JP2005315031A - 階段 - Google Patents

階段 Download PDF

Info

Publication number
JP2005315031A
JP2005315031A JP2004136820A JP2004136820A JP2005315031A JP 2005315031 A JP2005315031 A JP 2005315031A JP 2004136820 A JP2004136820 A JP 2004136820A JP 2004136820 A JP2004136820 A JP 2004136820A JP 2005315031 A JP2005315031 A JP 2005315031A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tread
girder
staircase
support
receiving member
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2004136820A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiromitsu Ishikawa
博光 石川
Hiroshi Horikawa
浩志 堀川
Akio Matsunaga
章生 松永
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Light Metal Co Ltd
Original Assignee
Nippon Light Metal Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Light Metal Co Ltd filed Critical Nippon Light Metal Co Ltd
Priority to JP2004136820A priority Critical patent/JP2005315031A/ja
Publication of JP2005315031A publication Critical patent/JP2005315031A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Steps, Ramps, And Handrails (AREA)

Abstract

【課題】 本発明は、構成部材を効率よく生産することができるとともに、設置条件に柔軟に対応することができ、しかも、構成部材の数が少なく構造が簡単な階段を提供する。
【解決手段】 階段勾配で傾斜する押出形材よりなる桁材10と、桁材10に支持される踏板14と、を含む階段であって、桁材10に、桁材10の傾斜方向に沿った挟持部11を設けるとともに、踏板14を、桁材10の挟持部11に挟持される支持端12を有した踏板受け材13により支持し、挟持部11に踏板受け材13の支持端12が固定されてなることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、階段に関する。
従来、建物の内部又は外部に設置される階段として多種多様なものが提案されている。そのうちの一つに、上下階に掛け渡した左右一対の側桁ないしささら板間に多数の踏板を架設した構造のものがある(例えば、特許文献1参照)。
このような階段では、側桁に対して踏板受け材が取り付けられ、この踏板受け材を介して踏板が取り付けられるようになっている。
特開2000−129881(段落0029〜0032、図5,図6)
ところで、一般的に、建物に設置される階段は、建物の階高や階段勾配、階段の段数などの設置条件によって、踏板の取付角度や取付間隔が変わってくるため、設置場所に応じた寸法仕様で製作する必要がある。
例えば、前記従来の階段のように、側桁の上面に踏板受け材を載置して固定する方式の階段では、側桁に対して取り付けられる踏板受け材の形状によって、階段勾配の変化に対応する構成であるため、設置場所に応じた仕様で、踏板受け材や踏板を形成したり、設置場所で手間をかけて加工したりする必要があった。このため、階段を構成する部材(以下、構成部材という)の汎用性は低く、効率よく生産することが難しかった。
また、一方で、階段の設置や加工のし易さを考慮すると、構成部材の数が少なく簡単な構造よりなる階段が望まれていた。
そこで、本発明は、構成部材を効率よく生産することができるとともに、設置条件に柔軟に対応することができ、しかも、構成部材の数が少なく構造が簡単な階段を提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明の階段は、階段勾配で傾斜する押出形材よりなる桁材と、この桁材に支持される踏板とを含む階段であって、前記桁材に、前記桁材の傾斜方向に沿った挟持部を設けるとともに、前記踏板を、前記桁材の前記挟持部に挟持される支持端を有した踏板受け材により支持し、前記挟持部に前記踏板受け材の支持端が固定されてなることを特徴とする。
かかる階段によれば、桁材に設けられた挟持部に踏板受け材の支持端を挟持して固定し、踏板受け材に踏板を支持することにより、階段を組み立てることができる。したがって、少ない構成部材で構造が簡単な階段が得られる。
踏板を支持する踏板受け材は、その支持端が桁材の挟持部に挟持されて固定されるようになっているので、桁材に対する踏板受け材の取り付け状態は安定したものとなり、結果、踏板を桁材に安定した状態で取り付けることができる。そして、踏板受け材は、桁材の挟持部に対して挟持されて固定されるので、桁材に対して踏板受け材の角度を調整して固定するという固定構造を実現することができる。これにより、桁材に対する踏板の固定角度を調整することができる。したがって、階段が設置される建物の階高や階段勾配等に合わせて、踏板受け材の角度を調整して固定することにより、踏板の取り付け角度を変更することができ、設置場所に合わせた階段の施工が可能となる。つまり、従来のように、設置場所に応じた仕様で構成部材を形成したり、設置場所で手間をかけて加工したりする必要がなくなり、一つの踏板受け材で異なる勾配に対応することができる。これにより、構成部材を効率よく生産することができるとともに、構成部材の汎用性も高いという利点が得られる。
桁材は、左右に一対設けて側桁として用いることもできるし、また、中央に1条設けて中桁として用いることもできる。桁材を側桁として用いた場合には、側桁同士が踏板受け材を介して踏板によって相互に連結されるので、結果として階段全体の剛性が向上し、階段昇降時に階段に発生するねじれや横揺れが抑制される。また、桁材を中桁として用いた場合には、踏板の中央に生じる撓みが少なくなるとともに、外観もすっきりしたものとなり、居室内等に階段を構築した場合にも圧迫感の無い階段が得られる。なお、桁材の端部を任意の角度に加工することで、設置場所に対応した端部形状とすることができる。
階段を施工する上で、蹴上げの高さや蹴込み寸法は、階段勾配に合わせて適切に設定する必要がある。つまり、設置場所の条件等により階段勾配が変わってくると、踏板の固定位置を桁材の長手方向にずらして調整する必要が生じてくる。したがって、仮に、桁材に対する踏板受け材の固定位置が固定的に決まっているとすると、階段勾配によっては、踏板の位置が不適切となってしまい、歩きづらく機能性に劣る階段となるおそれがある。これに対して、本発明の階段では、桁材の傾斜方向に沿った挟持部が設けられているので、挟持部に対して踏板受け材を固定する際に、桁材の傾斜方向に沿って踏板受け材の支持端を移動調整することができ、これによって、蹴上げの高さや蹴込み寸法が適切となるように、踏板受け材の位置をずらして固定することが可能となる。したがって、階段勾配に合わせた仕様で、踏板を設けることができ、汎用性に優れた階段が得られる。
