JP2005279684A - フランジ付き溶接金属管およびその製造方法 - Google Patents

フランジ付き溶接金属管およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 本発明は、金属管製造後にフランジを溶接等で接合させることなく、金属管の製造工程を工夫することで、金属管にフランジを一体成形したフランジ付き溶接金属管およびその製造方法を提供することを目的とするもので、金属管はハイドロフォーム加工が可能で、ハイドロフォーム部品と他部品とのスポット溶接が可能となり、スポット溶接設備しか備えていない一般的な生産ラインでも対応を可能とするものである。
【解決手段】 金属管の合わせ目を重ね合わせレーザー溶接してある溶接金属管において、金属管円周方向の任意の位置に1箇所または2箇所以上管軸方向にレーザー溶接部に沿って金属管と一体成形されたフランジを有することを特徴とするフランジ付き溶接金属管であって、フランジが管軸方向に対して四角形状または台形状の断続したフランジであることを特徴としている。
【選択図】 図2

Description

本発明は、自動車部品や建材などに適用されるハイドロフォームによって加工される部品に適用するハイドロフォーム用フランジ付き溶接金属管およびその製造方法に関するもので、特に、金属管をハイドロフォーム加工によって成形部品とし、金属管に設けたフランジで周辺部品である他部品とスポット溶接で接合して組み立てることができるフランジ付き溶接金属管およびその製造方法に関するものである。
自動車の軽量化による燃費削減及びこれによるCO排出削減、あるいは乗員保護のための衝突安全性向上を目的として、車体構造部材の薄肉化及び高強度化が望まれている。このニーズのソリューションの一つして、鋼管のハイドロフォーム法による成形が採用され始めている。ハイドロフォーム法(液圧拡管成形法)は、内部形状が最終製品形状である割型の内部に素管を入れ、素管の端部から素管内に液を導入して内圧をかけ、両管端から押込み用シリンダーで管軸方向に圧縮荷重を付加して押込み、素管最終形状に成形する方法である。
金属管にハイドロフォーム法を適用して所定の部品とすることで、部品点数削減による部品軽量化、複雑形状部品の一体成形と高精度化が可能となり、その結果、自動車の軽量化及びコストダウンが可能となる。
これまでは、金属板をプレス成形し、スポットやマッシュシーム溶接で部品を構築していたことで、他部品との組込みはスポットやマッシュシームの溶接代を使用できていた。しかしながら、ハイドロフォーム部品は溶接代がないため、スポットやマッシュシーム溶接ではハイドロフォーム成形部品を他部品と接合することができず、スポットやマッシュシーム溶接設備しか備えていない従来の生産ラインでは対処することができず、他部品との組込みが困難といった問題があった。したがって、ハイドロフォーム部品を導入する際は、組込用の溶接代を別途部品に溶接する装置を生産ラインに導入する必要があった。
このため、ハイドロフォーム部品と他部品とのスポット溶接を可能とし、スポット溶接設備しか備えていない一般的な生産ラインで対応できるようにしたハイドロフォーム部品と他部品との接合方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
図1は、ハイドロフォーム部品と他部品との従来の接合方法を示す図である。図1に示すように、ハイドロフォーム部品1と他部品2とをスポット溶接によって接合するために、ハイドロフォーム部品2における所定箇所の壁部を一部がつながった状態で打ち抜いて外側に折り曲げることで形成されたフランジ3と他部品2とをスポット溶接4することで、接合を行っている。
しかし、この方法ではハイドロフォーム部品の壁部の一部を打ち抜くため、ハイドロフォーム部品の壁部に開口が生じ、部品強度を低下させるという問題がある。
また、鋼管端部に溶接することなしにフランジを形成する方法として、鋼管端部のフレア加工方法がある(例えば、特許文献2参照)。即ち、鋼管端部を、フレア加工代部分を口出した状態で、全面に垂直面が形成されているホルダーにより固定し、頭部に球面を備えた自転自在なフレア加工子を鋼管の中心軸に対して公転させ、かつ鋼管の中心軸に対して直角な方向に移動させることにより、フレア加工子を上記鋼管の口出し部分における内面側のフレア加工すべき基部から外方に向けて圧接移動させ、該圧接移動により鋼管の口出し部分をホルダーの垂直前面に沿って拡径する方法である。
