JP2005320581A - 多孔質金属体の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明は、機械部品として十分なる強度を有し、また一般的な金属個体と同レベルの機械加工精度を確保でき、更に素材全体にわたって均一なる気孔率を有する多孔質金属体の製造方法を提供する。
【解決手段】 母材となる金属粉末Aとスペーサー部となる金属粉末Bとを混合するに際し、金属粉末Bの融点(K)が金属粉末Aの融点(K)の1/2以下、平均粒径が金属粉末A>金属粉末B、金属粉末Aが50%以上残部が金属粉末Bなる体積率で混合してなる金属粉末を、金属容器に封入、脱気した後、熱間押出し、熱間鍛造、熱間圧延、熱間等方加圧(HIP)のうちから選ばれるいずれか一つの方法で、該金属粉末Bの融点より低い温度で加熱及び加圧し固形体を成形し、該固形体から前記金属容器を除去した後、所定の形状に成形し、該成形体を、金属粉末Bの融点を超え金属粉末Aの融点未満の温度で加熱し、該成形体から金属粉末B相当部を溶解・除去してなる多孔質金属体の製造方法。
【選択図】 なし

Description

本発明は、多孔質金属体の製造方法に関するものである。
従来、多孔質金属体は、その特性上、衝撃吸収作用、各種ガス吸着作用、騒音吸収作用などに優れ、例えば、防振材料、吸音材、触媒材など種々の分野で広く活用されている。例えば、特開2003−171704号公報(特許文献1)には、スペースホルダー法を活用した技術が開示されている。この技術の内容は、金属粉末と、加熱により焼失する空隙形成材料としての無機又は有機のスペーサ材料粉末とを混合してプレス成形し、次いで、該スペーサ材料粉末の焼失温度に加熱してスペーサ材料を焼失させた後、より高温の焼結温度で金属粉末を焼結処理して金属の高衝撃吸収性多孔質金属体及びその製造する方法であって、金属粉末として従来の球状金属粉末に新たに金属繊維を加えたものを用いることにより、金属繊維の連繋効果、補強劾果が加味されて多孔質構造体がより高強度化し、また、尖鋭な部分の発生も抑制される。これにより、従来の方法に比べて空隙率が高く、変形能に優れ、しかもバラツキのない高強度の多孔質金属体が得られ、衝撃吸収用材料として有用であると開示されている。
また、別の従来技術として、特開平8−218102号公報(特許文献2)に開示されている多孔質金属体の製造方法は、金属粉末をカプセルに封入し、静水圧媒体中、低圧力・低温加熱の仮焼結処理を行って多孔質の仮焼結体を形成した後、カプセルを除去又は除去することなく、その仮焼結体を前記仮焼結より高い温度で加熱処理し気孔分布を損なわずに粒子結合を強化するものである。これによると、原料粉末の熱間等方加圧処理と、仮焼結体の熱処理とを経て製造される多孔質金属体は、改良された多孔質特性と機械性質とにより、各種の構造部材,機能部材としての有用性を備え、例えば、樹脂成形用金型や金属鋳造用金型をはじめ、制振部材、断熱部材、吸音部材、触媒担体、フィルタ、隔膜、その他各種分野における金属多孔質体の工学的応用の拡大・多様化を可能とすると開示されている。
特開2003−171704号公報 特開平8−218102号公報
しかしながら、前記特許文献1および特許文献2に開示されている従来技術は、以下に説明する機械部品に適用した場合の強度不足、また、同様な用途の場合の機械加工時の寸法制度が確保できなく、焼結体の気孔率を広範囲にわたって制御不可といった課題を有しており実用的には未だに安定して活用することができないと言う問題がある。
