JP2005259386A - 高圧放電ランプの製造方法 - Google Patents

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Yuichiro Ogino
雄一郎 荻野
Masao Nagamoto
正雄 長本
Motozo Sakoda
素三 佐古田
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Abstract

【課題】両電極間の軸心ずれと両電極先端形状の不均一を可能な限り防止し得る高圧放電ランプの製造方法を提供すること。
【解決手段】1本の電極軸素体52の一部をレーザ切断により切断幅D2で、電極軸素体52Aと電極軸素体52Bとに切断する[(a)切断工程]。電極軸素体52Aの先端部分と電極軸素体52Bの先端部分とにそれぞれレーザビームLB3、LB4を照射して、当該先端部分を溶融させて縮退させる[(b)溶融工程]。これにより、所定の電極間距離D1が設定される。
【選択図】 図5

Description

本発明は、高圧放電ランプの製造方法に関する。
高圧放電ランプ、中でも、電極間距離の短いショートアーク型の高圧放電ランプは、液晶プロジェクタ等の光源として好適に用いられている。ショートアーク型の高圧放電ランプは、文字通りアーク長が短く擬似点光源が実現できるため、凹面反射鏡等の光学系と組み合わせたときの集光効率が向上し、スクリーンに投影される画面の高輝度化が図れるからである。
従来、略球体状または略回転楕円体状をした本管部の両端に延設された側管部の一方から、電極・金属箔・リード線がこの順に接合された第1の電極組立体を、前記電極を先頭に挿入した後、当該一方の側管部を封着し、次に、他方の側管部から前記第1の電極組立体に対する位置合わせ(電極間距離の調整)をしながら、前記第1の電極組立体と同じ構成を有する第2の電極組立体を挿入し、当該他方の側管部を封着して、一対の電極を形成するといった放電ランプの製造方法(「第1の製造方法」とする。)が採られている。なお、上記の封着は、側管部を加熱して軟化させた上で、前記金属箔に対応する側管部分を圧着することにより行われている。
ところで、近年、液晶プロジェクタ等の高性能化が進む中で、よりアーク長の短い高圧放電ランプが求められており、その電極間距離に1mm以下のものが要求されている。しかし、上記した第1の製造方法では、第2の電極組立体の位置合わせをした後に、当該第2の電極組立体に対する封着を行っているので、封着の際に生じる側管部の熱膨張や圧着時の圧力の加わり具合等に起因して、せっかく合わせた位置(電極間距離)がずれてしまうことがある。上記したように、電極間距離の短縮化に伴い、より厳格な精度が要求されるようになると、上記第1の製造方法では対応が困難になっている。
そこで、上記の課題を解決するため特許文献1に、二つの製造方法が開示されている。
その一つは、先ず、上記第1の電極組立体および第2の電極組立体を、所定の電極間距離よりも小さな電極間距離となるように、それぞれの側管部に封着した後、本管部外側から照射するレーザ光にて電極の先端を溶融することにより、所定の電極間距離となるよう調整する工程を有する製造方法(「第2の製造方法」とする。)である。
他の一つは、前記第1の電極組立体と前記第2の電極組立体とが同軸上に、両電極が対向する姿勢で一体に形成されてなる一本の電極組立体を、本管部の両端から側管部が延設されてなるガラス管に挿入した後、両側管部を封着し、次に、前記電極組立体の一箇所を、本管部外部から照射するレーザ光によって溶融切断することにより、所定の電極間距離に設定する工程を有する製造方法(「第3の製造方法」とする。)である。ここで、特許文献1の記載から、この場合の「溶融切断」とは、加熱によって溶融した部材が、表面張力によってちぎれ、第1の電極側と第2の電極側の各々に縮退することを言うと解される。
そして、特許文献1によれば、第2および第3の製造方法では、両電極となる部分の封止工程を経た後に、電極間距離を設定する工程を設けているため、上記第1の製造方法で生じる、封止に起因して電極間距離がばらつくといった問題を解消することができるとされている。
