JP2005281765A - 微粒子の撹拌方法およびこれを利用した砥粒の表面改質方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】回転する容器内で微粒子を撹拌するときに、微粒子の撹拌効率を高めるとともに二次粒子の成長を抑制する撹拌方法、およびこの撹拌方法をスパッタリング法による砥粒の被覆形成工程に利用して砥粒の二次粒子の成長を抑制するとともに、砥粒の被覆形成の効率をより高める方法を提供する。
【解決手段】回転軸心が垂直方向となるように設置した容器5の回転を停止した状態での成膜工程と、容器5の回転方向を正逆方向に切り換えて回転させ、容器5内の砥粒2に対して下部を傾斜させた撹拌板11を進入させて砥粒2を撹拌する撹拌工程と、容器5の回転を停止した状態で容器5内の砥粒2の露出表面をクリーニングするクリーニング工程とをこの順序で繰り返し多数回実施することにより、砥粒2の撹拌効率を高めるとともに二次粒子の成長を抑制し、被膜形成による砥粒の表面改質を完全に行うことができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、微粒子の撹拌方法およびこれを利用した砥粒の表面改質方法に関する。ここで、本明細書でいう微粒子とは、容器内で粒子を撹拌したときに粒子どうしが凝集して二次粒子を形成するような粒径の小さい粒子をいう。以下、このような微粒子の例として精密研削用の電鋳工具あるいは電着工具に用いられる微粒砥粒を取りあげて説明する。
ダイヤモンド砥粒、cBN砥粒などを用いた電鋳工具あるいは電着工具において、母材または基板に形成される砥粒層は、砥粒が所定の密度で均一に配設されていることが重要であり、このための方策が種々提案されている。一般に電鋳工具あるいは電着工具は、メッキ液中に砥粒を撹拌分散させ母材または基板上に砥粒を沈降させるとともに通電メッキをすることにより母材上に砥粒層を密着形成させるか、または基板上に析出した砥粒層を剥離させることによりシート状の砥粒層を得る方法により製造される。この製造工程において、ダイヤモンド砥粒、cBN砥粒などの砥粒とメッキ液として通常用いられるNiメッキ液やNi−Pメッキ液とはpH領域が近似しているため、メッキ液中での砥粒の凝集が発生しやすく、母材または基板上に析出する砥粒層の砥粒分布は不均質になりやすい。
そこで、砥粒に特定の表面改質処理を施すことによって砥粒表面の等電点を変化させ、これによってメッキ液のpHと砥粒表面の等電点に差をつけ、微粒砥粒をメッキ液中に均一に分散させる方法が提案されている(特許文献1参照)。この特許文献1においては、砥粒の表面改質処理としてAl23などの金属酸化物を被覆する方法が提案されている。
図4は特許文献1に記載の、ダイヤモンド砥粒にAl23を高周波スパッタリング法により被覆する装置の構成を示す図である。この装置においては、プロセスガスとしてアルゴンガスを用い、アシストガスとして酸素ガスを用いて、Al23をターゲット51から砥粒52の上に被覆する。ターゲット51には導電性がないので、ターゲット51を高周波電源53に接続し、ターゲット51の表面に並行なトンネル状磁界によりイオン化効率をあげるようになっている。さらに、陰極コイル54によって発生する渦巻き状の磁界によりプラズマイオンを加速して被覆率があがるのを加速するようになっている。ステッピングモータ56により円筒状の容器55を回転させ、容器55の中に広がった砥粒52をステンレス鋼ワイヤ57で撹拌する。容器55はステンレス鋼製であり、バイアス電位58を印加してアルゴン衝撃により砥粒52の表面を活性化させるようになっている。
特開2000−254866号公報
