JP2005297156A - Wire saw - Google Patents
Wire saw Download PDFInfo
- Publication number
- JP2005297156A JP2005297156A JP2004119478A JP2004119478A JP2005297156A JP 2005297156 A JP2005297156 A JP 2005297156A JP 2004119478 A JP2004119478 A JP 2004119478A JP 2004119478 A JP2004119478 A JP 2004119478A JP 2005297156 A JP2005297156 A JP 2005297156A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- wire
- semiconductor ingot
- protector
- ingot
- workpiece
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Processing Of Stones Or Stones Resemblance Materials (AREA)
- Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)
- Mechanical Treatment Of Semiconductor (AREA)
Abstract
Description
本発明は、ワイヤを用いて被加工物を切断加工するワイヤソーに係り、特に、半導体インゴット(例えば、単結晶シリコンのような半導体単結晶や、ガリウム砒素などの化合物半導体)などの被加工物を薄くスライス加工するワイヤソー、及び、ワイヤの振動を防止するプロテクターに関する。 The present invention relates to a wire saw for cutting a workpiece using a wire, and more particularly to a workpiece such as a semiconductor ingot (for example, a semiconductor single crystal such as single crystal silicon or a compound semiconductor such as gallium arsenide). The present invention relates to a wire saw that is thinly sliced and a protector that prevents vibration of the wire.
近年、生産性向上の観点から、半導体インゴットのスライス加工や、太陽電池用ソーラーセル等の生産のワイヤソー化が進むと共に、更なる生産性の向上が求められている(例えば、特許文献1参照)。 In recent years, from the viewpoint of productivity improvement, as the slicing process of semiconductor ingots and the production of wire saws for the production of solar cells for solar cells, etc. have progressed, further improvement in productivity has been demanded (for example, see Patent Document 1). .
図12は、被加工物としての半導体インゴットをウェーハ状にスライス加工する一般的なワイヤソーのワイヤの経路を示す概念図である。図12に示すように、ワイヤソー51は、繰出しリール52と、この繰出しリール52から繰り出されるワイヤ53と、複数のガイドローラ54によって形成される繰出し側ワイヤ走行路55と、繰出し側ワイヤ走行路55の中途部に設けられてワイヤ53に張力を与えるテンション機構56と、多数の溝(図示せず)が一定ピッチで形成された3本の加工用ローラ57,58,59と、加工用ローラ57,58,59の溝に沿ってワイヤ53を順次螺旋状に巻き掛けることで形成されたワイヤ列60と、複数のガイドローラ61によって形成される巻取り側ワイヤ走行路62と、巻取り側ワイヤ走行路62の中途部に設けられてワイヤ53に張力を与えるテンション機構63と、ワイヤ53を巻き取る巻取りリール64とを配設している。
FIG. 12 is a conceptual diagram showing a wire path of a general wire saw for slicing a semiconductor ingot as a workpiece into a wafer shape. As shown in FIG. 12, the
各リール52,64には、それぞれ正逆転可能なモータ(図示せず)がそれぞれ連結されており、このモータを互いに同期させて駆動することにより、ワイヤ53が各リール52,64間を高速で往復走行する。このように、ワイヤ53は往復走行するものであるため、各リール52,64の「繰出し」及び「巻取り」動作は機能的に切り替えられる。また、ワイヤ53は使用に伴って磨耗するため、繰出しリール52から所定の割合で新線が供給され、供給された新線の長さに対応する磨耗したワイヤ53は巻取りリール64に巻き取られる。
The
一方、ワイヤ列60の上空には、被スライス加工物としての半導体インゴット65が昇降可能に配置されている。このようなワイヤソー51では、スラリーを供給した状態でワイヤ53を線方向に進退走行させながら、ワイヤ53に対して半導体インゴット65を押し付けて接触させ、半導体インゴット65に切断加工を施す。
ところで、上記の如く構成されたワイヤソー51にあっては、ワイヤ53を進退走行させる各リール52,64の振動がワイヤ53に伝達され、特に、加工用ローラ57,58,59の両端部分に巻き付けられたワイヤ53における振動が大きい。このようなワイヤ53の振動により、半導体インゴット65の両端付近でスライスされたウェーハに、切断厚さの不均一や切断面の反りといった切断不良が発生するという問題が生じていた。特にこの切断不良は、半導体インゴット65の繰出しリール52側の端部で顕著であった。
By the way, in the wire saw 51 configured as described above, vibrations of the
一方、近年では、半導体インゴット65の加工時間の短縮化のため、図13に示すように、複数の半導体インゴット65を同時に加工するワイヤソーもある(例えば、特許文献2参照)。図13(A)は被加工物としての半導体インゴットをウェーハ状にスライス加工する一般的なワイヤソーの要部の側面図、図13(B)はインゴットの固定状態を示す正面図である。
On the other hand, in recent years, there is a wire saw for simultaneously processing a plurality of
この種のワイヤソーにおいては、複数の半導体インゴット65が並列に配置され、半導体インゴット65の軸線方向に沿って延びるワークプレート72及びスライス台73を介して中間プレート71に取り付けられる。スライス台73は、略直方体形状のカーボン或いはガラス,プラスチック,セラミックス等の材質よりなり、上面は平坦をなし、下面は円柱形状の半導体インゴット65の外周面が嵌合するように凹状に湾曲している。
In this type of wire saw, a plurality of
半導体インゴット65は、その外周面をスライス台73の下面の凹状湾曲部に嵌合させると同時に、接着剤等によって固定される。また、そのスライス台73の上面は、ワークプレート72の下面に接着剤等によって貼り付け固定される。スライス台73は、ワイヤソーによるスライス加工の際には半導体インゴット65と共にワイヤ5によって一部が切断され、加工終了後にはワークプレート72から取り外される。そして、次の新しいスライス台73が半導体インゴット65と共にワークプレート72に接着される。
The
そして、このような複数の半導体インゴット65を同時にウェーハ状にスライス加工する場合においても、上述したワイヤの振動の影響により、半導体インゴット65の両端寄りで、スライス加工したウェーハに切断厚さの不均一や切断面の反りといった切断不良が発生するという問題が生じていた。
Even when slicing a plurality of
さらに、図14に示すように、複数の半導体インゴット65を同時にスライス加工する場合には、各半導体インゴット65の長さが異なることもある。通常は半導体インゴット65の端部には、微小な面取り加工等を施している場合が多く、この場合、短い半導体インゴット65の面取り部に接触したワイヤ53の振動が、他の長い半導体インゴット65の切断に影響を与えることがある。その結果、図14に示すようにワイヤ列60の均等配列を阻害し、製品としての目標厚さよりも著しく厚肉なウェーハ65aや薄肉なウェーハ65bのように切断厚さの不均一や切断面の反りといった切断不良が発生するという問題が生じていた。
Furthermore, as shown in FIG. 14, when a plurality of
また、上述したワイヤの振動は、半導体インゴットの単数加工並びに複数加工の何れの場合にあっても、半導体インゴット両端近傍における加工後のウェーハをスライス台73(図13参照)から脱落させてしまうという問題も生じていた。 Further, the above-described wire vibration causes the processed wafer in the vicinity of both ends of the semiconductor ingot to drop off from the slicing base 73 (see FIG. 13) in both cases of single processing and multiple processing of the semiconductor ingot. There was also a problem.
