JP2005341344A - 無線通信方法、無線通信装置及び無線通信システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 複数の基地局間において回線使用負荷が分散するとともに、無線回線間のパケット衝突を回避し、伝送路におけるダイバーシチ利得を確保して個々の移動局に対する伝送品質を補償しつつ、システム全体としてスループットを向上させる。
【解決手段】 複数の基地局101,102によって形成される複数の無線セル103,104の少なくとも一部が空間的に重複するように構成された無線通信システムにおいて、複数のアンテナ系統を有する移動局107は、接続可能な複数の無線セルの中から回線接続中の無線セルとは別に少なくとも1つの接続用無線セルを選択するとともに、複数のアンテナ系統の中から少なくとも1つの接続用アンテナ系統を選択して、新たに選択された接続用無線セルに向けて回線接続を要求するための通信フレームを接続用アンテナ系統より送信する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、複数の無線局を有するシステムにおける無線局の輻輳に対する負荷分散と衝突回避を目的とした無線通信方法、無線通信装置及び無線通信システムに関する。
近年、無線回線を通じてインターネット接続できる通信デバイスが急速に普及している。その代表例が、主にPC(Personal Computer )をユーザインターフェースとする無線LAN(Local Area Network)のデバイスであり、通信プロトコルとしては、IEEE 802.11準拠のアクセス方式が広く採用されている。このアクセス方式には、複数の移動局間で一時的な通信ネットワークを構成するアドホックモードと、予め設置された固定の基地局と移動局の間で通信ネットワークを構成するインフラストラクチャモードがある。
通常、オフィスや家庭内のユーザは、インフラストラクチャモードを用いることで、基地局を介してインターネット等のネットワークに接続することができる。このインフラストラクチャモードでは、ネットワークIDであるESSID(Extended Service Set Identifier )とWEP(Wired Equivalent Privacy)暗号鍵とを、ユーザとネットワーク管理者との間で予め共有しておくことで、すなわち、基地局と移動局とで同一のESSIDを設定して送受信されるパケットを暗号化することで、無線LANのセキュリティを設定することができる。
また、複数ユーザの同時接続を可能にする多元接続方法として、CSMA/CA(Carrier Sense Multiple Access with Collision Avoidance)が用いられており、複数の無線回線で送受信されるパケットの衝突を、広義な意味のTDMA(Time Division Multiple Access )により回避するようにしている。実際に運用されるシステムは、複数の基地局を配置して複数の無線セルで通信エリアをカバーするように構成されおり、移動局は特定の無線セルを選択して無線回線を確立する。
さらに、移動局の移動に伴って、現在の無線回線を保持することが困難になると、移動局は再接続(リアソシエーション)を要求して接続先の無線セルを変更する。このように、移動局が一度接続を遮断して新たに別の無線セルと接続することをハンドオフという。このハンドオフ機能は、ネットワーク階層モデルのMAC(Media Access Control)層を含めた物理層において管理することができるため、ネットワーク層の処理を増加させずに実現できるという特長がある。
しかし、無線LANのインフラストラクチャモードでは、特定の無線セルに接続している移動局が、この無線セルに割当てられている無線回線を他の移動局との間で共有しているとき、この無線セルを形成する基地局では、接続する移動局数が増加するにつれて回線使用の負荷が増加することになる。このため、移動局の輻輳により、特定の基地局がシステム全体のスループット性能のボトルネックになるという本質的な問題がある。
これに対して、無線セルが互いに重複されるように基地局を配置して、無線セルが重複するエリアにある移動局へ割当てる無線回線を、通信システムのネットワーク層において管理し、基地局の回線使用負荷を分散する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許第3477600号公報
しかしながら、ネットワーク層において、基地局の回線使用負荷を分散するように処理される場合、その処理は一旦サーバーを介して実行されるため、ネットワーク階層モデルのMAC層におけるハンドオフ機能の特長が失われる虞れがあるだけでなく、ネットワーク層において通信のオーバーヘッドが生じるという問題がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、通信システムのネットワーク層における新たな接続制御の処理を要求せずに、MAC層以下の処理によって無線局の回線使用負荷を分散することが可能であって、尚且つ同一周波数帯域を使用する他の無線局への与干渉影響を軽減することができる無線通信方法、無線通信装置及び無線通信システムを提供することを目的とする。
本発明の無線通信方法は、複数のアンテナ系統を有する無線局における無線通信方法であって、接続可能な複数の無線セルの中から回線接続中の無線セルとは別に少なくとも1つの接続先無線セルを選択するとともに、前記複数のアンテナ系統の中から少なくとも1つの通信用アンテナ系統を選択するステップと、前記接続先無線セルに向けて回線接続を要求するための通信フレームを前記通信用アンテナ系統より送信するステップとを有するものである。
これにより、無線局が、接続先の無線セルを変更して新たな回線接続を確立できるようになり、以前接続していた無線セルに割当てられている無線回線の一部が開放されるとともに、無線局のアンテナ系統が可変されるようになるため、無線局が同一周波数を使用する第三者である他の無線局に対して定常的に与干渉源となることを回避できる。したがって、例えば、複数の基地局とこの基地局に接続される少なくとも1つの移動局とを有して構成される無線通信システムにおいて、移動局が、接続先の無線セルを強制的に変更して基地局の回線使用負荷を分散すると同時に、通信に用いるアンテナ系統を適応的に制御して同一周波数帯域を使用する他の無線局への与干渉影響を軽減することが可能となる。
また、本発明の一態様として、上記の無線通信方法であって、さらに、前記複数のアンテナ系統の少なくとも1つのアンテナ系統を用いて接続可能な複数の無線セルを検出するステップと、前記複数の無線セルに対する回線品質情報を得るステップとを有し、前記回線品質情報に基づいて、前記複数の無線セルの中から回線接続中の無線セルとは別に少なくとも1つの接続先無線セルを選択するとともに、前記複数のアンテナ系統の中から少なくとも1つの通信用アンテナ系統を選択するものとする。
これにより、回線線品質情報に基づいて電波環境の変動に適応させながらアンテナ系統を選択できるようになるため、伝送路におけるダイバーシチ利得が確保され伝送品質を補償することができる。
