JP2005329140A - 電子線照射装置及びオゾンの利用方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 電子線照射によるオゾン発生領域を限定し、かつ発生したオゾンの有益効果を利用することができる電子線照射装置を提供する。
【解決手段】 照射対象物Xに電子線Bを照射して照射対象物Xを殺菌・滅菌する電子線照射装置1において、電子線Bの照射部10の周囲にエアカーテンcを形成するエアカーテン形成手段13と、照射部10の下方に配置され、エアカーテンcで囲まれたオゾンgを含む空気agを吸引する吸引口16と、その吸引口16に接続された排気管17より分岐され、吸引したオゾンgを含む空気agの一部ag2をエアカーテン形成手段13に供給して循環する循環用配管19とを備えたものである。
【選択図】 図1

Description

本発明は、照射対象物に電子線を照射して照射対象物を殺菌・滅菌する電子線照射装置及び電子線の照射に伴って発生するオゾンの利用方法に関する。
電子線照射装置として、図6および図7に示すように、インライン型として工場のライン等への導入が可能な点を大きな特長として有する電子線照射装置61がある。この装置61では、装置本体62の下方に照射対象物Xがベルトコンベア63で順次搬送され、装置本体62とベルトコンベア63間となる電子線の照射部(照射エリア)64において、照射対象物Xの上方から装置本体62で発生させた電子線Bを照射することで、照射対象物Xが連続的に殺菌・滅菌処理される。
装置61において、電子線Bの照射時には、電子線Bが照射部64付近に存在する空気中の酸素分子と反応し、オゾンgが発生する。オゾンは有害であり、CuやFe、樹脂などの材料を腐食させる。このため、電子線照射装置から発生するオゾンの処理について、従来から様々な方法が用いられている。
例えば、オゾンの発生源である照射部付近に不活性ガス(窒素など)を導入し、電子線と酸素分子の反応を低減することで、排気オゾンの濃度を低くして外部に排気する方法がある。
また、装置61では、照射部64のオゾンgを含む空気agを、装置本体62の下方に設けた吸引口65から排気管66を介してブロア67で吸引し、触媒(オゾンキラー)68を通してオゾンgを還元反応させることで、排気オゾン濃度を低くして排気口69から排気している。
ところで、装置61では、電子線Bを遮蔽するために、装置本体62の下部とその周囲をSUS等で形成された遮蔽体70で覆っている。遮蔽体70には照射対象物Xを照射部64に搬入・搬出するための間口である搬入口71や搬出口72が設けられている。照射対象物Xは、この搬入口71や搬出口72を通って前工程から殺菌・滅菌工程、後工程へとベルトコンベア63で搬送される。
しかし、電子線Bの照射と同時に発生したオゾンgが搬入口71や搬出口72から遮蔽体70外の空間へと拡散してしまう問題があり、オゾン耐腐食性の低いコンポーネントの腐食が懸念される。
そこで、装置61では、照射部64をオゾン耐腐食性の高いSUS等で形成されたカバー73で覆い、照射部64内を負圧にすることで、照射部64内に周囲の空気aを引き込み、オゾンgを触媒68側へと吸引していた。
なお、この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては、次のものがある。
特開2002−171949号公報
しかしながら、装置61のように、照射対象物Xの殺菌・滅菌を連続的に処理する場合は、通常、カバー73や遮蔽体70に間口が設けられるため、照射部64を気密状態に保つことは困難であり、カバー73や遮蔽体70外の空間へオゾンgが拡散してしまうという問題がある。
また、照射部64に不活性ガスを導入する方法では、不活性ガスの貯蔵タンク、ならびに不活性ガスの導入ラインの確保が必要である。
