JP2005340584A - セラミックコイル及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 内部導体の直流抵抗が小さく、所望の特性を実現することが可能で、しかも、引出し導体と外部電極との接続信頼性の高いセラミックコイル及びその製造方法を提供する。
【解決手段】 セラミック本体11中に配設され、コイル導体12aの端部に連結する引出し導体12b、12cに係止構造を施し、これと接続するように外部電極13a、13bを配設する。
【選択図】 図1
【解決手段】 セラミック本体11中に配設され、コイル導体12aの端部に連結する引出し導体12b、12cに係止構造を施し、これと接続するように外部電極13a、13bを配設する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、セラミックの内部に螺旋状の金属線からなる導体を備えたセラミックコイル及びその製造方法に関する。
表面実装型コイルの一つに、特許文献1のセラミックコイルがある。特許文献1のセラミックコイルは、図9に示すように、セラミック本体61中に、金属線62が配設されるとともに、その金属線62の端部と接続するように外部電極63a、63bが配設されている。また、このコイルの金属線62は、螺旋状に成形されたコイル導体62aおよびその両端部に連結した引出し導体62b、62cから構成されている。
このセラミックコイルにおいては、導電ペーストをセラミックグリーンシートに印刷することにより内部導体を形成するコイルに比べて、断面積の大きい金属線を用いて内部導体を形成する。そのため、内部導体の直流抵抗を抑えることができるという特徴を有しており、大電流の用途に用いることができる。
特開平11‐126724号公報
しかしながら、かかる構成のセラミックコイルにおいては、引出し導体62b、62cが平滑な直線状であるため、周囲の環境や使用状態などにより温度変化が生じた場合、金属線とセラミックの線膨張係数の違いにより、外部電極との接続部分に応力が発生した。すなわち、一般に金属線はセラミックに比べて線膨張係数が大きいので、温度が上昇した場合には、金属線はセラミックより大きく膨張して、引出し導体がセラミック本体の端面から突き出してしまう。他方、温度が下降した場合には、金属線はセラミックより大きく収縮して、引出し導体がセラミック本体の端面から引っ込んでしまう。引出し導体はその端面のみがセラミック本体の表面に露出し、外部電極はセラミック表面に露出した引出し導体の端面だけで接続していることから、その接触面積は小さい。そのため、接続部分に応力が生じると、引出し導体と外部電極の間の導通が得られなくなってしまうことがあるという問題点を有していた。
本発明は、上記問題点を解決するものであり、内部導体の直流抵抗が小さく、所望の特性を実現することが可能で、しかも、引出し導体と外部電極との接触不良の発生を防止し、長期間の使用においても接続信頼性が損なわれないセラミックコイル及びその製造方法を提供することを目的とする。
上記問題点を解決するために、本発明のセラミックコイルは、セラミック本体と、前記セラミック本体の内部に配設された、螺旋状のコイル導体および前記コイル導体の両端部に連結した引出し導体から構成される金属線と、前記セラミック本体の端面に形成され且つ前記引出し導体の端部に電気的に接続された外部電極と、を備えたセラミックコイルにおいて、前記引出し導体が係止構造を有することを特徴としている。
より特定的には、前記係止構造が、前記引出し導体に形成された曲げ、前記引出し導体に形成されたくさび、前記引出し導体の先端に設けられた球、または前記引出し導体の先端付近に設けられたタブのいずれかであることを特徴としている。
または、前記係止構造が、前記引出し導体の表面に形成された粗面であることを特徴としている。
引出し導体に係止構造を設けることにより、温度の変化が生じても、係止構造がセラミック本体とかみ合ってアンカー効果を生じさせ、セラミック本体の端面部における引出し導体の突き出しまたは引っ込みが抑制される。このように、係止構造が、引出し導体と外部電極との接続部分の応力発生を極小化させるので、長期間の使用においても接続信頼性を維持することが可能となるのである。
また、本発明のセラミックコイルの製造方法は、螺旋状のコイル導体と前記コイル導体の両端部に連結し且つ係止構造を備えた引出し導体とから構成される金属線を内包するように、セラミックスラリーを所定の形状に鋳込み成形してセラミック成形体を形成する工程と、前記セラミック成形体を焼成してセラミック本体を形成する工程と、前記セラミック本体の端面に、前記引出し導体の端部に電気的に接続するように外部電極を形成する工程と、を具備することを特徴としている。
上記の製造方法を用いることにより、金属線が内部に配設されたセラミックコイルを容易かつ確実に製造することが可能になり、本発明をより実効あらしめることができる。
以上に述べたように、本発明によれば、セラミック本体内部に配設された引出し導体が係止構造を有するので、温度変化が生じても係止構造がセラミック本体とかみ合ってアンカー効果を生じさせ、引出し導体と外部電極との接続部分の応力発生を極小化させる。これにより、引出し導体と外部電極との接触不良の発生を防止し、長期間の使用においても接続信頼性が損なわれないセラミックコイルを得ることができる。