また、本発明の一態様として、上記の無線通信方法であって、前記回線接続を要求するための通信フレームが、IEEE802.11準拠の接続要求機能を利用するためのマネジメントフレームであるものとする。
これにより、IEEE802.11準拠の無線LANのハンドオフ機能を利用して接続先の無線セルを変更することができるようになるため、通信プロトコルを変更することなく本発明の無線通信方法を実現できる。
本発明の無線通信装置は、複数のアンテナ系統と、接続可能な複数の無線セルの中から回線接続中の無線セルとは別に少なくとも1つの接続先無線セルを選択するとともに、前記複数のアンテナ系統の中から少なくとも1つの通信用アンテナ系統を選択する回線選択手段と、前記接続先無線セルに向けて回線接続を要求するための通信フレームを前記通信用アンテナ系統より送信するフレーム送信手段とを有するものである。
これにより、無線局が、接続先の無線セルを変更して新たな回線接続を確立できるようになり、以前接続していた無線セルに割当てられている無線回線の一部が開放されるとともに、無線局のアンテナ系統が可変されるようになるため、無線局が同一周波数を使用する第三者である他の無線局に対して定常的に与干渉源となることを回避できる。
また、本発明の一態様として、上記の無線通信装置であって、さらに、前記複数のアンテナ系統の少なくとも1つのアンテナ系統を用いて接続可能な複数の無線セルを検出する無線セル検出手段と、前記複数の無線セルに対する回線品質情報を得る回線品質取得手段とを有し、前記回線品質情報に基づいて、前記複数の無線セルの中から回線接続中の無線セルとは別に少なくとも1つの接続先無線セルを選択するとともに、前記複数のアンテナ系統の中から少なくとも1つの通信用アンテナ系統を選択するものとする。
これにより、回線線品質情報に基づいて電波環境の変動に適応させながらアンテナ系統を選択できるようになるため、伝送路におけるダイバーシチ利得が確保され伝送品質を補償することができる。
また、本発明の一態様として、上記の無線通信装置であって、前記複数のアンテナ系統の中で、少なくとも1つのアンテナ系統が他のアンテナ系統とは異なる放射特性または偏波状態であるものとする。
これにより、無線局と他の無線局との間の伝送路が見通し伝搬環境にある場合においても、アンテナ系統の放射特性または偏波状態が可変されることで伝送路特性が変化するため、同一周波数を使用する他の無線局に対して定常的に干渉源となることを回避できる。
本発明の無線通信システムは、共通の基地局IDが割当てられている複数の基地局と、前記基地局に接続される移動局とを有して構成される無線通信システムであって、前記複数の基地局が、互いに異なるセル識別IDを通信フレームのアドレス情報として使用し、自身の形成する無線セルの存在を通知するための通信フレームを移動局に向けて送信する無線セル通知手段と、前記移動局が前記共通の基地局IDを持つ複数の基地局間において接続先の無線セルを変更する場合に、前記通信フレームのアドレス情報において、前記セル識別IDを変更することで別の無線セルへ再接続させる再接続手段とを有するものである。
これにより、移動局が接続先の無線セルを変更する際に、従来は必要としたハンドオフ処理を実行することなく、送信フレームのアドレス情報においてセル識別IDを変更するだけで、接続先無線セルを変更することができるようになる。このため、移動局が無線回線を使用して接続する無線セルを強制的に変更することによって生じる通信のオーバーヘッドを低減できる。
また、本発明の一態様として、上記の無線通信システムであって、前記無線セルの存在を通知するための前記通信フレームが、IEEE802.11準拠のセル通知機能を利用するためのマネジメントフレームであり、さらに、前記セル識別IDが、IEEE802.11準拠のBSSID(Basic Service Set Identifier )であるものとする。
これにより、IEEE802.11準拠の無線LANの送信フレームにおけるアドレス情報を変更するだけで接続先の無線セルを変更することができるようになるため、フレーム構成を変更することなく本発明の無線通信システムを実現できる。
本発明によれば、通信システムのネットワーク層における新たな接続制御の処理を要求せずに、MAC層以下の処理によって無線局の回線使用負荷を分散することが可能であって、尚且つ同一周波数帯域を使用する他の無線局への与干渉影響を軽減することができる効果が得られる。
本実施形態では、IEEE802.11準拠の無線LANに対して適用される場合を示すが、本発明は、セルラ電話(携帯電話)等の他の無線通信システムに対しても同様に適用可能であり、適用範囲が無線LANに限定されるものではない。
はじめに、本発明の動作原理について図1〜図4を用いて説明する。
図1は、本実施形態に係る無線LANのインフラストラクチャモードの構成例を示す図である。この図1では、屋内のオフィスや屋外のホットスポットにおいて、無線LANのインフラストラクチャモードを導入した場合の基地局と、その基地局が形成する無線セル及び移動局との関係を示している。
図1に示す無線通信システムでは、2つの基地局101,102、基地局101が形成する無線セル103、基地局102が形成する無線セル104、無線セル104の基地局102に対して無線回線105を確立してネットワーク接続している無線局である移動局107、同様に無線セル104の基地局102に対して無線回線106を確立してネットワーク接続している無選局である移動局108を有している。各基地局101,102は、バックボーン109である有線または無線のネットワークを介して接続されている。
移動局107は、2つの無線セル103,104がオーバラップするエリアにあり、物理的にどちらの基地局101,102に対しても回線接続することができるが、ここでは、キャリアセンス等による回線品質推定の結果、無線セル104を形成する基地局102へ接続しているものとする。一方で、移動局108は、無線セル104だけにカバーされているエリアにあり、物理的に無線セル104を形成する基地局102に対してのみ回線接続することができる。
IEEE802.11準拠の無線LANでは、CSMA/CA方式を採用しているため広義の意味のTDMAにより、無線回線105と無線回線106は同一キャリアつまり同一周波数帯域を時分割により共有できるが、無線回線間のパケットの衝突を完全に回避するようなアクセス制御をしているわけではない。つまり、複数の移動局がCSMA/CAにより周波数共有すると、移動局数の増加に伴い個々の移動局のスループットが低下するだけでなく、比較的移動局の数が少ない条件においてもパケットの衝突を完全に回避することは難しい。従って、同一の無線セル内に在る複数の移動局は互いに潜在的な干渉源であり、特にオフィスや家庭のような静的な電波環境では、これらの移動局が同時に回線接続していると、特定の無線回線の間で定常的なパケット衝突が発生する虞れがある。
