JP2005265410A - 廃棄物焼却炉 - Google Patents

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Abstract

【課題】 炉内燃焼の安定化が図られた廃棄物焼却炉を提供する。
【解決手段】 炉壁17の左右に対向して設けられた1対のノズル16からは、気体が噴出され、気流19となって、平断面図(a)で見ると、互いに炉中央で衝突している。よって、炉中央部には、炉内ガスの動きが遅く、滞留しているよどみ領域15が形成されている。よって、火炎が安定すると共に、ガス同士の混合が促進される。
【選択図】 図2

Description

本発明は、都市ごみ等の廃棄物を焼却する火格子式又は流動床式廃棄物焼却炉に関するものである。
都市ごみ等の廃棄物を焼却処理する焼却炉として、火格子式又は流動床式廃棄物焼却炉が広く用いられている。その代表的なものの概略図を図6に示す。ホッパ1に投入されたごみ2は、シュートを通して乾燥ストーカ3におくられ、下からの空気と炉内の輻射熱により乾燥されると共に、昇温されて着火する。着火して燃焼を開始したごみ2は、燃焼ストーカ4に送られ、下から送られる燃焼空気によりガス化され、一部は燃焼する。そして、更に後燃焼ストーカ5で、未燃分が完全に燃焼する。そして、燃焼後に残った灰は、主灰シュート6より外部に取出される。
燃焼は主燃焼室7内で行われ、燃焼排ガスは、中間天井8の存在により、主煙道9と副煙道10に別れて排出される。主煙道9を通る排ガスには、未燃分はほとんど含まれず、酸素が10%程度含まれている。副煙道10を通る排ガスには、未燃分が8%程度含まれている。これらの排ガスは、2次燃焼室11で混合され、2次的な燃焼が行われて未燃分が完全に燃焼する。2次燃焼室11からの排ガスは、除塵室12で粒径の大きなダストを除去された後、廃熱ボイラ13に送られ、熱交換された後に減温塔、バグフィルタ等を経由して外部に放出される。
このような火格子式又は流動床式廃棄物焼却炉において、都市ごみを焼却処理する場合、都市ごみが性状の異なる数多くの物質からなるため、炉内の燃焼状態を一定に維持することは困難であり、主燃焼室7内の温度や燃焼ガスの濃度の分布が時間的、空間的に不均一となることは避けられない。
特に、乾燥ストーカ上の乾燥領域では、ごみの性状によっては水蒸気が大量に発生したり、ごみ中の可燃分が一時的に低下することにより着火が不安定になることがあり、これらに起因してCOスパイクといわれる現象が発生することがある。これは、火炎が消失してCOを多量に含む未燃ガスが2次燃焼室に流れ込み、ここでも燃焼しきれずに外部に放出される現象である。COスパイクは、主燃焼室7内での燃焼が不安定になった場合にも発生する。COスパイクが発生すると、有害物質を含んだ排ガスが炉外に放出されることになり、公害防止の上から好ましくない。
また、主燃焼室7での火炎温度が高くなると、ダストが中間天井8や炉壁に溶着し、クリンカと呼ばれる付着物が発生して炉内ガスの流路を狭めたり、巨大化したクリンカが炉底部に落下して火格子等を損傷させるという問題点がある。
さらに、火炎の状態が不安定であると、火炎が吹き飛びやすく、高負荷燃焼が困難であるという問題点がある。
このような問題点を解決するためには、炉内における火炎を安定させる手段を設ける必要がある。しかしながら、従来の廃棄物焼却炉においては、2次空気吹き込み方法が固定されているため、必要な場所に効率よく空気を吹き込むことが難しく、従って、二次空気の吹き込み制御による火炎の安定化には限界があった。また、廃棄物の供給速度と空気流量を除くと、炉内燃焼を直接的に制御する手段はなく、このため、一度炉況が悪化すると、それを修復させるのにかなりの時間を有し、この間にダイオキシン類等の有害物質を大気放散させる可能性があるという問題点があった。
さらに、最近においては、廃熱ボイラーを利用した発電を高効率に行うため、廃熱ボイラーから発生する蒸気条件(圧力、温度)の改善が求められており、この面からも、炉内や廃熱ボイラー内での不均一燃焼に伴う局所高温域をなくし、特に、ボイラー水管の損傷を防止する必要がある。
