JP2005315413A - モルタルライニング管及びその製造方法 - Google Patents

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吉貞 道浦
Masahiko Saito
昌彦 斉藤
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Abstract

【課題】モルタルライニング層2の表面のヘアクラックdを抑制する。
【解決手段】水膨張(保水性)樹脂bを用いた樹脂モルタルライニングaを用いることでモルタルライニング層2表面の耐ヘアクラック性を改善する。具体的には、保水性樹脂bを添加することで、遠心成形時の脱離水を吸水させ、ヘアクラックdを防止する。管1内面に防食のため施されるモルタルライニング層2は、通常、遠心力を用いて成形されるので、ライニング配合材の比重差を利用し、軽い保水材bをライニング層2表面に偏在させ、その表面部に保水機能を持たせてモルタルaの収縮に基づく水分cの減少を抑えて、水分減少で発生するヘアクラックdを抑える。
【選択図】図1

Description

この発明は、上下水道などに用いられているダクタイル鋳鉄管、鋼管などに内面防食用としてセメントモルタル(以下、単に「モルタル」という)をライニングしたモルタルライニング管及びその製造方法に関する。
上下水道管として用いられているダクタイル鋳鉄管、鋼管等は、通常、その内面に防食性を向上させる目的でモルタルライニングを施している。このモルタルライニングは、1950年以降、管内面防食工法として主流をなしており、鉄管の内面にモルタルライニングを施工することにより、セメント中のカルシウム成分等のアルカリ成分が鉄面を不動態化して防食する効果があるからである。
この方法は、1850年代フランスの科学アカデミーが水道管の錆こぶ対策としてもっとも確実な方法であると推奨した。その後、アメリカにおいても1870年代から実用化され、水道管の内面を防食し、錆こぶの発生もなく管路の流速係数も布設直後とほとんど変わらないと報告されている。日本においても、モルタルライニングは使用後約45年以上経過した現在でも防食効果を発揮している。
一般に、そのモルタルライニングは、図2に示すように、鋳鉄管等の管1をローラー3等を介して回転させ、セメント、細骨材、水などを混合してスラリー状となったモルタルaを回転しているその管1内面に落としながら(供給しながら)遠心力で管1内面に均一にライニング(成形)層2を形成する。例えば、ダクタイル鋳鉄管1の場合、口径により厚みは異なるが、この方法によって75〜250φの管1ではモルタルライニング層2の厚さは4mmとされている(特許文献1参照)。
特開平02−77588号公報
ここで、通常、セメントとしては、ポルトランドセメント、フライアッシュセメントなどが用いられ、細骨材としては、例えば、日本水道協会規格JWWA A113「水道用ダクタイル鋳鉄管モルタルライニング」に規定されているような粒度を有する砂が用いられる。このとき、モルタルaは水和反応により硬化収縮を行なうので膨張材なども混入される。また、セメントと細骨材の質量混合比は1:1.5〜1:3.5とされている。さらに、ライニングの成形が終わった管1については、養生を行なうこととし、通常、その養生には蒸気養生が用いられている。その養生後、さらにモルタルライニング層2の表面(内面)にはシールコートを施すことが通例である(特許文献2、3参照)。
特開平03−285935号公報 特開平09−40835号公報
ところで、モルタルライニング(層)2は、水和反応により硬化乾燥していく過程において、水分の蒸発も含めて収縮を伴う。特に、遠心力により成形されるモルタルライニング層2は、図3(a)に示すように、比重差による遠心力の差により、内側のセメントペースト層a2と外側(管1表面側)のセメントモルタル層a1に分離される。
その分離した状態のモルタルライニング層2のセメントモルタル層a1は水和反応により硬化乾燥して収縮し、その過程において、特に、ライニング表面層である骨材成分が少なく比重の小さいセメントペースト層a2においては、その層a2中のセメントゲルの周囲にある微細な毛細管の中の水分cが蒸発し、さらに、セメントモルタルa1の水和反応に必要な水分が奪い取られるため、水分量が減少して収縮が大きいものとなっている。