また、本発明の階段は、階段勾配で傾斜する押出形材よりなる桁材と、この桁材に支持される踏板とを含む階段であって、前記桁材に、前記桁材の傾斜方向に沿った挟持部を設けるとともに、この挟持部を前記桁材の端部まで延設し、前記桁材を建物の構造体に固定するためのサポートシューの支持端(固定部)を、前記桁材の端部にて前記挟持部に挟持してなることを特徴とする。
かかる階段によれば、桁材の端部まで延設された挟持部により、サポートシューの支持端(固定部)が挟持されることで、サポートシューが桁材に取り付けられるので、桁材に対するサポートシューの取り付け状態が安定するとともに、その取り付けが容易であるという利点が得られる。また、サポートシューの支持端(固定部)が挟持部により挟持されて隠れるので、外観もすっきりした階段が得られる。なお、桁材の端部を任意の角度に加工することで、設置場所に対応した端部形状とすることができ、汎用性の高い階段が得られる。この場合、桁材の端部まで挟持部が延設されているので、桁材の端部が任意の角度に加工されても、挟持部としての機能が損なわれることがない。
また、サポートシューの挟持部への固定角度の変更のみで階段勾配に対する対応も可能である。
また、前記挟持部としては、前記桁材の長手方向に突条の挟持片を並設してなる構成とするのがよい。
かかる階段によれば、挟持部が桁材に突条に並設されるので、踏板受け材の支持端を挟持部に挟持する際の組み付け作業が行いやすく、施工性に優れた階段が得られる。
さらに、前記挟持片としては、その少なくとも1つが前記桁材と別体に形成される構成とするのがよい。
かかる階段によれば、挟持片の少なくとも1つが別体となっている分、桁材自体の形状を押出し性に優れたシンプルな形状とすることができ、桁材の生産性を高めることができる。
また、前記桁材としては、複数の形材から構成されてなり、前記挟持部が前記複数の形材同士の対向部位により形成される構成とするのがよい。
かかる階段によれば、桁材自体が複数の形材から構成されるので、複数の形材を対向配置することで挟持部が自動的に形成されることとなり、施工性の良い階段が得られる。
また、桁材の形状を押出し性に優れたシンプルな形状、例えば、断面矩形とすることができ、桁材の生産性を高めることもできる。
さらに、複数の形材が踏板受け材を介して一体に連結されることで桁材が構成されることとなるので、その左右方向(桁材の短手方向)の変位・変形が小さく抑えられることとなる。すなわち、階段の左右方向(桁材の短手方向)の剛性が向上するので、例えば、階段昇降時の横揺れを抑制することができる。
さらに、前記踏板受け材としては、前記支持端を含む鉛直部と、前記踏板受け材を支持する水平部とを有するT字型または逆L型の形材からなる構成とするのがよい。
かかる階段によれば、踏板受け材の製造、取り付けが容易になる。また、踏板受け材を押出成形等からなる形材より切り出して作ることができるので、鋳物品等で形成したものと比べ安価に製造できる。
さらに、前記桁材は、断面略丸形に形成されてなるように構成するのがよい。
かかる階段によれば、主たる構成部材である桁材が断面略丸形に形成されるので、例えば、桁材が断面角形に形成されたものに比べて、外観が柔らかいものとなり、圧迫感の少ない階段とすることができる。
また、前記桁材が断面中空の押出形材からなるように構成するのがよい。
かかる階段によれば、工場製作の容易化および部材の軽量化を図りながら構造部材としての強度も高めることができる。ここで、断面中空の押出形材とは、押出し成形により内部に空洞を有する状態に形成された部材であって、所定の断面性能の発揮が可能な断面形状とされたものをいう。
さらに、前記踏板受け材およびサポートシューは押出形材を切り出して形成する構成とするのがよい。
かかる階段によれば、踏板受け材およびサポートシューが押出形材を切り出して形成されるので、踏板受け材およびサポートシューの生産性が向上するという利点が得られる。
また、前記のように、踏板受け材ないしサポートシューの固定角度により階段勾配に対応することが可能であるが、形材より形成する際に切り出し角度等の変更で、さらに確実に、階段勾配の変化にも追従できるものとすることができる。
また、前記桁材、前記踏板受け材、前記踏板の一種又は全種がアルミニウム合金製の押出形材からなるように構成するのがよい。
かかる階段によれば、強度の割に軽量で腐食し難いというアルミニウム合金のメリットを活かすことができる。すなわち、階段が軽量になるので、施工時の取り扱いが容易で、また、従来の木造住宅にも容易に適用することができる。また、廃棄の際の取扱も容易になる。
本発明によれば、構成部材を効率よく生産することができるとともに、設置条件に柔軟に対応することができ、しかも、構成部材の数が少なく構造が簡単な階段が得られる。
以下、本発明の実施の形態を、添付した図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、各実施の形態において、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
<第1の実施形態>
本発明の第1の実施形態に係る階段を、図1から図8を参照して説明する。
(全体構成)
まず、第1の実施形態に係る階段の全体構成を、図1から図5を参照して説明する。
ここで、図1は本発明の第1の実施形態に係る階段の主要構造を説明するための部分斜視図(一部分解斜視図)、図2は同じく階段の全体を示す正面図、図3は同じく階段の全体を示す側面図、図4は図3のC−C拡大断面図、図5は側桁の下端および上端におけるサポートシューの固定構造を示す斜視図、図6は踏板受け材を示す図であり、(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は底面図、(d)は背面図、(e)は側面図である。
図1から図5に示すように、本発明の第1の実施形態に係る階段は、押出形材よりなる桁材を一対の側桁10とした階段であり、側桁10に形成された挟持部11と、この挟持部11に支持端12が支持される踏板受け材13と、この踏板受け材13に支持される踏板14とを主要部として構成されている。また、側桁10は、図3,図5に示すように、その下端10Aに取り付けられたサポートシューS1を介して階下の床面F1に固定され、上端10Bに取り付けられたサポートシューS2を介して階上の床面F2を支持する梁材(または構造部)F21に固定されている。
本実施の形態では、側桁10、踏板受け材13および踏板14がアルミニウム合金製の押出形材により形成されている。
(側桁)
次に、側桁10について、主として図1,図4を参照して説明する。
側桁10は、図1,図4に示すように、断面縦長の矩形とされた基部10aと、この基部10aの上部に設けられ、前記挟持部11を形成する一対の突条の挟持片10b,10bとから構成されている。挟持片10b,10bは、側桁10の傾斜方向(長手方向)に沿って並設されており、踏板受け材13の支持端12を挟持することが可能なように、側桁10の幅方向(短手方向)に所定の間隔を隔てて設けられている。側桁10の側面には、図1に示すように、所定の間隔を置いて、踏板受け材13を固定するためのボルト10cを挿通することが可能なボルト挿通孔10d(一部図示)が形成されている。なお、このボルト挿通孔10dは、工場等において予め形成してもよいし、設置場所において形成するようにしてもよい。
このような側桁10は、図3,図5に示すように、下端10Aおよび上端10Bを任意の角度に切断加工することで、設置場所に対応した端部形状とされる。つまり、下端10Aについては、階下の床面F1と平行(すなわち水平面)になるように切断加工を行うとともに、上端10Bについては、階上の床面F2を支持する梁材F21と平行(すなわち鉛直面)となるように切断加工を行う。このような切断加工を行うことによって、側桁10の下端10Aおよび上端10Bを、その設置面(床面F1,梁材F21)に対応することができると同時に、後記するサポートシューS1,S2を取り付けるための取付部として機能させることができる。なお、この下端10Aおよび上端10Bの切断加工は、予め工場等において行うこともできるし、設置場所において適宜行うこともできる。