さらに、装置61では、照射対象物Xの上方から電子線Bを照射するので、測定対象物Xの形状によっては電子線Bによる殺菌・滅菌などの効果に空間的な不均一性が生じてしまう。
このように、電子線照射装置から発生するオゾンの処理について、従来、不活性ガスの導入や触媒を通した排気など様々な処理方法が用いられてきたが、塩素系殺菌剤の数百倍以上の殺菌力を持ち、脱臭力、漂白力、鮮度保持などの効果を持つオゾンの有益効果を利用した装置や方法は創案されていない。
そこで、本発明の目的は、電子線照射によるオゾン発生領域を限定し、かつ発生したオゾンの有益効果を利用することができる電子線照射装置およびオゾンの利用方法を提供することにある。
本発明は上記目的を達成するために創案されたものであり、請求項1の発明は、照射対象物に電子線を照射して照射対象物を殺菌・滅菌する電子線照射装置において、電子線の照射部の周囲にエアカーテンを形成するエアカーテン形成手段と、上記照射部の下方に配置され、上記エアカーテンで囲まれたオゾンを含む空気を吸引する吸引口と、その吸引口に接続された排気管より分岐され、吸引したオゾンを含む空気の一部を上記エアカーテン形成手段に供給して循環する循環用配管とを備えた電子線照射装置である。
請求項2の発明は、上記エアカーテン形成手段は、電子線を出射するスキャンホーンの周囲を囲むように設けられた環状流路と、その環状流路の下部に設けられた複数の噴射孔とで構成される請求項1記載の電子線照射装置である。
請求項3の発明は、上記循環用配管が分岐された上記排気管の上流側に排気ブロアを接続し、上記排気管と上記循環用配管の接続部に、上記排気管を流れるオゾンを含む空気の流量と上記循環用配管を流れるオゾンを含む空気の流量との分流比を調整する分流比調整手段を接続した請求項1または2記載の電子線照射装置である。
請求項4の発明は、上記排気ブロアの上流側にオゾン濃度調整手段が接続され、上記循環用配管から上記エアカーテン形成手段に供給されて循環されるオゾン濃度が調整される請求項3記載の電子線照射装置である。
請求項5の発明は、上記循環用配管にコンプレッサーが接続され、上記エアカーテン形成手段の噴射孔から噴射されるオゾンを含む空気の流速が調整される請求項1〜4いずれかに記載の電子線照射装置である。
請求項6の発明は、上記照射部にオゾンセンサが配置され、そのオゾンセンサで検出したオゾンの濃度に応じて上記循環用配管に導入される空気の流量が調整される請求項1〜5いずれかに記載の電子線照射装置である。
請求項7の発明は、上記吸引口は、上記照射対象物が搬送されるコンベアの下方に配置され、上記エアカーテンと略同じ開口寸法に形成される請求項1〜6いずれかに記載の電子線照射装置である。
請求項8の発明は、照射対象物に電子線を照射して照射対象物を殺菌・滅菌する際、電子線の照射部の周囲にエアカーテンを形成し、そのエアカーテンで囲まれたオゾンを含む空気を吸引し、吸引したオゾンを含む空気の一部を上記エアカーテンとして循環する電子線照射装置におけるオゾンの利用方法である。
本発明によれば、次のような優れた効果を発揮する。
(1)電子線照射によって照射部付近に発生するオゾンの発生領域を限定できる。
(2)殺菌・滅菌効果の向上ならびに均一化を図ることができ、発生したオゾンを有効利用できる。
従来、電子線照射装置から発生するオゾンは有害であり、Cu、Fe、樹脂などのオゾン耐腐食性のない材質への腐食といった観点から不要なものとして扱われてきた。その一方で、オゾンは塩素系殺菌剤の数百倍以上の殺菌力を持ち、脱臭力、漂白力、さらには二次的効果による鮮度保持、農薬分解効果など様々な有益効果を持つ。
そこで、本発明者は、電子線照射装置におけるオゾンを効果的に利用する方法はないかと鋭意研究した結果、本発明を創作するに至った。
以下、本発明の好適実施の形態を添付図面にしたがって説明する。
図1は本発明の好適実施の形態を示す電子線照射装置の正面図、図2はその側面図である。
