JP2005291059A - 排気ガス浄化装置 - Google Patents

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峰啓 村田
Yasuhiro Tsutsui
泰弘 筒井
Nobuhiro Kondo
暢宏 近藤
嘉則 ▲高▼橋
Yoshinori Takahashi
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Abstract

【課題】 S被毒回復制御時に、吸蔵型NOx触媒の急激な温度上昇を抑えて熱解離によるNOxスリップを抑制可能な排気ガス浄化装置を提供する。
【解決手段】 本発明は、ディーゼルエンジン1の排気通路50に、流入する排気ガスの空燃比がリーンのときにNOxを吸蔵し、流入する排気ガスの空燃比がリッチのときに吸蔵したNOxを放出するNOx触媒30を設け、NOx触媒20からSOxを放出させるSOx被毒回復処理実行時期に、温度検出手段32からの検出温度t0がNOx触媒の触媒反応可能温度t1以上の還元反応可能温度以上熱解離温度未満の所定温度t2となるように還元剤噴射ノズル21で第1の還元剤添加を行い、温度検出手段32からの検出温度が所定温度t2となるとリッチスパイクを実行し、温度検出手段32からの検出温度がNOx触媒のSOx被毒回復目標温度t3となるように還元剤噴射ノズル21で第2の還元剤添加を行う。
【選択図】 図3

Description

本発明は、内燃機関の排気ガスに含まれる有害成分や微粒子等を浄化する排気ガス浄化装置に関する。
ディーゼルエンジンのように、広い運転領域において高い空燃比(リーン雰囲気)の混合気を燃焼に供して機関運転を行う希薄燃焼可能な内燃機関では、排気ガス中の窒素酸化物(NOx)を浄化する機能を備えたNOx触媒がその排気通路に備えられる。NOx触媒としては、例えば多孔質セラミック等でハニカム構造体とされた担持体に、酸素の存在下でNOxを吸蔵する能力を有するNOx吸蔵剤と、炭化水素(HC)を酸化させる能力を有する貴金属触媒とを併せて担持したものが採用される。
NOx触媒は、排気ガス中の排気空燃比が理論空燃比以上(以下、「リーン」と記す)ではNOxを吸蔵し、排気ガス中の排気空燃比が理論空燃比以下(以下「リッチ」と記す)ではNOxを放出する特性を有する。排気ガス中にNOxが放出された時、排気ガス中にHCやCO等が存在していれば、貴金属触媒がこれらHCやCOの酸化反応を促すことで、NOxを酸化成分、HCやCOを還元成分とする酸化還元反応が両者間で起こる。すなわち、HCやCOはCOやHOに酸化され、NOxはNに還元される。
NOx触媒は排気ガスがリーン状態にあるときでも所定の限界量のNOxを吸蔵すると、それ以上NOxを吸蔵しなくなるので、NOx触媒のNOx吸蔵量が限界量に達する前に、排気通路のNOx触媒上流に燃料で用いている軽油等の還元剤を還元剤供給手段で供給し、NOx触媒に吸蔵されたNOxを放出および還元浄化し、NOx触媒のNOx吸蔵能力を回復させるといった再生動作制御を所定間隔で繰り返すのが一般的である。
しかし、内燃機関の燃料中(軽油)には硫黄成分が含まれているため、排気ガス中にはNOxの他、このような燃料中の硫黄成分を起源とする硫黄酸化物(SOx)も存在する。排気ガス中に存在するSOxは、NOx触媒に吸蔵され、しかも、この触媒に吸蔵されているNOxを放出するために十分な条件下(排気ガスリッチ条件下)にあっても当該触媒から容易には放出されない。このため、機関運転の継続に伴い、排気ガス中のSOxが徐々にNOx触媒に吸蔵されていくS被毒が生じることとなる。
NOx触媒に吸蔵した微粒子やSOxの分解・除去を効率的に行うためには、吸入空気量を少なくしながら機関に対する燃料噴射量を多くして排気空燃比を理論空燃比(ストイキオ)よりも濃いリッチ程度とし、かつ、NOx触媒の温度を、例えば目標温度となる600℃以上に昇温するために、還元剤供給手段で燃料をNOx触媒上流の排気通路に添加する運転制御(以下、S被毒回復制御という)が知られている。このようにS被毒回復制御を実施することにより、ストイキオ、若しくはリッチ程度に調整された排気ガス中の還元成分が、当該触媒に吸蔵したSOxを高温条件下で分解・除去するようになる。ところが、排気ガス中の還元成分がNOx触媒に吸蔵したSOx等を除去する際にも、還元成分の反応熱によって同触媒は加熱され続けるため、その触媒温度が触媒や触媒担持体の限界温度を超える過昇温を超えしまうことがある。