特許第3465750号公報(請求項1、請求項2) 特許第3330592号公報
しかしながら、第2の製造方法では、第1の電極組立体と第2の電極組立体を別個に封着しているので、両電極組立体間(両電極間)の軸心がずれるおそれがある。
一方、第3の製造方法では、両電極間の軸心がずれるおそれは少ないものの、表面張力によってちぎれる位置が不安定であり、その結果、溶融した部材の第1の電極側に残存する量と第2の電極側に残存する量とにアンバランスが生じ、両電極先端形状が不均一になる(非対称になる)といった問題の生じることが、本願発明者によって確認されている。
本発明は、上記した課題に鑑み、両電極間の軸心ずれと両電極先端形状の不均一を可能な限り防止し得る高圧放電ランプの製造方法を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明に係る高圧放電ランプの製造方法は、本管部の両端から側管部が延設されてなるガラス管に、第1の電極となる部分と第2の電極となる部分とを含む1本の電極軸素体を、前記第1および第2の電極となる部分が前記本管部内に位置するように挿入する挿入工程と、前記両側管部を封着して、前記本管部を封止する封止工程と、前記第1の電極となる部分と前記第2の電極となる部分の間で前記電極軸素体をレーザによって切断する切断工程と、前記切断によって分離された第1の電極となる部分と第2の電極となる部分の先端部分を溶融させて縮退させる溶融工程とを含むことを特徴とする。
また、前記切断工程において、前記電極軸素体を略一様な切断幅で切断することを特徴とする。
さらに、前記切断工程において、前記本管部外側から前記電極軸素体の軸心に対し略垂直にレーザビームを照射して当該電極軸素体を切断することを特徴とする。
また、前記封止工程が終了した時点で、前記本管部は前記電極軸素体の軸心をその中心軸とする略球体状または略回転楕円体状をしていて、前記切断工程では、本管部の前記中心軸に対し最も膨出した部分から、前記レーザビームを照射することを特徴とする。
前記溶融工程は、前記第1の電極となる部分の先端部分と前記第2の電極となる先端部分にレーザビームを照射することによってなされることととしてもよい。
あるいは、前記溶融工程を、前記第1の電極となる部分と前記第2の電極となる部分との間で放電させることによりなされることとしてもよい。
また、あるいは、前記溶融工程を、第1の電極となる部分と第2の電極となる部分の各々の先端部分にレーザビームを照射して予備溶融させる予備溶融工程と、当該予備溶融工程の後、第1の電極となる部分と第2の電極となる部分との間で放電ささる本溶融工程とを含むようにしてもよい。
また、あるいは、前記溶融工程を、第1の電極となる部分と第2の電極となる部分の内の一方の先端部分にレーザビームを照射して予備溶融させる予備溶融工程と、当該予備溶融工程の後、第1の電極となる部分と第2の電極となる部分との間で放電ささる本溶融工程とを含むようにしてもよい。
本実施の形態に係る高圧放電ランプの製造方法によれば、1本の電極軸素体をガラス管に挿入して、両側管部を封着し、封着後に、電極軸素体を切断しているので、完成後の電極間に軸心ずれが生じにくい。そして、切断後に、第1の電極となる部分の先端と第2の電極となる部分の先端とを溶融させることとしているので、両電極の先端部分をほぼ同様な形状に加工することが可能となる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施の形態に係る製造方法による製造対象となる高圧水銀ランプ10(以下、単に「ランプ10」という。)の概略構成を示す図である。なお、図1は後述するガラスバルブ12のみをその軸心を含む平面で切断した図である。また、図1を含む全ての図において各構成要素間の縮尺は統一していない。
ランプ10は、図1に示すように、気密封止された放電室(発光空間)14を有するガラスバルブ12を備えている。ガラスバルブ12は石英ガラスで形成されている。
また、ランプ10は、上記放電室14内でその先端部を互いに対向させて配置した一対の電極16、18を有している。第1の電極16は電極軸20にコイル22が巻回されてなるものであり、同じく、第2の電極18は電極軸24にコイル26が巻回されてなるものである。
