JP2005317168A - 光ピックアップ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 複数の発光点が近接して設けられた光源ユニットを用いた場合でも、各光束の断面形状の整形及び強度分布の変換を適切に行うことが可能な光ピックアップ装置を提供する。
【解決手段】 本発明の光ピックアップ装置10は、異なる波長で発光する複数の発光点が近接して設けられた光源ユニット20、入射した際と異なる発散角に整形するビーム整形素子40、カップリング素子12、カップリング素子からの出射光束を光情報記録媒体の記録面上に集光させて集光スポットを形成する対物光学素子15等から構成される。そして、各発光点から記録面を保護する保護層の表面までの距離を光情報記録媒体の種類によらず一定に保つと共に、保護層の厚い光情報記録媒体に対しては波長の長い光束を用い、保護層の薄い光情報記録媒体に対しては波長の短い光束を用いて集光スポットを形成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、2種類以上の光情報記録媒体間での互換性を有する光ピックアップ装置に関する。
近年、2種類以上の光情報記録媒体(光ディスク)の記録面に対して、二つ以上の光源からそれぞれ異なる波長の光束を出射して一つの対物レンズにより集光させることで、各光ディスクに対する読み取りや書き込みを行ういわゆる互換性を有する光ピックアップ装置が各種提案されている。
光ピックアップ装置の光源としては一般的にレーザダイオード(半導体レーザ)が用いられている。半導体レーザは活性領域の縦横の比率が異なることからビーム発散角(半値全角)が接合面に対して垂直方向と水平方向で異なり、光軸に垂直な面での断面形状が楕円状になると共にガウシアン分布等の不均一な強度分布を有する場合が多い。
そこで、光束の断面形状を楕円形から円形へ整形する技術や、不均一な強度分布をほぼ均一な強度分布に変換する技術が開示されている(例えば、特許文献1及び2参照。)。
特開平6−294940号公報 特開2000−089161号公報
ところで、近年の光ピックアップ装置の小型化及び高機能化の要求に伴い、高出力の複数のレーザダイオードを近接して配置することでこれらダイオードを一体化(1ユニット化)した光源(以下、「光源ユニット」という。)が用いられる場合がある。
光源ユニットを用いた光ピックアップ装置では、各光束の発光点がほぼ同じ位置になるため、光路長(物像間距離)がほぼ等しくなり、光学系倍率もほぼ等しくなる。
ここで、例えばCD(コンパクトディスク)用に用いる波長780nmの光束と、DVD(デジタルヴァーサタイルディスク)用に用いる波長650nmの光束とを比較すると発散角はほぼ等しくなるが、対物レンズの開口数(NA)はDVDに対するものがCDに対するものよりも大きいので、光学系倍率がDVDとCDとでほぼ等しいという条件下では、DVD用の光束のリム強度が、規格上必要とされる強度(60〜70%程度)を下回るという問題が生じる。
ところが、上記特許文献1及び2に開示された技術は主に1種類の光束のみを用いる、互換性を持たない光ピックアップ装置に関する技術であり、波長が異なる2種類以上の光束を用いる互換性を有する光ピックアップ装置に適用することは困難である。また、特許文献1には1個以上のダイオードレーザを持つ光学装置にも適用可能である旨の記載はあるが、光源として各光束の光学系倍率が等しくなる光源ユニットを用いた場合における上記問題点の解決方法については記載されていない。
本発明の課題は、上述の問題を考慮したものであり、複数の発光点が近接して設けられた光源ユニットを用いた場合でも、各光束の断面形状の整形及び強度分布の変換を適切に行うことが可能な光ピックアップ装置を提供することである。
以上の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、異なる波長で発光する複数の発光点が近接して設けられた光源ユニットと、前記光源ユニットからの出射光束を、光軸に対して垂直な第1方向と、光軸と前記第1方向の両方に対して垂直な第2方向の2つの方向のうち少なくとも一方について、入射した際と異なる発散角に整形するビーム整形素子と、
前記出射光束の発散角を変換するカップリング素子と、
前記カップリング素子からの出射光束を光情報記録媒体の記録面上に集光させて集光スポットを形成する対物光学素子と、
前記集光スポットからの反射光を受光して電気信号に変換する受光部とを有し、
前記各発光点から前記記録面を保護する保護層の表面までの間隔が光情報記録媒体の種類によらず一定となるように設定されると共に、
前記保護層の厚い光情報記録媒体に対して、前記各発光点からの出射光束のうち波長の長い第1光束を用いて前記集光スポットの形成を行ない、前記保護層の薄い光情報記録媒体に対して、前記各発光点からの出射光束のうち波長の短い第2光束を用いて前記集光スポットの形成を行なうことを特徴とする。
なお、本明細書中において、「各発光点から記録面を保護する保護層の表面までの間隔が光情報記録媒体の種類によらず一定となる」とは、光ピックアップ装置の構造上、第1光束を出射する発光点から保護層の表面までの直線距離と、第2光束を出射する発光点から保護層の表面までの直線距離とが同一に保たれるという意味である。ここで、各発光点や光情報記録媒体を回転自在に保持する回転駆動装置等の組み付け誤差に起因して、上記距離が厳密な意味では同一といえないケースが想定されるが、このように組み付け誤差に起因して上記距離に変化が生じている場合でも、本明細書中では上記距離は同一であるとする。
また、一般的な光源ユニットとしては、別体のレーザダイオードを近接して位置に並べて実装して構成されるタイプや、一つの基板上に異なる材料からなるレーザダイオードを複数形成したタイプが知られており、本明細書中の光源ユニットには、これらを含むものとする。
また、光情報記録媒体とはCD、DVDの他に、光源波長や保護基板厚が異なる種々の規格の光ディスク、例えばCD−R,RW(追記型コンパクトディスク)、VD(ビデオディスク)、MD(ミニディスク)、MO(光磁気ディスク)などの一般的な光ディスクを含み、更に、情報の記録/再生用の光源として、波長400nm程度の青紫色半導体レーザや青紫色SHGレーザを使用する高密度光ディスクも含むものとする。高密度光ディスクとしては、NA0.85程度の対物光学系により情報の記録/再生を行い、保護層の厚さが0.1mm程度である規格の光ディスクの他に、NA0.65の対物光学系により情報の記録/再生を行い、保護層の厚さが0.6mm程度である規格の光ディスク(以下、HD−DVDという。)も含むものとする。
請求項2記載の発明は、異なる波長で発光する少なくとも2つの発光点が近接して設けられた光源ユニットと、
前記光源ユニットからの出射光束を、光軸に対して垂直な第1方向と、光軸と前記第1方向の両方に対して垂直な第2方向の2つの方向のうち少なくとも一方について、入射した際と異なる発散角に整形するビーム整形素子と、
前記出射光束の発散角を変換するカップリング素子と、
前記カップリング素子からの出射光束を光情報記録媒体の記録面上に集光させて集光スポットを形成する対物光学素子と、
前記集光スポットからの反射光を受光して電気信号に変換する受光部とを有し、
前記2つの発光点の各発光点から前記記録面を保護する保護層の表面までの間隔が光情報記録媒体の種類によらず一定となるように設定されると共に、
保護層の厚みが異なる2つの光情報記録媒体に対しては、そのうちの前記保護層の厚い方の光情報記録媒体に対して、前記2つの発光点からの出射光束のうち波長の長い第1光束を用いて前記集光スポットの形成を行ない、前記保護層の薄い方の光情報記録媒体に対して、前記2つの発光点からの出射光束のうち波長の短い第2光束を用いて前記集光スポットの形成を行なうことを特徴とする。
請求項1又は2に記載の発明によれば、複数の発光点が近接して設けられた光源ユニットを用いることにより各光束の光学系倍率が等しくなる場合でも、各光束の断面形状を任意の形状に整形することが可能となり、各光束の品位を高め、良好な集光スポットの形成を実現できる。
請求項3記載の発明は、請求項1又は2に記載の光ピックアップ装置であって、前記ビーム整形素子と前記カップリング素子とが一体化されていることを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項1又は2に記載の光ピックアップ装置であって、前記ビーム整形素子と前記カップリング素子とが、それぞれの機能を合わせもつ一つの素子で構成されていることを特徴とする。
請求項3又は4に記載の発明によれば、前記ビーム整形素子と前記カップリング素子とを一体化することで光ピックアップ装置を小型化できる。
請求項5記載の発明は、請求項1〜4のいずれか一項に記載の光ピックアップ装置であって、前記ビーム整形素子と前記対物光学素子とが別体化されていることを特徴とする。
請求項6記載の発明は、請求項1〜5のいずれか一項に記載の光ピックアップ装置であって、前記ビーム整形素子、前記カップリング素子及び前記対物光学素子の全てがプラスチック製であることを特徴とする。
請求項6に記載の発明によれば、各光学素子をプラスチックで製造することによりガラスで製造する場合と比較して製造が容易になると共に製造コストを抑えることができる。
請求項7記載の発明は、異なる波長で発光する複数の発光点が近接して設けられた光源ユニットと、前記光源ユニットからの強度分布が略ガウシアン分布である出射光束のうち、有効径最外周部を通過する光束の光強度を、光軸位置を通過する光束の光強度の45%〜95%の間の所望の光強度に変換する光強度分布変換素子と、
前記出射光束の発散角を変換するカップリング素子と、
前記カップリング素子からの出射光束を光情報記録媒体の記録面上に集光させて集光スポットを形成する対物光学素子と、
前記集光スポットからの反射光を受光して電気信号に変換する受光部とを有し、
前記各発光点から前記記録面を保護する保護層の表面までの間隔が光情報記録媒体の種類によらず一定となるように設定されると共に、
前記保護層の厚い光情報記録媒体に対して、前記各発光点からの出射光束のうち波長の長い第1光束を用いて前記集光スポットの形成を行ない、前記保護層の薄い光情報記録媒体に対して、前記各発光点からの出射光束のうち波長の短い第2光束を用いて前記集光スポットの形成を行なうことを特徴とする。
請求項8記載の発明は、異なる波長で発光する少なくとも2つの発光点が近接して設けられた光源ユニットと、
前記光源ユニットからの強度分布が略ガウシアン分布である出射光束のうち、有効径最外周部を通過する光束の光強度を、光軸位置を通過する光束の光強度の45%〜95%の間の所望の光強度に変換する光強度分布変換素子と、
前記出射光束の発散角を変換するカップリング素子と、
前記カップリング素子からの出射光束を光情報記録媒体の記録面上に集光させて集光スポットを形成する対物光学素子と、