なお、側桁10には、図には示さないが、補強等の目的で基部10aの内側部分に仕切り壁等によって2つの中空部を形成するようにすることもできる。
(踏板受け材)
踏板受け材13は、T字型の押出形材を切り出すことにより形成されており、図6各図に示すように、前記支持端12を含む鉛直部13Aと、前記踏板14(図1参照)を支持するための水平部13Bとからなっている。支持端12は、図6(e)に示すように、鉛直部13Aの後部側が傾斜状に切り欠かれることにより形成されており、その傾斜角度は、一般的な階段勾配に対応したものとされている。これにより、図7に示すように、側桁10の挟持部11に対して、踏板受け材13の支持端12を挿入して挟持すると、支持端12の縁部12aが挟持部11の底部11a(側桁10の基部10aの上面)に当接した状態で、踏板受け材13の水平部13Bが水平状態に保持されることとなる。
本実施の形態では、踏板受け材13の支持端12に、前記側桁10のボルト挿通孔10d(図1参照)の対応する位置に、ボルト貫通孔12bが形成されている。なお、このボルト貫通孔12bは、必ずしも設ける必要はなく、設置場所においてドリル等を用いることにより適宜形成することもできる。
このような踏板受け材13は、T字型となっているので、製造、取り付けが容易であるとともに、このような踏板受け材13を用いた階段は、上下方向の剛性が向上するという利点が得られる。
(踏板)
踏板14は、図1,図4,図7に示すように、踏板受け材13の水平部13Bにボルト14a等により支持固定される。なお、踏板14は、木製やその他の金属製などの板材から設けてもよい。
(サポートシュー)
サポートシューS1は、図5に示すように、階下の床面F1に当接する床面当接部S11と、側桁10の下端10Aにおいて基部10aの内側に挿入されてボルト固定される固定部S12とを備え、下端10Aと階下の床面F1との間に介設されて、下端10Aを床面F1に固定するようになっている。
また、サポートシューS2は、図5に示すように、階上の床面F2を支持する梁材F21に当接する当接面S21と、側桁10の上端10Bにおいて基部10aの内側に挿入されてボルト固定される固定部S22とを備え、上端10Bと階上の梁材F21との間に介設されて、上端10Bを階上の梁材F21に固定するようになっている。
S12、S22にはボルト貫通孔S13、S23が形成される。
本実施の形態では、サポートシューS1,S2がアルミニウム合金製の押出形材を階段勾配に応じて切り出すことにより形成されている。なお、これらの押出形材の押出方向は矢印Eの方向である。
また、下端10Aおよび上端10BへのサポートシューS1,S2のボルトによる固定は、側桁10の基部10aよりボルトナットにて固定しているが、S12,S22に形成した貫通孔S13、S23を雌ねじとして、ナットを使わずに基部10aの片側からのみのボルト止めするようにしてもよい。
(階段の構築手順)
次に、本発明の第1の実施形態に係る階段の構築手順を図1〜図7を参照して説明する。
階段を構築する際の加工は、大きく分けて2通りの手法を採ることができる。そのひとつは、工場等において予め各構成部材(主として側桁10,踏板受け材13、以下同じ)の加工または、加工と組立を全般的に行っておく手法であり、他のひとつは、主として階段の設置場所において各構成部材の加工を行うようにした手法である。
前記した工場等において予め各構成部材の加工を行っておく手法では、階段の設置場所に各構成部材を搬入して順次組み付ければよいので、施工が行い易いという利点が得られる。例えば、この手法では、標準的な階段勾配を有する階段を事前に製造しておく場合に適しているといえる。
一方、前記した階段の設置場所において各構成部材の加工を行うようにした手法では、各構成部材の加工を設置場所で行いながら階段を構築することができるので、設置場所にうまく対応した階段を得ることができる。例えば、この手法では、注文建築等のオーダーメイド的な階段の設置に適しているといえる。但し、この場合にあっても事前に階段勾配等の設計情報を知らせておくことで工場での加工ないし製造も当然可能である。
まず、工場等において予め各構成部材の加工を行っておき、設置現場で組み立てるようにした手法による構築手順を説明する。
この手法では、前記したように各構成部材の全般的な加工が済んでいるので、設置場所においては、搬入された各構成部材を順次組み付けてゆくことにより階段を構築することができる。
構築手順の一例としては、はじめに、左右の側桁10,10を、階下の床面F1と階上の梁材F21との間に架設する。このとき、側桁10の下端10Aと階下の床面F1との間にサポートシューS1を介設するとともに、側桁10の上端10Bと階上の梁材F21との間にサポートシューS2を介設する。なお、サポートシューS1,S2は、側桁10を架設する前の段階で、側桁10の下端10Aおよび上端10Bに対して取り付けておく。
前記側桁10,10の架設後、踏板受け材13の支持端12を、各側桁10の挟持部11の所定の位置に挿入して、図4に示すように、ボルト10cとナット10eとを用いて踏板受け材13を側桁10に固定する(図1〜図3参照)。このとき、踏板受け材13の支持端12のボルト貫通孔12bを、側桁10の挟持部11のボルト挿通孔10dに位置合わせする必要がある。しかし、この位置合わせは煩雑であるため、次のような条件で前記ボルト孔貫通孔12bおよびボルト挿通孔10dを予め形成しておくことにより、位置合わせの煩雑さを解消することが可能になる。
すなわち、階段勾配が事前に正確に判っておりこれに合わせて踏板受け材13を加工する場合はその縁部12aを階段勾配に合わせて切断しておく。
これにより、図7に示すように、挟持部11の奥まで支持端12が差し込まれた状態(挟持部11の底部11aに支持端12の縁部12aが当接した状態)を、挟持部11に対する踏板受け材13の基本的な取付状態として、この状態で前記ボルト貫通孔12bとボルト挿通孔10dとの位置が合うように、ボルト貫通孔12bおよびボルト挿通孔10dを予め形成するようにする。このような条件で、ボルト貫通孔12bおよびボルト挿通孔10dを形成することにより、ボルト貫通孔12bとボルト挿通孔10dとの高さ方向の形成位置が固定的に合うようになる。つまり、組み付け時には、踏板受け材13の支持端12を挟持部11の底部11aに当接する位置まで挿入し、挿入後は、挟持部11の傾斜方向に沿って踏板受け材13を移動させる(ずらす)ことにより、前記ボルト貫通孔12bとボルト挿通孔10dとが重なる位置を容易に見出すことができる。
その後、図1に示すように、踏板受け材13の水平部13Bに踏板14を載置するとともに、ボルト14aを水平部13Bの下側から水平部13Bの挿通孔13B’に挿通して、これを踏板14に埋め込まれた図示しないプレートに螺合することにより、踏板受け材13に踏板14を固定する。以上のような踏板受け材13の固定および踏板14の固定を各取付位置に対して行うことにより、階段が構築される。なお、必要に応じて、側桁10や踏板14を利用して図示しない手摺を取り付けることもできる。
次に、主として標準的な主要な加工を第1段階として工場で行い、階段の設置場所に合わせた第2段階の加工を設置場所(設置場所以外の工場にて加工を行う場合も含む)で行うようにした手法による構築手順を説明する。
なお、ここでは、設置場所に対応した準備的な加工として、側桁10を予め工場等において所定の長さに形成(切断)する加工を行い、これを設置場所に搬入して下端10Aおよび上端10Bを傾斜状に切断加工するとともに、設置場所において、踏板受け材13のボルト貫通孔12bおよび側桁10のボルト挿通孔10dを階段勾配にあわせて形成することを基本とする構築手順について説明する。