図2は、本実施形態に係る無線LANのインフラストラクチャモードにおける動作原理を示す概念図である。上記のような条件下で、図2に示すように、何れかの方法により移動局107の接続先を無線セル104を形成する基地局102から無線セル103を形成する基地局101へ強制的に変更して、無線回線105から無線回線201へ変更することができれば、移動局107と基地局102との間で確立していた無線回線105を開放できる。これにより、移動局108は、無線セル104に割当てられている無線回線105と無線回線106とを占有してより高速に通信できるようになるだけでなく、無線セル104を形成する基地局102に集中していた回線使用負荷は、無線セル103を形成する基地局101との間で分散させることができるようになる。
さらに、図2に示すように、移動局107が複数のアンテナ系統を有するとき、移動局107は、接続先を変更するとともに、新たな接続先である無線セル103の無線回線201の回線品質情報または伝送路状態情報に基づいて、通信に用いるアンテナ系統を選択するかまたはアンテナ系統の物理的な特性として、アンテナ素子の位置、放射特性、偏波状態等を可変するように制御されるものとする。
一般に、移動体通信システムの無線回線における伝送路は、マルチパスフェージングと呼ばれる複雑で不規則な変動を伴う伝送路として、レーリー確率分布等を用いてモデル化される。このような伝送路は、瞬時的には無線局の空間的な位置関係によって特徴付けられ、その特性を表すパラメータとして、受信信号強度、周波数スペクトラム、遅延時間、到来方向、偏波状態等が用いられる。
図3は、マルチパスフェージング環境における送信アンテナの位置と生成されるフィールドの特性との関係を示す図である。この図3は、限られた電波空間301がマルチパスフェージング環境である場合に、移動局107が有する2つのアンテナ系統である移動局アンテナ302と移動局アンテナ303によって、基地局102周辺に形成されるフィールドの場所変動特性を示したものであり、移動局アンテナ302によって生じるフィールド強度分布304と、移動局アンテナ303によって生じるフィールド強度分布305がそれぞれ示されている。
ここで、移動局アンテナ302と移動局アンテナ303の物理的な特性(アンテナ素子の位置、放射特性、偏波状態等)が異なるとき、フィールド強度分布304とフィールド強度分布305は、互いに低相関で不規則な変動特性を示す。
このようなフェージング環境において、移動局107が、接続先を無線セル104から無線セル103へ強制的に変更して、使用する無線回線を105から無線回線201へ変更すると同時に、通信用アンテナ系統は移動局アンテナ302から移動局アンテナ303へ切替えられるとする。このとき、アンテナ系統の切替え前の状態では、移動局107が基地局102に対して干渉源となっていたのに対して、移動局アンテナ303へ変更されることで、基地局102に対する与干渉の影響は軽減される。
当然のことながら、移動局107におけるアンテナ系統の切替えの結果、常に干渉低減の効果が得られるとは限らない。しかし、マルチパスフェージング環境では、アンテナ素子の空間的な位置が半波長以上異なれば、その変動特性は無相関と見なせることが知られており、移動局107が新たに接続する無線セル103に対して感度の良いアンテナ素子は、無線セル104を形成する基地局102に対しては感度が悪い状態となる可能性が高い。つまり、仮に移動局107が無線セル103の無線回線201における回線品質を最適化するように空間的な位置の異なるアンテナ素子を切替える等の処理により、アンテナ系統の物理的な特性を可変することができれば、結果として、移動局107は基地局102に対する与干渉の影響を軽減できると考えられる。
このように、回線品質または伝送路状態に関する情報に基づいてアンテナ系統を選択的に使用するかまたは適応的に制御することで、マルチパスフェージング環境下の伝送路品質を改善する方法は、アンテナダイバーシチとして知られている。
図4は、フェージング環境におけるダイバーシチ利得と伝送路誤り率との関係を示す図である。この図4は、フェージング環境におけるアンテナダイバーシチが伝送路誤りを低減できることを示したものである。図4において、横軸は送信電力、縦軸は誤り率であり、フェージング環境における伝送路(ダイバーシチ利得がない伝送路)の誤り率特性401と、ダイバーシチ利得のある伝送路(アンテナダイバーシチ利得により伝送品質が補償されている伝送路)の誤り率特性402とをそれぞれ示している。
先に示した図2における無線回線201の伝送路は、アンテナダイバーシチ利得により伝送品質が補償されるため、誤り率特性402の伝送路となる。ここで、無線回線201において、通信アプリケーションが要求する誤り率403で情報伝送する場合を考える。 図4に示すように、ダイバーシチ利得404によって伝送品質が補償されていれば相対的に送信電力を低減できることが分かる。
従って、フェージング環境において、無線回線201の伝送路ではダイバーシチ利得404により伝送品質が補償されるため、移動局107は送信信号の送信電力を相対的に低減することができる。このことは、移動局107が、回線品質または伝送路状態に適応させて、アンテナ系統と送信電力を制御することで、第三者である基地局102及び移動局108に対して与える平均的な干渉信号電力を抑圧できることを示唆している。
以上の説明より、本発明の動作原理を要約すると、移動局の接続先である複数の無線セルが、複数の基地局によって形成されている無線通信システムにおいて、無線セルの重複するエリアにある移動局が、無線回線を確立する無線セルを切替えると同時に、無線回線の伝送路情報に基づいて、移動局が有するアンテナ系統の物理的な特性を可変するように制御される。これにより、特定の移動局は、基地局に対して特定の無線回線を占有しないようになると同時に、他の基地局や移動局に対しては定常的な干渉を与えないようになり、さらに伝搬路状態に基づく適応的なアンテナ制御によりダイバーシチ利得が確保されるようになる。
(第1の実施形態)
次に、第1の実施形態として、本発明の動作原理に基づく無線通信方法を、実運用されている無線LANに適用した場合の第1例について、図5及び図6を用いて説明する。第1の実施形態は、IEEE802.11準拠の無線LANにおけるハンドオフ機能を利用して、本発明の動作を実現するための無線通信システムの例である。図5は、本発明の第1の実施形態に係る通信の手続きを示す図であり、移動局と各基地局との間の通信手順を示したものである。また、図6は、本発明の第1の実施形態に係る移動局の動作を示すフローチャートである。
(1)接続先無線セル及び通信用アンテナ系統の選択(図6のステップS1)
無線セルが重複するエリアにある移動局107は、基地局101と基地局102からそれぞれから発信されているビーコン1とビーコン2を、複数のアンテナ系統を用いて受信する。図5に示すように、基地局101よりビーコン発信501が、基地局102よりビーコン発信502がそれぞれ行われる。このとき、移動局107は、ビーコン1の受信信号を用いて、複数のアンテナ系統毎に、無線セル103に割当てられている無線回線201の回線品質を推定し、同様にして、ビーコン2の受信信号を用いて、無線セル104に割当てられている無線回線105の回線品質を推定する。移動局107は、さらに、無線回線201と無線回線105の回線品質の推定結果である回線品質情報に基づいて、接続先無線セルと通信用アンテナ系統を選択する。
