してガスタービン高温部品32に確実に供給することができ、蒸気エネルギの有効活用を図ることができ、プラント熱効率を向上させることができる。
図10は、本発明に係るコンバインドサイクル発電プラントの第10実施形態を示す概略系統図である。なお、第1実施形態の構成部分と同一部分には同一符号を付す。
本実施形態に係るコンバインドサイクル発電プラントは、高圧タービン8の出口側(タービン排気側)と復水器12とを互いに接続させる高圧タービンベント管55に高圧タービンベンチュレーション弁56とを備えたものである。
このように、本実施形態は、高圧タービン8の出口側と復水器12とを互いに接続させる高圧タービンベント管55に高圧タービンベンチュレーション弁56を備え、蒸気の通気前、高圧タービン8の空転運転中に発生をする風損に伴う摩擦熱等を、高圧タービンベント管55の高圧タービンベンチュレーション弁56を介して復水器12にベントし、高圧タービン8内の圧力を低く抑えるので、高圧タービン8に適度な熱応力を発生させない等の安定な運転を行わせることができる。
図11は、本発明に係るコンバインドサイクル発電プラントの第11実施形態を示す概略系統図である。なお、第1実施形態の構成部分と同一部分には同一符号を付す。
本実施形態に係るコンバインドサイクル発電プラントは、中圧タービン9の入口側(再熱蒸気加減弁18出口側)と復水器12とを互いに接続させる中圧タービンベント管57に中圧タービンベンチュレーション弁58とを備えたものである。
このように、本実施形態は、中圧タービン9の入口側と復水器12とを互いに接続させる中圧タービンベント管57に高圧タービンベンチュレーション弁58を備え、蒸気の通気前、中圧タービン9の空転運転中に発生をする風損に伴う摩擦熱等を、中圧タービンベント管57の中圧タービンベンチュレーション弁58を介して復水器12にベントし、中圧タービン9内の圧力を低く抑えるので、中圧タービン9に適度な熱応力を発生させない等の安定な運転を行わせることができる。
図12は、本発明に係るコンバインドサイクル発電プラントの第12実施形態を示す概略系統図である。なお、第1実施形態の構成部分と同一部分には同一符号を付す。
本実施形態に係るコンバインドサイクル発電プラントは、再熱蒸気系統16の再熱蒸気止め弁17の入口側から分岐し、復水器12に接続する中圧タービンバイパス管59に中圧タービンバイパス弁60を備えたものである。
一般に、ガスタービンプラント1は、再起動の際、例えばウォームスタートやホットスタートを行う場合、排熱回収ボイラ3に高温水がホットバンキングされているため、すぐさま、排熱回収ボイラ3から蒸気冷却系統35を介してガスタービン6のガスタービン高温部品32に冷却蒸気が供給され、ここで冷却後、蒸気冷却回収系統43の流量調節弁49、圧力調節弁50を介して低温蒸気管19に回収させるようになっている。しかし、この場合、冷却蒸気量が多いので、流量調節弁49、圧力調節弁50は、全開させている。このため、冷却蒸気の圧力制御が難しくなっている。
本実施形態は、この点を考慮したもので、再熱蒸気系統16の再熱蒸気止め弁17の入口側から分岐し、復水器12に接続する中圧バイパス管59に中圧タービンバイパス弁60を備え、中圧タービンバイパス弁60を開閉制御することにより、ガスタービン6のガスタービン高温部品32を流れる冷却蒸気の圧力を制御するものである。
このように、本実施形態は、中圧タービンバイパス管59に備える中圧タービンバイパス弁60を開閉制御することにより、ガスタービン6のガスタービン高温部品32を流れる冷却蒸気の圧力を制御するので、ガスタービン高温部品32に過度な熱応力を発生させることなく安定な運転を行わせることができる。
なお、ウォームスタートやホットスタートの場合、排熱回収ボイラ3の、例えば第1過熱器26から主蒸気系統13、主蒸気止め弁14、蒸気加減弁15を介して高圧タービン8に供給する通気用の蒸気の温度、圧力が予め定められた値に達していないとき、第1過熱器26から出、主蒸気系統13を流れる通気用の蒸気の圧力制御は、主蒸気止め弁14の入口側から分岐し、復水器12に接続させる高圧タービンバイパス管66に設けた高圧タービンバイパス弁67の開閉によって行われる。
また、低圧蒸気源22から低圧蒸気管25、低圧蒸気止め弁23、低圧蒸気加減弁24、中圧タービン9、連絡管20を介して低圧タービン10に冷却蒸気と供給する場合、冷却蒸気が予め定められた温度、圧力になっていないとき、冷却蒸気の圧力制御は、低圧蒸気管25から分岐し、復水器12に接続させる低圧タービンバイパス管68に設けた低圧タービンバイパス弁69の開閉により行われる。
図13は、本発明に係るコンバインドサイクル発電プラントの第13実施形態を示す概略系統図である。なお、第1実施形態の構成部分と同一部分には同一符号を付す。
本実施形態に係るコンバインドサイクル発電プラントは、低圧蒸気源22、例えば排熱回収ボイラ3の低圧過熱器(図示せず)から低圧蒸気止め弁23、低圧蒸気加減弁24、中圧タービン9の連絡管20を介して低圧タービン10に冷却蒸気を供給する低圧蒸気管25と、別の冷却蒸気源61、例えば別系列の排熱回収ボイラの過熱器(図示せず)からの冷却蒸気を、低圧蒸気管25を流れる冷却蒸気に合流させる蒸気管62との接続点J4の上流側の低圧蒸気管25に流量調節弁63を備えたものである。
このように、本実施形態は、低圧蒸気源22からの冷却蒸気を低圧タービン10に供給する低圧蒸気管25と、この低圧蒸気管25を流れる冷却蒸気に別の冷却蒸気源61からの冷却蒸気を合流させる蒸気管62との接続点J4の上流側の低圧蒸気管25に流量調節弁63を備え、低圧蒸気源22からの冷却蒸気流量を流量調節弁63で適正値に制御して別の冷却蒸気源61から冷却蒸気に合流させるので、適正量の冷却蒸気を低圧タービン10に供給することができる。
図14は、本発明に係るコンバインドサイクル発電プラントの第14実施形態を示す概略系統図である。なお、第1実施形態の構成部分と同一部分には同一符号を付す。
本実施形態に係るコンバインドサイクル発電プラントは、低圧蒸気源22、例えば排熱回収ボイラ3の低圧過熱器(図示せず)から低圧蒸気止め弁23、低圧蒸気加減弁24、中圧タービン9の連絡管20を介して低圧タービン10に冷却蒸気を供給する流量調節弁63を備える低圧蒸気管25と、別の冷却蒸気源61、例えば別系列の排熱回収ボイラの過熱器(図示せず)からの冷却蒸気を、低圧蒸気管25を流れる冷却蒸気に合流させる蒸気管62との接続点J4の上流側の蒸気管62に圧力調節弁64を備えたものである。
このように、本実施形態は、低圧蒸気源22からの冷却蒸気を低圧タービン10に供給する低圧蒸気管25と、この低圧蒸気管25を流れる冷却蒸気に別の冷却蒸気源61からの冷却蒸気を合流させる蒸気管62との接続点J4の上流側の蒸気管62に圧力調節弁64を備え、別の冷却蒸気源61からの冷却蒸気の圧力を圧力調節弁64で適正値に制御して低圧蒸気管25を流れる冷却蒸気に合流させるので、適正な圧力の冷却蒸気を低圧タービン10に供給することができる。
図15は、本発明に係るコンバインドサイクル発電プラントの第15実施形態を示す概略系統図である。なお、第1実施形態の構成部分と同一部分には同一符号を付す。
