JP2005317148A - データ記録装置及びその方法並びにデータ読出装置及びその方法 - Google Patents

データ記録装置及びその方法並びにデータ読出装置及びその方法 Download PDF

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Abstract

【課題】
初期化処理されていないディスク状記録媒体を用いることに起因した読み出しエラーが発生してしまうことを確実に回避し得るようにする。
【解決手段】
記録再生装置1は、データが既に記録されたことのあるクラスタを示すSRBデータをディスク4に記録するようにしたことにより、このディスク4からデータを読み出す際、ディスク4に記録されたSRBデータに基づいて、データが記録されたことのあるデータ記録済クラスタとデータが記録されたことのないデータ未記録クラスタとを判別することができ、かくして何ら信号を読み出すことができないデータ未記録クラスタにアクセスしてしまうことを確実に回避することができる。
【選択図】 図1

Description

本発明はデータ記録装置及びその方法並びにデータ読出装置及びその方法に関し、例えば、MD(Mini Disc)等の光磁気ディスクに対してデータの記録再生処理を実行する記録再生装置に適用して好適なものである。
従来この種の記録再生装置においては、何も信号が記録されていない光磁気ディスクの全周に対しRF信号を書き込む初期化処理を施し、当該初期化処理を施した後の光磁気ディスクに対してデータを記録するようになされている。
ところでかかる構成の記録再生装置は、光磁気ディスクに対する初期化処理に多くの時間(例えば20分)を要してしまう問題がある。
この問題を回避するために、初期化処理を施さずに光磁気ディスクに対してそのままデータを記憶させるようにすることが考えられる。
しかしながらこの場合この記録再生装置が、初期化処理が施されていない光磁気ディスクにおける記録領域のうちの所定部分にデータを記録した後に当該記録したデータを読み出す処理を実行する際、未だデータが記録されたことのない記録領域にアクセスしてしまうと、当該アクセスした記憶領域から何ら信号を読み出すことができないので読み出しエラーになってしまい、その結果、記録したはずのデータすら読み出すことができないと言う問題が生じてしまう。
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、初期化処理されていないディスク状記録媒体を用いることに起因した読み出しエラーが発生してしまうことを確実に回避することができるデータ記録装置及びその方法並びにデータ読出装置及びその方法を提案しようとするものである。
かかる課題を解決するため本発明においては、データ記録装置において、外部から供給されるデータをディスク状記録媒体に記録する第1の記録手段と、ディスク状記録媒体における記録領域のうち第1の記録手段によりデータが既に記録されたデータ記録済部分を示す記録管理情報をディスク状記録媒体に記録する第2の記録手段とを設けるようにした。
また本発明においては、データ読出装置において、データが記録領域に対して記録されると共に記録領域のうちのデータ記録済部分を示す記録管理情報が記録されたディスク状記録媒体の記録領域に対してアクセスすることにより、データを読み出すデータ読出手段と、ディスク状記録媒体に記録された記録管理情報に基づいて、記録領域のうちのデータ未記録部分にアクセスしないようにデータ読出手段を制御する制御手段とを設けるようにした。
このようにしてこのデータ記録装置は、データが既に記録されたデータ記録済部分を示す記録管理情報をディスク状記録媒体に記録するようにしたことにより、このディスク状記録媒体からデータを読み出すデータ読出装置は、ディスク状記録媒体に記録された記録管理情報に基づいて、データが記録されたことのあるデータ記録済部分とデータが記録されたことのないデータ未記録部分とを判別することができ、かくして当該データ未記録部分にアクセスしてしまうことを回避することができる。
本発明によれば、データ記録装置は、データが既に記録されたデータ記録済部分を示す記録管理情報をディスク状記録媒体に記録するようにしたことにより、このディスク状記録媒体からデータを読み出すデータ読出装置は、ディスク状記録媒体に記録された記録管理情報に基づいて、データが記録されたことのあるデータ記録済部分とデータが記録されたことのないデータ未記録部分とを判別することができ、かくして当該データ未記録部分にアクセスしてしまうことを回避することができる。この結果、初期化処理されていないディスク状記録媒体を用いることに起因して読み出しエラーが発生してしまうことを確実に回避することができるデータ記録装置及びその方法並びにデータ読出装置及びその方法を実現することができる。
以下図面について、本発明の一実施の形態を詳述する。
(1)記録再生装置の全体構成
図1において、1は全体として本実施の形態による記録再生装置を示し、ミニディスク(MD)方式のディスクを記録媒体として、データの記録再生を行い得るようになされている。ただし、この記録再生装置1は、既に普及している音楽用途のミニディスクのみではなく、より高密度記録を可能とし、コンピュータユースの各種データのストレージに利用できる高密度ディスク(次世代ディスクとも言う)についても対応し得るようになされている。
また本実施の形態による記録再生装置1は、外部機器(以下、パーソナルコンピュータとする)2とUSBケーブル3を介して接続することで、パーソナルコンピュータ2に対する外部ストレージ機器として機能し得るようになされている。また、パーソナルコンピュータ2を介したり、或いは直接ネットワークと接続できる機能を搭載するなどしてネットワーク接続することで、音楽や各種データをダウンロードし、これをディスク4に保存できるものともなる。
一方、この記録再生装置1はパーソナルコンピュータ2等に接続しなくとも、例えばオーディオ機器として機能する。例えば他のオーディオ機器等から入力された音楽データをディスクに記録したり、ディスク4に記録された音楽データ等を再生出力することができる。
すなわち本実施の形態による記録再生装置1は、パーソナルコンピュータ2等に接続することで汎用的なデータストレージ機器として利用でき、かつ単体でもオーディオ記録再生機器としても利用できる装置である。
なお以下においては、パーソナルコンピュータ2の被接続機器とされてデータ記録再生がおこなわれる動作状態を「ストレージモード」、パーソナルコンピュータ2と接続されずに単体でオーディオ記録再生を行う動作状態を「オーディオモード」と呼ぶこととする。
ここで、本実施の形態による記録再生装置1の構成の説明に先立って、この記録再生装置1が対応する、光磁気記録による次世代ディスクの概要について説明しておく。
まず、このような次世代ディスクは、現行のパーソナルコンピュータとの親和性が図れるように、ファイル管理システムとしてFAT(File Allocation Table)システムを使って、オーディオデータのようなコンテンツデータを記録再生するものである。また、現行のMDシステムに対して、エラー訂正方式や変調方式等の改善を行うことで、データの記録容量の増大を図るとともにデータの信頼性を高めている。
次世代ディスクの記録再生のフォーマットとしては、現在2種類の仕様が開発されている。説明上、これらを第1の次世代MD、第2の次世代MDと呼ぶこととする。
第1の次世代MDは、現行のMDシステムで用いられているディスクと全く同様のディスクを用いるようにした仕様であり、第2の次世代MDは、現行のMDシステムで用いられているディスクと外形は同様であるが、磁気超解像(MSR)技術を使うことにより、線記録方向の記録密度を上げて、記録容量をより増大した仕様である。
現行のMDシステム(オーディオ用MDやMD−DATA)では、カートリッジに収納された直径64mmの光磁気ディスクが記録媒体として用いられている。ディスクの厚みは1.2mmであり、その中央に11mmの径のセンターホールが設けられている。カートリッジの形状は、長さ68mm、幅72mm、厚さ5mmである。
第1及び第2の次世代MDの仕様でも、これらディスクの形状やカートリッジの形状は、すべて同じである。リードイン領域の開始位置についても、第1及び第2の次世代MDのディスクも、半径位置29mmから始まり、現行のMDシステムで使用されているディスクと同様である。つまり、従来のMDシステムとの外形上での互換性が確保されているものである。
トラックピッチについては、第2の次世代MDでは、1.25μmとされ、現行のMDシステムのディスクを流用する第1の次世代MDでは、トラックピッチは1.6μmとされている。ビット長は、第1の次世代MDが0.44μm/ビットとされ、第2の次世代MDが0.16μm/ビットとされる。冗長度は、第1及び第2の次世代MDともに、20.50%である。