そこで、本発明者等は、半導体インゴットをワイヤソーによってウェーハ状にスライス加工し、半導体インゴットの両端面からの切断位置におけるウェーハの切断厚さを測定した。図15のグラフ図は、6本の半導体インゴットをスライス加工した際において、縦軸はスライス加工時の目標厚さに対する差分を示し、横軸は半導体インゴットの端面からの位置を示している。T1〜T5は半導体インゴットの巻取りリール64側の端面から1枚目(T1)、2枚目(T2)・・・5枚目(T5)を示し、横軸のB1〜B5は半導体インゴットの繰出しリール52側の端面から1枚目(B1)、2枚目(B2)・・・5枚目(B5)を示す。
Therefore, the present inventors sliced the semiconductor ingot into a wafer shape with a wire saw and measured the cutting thickness of the wafer at the cutting positions from both end faces of the semiconductor ingot. In the graph of FIG. 15, when slicing six semiconductor ingots, the vertical axis indicates a difference with respect to the target thickness at the time of slicing, and the horizontal axis indicates a position from the end face of the semiconductor ingot. T1 to T5 indicate the first (T1), second (T2)... Fifth (T5) from the end surface of the semiconductor ingot on the take-
図15の実験結果のグラフ図に示されるように、ワイヤ53への振動伝達の影響が半導体インゴットの両端部、特に、繰出しリール52側の端部で発生し易いことがわかった。なお、図15のグラフには示していないが、半導体インゴットの中央付近では、ワイヤの振動は収まり、切断への影響は殆ど出なかった。
As shown in the graph of the experimental results in FIG. 15, it has been found that the influence of vibration transmission to the
本出願に係る発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、その第1の目的とするところは、ワイヤの振動により発生するスライス台からのウェーハの脱落を防止することができるワイヤソーを提供することにある。 The invention according to the present application has been made to solve the above-described problems, and a first object of the invention is to prevent the wafer from dropping off from the slicing table caused by the vibration of the wire. It is to provide a wire saw that can.
また、本出願に係る発明の第2の目的は、スライス加工時の製品に対する切断不良を解消することができるワイヤソーを提供することにある。
上記目的を達成するため、本出願に係る第1の発明は、被加工物を保持した治具を複数本の並走するワイヤに接近させ、前記被加工物を前記ワイヤに接触させることにより、前記被加工物を切断するワイヤソーにおいて、前記被加工物の少なくとも一端面に前記ワイヤにて切断可能な材料からなるプロテクターを設けたことを特徴とするワイヤソーである。
上記の発明によれば、ワイヤの振動が大きい部分による悪影響は、プロテクターが犠牲となるため、被加工物自体への悪影響を防止することができる。
In order to achieve the above object, the first invention according to the present application is to bring a jig holding a workpiece close to a plurality of parallel running wires, and bring the workpiece into contact with the wire, In the wire saw for cutting the workpiece, a protector made of a material that can be cut by the wire is provided on at least one end surface of the workpiece.
According to the above invention, the adverse effect due to the portion where the vibration of the wire is large is sacrificed to the protector, so that the adverse effect on the workpiece itself can be prevented.
また、本出願に係る第2の発明は、前記プロテクターは、前記被加工物の端面若しくは前記治具の何れか一方に固定されていることを特徴とする上記第1の発明に記載のワイヤソーである。
上記の発明によれば、特にプロテクターを被加工物の端面に固定した場合、スライスされたプロテクターは切断後治具から自然に落下するため、他の切断されたウェーハに接触することが無く、ウェーハへの接触によるウェーハの割れや欠けなどを防止することができる。
According to a second aspect of the present invention, in the wire saw according to the first aspect, the protector is fixed to either the end surface of the workpiece or the jig. is there.
According to the above invention, especially when the protector is fixed to the end face of the workpiece, the sliced protector naturally falls from the jig after cutting, so that the wafer does not come into contact with other cut wafers. It is possible to prevent cracking or chipping of the wafer due to contact with the wafer.
さらに、本出願に係る第3の発明は、前記プロテクターの前記固定は接着剤によって行われており、前記接着剤は、前記被加工物と前記治具の接着に使われている接着剤よりも硬化温度が低いことを特徴とする上記第2の発明に記載のワイヤソーである。
プロテクターを取り付ける接着剤の硬化温度が、被加工物を治具に接着する際に使用される接着剤の硬化温度よりも高い場合には、せっかく結晶方位を合せて位置決めされて治具に接着された被加工物が、接着剤の軟化によりずれてしまうことがあるが、上記の発明によれば、プロテクターを取り付ける接着剤の硬化温度の方が低いため、被加工物がずれるのを防ぐことができる。
Further, according to a third invention of the present application, the fixing of the protector is performed by an adhesive, and the adhesive is more than an adhesive used for bonding the workpiece and the jig. The wire saw according to the second aspect, wherein the curing temperature is low.
If the curing temperature of the adhesive to which the protector is attached is higher than the curing temperature of the adhesive used to bond the work piece to the jig, it is positioned with the crystal orientation aligned and bonded to the jig. However, according to the above invention, since the curing temperature of the adhesive for attaching the protector is lower, it is possible to prevent the workpiece from shifting. it can.
また、本出願に係る第4の発明は、前記プロテクターは、3〜20mmの厚さを有することを特徴とする上記第1乃至第3の発明の何れか1つに記載のワイヤソーである。
上記の発明のように、プロテクターの厚みを、材質と硬度と切断される被加工物の長さによって3〜20mmの範囲で設定することにより、被加工物への悪影響を必要最小限の厚さのプロテクターで補うことができる。
A fourth invention according to the present application is the wire saw according to any one of the first to third inventions, wherein the protector has a thickness of 3 to 20 mm.
