JP2005283240A - 多孔質電極及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 電極材料とセラミックス材料との焼結体からなる多孔質電極とそれを有するNOxセンサ素子の使用寿命を延長化し得る技術を提供する。
【解決手段】 水銀圧入法により測定される全気孔体積が0.013ml/g以上で、且つピーク気孔径が0.31μm以上となるように、多孔質電極を構成した。また、そのような多孔質電極を得るに際して、電極金属材料50とセラミックス材料52とを含み、且つ焼成により消失せしめられる消失性固体材料が混入せしめられた組成物を薄膜状に成形し、その後、かくして得られる成形体を焼成することで、消失性固体材料の消失部分にて多数の気孔54が設けられた、電極金属材料50とセラミックス材料52からなる焼結体を形成するようにした。
【選択図】 図 2

Description

本発明は、多孔質電極及びその製造方法、更にはそのような多孔質電極を用いて構成される電気化学的セル並びにNOxセンサ素子に係り、特に、電極金属材料とセラミックス材料とからなる焼結体(サーメット)にて構成された多孔質電極、中でもそれを用いた電気化学的セルやNOxセンサ素子における使用寿命の延長化を可能ならしめる新規な構造と、そのような構造を有する多孔質電極の有利な製造方法に関するものである。
従来から、各種の電気装置や電子装置、或いは電気化学装置等に設けられる電極には、その構造や構成材料等がそれぞれ異なる多くの種類のものが提案されており、その中の一種として、電極金属材料とセラミックス材料とが焼結せしめられた焼結体(サーメット)からなる、所謂多孔質電極(サーメット電極)が、知られている。
この多孔質電極は、よく知られているように、その構成材料たる電極金属材料とセラミックス材料とがそれぞれ有する特性を兼ね備えているところから、例えば、電極金属材料のみからなる電極では到底得られない、新たな特性が発揮され得ることは勿論、様々な種類の電極金属材料とセラミックス材料が組み合わされることで、その組合せに応じた種々の特性が得られるようになっている。そして、例えば、そのような多孔質電極は、焼却炉や工業炉の燃焼ガス中や車両の排気ガス中に含まれる酸化物や可燃ガス等を測定する各種のガスセンサ素子等を始めとした様々な検出装置、或いは燃料電池等、個々の特性に応じて、各種の装置に設けられているのである。
ところで、そのような多孔質電極のうち、例えば、NOxセンサ素子や酸素センサ素子等のガスセンサ素子等に設けられるものにあっては、よく知られているように、内部に多数の気孔が設けられた多孔質の薄膜形態を有し、被測定ガス中のNOxや酸素等の被測定ガス成分を測定する測定用電極(検出電極)として、利用されている(例えば、特許文献1参照)。このような各種のガスセンサ素子等の測定用電極たる多孔質電極にあっては、被測定ガス中の被測定ガス成分等が、多数の気孔を通じて、電極内部の電極金属に接触せしめられるようになっているのであるが、その構造からして、以下のような不具合が生ずる恐れがあった。
すなわち、ガスセンサ素子等に、測定用電極等として設けられる多孔質電極にあっては、例えば、繰り返しの測定や被測定ガス成分の温度変化等により、電極内部で、電極金属材料とセラミックス材料のそれぞれの膨張/収縮による体積変化が繰り返し惹起されることとなるが、このとき、電極金属材料とセラミックス材料との間で、温度変化による体積変化率の違いにより、体積変化量に差異が生じ、それによって、電極内部で、応力が発生せしめられるようになる。また、電極金属材料が、被測定ガス中の酸化成分や還元成分により酸化/還元せしめられると、電極金属材料の膨張/収縮による体積変化が惹起され、これによっても、電極内部で、応力が生ぜしめられる。そして、多孔質電極では、そのような電極内部での応力の発生により、電極金属材料と結合せしめられるセラミックス材料にクラックが生じたり、或いは電極全体が固体電解質から剥離したりして、使用不能となってしまう恐れがあったのである。
しかも、この多孔質電極を保護する保護層が、多孔質電極に対して、それを覆うように積層形成される場合には、上記応力により、そのような保護層にもクラック等が発生する危惧さえもあったのである。
特開2000−28576号公報
ここにおいて、本発明は、上述せる如き事情を背景にして為されたものであって、その解決課題とするところは、電極内部での電極金属材料の体積変化に伴う応力の発生が解消乃至は緩和されて、かかる応力の発生に起因して生ぜしめられる様々な不具合が解消され、以て使用寿命の延長化が効果的に図られ得るように改良された多孔質電極の構造を提供することにある。また、本発明にあっては、そのような優れた特徴を発揮する多孔質電極の有利な製造方法と、かかる多孔質電極の利用により、安定した使用状態が、より長期に亘って効果的に確保され得る電気化学的セルやNOxセンサ素子を提供することをも、その解決課題とするものである。
そして、本発明にあっては、多孔質電極に係る課題の解決のために、その第一の態様とするところは、電極金属材料とセラミックス材料とからなる薄膜状の焼結体にて構成されると共に、該焼結体の内部に多数の気孔が形成されてなる多孔質電極において、水銀圧入法により測定される全気孔体積が0.013ml/g以上で、且つピーク気孔径が0.31μm以上であることを特徴とする多孔質電極にある。なお、ここで言う全気孔体積とは、公知の水銀圧入法により測定される気孔径分布から求められる気孔径毎の気孔体積(単位質量当たりの水銀圧入量)の総和を意味し、また、ピーク気孔径(直径)は、かかる気孔径分布において、気孔径毎の気孔体積が最大(ピーク)となる気孔径の値を意味するものである。
また、このような本発明に従う多孔質電極の好ましい第二の態様においては、電極厚さが、10〜50μmの範囲内の値とされる。
さらに、かかる本発明に従う多孔質電極の有利な第三の態様では、薄膜状の多孔質体からなる多孔質保護層が、前記薄膜状の焼結体に対して、その表面を覆うようにして、積層形成される。
更にまた、本発明に従う多孔質電極の望ましい第四の態様においては、前記薄膜状の多孔質保護層が、20〜60μmの範囲内の厚さとされる。
また、本発明に従う多孔質電極の別の有利な第五の態様では、前記薄膜状の焼結体を与える前記電極金属材料として、容易に酸化され得る金属材料が用いられる。
そして、本発明にあっては、電気化学的セルに係る課題の解決のために、その第六の態様とするところは、上述の如き構造を有する多孔質電極が、所定の固体電解質体に設けられて、構成されることを特徴とする電気化学的セルにある。
