JP2005268116A - 電子放出源の製造方法、蛍光表示管および平面ディスプレイ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】熱CVD法によりカソード6上に形成された被膜に、カソード6に対するエネルギー密度が30〜90mJ/cm2のエキシマレーザを、カソード6の被膜7にビームの照射面積ごとにパルス半値幅20nsの照射を周波数(20Hz)間隔で3回行う。すると、被膜7中のCNTが切断され、エミッションサイトとなるCNTの端部の数量が増えるとともに、その端部近傍のCNTの密度が最適化される。
【選択図】 図1
Description
まず、絡み合った状態でカソード基板上に配置されたCNTは、電子を放出するCNTの先端の数が少ない。したがって、放出される電子の量も必然的に少なくなる。
また、絡み合った状態でカソード基板上に配置されたCNTは、上述したようにCNTの先端の数が少ないので、ある電界でエミッションを放出する有効な先端(エミッションサイト)数も少なく、均一な電子を引き出すためには、引き出し電極の電圧を高く印加する必要があった。
そこで、本発明は、上述したような課題を解決するためになされたものであり、より低い引き出し電圧で均一な電子放出を得ることができる電子放出源の製造方法、蛍光表示管および平面ディスプレイを提供することを目的とする。
また、上記電子放出源の製造方法において、レーザは、エキシマレーザであるようにしてもよく、そのレーザは、大気中、ガス雰囲気中または真空中で被膜に照射するようにしてもよい。
全体を符号1で示す光源管は、円筒形のガラス管の一端に透光性を有するフェースガラスが低融点フリットガラスで接着固定され、他端に複数のリードピンが挿通されるとともに排気管が一体的に形成されたステムガラスが溶着されて形成された真空外囲器2を有し、この真空外囲器2内は10-3〜10-6Pa程度の圧力に真空排気されている。
金属基板からなるゲート構造体4は、メッシュ部4−1とこのメッシュ部4−1をカソードより所定の間隔だけ離間させて指示する周辺部4−2とから構成される。
カソード6は、鉄、ニッケル等を主成分とする合金から構成される。なお、カソード6には、鉄を使用することもできる。この場合、工業用純鉄(99.96Fe)を使用するが、その純度は特に規定の純度が必要なわけではなく、例えば、純度97%や99.9%などでもよい。また、カソード6には、鉄を含む合金としては、例えば、42合金や42−6合金などが使用できるが、これに限られるものではない。
反応容器にカソード6を入れて真空に排気した後、一酸化炭素ガスを500sccm、水素ガスを1000sccmの比率で導入して1気圧に保ち、赤外線ランプで板状金属部材を600〜700℃で30分間加熱する。すると、カソード6上には、被膜7が生成される。
図2(a)に示すレーザ照射前の被膜7は、CNTが混んでいる。また、1つ1つのCNTが長いため、電子放出源となるCNTの端部が少ない。図2(a)中では、矢印で示すように端部が1つしか存在しない。
一方、図3(a)に示すレーザ照射後の被膜7は、レーザ照射によりCNTが切断されるため、レーザ照射により被膜7の表面近傍のCNTが切断されても均一な表面電界を維持でき、かつCNTの端部も多いことがわかる。図3(a)中では、矢印で示すように7つの端部が存在する。
なお、図2(b)、図3(b)〜図6および図8に示す各実験結果は、レーザ照射前の被膜7または上述した条件によりレーザ照射後の被膜7を配置したカソードと、このカソードから電子を引き出すアノードとを0.3mm間隔で平行に配設し、アノードに印加する引き出し電圧やアノードに引き出し電圧を印加することにより被膜7から放出される電子に基づくアノード電流等を制御することにより得られたものである。
なお、表示画面の都合上、図2(b)および図3(b)では、表示ピークを1.0mA/cm2でレベリングしている。したがって、図2(b)および図3(b)において、グラフの上方または上端が平らな部分、すなわち水平な直線で表現されている部分は、電流密度が1.0mA/cm2を超えていることを意味する。
図4によく示されるように、レーザ照射後の被膜7の電流密度(After)は、レーザ照射前の被膜7の電流密度(Before)と比較して、レーザ照射前の被膜7よりも低い印可電圧で同等の電流密度を得られることがわかる。これは、上述した条件で被膜7にレーザを照射することにより被膜7中のCNTが切断され、被膜7の網目空間が拡がっても表面に均等な電界がかかり、かつレーザ照射により先端が増加した結果、エミッションサイト数が増加したと考えられる。
なお、表示画面の都合上、図5(a)では13.0mA/cm2、図5(b)では27.0mA/cm2、図5(c)では15.0mA/cm2で表示ピークをレベリングしている。
図6からもわかるように、レーザ照射後の被膜7は、レーザ照射前の被膜7よりもグラフが傾いており、仕事関数が小さいことがわかる。したがって、本実施の形態によれば、上述した条件により被膜7にレーザを照射することにより、少ないエネルギー量で電子を引き出せることがわかる。