As in the above invention, the thickness of the protector is set within a range of 3 to 20 mm depending on the material, the hardness and the length of the workpiece to be cut, so that the adverse effect on the workpiece is minimized. Can be supplemented with a protector.
さらに、本出願に係る第5の発明は、被加工物を保持した治具を複数本の並走するワイヤに接近させ、前記被加工物を前記ワイヤに接触させることにより、前記被加工物を切断するワイヤソーにおいて、前記ワイヤの振動を防止するためのプロテクターであって、前記ワイヤにて切断可能な材料からなり、前記被加工物の少なくとも一端面に設けられることを特徴とするプロテクターである。
上記の発明によれば、ワイヤの振動が大きい部分による悪影響は、プロテクターが犠牲となるため、被加工物自体への悪影響を防止することができる。
Further, according to a fifth aspect of the present invention, a jig holding a workpiece is brought close to a plurality of wires running in parallel, and the workpiece is brought into contact with the wire, whereby the workpiece is The wire saw to be cut is a protector for preventing vibration of the wire, which is made of a material that can be cut by the wire, and is provided on at least one end surface of the workpiece.
According to the above invention, the adverse effect due to the portion where the vibration of the wire is large is sacrificed to the protector, so that the adverse effect on the workpiece itself can be prevented.
また、本出願に係る第6の発明は、前記プロテクターの前記被加工物の端面への接着部の形状が、前記被加工物の端面若しくは切断面と同一の形状であることを特徴とする上記第5の発明に記載のプロテクターである。
上記の発明によれば、ワイヤの当接時期を被加工物とプロテクターとで略一致させることができ、より一層ワイヤからの振動を被加工物側に伝え難くすることができる。
Further, a sixth invention according to the present application is characterized in that the shape of the bonding portion of the protector to the end surface of the workpiece is the same shape as the end surface or cut surface of the workpiece. It is a protector as described in 5th invention.
According to said invention, the contact timing of a wire can be made to correspond substantially by a workpiece and a protector, and it can make it difficult to transmit the vibration from a wire to the workpiece side further.
さらに、本出願に係る第7の発明は、複数本の並走するワイヤに接触させることにより、切断加工されるインゴットであって、前記ワイヤにて切断可能な材料からなるプロテクターを、前記インゴットの少なくとも一端面に設けたことを特徴とするインゴットである。
上記の発明によれば、ワイヤの振動が大きい部分による悪影響は、プロテクターが犠牲となるため、被加工物自体への悪影響を防止することができる。
Furthermore, a seventh invention according to the present application is an ingot that is cut by contacting a plurality of parallel running wires, and a protector made of a material that can be cut by the wire is provided on the ingot of the ingot. An ingot is provided on at least one end surface.
According to the above invention, the adverse effect due to the portion where the vibration of the wire is large is sacrificed to the protector, so that the adverse effect on the workpiece itself can be prevented.
また、本出願に係る第8の発明は、前記プロテクターの前記インゴットの端面への接着部の形状が、前記インゴットの端面若しくは切断面と同一の形状であることを特徴とする上記第7の発明に記載のインゴットである。
上記の発明によれば、ワイヤの当接時期を被加工物とプロテクターとで略一致させることができ、より一層ワイヤからの振動を被加工物側に伝え難くすることができる。
According to an eighth aspect of the present invention, in the seventh aspect of the invention, the shape of the bonding portion of the protector to the end surface of the ingot is the same shape as the end surface or cut surface of the ingot. It is an ingot described in.
According to said invention, the contact timing of a wire can be made to correspond substantially by a workpiece and a protector, and it can make it difficult to transmit the vibration from a wire to the workpiece side further.
本願によれば、リールからワイヤへの振動伝達による被加工物自体への悪影響を防止し、被加工物をより高精度に切断することができる。 According to the present application, it is possible to prevent an adverse effect on the workpiece itself due to vibration transmission from the reel to the wire, and to cut the workpiece with higher accuracy.