これらの問題を解決する一つの技術として、本発明者らは、炉内燃焼領域によどみ領域を形成することにより、燃焼の安定化を図る方法を発明し、特許出願を行った。この技術は特開平11−63446号公報に開示されている(以下、「先願発明」という)。その1実施の形態を図6に合わせて示す。
図6において、中間天井8にバーナ14が複数設けられ、その排ガスが、燃焼ストーカ4側に向けて排出されている。バーナ14としては、パルスバーナ、管状火炎バーナ等の、主燃焼領域がバーナ内に存在するものが用いられる。
バーナ14からの排ガスの流れは、燃焼ガスと空気との混合気体(炉内ガス)の流れと衝突し、中間天井8の下方によどみ領域15が形成される。そして、主燃焼室7内では、主にこのよどみ領域15内に火炎が定在しつつ、それより下流の広い領域で安定な燃焼が行われる。バーナ14よりの排ガスの流れにより、火炎が中間天井8に達することがなく、よって、中間天井8が高温となってクリンカが発生することがない。
また、燃焼がよどみ領域15内で安定して行われることから、COスパイクが発生することがなくなる。ここに、「よどみ領域」とは、燃焼ガスと空気との混合気体(炉内ガス)の動きが遅く滞留している部分のことであり、よどみ領域で燃焼が行われることにより、正味反応時間が長くなって燃焼が安定する。
このように、先願発明は炉内燃焼を安定させるのに有効な技術であるが、その実施の形態として具体的に示されている前述の方法では、炉内に設けられた中間天井にバーナを設ける必要があるため、バーナのメンテナンスが困難であるという問題を有していた。また、他の実施の形態においては、バーナを乾燥ストーカ出側の天井に設けているが、一方向からの吹込みであるため、その効力には自ずから限界があった。
さらに、先願発明においては、よどみ領域が形成される場所が決まっており、炉況に応じてその位置を可変とすることができなかった。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、先願発明を改良し、さらなる炉内燃焼の安定化が図られた廃棄物焼却炉を提供することを課題とする。
前記課題を解決するための第1の手段は、火格子式又は流動床式廃棄物焼却炉であって、炉内の対向する位置に、気体を噴出するためのノズルが1対又は複数対設けられ、各ノズルからの気体の噴出し方向は、対向するノズルから噴出される気体が互いに衝突して、炉内に炉内ガスの動きが遅く滞留しているよどみ領域が形成されるような方向とされていることを特徴とする廃棄物焼却炉である。
本手段においては、炉内の対向する位置に気体を噴出させるノズルが対向して設けられている。炉の構造から考えて、通常はノズルを対向させるにはノズルを廃棄物焼却炉の上下に設けることは困難であるので、左右に対向させて設けることになるが、上下に対向させて設けることが可能であれば、そのようにしてもよい。そして、対向するノズルから噴出された気体により、炉内によどみ領域が形成されるようにする。
「よどみ領域」とは、前述のように、燃焼ガスと空気との混合気体(炉内ガス)の動きが遅く滞留している部分のことである。よどみ領域を効果的に形成する方法としては、対向するノズルからの気体が互いに衝突する方法が考えられるが、その他、種々のバリエーションにより、よどみ領域を形成することができる。
よどみ領域が形成されると、この領域の前方において火炎が定在しやすくなり、かつ、炉内ガスの滞留期間が長くなって、火炎が安定する。よって、CO、HC等の未燃ガスの濃度が低下し、かつダイオキシン類の発生が減少すると共に、炉内内壁近傍の局所高温領域が減少するので、耐火物の長寿命化が実現できる。また、その分排ガス温度の平均値を高めることができ、廃熱ボイラーの高効率運転による発電効率のアップを図ることができる。かつ、空気比の制御可能範囲が拡大するので、2段燃焼を強化することができ、低NOx化を図ることができる。
本手段において、対向する位置とは、必ずしも完全に相向かう位置であることを意味せず、本発明の作用効果を達成できる範囲で位置がずれている場合をも含むものである。たとえば、炉の左右両壁面に、炉の前後方向、又は上下方向に少し位置をずらせてノズルを対向配置し、両ノズルから壁面に垂直な方向に気体を噴出させることにより、よどみ領域を形成するようなものも、本手段の範囲に含まれる。