図1および図2に示すように、本実施の形態に係る電子線照射装置1は、電子線Bを下方の照射対象物Xに照射する装置本体2と、装置本体2の下方に照射対象物Xを順次搬送する搬送装置3と、配管系4とで主に構成される。
装置本体2は、カソードとアノードとが備えられて電子を発生する最上部の電子銃5と、電子銃5で発生した電子を下方に加速する加速管6と、加速管6からの電子線を水平面内で走査するスキャニング電磁石7と、電磁石7で走査された電子線を下方に出射するためのSUSで形成されたスキャンホーン8とを備えている。スキャンホーン8の下部には、電子線Bを下方に取り出すためのTiで形成された取り出し窓9が設けられる。
搬送装置3は、スキャンホーン8の下方となる電子線Bの照射部(照射エリア)10に照射対象物Xを通過させるために、照射対象物Xを上流から下流(図1では紙面の奥側から手前側、図2では矢印A方向)に順次搬送するものである。本実施の形態では、搬送装置3として、ローラ11にメッシュベルト12が巻き掛けられたベルトコンベアを使用した。搬送装置3としてはローラコンベアを用いてもよい。
照射部10は、スキャンホーン8の下面とメッシュベルト12の上面間で区画形成された空間である。装置1では、この照射部10において、照射対象物Xの上方から装置本体2で発生させた電子線Bが照射される。電子線Bの照射時には、電子線Bが照射部10付近に存在する空気中の酸素分子と反応し、オゾンgが発生する。
さて、スキャンホーン8の下部には、照射部10の周囲に円筒状のエアカーテンcを形成するエアカーテン形成手段13が設けられる。エアカーテン形成手段13は、スキャンホーン8の下部の周囲を囲むように設けられた環状流路14と、その環状流路14の下部に設けられた複数の下向きの噴射孔(吐出口)15とで構成される。
配管系4は、照射部10の下方となる搬送装置3の下方に配置される吸引口16と、その吸引口16に一端が接続される排気管17と、その排気管17より接続部(分岐部)18において分岐接続される循環用配管19とで主に構成される。排気管17の分岐した他端は排気口20に接続される。
吸引口16は、エアカーテンcで囲まれたオゾンgを含む空気(オゾン混合空気)agを吸引すると共に、エアカーテンcを吸引するものである。この吸引口16は、円筒状のエアカーテンcの径と同じ径(開口寸法)か、あるいはやや大きい径の円筒状に形成される。循環用配管19は、吸引したオゾン混合空気agの一部(後述するオゾン混合空気ag2)をエアカーテン形成手段9に供給して循環するものである。
排気管17と循環用配管19の接続部18よりも上流側の排気管17には、排気ブロア21が接続される。排気ブロア21の上流側の排気管17には、オゾン濃度調整手段としての1段目の触媒22が接続される。触媒22は、循環用配管19からエアカーテン形成手段13に供給されて循環されるオゾン濃度を調整するものである。
接続部18には、接続部18よりも下流側の排気管17を流れるオゾン混合空気ag1の流量と、循環用配管19を流れるオゾン混合空気ag2の流量との分流比(流量比)を調整する分流比調整手段として、3方弁23が接続される。
接続部18よりも下流側の排気管17には、2段目の触媒(オゾンキラー)24が接続される。触媒24は、オゾン混合空気ag1のオゾン濃度を大気放出できる濃度に分解するものである。
循環用配管19には、コンプレッサー25が接続される。コンプレッサー25の下流側の循環用配管19には、流速調整弁26が接続される。コンプレッサー25と流速調整弁26により、エアカーテン形成手段13の各噴射孔15から噴射されるオゾン混合空気ag2の流速が調整される。
照射部10内となるスキャンホーン8の下面には、照射部10のオゾン濃度を検出するためのオゾンセンサ27が配置される。このオゾンセンサ27により、例えば、3方弁23とコンプレッサー25間の循環用配管19に空気aの導入ライン28を接続し、その導入ライン28を開閉する開閉弁29を設けることで、循環用配管19に導入される空気aの流量を調整する。