前記集光スポットからの反射光を受光して電気信号に変換する受光部とを有し、
前記2つの各発光点から前記記録面を保護する保護層の表面までの間隔が光情報記録媒体の種類によらず一定となるように設定されると共に、保護層の厚みが異なる2つの光情報記録媒体に対しては、そのうちの前記保護層の厚い方の光情報記録媒体に対して、前記2つの発光点からの出射光束のうち波長の長い第1光束を用いて前記集光スポットの形成を行ない、前記保護層の薄い方の光情報記録媒体に対して、前記2つの発光点からの出射光束のうち波長の短い第2光束を用いて前記集光スポットの形成を行なうことを特徴とする。
請求項7又は8に記載の発明によれば、複数の発光点が近接して設けられた光源ユニットを用いることにより各光束の光学系倍率が等しくなる場合でも、各光束の不均一な強度分布を略均一な強度分布に変換することが可能となり、各光束の品位を高め、良好な集光スポットの形成を実現できる。
請求項9記載の発明は、請求項7又は8に記載の光ピックアップ装置であって、前記光強度分布変換素子と前記カップリング素子とが一体化されていることを特徴とする。
請求項10記載の発明は、請求項7又は8に記載の光ピックアップ装置であって、前記光強度分布変換素子と前記カップリング素子とが、それぞれの機能を合わせもつ一つの素子で構成されていることを特徴とする。
請求項9又は10に記載の発明によれば、前記光強度分布変換素子と前記カップリング素子とを一体化することで光ピックアップ装置を小型化できる。
請求項11記載の発明は、請求項7〜10のいずれか一項に記載の光ピックアップ装置であって、前記光強度分布変換素子と前記対物光学素子とが別体化されていることを特徴とする。
請求項12記載の発明は、請求項7〜11のいずれか一項に記載の光ピックアップ装置であって、前記光強度分布変換素子、前記カップリング素子及び前記対物光学素子の全てがプラスチック製であることを特徴とする。
請求項12に記載の発明によれば、各光学素子をプラスチックで製造することによりガラスで製造する場合と比較して製造が容易になると共に製造コストを抑えることができる。
請求項13記載の発明は、異なる波長で発光する複数の発光点が近接して設けられた光源ユニットと、
前記光源ユニットからの出射光束を、光軸に対して垂直な第1方向と、光軸と前記第1方向の両方に対して垂直な第2方向の2つの方向のうち少なくとも一方について、入射した際と異なる発散角に整形するビーム整形素子と、
前記光源ユニットからの強度分布が略ガウシアン分布である出射光束のうち、有効径最外周部を通過する光束の光強度を、光軸位置を通過する光束の光強度の45%〜95%の間の所望の光強度に変換する光強度分布変換素子と、
前記出射光束の発散角を変換するカップリング素子と、
前記カップリング素子からの出射光束を光情報記録媒体の記録面上に集光させて集光スポットを形成する対物光学素子と、
前記集光スポットからの反射光を受光して電気信号に変換する受光部とを有し、
前記各発光点から前記記録面を保護する保護層の表面までの間隔が光情報記録媒体の種類によらず一定となるように設定されると共に、
前記保護層の厚い光情報記録媒体に対して、前記各発光点からの出射光束のうち波長の長い第1光束を用いて前記集光スポットの形成を行ない、前記保護層の薄い光情報記録媒体に対して、前記各発光点からの出射光束のうち波長の短い第2光束を用いて前記集光スポットの形成を行なうことを特徴とする。
請求項13に記載の発明によれば、複数の発光点が近接して設けられた光源ユニットを用いることにより各光束の光学系倍率が等しくなる場合でも、各光束の断面形状を任意の形状に整形することが可能であると共に、不均一な強度分布を略均一な強度分布に変換することが可能となり、各光束の品位を高め、良好な集光スポットの形成を実現できる。
請求項14記載の発明は、異なる波長で発光する少なくとも2つの発光点が近接して設けられた光源ユニットと、
前記光源ユニットからの出射光束を、光軸に対して垂直な第1方向と、光軸と前記第1方向の両方に対して垂直な第2方向の2つの方向のうち少なくとも一方について、入射した際と異なる発散角に整形するビーム整形素子と、
前記光源ユニットからの強度分布が略ガウシアン分布である出射光束のうち、有効径最外周部を通過する光束の光強度を、光軸位置を通過する光束の光強度の45%〜95%の間の所望の光強度に変換する光強度分布変換素子と、
前記出射光束の発散角を変換するカップリング素子と、
前記カップリング素子からの出射光束を光情報記録媒体の記録面上に集光させて集光スポットを形成する対物光学素子と、
前記集光スポットからの反射光を受光して電気信号に変換する受光部とを有し、
前記2つの発光点の各発光点から前記記録面を保護する保護層の表面までの間隔が光情報記録媒体の種類によらず一定となるように設定されると共に、
保護層の厚みが異なる2つの光情報記録媒体に対しては、そのうちの前記保護層の厚い方の光情報記録媒体に対して、前記2つの発光点からの出射光束のうち波長の長い第1光束を用いて前記集光スポットの形成を行ない、前記保護層の薄い方の光情報記録媒体に対して、前記2つの発光点からの出射光束のうち波長の短い第2光束を用いて前記集光スポットの形成を行なうことを特徴とする。
請求項15記載の発明は、請求項13又は14に記載の光ピックアップ装置であって、前記ビーム整形素子と前記光強度分布変換素子と前記カップリング素子とが一体化されていることを特徴とする。
請求項16記載の発明は、請求項13又は14に記載の光ピックアップ装置であって、前記ビーム整形素子と前記光強度分布変換素子と前記カップリング素子とが、それぞれの機能を合わせもつ一つの素子で構成されていることを特徴とする。
請求項17記載の発明は、請求項13又は14に記載の光ピックアップ装置であって、前記ビーム整形素子と前記光強度分布変換素子とが一体化されていることを特徴とする。
請求項18記載の発明は、請求項13又は14に記載の光ピックアップ装置であって、前記ビーム整形素子と前記光強度分布変換素子とが、それぞれの機能を合わせもつ一つの素子で構成されていることを特徴とする。
請求項19記載の発明は、請求項13又は14に記載の光ピックアップ装置であって、前記ビーム整形素子とカップリング素子とが一体化されていることを特徴とする。
請求項20記載の発明は、請求項13又は14に記載の光ピックアップ装置であって、前記ビーム整形素子と前記カップリング素子とが、それぞれの機能を合わせもつ一つの素子で構成されていることを特徴とする。
請求項21記載の発明は、請求項13又は14に記載の光ピックアップ装置であって、前記光強度分布変換素子と前記カップリング素子とが一体化されていることを特徴とする。
請求項22記載の発明は、請求項13又は14に記載の光ピックアップ装置であって、前記光強度分布変換素子と前記カップリング素子とが、それぞれの機能を合わせもつ一つの素子で構成されていることを特徴とする。
請求項15〜22に記載の発明によれば、一体化により光ピックアップ装置を小型化できる。
請求項23記載の発明は、請求項13〜22のいずれか一項に記載の光ピックアップ装置であって、前記ビーム整形素子と前記対物光学素子とが別体化されていることを特徴とする。
請求項24記載の発明は、請求項13〜22のいずれか一項に記載の光ピックアップ装置であって、前記光強度分布変換素子と前記対物光学素子とが別体化されていることを特徴とする。
請求項25記載の発明は、請求項13〜24のいずれか一項に記載の光ピックアップ装置であって、
前記ビーム整形素子、前記光強度分布変換素子、前記カップリング素子及び前記対物光学素子の全てがプラスチック製であることを特徴とする。
請求項25に記載の発明によれば、各光学素子をプラスチックで製造することによりガラスで製造する場合と比較して製造が容易になると共に製造コストを抑えることができる。
請求項26記載の発明は、請求項1〜25のいずれか一項に記載の光ピックアップ装置であって、前記対物光学素子の光学面上に、入射光束に対して所定の光路差を付与する第1光路差付与構造を備えることを特徴とする。
請求項27記載の発明は、請求項26に記載の光ピックアップ装置であって、前記第1光路差付与構造が回折構造であることを特徴とする。
請求項28記載の発明は、請求項26又は27に記載の光ピックアップ装置であって、前記第1光路差付与構造により、使用環境の温度変動及び/又は入射光束の波長変動による波面収差及び/又は非点収差の劣化の発生が抑制されることを特徴とする。
請求項29記載の発明は、請求項1〜28のいずれか一項に記載の光ピックアップ装置であって、前記対物光学素子が出射光束の開口制限機能を有することを特徴とする。
請求項30記載の発明は、請求項29に記載の光ピックアップ装置であって、前記開口制限機能が、前記対物光学素子の光学面上の所定領域に形成されて入射光束に対して所定の光路差を付与することによりこの光束をフレア化させる第2光路差付与構造により実現されることを特徴とする。
請求項31記載の発明は、請求項1〜30のいずれか一項に記載の光ピックアップ装置であって、前記第1光束を用いて前記集光スポットの形成を行なう際の前記対物光学素子の光軸方向の位置を基準位置とした場合に、
前記第2光束を用いて前記集光スポットの形成を行なう際に、前記対物光学素子を前記基準位置に対して相対的に前記光源ユニット側に移動させることを特徴とする。
請求項31に記載の発明によれば、各光情報記録媒体の保護層の厚みが異なることに起因して発生する収差を抑えることができる。
請求項32記載の発明は、請求項1〜31のいずれか一項に記載の光ピックアップ装置であって、前記第2光束の前記光源ユニットから出射された時点での光軸に対して垂直な面内での断面形状が、前記第1方向を短径、前記第2方向を長径とする楕円形状であり、該第2光束の前記第1方向のリム強度が45〜95%の範囲内であることを特徴とする。
請求項32に記載の発明によれば、第2光束をDVDに対して好適に用いることが出来る。
請求項33記載の発明は、請求項1〜32のいずれか一項に記載の光ピックアップ装置であって、前記第2光束を出射する発光点が光軸に一致するように配置されることを特徴とする。
請求項33に記載の発明によれば、第2光束に生じる収差を抑えることが出来る。
請求項34記載の発明は、請求項1〜33のいずれか一項に記載の光ピックアップ装置であって、光学系倍率が3〜5倍の範囲内であることを特徴とする。
請求項35記載の発明は、請求項1〜34のいずれか一項に記載の光ピックアップ装置であって、前記受光部は、前記第1光束の反射光と前記第2光束の反射光を共に受光するよう共用されることを特徴とする。
請求項35に記載の発明によれば、第1光束用の受光部と第2光束用の受光部を共用することができ、光ピックアップ装置の製造コストの削減及び小型化を実現できる。
請求項36記載の発明は、請求項1〜35のいずれか一項に記載の光ピックアップ装置であって、前記第1光束と前記第2光束の光路を、これら光束が前記ビーム整形素子又は前記光強度分布変換素子に入射する前の時点で一致させる光路合成手段を有することを特徴とする。