また吸蔵型NOx触媒では、リーン空燃比制御時にNOxを吸蔵するが、リーン燃焼運転を長時間連続して行うと、触媒のNOx吸蔵量には限度があるために、NOx吸蔵量が飽和量に達した時点で排ガス中のNOxが触媒に吸蔵されずに大気に排出されることになる。そこで、吸蔵型NOx触媒の吸蔵量が飽和に達する前に、空燃比を理論空燃比以下に制御するリッチ空燃比運転に定期的に切替る、所謂リッチスパイクと称する動作を実行している。
特許文献1には、吸蔵型NOx触媒の温度を上昇させるときに、添加剤を複数回に分けて添加する事が記載されている。
特開2003−120373
吸蔵型NOx触媒は、還元可能温度以下でも吸蔵は可能であるが、吸蔵型NOx触媒に対してS被毒回復制御の際に触媒温度を昇温すると、熱解離により吸蔵されているNOxが触媒活性温度前に放出されていまい、S被毒回復制御への移行時にNOxが浄化されずに排出されてしまうNOxスリップが発生することがある。これは、吸蔵型NOx触媒にNOxが吸蔵される際の温度が、排気ガス温度の低温時から高温時までの範囲と広いので、特に低温時に吸蔵されたNOxが放出されることにより発生するものと推定される。また、S被毒回復可能温度まで一気に昇温しようとすると、その触媒温度が触媒や触媒担持体の限界温度を超える過昇温になることがある。
特許文献1には、吸蔵型NOx触媒の温度を上昇させるときに、添加剤を複数回に分けて添加する事が記載されているが、触媒の反応可能温度を考慮したものではない。
本発明は、S被毒回復制御時に、吸蔵型NOx触媒の急激な温度上昇を抑えて熱解離によるNOxスリップを抑制可能な排気ガス浄化装置を提供することを、その目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、希薄燃焼可能な内燃機関の排気通路に設けられ、流入する排気ガスの空燃比がリーンのときにNOxを吸蔵し、流入する排気ガスの空燃比がリッチのときに吸蔵したNOxを放出する吸蔵還元型NOx触媒と、空燃比を変更する空燃比変更手段と、吸蔵還元型NOx触媒に還元剤を添加する還元剤供給手段と、吸蔵還元型NOx触媒の温度を検出する温度検出手段と、吸蔵還元型NOx触媒からSOxを放出させるSOx被毒回復処理実行時期において、温度検出手段からの検出温度が吸蔵還元型NOx触媒の還元反応可能温度以上の所定温度となるように還元剤供給手段で第1の還元剤添加を行い、温度検出手段からの検出温度が所定温度となると、空燃比変更手段を制御して前記空燃比をリッチ状態とするともに、温度検出手段からの検出温度が吸蔵還元型NOx触媒のSOx被毒回復目標温度となるように還元剤供給手段で第2の還元剤添加を行うように、空燃比変更手段と還元剤供給手段とを制御する制御手段とを有することを特徴としている。
制御手段で、温度検出手段からの検出温度が触媒反応可能温度(HCライトオフ温度)よりも低い場合、温度検出手段からの検出温度が触媒反応可能温度となるように内燃機関の燃焼制御により排気昇温を行うと、添加剤が供給される前に、吸蔵還元型NOx触媒が触媒反応可能温度まで内燃機関により昇温されるため、反応可能温度の吸蔵還元型NOx触媒に対する過度な還元剤の供給が抑制されることになり、未燃焼の還元剤のスリップが低減される。
本発明によれば、吸蔵還元型NOx触媒からSOxを放出させるSOx被毒回復処理実行時期において、温度検出手段からの検出温度が吸蔵還元型NOx触媒の還元反応可能温度以上の所定温度(熱解離温度未満)となるように還元剤供給手段で第1の還元剤添加し、所定温度となると空燃比変更手段を制御して前記空燃比をリッチ状態とするので、吸蔵還元型NOx触媒に吸蔵されたNOxを還元でき、熱解離によるNOxスリップを低減することができる。空燃比制御の後に、温度検出手段からの検出温度が温度検出手段からの検出温度が吸蔵還元型NOx触媒のSOx被毒回復目標温度となるように還元剤供給手段で第2の還元剤添加を行うので、第1の還元剤添加により触媒の温度分布が安定した状態にあるので、第2の還元剤添加時の温度制御が容易になると共に、触媒の過昇温を防止することができる。