しかし、この方法ではフレア加工用の装置が必要となると共に鋼管に変形歪みが生じる。そして、鋼管の軸方向にはフランジが形成できないという問題がある。
特開平11−170060号公報 特開昭52−146760号公報
本発明は、金属管製造後にフランジを溶接等で接合させることなく、金属管の製造工程を工夫することで、金属管にフランジを一体成形したフランジ付き溶接金属管およびその製造方法を提供することを目的とするもので、金属管はハイドロフォーム加工が可能で、ハイドロフォーム部品と他部品とのスポット溶接が可能となり、スポット溶接設備しか備えていない一般的な生産ラインでも対応を可能とするものである。
本発明者は、溶接金属管を製造するための金属板ブランクを金属管に成形してレーザー溶接する際に、フランジとなるフランジ幅部分を形成したブランクをレーザー溶接することで、金属管にフランジを一体成形できることを見いだして本発明を完成した。
本発明の要旨は、次の通りである。
(1) 金属管の合わせ目を重ね合わせレーザー溶接してある溶接金属管において、金属管円周方向の任意の位置に1箇所または2箇所以上管軸方向にレーザー溶接部に沿って金属管と一体成形されたフランジを有することを特徴とするフランジ付き溶接金属管。
(2) フランジが管軸方向に対して四角形または台形状の断続したフランジであることを特徴とする上記(1)に記載のフランジ付き溶接金属管。
(3) 金属管の端部に金属管と一体成形された四角形または台形状の1または2以上のフランジを有することを特徴とするフランジ付き溶接金属管。
(4) 金属管がハイドロフォーム加工を施された金属管であることを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれかに記載のフランジ付き溶接金属管。
(5) 金属管のフランジと他部品とがスポット溶接またはボルト留めで接合してあることを特徴とする上記(1)〜(4)のいずれかに記載のフランジ付き溶接金属管。
(6) 金属管とするに必要な幅よりもフランジ幅寸法だけ広幅に切断された金属板ブランクを、フランジ幅部が管外側になるように両端部が重ね合った管状に成形しつつ、または成形した後に、重ね合わせ部のフランジ幅部の内側をレーザー溶接して金属管とし、次いでフランジ幅部を立ち上げるように成形してフランジを形成することを特徴とするフランジ付き金属管の製造方法。
(7) 板厚および材質の一方又は双方が異なる金属板を突き合わせ、合わせ目をレーザー溶接して金属板ブランクとしたことを特徴とする上記(6)に記載のフランジ付き金属管の製造方法。
(8) フランジ幅寸法だけ広幅に切断された少なくとも一枚の金属板と、他の金属板との端部を重ね合わせ、重ね合わせ部のフランジ幅部内側をレーザー溶接して金属板ブランクとし、該金属板ブランクを、フランジ幅部が管外側になるように両端部が重ね合った管状に成形しつつ、または成形した後に、重ね合わせ部のフランジ幅部の内側をレーザー溶接して金属管とし、次いでフランジ幅部を立ち上げるように成形してフランジを形成することを特徴とするフランジ付き金属管の製造方法。
(9) フランジ幅寸法だけ広幅に切断された少なくとも一枚の金属板と、他の金属板との端部を重ね合わせ、重ね合わせ部のフランジ幅部内側をレーザー溶接して金属板ブランクとし、該金属板ブランクを、フランジ幅部が管外側になるように両端部を突き合わせて管状に成形しつつ、または成形した後に、突き合わせて部をレーザー溶接して金属管とし、次いでフランジ幅部を立ち上げるように成形してフランジを形成することを特徴とするフランジ付き金属管の製造方法。
(10) 板厚および材質の一方又は双方が異なる金属板を重ね合わせてレーザー溶接して金属板ブランクとしたことを特徴とする上記(8)または上記(9)に記載のフランジ付き金属管の製造方法。