次に、本発明のワイヤソーの実施の形態について、図1乃至図11に基づいて説明する。 Next, an embodiment of a wire saw according to the present invention will be described with reference to FIGS.
(ワイヤソーの全体構造)
まず、図1〜図4を用いてワイヤソーの全体構造について説明する。図1はワイヤソーの斜視図、図2はワイヤソーの正面図、図3はワイヤソーの右側面図、図4はワイヤソーの平面図を示している。図1に示すように、装置基台11上にはコラム12が立設されている。このコラム12の前方には、切断機構13が互いに対向する一対のブラケット14の間に装設されている。
(Overall structure of wire saw)
First, the overall structure of the wire saw will be described with reference to FIGS. 1 is a perspective view of the wire saw, FIG. 2 is a front view of the wire saw, FIG. 3 is a right side view of the wire saw, and FIG. 4 is a plan view of the wire saw. As shown in FIG. 1, a
また、一対のブラケット14の間には、複数の加工用ローラ15,16,17が回転自在に支持されている。それぞれの加工用ローラ15,16,17は、所定間隔をおいて互いに平行に配置されている。また、図2に示すように、加工用ローラ15,16,17の外周には、それぞれ環状溝15a,16a,17aが所定ピッチで複数形成されている。尚、図2においては、理解を容易にするために、後述するワイヤ18の図示を省略すると共に環状溝15a,16a,17aの数を実際よりも少なく描いて簡略化している。
A plurality of
加工用ローラ15,16,17の各環状溝15a,16a,17aには、1本の線材よりなるワイヤ18が、三本の加工用ローラ15,16,17を跨って連続的に螺旋状に巻きつけられている。また、加工用ローラ15,16,17は、図4に示すように、一方のブラケット14の外壁に配設されたワイヤ走行用モータ19により図示しない伝達機構を介して回転駆動させられる。そして、これらの加工用ローラ15,16,17の回転によって、ワイヤ18が所定の速度で走行する。このワイヤ18の走行は、一定量前進及び一定量後退を繰り返し、全体として前進量を後退量よりも多くすることで歩進的に前進するように行われる。尚、ワイヤ18としては、通常のワイヤ材料(例えば、ピアノ線)だけでなく、ワイヤ18の表面に砥粒(例えば、ダイヤモンド砥粒)が付着された固定砥粒ワイヤ等を用いることもできる。
In each of the
ブラケット14の上方には、上方の加工用ローラ15,16と並行に配置された略円筒状のスラリー供給用ノズル20が配設されている。このスラリー供給用ノズル20からは加工用ローラ15,16間のワイヤ18上に、水性または油性のスラリーが供給される。このスラリーとしては、遊離砥粒を含んだスラリーを用いることも、または固定砥粒ワイヤを用いた加工では遊離砥粒を含まないオイルや水等のスラリーを用いることもできる。
Above the
図1に示すように、加工用ローラ15,16,17の上方において、コラム12にはワーク支持機構21が上下動自在に支持され、その下部には硬脆材料よりなる直径約150mmの半導体インゴット22が2本並行にセットされる。コラム12の正面壁には、2本のガイドレール12aが垂直方向に向けて平行に設けられており、このガイドレール12aにワーク支持機構21が上下動自在に嵌合されている。また、コラム12上にはワーク昇降用モータ23が配設されており、このワーク昇降用モータ23の回転を制御することによって図示しないボールスクリュー等を介してワーク支持機構21が上下動される。ワーク支持機構21は、ガイドレール12aにならって正確に真直度良く上下動する。
As shown in FIG. 1, a
そして、このワイヤソーの運転時には、ワイヤ18を加工用ローラ15,16,17間で往復走行させながら、ワーク支持機構21をワイヤ18に向かって下降させる。このとき、スラリー供給用ノズル20からワイヤ18上へスラリーを供給するとともに、ワイヤ18に対し半導体インゴット22を押し付け接触させることにより、半導体インゴット22がウェーハ状にスライス加工される。
When the wire saw is operated, the
図4に示すように、装置基台11の後方には一対のリール機構24が装設されている。このリール機構24は、ワイヤ18を繰り出すための繰出しリール25と、ワイヤ18を巻き取るための巻取りリール26とを備えている。装置基台11には、回転方向及び回転速度を変更可能なサーボモータよりなる一対のリール回転用モータ27,28が配設され、それらのモータ軸にそれぞれ繰出しリール25と巻取りリール26とが連結されている。リール回転用モータ27,28は正逆転方向に回転可能であり、リール回転用モータ27,28を正転させて繰出しリール25から繰出されたワイヤ18を巻取りリール26へと巻き取らせ、次に、リール回転用モータ27,28を逆転させて、巻取りリール26がワイヤ繰り出し側に、取出しリール25がワイヤ巻き取り側にと機能的に切り替わる。ワイヤ18は往復走行しながら磨耗するため、繰出しリール25から適宜新線が供給され、供給された新線の長さに対応する磨耗したワイヤ18は巻取りリール26に巻き取られる。
As shown in FIG. 4, a pair of
装置基台11上にはリール機構24に隣接してトラバース機構29が装設されており、繰出しリール25からのワイヤ18の繰出し及び巻取りリール26へのワイヤ18の巻取りを、上下にトラバースしながらワイヤ18を案内する。そして、リール機構24の両リール25,26の回転により、繰出しリール25から切断機構13へワイヤ18が繰り出されるとともに、加工後のワイヤ18が巻取りリール26に巻き取られる。
A
図3に示すように、トラバース機構29と切断機構13との間には、張力保持機構30及びガイド機構31が配設されている。そして、切断機構13の加工用ローラ15,16,17間に巻き付けられたワイヤ18の両側がそれぞれ、ガイド機構31の各ガイドローラ32を介して張力保持機構30に掛装されている。この状態で、張力保持機構30により、加工用ローラ15,16,17間のワイヤ18に所定の張力が付与されるようになっている。このように張力保持機構30によって所定の張力が付与されたワイヤ18が、トラバース機構29を介して、リール25,26に巻き付けられている。
As shown in FIG. 3, a
(ワーク支持機構へのワーク取り付け構造)
次に、半導体インゴット22のワーク支持機構21への取り付け構造を、図5及び図6に基づいて説明する。図5(A)は被加工物としての半導体インゴットをウェーハ状にスライス加工するワイヤソーの要部の側面図、図5(B)はインゴットの固定状態を示す正面図である。
(Work attachment structure to work support mechanism)
Next, a structure for attaching the
先ず、半導体インゴット22をワークプレート38に取り付ける。この際、半導体インゴット22は治具であるスライス台44を介してワークプレート38に取り付けられる。このスライス台44は、略直方体形状のカーボン或いはガラス,プラスチック,セラミックス等の材質からなり、上面は平坦をなし、下面は円柱形状の半導体インゴット22の外周面が密着状態で嵌合するように凹状に湾曲している。半導体インゴット22をスライス台44へと取り付ける際には、その外周面をスライス台44の凹状に湾曲された下面に嵌合させると共に接着剤等によって固定する。そして、半導体インゴット22を嵌合保持したスライス台44は、ワークプレート38の下面に接着剤等によって貼り付け固定される。
First, the