本実施形態に係るコンバインドサイクル発電プラントは、低圧蒸気源22、例えば排熱回収ボイラ3の低圧過熱器(図示せず)から低圧蒸気止め弁23、低圧蒸気加減弁24、中圧タービン9の連絡管20を介して低圧タービン10に冷却蒸気を供給する流量調節弁63を備える低圧蒸気管25と、別の冷却蒸気源61、例えば別系列の排熱回収ボイラの過熱器(図示せず)からの冷却蒸気を、低圧蒸気管25を流れる冷却蒸気に合流させる蒸気管62との接続点J4の上流側の蒸気管62に圧力調節弁64と逆止弁65とを備えたものである。
このように、本実施形態は、低圧蒸気源22からの冷却蒸気を低圧タービン10に供給する低圧蒸気管25と、この低圧蒸気管25を流れる冷却蒸気に別の冷却蒸気源61からの冷却蒸気を合流させる蒸気管62との接続点J4の上流側の蒸気管62に圧力調節弁64と逆止弁65とを備え、別の冷却蒸気源61からの冷却蒸気の圧力を圧力調節弁64で適正値に制御するとともに、低圧蒸気源22の低圧蒸気管25から接続点J4を介して蒸気源62に流れる冷却蒸気の逆流を逆止弁65で確実に防止するので、安定した圧力の下、冷却蒸気を低圧タービン10に供給することができる。
次に、本発明に係るコンバインドサイクル発電プラントの起動運転方法の実施形態を図16〜図18を引用して説明する。なお、本実施形態に係るコンバインドサイクル発電プラントの起動運転方法は、ホットスタート、ウォームスタートおよびコールドスタートのそれぞれの運転において、ガスタービン高温部品32の冷却運転および蒸気タービンプラント2の通気運転の際の通気蒸気を利用してガスタービン高温部品の蒸気冷却運転を行うことを適用対象としている。また、図16〜図18中、構成部品番号は、図1〜図15の構成部品番号と同一にしている。
[1]ホットスタートおよびウォームスタート
(1.1)ガスタービン高温部品32の空気冷却運転
ホットスタートおよびウォームスタートは、ガスタービンプラント1の停止から再起動まで既に説明したように、比較的短く、排熱回収ボイラ3に高温水がホットバンキング(貯水)されている。
しかし、排熱回収ボイラ3にホットバンキングされている高温水は、ガスタービン高温部品32が冷却用として求めている温度よりも低い場合がある。このため、ガスタービン高温部品32には空気冷却運転が行われる。
空気冷却運転は、図1に示すように、空気圧縮機4から抽気する高圧空気が用いられる。
まず、ガスタービンプラント1は、空気冷却回収系統39の空気冷却供給系統37、逆止弁36、蒸気冷却系統35を介してガスタービン6のガスタービン高温部品32に供給し、ここでガスタービン高温部品32の冷却後、空気流量調整弁38で流量制御し、空気冷却回収系統39、排ガス供給系統7を介して排熱回収ボイラ3に蒸気発生熱利用として供給する。なお、ガスタービン高温部品32の冷却後の冷却空気は、図2に示すように、バイパス流量調整弁44で流量制御させて空気冷却回収バイパス系統45から排熱回収ボイに3に供給してもよい。
ガスタービン高温部品32の空気冷却運転中、排熱回収ボイラ3から発生する蒸気の温度、圧力がガスタービン高温部品32の求めている値になると、ガスタービンプラント1は空気冷却運転から蒸気冷却運転に移行させる。
(1.2)ガスタービン高温部品32の蒸気冷却運転
(a)排熱回収ボイラ3から発生する蒸気によるガスタービン高温部品32の蒸気冷却運転
図16は、ホットスタートおよびウォームスタートにおけるガスタービン高温部品32の空気冷却運転後の蒸気冷却運転を行う場合の流れ線図である。排熱回収ボイラ3から発生する蒸気がガスタービン6のガスタービン高温部品32に必要な温度、圧力になると、排熱回収ボイラ3からガスタービン高温部品32に蒸気が供給され、蒸気冷却運転が開始される。
このとき、ガスタービンプラント1は、図16に示すように、主蒸気系統13の主蒸気止め弁14と再熱蒸気系統16の再熱蒸気止め弁17とを全開させ、第1蒸気冷却供給系統41aの温度調節弁46と第2蒸気冷却供給系統41bの流量調節弁47とで温度、流量のそれぞれの制御を行わせる。
また、ガスタービンプラント1は、蒸気冷却回収系統43の流量調節弁49および圧力調節弁50を全開させた状態にして冷却蒸気を流すが、その際の圧力制御を中圧タービンバイパス管59の中圧タービンバイパス弁60で行わせるようになっている。なお、この場合、流量調節弁49および圧力調節弁50を全開させるのは、回収用冷却蒸気の流量が多いため、流量調節弁49および圧力調節弁50で圧力、温度のそれぞれの制御をさせないようにしている。
また、この場合ガスタービンプラント1は、空気冷却運転から蒸気冷却運転に移行させているので、空気冷却回収系統39の空気流量調整弁38および空気冷却回収バイパス系統45のバイパス流量調整弁44を全閉させている。
また、このとき、蒸気タービンプラント2は、通気運転を行っていないので、低温蒸気管19の流量調節弁53を全閉させている。
このようなステップ(工程)を経るガスタービンプラント1は、排熱回収ボイラ3の第1過熱器26、第2過熱器29および第3過熱器31のうち、少なくとも一つ以上から発生する蒸気を冷却蒸気系統35を介してガスタービン高温部品32に供給し、ここで冷却させた後、蒸気冷却回収系統43、低温蒸気管19、排熱回収ボイラ3の再熱器27、再熱蒸気系統16、中圧タービンバイパス管59および中圧タービンバイパス弁60を介して復水器12に回収させている。
この間、ガスタービンプラント1は、ガスタービン6から排ガス供給系統7を介して排熱回収ボイラ3に供給する排ガス(排熱)の温度を制御し、中圧タービン9のケーシング温度と蒸気温度との差が予め定められた許容値に入るように、いわゆるガスタービンGT温度マッチング制御運転を行っている。
(b)中圧タービン9の先行通気運転
ガスタービンGT温度マッチング制御運転中、排熱回収ボイラ3から発生する蒸気の通気条件が整うと、蒸気タービンプラント2は、図16に示すように、中圧タービン9に通気運転を開始させる。
このとき、蒸気タービンプラント2は、低温蒸気管19の流量調節弁53を全閉に維持させ、中圧タービンベント管57の中圧タービンベンチュレーション弁58を全閉にさせ、再熱蒸気系統16の再熱蒸気加減弁18を全開させる。
中圧タービン9の通気運転中、ガスタービンプラント1は、排熱回収ボイラ3の第1過熱器26、第2過熱器29および第3過熱器31のうち、少なくともいずれか一方からの蒸気を冷却蒸気として第1蒸気冷却供給系統41a、第2蒸気冷却供給系統41b、蒸気冷却系統35を介してガスタービン6のガスタービン高温部品32に供給し、ここでガスタービン高温部品32を冷却し、冷却後の蒸気を蒸気冷却回収系統43、低温蒸気管19、排熱回収ボイラ3の再熱器27を介して再熱蒸気系統16に回収させる。
再熱蒸気系統16は、回収した蒸気のうち、一部を再熱蒸気弁17、再熱蒸気加減弁18を介して中圧タービン9に供給し、ここで膨張仕事をさせた後、連絡管20を介して低圧タービン10に供給し、再び低圧タービン10で膨張仕事をさせて発電機11を駆動した後、復水器12に回収させる一方、その残りを中圧タービンバイパス管59、中圧タービンバイパス弁60を介して復水器12に回収させている。
