JP2005325162A - プリプレグ、金属箔張積層板及びこれらを使用した印刷回路板 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明はプリプレグ及びこれを用いた金属箔張積層板、印刷回路板に関する。
プリント配線板用積層板は、電気絶縁性樹脂組成物をマトリックスとするプリプレグを所定枚数重ね、加熱加圧して一体化したものである。プリント回路をサブトラクティブ法により形成する場合には、金属箔張積層板が用いられる。この金属箔張積層板は、プリプレグの表面(片面又は両面)に銅箔などの金属箔を重ねて加熱加圧することにより製造される。電気絶縁性樹脂としては、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ビスマレイミド−トリアジン樹脂などのような熱硬化性樹脂が汎用され、フッ素樹脂やポリフェニレンエーテル樹脂などのような熱可塑性樹脂が用いられることもある。
一方、パーソナルコンピュータや携帯電話等の情報端末機器の普及に伴ってこれらに搭載される印刷回路板は小型化、高密度化が進んでいる。その実装形態はピン挿入型から表面実装型へさらにはプラスチック基板を使用したBGA(ボールグリッドアレイ)に代表されるエリアアレイ型へと進んでいる。BGAのようなベアチップを直接実装する基板ではチップと基板の接続は、熱超音波圧着によるワイヤボンディングで行うのが一般的である。このため、ベアチップを実装する基板は150℃以上の高温にさらされることになり、電気絶縁性樹脂にはある程度の耐熱性が必要となる。
また、環境問題の観点からはんだの鉛フリー化が進み、はんだの溶融温度が高温化しており、基板にはより高い耐熱性が要求されるとともに、材料にもハロゲンフリーの要求が高まり臭素系難燃剤の使用が難しくなってきている。さらに一度実装したチップを外す、いわゆるリペア性も要求される場合があるが、これにはチップ実装時と同程度の熱がかけられるため、基板にはその後、再度チップ実装が施されることになりさらに熱処理が加わることになる。これに伴いリペア性の要求される基板では高温でのサイクル的な耐熱衝撃性も要求され、従来の絶縁性樹脂系では繊維基材と樹脂の間で剥離を起こす場合がある。
耐熱衝撃性、耐リフロー性、耐クラック性に優れ微細配線形成性を向上するために繊維基材にポリアミドイミドを必須成分とする樹脂組成物を含浸したプリプレグが提案されている(例えば特許文献1を参照)。さらに電子機器の小型化、高性能化に伴い限られた空間に部品実装を施された印刷回路板を収納することが必要となってきている。これには複数の印刷回路板を多段に配し相互をワイヤーハーネスやフレキシブル配線板によって接続する方法がとられている。また、ポリイミドをベースとするフレキシブル基板と従来のリジッド基板を多層化したリジッド−フレックス基板が用いられている。
特開2003−55486号公報
本発明は、上記従来技術の問題点を解消し、金属箔や繊維基材との接着性に優れ、耐熱性に優れた可とう性の高い樹脂を薄い繊維基材に含浸することで、寸法安定性、耐熱性に優れ、印刷回路板としたときに折り曲げ可能で電子機器の筐体内に高密度に収納可能な印刷回路板及び該印刷回路板を与えるプリプレグ及び金属箔張積層板を提供するものである。
本発明は、次のものに関する。
(1)一般式(1)の構造を有する化合物を含む樹脂組成物を繊維基材に含浸してなるプリプレグ。
(1)一般式(1)の構造を有する化合物を含む樹脂組成物を繊維基材に含浸してなるプリプレグ。
(R1は置換基を有していてもよいC、O、Hからなる2価の脂肪族基、R2、R3、R4、R5はそれぞれ、樹脂を構成する環状構造もしくは鎖状構造の一部の炭素原子を示す。)
(2)一般式(1)の構造を有する化合物が、ポリアミドイミド樹脂である項(1)に記載のプリプレグ。
(3)樹脂組成物が熱硬化性樹脂を含む樹脂組成物である項(1)又は(2)に記載のプリプレグ。
(4)繊維基材が厚さ5〜100μmのガラスクロスである項(1)乃至(3)いずれかに記載のプリプレグ。
(5)一般式(1)の構造を有する化合物が、一般式(2)で表されるジアミン、(1a)または(1b)で表される芳香族環を2個以上有するジアミン及びシロキサンジアミンの混合物と無水トリメリット酸を反応させて得られるジイミドジカルボン酸を含む混合物とジイソシアネート化合物を反応させて得られるポリアミドイミド樹脂である項(1)乃至(4)いずれかに記載のプリプレグ。
(式中、Xは炭素数1〜3の脂肪族炭化水素基、炭素数1〜3のハロゲン化脂肪族炭化水素基、スルホニル基、エーテル基、カルボニル基、単結合又は下記一般式(2a)又は(2b)で表される2価の基、Yは炭素数1〜3の脂肪族炭化水素基、炭素数1〜3のハロゲン化脂肪族炭化水素基、スルホニル基、エーテル基、カルボニル基を示し、R1、R2、R3はそれぞれ独立もしくは同一で水素原子、水酸基、メトキシ基、メチル基、ハロゲン化メチル基を示す。
本発明におけるプリプレグで得られる金属箔張積層板及び印刷回路板は任意に折り曲げ可能であり寸法安定性、耐熱性、耐PCT性に優れる。