請求項36に記載の発明によれば、光束の斜入射を防止でき、コマ収差を抑えることができる。
請求項37記載の発明は、請求項1〜36のいずれか一項に記載の光ピックアップ装置であって、前記ビーム整形素子又は前記光強度分布変換素子が、通過光束のうち任意の光束に対して光学的作用を与える波長選択性を有することを特徴とする。
請求項37に記載の発明によれば、波長選択性を有することにより、光源ユニットから波長が異なる複数種類の光束が出射される場合でも、各光束毎に断面形状の整形や光強度分布の変換を行うことができる。
請求項38記載の発明は、請求項37に記載の光ピックアップ装置であって、前記光学的作用が、光束の斜入射により発生するコマ収差を抑える作用及び/又は前記第1光束と前記第2光束との波長差により発生する非点収差を抑える作用であることを特徴とする。
請求項39記載の発明は、請求項38に記載の光ピックアップ装置であって、前記第1光束のみに対して前記光学的作用が与えられることを特徴とする。
請求項40記載の発明は、請求項38又は39に記載の光ピックアップ装置であって、前記波長選択性が、入射光束に対して所定の光路差を付与する第3光路差付与構造により実現されることを特徴とする。
請求項41記載の発明は、請求項40に記載の光ピックアップ装置であって、前記第3光路差付与構造は、光学面上に光軸に対して垂直な第3方向に沿って直線状に伸びる第1光学機能部を、前記第3方向に対して垂直な第4方向に連続的に配置してなるコマ収差補正構造を備えることを特徴とする。
請求項42記載の発明は、請求項41に記載の光ピックアップ装置であって、前記光源ユニットが備える前記各発光点の配列方向を第5方向と規定したとき、前記第4方向と前記第5方向とが成す角の絶対値が30度以下であることを特徴とする。
請求項43記載の発明は、請求項40に記載の光ピックアップ装置であって、前記第3光路差付与構造は、光学面上に光軸に対して垂直な第6方向に沿って直線状に伸びる第2光学機能部を、前記第6方向に対して垂直な第7方向に連続的に配置してなる非点収差補正構造を備えることを特徴とする。
請求項44記載の発明は、請求項43に記載の光ピックアップ装置であって、前記光源ユニットが備える前記各発光点の配列方向を第5方向と規定したとき、前記第7方向と前記第5方向とが成す角の絶対値が30度以下であることを特徴とする。
請求項45記載の発明は、請求項40に記載の光ピックアップ装置であって、前記第3光路差付与構造は、光学面上に光軸に対して垂直な第3方向に沿って直線状に伸びる第1光学機能部を、前記第3方向に対して垂直な第4方向に連続的に配置してなるコマ収差補正構造と、光学面上に光軸に対して垂直な第6方向に沿って直線状に伸びる第2光学機能部を、前記第6方向に対して垂直な第7方向に連続的に配置してなる非点収差補正構造とを備えることを特徴とする。
請求項46記載の発明は、請求項45に記載の光ピックアップ装置であって、前記光源ユニットが備える前記各発光点の配列方向を第5方向と規定したとき、前記第4方向と前記第5方向とが成す角の絶対値が30度以下であり、前記第7方向と前記第5方向とが成す角の絶対値が30度以下であり、前記第4方向と前記第7方向とが成す角の絶対値が15度以下であることを特徴とする。
カップリング素子と光強度分布変換素子とを一体化した光学素子を用いる場合、光源ユニットから出射される2種類の光束(第1光束と第2光束)の波長が異なることに起因して、当該光学素子の屈折率が変化した非点収差が発生し、また、これら光束を出射する発光点のうち、一方を光軸上に配置した場合、他方から出射される光束は軸外光となり、これに起因した非点収差が発生する。従って、請求項40〜46に記載の発明のように、ビーム整形素子や光強度分布変換素子の光学面に、第3光路差付与構造として上記コマ収差補正構造や非点収差補正構造を設けることで、これらコマ収差や非点収差を抑えることができる。
請求項47記載の発明は、請求項1〜6、13〜46のいずれか一項に記載の光ピックアップ装置であって、前記光源ユニットから出射された時点での前記各光束の光軸に対して垂直な面内での断面形状が、前記第1方向を短径、前記第2方向を長径とする楕円形状であり、前記ビーム整形素子により整形された後の光束の前記第1方向の発散角をD1とし、前記第2方向の発散角をD2とした場合に、1.0<D2/D1<2.0を満たすことを特徴とする。
但し、D1、D2は各光束の光強度がピークに対して50%となる位置における角度とする。
請求項48記載の発明は、請求項7〜46のいずれか一項に記載の光ピックアップ装置であって、前記光源ユニットから出射された時点での前記各光束の光軸に対して垂直な面内での断面形状が、前記第1方向を短径、前記第2方向を長径とする楕円形状であり、前記光強度分布変換素子により変換された後の光束の前記第1方向のリム強度が45〜95%の範囲内であることを特徴とする。
請求項49記載の発明は、請求項1〜6、13〜47のいずれか一項に記載の光ピックアップ装置であって、前記ビーム整形素子がシリンドリカルレンズであり、前記光源ユニットが備える前記各発光点の配列方向と前記ビーム整形素子の軸方向とが一致することを特徴とする。
請求項50に記載の発明は、請求項1〜6、13〜47のいずれか一項に記載の光ピックアップ装置であって、前記光源ユニットが備える前記各発光点を含む平面の鉛直方向に対して、前記ビーム整形素子の光軸を傾斜させることを特徴とする。
請求項51に記載の発明は、請求項50に記載の光ピックアップ装置であって、前記ビーム整形素子の光軸の傾斜方向が、前記各発光点の配列方向と一致することを特徴とする。
請求項52に記載の発明は、請求項1〜6、13〜47のいずれか一項に記載の光ピックアップ装置であって、前記ビーム整形素子は、入射面に対して出射面が相対的に傾斜した楔形状であることを特徴とする。
請求項53に記載の発明は、請求項52に記載の光ピックアップ装置であって、前記入射面に対する前記出射面の相対的な傾斜方向が、前記各発光点の配列方向と一致することを特徴とする。
請求項54に記載の発明は、請求項1〜53のいずれか一項に記載の光ピックアップ装置であって、少なくとも前記第1光束と前記第2光束の光路を一致させる光合成手段を有することを特徴とする。
請求項55に記載の発明は、請求項54に記載の光ピックアップ装置であって、前記光源ユニットが備える前記各発光点を含む平面の鉛直方向に対して、前記光合成手段を通過した後の前記第1光束及び前記第2光束の光路を傾斜させることを特徴とする。
請求項56に記載の発明は、請求項54又は55に記載の光ピックアップ装置であって、前記光合成手段は、入射面に対して出射面が相対的に傾斜した楔形状であることを特徴とする。
請求項57に記載の発明は、請求項49〜56のいずれか一項に記載の光ピックアップ装置であって、前記ビーム整形素子は、前記光源ユニットから出射された時点での光軸に対して垂直な面内での断面形状が楕円形状である前記各光束を拡径して出射することを特徴とする。
請求項58に記載の発明は、請求項49〜56のいずれか一項に記載の光ピックアップ装置であって、前記ビーム整形素子は、前記光源ユニットから出射された時点での光軸に対して垂直な面内での断面形状が楕円形状である前記各光束を縮径して出射することを特徴とする。
請求項59に記載の発明は、請求項37〜58のいずれか一項に記載の光ピックアップ装置であって、前記ビーム整形素子と前記光強度分布変換素子のうちの少なくとも一方を、前記光情報記録媒体の種類に応じて移動させるアクチュエータを有することを特徴とする。
請求項60に記載の発明は、請求項59に記載の光ピックアップ装置であって、前記アクチュエータが、前記ビーム整形素子と前記光強度分布変換素子のうちの少なくとも一方を、光軸に沿った方向に移動させることを特徴とする。
請求項61に記載の発明は、請求項59又は60に記載の光ピックアップ装置であって、前記アクチュエータが、前記ビーム整形素子と前記光強度分布変換素子のうちの少なくとも一方を、光軸に対して垂直な方向に移動させることを特徴とする。
請求項62に記載の発明は、請求項59〜61のいずれか一項に記載の光ピックアップ装置であって、前記アクチュエータが、圧電アクチュエータであることを特徴とする。
請求項59に記載のように、アクチュエータを用いてビーム整形素子や光強度分布変換素子を移動させることによって、これら光学素子にから射出される光束に対して例えば、発散角変化や位相差付与などの光学的作用を与え、収差を補正することが可能となる。
請求項60に記載のように、アクチュエータを用いてビーム整形素子や光強度分布変換素子を光軸に沿った方向に移動させることにより、入射光束の波長差により発生する非点収差を補正することが可能となる。
請求項61に記載のように、アクチュエータを用いてビーム整形素子や光強度分布変換素子を光軸に対して垂直な方向に移動させることにより、光束が光学素子に対して斜入射することに起因したコマ収差を補正することが可能となる。
請求項63に記載の発明は、請求項1〜62のいずれか一項に記載の光ピックアップ装置であって、前記光源ユニットが、異なる波長で発光する3つの発光点を近接配置して構成されており、前記各発光点が一直線上に配列されていることを特徴とする。
請求項64に記載の発明は、請求項63に記載の光ピックアップ装置であって、前記3つの発光点のうち波長が最も短い第3光束を出射する発光点を、前記光源ユニットの前記光軸に最も近い位置に配置することを特徴とする。
請求項64に記載の発明によれば、波長が最も短い第3光束を出射する発光点を光源ユニットの光軸に最も近い位置に配置することにより、一般的に波面収差の値が最も大きくなる発光点を軸上に配置することになるので、実際の光ピックアップ装置使用時における各発光点からの光束の波面収差量を全体として抑制することができ、光ピックアップ装置の像高特性を良好なものにできる。
本発明によれば、複数の発光点が近接して設けられた光源ユニットを用いた場合でも、各光束の断面形状の整形及び強度分布の変換を適切に行うことが可能な光ピックアップ装置を得られる。
以下、図を参照して本発明の光ピックアップ装置10を実施するための形態について詳細に説明する。本実施の形態の光ピックアップ装置は、DVD/CD間で互換性を有するものであるが、これに限らず、高密度光ディスク/DVD間で互換性を有する構成や、高密度光ディスク/DVD/CDの3種類の光ディスク間で互換性を有する構成としてもよい。
図1に示すように、光ピックアップ装置10は、光源ユニット20、光強度分布変換素子30、ビーム整形素子40、ビームスプリッタ11、カップリング素子12(本実施の形態においてはコリメータ)、1/4波長板13、絞り部材14、対物レンズ15、シリンドリカルレンズ16、凹レンズ17、光センサ18(受光部)等により概略構成されている。