ここで、乾燥収縮の大きさは、相対湿度などの環境条件、養生条件、モルタル(ライニング)aの組成により異なるが、単位水量がもっとも影響を及ぼす。単位水量が大きければ、蒸発する量も多く、また、奪い取られ易いからである。このため、セメントペースト層a2は、その単位水量が大きいほど、乾燥収縮は増加し、通常、図3(a)→同(b)→同(c)の態様を経て硬化乾燥し、同(c)に示すように、モルタルライニング層2の表面にはヘアクラック(ひび割れ)dが発生する。このヘアクラックdは外観上好ましくなく、手直し等を必要とし、工数の増加となって生産性の阻害因子となる。
また、養生後のモルタルライニング層2表面へのシールコートは、上記ヘアクラックdの発生を抑制するが、完全に抑制することはできない。
この発明は、上記ヘアクラックdの発生をさらに抑制することを課題とする。
上記課題を達成するために、この発明は、モルタルライニング層内に保水材を混入したのである。
この混入した保水材は、モルタル中に含まれる水分を捕まえて水分を確保する。このため、セメントモルタル層a1の水和反応はその保水材中の水を吸収して安定して行なわれ、セメントペースト層a2から水分補給は少なくなる(殆どなくなる)。
また、セメントペースト層a2内の保水材は、捕まえた水分を容易に逃がさないため、その水分が蒸発し難い。このため、減少する水分量は少なくなって、収縮量も小さくなり、単位水量を小さくできる。
特に、モルタルライニングを遠心成形すれば、比重の大きい骨材の少ないセメントペースト層a2がライニング層表面側に形成され、この層a2にセメントや細骨材に比べて、通常、比重の小さい保水剤が多く含まれることで、よりその効果が顕著なものとなる。これにより、モルタルライニング層表面の乾燥収縮によるヘアクラックの発生はより抑制される。このことから、保水材は、ライニング層表面側に偏在するようにすることが好ましい。水分を要求するセメントペースト層a2に高い保水機能を持たせることとなるため、その保水機能でもって、セメントペースト層a2に生じるヘアクラックdの発生を有効に抑制するからである。
このモルタルライニング管の製造は、従来と同様に、回転する管内面にモルタルを供給して遠心力により、前記管内面に均一なモルタルライニング層を形成するとともに、モルタル組成物の比重差による遠心力の差により上記保水材をそのモルタルライニング層表面側に偏在させる方法等を採用する。
この発明は、モルタルライニング層に保水材を混入させたので、その保水機能により、そのモルタルライニング層a、特に、セメントペースト層a2の乾燥収縮を防いで、ヘアクラックdの発生が有効に抑制されたモルタルライニング管となる。
以下、本発明の好ましい実施の形態を説明する。
ここで用いる保水材としての水膨張樹脂は、特に限定されないが、例えば、架橋ポリアクリル酸塩系樹脂、でんぷん/ポリアクリル酸塩系樹脂、ポリビニルアルコール/ポリアクリル酸塩系樹脂、アクリル繊維の加水分解物系樹脂、イソブチレン/マレイン酸塩系樹脂などが挙げられる。
また、「管」とは、ダクタイル鋳鉄管あるいは鋼管などが挙げられる。成形方法としては遠心力を応用した成形方法、モルタル混練物を遠心投射する方法、或は、こて塗りなどが挙げられる。また、モルタルライニング後の養生に関しては自然養生、蒸気養生などが挙げられる。
モルタルの配合については、用途に応じて適宜に設定すればよいが、例えば、セメントと細骨材の質量混合比は1:1.5〜1:3.5が好ましい。また、セメントと水の質量混合比は成形方法、細骨材の大きさなどにより異なるが、例えば、1:0.3〜1:1が好ましい。さらに、水膨張樹脂(保水樹脂)の添加量は樹脂の膨張率(吸水率)により異なり、膨張率が大きい樹脂を用いれば少ない添加量とすることができるが、例えば、水に対して重量比で1:0.01〜1:1が好ましい。保水材(保水樹脂)が少ないと、その効果は認められず、多いと、水の添加量が多くなって、好ましくない。また、必要に応じて減水剤、膨張収縮剤などの混和材を添加してもよい。
モルタルライニング層を養生した後、必要に応じて、内面研磨を行い、シールコートを施してもよい。特に、水道用に用いる場合はpH上昇の点からもシールコートを用いることが好ましい。なお、シールコートは、ヘアクラックdに浸み込み、水分cと反応してヘアクラック部分の強度を上げるとされている。このため、保水材で水分を確保しておけば、その反応も円滑になされて、強度アップにつながる。