本発明のプリプレグは、前記一般式(1)の構造を有する化合物を含む樹脂組成物を繊維基材に含浸してなるプリプレグである。前記一般式(1)の構造を有する化合物としては、ポリアミドイミド樹脂、ポリイミド樹脂、ビスマレイミド樹脂、ビスマレイミド−トリアジン樹脂などが挙げられるが、ポリアミドイミド樹脂が好ましい。特に前記一般式(2)で表されるジアミン、芳香族環を2個以上有するジアミン(芳香族ジアミン)及びシロキサンジアミンの混合物と無水トリメリット酸を反応させて得られるジイミドジカルボン酸を含む混合物と芳香族ジイソシアネートを反応させて得られるポリアミドイミド樹脂がより好ましい。
一般式(1)の構造を有するポリアミドイミド樹脂の合成は、一般式(2)で表されるジアミンaとそれ以外の芳香族環を2個以上有するジアミン(芳香族ジアミン)、シロキサンジアミンの合計モルbとの混合比率が、a/b=0.1/99.9〜99.9/0.1(モル比)であると好ましく、a/b=5/95〜40/60であると更に好ましく、a/b=10/90〜30/70であるとより一層好ましい。
一般式(2)で示されるジアミン(脂肪族ジアミン)としては、ヘキサメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、デカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、オクタデカメチレンジアミンなどの直鎖型脂肪族ジアミンや末端アミノ化ポリプロピレングリコールなどが挙げられる。また一般式(2)で示されるジアミン(脂肪族ジアミン)は、低弾性率及び高Tgの両立の観点から、エーテル基を含むことが好ましく末端アミノ化ポリプロピレングリコールが好ましい。末端アミノ化ポリプロピレングリコールとしては、分子量の異なるジェファーミンD−230、D−400、D−2000、D−4000(以上、サンテクノケミカル社商品名)が挙げられる。
芳香族ジアミンとしては、例えば2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン(BAPP)、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]メタン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]エーテル、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ケトン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、2,2’−ジメチルビフェニル−4,4’−ジアミン、2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ビフェニル−4,4’−ジアミン、2,6,2’,6’−テトラメチル−4,4’−ジアミン、5,5’−ジメチル−2,2’−スルフォニル−ビフェニル−4,4’−ジアミン、3,3’−ジヒドロキシビフェニル−4,4’−ジアミン、(4,4’−ジアミノ)ジフェニルエーテル、(4,4’−ジアミノ)ジフェニルスルホン、(4,4’−ジアミノ)ベンゾフェノン、(3,3’―ジアミノ)ベンゾフェノン、(4,4’−ジアミノ)ジフェニルメタン、(4,4’−ジアミノ)ジフェニルエーテル、(3,3’―ジアミノ)ジフェニルエーテル等が例示できる。
本発明で使用するシロキサンジアミンとしては以下の一般式(3)〜(6)ものが挙げられる。
なお、上記一般式(3)で表されるシロキサンジアミンとしては、X−22−161AS(アミン当量450)、X−22−161A(アミン当量840)、X−22−161B(アミン当量1500)、(以上、信越化学工業株式会社製商品名)、BY16−853(アミン当量650)、BY16−853B(アミン当量2200)、(以上、東レダウコーニングシリコーン株式会社製商品名)等が例示できる。上記一般式(6)で表されるシロキサンジアミンとしては、X−22−9409(アミン当量700)、X−22−1660B−3(アミン当量2200)(以上、信越化学工業株式会社製商品名)等が例示できる。
本発明の前記一般式(1)の構造を有する化合物であるポリアミドイミド樹脂の製造方法に用いるジイソシアネートとしては、下記一般式(7)で表される化合物を用いることができる。
式中、Dは少なくとも1つの芳香環を有する2価の有機基、又は、2価の脂肪族炭化水素基であり、−C6H4−CH2−C6H4−で表される基、トリレン基、ナフチレン基、ヘキサメチレン基、2,2,4−トリメチルヘキサメチレン基及びイソホロン基からなる群より選ばれる少なくとも1つの基であることが好ましい。
上記一般式(7)で表されるジイソシアネートとしては、脂肪族ジイソシアネート又は芳香族ジイソシアネートを用いることができるが、芳香族ジイソシアネートを用いることが好ましく、両者を併用することも可能である。