また、本発明においては、NOxセンサ素子に係る技術的課題を解決するために、その第七の態様とするところは、被測定ガス中のNOx成分を還元乃至は分解せしめ得る電極金属材料とセラミックス材料とのサーメットからなる測定用電極を、所定の固体電解質体に形成して、構成された電気化学的セルを含み、該測定用電極にて、該NOx成分を還元乃至は分解せしめると共に、かかるNOx成分の還元乃至は分解により発生する酸素量を測定することによって、前記被測定ガス中の該NOx成分の濃度を求めるNOxセンサ素子において、前記測定用電極が、上述の如き構造を有する多孔質電極にて構成されていることを特徴とするNOxセンサ素子にある。
そしてまた、本発明にあっては、多孔質電極の製造方法に係る課題の解決のために、その第八の態様とするところは、電極金属材料とセラミックス材料とからなる薄膜状の焼結体にて構成されると共に、該焼結体の内部に多数の気孔が形成されてなる多孔質電極を製造するに際して、前記電極金属材料と前記セラミックス材料とを含む配合物を調製すると共に、該配合物に対して、該配合物の焼成により消失せしめられる消失性固体材料を混入した後、該消失性固体材料が混入せしめられた配合物を薄膜状形態において成形し、その後、かくして得られる薄膜状の成形体を焼成して、該電極金属材料と該セラミックス材料とからなる焼結体を形成する一方、該消失性固体材料を消失せしめることにより、内部に、前記多数の気孔が、該消失性固体材料の消失部分にてそれぞれ形成された、前記薄膜状の焼結体を得るようにしたことを特徴とする多孔質電極の製造方法にある。
また、このような本発明に従う多孔質電極の製造方法に係る第九の態様においては、前記電極金属材料とセラミックス材料とを含む配合物に、前記消失性固体材料が、5v/v%以上、60v/v%未満の割合となる量において混入せしめられる。
すなわち、本発明に従う多孔質電極にあっては、水銀圧入法により測定される全気孔体積とピーク気孔径とが、それぞれ特定の値以上とされて、電極内部の全体に設けられる多数の気孔の一つ一つの大きさと、それら多数の気孔の合計量とが、何れも、従来の多孔質電極に比して、十分に大きくされており、それによって、電極内部において、電極金属材料とセラミックス材料との結合部分等に存在する気孔も、その大きさと総量とにおいて、従来の多孔質電極内部における同じ部分に存在せしめられる気孔よりも十分に大ならしめられ得る。
それ故、かかる多孔質電極では、例えば、電極金属材料が、温度変化により、電極内部で、セラミックス材料よりも大きな変化率をもって体積変化せしめられるようなことがあっても、或いは酸化/還元等の化学的反応により体積変化せしめられる場合にも、十分に大きな体積(総量)と径(大きさ)とを有して、電極金属材料とセラミックス材料との結合部分等に存在する気孔が、電極金属材料の体積変化を許容し、吸収する空間として機能せしめられ、それによって、そのような電極金属材料の体積変化に起因する電極内部での応力の発生が、効果的に解消乃至は緩和され得る。
従って、このような本発明に従う多孔質電極にあっては、電極内部での電極金属材料の体積変化に伴う応力の発生に起因して、電極金属材料と結合(焼結)せしめられるセラミックス材料にクラックが生じたり、或いは電極が固着せしめられる部材から電極全体が剥離せしめられたりして、その後の使用が困難乃至は不能な状態となってしまうようなことが、効果的に防止され得る。そして、その結果として、使用寿命の延長化が、極めて有利に実現せしめられ得ることとなるのである。
また、本発明に従う多孔質電極の第二の態様においては、電極厚さが、10〜50μmの範囲内の値とされた薄膜形態を有するものであるにも拘わらず、上述の如き優れた特徴、つまり、電極内部での電極金属材料の体積変化に伴う応力の発生に起因して惹起される各種の不具合が、悉く効果的に解消され得て、良好な使用状態が、より長期に亘って安定的に確保され得るといった格別顕著な効果が、有利に発揮され得る。
さらに、本発明に従う多孔質電極の第三の態様においては、薄膜状の多孔質体からなる多孔質保護層が、前記薄膜状の焼結体に対して、その表面を覆って、積層形成されることとなるが、上述の如く、電極内部での電極金属材料の体積変化に伴う応力の発生が有利に解消乃至は抑制され得るため、かかる応力によって、薄膜状の多孔質保護層にクラックが生ぜしめられるようなことが効果的に回避され得る。そして、それによって、多孔質電極の表面に積層形成された多孔質保護層、ひいては多孔質電極の使用寿命の延長化が、より有利に図られ得ることとなる。
更にまた、本発明に従う多孔質電極の第四の態様では、かかる多孔質保護層の厚さが20〜60μmの範囲内の厚さとされるため、多孔質保護層が積層される多孔質電極が、より確実に且つ有利に保護され得る。
また、本発明に従う多孔質電極の第五の態様では、多孔質電極の構成材料たる電極金属材料として、容易に酸化され得る金属材料が用いられて、かかる電極金属材料が、酸化/還元により、容易に体積変化せしめられるようになっているにも拘わらず、上述の如く、電極内部での電極金属材料の体積変化に伴う応力の発生、更にはそれに起因する各種不具合の発生が有利に解消乃至は抑制され得、それによって、多孔質電極の使用寿命の延長化が有利に実現され得る。
さらに、本発明に従う電気化学的セルの第六の態様においては、上述の如き構造を有する多孔質電極が、所定の固体電解質体に設けられて構成されているため、多孔質電極の使用寿命の延長化が有利に図られ得、それによって、電気化学的セルの良好な使用状態が、より長期に亘って安定的に確保され得る。
更にまた、本発明に従うNOxセンサ素子の第七の態様にあっても、上述の如き構造を有することによって、使用寿命の延長化が図られてなる多孔質電極が、被測定ガス中の被測定ガス成分を測定するための測定用電極として利用されているところから、被測定ガス成分の正確な測定を、より長期に亘って確実に行うことが可能となる。
そして、本発明に従う多孔質電極の製造方法によれば、電極金属材料とセラミックス材料とを含み、且つ消失性固体材料が混入せしめられた配合物が薄膜形状において成形された成形体を焼成することにより、多孔質電極を与える、電極金属材料とセラミックス材料とからなる薄膜状の焼結体が得られると共に、かかる焼結体の内部に、多数の気孔が、消失性固体材料の消失部分にて形成されるようになっているところから、配合物に混入せしめられる消失性固体材料の量や大きさ等に応じて、焼結体内部に形成される多数の気孔の総量と各気孔の大きさとを調節することが出来る。
それ故、かかる本発明手法では、単に、配合物に混入せしめられる消失性固体材料の量と大きさを変更するだけで、例えば、水銀圧入法により測定される全気孔体積とピーク気孔径とが、前述せる如き特定の値以上とされた多孔質電極を、簡単に得ることが出来る。