尚、基地局がビーコンを発信しないシステム構成の場合、移動局107は、プローブ要求フレームを発信し、このプローブ要求フレームを受信した基地局101と基地局102は、それぞれプローブ要求応答フレームを発信するようにしても良い。この場合、移動局107は、ビーコンの代わりにプローブ要求応答フレームの受信信号から回線品質を推定する。このように移動局からプローブ要求フレームを送信するシステム構成とすることで、移動局は任意のタイミングで回線品質を推定することができるようになるため、周期的または間欠的に発信されるビーコンの受信を待つ必要がなくなり、処理時間を短縮できるという効果がある。
(2)アソシエーション要求フレームの送信(図6のステップS2)
ここで、選択された接続先無線セルが無線セル104であるとき、移動局107は、無線セル104に割当てられている無線回線105の少なくとも一部を使用して、基地局102に対する回線接続状態を確立するために、無線LANのマネジメントフレームであるアソシエーション要求フレームを発信する(アソシエーション要求503)。このとき、アソシエーション要求フレームは、回線品質情報に基づいて選択された通信用アンテナを系統を用いて送信される。アソシエーション要求フレームを受信した基地局102は、移動局107の位置登録の処理等を実行し、アソシエーション応答フレームを移動局107に向けて送信する(アソシエーション応答504)。
(3)位置登録が許可されたことの確認(図6のステップS3)
アソシエーション応答フレームを受信した移動局107は、基地局102に対する自身の位置登録が許可されたことを確認するか、または許可されなければ、ステップS2に戻って、アソシエーション要求フレームを再送する。
(4)データフレームの送信(図6のステップS4)
基地局102への位置登録が完了した移動局107は、データフレームを生成して基地局102に向けて送信する(データフレーム送信505)。データフレームを受信した基地局102は、応答フレームを移動局107へ送信する(応答フレーム送信506)。
(5)リアソシエーション要求フレームの送信(図6のステップS5)
少なくとも一つのデータフレームを送信した移動局107は、現在使用している無線回線106の回線品質に依らず、接続先無線セルを無線セル104から無線セル103へ変更するための処理を実行する。具体的には、移動局107が、無線セル103に割当てられている無線回線201の回線品質情報に基づいて、無線回線201の少なくとも一部と、通信用アンテナ系統とを改めて選択した後、基地局101に対する新たな回線接続状態を確立するために、無線LANのマネジメントフレームであるリアソシエーション要求フレームを発信する(リアソシエーション要求507)。
このとき、リアソシエーション要求フレームは、回線品質情報に基づいて再選択された通信用アンテナ系統を用いて送信される。リアソシエーション要求フレームを受信した基地局101は、移動局107の位置登録の処理等を実行し、リアソシエーション応答フレームを移動局107に向けて送信する(リアソシエーション応答508)。
(6)位置登録が許可されたことの確認(図6のステップS6)
リアソシエーション応答フレームを受信した移動局107は、基地局101に対する自身の位置登録が許可されたことを確認するか、または許可されなければ、ステップS5に戻って、リアソシエーション要求フレームを再送する。
(7)データフレームの送信(図6のステップS7)
基地局101への位置登録が完了した移動局107は、データフレームを生成して基地局101に向けて送信する(データフレーム送信509)。データフレームを受信した基地局101は、応答フレームを移動局107へ送信する(応答フレーム受信510)。
以下、上記のステップS5→ステップS6→ステップS7を繰り返すことで、移動局107は、無線LANのハンドオフ機能を利用して接続先無線セルを変更できるようになると同時に、回線品質情報に基づいて、通信用アンテナ系統を適応的に選択することができる。
また、移動局107は、電波環境の変動に追従するため、必要に応じて、ステップS5を実行する前にステップS1の処理を挿入することにより、回線品質の再推定処理、無線セルへの再接続処理及びデータフレームの送信処理が実行されるようにしても良い。また、移動局107は、情報量の多いデータ系列を分割して伝送するため、ステップS4またはステップS7に示すデータフレームの送信を連続して複数回繰り返すようにしてもよい。
図7は、本発明の第1の実施形態に係る移動局の構成を示すブロック図であり、上記のような通信手順に従って、接続先無線セルの変更と同時に、通信用アンテナ系統の選択を実現するための移動局107の全体構成を示したものである。図7に示すように、移動局107は、アンテナ・RF部601、物理層信号処理部602、MAC層処理部603、伝送路制御部604を有して構成される。アンテナ・RF部601は、M(Mは複数)系統のアンテナ素子605−1〜605−MとRF回路606を備えている。物理層信号処理部602は、送信信号処理部607と受信信号処理部608を備えている。MAC層処理部603は、MACフレーム処理部609と無線回線制御部610を備えている。伝送路制御部604は、タイミング制御部611とアンテナ系統制御部612を備えている。
移動局107は、はじめに、アンテナ素子605−1〜605−Mを用いて、基地局から周期的または間欠的に発信されているビーコンフレームを受信する。M系統のアンテナ素子605−1〜605−Mに対応するM個の受信RF信号は、RF回路606へ供給される。ここでは、RF回路606が、RFスイッチ(図示しない)を有する場合を想定しており、アンテナ系統制御部612がこのRFスイッチを制御することで、ビーコンフレームを受信するアンテナ系統を時分割で切替える。RF回路606は、RFスイッチで選択された受信RF信号を周波数変換して受信IF信号または受信ベースバンド信号を生成して受信信号処理部608へ供給する。
受信信号処理部608は、受信IF信号または受信ベースバンド信号をA/D変換して受信シンボル系列を生成した後、復調して受信ビット系列を生成し、MACフレーム処理部609へ供給するとともに、RSSI等の受信信号品質に関する情報信号を得て、無線回線制御部610へ供給する。
MACフレーム処理部609は、受信ビット系列から受信MACフレームを再生し、接続可能な基地局、基地局が形成する無線セル、無線セルに割当てられている無線回線に関する情報信号を得て、無線回線制御部610へ供給する。
このとき、無線回線制御部610は、RSSI等の受信信号品質に関する情報と、無線セルに割当てられている無線回線に関する情報に基づいて、選択されているアンテナ系統に対する回線品質情報を取得して、メモリ(図示しない)に回線品質テーブルとして保存する。
アンテナ系統制御部612は、現在選択されているアンテナ系統に対する回線品質の推定処理が完了すると、RF回路606が有するRFスイッチを別のアンテナ系統へと切替えるための制御信号を生成し、RF回路606へ供給する。