なお、光ピックアップ装置10に用いられている光学素子のうち、ビームスプリッタ11を除く全ての光学素子はプラスチックから構成されている。
光源ユニット20は、CD用として用いられる波長λ1の光束(第1光束)を出射する第1レーザダイオード21(発光点)と、DVD用として用いられる波長λ2の光束(第2光束、λ2<λ1)を出射する第2レーザダイオード22とをY方向に近接して配置することで一体化した構成となっている。なお、符号23は各レーザダイオード21、22を内部に格納する筐体を指す。
このような光源ユニット20を用いる場合、各光束の発光点がほぼ一致するため、光路長(物像間距離)がほぼ等しくなり、光学系倍率もほぼ等しくなる。なお、光学系倍率は3〜5倍の範囲内であることが好ましい。
また、光軸上に配置される第2レーザダイオード22に対してわずかにY方向にずれた位置に配置される第1レーザダイオード21からの第1光束は、図1中に点線で示すように各光学素子に対して斜入射することになる。
また、図2に示すように、光源ユニット20から出射される光束(第1光束及び第2光束)は、光軸Lに対して垂直な第1方向(Y方向)と、光軸LとY方向の両方に対して垂直な第2方向(X方向)に関して異なる発散角を有しており、光束のXY断面はY方向を短径、X方向を長径とする略楕円形状となっている。なお、図2中には光源ユニット20及び光強度分布変換素子30の図示を省略している。
図3(a)は、光強度分布変換素子30へ入射する前の光束に関して、光強度の最大値を100%とした場合における、光軸からの高さ(Y方向の距離)に応じた光強度の変化率の一例を示すグラフである。グラフより光束がガウシアン分布を持つことが分かる。
また、ガウシアン分布を持つ出射光束のうち、光強度分布変換素子30の有効径最外周部(図3(a)中にDで示す)を通過する光束の光強度(リム強度)は、光軸位置を通過する光束の光強度(100%)の約35%となっていることが分かる。
次に、以上のように構成された光ピックアップ装置10の動作について説明する。
光源ユニット20から出射された第1光束は、まず光強度分布変換素子30において光強度分布が変換され、次にビーム整形素子40において断面形状が整形されて出射される。なお、この際の光強度分布変換素子30及びビーム整形素子40による光束に対する作用については後述する。
次に、この光束はビームスプリッタ11を経てコリメータ12を透過し平行光束となる。そして1/4波長板13を通過して絞り部材14によって絞られ、対物レンズ15によりCDの保護基板50を介して記録面51上に集光スポットを形成する。
なお、この際の対物レンズ15の光軸方向(Z方向)の位置を基準位置P1とする。
そして、記録面51で情報ピットにより変調されて反射した光束は、再び対物レンズ15、絞り部材14、1/4波長板13、コリメータ12を通過して、ビームスプリッタ11で分岐される。そして、シリンドリカルレンズ16により非点収差が与えられ、凹レンズ17を経て、光センサ18上ヘ入射し、光センサ18から出力される信号を用いて、CDに記録された情報の読取信号が得られるようになっている。
光源ユニット20から出射された第2光束も、第1光束と同様に、まず光強度分布変換素子30において光強度分布が変換され、次にビーム整形素子40において断面形状が整形された状態で出射される。この際の光強度分布変換素子30及びビーム整形素子40による光束に対する作用については後述する。
次に、この光束はビームスプリッタ11を経てコリメータ12を透過し平行光束となる。そして1/4波長板13を通過して絞り部材14によって絞られ、対物レンズ15によりDVDの保護基板60を介して記録面61上に集光スポットを形成する。
この時点では、対物レンズ15は、図示しないアクチュエータにより、基準位置P1に対して光源ユニット20側(P2)に移動している。これにより、CDとDVDとで保護層(保護基板)の厚みが異なることに起因して発生する収差を抑える構成となっている。
そして、記録面61で情報ピットにより変調されて反射した光束は、再び対物レンズ15、絞り部材14、1/4波長板13、コリメータ12を通過して、ビームスプリッタ11で分岐される。そして、シリンドリカルレンズ16により非点収差が与えられ、凹レンズ17を経て、第1光束と共通の光センサ18上ヘ入射し、光センサ18から出カされる信号を用いて、DVDに記録された情報の読取信号が得られるようになっている。
図1に示すように、本実施の形態における光強度分布変換素子30は単玉の非球面レンズからなる。
光強度分布変換素子30の入射面31は、光軸Lに対して対称な非球面に形成されており、近軸の曲率半径が負となるように設計されている。
光強度分布変換素子30の出射面32も同様に、光軸Lに対して対称な非球面に形成されており、近軸の曲率半径が負となるように、さらに、出射面32の曲率半径の絶対値が入射面31の曲率半径の絶対値より小さくなるように設計されている。
また、光強度分布変換素子30に関して、入射光束の光軸Lからの距離(高さ)をH1、高さH1の位置を通過した光束が光軸Lと成す角をθ1、焦点距離をF1とし、正弦条件不満足量S1を、S1=H1/(F1×sinθ1)−1と規定した場合に、S1>0となるように、つまり正弦条件を満たさないように設計されている。
なお、光学系を構成するレンズ群を、意図的に正弦条件を満たさないように設計することで光束の強度分布を変更する技術については、例えば特開昭63−188115号公報などに開示されており周知であるため、詳しい説明は省略する。
このように、光強度分布変換素子30の正弦条件不満足量S1が正となるように設計することにより、光強度分布変換素子30の入射面31に等間隔の光束密度で光束が入射した場合、光束は出射面32側において光軸Lから離れた領域の光束密度が大きくなるように(密となるように)、逆に、光軸Lに近い領域の光束密度が小さくなるように(疎となるように)整形されて出射されることになる。
これにより、図3(b)に示すように、ガウシアン分布を持つ出射光束のうち、光強度分布変換素子30の有効径最外周部(Dで示す)を通過する光束のリム強度を、光軸位置を通過する光束の光強度の約85%と実用上十分な光強度に変換することができる。
なお、第2光束のX方向のリム強度は45〜95%の範囲内になることが好ましい。
図2に示すように、ビーム整形素子40は、その入射面41のYZ平面に関する曲率半径が無限大、XZ平面に関する曲率半径がr(r≠∞)で表される球面状の屈折面で構成されている。
また、ビーム整形素子40により整形された後の光束のY方向の発散角をD1とし、X方向の発散角をD2とした場合に、1.0<D2/D1<2.0を満たすように、ビーム整形素子40の入射面41と出射面42が設計されている。
従って、断面が略楕円形状の入射光束に対して入射面41と出射面42とで屈折作用を与え、X方向及びY方向に関して入射時と異なる発散角で出射することで、光束の断面形状を任意の形状(例えば円形)となるように整形して出射することができる。
以上のように、本実施の形態に示した光ピックアップ装置10によれば、複数の発光点が一体化されることで各光束の光学系倍率が等しくなる光源ユニット20を用いた場合でも、各光束の断面形状を任意の形状に整形することが可能であると共に、不均一な強度分布を略均一な強度分布に変換することが可能となり、各光束の品位を高め、良好な集光スポットの形成を実現できる。
なお、本発明の光ピックアップ装置10は、本発明の趣旨の範囲内で適宜変更可能である。
例えば、上記実施の形態においては光ピックアップ装置10がビーム整形素子40と光強度分布変換素子30の両者を有するものとしたが、これに限らず、いずれか一方のみを有する構成であってもよい。
また、ビーム整形素子40と光強度分布変換素子30とカップリング素子12とがそれぞれ別体の光学素子として配置される構成としたが、これに限らず、例えば光強度分布変換素子30に出射光束の発散角を変換する機能も持たせることにより光強度分布変換素子30とカップリング素子12を一体の構成にしたり、図4に示すように、これら3つの素子全てを一体の構成にするなど、適宜変更可能である。
また、対物レンズ15の光学面上に、入射光束に対して所定の光路差を付与する第1光路差付与構造(図示略)を形成してもよい。第1光路差付与構造としては、例えば、光軸を中心とした鋸歯状の回折輪帯や光軸を中心とした複数の輪帯面が光軸にほぼ平行な段差を介して連続する段差構造からなる回折構造、あるいは、光軸を中心とした複数の輪帯面が光軸にほぼ平行な段差を介して連続し、各輪帯を通過した光束が各光情報記録媒体の記録面上において位相がほぼ揃う位相シフト構造等が挙げられる。
これにより、例えば回折輪帯による回折光を用いて、使用環境の温度変動及び/又は光束の波長変動による波面収差及び/又は非点収差の劣化を抑えることができる。
また、対物レンズ15の光学面上の所定領域に、入射光束に対して所定の光路差を付与することによりこの光束をフレア化させる第2光路差付与構造(図示略)を設けてもよい。第2光路差付与構造としては、上記第1光路差付与構造と同様の回折構造や位相シフト構造等が挙げられる。これにより、対物レンズ15に入射する光束のうち、所定領域を通過する光束をフレア光とし、集光スポットの形成に寄与させない、いわゆる開口制限機能を持たせることが出来る。
また、上記実施の形態においては、第1光束が各光学素子に対して斜入射する構成としたが、これに限らず、第1光束と第2光束の光路を、これら光束がビーム整形素子40又は光強度分布変換素子30に入射する前の時点で一致させる光路合成手段(図示略)を配置してもよい。光路合成手段としては、例えば特開平11−232685号公報に開示されているビーム整形素子のような、集積プリズムを用いた光学系を利用できる。これにより、光束の斜入射を防止し、コマ収差を抑えることができる。
また、ビーム整形素子40又は光強度分布変換素子30が、通過光束のうち任意の光束に対して光学的作用を与える波長選択性を有するものとしてもよい。
また、光学的作用としては光束の斜入射により発生するコマ収差を抑える作用や、第1光束と第2光束との波長差により発生する非点収差を抑える作用が挙げられる。
波長選択性は、例えば入射光束に対して所定の光路差を付与する第3光路差付与構造をビーム整形素子40又は光強度分布変換素子30の光学面に形成することにより実現されるものであり、第3光路差付与構造としては、上記第1光路差付与構造と同様の回折構造や位相シフト構造が挙げられる。
