JP2005260043A - 湾曲実装固体撮像素子装置およびその製造方法 - Google Patents

湾曲実装固体撮像素子装置およびその製造方法 Download PDF

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Yoshinori Yokoyama
吉典 横山
Munehisa Takeda
宗久 武田
Yasuaki Ota
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Abstract

【課題】 湾曲実装する際の半導体ウェハの破損を防止することができ、かつ搬送コストないしは製造コストを低減することができる湾曲実装固体撮像素子を提供する。
【解決手段】 撮像素子装置においては、撮像素子形成層2の上面に固体撮像素子1が形成され、その下面に絶縁層3が配置されている。撮像素子形成層2は、絶縁層3を介して、接着剤5を用いて、湾曲用台座6の湾曲した凹部に貼り合わされている。湾曲用台座6は、撮像素子形成層2を該湾曲用台座6の凹部に貼り合わせる際に、余分な接着剤5を排出するための穴部7を備えている。この撮像素子装置では、撮像素子形成層2の厚みが、もともと湾曲に適した厚みとなっているので、研削などにより撮像素子形成層を薄肉化する必要がなく、撮像素子形成層2ないしは固体撮像素子1を湾曲させたときの強度が向上する。
【選択図】図1

Description

本発明は、固体撮像素子が湾曲実装されている湾曲実装固体撮像素子装置およびその製造方法に関するものである。
一般に、カメラ付き携帯情報端末等の撮像素子装置(撮像モジュール)では、レンズによって固体撮像素子上に被写体が結像されるようになっている。かかる撮像素子装置において、レンズの枚数が少ない場合、固体撮像素子が平面状であると、画像の中心部と周辺部とで焦点ずれが生じて画質が悪くなる。そこで、固体撮像素子を薄膜化し、受光面が凹面状となるように湾曲させて実装し、焦点ずれを防止するようにした撮像素子装置が種々提案されている(例えば、特許文献1、2参照)。なお、このように湾曲実装された固体撮像素子(以下、「湾曲実装固体撮像素子」という。)を備えたこの種の従来の撮像素子装置は、例えば特許文献1にも開示されているように、凹曲面構造の基板の上に設けられたセンサ機構と、被写体の像をセンサ機構上に結像させる単レンズまたは少数の組合せレンズとを備えている。
かかる従来の湾曲実装固体撮像素子は、例えば特許文献2にも開示されているように、およそ次のような工程で製造ないしは実装される。すなわち、まず半導体ウェハの表面に、これを個々の半導体チップに区画するための複数の切削溝を、裏面までは貫通しないように形成する。次に、半導体ウェハの裏面(切削溝が形成されていない方の面)を研削して切削溝を表出させる。ここで、半導体ウェハは、切削溝の貫通により個々の半導体チップに分割される。かくして、湾曲可能な程度に薄膜化されたチップ状の湾曲実装固体撮像素子が得られる。なお、特許文献2に開示された半導体装置(CCD)では、半導体チップ(湾曲実装固体撮像素子)の湾曲状態を維持する手段として、許容範囲内において適宜湾曲させた半導体チップの裏面を固定する固定手段が用いられている。また、湾曲可能な程度に薄膜化された半導体チップの厚さは100μm以下とされている。