従って、本発明に従う多孔質電極の製造方法によれば、使用寿命の延長化が有利に図られ得る多孔質電極が、極めて容易に且つ確実に製造され得ることとなるのである。
また、このような本発明に従う多孔質電極の製造方法に係る第九の態様によれば、電極金属材料とセラミックス材料とを含む配合物に、消失性固体材料が、5v/v%以上、60v/v%未満の割合となる量において混入せしめられるため、水銀圧入法により測定される全気孔体積とピーク気孔径とが、前述せる如き特定の値以上とされた多孔質電極が、より確実に製造され得るのであり、それによって、使用寿命の長い多孔質電極が、より安定的に得られることとなる。
以下、本発明を更に具体的に明らかにするために、本発明に係る多孔質電極の構成について、図面を参照しつつ、詳細に説明することとする。
先ず、図1には、本発明に従う構造を有する多孔質電極の一例が設けられてなるNOxセンサ素子の内部構造が、概略的に示されている。かかる図から明らかなように、本実施形態のNOxセンサ素子にあっては、被測定ガス中のNOx濃度を測定するための公知の構造をもって、構成されている。
すなわち、図1において、10は、NOxセンサ素子の本体を与える固体電解質体であり、例えば、ZrO2 等の酸素イオン伝導性の固体電解質を用いて、形成されている。そして、この固体電解質体10内には、第一拡散律速部12を介して、固体電解質体10の先端側において外部に連通せしめられた第一内部空所14と、第二拡散律速部16を介して第一内部空所14に連通せしめられた第二内部空所18とが、設けられている。これによって、固体電解質体10の外部に存在する被測定ガスが、第一拡散律速部12を通じて、所定の拡散抵抗の下に、第一内部空所14内に導びかれると共に、かかる第一内部空所12内の雰囲気(被測定ガス)が、所定の拡散抵抗の下に、第二内部空所18内に導入せしめられるようになっている。
また、固体電解質体10の内部には、第一及び第二内部空所14,18とは独立した空所からなる基準空気導入通路20が、固体電解質体10の長手方向に延びるように形成されている。そして、この基準空気導入通路20にあっては、固体電解質体10の基部側において開口し、大気に連通せしめられていることによって、内部に、基準空気が導入せしめられ得るようになっている。
なお、このような第一及び第二内部空所14,18と基準空気導入通路20とが内部に設けられた固体電解質体10は、例えば、従来と同様に、それらの空所14,18や通路20を与えるための孔部や切欠等を有する薄板状の複数の固体電解質層のそれぞれの上下に、そのような切欠や孔部等を有しない固体電解質層が位置せしめられるようにして、それら固体電解質層の全てを積層せしめた状態で、一体化することにより、容易に形成されることとなる。
また、かかる固体電解質体10内に設けられた第一内部空所14の内部には、内側ポンプ電極22が、第一内部空所14の内面を与える第一固体電解質体部分24に接して、形成されており、更に、この第一固体電解質体部分24における内側ポンプ電極22の形成側とは反対側の面には、それに接するように、外側ポンプ電極26が、形成されている。そして、これら内側及び外側ポンプ電極22,26と、それらに挟まれた第一固体電解質体部分24とにて、電気化学的セルからなる主ポンプセル28が、構成されている。
一方、第二内部空所18内には、測定用電極30が、第二内部空所18と基準空気導入通路20とを隔てる第二固体電解質体部分32に接して、形成されている。また、かかる測定用電極30上には、それを保護すると共に、所定の拡散抵抗をもって、第二内部空所18内の雰囲気を測定用電極30に導くAl23等のセラミックスの多孔質体からなる薄膜状の多孔質保護層31が、測定用電極30の表面の全面を覆うようにして、積層形成されている。更に、基準空気導入通路20内には、基準電極34が、第二固体電解質体部分32における測定用電極30の形成側とは反対側の面に対して、それに接するように、形成されている。そして、多孔質保護層31にて覆われた測定用電極30と、基準電極34と、それらに挟まれた第二固体電解質体部分32とにて、電気化学的セルからなる測定用ポンプセル36が、構成されている。
なお、測定用電極30上に積層形成される多孔質保護層31は、その厚さが20〜60μm程度の範囲内の値とされていることが、望ましい。何故なら、かかる多孔質保護層31が、20μmを下回る厚さとされていると、薄過ぎるために、測定用電極30の形成のための電極金属材料とセラミックス材料との焼成中に、多孔質保護層31にクラックが生ずる恐れがあるからであり、また、60μmを越える厚い厚さとされていると、多孔質保護層31の拡散抵抗が大きくなり過ぎて、後述する測定用ポンプセル36でのNOx濃度の測定感度が低下してしまうからである。なお、かかる多孔質保護層31の特に好適な厚さは、40μmである。
また、ここでは、第一内部空所14内の内側ポンプ電極22と、基準空気導入通路20内の基準電極34と、第一及び第二固体電解質体層24,32と、それら第一及び第二固体電解質体層24,32の間に位置する固体電解質体部分からなる第三固体電解質体部分38とからなる電気化学的セルにて、制御用酸素分圧検出セル40が、構成されている。
なお、内側及び外側ポンプ電極22,26と基準電極34は、例えば、電極金属としてのPtとセラミックスたるZrO2 とが焼結せしめられてなる薄膜状の多孔質サーメット電極(多孔質電極)にて構成されている。一方、測定用電極30は、NOxを還元乃至は分解し得るRh等の貴金属材料とZrO2 等のセラミックス材料とが焼結せしめられてなる、NOxの還元乃至は分解触媒として機能する薄膜状の多孔質サーメット電極(多孔質電極)にて構成されている。また、図1中、42は、それらの電極22,26,30,34を加熱するヒータである。
そして、かかるNOxセンサ素子では、主ポンプセル28の二つの電極24,26間に、可変電源44にて、所望の電圧が印加せしめられて、所定の方向に電流が流されることにより、第一内部空所14内の雰囲気(被測定ガス)中の酸素が、外部の被測定ガス存在空間に汲み出され、或いはそれとは逆に、外部の被測定ガス存在空間から、酸素が、第一の内部空所14内に汲み入れられ得るようになっている。また、第一内部空所14内の雰囲気と基準空気導入通路20内の基準空気との間の酸素濃度差に基づいて、制御用酸素分圧検出セル40の二つの電極22,34間に発生する起電力が、所定の電位差計46にて測定され得るようになっている。更に、測定用ポンプセル36の二つの電極30,34間に、定電圧電源48から、所望の電圧が印加せしめられることにより、第二内部空所18内の雰囲気(被測定ガス)中の酸素が、基準空気導入通路20に汲み出され得るようになっている。