図1は、本発明の一実施形態としての排気ガス浄化装置を示す。排気ガス浄化装置は、内燃機関としての(以下、「エンジン」という)1に適用したものである。エンジン1は、4気筒であって、燃料供給系2、燃焼室3、吸気系4及び排気系5等を主要部として構成されている。燃料供給系2は、サプライポンプ9、コモンレール6、主噴射手段としてのインジェクタ7を備えている。サプライポンプ9は、エンジン1によって駆動され、図示しない燃料タンクから汲み上げた燃料を高圧にし、機関燃料通路8を介してコモンレール6に供給する。コモンレール6は、サプライポンプ9から供給された高圧燃料を所定圧力に保持(蓄圧)する蓄圧室としての機能を有し、この蓄圧した燃料を各気筒の燃焼室3に臨むように配設されたインジェクタ7にそれぞれ分配する。
各インジェクタ7は、その内部に図示しない電磁ソレノイドを備えた周知の電磁弁である。各インジェクタ7は、前エンジン1の吸気行程及び圧縮行程の何れかにおいて機関運転状態に基づき燃料を直接筒内に供給するものであり、駆動力を得るための基本噴射量が図示しないマップによって定められている。
吸気系4は、各燃焼室3内に供給される吸入空気の通路(吸気通路)を形成し、排気系5は、各燃焼室3から排出される排気ガスの通路(排気通路)を形成する。エンジン1には、周知の過給機であるターボチャージャ10が設けられている。ターボチャージャ10は、シャフト11を介して連結された回転体12,13を備えている。一方の回転体となるタービンホイール12は排気系5内の排気に晒され、他方の回転体となるコンプレッサホイール13は、吸気系4内の吸気に晒される。このような構成を有するターボチャージャ10は、タービンホイール12が受ける排気流(排気圧)を利用してコンプレッサホイール13を回転させ、吸気圧を高めるといった周知と過給を行う。コンプレッサホイール13よりも吸気上流側には、吸気系4内に導入される空気(吸入空気)の流量(吸気量)に応じた検出信号を出力するエアフロセンサ28が設けられている。
ターボチャージャ10よりも下流側の吸気系4に設けられたインタークーラ14は、過給によって昇温した吸入空気を強制冷却する。インタークーラ14よりもさらに下流に設けられたスロットル弁15は、その開度を無段階に調節することのできる電子制御式の開閉弁であり、所定の条件下において吸入空気の流路面積を変更し、同吸入空気の供給量(流量)を調整する機能を有する。
エンジン1には、燃焼室3の上流(吸気系4)及び下流(排気系5)をバイパスする排気還流通路となるEGR通路16が形成されている。EGR通路16は、排気の一部を適宜吸気系4に戻す機能を有する。EGR通路16には、電子制御によって無段階に開閉され、同通路を流れる排気(EGRガス)の流量を自在に調整することができるEGR弁17と、EGR通路16を通過(還流)する排気を冷却するためのEGRクーラ18が設けられている。
タービンホイール12よりも排気ガス流出方向の下流側の排気通路50には、排気通路50を流れる排気ガス中に還元剤となる燃料を添加供給する還元剤供給手段としての還元剤噴射ノズル21と、ケーシング27内に収納され、排気ガスを浄化するための吸蔵還元型NOx触媒(以下「NOx触媒」と記す)20が配設されている。
還元剤噴射ノズル21は、添加燃料通路23を介してサプライポンプ9と接続されていて、燃料タンクから汲み上げられた燃料の一部が供給されるようになっている。添加燃料通路23には、サプライポンプ9から還元剤噴射ノズル21への燃料の流量と添加燃料通路23の開閉を行う電磁調量弁24が配設されている。電磁調整弁24は、その開閉タイミングが制御手段25によって制御され、NOx触媒20よりも上流側で還元剤となる燃料を排気通路50の排気ガス中に添加供給する。
