JP2005334717A - 複層塗膜形成方法、塗膜構造及び塗装物品 - Google Patents

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Abstract

【課題】
自動車車体外板等の各種工業製品に対して、青系で、シェードの色溜まり感、深み感に優れる複層塗膜を提供する。
【解決手段】
本発明は、基材上に、ベースコート塗料(A)を塗装して得られた塗膜上に、光輝性顔料を含み、且つ塗膜の可視光領域における光線透過率が40%以上であるメタリックベース塗料(B)を塗装し、得られた塗膜上にトップクリヤー塗料(C)を塗装してなる複層塗膜形成方法であって、ベースコート塗料(A)及び/又はメタリックベース塗料(B)に群青顔料を含んでなることを特徴とする複層塗膜形成方法、塗膜構造、塗装物品に関するものである。
【選択図】なし

Description

本発明は、青系で、シェードの色溜まり感、深み感に優れるメタリック塗膜を形成できる方法、塗膜構造及び塗装物品に関する。
自動車及び工業製品の意匠として、青系であって、色溜まり感に優れるメタリック塗色の要求がある。色溜まり感に優れる青系のメタリック塗色とは、ハイライト(塗膜を正反射光近傍で観察)では、強い輝度感があって、ほとんど色味を感じない白色を呈し、シェード(正反射光の影響を受けない角度で観察)では、彩度が高い青色を呈し、濁りやカラーフロップ(赤みや黄みへの色変化)がほとんどない深み感及び透明感に優れる塗色をいう。
青系で、深み感、透明感に優れるメタリック塗膜を得る方法としては、鱗片状光輝性顔料及び青顔料を含んでなるベース塗料を塗装し、得られた塗膜上にクリヤー塗料を塗装して、これらを同時に硬化せしめる所謂2C1B工程や、青顔料等の着色顔料を含んでなるカラーベース塗料を塗装し、得られた塗膜上に鱗片状光輝性顔料を含んでなるメタリックベース塗料を塗装し、さらに得られた塗膜上にクリヤー塗料を塗装して、これらを同時に硬化せしめる所謂3C1B工程がすでに知られている。例えば、特許文献1には、彩度が高く優れた外観を得ることができる方法として、カラーベース塗料、無機焼成顔料及び鱗片状光輝性顔料を含有する光輝性顔料含有ベース塗料及びクリヤー塗料を順次塗装することからなるパール塗膜の形成方法が記載されている。しかし、無機焼成顔料は、着色力が不十分な場合がある。
また、特許文献2には、鮮明性、発色性及び深み感を有する青色の顔料組成物として、コバルトフタロシアニン及び/又は低塩素化コバルトフタロシアニンと、銅フタロシアニン及び/又は低塩素化銅フタロシアニンを同時に顔料化した顔料組成物及びこれを用いた塗料組成物について記載されている。しかし、フタロシアニン顔料を着色顔料として使用すると、シェードが赤く濁って2色性が生じる場合がある。
青色の着色顔料及び光輝性顔料を含んでなるベース塗料を塗装し、得られた塗膜上にトップクリヤー塗料を塗装することで、青系のメタリック塗膜を形成できるが、ベース塗料に配合する着色顔料として、鮮明で透明感がある群青顔料を使用した場合においても、深み感については十分とはいえない。
特開2003−236462号公報 特開平10−231439号公報
本発明の目的は、青系で深み感、シェードの色溜まり感に優れる複層塗膜形成方法及び塗装物品を提供することである。
本発明は、
1.基材上に、ベースコート塗料(A)を塗装して得られた塗膜上に、光輝性顔料を含み、且つ塗膜の可視光領域における光線透過率が40%以上であるメタリックベース塗料(B)を塗装し、得られた塗膜上にトップクリヤー塗料(C)を塗装してなる複層塗膜形成方法であって、ベースコート塗料(A)及び/又はメタリックベース塗料(B)に群青顔料を含んでなることを特徴とする複層塗膜形成方法、