すなわち、特許文献1は、前述のように金属粉末とスペーサー材料粉末(あるいは繊維)の混合粉をプレス成形後、スペーサー材を焼失して得られた多孔質圧粉体に対し、高温加熱することにより焼成するものである。しかし、本法にて多孔質体を製造する場合、高温加熱前の段階における素材では、加圧成形しただけなので焼結が進んでなく金属粉末粒子間の結合強度が低く、それにより強度不足のため機械加工が出来ない。また、高温加熱後の多孔質体の素材表面には、スペーサー材料粉末または繊維部分に相当する空孔が生成するため機械加工面が不連続となり、機械加工時の素材欠損が容易に発生し、機械部品としての寸法精度が確保できないという問題を有している。
また、スペーサー材料として有機質材を使用した場合は、スペーサー焼失時に発生する各種有害ガスが発生し、その除去のために多大な設備投資が必要となる。更に、金属粉末と加熱により焼失させる空隙形成材料材料であるスペーサ粉末との平均粒径との相関が、金属粉末の平均粒径は、10〜200μmで、一方、スペーサ粉末との平均粒径は、200〜5000μm、すななち、平均粒径:金属粉末<スペーサ粉末となっている。
また、金属粉末とスペーサ粉末との処理前混合体積率が、1:1〜1:10、すなわち、スペーサ粉末の方が高い体積率を有している。従って、このような粒径の相関、及び体積率を有する混合物からなる粉末を処理した最終製品である焼結処理された多孔質焼結体とは、隣接する金属粉末相互間の焼結結合が十分でなく、そのため強度が極めて低く、使用による振動・圧力損失などにより崩壊する。
一方、特許文献2に記載されている技術内容は、特許文献1に開示されているスペースホルダー法を活用した技術とは全く相違する。そのため当該公報中には、前記特許文献1に開示されている加熱により焼失する空隙形成材料であるスペーサ材料相当の粉末と金属粉末とを混合する点について一切開示されていない。本技術の方法はカプセルに封入された金属粉末に対し、カプセル外部から加える熱間等方圧(HIP)を制御することにより形成・焼結される多孔質金属体を得るものであるが、元来、本HIP法は完全緻密な金属焼結体を得るためのプロセスである。そのため、素材全体に対して焼結体の気孔率を広範囲に渡って制御することは容易ではなく、実用的に安定して活用することができない。
以上の従来技術の課題に鑑み、本発明の目的は、機械部品として十分なる強度を有し、また一般的な金属個体と同レベルの機械加工精度を確保でき、更に素材全体にわたって均一なる気孔率を有する多孔質金属体の製造方法を提供する。
上記の課題を達成するための本発明の手段とするところは、
(1)母材となる金属粉末Aとスペーサー部となる金属粉末Bとを混合するに際し、金属粉末Bの融点(K)が金属粉末Aの融点(K)の1/2以下、平均粒径が金属粉末A>金属粉末B、金属粉末Aが50%以上、残部が金属粉末Bなる体積率で混合(工程1)してなる金属粉末を、金属容器に封入、脱気した後、熱間押出し、熱間鍛造、熱間圧延、熱間等方加圧(HIP)のうちから選ばれるいずれか一つの方法で、該金属粉末Bの融点より低い温度で加熱及び加圧し固形体を成形(工程2)し、該固形体から前記金属容器を除去した後、所定の形状に成形(工程3)し、該成形体を、金属粉末Bの融点を超え金属粉末Aの融点未満の温度で加熱し、該成形体から金属粉末B相当部を溶解・除去(工程4)してなることを特徴とする多孔質金属体の製造方法。
(2)前記成形体を加熱する手段として、熱間等方加圧(HIP)、大気加熱、または真空加熱のうちから選ばれるいずれか一つの方法で行うことを特徴とする(1)記載の多孔質金属体の製造方法。
(3)金属粉末Aをチタン粉末、チタン合金粉末、クロム粉末、クロム合金粉末のうちから選ばれるいずれか一つ、金属粉末Bを錫粉末、亜鉛粉末、アルミニウム粉末のうちから選ばれるいずれか一つとすることを特徴とする前記(1)または(2)記載の多孔質金属体の製造方法にある。