(11) 金属板ブランクが、複数の金属板の幅方向端部同士を重ね合わせて、夫れ夫れの重ね合わせて部でフランジ幅部の内側をレーザー溶接で接合してある、複数のフランジを形成することができるようにした金属板ブランクであることを特徴と上記(8)〜(10)のいずれかに記載のフランジ付き金属管の製造方法。
(12) 金属板ブランクの端部のフランジ幅部形状が、1又は2以上の四角形または台形状の断続した凸部形状であることを特徴とする上記(6)〜(11)のいずれかに記載のフランジ付き金属管の製造方法。
(13) フランジ幅部を立ち上げるように成形してフランジを形成する前に、金属管をハイドロフォーム加工により部品形状に加工することを特徴とする上記(6)〜(12)のいずれかに記載のフランジ付き金属管の製造方法。
(14) 金属管の先端部および後端部となる金属板ブランクの先端および後端の一方又は双方に少なくとも1又は2以上の長方形状または台形状の凸部を形成し、該金属板ブランクを管状に成形しつつ、または成形して、金属板ブランクの合わせ目を溶接して金属管とした後に、凸部を立ち上げるように成形してフランジを形成することを特徴とするフランジ付き金属管の製造方法。
(15) 金属板が、めっき鋼板であることを特徴とする上記(6)〜(14)のいずれかに記載のフランジ付き金属管の製造方法。
本発明のフランジ付き溶接金属管は、レーザー溶接によって金属管の合わせ目を重ね合わせレーザー溶接してあるので、ハイドロフォーム加工に適用することができ、かつ、鋼管本体と一体成形によりフランジが成形されているので、金属管にフランジを溶接で取り付ける必要がなく、一般的なスポット溶接設備しかない生産ラインでハイドロフォーム部品と他部品とを溶接することが可能で、ハイドロフォーム部品の組み込みが容易になる。
また、板厚、材質の一方又は双方が異なる金属板を組み合わせたテーラードブランク金属板を用いてフランジ付きテーラード金属管とすることができる。
さらに、任意の数のフランジを金属管本体と一体成形したフランジ付き溶接金属管とすることができる。
以下図を参酌して本発明を詳細に説明する。
図2は、本発明の1枚の鋼板ブランクから製造されたフランジ付き鋼管の実施形態を説明するための図である。
図2(a)に示すように、鋼管とするに必要な幅よりもフランジ幅寸法5だけ広幅にシャーによって切断された板厚0.6〜3mmの範囲内である1枚の鋼板ブランク6を準備する。この鋼板ブランク6を管に成形するために、まず、図2(b)に示すように、断面円形凹部を有する下ダイス(金型)7と断面円形凸部を有する上ダイス(金型)8とを備えた成形装置で鋼板ブランクを半円形状のオープン管9に成形する。
次いで、図2(c)に示すように、プレスで成形したオープン管は、四方向4ロール成形装置で、中央部のマンドレル10と四方向4ロール11とにより上下左右からロールで搬送及び拘束しながら、円形状管12に成形し、成形された鋼板の両端部は、重ね合った状態13にし、或いは重ね合った状態13にしつつ、図2(d)に示すように、鋼板端部のフランジとなるフランジ幅14の内側に沿ってレーザービーム15を照射して重ね合わせレーザー溶接16して鋼管17とする。鋼管径は50〜200mmの範囲内とすることが好ましい。鋼管は必要に応じてハイドロフォーム加工をして所定の成形部品とする。その後、図2(e)に示すように、フランジとなる鋼板端部をレーザー溶接線に沿って立ち上げる成形加工を行ってフランジ18を形成し、フランジ付き溶接鋼管17とする。フランジ18は、鋼管17本体と一体に成形されている。なお、ハイドロフォーム加工は、フランジ形成前に実施する方がフランジはハイドロフォーム加工時の加工抵抗とならないので好ましいが、フランジ形成後に実施することもできる。
なお、鋼管とするに必要な幅とは、鋼管の円周と必要な重ね合わせ代19との合計を意味する。
製造したフランジ付き溶接鋼管17は、図2(f)に示すように、他部品6とフランジ18とでスポット溶接4することができる。また、スポット溶接に代えてボルト留めも可能である。
図3は、本発明の2枚の鋼板端部を重ね合わせてレーザー溶接して得た鋼板ブランクから製造されたフランジ付き溶接鋼管の実施形態を説明するための図である。