これにより、新たに選択されたアンテナ系統におけるビーコンフレームの受信RF信号に対して、同様の処理を施すことで、このアンテナ系統に対する回線品質が推定されて、回線品質テーブルが更新されるようにすることで、M系統のアンテナ素子605−1〜605−Mのそれぞれに対応付けられた回線品質情報を取得することができる。
次に、回線品質の推定結果に基づいて、接続先無線セルと通信用アンテナ系統を選択し、基地局に向けて回線接続を要求するアソシエーション要求フレームを送信する。まずは、無線回線制御部610が、回線品質テーブルに基づいて、回線接続を要求する先の無線セルと使用する無線回線を選択した後、これらに回線接続先に関する情報信号を生成し、MACフレーム処理部609へ供給する。MACフレーム生成部609は、選択された接続先無線セルを形成する基地局に向けて送信するアソシエーション要求フレームを生成し、送信信号処理部607へ供給する。
無線回線制御部610は、さらに、回線品質テーブルに基づいて、M系統のアンテナ素子605−1〜605−Mの中から通信用アンテナ系統としてアンテナ素子605−mを選択し、回線品質及びアンテナ素子605−mに関する情報をアンテナ回線情報信号613として生成し、アンテナ系統制御部612へ供給する。
アンテナ系統制御部612は、アンテナ回線情報信号613を入力とし、RF回路606が有するRFスイッチを切替えて所望のアンテナ素子605−mに設定すると同時に、必要に応じて送信回路のステップアッテネータ(図示しない)を切替えて所望の送信電力に設定するための送信系統制御信号614を生成し、RF回路606へ供給する。
タイミング生成部611は、MACフレーム処理部609が送信フレームであるアソシエーション要求フレームを出力するタイミングと、アンテナ系統制御部612が送信系統制御信号614を出力するタイミングとを制御するために、送信タイミング信号615と切替えタイミング信号616とを生成し、MACフレーム処理部609とアンテナ系統制御部612へそれぞれ供給する。
送信信号処理部607は、MACフレーム生成部609が出力するアソシエーション要求フレームを変調して送信シンボル系列を生成した後、D/A変換して送信IF信号または送信ベースバンド信号を生成し、RF回路606へ供給する。
RF回路606は、送信IF信号または送信ベースバンド信号を周波数変換して所望の送信電力に調節された送信RF信号を生成し、この送信RF信号を通信用アンテナ系統として選択されているアンテナ素子605−mを通じて基地局に向けて送信する。
移動局107から送信されたアソシエーション要求フレームを受信した基地局は、移動局107の位置登録の処理等を実行し、アソシエーション応答フレームを移動局107に向けて送信する。
このアソシエーション応答フレームを受信した移動局107は、基地局に対する自身の位置登録が許可されたことを確認する。また、位置登録が許可されなければ、回線品質の推定結果に基づいて、接続先無線セルと通信用アンテナ系統を再選択し、基地局に向けて回線接続を要求するアソシエーション要求フレームを再送する。
次に、基地局への位置登録が完了した移動局107は、データフレームを生成して基地局に向けて送信する。MACフレーム生成部609は、基地局に向けて送信するデータフレームを生成し、送信信号処理部607へ供給する。送信信号処理部607は、このデータフレームを変調して送信シンボル系列を生成した後、D/A変換して送信IF信号または送信ベースバンド信号を生成し、RF回路606へ供給する。RF回路606は、送信IF信号または送信ベースバンド信号を周波数変換して送信RF信号を生成し、この送信RF信号を通信用アンテナ系統として選択されているアンテナ素子605−mを通じて基地局に向けて送信する。
このデータフレームを受信した基地局は、応答フレームを移動局107へ送信する。移動局107は、必要に応じて、上記データフレームの送信処理を複数回繰り返すことで、情報量の多いデータ系列を分割して伝送することができる。
次に、少なくとも一つのデータフレームを送信した移動局107は、現在使用している無線回線の回線品質に依らず、接続先無線セルを変更するための処理を実行する。
具体的には、移動局107の無線回線制御部610が、回線品質テーブルとしてメモリに保存されている回線品質情報に基づいて、接続先無線セルを強制的に変更するとともに、通信用アンテナ系統を再選択し、基地局に向けて回線接続の変更を要求するリアソシエーション要求フレームを送信する。
まずは、無線回線制御部610が、回線品質テーブルに基づいて、新たに回線接続を要求する先の無線セルと使用する無線回線を選択した後、回線接続先に関するこれらの情報信号を生成し、MACフレーム処理部609へ供給する。MACフレーム生成部609は、選択された無線セルを形成する基地局に向けて送信するリアソシエーション要求フレームを生成し、送信信号処理部607へ供給する。
無線回線制御部610は、さらに、回線品質テーブルに基づいて、M系統のアンテナ素子605−1〜605−Mの中から通信用アンテナ系統としてアンテナ素子605−mxを選択し、回線品質及びアンテナ素子605−mxに関する情報をアンテナ回線情報信号613として生成し、アンテナ系統制御部612へ供給する。
アンテナ系統制御部612は、アンテナ回線情報信号613を入力とし、RF回路606が有するRFスイッチを切替えて所望のアンテナ605−mに設定すると同時に、必要に応じて送信回路のステップアッテネータを切替えて所望の送信電力に設定するための送信系統制御信号614を生成し、RF回路606へ供給する。
タイミング制御部611は、MACフレーム処理部609が送信フレームであるリアソシエーション要求フレームを出力するタイミングと、アンテナ系統制御部612が送信系統制御信号614を出力するタイミングとを制御するために、送信タイミング信号615と切替えタイミング信号616とを生成し、MACフレーム処理部609とアンテナ制御部612へそれぞれ供給する。
送信信号処理部607は、MACフレーム生成部609が出力するリアソシエーション要求フレームを変調して送信シンボル系列を生成した後、D/A変換して送信IF信号または送信ベースバンド信号を生成し、RF回路606へ供給する。
RF回路606は、送信IF信号または送信ベースバンド信号を周波数変換して所望の送信電力に調節された送信RF信号を生成し、この送信RF信号を通信用アンテナ系統として選択されているアンテナ素子605−mを通じて基地局に向けて送信する。
移動局107から送信されたリアソシエーション要求フレームを受信した基地局は、移動局107の位置登録の処理等を実行し、リアソシエーション応答フレームを移動局107に向けて送信する。このリアソシエーション応答フレームを受信した移動局107は、基地局に対する自身の位置登録が許可されたことを確認する。また、位置登録が許可されなければ、回線品質の推定結果に基づいて、接続先無線セルと通信用アンテナ系統を再選択し、基地局に向けて回線接続を要求するリアソシエーション要求フレームを再送する。