特開昭59−210776号公報(第2頁右下欄、第1図) 特開2002−141253号公報(段落[0009]、図1)
しかしながら、このように半導体チップ(湾曲実装固体撮像素子)をダイシングするとともに薄肉化するようにした従来の湾曲実装固体撮像素子の製造手法では、薄肉化することにより、半導体ウェハの裏面に加工変質層による残留応力や、マイクロクラックなどが生じる。このため、湾曲実装固体撮像素子を湾曲実装する際に、加工変質部から半導体ウェハの破損が多発するといった問題がある。さらに、凹曲面構造の基板は、基板全体が湾曲しているため、湾曲実装固体撮像素子の搬送コストないしは製造コストが高くなるといった問題がある。
本発明は、上記従来の問題を解決するためになされたものであって、湾曲実装する際の半導体ウェハの破損を防止することができ、かつ搬送コストないしは製造コストを低減することができる湾曲実装固体撮像素子装置を提供することを解決すべき課題とする。
上記課題を解決するためになされた本発明にかかる湾曲実装固体撮像素子装置(以下、略して「撮像素子装置」という。)ないしは本発明にかかる製造方法により製造された撮像素子装置は、湾曲に耐えることができる厚みの撮像素子形成層を含む複層構造(2層以上)の下地基層と、撮像素子形成層の上面側に形成された固体撮像素子とを有する撮像素子チップを備えている。さらに、この撮像素子装置は、上面側に湾曲形状の凹部が形成された湾曲用台座を備えている。この撮像素子装置においては、下地基層を湾曲用台座の凹部に貼り合わせることにより、固体撮像素子が湾曲実装されている。
上記撮像素子装置においては、撮像素子形成層の厚みが、もともと湾曲に適した厚みとなっているので、研削などにより撮像素子形成層を薄肉化する必要がない。このため、撮像素子形成層ないしは固体撮像素子を湾曲させたときの強度が向上する。したがって、撮像素子装置の生産歩留まりが大幅に改善され、量産性も大幅に向上し、その搬送コストないしは製造コストが低減される。
以下、本発明の実施の形態を説明する。まず、本発明の実施の形態の基本概念を説明する。前記のとおり、従来のこの種の撮像素子装置では、固体撮像素子を、湾曲させるために研削等により薄肉化しているので、薄肉化の際に加工変質層による残留応力やマイクロクラックなどが生じ、湾曲実装時に加工変質部からウェハが破損することが多い。そこで、本発明にかかる撮像素子装置では、複層構造(2層以上)の下地基層を用いて、そのうちの1つの層を、所望の厚さを有する湾曲可能な薄肉の撮像素子形成層(半導体薄膜層)としている。
ここで、他の1つの層を、可撓性を有するフレキシブル層とすることにより、撮像素子形成層をフレキシブル層と一体的に湾曲させることができる。つまり、フレキシブル層の上に撮像素子形成層を形成することにより、研削等の薄肉化に起因する加工変質層が存在しない固体撮像素子ないしは撮像素子形成層を作成することができる。このため、ウェハを破損することなく固体撮像素子を湾曲実装することができる。
また、SOI基板を用い、キャップウェハ(シリコン層)側を撮像素子形成層として所望の厚みに設定し、素子ウェハ(基材シリコン層)側を固体撮像素子形成後にウェットエッチング等により除去し、所望の厚みに薄肉化することができる。この場合、ウエットエッチングは、酸化膜層をエッチストップ層として利用するので、キャップウェハ側には加工変質層が生じない。このため、ウェハを破損することなく固体撮像素子を湾曲実装することができる。
実施の形態1.