ところで、特許文献1に記載の砥粒表面改質のためのスパッタリング装置は、砥粒を収容する円筒状容器を傾斜させた状態で設置した構造となっている。このため、装置の大型化が困難であり、多量の砥粒に対する表面改質処理には不適当である。また、傾斜した容器の上部側と下部側とではターゲットとの間の距離が変わるために、成膜のレートが異なり、一定の膜厚を維持して表面改質を行うことが難しい。
また、砥粒は粒径が50μm程度以下の微粒子であるので、回転する容器内で砥粒が撹拌されるときに、砥粒どうしが凝集して二次粒子が形成され、この二次粒子はさらに成長して粒径が大きくなる。二次粒子が混在する砥粒は、その後の電鋳工程あるいは電着工程においてメッキ液中での分散と沈降が不均一となり、母材または基板上に析出する砥粒層の砥粒分布が不均質になる。なお、このような撹拌時における微粒子の凝集と二次粒子の成長は、砥粒の場合に限らず他の微粒子全般に共通する問題である。
本発明の目的は、回転する容器内で微粒子を撹拌するときに、微粒子の撹拌効率を高めるとともに二次粒子の成長を抑制する撹拌方法を提供すること、およびこの撹拌方法をスパッタリング法による砥粒の被覆形成工程に利用して砥粒の二次粒子の成長を抑制するとともに、砥粒の被覆形成の効率をより高める方法を提供することにある。
本発明の微粒子の撹拌方法は、回転する容器に収容した微粒子を撹拌する方法であって、容器の回転軸心を垂直方向にするとともに回転方向を正逆方向に繰り返し複数回切り換えて容器を回転させ、容器内の微粒子層に対して上下動可能な撹拌板を進入させて微粒子を撹拌することを特徴とする。ここで、前記撹拌板の少なくとも微粒子層進入部分を容器の回転方向に対して傾斜した形状となし、前記回転方向の切り換えに対応して、前記撹拌板の傾斜部分により微粒子を掬い上げて撹拌する作用と撹拌時に形成された微粒子の二次粒子を破砕する作用とを切り換える撹拌方法とすることができる。
本発明の砥粒の表面改質方法は、高周波マグネトロンスパッタリング法により砥粒の表面に金属または金属酸化物を被覆する砥粒の表面改質方法であって、砥粒を収容した容器を回転軸心が垂直方向となるように減圧雰囲気内に設置し、容器の回転を停止した状態で容器内の砥粒にスパッタリング法により被膜を形成する成膜工程と、前記成膜工程の後に容器の回転方向を正逆方向に繰り返し複数回切り換えて容器を回転させ、容器内の砥粒層に対して上下動可能な撹拌板を進入させて砥粒を撹拌する撹拌工程と、前記撹拌工程の後に容器の回転を停止した状態でバイアス電位を容器に印加してプロセスガスイオンにより容器内の砥粒の露出表面をクリーニングするクリーニング工程の各工程をこの順序で繰り返し複数回実施することを特徴とする。ここで、前記撹拌板の少なくとも砥粒層進入部分を容器の回転方向に対して傾斜した形状となし、前記回転方向の切り換えに対応して、撹拌板の前記傾斜部分により砥粒を掬い上げて撹拌する作用と撹拌時に形成された砥粒の二次粒子を破砕する作用とを切り換える撹拌方法とすることができる。
本発明の微粒子の撹拌方法では、容器の回転方向を正逆方向に切り換えて回転させ、容器内の微粒子層に対して撹拌板を進入させて微粒子を撹拌することにより、微粒子の撹拌効率を高めることができる。さらに、容器の回転方向の切り換えに対応して、撹拌板の傾斜部分により微粒子を掬い上げて撹拌する作用と撹拌時に形成された微粒子の二次粒子を破砕する作用とを切り換える撹拌方法とすることにより、撹拌時に生じる二次粒子の成長を抑制することができる。