以下、本発明の実施の形態を示して、その特徴とするところをさらに詳しく説明する。
まず、本発明による第1の実施形態について、図1、図2を参照して説明する。図1は本発明の一実施形態にかかるセラミックコイルの概略構成を示す斜視図であり、また、図2はその断面図である。
このセラミックコイルは、図1および図2に示すように、セラミック本体11中に、金属線12を配設するとともに、セラミック本体11の端面に、金属線12の端部と接続する外部電極13a、13bを配設することにより形成されている。また、このコイルの金属線12は、螺旋状のコイル導体12aとコイル導体12aの両端に連結された直線状の引出し導体12b、12cとから構成されている。
そして、このセラミックコイルにおいては、外部電極13a、13bと接続する引出し導体12b、12cの先端に、図3に示すように、引出し導体の直径よりも大きな球31が形成されている。温度の変化が生じた場合に、この引出し導体12b、12cの先端に形成された球31がセラミック本体11とかみ合うことによりアンカー効果を生じさせ、セラミック本体11端面での引出し導体12b、12cの突き出しまたは引っ込みを抑制するのである。
なお、金属線12を構成する金属材料としては、導電率のよいAg,Cu,Niびこれらの少なくとも1種を含む合金のいずれかからなる線材を用いることが好ましい。また、金属線12は、コイルの特性に応じて、外径が100〜400μmのものを用いることが好ましい。
また、セラミック本体11を構成するセラミック11aとしては、Ni−Cu−Znフェライト、Ni−Znフェライトなど磁性体セラミックや、ガラスセラミックなどを用いることが可能である。また、その他にも、MgO−Al2O3―SiO2系、MgO−SiO2系、Al2O3−SiO2系、MgO−Al2O3系セラミックなどの種々のセラミックを用いることが可能である。
次に、上記セラミックコイルの製造方法について説明する。まず、外径が100〜200μmのAgからなる金属線12を、コイルの巻数やコイルの大きさに合わせて切断するが、この場合に、放電切断して玉化する作用を活用することにより、図3に示すように、金属線12の両端を金属線12の直径よりも大きな球状31にする。そして、その金属線12を、図1および図2に示すように、中間部を螺旋状のコイル導体12a、両端部を螺旋状の巻軸方向に略平行な直線状の引出し導体12b、12cになるように成形する。
それから、図8に示すように、金属線12を石膏等からなる成型用型21に入れる。成型用型21にはセラミックコイルの所定の形状に合わせた凹部22が形成されているので、金属線12をコイル導体の巻軸が凹部22の底面に垂直になるように成型用型21の凹部22の略中央に配置する。その後、凹部22内にある金属線12の周囲に、セラミックスラリー23を注ぎ込む。セラミックスラリー23としては、Ni−Cu−Zn系フェライトよりなる原料1500gに純水650g、消泡材を原料に対して0.2wt%、分散剤を0.5wt%添加し、これをポットミルに入れ、PSZの玉石と共に17時間混合したものを使用する。そして、室温で30〜60分程度放置してセラミックスラリーを乾燥して硬化する。
乾燥後、成型用型21からセラミック成形体を取り出し、このセラミック成形体を焼成炉にて、例えば910℃で2時間焼成する。そして、焼成されたセラミック本体11の端面を研磨して金属線の引出し導体12b、12cを露出させた上、外部電極13a、13bを配設してセラミックコイルとする。外部電極13a、13bとしては、例えばAgペーストやAgPdペースト等を塗布し、150℃で15分乾燥後、800℃にて10分間焼付けを行う。必要であれば、順にNiメッキおよびSnメッキを施してもよい。
本発明による第2の実施形態について、第1の実施形態の図1、図2を援用して説明する。
このセラミックコイルは、図1および図2に示すように、セラミック本体11中に、金属線12を配設するとともに、セラミック本体11の端面に、金属線12の端部と接続する外部電極13a、13bを配設することにより形成されている。また、このコイルの金属線12は、螺旋状のコイル導体12aとコイル導体12aの両端に連結された引出し導体12b、12cとから構成されている。
そして、このセラミックコイルにおいては、外部電極13a、13bと接続する引出し導体12b、12cに、図4に示すように曲げ、図5に示すようにくさび、または図6に示すように先端付近にタブ32が形成されている。これら引出し導体12b、12cに形成された係止構造が、温度の変化が生じた場合に、アンカー効果を生じさせ、セラミック本体11端面での引出し導体12b、12cの突き出しまたは引っ込みを抑制する。すなわち、曲げやくさびにおいては引出し導体12b、12c全体が、また、タブ付きにおいてはタブ32が、セラミック本体11とかみ合って、引出し導体12b、12cと外部電極13a、13bとの接続部分の応力発生を抑制するのである。