以上のような通信手順と移動局107の構成で実現される第1の実施形態の無線通信方法により、移動局107が、接続先の無線セルを強制的に変更して新たな回線接続を確立できるようになる。このとき、以前接続していた無線セルに割当てられている無線回線の一部が開放されると同時に、通信に用いるアンテナ素子が可変されるようになるため、同一周波数を使用する第三者である他の無線局に対して定常的に与干渉源となることを回避できる。
さらに、本実施形態では、回線品質情報に基づいて電波環境の変動に適応させながらアンテナ系統を選択できるようになるため、伝送路におけるダイバーシチ利得が確保され伝送品質を補償することができる。また、このように伝送路におけるダイバーシチ利得が確保され伝送品質を補償することができるだけでなく、無線LANの標準的なハンドオフ機能を利用して接続先の無線セルを変更することができるようになるため、無線LANの通信プロトコルを変更することなく実現可能である。
尚、本実施形態では、回線品質を判定するために推定するパラメータとして、RSSI、ドップラーシフト、遅延スプレッド、ビット誤り率、パケット誤り率、パケット再送回数を想定しているが、無線通信の回線品質は通信プロトコルに依存するため、これらのパラメータに限定されるものではない。
また、基地局101または基地局102の少なくともどちらかが、空間的に分割された所謂セクタ化された複数の無線セルを形成するようにしても良い。これにより、1つの基地局がカバーする通信エリアが比較的大きい無線通信システムにおいて、特に携帯電話のシステムにおいて、周波数の利用効率を改善できるという効果が得られる。
また、移動局107が有するM系統のアンテナ素子605−1〜605−Mと、基地局101のアンテナ系統及び基地局102系統のアンテナの中で、少なくとも1つのアンテナ系統が他のアンテナ系統と異なる放射特性または偏波状態であるようにしてもよい。これにより、無線局と他の無線局との間の伝送路が見通し伝搬環境にある場合においても、アンテナ系統の放射特性または偏波状態が可変されることで伝送路特性が変化するため、同一周波数を使用する他の無線局に対して定常的に干渉源となることを回避できる。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態として、本発明の動作原理に基づく無線通信方法を、実運用されている無線LANに適用した場合の第2例について説明する。図8は、本発明の第2の実施形態に係る通信のフレーム構成を示す図である。第2の実施形態は、IEEE802.11準拠の無線LANにおいて、リアソシエーション要求フレームの送信を必要とせずに、本発明の動作を実現するための無線通信システムの例である。
一般に無線LANのインフラストラクチャモードでは、基地局101と基地局102は、工場出荷時に番号付けされた互いに異なるMACアドレスをそれぞれ有し、無線セル103と無線セル104を識別するためのセル識別IDであるBSSID(Basic Service Set Identifier )は、これらのMACアドレスと同じ値に設定されている。
図8(a)は、基地局101と基地局102から発信されるビーコンまたはプローブ応答フレームのアドレス情報が格納されるアドレスフィールド701を示している。宛先アドレスはシステムで予め決められているブロードキャストアドレス702であり、送信元アドレスはそれぞれMACアドレス703とMACアドレス704となり、BSSIDも同じくMACアドレス703とMACアドレス704となるように構成される。
このような無線LANのインフラストラクチャモードにおけるアドレスフィールド701の構成と比較して、本実施形態は、複数の基地局に対して予め共通MACアドレスを割当てておき、ビーコンまたはプローブ応答フレームのアドレスフィールドにおいて、送信元アドレスがこの共通MACアドレスとなるように送信フレームを構成することを特徴とする。
図8(b)は、本実施形態において、基地局101と基地局102から発信されるビーコンまたはプローブ応答フレームのアドレスフィールド705を示している。送信元アドレスが共通MACアドレス706となるように構成されると共に、BSSIDに関しては、従来と同様にしてMACアドレス703とMACアドレス704が用いられるように構成される。
このように、第2の実施形態では、共通MACアドレス706を共有する基地局101と基地局102が存在し、これらの基地局が形成する無線セル103と無線セル104に対して互いに異なるMACアドレス703とMACアドレス704が設定されている場合を想定する。このとき、2つの無線セルがオーバラップするエリアにある移動局107が、接続先である無線セルを強制的に変更すると同時に通信に用いるアンテナと送信電力を適応的に制御するための無線通信方法について、図9及び図10を用いて説明する。図9は、本発明の第2の実施形態に係る通信の手続きを示す図であり、図10は、本発明の第2の実施形態に係る移動局の動作を示すフローチャートである。
(11)接続先無線セル及び通信用アンテナ系統の選択(図10のステップS11)
無線セルが重複するエリアにある移動局107は、基地局101と基地局102からそれぞれから発信されているビーコン1とビーコン2を、複数のアンテナ系統を用いて受信する。図9に示すように、基地局101よりビーコン発信801が、基地局102よりビーコン発信802がそれぞれ行われる。このとき発信されるビーコンフレームのアドレスフィールド705の構成は、図8(b)に示した通りである。移動局107は、ビーコン1の受信信号を用いて複数のアンテナ系統毎に無線セル103に割当てられている無線回線201の回線品質を推定し、同様にして、ビーコン2の受信信号を用いて複数のアンテナ系統毎に無線セル104に割当てられている無線回線105の回線品質を推定する。移動局107は、さらに、無線回線201と無線回線105の回線品質の推定結果である回線品質情報に基づいて、接続先無線セルと通信用アンテナ系統を選択する。
尚、基地局がビーコンを発信しないシステム構成の場合、移動局107は、プローブ要求フレームを発信し、このプローブ要求フレームを受信した基地局101と基地局102は、それぞれプローブ要求応答フレームを発信するようにしても良い。この場合、移動局107は、ビーコンの代わりにプローブ要求応答フレームの受信信号から回線品質を推定する。このように移動局からプローブ要求フレームを送信するシステム構成とすることで、移動局は任意のタイミングで回線品質を推定することができるようになるため、周期的または間欠的に発信されるビーコンの受信を待つ必要がなくなり、処理時間を短縮できるという効果がある。
(12)アソシエーション要求フレームの送信(図10のステップS12)
ここで、選択された無線セルが無線セル104であるとき、移動局107は、無線セル104に割当てられている無線回線105の少なくとも一部を使用して、基地局102に対する回線接続状態を確立するために、アソシエーション要求フレームを発信する(アソシエーション要求803)。このとき、アソシエーション要求フレームは、宛先アドレスとして共通MACアドレス706が、BSSIDとして基地局102のMACアドレス704が設定され、回線品質情報に基づいて選択された通信用アンテナから送信される。