また本発明の砥粒の表面改質方法では、回転軸心が垂直方向となるように設置した容器の回転を停止した状態での成膜工程と、容器の回転方向を正逆方向に切り換えて回転させ、容器内の砥粒層に対して撹拌板を進入させて砥粒を撹拌する撹拌工程と、容器の回転を停止した状態で容器内の砥粒の露出表面をクリーニングするクリーニング工程とをこの順序で繰り返し複数回実施することにより、砥粒の撹拌効率を高めるとともに、被膜形成による砥粒の表面改質を完全に行うことができる。さらに、容器の回転方向の切り換えに対応して、撹拌板の傾斜部分により砥粒を掬い上げて撹拌する作用と撹拌時に形成された砥粒の二次粒子を破砕する作用とを切り換える撹拌方法とすることにより、撹拌時に生じる二次粒子の成長を抑制することができ、後工程である電鋳工程あるいは電着工程でのメッキ液中の砥粒の分散を均一にすることができる。
本発明でいう微粒子とは、容器内で粒子を撹拌したときに粒子どうしが凝集して二次粒子を形成するような粒径の小さい粒子を指す。このような微粒子としては穀物粉、粉末樹脂、鉱物粉、金属粉など各種のものがあるが、ここでは精密研削用の電鋳工具あるいは電着工具に用いられる微粒(粒径50μm程度以下)の砥粒を例として取りあげ、この砥粒の撹拌方法およびこの撹拌方法を利用した砥粒の表面改質方法についての実施形態を説明する。
スパッタリング法により砥粒の表面に金属または金属酸化物の薄膜を被覆する表面改質においては、砥粒の撹拌が必須である。砥粒の撹拌は、容器に砥粒を収容し、この容器を回転することにより容器内の砥粒を撹拌するのが一般的な方法であるが、従来の撹拌方法では、撹拌時に微粒の砥粒どうしが凝集して二次粒子が形成され、この二次粒子がさらに成長して粒径が大きくなる。二次粒子が混在する砥粒は、その後の電鋳工程あるいは電着工程においてメッキ液中での分散と沈降が不均一となり、母材または基板上に析出する砥粒層の砥粒分布が不均質になる。
そこで本発明においては、回転軸心が垂直方向となるように設置した容器に砥粒を収容し、この容器の回転方向を正逆方向に切り換えて回転させ、容器内の砥粒層に対して撹拌板を進入させて砥粒を撹拌する。これにより、砥粒の撹拌効率を高めることができる。さらに望ましくは、撹拌板の少なくとも砥粒層進入部分を容器の回転方向に対して傾斜した形状となし、容器の回転方向の切り換えに対応して、撹拌板の傾斜部分により砥粒を掬い上げて撹拌する作用と撹拌時に形成された砥粒の二次粒子を破砕する作用とを切り換える撹拌方法とする。このような撹拌方法により、撹拌時に生じる二次粒子の成長を抑制して、大きな粒径の二次粒子が混在することがなくなり、後工程でのメッキ液中での分散と沈降が均一になる。
さて、スパッタリング法による砥粒の表面改質に上記のような撹拌方法を取り入れたとしても、従来のように容器内の砥粒を撹拌しながら連続的にスパッタリングによる被膜形成を続行する方法では、個々の砥粒によっては被膜が形成されないかまたは不完全な被膜しか形成されないことがある。
そこで本発明においては、容器の回転を停止した状態での成膜工程と、容器の回転方向を正逆方向に切り換えて回転させながら砥粒を撹拌する撹拌工程と、容器の回転を停止した状態で容器内の砥粒の露出表面をクリーニングするクリーニング工程とをこの順序で繰り返し複数回実施することにする。このような工程とすることにより、容器内のすべての砥粒に対して完全な被膜を形成させることができ、後工程でのメッキ液中での分散と沈降の均一化が一層向上する。ここで、容器の回転速度は正転時、逆転時とも2〜6min-1程度で、正逆回転の繰り返し回数は2回程度が好適であり、一連の工程の繰り返し回数は300回程度以上とするのが望ましい。
図1は、本発明の実施例における高周波マグネトロンスパッタリング装置の構成を示す図である。本実施例装置は、砥粒の表面に金属または金属酸化物の被膜を形成して砥粒の表面改質を行うための装置である。この装置においては、アルゴンガスをプロセスガスとし、ターゲットとして金属酸化物を使用する場合には酸素ガスをアシストガスとして用いる。ターゲット1は高周波電源3に接続され、ターゲット1に平行なトンネル磁界によりイオン化効率をあげる。さらに陰極コイル4によって発生する渦巻き状の磁界がプラズマイオンを加速し、被覆効率を向上させる。これにより、砥粒2の表面上に金属または金属酸化物の薄膜を被覆することができる。