以下、図1〜図5を参照しつつ、本発明の実施の形態1を具体的に説明する。図1は、本発明の実施の形態1にかかる撮像素子装置(湾曲実装固体撮像素子装置)の立面断面図である。図1に示すように、この撮像素子装置においては、撮像素子形成層2の上面に固体撮像素子1が形成されている。また、撮像素子形成層2の下面側には絶縁層3が配置されている。なお、この撮像素子装置では、撮像素子装置2と絶縁層3とで「下地基層」を構成している。そして、撮像素子形成層2は、絶縁層3を介して、接着剤5を用いて、湾曲用台座6に貼り合わされている。湾曲用台座6は、撮像素子形成層2を該湾曲用台座6に貼り合わせる際に、余分な接着剤5を排出するための穴部7を備えている。
湾曲用台座6の材料(材質)は、該湾曲用台座6を所定の形状に形成することができ、かつ接着剤5で接合することができるものであればどのようなものでもよい。具体的には、例えば、シリコンウェハ、アルミニウム等の金属、アクリル系あるいはエポキシ系などの樹脂、セラミック、ガラエポ基板(ガラス基板、エポキシ基板)などを用いることができる。
図2は、湾曲用台座6の上面図である。図2に示すように、湾曲用台座6は、上面側に略半球状に湾曲した凹部を備えた椀形状に加工されたものであり、凹部および穴部7は、平面視で円形である。しかし、凹部および穴部7は、このような形状のものに限定されるわけではなく、固体撮像素子1の湾曲状態に応じて種々の形状とすることができる。例えば、図3に示すように、凹部および穴部7は、平面視で正方形であってもよく、また長方形や溝形であってもよい。
以下、図4(a)〜(e)を参照しつつ、実施の形態1にかかる撮像素子装置の製造プロセスを説明する。図4(a)〜(e)は、実施の形態1にかかる撮像素子装置の製造プロセスを示している。この撮像素子装置の製造プロセスでは、撮像素子形成層2と、絶縁層3と、剛体基板4とからなる3層構造のSOI(Silicon On Insulator)基板が用いられる。
図4(a)、(b)に示すように、この製造プロセスでは、まずSOI基板の上面において、平面視で縦方向または横方向に伸びる複数の直線状のダイシングライン18によって囲まれた正方形の部分、すなわち個々の撮像素子チップに対応する部分に、それぞれ固体撮像素子1を形成する。なお、図4(a)は、固体撮像素子1が形成されたSOI基板の上面を示し、図4(b)は、ダイシングライン18によって囲まれた1つの撮像素子チップに着目し、この撮像素子チップの立面断面を示している。
ここで、撮像素子形成層2は、単結晶シリコン層からなり、該層単独で湾曲させることができる程度の厚さに形成されている。絶縁層3は、シリコン酸化膜(SiO2)やアルミナ(Al23)などで構成されている。また、剛体基板4は、単結晶シリコン層からなり、固体撮像素子1(アレイ状になった画素の図示は省略)を形成する際に、ハンドリングなどを行いやすい厚みとされている。
次に、図4(c)に示すように、SOI基板を構成する撮像素子形成層2の上面に固体撮像素子1を形成した後、固体撮像素子1ないしは撮像素子形成層2の上面に、例えば樹脂等からなる保護テープ8を貼る。
続いて、図4(d)に示すように、剛体基板4を下面側からエッチングし、ウェハの形状のSOI基板を薄肉化し、撮像素子形成層2と絶縁層3とからなる薄肉の下地基層(積層体)を形成する。ここで、剛体基板4のエッチングは、該剛体基板4(単結晶シリコン)と絶縁層3(酸化膜)とを所定の選択比でエッチングを行うことができる手法、すなわち絶縁層3をエッチングストップ層として機能させることができる手法であれば、どのようなものでもよい。具体的には、例えば、プラズマを用いたドライエッチング、フッ化キセノンを用いたドライエッチング、またはKOH水溶液やTMAH水溶液等を用いたウェットエッチングなどを用いることができる。
このようなウェハ全体の薄肉化に続いて、該ウェハにクリーニング処理を施し、この後ウェハ全体のダイシング工程に移る。このダイシング工程では、ウェハをダイシングライン18(図4(a)参照)に沿ってダイシングする。ダイシング手法としてはどのようなものでも用いることができる。具体的には、例えば、機械的なダイシング(シングルダイシングやステップダイシング)、水ガイドレーザ熱溶断、レーザアブレーション切断、レーザブレーク、液体エッチカット、ドライエッチカットなどを用いることができる。