図3(a)に示すように、2枚の鋼板20、21の端部を重ね合わせて、鋼板端部のフランジとなるフランジ幅14の内側に沿ってレーザービーム15を照射して重ね合わせレーザー溶接16して1枚の鋼板ブランクを作成する。ブランクとする2枚の鋼板20、21は、同種の鋼板であってもよいが、板厚及び材質の一方又は双方が異なる鋼板を用いることができ、例えば、部分的に強度が要求される等の場合には必要に応じて異種の鋼板を組み合わせて用いることができる。また、耐食性が求められる場合には、鋼板を亜鉛めっき鋼板やアルミニウムめっき鋼板等の表面処理鋼板にすればよい。
2枚の鋼板20、21の端部を重ね合わせてレーザー溶接して得た鋼板ブランクは、まず、図3(b)に示すように、断面円形凹部を有する下ダイス7と断面円形凸部を有する上ダイス8とを備えた成形装置で鋼板ブランクを半円形状のオープン管9に成形する。次いで、図3(c)に示すように、四方向4ロール成形装置で、中央部のマンドレル10と四方向4ロール11とにより円形状管12に成形する。管状に成形された鋼板の両端部は、重ね合った状態13にし、或いは重ね合った状態13にしつつ、図3(d)に示すように、鋼板端部のフランジとなるフランジ幅14の内側に沿ってレーザービーム15を照射して重ね合わせレーザー溶接16して鋼管17とする。鋼管は必要に応じてハイドロフォーム加工をして所定の成形部品とする。その後、図3(e)に示すように、フランジとなる鋼板端部をレーザー溶接部に沿って立ち上げる成形加工を行ってフランジ18を形成し、フランジ付き溶接鋼管17とする。フランジ18は、鋼管17本体と一体に成形されている。
この例では、1方の鋼板21に2枚のフランジを形成することを示しているが、鋼板ブランクとする双方の鋼板20、21に夫れ夫れフランジを形成することも可能である。
本発明のフランジ付き鋼管のフランジ形状として、図2および図3では鋼管の軸方向に長い1枚のフランジを形成することを説明したが、フランジ形状は、図4(a)に示すように、鋼管17の軸方向に短い1又は2以上の断続した四角形(長方形)形状や台形状のフランジ22、23でもよい。また、フランジの高さは任意に選択すればよいが、5mm〜20mmの範囲内とすることが好ましい。即ち、5mm未満であると他部品との接合が困難となり、一方、20mmを超えると不必要に大きくなり過ぎて軽量化を阻害することになる。1又は2以上の断続した形状のフランジとするためには、鋼板ブランク6端部のフランジとなるフランジ幅14部分の形状を、図4(b)に示すように、例えば長方形状凹部24及び長方形状凸部25を形成した凹凸形状にして、鋼管17に成形することによって製造することができる。そして、フランジ22、23は鋼管の軸方向における任意の位置に設けることが可能である。フランジを断続させることにより、ハイドロフォームなどの加工の際に、フランジが連続であると、加工時の拘束となり加工しにくいが、必要な部分のみにフランジを設けることで加工が容易になると共に、軽量化に役立つ。
また、フランジ付き鋼管を他部品とスポット溶接により接合するため、他部品との接合位置に合わせてフランジを設ける必要がある場合には、円周方向の任意の位置に1または2以上のフランジを形成すればよい。
円周方向の任意の位置に1〜n箇所の管軸長手方向フランジがある溶接鋼管を製造する場合について説明する。
素材となる鋼板全体の規取りL及び構成する各鋼板の規取りWは、図3(e)に示す様に、円周方向に板厚を変化させない場合、フランジをn箇所設けるとすると、下式によって決定される。
L=π(D−t)+n(Lf+Lk)
W=L/n
ここで、Dは外径、tは肉厚、Lfはフランジ幅、Lkはレーザー溶接における重ね代である。また、円周方向で異なる板厚で鋼管を構成する場合、全体の規取りL及び構成する各鋼板の規取りWは、図5に示す様に、下式によって決定される。
L=π(D−tave)+n(Lf+Lk)
W=L/n
tave、=Average(t1、t2、・・・)
ここで、taveは構成する各鋼板の板厚平均である。
フランジ付き鋼管を製造する設備列は、鋼板切断用のシャー、鋼板同士を接合するテーラードブランク装置、接合した鋼板を成形してオープン管にするプレス装置、オープン管を最終的に鋼管に仕上げるロール列及びレーザー溶接装置によって構成される。