以上述べたように、本発明は、原料粉末である金属粉末AとBとを混合時、金属粉末Bの融点(K)が金属粉末Aの融点(K)の1/2以下、また、その平均粒径が金属粉末A>金属粉末B、更に、混合時の体積率が金属粉末Aが50%以上、残部が金属粉末Bと規定している。これにより、混合後、混合物からなる粉末を処理した最終製品である焼結処理された多孔質焼結体は、隣接する金属粉末相互間の焼結結合が十分である。そのため強度は高く、機械部品として十分なる強度を有し、また、一般的な金属個体と同レベルの械加工精度を確保でき、更に素材全体にわたって均一なる気孔率を有する多孔質金属体の製造方法を提供することが可能である。
従って、その用途は、例えば、樹脂成形用金型や金属鋳造用金型をはじめ、制振部材、断熱部材、吸音部材、触媒担体、フィルタ、隔膜等広範に亘り、工業的な効果は多大である。また、スペーサー材料として有機質材を使用しないため、スペーサー焼失時に発生する各種有害ガスの発生は、皆無であり、多大な設備投資は、全く不要である。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明者らは前記の課題を解決する多孔質金属体を製造するためには、母材となる金属粉末(以後、金属粉末Aと称す)の適切なる融点(材質)、粒径、スペーサ部となる金属粉末(以後、金属粉末Bと称す)の適切なる融点(材質)、粒径、及びそれらの適切なる混合割合、更には、適切なる処理方法(加熱・加圧条件)等が主要な構成であると認識すると共に、種々の確性試験を実施し、本発明の完成に至った。以下、その詳細について説明する。
本発明の多孔質金属体の製造方法における構成としての限定理由について説明する。
金属粉末Bの融点(K)が金属粉末Aの融点(K)の1/2以下
金属粉末Bの融点(K)が金属粉末Aの融点(K)の1/2以下にした理由は、融点が1/2を超えると本発明の実施時、すなわち、前記の工程2においてA金属とB金属が固相反応を生じやすくなり、甚だしい場合はB金属がA金属との合金に変質することとなる。その結果、B金属の融点が上昇してしまい工程4での溶融除去が不可能となるため好ましくないことから、金属粉末Bの融点(K)が金属粉末Aの融点(K)の1/2以下とした。なお、金属粉末Aの融点としては、チタン:2093K(1820℃)、クロム:2163K(1890℃)、錫:505K(232℃)、亜鉛:693K(420℃)、アルミニウム:933K(660℃)である。
平均粒径が金属粉末A>金属粉末B
金属容器に混合・封入する各々の金属粉末の平均粒径は、金属粉末A>金属粉末Bとなるようにする。金属粉末A<金属粉末Bなる混合物粉末を処理した最終製品である焼結処理された多孔質焼結体は、隣接する金属粉末相互間の焼結結合が十分でなく、そのため強度が極めて低く、使用による振動・圧力損失などにより崩壊することから、平均粒径が金属粉末A>金属粉末Bとした。
金属粉末Aが50%以上、残部が金属粉末Bなる体積率で混合
混合時の体積率が金属粉末Aが50%以上、残部が金属粉末Bとなる如く両者の粉末を金属容器に混合する必要がある。上述した平均粒径が金属粉末A>金属粉末Bとの相互関係から、混合時の体積率が金属粉末Aが50%未満上、残部が金属粉末Bの場合には、平均粒径で述べた理由と同様に、処理した最終製品である焼結処理された多孔質焼結体は、隣接する金属粉末相互間の焼結結合が十分でなく、そのため強度が極めて低く、使用による振動・圧力損失などにより崩壊することから、金属粉末Aが50%以上、残部が金属粉末Bなる体積率とした。
金属粉末A及びBを混合・封入する金属容器の適正材質