NOx触媒20よりも上流側の排気通路50には、空燃比(A/F)センサ30が配設されている。空燃比(A/F)センサ30は、ケーシング27上流において排気ガス中の酸素濃度に応じて連続的に変化する検出信号を出力する。NOx触媒20よりも下流側の排気通路50には、NOx触媒20の温度を検出する温度検出手段としての排気温度センサ32と、NOxセンサ31が配設されている。NOxセンサ31は、NOx触媒20の下流において排気ガス中のNOx濃度に応じて連続的に変化する検出信号を出力する。アクセルポジションセンサ33はエンジン1の図示しないアクセルペダルに取り付けられ、同ペダルの踏み込み量に応じた検出信号を出力する。クランク角センサ34は、エンジン1の出力軸(クランクシャフト)が一定角度回転する毎に検出信号(パルス)を出力する。これら各センサ30〜34は、制御装置25の入力側と電気的に接続されている。
制御手段25は、CPU、ROM、RAM及びバックアップRAM、タイマカウンタ等を備えた周知のコンピュータで構成されている。制御手段25は、各種センサの検出信号を図示しない外部入力回路から入力し、これら信号に基づきインジェクタ7の開閉弁動作に関する制御や、EGR弁17の開度調整、或いはスロットル弁15の開度調整等、エンジン1の運転状態に関する各種制御を実施する。
NOx触媒20は、ケーシング27に収納されて排気通路50上に装着されている。NOx触媒20は、ハニカム形状の構造体からなるで担持体と、この担体体の表面にNOx吸蔵剤として機能する例えばカリウム(K)、ナトリウム(Na)、リチウム(Li)、セシウムCsのようなアルカリ金属、バリウムBa、カルシウムCaのようなアルカリ土類、ランタン(La)、或いはイットリウム(Y)のような希土類と、酸化触媒(貴金属触媒)として機能する例えば白金Ptのような貴金属とが担持されることによって構成されている。
NOx吸蔵剤は、排気ガスがリーン状態ではNOxを吸蔵し、排気ガスがリッチ状態ではNOxを放出する特性を有する。また、排気ガス中にNOxが放出されたとき、排気ガス中にHCやCO等が存在していれば、貴金属触媒がこれらHCやCOの酸化反応を促すことで、NOxを酸化成分、HCやCOを還元成分とする酸化還元反応が両者間で起こる。すなわち、HCやCOはCOやHOに酸化され、NOxはNに還元される。
NOx吸蔵剤は、排気ガスがリーン状態にあるときでも所定の限界量のNOxを吸蔵すると、それ以上NOxを吸蔵しなくなるので、該吸蔵させたNOxを上述の如く還元雰囲気中においてN2等に還元除去してやる必要がある。そこで、この排気ガス浄化装置では、所定時間に亘りEGRや吸気絞りによる吸入空気量の減少、エンジン噴射量の増大及び排気管への燃料噴射によるリッチ空燃比運転を行うリッチスパイクを実行し、これにより吸蔵型NOx触媒20内に還元雰囲気を強制的に生起させ、吸蔵したNOxを放出し還元除去(NOxパージ)するようにしている。実際には、ECU25内のタイマカウンタによって上記所定周期が計時され、ECU25により空燃比制御手段としてのEGR弁17、スロットル弁15、インジェクタ7、還元剤噴射ノズル21を制御する。なお、所定周期は、通常のエンジン運転によって吸蔵型NOx触媒20に吸蔵されたNOxが飽和量に達したと推定される時間に基づき予め設定されているが、その他にも、例えば車両の走行距離に基づいて推定することもできる。すなわち、所定距離走行したらリッチ空燃比運転(リッチスパイク)を行うようにしてもよい。
ECU25は、各種センサの検出信号から把握されるエンジン1の運転状態に基づきインジェクタ7による燃料噴射制御を行う。ここでの燃料噴射制御とは、各インジェクタ7を通じた各燃焼室3内への燃料噴射の実施に関し、燃料の噴射量、噴射タイミング、噴射パターンといったパラメータを設定し、これら設定されたパラメータに基づいて各インジェクタ7の開閉弁操作を実行する一連の処理をいう。ECU25は、燃料の噴射量や噴射タイミングはアクセルペダルヘの踏み込み量およびエンジン回転数(クランク角センサのパルス信号に基づいて演算することができるパラメータ)に基づき、予め設定された図示しないマップを参照して決定する。
ECU25は、燃料の噴射パターンの設定に関し、圧縮上死点近傍での燃料噴射を主噴射として各気筒について行うことで機関出力を得る他、主噴射に先立つ燃料噴射(以下、パイロット噴射という)や、主噴射に後続する燃料噴射(以下、ポスト噴射という)を、副噴射として適宜選択された時期、選択された気筒について行う。