第2の次世代MD仕様のディスクでは、磁気超解像技術を使うことにより、線密度方向の記録容量を向上するようにしている。磁気超解像技術は、所定の温度になると、切断層が磁気的にニュートラルな状態になり、記録層に転写されていた磁壁が転写されることで、微少なマークがビームスポットの中に見えるようになることを利用したものである。
具体的に、第2の次世代MD仕様のディスクでは、透明基板上に、少なくとも情報を記録する記録層となる磁性層と、切断層と、情報再生用の磁性層とが積層される。切断層は、交換結合力調整用層となる。所定の温度になると、切断層が磁気的にニュートラルな状態になり、記録層に転写されていた磁壁が再生用の磁性層に転写される。これにより、微少なマークがビームスポットの中に見えるようになる。なお、記録時には、レーザパルス磁界変調技術を使うことで、微少なマークを生成することができる。
また、第2の次世代MD仕様のディスクでは、デトラックマージン、ランドからのクロストーク、ウォブル信号のクロストーク、フォーカスの漏れを改善するために、グルーブを深くし、グルーブの傾斜を鋭くしている。即ち第2の次世代MD仕様のディスクでは、グルーブの深さは例えば160nmから180nmであり、グルーブの傾斜は例えば60度から70度であり、グルーブの幅は例えば600nmから700nmである。
光学的仕様については、第1の次世代MDの仕様では、レーザ波長λが780nmとされ、光学ヘッドの対物レンズの開口率NAが0.45とされている。第2の次世代MDの仕様も同様に、レーザ波長λが780nmとされ、光学ヘッドの開口率NAが0.45とされている。
また記録方式としては、第1の次世代MDでは、グルーブ(ディスクの盤面上の溝)をトラックとして記録再生に用いるグルーブ記録方式が採用され、第2の次世代MDではグルーブ記録方式及び磁壁移動検出(DWDD)方式が採用されている。
さらに、エラー訂正符号化方式としては、現行のMDシステムでは、ACIRC(Advanced Cross Interleave Reed-Solomon Code)による畳み込み符号が用いられていたが、第1及び第2の次世代MDの仕様では、RS−LDC(Reed Solomon−Long Distance Code)とBIS(Burst Indicator Subcode)とを組み合わせたブロック完結型の符号が用いられている。このブロック完結型のエラー訂正符号を採用することにより、リンキングセクタが不要になる。LDCとBISとを組み合わせたエラー訂正方式では、バーストエラーが発生したときに、BISによりエラーロケーションが検出できる。このエラーロケーションを使って、LDCコードにより、イレージャ訂正を行うことができる。
アドレス方式としては、シングルスパイラルによるグルーブを形成したうえで、このグルーブの両側に対してアドレス情報としてのウォブルを形成したウォブルドグルーブ方式が採用されている。このようなアドレス方式は、ADIP(Address in Pregroove)と呼ばれている。
ADIPの仕様については、現行のMDシステムと同様であるが、現行のMDシステムでは、2352バイトからなるセクタを記録再生のアクセス単位としているのに対して、第1及び第2の次世代MDの仕様では、64Kバイトを記録再生のアクセス単位(レコーディングブロック)としている。
また、現行のMDシステムでは、エラー訂正符号としてACIRCと呼ばれる畳み込み符号が用いられているのに対して、第1及び第2の次世代MDの仕様では、LDCとBISとを組み合わせたブロック完結型の符号が用いられている。
そこで、現行のMDシステムのディスクを流用する第1の次世代MDの仕様では、ADIP信号の扱いを、現行のMDシステムのときとは異なるようにしている。また、第2の次世代MDでは、第2の次世代MDの仕様により合致するように、ADIP信号の仕様に変更を加えている。
変調方式については、現行のMDシステムでは、EFM(8 to 14 Modulation)が用いられているのに対して、第1及び第2の次世代MDの仕様では、RLL(1,7)PP(RLL;Run Length Limited ,PP;Parity Preserve/Prohibit rmtr(repeated minimum transtion runlength))(以下、1−7pp変調と称する)が採用されている。また、データの検出方式は、第1の次世代MDではパーシャルレスポンスPR(1,2,1)MLを用い、第2の次世代MDではパーシャルレスポンスPR(1,−1)MLを用いたビタビ復号方式とされている。
また、ディスク駆動方式はCLV(Constant Linear Verocity)で、その線速度は、第1の次世代MDの仕様では、2.7m/秒とされ、第2の次世代MDの仕様では、1.98m/秒とされる。なお、現行のMDシステムの仕様では、60分ディスクで1.2m/秒、74分ディスクで1.4m/秒とされている。
現行のMDシステムで用いられるディスクをそのまま流用する第1の次世代MDの仕様では、ディスク1枚当たりのデータ総記録容量は約300Mバイト(80分ディスクを用いた場合)になる。変調方式がEFM変調から1−7pp変調とされることで、ウィンドウマージンが0.5から0.666となり、この点で、1.33倍の高密度化が実現できる。
また、エラー訂正方式として、ACIRC方式からBISとLDCを組み合わせたものとしたことで、データ効率が上がり、この点で、1.48倍の高密度化が実現できる。総合的には、全く同様のディスクを使って、現行のMDシステムに比べて、約2倍のデータ容量が実現されたことになる。
これに対し磁気超解像を利用した第2の次世代MDの仕様のディスクでは、更に線密度方向の高密度化が図られ、データ総記録容量は、約1Gバイトになる。なお、データレートは第1の次世代MDでは4.4Mビット/秒であり、第2の次世代MDでは、9.8Mビット/秒である。
図2(A)は、第1の次世代MDのディスクの構成を示すものである。第1の次世代MDのディスクは、現行のMDシステムのディスクをそのまま流用したものである。すなわち、透明のポリカーボネート基板上に、誘電体膜と、磁性膜と、誘電体膜と、反射膜とを積層して構成される。さらに、その上に保護膜が積層される。
第1の次世代MDのディスクでは、この図2(A)に示すようにディスクの内周のリードイン領域に、P−TOC(プリマスタードTOC(Table Of Contents))領域が設けられる。ここは、物理的な構造としてはプリマスタード領域となり、エンボスピットによりコントロール情報等がP−TOC情報として記録されていることになる。
そして、このようにP−TOC領域が設けられるリードイン領域の外周は、レコーダブル領域(光磁気記録可能な記録領域)とされ、記録トラックの案内溝としてグルーブが形成された記録再生可能領域となっている。このレコーダブル領域の内周には、U−TOC(ユーザTOC)が設けられる。
この場合のU−TOCは、現行のMDシステムでディスクの管理情報を記録するために用いられているU−TOCと同様の構成のものである。確認のために述べておくと、U−TOCは、現行のMDシステムにおいては、トラック(オーディオトラック/データトラック)の曲順、記録、消去などに応じて書き換えられる管理情報であり、各トラック(トラックを構成するパーツ)について、開始位置、終了位置や、モードを管理するものである。
また、U−TOCの外周には、アラートトラックが設けられる。アラートトラックは、このディスクが第1の次世代MD方式で使用され、現行のMDシステムのプレーヤでは再生できないことを示す警告音が記録された警告トラックである。
図2(B)は、第1の次世代MDの仕様のディスクのレコーダブル領域の構成を示すものである。この図2(B)からも明らかなように、レコーダブル領域の先頭(内周側)には、U−TOCおよびアラートトラックが設けられる。U−TOCおよびアラートトラックが含まれる領域は、現行のMDシステムのプレーヤでも再生できるように、EFMでデータが変調されて記録される。
そして、このEFM変調でデータが変調されて記録される領域の外周には、次世代MD1方式の1−7pp変調によりデータが変調されて記録される領域が設けられる。EFM変調によりデータが変調されて記録される領域と、1−7pp変調によりデータが変調されて記録される領域との間は所定の距離の間だけ離間されており、ガードバンドが設けられている。このようなガードバンドが設けられるため、現行のMDプレーヤに第1の次世代MDの仕様のディスクが装着されて、不具合が発生されることが防止される。
1−7pp変調によりデータが変調されて記録される領域の先頭(内周側)には、DDT(Disc Description Table)領域と、セキュアトラックが設けられる。DDT領域には、物理的に欠陥のあるセクタ(レコーディングブロック)に対する交替セクタ処理をするために設けられる。DDT領域には、さらに、ディスクIDが記録される。ディスクIDは、記録媒体毎に固有の識別コードであって、例えば所定に発生された乱数に基づく。
また、スクラッチパッドとしての領域や、SRB(Serial Recording Bitmap)と呼ばれる、記録したクラスタに対応したビットを「1」とするビットマップが記録される。セキュアトラックは、コンテンツの保護を図るための情報が格納される。