2.上記群青顔料が珪素、アルミニウム、ジルコニウム、チタンから選ばれる1種以上の金属酸化物によって被覆されている1項記載の複層塗膜作成方法、
3.得られた複層塗膜の明度であるL値が30以上である1項又は2項記載の複層塗膜形成方法、
4.1項〜3項のいずれか1項記載の複層塗膜形成方法によって得られた塗膜構造及び
5.1項〜3項のいずれか1項記載の複層塗膜形成方法によって得られた塗装物品、
に関する。
本発明方法によれば、基材上に、ベースコート塗料を塗装して得られた塗膜上に、光輝性顔料を含んでなるメタリックベース塗料を塗装し、さらに得られた塗膜上にトップクリヤー塗料を塗装する複層塗膜であって、ベースコート塗料及び/又はメタリックベース塗料に特定の群青顔料を配合せしめることによって、青系で、シェードの色溜まり感、深み感に優れる複層塗膜を得ることができる。
本発明方法において、基材としては、鉄、亜鉛、アルミニウム等の金属やこれら金属の合金、及びこれらの金属によるメッキまたは蒸着が施された成型物、ならびに、ガラス、プラスチックや発泡体などによる成型物等の素材を挙げることができる。これら素材に脱脂処理や表面処理を施した処理素材を基材とすることもできる。さらに、上記基材に下塗り塗膜や中塗り塗膜を形成させた塗膜形成材を基材とすることもでき、塗膜形成材が特に好ましい。
上記下塗り塗膜とは、素材表面を隠蔽したり、素材に防食性及び防錆性などを付与するために形成されるものであり、下塗り塗料を塗装し、硬化させることによって得ることができる。この下塗り塗料種としては特に限定されるものではなく、例えば、電着塗料、溶剤型プライマー等を挙げることができる。
また、上記中塗り塗膜とは、素材表面や下塗り塗膜を隠蔽したり、付着性や耐チッピング性などを付与するために形成されるものであり、素材表面や下塗り塗膜上に、中塗り塗料を塗装し、硬化させることによって得ることができる。この中塗り塗料種としては特に限定されるものではなく、既知のものを使用でき、例えば、熱硬化性樹脂組成物及び着色顔料を含有する有機溶剤系又は水系の中塗り塗料を好ましく使用できる。
本発明方法において、基材として、下塗り塗膜及び/又は中塗り塗膜を形成させたものを使用する場合においては、下塗り塗膜及び/又は中塗り塗膜を加熱し、架橋硬化後に後述する次工程の塗料を塗装することができるが、また、下塗り塗膜及び/又は中塗り塗膜が未硬化の状態で、次工程の塗料を塗装することもでき、本発明方法は、この場合も包含する。
本発明方法では、上述の如き基材上にベースコート塗料(A)を塗装する。ベースコート塗料(A)は、複層塗膜において色相、特にシェード部における色相を決定する塗料であって、群青顔料を含むことができる。
群青顔料とは合成着色顔料の一つであり、一般式〔NaAlSi(12−x)24・Na〕で表わされる。該群青顔料としては、塗料用、インク用、プラスチック着色用、あるいは画材用として、従来公知のものを使用することができるが、塗膜の耐候性、耐酸性の点から、珪素、アルミニウム、ジルコニウム、チタンから選ばれる1種以上の金属の酸化物によって被覆されているものを特に好ましく使用することができる。該群青顔料の平均一次粒子径は、着色力、透明性の点から、0.3〜6μmが好ましく、より好ましくは、0.5〜3μmである。
本発明方法において、ベースコート塗料(A)に上記群青顔料を配合せしめる場合、その含有量としては、塗料組成物中の樹脂固形分100重量部に対して50重量部以下であり、好ましくは0.5〜35重量部、より好ましくは1〜25重量部である。