この後、ダイシングされた個々のウェハチップをピックアップし、撮像素子チップとして実装する。具体的には、固体撮像素子1ないしは下地基層を湾曲させるための湾曲用台座6の凹部に接着剤5を塗布し、この後固体撮像素子1ないしは下地基層が所望の湾曲形状となるように薄肉の撮像素子チップを加圧して湾曲用台座6に貼り付ける。なお、図5に示すように、撮像素子チップを湾曲ジグ9で押圧して湾曲用台座6に貼り付けてもよい。ここで、撮像素子形成層2の厚さが薄ければ薄いほど、撮像素子チップの貼り付けに要する押圧力(圧力)が小さくなるので、貼り付けは容易化される。ただし、撮像素子形成層2の厚さが薄くなりすぎると、例えば数ミクロン程度になってしまうと、湾曲時に撮像素子チップが座屈するといった問題が発生する。したがって、撮像素子形成層2は、湾曲の度合いに応じて適切な膜厚とすることが必要である。
ここで、撮像素子チップを湾曲用台座6に貼り付ける際に、余分な接着剤5は、穴部7を介して外部に排出される。穴部7の数は1つに限られるわけではなく、複数であってもよい。なお、余分な接着剤5を排出する手段は、穴部7に限定されるわけではなく、余分な接着剤5を排出できるものであれば、どのようなものでもよい。例えば、穴部7に代えて、あるいは穴部7に加えて、溝などを設けてもよい。接着剤5としては、例えば樹脂接着剤を用いることができるが、撮像素子チップの湾曲形状を保持できるものであれば、とくには限定されない。具体的には、例えば、加熱により硬化する熱硬化性接着剤、紫外線などのエネルギー線の照射により硬化する紫外線硬化型接着剤、室温硬化型の接着剤、嫌気性の接着剤などを用いることができる。
接着剤5の形態ないしは形状は、液状、シート状、あるいはフィルム状のいずれでもよい。接着剤5は、通常、湾曲用台座6に塗布されるが、塗布の形態はこれに限定されるわけではない。接着剤5を、撮像素子チップ(固体撮像素子側ないしは基板側)に塗布してもよい。また、接着面積もとくには限定されるものではない。例えば、液状の接着剤5を用いる場合は、撮像素子チップが湾曲用台座6に固着された後、余分な接着剤5が固体撮像素子1の表面を汚染しない範囲で塗布すればよい。シート状またはフィルム状の接着剤5を用いる場合、接着面積は、撮像素子チップのサイズよりも大きくてもよい。
接着剤5としては、例えば紫外線硬化型接着剤であれば、スリーボンド(Threebond)社製のアクリル系TB3000(またはTB3052B)あるいはエポキシ系3100(または3102)を好適に用いることができる。また、JSR社製のデソライト(DESOLITE)なども好適に用いることができる。ただし、紫外線硬化型接着剤(UV硬化樹脂)を用いる場合、湾曲用台座6(あるいは下地基層)は、用いられる紫外線(UV光)に対して透明である材料、例えばアクリル樹脂などで成型されたものを用いる必要がある。なお、湾曲用台座6の材料として不透明材料であるアルミニウムなどを用いる場合は、紫外線照射を必要としない接着剤5を用いればよい。この場合、例えば、積水化学社製あるいは日東シンコー社製のこの種の接着剤を適宜用いることができる。
接着剤5の膜厚は、固体撮像素子1(撮像素子チップ)を湾曲形状にした後において数μm程度(例えば、1〜10μm程度)となるように設定すれば十分である。なお、接着剤5の膜厚を数10μmとすることも可能であるが、薄い方が望ましい。ここでは、固体撮像素子1(撮像素子チップ)の湾曲形状のR(曲率半径)は、15mm程度から35mm程度を想定しているが、この場合の撮像素子形成層2の厚さは、40ミクロン程度から90ミクロン程度に設定するのが好ましい。ただし、固体撮像素子1の湾曲形状は、レンズの特性などと関連するので、球面形状(その特性がRのみで表される)に限られるわけではなく、非球面形状であってもよい。
このように、絶縁層3をエッチングストップ層として利用する本発明の実施の形態1にかかるウェハの薄肉化手法では、従来の研削加工などによる薄肉化手法とは異なり、研削痕等が生じない。このため、湾曲させたときの固体撮像素子1の強度が向上する。これにより、生産歩留まりが大幅に改善し、量産性も大幅に向上する。また、SOI基板を使用することにより、従来と同様のプロセスで撮像素子を形成することができるので、新たなプロセスの開発コストを必要としない。
実施の形態2.