ポスト噴射によって燃焼室3内に供給される燃料は、燃焼ガス中で軽質なHCに改質され、排気系5に排出される。すなわち、還元剤として機能する軽質なHCが、ポスト噴射を通じて排気系5に添加され、排気ガス中の還元成分濃度を高めることとなる。排気系5に添加された還元成分はNOx触媒20を介し、同NOx触媒から放出されるNOxや排気ガス中に含まれるその他の酸化成分と反応する。このとき発生する反応熱は、NOx触媒の床温(温度)を上昇させる。なお、リッチ空燃比運転(リッチスパイク)としては、所定周期毎にインジェクタ7による主噴射時の噴射量増大制御ではなく、ポスト噴射を実行してもよい。
ECU25は、各種センサの検出信号から把握されるエンジン1の運転状態に基づきEGR制御を実施する。EGR制御とは、EGR通路16に設けられたEGR弁17を駆動操作して、EGR通路16を通過するガスの流量、すなわち、排気系5から吸気系4に還流される排気ガスの流量調整を行う処理のことをいう。
目標となるEGR弁17の開弁量(以下、目標開弁量)は、基本的にはエンジン1の負荷や回転数等の運転状態に基づき、予め設定された図示しないマップを参照して決定される。ECU25は、この目標開弁量をエンジン1の運転中所定時間毎に更新し、逐次、EGR弁17の実際の開弁量が更新された目標開弁量に合致するよう同EGR弁17の駆動回路に指令信号を出力する。
還元剤噴射ノズル21を通じ、燃料(還元剤)を排気系5に直接添加することによっても、ポスト噴射と同様、排気ガス中の還元成分濃度を高め、結果としてNOx触媒20の床温を上昇させることができる。還元剤噴射ノズル21によって添加された燃料は、ポスト噴射によるものに比べ、排気ガス中においてより高分子の状態を保持しつつ不均一に分布する傾向がある。また、還元剤噴射ノズル21による燃料添加では、一度に添加することのできる燃料量や添加タイミングの自由度が、ポスト噴射による場合よりも大きい。
次にS被毒回復制御の概要について述べる。上記ポスト噴射および燃料添加制御は、共通して排気ガス中の還元成分を増量するように作用するため、何れかの制御を所定の間隔で繰り返し実施することにより、NOx触媒20に吸蔵されたNOxを放出および還元浄化し、NOx触媒20のNOx吸蔵能力を回復させることができる。
ECU25は、エンジン1の機関運転の継続に伴いNOx触媒20に徐々に吸蔵されるSOx等を除去するために、図2に示すように、NOx触媒20を目標温度(例えば600℃程度)以上にまで昇温させた上で当該触媒前の排気ガス空燃比をリッチ化制御(以下、S披毒回復制御)を実行する。S被毒回復制御を実施することにより、NOx触媒20に供給された多量の還元成分が、当該触媒に吸蔵したSOxを高温条件下で除去するようになる。ECU25は、S披毒回復制御の一環として、NOx触媒20を目標温度にまで昇温するために上記ポスト噴射あるいは排気燃料添加制御を実施する。本形態では、NOx触媒20に吸蔵されたNOxの放出および還元浄化に要する量よりも多量の燃料(還元成分)を、還元剤噴射ノズル21を通じてNOx触媒20の上流に供給する制御(以下、還元成分供給制御という)を実施する。
S被毒回復制御では、図2に示すように、NOx触媒20の温度をS被毒回復に必要な温度となるSパージ目標温度(600℃)以上に保持するといった条件を成立させた上で、排気系内におけるNOx触媒上流へ多量の還元成分を供給することになる。ところが、排気系内に供給された多量の還元成分は、高温条件下においてNOx触媒20に吸蔵されたSOx等を除去する機能を発揮する一方、NOx触媒20の温度をさらに上昇させる特性を有する。このため、多量の還元成分を排気系のNOx触媒上流に継続して供給した場合、NOx触媒20が過昇温してしまう点と、熱解離により吸蔵されているNOxが放出されてしまう点と、NOx触媒20が少なくとも最小限機能する反応可能温度(HCライトオフ温度)に達する前に、添加剤(HC)が排気ガス中に添加されると、未燃のHCが大気中に放出されたり、触媒にHCが吸着されて触媒の温度が触媒反応可能温度に達した後にHCが一気に燃焼して過昇温となることが懸念される。