本発明方法におけるベースコート塗料(A)は、上記群青顔料のほかにその他の着色顔料を含有することができる。該その他の着色顔料としては、インク用、塗料用として従来公知の顔料を1種あるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。該着色顔料の具体例としては、酸化チタン、酸化鉄等の金属酸化物顔料、チタンイエロー等の複合酸化金属顔料、カーボンブラック、アゾ系顔料、キナクリドン系顔料、ジケトピロロピロール系顔料、ペリレン系顔料、ペリノン系顔料、ベンズイミダゾロン系顔料、イソインドリン系顔料、イソインドリノン系顔料、金属キレートアゾ系顔料、フタロシアニン系顔料、インダンスロン系顔料、ジオキサン系顔料、インジゴ系顔料等を挙げることができる。
上記着色顔料を使用する場合、その配合量は、得られる塗膜の着色力や仕上がり外観の点からベースコート塗料(A)中の樹脂固形分100重量部に対して、50重量部以下であることが好ましく、特に好ましくは1〜30重量部である。
本発明方法では、ベースコート塗料(A)に、群青顔料及び着色顔料のほかに光輝性顔料を含有することができる。該光輝性顔料としては、例えば、アルミニウム、銅、ニッケル合金、ステンレス等の鱗片状金属顔料、表面を金属酸化物で被覆した鱗片状金属顔料、表面に着色顔料を化学吸着させた鱗片状金属顔料、表面に酸化還元反応を起こさせることにより酸化アルミニウム層を形成した鱗片状アルミニウム顔料、アルミニウム固溶盤状酸化鉄顔料、ガラスフレーク顔料、表面を金属酸化物で被覆したガラスフレーク顔料、表面に着色顔料を化学吸着させたガラスフレーク顔料、表面を二酸化チタンで被覆した干渉マイカ顔料、干渉マイカ顔料を還元した還元マイカ顔料、表面に着色顔料を化学吸着させたり、表面を酸化鉄で被覆した着色マイカ顔料、表面を二酸化チタンで被覆したグラファイト顔料、表面を二酸化チタンで被覆したシリカフレークやアルミナフレーク顔料、盤状酸化鉄顔料、ホログラム顔料、合成マイカ顔料、らせん構造を持つコレステリック液晶ポリマー顔料、オキシ塩化ビスマス顔料などが挙げられる。これらのうち、鱗片状金属顔料やマイカ顔料が好ましく、特に好ましくはアルミフレーク顔料や表面を酸化チタンで被覆した干渉マイカ顔料であるが、限定されるものではなく、求める光輝感に応じて各種光輝性顔料を適宜使用することができる。
上記光輝性顔料を使用する場合、その配合量は、ベースコート塗料(A)中の樹脂固形分100重量部に対して、塗膜の光輝感の点から50重量部以下が好ましく、より好ましくは1〜30重量部である。
本発明のベースコート塗料(A)に使用される樹脂成分としては、熱硬化性樹脂組成物が好ましく、具体的には、例えば、水酸基などの架橋性官能基を有する、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、ウレタン樹脂などの基体樹脂と、メラミン樹脂、尿素樹脂、ポリイソシアネート化合物(ブロック体も含む)などの架橋剤とを併用したものが挙げられ、これらは有機溶剤及び/又は水などの溶媒に溶解または分散させて使用することができる。
さらに、ベースコート塗料(A)には、必要に応じて、水あるいは有機溶剤等の溶媒、レオロジーコントロール剤、顔料分散剤、沈降防止剤、硬化触媒、消泡剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤等の各種添加剤、体質顔料などを適宜配合することができる。
本発明方法におけるベースコート塗料(A)は、前述の成分を混合分散せしめることによって調製することができる。
本発明方法におけるベースコート塗料(A)は、静電スプレー塗装、エアスプレー、エアレススプレーなどの方法で塗装することができ、その膜厚は硬化塗膜に基づいて、0.5〜30μmの範囲内とするのが、塗膜の平滑性の点から好ましく、より好ましくは5〜25μmである。ベースコート塗料(A)は、スプレー塗装する場合には、塗装に際して、通常、固形分含有率が15〜50重量%、好ましくは20〜40重量%、また、20℃における粘度が11〜15秒/フォードカップ#4となるように調整しておくことが好ましい。ベースコート塗料(A)の塗膜それ自体は、通常約70〜約150℃の温度で架橋硬化させることができる。