各鋼板の接合は、レーザー溶接にて重ね接合を行う。亜鉛めっき鋼板のような表面処理鋼板をレーザー溶接で重ね接合する場合、レーザーによって蒸発した亜鉛等の表面処理金属が放散する場所がないために、蒸発の圧力で熔融鋼が飛散し、ビードに穴が開く現象が発生する。この現象の防止策として、図6で示す様に、レーザービーム15を照射する箇所の脇に0.lmm程度の箔26、例えば接着剤付き合成樹脂テープを貼り、鋼板間に空隙を作ることで、蒸発した表面処理金属27を空隙から放散28させる。これによって蒸発の圧力で溶融鋼29が飛散することがない。
接合を完了した鋼板はプレスによってオープン管に成形する。プレスに使用する金型の形状を図3(b)で示す。上ダイス(金型)及び下ダイス(金型)の基本的な曲率は下式によって決定される。
1/ρl(上ダイスの曲率)=α×D/2
1/ρu(下ダイスの曲率)=β×(D−2t)/2
ここで、α及びβは鋼板の材質によって調整する係数、Dは外径である。
プレスで成形したオープン管は、上下左右からロールで搬送及び拘束しながら、レーザー溶接によって重ね接合を行い管とする。
次に、鋼管の端部にフランジを形成したフランジ付き溶接鋼管の製造方法について説明する。
図7は、鋼管の端部にフランジを形成したフランジ付き溶接鋼管の製造方法を説明するための図である。図7(a)に示すように、鋼管の端部となる鋼板ブランク6の先端及び後端の一方又は双方に長方形状や台形状等の凸部30をシヤーよって切断して形成し、この鋼板ブランクを、図7(b)に示すように、管状に成形し、または、成形しつつ鋼板ブランクの合わせ目をレーザー溶接31して鋼管17とする。次いで、図7(c)に示すように、凸部を立ち上げるように成形してフランジ32を形成してフランジ付き鋼管とする。フランジの高さは任意に選択できるが、フランジ幅が幅広過ぎるとフランジに曲面があるため立ち上げる成形が困難となるから、フランジ幅は鋼管の断面中心角が45度以内の角度に入る幅とすることが好ましい。この鋼管は、端部にフランジが設けられているので、図7(d)に示すように、他部品2とフランジ32とをスポット溶接4することで鋼管と他部品とを接合することが可能となる。また、本発明のフランジ付き鋼管は、従来のようにフレア加工をすることなしに、鋼管端部にフランジを形成することができる。
また、上記説明では断面円形の丸鋼管について述べたが、鋼管の断面形状は正方形、長方形等の多角形の鋼管であっても良い。
以上鋼管について説明したが、鋼管以外のレーザー溶接可能な金属管やテーラードブランク材を用いた金属管にも適用できる。テーラードブランク材を用いた金属管としたばあいは、金属管の任意部分について強度等の性質を変えることができる。また、管形状としては丸型管に限らず角型管等であっても良い。
ハイドロフォーム部品と他部品との従来の接合方法を示す図である。 の1枚の鋼板から製造したフランジ付き溶接鋼管の本発明の実施形態を説明するための図である。 2枚の鋼板の端部を重ね合わせてレーザー溶接して得た鋼板ブランクから製造したフランジ付き溶接鋼管の本発明の実施形態を説明するための図である。 1又は2以上の断続した形状のフランジ付き溶接鋼管および鋼管とするための鋼板フランジの形状を示す図である。 円周方向で異なる板厚で鋼管を構成する場合のフランジ付き溶接鋼管の例を示す図である。 亜鉛めっき鋼板のような表面処理鋼板をレーザー溶接で重ね接合する場合の説明図である。 鋼管の端部にフランジを形成したフランジ付き溶接鋼管を説明するための図である。
符号の説明
1 ハイドロフォーム部品
2 他部品
3 フランジ
4 スポット溶接
5 フランジ幅寸法
6 鋼板ブランク
7 下ダイス(金型)
8 上ダイス(金型)
9 オープン管
10 マンドレル
11 ロール
12 円形状管
13 重ね合った状態
14 フランジ幅
15 レーザービーム
16 レーザー溶接
17 鋼管
18 フランジ
19 重ね合わせ代
20 鋼板
21 鋼板
22 フランジ
23 フランジ
24 凸部
25 凹部
26 箔
27 蒸発した表面処理金属
28 空隙から放散
29 溶融鋼
30 凸部
31 溶接
32 フランジ

Claims (15)