容器の材質としては、低温での塑性変形が容易に生じる材質が好ましく、加熱温度において容器の内部に封入する金属粉末Bと反応して溶融せず、かつ、加圧時に塑性変形を起こし易いものが適している。従って、例えば金属粉末Bがアルミニウムまたは錫粉末の場合、金属容器の材質としてはアルミニウム、あるいはアルミニウム合金等が適している。
金属粉末A及びBを金属容器に封入後、脱気し、その後、熱間押出し、熱間鍛造、熱間圧延、熱間等方加圧(HIP)のうちから選ばれるいずれか一つの方法で、加熱及び加圧し固形体が形成される。ここで、加熱温度は金属粉末Bの融点の50%〜融点未満、且つ、圧力は50MPa以上とすることで焼結体の内部に均一なる気泡が配置された健全なる複合焼結体が得られる。加熱温度が金属粉末Bの融点の50%未満では、粉末Aと粉末Bが均一に分散した焼結成形体が確保できる。他方、当加熱温度が金属粉末Bの融点以上では、金属粉末Bが固相反応によって合金化され、母材となる金属分末Aに対し、気泡とならないので好ましくない。圧力が、50MPa未満では、粉末の固化成形が不十分となり、その結果カプセル除去時後の成形体の形状維持が困難となり好ましくない。
前記成形体を加熱及び加圧する手段としては、熱間押出し、熱間鍛造、熱間圧延、熱間等方加圧(HIP)のうちから選ばれるいずれか一つの方法で行う。その選定にあたっては、例えば、円柱、角柱などの単純形状品を加熱・加圧する場合には熱間押出し、圧延が最も効率が良く、異形状、リング状形状の場合には鍛造、複雑形状の場合は熱間等方加圧(HIP)が各々好ましく、適宜前記の方法を使い分けるとよい。
固形体からの金属容器の除去、また除去後の固形体を所定の形状へ成形する方法としては、機械加工が一般的であり好ましい。また、別の加工方法としては、放電加工等で加工することも可能である。なお、前記金属容器が除去された固形体の表面には、金属粉末Bに相当する空孔は未だ生成していないため、所定の形状加工における機械加工面が連続となり、機械加工時の素材欠損等の発生は、皆無であり、機械部品としての寸法精度が確保可能である。
成形体を、加熱温度として、金属粉末Bの融点を越え金属粉末Aの融点未満の温度、好ましくは、金属粉末Bの融点以上、且つ昇華温度以下に抑制することで溶融滴下させることが出来、炉内下部に設けたトレイなどに容易に回収・処分できるので、大気を汚染することが無い。以上の結果、機械部品として十分なる強度を有し、また、一般的な金属個体と同レベルの機械加工精度を確保でき、更に素材全体にわたって均一なる気孔率を有する多孔質金属体が製造可能となる。
成形体を加熱・溶融する手段としては、熱間等方加圧(HIP)、大気加熱、あるいは真空加熱の中から選ばれるいずれか一つの方法で行う。金属粉末Aとしては、多孔質体としての使用用途に合わせて、例えば人体用多孔質体、触媒の場合にはチタン粉末またはチタン合金粉末、耐熱フィルターなど、高温での使用を目的とした場合はクロム粉末またはクロム合金粉末の中から材質を選定すれば良い。また、金属粉末Bとしては、錫粉末、亜鉛粉末、アルミニウム粉末の中から選ばれるいずれか一つが適している。
以下、本発明について実施例によって具体的に説明する。
原料粉末として、チタン粉末及びアルミニウム粉末を使用した場合を表1に示す。この表1に示すように、種々の平均粒径、混合量で両粉末を混合し、工程1〜工程4に記載の各々の製造条件で、金属多孔体からなる直径50mm、高さ100mmの製品を9個製作した。その後、この製品の気孔率を画像処理にて測定、また、この製品から引張試験片を採取し、引張り強度を測定した。その結果の製品の評価を同様に、表1に記載している。No.1〜No.5は本発明例を示し、No.6〜No.9は比較例を各々示す。前記製品の評価パラメータは、前記引張強度の値で評価した。その結果、本発明例を示すNo.1〜No.5の製品は、何れもその引張強度の値は高く、チタンから構成されている金属多孔体の強度が優れていることが判る。