はじめに、各構成部材を設置場所に搬入した後、設置場所の状況に合わせて、側桁10の下端10Aおよび上端10Bを、階下の床面F1および階上の梁材F21に合わせて傾斜状に切断加工し、階下の床面F1と階上の梁材F21との間に側桁10を架設する。このとき、側桁10の下端10Aと階下の床面F1との間にサポートシューS1を介設するとともに、側桁10の上端10Bと階上の梁材F21との間にサポートシューS2を介設する。なお、サポートシューS1,S2は、側桁10を架設する前段階で、側桁10の下端10Aおよび上端10Bに取り付けておくようにしてもよい。
なお、通常、サポートシューS1の固定部S12の切断形状(傾斜状の切断形状)は、標準的な階段勾配の角度に応じた角度αで切断するが、固定部S12の幅S1Wは、側桁10の基部10aの中空部の幅10Wよりも小さくなるように切断を行う。このように、固定部S12の幅S1Wを形成しておくことにより、階段勾配が図8(c)中一点鎖線で示すように、標準的な階段勾配の角度から緩やかな階段勾配の角度に変化した場合にも、サポートシューS1の加工を行うことなく、サポートシューS1をそのまま取り付けることができる(このことは、サポートシューS2についても同様に行うことができる)。この場合、サポートシューS1,S2のボルト貫通孔13aの加工は、事前に行わず設置場所の状況に合わせて行うことになる。
一方、踏板受け材13はその支持端12を側桁10の挟持部11に挿入して、踏板受け材13を側桁10に固定するとともに、踏板受け材13に対して前記と同様にして踏板14を固定する(図1参照)。このとき、踏板受け材13の水平部13Bが水平に保持されるように、挟持部11に対する支持端12の取付角度を調整して固定する調整作業を行う。
図8は階段勾配に対応して踏板受け材13の取付角度を調整して固定するときの様子を示した図であり、(a)は緩やかな階段勾配に対応した状態を示した模式図、(b)は急な階段勾配に対応した状態を示した模式図である。
図8(a)において、軸線Oは、前記した手法において階段を構築したときの側桁10の勾配(標準的な階段勾配)を表したものであり、また、軸線O1は、軸線Oよりも側桁10の勾配を角度θ1だけ緩やかにしたときの側桁10(図中一点鎖線で表示)の勾配(階段勾配)を表している。
また、図8(b)において、軸線O2は、前記軸線Oよりも側桁10の勾配を角度θ2だけ急にしたときの側桁10(図中二点鎖線で表示)の勾配(階段勾配)を表している。
図8(a)(b)に示すように、踏板受け材13は、その支持端12を挟持部11に挟持して固定することができる範囲内において、傾けた状態(前記標準的な階段勾配よりも傾けた状態)にして取り付けることができ、側桁10の傾斜に合わせてその水平部10Bが平行な状態となるように固定することができる。
すなわち、図8(a)に示すように、階段勾配が緩やかになった分、側桁10の下り方向に向けて踏板受け材13を傾けることで、緩やかな階段勾配に対応して踏板受け材13の水平部13Bが水平となる状態に、踏板受け材13を固定することができ、また、逆に、図8(b)に示すように、階段勾配が急になった分、側桁10の上り方向に向けて踏板受け材13を傾けることで、急な階段勾配に対応して踏板受け材13の水平部13Bが水平となる状態に、踏板受け材13を固定することができる。なお、ボルト挿通孔10dは設置場所に応じた踏板ピッチにて先に空け、踏板受け材13のボルト貫通孔12bの形成は、挟持部11に支持端12を所定の角度(水平部13Bが水平に保持される角度)で挟持した状態において、挟持部11の側方からドリル等を当てることにより形成することができる。
このような階段によれば、側桁10に対して踏板受け材13の角度を調整して固定するという固定構造を実現することができる。これにより、設置場所によって階段勾配が異なっても、踏板受け材13を側桁10の傾斜方向に傾けて固定することで、踏板14を平行に保持することができ、設置場所に適合した階段の施工が可能となる。つまり、従来のように、設置場所に応じた仕様で踏板受け材などの構成部材を形成したり、設置場所で手間をかけて加工したりする必要がなくなり、一つの踏板受け材13で異なる勾配に対応することが可能となる。これにより、構成部材、特に側桁10や踏板受け材13を効率よく生産することができるとともに、その汎用性も高いという利点が得られる。
ところで、前記のように階段勾配が標準的な階段勾配から変わってると、蹴上げの高さや蹴込み寸法もそれに合わせて適切に設定する必要がある。つまり、階段勾配が変わると、踏板14の固定位置を側桁10の長手方向にずらして前記設定を調整する必要が生じてくる。したがって、仮に、側桁10に対する踏板受け材13の固定位置が、前記の工場等で予め全般的な加工を行っておく手法のところで説明したように、固定的に決まっているものであるとすると、設置場所における階段勾配によっては、踏板14の水平度が不具合となるばかりでなく、踏板14同士の位置関係が不適切となってしまい、歩きづらく機能性に劣る階段となるおそれがある。これに対して、本実施の形態では、挟持部11(挟持片10b)が側桁10の傾斜方向に沿って突条に形成されているので、挟持部11に対して踏板受け材13を固定する際に、同時に、側桁10の傾斜方向に沿って踏板受け材13の支持端12の取付位置を移動調整することが可能であり、このような調整によって、前記蹴上げの高さや蹴込み寸法が所定の値となるように、踏板受け材13を側桁10に沿ってずらして固定することが可能となる。したがって、階段勾配に合わせた仕様で、踏板14を設けることができるようになり、汎用性に優れた階段が得られる。
なお、前記した階段の構築手順は一例であり、適宜変更しても差し支えない。また、踏板受け材13は、工場等で予め側桁10に対して仮止めしておいてもよいし、固定的に組み付けるようにしてもよい。
以上説明した階段によれば、少ない構成部材で構造が簡単であるという利点が得られる。また、予め所定の形状・寸法にて形成された前記の各構成部材を組み合わせるだけで、容易かつ正確に階段を組み立てることができる。また、組み立てに際して、特別な工具や溶接も必要としないので、熟練工でなくとも容易に階段を構築することができる。
踏板受け材13は、その支持端12が側桁10の挟持部11に挟持されて固定されるようになっているので、側桁10に対する踏板受け材13の取り付け状態は安定したものとなり、結果、踏板14を側桁10に安定した状態で取り付けることができる。また、側桁10同士が踏板受け材13を介して踏板14によって相互に連結されるので、結果として階段全体の剛性が向上し、階段昇降時に階段に発生するねじれや横揺れが抑制される。
また、挟持部11が側桁10に突条に並設されているので、踏板受け材13の支持端12を挟持部11に挟持する際の組み付け作業が行いやすく、施工性に優れているという利点も得られる。
さらに、側桁10が断面中空の押出形材からなるので、工場製作の容易化および軽量化を図りながら構造部材としての強度も高めることができる。
また、側桁10、踏板受け材13、踏板14はアルミニウム合金製の押出形材からなるので、強度の割に軽量で腐食し難いというアルミニウム合金のメリットを活かし、軽構造の階段を構築することが可能で、従来の木造住宅にも容易に適用することができる。また、廃棄の際の取扱も容易になる。
さらに、踏板受け材13およびサポートシューS1,S2がアルミニウム合金製の押出形材を加工(切り出し加工)して形成されるので、踏板受け材13およびサポートシューS1,S2の生産性が向上するという利点が得られる。なお、踏板受け材13およびサポートシューS1,S2はアルミニウム合金製の鋳造品で形成しても差し支えない。
また、側桁10のボルト挿通孔10dや踏板受け材13のボルト貫通孔12bを長穴状に形成して、踏板受け材13の固定角度を調整できるようにしてもよい。
<第2の実施形態>