装置1では、電子線Bを遮蔽するために、装置本体2のスキャンホーン8から下方の部分、装置本体2の周囲の搬送装置3、吸引口16をSUS等で形成された遮蔽体30で覆っている。遮蔽体30には、照射対象物Xを照射部10に搬入・搬出するための間口である搬入口31や搬出口32が設けられる。
本実施の形態の作用を説明する。
まず、装置1を運転する前に、殺菌・滅菌したい照射対象物Xに応じて、搬入口31や搬出口32の大きさ、照射部10の大きさを加味し、電子線Bの照射エネルギー(1〜10MeV)を決定すると、単位時間当たりに照射部10で発生するオゾンgの濃度が求められる。このオゾンgの濃度に基づき、触媒22や触媒24の処理能力、排気ブロア21の風量、コンプレッサー25の吐出圧を適宜選定し、吸引したオゾン混合空気agをある一定条件(濃度・流量)に調整する。
装置1を運転すると、照射対象物Xは、搬送装置3によって搬入口31から遮蔽体30内に順次搬入され、照射部10を通過する間に、装置本体2で発生させた電子線Bが照射されることで連続的に殺菌・滅菌処理され、搬送装置3によって搬出口32から遮蔽体30外へ順次搬出される。
電子線Bを照射する際、照射部10にオゾンgが発生する。オゾンgを含む空気(オゾン混合空気)agは、吸引口16から排気ブロア21によって吸引され、排気管17を流れる。吸引されたオゾン混合空気agは、触媒22によってオゾン濃度が調整される。排気ブロア21の風量は、例えばインバータで制御する。
さらに、照射対象物Xごとに3方弁23を調整することにより、接続部18よりも下流側の排気管17を流れるオゾン混合空気ag1の流量と、循環用配管19を流れるオゾン混合空気ag2の流量との分流比(流量比)が調整され、循環用配管19からエアカーテン形成手段13に供給されて循環されるオゾン混合空気ag2のオゾン濃度が調整される。
オゾン混合空気ag1は、触媒24によってオゾン濃度が大気放出できる濃度(例えば、0.1〜1ppm)に分解され、排気口20から大気中に放出される。3方弁23により、大気中に放出されるオゾン混合空気ag1の排気量を調整することで、吸引口16や照射部10内を負圧にする。
一方、オゾン混合空気ag2は、エアカーテン形成手段13に供給され、環状流路14を流れて各噴射孔15から照射部10に下向きに噴射されることで、照射部10の周囲に円筒状のエアカーテンcを形成する。
噴射孔15から噴射されるオゾン混合空気ag2の流速の調整は、コンプレッサー25の吐出圧を制御し、流速調整弁26を調整することで行う。コンプレッサーの吐出圧は、例えばインバータで制御する。
エアカーテンcとエアカーテンcで囲まれたオゾン混合空気agとは、吸引口16や照射部10内が負圧なので、照射部10外への拡散が防止され、吸引口16から吸引されて循環する。装置1の運転後、所定時間経過すると、照射部10内のオゾン濃度は平衡になる。
このように、装置1では、照射対象物Xに電子線Bを照射して照射対象物を殺菌・滅菌する際、照射部10の周囲にエアカーテンcを形成し、そのエアカーテンcで囲まれたオゾン混合空気agの一部(オゾン混合空気ag2)を、適切な濃度、流量に調整して照射部10にフィードバックし、エアカーテンcとして循環する。
エアカーテンcを形成するのに、噴射孔15から噴射されるオゾン混合空気ag2の必要風量(流量)は、搬入口31や搬出口32の高さhに応じて決定され、例えば、高さh×幅が0.5〜0.7m×0.5〜0.7mのとき、10m3 /分程度である。
このエアカーテンcにより、電子線Bの照射によって照射部10付近で発生したオゾンgの照射部10外への、ひいては遮蔽体30外への拡散を確実に防止でき、同時にオゾンgの発生領域を照射部10(エアカーテンc)内に限定できる。