かくして、かくの如き構造とされたNOxセンサ素子にあっては、主ポンプセル28による酸素のポンピング作用にて、第一内部空所14内に、酸素がポンプイン/ポンプアウトされると共に、制御用酸素分圧検出セル40にて検出される第一内部空所14内の雰囲気中の酸素分圧の値に基づいて、可変電源44の電圧が制御されることにより、第一内部空所14内の雰囲気中の酸素分圧が、NOxが還元されない一定の値に制御されるようになっている。そして、この酸素分圧が制御された第一内部空所14内の雰囲気が、第二拡散律速通路16を通じて第二内部空所18に導かれて、第二内部空所18内で、NOxの還元乃至は分解触媒として機能する測定用電極30にて、かかる雰囲気中のNOxが還元され、その際に生成する酸素が、測定用ポンプセル36による酸素のポンピング作用により、第二内部空所18から基準空気導入通路20にポンプアウトされるようになっており、またこのとき、第一内部空所14内の雰囲気中の酸素分圧(酸素濃度)が一定に制御されているために、測定ポンプの測定用電極30と基準電極34との間に、NOxの濃度に比例したポンプ電流が流れるようになっている。
そして、このようなNOxセンサ素子においては、測定ポンプにおけるポンプ電流値が測定されることにより、その測定値に基づいて、被測定ガス中のNOxの濃度が求められるようになっているのである。
ところで、本実施形態のNOxセンサ素子にあっては、前述せる如く、固体電解質体10に形成される内側及び外側電極22,26と基準電極34と測定用電極30とが、何れも、PtやRh等の電極金属材料と、ZrO2 等のセラミックス材料とからなる薄膜状の焼結体の内部に、多数の気孔が形成された多孔質サーメット電極にて構成されているのであるが、そのような四つの電極22,26,30,34のうち、特に、測定用ポンプセル36を構成する測定用電極30が、従来のNOxセンサ素子に形成されるものには見られない特別な構造を有している。
すなわち、本実施形態のNOxセンサ素子に設けられる、多孔質サーメット電極からなる測定用電極30について、その内部構造の一部をモデル的に示す図2から明らかな如く、かかる測定用電極30は、それの電極金属材料として用いられるRhにて構成されるRh相50と、セラミックス材料として用いられるZrO2 にて構成されるZrO2 相52とが相互に結合せしめられると共に、それら両相50,52の結合部分やZrO2 相52内部等に多数の気孔54が形成されてなる内部構造を有しており、そのような測定用電極30内部に存在する多数の気孔54の一つ一つの大きさ(直径)と、多数の気孔54の総量(全部の体積)とが、何れも、従来のNOxセンサ素子に測定用電極として設けられる多孔質サーメット電極内部に存在する気孔の大きさと総量よりも、十分に大きくされている。
これによって、ZrO2 相52と結合して測定用電極30を構成するRh相50が、NOxセンサ素子による排気ガスや燃焼ガス等の被測定ガス中のNOxの測定時等における被測定ガスの温度変化や、被測定ガス中の酸化成分や還元成分による酸化/還元に伴って、測定用電極30内部で、ZrO2 相52よりも大きな変化率をもって体積変化せしめられるような場合にあっても、そのようなRh相50の体積変化が、十分に大なる大きさと総量とをもって、Rh相50とZrO2 相52との結合部分やZrO2 相52内部に形成される多数の気孔54により有利に吸収され得て、かかるRh相50の体積変化に起因する測定用電極30内部での応力の発生が、効果的に防止乃至は緩和され得るようになっている。
そして、ここでは、そのような測定用電極30内部に存在する多数の気孔54が、上記の如き十分に大なる大きさと総量とを有するようにするために、測定用電極30において、水銀圧入法により測定される全気孔体積が0.013ml/g以上とされ、且つピーク気孔径が0.31μm以上とされているのである。
何故なら、測定用電極30の全気孔体積が0.013ml/gよりも小さく、しかもピーク気孔径が0.31μmを下回る場合、或いはそれら全気孔体積とピーク気孔径のうちの何れか一方が、それぞれの規定値を下回る場合には、Rh相50とZrO2 相52との結合部分やZrO2 相52内部等に存在する多数の気孔54の総量と、その一つ一つの大きさの両方が、或いはそれらのうちの何れか一方が、小さくなってしまい、そのために、測定用電極30を与えるRh相50の温度変化や酸化/還元による体積変化を吸収することが困難となってしまうからである。
なお、ここで規定される測定用電極30の全気孔体積とピーク気孔径のそれぞれの上限値は、特に限定されるものではないものの、多数の気孔54の一つ一つの大きさと総量とが大きくなるに従って、NOxを還元乃至は分解せしめるRh相50の量が減少して、測定用電極30の触媒能が低下するだけでなく、測定用電極30全体のかさ密度が小さくなって、測定用電極30の強度が低下せしめられることとなる。このため、測定用電極30の触媒能と強度とを十分に確保する上で、全体気孔体積が、0.053ml/g未満とされることが好ましく、また、気孔径は、1.1μm未満とされていることが望ましい。
また、このような特徴的な気孔を有する多孔質サーメット電極からなる測定用電極30の厚さも、特に限定されるところではないが、好ましくは10〜50μm程度とされる。けだし、測定用電極30の厚さが50μmを越える厚い厚さとされている場合には、かかる測定用電極30の形成のための電極金属材料(Rh相50)とセラミックス材料(ZrO2 相52)との焼成中に、測定用電極30に積層される多孔質保護層31にクラックが発生する恐れがあるからであり、また、測定用電極30の厚さが10μmを下回る厚さとされていると、薄過ぎるために、測定用電極30の全気孔体積とピーク気孔径とを前述の如き特定の値以上としても、測定用電極30を与えるRh相50の温度変化や酸化/還元による体積変化を吸収することが困難となってしまうからである。
従って、測定用電極30において、多孔質保護層31等に悪影響を与えることなく、電極内部でのRh相50の体積変化による応力の発生に起因する各種不具合を、より有効に防止するためには、測定用電極30の厚さが、10〜50μm程度とされていることが、望ましいのである。なお、かかる測定用電極30の特に好適な厚さは、30μmである。