本発明の第2の実施形態に係る階段を、図9から図11を参照して説明する。なお、前記第1の実施形態に係る階段と同一の要素には、同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
ここで、図9は本発明の第2の実施形態に係る階段の主要構造を説明するための部分斜視図(一部分解斜視図)、図10(a)は側桁の構造を説明するための断面図、図10(b)は挟持部における踏板受け材の連結構造を示す部分拡大断面図、図11は側桁の下端および上端におけるサポートシューの固定構造を示す斜視図である。
(全体構成)
図9から図11に示すように、本発明の第2の実施形態に係る階段は、側桁20が、複数(本実施形態では2つ)の形材21,21から構成されてなり、側桁20を構成している形材21,21同士の対向部位21a,21aにより傾斜方向に沿った挟持部(図10(b)参照)25が形成された構成となっている。また、図11に示すように、挟持部25が側桁20の下端20Aおよび上端20Bまで延設してあり、アルミニウム合金製の押出形材を切り出すことにより形成されたサポートシューS3,S4の支持端S32,S42が、この下端20Aおよび上端20Bに対して挟持されて固定される構成としてある。
(側桁)
側桁20を構成している2つの形材21,21は、図9,図10(a)に示すように、断面縦長の矩形とされたアルミニウム合金製の押出形材であり、図10(a)(b)に示すように、踏板受け材13の支持端12を挟持部25に挟持した状態で、ボルト22およびナット22a(図10(b)参照、以下同じ)により連結固定されるようになっている。形材21の側面には、ボルト22やナット22aを挿通するための孔23,23aがそれぞれ形成されている(図9参照)。この孔23,23aは、ボルト固定後、公知の孔塞ぎにて適宜塞がれる。
このような側桁20は、工場等において予め形成してもよいし、設置場所において組み立てるようにしてもよい。
側桁20に踏板受け材13を固定する際には、前記第1の実施形態のところで説明した固定と同様に、予め側桁20および踏板受け材13に図示しない所定のボルト孔等を形成しておいて、これを利用して固定するようにした手法と、設置場所においてボルト孔等を形成することによって固定するようにした手法のいずれも採用することができるが、以下では、後者の手法によって階段を構築する手順について説明する。
前記第1の実施形態で説明したように、踏板受け材13は、その支持端12を挟持部25に挟持して固定することができる範囲内において、傾けた状態にして取り付けることができ、側桁20の傾斜に合わせてその水平部10Bが平行な状態となるように固定することができる。
すなわち、側桁20の下り方向に向けて踏板受け材13を傾けることで、緩やかな階段勾配に対応することができ、また、逆に、側桁20の上り方向に向けて踏板受け材13を傾けることで、急な階段勾配に対応することができる。
なお、側桁20の下端20Aおよび上端20Bは、工場等あるいは設置場所において任意の角度に切断加工することで、設置場所に対応した端部形状とすることができる。
(サポートシュー)
サポートシューS3は、図11に示すように、階下の床面F1に当接する床面当接部S31と、側桁20の下端20Aにおいて挟持部25に挿入されてボルト固定される傾斜平板状の固定部S32とを備え、下端20Aと階下の床面F1との間に介設されて、下端20Aを床面F1に固定するようになっている。
また、サポートシューS4は、図11に示すように、階上の床面F2を支持する梁材F21に当接する当接面S41と、側桁20の上端20Bにおいて挟持部25に挿入されたボルト固定される傾斜平板状の固定部S42とを備え、上端20Bと階上の梁材F21との間に介設されて、上端20Bを階上の梁材F21に固定するようになっている。
本実施形態の階段によれば、前記第1の実施形態で説明したものと同様に、側桁20に対して踏板受け材13の角度を調整して固定するという固定構造を実現することができる。これにより、設置場所によって階段勾配が異なっても、踏板受け材13を側桁20の傾斜方向に傾けて固定することで、踏板14を平行に保持することができ、設置場所に適合した階段の施工が可能となる。
図10(b)には側桁20を構成する2つの形材21、21の下側に適宜に配置したスペーサ51を示す。このスペーサ51により2つの形材21、21からなる側桁20の強度がさらに強化される、このスペーサ51は踏板受け材13の支持端12を下方に延長させて形成してもよいし、側桁20の長手方向に連続するものであってもよい。
また、側桁20を構成している2つの形材21,21は、断面縦長の矩形とされたシンプルな形状とされているので、効率よく生産することができるとともに、汎用性も高いという利点が得られる。
さらに、側桁20が2つの形材21,21から構成されるので、2つの形材21,21を対向配置することで挟持部25が自動的に形成されることとなり、施工性の良い階段が得られる。
また、2つの形材21,21が踏板受け材13を介して一体に連結されることで側桁20が構成されることとなるので、その左右方向(側桁20の短手方向)の変位・変形が小さく抑えられることとなる。すなわち、階段の左右方向(側桁20の短手方向)の剛性が向上するので、例えば、階段昇降時の横揺れを抑制することができる。
また、側桁20の下端20Aおよび上端20Bまで挟持部25が延設され、この挟持部25にサポートシューS3,S4の支持端(固定部)S32,S42がそれぞれ挟持されることで、サポートシューS3,S4が側桁20に取り付けられるので、側桁20に対するサポートシューS3,S4の取り付け状態が安定するとともに、その取り付けが容易であるという利点が得られる。
さらに、サポートシューS3,S4の固定部S32,S42が挟持部25により挟持されて隠れるので、外観もすっきりした階段が得られる。この場合、側桁20の下端20Aおよび上端20Bまで挟持部25が延設されているので、側桁20の下端20Aおよび上端20Bが任意の角度に切断加工されても、挟持部25としての機能が損なわれることがない。したがって、サポートシューS3,S4を側桁20の下端20Aおよび上端20Bに対して確実に固定することができる。
<第3の実施形態>
本発明の第3の実施形態に係る階段を、図12および図13を参照して説明する。なお、前記第1,第2の実施形態に係る階段と同一の要素には、同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
ここで、図12は本発明の第3の実施形態に係る階段の主要構造を説明するための部分斜視図(一部分解斜視図)、図13は中桁および踏板受け材の支持構造を説明するための拡大断面図である。
図12,図13に示すように、本発明の第3の実施形態に係る階段は、複数(本実施形態では3つ)の形材31を1条の中桁30として用いた階段であり、各形材31同士の対向部位31a,31a(図13参照)により、中桁30の傾斜方向に沿った2つの挟持部35,35が形成された構成となっている。また、踏板受け材40は、中桁30に形成された2つの挟持部35,35に対してそれぞれ挟持される2つの支持端41,41を有している。なお、図には示さないが、2つの挟持部35,35が中桁30の下端および上端まで延設してあり、前記第1,第2の実施形態と同様に、アルミニウム合金製の押出形材を切り出すことにより形成された図示しないサポートシューによって、中桁30が階下の床面および階上の梁材に対して固定されるようになっている。
中桁30を構成している3つの形材31,31b,31は、いずれも、アルミニウム合金製の中空部を有する押出形材である。中間の形材31bは、図13に図示の通り、上部と下部に中実部31bを有する形材である。
図13に示すように、踏板受け材40の2つの支持端41,41を挟持部35,35にそれぞれ挟持した状態で、ボルト22とナット22aによりそれぞれ連結固定されるようになっている。また、形材31の側面には、ボルト22やナット22aを挿通するための孔33,33aがそれぞれ形成されている。