さらに、1−7pp変調でデータが変調されて記録される領域には、FAT(File Allocation Table)領域が設けられる。このFAT領域は、FATシステムでデータを管理するための領域である。
FATシステムは、汎用のパーソナルコンピュータで使用されているFATシステムに準拠したデータ管理を行うものである。FATシステムは、ルートにあるファイルやディレクトリのエントリポイントを示すディレクトリと、FATクラスタの連結情報が記述されたFATテーブルとを用いて、FATチェーンによりファイル管理を行うものである。
このような第1の次世代MDの仕様のディスクにおいて、上述のU−TOC領域には、アラートトラックの開始位置の情報と、1−7pp変調でデータが変調されて記録される領域の開始位置の情報が記録されるものとなる。
ここで、現行のMDシステムのプレーヤに、上述の構成による第1の次世代MDのディスクが装着されると、U−TOC領域が読み取られ、U−TOCの情報から、アラートトラックの位置が分かり、アラートトラックがアクセスされ、アラートトラックの再生が開始される。
アラートトラックには、このディスクが第1の次世代MD方式で使用され、現行のMDシステムのプレーヤでは再生できないことを示す警告音が記録されている。この警告音から、このディスクが現行のMDシステムのプレーヤでは使用できないことが通知される。なお、この場合の警告音としては、「このプレーヤでは使用できません」というような言語による警告とすることができる。勿論、ブザー音とするようにしても良い。
一方、第1の次世代MDに準拠したプレーヤに対し、第1の次世代MDのディスクが装着された場合、U−TOC領域が読み取られ、U−TOCの情報から1−7pp変調でデータが記録された領域の開始位置が分かり、上述したDDT、セキュアトラック、FAT領域が読み取られる。上述のように1−7pp変調のデータの領域では、U−TOCではなくFATシステムによるデータ管理が行われる。
図3(A)は、第2の次世代MDのディスクの構成を示すものである。この場合もディスクは、透明のポリカーボネート基板上に誘電体膜、磁性膜、誘電体膜、反射膜、さらにその上層に保護膜を積層してなる。
そして、第2の次世代MDのディスクの場合では、図示するようにディスクの内周のリードイン領域には、ADIP信号により、コントロール情報が記録されるものとなる。
第2の次世代MDのディスクには、リードイン領域にはエンボスピットによるP−TOCは設けられておらず、その代わりに、ADIP信号によるコントロール情報が用いられる。リードイン領域の外周からレコーダブル領域が開始され、記録トラックの案内溝としてグルーブが形成された記録再生可能領域となっている。このレコーダブル領域には、1−7pp変調方式によりデータが変調されて記録される。
あるディスクが第1の次世代MDであるか第2の次世代MDであるかは、リードインの情報から判断できる。すなわち、リードインにエンボスピットによるP−TOCが検出されれば、現行のMDまたは第1の次世代MDのディスクであると判断できる。リードインにADIP信号によるコントロール情報が検出され、エンボスピットによるP−TOCが検出されなければ、第2の次世代MDであると判断できる。
なお第1及び第2の次世代MDの判別は、このような方法に限定されるものではない。オントラックのときとオフトラックのときとのトラッキングエラー信号の位相から判別することも可能である。勿論、カートリッジ等にディスク識別用の検出孔等を設けるようにしても良い。
第2の次世代MDの仕様のディスクのレコーダブル領域の構成としては、図3(B)に示すように、全て1−7pp変調方式によりデータが変調されて記録される領域が形成される。そして、この1−7pp変調方式によりデータが変調されて記録される領域の先頭(内周側)には、DDT領域及びセキュアトラックが設けられる。
この場合も上述のDDT領域には、物理的に欠陥のあるセクタ(レコーディングブロック)に対する交替セクタ処理を行うための領域とされる。またDDT領域には、上述したディスクIDが記録される。また上述したスクラッチパッド領域やSRBが設けられる。さらにセキュアトラックには、この場合もコンテンツの保護を図るための情報が格納される。
また、1−7pp変調でデータが変調されて記録される領域には、FAT領域も設けられる。FAT領域は、FATシステムでデータを管理するための領域である。FATシステムは、汎用のパーソナルコンピュータで使用されているFATシステムに準拠したデータ管理を行うものである。
そして、このような第2の次世代MDのディスクにおいては、この図3(B)からも明らかなように、U−TOC領域は設けられていない。つまり第2の次世代MDのディスクについては、次世代MDに準拠したプレーヤのみでの使用が想定されているものである。
次世代MDに準拠したプレーヤでは、第2の次世代MDのディスクが装着されると、所定の位置にあるDDT領域、セキュアトラック及びFAT領域が読み取られ、FATシステムを使ってデータの管理が行われることになる。
FATシステムで管理され、図2(B)及び図3(B)のデータ領域に記録されるデータとしては、データファイル、トラックインフォメーションファイル(TIF)、鍵情報ファイル、MACリストファイルなどがある。
データファイルは、例えばオーディオデータやコンピュータユースのデータなどのデータファイルである。
またトラックインフォメーションファイル(TIF)は、オーディオデータファイルに納められた音楽データを管理するための各種の情報が記述されたファイルである。トラックインフォメーションファイルには、楽曲の再生順を示すプレイオーダテーブル、ユーザが指定した再生順を管理するプログラムドプレイオーダテーブル、楽曲のアルバム単位等のグループかを管理するグループインフォメーションテーブル、各トラック(楽曲)に関する情報が記述されるトラックインフォメーションテーブル、各トラックのパーツを管理するパーツインフォメーションテーブル、各トラックに付加される文字情報を管理するネームテーブルを有する。
さらに鍵情報ファイルは、暗号化方式における鍵のバージョン情報を示すデータが記述される。さらにMACリストファイルは、改竄チェックのためのMAC値が記述される。
説明を図1に戻し、本実施の形態による記録再生装置1内部の全体構成について説明する。
図1において、USBインターフェース10は、ホスト機器として接続されたパーソナルコンピュータ2とUSBケーブル3で接続された際のデータ伝送のための処理を行う。
またキャッシュメモリ11は、例えばD−RAM(Dynamic-RAM(Random Access Memory))より構成され、ストレージ部12に装填されたディスク4に書き込むデータ、或いはストレージ部12によってディスク4から読み出されたデータについてのバッファリングを行う。
ストレージ部12は、現行MDと、上述した第1及び第2の次世代MDとに対応した記録再生手段であり、記録モード時には、キャッシュメモリ11から転送されるデータに対してEFM変調方式又は1−7pp変調方式で変調してディスク4に書き込む。またストレージ部12は、再生モード時には、ディスク4から読み出したデータをEFM復調方式又は1−7pp復調方式で復調してキャッシュメモリ11に転送する。
システムコントローラ13は、USBインターフェース10を介してパーソナルコンピュータ2からの書込み要求や読出し要求などの各種コマンドを受信し、このコマンドに応じてキャッシュメモリ11及びストレージ部12を制御するなどの各種制御処理を実行する。
例えばシステムコントローラ13は、パーソナルコンピュータ13から送信されるアドレス及びデータ長を指定したデータの書込み要求をUSBインターフェース10を介して受信すると、これに応じてUSBインターフェース10及びキャッシュメモリ11を制御することにより、その後パーソナルコンピュータ13から送信されるそのデータをUSBインターフェース10を介してキャッシュメモリ11に入力して一時記憶させる。そしてシステムコントローラ13は、この後キャッシュメモリ11及びストレージ部12を制御することにより、このキャッシュメモリ11に一時記憶されたデータをストレージ部12に転送させてディスク4上の指定されたアドレス位置に書き込ませる。
またシステムコントローラ13は、パーソナルコンピュータ13から送信されるアドレス及びデータ長を指定したデータの読出し要求をUSBインターフェース10を介して受信すると、これに応じてストレージ部12及びキャッシュメモリ11を制御することにより、指定されたデータをディスク4から読み出させてキャッシュメモリ11に転送させ、これを当該キャッシュメモリ11に一時記憶させる。そしてシステムコントローラ13は、この後キャッシュメモリ11及びUSBインターフェース10を制御することにより、このキャッシュメモリ11に一時記憶されたデータをUSBインターフェース10を介してパーソナルコンピュータ2に送信させる。
入出力処理部14は、例えば記録再生装置1が単体でオーディオ機器として機能する場合に記録再生データの入出力のための処理を行う。