以下、図6〜図8を参照しつつ、本発明の実施の形態2を具体的に説明する。
図6は、本発明の実施の形態2にかかる撮像素子装置の立面断面図である。図6に示すように、実施の形態2にかかる撮像素子装置においては、撮像素子形成層11の上面側に固体撮像素子10が形成され、下面側にフレキシブル層12が配置されている。なお、実施の形態2では、撮像素子形成層11とフレキシブル層12とで「下地基層」を構成する。そして、撮像素子形成層11は、フレキシブル層12を介して、接着剤15を用いて、湾曲用台座16に貼り合わされている。湾曲用台座16は、下地基層を該湾曲用台座16に貼り合わせる際に、余分な接着剤15を排出するための穴部17を備えている。
湾曲用台座16の材料(材質)は、該湾曲用台座16を所定の形状に形成することができ、かつ接着剤15で接合することができるものであればどのようなものでもよく、例えば、シリコンウェハ、アルミニウム等の金属、アクリル系あるいはエポキシ系などの樹脂、セラミック、ガラエポ基板(ガラス基板、エポキシ基板)などを用いることができる。なお、湾曲用台座16の形状は、基本的には、実施の形態1における湾曲用台座6と同様でよい。
以下、図7および図8を参照しつつ、実施の形態2にかかる撮像素子装置の製造プロセスを説明する。この製造プロセスにおいては、図7に示すように、例えばポリイミドなどの樹脂で形成されたフレキシブル基板12の上面に撮像素子形成層11(半導体薄膜層)を形成する。具体的には、フレキシブル基板12の上面に、ポリシリコンやアモルファスシリコン半導体層などを積層して撮像素子形成層11を形成する。ここで、フレキシブル基板12の厚みは、50〜200ミクロン程度に設定される。このフレキシブル基板12は、チップ状の撮像素子形成層11の強度を補強するとともに、そのハンドリングを容易にするために設けられている。撮像素子形成層11の厚みは、フレキシブル基板12と一体的に湾曲させることができる程度の厚みとされている。
次に、図8に示すように、フレキシブル基板12の下面に接着剤13を塗布し、撮像素子形成層11およびフレキシブル基板12を、剛体基板14の上面に貼り合わせる。この後、撮像素子形成層11の上面に固体撮像素子10を形成する。これにより、固体撮像素子10を形成する際に、下地基層(撮像素子形成層11およびフレキシブル基板12)の反り等の変形を考慮する必要がなくなる。このようにして固体撮像素子10を形成した後、積層体全体のダイシング工程に移る。
ダイシング工程では、積層体をダイシングライン(図示せず)に沿ってダイシングする。ダイシング手法としてはどのようなものでも用いることができる。具体的には、例えば、機械的なダイシング(シングルダイシングやステップダイシング)、水ガイドレーザ熱溶断、レーザアブレーション切断、レーザブレーク、液体エッチカット、ドライエッチカットなどを用いることができる。
この後、ダイシングされた個々のチップをピックアップし、剛体基板14を剥離した上で、撮像素子チップとして実装する。すなわち、固体撮像素子10ないしは下地基層を湾曲させるための湾曲用台座16の凹部に接着剤15を塗布し、さらに固体撮像素子10が所望の湾曲形状となるように、薄肉化した撮像素子チップを加圧して湾曲用台座16に貼り付ける(図6参照)。なお、撮像素子チップを湾曲ジグ(座右5参照)で押圧して湾曲用台座16に貼り付けてもよい。この実施の形態2においても、実施の形態1の場合と同様に、撮像素子形成層11の厚さが薄ければ薄いほど、撮像素子チップの貼り付けに要する押圧力が小さくなるので、貼り付けは容易であるが、撮像素子形成層11の厚さが薄くなりすぎると(例えば、数ミクロン程度)、湾曲時に撮像素子チップが座屈するといった問題が発生する。したがって、撮像素子形成層11は、湾曲の度合いに応じて適切な膜厚とすることが必要である。