前記課題を解決するための第2の手段は、前記第1の手段であって、少なくとも1対のノズルは、気体の噴出し方向が可変とされていることを特徴とするものである。
前記課題を解決するための第3の手段は、前記第2の手段であって、少なくとも1対のノズルからの気体の噴出し方向を変えることにより、よどみ領域が形成される位置や大きさを可変とされていることを特徴とするものである。
本手段によれば、気体の噴出し方向を変えることにより、よどみ領域が形成される位置や大きさを可変とすることができる。よって、炉況に応じて最適な位置にこれらを形成することにより、前記第1の手段の作用効果を確実に実現することができる。
前記課題を解決するための第4の手段は、前記第1の手段であって、少なくとも1対のノズルには、気体の流量を調整する装置が付属されていることを特徴とするものである。
前記課題を解決するための第5の手段は、前記第4の手段であって、少なくとも1対のノズルからの気体の流量を調整することにより、よどみ領域が形成される位置や大きさを可変とされていることを特徴とするものである。
本手段によっても、よどみ領域が形成される位置や大きさを可変とすることができる。よって、炉況に応じて最適な位置にこれらを形成することにより、前記第1の手段の作用効果を確実に実現することができる。
前記課題を解決するための第6の手段は、前記第1の手段から第5の手段のいずれかであって、前記気体として、空気、循環排ガス、及びこれらの混合ガスのうち一つが選択可能とされていることを特徴とするものである。
本手段においては、噴出させる気体の種類を変えることにより、燃焼領域での酸素濃度や火炎温度の制御が可能となる。酸素濃度を低下させたり火炎温度を低下させると、局所高温部が減少して炉内耐火物の長寿命化につながる他、低NOx化を図ることができ、さらに局所高温部が減少する分だけ排ガス温度の平均値を高めることができるので、廃熱ボイラーの高効率運転による発電効率のアップを図ることができる。逆に酸素濃度を高くしたり火炎温度を上昇させると、局所低温部が減少しCO、HC、ススやダイオキシン類の発生を低下させることができる。
よって、炉況に応じて噴出させる気体の種類を変えることにより、有害ガスの発生を防止したり、炉内耐火物の損傷を防止したりすることができる。
前記課題を解決するための第7の手段は、前記第1の手段から第6の手段のいずれかであって、前記気体として空気を使用する場合、当該空気は加熱され、その後ノズルから噴出されるようにされていることを特徴とするものである。
本手段においては、ノズルから噴出させる気体として加熱した空気を利用している。加熱した空気を使用することにより、加熱しない場合に比して噴流の流速が上昇し、噴流の到達距離が長くなって、よどみ領域を形成できる範囲が拡大する。また、噴流による炉内攪拌が促進されるため、CO、HC、ススやダイオキシン類の発生を低下させることができる。また、局所高温部が減少するので耐火物の寿命を長くすることができ、かつ排ガス温度の平均値を高めることができるので、廃熱ボイラーの高効率運転による発電効率のアップを図ることができる。さらに、加熱することにより、空気の酸化剤としての反応性が向上するので、この面からも、CO、HC、ススやダイオキシン類の発生を低下させることができる。
前記課題を解決するための第8の手段は、前記第2の手段から第7の手段のいずれかであって、炉内における消炎領域及び不安定燃焼領域の少なくとも一方を検出する装置が設けられ、検出された消炎領域及び不安定燃焼領域に前記よどみ領域を発生させるように、ノズルからの気体の噴出し方向、気体の流量の少なくとも一方を操作するよどみ領域制御装置が設けられていることを特徴とするものである。
本手段においては、検出された消炎領域及び不安定燃焼領域によどみ領域を発生させるような制御が行われるので、消炎領域及び不安定燃焼領域をなくすることができ、火炎の局所制御が可能となる。このため、炉内温度、炉内ガス濃度が均一化し、CO、HC、ススやダイオキシン類の発生を低下させることができると共に、局所高温領域を低下させることができるので、炉内耐火物の長寿命化を図ることができる。また、局所高温部がない分だけ排ガス温度の平均値を高めることができ、廃熱ボイラーの効率運転による発電効率のアップを図ることができる。加えて、炉況変動への迅速な対応が可能となるため、この面からも、CO、HC、ススやダイオキシン類の発生を低下させることができると共に、局所高温領域を低下させることができるので、炉内耐火物の長寿命化を図ることができる。