この入出力処理部14は、例えば入力系として、ライン入力回路/マイクロホン入力回路等のアナログ音声信号入力部、アナログ/ディジタル変換器や、デジタルオーディオデータ入力部及びATRAC圧縮エンコーダ/デコーダを有する。ATRAC圧縮エンコーダ/デコーダは、ATRAC方式によるオーディオデータの圧縮/伸長処理を実行するための回路である。なお、もちろんのこと、本実施の形態の記録再生装置1としては、例えばMP3などの他のフォーマットによる圧縮オーディオデータが記録再生可能な構成を採ってもよく、この場合には、これらの圧縮オーディオデータのフォーマットに対応したエンコーダ/デコーダを設ければよい。
また本実施の形態としては、ビデオデータに関しては特に記録再生可能なフォーマットの限定は行わないが、例えばMPEG(Moving Pictures Experts Group)4などが考えられる。そして、入出力処理部14としては、このようなフォーマットに対応したエンコーダ/デコーダを設ければよいこととなる。
さらに入出力処理部14は、出力系として、デジタルオーディオデータ出力部や、ディジタル/アナログ変換器及びライン出力回路/ヘッドホン出力回路等のアナログ音声信号出力部を有する。
そして、この場合の入出力処理部14内には、暗号処理部(図示せず)が設けられる。暗号処理部においては、例えばディスクに記録すべきAVデータについて、所定のアルゴリズムによる暗号化処理を施すようにされる。また、例えばディスクから読み出されたAVデータについて暗号化が施されている場合には、必要に応じて暗号解読のための復号処理を実行するようにもされている。
入出力処理部14を介した処理として、ディスクにオーディオデータが記録されるのは、例えば入力TINとして入出力処理部14にデジタルオーディオデータ(又はアナログ音声信号)が入力される場合である。入力されたリニアPCMデジタルオーディオデータ、或いはアナログ音声信号で入力されアナログ/ディジタル変換器で変換されて得られたリニアPCMオーディオデータは、必要に応じてATRAC圧縮エンコードされてキャッシュメモリ11に蓄積される。そして所定タイミング(ADIPクラスタ相当のデータ単位)でキャッシュメモリ11から読み出されてストレージ部12に転送される。ストレージ部12では、転送されてくる圧縮データを所定の変調方式で変調してディスク4に書き込む。
ディスクからミニディスク方式のオーディオデータが再生される場合は、ストレージ部12は再生データをATRAC圧縮データ状態に復調してキャッシュメモリ11に転送する。そしてキャッシュメモリ11から読み出されて入出力処理部14に転送される。入出力処理部14は、供給されてくる圧縮オーディオデータに対してATRAC圧縮デコードを行ってリニアPCMオーディオデータとし、デジタルオーディオデータ出力部から出力する。或いはディジタル/アナログ変換器によりアナログ音声信号としてライン出力/ヘッドホン出力を行う。
ROM(Read Only Memory)15Aには、システムコントローラ13の動作プログラムや固定パラメータ等が記憶される。またRAM15Bは、システムコントローラ13によるワーク領域として用いられ、また各種必要な情報の格納領域とされる。例えばストレージ部12によってディスク4から読み出された各種管理情報や特殊情報、例えば上述したP−TOCデータ、U−TOCデータ、FATデータ等、楽曲トラックの管理情報については、キャッシュメモリ11に取り込まれ、ストレージモード時にはその後パーソナルコンピュータに転送されるが、システムコントローラ13は、それらの管理情報のうち、必要な情報をRAM15Bに取り込んで処理することが行われる。
キャッシュ管理メモリ16は、例えばS−RAM(Static-RAM)で構成され、キャッシュメモリ11の状態を管理する情報が格納される。システムコントローラ13はキャッシュ管理メモリ16を参照しながらデータキャッシュ処理の制御を行う。
表示部17は、システムコントローラ13の制御に基づいて、ユーザに対して提示すべき各種情報の表示を行う。例えば動作状態、モード状態、楽曲等の名称などの文字データ、トラックナンバー、時間情報、その他の情報表示を行う。
また本実施の形態において、例えばディスク4が次世代ディスクである場合には、このディスク4に対し楽曲データに対応づけて画像データが記憶されていることが想定されているが、表示部17は、ディスク4のロード時や再生時等においてシステムコントローラ13の制御に基づき、このように対応づけられた画像データの表示を行うようにすることも考えられる。
操作部18には、ユーザの操作のための各種操作子として、各種操作ボタンやジョグダイヤルなどが形成される。ユーザは、この操作部18に対する操作により記録再生装置1に対する所要の動作指示を行う。システムコントローラ13は操作部18によって入力された操作情報に基づいて所定の制御処理を行う。
なお、これまでに説明した記録再生装置1の構成はあくまでも一例であり、例えば入出力処理部14に、オーディオデータだけでなく、ビデオデータに対応する入出力処理系を設けるようにしてもよい。またパーソナルコンピュータ2との接続はUSBでなく、IEEE(Institute of Electrical and Electronic Engineers)1394等の他の外部インターフェースが用いられても良い。さらに操作部18としては、リモートコントローラ上に先に例示したものと同様の操作子を設けるようにすることも可能である。
(2)SRBデータの構成
ところでこの記録再生装置1は、上述したようにディスク4上のDDT(Disc Description Table)領域に対して、SRB(Signal Recording Bitmap)データを記録するようになされている。因みに本実施の形態の場合、このディスク4については初期化処理が施されていないものとする。
ここでは図4及び図5を用いてこのSRBデータを詳細に説明する。図4において模式的に示すように、SRBデータにおいては、ディスク4上のレコーダブル領域のうちデータが既に記録されたことのあるクラスタに対応する部分に対し、データが既に記録された旨を示す情報(図中の網掛け)が示される。実際上このSRBデータは、2レコーディングブロック(128kbyte)程度の情報量でなる。
次にこのSRBデータの具体例を図5に示す。このSRBデータにおいては、レコーダブル領域に設けられた複数のクラスタのそれぞれを識別するためのクラスタ番号が示されている。
記録再生装置1は、レコーダブル領域に設定された複数のクラスタのうち、データが未だ記録されたことのないクラスタ(以下、これをデータ未記録クラスタとも呼ぶ)については、そのクラスタのクラスタ番号と対応付けるようにしてデータ未記録クラスタである旨を示すビット「0」をSRBデータに対して書き込み、これに対してデータが既に記録されたことのあるクラスタ(以下、これをデータ記録済クラスタとも呼ぶ)については、そのクラスタのクラスタ番号と対応付けるようにしてデータ記録済クラスタである旨を示すビット「1」をSRBデータに対して書き込むようになされている。
(3)データ書き込み処理/データ読み出し処理
次に、ディスク4に対して書き込むべきデータがパーソナルコンピュータ2からUSBケーブル3を介して記録再生装置1へ供給されたとき、この記録再生装置1が実行するデータ書き込み処理について説明する。
図1に示した記録再生装置1のシステムコントローラ13は、例えば、ストレージ部12に対してディスク4が装填されたとき、このディスク4のDDT領域からSRBデータを読み出して、これをキャッシュメモリ11に展開しておく。因みに以下では、説明の便宜上、キャッシュメモリ11に展開しているSRBデータを、展開SRBデータと呼ぶ。
パーソナルコンピュータ2は、光磁気ディスク4に対して書き込むべきデータとして、例えば文書データ(Microsoft Word(R)等により生成される文書データ)を記録再生装置1に対して供給する。
因みにこの記録再生装置1は、パーソナルコンピュータ2から供給された文書データをレコーディングブロック単位で、ディスク4上の複数のクラスタに散在するようにして記録する。従ってパーソナルコンピュータ2は、当該文書データを記録再生装置1へ供給する際、当該文書データの記録先となる各クラスタを指定するために複数のアドレスを記録再生装置1へ通知する。
システムコントローラ13は、パーソナルコンピュータ2から文書データが供給されると共に当該文書データの記録先クラスタを示す複数のアドレスが通知されると、当該供給された文書データをレコーディングブロック単位でキャッシュメモリ11に一時蓄積すると共に、当該通知された複数のアドレスに基づいて展開SRBデータの書き換え処理を実行する。