電極軸20、24の基端はガラスバルブ12に支持されており、各電極軸20、24は、ほぼ同軸上に、前記放電室14へと延出されていて、その先端部分に前記各コイル22、26が巻回されている。各コイル22、26は、適度な放熱機能を発揮して、ランプ10の点灯時における電極の過熱を防止するために設けられている。
また、第1の電極16と第2の電極18の対向する先端部分の一部は、後述するようにして、略半球状に加工されて頭部28、30が形成されている。このように略半球状に加工するのは、点灯時の放電を可能な限り当該頭部の先端に集中させて、アークが無秩序に変位するいわゆるアークジャンプ現象を防止するためである。もちろん、アークジャンプ現象を防止するにあたり、その先端形状を「略半球状」とするのは一例であり、例えば、略球状や略円錐状としてもよい。
両頭部28、30先端の、ガラスバルブ12の管軸方向の間隔、すなわち、電極間距離D1は1.0〜1.5mmである。なお、上記電極軸20、24の直径は0.4mm、コイル22、26の外径は1.2mmである。また、電極軸20、24とコイル22、26とは、共にタングステンで形成されている。
各電極軸20、24の、前記頭部28、30とは反対側の端部は、短冊状をした金属箔32、34の一方の端部と接合されている。一対の金属箔32、34の各々は、モリブデン箔からなる。
第1の金属箔32のもう一方の端部には、第1の外部リード線36の一端部が接合されており、第2の金属箔34のもう一方の端部には、第2の外部リード線38が接合されている。そして、第1および第2の外部リード線36、38の金属箔32、34とは反対側の端部部分は、ガラスバルブ12から露出していて、当該端部部分から給電することによって、ランプ10を点灯させることができる。なお、第1および第2のリード線は、共に、モリブデン線からなる。
また、上記ガラスバルブ12は、主に金属箔32、34に対応する部分で封着されていて、前記気密封止された放電室14が形成されている。
放電室14には、発光物質である水銀40及び始動補助用としてのアルゴン、クリプトン、キセノンなどの希ガス(不図示)と、併せて沃素、臭素などのハロゲン物質(不図示)が封入されている。なお、前記ハロゲン物質は、いわゆるハロゲンサイクルにより、電極16、18から蒸発したタングステンを石英ガラスバルブ12内面に付着させることなく電極16、18に戻してガラスバルブ黒化を抑制するという機能を果たすために封入されるものである。
続いて、上記の構成から成るランプ10の製造方法について説明する。
図2に示すように、先ず、ランプ10用ガラス管42(以下、単に「ガラス管42」という。)と電極組立体44とを準備する。
ガラス管42は、前記ガラスバルブ12となる部材であり、例えば、略球体状または略回転楕円体状をした本管部46とその両端から延設されてなる、円筒形をした第1の側管部48および第2の側管部50とを有している。また、いうまでもなく、ガラス管42は石英ガラスで形成されている。
電極組立体44は、1本の電極軸素体52の両端に前記金属箔32、34が接合され、さらに、当該金属箔32、34に前記外部リード線36、38が接合されてなるものである。また、電極軸素体52には、第1のコイル54と第2のコイル56とからなる一対のコイルが外挿されている。ここで、電極軸素体52に第1のコイル54と第2のコイル56とを外挿してなるものが、後述するようにして、前記第1の電極16、第2の電極18に加工される。
上記のように構成されたガラス管42をジグ58にセットし、図2に示すように、当該ガラス管42に電極軸組立体44を、第1のコイル54および第2のコイル56が本管部46に位置するように挿入する[電極組立体挿入工程]。もう少し言うと、ガラス管42の管軸方向における第1のコイル54と第2のコイル56との真ん中が、本管部46の真ん中に位置するまで、電極軸組立体44を挿入する。
次に、図3に示すように、側管部48、50の各々の一部を封着して、本管部46を気密封止し放電室14を形成する[封止工程]。なお、気密な封着は、主に金属箔32、34に対応する部分でなされる。
当該封止工程は、例えば、以下の手順で実現できる。