中圧タービン9の通気運転中、排熱回収ボイラ3から発生する蒸気の温度と高圧タービン8のケーシングの温度との温度差が予め定められた許容値に入ると、蒸気タービンプラント2は、図16に示すように、高圧タービン8の通気運転を開始させる。
このとき、蒸気タービンプラント2は、高圧タービンベント管55の高圧タービンベンチュレーション弁56を全閉させ、主蒸気系統13の蒸気加減弁15を最小開度に開弁させ、その弁開度を排熱回収ボイラ3から発生する蒸気がフロア圧力(過熱蒸気を発生させるときの最低圧力)になるまで維持させ、この間、排熱回収ボイラ3からガスタービン高温部品32に供給する冷却蒸気の圧力制御を圧力調節弁50で行わせ、高圧タービンバイパス管66の高圧タービンバイパス弁67が予め定められた弁開度a%以下になると、排熱回収ボイラ3から主蒸気系統13を介して高圧タービン8に供給される蒸気の圧力を蒸気加減弁15で制御させる。なお、蒸気加減弁15は、急に全開にさせると、フロア圧力が極端に低下するので、最小開度に開弁させ、高圧タービンバイパス弁67を絞り始める。
また、中圧タービンバイパス管59の中圧タービンバイパス弁60が予め定められた弁開度b%以下になると、再熱蒸気系統16から中圧タービン9に供給される再熱蒸気の圧力を再熱蒸気加減弁18で制御させる一方、第2蒸気冷却供給系統41bの流量調節弁47を予め定められた弁開度c%以下になると、低温蒸気管19の流量調節弁53で再熱器27とガスタービン高温部品32とへの蒸気の供給配分制御を行わせる。
排熱回収ボイラ3から発生する蒸気が充分にフロア圧力を超えるようになると、蒸気タービンプラント2は、図16に示すように、高圧タービンバイパス管66の高圧タービンバイパス弁67、中圧タービンバイパス管59の中圧タービンバイパス弁60、第1蒸気冷却供給系統41aの温度調節弁46および第2蒸気冷却供給系統41bの流量調節弁47を全閉させ、主蒸気系統13の蒸気圧力制御を蒸気加減弁15で、再熱蒸気系統16の再熱蒸気圧力制御を再熱蒸気加減弁18でそれぞれ行わせる。
また、蒸気タービンプラント2は、高圧タービン8から低温蒸気管19を介して排熱回収ボイラ3の再熱器27に供給されるタービン排気(通気蒸気)とガスタービン6のガスタービン高温部品32の冷却蒸気として利用するため、低温蒸気管19の流量調節弁53で流量制御させ、再熱器27とガスタービン高温部品32とへの適量流量配分を行わせる。
そして、このようなステップ(工程)を経た後、蒸気タービンプラント2は、図16に示すように、高圧タービン8、中圧タービン9および低圧タービン10のそれぞれに負荷上昇運転を行わせて定格運転に至らしめる。
また、ガスタービンプラント1は、蒸気タービンプラント2の高圧タービン8からのタービン排気(通気蒸気)を、低温蒸気管19の流量調節弁53の流量制御の下、低温蒸気バイパス系統52を介してガスタービン高温部品32に供給し、ガスタービン高温部品32の冷却に利用し、定格運転に至らしめる。
このように、本実施形態は、ホットスタートおよびウォームスタートにおいて、ガスタービンプラント1の空気圧縮機4の抽気を利用してガスタービン高温部品32に空気冷却運転を行わせ、次に、排熱回収ボイラ3から発生する蒸気を利用してガスタービン高温部品32に蒸気冷却運転を行わせ、最後に、蒸気タービンプラント2の高圧タービン8のタービン排気(通気蒸気)を利用してガスタービン高温部品32に蒸気冷却運転を行わせ、プラントから発生するエネルギをあますことなく有効に活用しているので、プラント熱効率をより一層向上させることができる。
(c)高圧タービン8の先行通気運転
図17は、本発明に係るコンバインドサイクル発電プラントにおいて、ホットスタート運転およびウォームスタート運転でのガスタービン高温部品の空気冷却運転から蒸気冷却運転に移行したときの第2実施形態を示す流れ線図である。
この場合、先に説明した中圧タービン9の先行通気運転に較べて高圧タービン8の通気条件と中圧タービン9の通気条件とがただ単に入れ替えただけの工程になっているので、ここではその説明を省略する。
本実施形態は、中圧タービン9の先行通気運転と同様に、蒸気タービンプラント2の高圧タービン8のタービン排気(通気蒸気)を利用してガスタービン高温部品32に蒸気冷却運転を行わせ、プラントから発生するエネルギをあますことなく有効に活用しているので、プラント熱効率をより一層向上させることができる。
(d)高圧タービン8および中圧タービン9の同時通気運転
図18は、本発明に係るコンバインドサイクル発電プラントにおいて、ホットスタート運転およびウォームスタート運転でのガスタービン高温部品の空気冷却運転から蒸気冷却運転に移行したときの第3実施形態を示す流れ線図である。
ガスタービンGT温度マッチング制御運転中、排熱回収ボイラ3から発生する蒸気の通気条件が整うと、蒸気タービンプラント2は、図18に示すように、低温蒸気管19の流量調節弁53を全閉に維持させたまま、高圧タービン8および中圧タービン9に同時に通気運転を開始させる。
このとき、蒸気タービンプラント2は、高圧タービンベント管55の高圧タービンベンチュレーション弁56を全閉させ、主蒸気系統13の蒸気加減弁15を最小開度に開弁させる一方、中圧タービンベント管57の中圧タービンベンチュレーション弁58を全閉させ、再熱蒸気系統16の再熱蒸気加減弁18を全開させる。
このように、蒸気加減弁15の最小開度の開弁と再熱蒸気加減弁18の全開とが揃ったことを条件に、蒸気タービンプラント2は、通気運転を開始する。そして、蒸気タービンプラント2は、高圧タービンバイパス管66の高圧タービンバイパス弁67が予め定められた弁開度a%以下になると、高圧タービンバイパス弁67を全閉させ、中圧タービンバイパス管59の中圧タービンバイパス弁60が予め定められた弁開度b%以下になると、中圧タービンバイパス弁60を全閉させ、再熱蒸気加減弁18でガスタービン高温部品32からの冷却蒸気(通気蒸気)の圧力制御を行わせ、さらに、第2蒸気冷却供給系統41bの流量調節弁47および第1蒸気冷却供給系統41aの温度調節弁46を全閉させ、低温蒸気管19の流量調節弁53で高圧タービン8からのタービン排気(通気蒸気)の再熱器27およびガスタービン高温部品32のそれぞれへの適正流量配分制御を行わせる。
排熱回収ボイラ3から発生する蒸気がフロア圧力以上になると、蒸気タービンプラント2は、上述の中圧タービン9の先行通気運転または高圧タービン8の先行通気運転と同様に、負荷上昇させて定格運転に至らしめる。
また、ガスタービンプラント1は、高圧タービン8のタービン排気(通気蒸気)を利用してガスタービン高温部品32を冷却させる。なお、他の工程は、中圧タービン9の先行通気運転または、高圧タービン8の先行通気運転と同様であるので、その説明を省略する。
本実施形態は、中圧タービン9の先行通気運転および高圧タービン8の先行通気運転と同様に、プラントから出るエネルギをあますことなく有効に活用しているので、プラント熱効率をより一層向上させることができる。
[2]コールドスタート
(2.1)ガスタービン高温部品32の空気冷却運転