芳香族ジイソシアネートとしては、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、ナフタレン−1,5−ジイソシアネート、2,4−トリレンダイマー等が例示でき、MDIを用いることが特に好ましい。芳香族ジイソシアネートとしてMDIを用いることにより、得られるポリアミドイミドの可撓性を向上させることができる。
脂肪族ジイソシアネートとしては、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等が例示できる。
芳香族ジイソシアネート及び脂肪族ジイソシアネートを併用する場合は、脂肪族ジイソシアネートを芳香族ジイソシアネートに対して5〜10モル%程度添加することが好ましく、かかる併用により、得られるポリアミドイミド樹脂の耐熱性を更に向上させることができる。
本発明で用いる熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ビスマレイミド樹脂、トリアジン−ビスマレイミド樹脂、フェノール樹脂等が挙げられ、前記一般式(1)の構造を有する化合物であるポリアミドイミド樹脂100重量部に対し熱硬化性樹脂1〜200重量部を用いることが好ましい。本発明では、熱硬化性樹脂としてエポキシ樹脂を用いることが180℃以下の温度で硬化が可能で、ポリアミドイミド樹脂のアミド基に対して反応して熱的、機械的、電気的特性を向上させるため好ましく、2個以上のグリシジル基を持つエポキシ樹脂とその硬化剤、2個以上のグリシジル基を持つエポキシ樹脂とその硬化促進剤または2個以上のグリシジル基を持つエポキシ樹脂と硬化剤、硬化促進剤を用いることがより好ましい。またグリシジル基は多いほどよく、3個以上であればさらに好ましい。グリシジル基の数により、配合量が異なり、グリシジル基が多いほど配合量が少なくてもよい。
本発明では、一般式(1)の構造を有するポリアミドイミド樹脂100重量部に対し熱硬化性樹脂1〜200重量部用いることが好ましいが、1重量部未満では、耐溶剤性に劣り、また200重量部を超えると未反応の熱硬化性樹脂によりTgが低下し耐熱性が不十分となったり、可撓性が低下するため好ましくない。そのためポリアミドイミド樹脂100重量部に対し熱硬化性樹脂3〜100重量部がより好ましく、更に10〜60重量部が特に好ましい。
エポキシ樹脂としては、ビスフェノールA、ノボラック型フェノール樹脂、オルトクレゾールノボラック型フェノール樹脂等の多価フェノール又は1,4−ブタンジオール等の多価アルコールとエピクロルヒドリンを反応させて得られるポリグリシジルエーテル、フタル酸、ヘキサヒドロフタル酸等の多塩基酸とエピクロルヒドリンを反応させて得られるポリグリシジルエステル、アミン、アミド又は複素環式窒素塩基を有する化合物のN−グリシジル誘導体、脂環式エポキシ樹脂などが挙げられる。
エポキシ樹脂の硬化剤、硬化促進剤は、エポキシ樹脂と反応するもの、または、硬化を促進させるものであれば制限なく、例えば、アミン類、イミダゾール類、多官能フェノール類、酸無水物類等が使用できる。アミン類として、ジシアンジアミド、ジアミノジフェニルメタン、グアニル尿素等が使用でき、多官能フェノール類としては、ヒドロキノン、レゾルシノール、ビスフェノールA及びこれらのハロゲン化合物、さらにホルムアルデヒドとの縮合物であるノボラック型フェノール樹脂、レゾール型フェノール樹脂などが使用でき、酸無水物類としては、無水フタル酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、メチルハイミック酸等が使用できる。硬化促進剤としては、イミダゾール類としてアルキル基置換イミダゾール、ベンゾイミダゾール等が使用できる。
これらの硬化剤または硬化促進剤の必要な量は、アミン類の場合は、アミンの活性水素の当量と、エポキシ樹脂のエポキシ当量がほぼ等しくなる量が好ましい。硬化促進剤である、イミダゾールの場合は、単純に活性水素との当量比とならず、経験的にエポキシ樹脂100重量部に対して、0.001〜10重量部必要となる。多官能フェノール類や酸無水物類の場合、エポキシ樹脂1当量に対して、フェノール性水酸基やカルボキシル基0.6〜1.2当量必要である。これらの硬化剤または硬化促進剤の量は、少なければ未硬化のエポキシ樹脂が残り、Tg(ガラス転移温度)が低くなり、多すぎると、未反応の硬化剤及び硬化促進剤が残り、絶縁性が低下する。エポキシ樹脂のエポキシ当量は、ポリアミドイミド樹脂のアミド基とも反応することができるので考慮に入れることが好ましい。
本発明では、プリプレグ用樹脂組成物を有機溶媒中で混合、溶解、分散して得られるワニスを繊維基材に含浸、乾燥してプリプレグを作製することができる。このような有機溶媒としては、溶解性が得られるものであれば制限するものでなく、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチル−2−ピロリドン、γ−ブチロラクトン、スルホラン、シクロヘキサノン等が挙げられる。
プリプレグを得るための樹脂組成物は、一般式(1)の構造を有するポリアミドイミド樹脂100重量部と熱硬化性樹脂1〜200重量部とを含む樹脂組成物あることが好ましく、これによりワニス溶剤の揮発速度が速く、熱硬化性樹脂の硬化反応を促進しない150℃以下の低温でも残存溶剤分を5重量%以下にすることが可能であり、繊維基材及び銅箔との密着性の良好な金属箔張積層板を得ることができる。