また、第3光路差付与構造としては、図5に示すように、ビーム整形素子40又は光強度分布変換素子30の光学面上に、光軸Lに対して垂直な方向(第3方向)に沿って直線状に伸びる第1光学機能部70を第3方向に対して垂直な方向(第4方向)に連続的に配置する構造(コマ収差補正構造)が挙げられる。この場合、図6及び図7に示すように、光源ユニット20が備える第1レーザダイオード21と第2レーザダイオード22の配列方向(第5方向)と、前記第4方向とが成す角度θの絶対値を30度以下とする、即ち、略一致させることが好ましい。なお、図7に示すように、第5方向を基準として半時計回りの方向を角度θの正方向とする。上述のように、第2レーザダイオード22は光軸L上に配置されるのに対して、第1レーザダイオード21はY方向(図6では第5方向)にわずかにずれて配置されるので、第1レーザダイオード21からの第1光束は各光学素子に対して斜入射することになり、この斜入射に起因したコマ収差が発生する。そこで、ビーム整形素子40又は光強度分布変換素子30に第3光路差付与構造を設け、第4方向に連続的に形成した第1光学機能部70を通過する第1光束に所定の光路差を付与することで、上記コマ収差を補正することができる。
また、同様に、第3光路差付与構造として、ビーム整形素子40又は光強度分布変換素子30の光学面上に、光軸Lに対して垂直な方向(第6方向)に沿って直線状に伸びる第2光学機能部71を第6方向に対して垂直な方向(第7方向)に連続的に配置する構造(非点収差補正構造)を設けても良い。この場合、上記第5方向と、第7方向とが成す角度θの絶対値を30度以下、即ち、略一致させることが好ましい。そして、第2光学機能部71を通過する各光束に所定の光路差を付与することで、第1レーザダイオード21からの第1光束と第2レーザダイオード22からの第2光束との波長差により発生する非点収差を補正することができる。
なお、上記コマ収差補正構造と非点収差補正構造を同一の光学面上に設けても良い。この場合、第4方向と第7方向とが成す角の絶対値を15度以下とすることが好ましい。これにより、上記コマ収差と非点収差を共に実用上支障が生じない程度に抑えることができる。
また、所定波長の光束のみを通過させ、他の光束は反射する機能を有した多層膜を光学面に塗布することにより波長選択性を実現してもよい。あるいは光学面の形状を光軸を中心とした非対称にすることにより実現してもよい。
これにより、例えば、光源ユニット20から波長が異なる複数種類の光束が出射される場合でも、各光束毎に断面形状の整形や光強度分布の変換を行うことができる。
また、ビーム整形素子40の形状は、例えばトロイダル形状、シリンドリカル形状、楔形状など、適宜変更可能である。
ビーム整形素子40の光学面の形状をシリンドリカル形状とする場合には、光源ユニット20が備える第1レーザダイオード21と第2レーザダイオード22の配列方向(第5方向、図6を参照)と、ビーム整形素子40の軸方向を一致させることが好ましい。特に、光ピックアップ装置10がHD−DVD/DVD間で互換性を有するものとした場合、HD−DVDとDVDに対する対物レンズ15の開口数NAは共に0.65程度であるため、光強度分布変換素子30は必ずしも必要ではなく、シリンドリカル形状のビーム整形素子40の軸方向と、第1レーザダイオード21と第2レーザダイオード22の配列方向(第5方向)とを一致させることで上記コマ収差及び非点収差を補正することができる。
また、ビーム整形素子40の形状を、その入射面に対して出射面が相対的に傾斜する楔形状とする場合には、入射面に対する出射面の相対的な傾斜方向を上記第5方向と一致させることが好ましい。
また、ビーム整形素子40の光軸を、上記第5方向を含む平面の鉛直方向に対して、傾斜させる構成としても良く、この場合、ビーム整形素子の光軸の傾斜方向を上記第5方向と一致させることが好ましい。
なお、HD−DVD/DVD間で互換性を有する光ピックアップ装置10の場合、コリメータ12とビーム整形素子40とを別体に配置することが好ましい。この場合のビーム整形素子40の種類としては、光源ユニット20から出射された時点での光軸Lに対して垂直な面内での断面形状が楕円形状である光束を拡径して出射するタイプと縮径して出射するタイプがあるが、拡径するタイプを用いる場合、非点収差を小さくすることができるという利点があるが、ビーム整形素子40からの出射時点の発散角が大きくなり、この光束を平行光化させるコリメータ12の焦点距離が短くなることから、コリメータ12に上記第3光路差付与構造を設けることが好ましく、縮径するタイプを用いる場合、非点収差を小さくすることができるという利点があるが、ビーム整形素子40からの出射時点の発散角が小さくなり、コリメータ12の焦点距離が長くなることから、ビーム整形素子40に上記第3光路差付与構造を設けることが好ましい。
また、少なくとも第1光束と第2光束の光路を一致させる光合成手段を光ピックアップ装置の光学系中に配置しても良く、この場合、上記第5方向を含む平面の鉛直方向に対して、光合成手段を通過した後の第1光束及び第2光束の光路を傾斜させることが好ましい。この場合の光合成手段の形状としては、その入射面に対して出射面が相対的に傾斜した楔形状とすることが好ましい。
また、上述のように、光強度分布変換素子30又はビーム整形素子40が有する、光束の斜入射により発生するコマ収差を抑える作用や、第1光束と第2光束との波長差により発生する非点収差を抑える作用を達成させる手段として、アクチュエータによりビーム整形素子40又は光強度分布変換素子30を所定方向に移動させる方法が挙げられる。
例えば、図8は、図1の光ピックアップ装置10の構成に、ビーム整形素子40を光軸方向に移動させるためのアクチュエータを追加した光ピックアップ装置を示すものである。
アクチュエータとしては、例えば、従来の回転型モータや、特開平6−123830号公報に開示されているような圧電アクチュエータが挙げられる。
ビーム整形素子40を光軸方向に移動させることにより、第1レーザダイオード21からの第1光束と第2レーザダイオード22からの第2光束との波長差により発生する非点収差を補正することが可能となる。なお、光強度分布変換素子30を光軸方向に移動させた場合も同様の効果を得られる。
また、例えば、図9は、図1の光ピックアップ装置10の構成に、ビーム整形素子40を光軸に対して垂直方向に移動させるためのアクチュエータを追加した光ピックアップ装置を示すものである。
ビーム整形素子40を光軸に対して垂直方向に移動させることにより、第1レーザダイオード21からの第1光束が各光学素子に対して斜入射することに起因したコマ収差を補正することが可能となる。なお、光強度分布変換素子30を光軸方向に移動させた場合も同様の効果を得られる。
また、上述のように、第3光路差付与構造をビーム整形素子40又は光強度分布変換素子30に設けることでも、上記コマ収差や非点収差を抑える効果を得られるので、第3光路差付与構造を設けたビーム整形素子40又は光強度分布変換素子30を、更にアクチュエータを用いて光軸方向や光軸垂直方向に移動させることで、コマ収差や非点収差を抑える効果をより向上させることができる。
また、本実施の形態の光ピックアップ装置10はDVD/CD間で互換性を有するものであるが、高密度光ディスク/DVD/CD間で互換性を有する光ピックアップ装置とする場合には、例えば、図10に示すような構成をとることができる。
図10に示す光ピックアップ装置は、光源ユニット20、ビーム整形素子40、ビームスプリッタ11、カップリング素子12(本実施の形態においてはコリメータ)、1/4波長板13、絞り部材14、対物レンズ15、シリンドリカルレンズ16、凹レンズ17、光センサ18(受光部)等により概略構成されており、光強度分布変換素子を備えない構成となっている。
光源ユニット20は、CD用として用いられる波長λ1の光束(第1光束)を出射する第1レーザダイオード21(発光点)と、DVD用として用いられる波長λ2の光束(第2光束、λ2<λ1)を出射する第2レーザダイオード22と、高密度光ディスクとしてのHD−DVD用として用いられる波長λ3の光束(第3光束、λ3<λ2)を出射する第3レーザダイオード24とを、一直線上(Y方向)に近接して配置することで一体化した構成となっている。なお、符号23は各レーザダイオード21、22、24を内部に格納する筐体を指す。
そして、各レーザダイオード21、22、24のうち波長が最も短い第3光束を出射する第3レーザダイオード24を、光源ユニット20の光軸Lに最も近い位置(図10では光軸上)に配置している。
このような光源ユニット20を用いる場合、各光束の発光点がほぼ一致するため、光路長(物像間距離)がほぼ等しくなり、光学系倍率もほぼ等しくなる。
また、波面収差の値が最も大きくなる第3レーザダイオード24を軸上に配置することになるので、実際の光ピックアップ装置使用時における各発光点からの光束の波面収差量を全体として抑制することができ、光ピックアップ装置の像高特性を良好なものにできる。
なお、図10中、符合62はHD−DVDの保護基板を指し、符号63はHD−DVDの記録面を指す。
次に、実施例について説明する。
[実施例1]
本実施例における光ピックアップ装置は図4に示したものと同様の構成となっている。具体的には、光ピックアップ装置はCD/DVD間で互換性を有するものであり、CD用として波長785nmの第1光束を出射する第1レーザダイオードとDVD用として波長655nmの第2光束を出射する第2レーザダイオードが光源ユニット内に格納されており、光源ユニットから出射された各光束が、ビーム整形素子と光強度分布変換素子とコリメータ(カップリング素子)とが一体化された素子を通過し、その後、ビームスプリッタ、1/4波長板を通過して絞り部材によって光束径を絞られ、対物レンズを介して各光ディスクの記録面上に集光するようになっている。
各光学素子のレンズデータを表1、表2に示す。
Figure 2005317168
Figure 2005317168
表1に示すように、波長655nmの第2光束を出射する第2レーザダイオードは座標(X,Y)=(0.000,0.000)となる光軸上に配置され、波長785nmの第1光束を出射する第1レーザダイオードは座標(X,Y)=(0.000,0.110)となるY軸方向(上記第5方向)にずれた位置に配置されている。
ビーム整形素子と光強度分布変換素子とコリメータとが一体化された素子の入射面(第1面)は、数1式に表1、表2に示す係数を代入した数式で規定されるアナモフィック非球面で構成されている。
Figure 2005317168
なお、以下に示す各表において例えば「−5.1300E−01」は「−5.1300×10-1」を意味する。
更に、第1面には、第3光路差付与構造として、数2式に表1、表2に示す係数を代入した数式で規定される回折構造が形成されている。
Figure 2005317168
ビーム整形素子と光強度分布変換素子とコリメータとが一体化された素子の出射面(第2面)は、数3式に表1、表2に示す係数を代入した数式で規定されるYトロイダル面で構成されている。
Figure 2005317168
対物レンズの入射面は、光軸を中心として光軸からの高さhが0≦h≦0.982の範囲内となる同心円状の中央領域(第4面)と、第4面の周囲を覆い、光軸からの高さhが0.982<hとなる周辺領域(第4´面)に区分されている。
第4面は、数4式に表1、表2に示す係数を代入した数式で規定される非球面で構成されている。