消炎領域及び不安定燃焼領域の少なくとも一方を検出する装置としては、CCDカメラ等を利用した、炉内輝度計を用いることができる。炉内輝度が定常的に低下している領域が消炎領域、炉内輝度が不安定な領域が不安定燃焼領域であると判断できる。その他、設備状況に応じて、炉内温度計やイオン電流を利用した火炎検出器を炉内に挿入して使用することもできる。また、C、CH、OH等の活性化学種(ラジカル)の可視化装置を利用してもよい。
前記課題を解決するための第9の手段は、前記第2の手段から第7の手段のいずれかであって、前記よどみ領域を周期的に移動させるように、ノズルからの気体の噴出し方向、気体の流量の少なくとも一方を操作するよどみ領域制御装置が設けられていることを特徴とするものである。
本手段においては、よどみ領域を周期的に移動させることにより、炉内温度、炉内ガス濃度の均一化を実現することができる。また、移動周期を短く設定した場合には、よどみ領域の下流に脈動流が発生し、これによりガス同士の混合がさらに促進されて、排ガスの低公害化が実現される。よって、CO、HC、ススやダイオキシン類の発生を低下させることができると共に、局所高温領域を低下させることができるので、炉内耐火物の長寿命化を図ることができる。さらに、局所高温部がないため、その分排ガス温度の平均値を高めることができ、廃熱ボイラーの高効率運転による発電効率のアップを図ることができる。
以上説明したように、本発明によれば、CO、HC等の未燃ガスの濃度が低下しダイオキシン類の発生が減少すると共に、炉内内壁近傍の局所高温領域が減少するので、耐火物の長寿命化が実現できる。また、排ガス温度の平均値を高めることができ、廃熱ボイラーの高効率運転による発電効率のアップを図ることができる。
以下、本発明の実施の形態の例を図を用いて説明する。図1は、本発明の実施の形態の1例を示す図である。図1において、炉の構造は前述の図6に示したものと同じであるので、同じ構成要素には同じ符号を付してその説明を省略する。以下の図においても、既に説明済みの図に示された構成要素と同じ構成要素には同じ符号を付して説明を省略する。図1において、16は、左右の炉壁に設けられ、気体を炉内に噴出させるためのノズルである。
図1におけるノズルの配置を示すために、A−A’断面図、B−B’断面図を図2に示す。ただし、図2においては、本発明に関係のない構造物は図示を省略している。図2において17は炉壁、18は炉天井、19は気流、20は旋回流部である。
炉壁17の左右に対向して設けられた1対のノズル16からは、気体が噴出され、気流19となって、平断面図であるA−A’断面図(a)で見ると、互いに炉中央で衝突している。よって、炉中央部には、炉内ガスの動きが遅く、滞留しているよどみ領域15が形成されている。縦断面図であるB−B’断面図(b)で見ると、ノズル16の向きは、その中心軸が互いに平行でかつ所定間隔離れるようにされており、気流19は炉中央部において、所定距離だけ離れてすれ違うようになっている。よって、炉の中央部には旋回流部(旋回領域)20が形成される。
すなわち、この実施の形態においては、炉の中央部に、平面的に見るとよどみ領域15が、縦断面で見ると、一部に旋回流部20が形成されていることになる。よって、前述のように、火炎が安定すると共に、ガス同士の混合が促進される。
図2(a)において、2つのノズル16から噴出する気体の流速を同じように変えてやることにより、よどみ領域15の大きさを制御することができる。また、両方のノズルから噴出する気体の流速に差を設けることにより、よどみ領域の炉の左右方向位置を変えることができる。さらに、ノズル16の向きを、炉の前後方向に、同じ向きに変化させることにより、よどみ領域15の炉の前後方向位置を変えることができる。