このような中桁30は、工場等において予め形成してもよいし、設置場所において組み立てるようにしてもよい。なお、形材31bは、中空部を有しない単なる板であってもよい。
中桁30に対する踏板受け材40の固定にあたっては、前記第1,第2の実施形態のところで説明した固定と同様に、その支持端41,41を挟持部35,35に挟持して固定することができる範囲内において、傾けた状態にして取り付けることができ、中桁30の傾斜に合わせてその水平部40Bが平行な状態となるように固定することができる。
踏板受け材40は、支持端41,41を含む2つの鉛直部40Aと、この鉛直部40Aに一体的に形成された水平部40Bとから構成されている。鉛直部40Aの形状は、前記第1,第2の実施形態で説明した踏板受け材13の鉛直部13A(図6各図参照)と同様の形状に形成されており、ここでは詳細な説明は省略する。水平部40Bは、階段構築時に踏板14の中央下部に配置される構成上、強度を確保するために、前記踏板受け材13における水平部13B(図1,図9参照)よりも幅広に形成されている。
このような構成からなる階段によれば、前記第1,第2の実施形態と同様の固定構造を採ることができ、中桁30に対して踏板受け材40の角度を調整して固定するという固定構造を実現することができる。これにより、設置場所によって階段勾配が異なっても、踏板受け材40を中桁30の傾斜方向に傾けて固定することで、踏板14を平行に保持することができ、一つの踏板受け材40で設置場所に適合した階段の施工が可能となる。
また、中桁30を構成している各形材31は、断面縦長の矩形とされたシンプルな形状とされているので、効率よく生産することができるとともに、汎用性も高いという利点が得られる。
さらに、中桁30が3つの形材31,31b,31から構成されるので、3つの形材31,31b,31を順に並べて対向配置することで2つの挟持部35,35が自動的に形成されることとなり、施工性の良い階段が得られる。
また、3つの形材31,31b,31が踏板受け材40を介して一体に連結されることで中桁30が構成されることとなるので、中桁30の剛性が高く、強度の向上された階段が構築される。さらに、踏板14の中央に生じる撓みが少なくなるとともに、外観もすっきりしたものとなり、居室内等に階段を構築した場合にも圧迫感の無い階段が得られる。なお、符号51で示した部材は、前記第2の実施態様にて説明したものと同様のスペーサである。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、前記した各実施形態に限定されるものではなく、適宜変更して実施することができる。
例えば、前記第1の実施形態で示した側桁10は、その挟持部11を構成する挟持片10bが基部10aに一体的に形成されたものを例示したが、図14(a)に示すように、挟持片10bの少なくとも一方(図中符号10b’を付した側)を側桁10と別体に構成してもよい。このように構成した階段によれば、挟持片10b’が別体となっている分、側桁10自体の形状を押出し性に優れたシンプルな形状とすることができ、側桁10の生産性を高めることができる。
また、図14(b)に示すように、側桁10’の基部10a’を断面略丸形に形成してもよい。このような側桁10’を用いた階段によれば、例えば、側桁10が断面角形に形成されたもの(図1参照)に比べて、外観が柔らかいものとなり、圧迫感の少ない階段とすることができる。
さらに、図14(c)に示すように、踏板受け材13’を逆L型の形材からなる構成としてもよい。このような踏板受け材13’を用いた階段によれば、踏板受け材13’の製造、取り付けが容易であるという利点が得られる。
また、前記した第1,第2の実施形態で示した側桁10,20、あるいは第3の実施形態で示した中桁30に代えて、図15(a)〜(c)に示すように、挟持部50を形成する少なくとも2つの側壁51,51を備えた形材61〜63を桁材として用いてもよい。このような形材61〜63では、2つの側壁51,51の対向部位により挟持部50を形成することができ、図15(d)にその一例を示すように、挟持部50に対して踏板受け材13の支持端12を挟持することができ、ワッシャ22b等を介してボルト22とナット22aを用いることにより、挟持部50に踏板受け材13の支持端12を固定することができる。
このような形材61〜63には、図15(a)〜(c)に示すように、突出形状のそれぞれ異なる張出し部52,53が側壁51,51の上部および下部に形成されており(形材62ではさらに上部と下部の間に張出し部55(この符号は図中でまだ未記載です)が形成されている)、図15(d)にその一例を示すように、張出し部52,53間に嵌め込むことが可能なカバー部材54,54を用意することで、形材61の両側部を覆うことが可能である。このようなカバー部材54,54で覆った形材61〜63の断面形状を図15(e)〜(g)に示す。このようなカバー部材54,54を用いることにより、ボルト22やナット22aを隠すことができるので、形材61〜63の外観を見栄えよくすることができる。
また、このような形材は、図15(h)に示すような中空部を有する形材64を押出成形により作成し、踏板受け材を取り付ける部分において、上側の壁64aを切除して作ることもできる。
さらに、図16に示すように、固定部S52,S62が中空部とされたサポートシューS5,S6を用いることもできる。図16において、サポートシューS5は、階下の床面F1に当接する床面当接部S51と、側桁10の下端10Aにおいて基部10aの内側に挿入されてボルト固定される固定部S52とを備え、固定部S52にボルト貫通孔S53が形成されている。また、サポートシューS6は、階上の床面F2の梁材F21に当接する当接部S61と、側桁10の上端10Bにおいて基部10aの内側に挿入されてボルト固定される固定部S62とを備え、固定部S62にボルト貫通孔S63が形成されている。なお、図中矢印Eは、押出形材の押出方向である。
本発明の第1の実施形態に係る階段の主要構造を説明するための部分斜視図(一部分解斜視図)である。 同じく階段の全体を示す正面図である。 同じく階段の全体を示す側面図である。 図3のC−C拡大断面図である。 側桁の下端および上端におけるサポートシューの固定構造を示す斜視図である。 踏板受け材を示す図であり、(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は底面図、(d)は背面図、(e)は側面図である。 踏板受け材と側桁との固定構造を示す拡大側面図である。 階段勾配に対応して踏板受け材の取付角度を調整して固定したときの様子を示した図であり、(a)は緩やかな階段勾配に対応した状態を示した模式図、(b)は急な階段勾配に対応した状態を示した模式図である。 本発明の第2の実施形態に係る階段の主要構造を説明するための部分斜視図(一部分解斜視図)である。 (a)は側桁の構造を説明するための断面図、図10(b)は挟持部における踏板受け材の連結構造を示す部分拡大断面図である。 側桁の下端および上端におけるサポートシューの固定構造を示す斜視図である。 本発明の第3の実施形態に係る階段の主要構造を説明するための部分斜視図(一部分解斜視図)である。 中桁および踏板受け材の支持構造を説明するための拡大断面図である。 (a)〜(c)は変形例を示す模式断面図である。 (a)〜(h)は変形例を示す模式断面図である。 その他のサポートシューを用いた固定構造を示す斜視図である。
符号の説明
10 側桁
10b 挟持片
11 挟持部
12 支持端
13 踏板受け材
13A 鉛直部
13B 水平部
14 踏板
20 側桁
21 形材
21a 対向部位
25 挟持部
30 中桁
31 形材
35 挟持部
40 踏板受け材
41 支持端
50 挟持部
F1 床面
F2 床面
F21 梁材
S1〜S4 サポートシュー