ここで、撮像素子チップを湾曲用台座16に貼り付ける際に、余分な接着剤15は、穴部17を介して外部に排出される。実施の形態2においても、実施の形態1の場合と同様に、穴部17の数は複数であってもよく、また、余分な接着剤15を排出する手段として、穴部17に代えて、あるいは穴部17に加えて、溝などを設けてもよい。接着剤15も、実施の形態1の場合と同様に、撮像素子チップの湾曲形状を保持できるものであれば、とくには限定されず、例えば、加熱により硬化する熱硬化性接着剤、紫外線などのエネルギー線の照射により硬化する紫外線硬化型接着剤、室温硬化型の接着剤、嫌気性の接着剤などを用いることができる。
接着剤15の形態ないしは形状も、実施の形態1における接着剤5と同様に、液状、シート状、あるいはフィルム状のいずれでもよい。接着剤15も、実施の形態1における接着剤5と同様に、湾曲用台座16に塗布しても、撮像素子チップに塗布してもよい。また、接着面積もとくには限定されるものではなく、例えば、液状の接着剤15を用いる場合は、撮像素子チップが湾曲用台座16に固着された後、余分な接着剤15が固体撮像素子10の表面を汚染しない範囲で塗布すればよい。シート状またはフィルム状の接着剤15を用いる場合、接着面積は、撮像素子チップのサイズよりも大きくてもよい。
接着剤15としては、例えば紫外線硬化型接着剤であれば、スリーボンド(Threebond)社製のアクリル系TB3000(またはTB3052B)あるいはエポキシ系3100(または3102)を好適に用いることができる。また、JSR社製のデソライト(DESOLITE)なども好適に用いることができる。ただし、紫外線硬化型接着剤を用いる場合、湾曲用台座16(あるいは下地基層)は、用いられる紫外線に対して透明である材料、例えばアクリル樹脂などで成型されたものを用いる必要がある。なお、湾曲用台座16の材料として不透明材料であるアルミニウムなどを用いる場合は、紫外線照射を必要としない接着剤15を用いればよい。この場合、例えば、積水化学社製あるいは日東シンコー社製のこの種の接着剤を適宜用いることができる。
接着剤15の膜厚は、固体撮像素子10(撮像素子チップ)を湾曲形状にした後において数μm程度(例えば、1〜10μm程度)となるように設定すれば十分である。なお、接着剤15の膜厚を数10μmとすることも可能であるが、薄い方が望ましい。実施の形態2でも、実施の形態1の場合と同様に、固体撮像素子10(撮像素子チップ)の湾曲形状のR(曲率半径)は、15mm程度から35mm程度を想定しているが、この場合の撮像素子形成層11の厚みは、40ミクロン程度から90ミクロン程度に設定するのが好ましい。ただし、固体撮像素子10の湾曲形状は、レンズの特性などと関連するので、球面形状に限られるわけではなく、非球面形状であってもよい。
このように、フレキシブル基板12の上に撮像素子形成層11ないしは固体撮像素子10を形成する本発明の実施の形態2にかかる薄肉化手法は、従来の研削加工などによる薄肉化手法とは異なり、研削痕等が生じない。このため、湾曲させたときの固体撮像素子10の強度が向上する。これにより、生産歩留まりが大幅に改善し、量産性も大幅に向上する。