本発明方法では、ベースコート塗料(A)の未硬化もしくは硬化させてなる塗面にさらにメタリックベース塗料(B)を塗装することができる。
本発明方法におけるメタリックベース塗料(B)は、複層塗膜において、光輝感を決定する塗料であって、光輝性顔料を必須成分とし、樹脂成分及び水や有機溶剤等の溶媒を主成分として、さらに必要に応じて群青顔料や着色顔料及びその他の塗料用添加剤などを配合してなる液状塗料であって、無色もしくは有色の透明で且つ光輝性顔料による優れた光輝感を有する塗膜を形成するものである。
本発明方法におけるメタリックベース塗料(B)による塗膜は、特に硬化塗膜として25μmの膜厚となるように平滑なPTFE板に塗装後、乾燥硬化させたものを剥離した塗膜を分光光度計「MPS−2450」(商品名:島津製作所製)にて測定した可視光領域(波長400nm〜700nm)における光線透過率が40%以上であることが好ましく、より好ましくは50%以上である。可視光領域の光線透過率とは、可視光光線を透過する割合であって、数値が大きいほど透明度が高いことを意味する。
本発明方法におけるメタリックベース塗料(B)に配合する光輝性顔料としては、前記ベースコート塗料(A)において使用できる光輝性顔料と同様のものを適宜使用することができる。
上記光輝性顔料の好ましい配合量は、メタリックベース塗料(B)中のビヒクル固形分100重量部に対して、0.1〜20重量部である。0.1重量部未満では、シェード部における光輝感が不十分であり、20重量部を超えると塗膜外観が低下する恐れがある。より好ましくは0.5〜10重量部である。
本発明方法においては、ベースコート塗料(A)及び/又はメタリックベース塗料(B)に、群青顔料を配合することができる。メタリックベース塗料(B)に群青顔料を配合する場合、その添加量は、適宜決定されて良いが、メタリックベース塗料(B)中のビヒクル固形分100重量部に対して、30重量部以下、好ましくは0.1〜10重量部の範囲が適当である。メタリックベース塗料(B)に配合する群青顔料としては、前述のベースコート塗料(A)に使用できるものと同様のものを使用することができる。
本発明方法におけるメタリックベース塗料(B)には、透明性を損なわない範囲内において、上記群青顔料以外にも着色顔料を適宜配合することができる。該着色顔料としては、限定されるものではなく、インク用、塗料用として従来公知の顔料を1種あるいは2種以上組み合わせて使用することができる。その添加量は、適宜決定されて良いが、メタリックベース塗料(B)中のビヒクル固形分100重量部に対して、30重量部以下、好ましくは0.1〜10重量部の範囲が適当である。
本発明方法におけるメタリックベース塗料(B)には、上記光輝性顔料及び着色顔料のほかに、ビヒクルとして、樹脂成分を含有することができる。樹脂成分としては、前記ベースコート塗料(A)において使用できる樹脂と同様のものを使用することができる。
さらに、メタリックベース塗料(B)には、必要に応じて、水あるいは有機溶剤等の溶媒、顔料分散剤、沈降防止剤、硬化触媒、消泡剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤等の各種添加剤、体質顔料等を適宜配合することができる。
メタリックベース塗料(B)は、前述の成分を混合分散せしめることによって調製することができる。通常、塗装に際して、固形分含有率を、塗料組成物に基づいて、30〜60重量%、好ましくは35〜50重量%に、また、20℃における粘度を20〜25秒/フォ−ドカップ#4に調整しておくことが好ましい。