また、エアカーテンc形成後、照射部10を通過する照射対象物Xは、照射部10内に搬入される際エアカーテンcに接触し、照射部10内で電子線Bが照射され、照射部10外に搬出される際、エアカーテンcに接触する。
すなわち、装置1では、照射対象物Xへの電子線Bの照射に加え、装置本体2自体から発生した殺菌・滅菌力のあるオゾンgに照射対象物Xが晒されることで、従来の電子線Bの照射のみでは難しかった殺菌・滅菌効果の空間的不均一性が緩和され、殺菌・滅菌効果の向上、ならびに均一化を図ることが可能である。
つまり、従来、オゾンは不要なものとして全て排気の対象となっていたが、装置1では、エアカーテンcによってオゾンの拡散が防止できるため、照射部10にフィードバックして循環することが可能となる。これにより、装置本体2で発生したオゾンgを有効利用でき、オゾンgの有益効果を利用できる。
通常、照射部10内のオゾン濃度は平衡になるが、例えば、図示しない監視手段により、オゾンセンサ27で検出した照射部10のオゾン濃度をオンラインで監視することで、オゾンセンサ27を異常濃度検知のインターロックとして使用してもよい。異常濃度検知時には、オゾンセンサ27で検出した照射部10のオゾン濃度に応じて、開閉弁29を調整し、導入ライン28から循環用配管19に導入される空気aの流量を調整することで、照射部10のオゾン濃度を調整する。
さらに、吸引口16は、円筒状のエアカーテンcの径と同じ径か、あるいはやや大きい径の円筒状に形成されるので、エアカーテンcとオゾン混合空気agをより確実に吸引できる。
次に、第2の実施の形態を説明する。
図3および図4に示すように、電子線照射装置41は、スキャンホーン8の上部に、スキャンホーン8の上流側および下流側に帯状のエアカーテンc3をそれぞれ形成するエアカーテン形成手段42を設けたものである。エアカーテン形成手段42は、スキャンホーン8の上部の前後にそれぞれ設けられた直線流路43と、各直線流路43の下部に設けられた複数の下向きの噴射孔44とで構成される。
エアカーテンc3は、搬入口31と搬出口32の近傍にそれぞれ形成され、かつ搬入口31と搬出口32の幅と同じか、あるいはやや大きい幅w3となるようにそれぞれ形成される。搬送装置3の下方の上流側および下流側にそれぞれ配置される吸引口45は、エアカーテンc3の幅と同じ幅か、あるいはやや大きい幅に形成される。噴射孔44と吸引口45間の距離d3は、例えば、1m程度である。
また、装置41では、分流比調整手段として、図1および図2の3方弁23の代わりに、接続部18と触媒24間の排気管17に、オゾン混合空気ag1の流量を調整する流量調整弁46を接続すると共に、接続部18とコンプレッサー25間の循環用配管19に、オゾン混合空気ag2の流量を調整する流量調整弁47を接続する。
装置41のその他の構成は、図1および図2の装置1と同じである。この装置41によっても、装置1と同様の作用効果が得られる。また、エアカーテン形成手段42の代わりに、スキャンホーン8の上部に、スキャンホーン8の周囲に円筒状のエアカーテンを形成するエアカーテン形成手段を設けてもよい。
上記実施の形態では、円筒状のエアカーテンcや帯状のエアカーテンc3を形成する例で説明したが、照射部10付近の全体にオゾン混合空気ag2を噴射してエアカーテンを形成してもよい。
また、オゾン混合ガスag1,ag2の流量を、3方弁23や流量調整弁46,47、排気ブロア21の風量などで調整したが、同径の排気管17や循環用配管19ではなく、レデューサやデフューザーを適宜組み合わせてオゾン混合ガスag1,ag2の流量を調整してもよい。
上記実施の形態では、エアカーテンと吸引口が搬送装置3を介して対向するように配置したが、必ずしも対向配置する必要はなく、照射対象物Xによって最適な配置を決定すればよい。例えば、エアカーテンよりも上流側と下流側にそれぞれ吸引口を設けてもよい。