まず、レーザのエネルギー密度とCNTの端部の数との関係について調べた。図7は、レーザのエネルギー密度とCNTの端部の数の関係を示すグラフである。この実験では、それぞれのエネルギー密度において、パルス半値幅20nsのレーザ照射を周波数(20Hz)間隔で3回行った。
図7からわかるように、レーザのエネルギー密度が高くなるほど、CNTの端部の数が増加する。したがって、レーザのエネルギー密度を高くすると、より多くのCNTが切断されることがわかる。
図7からわかるように、レーザのエネルギー密度が30〜90mJ/cm2、特に40〜90mJ/cm2の場合が、被膜7から29.5mA/cm2の電流密度を得るのに必要なアノード3に印加する電界強度が小さくなる。したがって、本実施の形態では、レーザのエネルギー密度を30〜90mJ/cm2、より好ましくは40〜90mJ/cm2とすることが望ましい。
Claims (7)
- カールしたナノチューブ状繊維からなる被膜を金属基板上に配置する工程と、
前記被膜にパルス状のレーザを照射する工程と
を含み、
前記レーザのエネルギー密度は、前記基板に対して30〜90mJ/cm2である
ことを特徴とする電子放出源の製造方法。 - 請求項1記載の電子放出源の製造方法において、
前記ナノチューブ状繊維は炭素からなることを特徴とする電子放出源の製造方法。 - 請求項1または2記載の電子放出源の製造方法において、
前記被膜は、熱CVD法により前記基板に配置される
ことを特徴とする電子放出源の製造方法。 - 請求項1乃至3の何れか1項に記載の電子放出源の製造方法において、
前記レーザは、エキシマレーザである
ことを特徴とする電子放出源の製造方法。 - 請求項1乃至4の何れか1項に記載の電子放出源の製造方法において、
大気中、ガス雰囲気中または真空中で前記被膜に前記レーザを照射する
ことを特徴とする電子放出源の製造方法。 - 請求項1乃至5の何れか1項に記載の電子放出源の製造方法により製造された電子放出源を有する蛍光表示管。
- 請求項1乃至5の何れか1項に記載の電子放出源の製造方法により製造された電子放出源を有する平面ディスプレイ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004080723A JP2005268116A (ja) | 2004-03-19 | 2004-03-19 | 電子放出源の製造方法、蛍光表示管および平面ディスプレイ |
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JP2005268116A true JP2005268116A (ja) | 2005-09-29 |
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ID=35092429
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JP2004080723A Pending JP2005268116A (ja) | 2004-03-19 | 2004-03-19 | 電子放出源の製造方法、蛍光表示管および平面ディスプレイ |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007311364A (ja) * | 2007-08-02 | 2007-11-29 | Jfe Engineering Kk | 電子放出素子とその作製方法及びそれを装着した装置 |
EP2520707A1 (en) * | 2007-04-28 | 2012-11-07 | Q-Flo Limited | Method of increasing the density of carbon nanotube fibres or films |
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2004
- 2004-03-19 JP JP2004080723A patent/JP2005268116A/ja active Pending
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EP2520707A1 (en) * | 2007-04-28 | 2012-11-07 | Q-Flo Limited | Method of increasing the density of carbon nanotube fibres or films |
JP2007311364A (ja) * | 2007-08-02 | 2007-11-29 | Jfe Engineering Kk | 電子放出素子とその作製方法及びそれを装着した装置 |
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