すなわちシステムコントローラ13は、展開SRBデータ(図5(A))の書き換え処理として、当該通知された複数のアドレスに対応する各クラスタ番号(例えばクラスタ番号#4、#16、#50)のうち、データ未記録クラスタである旨を示すビット「0」が対応付けられているクラスタ番号#4を認識すると、そのビット「0」をデータ記録済クラスタである旨を示す「1」に書き換える(図5(B))。次いでシステムコントローラ13は、データ記録済クラスタである旨を示すビット「1」が対応付けられているクラスタ番号#16を認識すると、そのビット「1」を書き換えずにそのままにする(図5(B))。さらにシステムコントローラ13は、データ未記録クラスタである旨を示すビット「0」が対応付けられているクラスタ番号#50を認識すると、そのビット「0」をデータ記録済クラスタである旨を示す「1」に書き換える(図5(B))。
このようにしてシステムコントローラ13は、これから文書データを記録するクラスタの中に、データが未だ記録されたことのないクラスタ(この場合、クラスタ番号#4及びクラスタ番号#50のクラスタ)がある場合、展開SRBデータ上でそのクラスタのクラスタ番号に対応付けられて示されているビット「0」を、ビット「1」に予め書き換えるようになされている。
そしてシステムコントローラ13は、キャッシュメモリ11に一時蓄積している文書データをレコーディングブロック単位で、クラスタ番号#4、#16、#50の各クラスタに対して順次記録する。またシステムコントローラ13は、所定のSRBデータ書き戻しタイミング(後述する)で、書き換え処理後の展開SRBデータ(図5(B))をディスク4上のDDT領域へ書き戻すようになされている。
因みに本実施の形態の場合このパーソナルコンピュータ2は、文書データを記録再生装置1に対して供給した後、この文書データの記録先クラスタのアドレス等を示したFATデータを、記録再生装置1に対して供給するようになされている。これに応じて記録再生装置1のシステムコントローラ13は、文書データをディスク4上の各クラスタに対して記録した後、当該供給されたFATデータをディスク4のFAT領域に記録するようになされている。
次に、パーソナルコンピュータ2が記録再生装置1を介してディスク4に記録された文書データを読み出す際の処理について説明する。
記録再生装置1のシステムコントローラ13は、例えば、ストレージ部12に対してデータ読み出し対象のディスク4が装填されたとき、このディスク4からSRBデータ(図5(B))を読み出して、これをキャッシュメモリ11に展開しておく。
パーソナルコンピュータ2は、ディスク4が装填されている記録再生装置1に対して、当該ディスク4のFAT領域からFATデータを読み出すように命令する。これに応じて記録再生装置1のシステムコントローラ13は、ストレージ部12を制御することによりディスク4からFATデータを読み出し、これをパーソナルコンピュータ2へ送出する。
パーソナルコンピュータ2は、記録再生装置1からのFATデータに基づいて文書データが記憶されている各クラスタのアドレスを認識した後、この文書データを記録再生装置1に読み出させるためのデータ読出命令として、当該認識した各クラスタのアドレスを記録再生装置1に対して通知する。
記録再生装置1は、パーソナルコンピュータ2からデータ読出命令として複数のアドレスが通知されると、当該複数のアドレスに対応する各クラスタ番号#4、#16、#50を認識した後展開SRBデータ(図5(B))を参照し、これにより当該認識した各クラスタ番号#4、#16、#50に対応付けられているビットが、データ記録済クラスタである旨を示す「1」であるか否かを判定する。
この場合各クラスタ番号#4、#16、#50にビット「1」が対応付けられているという判定結果が得られるので、記録再生装置1は、これらクラスタ番号#4、#16、#50に対応する各クラスタからレコーディングブロック単位で文書データを読み出し、これをパーソナルコンピュータ2に対して送出する。かくしてパーソナルコンピュータ2は、記録再生装置1を介してディスク4に記録された文書データを読み出すことができる。
ところでパーソナルコンピュータ2は、例えばディスク4におけるデータの記録状態(ディスク4に記録されているデータの数や種類等)を認識するために、データ読出命令として任意のアドレスを記録再生装置1へ通知する場合がある。
この場合この記録再生装置1は、パーソナルコンピュータ2からデータ読出命令として通知されたアドレスに対応するクラスタ番号として例えばクラスタ番号#2を認識すると、展開SRBデータ(図5(B))を参照することにより、当該認識したクラスタ番号#2に対応付けられているビットが、データ記録済クラスタである旨を示す「1」であるか否かを判定する。
この場合クラスタ番号#2にビット「0」が対応付けられているという判定結果が得られるので、記録再生装置1は、クラスタ番号#2に対応するクラスタには未だデータが記録されたことがないと判断し、この結果このクラスタにアクセスしないで、「0」埋めしたデータ(以下、これを「0」データと呼ぶ)をパーソナルコンピュータ2に対して送出する。
このようにして記録再生装置1は、未だデータが記録されたことがないデータ未記録クラスタ(この場合、クラスタ番号#2のクラスタ)にアクセスしてしまうことを回避することができ、かくして読み出しエラーが生じてしまうことを回避することができる。またこの際記録再生装置1は、「0」データをパーソナルコンピュータ2に対して送出するようにしたことにより、クラスタ番号#2のクラスタにデータが記録されていない旨をパーソナルコンピュータ2に認識させることができる。
(4)SRBデータ書き戻しタイミング
次に、キャッシュメモリ11に展開された展開SRBデータをディスク4上のDDT領域に対して書き戻すSRBデータ書き戻しタイミングについて説明する。
この記録再生装置1においては、ユーザの設定操作によりSRBデータ書き戻しタイミングを変更することができるようになされている。すなわち本実施の形態の場合この記録再生装置1には、予め4種類のSRBデータ書き戻しタイミングが登録されており、ユーザは設定操作を行うことによって、これら4種類のSRBデータ書き戻しタイミングの中から一のSRBデータ書き戻しタイミングを選択することができる。
例えばユーザが、記録再生装置1に接続されたパーソナルコンピュータ2を介して、4種類のSRBデータ書き戻しタイミングの中から第1のSRBデータ書き戻しタイミングを選択する設定操作を行うと、これに応じて記録再生装置1のシステムコントローラ13は、例えばROM15Aに記憶されている設定情報を書き換える。そしてこの後システムコントローラ13は、当該書き換え後の設定情報に基づいて、第1のSRBデータ書き戻しタイミングにより、展開SRBデータをディスク4のDDT領域に対して書き戻すようになされている。
ここで図6を用いて、第1のSRBデータ書き戻しタイミングを説明する。記録再生装置1のシステムコントローラ13は、パーソナルコンピュータ2から文書データD1が順次供給されると、これをレコーディングブロック単位でキャッシュメモリ11に蓄積する。この結果このキャッシュメモリ11には、パーソナルコンピュータ2から供給された文書データD1として、第1ブロックデータBD1、第2ブロックデータBD2及び第3ブロックデータBD3が蓄積される。
システムコントローラ13は、かくして蓄積された第1ブロックデータBD1、第2ブロックデータBD2及び第3ブロックデータBD3のうちの第1ブロックデータBD1を、パーソナルコンピュータ2から通知されたアドレスに対応するクラスタ番号#4のクラスタに記録する際、この記録を実行する前に展開SRBデータの書き換え処理を実行することにより、そのクラスタのクラスタ番号#4に対応付けられているビット「0」をビット「1」に書き換える。
次いでシステムコントローラ13は、キャッシュメモリ11から第1ブロックデータBD1を読み出して、これをディスク4におけるクラスタ番号#4のクラスタに記録すると共に、かかる書き換え処理後の展開SRBデータを、ディスク4のDDT領域に対して書き戻す。
同じようにシステムコントローラ13は、第1ブロックデータBD1の次の第2ブロックデータBD2を、パーソナルコンピュータ2から通知されたアドレスに対応するクラスタ番号#16のクラスタに記録する際、この記録を実行する前に展開SRBデータの書き換え処理を実行するが、そのクラスタのクラスタ番号#16に対応付けられているビットが「1」であるため、そのビット「1」を書き換えずにそのままにする。
次いでシステムコントローラ13は、キャッシュメモリ11から第2ブロックデータBD2を読み出して、これをディスク4におけるクラスタ番号#16のクラスタに記録すると共に、かかる展開SRBデータをディスク4のDDT領域に対して書き戻す。
このようにして、第1のSRBデータ書き戻しタイミングに設定された記録再生装置1は、1レコーディングブロック分の各ブロックデータBD1、BD2、……をディスク4に対して記録する度に、展開SRBデータをディスク4のDDT領域に対して書き戻すようになされている。