アソシエーション要求フレームを受信した基地局102は、宛先アドレスに設定されている共通MACアドレス706とBSSIDに設定されているMACアドレス704を確認した後、移動局107の位置登録の処理等を実行し、アソシエーション応答フレームを移動局107に向けて送信する(アソシエーション応答804)。
一方、アソシエーション要求フレームを受信した基地局101では、宛先アドレスに設定されている共通MACアドレス706とBSSIDに設定されているMACアドレス704を確認した後、移動局107の位置登録の処理等を実行するが、アソシエーション応答フレームは送信しない。
(13)位置登録が許可されたことの確認(図10のステップS13)
アソシエーション応答フレームを受信した移動局107は、基地局102に対する自身の位置登録が許可されたことを確認するか、または許可されなければ、ステップS12に戻って、アソシエーション要求フレームを再送する。
(14)データフレームの送信(図10のステップS14)
基地局102への位置登録が完了した移動局107は、データフレームを生成して基地局102に向けて送信する(データフレーム送信805)。ただし、このデータフレームは、宛先アドレスとして共通MACアドレス706が、BSSIDとして基地局102のMACアドレス704が設定される。
データフレームを受信した基地局102は、宛先アドレスに設定されている共通MACアドレス706とBSSIDに設定されているMACアドレス704を確認した後、応答フレームを移動局107へ送信する(応答フレーム送信806)。
一方、データフレームを受信した基地局101では、宛先アドレスに設定されている共通MACアドレス706とBSSIDに設定されているMACアドレス704の確認処理を実行するが、応答フレームは送信しない。
(15)データフレームの送信(接続先変更)(図10のステップS15)
少なくとも一つのデータフレームを送信した移動局107は、現在使用している無線回線105の回線品質に依らず、接続先無線セルを無線セル104から無線セル103へ変更するための処理を実行する。このとき、移動局107は、宛先アドレスとして共通MACアドレス706が、BSSIDとして基地局101のMACアドレス703が設定されるようにしてデータフレームを構成する。さらに、移動局107が、無線回線201の回線品質情報に基づいて、通信用アンテナ系統を改めて選択した後、このデータフレームは、再選択された通信用アンテナを介して送信される(データフレーム送信807)。
データフレームを受信した基地局101は、宛先アドレスに設定されている共通MACアドレス706とBSSIDに設定されているMACアドレス703を確認した後、応答フレームを移動局107へ送信する(応答フレーム送信808)。
一方、データフレームを受信した基地局102では、宛先アドレスに設定されている共通MACアドレス706とBSSIDに設定されているMACアドレス703の確認処理を実行するが、応答フレームは送信しない。
以下、ステップS14→ステップS15を繰り返すことで、移動局107は、無線LANのハンドオフ機能を利用することなく接続先無線セルを変更することができるようになるとともに、回線品質情報に基づいて、通信用アンテナ系統を適応的に選択することができる。
また、移動局107は、電波環境の変動に追従するため、必要に応じてステップS11の処理を挿入することにより、回線品質の再推定処理とデータフレームの送信処理が実行されるようにしても良い。また、移動局107は、情報量の多いデータ系列を分割して伝送するため、ステップS14またはステップS15に示したデータフレームの送信を連続して複数回繰り返すようにしても良い。
以上のような通信手順で実現される第2の実施形態の無線通信方法により、移動局107が、接続先無線セルを変更する際に、従来は必要とした無線LANのハンドオフ処理を実行することなく、送信するデータフレームのアドレスフィールドにおいてBSSIDを変更することだけで、接続先無線セルを変更することができるようになる。このため、移動局が無線回線を使用して接続する無線セルを強制的に変更することによって生じる通信のオーバーヘッドを低減できる。
(第3の実施形態)
第3の実施形態では、本発明の動作原理に基づく無線通信方法の第3例として、第1の実施形態の無線通信方法において、移動局からの送信シンボル系列に対して時空間符号化を行う場合の例を説明する。図11は、本発明の第3の実施形態に係る移動局の構成を示すブロック図である。
図11に示すように、第3の実施形態の移動局は、物理層信号処理部602において、L系統(Lは複数且つM以下)のアンテナ素子に対応付けられた送信シンボル系列を生成する時空間符号化部901を備えている。このとき、移動局の時空間符号化部901は、送信フレームの変調信号に対して、例えば下記の文献に提示されている符号を用いて、時空間符号化された2系列(L=2の場合)の符号化信号902を生成する構成としてもよい。
S. M. Alamouti, “A Simple Transmit Diversity Technique for Wireless Communications”, IEEE Journal on Select Areas in Communications, vol.16, no. 8, 1998年10月
符号化信号902は、RF回路606において周波数変換され、2つの送信RF信号としてアンテナ605−m1とアンテナ605−m2に対して出力される。この場合、アンテナ系統制御部612は、無線回線制御部610が生成したアンテナ回線情報信号613に基づいて、アンテナ素子605−1〜605−Mの中から2系統のアンテナ素子605−m1及びアンテナ素子605−m2を選択するための送信系統制御信号615を生成し、RF回路606へ供給する。
RF回路606は、この送信系統制御信号に基づいて、RFスイッチを切替えることで、2系統のアンテナ素子605−m1とアンテナ素子605−m2を選択し、時空間符号化されて周波数変換された2つの送信RF信号は、これらアンテナ605−m1と605−m2を通じて基地局に向けて送信される。
基地局では、時空間符号化された受信信号をバッファリングした上で必要な合成処理をして出力する。
このように第3の実施形態によれば、無線回線の伝送路においてアンテナダイバーシチ利得だけでなく符号化利得も同時に確保できるため、特に低SNR伝送路においてデータパケットの伝送品質を補償できるという効果が得られる。
尚、本実施形態で用いる時空間符号化方法は、前記の文献に提示されている符号化方法に限定されるものではなく、さらに、送信アンテナ数に対応させて複数の符号化方法を適当に選択されるようにしても良い。
上述したように、本実施形態によれば、移動局が、接続先の無線セルを強制的に変更するとともに通信に用いるアンテナ系統を適応的に制御することにより、使用していた無線回線が開放されるため、この無線セルを形成する基地局では回線使用負荷を軽減できる。併せて、他の基地局や移動局に対する定常的な与干渉の影響が軽減されるようになるため、同一周波数帯域を使用する無線回線間におけるパケットの衝突頻度を低減できるようになる。さらに、新たに確立された無線回線では伝送路のダイバーシチ利得により伝送路誤りを補償することができる。