先ず、ガラス管42内を減圧(例えば、20kPa程度)し、この減圧状態で、ガラス管42をその管軸60周りに回転させながら、第1の側管部48の金属箔32に対応する部分を例えばバーナー(不図示)で加熱し軟化させる。そうすると、第1の側管部48の軟化した部分が収縮し、当該第1の側管部48の内面の一部と金属箔32とが密着して、封着がなされることとなる。
次に、ガラス管42内(本管部46内)に前記水銀40、希ガス(不図示)、およびハロゲン物質(不図示)を導入した後、第2の側管部50を、第1の側管部48の場合と同様にして封着することによって、封止工程が完了する。
封止工程が終了した時点で、電極軸素体52は、その軸芯をガラス管42の管軸60と略一致した状態で固定されることとなる。すなわち、電極軸素体52の軸心が本管部46の中心軸と略一致することとなる。
図4(a)は、封止工程終了時の本管部46およびその付近の拡大図である。なお、図4以降では、本管部46内の水銀40の図示は省略している。
封止工程に続いて、電極軸素体44をレーザ切断する切断工程を実施する。
当該切断工程では、公知の300W級のYAGレーザ発振器(不図示)を用いる。当該YAGレーザ発振器は、パルス発振と連続発振とで切り替え可能になっている。
不図示の光学系によって、スポット径0.1mmに絞ったレーザビームLB1を、図4(a)に示すように、電極軸素体52の軸心に対し略垂直に照射する。当該ビーム径は、電極軸素体44の直径よりも小さいので、図4(b)に示すように、レーザビームLB1を、電極軸素体44の軸心に直交する方向に相対的に移動させて切断を行う。
当該切断はパルス発振によってなされるため、図5(a)に示すように、前記ビーム径と略等しいかまたはそれ以下の切断幅D2で切断でき、しかも、当該切断幅は、レーザビームLB1の前記移動方向において略一様なものとなる。すなわち、本実施の形態の切断工程における切断は、背景技術の欄で紹介した従来技術における溶融切断、すなわち、部材を溶融させてその表面張力によって当該部材を分離するような切断とは明らかに異なる態様の切断となる。さらに言えば、従来技術でいう溶融切断においては、切断後の先端部分は、表面張力によって丸まってしまい、その切断幅が一様でないのに対し、本実施の形態の上記切断は、略一様な幅の切断となるのである。
また、電極軸素体52を切断するのであれば、図4(a)において破線で示すように、当該電極軸素体52に対して斜め方向からレーザビームを照射することも考えられる(以下、単に「斜め照射」という場合がある。)。しかしながら、この場合には、以下の理由から、電極軸素体52におけるレーザビームの照射位置にばらつきが生じる可能性が大きくなってしまう。各図において、本管部46は便宜上一様な厚みを有する球殻形状に描いているが、実際には、その製造上の理由から厚みは一様でなく、しかも個体ごとにばらついてしまう。厚みのばらつきは、側管部48、50に近いほど大きくなり、その側管部50寄りの位置46Bを通る斜め照射では、その厚みのばらつきの影響をうけてガラスを通過する際の屈折方向にばらつきが生じて、照射位置及び焦点とワークの位置関係がばらついてしまうのである。そこで、本実施の形態では、本管部46の厚みのばらつきによる影響が最も少ない位置46A、すなわち、電極軸素体52の軸心(管軸60)に対して最も膨出した部分からレーザビームを照射することとしているのである。
なお、上記した例では、円形に絞ったビームを移動させて切断をすることとしたが、これに限らず、例えば、図4(c)に示すように、適当な光学系を用いて、短辺が0.1mmの長方形断面にレーザビームを整形して照射するようにしても構わない(LB2)。このようにすれば、レーザビームLB2を移動させることなく切断することが可能となる。なお、この場合でも切断幅が略一様となるのは前記の場合と同様である。
切断工程が終了すると(図5(a))、今度は、電極間距離を設定するためにする溶融工程を実行する。
図5(b)に示すように、切断工程で切断分離された電極軸素体52A、52Bの各々の先端部分にレーザビームLB3、LB4を照射して、先端部分を溶融させる。この場合には連続発振を用いる。連続発振の方が溶融加工に適しているからである。また、ビームの出力は190[W]、照射時間は1.5[秒]とする。なお、これらの条件は、被溶融物(電極軸素体、コイル)の材質、溶融量などによって適宜決定されるものである。