コールドスタートは、ガスタービンプラント1の停止から再起動まで約3日以上を経ているので、排熱回収ボイラ3には、高温水がホットバンキングされていない。このため、ガスタービンプラント1は、空気圧縮機4から発生する高圧空気を利用してガスタービン高温部品32に空気冷却運転を行わせる。なお、空気圧縮機4は、上述ホットスタートおよびウォームスタートと同一ステップを採るので、ここでは、その説明を省略する。
(2.2)ガスタービン高温部品32の蒸気冷却運転
(a)排熱回収ボイラ3から発生する蒸気によるガスタービン高温部品32の蒸気冷却運転
ガスタービン高温部品32の空気冷却運転中、排熱回収ボイラ3から発生する蒸気がガスタービン高温部品32の求めている蒸気条件(温度、圧力)によると、ガスタービン高温部品32は、排熱回収ボイラ3から発生する蒸気で冷却運転を開始する。
図19および図20は、コールドスタートにおけるガスタービン高温部品32の空気冷却運転後の蒸気冷却運転を行う流れ線図である。なお、図19および図20中、図19は、排熱回収ボイラ3から蒸気タービンプラント2に供給される通気蒸気を蒸気加減弁15で圧力制御を行うまでの流れ線図、図20は、排熱回収ボイラ3から蒸気タービンプラント2に供給される通気蒸気を蒸気加減弁15および再熱蒸気加減弁18で圧力制御を行うときの流れ線図である。また、図19および図20中、構成部品番号は、図1〜図15の構成部品番号と同一にしている。
ガスタービン高温部品32の蒸気冷却運転に際し、ガスタービンプラント1は、図19に示すように、空気冷却回収系統39の空気流量調節弁38および空気冷却回収バイパス系統45のバイパス流量調節弁44を全閉にし、蒸気冷却回収系統43の圧力調節弁50でガスタービン高温部品32の出口側の冷却蒸気の圧力制御を行わせている。
このとき、蒸気タービンプラント2は、図19に示すように、中圧タービンバイパス管59の中圧タービンバイパス弁60で排熱回収ボイラ3の再熱器27から再熱蒸気系統16に供給される再熱蒸気の圧力制御を行わせている。ここで、中圧タービンバイパス弁60により再熱蒸気の圧力制御を行わせるのは、例えば低圧蒸気源22または冷却蒸気源61から供給される冷却蒸気で低圧タービン10を蒸気冷却運転している場合、低圧タービン10からの冷却蒸気が連絡管20を介して中圧タービン9に逆流しないように、再熱蒸気の圧力を高く維持させておくためである。
再熱蒸気の圧力制御中、ガスタービンプラント1は、ガスタービン6から排ガス供給系統7を介して排熱回収ボイラ3に供給される排ガスの温度を制御し(具体的にはガスタービン燃焼器5に投入する燃料の制御)、排熱回収ボイラ3から発生する蒸気の温度と、例えば高圧タービン8のケーシングとの温度差が予め定められた許容値に収まるようガスタービン6の、いわゆるGT温度マッチングを行っている。
ガスタービン6の、いわゆるGT温度マッチング中、排熱回収ボイラ3から発生する蒸気が、例えば高圧タービン8の求めている蒸気条件(温度、圧力)になると、いわゆるST通気蒸気条件が整ったとして、蒸気タービンプラント2は通気運転を開始する。
このとき、蒸気タービンプラント2は、再熱蒸気系統16の再熱蒸気確保の必要上、低温蒸気管19の流量調節弁53を全開させている。また、この間、ガスタービンプラント1は、排熱回収ボイラ3からガスタービン高温部品32に供給される冷却蒸気の温度、圧力の制御を第1蒸気冷却供給系統41aの温度調節弁46および第2蒸気冷却供給系統41bの流量調節弁47で行わせている。
また、蒸気タービンプラント2は、高圧タービンベント管55の高圧タービンベンチュレーション弁56および中圧タービンベント管57の中圧タービンベンチュレーション弁58を全閉させ、高圧タービン8の入口側に設ける蒸気加減弁15および中圧タービン9の入口側に設ける再熱蒸気加減弁18を同時に開弁させる。
蒸気加減弁15が開弁するとき、過渡的ではあるが、排熱回収ボイラ3から発生する蒸気の圧力の下り、フロア圧力は確保できなくなる。
このため、蒸気タービンプラント2は、排熱回収ボイラ3から発生する蒸気のフロア圧力を確保させつつ、高圧タービン8に供給される通気蒸気の圧力制御を蒸気加減弁15で行わせるため、高圧タービンバイパス管66の高圧タービンバイパス弁67が予め定められた弁開度a%以下になると、高圧タービンバイパス弁67で通気蒸気の圧力制御を行わせる。
排熱回収ボイラ3から高圧タービン8に供給される通気蒸気のフロア圧力が確保されると、蒸気タービンプラント2は、高圧タービンバイパス弁67を全閉させ、蒸気加減弁15による圧力制御に移行させる。
通気蒸気の圧力制御を蒸気加減弁15で行わせるにあたり、蒸気タービンプラント2は、図20に示すように、高圧タービン18からのタービン排気によって低温蒸気管19の強度が損なわれないように、中圧タービンバイパス管59の中圧タービンバイパス弁60の弁開度を定め、この定めた弁開度の範囲内で中圧タービンバイパス弁60の弁開度を制御し、低温蒸気管19を流れる高圧タービン8からのタービン排気を制御している。そして、蒸気タービンプラント2は、中圧タービンバイパス弁60が予め定められた弁開度b%以下になるのを待つ。
中圧タービンバイパス弁60の弁開度が予め定められたb%以下になると、蒸気タービンプラント2は、高圧タービン8から出るタービン排気(通気蒸気)圧力が高くなりすぎて圧力制御が難しい場合、あるいはタービン排気(通気蒸気)の圧力が適正値に制御されている場合の二つの選択肢のうち、いずれか一方を選択して次のステップに移行できるようになっている。
中圧タービンバイパス弁60の弁開度b%以下の下、高圧タービン8からのタービン排気圧力が適正値(低温蒸気管19の強度を損なわないタービン排気圧力)になっていると、蒸気タービンプラント2は、中圧タービンバイパス弁60を全閉させ、中圧タービン9に供給される再熱蒸気の圧力制御を再熱蒸気加減弁18に行わせるようになっている。
また、中圧タービンバイパス弁60の弁開度b%以下の下、高圧タービン8からのタービン排気圧力が低温蒸気管19の強度を損なわない適正値を超えているとき、蒸気タービンプラント2は、高圧タービン8からのタービン排気の圧力制御を再熱蒸気加減弁18でも肩代わりさせるため、再熱蒸気加減弁18の弁開度を予め定められたc%以上になると、高圧タービン8からのタービン排気の圧力制御を行っている間に、中圧タービンバイパス弁60を全閉させ、中圧タービン9に供給される再熱蒸気の圧力制御を再熱蒸気加減弁18に行わせるようになっている。
(b)通気蒸気によるガスタービン高温部品3の蒸気冷却運転
排熱回収ボイラ3から高圧タービン8に供給される通気蒸気の圧力制御を蒸気加減弁15で行わせ、高圧タービン8からのタービン排気(通気蒸気)の圧力制御を再熱蒸気加減弁18で行わせることが揃ったことを条件ANDに、蒸気タービンプラント2は、低温蒸気管19の流量調節弁53を閉じ、高圧タービン8から出るタービン排気(通気蒸気)によるガスタービン高温部品32の蒸気冷却温度を開始する。
このとき、蒸気タービンプラント2は、第2蒸気冷却供給系統41bの流量調節弁47が予め定められた弁開度d%以下になると、徐々に低温蒸気管19の流量調節弁53を開弁させ、流量調節弁53に高圧タービン8からのタービン排気(通気蒸気)の再熱器27およびガスタービン高温部品32のそれぞれへの流量配分制御を行わせる。