このように、本実施形態のNOxセンサ素子では、Rh相50とZrO2 相52とが結合(焼結)せしめられて、内部に多数の気孔54が形成された多孔質サーメット電極からなる測定用電極30の全気孔体積とピーク気孔径とがそれぞれ特定の値以上とされることにより、かかる測定用電極30の内部において、被測定ガスの温度変化や、被測定ガス中の酸化成分や還元成分による酸化/還元に伴って生ずるRh相50の体積変化に起因した応力の発生が、効果的に防止乃至は緩和され得るようになっている。
それ故、このようなNOxセンサ素子にあっては、測定用電極30内部でのRh相50の体積変化に伴う応力の発生により、Rh相50と結合せしめられるZrO2 相52にクラックが生じたり、或いは測定用電極30全体が、第二固体電解質体部分32から剥離せしめられたりして、NOx濃度の正確な測定が不可能な状態となってしまうようなことが、効果的に防止され得る。
従って、かくの如き本実施形態のNOxセンサ素子においては、被測定ガス中のNOx濃度を正確に測定し得る良好な使用状態が、より長期に亘って、安定的に維持され得て、使用寿命の延長化が、極めて有利に実現せしめられ得ることとなるのである。
また、かかるNOxセンサ素子にあっては、薄膜状の多孔質保護層31が、測定用電極30に対して、その表面の全面を覆うように積層形成されているのであるが、上述の如く、測定用電極30内部での応力の発生が防止乃至は緩和され得るようになっているところから、かかる測定用電極30内部での応力の発生により、薄膜状の多孔質保護層31にクラックが発生せしめられるようなことも、極めて有利に防止され得る。そして、その結果として、多孔質保護層31の測定用電極30に対する保護機能や被測定ガスの拡散律速機能が、安定的に確保され得、これによっても、NOxセンサ素子の使用寿命の延長化が、有利に達成され得るのである。
ところで、全気孔体積とピーク気孔径とが前述せるような特定の値以上とされた特別な内部構造を有し、例示のNOxセンサ素子を始めとしたガスセンサ素子等における測定用電極30等として利用される多孔質サーメット電極(多孔質電極)は、例えば、以下のようにして、製造されることとなる。
すなわち、先ず、電極金属材料とセラミックス材料とを含む配合物が調製されるのであるが、ここで用いられるセラミックス材料は、特に限定されるものではなく、多孔質サーメット電極の構成材料として従来から使用されるもの中から、目的とする多孔質サーメット電極に要求される特性やその用途等に応じて、適宜に選択されたものが、紛状乃至は粒状等の形態において、用いられる。
また、電極金属材料も、セラミックス材料と同様に、目的とする多孔質サーメット電極に要求される特性やその用途等に応じて、その種類が適宜に決定されて、紛状乃至は粒状等の形態において、用いられる。例えば、NOxセンサ素子等のガスセンサ素子における測定用電極30として利用される場合には、かかる電極金属材料として、先に例示したRhの他、Pd、Pt、RhとPtの合金、PtとPdの合金等、被測定ガス中の結合酸素を有する被測定ガス成分を還元乃至は分解し得る貴金属材料が、用いられる。勿論、ガスセンサ素子の測定用電極30以外に利用される場合には、上記した貴金属材料以外の金属材料も、用いられ得る。
なお、かかる電極金属材料として使用されるものについては、容易に酸化され得る易酸化性を有する金属材料を意識的に避ける必要はない。何故なら、電極金属材料として、容易に酸化され得る金属材料が使用される場合、そのような電極金属材料は、最終的に得られる多孔質サーメット電極内部で容易に酸化され、それに伴って、体積変化が惹起せしめられることとなるが、前述せるように、ここでは、最終的に得られる多孔質サーメット電極が、特定の値以上の全気孔体積とピーク気孔径とを有するようにされるため、そのような体積変化に伴う応力の発生、更にはそれに起因する各種不具合の発生が有利に解消乃至は抑制され得るようになるからである。つまり、電極金属材料として、容易に酸化され得る金属材料が用いられることによって、多孔質サーメット電極内部での電極金属材料の酸化/還元に起因した各種不具合の発生の防止効果が、より顕著に奏され得ることとなる。
また、このような電極金属材料とセラミックス材料との配合割合も、それら電極金属材料とセラミックス材料のそれぞれの種類や、目的とする多孔質サーメット電極に要求される特性、その用途等に応じて、適宜に決定されるところではあるものの、好ましくは、電極金属材料とセラミックス材料との配合物中に、電極金属材料が50〜70v/v%程度の範囲内となる量(体積比で、電極金属材料:セラミックス材料=50:50〜70:30の範囲内となる程度の量)において含有せしめられるような配合割合とされる。
何故なら、電極金属材料とセラミックス材料との配合物中の電極金属材料の配合割合が、50v/v%未満である場合には、最終的に得られる多孔質サーメット電極中における電極金属材料が不足し、その分だけ、電極性能(特性)が低下すると共に、例えば、NOxセンサ素子の測定用電極に利用される場合において、NOxの還元乃至は分解触媒としての機能が損なわれる等の不具合が生ずる恐れがあるからであり、また、かかる配合割合が、70v/v%を越える場合には、セラミックス材料が少なすぎるために、最終的に得られる多孔質サーメット電極の所定の基板等の部材に対する付着(固着)強度が低下するといった懸念があるからである。
なお、このような電極金属材料とセラミックス材料とが、適当な配合割合において配合せしめられて得られる配合物中には、かかる配合物の成形性を高めるための公知のバインダ等、各種の添加物が、従来と同様な量において、添加せしめられる。
そして、ここでは、特に、電極金属材料とセラミックス材料とを含む配合物に対して、かかる配合物の焼成により消失せしめられる消失性固体材料が、混入(添加、混合)せしめられる。この消失性固体材料は、配合物の焼成により得られる焼結体の内部に、その消失部分にて気孔を形成することを目的として、配合物中に混入せしめられるものである。
従って、ここで用いられる消失性固体材料は、それが混入せしめられた配合物中に、所定の体積を占めて存在せしめられる、例えば紛状乃至は粒状形態を有し、且つかかる配合物の焼成時に、燃焼したり、溶融・気化したりする等して、消失せしめられ得るものであれば、その種類が、何等限定されるものではない。このような条件を満たす消失性固体材料としては、テオブロミンの粉体や粒体等が、例示され得る。
なお、電極金属材料とセラミックス材料とを含む配合物に、消失性固体材料を添加、混合するタイミングは、何時でも良く、例えば、電極金属材料とセラミックス材料の配合と同時であっても、それらの配合後であっても良く、更には、それらの配合前に、電極金属材料とセラミックス材料のうちの何れか一方に混入せしめるようにしても、何等差し支えない。