また、レーザビームLB3の照射とレーザビームLB4の照射は、同時であってもよいし、順次であっても構わない。また、同時の場合は、レーザ発振器を必ずしも2台用いる必要はない。1台のレーザ発振器から射出される1本のレーザビームをハーフミラーなどで2本に分岐させてレーザビームLB3とレーザビームLB4を創出するようにしてもよい。
上記レーザビームLB3、LB4の照射によって、コイル54、56の一部(1〜2巻き程度)も溶融し、溶融した部分は表面張力によって各々の基端(支持端)側へと縮退し、図5(c)に示すように略半球面を有するように丸くなる。上記縮退によって、必要とする電極間距離D1(図5(c))が設定されることとなる。溶融した部分が固化すると、コイル22と電極軸20、コイル26と電極軸24とがそれぞれ一体的に接合されてなる電極16および電極18が完成する。
上記した例では、電極軸素体52A、52Bの先端部分にレーザビームを照射して、溶融することとしたが、溶融する方法はレーザビームの照射に限らない。
図6(a)に示すように、点灯装置100に第1の外部リード線36と第2の外部リード線38を接続して、電極軸素体52A、52B間で放電させることにより溶融させてもよい。点灯装置100には、公知のものを用いることができる。
点灯装置100によって給電すると、図6(b)に示すように、電極軸素体52A、52Bの先端間で放電が生じ、当該先端部分が溶融する。
放電時間は、コイル54、56が所定の巻き数分(例えば、1〜2巻き分)が溶融する時間である。当該放電によって溶融した先端部分は、レーザで溶融させた場合と同様、その表面張力によって各々の基端(支持端)側へと縮退し、図6(c)に示すように略半球面を有するように丸くなる。上記縮退によって必要とする電極間距離D1(図1参照)が設定され、溶融した部分が固化するとコイル22と電極軸20、コイル26と電極軸24とがそれぞれ一体的に接合されてなる電極16および電極18が完成するのは、レーザ溶融による場合と同様である。
以上説明したように、本実施の形態に係る高圧水銀ランプの製造方法によれば、1本の電極組立体44(1本の電極軸素体52)をガラス管42に挿入して、側管部48、50を封着し、封着後に、電極軸素体52を切断しているので、完成後の電極間に軸心ずれが生じにくい。そして、切断後に、第1の電極となる部分の先端と第2の電極となる部分の先端とを溶融させることとしているので、両電極の先端部をほぼ同様な形状に加工することが可能となる。
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明は上記した形態に限らないことは、勿論であり、例えば、以下のような形態とすることも可能である。
(1)上記実施の形態では、溶融工程をレーザビーム照射によるものと放電によるものとのいずれか一方で実施することとしたが、これに限らず、両者を併用することとしても構わない。
例えば、電極軸素体52A、52B(図5(b)参照。)の先端部分にレーザビーム照射して、最終的に必要な量よりも少ない量だけ、電極軸素体52A、52B(場合によってはコイル54、56も)を溶融し[予備溶融工程]、次に、図6で説明したように、放電によって、最終的に必要な量分溶融させる[本溶融工程]こととするのである。
切断工程における切断幅は可能な限り狭いことが望ましい。しかしながら、あまり狭くしすぎると、切断工程の際に僅かながら生じた溶融物が粒状となって間隙(切断面間)に挟まってしまう事態が生じる場合がある(なお、このような場合でも電極軸素体自体は、完全に切断されているのである。)。特に、本実施の形態のように、アシストガスを使用できない気密空間内でレーザ切断を実施すると上記のような事態が生じ易い。このような状態で給電しても、電流は前記粒状の溶融物を通って流れてしまい、良好な放電ができない場合がある。そこで、先ず上記した予備溶融によって少し電極軸素体52A、52Bを縮退させて当該先端同士を電気的に完全に分離し、その後の放電による本溶融工程を実行するようにするのである。