流量調節弁53による流量配分制御中、蒸気タービンプラント2は、第2蒸気冷却供給系統41bの流量調節弁47を全閉させ、この間、蒸気冷却回収系統43の圧力調節弁50にガスタービン高温部品32の冷却蒸気(通気蒸気)の圧力制御を行わせるため、再熱蒸気加減弁18の弁開度を絞る。
蒸気冷却回収系統43の圧力調節弁50が予め定められた弁開度e%以上になると、ガスタービン高温部品32の冷却蒸気の圧力制御を良好に行うことができなくなるので、蒸気タービンプラント2は、ガスタービン高温部品32の冷却蒸気(通気蒸気)の圧力制御を再熱蒸気加減弁18で行わせるため、蒸気冷却回収系統43の流量調節弁49および圧力調節弁50を全開させる。
ガスタービン高温部品32の冷却蒸気の圧力制御を再熱蒸気加減弁18で行わせるようになると、蒸気タービンプラント2は、蒸気加減弁15および再熱蒸気加減弁18のそれぞれにストレス制御(各タービンのケーシング温度と通気蒸気温度との差で生じる熱応力を許容値以下に抑える開度速度制御)を行わせる一方、高圧タービン8、中圧タービン9および低圧タービン10のそれぞれに負荷上昇運転を行わせて定格運転に至らしめる。
また、ガスタービンプラント1は、蒸気タービンプラント2の高圧タービン8からのタービン排気(通気蒸気)を、低温蒸気管19の流量調節弁53の流量制御の下、低温蒸気バイパス系統52を介してガスタービン高温部品32に供給し、ガスタービン高温部品32の冷却に利用し、定格運転に至らしめる。
このように、本実施形態は、コールドスタートにおいて、ガスタービンプラント1の空気圧縮機4の抽気を利用してガスタービン高温部品32に空気冷却運転を行わせ、次に、排熱回収ボイラ3から発生する蒸気を利用してガスタービン高温部品32に蒸気冷却運転を行わせ、最後に、蒸気タービンプラント2の高圧タービン8のタービン排気(通気蒸気)を利用してガスタービン高温部品32に蒸気冷却運転を行わせ、プラントから発生するエネルギをあますことなく有効に活用しているので、プラント熱効率をより一層向上させることができる。
図21および図22は、コールドスタート、ウォームスタート、ホットスタート、ベリーホットスタート(ガスタービンプラントの停止から再起動運転までの数時間)のそれぞれにおけるガスタービン高温部品32の空気冷却運転後の蒸気冷却運転を行う流れ線図である。なお、図21および図22中、図21は、排熱回収ボイラ3から蒸気タービンプラント2に供給される通気蒸気を蒸気加減弁15で圧力制御を行うまでの流れ線図、図22は、排熱回収ボイラ3から蒸気タービンプラント2に供給される通気蒸気を蒸気加減弁15および再熱蒸気加減弁18で圧力制御を行うときの流れ線図である。また、図21および図22中、構成部品番号は、図1〜図15の構成部品番号と同一にしている。
本実施形態は、図21および図22のうち、図21が先に説明したコールドスタートにおけるガスタービン高温部品32の蒸気冷却運転と同一ステップを採とっているので、ここではその説明を省略し、図22に示すガスタービン高温部品32の蒸気冷却運転から説明する。
蒸気タービンプラント2は、図22に示す中圧タービンバイパス弁60が予め定められた弁開度b%になったとき、高圧タービン8から出るタービン排気(通気蒸気)の圧力が高く、圧力制御が難しい場合、あるいはタービン排気(通気蒸気)の圧力が適正値に制御されている場合の二つの選択肢のうち、いずれか一方を選択して次のステップに移行できるようになっている。
中圧タービンバイパス弁60の弁開度b%以下の下、高圧タービン8からのタービン排気圧力が適正値(低温蒸気管19の強度を損なわないタービン排気圧力)になっていると、蒸気タービンプラント2は、中圧タービンバイパス弁60を全閉させ、中圧タービン9に供給される再熱蒸気の圧力制御を再熱蒸気加減弁8に行わせるようにしている。
さらに、図21に示すように、排熱回収ボイラ3から高圧タービン8に供給される通気蒸気の圧力制御を蒸気加減弁15で行わせ、高圧タービン8からのタービン排気(通気蒸気)の圧力制御を再熱蒸気加減弁18で行わせることが揃ったことを条件ANDに、蒸気タービンプラント2は、低温蒸気管19の流量調節弁53を閉じ、第2蒸気冷却供給系統41bの流量調節弁47が予め定められた弁開度d%以下になると、第2蒸気冷却供給系統41bの流量調節弁47および第1蒸気冷却供給系統41aの温度調節弁46を全閉させ、徐々に低温蒸気管19の流量調節弁53を開弁させ、流量調節弁53に高圧タービン8からのタービン排気(通気蒸気)の再熱器27およびガスタービン高温部品32のそれぞれへの流量配分制御を行わせる。
流量調節弁53による流量配分制御中、蒸気タービンプラント2は、蒸気冷却回収系統43の圧力調節弁50にガスタービン高温部品32の冷却蒸気(通気蒸気)の圧力制御を行わせるため、再熱蒸気加減弁18の弁開度を絞る。
再熱蒸気加減弁18の弁開度が絞られる中、蒸気冷却回収系統43の圧力調節弁50が予め定められた弁開度e%以上になると、蒸気タービンプラント2は、ガスタービン高温部品32の冷却蒸気(通気蒸気)の圧力制御を再熱蒸気加減弁18で行わせるため、蒸気冷却回収系統43の流量調節弁49および圧力調節弁50を全開させる。
そして、再熱蒸気加減弁18がガスタービン高温部品32の冷却蒸気(通気蒸気)の圧力制御を行うと、蒸気タービンプラント2は、先に述べたコールドスタートのときと同様に、蒸気加減弁15および再熱蒸気加減弁18のそれぞれにストレス制御を行わせ、高圧タービン8、中圧タービン9および低圧タービン10のそれぞれに負荷上昇運転を行わせ定格運転に至らしめる。このとき、ガスタービンプラント1も、ガスタービン高温部品32を高圧タービン8からのタービン排気(通気蒸気)で冷却させながら定格運転に至らしめる。
一方、中圧タービンバイパス弁60の弁開度b%以下の下、高圧タービン8からのタービン排気圧力が高く、圧力制御が難しい場合、蒸気タービンプラント2は、再熱蒸気加減弁18を予め定められた弁開度c%以上(実再熱蒸気圧力に対処する弁開度)に維持させるとともに、図19(a)に示すように、高圧タービン8に供給される通気蒸気の圧力制御を蒸気加減弁15で行わせるという条件が揃っても(AND)、未だタービン排気(通気蒸気)の圧力が高い場合、中圧タービンバイパス管59の中圧タービンバイパス弁60の実弁開度にバイアスを加えて中圧タービンバイパス弁60の弁開度を絞るようにしている。
この場合、蒸気タービンプラント2は、中圧タービンバイパス弁60にバイアスを加えて弁開度を絞り、予め定められた弁開度b%以下になったとき、高圧タービン排気(通気蒸気)の圧力が高く、圧力制御が難しい場合、あるいはタービン排気(通気蒸気)の圧力が適正値に制御されている場合の二つの選択肢のうち、いずれか一方を選択して次のステップに移行できるようになっている。
中圧タービンバイパス弁60の弁開度b%以下の下、高圧タービン8からのタービン排気圧力が適正値(低温蒸気管19の強度を損なわないタービン排気圧力)になっていると、蒸気タービンプラント2は、中圧タービンバイパス弁60を全閉させ、中圧タービン9に供給される再熱蒸気の圧力制御を再熱蒸気加減弁8に行わせるとともに、低温蒸気管19の流量調節弁53を閉じ、第2蒸気冷却供給系統41bの流量調節弁47を予め定められた弁開度d%以下にするステップに合流させるようになっている。