これに対し、比較例No.6、No.7の製品は、何れもその引張強度の値が低い。これは、前記原料粉末である金属粉末AとBにおいて、その混合割合が金属粉末A<金属粉末Bとなっているため、当該混合物からなる粉末を処理した最終製品である焼結処理された多孔質焼結体は、隣接する金属粉末相互間の焼結結合が十分でなく、そのため強度が極めて低く、製造中あるいは使用中に欠損を生じやくす実用的でない。
更に、比較例No.8、No.9の製品もその引張強度の値が低い。これは、前記原料粉末である金属粉末AとBにおいて、その平均粒径が金属粉末A<金属粉末Bとなっているため、当該混合物からなる粉末を処理した最終製品である焼結処理された多孔質焼結体は、隣接する金属粉末相互間の焼結結合が十分でなく、そのため強度が極めて低くなり、製造中あるいは使用中に欠損を生じやくす実用的でない。
Figure 2005320581
また、原料粉末として、チタン粉末及び錫粉末を使用した場合を表2に示す。この表2に示すように、種々の平均粒径、混合量で両粉末を混合し、工程1〜工程4に記載の各々の製造条件で、金属多孔体からなる直径50mm、高さ100mmの製品を9個製作した。その後、その製品の気孔率を画像処理にて測定、また、その製品から引張試験片を採取し、引張り強度を測定した。その結果の製品の評価を同様に、表2に記載している。No.1〜No.5が本発明例を示し、No.6〜No.9が比較例を各々示す。前記製品の評価パラメータは、前記引張強度の値で評価した。その結果、本発明例を示すNo.1〜No.5の製品は、何れもその引張強度の値は高く、チタンから構成されている金属多孔体の強度が優れていることが判る。
これに対し、比較例No.6、No.7の製品は、何れもその引張強度の値が低い。これは、前記原料粉末である金属粉末AとBにおいて、その混合割合が金属粉末A<金属粉末Bとなっているため、当該混合物からなる粉末を処理した最終製品である焼結処理された多孔質焼結体は、隣接する金属粉末相互間の焼結結合が十分でなく、そのため強度が極めて低く、製造中あるいは使用中に欠損を生じやくす実用的でない。
更に、比較例No.8、No.9の製品もその引張強度の値が低い。これは、前記原料粉末である金属粉末AとBにおいて、その平均粒径が金属粉末A<金属粉末Bとなっているため、当該混合物からなる粉末を処理した最終製品である焼結処理された多孔質焼結体は、隣接する金属粉末相互間の焼結結合が十分でなく、そのため強度が極めて低くなり、製造中あるいは使用中に欠損を生じやくす実用的でない。
Figure 2005320581
また、原料粉末として、クロム粉末及びアルミニウム粉末を使用した場合を表3に示す。この表3に示すように、種々の平均粒径、混合量で両粉末を混合し、工程1〜工程4に記載の各々の製造条件で、金属多孔体からなる直径50mm、高さ100mmの製品を9個製作した。その後、その製品の気孔率を画像処理にて測定、また、その製品から引張試験片を採取し、引張り強度を測定した。その結果の製品の評価を同様に、表3に記載している。No.1〜No.5が本発明例を示し、No.6〜No.9が比較例を各々示す。前記製品の評価パラメータは、前記引張強度の値で評価した。その結果、本発明例を示すNo.1〜No.5の製品は、何れもその引張強度の値は高く、チタンから構成されている金属多孔体の強度が優れていることが判る。
これに対し、比較例No.6、No.7の製品は、何れもその引張強度の値が低い。これは、前記原料粉末である金属粉末AとBにおいて、その混合割合が金属粉末A<金属粉末Bとなっているため、当該混合物からなる粉末を処理した最終製品である焼結処理された多孔質焼結体は、隣接する金属粉末相互間の焼結結合が十分でなく、そのため強度が極めて低く、製造中あるいは使用中に欠損を生じやくす実用的でない。