本発明では、樹脂組成物のワニスを繊維基材に含浸させ、乾燥させて、プリプレグを製造する。繊維基材としては、金属箔張り積層板や多層印刷回路板を製造する際に用いられるものであれば特に制限されないが、通常織布や不織布等の繊維基材が用いられる。繊維基材の材質としては、ガラス、アルミナ、アスベスト、ボロン、シリカアルミナガラス、シリカガラス、チラノ、炭化ケイ素、窒化ケイ素、ジルコニア等の無機繊維やアラミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミド、ポリエーテルサルフォン、カーボン、セルロース等の有機繊維等及びこれらの混抄系があり、特にガラス繊維の織布が好ましく用いられる。プリプレグに使用される繊維基材としては、厚みが5〜100μmであることが好ましく、5〜50μmがより好ましい。また厚みが5〜100μmのガラスクロスが特に好適に用いられる。厚みが5〜100μmのガラスクロスを用いることで任意に折り曲げ可能な印刷回路板を得ることができ、製造プロセス上での温度、吸湿等に伴う寸法変化を小さくすることが可能となる。
プリプレグの製造条件等は特に制限するものではないが,樹脂組成物のワニスに使用した溶剤が80重量%以上揮発していることが好ましい。このため,製造方法や乾燥条件等も制限はなく,乾燥時の温度は80℃〜180℃,時間はワニスのゲル化時間との兼ね合いで特に制限はないまた、ワニスの含浸量は、ワニス樹脂固形分と繊維基材の総量に対して、ワニス樹脂固形分が30〜80重量%になるようにすることが好ましい。
絶縁板、積層板又は金属箔張積層板の製造方法は次の通りである。本発明におけるプリプレグ又はそれを複数枚積層した積層体に、必要に応じてその片面又は両面に金属箔を重ね、通常150〜280℃、好ましくは180℃〜250℃の範囲の温度で、通常0.5〜20MPa、好ましくは1〜8MPaの範囲の圧力で、加熱加圧成形することにより絶縁板、積層体又は金属箔張積層板を製造することができる。金属箔を使用して金属箔張積層板とすることにより、これに回路加工を施して印刷回路板とすることができる。
本発明に用いられる金属箔は、銅箔やアルミニウム箔が一般的に用いられるが、通常積層板に用いられている5〜200μmのものを使用できるが、銅箔が好ましい。また、ニッケル、ニッケル−リン、ニッケル−スズ合金、ニッケル−鉄合金、鉛、鉛−スズ合金等を中間層とし、この両面に0.5〜15μmの銅層と10〜300μmの銅層を設けた3層構造の複合箔あるいはアルミニウムと銅箔を複合した2層構造複合箔を用いることができる。
以下に実施例を挙げて説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(合成例1)
環流冷却器を連結したコック付き25mlの水分定量受器、温度計、撹拌器を備えた1リットルのセパラブルフラスコに芳香族環を2個以上有するジアミンとしてBAPP(2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン)61.58g(0.15mol)、一般式(2)で表されるジアミンとしてジェファーミンD2000(サンテクノケミカル社製商品名、アミン当量1000)100.0g(0.05mol)、TMA(無水トリメリット酸)80.68g(0.42mol)を非プロトン性極性溶媒としてNMP(N−メチル−2−ピロリドン)562gを仕込み、80℃で30分間撹拌した。そして水と共沸可能な芳香族炭化水素としてトルエン150mlを投入してから温度を上げ約160℃で2時間環流させた。水分定量受器に水が約7.2ml以上たまっていること、水の留出が見られなくなっていることを確認し、水分定量受器にたまっている留出液を除去しながら、約190℃まで温度を上げて、トルエンを除去した。その後、溶液を室温(25℃)に戻し、芳香族ジイソシアネートとしてMDI(4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート)60.1g(0.24mol)を投入し、190℃で2時間反応させた。反応終了後、一般式(1)の構造を有するポリアミドイミド樹脂のNMP溶液を得た。
(合成例1)
環流冷却器を連結したコック付き25mlの水分定量受器、温度計、撹拌器を備えた1リットルのセパラブルフラスコに芳香族環を2個以上有するジアミンとしてBAPP(2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン)61.58g(0.15mol)、一般式(2)で表されるジアミンとしてジェファーミンD2000(サンテクノケミカル社製商品名、アミン当量1000)100.0g(0.05mol)、TMA(無水トリメリット酸)80.68g(0.42mol)を非プロトン性極性溶媒としてNMP(N−メチル−2−ピロリドン)562gを仕込み、80℃で30分間撹拌した。そして水と共沸可能な芳香族炭化水素としてトルエン150mlを投入してから温度を上げ約160℃で2時間環流させた。水分定量受器に水が約7.2ml以上たまっていること、水の留出が見られなくなっていることを確認し、水分定量受器にたまっている留出液を除去しながら、約190℃まで温度を上げて、トルエンを除去した。その後、溶液を室温(25℃)に戻し、芳香族ジイソシアネートとしてMDI(4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート)60.1g(0.24mol)を投入し、190℃で2時間反応させた。反応終了後、一般式(1)の構造を有するポリアミドイミド樹脂のNMP溶液を得た。