また、中圧タービンバイパス弁60の弁開度b%以下の下、高圧タービン8からのタービン排気圧力が高く、圧力制御が難しい場合、蒸気冷却回収系統43の圧力調節弁50を予め定められた弁開度e%以上にし、高圧タービン8からのタービン排気(通気蒸気)の圧力が適正値(低温蒸気管19の強度を損なわないタービン排気圧力)になると、蒸気タービンプラント2は、ガスタービン高温部品32の冷却蒸気(通気蒸気)の圧力制御を再熱蒸気加減弁18で行わせるため、蒸気冷却回収系統43の流量調節弁49および圧力調節弁50を全開にし、中圧タービンバイパス弁60および低温蒸気管19の流量調節弁53を全閉にするとともに、第2蒸気冷却供給系統41bの流量調節弁47が予め定められた弁開度d%以下になると、低温蒸気管19の流量調節弁53を開弁させて、高圧タービン8からのタービン排気(通気蒸気)のガスタービン高温部品32および再熱器27のそれぞれへの流量配分制御を行わせ、第2蒸気冷却供給系統41bの流量調節弁47を全閉にし、図21に示す高圧タービン8、中圧タービン9および低圧タービン10のそれぞれのストレス制御のステップに合流させるようになっている。
このように、本実施形態は、ガスタービン高温部品32の蒸気冷却にあたり、ガスタービン高温部品32に供給する蒸気を適正な流量、圧力等に制御してガスタービン高温部品32を冷却させているので、ガスタービン入口燃焼ガス温度をより一層高温化させて、プラント熱効率を向上させることができる。
本発明に係るコンバインドサイクル発電プラントの第1実施形態を示す概略系統図。 本発明に係るコンバインドサイクル発電プラントの第2実施形態を示す概略系統図。 本発明に係るコンバインドサイクル発電プラントの第3実施形態を示す概略系統図。 本発明に係るコンバインドサイクル発電プラントの第4実施形態を示す概略系統図。 本発明に係るコンバインドサイクル発電プラントの第5実施形態を示す概略系統図。 本発明に係るコンバインドサイクル発電プラントの第6実施形態を示す概略系統図。 本発明に係るコンバインドサイクル発電プラントの第7実施形態を示す概略系統図。 本発明に係るコンバインドサイクル発電プラントの第8実施形態を示す概略系統図。 本発明に係るコンバインドサイクル発電プラントの第9実施形態を示す概略系統図。 本発明に係るコンバインドサイクル発電プラントの第10実施形態を示す概略系統図。 本発明に係るコンバインドサイクル発電プラントの第11実施形態を示す概略系統図。 本発明に係るコンバインドサイクル発電プラントの第12実施形態を示す概略系統図。 本発明に係るコンバインドサイクル発電プラントの第13実施形態を示す概略系統図。 本発明に係るコンバインドサイクル発電プラントの第14実施形態を示す概略系統図。 本発明に係るコンバインドサイクル発電プラントの第15実施形態を示す概略系統図。 本発明に係るコンバインドサイクル発電プラントの起動運転方法において、ホットスタート運転およびウォームスタート運転でのガスタービン高温部品の空気冷却運転から蒸気冷却運転に移行したときの第1実施形態を示す流れ線図。 本発明に係るコンバインドサイクル発電プラントの起動運転方法において、ホットスタート運転およびウォームスタート運転でのガスタービン高温部品の空気冷却運転から蒸気冷却運転に移行したときの第2実施形態を示す流れ線図。 本発明に係るコンバインドサイクル発電プラントの起動運転方法において、ホットスタート運転およびウォームスタート運転でのガスタービン高温部品の空気冷却運転から蒸気冷却運転に移行したときの第3実施形態を示す流れ線図。 本発明に係るコンバインドサイクル発電プラントの起動運転方法において、コールドスタートでのガスタービン高温部品の空気冷却運転から蒸気冷却運転に移行したときの排熱回収ボイラから蒸気タービンプラントに供給される通気蒸気を蒸気加減弁で圧力制御を行うまでの流れ線図。 本発明に係るコンバインドサイクル発電プラントの起動運転方法において、コールドスタートでのガスタービン高温部品の空気冷却運転から蒸気冷却運転に移行したときの排熱回収ボイラから蒸気タービンプラントに供給される通気蒸気を蒸気加減弁および再熱蒸気加減弁で圧力制御を行うときの流れ線図。 本発明に係るコンバインドサイクル発電プラントの起動運転方法において、コールドスタート、ウォームスタート、ホットスタート、ベリーホットスタートでのガスタービン高温部品の空気冷却運転から蒸気冷却運転に移行したときの排熱回収ボイラから蒸気タービンプラントに供給される通気蒸気を蒸気加減弁で圧力制御を行うときの流れ線図。 本発明に係るコンバインドサイクル発電プラントの起動運転方法において、コールドスタート、ウォームスタート、ホットスタート、ベリーホットスタートでのガスタービン高温部品の空気冷却運転から蒸気冷却運転に移行したときの排熱回収ボイラから蒸気タービンプラントに供給される通気蒸気を蒸気加減弁および再熱蒸気加減弁で圧力制御を行うときの流れ線図。
符号の説明
1 ガスタービンプラント
2 蒸気タービンプラント
3 排熱回収ボイラ
4 空気圧縮機
5 ガスタービン燃焼器
6 ガスタービン
7 排ガス供給系統
8 高圧タービン
9 中圧タービン
10 低圧タービン
11 発電機
12 復水器
13 主蒸気系統
14 主蒸気止め弁
15 蒸気加減弁
16 再熱蒸気系統
17 再熱蒸気止め弁
18 再熱蒸気加減弁
19 低温蒸気管
20 連絡管
21a 高圧タービン排気管
21b 再熱蒸気ブロー管
22 低圧蒸気源
23 低圧蒸気止め弁
24 低圧蒸気加減弁
25 低圧蒸気管
26 第1過熱器
27 再熱器
28a,28b 主蒸気温度調節弁
29 第2過熱器
30 蒸気ドラム
31 第3過熱器
32 ガスタービン高温部品
33 冷却系統
34 空気冷却系統
35 蒸気冷却系統
36 逆止弁
37 空気冷却供給系統
38 空気流量調整弁
39 空気冷却回収系統
40 蒸気冷却供給弁
41a 第1蒸気冷却供給系統
41b 第2蒸気冷却供給系統
42 蒸気止め弁
43 蒸気冷却回収系統
44 バイパス流量調整弁
45 空気冷却回収バイパス系統
46 温度調節弁
47 流量調節弁
48 圧力調節弁
49 流量調節弁
50 圧力調節弁
51 逆止弁
52 低温蒸気バイパス系統
53 流量調節弁
54 バイパス用逆止弁
55 高圧タービンベント管
56 高圧タービンベンチュレーション弁
57 中圧タービンベント管
58 中圧タービンベンチュレーション弁
59 中圧タービンバイパス管
60 中圧タービンバイパス弁
61 冷却蒸気源
62 蒸気管
63 流量調節弁
64 圧力調節弁
65 逆止弁
66 高圧タービンバイパス管
67 高圧タービンバイパス弁
68 中圧タービンバイパス管
69 中圧タービンバイパス弁

Claims (27)

  1. ガスタービンプラントに蒸気タービンプラントおよび排熱回収ボイラを組み合わせ、前記ガスタービンプラントのガスタービン高温部品に冷却媒体を供給する冷却媒体供給系統と、冷却媒体を回収する冷却媒体回収系統とを備えるコンバインドサイクル発電プラントにおいて、前記冷却媒体回収系統から分岐し、前記ガスタービンプラントのガスタービンと前記排熱回収ボイラとを結ぶ排ガス供給系統に接続する空気冷却回収系統を備えたことを特徴とするコンバインドサイクル発電プラント。