上記セラミックコイルの製造方法は、実施例1と同様である。ただし、引出し導体12b、12cに形成された曲げ、くさび、またはタブ32については、金属線12の切断時に、引出し導体12b、12cをプレス加工することによって施す。
本発明による第3の実施形態について、第1の実施形態の図1、図2を援用して説明する。
このセラミックコイルは、図1および図2に示すように、セラミック本体11中に、金属線12を配設するとともに、セラミック本体11の端面に、金属線12の端部と接続する外部電極13a、13bを配設することにより形成されている。また、このコイルの金属線12は、螺旋状のコイル導体12aとコイル導体12aの両端に連結された引出し導体12b、12cとから構成されている。
そして、このセラミックコイルにおいては、外部電極13a、13bと接続する引出し導体12b、12cの表面が、図7に示すように、粗面となっている。温度の変化が生じた場合に、この粗面における突起がセラミック本体11とかみ合うことによりアンカー効果を生じさせ、セラミック本体11端面での引出し導体12b、12cの突き出しまたは引っ込みを抑制するのである。
上記セラミックコイルの製造方法は、実施例1と同様である。ただし、引出し導体の粗面については、引出し導体12b、12cの表面をサンドブラストによって物理変形させることによって形成する。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、セラミックコイルを構成するセラミック本体の具体的な形状、外部電極の配設位置や形状などに関し、発明の要旨の範囲内において、種々の応用、変形を加えることが可能である。
11 セラミック本体
11a セラミック
12 金属線
12a コイル導体
12b、12c 引出し導体
13a、13b 外部電極
21 成型用型
22 成型用型凹部分
23 セラミックスラリー
31 球
32 タブ
61 セラミック本体
62 金属線
62a コイル導体
62b、62c 引出し導体
63a、63b 外部電極
11a セラミック
12 金属線
12a コイル導体
12b、12c 引出し導体
13a、13b 外部電極
21 成型用型
22 成型用型凹部分
23 セラミックスラリー
31 球
32 タブ
61 セラミック本体
62 金属線
62a コイル導体
62b、62c 引出し導体
63a、63b 外部電極
Claims (4)
- セラミック本体と、前記セラミック本体の内部に配設された、螺旋状のコイル導体および前記コイル導体の両端部に連結した引出し導体から構成される金属線と、前記セラミック本体の端面に形成され且つ前記引出し導体の端部に電気的に接続された外部電極と、を備えたセラミックコイルにおいて、
前記引出し導体が係止構造を有することを特徴とするセラミックコイル。 - 前記係止構造が、前記引出し導体に形成された曲げ、前記引出し導体に形成されたくさび、前記引出し導体の先端に設けられた球、または前記引出し導体の先端付近に設けられたタブのいずれかであることを特徴とする請求項1記載のセラミックコイル。
- 前記係止構造が、前記引出し導体の表面に形成された粗面であることを特徴とする請求項1記載のセラミックコイル。
- 螺旋状のコイル導体と前記コイル導体の両端部に連結し且つ係止構造を備えた引出し導体とから構成される金属線を内包するように、セラミックスラリーを所定の形状に鋳込み成形してセラミック成形体を形成する工程と、
前記セラミック成形体を焼成してセラミック本体を形成する工程と、
前記セラミック本体の端面に、前記引出し導体の端部に電気的に接続するように外部電極を形成する工程と、
を具備するセラミックコイルの製造方法。
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---|---|---|---|
JP2004158958A JP2005340584A (ja) | 2004-05-28 | 2004-05-28 | セラミックコイル及びその製造方法 |
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JP2016139799A (ja) * | 2015-01-27 | 2016-08-04 | サムソン エレクトロ−メカニックス カンパニーリミテッド. | 巻線型インダクタ及びその製造方法 |
CN112309674A (zh) * | 2019-07-31 | 2021-02-02 | 株式会社村田制作所 | 电感器 |
JP2021057449A (ja) * | 2019-09-30 | 2021-04-08 | 株式会社村田製作所 | コイル部品 |
WO2021193803A1 (ja) * | 2020-03-25 | 2021-09-30 | 株式会社村田製作所 | コイル部品 |
JP2022109327A (ja) * | 2019-09-30 | 2022-07-27 | 株式会社村田製作所 | コイル部品 |
-
2004
- 2004-05-28 JP JP2004158958A patent/JP2005340584A/ja active Pending
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