Figure 2005317168
更に、第4面には光軸を中心とした回折輪帯が形成されており、回折輪帯のピッチは数5の光路差関数に表1、表2に示す係数を代入した数式で規定される。
Figure 2005317168
なお、表中、「基準波長」とあるのは、いわゆるブレーズ波長を指し、その波長の光束が入射した場合に回折構造により生じるある次数の回折光の回折効率が最大(例えば100%)となる波長のことである。
第4´面及び対物レンズの出射面(第5面)は、数4式に表1、表2に示す係数を代入した数式で規定される非球面で構成されている。
図11はビーム整形素子と光強度分布変換素子とコリメータとが一体化された素子を通過する前の第2光束(波長λ=655nm)の放射特性を示すグラフであり、図12はビーム整形素子と光強度分布変換素子とコリメータとが一体化された素子を通過した後の第2光束の放射特性を示すグラフである。
[実施例2]
本実施例における光ピックアップ装置は、光強度分布変換素子を備えない構成となっている。具体的には、光ピックアップ装置はHD−DVD/DVD間で互換性を有するものであり、DVD用として波長655nmの第1光束を出射する第1レーザダイオードとHD−DVD用として波長407nmの第2光束を出射する第2レーザダイオードが光源ユニット内に格納されており、光源ユニットから出射された各光束が、ビーム整形素子、ビームスプリッタ、コリメータ(カップリング素子)を順に通過して、絞り部材によって光束径を絞られ、対物レンズを介して各光ディスクの記録面上に集光するようになっている。
各光学素子のレンズデータを表3、表4に示す。
Figure 2005317168
Figure 2005317168
表3に示すように、波長407nmの第2光束を出射する第2レーザダイオードは座標(X,Y)=(0.000,0.000)となる光軸上に配置され、波長655nmの第1光束を出射する第1レーザダイオードは座標(X,Y)=(0.000,0.110)となるY軸方向(上記第5方向)にずれた位置に配置されている。
ビーム整形素子の入射面(第3面)及び出射面(第4面)は、数3式に表3、表4に示す係数を代入した数式で規定されるYトロイダル面で構成されている。
コリメータの出射面(第8面)は、数4式に表3、表4に示す係数を代入した数式で規定される非球面で構成されている。
更に、第8面には光軸を中心とした回折輪帯が形成されており、回折輪帯のピッチは数5の光路差関数に表3、表4に示す係数を代入した数式で規定される。
対物レンズの入射面(第10面)は、数4式に表3、表4に示す係数を代入した数式で規定される非球面で構成されている。
更に、第10面には光軸を中心とした回折輪帯が形成されており、回折輪帯のピッチは数5の光路差関数に表3、表4に示す係数を代入した数式で規定される。
対物レンズの出射面(第11面)は、数4式に表3、表4に示す係数を代入した数式で規定される非球面で構成されている。
[実施例3]
本実施例における光ピックアップ装置は、実施例2と同様に、光強度分布変換素子を備えない構成となっている。具体的には、光ピックアップ装置はHD−DVD/DVD間で互換性を有するものであり、DVD用として波長655nmの第1光束を出射する第1レーザダイオードとHD−DVD用として波長407nmの第2光束を出射する第2レーザダイオードが光源ユニット内に格納されており、光源ユニットから出射された各光束が、ビーム整形素子、ビームスプリッタ、コリメータ(カップリング素子)を順に通過して、絞り部材によって光束径を絞られ、対物レンズを介して各光ディスクの記録面上に集光するようになっている。
各光学素子のレンズデータを表5、表6に示す。
Figure 2005317168
Figure 2005317168
表5に示すように、波長407nmの第2光束を出射する第2レーザダイオードは座標(X,Y)=(0.000,0.000)となる光軸上に配置され、波長655nmの第1光束を出射する第1レーザダイオードは座標(X,Y)=(0.000,0.110)となるY軸方向(上記第5方向)にずれた位置に配置されている。
ビーム整形素子の入射面(第3面)は、数6式に表5、表6に示す係数を代入した数式で規定されるXトロイダル面で構成されている。
Figure 2005317168
更に、第3面には、第3光路差付与構造として、数2式に表5、表6に示す係数を代入した数式で規定される回折構造が形成されている。この回折構造は、図5に示したような、光軸Lに対して垂直な方向(第3方向)に沿って直線状に伸びる第1光学機能部を第3方向に対して垂直な方向(第4方向)に連続的に配置する構造となっており、第4方向とX方向とが一致するようになっている。なお、図5では各第1光学機能部70は3段に分割されているが、本実施例における分割数は5段となっている。
ビーム整形素子の出射面(第4面)は、数6式に表5、表6に示す係数を代入した数式で規定されるXトロイダル面で構成されている。
コリメータの出射面(第8面)は、数4式に表5、表6に示す係数を代入した数式で規定される非球面で構成されている。
更に、第8面には光軸を中心とした回折輪帯が形成されており、回折輪帯のピッチは数5の光路差関数に表5、表6に示す係数を代入した数式で規定される。
対物レンズの入射面(第10面)は、数4式に表5、表6に示す係数を代入した数式で規定される非球面で構成されている。
更に、第10面には光軸を中心とした回折輪帯が形成されており、回折輪帯のピッチは数5の光路差関数に表5、表6に示す係数を代入した数式で規定される。
対物レンズの出射面(第11面)は、数4式に表5、表6に示す係数を代入した数式で規定される非球面で構成されている。
[実施例4]
本実施例における光ピックアップ装置は、実施例3と同様に、光強度分布変換素子を備えない構成となっている。具体的には、光ピックアップ装置は図10に示したようなHD−DVD/DVD/CD間で互換性を有するものであり、図4に示すピックアップ装置を変形したものである。
変形した点について説明すると、筐体23には、第1レーザダイオード21、第2レーザダイオード22、第3レーザダイオード24が格納されている。尚、図10の図面上、左側に配置されるのが、第1レーザダイオード21、右側に配置されるのが第2レーザダイオード22、中央に配置されるのが第3レーザダイオード24である。また、この実施例では、コリメータ12とビーム整形素子40は別体の光学素子として配置されている。
第1レーザダイオード21は、CD用として波長785nmの第1光束を出射する。第2レーザダイオード22は、DVD用として波長655nmの第2光束を出射する。第3レーザダイオード24は、HD−DVD用として波長408nmの第3光束を出射する。光源ユニット20から出射された各光束は、ビーム整形素子40、コリメータ12(カップリング素子)、ビームスプリッタ11を順に通過して、絞り部材14によって光束径が絞られ、対物レンズ15を介して各光ディスクの記録面51、61、63上に集光するようになっている。
各光学素子のレンズデータを表7、表8に示す。
Figure 2005317168
Figure 2005317168
表7に示すように、波長408nmの第3光束を出射する第3レーザダイオード24は座標(X,Y)=(0.000、0.000)となる光軸上に配置され、波長655nmの第2光束を出射する第2レーザダイオード22は座標(X,Y)=(0.000,0.110)となるY軸方向(上記第5方向)にずれた位置に配置され、波長785nmの第1光束を出射する第1レーザダイオード24は座標(X,Y)=(0.000,−0.110)となるY軸方向(上記第5方向)にずれた位置に配置されている。
ビーム整形素子40の入射面(第1面)及び出射面(第2面)は、数3式に表7、表8に示す係数を代入した数式で規定されるYトロイダル面で構成されている。更に、第3面及び第4面には回折構造が形成されており、数2の光路差関数に表7、表8に示す係数を代入した数式で規定される。
コリメータ12の出射面(第4面)は、数4式に表7、表8に示す係数を代入した数式で規定される非球面で構成されている。
対物レンズ15の入射面(第6面)は、数4式に表7、表8に示す係数を代入した数式で規定される非球面で構成されている。更に、第6面には光軸を中心とした回折輪帯が形成されており、回折輪帯のピッチは数5の光路差関数に表7、表8に示す係数を代入した数式で規定される。
対物レンズ15の出射面(第7面)は、数4式に表7、表8に示す係数を代入した数式で規定される非球面で構成されている。
本発明に係る光ピックアップ装置の構成を示す平面図である。 ビーム整形素子の形状を示す要部斜視図である。 光強度分布を示すグラフ(a)及び(b)である。 光ピックアップ装置の他の構成を示す平面図である。 第3光路差付与構造の形状を示すための正面図(a)及び平面図(b)である。 光源ユニットの構造を示すための正面図である。 第4方向(第7方向)と第5方向とが成す角θを説明するための図面である。 本発明に係る光ピックアップ装置の構成を示す平面図である。 本発明に係る光ピックアップ装置の構成を示す平面図である。 本発明に係る光ピックアップ装置の構成を示す平面図である。 放射特性を示すグラフである。 放射特性を示すグラフである。
符号の説明
12 カップリング素子
15 対物光学素子
18 受光部
20 光源ユニット
30 光強度分布変換素子
40 ビーム整形素子

Claims (64)

  1. 異なる波長で発光する複数の発光点が近接して設けられた光源ユニットと、
    前記光源ユニットからの出射光束を、光軸に対して垂直な第1方向と、光軸と前記第1方向の両方に対して垂直な第2方向の2つの方向のうち少なくとも一方について、入射した際と異なる発散角に整形するビーム整形素子と、
    前記出射光束の発散角を変換するカップリング素子と、
    前記カップリング素子からの出射光束を光情報記録媒体の記録面上に集光させて集光スポットを形成する対物光学素子と、
    前記集光スポットからの反射光を受光して電気信号に変換する受光部とを有し、
    前記各発光点から前記記録面を保護する保護層の表面までの間隔が光情報記録媒体の種類によらず一定となるように設定されると共に、
    前記保護層の厚い光情報記録媒体に対して、前記各発光点からの出射光束のうち波長の長い第1光束を用いて前記集光スポットの形成を行ない、前記保護層の薄い光情報記録媒体に対して、前記各発光点からの出射光束のうち波長の短い第2光束を用いて前記集光スポットの形成を行なうことを特徴とする光ピックアップ装置。
  2. 異なる波長で発光する少なくとも2つの発光点が近接して設けられた光源ユニットと、
    前記光源ユニットからの出射光束を、光軸に対して垂直な第1方向と、光軸と前記第1方向の両方に対して垂直な第2方向の2つの方向のうち少なくとも一方について、入射した際と異なる発散角に整形するビーム整形素子と、