砥粒2を収容した円筒状の容器5は、回転軸心が垂直方向となるように減圧雰囲気内に設置され、モータ6により回転方向を正逆方向に切り換えて回転される。容器5の回転中はモータ7も回転し、回転軸に設けた偏心カム8および押しばね9の作用によりシャフト10を上下動させ、シャフト10に取り付けられた撹拌板11を上下動させる。これにより撹拌板11は、容器5の回転により移動してくる砥粒層に対して進入させたときに砥粒2を撹拌することになる。容器5をはじめ、偏心カム8、押しばね9、シャフト10、撹拌板11その他の機構部品はすべてステンレス鋼製であり、摺動部材の表面には二硫化モリブデンの皮膜が被覆されている。また、偏心カム8と接触するシャフト10の上部は耐摩耗性の優れた強化材入り樹脂製としている。
図2は、撹拌板11の側面からみた形状と砥粒撹拌時の態様を模式的に示す図である。撹拌板11は、側面からみた断面形状が、撹拌板11の下部の砥粒層進入部分が容器5の回転方向に対して傾斜した形状となっている。図2の(a)に示すように、容器5の回転方向が正転方向(右向きの矢印Daで示す)のときは、撹拌板11の傾斜部分11aが容器5内の砥粒2を掬い上げながら砥粒2の撹拌が進行する。砥粒2は撹拌板11の傾斜部分11aの上面に一時的に堆積するが、傾斜部分11aに押し戻され、再度傾斜部分11aの前面に転がり凝集することで二次粒子2aが形成される。しかしこの二次粒子2aは、容器5を逆転させたときに後の電着工程で支障のない程度に小さく破砕される。すなわち同図の(b)に示すように、容器5の回転方向が逆転方向(左向きの矢印Dbで示す)のときは、撹拌板11の傾斜部分11aの下面により二次粒子2aが押し潰され細かく剪断されて破砕され、二次粒子2aはほぼ消滅する。このようにして容器5の正転と逆転を繰り返すことにより、二次粒子2aが残留し成長することを抑制しながら砥粒2の十分な撹拌を行うことができる。
このような撹拌機構を備えたスパッタリング装置で、砥粒2の表面改質を行う。表面改質の一連の作業は、容器5の回転を停止した状態で砥粒2に被膜を形成する成膜工程と、容器5の正転と逆転を繰り返しながら砥粒2を撹拌する撹拌工程と、容器5の回転を停止した状態で容器5内の砥粒2の露出表面をクリーニングするクリーニング工程の各工程を、この順序で繰り返し複数回実施することである。成膜工程では、砥粒2を収容した容器5の回転を停止した状態でスパッタリング法により砥粒2の表面に被膜を形成する。撹拌工程では、容器5の回転方向を正逆方向に繰り返し複数回切り換えて容器5を回転させ、容器5内の砥粒層に対して撹拌板11を進入させ、砥粒2の二次粒子2aの成長を抑制しながら砥粒2を撹拌する。クリーニング工程では、容器5の回転を停止した状態でバイアス電位12を容器5に印加して、アルゴンガス衝撃により容器5内の砥粒2の露出表面をクリーニングし活性化する。これら一連の工程を多数回繰り返し実施することにより、砥粒2の表面改質が完全に行われる。
図3は、上記の方法により表面改質を行った砥粒を使用して、電鋳工程あるいは電着工程におけるメッキ液中の砥粒の分散状態を評価した実験結果を示す図である。実験方法は、アクリル製の円筒容器内にNi−Pメッキ液(pH1.2)を満たし、メッキ液中の砥粒濃度が2.5%となるように表面改質した砥粒を投入し撹拌した後、経時により砥粒が沈降し自然に堆積する厚さを測定した。メッキ液中での砥粒の分散が均一であれば沈降速度が遅く、分散が不均一であれば沈降速度が速いことがわかっているので、経時的な堆積厚さの変化により分散の均一さの程度を判断することができる。ここで、分散の均一化の効果は、上記の表面改質作業の成膜工程と撹拌工程とクリーニング工程の一連の工程の繰り返し回数に影響されることが推測されたので、繰り返し回数を100回単位で増加させて表面改質を行った。実験に用いた砥粒は平均粒径5μmのダイヤモンド砥粒であり、砥粒を収容した容器の回転速度は3min-1、正逆転は2回繰り返し、1回の成膜工程での平均膜厚は約20nmである。