したがって、複数の基地局間において回線使用負荷が分散されるとともに、パケット衝突の回避と伝送路のダイバーシチ利得を確保して個々の移動局に対する伝送品質を補償しつつ、システム全体としてスループットを向上させることができる。つまり、限られた通信エリアおいて複数の移動局が同時に接続要求すること、所謂無線通信の輻輳に対して、移動局における接続制御の処理が負荷分散と衝突回避を実現して、システム全体の性能を改善できるという効果が得られる。
また、本実施形態は、無線通信システムのMAC層において実行される無線セル間のハンドオフ機能を活用することで、ネットワーク層に対して新たな処理を要求することもない。
本発明は、通信システムのネットワーク層における新たな接続制御の処理を要求せずに、MAC層以下の処理によって無線局の回線使用負荷を分散することが可能であって、尚且つ同一周波数帯域を使用する他の無線局への与干渉影響を軽減することができるという効果を有し、複数の無線局を有するシステムにおける無線局の輻輳に対する負荷分散と衝突回避を目的とした無線通信方法、無線通信装置及び無線通信システム等に有用である。
本実施形態に係る無線LANのインフラストラクチャモードの構成例を示す図 本実施形態に係る無線LANのインフラストラクチャモードにおける動作原理を示す概念図 マルチパスフェージング環境における送信アンテナの位置と生成されるフィールドの特性との関係を示す図 フェージング環境におけるダイバーシチ利得と伝送路誤り率との関係を示す図 本発明の第1の実施形態に係る通信の手続きを示す図 本発明の第1の実施形態に係る移動局の動作を示すフローチャート 本発明の第1の実施形態に係る移動局の構成を示すブロック図 本発明の第2の実施形態に係る通信のフレーム構成を示す図 本発明の第2の実施形態に係る通信の手続きを示す図 本発明の第2の実施形態に係る移動局の動作を示すフローチャート 本発明の第3の実施形態に係る移動局の構成を示すブロック図
符号の説明
101、102 基地局
103、104 無線セル
105、106、201 無線回線
107、108 移動局
109 ネットワーク
301 限られた電波空間
302、303 移動局アンテナ
304、305 フィールド強度分布
401 フェージング環境における伝送路の誤り率特性
402 ダイバーシチ利得のある伝送路の誤り率特性
403 通信アプリケーションが要求する誤り率
404 ダイバーシチ利得
501、502、801、802 ビーコン発信
503、803 アソシエーション要求
504、804 アソシエーション応答
505、509、805 データフレーム送信
506、510、806 応答フレーム送信
507 リアソシエーション要求
508 リアソシエーション応答
601 アンテナ・RF部
602 物理層信号処理部
603 MAC層処理部
604 伝送路制御部
605−1〜605−M アンテナ素子
606 RF回路
607 送信信号処理部
608 受信信号処理部
609 MACフレーム処理部
610 無線回線制御部
611 タイミング制御部
612 アンテナ系統制御部
613 アンテナ回線情報信号
614 送信系統制御信号
615 送信タイミング信号
616 切替えタイミング信号
701、705 アドレスフィールド
702 ブロードキャストアドレス
703、704 MACアドレス
706 共通MACアドレス
901 時空間符号化部
902 符号化信号

Claims (8)

  1. 複数のアンテナ系統を有する無線局における無線通信方法であって、
    接続可能な複数の無線セルの中から回線接続中の無線セルとは別に少なくとも1つの接続先無線セルを選択するとともに、前記複数のアンテナ系統の中から少なくとも1つの通信用アンテナ系統を選択するステップと、
    前記接続先無線セルに向けて回線接続を要求するための通信フレームを前記通信用アンテナ系統より送信するステップとを有する無線通信方法。
  2. 請求項1に記載の無線通信方法であって、
    さらに、前記複数のアンテナ系統の少なくとも1つのアンテナ系統を用いて接続可能な複数の無線セルを検出するステップと、
    前記複数の無線セルに対する回線品質情報を得るステップとを有し、
    前記回線品質情報に基づいて、前記複数の無線セルの中から回線接続中の無線セルとは別に少なくとも1つの接続先無線セルを選択するとともに、前記複数のアンテナ系統の中から少なくとも1つの通信用アンテナ系統を選択する無線通信方法。
  3. 請求項1に記載の無線通信方法であって、
    前記回線接続を要求するための通信フレームが、IEEE802.11準拠の接続要求機能を利用するためのマネジメントフレームである無線通信方法。
  4. 複数のアンテナ系統と、
    接続可能な複数の無線セルの中から回線接続中の無線セルとは別に少なくとも1つの接続先無線セルを選択するとともに、前記複数のアンテナ系統の中から少なくとも1つの通信用アンテナ系統を選択する回線選択手段と、
    前記接続先無線セルに向けて回線接続を要求するための通信フレームを前記通信用アンテナ系統より送信するフレーム送信手段とを有する無線通信装置。
  5. 請求項4に記載の無線通信装置であって、
    さらに、前記複数のアンテナ系統の少なくとも1つのアンテナ系統を用いて接続可能な複数の無線セルを検出する無線セル検出手段と、前記複数の無線セルに対する回線品質情報を得る回線品質取得手段とを有し、
    前記回線品質情報に基づいて、前記複数の無線セルの中から回線接続中の無線セルとは別に少なくとも1つの接続先無線セルを選択するとともに、前記複数のアンテナ系統の中から少なくとも1つの通信用アンテナ系統を選択する無線通信装置。
  6. 請求項4に記載の無線通信装置であって、
    前記複数のアンテナ系統の中で、少なくとも1つのアンテナ系統が他のアンテナ系統とは異なる放射特性または偏波状態である無線通信装置。
  7. 共通の基地局IDが割当てられている複数の基地局と、前記基地局に接続される移動局とを有して構成される無線通信システムであって、
    前記複数の基地局が、互いに異なるセル識別IDを通信フレームのアドレス情報として使用し、自身の形成する無線セルの存在を通知するための通信フレームを移動局に向けて送信する無線セル通知手段と、
    前記移動局が前記共通の基地局IDを持つ複数の基地局間において接続先の無線セルを変更する場合に、前記通信フレームのアドレス情報において、前記セル識別IDを変更することで別の無線セルへ再接続させる再接続手段とを有する無線通信システム。
  8. 請求項7に記載の無線通信システムであって、
    前記無線セルの存在を通知するための前記通信フレームが、IEEE802.11準拠のセル通知機能を利用するためのマネジメントフレームであり、さらに、前記セル識別IDが、IEEE802.11準拠のBSSIDである無線通信システム。
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