触媒22、コンプレッサー25、流速調整弁26は必ずしも必要なコンポーネントではなく、照射対象物X、搬入口31や搬出口32の大きさ、照射部10の大きさに応じて装置に組み込むかどうかを決定すればよい。
本発明は、照射対象物Xとして、例えば、図5(a)および図5(b)に示すような点滴剤51などの医療用具、ダンボールに梱包されたもの、香辛料などの粉体がパックされたものの殺菌・滅菌処理に特に有効である。
点滴剤51は、図5(a)に示すように、生理食塩水がパックされた容器51aと、薬剤がパックされた容器51bとを、電子線の照射箇所r(図5(a)中の点線部分)を除いてカバー52でそれぞれ覆い、上述した装置1や装置41によって殺菌・滅菌処理した後、図5(b)に示すように、後工程で容器51a,51bを融着部53で融着して得られる。この点滴剤51は、融着部53を叩くか、あるいは折り曲げることにより、生理食塩水と薬剤とを混ぜて使用される。
本発明の好適実施の形態を示す電子線照射装置の正面図である。 図1に示した電子線照射装置の側面図である。 第2の実施の形態を示す電子線照射装置の正面図である。 図3に示した電子線照射装置の側面図である。 図5(a)は電子線照射前の照射対象物の一例を示す平面図、図5(b)はその製品化後を示す平面図である。 背景技術の電子線照射装置の一例を示す正面図である。 図6に示した電子線照射装置の側面図である。
符号の説明
1 電子線照射装置
8 スキャンホーン
10 照射部
13 エアカーテン形成手段
16 吸引口
17 排気管
19 循環用配管
c エアカーテン
g オゾン
ag オゾン混合空気
ag1 オゾン混合空気
ag2 オゾン混合空気

Claims (8)

  1. 照射対象物に電子線を照射して照射対象物を殺菌・滅菌する電子線照射装置において、電子線の照射部の周囲にエアカーテンを形成するエアカーテン形成手段と、上記照射部の下方に配置され、上記エアカーテンで囲まれたオゾンを含む空気を吸引する吸引口と、その吸引口に接続された排気管より分岐され、吸引したオゾンを含む空気の一部を上記エアカーテン形成手段に供給して循環する循環用配管とを備えたことを特徴とする電子線照射装置。
  2. 上記エアカーテン形成手段は、電子線を出射するスキャンホーンの周囲を囲むように設けられた環状流路と、その環状流路の下部に設けられた複数の噴射孔とで構成される請求項1記載の電子線照射装置。
  3. 上記循環用配管が分岐された上記排気管の上流側に排気ブロアを接続し、上記排気管と上記循環用配管の接続部に、上記排気管を流れるオゾンを含む空気の流量と上記循環用配管を流れるオゾンを含む空気の流量との分流比を調整する分流比調整手段を接続した請求項1または2記載の電子線照射装置。
  4. 上記排気ブロアの上流側にオゾン濃度調整手段が接続され、上記循環用配管から上記エアカーテン形成手段に供給されて循環されるオゾン濃度が調整される請求項3記載の電子線照射装置。
  5. 上記循環用配管にコンプレッサーが接続され、上記エアカーテン形成手段の噴射孔から噴射されるオゾンを含む空気の流速が調整される請求項1〜4いずれかに記載の電子線照射装置。
  6. 上記照射部にオゾンセンサが配置され、そのオゾンセンサで検出したオゾンの濃度に応じて上記循環用配管に導入される空気の流量が調整される請求項1〜5いずれかに記載の電子線照射装置。
  7. 上記吸引口は、上記照射対象物が搬送されるコンベアの下方に配置され、上記エアカーテンと略同じ開口寸法に形成される請求項1〜6いずれかに記載の電子線照射装置。
  8. 照射対象物に電子線を照射して照射対象物を殺菌・滅菌する際、電子線の照射部の周囲にエアカーテンを形成し、そのエアカーテンで囲まれたオゾンを含む空気を吸引し、吸引したオゾンを含む空気の一部を上記エアカーテンとして循環することを特徴とする電子線照射装置におけるオゾンの利用方法。
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