このため、ECU25は、被毒回復時期判定手段42を有し、被毒回復時期判定手段42により実行時期であると判定されると、排気温度センサ32からの検出温度t0がNOx触媒20の還元反応可能温度以上でかつ熱解離温度t4未満の所定温度t2となるように還元剤噴射ノズル21で図2に符号Aで示す第1の還元剤添加(第1添加)を行い、排気温度センサ32からの検出温度t0が所定温度t2となると、空燃比をリッチ状態とするリッチスパイクを実行し、このリッチスパイク実行後の排気ガスセンサ32からの検出温度t0がNOx触媒20のSOx被毒回復目標温度t3となるように還元剤噴射ノズル21で図2に符号Bで示す第2の還元剤添加(第2添加)を行うように制御する。なお、リッチスパイクの実施に際してはEGR弁17、スロットル弁15、インジェクタ7及び還元剤噴射ノズル21が制御される。
また、ECU25は、排気温度センサ32からの検出温度t0が触媒反応可能温度であるHCライトオフ温度t1よりも低い場合、排気温度センサ32からの検出温度t0がHCライトオフ温度t1となるように、エンジン1を昇温制御する。
被毒回復時期判定手段42は、NOx触媒20に対するS被毒が進行しているか否かを判断するものである。本形態において、被毒回復時期判定手段42は、NOxセンサ31の検出信号の履歴から回復時期を判断してNOx触媒20によるNOxの浄化機能が低下していると認識される場合、S被毒回復制御の実行時期となるSパージ信号を出力する。
還元剤噴射ノズル21から添加される還元剤の添加量は、図2に示すように、NOx還元可能温度以上かつNOx熱解離温度未満となるように第1添加で噴射され、リッチスパイク実行後にSOx被毒回復目標温度に到達可能な添加剤量が第2添加で噴射されるように、予め試験によって求められてマップ化されている。ECU25のROMには、HCライトオフ温度t1、所定温度(還元反応可能温度)t2、SOx被毒回復目標温度t3の各情報が予め記憶設定されている。本形態において、反応可能温度t1としては200℃を、所定温度t2としてはHCライトオフ温度t1よりも高く熱解離温度t4よりも良い250℃を、SOx被毒回復目標温度t3としては600℃と想定した。
エンジン1による昇温制御とは、本形態では、NOx触媒20の温度が還元反応可能温度t1となるように、アイドリング回転数アップや吸気スロットルト絞り等のエンジン燃焼制御により排気昇温を行う。
このような構成の排気ガス浄化装置のS被毒回復制御について、図3に示すフローチャートに沿って説明する。ステップS1では排気温度センサ32からの検知信号(触媒温度t0)が触媒反応可能温度t1よりも高いか否かが判断され、触媒温度t0が触媒反応可能温度t1に満たない場合には、ステップS2に進んでエンジン排気昇温制御を実行する。この制御によりNOx触媒20が温まり、触媒温度t0が触媒反応可能温度(HCライトオフ温度)t1を超えるとステップS3に進む。ステップS3ではSパージ信号の出力の有無が判断され、この信号が出力されている場合にはステップS4に進み、電磁調整弁24がECU25によって制御され、還元剤噴射ノズル21から第1添加時の還元剤が排気通路50の排気ガス中に噴射される。この噴射により、NOx触媒20では燃焼が起こり、触媒が昇温されると共に、排気ガス量路方向に長いNOx触媒20の温度分布が熱解離温度未満の温度に均一化される。
ステップS5では触媒温度t0が所定温度t2に達したか否かが判断され、所定温度t2に達している場合には、ステップS6に進んで、EGR弁17、スロットル弁15及び還元剤噴射ノズル21を制御してリッチスパイクを実行してステップS7に進む。ステップS7でリッチスパイクが実行されると、所定温度(還元反応可能温度)t2は熱解離温度t4以下であるので、NOx触媒20に吸蔵されているNOxが、NOx触媒20が熱解離温度に到達する前に低減することができる。
ステップS7では、電磁調整弁24がECU25によって制御され、還元剤噴射ノズル21から第2添加時の還元剤が排気通路50の排気ガス中に噴射され、ステップS8において、触媒温度t0がSOx被毒回復目標温度t3となるまで還元剤が添加される。還元剤の噴射により、NOx触媒20では十分な燃焼が起こり、目標温度t3まで昇温されるので、NOx触媒20に吸蔵されたSOxが除去される。