(合成例2)
環流冷却器を連結したコック付き25mlの水分定量受器、温度計、撹拌器を備えた1リットルのセパラブルフラスコに芳香族環を2個以上有するジアミンとしてBAPP(2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン)49.26g(0.12mol)、一般式(2)で表されるジアミンとしてジェファーミンD400(サンテクノケミカル社製商品名、アミン当量200)32.0g(0.08mol)、TMA(無水トリメリット酸)80.68g(0.42mol)を非プロトン性極性溶媒としてNMP(N−メチル−2−ピロリドン)472gを仕込み、80℃で30分間撹拌した。そして水と共沸可能な芳香族炭化水素としてトルエン150mlを投入してから温度を上げ約160℃で2時間環流させた。水分定量受器に水が約7.2ml以上たまっていること、水の留出が見られなくなっていることを確認し、水分定量受器にたまっている留出液を除去しながら、約190℃まで温度を上げて、トルエンを除去した。その後、溶液を室温(25℃)に戻し、芳香族ジイソシアネートとしてMDI(4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート)60.1g(0.24mol)を投入し、190℃で2時間反応させた。反応終了後、一般式(1)の構造を有するポリアミドイミド樹脂のNMP溶液を得た。
環流冷却器を連結したコック付き25mlの水分定量受器、温度計、撹拌器を備えた1リットルのセパラブルフラスコに芳香族環を2個以上有するジアミンとしてBAPP(2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン)49.26g(0.12mol)、一般式(2)で表されるジアミンとしてジェファーミンD400(サンテクノケミカル社製商品名、アミン当量200)32.0g(0.08mol)、TMA(無水トリメリット酸)80.68g(0.42mol)を非プロトン性極性溶媒としてNMP(N−メチル−2−ピロリドン)472gを仕込み、80℃で30分間撹拌した。そして水と共沸可能な芳香族炭化水素としてトルエン150mlを投入してから温度を上げ約160℃で2時間環流させた。水分定量受器に水が約7.2ml以上たまっていること、水の留出が見られなくなっていることを確認し、水分定量受器にたまっている留出液を除去しながら、約190℃まで温度を上げて、トルエンを除去した。その後、溶液を室温(25℃)に戻し、芳香族ジイソシアネートとしてMDI(4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート)60.1g(0.24mol)を投入し、190℃で2時間反応させた。反応終了後、一般式(1)の構造を有するポリアミドイミド樹脂のNMP溶液を得た。
(合成例3)
環流冷却器を連結したコック付き25mlの水分定量受器、温度計、撹拌器を備えた1リットルのセパラブルフラスコに芳香族環を2個以上有するジアミンとしてDDS(ジアミノジフェニルスルホン)29.76g(0.12mol)、シロキサンジアミンとして反応性シリコンオイルKF−8010(信越化学工業株式会社製商品名、アミン当量450)36.0g(0.04mol)、一般式(2)で表されるジアミンとしてジェファーミンD2000(サンテクノケミカル社製商品名、アミン当量1000)80.0g(0.04mol)、TMA(無水トリメリット酸)80.7g(0.42mol)を非プロトン性極性溶媒としてNMP(N−メチル−2−ピロリドン)609gを仕込み、80℃で30分間撹拌した。そして水と共沸可能な芳香族炭化水素としてトルエン150mlを投入してから温度を上げ約160℃で2時間環流させた。水分定量受器に水が約7.2ml以上たまっていること、水の留出が見られなくなっていることを確認し、水分定量受器にたまっている留出液を除去しながら、約190℃まで温度を上げて、トルエンを除去した。その後、溶液を室温(25℃)に戻し、芳香族ジイソシアネートとしてMDI(4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート)60.1g(0.24mol)を投入し、190℃で2時間反応させた。反応終了後、一般式(1)の構造を有するポリアミドイミド樹脂のNMP溶液を得た。