尚、スライス台44は、ワイヤソーによる半導体インゴット22のスライス加工の際には、半導体インゴット22と共にワイヤ18によって一部切断され、加工終了後にはワークプレート38から取り外される。そして、次の新しいスライス台44が半導体インゴット22と共にワークプレート38に接着される。
The slicing
一方、図6に示すように半導体インゴット22の両端面には、サイドプロテクター22aが接着剤等によって貼り付け固定される。このサイドプロテクター22aは、スライス台44と同様に、カーボン或いはガラス,プラスチック,シリコン単結晶,シリコン多結晶,セラミックス,アルミナ,レジン等のワイヤ18での切断が可能な材質から構成(単品若しくはこれら一つを主成分とした合成材料を含む)されており、好ましくは、半導体インゴット22の硬度よりもやや軟質な材料(材料密度等を含む)から構成されている。
サイドプロテクター22aの材質は、半導体インゴット22等の被加工物の材料特性に伴う硬度を考慮したものとすれば良く、ワイヤ18からの振動を被加工物へと伝え難くすると同時に、ワイヤ18の劣化防止効果をも考慮したものであることが望ましい。
On the other hand, as shown in FIG. 6,
The material of the
また、サイドプロテクター22aは、その正面形状が半導体インゴット22の端面形状と略同一の形状並びに大きさの円形をなし、その厚さはワイヤ18によって半導体インゴット22をウェーハ状にスライス加工した際の、ウェーハ3〜15枚程度の厚さとしている。サイドプロテクター22aの厚みは、材質と硬度と切断される半導体インゴット22の長さによって設定する。半導体インゴット22の端面におけるワイヤ18の振動による影響を防ぐ目的からは3〜20mm程度の厚さがあれば良い。また、2本以上の半導体インゴット22を同時に切断する場合には、長い方の半導体インゴットの長さに合わせて若しくは長い方の半導体インゴットの長さに3〜20mm加えた厚さに設定すれば良い。
In addition, the
サイドプロテクター22aは、半導体インゴット22をスライス台44に接着した後に、半導体インゴット22の少なくとも一端面に接着剤等によって貼り付け固定される。さらに、サイドプロテクター22aの周端面の一部が、スライス台44の下面にも同時に接着固定される。スライス加工中またはスライス加工後のウェーハの脱落防止という観点からは、サイドプレテクター22aを半導体インゴット22の端面とスライス台44の両方に接着することが望ましいが、ワイヤの振動防止という目的を達成するためであれば、半導体インゴット22の端面若しくはスライス台44の何れか一方のみに接着固定しても良い。
The
半導体インゴット22の端面若しくはスライス台44の何れか一方のみに接着固定する場合には、半導体インゴット22の端面に固定する方が良い。半導体インゴット22の端面に固定した場合、スライスされたサイドプロテクター22aは切断後スライス台44から自然に落下する。このため、スライス台44に吊るされてフラフラと他の切断されたウェーハに接触することが無く、ウェーハへの接触によるウェーハの割れや欠けなどを防止することができる。
When bonding and fixing to only one of the end surface of the
サイドプロテクター22aは、図5(B)に示すように半導体インゴット22の両端面に設けていても良く、または、図6(B)に示すように半導体インゴット22の一端面にのみ設けても良い。また、前出の図15に示したように、ワイヤの振動伝達は、特に繰出しリール側の端部で発生しやすいことから、サイドプロテクター22aを半導体インゴット22の繰出しリール側の端面にのみ設けても良い。
The
半導体インゴット22をスライス台44に貼り付ける際の接着剤と、サイドプロテクター22aを半導体インゴット22並びにスライス台44に貼り付ける際の接着剤とは、同様の材料からなる接着剤を使用することができる。具体的には、エポキシ樹脂(ビスフェノールA型ジグリシジルエーテル)等を主剤とし、その硬化剤に変性脂肪族ポリアミンを使用したもの等がある。接着剤は、ワイヤ18で半導体インゴット22を切断した際に、ワイヤ18に接着剤の粘着物が付着しないものが望ましく、硬化するタイプの接着剤が好ましい。より好ましくは、上述の樹脂のように常温で硬化状態にあるものが望ましい。
An adhesive made of the same material can be used as the adhesive for attaching the
半導体インゴット22をスライス台44に貼り付け、半導体インゴット22がスライス台44に結晶方位にずれなく取り付けられたことが確認されてから、サイドプロテクター22aを取り付ける。半導体インゴット22の結晶方位はインゴットにレーザーを照射して測定するものであり、サイドプロテクター22aを取り付けてからでは結晶方位の測定が困難になるため、サイドプロテクター22aは半導体インゴット22をスライス台44に貼り付けた後に取り付けるのが望ましい。
The
また、サイドプロテクター22aを取り付ける接着剤は、半導体インゴット22をスライス台44に接着する際に使用される接着剤よりも硬化温度が低いものであることが望ましい。サイドプロテクター22aを取り付ける接着剤の硬化温度が半導体インゴット22をスライス台44に接着する際に使用される接着剤の硬化温度よりも高い場合には、せっかく結晶方位を合せて位置決めされてスライス台44に接着された半導体インゴット22が、接着剤の軟化によりずれてしまうことがあるからである。
In addition, the adhesive for attaching the
サイドプロテクター22aは半導体インゴット22をスライス台44に貼り付けた後に接着するため、サイドプロテクター22aを接着する接着剤は、半導体インゴット22を接着する接着剤よりも乾燥が早いものを使用することが望ましい。こうすることにより、サイドプロテクター22aの接着固定までの時間が短いため、半導体インゴット22を接着した後にサイドプロテクター22aを接着した場合であっても、作業時間を短くすることができる。
Since the
一方、ワークプレート38は、ボルト等の締結手段を介して中間プレート41に固定される。その中間プレート41は、図3に示すようにスペーサー37を介して取付プレート42に固定される。図1及び図2に示すように、この取付プレート42は正面から見ると、左右方向に突出した係合腕42aを備えており、略T字形状を呈している。一方、ワーク支持機構21は、左右2本の係止部43aを備えている。この左右の係止部43aは、背面板43bからワイヤソー前方に向かって水平に伸びた角柱状をなし、係止部43aの上面に係合腕42aの下面が載置される。そして、半導体インゴット22を固定した取付プレート42を背面板43bに向かって押し付けることにより、取付プレート42を位置決めする。更に、取付プレート42に形成された貫通穴に固定ねじ45をねじ込んで、背面板43bにねじ止めすることにより、ワーク支持機構21に取付プレート42が固定される。他に固定方式としては、エアシリンダを用いたクランプ方式もある。
On the other hand, the
(ワイヤソーの動作説明)
次に、上記のように構成されたワイヤソーの動作について説明する。
まず始めに、半導体インゴット22を嵌合保持したスライス台44を2組用意し、ワークプレート38の下面に接着する。次に、予め結晶方位を修正して貼り付けた2本の半導体インゴット22の軸線が、互いに平行となるようにワークプレート38を中間プレート41に装着する。この状態から、サイドプロテクター22aを半導体インゴット22の両端面並びにスライス台44の下面に接着固定する。サイドプロテクター22aの接着固定をこの段階で行うのは、半導体インゴット22のスライス台44並びにワークプレート38に対する結晶方位の修正を行うためである。
(Description of wire saw operation)
Next, the operation of the wire saw configured as described above will be described.