  2. 空気冷却回収系統は空気流量調整弁を備えていることを特徴とする請求項1記載のコンバインドサイクル発電プラント。
  3. ガスタービンプラントに蒸気タービンプラントおよび排熱回収ボイラを組み合わせ、前記ガスタービンプラントのガスタービン高温部品に冷却媒体を供給する冷却媒体供給系統と、冷却媒体を回収する冷却媒体回収系統とを備えるコンバインドサイクル発電プラントにおいて、前記冷却媒体回収系統から分岐し、前記ガスタービンプラントのガスタービンと前記排熱回収ボイラとを結ぶ排ガス供給系統に接続する空気冷却回収系統に並列させて空気冷却回収バイパス系統を備えたことを特徴とするコンバインドサイクル発電プラント。
  4. 空気冷却回収バイパス系統はバイパス流量調節弁を備えていることを特徴とする請求項3記載のコンバインドサイクル発電プラント。
  5. ガスタービンプラントに蒸気タービンプラントおよび排熱回収ボイラを組み合わせ、前記ガスタービンプラントのガスタービン高温部品に冷却媒体を供給する冷却媒体供給系統と、冷却媒体を回収する冷却媒体回収系統とを備えるコンバインドサイクル発電プラントにおいて、前記冷却媒体供給系統は、前記排熱回収ボイラに接続させる第1蒸気冷却供給系統と、第2蒸気冷却供給系統とを備えていることを特徴とするコンバインドサイクル発電プラント。
  6. 第1蒸気冷却供給系統は、温度調節弁を備えていることを特徴とする請求項5記載のコンバインドサイクル発電プラント。
  7. 第2蒸気冷却供給系統は、流量調節弁を備えていることを特徴とする請求項5記載のコンバインドサイクル発電プラント。
  8. ガスタービンプラントに蒸気タービンプラントおよび排熱回収ボイラを組み合わせ、前記ガスタービンプラントのガスタービン高温部品に冷却媒体を供給する冷却媒体供給系統と、冷却媒体を回収する冷却媒体回収系統とを備えるコンバインドサイクル発電プラントにおいて、前記冷却媒体回収系統は、圧力調節弁を備えていることを特徴とするコンバインドサイクル発電プラント。
  9. ガスタービンプラントに蒸気タービンプラントおよび排熱回収ボイラを組み合わせ、前記ガスタービンプラントのガスタービン高温部品に冷却媒体を供給する冷却媒体供給系統と、冷却媒体を回収する冷却媒体回収系統とを備えるコンバインドサイクル発電プラントにおいて、前記冷却媒体回収系統は、流量調節弁を備えていることを特徴とするコンバインドサイクル発電プラント。
  10. ガスタービンプラントに蒸気タービンプラントおよび排熱回収ボイラを組み合わせ、前記ガスタービンプラントのガスタービン高温部品に冷却媒体を供給する冷却媒体供給系統と、冷却媒体を回収する冷却媒体回収系統とを備えるコンバインドサイクル発電プラントにおいて、前記冷却媒体供給系統は、流量調節弁と圧力調節弁とを並列配置にして備えていることを特徴とするコンバインドサイクル発電プラント。
  11. ガスタービンプラントに蒸気タービンプラントおよび排熱回収ボイラを組み合わせ、前記ガスタービンプラントのガスタービン高温部品に冷却媒体を供給する冷却媒体供給系統と、冷却媒体を回収する冷却媒体回収系統とを備えるコンバインドサイクル発電プラントにおいて、前記蒸気タービンプラントの高圧タービンからのタービン排気を前記排熱回収ボイラの再熱器に案内する低温蒸気管から分岐し、前記冷却媒体供給系統に接続する低温蒸気バイパス系統を備えていることを特徴とするコンバインドサイクル発電プラント。
  12. 低温蒸気管は、流量調節弁を備えるとともに、この流量調節弁を低温蒸気バイパス系統との接続点から下流側に設置することを特徴とする請求項11記載のコンバインドサイクル発電プラント。
  13. 低温蒸気バイパス系統は、逆止弁を備えていることを特徴とする請求項11記載のコンバインドサイクル発電プラント。
  14. ガスタービンプラントに蒸気タービンプラントおよび排熱回収ボイラを組み合わせ、前記ガスタービンプラントのガスタービン高温部品に冷却媒体を供給する冷却媒体供給系統と、冷却媒体を回収する冷却媒体回収系統とを備えるコンバインドサイクル発電プラントにおいて、前記蒸気タービンプラントの高圧タービンの出口を前記蒸気タービンプラントの復水器に接続させる高圧タービンベント管に高圧タービンベンチュレーション弁を備えたことを特徴とするコンバインドサイクル発電プラント。
  15. ガスタービンプラントに蒸気タービンプラントおよび排熱回収ボイラを組み合わせ、前記ガスタービンプラントのガスタービン高温部品に冷却媒体を供給する冷却媒体供給系統と、冷却媒体を回収する冷却媒体回収系統とを備えるコンバインドサイクル発電プラントにおいて、前記蒸気タービンプラントの中圧タービンの出口を前記蒸気タービンプラントの復水器に接続させる中圧タービンベント管に中圧タービンベンチュレーション弁を備えたことを特徴とするコンバインドサイクル発電プラント。
  16. ガスタービンプラントに蒸気タービンプラントおよび排熱回収ボイラを組み合わせ、前記ガスタービンプラントのガスタービン高温部品に冷却媒体を供給する冷却媒体供給系統と、冷却媒体を回収する冷却媒体回収系統とを備えるコンバインドサイクル発電プラントにおいて、前記冷却媒体回収系統を前記蒸気タービンプラントの高圧タービンの出口と前記排熱回収ボイラの再熱器とを結ぶ低温蒸気管に接続させる一方、前記再熱器と前記蒸気タービンプラントの中圧タービンとを結ぶ再熱蒸気系統から分岐し、前記蒸気タービンプラントの復水器に接続させる中圧タービンバイパス管を備えていることを特徴とするコンバインドサイクル発電プラント。
  17. 中圧タービンバイパス管は、中圧タービンバイパス弁を備えていることを特徴とする請求項16記載のコンバインドサイクル発電プラント。
  18. ガスタービンプラントに蒸気タービンプラントおよび排熱回収ボイラを組み合わせ、前記ガスタービンプラントのガスタービン高温部品に冷却媒体を供給する冷却媒体供給系統と、冷却媒体を回収する冷却媒体回収系統とを備えるコンバインドサイクル発電プラントにおいて、前記蒸気タービンプラントの中圧タービンは、低温蒸気源と冷却蒸気源とを備えるとともに、前記低圧蒸気源と前記冷却蒸気源とを互いに接続させる低圧蒸気管と蒸気管とを備えていることを特徴とするコンバインドサイクル発電プラント。
  19. 低圧蒸気管は、流量調節弁を備えるとともに、この流量調節弁を蒸気管との接続点から上流側に設置することを特徴とする請求項18記載のコンバインドサイクル発電プラント。
  20. 蒸気管は、圧力調節弁を備えるとともに、この圧力調節弁を低圧蒸気管との接続点から上流側に設置することを特徴とする請求項18記載のコンバインドサイクル発電プラント。
  21. 蒸気管は、逆止弁を備えるとともに、この逆止弁を低圧蒸気管との接続点から上流側に設置することを特徴とする請求項18記載のコンバインドサイクル発電プラント。