環流冷却器を連結したコック付き25mlの水分定量受器、温度計、撹拌器を備えた1リットルのセパラブルフラスコに芳香族環を2個以上有するジアミンとしてDDS(ジアミノジフェニルスルホン)29.76g(0.12mol)、シロキサンジアミンとして反応性シリコンオイルKF−8010(信越化学工業株式会社製商品名、アミン当量450)36.0g(0.04mol)、一般式(2)で表されるジアミンとしてジェファーミンD2000(サンテクノケミカル社製商品名、アミン当量1000)80.0g(0.04mol)、TMA(無水トリメリット酸)80.7g(0.42mol)を非プロトン性極性溶媒としてNMP(N−メチル−2−ピロリドン)609gを仕込み、80℃で30分間撹拌した。そして水と共沸可能な芳香族炭化水素としてトルエン150mlを投入してから温度を上げ約160℃で2時間環流させた。水分定量受器に水が約7.2ml以上たまっていること、水の留出が見られなくなっていることを確認し、水分定量受器にたまっている留出液を除去しながら、約190℃まで温度を上げて、トルエンを除去した。その後、溶液を室温(25℃)に戻し、芳香族ジイソシアネートとしてMDI(4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート)60.1g(0.24mol)を投入し、190℃で2時間反応させた。反応終了後、一般式(1)の構造を有するポリアミドイミド樹脂のNMP溶液を得た。
(合成例4)
環流冷却器を連結したコック付き25mlの水分定量受器、温度計、撹拌器を備えた1リットルのセパラブルフラスコに芳香族環を2個以上有するジアミンとしてBAPP(2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン)49.26g(0.12mol)、シロキサンジアミンとして反応性シリコンオイルKF−8010(信越化学工業株式会社製商品名、アミン当量450)27.0g(0.03mol)、一般式(2)で表されるジアミンとしてジェファーミンD2000(サンテクノケミカル社製商品名、アミン当量1000)100.0g(0.05mol)、TMA(無水トリメリット酸)80.68g(0.42mol)を非プロトン性極性溶媒としてNMP(N−メチル−2−ピロリドン)740gを仕込み、80℃で30分間撹拌した。そして水と共沸可能な芳香族炭化水素としてトルエン150mlを投入してから温度を上げ約160℃で2時間環流させた。水分定量受器に水が約7.2ml以上たまっていること、水の留出が見られなくなっていることを確認し、水分定量受器にたまっている留出液を除去しながら、約190℃まで温度を上げて、トルエンを除去した。その後、溶液を室温(25℃)に戻し、芳香族ジイソシアネートとしてMDI(4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート)60.07g(0.24mol)を投入し、190℃で2時間反応させた。反応終了後、一般式(1)の構造を有するポリアミドイミド樹脂のNMP溶液を得た。
環流冷却器を連結したコック付き25mlの水分定量受器、温度計、撹拌器を備えた1リットルのセパラブルフラスコに芳香族環を2個以上有するジアミンとしてBAPP(2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン)49.26g(0.12mol)、シロキサンジアミンとして反応性シリコンオイルKF−8010(信越化学工業株式会社製商品名、アミン当量450)27.0g(0.03mol)、一般式(2)で表されるジアミンとしてジェファーミンD2000(サンテクノケミカル社製商品名、アミン当量1000)100.0g(0.05mol)、TMA(無水トリメリット酸)80.68g(0.42mol)を非プロトン性極性溶媒としてNMP(N−メチル−2−ピロリドン)740gを仕込み、80℃で30分間撹拌した。そして水と共沸可能な芳香族炭化水素としてトルエン150mlを投入してから温度を上げ約160℃で2時間環流させた。水分定量受器に水が約7.2ml以上たまっていること、水の留出が見られなくなっていることを確認し、水分定量受器にたまっている留出液を除去しながら、約190℃まで温度を上げて、トルエンを除去した。その後、溶液を室温(25℃)に戻し、芳香族ジイソシアネートとしてMDI(4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート)60.07g(0.24mol)を投入し、190℃で2時間反応させた。反応終了後、一般式(1)の構造を有するポリアミドイミド樹脂のNMP溶液を得た。
(実施例1)
合成例1のポリアミドイミド樹脂のNMP溶液228.6g(樹脂固形分35重量%)と熱硬化性樹脂としてNC3000H(エポキシ樹脂、日本化薬株式会社製商品名)40.0g(樹脂固形分50重量%のジメチルアセトアミド溶液)、2−エチル−4−メチルイミダゾール0.2gを配合し、樹脂が均一になるまで約1時間撹拌した後、脱泡のため24時間、室温(25℃)で静置して樹脂組成物ワニスとした。