Claims (11)

  1. 階段勾配で傾斜する押出形材よりなる桁材と、
    この桁材に支持される踏板と、を含む階段であって、
    前記桁材に、前記桁材の傾斜方向に沿った挟持部を設けるとともに、
    前記踏板を、前記桁材の前記挟持部に挟持される支持端を有した踏板受け材により支持し、前記挟持部に前記踏板受け材の支持端が固定されてなることを特徴とする階段。
  2. 階段勾配で傾斜する押出形材よりなる桁材と、
    この桁材に支持される踏板と、を含む階段であって、
    前記桁材に、前記桁材の傾斜方向に沿った挟持部を設けるとともに、この挟持部を前記桁材の端部まで延設し、前記桁材を建物の構造体に固定するためのサポートシューの支持端を、前記桁材の端部にて前記挟持部に挟持してなることを特徴とする階段。
  3. 前記挟持部は、前記桁材の長手方向に突条の挟持片を並設してなることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の階段。
  4. 前記挟持片は、その少なくとも1つが前記桁材と別体に形成されてなることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の階段。
  5. 前記桁材は、複数の形材から構成されてなり、前記挟持部が前記複数の形材同士の対向部位により形成されてなることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の階段。
  6. 前記踏板受け材は、前記支持端を含む鉛直部と、前記踏板受け材を支持する水平部とを有するT字型または逆L型の形材からなることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の階段。
  7. 前記桁材は、断面略丸形に形成されてなることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の階段。
  8. 前記桁材が断面中空の押出形材からなることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の階段。
  9. 前記踏板受け材は押出形材を切り出して形成されることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の階段。
  10. 前記サポートシューは押出形材を切り出して形成されることを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の階段。
  11. 前記桁材、前記踏板受け材、前記踏板の一種又は全種がアルミニウム合金製の押出形材からなることを特徴とする請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の階段。
JP2004136820A 2004-04-30 2004-04-30 階段 Pending JP2005315031A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004136820A JP2005315031A (ja) 2004-04-30 2004-04-30 階段