ここで、例えば2レコーディングブロック分のブロックデータBD1、BD2をディスク4に記録した後に展開SRBデータをDDT領域に対して書き戻すようにした場合を考える。この場合、例えば第1ブロックデータBD1をクラスタ番号#4のクラスタに記録した後第2ブロックデータBD2の記録を開始した際に、記録再生装置1に対する駆動電力の供給が何らかの要因に停止した場合、第1ブロックデータBD1の記録に伴って書き換えられた展開SRBデータがディスク4のDDT領域に書き戻されない。この結果この記録再生装置1は、駆動電力の供給が再開した後にパーソナルコンピュータ2からデータ読出命令として、クラスタ番号#4のクラスタを指定するアドレスが入力されたとしても、当該再開後にディスク4からキャッシュメモリ11に展開された展開SRBデータには、クラスタ番号#4に対応付けられてビット「0」が示されているので、実際にはクラスタ番号#4のクラスタに第1ブロックデータBD1が記録されているのにも関わらず、これを読み出さないで「0」データをパーソナルコンピュータ2に送出してしまう。かくしてこの場合、ディスク4に記録された第1ブロックデータBD1の読み出しを保障することができないことになる。
これに対して、第1のSRBデータ書き戻しタイミングに設定された記録再生装置1は、1レコーディングブロック分のブロックデータBD(BD1、BD2、……)をディスク4に対して記録する度に、展開SRBデータをディスク4のDDT領域に対して書き戻すようにしたことにより、第1ブロックデータBD1をクラスタ番号#4のクラスタに記録した後第2ブロックデータBD2の記録を開始した際に、記録再生装置1に対する駆動電力の供給が停止したとしても、第1ブロックデータBD1の記録に伴って書き換えられた展開SRBデータがディスク4のDDT領域に書き戻されている。この結果この記録再生装置1は、駆動電力の供給が再開した後にパーソナルコンピュータ2からデータ読出命令として、クラスタ番号#4のクラスタを指定するアドレスが入力されたとしても、当該再開後にディスク4からキャッシュメモリ11に展開した展開SRBデータには、クラスタ番号#4に対応付けられてビット「1」が示されているので、クラスタ番号#4のクラスタから第1ブロックデータBD1を読み出して、これをパーソナルコンピュータ2へ送出することができる。かくしてこの場合、ディスク4に記録された第1ブロックデータBD1の読み出しを保障することができる。
このように、第1のSRBデータ書き戻しタイミングに設定された記録再生装置1は、駆動電力の供給停止等の不具合が発生した場合であっても、これまでディスク4に記録したデータの読み出しを確実に保障することができる。
ところでユーザが、記録再生装置1に接続されたパーソナルコンピュータ2を介して、4種類のSRBデータ書き戻しタイミングの中から第2のSRBデータ書き戻しタイミングを選択する設定操作を行うと、これに応じて記録再生装置1のシステムコントローラ13は、例えばROM15Aに記憶されている設定情報を書き換える。そしてこの後システムコントローラ13は、当該書き換え後の設定情報に基づいて、第2のSRBデータ書き戻しタイミングにより、展開SRBデータをディスク4のDDT領域に対して書き戻すようになされている。
ここで図7を用いて、第2のSRBデータ書き戻しタイミングを説明する。記録再生装置1のシステムコントローラ13は、パーソナルコンピュータ2から文書データが順次供給されると、これをレコーディングブロック単位でキャッシュメモリ11に蓄積する。この結果このキャッシュメモリ11には、パーソナルコンピュータ2から供給された文書データとして、第1ブロックデータBD1、第2ブロックデータBD2及び第3ブロックデータBD3が蓄積される。
システムコントローラ13は、かくして蓄積された第1ブロックデータBD1、第2ブロックデータBD2及び第3ブロックデータBD3のうちの第1ブロックデータBD1を、パーソナルコンピュータ2から通知されたアドレスに対応するクラスタ番号#4のクラスタに記録する際、この記録を実行する前に展開SRBデータの書き換え処理を実行することにより、そのクラスタのクラスタ番号#4に対応付けられているビット「0」をビット「1」に書き換える。そしてシステムコントローラ13は、キャッシュメモリ11から第1ブロックデータBD1を読み出して、これをディスク4におけるクラスタ番号#4のクラスタに記録する。
同じようにシステムコントローラ13は、第1ブロックデータBD1の次の第2ブロックデータBD2を、パーソナルコンピュータ2から通知されたアドレスに対応するクラスタ番号#16のクラスタに記録する際、この記録を実行する前に展開SRBデータの書き換え処理を実行するが、そのクラスタのクラスタ番号#16に対応付けられているビットが「1」であるため、そのビット「1」を書き換えずにそのままにする。そしてシステムコントローラ13は、キャッシュメモリ11から第2ブロックデータBD2を読み出して、これをディスク4におけるクラスタ番号#16のクラスタに記録する。
さらに同じようにシステムコントローラ13は、第2ブロックデータBD2の次の第3ブロックデータBD3を、パーソナルコンピュータ2から通知されたアドレスに対応するクラスタ番号#50のクラスタに記録する際、この記録を実行する前に展開SRBデータの書き換え処理を実行することにより、そのクラスタのクラスタ番号#50に対応付けられているビット「0」をビット「1」に書き換える。そしてシステムコントローラ13は、キャッシュメモリ11から第3ブロックデータBD3を読み出して、これをディスク4におけるクラスタ番号#50のクラスタに記録する。
この後システムコントローラ13は、文書データD1(BD1、BD1、BD3)が記録された記録先クラスタのアドレス等が示されたFATデータを、ディスク4のFAT領域に記録する際、これと同時に展開SRBデータをディスク4のDDT領域に書き戻すようになされている。
このようにして、第2のSRBデータ書き戻しタイミングに設定された記録再生装置1は、FATデータをディスク4に対して記録するタイミングに同期して、展開SRBデータをディスク4のDDT領域に対して書き戻すようになされている。
ここで、FATシステムに準拠しているパーソナルコンピュータ2は、ディスク4のFAT領域に記録されているFATデータに基づいて、ディスク4上に散在するように記録された各ブロックデータBD1、BD2、BD3を、まとめて1つの処理単位(文書データD1)として認識する。従って記録再生装置1は、少なくともこのパーソナルコンピュータ2の処理単位ごとにディスク4からのデータの読み出しが保障できれば良い。
この点、第2のSRBデータ書き戻しタイミングに設定された記録再生装置1は、FATデータをディスク4に対して記録するタイミング、すなわちパーソナルコンピュータ2の処理単位分のデータ(文書データD1)を記録し終えたタイミングで、展開SRBデータをディスク4のDDT領域に対して書き戻すようにしたことにより、パーソナルコンピュータ2の処理単位ごとにディスク4に記録されたデータの読み出しを保障することができる上、第1のSRBデータ書き戻しタイミングが設定された場合の記録再生装置1と比べて、展開SRBデータをディスク4に書き戻す処理の回数が減るので、ディスク4に対するデータ書き込み処理の速度性能を格段と向上させることができる。
ところでユーザが、記録再生装置1に接続されたパーソナルコンピュータ2を介して、4種類のSRBデータ書き戻しタイミングの中から第3のSRBデータ書き戻しタイミングを選択する設定操作を行うと、これに応じて記録再生装置1のシステムコントローラ13は、例えばROM15Aに記憶されている設定情報を書き換える。そしてこの後システムコントローラ13は、当該書き換え後の設定情報に基づいて、第3のSRBデータ書き戻しタイミングにより、展開SRBデータをディスク4のDDT領域に対して書き戻すようになされている。
ここで図8を用いて、第3のSRBデータ書き戻しタイミングを説明する。記録再生装置1のシステムコントローラ13は、パーソナルコンピュータ2から、文書データ等のディスク4に書き込むべきデータが順次供給されると、これをレコーディングブロック単位でキャッシュメモリ11に蓄積する。この結果このキャッシュメモリ11には、ディスク4に書き込むべきデータとして、複数のブロックデータBD1、BD2、……が蓄積される。
システムコントローラ13は、キャッシュメモリ11に蓄積された各ブロックデータBD1、BD2、……をディスク4に記録する際、記録するブロックデータBD1、BD2、……ごとに展開SRBデータの書き換え処理を実行しながら、これらブロックデータBD1、BD2、……をディスク4に対して順次記録する。そしてシステムコントローラ13は、最初に記録したブロックデータBD1から30個目のブロックデータBD30をディスク4に記録し終えたとき、キャッシュメモリ11に展開されている展開SRBデータをディスク4のDDT領域に書き戻す。さらにこの後システムコントローラ13は、キャッシュメモリ11に残存しているブロックデータBD31、……を30個記録し終えたとき、再び展開SRBデータをディスク4のDDT領域に書き戻す。