このように、NOx触媒20からSOxを放出させるSOx被毒回復処理実行時期において、排気温度センサ32からの検出温度t0がNOx触媒20の触媒反応可能温度t1以上の所定温度t2(熱解離温度t4未満)となるように還元剤噴射ノズル21で第1の還元剤添加を実行し、所定温度t2となると空燃比をリッチ状態とするので、NOx触媒20に吸蔵されたNOxを効率的に還元でき、熱解離によるNOxスリップを低減することができる。また、空燃比制御の後に、排気温度センサ32からの検出温度t0が吸蔵還元型NOx触媒のSOx被毒回復目標温度t3となるように還元剤噴射ノズル21で第2の還元剤添加を行うと、触媒の温度分布が均一化された状態からSOx被毒回復所定温度t3まで昇温されることになり、NOx触媒20の過昇温を抑制しながらSOx被毒回復処理を行える。
さらに本形態では、触媒温度t0が触媒反応可能温度t1に満たない場合、エンジン1の燃焼制御による昇温を実行するので、排気通路50内に直接還元剤を添加する場合に比べて、触媒に吸着するHCを低減することができると共に、未燃焼のHCのスリップ量を低減することができる。
図2においては、2点鎖線は、NOx触媒20をSパージ目標温度まで一気に昇温させるだけの添加剤を還元剤噴射ノズル21から噴射した場合のNOxスリップ量とNOx触媒20の温度上昇を示し、実線は、本形態のように還元剤噴射ノズル21から添加剤を2段階で噴射し、第1添加と第2添加の間にリッチスパイクを実施した時のNOxスリップ量と触媒温度上昇の特性を示す。図2からも明らかなように、第1添加により熱解離温度よりも低い所定温度t2間で上昇した状態にリッチスパイクを実施すると、NOxスリップ量が激減するのが読み取れる。
本発明の一実施形態を示す排気ガス浄化装置とこれを装着したエンジン近傍の構成を示す図である。 被毒回復時期、還元剤供給量、触媒温度及びリッチスパイク実施タイミングの関係を示す線図である。 制御手段による制御の一形態を示すフローチャートである。
符号の説明
1 内燃機関
7 空燃比変更手段
20 吸蔵還元型NOx触媒
21 還元剤供給手段
25 制御手段
32 温度検出手段
50 排気通路
t1 触媒反応可能温度
t2 所定温度
t3 SOx被毒回復目標温度
t0 検出温度

Claims (2)

  1. 希薄燃焼可能な内燃機関の排気通路に設けられ、流入する排気ガスの空燃比がリーンのときにNOxを吸蔵し、流入する排気ガスの空燃比がリッチのときに吸蔵したNOxを放出する吸蔵還元型NOx触媒と、
    前記空燃比を変更する空燃比変更手段と、
    前記吸蔵還元型NOx触媒に還元剤を添加する還元剤供給手段と、
    前記吸蔵還元型NOx触媒の温度を検出する温度検出手段と、
    前記吸蔵還元型NOx触媒からSOxを放出させるSOx被毒回復処理実行時期において、前記温度検出手段からの検出温度が前記吸蔵還元型NO触媒の還元反応可能温度以上の所定温度となるように前記還元剤供給手段で第1の還元剤添加を行い、前記温度検出手段からの検出温度が所定温度となると、前記空燃比変更手段を制御して前記空燃比をリッチ状態とするともに、前記温度検出手段からの検出温度が前記吸蔵還元型NOx触媒のSOx被毒回復目標温度となるように前記還元剤供給手段で第2の還元剤添加を行うように、前記空燃比変更手段と還元剤供給手段とを制御する制御手段とを有することを特徴とする排気ガス浄化装置。
  2. 請求項1記載の排気ガス浄化装置において、
    前記制御手段は、前記温度検出手段からの検出温度が前記触媒の反応可能温度よりも低い場合、前記温度検出手段からの検出温度が前記反応可能温度となるように、前記内燃機関を昇温制御することを特徴とする排気ガス浄化装置。
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JP2015048767A (ja) * 2013-08-30 2015-03-16 本田技研工業株式会社 内燃機関の制御装置

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