First, two sets of
その後、取付プレート42の係合腕42aを係止部43aに載置する。そして、取付プレート42を背面板43bに向かって押し付けることにより、取付プレート42を所定の位置に位置決めする。図2に示すように、取付プレート42に形成された貫通穴に固定ねじ45をねじ込んで、背面板43bにねじ止めし、ワーク支持機構21に取付プレート42を固定する。
Thereafter, the engaging arm 42a of the mounting
このような状態で、スラリー供給用ノズル20から加工用ローラ15,16間のワイヤ18上にスラリーを供給しつつ、加工用ローラ15,16,17を回転させてワイヤ18を線方向に進退走行させることで半導体インゴット22をウェーハ状にスライス加工する。半導体インゴット22を複数本同時にスライス加工する場合は、加工用ローラ15,16,17の回転速度は、1本の半導体インゴット22をスライス加工する場合と同じ速度としている。しかしながら、複数の半導体インゴット22を同時にスライス加工すると、ワイヤ18の磨耗が速くなる。このため、本実例1では、新線を送り出す速度を、1本の半導体インゴット22をスライス加工する場合の1.5倍程度としている。また、ワーク支持機構21の下降速度を、1本の半導体インゴット22をスライス加工する場合の毎分0.4mm〜0.8mmに対して70%程度としている。従って、150mmの半導体インゴット22を1本のみでスライス加工する場合は6時間程度必要としていたが、同一サイズの半導体インゴット22を2本同時にスライス加工する場合には9時間程度とすることができ、結果的に2本の半導体インゴット22を同時にスライス加工することにより、ウェーハの生産効率を30%〜40%程度向上させることができる。
In this state, while the slurry is supplied from the
この際、リール回転用モータ27,28からの振動がワイヤ18に伝達しても、図7に示すように、半導体インゴット22の両端にはサイドプロテクター22aが設けられているため、その振動の悪影響はサイドプロテクター22aの部分のみで発生する。そして、ワイヤ18が半導体インゴット22の両端部に至る頃にはワイヤ18の振動は既に安定しており、ワイヤはズレること無くインゴットに接触することができる。その結果、半導体インゴット22をウェーハ状にスライス加工する部分では、振動伝達に伴うスライス台44からのウェーハの脱落や切断不良が防止される。
At this time, even if vibrations from the reel rotation motors 27 and 28 are transmitted to the
図8は、このようなサイドプロテクター22aを設けた状態で半導体インゴット22をスライス加工した場合の切断面の面粗さと、サイドプロテクター22aを設けなかった場合の切断面の面粗さとを比較したグラフ図である。横軸に面粗さをとり、縦軸にスライスされたウェーハの枚数をとっている。図8のグラフから、サイドプロテクターを設けた場合には、面粗さが極端に悪いウェーハが無く、しかも、グラフ全体が左側に位置しており、面粗さが全体的に向上していることがわかる。また、サイドプロテクターを設けない場合には、グラフが横方向に幅広く広がっており、各ウェーハ間に面粗さのバラツキがあるのに対し、サイドプロテクターを設けた場合には、グラフの横幅が狭く、各ウェーハ間における面粗さのバラツキが小さいことがわかる。このグラフから、本発明のサイドプロテクター22aを設けることにより、振動伝達の影響を効率的に防いでいることが伺える。
FIG. 8 is a graph comparing the surface roughness of the cut surface when the
次に、半導体インゴットを本発明のワイヤソーを用いてウェーハ状にスライス加工し、半導体インゴットの両端面からの切断位置におけるウェーハの切断厚さを測定した。図9のグラフ図は従来技術として示した図15に対応しており、6本の半導体インゴットをスライス加工した際において、縦軸はスライス加工時の目標厚さに対する差分を示し、横軸は半導体インゴットの端面からの位置を示している。T1〜T5は半導体インゴットの巻取りリール26側の端面から1枚目(T1)、2枚目(T2)・・・5枚目(T5)を示し、横軸のB1〜B5は半導体インゴットの繰出しリール25側の端面から1枚目(B1)、2枚目(B2)・・・5枚目(B5)を示す。図9のグラフ図に示すように、半導体インゴット22の両端部(T1,B1)においてもほぼ目標値に近い範囲に位置したスライス加工製品を得ることができ、しかも、繰出しリール25側の端面側においても、安定したスライス加工製品を得ることができた。また、図15に示すグラフと比較して、インゴット端面近傍の5枚のウェーハ厚全てが目標値に近くなっており、スライス加工製品の全体の品質が向上した。
Next, the semiconductor ingot was sliced into a wafer shape using the wire saw of the present invention, and the cutting thickness of the wafer at the cutting position from both end faces of the semiconductor ingot was measured. The graph of FIG. 9 corresponds to FIG. 15 shown as the prior art, and when slicing six semiconductor ingots, the vertical axis indicates the difference with respect to the target thickness at the time of slicing, and the horizontal axis indicates the semiconductor. The position from the end face of the ingot is shown. T1 to T5 indicate the first (T1), second (T2)... Fifth (T5) from the end surface on the take-
サイドプロテクター22aの半導体インゴット22の端面への接着部の形状は、半導体インゴット22aの端面若しくは切断面と同一の形状であることが望ましい。
上記の実施例のように、サイドプロテクター22aの半導体インゴット22の端面への接着部の形状を、半導体インゴット22aの端面若しくは切断面と同一形状とすることにより、ワイヤ18の当接時期を半導体インゴット22とサイドプロテクター22aとで一致させることができ、ワイヤ18からの振動を半導体インゴット22側に伝え難くすることができる。
The shape of the bonding portion of the
As in the above-described embodiment, the shape of the bonding portion of the
図10及び図11は、本発明のワイヤソーの実施例2を示している。図10(A)は被加工物としての半導体インゴットをウェーハ状にスライス加工するワイヤソーの要部の側面図、図10(B)はインゴットの固定状態を示す正面図である。この図10及び図11に示した構成以外の構成は上記実施例1と実質的に同一である。また、上記実施例1の図5と同一の構成には同一の符号を付して、その説明を省略する。 10 and 11 show a second embodiment of the wire saw of the present invention. FIG. 10A is a side view of a main part of a wire saw for slicing a semiconductor ingot as a workpiece into a wafer shape, and FIG. 10B is a front view showing a fixed state of the ingot. Configurations other than the configurations shown in FIGS. 10 and 11 are substantially the same as those of the first embodiment. Moreover, the same code | symbol is attached | subjected to the structure same as FIG. 5 of the said Example 1, and the description is abbreviate | omitted.