(2)また、(1)では予備溶融工程において、電極軸素体52A、52Bの両方を予備溶融させることとしたが、一方のみを予備溶融させた後、放電による本溶融工程に移行させてもよい。こうすることにより、レーザビームを照射するための位置合わせ等の時間を短縮することが可能となり、高圧水銀ランプの全体的な製造時間の短縮を図ることができる。
(3)本発明は、上記した高圧水銀ランプの製造方法に限らず、他の高圧放電ランプ、例えば、メタルハライドランプや高圧ナトリウムランプの製造方法に適用可能である。
(4)また、本発明は、電極にコイルを有するものに限らず、軸体だけで電極が構成されてなる高圧放電ランプの製造方法にも適用可能である。
例えば、ショートアーク型の高圧放電ランプの製造方法に好適に利用し得る。
製造対象である高圧水銀ランプの概略構成を示す図である。 電極組立体挿入工程を説明するための図である。 封止工程を説明するための図である。 切断工程を説明するための図である。 レーザビームの照射による溶融工程を説明するための図である。 放電による溶融工程を説明するための図である。
符号の説明
10 高圧水銀ランプ
16 第1の電極
18 第2の電極
42 ガラス管
46 本管部
48、50 側管部
52 電極軸素体

Claims (8)

  1. 本管部の両端から側管部が延設されてなるガラス管に、第1の電極となる部分と第2の電極となる部分とを含む1本の電極軸素体を、前記第1および第2の電極となる部分が前記本管部内に位置するように挿入する挿入工程と、
    前記両側管部を封着して、前記本管部を封止する封止工程と、
    前記第1の電極となる部分と前記第2の電極となる部分の間で前記電極軸素体をレーザによって切断する切断工程と、
    前記切断によって分離された第1の電極となる部分と第2の電極となる部分の先端部分を溶融させて縮退させる溶融工程と、
    を含むことを特徴とする高圧放電ランプの製造方法。
  2. 前記切断工程において、前記電極軸素体を略一様な切断幅で切断することを特徴とする請求項1記載の高圧放電ランプの製造方法。
  3. 前記切断工程において、前記本管部外側から前記電極軸素体の軸心に対し略垂直にレーザビームを照射して当該電極軸素体を切断することを特徴とする請求項1または2記載の高圧放電ランプの製造方法。
  4. 前記封止工程が終了した時点で、前記本管部は前記電極軸素体の軸心をその中心軸とする略球体状または略回転楕円体状をしていて、
    前記切断工程では、本管部の前記中心軸に対し最も膨出した部分から、前記レーザビームを照射することを特徴とする請求項3記載の高圧放電ランプの製造方法。
  5. 前記溶融工程は、前記第1の電極となる部分の先端部分と前記第2の電極となる先端部分にレーザビームを照射することによってなされることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の高圧放電ランプの製造方法。
  6. 前記溶融工程は、前記第1の電極となる部分と前記第2の電極となる部分との間で放電させることによりなされることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の高圧放電ランプの製造方法。
  7. 前記溶融工程は、
    第1の電極となる部分と第2の電極となる部分の各々の先端部分にレーザビームを照射して予備溶融させる予備溶融工程と、
    当該予備溶融工程の後、第1の電極となる部分と第2の電極となる部分との間で放電ささる本溶融工程と、
    を含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の高圧放電ランプの製造方法。
  8. 前記溶融工程は、
    第1の電極となる部分と第2の電極となる部分の内の一方の先端部分にレーザビームを照射して予備溶融させる予備溶融工程と、
    当該予備溶融工程の後、第1の電極となる部分と第2の電極となる部分との間で放電ささる本溶融工程と、
    を含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の高圧放電ランプの製造方法。
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