更に、比較例No.8、No.9の製品もその引張強度の値が低い。これは、前記原料粉末である金属粉末AとBにおいて、その平均粒径が金属粉末A<金属粉末Bとなっているため、当該混合物からなる粉末を処理した最終製品である焼結処理された多孔質焼結体は、隣接する金属粉末相互間の焼結結合が十分でなく、そのため強度が極めて低くなり、製造中あるいは使用中に欠損を生じやくす実用的でない。
Figure 2005320581
さらに、原料粉末として、チタン粉末及び錫粉末を使用した場合を表4に示す。この表4に示すように、種々の平均粒径、混合量で両粉末を混合し、工程1〜工程4に記載の各々の製造条件で、金属多孔体からなる直径50mm、高さ100mmの製品を9個製作した。その後、その製品の気孔率を画像処理にて測定、また、その製品から引張試験片を採取し、引張り強度を測定した。その結果の製品の評価を同様に、表4に記載している。No.1〜No.5が本発明の実施例を示し、No.6〜No.9が比較例を各々示す。前記製品の評価パラメータは、前記引張強度の値で評価した。その結果、本発明例を示すNo.1〜No.5の製品は、何れもその引張強度の値は高く、チタンから構成されている金属多孔体の強度が優れていることが判る。
これに対し、比較例No.6、No.7の製品は、何れもその引張強度の値が低い。これは、前記原料粉末である金属粉末AとBにおいて、その混合割合が金属粉末A<金属粉末Bとなっているため、当該混合物からなる粉末を処理した最終製品である焼結処理された多孔質焼結体は、隣接する金属粉末相互間の焼結結合が十分でなく、そのため強度が極めて低く、製造中あるいは使用中に欠損を生じやくす実用的でない。
更に、比較例No.8、No.9の製品もその引張強度の値が低い。これは、前記原料粉末である金属粉末AとBにおいて、その平均粒径が金属粉末A<金属粉末Bとなっているため、当該混合物からなる粉末を処理した最終製品である焼結処理された多孔質焼結体は、隣接する金属粉末相互間の焼結結合が十分でなく、そのため強度が極めて低くなり、製造中あるいは使用中に欠損を生じやくす実用的でない。
Figure 2005320581

特許出願人 新日本製鐵株式会社
代理人 弁理士 椎 名 彊 他1

Claims (3)

  1. 母材となる金属粉末Aとスペーサー部となる金属粉末Bとを混合するに際し、金属粉末Bの融点(K)が金属粉末Aの融点(K)の1/2以下、平均粒径が金属粉末A>金属粉末B、金属粉末Aが50%以上残部が金属粉末Bなる体積率で混合してなる金属粉末を、金属容器に封入、脱気した後、熱間押出し、熱間鍛造、熱間圧延、熱間等方加圧(HIP)のうちから選ばれるいずれか一つの方法で、該金属粉末Bの融点より低い温度で加熱及び加圧し固形体を成形し、該固形体から前記金属容器を除去した後、所定の形状に成形し、該成形体を、金属粉末Bの融点を超え金属粉末Aの融点未満の温度で加熱し、該成形体から金属粉末B相当部を溶解・除去してなることを特徴とする多孔質金属体の製造方法。
  2. 前記成形体を加熱する手段として、熱間等方加圧(HIP)、大気加熱、または真空加熱のうちから選ばれるいずれか一つの方法で行うことを特徴とする請求項1記載の多孔質金属体の製造方法。
  3. 金属粉末Aをチタン粉末、チタン合金粉末、クロム粉末、クロム合金粉末のうちから選ばれるいずれか一つ、金属粉末Bを錫粉末、亜鉛粉末、アルミニウム粉末のうちから選ばれるいずれか一つとすることを特徴とする請求項1または2記載の多孔質金属体の製造方法。
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