サイドプロテクター22aの形状は、上述したように半導体インゴット22の端面形状(面取りがある場合にはインゴットの切断面形状)とほぼ同一であることが好ましいが、スライス加工後のスライス台からのウェーハの脱落防止という観点からは、必ずしも端面形状と同一である必要はない。
The shape of the
図10において、半導体インゴット22の両端面には、サイドプロテクター22bが接着剤等によって貼り付け固定されている。このサイドプロテクター22bは、スライス台44と同様に、カーボン或いはガラス,プラスチック,シリコン単結晶,シリコン多結晶,セラミックス,アルミナ,レジン等のワイヤ18での切断が可能な材質から構成(単品若しくはこれら一つを主成分とした合成材料を含む)されており、好ましくは、半導体インゴット22の硬度よりもやや軟質な材料(材料密度等を含む)から構成されている。
サイドプロテクター22bの材質は、半導体インゴット22等の被加工物の材料特性に伴う硬度を考慮したものとすれば良く、ワイヤ18からの振動を被加工物へと伝え難くすると同時に、ワイヤ18の劣化防止効果をも考慮したものであることが望ましい。
In FIG. 10,
The material of the
また、サイドプロテクター22bは、その正面形状が半円形に形成されており、その厚さはワイヤ18によって半導体インゴット22をウェーハ状にスライス加工した際の3〜15枚程度とされている。サイドプロテクター22bの厚みは、材質と硬度と切断される半導体インゴット22の長さによって設定する。半導体インゴット22の端面におけるワイヤ18の振動によるスライス台からのウェーハの脱落防止という目的からは3〜20mm程度の厚さがあれば良い。また、2本以上の半導体インゴット22を同時に切断する場合には、長い方の半導体インゴットの長さに合わせて若しくは長い方の半導体インゴットの長さに3〜20mm加えた厚さに設定すれば良い。
Further, the
サイドプロテクター22bのスライス台44への接着面は、被加工物である半導体インゴット22の曲率と同一の曲率を有すれば良い。すなわち、サイドプロテクター22bの正面形状は、半導体インゴット22の端面に接着剤等によって貼り付け固定する際に、サイドプロテクター22bの周面の一部がスライス台44の下面にも同時に接着固定される形状であれば良く、特に半円形に限定されるものではない。
The bonding surface of the
そして、このような構成においても、半導体インゴット22を嵌合保持したスライス台44を2組用意し、ワークプレート38の下面に接着する。次に、予め結晶方位を修正して貼り付けた2本の半導体インゴット22の軸線が、互いに平行となるようにワークプレート38を中間プレート41に装着する。この状態から、サイドプロテクター22bを半導体インゴット22の端面並びにスライス台44の下面に接着固定する。
Even in such a configuration, two sets of
その後、図2に示すように、取付プレート42の係合腕42aを係止部43aに載置する。そして、取付プレート42を背面板43bに向かって押し付けることにより、取付プレート42を所定の位置に位置決めする。取付プレート42に形成された貫通穴に固定ねじ45をねじ込んで、背面板43bにねじ止めし、ワーク支持機構21に取付プレート42を固定する。
Thereafter, as shown in FIG. 2, the engaging arm 42a of the mounting
このような状態で、スラリー供給用ノズル20から加工用ローラ15,16間のワイヤ18上にスラリーを供給しつつ、加工用ローラ15,16,17を回転させてワイヤ18を線方向に走行させることで半導体インゴット22をウェーハ状にスライス加工する。
In this state, while the slurry is supplied onto the
この際、半導体インゴット22の両端にはサイドプロテクター22bが設けられており、切断加工の後半において、ワイヤ18の振動をサイドプロテクター22bで吸収するため、インゴット端部近傍においてワイヤの振動によりウェーハがスライス台から脱落するのを防止することができる。
上記の発明によれば、被加工物である半導体インゴット22への悪影響を必要最小限の大きさのサイドプロテクターで補うことができる。
At this time,
According to said invention, the adverse effect to the
なお、上記の実施例1及び2においては、複数の半導体インゴットを同時にスライスする場合について説明しているが、1本の半導体インゴットをスライスする場合についても同様に適用できることは言うまでもない。また、半導体インゴットを例に説明しているが、半導体インゴットに限らず、他の材料からなるインゴット(塊状の物)についても適用することができる。 In the first and second embodiments described above, the case where a plurality of semiconductor ingots are sliced at the same time has been described. Needless to say, the present invention can also be applied to the case where one semiconductor ingot is sliced. Moreover, although the semiconductor ingot is described as an example, the present invention is not limited to the semiconductor ingot but can be applied to ingots (lumps) made of other materials.
11…装置基台
12…コラム 12a…ガイドレール
13…切断機構
14…ブラケット
15,16,17…加工用ローラ
15a,16a,17a…環状溝
18…ワイヤ
19…ワイヤ走行用モータ
20…スラリー供給用ノズル
21…ワーク支持機構
22…半導体インゴット(被加工物) 22a,22b…サイドプロテクター
23…ワーク昇降用モータ
24…リール機構
25…繰出しリール
26…巻取りリール
27,28…リール回転用モータ
29…トラバース機構
30…張力保持機構
31…ガイド機構
32…ガイドローラ
37…スペーサー
38…ワークプレート
39…支持部材
41…中間プレート
42…取付プレート 42a…係合腕
43a…係止部 43b…背面板
44…スライス台(治具)
45…固定ねじ
51…ワイヤソー
52…繰出しリール
53…ワイヤ
54…ガイドローラ
55…繰出し側ワイヤ走行路
56…テンション機構
57,58,59…加工用ローラ
60…ワイヤ列
61…ガイドローラ
62…巻取り側ワイヤ走行路
63…テンション機構
64…巻取りリール
65…半導体インゴット 65a…厚肉なウェーハ 65b…薄肉なウェーハ
71…中間プレート
72…ワークプレート
73…スライス台。
DESCRIPTION OF
45 ... Fixing
Claims (8)
前記被加工物を前記ワイヤに接触させることにより、前記被加工物を切断するワイヤソーにおいて、
前記被加工物の少なくとも一端面に前記ワイヤにて切断可能な材料からなるプロテクターを設けたことを特徴とするワイヤソー。 Bring the jig holding the workpiece close to multiple parallel wires,
In a wire saw for cutting the workpiece by bringing the workpiece into contact with the wire,
A wire saw characterized in that a protector made of a material that can be cut with the wire is provided on at least one end surface of the workpiece.
前記接着剤は、前記被加工物と前記治具の接着に使われている接着剤よりも硬化温度が低いことを特徴とする請求項2に記載のワイヤソー。 The fixing of the protector is performed by an adhesive,
The wire saw according to claim 2, wherein the adhesive has a curing temperature lower than that of an adhesive used for bonding the workpiece and the jig.