このように、第3のSRBデータ書き戻しタイミングに設定された記録再生装置1は、所定数(この場合30個)のブロックデータBD(BD1、BD2、……)をディスク4に記録し終える度に、展開SRBデータをディスク4のDDT領域に対して書き戻すようにしたことにより、ディスク4に対するデータ書き込み処理の速度性能を所定レベルに保ちながら、ディスク4に記録したデータの読み出しを所定レベルで保障することができる。
ところでユーザが、記録再生装置1に接続されたパーソナルコンピュータ2を介して、4種類のSRBデータ書き戻しタイミングの中から第4のSRBデータ書き戻しタイミングを選択する設定操作を行うと、これに応じて記録再生装置1のシステムコントローラ13は、例えばROM15Aに記憶されている設定情報を書き換える。そしてこの後システムコントローラ13は、当該書き換え後の設定情報に基づいて、第4のSRBデータ書き戻しタイミングにより、展開SRBデータをディスク4のDDT領域に対して書き戻すようになされている。
ここで図9を用いて、第4のSRBデータ書き戻しタイミングを説明する。記録再生装置1のシステムコントローラ13は、パーソナルコンピュータ2から、文書データ等のディスク4に書き込むべきデータが順次供給されると、これをレコーディングブロック単位でキャッシュメモリ11に蓄積する。この結果このキャッシュメモリ11には、ディスク4に書き込むべきデータとして、複数のブロックデータBD1、BD2、……、BD80が蓄積される。
システムコントローラ13は、キャッシュメモリ11に蓄積された各ブロックデータBD1、BD2、……をディスク4に記録する際、記録するブロックデータBD1、BD2、……ごとに展開SRBデータの書き換え処理を実行しながら、これらブロックデータBD1、BD2、……をディスク4に対して順次記録する。そしてシステムコントローラ13は、キャッシュメモリ11に蓄積されている全てのブロックデータBD1〜BD80をディスク4に記録し終えたとき、キャッシュメモリ11に展開されている展開SRBデータをディスク4のDDT領域に書き戻す。
このように、第4のSRBデータ書き戻しタイミングに設定された記録再生装置1は、キャッシュメモリ11に蓄積されている全てのブロックデータBD1〜BD80をディスク4に記録し終えたとき、キャッシュメモリ11に展開されている展開SRBデータをディスク4のDDT領域に書き戻すようにしたことにより、第1〜第3のSRBデータ書き戻しタイミングの何れかが設定された場合の記録再生装置1と比べて、展開SRBデータをディスク4に書き戻す処理の回数を減らすことができ、かくしてディスク4に対するデータ書き込み処理の速度性能を格段と向上させることができる。
(5)記録再生装置の機能ブロック構成
次に図10を用いて、記録再生装置1の機能ブロック構成を説明する。因みにこの図10において示す制御部30は、システムコントローラ13に相当する。また本実施の形態の場合、この制御部30内のFAT判定部31、SRB制御部32及びリードライト制御部33や、その他第1のスイッチ部34、第2のスイッチ部35、「0」データ生成部36等は、ソフトウェア(プログラム)により構成されている。
例えば第2のSRBデータ書き戻しタイミングに設定されている記録再生装置1は、パーソナルコンピュータ2から、ディスク4に対して書き込むべき1レコーディングブロック分のブロックデータBD1と、当該ブロックデータBD1の記録先を示すデータ記録先信号S1とが入力されると、当該ブロックデータBD1をキャッシュメモリ11に蓄積する一方、当該データ記録先信号S1をFAT判定部31及びリードライト制御部33へ供給する。ここでこのデータ記録先信号S1には、データの記録先を示すアドレスや当該データのレングス等が示される。
FAT判定部31は、パーソナルコンピュータ2からデータ記録先信号S1が供給されると、これをSRB制御部32へ供給する。このときSRB制御部32は、キャッシュメモリ11に展開されている展開SRBデータ(図5(A))を参照し、これによりFAT判定部31からのデータ記録先信号S1に示されているアドレスに対応するクラスタ番号#4のビットとして、データ未記録クラスタである旨を示す「0」が示されていることを認識すると、そのビット「0」をデータ記録済クラスタである旨を示す「1」に書き換える(図5(B))。
またFAT判定部31は、パーソナルコンピュータ2からデータ記録先信号S1が供給された際に、当該データ記録先信号S1に基づいて、ブロックデータBD1がディスク4のFAT領域に記録されるべきFATデータであるか否かを判定する。
そしてFAT判定部31は、かかる判定の結果として、ブロックデータBD1がFATデータではないことを認識すると、この旨を示す第1の信号S2をリードライト制御部33へ供給し、これに対し例えばかかるブロックデータBD1がFATデータであることを認識すると、この旨を示す第2の信号S3をリードライト制御部33へ供給する。
一方リードライト制御部33は、第1のスイッチ部34をデータ記録側端子aに切り替えた後、パーソナルコンピュータ2からのデータ記録先信号S1に基づいてキャッシュメモリ11を制御することにより、このキャッシュメモリ11に蓄積されているブロックデータBD1を、ディスク4に対して記録する。
またこのときリードライト制御部33は、FAT判定部31から第1の信号S2ではなく第2の信号S3が供給されていた場合、この第2の信号S3に基づいてブロックデータBD1がFATデータであることを認識し、ブロックデータBD1をディスク4に記録するタイミングで、キャッシュメモリ11に展開されている展開SRBデータもディスク4のDDT領域に対して書き戻すようになされている。
この後パーソナルコンピュータ2が、ディスク4に記録したブロックデータBD1を読み出すべく、当該ブロックデータBD1のアドレス等を示したデータ読出命令信号S4を記録再生装置1に対して供給すると、このとき記録再生装置1は、このデータ読出命令信号S4を、リードライト制御部33へ供給すると共に、FAT判定部31を介してSRB制御部32にも供給する。
このときSRB制御部32は、キャッシュメモリ11に展開されている展開SRBデータ(図5(B))を参照し、これによりデータ読出命令信号S4に示されているアドレスに対応するクラスタ番号#4のビットとしてデータ記録済クラスタである旨を示す「1」が対応付けられていることを認識すると、このデータ読出命令信号S4に対応するブロックデータBD1をディスク4から読み出すように依頼するデータ読出依頼信号S5を、リードライト制御部33へ供給する。
これに対しクラスタ番号#4のビットとしてデータ未記録クラスタである旨を示す「0」が対応付けられていることを認識した場合、SRB制御部32は、「0」データを生成してこれをパーソナルコンピュータ2に取得させるように依頼する「0」データ生成依頼信号S6を、リードライト制御部33へ供給する。
リードライト制御部33は、SRB制御部32からデータ読出依頼信号S5を受信した場合、第1のスイッチ部34及び第2のスイッチ部35をデータ読出側端子b、cに切り替えた後、パーソナルコンピュータ2からのデータ読出命令信号S4に示されているアドレス等に基づいて、ディスク4からブロックデータBD1を読み出し、これをキャッシュメモリ11に蓄積する。次いでリードライト制御部33は、かかるデータ読出命令信号S4に応じたデータ(この場合ブロックデータBD1)がキャッシュメモリ11に蓄積された旨を、パーソナルコンピュータ2に対して通知し、これに応じてパーソナルコンピュータ2は、キャッシュメモリ11からこのブロックデータBD1を取得するようになされている。
またリードライト制御部33は、SRB制御部32から「0」データ生成依頼信号S6を受信した場合、「0」データ生成部36を制御して「0」データを生成した後、第2のスイッチ部35を「0」データ生成部側端子dに切り替えることにより、当該生成した「0」データをキャッシュメモリ11に蓄積する。次いでリードライト制御部33は、かかるデータ読出命令信号S4に応じたデータ(この場合「0」データ)がキャッシュメモリ11に蓄積された旨を、パーソナルコンピュータ2に対して通知し、これに応じてパーソナルコンピュータ2は、キャッシュメモリ11からこの「0」データを取得するようになされている。
(6)動作及び効果
以上の構成においてこの記録再生装置1は、データが既に記録されたことのあるクラスタ(データ記録済クラスタ)を示すSRBデータをディスク4に記録するようにした。
これによりこの記録再生装置1が、このディスク4からデータを読み出す際、ディスク4に記録されたSRBデータに基づいて、データが記録されたことのあるデータ記録済クラスタとデータが記録されたことのないデータ未記録クラスタとを判別することができ、かくして何ら信号を読み出すことができないデータ未記録クラスタにアクセスしてしまうことを確実に回避することができる。
この結果、初期化処理されていないディスク4を用いることに起因した読み出しエラーが発生してしまうことを確実に回避することができる記録再生装置1を実現することができる。