  1. 金属管の合わせ目を重ね合わせレーザー溶接してある溶接金属管において、金属管円周方向の任意の位置に1箇所または2箇所以上管軸方向にレーザー溶接部に沿って金属管と一体成形されたフランジを有することを特徴とするフランジ付き溶接金属管。
  2. フランジが管軸方向に対して四角形または台形状の断続したフランジであることを特徴とする請求項1記載のフランジ付き溶接金属管。
  3. 金属管の端部に金属管と一体成形された四角形または台形状の1または2以上のフランジを有することを特徴とするフランジ付き溶接金属管。
  4. 金属管がハイドロフォーム加工を施された金属管であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のフランジ付き溶接金属管。
  5. 金属管のフランジと他部品とがスポット溶接またはボルト留めで接合してあることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のフランジ付き溶接金属管。
  6. 金属管とするに必要な幅よりもフランジ幅寸法だけ広幅に切断された金属板ブランクを、フランジ幅部が管外側になるように両端部が重ね合った管状に成形しつつ、または成形した後に、重ね合わせ部のフランジ幅部の内側をレーザー溶接して金属管とし、次いでフランジ幅部を立ち上げるように成形してフランジを形成することを特徴とするフランジ付き金属管の製造方法。
  7. 板厚および材質の一方又は双方が異なる金属板を突き合わせ、合わせ目をレーザー溶接して金属板ブランクとしたことを特徴とする請求項6記載のフランジ付き金属管の製造方法。
  8. フランジ幅寸法だけ広幅に切断された少なくとも一枚の金属板と、他の金属板との端部を重ね合わせ、重ね合わせ部のフランジ幅部内側をレーザー溶接して金属板ブランクとし、該金属板ブランクを、フランジ幅部が管外側になるように両端部が重ね合った管状に成形しつつ、または成形した後に、重ね合わせ部のフランジ幅部の内側をレーザー溶接して金属管とし、次いでフランジ幅部を立ち上げるように成形してフランジを形成することを特徴とするフランジ付き金属管の製造方法。
  9. フランジ幅寸法だけ広幅に切断された少なくとも一枚の金属板と、他の金属板との端部を重ね合わせ、重ね合わせ部のフランジ幅部内側をレーザー溶接して金属板ブランクとし、該金属板ブランクを、フランジ幅部が管外側になるように両端部を突き合わせて管状に成形しつつ、または成形した後に、突き合わせて部をレーザー溶接して金属管とし、次いでフランジ幅部を立ち上げるように成形してフランジを形成することを特徴とするフランジ付き金属管の製造方法。
  10. 板厚および材質の一方又は双方が異なる金属板を重ね合わせてレーザー溶接して金属板ブランクとしたことを特徴とする請求項8または9記載のフランジ付き金属管の製造方法。
  11. 金属板ブランクが、複数の金属板の幅方向端部同士を重ね合わせて、夫れ夫れの重ね合わせて部でフランジ幅部の内側をレーザー溶接で接合してある、複数のフランジを形成することができるようにした金属板ブランクであることを特徴と請求項8〜10のいずれかに記載のフランジ付き金属管の製造方法。
  12. 金属板ブランクの端部のフランジ幅部形状が、1又は2以上の四角形または台形状の断続した凸部形状であることを特徴とする請求項6〜11のいずれかに記載のフランジ付き金属管の製造方法。
  13. フランジ幅部を立ち上げるように成形してフランジを形成する前に、金属管をハイドロフォーム加工により部品形状に加工することを特徴とする請求項6〜12のいずれかに記載のフランジ付き金属管の製造方法。
  14. 金属管の先端部および後端部となる金属板ブランクの先端および後端の一方又は双方に少なくとも1又は2以上の長方形状または台形状の凸部を形成し、該金属板ブランクを管状に成形しつつ、または成形して、金属板ブランクの合わせ目を溶接して金属管とした後に、凸部を立ち上げるように成形してフランジを形成することを特徴とするフランジ付き金属管の製造方法。
  15. 金属板が、めっき鋼板であることを特徴とする請求項6〜14のいずれかに記載のフランジ付き金属管の製造方法。
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