図3において曲線(イ)は表面改質なしの場合、曲線(ロ)は表面改質工程300回繰り返しの場合、曲線(ハ)は表面改質工程400回繰り返しの場合、曲線(ニ)は表面改質工程500回繰り返しの場合、曲線(ホ)は表面改質工程600回繰り返しの場合の堆積厚さを示す。同図からわかるように、表面改質なしの場合は初期に急激な堆積が生じているのに対し、表面改質した砥粒では繰り返し数300回で沈降速度の低下が確認された。この傾向は表面改質工程の繰り返し回数を増すごとに大きくなり、表面改質の効果が顕著に表れている。このことは、表面改質工程の繰り返し回数を増減することにより、砥粒の表面改質の程度を制御できるということを示している。
以上、砥粒の表面改質を例にとって本発明を説明したが、この撹拌方法は砥粒以外の各種の微粒子の撹拌に適用できるものである。また、この撹拌方法の応用技術としてスパッタリング法による砥粒の表面改質を取りあげたが、砥粒以外の微粒子にも、またスパッタリング法以外の表面改質にも応用することができる。
本発明の実施例における高周波マグネトロンスパッタリング装置の構成を示す図である。 図1の装置の撹拌板の側面からみた形状と砥粒撹拌時の態様を模式的に示す図である。 本発明の方法により表面改質を行った実験結果を示す図である。 従来の高周波スパッタリング装置の構成を示す図である。
符号の説明
1 ターゲット
2 砥粒
2a 二次粒子
3 高周波電源
4 陰極コイル
5 容器
6,7 モータ
8 偏心カム
9 押しばね
10 シャフト
11 撹拌板
11a 傾斜部分
12 バイアス電位
Da,Db 回転方向

Claims (4)

  1. 回転する容器に収容した微粒子を撹拌する方法であって、容器の回転軸心を垂直方向にするとともに回転方向を正逆方向に繰り返し複数回切り換えて容器を回転させ、容器内の微粒子層に対して上下動可能な撹拌板を進入させて微粒子を撹拌することを特徴とする微粒子の撹拌方法。
  2. 前記撹拌板の少なくとも微粒子層進入部分を容器の回転方向に対して傾斜した形状となし、前記回転方向の切り換えに対応して、前記撹拌板の傾斜部分により微粒子を掬い上げて撹拌する作用と撹拌時に形成された微粒子の二次粒子を破砕する作用とを切り換える請求項1記載の微粒子の撹拌方法。
  3. 高周波マグネトロンスパッタリング法により砥粒の表面に金属または金属酸化物を被覆する砥粒の表面改質方法であって、砥粒を収容した容器を回転軸心が垂直方向となるように減圧雰囲気内に設置し、容器の回転を停止した状態で容器内の砥粒にスパッタリング法により被膜を形成する成膜工程と、前記成膜工程の後に容器の回転方向を正逆方向に繰り返し複数回切り換えて容器を回転させ、容器内の砥粒層に対して上下動可能な撹拌板を進入させて砥粒を撹拌する撹拌工程と、前記撹拌工程の後に容器の回転を停止した状態でバイアス電位を容器に印加してプロセスガスイオンにより容器内の砥粒の露出表面をクリーニングするクリーニング工程の各工程をこの順序で繰り返し複数回実施することを特徴とする砥粒の表面改質方法。
  4. 前記撹拌板の少なくとも砥粒層進入部分を容器の回転方向に対して傾斜した形状となし、前記回転方向の切り換えに対応して、撹拌板の前記傾斜部分により砥粒を掬い上げて撹拌する作用と撹拌時に形成された砥粒の二次粒子を破砕する作用とを切り換える請求項3記載の砥粒の表面改質方法。
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