合成例1のポリアミドイミド樹脂のNMP溶液228.6g(樹脂固形分35重量%)と熱硬化性樹脂としてNC3000H(エポキシ樹脂、日本化薬株式会社製商品名)40.0g(樹脂固形分50重量%のジメチルアセトアミド溶液)、2−エチル−4−メチルイミダゾール0.2gを配合し、樹脂が均一になるまで約1時間撹拌した後、脱泡のため24時間、室温(25℃)で静置して樹脂組成物ワニスとした。
(実施例2)
合成例2のポリアミドイミド樹脂のNMP溶液250.0g(樹脂固形分32重量%)と熱硬化性樹脂としてNC3000H(エポキシ樹脂、日本化薬株式会社製商品名)40.0g(樹脂固形分50重量%のジメチルアセトアミド溶液)、2−エチル−4−メチルイミダゾール0.2gを配合し、樹脂が均一になるまで約1時間撹拌した後、脱泡のため24時間、室温(25℃)で静置して樹脂組成物ワニスとした。
合成例2のポリアミドイミド樹脂のNMP溶液250.0g(樹脂固形分32重量%)と熱硬化性樹脂としてNC3000H(エポキシ樹脂、日本化薬株式会社製商品名)40.0g(樹脂固形分50重量%のジメチルアセトアミド溶液)、2−エチル−4−メチルイミダゾール0.2gを配合し、樹脂が均一になるまで約1時間撹拌した後、脱泡のため24時間、室温(25℃)で静置して樹脂組成物ワニスとした。
(実施例3)
合成例3のポリアミドイミド樹脂のNMP溶液250.0g(樹脂固形分32重量%)と熱硬化性樹脂としてNC3000H(エポキシ樹脂、日本化薬株式会社製商品名)40.0g(樹脂固形分50重量%のジメチルアセトアミド溶液)、2−エチル−4−メチルイミダゾール0.2gを配合し、樹脂が均一になるまで約1時間撹拌した後、脱泡のため24時間、室温(25℃)で静置して樹脂組成物ワニスとした。
合成例3のポリアミドイミド樹脂のNMP溶液250.0g(樹脂固形分32重量%)と熱硬化性樹脂としてNC3000H(エポキシ樹脂、日本化薬株式会社製商品名)40.0g(樹脂固形分50重量%のジメチルアセトアミド溶液)、2−エチル−4−メチルイミダゾール0.2gを配合し、樹脂が均一になるまで約1時間撹拌した後、脱泡のため24時間、室温(25℃)で静置して樹脂組成物ワニスとした。
(実施例4)
合成例4のポリアミドイミド樹脂のNMP溶液266.7g(樹脂固形分30重量%)と熱硬化性樹脂としてNC3000H(エポキシ樹脂、日本化薬株式会社製商品名)40.0g(樹脂固形分50重量%のジメチルアセトアミド溶液)、2−エチル−4−メチルイミダゾール0.2gを配合し、樹脂が均一になるまで約1時間撹拌した後、脱泡のため24時間、室温(25℃)で静置して樹脂組成物ワニスとした。
合成例4のポリアミドイミド樹脂のNMP溶液266.7g(樹脂固形分30重量%)と熱硬化性樹脂としてNC3000H(エポキシ樹脂、日本化薬株式会社製商品名)40.0g(樹脂固形分50重量%のジメチルアセトアミド溶液)、2−エチル−4−メチルイミダゾール0.2gを配合し、樹脂が均一になるまで約1時間撹拌した後、脱泡のため24時間、室温(25℃)で静置して樹脂組成物ワニスとした。
(比較例1)
合成例1のポリアミドイミド樹脂の代わりに、一般式(1)の構造を含まないポリアミドイミド樹脂としてKS6000(日立化成工業株式会社製商品名)を285.7g(樹脂固形分28重量%)を用いた以外は実施例1と同様にして樹脂組成物ワニスを作製した。
合成例1のポリアミドイミド樹脂の代わりに、一般式(1)の構造を含まないポリアミドイミド樹脂としてKS6000(日立化成工業株式会社製商品名)を285.7g(樹脂固形分28重量%)を用いた以外は実施例1と同様にして樹脂組成物ワニスを作製した。
(比較例2)
合成例1のポリアミドイミド樹脂の代わりに、一般式(1)の構造を含まないポリアミドイミドとしてKS6000(日立化成工業株式会社製商品名)を285.7g(樹脂固形分28重量%)を用い、かつ熱硬化性樹脂としてNC3000Hの代わりにYDE205(脂肪族エポキシ樹脂、ジャパンエポキシレジン株式会社製商品名)を用いた以外は実施例1と同様にして樹脂組成物ワニスを作製した。
合成例1のポリアミドイミド樹脂の代わりに、一般式(1)の構造を含まないポリアミドイミドとしてKS6000(日立化成工業株式会社製商品名)を285.7g(樹脂固形分28重量%)を用い、かつ熱硬化性樹脂としてNC3000Hの代わりにYDE205(脂肪族エポキシ樹脂、ジャパンエポキシレジン株式会社製商品名)を用いた以外は実施例1と同様にして樹脂組成物ワニスを作製した。
(プリプレグ及び金属箔張積層板の作製)
実施例1〜4及び比較例1、2で作製した樹脂組成物ワニスを厚さ0.028mmのガラスクロス(旭シュエーベル株式会社製商品名1037)に含浸後、150℃で15分加熱、乾燥して樹脂分70重量%のプリプレグを得た。
実施例1〜4及び比較例1、2で作製した樹脂組成物ワニスを厚さ0.028mmのガラスクロス(旭シュエーベル株式会社製商品名1037)に含浸後、150℃で15分加熱、乾燥して樹脂分70重量%のプリプレグを得た。
このプリプレグの両側に厚さ12μmの電解銅箔(古河電工株式会社製商品名F2−WS−12)を接着面がプリプレグと合わさるようにして重ね、230℃、90分、4.0MPaのプレス条件で両面銅張積層板を作製した。作製した両面銅張積層板を用い以下に示す評価を行った。