また、かかる電極金属材料とセラミックス材料とを含む配合物に対する消失性固体材料の添加量(混入量)も、特に限定されるものではないものの、好ましくは、かかる配合物中に、消失性固体材料が、5v/v%以上、60v/v%未満の割合となる量において、添加される。
何故なら、消失性固体材料の添加量が5v/v%を下回る割合となる量である場合には、消失性固体材料の添加量が少な過ぎるため、消失性固体材料が混入せしめられた配合物の焼成後に生ずる消失性固体材料の消失部分からなる気孔の一つ一つの大きさやその総量が過少となって、最終的に得られる多孔質サーメット電極の全気孔体積とピーク気孔径とを、前述せる特定の値以上とすることが困難となるからである。
また、消失性固体材料の添加量が60v/v%以上の割合となる量であると、最終的に得られる多孔質サーメット電極中における電極金属材料が不足し、その分だけ、電極性能(特性)が低下すると共に、例えば、NOxセンサ素子の測定用電極に利用される場合において、NOxの還元乃至は分解触媒としての機能が損なわれる等の不具合が生ずる恐れがあるからである。
従って、ここでは、目的とする多孔質サーメット電極性能を十分に確保しつつ、その全気孔体積とピーク気孔径とを所望の値にまで高めて、電極内部での電極金属材料の体積変化に伴う応力の発生、更にはそれに起因する各種不具合の発生が確実に防止乃至は抑制され得るように為す上で、消失性固体材料が、電極金属材料とセラミックス材料とを含む配合物に対して、5v/v%以上、60v/v%未満の割合となる量において混入せしめられることが、望ましいのである。
そして、電極金属材料とセラミックス材料とを含み、且つ消失性固体材料が混入せしめられた配合物が調製されたら、かかる配合物が、公知の成形手法により、薄膜状形態を有するように成形され、その後、かくして得られた薄膜状の成形体が、従来と同様に、例えば、適当な焼成炉内等に収容されて、そこで、所定の温度で焼成される。このとき、前述せるように、成形体中に含まれる消失性固体材料が、消失せしめられる。
これによって、電極金属材料とセラミックス材料とからなる焼結体が形成される。また、そのような焼結体の内部における電極金属材料(電極金属相)とセラミックス材料(セラミックス相)との結合部分やセラミックス材料(セラミックス相)の内部等に、消失性固体材料の消失部分にて形成された気孔が多数形成され、以て、水銀圧入法により測定される全気孔体積が0.013ml/g以上で、且つピーク気孔径が0.31μm以上とされた、目的とする多孔質サーメット電極が、得られることとなるのである。
このように、本実施形態では、単に、電極金属材料とセラミックス材料とを含み、目的とする多孔質サーメット電極の原料となる配合物に対して、消失性固体材料を適当な量において混入せしめる以外は、従来の多孔質サーメット電極の製造に際して実施される工程を行うだけで、水銀圧入法により測定される全気孔体積とピーク気孔径が特定の値以上とされた多孔質サーメット電極が、簡単に得られるのである。
従って、かくの如き本実施形態によれば、使用寿命の延長化が有利に図られ得る多孔質サーメット電極が、極めて容易に且つ確実に製造され得ることとなるのである。
以上、本発明の具体的な構成について詳述してきたが、これはあくまでも例示に過ぎないのであって、本発明は、上記の記載によって、何等の制約をも受けるものではない。
例えば、前記実施形態のNOxセンサ素子においては、測定用電極30と基準電極34と第二固体電解質体部分32とからなる電気化学的セルにて構成された測定用ポンプセル36が設けられ、第二内部空所18内での被測定ガス中のNOxの還元により生成される酸素を測定用ポンプセル36にて、第二内部空所18内から基準空気導入通路20にポンプアウトするときに、測定用ポンプセル36に流されるポンプ電流の値が測定され、この測定値に基づいて、被測定ガス中のNOx濃度が求められるようになっており、そして、かかる測定用ポンプセル36における測定用電極30が、本発明に従う構造を有する多孔質電極(多孔質サーメット電極)にて構成されていたが、かかる多孔質サーメット電極が設けられてなるNOxセンサ素子の具体的な構造は、何等、これに限定されるものではない。
従って、例えば、測定用ポンプセル36に代えて、測定用電極30と基準電極34と第二固体電解質体部分32とからなる電気化学的セルにて構成された測定用酸素分圧検出セルを設け、第二内部空所18内での被測定ガス中のNOxの還元により生成された状態下において、かかる測定用酸素分圧検出セルにおける二つの電極30,34間に、第二部空所14内の被測定ガスと基準空気導入通路20内の基準空気との間の酸素濃度差に基づいて発生する起電力を、所定の電位差計等にて測定し、そして、この測定値に基づいて、被測定ガス中の被測定ガス成分の濃度を求めるように構成しても良い。そして、このようなNOxセンサ素子の測定用酸素分圧検出セルに設けられる測定用電極30を、本発明に従う構造を有する多孔質電極にて構成することも、可能なのである。
つまり、本発明に従う構造を有する多孔質電極が設けられるNOxセンサ素子の構造としては、被測定ガス中のNOx成分を還元乃至は分解せしめ得る電極金属材料とセラミックス材料とのサーメットからなる測定用電極を、所定の固体電解質体に形成してなる電気化学的セルを含み、この測定用電極にて、NOx成分を還元乃至は分解せしめると共に、かかるNOx成分の還元乃至は分解により発生する酸素量を測定することによって、被測定ガス中のNOx成分の濃度を求めるようにしたものあれば、従来から公知の構造が、何れも採用され得るのである。
また、本実施形態のNOxセンサ素子に設けられる多孔質電極からなる電極の全てを、本発明に従う構造を有する多孔質電極にて構成しても良く、従って、測定用電極30以外の内側及び外側ポンプ電極22,26と基準電極34の三つの電極のそれぞれにおける水銀圧入法により測定される全気孔体積を0.013ml/g以上で、且つピーク気孔径を0.31μm以上とすることも、勿論可能である。
加えて、前記実施形態では、本発明を、NOxセンサ素子及びそれに設けられる電気化学的セル並びに多孔質電極に適用したものの具体例を示したが、本発明は、NOxセンサ素子以外のガスセンサ素子や各種のセンサ素子、或いはその他の電気装置や電子装置、電気化学装置等に設けられる電気化学的セル並びに多孔質電極の何れに対しても、有利に適用され得ることは、勿論である。
その他、一々列挙はしないが、本発明は、当業者の知識に基づいて種々なる変更、修正、改良等を加えた態様において実施され得るものであり、また、そのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであることは、言うまでもないところである。