さらに本実施の形態の記録再生装置1は、パーソナルコンピュータ2からデータ読出命令として入力されたアドレスがデータ未記録クラスタを指定するものであった場合、当該データ未記録クラスタにアクセスせずに、当該データ未記録クラスタにデータが記録されていないことを示す「0」データをパーソナルコンピュータ2に送出するようにした。これにより記録再生装置1は、何ら信号が記録されていないデータ未記録クラスタにアクセスしないので、読み出しエラーになってしまうことを回避することができると共に、かかるデータ読出命令に対応するクラスタにデータが記録されていない旨をパーソナルコンピュータ2に認識させることができる。
以上の構成によれば、データが既に記録されたことのあるクラスタを示すSRBデータをディスク4に記録するようにしたことにより、このディスク4からデータを読み出す際、ディスク4に記録されたSRBデータに基づいて、データが記録されたことのあるデータ記録済クラスタとデータが記録されたことのないデータ未記録クラスタとを判別することができ、かくして何ら信号を読み出すことができないデータ未記録クラスタにアクセスしてしまうことを確実に回避することができる。
(7)他の実施の形態
なお上述の実施の形態においては、ディスク状記録媒体として、MDに相当するディスク4を適用する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えばCD(Compact Disc)等のこの他種々のディスク状記録媒体を適用するようにしても良い。
また上述の実施の形態において、第2のSRBデータ書き戻しタイミングに設定された記録再生装置1は、FATデータをディスク4に対して記録するタイミングに同期して、展開SRBデータをディスク4に対して書き戻すようにしたが、本発明はこれに限らず、パーソナルコンピュータ2の処理単位分のデータ(文書データD1)を記録し終えたタイミングで、展開SRBデータをディスク4のDDT領域に対して書き戻すことができれば、ディレクトリエントリデータ等のその他データをディスク4に対して記録するタイミングに同期して、展開SRBデータをディスク4に対して書き戻すようにしても良い。
さらに上述の実施の形態では、外部から供給されるデータをディスク状記録媒体に記録する第1の記録手段として、ストレージ部12及びそれを制御するシステムコントローラ部13を適用する場合について述べたが、本発明はこれに限らずこの他種々の構成を適用することができる。
さらに上述の実施の形態では、ディスク状記録媒体(ディスク4)における記録領域(レコーダブル領域)のうち第1の記録手段によりデータが既に記録されたデータ記録済部分(データ記録済クラスタ)を示す記録管理情報(SRBデータ)をディスク状記録媒体(ディスク4)に記録する第2の記録手段として、ストレージ部12及びそれを制御するシステムコントローラ部13を適用する場合について述べたが、本発明はこれに限らずこの他種々の構成を適用することができる。
さらに上述の実施の形態では、ディスク状記録媒体の記録領域に対してアクセスすることによりデータを読み出すデータ読出手段として、ストレージ部12及びそれを制御するシステムコントローラ部13を適用する場合について述べたが、本発明はこれに限らずこの他種々の構成を適用することができる。
さらに上述の実施の形態では、データ未記録部分(データ未記録クラスタ)に対しデータ読出手段がアクセスしないように当該データ読出手段を制御する制御手段として、システムコントローラ部13を適用する場合について述べたが、本発明はこれに限らずこの他種々の構成を適用することができる。
さらに上述の実施の形態では、データ記録装置及びデータ読出装置として、MDに対してデータの記録再生処理を実行する記録再生装置1を適用する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、ディスク状記録媒体に対してデータの記録又はデータの再生処理を実行するものであれば、CDプレーヤ等のこの他種々の記録又は再生装置を適用するようにしても良い。
本発明は、ディスク状記録媒体に対してデータの記録再生処理を実行する記録再生装置等に利用することができる。
本実施の形態による記録再生装置の構成を示す略線図である。 第1の次世代MDのディスク構成及びデータフォーマットを示す略線図である。 第2の次世代MDのディスク構成及びデータフォーマットを示す略線図である。 SRBデータの構成(1)を示す略線図である。 SRBデータの構成(2)を示す略線図である。 第1のSRBデータ書き戻しタイミングの説明に供する略線図である。 第2のSRBデータ書き戻しタイミングの説明に供する略線図である。 第3のSRBデータ書き戻しタイミングの説明に供する略線図である。 第4のSRBデータ書き戻しタイミングの説明に供する略線図である。 記録再生装置の機能ブロック構成を示すブロック図である。
符号の説明
1……記録再生装置、2……パーソナルコンピュータ、4……ディスク、11……キャッシュメモリ、12……ストレージ部、13……システムコントローラ、15A……ROM。

Claims (10)

  1. 外部から供給されるデータをディスク状記録媒体に記録する第1の記録手段と、
    上記ディスク状記録媒体における記録領域のうち上記第1の記録手段により上記データが既に記録されたデータ記録済部分を示す記録管理情報を上記ディスク状記録媒体に記録する第2の記録手段と
    を具えることを特徴とするデータ記録装置。
  2. 上記第2の記録手段は、
    上記第1の記録手段が上記外部機器から供給された上記データのうち当該外部機器の処理単位分のデータをディスク状記録媒体に記録し終える度に、上記記録管理情報を上記ディスク状記録媒体に記録する
    ことを特徴とする請求項1に記載のデータ記録装置。
  3. 上記第2の記録手段は、
    上記第1の記録手段が上記データと共に供給されるFAT(File Allocation Table)情報を上記ディスク状記録媒体に記録する際、上記外部機器の処理単位分のデータをディスク状記録媒体に記録し終えたと判断し、上記記録管理情報を上記ディスク状記録媒体に記録する
    ことを特徴とする請求項2に記載のデータ記録装置。
  4. データが記録領域に対して記録されると共に上記記録領域のうちのデータ記録済部分を示す記録管理情報が記録されたディスク状記録媒体の上記記録領域に対してアクセスすることにより、上記データを読み出すデータ読出手段と、
    上記記録管理情報に基づいて認識した上記記録領域のうちのデータ未記録部分に対し、上記データ読出手段がアクセスしないように当該データ読出手段を制御する制御手段と
    を具えることを特徴とするデータ読出装置。
  5. 上記制御手段は、
    上記記録領域のうちの上記データ未記録部分からデータを読み出すように命令するデータ読出命令信号が外部機器から入力されると、当該データ未記録部分にアクセスしないように上記データ読出手段を制御すると共に、当該データ未記録部分にデータが記録されていない旨を上記外部機器へ通知する
    ことを特徴とする請求項4に記載のデータ読出装置。
  6. 外部から供給されるデータをディスク状記録媒体に記録する第1のステップと、
    上記ディスク状記録媒体における記録領域のうち上記第1のステップにより上記データが既に記録されたデータ記録済部分を示す記録管理情報を上記ディスク状記録媒体に記録する第2のステップと
    を具えることを特徴とするデータ記録方法。
  7. 上記第2のステップでは、
    上記第1のステップで上記外部機器から供給された上記データのうち当該外部機器の処理単位分のデータをディスク状記録媒体に記録し終える度に、上記記録管理情報を上記ディスク状記録媒体に記録する
    ことを特徴とする請求項6に記載のデータ記録方法。
  8. 上記第2のステップでは、
    上記第1のステップで上記データと共に供給されるFAT情報を上記ディスク状記録媒体に記録する際、上記外部機器の処理単位分のデータをディスク状記録媒体に記録し終えたと判断し、上記記録管理情報を上記ディスク状記録媒体に記録する
    ことを特徴とする請求項7に記載のデータ記録方法。
  9. データが記録領域に対して記録されると共に上記記録領域のうちのデータ記録済部分を示す記録管理情報が記録されたディスク状記録媒体の上記記録領域に対して、データ読出手段をアクセスさせることにより上記データを読み出す第1のステップと、
    上記記録管理情報に基づいて認識した上記記録領域のうちのデータ未記録部分に対し、上記データ読出手段がアクセスしないように当該データ読出手段を制御する第2のステップと
    を具えることを特徴とするデータ読出方法。
  10. 上記第2のステップでは、
    上記記録領域のうちの上記データ未記録部分からデータを読み出すように命令するデータ読出命令信号が外部機器から入力されると、当該データ未記録部分にアクセスしないように上記データ読出手段を制御すると共に、当該データ未記録部分にデータが記録されていない旨を上記外部機器へ通知する
    ことを特徴とする請求項9に記載のデータ読出方法。
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