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004136820A JP2005315031A (ja) 2004-04-30 2004-04-30 階段

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005315031A true JP2005315031A (ja) 2005-11-10

Family

ID=35442741

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004136820A Pending JP2005315031A (ja) 2004-04-30 2004-04-30 階段

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005315031A (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007191941A (ja) * 2006-01-20 2007-08-02 Ykk Ap株式会社 階段
KR100945187B1 (ko) 2008-03-14 2010-03-03 정운옥 조립식 계단
KR101008261B1 (ko) 2008-05-06 2011-01-13 정운옥 조립식 계단
KR101017768B1 (ko) 2010-09-09 2011-02-28 주식회사 선우이앤지 핀 연결 구조를 이용한 시스템 계단과 그 시공 방법
KR101194062B1 (ko) 2012-03-05 2012-10-26 용두조경개발(주) 보행로 설치용 발판 지지대
JP2014047526A (ja) * 2012-08-31 2014-03-17 Asahi Woodtec Corp 屋内階段および段板固定金具
JP2014129704A (ja) * 2012-12-28 2014-07-10 Noda Corp ささら桁固定金具、ささら桁、ささら桁階段構造およびささら桁階段施工方法
US20150068238A1 (en) * 2012-04-16 2015-03-12 Daikin Industries, Ltd. Air conditioner
JP2021021256A (ja) * 2019-07-29 2021-02-18 大建工業株式会社 廻り階段用受け具装置、踏板受け具、廻り階段及び廻り階段の施工方法

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007191941A (ja) * 2006-01-20 2007-08-02 Ykk Ap株式会社 階段
JP4562039B2 (ja) * 2006-01-20 2010-10-13 Ykk Ap株式会社 階段
KR100945187B1 (ko) 2008-03-14 2010-03-03 정운옥 조립식 계단
KR101008261B1 (ko) 2008-05-06 2011-01-13 정운옥 조립식 계단
KR101017768B1 (ko) 2010-09-09 2011-02-28 주식회사 선우이앤지 핀 연결 구조를 이용한 시스템 계단과 그 시공 방법
KR101194062B1 (ko) 2012-03-05 2012-10-26 용두조경개발(주) 보행로 설치용 발판 지지대
US20150068238A1 (en) * 2012-04-16 2015-03-12 Daikin Industries, Ltd. Air conditioner
US9546806B2 (en) * 2012-04-16 2017-01-17 Daikin Industries, Ltd. Air conditioner
JP2014047526A (ja) * 2012-08-31 2014-03-17 Asahi Woodtec Corp 屋内階段および段板固定金具
JP2014129704A (ja) * 2012-12-28 2014-07-10 Noda Corp ささら桁固定金具、ささら桁、ささら桁階段構造およびささら桁階段施工方法
JP2021021256A (ja) * 2019-07-29 2021-02-18 大建工業株式会社 廻り階段用受け具装置、踏板受け具、廻り階段及び廻り階段の施工方法
JP7393888B2 (ja) 2019-07-29 2023-12-07 大建工業株式会社 廻り階段及び廻り階段の施工方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2006152557A (ja) スチールハウスの構造形式および構築方法
JP2005315031A (ja) 階段
KR102490339B1 (ko) 무용접 조립식 데크 계단
KR100736380B1 (ko) 트러스 거푸집
JP6339856B2 (ja) 階段
JP4763572B2 (ja) 踏桟の補強装置
JP4586047B2 (ja) 階段
JP6507052B2 (ja) ユニット式建物の構造
JP3138112U (ja) 屋根ユニット構造及びこれに使用する連結用金物
JP2009024449A (ja) 建物用内部階段およびその建造方法
JP6150352B2 (ja) 組立式段構成体、組立式階段および組立式段ベンチ
JP4075519B2 (ja) 階段
JP2005315033A (ja) 階段
JP2005315026A (ja) 階段
JP4766424B2 (ja) 通路、通路用ユニット
JP7352477B2 (ja) 建物ユニット及びユニット建物
JP6622511B2 (ja) 踏板支持具、片持ち階段、および片持ち階段の構築方法
JP6799119B1 (ja) 踏み板部材を支持する支持部材、通路、踊り場、通路の設置方法、踊り場の設置方法
JP2006028785A (ja) 踊り場
JPH1181479A (ja) ユニット建物
JP2007100496A (ja) 階段装置
JPH11148213A (ja) 曲がり階段の段板装置
JP2000129881A (ja) 階段ユニットとユニット建物
JP4910206B2 (ja) 階段用の踏み段
JP2004238865A (ja) 階段の支承体および階段構造体の架設方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060628

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20071120

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20071128

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20080318