以下に、本発明の代表的な実施例を示し、本発明の特徴を更に明確にすることとするが、本発明が、そのような実施例の記載によっても、何等の制約をも受けるものでないことは、言うまでもないところである。
<実施例1>
先ず、電極金属材料としてのPt−Rh合金粉体と、セラミックス材料たるZrO2 粉体と、消失性固体材料としてのテオブロミンの粉体とを、それぞれ、所定量ずつ、準備した。
次いで、Pt−Rh合金粉体とZrO2 粉体とを、配合せしめてなる配合物(電極ペースト)を、6種類(全て、同一の組成とする)、調製した。なお、それら各配合物中のPt−Rh合金粉体の配合割合は、60v/v%とした。その後、この6種類の配合物のそれぞれに対して、テオブロミンの粉体を、下記表1に示される割合(5〜60v/v%)となる量において、それぞれ添加、混合せしめて、テオブロミンの添加量が互いに異なる6種類の電極原料を調製した。
その後、これら6種類の電極原料のそれぞれを、薄膜状形態において成形して、6種類の薄膜状成形体を得た後、それら各成形体を所定の焼成炉内において、1365℃の温度で、各々焼成した。そして、この焼成中に、各成形体中のテオブロミンを消失せしめた。これにより、Pt−Rh合金とZrO2 とからなる6種類の焼結体を形成すると共に、それら各焼結体内部に、テオブロミンの消失部分からなる多数の気孔を形成し、以て、テオブロミンの添加量が互いに異なる電極原料から得られた6種類の薄膜状の多孔質電極(多孔質サーメット電極)を製作した。そして、これら6種類の多孔質電極のうち、Pt−Rh合金とZrO2 とを含む配合物へのテオブロミンの添加量が5v/v%、10v/v%、20v/v%、40v/v%、50v/v%、60v/v%であるものを、それぞれ、その順に、試験例1、試験例2、試験例3、試験例4、試験例5、試験例6とした。
また、比較のために、Pt−Rh合金粉体とZrO2 粉体とが、試験例1〜6の多孔質電極を与える電極原料中のそれらの含有量と同一の量において、含まれるものの、テオブロミンが何等添加されていない電極原料を調製し、この電極原料を薄膜状に成形した後、かかる成形体を、試験例1〜6の多孔質電極を与える電極原料の成形体に対する焼成条件と同一の条件で焼成して、焼結体を得、以て、テオブロミンが何等添加されていない電極原料から得られた多孔質電極(試験例7)を作製した。
そして、かくして得られた試験例1〜7の多孔質電極を用い、これらの全気孔体積とピーク気孔径とを、JIS R 1655に準拠して、それぞれ、測定した。その結果を、下記表1に併せて示した。
Figure 2005283240
かかる表1の結果から明らかなように、消失性固体材料たるテオブロミンが添加された電極原料を用いて得られた試験例1〜6の多孔質電極は、何れも、全気孔体積が0.013ml/g以上の値とされると共に、ピーク気孔径が0.31μm以上の値とされて、全気孔体積とピーク気孔径の両方の値が、本発明において規定される値以上とされている。また、Pt−Rh合金とZrO2 とを含む配合物へのテオブロミンの添加量(電極原料中における消失性固体材料の含有量)が増加するに従って、全気孔体積とピーク気孔径の両方の値が増加することが、認められる。これに対して、消失性固体材料たるテオブロミンが何等添加されていない電極原料を用いて得られた試験例7の多孔質電極にあっては、全気孔体積が、0.013ml/gで、本発明における全気孔体積の規定値を満たす値となっているものの、ピーク気孔径は、0.29μmで、本発明において規定されたピーク気孔径の値よりも小さな値となっている。
これは、電極金属材料とセラミックス材料とを含む配合物に対して、消失性固体材料を混入せしめて得られる電極原料を用いて、目的とする多孔質電極を作製することにより、初めて、全気孔体積とピーク気孔径の両方の値が、本発明において規定される値以上とされた多孔質電極が得られることを、如実に示している。
<実施例2>
先ず、図1に示される如き構造と同一の内部構造をそれぞれ有し、測定用電極(30)が、実施例1における試験例2〜5,7の5種類の多孔質電極にてそれぞれ構成されてなる5種類のNOxセンサ素子を製造して、準備した。そして、それら5種類のNOxセンサ素子のうち、測定用電極(30)が、実施例1における試験例2、試験例3、試験例4、試験例5、試験例7の各多孔質電極からなるものを、それぞれ、その順に、供試品A、供試品B、供試品C、供試品D、供試品Eとした。
次いで、準備された5種類のNOxセンサ素子(供試品A〜E)を用い、それら各NOxセンサ素子のヒータを作動させて、各NOxセンサ素子を700〜800℃の温度に保持せしめた状態下において、各NOxセンサ素子における主ポンプセル(28)と制御用酸素分圧検出セル(40)と測定用ポンプセル(36)とをそれぞれ5分間作動せしめた後、それらの作動を5分間停止させる動作を1サイクルとしたON/OFF動作を繰り返し行うことにより、各NOxセンサ素子に対して、測定用電極(30)の膨張/収縮によるストレスを与えるストレス試験を、それぞれ実施した。なお、このストレス試験は、各NOxセンサ素子のON/OFF動作に伴って、測定用電極(30)を酸化/還元せしめることで、測定用電極(30)において、酸化/還元による膨張/収縮が惹起せしめられる状態を強制的に作り出し、その際に、各NOxセンサ素子に対して、測定用電極(30)の膨張/収縮によるストレスを与えるようにしたものである。
そして、供試品A〜Eの5種類のNOxセンサ素子に対してそれぞれ行われたストレス試験の結果から、ON/OFF動作のサイクル数とNOxセンサ素子での不具合の発生率との関係を、各NOxセンサ素子毎に調べた。その結果を図3に示した。
また、上述のようにして調べた供試品A〜EのNOxセンサ素子のそれぞれにおけるON/OFF動作のサイクル数とNOxセンサ素子での不具合の発生率との関係から、不具合の発生率が0.1%に達した時点でのON/OFF動作のサイクル数と、Pt−Rh合金とZrO2 とを含む配合物へのテオブロミンの添加量との関係を調べて、その結果を図4に示した。また、それと共に、不具合の発生率が0.1%に達した時点でのON/OFF動作のサイクル数と測定用電極(30)の全気孔体積との関係、及び不具合の発生率が0.1%に達した時点でのON/OFF動作のサイクル数と測定用電極(30)のピーク気孔径との関係を調べ、それらの結果を図5及び図6にそれぞれ示した。なお、NOxセンサ素子では、一般的に、不具合の発生率が0.1%に達した時点でのON/OFF動作のサイクル数が1000以上となるものが、長期に亘って安定したNOx濃度測定が可能であって、十分に長い使用寿命を有するものであると判断される。