以下、実施例に基づいて、この発明をさらに詳細に説明するが、この発明はこの実施例に限定されるものではない。
以下に示す原料を用いてモルタルaを表1に示す実施例1〜4,及び比較例の配合で混練した。
[モルタルa]
・セメント:フライアッシュB種(住友大阪セメント(株)製)
・細骨材:JWWA A 113の7.2細骨材に定められているもの
・水:水道水
・混和剤:デンカCSA#20(電気化学工業(株)製)
・水膨張樹脂b:スミカゲルSP−520(住友化学(株)製、ポリアクリル酸塩系樹脂)
Figure 2005315413
このモルタルaを、図2で示すように、呼び径100のダクタイル鋳鉄管1に遠心力成形にて内面にライニング厚さが4mmとなるようにライニングを行ない、その後、蒸気養生を行なった。
蒸気養生後、内面を砥石にて研磨を行ない、JWWA A 113に適合するシールコート(商品名:KS―1新、三井化学産資(株)製)を100g/m2となるように塗装した試験体を屋外にて保管し、経時によるモルタルライニング層2の表面の外観を目視にて観察評価した。その結果を表1下欄に示し、これによると、6ヶ月経過しても、ヘアクラックdの発生は認められなかった。
さらに、以下に示す原料を用いてモルタルb,cを表2に示す実施例5〜8の配合で混練した。
[モルタルb]
・セメント1:普通ポルトランドセメント(住友大阪セメント(株)製)
・細骨材:JWWA A 113の7.2細骨材に定められているもの
・水:水道水
・混和剤:デンカCSA#20(電気化学工業(株)製)
・水膨張樹脂b:スミカゲルSP−520(住友化学(株)製、ポリアクリル酸塩系樹脂
[モルタルc]
・セメント2:耐硫酸塩セメント(宇部三菱セメント(株)製)
・細骨材:JWWA A 113の7.2細骨材に定められているもの
・水:水道水
・混和剤:デンカCSA#20(電気化学工業(株)製)
・水膨張樹脂b:スミカゲルSP−520(住友化学(株)製、ポリアクリル酸塩系樹脂
Figure 2005315413
このモルタルb,cで、上記と同様な実験を行った。ただし、モルタルcを使用した実施例7,8については、モルタルライニング層を養生して内面研磨した後、シールコートを施さずに外観評価を行った。その結果を表2下欄に示し、これによると、所定期間経過後も、ヘアクラックdの発生は認められなかった。
一実施例の要部断面図 モルタルライニング管の製造説明図 従来のモルタルライニング管の乾燥状態作用図
符号の説明
1 ダクタイル鋳鉄管
2 モルタルライニング層
a モルタル
1 セメントモルタル層
2 セメントペースト層
b 保水材(水膨張樹脂)
c 水(水分)
d ヘアクラック

Claims (6)

  1. 管1内面にモルタルライニング層2を形成したモルタルライニング管において、前記モルタルライニング層2が保水材bを混入したものであることを特徴とするモルタルライニング管。
  2. 上記保水材bが水膨張樹脂であることを特徴とする請求項1に記載のモルタルライニング管。
  3. 上記保水材bがモルタルライニング層2表面側に偏在することを特徴とする請求項1又は2に記載のモルタルライニング管。
  4. 上記モルタルライニング層2が、回転する管1内面にモルタルaを供給して遠心力により形成したものであることを特徴とする請求項3に記載のモルタルライニング管。
  5. 上記モルタルライニング層2の表面にシールコートを施したことを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載のモルタルライニング管。
  6. 請求項3に記載のモルタルライニング管を製造する方法であって、回転する管1内面にモルタルaを供給して遠心力により、前記管1内面に均一なモルタルライニング層2を形成するとともに、モルタル組成物の比重差による遠心力の差により上記保水材bをそのモルタルライニング層2表面側に偏在させることを特徴とするモルタルライニング管製造方法。
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