メタリックベース塗料(B)は、静電塗装、エア−スプレ−、エアレススプレ−などの方法で塗装することができ、その膜厚は、塗膜の平滑性、光輝性の点から、硬化塗膜に基づいて5〜40μmの範囲内とするのが好ましい。メタリックベース塗料(B)の塗膜それ自体は約70〜約150℃の温度で架橋硬化させることができる。
本発明方法においては、メタリックベース塗料(B)を塗装、硬化させた塗膜上にトップクリヤー塗料(C)を塗装することができるが、メタリックベース塗料(B)を加熱硬化させることなく未硬化状態の塗膜上にトップクリヤー塗料(C)を塗装することができる。
本発明方法におけるトップクリヤー塗料(C)は、樹脂成分を主成分とし、さらに必要に応じて塗料用添加剤、水あるいは有機溶剤等の溶媒などを配合してなる無色もしくは有色の透明塗膜を形成する液状もしくは粉体状の塗料である。
本発明方法におけるトップクリヤー塗料(C)には、従来公知のものが制限なく使用できる。例えば、基体樹脂及び架橋剤を含有する液状もしくは粉体状の塗料組成物が適用できる。上記基体樹脂の例としては、水酸基、カルボキシル基、シラノール基、エポキシ基などの架橋性官能基を含有する、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、フッ素樹脂、ウレタン樹脂、シリコン含有樹脂などが挙げられる。架橋剤としては、前記基体樹脂の官能基と反応しうるメラミン樹脂、尿素樹脂、ポリイソシアネート化合物、ブロックポリイソシアネート化合物、エポキシ化合物又は樹脂、カルボキシル基含有化合物又は樹脂、酸無水物、アルコキシシリル基含有化合物又は樹脂等が挙げられる。また、必要に応じて、水や有機溶剤等の溶媒、硬化触媒、消泡剤、紫外線吸収剤、レオロジーコントロール剤、沈降防止剤等の添加剤を適宜配合することができる。
本発明方法におけるトップクリヤー塗料(C)には、透明性を損なわない範囲内において、着色顔料を適宜配合することができる。着色顔料としては、インク用、塗料用として従来公知の顔料を1種あるいは2種以上組み合わせて配合することができる。その添加量は、適宜決定することができるが、トップクリヤー塗料(C)中の樹脂固形分100重量部に対して、好ましくは30重量部以下、より好ましくは0.1〜10重量部である。
本発明方法におけるトップクリヤー塗料(C)は、前述の成分を混合分散せしめることによって調製される。
本発明方法におけるトップクリヤー塗料(C)は、静電塗装、エアスプレー、エアレススプレーなどの方法で塗装することができ、その膜厚は、塗膜の平滑性の点から、硬化塗膜に基づいて15〜50μmの範囲内とするのが好ましく、より好ましくは25〜40μmの範囲内である。トップクリヤー塗料(C)が液状であり、スプレー塗装する場合、通常、塗装の際は固形分含有率を、塗料組成物に基づいて、30〜60重量%、好ましくは40〜50重量%に、また、20℃における粘度を18〜25秒/フォードカップ#4に調整しておくことが好ましい。トップクリヤー塗料(C)の塗膜それ自体は、通常約70〜約150℃の温度で硬化させることができる。
本発明方法で得られる複層塗膜は、明度L値が30以上であることが好ましく、より好ましくは、45以上である。ここでいうL値は、具体的には、本発明の方法で得られた複層塗膜を「SMカラーコンピューター」(測色計、商品名、スガ試験機社製)等の各種色彩計にて測色して求めることができる。
次に、実施例を挙げて、本発明をより具体的に説明する。実施例においては、表面がシリカによって被覆されている群青顔料(Ultramarine Blue17、商品名、HOLLIDAY PIGMENTS社製、平均粒子径2.2μm)を使用した。
実施例及び比較例
(1)基材の調製