  22. 起動時、ガスタービンプラントの空気圧縮機から発生する高圧空気を抽気して前記ガスタービンプラントのガスタービン高温部品に供給し、前記ガスタービン高温部品の空気冷却運転中に、排熱回収ボイラからの蒸気を前記ガスタービン高温部品に供給し、前記ガスタービン高温部品の蒸気冷却運転中に、前記排熱回収ボイラからの蒸気を蒸気タービンプラントの高圧タービンに通気蒸気として供給した後、その通気蒸気を前記ガスタービン高温部品に供給し、通気蒸気による冷却運転を行うコンバインドサイクル発電プラントの起動運転方法において、前記通気蒸気による前記ガスタービン高温部品の蒸気冷却運転時、前記排熱回収ボイラから供給され、前記高圧タービンを出た通気蒸気、前記ガスタービン高温部品を冷却後の通気蒸気、前記排熱回収ボイラの再熱器から再熱蒸気系統を介して前記蒸気タービンプラントの中圧タービンに供給する再熱蒸気のそれぞれを、前記再熱蒸気系統から分岐し、前記蒸気タービンプラントの復水器に接続する中圧タービンバイパス管に設けた中圧タービンバイパス弁により圧力制御を行った後、前記高圧タービンの入口側に設ける蒸気加減弁および前記中圧タービン入口側に設ける再熱蒸気加減弁のうち、少なくともいずれか一方による圧力制御に移行させることを特徴とするコンバインドサイクル発電プラントの起動運転方法。
  23. 起動時、ガスタービンプラントの空気圧縮機から発生する高圧空気を抽気して前記ガスタービンプラントのガスタービン高温部品に供給し、前記ガスタービン高温部品の空気冷却運転中に、排熱回収ボイラからの蒸気を前記ガスタービン高温部品に供給し、前記ガスタービン高温部品の蒸気冷却運転中に、前記排熱回収ボイラからの蒸気を蒸気タービンプラントの高圧タービンに通気蒸気として供給した後、その通気蒸気を前記ガスタービン高温部品に供給し、通気蒸気による前記ガスタービン高温部品の冷却運転中、その通気蒸気を蒸気冷却回収系統、前記排熱回収ボイラの再熱器および再熱蒸気系統を介して再熱蒸気として前記蒸気タービンプラントの中圧タービンに供給するコンバインドサイクル発電プラントの起動運転方法において、通気運転時、前記排熱回収ボイラから前記高圧タービンに供給される通気蒸気と、前記再熱器から前記中圧タービンに供給される再熱蒸気とは同時に供給させることを特徴とするコンバインドサイクル発電プラントの起動運転方法。
  24. 起動時、ガスタービンプラントの空気圧縮機から発生する高圧空気を抽気して前記ガスタービンプラントのガスタービン高温部品に供給し、前記ガスタービン高温部品の空気冷却運転中に、排熱回収ボイラからの蒸気を前記ガスタービン高温部品に供給し、前記ガスタービン高温部品の蒸気冷却運転中に、前記排熱回収ボイラからの蒸気を蒸気タービンプラントの高圧タービンに通気蒸気として供給した後、その通気蒸気を前記ガスタービン高温部品に供給し、通気蒸気による前記ガスタービン高温部品の冷却運転中、その通気蒸気を蒸気冷却回収系統、前記排熱回収ボイラの再熱器および再熱蒸気系統を介して再熱蒸気として前記蒸気タービンプラントの中圧タービンに供給するコンバインドサイクル発電プラントの起動運転方法において、通気運転時、前記排熱回収ボイラから前記高圧タービンに供給される通気蒸気を、前記再熱器から前記中圧タービンに供給される再熱蒸気としての通気蒸気よりも先に供給させることを特徴とするコンバインドサイクル発電プラントの起動運転方法。
  25. 起動時、ガスタービンプラントの空気圧縮機から発生する高圧空気を抽気して前記ガスタービンプラントのガスタービン高温部品に供給し、前記ガスタービン高温部品の空気冷却運転中に、排熱回収ボイラからの蒸気を前記ガスタービン高温部品に供給し、前記ガスタービン高温部品の蒸気冷却運転中に、前記排熱回収ボイラからの蒸気を蒸気タービンプラントの高圧タービンに通気蒸気として供給した後、その通気蒸気を前記ガスタービン高温部品に供給し、通気蒸気による前記ガスタービン高温部品の冷却運転中、その通気蒸気を蒸気冷却回収系統、前記排熱回収ボイラの再熱器および再熱蒸気系統を介して再熱蒸気として前記蒸気タービンプラントの中圧タービンに供給するコンバインドサイクル発電プラントの起動運転方法において、通気運転時、前記再熱器から前記中圧タービンに供給される通気蒸気としての再熱蒸気を、前記排熱回収ボイラから前記高圧タービンに供給される通気蒸気よりも先に供給させることを特徴とするコンバインドサイクル発電プラントの起動運転方法。
  26. 起動時、ガスタービンプラントの空気圧縮機から発生する高圧空気を抽気して前記ガスタービンプラントのガスタービン高温部品に供給し、前記ガスタービン高温部品の空気冷却運転中に、排熱回収ボイラからの蒸気を前記ガスタービン高温部品に供給し、前記ガスタービン高温部品の蒸気冷却運転中に、前記排熱回収ボイラからの蒸気を蒸気タービンプラントの高圧タービンに通気蒸気として供給した後、その通気蒸気を前記ガスタービン高温部品に供給し、通気蒸気による冷却運転を行った後、その通気蒸気を蒸気冷却回収系統、前記排熱回収ボイラの再熱器および再熱蒸気系統を介して再熱蒸気として前記蒸気タービンプラントの中圧タービンに供給するコンバインドサイクル発電プラントの起動運転方法において、前記排熱回収ボイラからの蒸気を前記蒸気タービンプラントの高圧タービンおよび中圧タービンのそれぞれに通気蒸気として供給する前に、前記排熱回収ボイラから蒸気冷却供給系統を介して前記ガスタービン高温部品に供給する冷却用の蒸気を、前記蒸気冷却供給系統に設ける温度調節弁および流量調節弁のそれぞれで温度および流量を制御させ、前記ガスタービン高温部品の冷却後の蒸気を前記蒸気冷却回収系統を介して前記再熱器に供給する際、前記蒸気冷却回収系統に設ける圧力調節弁で圧力を制御させることを特徴とするコンバインドサイクル発電プラントの起動運転方法。
  27. 起動時、ガスタービンプラントの空気圧縮機から発生する高圧空気を抽気して前記ガスタービンプラントのガスタービン高温部品に供給し、前記ガスタービン高温部品の空気冷却運転中に、排熱回収ボイラからの蒸気を前記ガスタービン高温部品に供給し、前記ガスタービン高温部品の蒸気冷却運転中に、前記排熱回収ボイラからの蒸気を蒸気タービンプラントの高圧タービンに通気蒸気として供給した後、その通気蒸気を前記ガスタービン高温部品に供給し、通気蒸気による冷却運転を行った後、その通気蒸気を蒸気冷却回収系統、前記排熱回収ボイラの再熱器および再熱蒸気系統を介して再熱蒸気として前記蒸気タービンプラントの中圧タービンに供給するコンバインドサイクル発電プラントの起動運転方法において、前記排熱回収ボイラからの蒸気を前記蒸気タービンプラントの高圧タービンおよび中圧タービンのそれぞれに通気蒸気として供給する前に、前記排熱回収ボイラから蒸気冷却供給系統を介して前記ガスタービン高温部品に供給する冷却用の蒸気を、前記蒸気冷却供給系統に設ける温度調節弁および流量調節弁のそれぞれで温度および流量を制御させ、前記ガスタービン高温部品の冷却後の蒸気を前記蒸気冷却回収系統および前記再熱器を介して前記再熱蒸気系統に供給する際、前記再熱蒸気系統から分岐し、前記蒸気タービンプラントの復水器に接続する中圧タービンバイパス管に設ける中圧タービンバイパス弁で圧力を制御させることを特徴とするコンバインドサイクル発電プラントの起動運転方法。
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