    前記出射光束の発散角を変換するカップリング素子と、
    前記カップリング素子からの出射光束を光情報記録媒体の記録面上に集光させて集光スポットを形成する対物光学素子と、
    前記集光スポットからの反射光を受光して電気信号に変換する受光部とを有し、
    前記2つの発光点の各発光点から前記記録面を保護する保護層の表面までの間隔が光情報記録媒体の種類によらず一定となるように設定されると共に、
    保護層の厚みが異なる2つの光情報記録媒体に対しては、そのうちの前記保護層の厚い方の光情報記録媒体に対して、前記2つの発光点からの出射光束のうち波長の長い第1光束を用いて前記集光スポットの形成を行ない、前記保護層の薄い方の光情報記録媒体に対して、前記2つの発光点からの出射光束のうち波長の短い第2光束を用いて前記集光スポットの形成を行なうことを特徴とする光ピックアップ装置。
  3. 請求項1又は2に記載の光ピックアップ装置であって、
    前記ビーム整形素子と前記カップリング素子とが一体化されていることを特徴とする光ピックアップ装置。
  4. 請求項1又は2に記載の光ピックアップ装置であって、
    前記ビーム整形素子と前記カップリング素子とが、それぞれの機能を合わせもつ一つの素子で構成されていることを特徴とする光ピックアップ装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の光ピックアップ装置であって、
    前記ビーム整形素子と前記対物光学素子とが別体化されていることを特徴とする光ピックアップ装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の光ピックアップ装置であって、
    前記ビーム整形素子、前記カップリング素子及び前記対物光学素子の全てがプラスチック製であることを特徴とする光ピックアップ装置。
  7. 異なる波長で発光する複数の発光点が近接して設けられた光源ユニットと、
    前記光源ユニットからの強度分布が略ガウシアン分布である出射光束のうち、有効径最外周部を通過する光束の光強度を、光軸位置を通過する光束の光強度の45%〜95%の間の所望の光強度に変換する光強度分布変換素子と、
    前記出射光束の発散角を変換するカップリング素子と、
    前記カップリング素子からの出射光束を光情報記録媒体の記録面上に集光させて集光スポットを形成する対物光学素子と、
    前記集光スポットからの反射光を受光して電気信号に変換する受光部とを有し、
    前記各発光点から前記記録面を保護する保護層の表面までの間隔が光情報記録媒体の種類によらず一定となるように設定されると共に、
    前記保護層の厚い光情報記録媒体に対して、前記各発光点からの出射光束のうち波長の長い第1光束を用いて前記集光スポットの形成を行ない、前記保護層の薄い光情報記録媒体に対して、前記各発光点からの出射光束のうち波長の短い第2光束を用いて前記集光スポットの形成を行なうことを特徴とする光ピックアップ装置。
  8. 異なる波長で発光する少なくとも2つの発光点が近接して設けられた光源ユニットと、
    前記光源ユニットからの強度分布が略ガウシアン分布である出射光束のうち、有効径最外周部を通過する光束の光強度を、光軸位置を通過する光束の光強度の45%〜95%の間の所望の光強度に変換する光強度分布変換素子と、
    前記出射光束の発散角を変換するカップリング素子と、
    前記カップリング素子からの出射光束を光情報記録媒体の記録面上に集光させて集光スポットを形成する対物光学素子と、
    前記集光スポットからの反射光を受光して電気信号に変換する受光部とを有し、
    前記2つの各発光点から前記記録面を保護する保護層の表面までの間隔が光情報記録媒体の種類によらず一定となるように設定されると共に、
    保護層の厚みが異なる2つの光情報記録媒体に対しては、そのうちの前記保護層の厚い方の光情報記録媒体に対して、前記2つの発光点からの出射光束のうち波長の長い第1光束を用いて前記集光スポットの形成を行ない、前記保護層の薄い方の光情報記録媒体に対して、前記2つの発光点からの出射光束のうち波長の短い第2光束を用いて前記集光スポットの形成を行なうことを特徴とする光ピックアップ装置。
  9. 請求項7又は8に記載の光ピックアップ装置であって、
    前記光強度分布変換素子と前記カップリング素子とが一体化されていることを特徴とする光ピックアップ装置。
  10. 請求項7又は8に記載の光ピックアップ装置であって、
    前記光強度分布変換素子と前記カップリング素子とが、それぞれの機能を合わせもつ一つの素子で構成されていることを特徴とする光ピックアップ装置。
  11. 請求項7〜10のいずれか一項に記載の光ピックアップ装置であって、
    前記光強度分布変換素子と前記対物光学素子とが別体化されていることを特徴とする光ピックアップ装置。
  12. 請求項7〜11のいずれか一項に記載の光ピックアップ装置であって、
    前記光強度分布変換素子、前記カップリング素子及び前記対物光学素子の全てがプラスチック製であることを特徴とする光ピックアップ装置。
  13. 異なる波長で発光する複数の発光点が近接して設けられた光源ユニットと、
    前記光源ユニットからの出射光束を、光軸に対して垂直な第1方向と、光軸と前記第1方向の両方に対して垂直な第2方向の2つの方向のうち少なくとも一方について、入射した際と異なる発散角に整形するビーム整形素子と、
    前記光源ユニットからの強度分布が略ガウシアン分布である出射光束のうち、有効径最外周部を通過する光束の光強度を、光軸位置を通過する光束の光強度の45%〜95%の間の所望の光強度に変換する光強度分布変換素子と、
    前記出射光束の発散角を変換するカップリング素子と、
    前記カップリング素子からの出射光束を光情報記録媒体の記録面上に集光させて集光スポットを形成する対物光学素子と、
    前記集光スポットからの反射光を受光して電気信号に変換する受光部とを有し、
    前記各発光点から前記記録面を保護する保護層の表面までの間隔が光情報記録媒体の種類によらず一定となるように設定されると共に、
    前記保護層の厚い光情報記録媒体に対して、前記各発光点からの出射光束のうち波長の長い第1光束を用いて前記集光スポットの形成を行ない、前記保護層の薄い光情報記録媒体に対して、前記各発光点からの出射光束のうち波長の短い第2光束を用いて前記集光スポットの形成を行なうことを特徴とする光ピックアップ装置。
  14. 異なる波長で発光する少なくとも2つの発光点が近接して設けられた光源ユニットと、
    前記光源ユニットからの出射光束を、光軸に対して垂直な第1方向と、光軸と前記第1方向の両方に対して垂直な第2方向の2つの方向のうち少なくとも一方について、入射した際と異なる発散角に整形するビーム整形素子と、
    前記光源ユニットからの強度分布が略ガウシアン分布である出射光束のうち、有効径最外周部を通過する光束の光強度を、光軸位置を通過する光束の光強度の45%〜95%の間の所望の光強度に変換する光強度分布変換素子と、
    前記出射光束の発散角を変換するカップリング素子と、
    前記カップリング素子からの出射光束を光情報記録媒体の記録面上に集光させて集光スポットを形成する対物光学素子と、
    前記集光スポットからの反射光を受光して電気信号に変換する受光部とを有し、
    前記2つの発光点の各発光点から前記記録面を保護する保護層の表面までの間隔が光情報記録媒体の種類によらず一定となるように設定されると共に、
    保護層の厚みが異なる2つの光情報記録媒体に対しては、そのうちの前記保護層の厚い方の光情報記録媒体に対して、前記2つの発光点からの出射光束のうち波長の長い第1光束を用いて前記集光スポットの形成を行ない、前記保護層の薄い方の光情報記録媒体に対して、前記2つの発光点からの出射光束のうち波長の短い第2光束を用いて前記集光スポットの形成を行なうことを特徴とする光ピックアップ装置。
  15. 請求項13又は14に記載の光ピックアップ装置であって、
    前記ビーム整形素子と前記光強度分布変換素子と前記カップリング素子とが一体化されていることを特徴とする光ピックアップ装置。
  16. 請求項13又は14に記載の光ピックアップ装置であって、
    前記ビーム整形素子と前記光強度分布変換素子と前記カップリング素子とが、それぞれの機能を合わせもつ一つの素子で構成されていることを特徴とする光ピックアップ装置。
  17. 請求項13又は14に記載の光ピックアップ装置であって、
    前記ビーム整形素子と前記光強度分布変換素子とが一体化されていることを特徴とする光ピックアップ装置。
  18. 請求項13又は14に記載の光ピックアップ装置であって、
    前記ビーム整形素子と前記光強度分布変換素子とが、それぞれの機能を合わせもつ一つの素子で構成されていることを特徴とする光ピックアップ装置。
  19. 請求項13又は14に記載の光ピックアップ装置であって、
    前記ビーム整形素子とカップリング素子とが一体化されていることを特徴とする光ピックアップ装置。
  20. 請求項13又は14に記載の光ピックアップ装置であって、
    前記ビーム整形素子と前記カップリング素子とが、それぞれの機能を合わせもつ一つの素子で構成されていることを特徴とする光ピックアップ装置。
  21. 請求項13又は14に記載の光ピックアップ装置であって、
    前記光強度分布変換素子と前記カップリング素子とが一体化されていることを特徴とする光ピックアップ装置。
  22. 請求項13又は14に記載の光ピックアップ装置であって、
    前記光強度分布変換素子と前記カップリング素子とが、それぞれの機能を合わせもつ一つの素子で構成されていることを特徴とする光ピックアップ装置。
  23. 請求項13〜22のいずれか一項に記載の光ピックアップ装置であって、
    前記ビーム整形素子と前記対物光学素子とが別体化されていることを特徴とする光ピックアップ装置。
  24. 請求項13〜22のいずれか一項に記載の光ピックアップ装置であって、
    前記光強度分布変換素子と前記対物光学素子とが別体化されていることを特徴とする光ピックアップ装置。
  25. 請求項13〜24のいずれか一項に記載の光ピックアップ装置であって、
    前記ビーム整形素子、前記光強度分布変換素子、前記カップリング素子及び前記対物光学素子の全てがプラスチック製であることを特徴とする光ピックアップ装置。
  26. 請求項1〜25のいずれか一項に記載の光ピックアップ装置であって、
    前記対物光学素子の光学面上に、入射光束に対して所定の光路差を付与する第1光路差付与構造を備えることを特徴とする光ピックアップ装置。
  27. 請求項26に記載の光ピックアップ装置であって、
    前記第1光路差付与構造が回折構造であることを特徴とする光ピックアップ装置。