脱脂及びりん酸亜鉛処理した鋼板(JISG3141、大きさ400×300×0.8mm)にカチオン電着塗料「エレクロン9400HB」(商品名:関西ペイント株式会社製、エポキシ樹脂ポリアミン系カチオン樹脂に硬化剤としてブロックポリイソシアネート化合物を使用したもの)を硬化塗膜に基づいて膜厚20μmになるように電着塗装し、170℃で20分加熱して架橋硬化させて電着塗膜を得た。
得られた電着塗面に、中塗塗料「ルーガベーク中塗りグレー」(商品名:関西ペイント株式会社製、ポリエステル樹脂・メラミン樹脂系、有機溶剤型)をエアスプレーにて硬化塗膜に基づいて膜厚30μmになるように塗装し、140℃で30分加熱して架橋硬化させて、中塗塗膜を形成し、得られた中塗り塗板を基材とした。
塗料の調製
水酸基含有アクリル樹脂(水酸基価100、数平均分子量20000)及びメラミン樹脂からなる樹脂成分100重量部(固形分)あたり、光輝材及び必要に応じて着色顔料を表1に示す比率で配合して攪拌混合し、塗装に適正な粘度に希釈して、固形分約25%の有機溶剤型塗料を調製し、ベースコート塗料及びメタリックベース塗料を作成した。
Figure 2005334717
(3)試験板の作成
以下の手順にて、(2)で調製したベースコート塗料、メタリックベース塗料、また、表には特に示していないがトップクリヤー塗料を塗装して試験板とした。
(ベースコート塗料の塗装)
(1)で作成した中塗り塗板に、(2)で調製したベースコート塗料をミニベル型回転式静電塗装機を用いて、ブース温度20℃、湿度75%の条件で、硬化塗膜として約15μmの膜厚となるように塗装した。
(メタリックベース塗料の塗装)
ベースコート塗料を塗装後に、室温にて15分間放置し、ついで、これらの未硬化塗面に(2)で調製したメタリックベース塗料をミニベル型回転式静電塗装機を用いて、ブース温度20℃、湿度75%の条件で硬化塗膜として、約30μmとなるように塗装した。
(トップクリヤー塗料の塗装)
メタリックベース塗料を塗装後に、室温にて15分間放置し、ついで、これらの未硬化塗面にトップクリヤー塗料(ルーガベーククリヤー、関西ペイント製、商品名、アクリル樹脂・アミノ樹脂系、有機溶剤型)をミニベル型回転式静電塗装機を用いて、ブース温度20℃、湿度75%の条件で硬化塗膜として、約30μmとなるように塗装した。塗装後、室温にて15分間放置した後に、熱風循環式乾燥炉内にて、140℃で30分間加熱し、複層塗膜を同時に乾燥硬化せしめて試験板とした。
評価試験
得られた試験板について、目視にてシェード部における色溜まり感を評価した。表3にその結果を示した。
Figure 2005334717
本発明の塗膜形成方法は、各種工業製品、特に自動車車体の外板に適用できる。

Claims (5)

  1. 基材上に、ベースコート塗料(A)を塗装して得られた塗膜上に、光輝性顔料を含み、且つ塗膜の可視光領域における光線透過率が40%以上であるメタリックベース塗料(B)を塗装し、得られた塗膜上にトップクリヤー塗料(C)を塗装してなる複層塗膜形成方法であって、ベースコート塗料(A)及び/又はメタリックベース塗料(B)に群青顔料を含んでなることを特徴とする複層塗膜形成方法。
  2. 上記群青顔料が珪素、アルミニウム、ジルコニウム、チタンから選ばれる1種以上の金属酸化物によって被覆されてなることを特徴とする請求項1記載の複層塗膜作成方法。
  3. 得られる複層塗膜の明度L値が30以上である請求項1又は2記載の複層塗膜形成方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項記載の複層塗膜形成方法によって得られる塗膜構造。
  5. 請求項1〜3のいずれか1項記載の複層塗膜形成方法によって得られた塗装物品。
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