また、図2(b)において、2つの気流19の間隔を変化させることにより、旋回流部20の大きさを変えることができる。また、2つの気流19の速度を異ならせることにより、旋回流部20が形成される炉の左右方向位置を変化させることができる。さらに、2つの気流19の速度を同じように変えてやることにより、旋回流の速度を変えることができる。
図3は、ノズルの別の配置方式を示すものであり、(a)は図1のA−A’断面図、(b)は図1のB−B’断面図であるが、図2と同様、本発明に関係のない構造物は図示を省略している。
この実施の形態においては、平断面図(a)において、ノズル16の向きは、その中心軸が互いに平行でかつ所定間隔離れるようにされており、気流19は炉中央部において、所定距離だけ離れてすれ違うようになっている。よって、炉の中央部には旋回流部20が形成される。
縦断面図(b)においては、対向するノズル16は共に上向きとされており、その中心軸が炉の中央で交わるようにされている。よって、気流19は炉の中央部で衝突し、炉の中央部によどみ領域15が形成される。
すなわち、図3に示す実施の形態においては、図2に示したものと逆に、炉の中央部に、平面的に見ると旋回流部20が、平面的に見るとよどみ領域15が形成されていることになる。よって、前述のように、火炎が安定すると共に、ガス同士の混合が促進される。
図3(b)において、2つのノズルから噴出する気体の流速を同じように変えてやることにより、よどみ領域15の大きさを制御することができる。また、両方のノズルから噴出する気体の流速に差を設けることにより、よどみ領域の炉の左右方向位置を変えることができる。さらに、ノズル16の向きを、炉の上下方向に、同じ向きに変化させることにより、よどみ領域15の炉の上下方向位置を変えることができる。
また、図3(a)において、2つの気流19の間隔を変化させることにより、旋回流部20の大きさを変えることができる。また、2つの気流19の速度を異ならせることにより、旋回流部20が形成される炉の左右方向位置を変化させることができる。
これらの実施の形態において、ノズル16から噴出させる気体としては、空気、循環排ガス、及びこれらの混合ガスのうちいずれをも用いることができる。循環排ガスとは、廃棄物焼却炉より排出される排ガスの一部を燃焼室内に戻し、その顕熱を回収したり、未燃分を再燃焼させたり、排ガス中の残留酸素を有効利用したりするものである。特に、これらの気体うち1つを、任意に選択してノズル16より吹き込むようにすることが好ましい。このようにすることにより、燃焼領域での酸素濃度や火炎温度の制御が可能となる。
循環排ガス、混合ガスを使用する場合は、これらの気体は高温であるのでそのまま吹き込むことができるが、空気を使用する場合には、廃棄物焼却炉の排ガスの熱により空気を加熱する空気予熱器、又は特別の空気加熱装置により、空気を加熱してから吹き込むようにすることが好ましい。空気を加熱してから吹き込むことにより、噴流の流速が上昇し、噴流の到達距離が長くなって、よどみ領域、旋回領域を形成できる範囲が拡大する。
図4に、ノズルからの気体の噴出し方向を制御する機構の1例を示す。図において、21はベアリング部、22は球状軸受である。ノズル16は、球状のベアリング部21の中を挿通し、ベアリング部21に固着されている。炉壁17には、球状軸受22が取り付けられ、ベアリング部21は球状軸受22に保持されて、回動可能となっている。炉外に設けられたノズル駆動機構(図示せず)により、矢印のように、又は紙面と直角な方向に、ノズル16の後端を駆動することにより、ベアリング部21が球状軸受22の内面に沿って摺動し、ノズル16の方向を容易に変えることができる。この機構は、廃棄物焼却炉の操業中にノズル16の方向を変える必要があるときに用いられる。
このような機構を用いれば、操業中にノズル16の方向を変え、必要に応じてさらにノズル16からの気体の噴出し流速を変えることにより、よどみ領域、旋回流部の位置を変え、炉の燃焼状況を制御することができる。たとえば、炉内の各部を監視できるCCDカメラを炉天井、炉壁に設置し、その輝度を測定することにより、消炎領域、不安定燃焼領域の発生及びその位置を検出し、その位置によどみ領域、旋回流部を形成するようにノズル16の向き、気体噴出し流速を変えることにより、消炎領域、不安定燃焼領域を解消するようにする。