かかる図3から明らかなように、テオブロミンが何等混入せしめられていない電極原料を用いて製作される多孔質電極にて構成された測定用電極(30)を有する供試品EのNOxセンサ素子は、テオブロミンが混入せしめられてなる電極原料を用いて製作される多孔質電極にて構成された測定用電極(30)を有する供試品A〜Dの各NOxセンサ素子のどれよりも、少ないサイクル数で、多くの不具合が発生していることが、認められる。
また、図4から明らかなように、測定用電極(30)を与える電極原料中に、テオブロミンが混入せしめられることにより、不具合の発生率が0.1%に達するまでのON/OFF動作のサイクル数が1000を越える値とされ、また、かかる電極原料中におけるテオブロミンの含有量が多い程、不具合の発生率が0.1%に達するまでのON/OFF動作のサイクル数が、より大きな値と為され得ることが、確認される。
さらに、図5及び図6から明らかな如く、測定用電極(30)の全気孔体積が大きいもの程、また、そのピーク気孔径が大きいもの程、不具合の発生率が0.1%に達するまでのON/OFF動作のサイクル数が、より大きな値と為され得ることが、認められる。
これらの事実から、電極原料中に消失性固体材料を混入せしめてなる電極原料を用いて得られる測定用電極(30)を備えたNOxセンサ素子は、より長期に亘って、正確なNOx濃度測定を安定的に行うことが出来るものの、電極原料中に消失性固体材料が何等混入されていない電極原料を用いて得られる測定用電極(30)を備えたNOxセンサ素子では、そのような長期に亘る安定したNOx濃度測定を行うことが極めて困難であることが、容易に認識され得る。そして、測定用電極(30)の全気孔体積が大きいもの程、また、測定用電極(30)のピーク気孔径が大きいもの程、NOxセンサ素子の使用寿命が、より十分に延長化され得ることも、明確に認められ得るのである。
本発明に従うNOxセンサ素子の一例を概略的に示す断面説明図である。 図1に示されるNOxセンサ素子に設けられた、本発明に従う構造を有する多孔質電極の内部構造を模式的に示す説明図である。 本発明に従う4種類のNOxセンサ素子と従来のNOxセンサ素子とに対してそれぞれ実施されたストレス試験におけるON/OFF動作のサイクル数と各NOxセンサ素子での不具合の発生率との関係を、それぞれ示すグラフである。 本発明に従う4種類のNOxセンサ素子と従来のNOxセンサ素子とに対してそれぞれ実施されたストレス試験の結果から求められる、電極金属材料とセラミックス材料とを含む配合物への消失性固体材料の添加量と、不具合の発生率が特定の値に至るまでのON/OFF動作のサイクル数との関係を示すグラフである。 本発明に従う4種類のNOxセンサ素子と従来のNOxセンサ素子とに対してそれぞれ実施されたストレス試験の結果から求められる、多孔質電極の全気孔体積と、不具合の発生率が特定の値に至るまでのON/OFF動作のサイクル数との関係を示すグラフである。 本発明に従う4種類のNOxセンサ素子と従来のNOxセンサ素子とに対してそれぞれ実施されたストレス試験の結果から求められる、多孔質電極のピーク気孔径と、不具合の発生率が特定の値に至るまでのON/OFF動作のサイクル数との関係を示すグラフである。
符号の説明
10 固体電解質体 14 第一内部空所
18 第二内部空所 20 基準空気導入通路
22 第一固体電解質体部分 24 内側ポンプ電極
26 外側ポンプ電極 28 主ポンプセル
30 第二固体電解質体部分 32 測定用電極
34 基準電極 36 測定用ポンプセル
38 酸素分圧検出セル 50 Rh相
52 ZrO2 相 54 気孔

Claims (9)

  1. 電極金属材料とセラミックス材料とからなる薄膜状の焼結体にて構成されると共に、該焼結体の内部に多数の気孔が形成されてなる多孔質電極にして、
    水銀圧入法により測定される全気孔体積が0.013ml/g以上で、且つピーク気孔径が0.31μm以上であることを特徴とする多孔質電極。
  2. 電極厚さが、10〜50μmの範囲内の値とされている請求項1に記載の多孔質電極。
  3. 薄膜状の多孔質体からなる多孔質保護層が、前記薄膜状の焼結体に対して、その表面を覆うようにして、積層形成されている請求項1又は請求項2に記載の多孔質電極。
  4. 前記薄膜状の多孔質保護層が、20〜60μmの範囲内の厚さを有している請求項3に記載の多孔質電極。
  5. 前記薄膜状の焼結体を与える前記電極金属材料が、容易に酸化され得る金属材料である請求項1乃至請求項4のうちの何れか1項に記載の多孔質電極。
  6. 前記請求項1乃至請求項5のうちの何れか1項に記載の多孔質電極が、所定の固体電解質体に設けられて、構成されていることを特徴とする電気化学的セル。
  7. 被測定ガス中のNOx成分を還元乃至は分解せしめ得る電極金属材料とセラミックス材料とのサーメットからなる測定用電極を、所定の固体電解質体に形成して、構成された電気化学的セルを含み、該測定用電極にて、該NOx成分を還元乃至は分解せしめると共に、かかるNOx成分の還元乃至は分解により発生する酸素量を測定することによって、前記被測定ガス中の該NOx成分の濃度を求めるNOxセンサ素子にして、
    前記測定用電極が、前記請求項1乃至請求項5のうちの何れか1項に記載の多孔質電極にて構成されていることを特徴とするNOxセンサ素子。
  8. 電極金属材料とセラミックス材料とからなる薄膜状の焼結体にて構成されると共に、該焼結体の内部に多数の気孔が形成されてなる多孔質電極を製造するに際して、
    前記電極金属材料と前記セラミックス材料とを含む配合物を調製すると共に、該配合物に対して、該配合物の焼成により消失せしめられる消失性固体材料を混入した後、該消失性固体材料が混入せしめられた配合物を薄膜状形態において成形し、その後、かくして得られる薄膜状の成形体を焼成して、該電極金属材料と該セラミックス材料とからなる焼結体を形成する一方、該消失性固体材料を消失せしめることにより、内部に、前記多数の気孔が、該消失性固体材料の消失部分にてそれぞれ形成された、前記薄膜状の焼結体を得るようにしたことを特徴とする多孔質電極の製造方法。
  9. 前記電極金属材料とセラミックス材料とを含む配合物に、前記消失性固体材料を、5v/v%以上、60v/v%未満の割合となる量において混入せしめるようにした請求項8に記載の多孔質電極の製造方法。
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