本発明の実施の形態1にかかる撮像素子装置(湾曲実装固体撮像素子装置)の立面断面図である。 図1に示す撮像素子装置を構成する湾曲用台座の上面図である。 変形例にかかる湾曲用台座の上面図である。 (a)剛体基板の上に配置された、固体撮像素子が形成された撮像素子形成層の上面図であり、(b)は(a)に示す撮像素子形成層の立面断面図であり、(c)は上面に保護テープを配置した状態における撮像素子形成層の立面断面図であり、(d)は剛体基板が除去された状態における撮像素子形成層の立面断面図であり、(e)は完成した撮像素子装置の立面断面図である。 湾曲ジグおよび撮像素子装置の立面断面図である。 本発明の実施の形態2にかかる撮像素子装置の立面断面図である。 図6に示す撮像素子装置を構成する、撮像素子形成層およびフレキシブル層の立面断面図である。 剛体基板の上に配置されたフレキシブル層および撮像素子形成層の立面断面図である。
符号の説明
1 固定撮像素子、 2 撮像素子形成層、 3 絶縁層、 4 基板、 5 接着剤、 6 湾曲用台座、 7 穴部、 8 保護テープ、 9 湾曲ジグ、 10 固定撮像素子、 11 撮像素子形成層、 12 フレキシブル層、 13 接着剤、 14 剛体基板、 15 接着剤、 16 湾曲用台座、 17 穴部、 18 ダイシングライン。

Claims (5)

  1. 湾曲に耐えることができる厚みの撮像素子形成層を含む複層構造の下地基層と、上記撮像素子形成層の上面側に形成された固体撮像素子とを有する撮像素子チップと、
    上面側に湾曲形状の凹部が形成された湾曲用台座とを備えていて、
    上記下地基層を上記湾曲用台座の上記凹部に貼り合わせることにより、上記固体撮像素子が湾曲実装されていることを特徴とする湾曲実装固体撮像素子装置。
  2. 上記下地基層が、上記撮像素子形成層と、該撮像素子形成層の下面側に位置する絶縁層とを含むことを特徴とする、請求項1に記載の湾曲実装固体撮像素子装置。
  3. 上記下地基層が、上記撮像素子形成層と、該撮像素子形成層の下面側に位置し可撓性を有するフレキシブル層とを含むことを特徴とする、請求項1に記載の湾曲実装固体撮像素子装置。
  4. 請求項2に記載の湾曲実装固体撮像素子装置の製造方法であって、
    シリコンからなる撮像素子形成層と、該撮像素子形成層の下面側に位置しエッチングストップ層として機能する絶縁層と、該絶縁層の下面側に位置するシリコンからなる剛体基板とを有する3層構造のSOI基板を準備し、
    上記撮像素子形成層の上面側に複数の固体撮像素子を形成し、
    上記剛体基板を下面側からエッチングして除去し、
    剛体基板が除去されたSOI基板を上記固体撮像素子ごとに分割して撮像素子チップを作成し、
    上記撮像素子チップを湾曲用台座の凹部に貼り合わせて上記固体撮像素子を湾曲実装することを特徴とする湾曲実装固体撮像素子装置の製造方法。
  5. 請求項3に記載の湾曲実装固体撮像素子装置の製造方法であって、
    フレキシブル層の上面に撮像素子形成層を形成するとともに、フレキシブル層の下面を剛体基板の上面に貼り付けて3層構造の積層体を作成し、
    上記撮像素子形成層の上面側に複数の固体撮像素子を形成し、
    上記積層体を上記固体撮像素子ごとに分割した後、分割された剛体基板を剥離して撮像素子チップを作成し、
    上記撮像素子チップを湾曲用台座の凹部に貼り合わせ、上記固体撮像素子を湾曲実装することを特徴とする湾曲実装固体撮像素子装置の製造方法。
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