また、ノズル16の方向を周期的に変え、必要に応じてさらにノズル16からの気体の噴出し流速を周期的に変えることにより、よどみ領域、旋回流部の位置を変え、炉内燃焼状態を安定させることができる。
ノズル16の向きを炉操業中に変える必要が無く、炉の停止時に変えればよいような場合には、図5に示すような構造とすることもできる。図5において、23は蛇腹、24は自在継ぎ手である。(a)は蛇腹を用いた場合で、ノズル16を蛇腹23を介して炉壁17を貫通した配管に取り付ける。炉の停止時に、蛇腹23を介してノズル16の向きを矢印のように、又は紙面と直角な方向に変えることができる。(b)は自在継ぎ手24中にノズル16を設けたものであり、炉の停止時に、自在継ぎ手24を介してノズル16の向きを矢印のように、又は紙面と直角な方向に変えることができる。なお、これらの場合、ノズル16にリンク機構を付ければ、図4の場合と同じように、ノズル16の方向を炉の外部から操作できることは言うまでもない。
本発明の実施の形態の1例を示す図である。 図1の部分的な断面を示す図である。 図1の部分的な断面を示す図である。 ノズルからの気体の噴出し方向を制御する機構の1例を示す図である。 ノズルの向きを変える方法の他の例を示す図である。 先願発明の実施の形態の例を示す図である。
符号の説明
1…ホッパ、2…ごみ、3…乾燥ストーカ…、4…燃焼ストーカ、5…後燃焼ストーカ、6…主灰シュート、7…主燃焼室、8…中間天井、9…主煙道、10…副煙道、11…2次燃焼室、12…除塵室、13…廃熱ボイラ、14…バーナ、15…よどみ領域、17…炉壁、18…炉天井、19…気流、20…旋回流部(旋回領域)、21…ベアリング部、22…球状軸受

Claims (9)

  1. 火格子式又は流動床式廃棄物焼却炉であって、炉内の対向する位置に、気体を噴出するためのノズルが1対又は複数対設けられ、各ノズルからの気体の噴出し方向は、対向するノズルから噴出される気体が互いに衝突して、炉内に炉内ガスの動きが遅く滞留しているよどみ領域が形成されるような方向とされていることを特徴とする廃棄物焼却炉。
  2. 請求項1に記載の廃棄物焼却炉であって、少なくとも1対のノズルは、気体の噴出し方向が可変とされていることを特徴とする廃棄物焼却炉。
  3. 請求項2に記載の廃棄物焼却炉であって、少なくとも1対のノズルからの気体の噴出し方向を変えることにより、よどみ領域が形成される位置や大きさを可変とされていることを特徴とする廃棄物焼却炉。
  4. 請求項1に記載の廃棄物焼却炉であって、少なくとも1対のノズルには、気体の流量を調整する装置が付属されていることを特徴とする廃棄物焼却炉。
  5. 請求項4に記載の廃棄物焼却炉であって、少なくとも1対のノズルからの気体の流量を調整することにより、よどみ領域が形成される位置や大きさを可変とされていることを特徴とする廃棄物焼却炉。
  6. 請求項1から請求項5のうちいずれか1項に記載の廃棄物焼却炉であって、前記気体として、空気、循環排ガス、及びこれらの混合ガスのうち一つが選択可能とされていることを特徴とする廃棄物焼却炉。
  7. 請求項1から請求項6のうちいずれか1項に記載の廃棄物焼却炉であって、前記気体として空気を使用する場合、当該空気は加熱され、その後ノズルから噴出されるようにされていることを特徴とする廃棄物焼却炉。
  8. 請求項2から請求項7のうちいずれか1項に記載の廃棄物焼却炉であって、炉内における消炎領域及び不安定燃焼領域の少なくとも一方を検出する装置が設けられ、検出された消炎領域及び不安定燃焼領域に前記よどみ領域を発生させるように、ノズルからの気体の噴出し方向、気体の流量の少なくとも一方を操作するよどみ領域制御装置が設けられていることを特徴とする廃棄物焼却炉。
  9. 請求項2から請求項7のうちいずれか1項に記載の廃棄物焼却炉であって、前記よどみ領域を周期的に移動させるように、ノズルからの気体の噴出し方向、気体の流量の少なくとも一方を操作するよどみ領域制御装置が設けられていることを特徴とする廃棄物焼却炉。
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