  28. 請求項26又は27に記載の光ピックアップ装置であって、
    前記第1光路差付与構造により、使用環境の温度変動及び/又は入射光束の波長変動による波面収差及び/又は非点収差の劣化の発生が抑制されることを特徴とする光ピックアップ装置。
  29. 請求項1〜28のいずれか一項に記載の光ピックアップ装置であって、
    前記対物光学素子が出射光束の開口制限機能を有することを特徴とする光ピックアップ装置。
  30. 請求項29に記載の光ピックアップ装置であって、
    前記開口制限機能が、前記対物光学素子の光学面上の所定領域に形成されて入射光束に対して所定の光路差を付与することによりこの光束をフレア化させる第2光路差付与構造により実現されることを特徴とする光ピックアップ装置。
  31. 請求項1〜30のいずれか一項に記載の光ピックアップ装置であって、
    前記第1光束を用いて前記集光スポットの形成を行なう際の前記対物光学素子の光軸方向の位置を基準位置とした場合に、
    前記第2光束を用いて前記集光スポットの形成を行なう際に、前記対物光学素子を前記基準位置に対して相対的に前記光源ユニット側に移動させることを特徴とする光ピックアップ装置。
  32. 請求項1〜31のいずれか一項に記載の光ピックアップ装置であって、
    前記第2光束の前記光源ユニットから出射された時点での光軸に対して垂直な面内での断面形状が、前記第1方向を短径、前記第2方向を長径とする楕円形状であり、該第2光束の前記第1方向のリム強度が45〜95%の範囲内であることを特徴とする光ピックアップ装置。
  33. 請求項1〜32のいずれか一項に記載の光ピックアップ装置であって、
    前記第2光束を出射する発光点が光軸に一致するように配置されることを特徴とする光ピックアップ装置。
  34. 請求項1〜33のいずれか一項に記載の光ピックアップ装置であって、
    光学系倍率が3〜5倍の範囲内であることを特徴とする光ピックアップ装置。
  35. 請求項1〜34のいずれか一項に記載の光ピックアップ装置であって、
    前記受光部は、前記第1光束の反射光と前記第2光束の反射光を共に受光するよう共用されることを特徴とする光ピックアップ装置。
  36. 請求項1〜35のいずれか一項に記載の光ピックアップ装置であって、
    前記第1光束と前記第2光束の光路を、これら光束が前記ビーム整形素子又は前記光強度分布変換素子に入射する前の時点で一致させる光路合成手段を有することを特徴とする光ピックアップ装置。
  37. 請求項1〜36のいずれか一項に記載の光ピックアップ装置であって、
    前記ビーム整形素子又は前記光強度分布変換素子が、通過光束のうち任意の光束に対して光学的作用を与える波長選択性を有することを特徴とする光ピックアップ装置。
  38. 請求項37に記載の光ピックアップ装置であって、
    前記光学的作用が、光束の斜入射により発生するコマ収差を抑える作用及び/又は前記第1光束と前記第2光束との波長差により発生する非点収差を抑える作用であることを特徴とする光ピックアップ装置。
  39. 請求項38に記載の光ピックアップ装置であって、
    前記第1光束のみに対して前記光学的作用が与えられることを特徴とする光ピックアップ装置。
  40. 請求項38又は39に記載の光ピックアップ装置であって、
    前記波長選択性が、入射光束に対して所定の光路差を付与する第3光路差付与構造により実現されることを特徴とする光ピックアップ装置。
  41. 請求項40に記載の光ピックアップ装置であって、
    前記第3光路差付与構造は、光学面上に光軸に対して垂直な第3方向に沿って直線状に伸びる第1光学機能部を、前記第3方向に対して垂直な第4方向に連続的に配置してなるコマ収差補正構造を備えることを特徴とする光ピックアップ装置。
  42. 請求項41に記載の光ピックアップ装置であって、
    前記光源ユニットが備える前記各発光点の配列方向を第5方向と規定したとき、前記第4方向と前記第5方向とが成す角の絶対値が30度以下であることを特徴とする光ピックアップ装置。
  43. 請求項40に記載の光ピックアップ装置であって、
    前記第3光路差付与構造は、光学面上に光軸に対して垂直な第6方向に沿って直線状に伸びる第2光学機能部を、前記第6方向に対して垂直な第7方向に連続的に配置してなる非点収差補正構造を備えることを特徴とする光ピックアップ装置。
  44. 請求項43に記載の光ピックアップ装置であって、
    前記光源ユニットが備える前記各発光点の配列方向を第5方向と規定したとき、前記第7方向と前記第5方向とが成す角の絶対値が30度以下であることを特徴とする光ピックアップ装置。
  45. 請求項40に記載の光ピックアップ装置であって、
    前記第3光路差付与構造は、光学面上に光軸に対して垂直な第3方向に沿って直線状に伸びる第1光学機能部を、前記第3方向に対して垂直な第4方向に連続的に配置してなるコマ収差補正構造と、光学面上に光軸に対して垂直な第6方向に沿って直線状に伸びる第2光学機能部を、前記第6方向に対して垂直な第7方向に連続的に配置してなる非点収差補正構造とを備えることを特徴とする光ピックアップ装置。
  46. 請求項45に記載の光ピックアップ装置であって、
    前記光源ユニットが備える前記各発光点の配列方向を第5方向と規定したとき、前記第4方向と前記第5方向とが成す角の絶対値が30度以下であり、前記第7方向と前記第5方向とが成す角の絶対値が30度以下であり、前記第4方向と前記第7方向とが成す角の絶対値が15度以下であることを特徴とする光ピックアップ装置。
  47. 請求項1〜6、13〜46のいずれか一項に記載の光ピックアップ装置であって、
    前記光源ユニットから出射された時点での前記各光束の光軸に対して垂直な面内での断面形状が、前記第1方向を短径、前記第2方向を長径とする楕円形状であり、前記ビーム整形素子により整形された後の光束の前記第1方向の発散角をD1とし、前記第2方向の発散角をD2とした場合に、
    1.0<D2/D1<2.0
    を満たすことを特徴とする光ピックアップ装置。
    但し、D1、D2は各光束の光強度がピークに対して50%となる位置における角度とする。
  48. 請求項7〜46のいずれか一項に記載の光ピックアップ装置であって、
    前記光源ユニットから出射された時点での前記各光束の光軸に対して垂直な面内での断面形状が、前記第1方向を短径、前記第2方向を長径とする楕円形状であり、前記光強度分布変換素子により変換された後の光束の前記第1方向のリム強度が45〜95%の範囲内であることを特徴とする光ピックアップ装置。
  49. 請求項1〜6、13〜47のいずれか一項に記載の光ピックアップ装置であって、
    前記ビーム整形素子がシリンドリカルレンズであり、前記光源ユニットが備える前記各発光点の配列方向と前記ビーム整形素子の軸方向とが一致することを特徴とする光ピックアップ装置。
  50. 請求項1〜6、13〜47のいずれか一項に記載の光ピックアップ装置であって、
    前記光源ユニットが備える前記各発光点を含む平面の鉛直方向に対して、前記ビーム整形素子の光軸を傾斜させることを特徴とする光ピックアップ装置。
  51. 請求項50に記載の光ピックアップ装置であって、
    前記ビーム整形素子の光軸の傾斜方向が、前記各発光点の配列方向と一致することを特徴とする光ピックアップ装置。
  52. 請求項1〜6、13〜47のいずれか一項に記載の光ピックアップ装置であって、
    前記ビーム整形素子は、入射面に対して出射面が相対的に傾斜した楔形状であることを特徴とする光ピックアップ装置。
  53. 請求項52に記載の光ピックアップ装置であって、
    前記入射面に対する前記出射面の相対的な傾斜方向が、前記各発光点の配列方向と一致することを特徴とする光ピックアップ装置。
  54. 請求項1〜53のいずれか一項に記載の光ピックアップ装置であって、
    少なくとも前記第1光束と前記第2光束の光路を一致させる光合成手段を有することを特徴とする光ピックアップ装置。
  55. 請求項54に記載の光ピックアップ装置であって、
    前記光源ユニットが備える前記各発光点を含む平面の鉛直方向に対して、前記光合成手段を通過した後の前記第1光束及び前記第2光束の光路を傾斜させることを特徴とする光ピックアップ装置。
  56. 請求項54又は55に記載の光ピックアップ装置であって、
    前記光合成手段は、入射面に対して出射面が相対的に傾斜した楔形状であることを特徴とする光ピックアップ装置。
  57. 請求項49〜56のいずれか一項に記載の光ピックアップ装置であって、
    前記ビーム整形素子は、前記光源ユニットから出射された時点での光軸に対して垂直な面内での断面形状が楕円形状である前記各光束を拡径して出射することを特徴とする光ピックアップ装置。
  58. 請求項49〜56のいずれか一項に記載の光ピックアップ装置であって、
    前記ビーム整形素子は、前記光源ユニットから出射された時点での光軸に対して垂直な面内での断面形状が楕円形状である前記各光束を縮径して出射することを特徴とする光ピックアップ装置。
  59. 請求項37〜58のいずれか一項に記載の光ピックアップ装置であって、
    前記ビーム整形素子と前記光強度分布変換素子のうちの少なくとも一方を、前記光情報記録媒体の種類に応じて移動させるアクチュエータを有することを特徴とする光ピックアップ装置。
  60. 請求項59に記載の光ピックアップ装置であって、
    前記アクチュエータが、前記ビーム整形素子と前記光強度分布変換素子のうちの少なくとも一方を、光軸に沿った方向に移動させることを特徴とする光ピックアップ装置。
  61. 請求項59又は60に記載の光ピックアップ装置であって、
    前記アクチュエータが、前記ビーム整形素子と前記光強度分布変換素子のうちの少なくとも一方を、光軸に対して垂直な方向に移動させることを特徴とする光ピックアップ装置。
  62. 請求項59〜61のいずれか一項に記載の光ピックアップ装置であって、
    前記アクチュエータが、圧電アクチュエータであることを特徴とする光ピックアップ装置。
  63. 請求項1〜62のいずれか一項に記載の光ピックアップ装置であって、
    前記光源ユニットが、異なる波長で発光する3つの発光点を近接配置して構成されており、前記各発光点が一直線上に配列されていることを特徴とする光ピックアップ装置。
  64. 請求項63に記載の光ピックアップ装置であって、
    前記3つの発光点のうち波長が最も短い第3光束を出射する発光点を、前記光源ユニットの前記光軸に最も近い位置に配置することを特徴とする光ピックアップ装置。
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