(評価項目)
(1)得られた両面銅張積層板の銅箔引き剥がし強さを測定した。
(2)はんだ耐熱性として、260℃、288℃及び300℃のはんだ浴に浸漬し、ふくれ、剥がれ等の異常発生までの時間を測定した。
(3)銅箔をエッチングにより除去した両面銅張積層板を折り曲げ、可とう性を評価した。○:破断なし、×:破断あり。
(4)耐湿性として、片面の銅箔をエッチングにより除去し、121℃飽和条件の吸湿処理を1時間施してから260℃のはんだバスに20秒浸漬し、膨れやはがれ等の異常の有無を観察した。○:異常なし、×:異常あり。結果を表1に示した。
(1)得られた両面銅張積層板の銅箔引き剥がし強さを測定した。
(2)はんだ耐熱性として、260℃、288℃及び300℃のはんだ浴に浸漬し、ふくれ、剥がれ等の異常発生までの時間を測定した。
(3)銅箔をエッチングにより除去した両面銅張積層板を折り曲げ、可とう性を評価した。○:破断なし、×:破断あり。
(4)耐湿性として、片面の銅箔をエッチングにより除去し、121℃飽和条件の吸湿処理を1時間施してから260℃のはんだバスに20秒浸漬し、膨れやはがれ等の異常の有無を観察した。○:異常なし、×:異常あり。結果を表1に示した。
実施例1〜4のいずれのプリプレグとの組み合わせでも、銅箔引き剥がし強さは、1.1〜1.2kN/mであった。また260℃、288℃及び300℃のはんだ浴に浸漬しはんだ耐熱性を測定した結果、いずれの温度でも5分以上、ふくれ、剥がれ等の異常が見られなかった。銅箔をエッチングにより除去した両面銅張積層板は、実施例1〜4では可とう性に富み任意に折り曲げることが可能であった。耐湿性としては、膨れやはがれ等の異常はみられなかった。
それに対し、比較例の両面銅張積層板は可とう性が不十分で、比較例1は折り曲げた際に基材が破断し、比較例2では樹脂とガラスクロスにクラックが入った。耐湿性としては、比較例1、2とも銅箔と基材の間に膨れが発生した。
Claims (8)
- 一般式(1)の構造を有する化合物が、ポリアミドイミド樹脂である請求項1に記載のプリプレグ。
- 樹脂組成物が、熱硬化性樹脂を含む樹脂組成物である請求項1又は2に記載のプリプレグ。
- 繊維基材が、厚さ5〜100μmのガラスクロスである請求項1乃至3いずれかに記載のプリプレグ。
- 一般式(1)の構造を有する化合物が、一般式(2)で表されるジアミン、(1a)または(1b)で表される芳香族環を2個以上有するジアミン及びシロキサンジアミンの混合物と無水トリメリット酸を反応させて得られるジイミドジカルボン酸を含む混合物とジイソシアネート化合物を反応させて得られるポリアミドイミド樹脂である請求項1乃至4いずれかに記載のプリプレグ。
(R1は置換基を有していてもよいC、O、Hからなる2価の脂肪族基を示す)
(式中、Xは炭素数1〜3の脂肪族炭化水素基、炭素数1〜3のハロゲン化脂肪族炭化水素基、スルホニル基、エーテル基、カルボニル基、単結合又は下記一般式(2a)又は(2b)で表される2価の基、Yは炭素数1〜3の脂肪族炭化水素基、炭素数1〜3のハロゲン化脂肪族炭化水素基、スルホニル基、エーテル基、カルボニル基を示し、R1、R2、R3はそれぞれ独立もしくは同一で水素原子、水酸基、メトキシ基、メチル基、ハロゲン化メチル基を示す。
但し、Zは、炭素数1〜3の脂肪族炭化水素基、炭素数1〜3のハロゲン化脂肪族炭化水素基、スルホニル基、エーテル基、カルボニル基又は単結合である。) - 熱硬化性樹脂が、2個以上のグリシジル基を持つエポキシ樹脂であり、かつ樹脂組成物が前記エポキシ樹脂の硬化促進剤または硬化剤を含有する樹脂組成物である請求項3乃至5のいずれかに記載のプリプレグ。
- 請求項1乃至6いずれかに記載のプリプレグを所定枚数重ね、その片側または両側に金属箔を配置し、加熱加圧してなる金属箔張積層板。
- 請求項7に記載の金属箔張積層板に回路形成を施して得られる印刷回路板。
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JP2004142226A JP2005325162A (ja) | 2004-05-12 | 2004-05-12 | プリプレグ、金属箔張積層板及びこれらを使用した印刷回路板 |
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JP2004142226A Pending JP2005325162A (ja) | 2004-05-12 | 2004-05-12 | プリプレグ、金属箔張積層板及びこれらを使用した印刷回路板 |
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-
2004
- 2004-05-12 JP JP2004142226A patent/JP2005325162A/ja active Pending
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