前記ワイヤにて切断可能な材料からなり、前記被加工物の少なくとも一端面に設けられることを特徴とするプロテクター。 A wire saw that cuts the workpiece is prevented by bringing a jig holding the workpiece closer to a plurality of parallel running wires and bringing the workpiece into contact with the wire. Protector for
A protector comprising a material that can be cut by the wire and provided on at least one end surface of the workpiece.
前記ワイヤにて切断可能な材料からなるプロテクターを、前記インゴットの少なくとも一端面に設けたことを特徴とするインゴット。 An ingot that is cut by contacting a plurality of parallel wires,
An ingot comprising a protector made of a material that can be cut with the wire, provided on at least one end surface of the ingot.
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004119478A JP2005297156A (en) | 2004-04-14 | 2004-04-14 | Wire saw |
TW94107677A TWI284073B (en) | 2004-04-14 | 2005-03-14 | Wire saw |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004119478A JP2005297156A (en) | 2004-04-14 | 2004-04-14 | Wire saw |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005297156A true JP2005297156A (en) | 2005-10-27 |
Family
ID=35329319
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004119478A Pending JP2005297156A (en) | 2004-04-14 | 2004-04-14 | Wire saw |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005297156A (en) |
TW (1) | TWI284073B (en) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008135730A (en) * | 2006-10-25 | 2008-06-12 | Siltronic Ag | Method for simultaneously cutting at least two cylindrical workpiece to two or more wafer |
KR101196937B1 (en) * | 2010-02-01 | 2012-11-05 | 정근섭 | Wire saw apparatus |
CN103522432A (en) * | 2013-10-28 | 2014-01-22 | 江西赛维Ldk太阳能高科技有限公司 | Silicon briquette cutting method and device |
CN109747057A (en) * | 2019-02-14 | 2019-05-14 | 厦门芯光润泽科技有限公司 | Silicon carbide crystal bar multi-line cutting method |
CN109808092A (en) * | 2019-02-14 | 2019-05-28 | 厦门芯光润泽科技有限公司 | Silicon carbide crystal bar multi-line cutting method |
CN109866347A (en) * | 2019-02-14 | 2019-06-11 | 厦门芯光润泽科技有限公司 | Silicon carbide crystal bar multi-line cutting method |
CN113771247A (en) * | 2021-09-07 | 2021-12-10 | 麦斯克电子材料股份有限公司 | Cutting method of 12-inch semiconductor wafer |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5427822B2 (en) * | 2011-04-05 | 2014-02-26 | ジルトロニック アクチエンゲゼルシャフト | How to cut a workpiece with a wire saw |
JP5769681B2 (en) * | 2012-09-21 | 2015-08-26 | 京セラ株式会社 | Substrate manufacturing method |
-
2004
- 2004-04-14 JP JP2004119478A patent/JP2005297156A/en active Pending
-
2005
- 2005-03-14 TW TW94107677A patent/TWI284073B/en active
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008135730A (en) * | 2006-10-25 | 2008-06-12 | Siltronic Ag | Method for simultaneously cutting at least two cylindrical workpiece to two or more wafer |
KR101196937B1 (en) * | 2010-02-01 | 2012-11-05 | 정근섭 | Wire saw apparatus |
CN103522432A (en) * | 2013-10-28 | 2014-01-22 | 江西赛维Ldk太阳能高科技有限公司 | Silicon briquette cutting method and device |
CN109747057A (en) * | 2019-02-14 | 2019-05-14 | 厦门芯光润泽科技有限公司 | Silicon carbide crystal bar multi-line cutting method |
CN109808092A (en) * | 2019-02-14 | 2019-05-28 | 厦门芯光润泽科技有限公司 | Silicon carbide crystal bar multi-line cutting method |
CN109866347A (en) * | 2019-02-14 | 2019-06-11 | 厦门芯光润泽科技有限公司 | Silicon carbide crystal bar multi-line cutting method |
CN109866347B (en) * | 2019-02-14 | 2021-08-31 | 厦门芯光润泽科技有限公司 | Multi-wire cutting method for silicon carbide crystal bar |
CN113771247A (en) * | 2021-09-07 | 2021-12-10 | 麦斯克电子材料股份有限公司 | Cutting method of 12-inch semiconductor wafer |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
TW200600257A (en) | 2006-01-01 |
TWI284073B (en) | 2007-07-21 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4525353B2 (en) | Method for manufacturing group III nitride substrate | |
US6543434B2 (en) | Device for simultaneously separating a multiplicity of wafers from a workpiece | |
US9579826B2 (en) | Method for slicing wafers from a workpiece using a sawing wire | |
TWI284073B (en) | Wire saw | |
KR20130028017A (en) | Single-layered winding of sawing wire with fixedly bonded abrasive grain for wire saws for slicing wafers from a workpiece | |
JP2012143863A (en) | Method of cooling workpiece formed of semiconductor material in wire sawing | |
JP2011526215A (en) | Wire saw cutting equipment | |
KR20160031206A (en) | Sapphire wafer squaring machine with double swing cutter heads | |
JP2009535224A (en) | Precision slicing method for large workpieces | |
US9427888B2 (en) | Method for resuming a wire sawing process of a workpiece after an unplanned interruption | |
JP5003696B2 (en) | Group III nitride substrate and manufacturing method thereof | |
JP5530946B2 (en) | Method for cutting multiple wafers from crystals of semiconductor material | |
EP2647458A1 (en) | Wire for semiconductor wire saw and wire saw | |
WO2013041140A1 (en) | Method and apparatus for cutting semiconductor workpieces | |
JP5876388B2 (en) | Workpiece cutting method | |
JP2004195555A (en) | Slurry nozzle for wire saw | |
JP2015027728A (en) | Wire saw device and method of manufacturing the same | |
CN210256793U (en) | Large-size silicon carbide wafer diamond wire cutting machine tool | |
JP6835213B2 (en) | Work cutting method and joining member | |
JPH07205141A (en) | Method and apparatus for cutting wafer by wire saw | |
JP2005014157A (en) | Multi-wire saw | |
JP5527987B2 (en) | Wire saw device and substrate manufacturing method | |
JP5311964B2 (en) | Wire saw equipment | |
JP2011005617A (en) | Wire saw device | |
JP3169949U (en) | Wire saw equipment |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Effective date: 20070302 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20080709 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080722 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20080917 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20081021 |
|
A521 | Written amendment |
Effective date: 20081222 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 |
|
A02 | Decision of refusal |
Effective date: 20090901 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 |